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JP7423557B2 - 可変容量タービンおよび過給機 - Google Patents

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JP7423557B2 JP2021008254A JP2021008254A JP7423557B2 JP 7423557 B2 JP7423557 B2 JP 7423557B2 JP 2021008254 A JP2021008254 A JP 2021008254A JP 2021008254 A JP2021008254 A JP 2021008254A JP 7423557 B2 JP7423557 B2 JP 7423557B2
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Description

本開示は、可変容量タービンおよび該可変容量タービンを備える過給機に関する。
内燃機関(エンジン)の排ガスのエネルギを利用して内燃機関の吸気を過給する排気ターボ過給機として、可変容量タービンを備える可変容量型排気ターボ過給機が知られている(例えば、特許文献1参照)。可変容量タービンは、該タービンのスクロール流路からタービンロータに送るための排ガス流路に複数のノズルベーンが周方向に並んで配置されており、これらのノズルベーンの翼角を外部からアクチュエータにより変化させることで、排ガス流路の流路断面積(隣接するノズルベーン間の流路)を調整できるようになっている。可変容量タービンは、排ガス流路の流路断面積を調整することで、タービンロータに導かれる排ガスの流速や圧力を変化させて過給効果を高めるものである。
特許文献1には、ノズルベーンの後縁の翼高さ方向の中央部に設けられた切欠部により排ガス流路の中間位置付近の排ガスを早期に排出することで、圧力差に基づく隙間流れを低減させることが開示されている。
特開平11-229815号公報
ところで、ノズルベーンは、内燃機関(エンジン)の脈動に伴い加えられる荷重が変化する。ノズルベーンに作用する荷重により、ノズルベーンに固定されたベーンシャフトと、ノズルベーンを支持する他部材との間のクリアランスが狭まり、接触することがある。可変容量タービンの運転中にベーンシャフトと上記他部材との接触が頻繁に生じると、ベーンシャフトに摩耗が生じ損傷の原因となる虞がある。
内燃機関の脈動1周期程度の短期間において、ベーンシャフトに作用する荷重の作用方向が逆転する場合には、上記接触が頻繁に生じてベーンシャフトに摩耗の生じるリスクが高いため、対策を講じる必要がある。特に、スクロール流路の舌部近傍に配置されたノズルベーンは、排ガスの流動時に舌部で生じるウェイク(流動歪み)の影響により、内燃機関の脈動1周期程度の短期間において、ベーンシャフトに作用する荷重の作用方向が逆転することがある。なお、特許文献1は、内燃機関(エンジン)の脈動に伴うベーンシャフトの摩耗を抑制するという課題に着目したものではない。
上述した事情に鑑みて、本開示の少なくとも一実施形態の目的は、ベーンシャフトの摩耗を抑制することにより、可変容量タービンの信頼性および耐久性を向上させることができる可変容量タービン、および該可変容量タービンを備える過給機を提供することにある。
本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンは、
タービンロータと、
前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
前記スクロール流路から前記タービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、
前記排ガス流路における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニットと、を備え、
前記可変ノズルユニットは、
前記排ガス流路に前記タービンロータの周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーンと、
前記複数のノズルベーンを各々の回転中心回りに回動させるように構成された回動機構部と、を含み、
前記排ガス流路を、前記スクロール流路の舌部近傍に位置する舌部近傍領域と、前記舌部近傍領域以外の領域である舌部遠方領域と、に区分したときに、前記複数のノズルベーンは、前記舌部近傍領域に位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンと、前記舌部遠方領域に位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーンと、を含み、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンの前縁端又は後縁端の少なくとも一方において、前記舌部遠方ノズルベーンの前縁端又は後縁端よりも大きく切りかかれた切欠部を有する。
本開示の一実施形態にかかる過給機は、
前記可変容量タービンと、
前記可変容量タービンにより駆動されるように構成された遠心圧縮機と、を備える。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、ベーンシャフトの摩耗を抑制することにより、可変容量タービンの信頼性および耐久性を向上させることができる可変容量タービン、および該可変容量タービンを備える過給機が提供される。
本開示の一実施形態にかかる過給機を備える内燃機関システムの構成を概略的に示す概略構成図である。 本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンを備える過給機のタービン側を概略的に示す概略断面図である。 本開示の一実施形態における可変ノズルユニットを説明するための説明図である。 一実施形態におけるノズルベーンの配置を説明するための説明図である。 内燃機関の脈動条件を模擬したCFD解析条件を説明するための説明図である。 比較例における舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。 比較例における舌部遠方ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。 一実施形態における舌部遠方ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部遠方ノズルベーンの負圧面を示す図である。 図9に示される舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。 図17に示される舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。 一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
(過給機)
図1は、本開示の一実施形態にかかる過給機を備える内燃機関システムの構成を概略的に示す概略構成図である。以下の各実施形態においては、排気ターボ過給機1Aを例に挙げて説明するが、本開示は、排気ターボ過給機1A以外の過給機1に適用可能である。
幾つかの実施形態にかかる過給機1は、図1に示されるように、内燃機関10(エンジン)から排出された排ガスのエネルギにより駆動し、流体(例えば、空気)を圧縮するように構成された排気ターボ過給機1Aを含む。過給機1(排気ターボ過給機1A)は、図1に示されるように、可変容量タービン2と、可変容量タービン2により駆動されるように構成された遠心圧縮機3と、を備える。
過給機1は、図1に示されるように、回転シャフト11と、回転シャフト11の一方側(図1中右側)に設けられたタービンロータ21と、回転シャフト11の他方側(図1中左側)に設けられたインペラ31と、回転シャフト11を回転可能に支持するように構成されたベアリング12と、これら(回転シャフト11、タービンロータ21、インペラ31およびベアリング12)を収容するように構成されたハウジング13と、を備える。
図示される実施形態では、ハウジング13は、タービンロータ21を収容するように構成されたタービンハウジング22と、インペラ31を収容するように構成されたコンプレッサハウジング32と、ベアリング12を収容するように構成されたベアリングハウジング14と、を含む。可変容量タービン2は、上述したタービンロータ21と、上述したタービンハウジング22と、を備える。遠心圧縮機3は、上述したインペラ31と、上述したコンプレッサハウジング32と、を備える。
以下、回転シャフト11の軸線LAが延在する方向を回転シャフト11の軸方向Xとし、軸線LAに直交する方向を径方向Yと定義する。軸方向Xのうち、インペラ31に対してタービンロータ21が位置する側をタービン側XTとし、タービン側XTとは反対側、すなわち、タービンロータ21に対してインペラ31が位置する側をコンプレッサ側XCと定義する。また、径方向Yにおける外側を単に外周側、径方向Yにおける内側を単に内周側と表すことがある。
ベアリングハウジング14は、軸方向Xにおいて、タービンハウジング22とコンプレッサハウジング32との間に配置されている。ベアリング12は、軸方向Xにおいて、タービンロータ21とインペラ31との間に位置し、ベアリングハウジング14に支持されている。ベアリングハウジング14は、タービンハウジング22およびコンプレッサハウジング32の夫々に、不図示の締結部材(例えば、ボルト)により締結されていてもよい。
コンプレッサハウジング32は、その内部に気体を導入するための気体導入口33と、インペラ31を通過した気体を外部に排出するための気体排出口34と、を有する。気体導入口33は、軸方向Xにおける過給機1の一端部(コンプレッサ側XCの端部)に形成され、コンプレッサ側XCに向かって開口している。
コンプレッサハウジング32の内部には、気体導入口33を通じてコンプレッサハウジング32の外部から導入された気体をインペラ31に導くための気体導入路35と、気体排出口34を通じてインペラ31を通過した気体を外部に排出するための渦状のスクロール流路37と、が形成されている。気体導入路35は、軸方向Xに沿って延在している。スクロール流路37は、インペラ31の外周側に形成されている。
コンプレッサハウジング32は、気体導入路35を形成する気体導入路形成部36と、スクロール流路37を形成するスクロール流路形成部38と、を有する。気体導入口33は、気体導入路形成部36の上流端に形成され、気体排出口34は、スクロール流路形成部38の下流端に形成されている。インペラ31は、軸方向Xに沿ってコンプレッサ側XCから導入される気体を径方向Yにおける外側に導くように構成されている。
タービンハウジング22は、その内部に排ガスを導入するための排ガス導入口23と、タービンロータ21を通過した排ガスを外部に排出するための排ガス排出口24と、を有する。排ガス排出口24は、軸方向Xにおける過給機1の他端部(タービン側XTの端部)に形成され、タービン側XTに向かって開口している。
タービンハウジング22の内部には、排ガス導入口23を通じてタービンハウジング22の外部から導入された排ガスをタービンロータ21に導くための渦状のスクロール流路25と、排ガス排出口24を通じてタービンロータ21を通過した排ガスを外部に排出するための排ガス排出路27と、が形成されている。排ガス排出路27は、軸方向Xに沿って延在している。スクロール流路25は、タービンロータ21の外周側に形成されている。
タービンハウジング22は、スクロール流路25を形成するスクロール流路形成部26と、排ガス排出路27を形成する排ガス排出路形成部28と、を有する。排ガス排出口24は、排ガス排出路形成部28の下流端に形成されている。タービンロータ21は、径方向Yにおける外側から導入される排ガスを軸方向Xに沿ってタービン側XTに導くように構成されている。
過給機1は、遠心圧縮機3から内燃機関10に気体を導くための気体ライン15と、内燃機関10から可変容量タービン2に排ガスを導くための排ガスライン16と、を備える。気体ライン15は、内燃機関10にその一方側が接続され、且つ遠心圧縮機3の気体排出口34にその他方側が接続された管路151を含む。排ガスライン16は、内燃機関10にその一方側が接続され、且つ可変容量タービン2の排ガス導入口23にその他方側が接続された管路161を含む。
遠心圧縮機3のインペラ31およびスクロール流路37を通過した気体は、気体ライン15を通じて内燃機関10(エンジン)に導かれ、内燃機関10における燃焼に供される。内燃機関10における燃焼により生じた排ガスは、排ガスライン16を通じて可変容量タービン2のスクロール流路25を通過してタービンロータ21に導かれる。
過給機1は、内燃機関10から排出された排ガスのエネルギにより、タービンロータ21を回転させるように構成さている。インペラ31は、回転シャフト11を介してタービンロータ21に機械的に連結されているため、タービンロータ21の回転に連動して回転する。過給機1は、インペラ31の回転により、インペラ31を通過する気体を圧縮し、上記気体の密度を高めて内燃機関10に送るように構成されている。
(可変容量タービン)
図2は、本開示の一実施形態にかかる可変容量タービンを備える過給機のタービン側を概略的に示す概略断面図である。図2において過給機1は、回転シャフト11の軸線LAに沿った断面が概略的に示されている。
可変容量タービン2は、図2に示されるように、上述したタービンロータ21と、タービンロータ21の外周側にスクロール流路25を形成する上述したスクロール流路形成部26と、スクロール流路25からタービンロータ21へ排ガスを導くための排ガス流路(ノズル流路)40を形成する排ガス流路形成部4と、排ガス流路40における排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニット5と、を備える。排ガス流路40は、タービンロータ21の周囲(径方向Yにおける外側)を囲むように、スクロール流路25とタービンロータ21との間に形成されている。
(排ガス流路形成部)
排ガス流路形成部4は、図2に示されるように、ハウジング13に固定されるノズルマウント41と、ノズルマウント41よりもタービン側XTに配置され、且つノズルマウント41との間に排ガス流路40を画定するノズルプレート42と、を含む。以下、排ガス流路40におけるコンプレッサ側XCをハブ側と云い、排ガス流路40におけるタービン側XTをシュラウド側と云うことがある。
ノズルマウント41は、タービンロータ21の外周側においてタービンロータ21の周方向に沿って延在する環状板部43を含む。ノズルマウント41は、環状板部43のタービン側XTに形成されたハブ側流路面44を有する。図示される実施形態では、ノズルマウント41は、環状板部43の外周縁部が、タービンハウジング22とベアリングハウジング14との間に挟持されることで、ハウジング13に固定されている。
ノズルプレート42は、タービンロータ21の外周側においてタービンロータ21の周方向に沿って延在する環状板部45と、環状板部45の内周縁部から軸方向Xに沿ってタービン側XTに突出する突出部46と、を含む。ノズルプレート42は、環状板部45のコンプレッサ側XCに形成されたシュラウド側流路面47と、シュラウド側流路面47に連なり凸状に湾曲するシュラウド面48と、を有する。シュラウド面48は、環状板部45の内周縁部に形成されており、タービンロータ21の翼先端との間に隙間(クリアランス)が形成されている。
排ガス流路40は、ハブ側流路面44とシュラウド側流路面47との間に画定される。ハブ側流路面44およびシュラウド側流路面47の夫々は、回転シャフト11の軸線LAに交差(例えば、直交)する方向に沿って延在している。シュラウド側流路面47は、ハブ側流路面44よりもタービン側XTに位置し、ハブ側流路面44に対向している。
排ガス流路形成部4は、ノズルマウント41とノズルプレート42とを互いに離間した状態で支持する少なくとも1つのノズルサポート49をさらに含んでいてもよい。少なくとも一つのノズルサポート49は、その一方側がノズルマウント41の環状板部43に固定され、その他方側がノズルプレート42の環状板部45に固定されている。ノズルプレート42は、少なくとも1つのノズルサポート49により、ノズルマウント41から軸方向Xに離間して支持されている。図示される実施形態では、少なくとも1つのノズルサポート49は、タービンロータ21の周方向に夫々が間隔をおいて配置される複数のノズルサポート49を含む。すなわち、排ガス流路形成部4は、複数のノズルサポート49を含む。
タービンハウジング22の内部に導入された排ガスは、スクロール流路25を通り、その次に排ガス流路40を通った後に、タービンロータ21に導かれて、タービンロータ21を回転させる。タービンロータ21を通過した排ガスは、排ガス排出路27を通った後に、排ガス排出口24からタービンハウジング22の外部に排出される。
(可変ノズルユニット)
可変ノズルユニット5は、図2に示されるように、上述した排ガス流路40にタービンロータ21の周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーン6と、複数のノズルベーン6を各々の回転中心RC回りに回動させるように構成された回動機構部51と、を含む。可変ノズルユニット5は、回動機構部51により、排ガス流路40に配置された複数のノズルベーンの翼角を変化させることで、排ガス流路40の流路断面積を調整できる。可変容量タービン2は、可変ノズルユニット5により排ガス流路40の流路断面積を増減させることで、タービンロータ21に導かれる排ガスの流速や圧力を変化させることができ、これにより可変容量タービン2の過給圧を制御できる。
回動機構部51は、図2に示されるように、ノズルマウント41に対してタービンロータ21の周方向に沿って回転可能に設けられた環状のドライブリング52と、複数のベーンシャフト53と、複数のレバープレート54と、ドライブリング52をその軸線LB回りに回動させるように構成されたアクチュエータ55と、アクチュエータ55の駆動シャフト56の駆動(すなわち、軸線LC回りの周方向に沿った移動量)を制御するように構成されたコントローラ57(制御装置)と、を含む。
図3は、本開示の一実施形態における可変ノズルユニットを説明するための説明図である。図3において可変ノズルユニット5は、軸方向Xにおけるコンプレッサ側XCから視た状態が概略的に示されている。
回動機構部51は、図3に示されるように、ベーンシャフト53およびレバープレート54の夫々を、可変ノズルユニット5が含むノズルベーン6の数と同じ数だけ含んでいる。ベーンシャフト53は、その一方側がノズルベーン6に固定され、その他方側がレバープレート54の一方側に機械的に連結されている。レバープレート54の他方側はドライブリング52に機械的に連結されている。アクチュエータ55は、電動モータやエアシリンダなどを含む。アクチュエータ55の駆動シャフト56は、ドライブリング52に機械的に連結されている。
複数のレバープレート54の夫々は、ドライブリング52に形成された被嵌合部521に嵌合する嵌合部541を含む。被嵌合部521は、ドライブリング52の外周縁部に形成される溝部522を含み、嵌合部541は、溝部522の内部に収容され、溝部522に緩く嵌合するように構成されている。
図3に示されるように、ノズルマウント41は、軸線LA周りの周方向に沿って互いに間隔をおいた離れた位置に形成された複数の挿通孔411を有する。ノズルマウント41には、可変ノズルユニット5が含むノズルベーン6の数と同じ数だけ挿通孔411が形成されている。複数のベーンシャフト53の夫々は、複数の挿通孔411のうちの一つに回転可能に挿通されている。
図2に示されるように、ノズルマウント41の環状板部43におけるハブ側流路面44とは反対側(コンプレッサ側XC)に位置する背面412と、ベアリングハウジング14のタービン側XTに形成された環状の溝部141と、によりそれらの内部に環状の内部空間17が形成されている。ドライブリング52および複数のレバープレート54は、ハウジング13の内部に形成された上記内部空間17に収容されている。
アクチュエータ55から複数のノズルベーン6までの動力伝達経路では、駆動シャフト56とドライブリング52、ドライブリング52とレバープレート54、レバープレート54とベーンシャフト53、の夫々が互いに連結し合うように構成されている。コントローラ57によりアクチュエータ55が駆動されると、アクチュエータ55の駆動シャフト56の移動に伴い、ドライブリング52が軸線LCを回転中心として回動される。ドライブリング52が回動されると、レバープレート54およびベーンシャフト53を介して、複数のノズルベーン6がドライブリング52の回動に連動して各々の回転中心RC回りに回動し、その翼角を変化させる。
ドライブリング52を周方向における一方側に回転させると、周方向において隣接するノズルベーン6同士が互いに離れる方向に移動し、ノズルベーン6間の排ガス流路40、すなわち、排ガス流路40の流路断面積が大きくなる。また、ドライブリング52を周方向における他方側に回転させると、周方向において隣接するノズルベーン6同士が互いに近づく方向に移動し、ノズルベーン6間の排ガス流路40、すなわち、排ガス流路40の流路断面積が小さくなる。排ガス流路40の流路断面積を大きくする回転方向を開方向とし、排ガス流路40の流路断面積を小さくする回転方向を閉方向とする。
図4は、一実施形態におけるノズルベーンの配置を説明するための説明図である。図4では、可変容量タービン2を軸方向Xにおけるタービン側XTから視た状態を概略的に示している。
複数のノズルベーン6(7、8)の夫々は、図4に示されるように、前縁端61(71、81)と後縁端62(72、82)との間に延在する一面である圧力面60A(70A、80A)と、前縁端61と後縁端62との間に延在する他面である負圧面60B(70B、80B)と、を含む翼面60(70、80)を有する。負圧面60Bは、圧力面60Aよりも径方向Yにおける内側に位置している。後縁端62は、前縁端61よりも排ガスの流れ方向における下流側に位置している。なお、複数のノズルベーン6の圧力面60Aや負圧面60Bは、湾曲形状を有していてもよい。
複数のノズルベーン6(7、8)の夫々は、図2に示されるように、ノズルマウント41のハブ側流路面44との間に隙間(クリアランス)が形成されたハブ側端63(73、83)と、ノズルプレート42のシュラウド側流路面47との間に隙間(クリアランス)が形成されたシュラウド側端64(74、84)と、を有する。
スクロール流路形成部26は、図4に示されるような、回転シャフト11の軸方向Xにおける一方側(タービン側XT)から視認した平面において、スクロール流路25に向かって突出する舌部29を有する。舌部29は、スクロール流路形成部26における巻き始め261と巻き終わり262との接続点を意味する。
図4に示されるような、回転シャフト11の軸方向Xにおける一方側(例えば、タービン側XT)から視認した平面において、排ガス流路40を、スクロール流路25の舌部29近傍に位置する舌部近傍領域40Aと、舌部近傍領域40A以外の領域である舌部遠方領域40Bと、に区分する。舌部近傍領域40Aは、少なくとも舌部29に最も近いノズルベーン6(7A)が領域内に存在するように設定され、舌部遠方領域40Bは、少なくとも舌部29に最も遠いノズルベーン6(8B)が領域内に存在するように設定される。
複数のノズルベーン6は、舌部近傍領域40Aに位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7と、舌部遠方領域40Bに位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン8と、を含む。舌部近傍ノズルベーン7は、上記ノズルベーン7Aを含み、舌部遠方ノズルベーン8は、上記ノズルベーン8Bを含む。
(ベーンシャフトの摩耗)
図5は、内燃機関の脈動条件を模擬したCFD解析条件を説明するための説明図である。図5に示されるように、内燃機関10の脈動条件を模擬し、内燃機関10の1周期T1中に圧力下限値PLと圧力上限値PUとの間を可変容量タービン2の入口圧力が増減するような圧力条件下において、CFD解析を行い、ノズルベーン6に作用する荷重の変化を調べた。
図6は、比較例における舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。図7は、比較例における舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。図8は、一実施形態における舌部遠方ノズルベーンの負圧面を示す図である。図6、図7における荷重評価対象であるノズルベーンは、図8に示されるノズルベーン6(舌部遠方ノズルベーン8)と同じ形状になっており、その負圧面60B(80B)を正面とする平面視において、前縁端61(81)および後縁端62(82)の夫々が、ハブ側端63(83)からシュラウド側端64(84)までに亘り、回転中心RCの延在する方向に沿って直線状に延在している。
図6および図7では、ノズルベーンに作用する荷重VLを或る作用方向(正方向)の最大荷重を100%とする比率で評価している。図6では、圧力下限値PLの圧力条件下に舌部29に最も近いノズルベーン7Aに作用する荷重VL1と、圧力上限値PUの圧力条件下にノズルベーン7Aに作用する荷重VL2と、を示している。荷重VL2は、荷重VL1とは作用方向が逆転している。図7では、圧力下限値PLの圧力条件下に舌部29に最も遠いノズルベーン8Bに作用する荷重VL3と、圧力上限値PUの圧力条件下にノズルベーン7Aに作用する荷重VL4と、を示している。荷重VL4は、荷重VL3と同方向に作用しており、作用方向が逆転していない。このように舌部近傍ノズルベーン7(7A)は、舌部遠方ノズルベーン8(8B)とは異なり、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転が生じることがある。内燃機関10の脈動1周期程度の短期間において、ノズルベーン6に作用する荷重の作用方向が逆転する場合には、このノズルベーン6に固定されたベーンシャフト53に摩耗が生じるリスクが高くなる虞がある。
(切欠部)
本発明者らは、鋭意検討の結果、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側や後縁側に作用する荷重が大きく変化しており、前縁側や後縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっていることを見出した。
図9~図11の夫々は、一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
幾つかの実施形態にかかる可変容量タービン2(2A)は、図2に示されるように、上述したタービンロータ21と、上述したスクロール流路25を形成するスクロール流路形成部26と、上述した排ガス流路40を形成する排ガス流路形成部4と、上述した複数のノズルベーン6および回動機構部51を含む可変ノズルユニット5と、を備える。複数のノズルベーン6は、図4に示されるように、舌部近傍領域40Aに位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7と、舌部遠方領域40Bに位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン8と、を含んでいる。可変容量タービン2(2A)における少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、図9~図11に示されるように、舌部近傍ノズルベーン7の前縁端71又は後縁端72の少なくとも一方において、舌部遠方ノズルベーン8の前縁端81又は後縁端82よりも大きく切りかかれた切欠部75を有する。
図9に示される実施形態では、舌部近傍領域40Aに位置する全ての舌部近傍ノズルベーン7は、前縁端71に形成された切欠部75である前縁側切欠部76と、後縁端72に形成された切欠部75である後縁側切欠部77と、を有する。
図10に示される実施形態では、舌部近傍領域40Aに位置する全ての舌部近傍ノズルベーン7は、後縁側切欠部77を有し、前縁端71には切欠部75(前縁側切欠部76)が形成されていない。図10に示されるような、負圧面70Bを正面とする平面視において、前縁端71は、ハブ側端73からシュラウド側端74までに亘り、回転中心RCの延在する方向に沿って直線状に延在している。
図11に示される実施形態では、舌部近傍領域40Aに位置する全ての舌部近傍ノズルベーン7は、前縁側切欠部76を有し、後縁端72には切欠部75(後縁側切欠部77)が形成されていない。図11に示されるような、負圧面70Bを正面とする平面視において、後縁端72は、ハブ側端73からシュラウド側端74までに亘り、回転中心RCの延在する方向に沿って直線状に延在している。
図12は、一実施形態における舌部遠方ノズルベーンの負圧面を示す図である。
舌部遠方領域40Bに位置する全ての舌部遠方ノズルベーン8は、図8に示されるように、前縁端81および後縁端82の両方に切欠部85が形成されていなくてもよい。また、舌部遠方領域40Bに位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン8は、図12に示されるような、前縁端81に形成された切欠部85である前縁側切欠部86、又は後縁端82に形成された切欠部85である後縁側切欠部87、の少なくとも一方を有していてもよい。図12に示される実施形態では、少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン8は、前縁側切欠部86および後縁側切欠部87の両方を有する。
図12では、切欠部75と切欠部85の大きさを比較するために、舌部近傍ノズルベーン7の切欠部75(前縁側切欠部76、後縁側切欠部77)を二点鎖線で示している。図12に示されるように、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側切欠部76は、舌部遠方ノズルベーン8の前縁側切欠部86よりも大きく切りかかれている。舌部近傍ノズルベーン7の後縁側切欠部77は、舌部遠方ノズルベーン8の後縁側切欠部87よりも大きく切りかかれている。
なお、後縁側切欠部77、87の大小は、図12に示されるような、負圧面60Bを正面とする平面視において、後縁端62のうち回転中心RCからの最短距離が最も長い最後縁点P1を通り回転中心RCに平行な直線LR1を基準とし、後縁側切欠部77、87の上記直線LR1からの翼長さ方向における長さの総和により求められる面積F1を比較することにより求めてもよい。
また、前縁側切欠部76、86の大小は、図12に示されるような、負圧面60Bを正面とする平面視において、前縁端61のうち回転中心RCからの最短距離が最も長い最前縁点P2を通り回転中心RCに平行な直線LR2を基準とし、前縁側切欠部76、86の上記直線LR2からの翼長さ方向における長さの総和により求められる面積F2を比較することにより求めてもよい。なお、前縁側切欠部76、86と後縁側切欠部77、87の大小についても、面積F2と面積F1を比較することにより求めてもよい。
図13は、図9に示される舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。図13では、ノズルベーンに作用する荷重VLを或る作用方向(正方向)の最大荷重を100%とする比率で評価している。上述した圧力下限値PLの圧力条件下に上述した切欠部75を有する舌部近傍ノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL5と、上述した圧力上限値PUの圧力条件下にノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL6と、を示している。荷重VL6は、荷重VL5と同方向に作用しており、作用方向が逆転していない。このように舌部近傍ノズルベーン7(7A)に切欠部75を設けることで、排ガス流路40を流れる排ガスからの流体力が作用する部分を選択的に取り除くことができる。これにより、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を抑制できる。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の前縁端71又は後縁端72の少なくとも一方に上記切欠部75を設けることで、排ガス流路40を流れる排ガスからの流体力が作用する部分を選択的に取り除くことができ、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を抑制できる。舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を抑制することで、舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53が他部材(ノズルマウント41)と衝突する回数を低減できるため、上記ベーンシャフト53の摩耗を抑制できる。
(後縁側切欠部)
幾つかの実施形態では、上述した後縁側切欠部77は、図9、図10に示されるように、舌部近傍ノズルベーン7の前縁端71から後縁端72に向かう翼長さ方向WSにおける前縁端71の翼長さ位置PSを0%とし、翼長さ方向WSにおける後縁端72の翼長さ位置PSを100%としたときに、翼長さ位置PSが75%以上100%以下の範囲に含まれる領域A1に少なくとも一部が形成された。
上述した領域A1は、翼長さ位置PSが75%以上90%以下の範囲に含まれることが好ましく、翼長さ位置PSが75%以上80%以下の範囲に含まれることがさらに好ましい。換言すると、後縁側切欠部77は、翼長さ位置PSが90%以下の範囲までに亘り形成されることが好ましく、翼長さ位置PSが80%以下の範囲までに亘り形成されることがさらに好ましい。図9、図10に示される実施形態では、後縁側切欠部77の少なくとも一部は、翼長さ位置PSが75%から100%までの範囲に亘り形成されている。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の後縁側(翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲)は、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記後縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン7の後縁側、すなわち、翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲に含まれる領域A1に後縁側切欠部77の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
幾つかの実施形態では、上述した後縁側切欠部77は、図9、図10に示されるように、舌部近傍ノズルベーン7のハブ側端73からシュラウド側端74に向かう翼高さ方向WHにおけるハブ側端73の翼高さ位置PHを0%とし、翼高さ方向WHにおけるシュラウド側端74の翼高さ位置PHを100%としたときに、上述した領域A1のうち、翼高さ位置PHが15%以上85%以下の範囲に含まれる領域A11に少なくとも一部が形成された。
上述した領域A11は、領域A1のうち、翼高さ位置PHが40%から60%までに亘る範囲を含むことが好ましく、領域A1のうち、翼高さ位置PHが20%から80%までに亘る範囲を含むことがさらに好ましい。図9、図10に示される実施形態では、後縁側切欠部77の少なくとも一部は、翼長さ位置PSが75%から100%までの範囲、且つ翼高さ位置PHが15%から85%までの範囲に亘り形成されている。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の後縁側における高さ中央部(翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲)は、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記後縁側の高さ中央部における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン7の後縁側の高さ中央部、すなわち、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域A11に後縁側切欠部77の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
(前縁側切欠部)
幾つかの実施形態では、上述した前縁側切欠部76は、図9、図11に示されるように、翼長さ位置PSが0%以上25%以下の範囲に含まれる領域A2に少なくとも一部が形成された。
上述した領域A2は、翼長さ位置PSが10%以上25%以下の範囲に含まれることが好ましく、翼長さ位置PSが20%以上25%以下の範囲に含まれることがさらに好ましい。換言すると、前縁側切欠部76は、翼長さ位置PSが10%以上の範囲までに亘り形成されることが好ましく、翼長さ位置PSが20%以上の範囲までに亘り形成されることがさらに好ましい。図9、図11に示される実施形態では、前縁側切欠部76の少なくとも一部は、翼長さ位置PSが0%から25%までの範囲に亘り形成されている。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側(翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲)は、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記前縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側、すなわち、翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲に含まれる領域A2に前縁側切欠部76の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
幾つかの実施形態では、上述した前縁側切欠部76は、図9、図11に示されるように、上述した領域A2のうち、翼高さ位置PHが15%以上85%以下の範囲に含まれる領域A21に少なくとも一部が形成された。
上述した領域A21は、領域A2のうち、翼高さ位置PHが40%から60%までに亘る範囲を含むことが好ましく、領域A2のうち、翼高さ位置PHが20%から80%までに亘る範囲を含むことがさらに好ましい。図9、図11に示される実施形態では、前縁側切欠部76の少なくとも一部は、翼長さ位置PSが0%から25%までの範囲、且つ翼高さ位置PHが15%から85%までの範囲に亘り形成されている。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側における高さ中央部(翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲)は、内燃機関10の脈動1周期中における排ガス流路40内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記前縁側の高さ中央部における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側の高さ中央部、すなわち、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域A21に前縁側切欠部76の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
(前縁側切欠部と後縁側切欠部の大小関係)
幾つかの実施形態では、図9に示されるように、上述した上述した可変容量タービン2(2A)の少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、前縁側切欠部76と後縁側切欠部77の大きさが同じになるように構成された。或る実施形態では、前縁側切欠部76の面積F2と後縁側切欠部77の面積F1とが同じになっている。
図示される実施形態では、前縁側切欠部76と後縁側切欠部77は、図9に示されるような、負圧面60Bを正面とする平面視において、翼長さ位置PSが50%の条件を満たす仮想線LVに対して線対称になるように構成されている。
上記の構成によれば、可変容量タービン2においては、ノズルベーン6の上流側より高速流の流れが流入し、ノズルベーン6は周囲の流れにより流体力を受ける。このため、ノズルベーン6を所定の角度に保持するためには、ノズルベーン6に加わる回転中心RC周りのトルクは小さいことが望ましい。舌部近傍ノズルベーンの前縁側切欠部76と後縁側切欠部77の大きさを同じにすることにより、舌部近傍ノズルベーン7の前縁側、後縁側の夫々に加わる流体力を均等にできるため、舌部近傍ノズルベーンに加わる回転中心RC周りのトルクを小さなものにすることができる。なお、回転中心RCは、仮想線LVよりも前縁側に位置していてもよいし、仮想線LVよりも後縁側に位置していてもよい。
図14は、一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
幾つかの実施形態では、図14に示されるように、上述した可変容量タービン2(2A)の少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、後縁側切欠部77の大きさが前縁側切欠部76よりも大きくなるように構成された。或る実施形態では、後縁側切欠部77の面積F1が前縁側切欠部76の面積F2よりも大きい。
上記の構成によれば、後縁側切欠部77は、前縁側切欠部76よりも舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転の抑制効果が大きい。このため、舌部近傍ノズルベーン7は、その後縁側切欠部77をその前縁側切欠部76よりも大きくすることで、舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
図15および図16の夫々は、一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
幾つかの実施形態では、上述した前縁側切欠部76は、図9、図11に示されるように、翼高さ位置PHが0%以上15%未満の範囲や85%を越えて100%以下の範囲には形成されていない。前縁端71は、図9、図11に示されるような、負圧面60Bを正面とする平面視において、前縁側切欠部76のハブ側端から翼高さ方向WHと逆方向に沿って延在するハブ側辺711と、前縁側切欠部76のシュラウド側端から翼高さ方向WHに沿って延在するシュラウド側辺712と、を有する。ハブ側辺711は、ハブ側端73に連なり、シュラウド側辺712は、シュラウド側端74に連なる。
幾つかの実施形態では、上述した後縁側切欠部77は、図9、図10に示されるように、翼高さ位置PHが0%以上15%未満の範囲や85%を越えて100%以下の範囲には形成されていない。後縁端72は、図9、図10に示されるような、負圧面60Bを正面とする平面視において、後縁側切欠部77のハブ側端から翼高さ方向WHと逆方向に沿って延在するハブ側辺721と、後縁側切欠部77のシュラウド側端から翼高さ方向WHに沿って延在するシュラウド側辺722と、を有する。ハブ側辺721は、ハブ側端73に連なり、シュラウド側辺722は、シュラウド側端74に連なる。
なお、前縁側切欠部76および後縁側切欠部77は、図15、図16に示されるように、翼高さ位置PHが0%以上15%未満の範囲に少なくとも一部が形成されていてもよいし、翼高さ位置PHが85%を越えて100%以下の範囲に少なくとも一部が形成されていてもよい。また、図16に示されるように、翼長さ位置PSが25%を超えて75%未満の範囲に少なくとも一部が形成されていてもよい。
(ノズルベーンの翼高さの大小)
図17~図19の夫々は、一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
幾つかの実施形態にかかる可変容量タービン2(2B)は、図2に示されるように、上述したタービンロータ21と、上述したスクロール流路25を形成するスクロール流路形成部26と、上述した排ガス流路40を形成する排ガス流路形成部4と、上述した複数のノズルベーン6および回動機構部51を含む可変ノズルユニット5と、を備える。複数のノズルベーン6は、図4に示されるように、舌部近傍領域40Aに位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7と、舌部遠方領域40Bに位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン8と、を含んでいる。可変容量タービン2(2B)における少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、図17~図19に示されるように、舌部近傍ノズルベーン7のハブ側端73からシュラウド側端74に向かう翼高さ方向WHの最大長さMH1が前記舌部遠方ノズルベーン8の翼高さ方向WHの最大長さMH2よりも短い。
図17~図19の夫々では、舌部遠方ノズルベーン8のハブ側端83からシュラウド側端84に向かう翼高さ方向WHにおけるハブ側端83の翼高さ位置PHを0%とし、翼高さ方向WHにおけるシュラウド側端84の翼高さ位置PHを100%としている。
図17に示される実施形態では、舌部近傍ノズルベーン7は、舌部遠方ノズルベーン8に対してシュラウド側の翼高さが低減されている。舌部近傍ノズルベーン7は、シュラウド側端74の翼高さ位置PHが90%以下になるように構成され、シュラウド側端74とシュラウド側流路面47との間の隙間G2が舌部遠方ノズルベーン8よりも大きい。
図18に示される実施形態では、舌部近傍ノズルベーン7は、舌部遠方ノズルベーン8に対してハブ側の翼高さが低減されている。舌部近傍ノズルベーン7は、ハブ側端73の翼高さ位置PHが10%以上になるように構成され、ハブ側端73とハブ側流路面44との間の隙間G1が舌部遠方ノズルベーン8よりも大きい。
図19に示される実施形態では、舌部近傍ノズルベーン7は、舌部遠方ノズルベーン8に対してハブ側およびシュラウド側の翼高さが低減されている。舌部近傍ノズルベーン7は、シュラウド側端74の翼高さ位置PHが95%以下に、且つハブ側端73の翼高さ位置PHが5%以上になるように構成され、上述した隙間G1および隙間G2が舌部遠方ノズルベーン8よりも大きい。
図20は、図17に示される舌部近傍ノズルベーンの荷重評価結果を説明するための説明図である。図20では、ノズルベーンに作用する荷重VLを或る作用方向(正方向)の最大荷重を100%とする比率で評価している。上述した圧力下限値PLの圧力条件下に最大長さMH1が最大長さMH2よりも短い舌部近傍ノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL7と、上述した圧力上限値PUの圧力条件下に最大長さMH1が最大長さMH2よりも短いノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL8と、を示している。また、上述した圧力下限値PLの圧力条件下に最大長さMH1と最大長さMH2が同じ舌部近傍ノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL1と、上述した圧力上限値PUの圧力条件下に最大長さMH1と最大長さMH2よりが同じノズルベーン7(7A)に作用する荷重VL2と、を併せて示している。荷重VL7と荷重VL8との間の荷重の変動量ΔVL2は、荷重VL1と荷重VL2との間の荷重の変動量ΔVL1よりも低減している。
上記の構成によれば、ノズルベーン6のシュラウド側およびハブ側の領域には、二次流れによる流体力が加えられる。この流体力は、可変容量タービン2の圧力変動に伴い変動する。舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向の最大長さMH1を、舌部遠方ノズルベーン8よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン7のシュラウド側やハブ側の領域を小さく(すなわち、上記隙間G1やG2を大きく)できるため、舌部近傍ノズルベーン7に作用する上記二次流れによる流体力を低減できる。このため、舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向の最大長さMH1を、舌部遠方ノズルベーン8よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン7と舌部遠方ノズルベーン8の翼高さ方向の最大長さMH1、MH2が同じ場合に比べて、内燃機関10の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の変動量を低減できる。舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の変動量を低減することにより、舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53の摩耗を抑制できるため、可変容量タービン2の信頼性および耐久性を向上させることができる。
幾つかの実施形態では、図17~図19に示されるように、舌部遠方ノズルベーン8のハブ側端83からシュラウド側端84に向かう翼高さ方向WHの最大長さMH2を100%としたときに、上述した少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向WHの最大長さMH1が90%以下の長さになるように構成された。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向WHの最大長さMH1を、舌部遠方ノズルベーン8の翼高さ方向WHの最大長さMH2に対して90%以下の長さにすることにより、舌部近傍ノズルベーン7のシュラウド側やハブ側の領域を小さく(すなわち、上記隙間G1やG2を大きく)できるため、舌部近傍ノズルベーン7に作用する二次流れによる流体力を効果的に低減でき、内燃機関10の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の変動量を効果的に低減できる。これにより、舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53の摩耗を効果的に抑制できる。
図21は、一実施形態における舌部近傍ノズルベーンの負圧面を示す図である。
幾つかの実施形態では、上述した少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン7は、図21に示されるように、前縁端71又は後縁端72の少なくとも一方において、舌部遠方ノズルベーン8の前縁端81又は後縁端82よりも大きく切りかかれた切欠部75を有し、且つ舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向WHの最大長さMH1が前記舌部遠方ノズルベーン8の翼高さ方向WHの最大長さMH2よりも短い。
上記の構成によれば、ノズルベーン6のシュラウド側およびハブ側の領域には、二次流れによる流体力が加えられる。この流体力は、可変容量タービン2の圧力変動に伴い変動する。舌部近傍ノズルベーン7の翼高さ方向の最大長さMH1を、舌部遠方ノズルベーン8よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン7のシュラウド側やハブ側の領域を小さくできるため、舌部近傍ノズルベーン7に作用する二次流れによる流体力を低減できる。上記二次流れによる流体力を低減することで、内燃機関10の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の変動量を低減できる。このように舌部近傍ノズルベーン7に作用する荷重の変動量を低減することにより、上記切欠部75を有する舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53の摩耗を効果的に抑制できる。
幾つかの実施形態では、図4に示されるように、スクロール流路25におけるスクロール中心周りの角度位置について、舌部29の角度位置を0°とし、舌部29からスクロール流路25の下流側に向かって徐々に角度が大きくなるように角度位置αを定義した場合に、舌部近傍領域40Aは、-90°≦α≦90°の条件を満たす。舌部近傍領域40Aは、好ましくは-60°≦α≦60°の条件を満たす。さらに好ましくは、-45°≦α≦45°の条件を満たす。なお、ノズルベーン6が舌部近傍領域40Aに位置するか否かは、ノズルベーン6の回転中心RCが舌部近傍領域40Aに位置するか否かにより判断するようにしてもよい。
上記の構成によれば、上記角度位置αが-90°≦α≦90°の条件を満たす舌部近傍領域40Aは、上記角度位置αが上記条件を満たさない舌部遠方領域40Bに比べて、内燃機関10の脈動1周期中における圧力変動により、領域内のノズルベーン6に作用する荷重の作用方向が逆転する可能性が高いため、領域内のノズルベーン6に摩耗が生じ易い。上記条件を満たす舌部近傍領域40Aに位置するノズルベーン6に上記切欠部75を設けたり、翼高さ方向WHの最大長さMH1を短くしたりすることにより、舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53の摩耗を効果的に抑制できる。
幾つかの実施形態にかかる過給機1は、図2に示されるように、上述した可変容量タービン2(2A、2B)と、可変容量タービン2(2A、2B)により駆動されるように構成された上述した遠心圧縮機3と、を備える。
上記の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン7に固定されたベーンシャフト53の摩耗を抑制できるため、可変容量タービン2、および可変容量タービン2を備える過給機1の信頼性および耐久性を向上させることができる。なお、舌部近傍ノズルベーン7に上記切欠部75を設けたり、翼高さ方向WHの最大長さMH1を短くしたりすることにより、可変容量タービン2の効率が著しく低減することはない。
本開示は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態にかかる可変容量タービン(2、2A)は、
タービンロータ(21)と、
前記タービンロータ(21)の外周側にスクロール流路(25)を形成するスクロール流路形成部(26)と、
前記スクロール流路(25)から前記タービンロータ(21)へ排ガスを導くための排ガス流路(40)を形成する排ガス流路形成部(4)と、
前記排ガス流路(40)における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニット(5)と、を備え、
前記可変ノズルユニット(5)は、
前記排ガス流路(40)に前記タービンロータ(21)の周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーン(6)と、
前記複数のノズルベーン(6)を各々の回転中心(RC)回りに回動させるように構成された回動機構部(51)と、を含み、
前記排ガス流路(40)を、前記スクロール流路(25)の舌部(29)近傍に位置する舌部近傍領域(40A)と、前記舌部近傍領域(40A)以外の領域である舌部遠方領域(40B)と、に区分したときに、前記複数のノズルベーン(6)は、前記舌部近傍領域(40A)に位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)と、前記舌部遠方領域(40B)に位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン(8)と、を含み、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁端(71)又は後縁端(72)の少なくとも一方において、前記舌部遠方ノズルベーン(8)の前縁端(81)又は後縁端(82)よりも大きく切り掛かれた切欠部(75)を有する。
本発明者らは、舌部近傍ノズルベーン(7)は、内燃機関(10)の脈動1周期中における排ガス流路(40)内の圧力変動により、その前縁側や後縁側に作用する荷重が大きく変化しており、前縁側や後縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっていることを見出した。
上記1)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁端(71)又は後縁端(72)の少なくとも一方に上記切欠部(75)を設けることで、排ガス流路(40)を流れる排ガスからの流体力が作用する部分を選択的に取り除くことができ、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を抑制できる。舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を抑制することで、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)が他部材と衝突する回数を低減できるため、上記ベーンシャフト(53)の摩耗を抑制できる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)の前記後縁端(72)に形成された前記切欠部(75)である後縁側切欠部(77)を有し、
前記後縁側切欠部(77)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)の前記前縁端(71)から前記後縁端(72)に向かう翼長さ方向における前記前縁端(71)の翼長さ位置を0%とし、前記翼長さ方向における前記後縁端(72)の翼長さ位置を100%としたときに、翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲に含まれる領域(A1)に少なくとも一部が形成された。
上記2)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の後縁側(翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲)は、内燃機関(10)の脈動1周期中における排ガス流路(40)内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記後縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)の後縁側、すなわち、翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲に含まれる領域(A1)に後縁側切欠部(77)の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記後縁側切欠部(77)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)のハブ側端(73)からシュラウド側端(74)に向かう翼高さ方向における前記ハブ側端(73)の翼高さ位置を0%とし、前記翼高さ方向における前記シュラウド側端(74)の翼高さ位置を100%としたときに、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域(A11)に少なくとも一部が形成された。
上記3)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の後縁側における高さ中央部(翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲)は、内燃機関(10)の脈動1周期中における排ガス流路(40)内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記後縁側の高さ中央部における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)の後縁側の高さ中央部、すなわち、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域(A11)に後縁側切欠部(77)の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
4)幾つかの実施形態では、上記2)又は3)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)の前記前縁端(71)に形成された前記切欠部(75)である前縁側切欠部(76)を有し、
前記前縁側切欠部(76)は、前記翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲に含まれる領域(A2)に少なくとも一部が形成された。
上記4)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁側(翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲)は、内燃機関(10)の脈動1周期中における排ガス流路(40)内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記前縁側における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁側、すなわち、翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲に含まれる領域(A2)に前縁側切欠部(76)の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
5)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記前縁側切欠部(76)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)のハブ側端(73)からシュラウド側端(74)に向かう翼高さ方向における前記ハブ側端(73)の翼高さ位置を0%とし、前記翼高さ方向における前記シュラウド側端(74)の翼高さ位置を100%としたときに、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域(A21)に少なくとも一部が形成された。
上記5)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁側における高さ中央部(翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲)は、内燃機関(10)の脈動1周期中における排ガス流路(40)内の圧力変動により荷重が大きく変化しており、上記前縁側の高さ中央部における荷重の変化が舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の原因の一つになっている。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁側の高さ中央部、すなわち、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域(A21)に前縁側切欠部(76)の少なくとも一部を形成することにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
6)幾つかの実施形態では、上記4)又は5)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記前縁側切欠部(76)と前記後縁側切欠部(77)の大きさが同じになるように構成された。
上記6)の構成によれば、可変容量タービン(2)においては、ノズルベーン(6)の上流側より高速流の流れが流入し、ノズルベーン(6)は周囲の流れにより流体力を受ける。このため、ノズルベーン(6)を所定の角度に保持するためには、ノズルベーン(6)に加わる回転中心(RC)周りのトルクは小さいことが望ましい。舌部近傍ノズルベーンの前縁側切欠部(76)と後縁側切欠部(77)の大きさを同じにすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)の前縁側、後縁側の夫々に加わる流体力を均等にできるため、舌部近傍ノズルベーンに加わる回転中心(RC)周りのトルクを小さなものにすることができる。
7)幾つかの実施形態では、上記4)又は5)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記後縁側切欠部(77)の大きさが前記前縁側切欠部(76)よりも大きくなるように構成された。
上記7)の構成によれば、後縁側切欠部(77)は、前縁側切欠部(76)よりも舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転の抑制効果が大きい。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)は、その後縁側切欠部(77)をその前縁側切欠部(76)よりも大きくすることで、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の作用方向の逆転を効果的に抑制できる。
8)幾つかの実施形態では、上記1)から上記7)までの何れかに記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)のハブ側端(73)からシュラウド側端(74)に向かう翼高さ方向の最大長さ(MH1)が前記舌部遠方ノズルベーン(8)よりも短い。
上記8)の構成によれば、ノズルベーン(6)のシュラウド側およびハブ側の領域には、二次流れによる流体力が加えられる。この流体力は、可変容量タービン(2)の圧力変動に伴い変動する。舌部近傍ノズルベーン(7)の翼高さ方向の最大長さ(MH1)を、舌部遠方ノズルベーン(8)よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)のシュラウド側やハブ側の領域を小さくできるため、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する二次流れによる流体力を低減できる。上記二次流れによる流体力を低減することで、内燃機関(10)の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の変動量を低減できる。このように舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の変動量を低減することにより、上記切欠部(75)を有する舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を効果的に抑制できる。
9)幾つかの実施形態では、上記8)に記載の可変容量タービン(2、2A)であって、
前記舌部遠方ノズルベーン(8)のハブ側端(83)からシュラウド側端(84)に向かう翼高さ方向の最大長さ(MH2)を100%としたときに、前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)の前記翼高さ方向の最大長さ(MH1)が90%以下の長さになるように構成された。
上記9)の構成によれば、舌部近傍ノズルベーン(7)の翼高さ方向の最大長さ(MH1)を、舌部遠方ノズルベーン(8)の翼高さ方向の最大長さ(MH2)に対して90%以下の長さにすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)のシュラウド側やハブ側の領域を小さくできるため、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する二次流れによる流体力を効果的に低減でき、内燃機関(10)の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の変動量を効果的に低減できる。これにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を効果的に抑制できる。
10)幾つかの実施形態では、上記1)から上記9)までの何れかに記載の可変容量タービン(2)であって、
前記スクロール流路(25)におけるスクロール中心周りの角度位置について、前記舌部(29)の角度位置を0°とし、前記舌部(29)から前記スクロール流路(25)の下流側に向かって徐々に角度が大きくなるように角度位置αを定義した場合に、
前記舌部近傍領域(40A)は、-90°≦α≦90°の条件を満たす。
上記10)の構成によれば、上記角度位置αが-90°≦α≦90°の条件を満たす舌部近傍領域(40A)は、上記角度位置αが上記条件を満たさない舌部遠方領域(40B)に比べて、内燃機関(10)の脈動1周期中における圧力変動により、領域内のノズルベーン(6)に作用する荷重の作用方向が逆転する可能性が高いため、領域内のノズルベーン(6)に摩耗が生じ易い。上記条件を満たす舌部近傍領域(40A)に位置するノズルベーン(6)に上記切欠部(75)を設けることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を効果的に抑制できる。
11)本開示の少なくとも一実施形態にかかる可変容量タービン(2、2B)は、
タービンロータ(21)と、
前記タービンロータ(21)の外周側にスクロール流路(25)を形成するスクロール流路形成部(26)と、
前記スクロール流路(25)から前記タービンロータ(21)へ排ガスを導くための排ガス流路(40)を形成する排ガス流路形成部(4)と、
前記排ガス流路(40)における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニット(5)と、を備え、
前記可変ノズルユニット(5)は、
前記排ガス流路(40)に前記タービンロータ(21)の周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーン(6)と、
前記複数のノズルベーン(6)を各々の回転中心(RC)回りに回動させるように構成された回動機構部(51)と、を含み、
前記排ガス流路(40)を、前記スクロール流路(25)の舌部(29)近傍に位置する舌部近傍領域(40A)と、前記舌部近傍領域(40A)以外の領域である舌部遠方領域(40B)と、に区分したときに、前記複数のノズルベーン(6)は、前記舌部近傍領域(40A)に位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)と、前記舌部遠方領域(40B)に位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーン(8)と、を含み、
前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーン(7)は、前記舌部近傍ノズルベーン(7)のハブ側端(73)からシュラウド側端(74)に向かう翼高さ方向の最大長さ(MH1)が前記舌部遠方ノズルベーン(8)よりも短い。
上記11)の構成によれば、ノズルベーン(6)のシュラウド側およびハブ側の領域には、二次流れによる流体力が加えられる。この流体力は、可変容量タービン(2)の圧力変動に伴い変動する。舌部近傍ノズルベーン(7)の翼高さ方向の最大長さを、舌部遠方ノズルベーン(8)よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)のシュラウド側やハブ側の領域を小さくできるため、舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する上記二次流れによる流体力を低減できる。このため、舌部近傍ノズルベーン(7)の翼高さ方向の最大長さ(MH1)を、舌部遠方ノズルベーン(8)よりも短くすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)と舌部遠方ノズルベーン(8)の翼高さ方向の最大長さ(MH1、MH2)が同じ場合に比べて、内燃機関(10)の脈動1周期中に舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の変動量を低減できる。舌部近傍ノズルベーン(7)に作用する荷重の変動量を低減することにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を抑制できるため、可変容量タービン(2)の信頼性および耐久性を向上させることができる。
12)本開示の少なくとも一実施形態にかかる過給機(1)は、
上記1)から上記10)までの何れかに記載の可変容量タービン(2A)と、
前記可変容量タービン(2A)により駆動されるように構成された遠心圧縮機(3)と、を備える。
上記12)の構成によれば、可変容量タービン(2A)の舌部近傍ノズルベーン(7)に切欠部(75)を設けることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を抑制できるため、可変容量タービン(2A)、および可変容量タービン(2A)を備える過給機(1)の信頼性および耐久性を向上させることができる。
13)本開示の少なくとも一実施形態にかかる過給機(1)は、
上記11)に記載の可変容量タービン(2B)と、
前記可変容量タービン(2B)により駆動されるように構成された遠心圧縮機(3)と、を備える。
上記13)の構成によれば、可変容量タービン(2B)の舌部近傍ノズルベーン(7)の翼高さ方向の最大長さ(MH1)を短いものにすることにより、舌部近傍ノズルベーン(7)に固定されたベーンシャフト(53)の摩耗を抑制できるため、可変容量タービン(2B)、および可変容量タービン(2B)を備える過給機(1)の信頼性および耐久性を向上させることができる。
1 過給機
1A 排気ターボ過給機
2,2A,2B 可変容量タービン
3 遠心圧縮機
4 排ガス流路形成部
5 可変ノズルユニット
6 ノズルベーン
7,7A 舌部近傍ノズルベーン
8,8B 舌部遠方ノズルベーン
10 内燃機関
11 回転シャフト
12 ベアリング
13 ハウジング
14 ベアリングハウジング
15 気体ライン
16 排ガスライン
17 内部空間
21 タービンロータ
22 タービンハウジング
23 排ガス導入口
24 排ガス排出口
25 スクロール流路
26 スクロール流路形成部
27 排ガス排出路
28 排ガス排出路形成部
29 舌部
31 インペラ
32 コンプレッサハウジング
33 気体導入口
34 気体排出口
35 気体導入路
36 気体導入路形成部
37 スクロール流路
38 スクロール流路形成部
40 排ガス流路
40A 舌部近傍領域
40B 舌部遠方領域
41 ノズルマウント
42 ノズルプレート
43,45 環状板部
44 ハブ側流路面
46 突出部
47 シュラウド側流路面
48 シュラウド面
49 ノズルサポート
51 回動機構部
52 ドライブリング
53 ベーンシャフト
54 レバープレート
55 アクチュエータ
56 駆動シャフト
57 コントローラ
60,70,80 翼面
60A,70A,80A 圧力面
60B,70B,80B 負圧面
61,71,81 前縁端
62,72,82 後縁端
63,73,83 ハブ側端
64,74,84 シュラウド側端
75,85 切欠部
76,86 前縁側切欠部
77,87 後縁側切欠部
A1,A2,A11,A21 領域
F1,F2 面積
G1,G2 隙間
LA,LC 軸線
LR1,LR2 直線
LV 仮想線
P1 最後縁点
P2 最前縁点
PH 翼高さ位置
PL 圧力下限値
PS 翼長さ位置
PU 圧力上限値
RC 回転中心
T1 周期
VL,VL1~VL8 荷重
WH 翼高さ方向
WS 翼長さ方向
X (回転シャフトの)軸方向
XC コンプレッサ側
XT タービン側
Y (回転シャフトの)径方向

Claims (13)

  1. タービンロータと、
    前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
    前記スクロール流路から前記タービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、
    前記排ガス流路における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニットと、を備え、
    前記可変ノズルユニットは、
    前記排ガス流路に前記タービンロータの周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーンと、
    前記複数のノズルベーンを各々の回転中心回りに回動させるように構成された回動機構部と、を含み、
    前記排ガス流路を、前記スクロール流路の舌部近傍に位置する舌部近傍領域と、前記舌部近傍領域以外の領域である舌部遠方領域と、に区分したときに、前記複数のノズルベーンは、前記舌部近傍領域に位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンと、前記舌部遠方領域に位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーンと、を含み、
    前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンの前縁端又は後縁端の少なくとも一方において、前記舌部遠方ノズルベーンの前縁端又は後縁端よりも大きく切りかかれた切欠部を有する、
    可変容量タービン。
  2. 前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンの前記後縁端に形成された前記切欠部である後縁側切欠部を有し、
    前記後縁側切欠部は、前記舌部近傍ノズルベーンの前記前縁端から前記後縁端に向かう翼長さ方向における前記前縁端の翼長さ位置を0%とし、前記翼長さ方向における前記後縁端の翼長さ位置を100%としたときに、翼長さ位置が75%以上100%以下の範囲に含まれる領域に少なくとも一部が形成された、
    請求項1に記載の可変容量タービン。
  3. 前記後縁側切欠部は、前記舌部近傍ノズルベーンのハブ側端からシュラウド側端に向かう翼高さ方向における前記ハブ側端の翼高さ位置を0%とし、前記翼高さ方向における前記シュラウド側端の翼高さ位置を100%としたときに、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域に少なくとも一部が形成された、
    請求項2に記載の可変容量タービン。
  4. 前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンの前記前縁端に形成された前記切欠部である前縁側切欠部を有し、
    前記前縁側切欠部は、前記翼長さ位置が0%以上25%以下の範囲に含まれる領域に少なくとも一部が形成された、
    請求項2又は3に記載の可変容量タービン。
  5. 前記前縁側切欠部は、前記舌部近傍ノズルベーンのハブ側端からシュラウド側端に向かう翼高さ方向における前記ハブ側端の翼高さ位置を0%とし、前記翼高さ方向における前記シュラウド側端の翼高さ位置を100%としたときに、翼高さ位置が15%以上85%以下の範囲に含まれる領域に少なくとも一部が形成された、
    請求項4に記載の可変容量タービン。
  6. 前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記前縁側切欠部と前記後縁側切欠部の大きさが同じになるように構成された、
    請求項4又は5に記載の可変容量タービン。
  7. 前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記後縁側切欠部の大きさが前記前縁側切欠部よりも大きくなるように構成された、
    請求項4又は5に記載の可変容量タービン。
  8. 前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンのハブ側端からシュラウド側端に向かう翼高さ方向の最大長さが前記舌部遠方ノズルベーンよりも短い、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の可変容量タービン。
  9. 前記舌部遠方ノズルベーンのハブ側端からシュラウド側端に向かう翼高さ方向の最大長さを100%としたときに、前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンの前記翼高さ方向の最大長さが90%以下の長さになるように構成された、
    請求項8に記載の可変容量タービン。
  10. 前記スクロール流路におけるスクロール中心周りの角度位置について、前記舌部の角度位置を0°とし、前記舌部から前記スクロール流路の下流側に向かって徐々に角度が大きくなるように角度位置αを定義した場合に、
    前記舌部近傍領域は、-90°≦α≦90°の条件を満たす、
    請求項1乃至9の何れか1項に記載の可変容量タービン。
  11. タービンロータと、
    前記タービンロータの外周側にスクロール流路を形成するスクロール流路形成部と、
    前記スクロール流路から前記タービンロータへ排ガスを導くための排ガス流路を形成する排ガス流路形成部と、
    前記排ガス流路における前記排ガスの流れを調整するための可変ノズルユニットと、を備え、
    前記可変ノズルユニットは、
    前記排ガス流路に前記タービンロータの周方向に間隔をあけて配置される複数のノズルベーンと、
    前記複数のノズルベーンを各々の回転中心回りに回動させるように構成された回動機構部と、を含み、
    前記排ガス流路を、前記スクロール流路の舌部近傍に位置する舌部近傍領域と、前記舌部近傍領域以外の領域である舌部遠方領域と、に区分したときに、前記複数のノズルベーンは、前記舌部近傍領域に位置する少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンと、前記舌部遠方領域に位置する少なくとも1つの舌部遠方ノズルベーンと、を含み、
    前記少なくとも1つの舌部近傍ノズルベーンは、前記舌部近傍ノズルベーンのハブ側端からシュラウド側端に向かう翼高さ方向の最大長さが前記舌部遠方ノズルベーンよりも短い、
    可変容量タービン。
  12. 請求項1乃至10の何れか1項に記載の可変容量タービンと、
    前記可変容量タービンにより駆動されるように構成された遠心圧縮機と、を備える、
    過給機。
  13. 請求項11に記載の可変容量タービンと、
    前記可変容量タービンにより駆動されるように構成された遠心圧縮機と、を備える、
    過給機。
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