以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態の図1に示す情報処理システム1は、以下に述べるように、ユーザ21が非代替性トークン(Non-Fungible Token:以下「NFT」という)を無料で借用して学習講座(講座)を受講するためのものである。
図1に示すように、情報処理システム1は、管理サーバ3、ブロックチェーン4、第1端末11、第2端末12、第3端末13及び第4端末14などで構成されている。なお、第1~第4端末11~14の各々は、いずれも1つ以上の端末で構成されているが、図1では1つのみが例示されている。
この情報処理システム1では、以上の管理サーバ3、ブロックチェーン4及び第1~第4端末11~14は、ネットワーク5を介して、互いに通信可能に構成されている。このネットワーク5は、無線通信ネットワーク及び有線通信ネットワークなどで構成されている。
管理サーバ3は、管理主体(管理法人又は管理者)が情報処理システム1を管理するためのものであり、制御部、記憶部及び通信部(いずれも図示せず)などを備えている。制御部は、CPU、メモリ及びI/Oインターフェースなどによって構成され、記憶部は、ROM,RAM、HDD等の記憶装置により構成されている。また、通信部は、通信回路で構成されている。
本実施形態の場合、管理サーバ3は、情報処理要素に相当するとともに、図2に示すように、管理要素3a、トークン登録要素3b、講座実行要素3c、受講修了データ記憶要素3d、人材データベース登録要素3e及びマーケット実行要素3fとしての機能を備えている。
管理サーバ3は、NFTマーケット処理、NFTレンタル処理、NFT登録処理及び人材データベース登録処理などの各種制御処理を実行する。
このNFTマーケット処理では、後述するように、NFTの作成者とNFTの購入を希望する購入希望者との間でNFTの売買が実施される。本実施形態の場合、情報処理システム1は、分散型自立組織としての機能を備えており、NFTの売買は、ガバナンストークンを介して実施される。なお、NFTの売買が現金又は電子マネーなどを介して実施されるように構成してもよい。
また、情報処理システム1において、ガバナンストークンが法定通貨と交換可能な機能を有するように構成してもよい。
また、NFTレンタル処理では、後述するように、NFTが学習講座の受講を希望するユーザ21に無料でレンタルされる。さらに、NFT登録処理では、後述するように、NFTの属性情報がブロックチェーン4に登録される。
また、人材データベース登録処理では、後述するように、人材募集先の法人による人材募集のデータと、ユーザ21などの学習講座の修了者である求職者(人材応募者)のデータが管理サーバ3の人材データベースに登録される。
なお、管理サーバ3における各種制御処理の少なくとも一部の処理は、管理サーバ3に代えて、他のサーバ、ブロックチェーン又はクラウドコンピューティングネットワークで実行されるように構成してもよい。その場合には、他のサーバ、ブロックチェーン又はクラウドコンピューティングネットワークのいずれかが、管理要素3a、トークン登録要素3b、講座実行要素3c、受講修了データ記憶要素3d、人材データベース登録要素3e及びマーケット実行要素3fの少なくとも1つに相当することになる。
また、ブロックチェーン4は、その構成が公知であるので詳細な説明はここでは省略するが、複数のノードを互いに通信可能にネットワーク接続した分散型のネットワークで構成されている。これらのノードは、例えば、サーバなどによって構成されている。ブロックチェーン4には、後述するように、NFTの属性情報が登録される。
次に、第1端末11について説明する。第1端末11は、ユーザ21がNFTを無料で借用して学習講座を受講するためのものであり、スマートフォンで構成されている。ユーザ21は、後述するように、第1端末11を介して、管理サーバ3にアクセスし、NFTレンタルマーケット処理により、NFTを無料で借用した後、学習講座を第1端末11を介してオンラインで受講したり、学習講座を対面形式で受講したりする。
なお、本実施形態では、第1端末11がユーザ端末に相当する。また、第1端末は、スマートフォンに限らず、タブレット型パソコン、ノート型パソコン又はデスクトップ型パソコンなどで構成してもよい。
次に、第2端末12について説明する。第2端末12は、後述するように、NFT作成者22が、NFTを作成したり、NFTの所有権を販売したり、学習講座をオンラインで実行したりするためのものであり、ウエブカメラ及びマイクロフォン付きのデスクトップ型パソコンで構成されている。
本実施形態の場合、NFTは、作成者、学習講座の内容、所有者、NFTの借用者などの属性情報を備えており、これらの属性情報は、後述するように、ブロックチェーン4に登録される。
ここで、NFTは、人的資本価値の向上を図るためのアクションを実行する第1権利と、人的資本価値の向上による経済的な利益を受ける第2権利と、経済価値の移動を実行する第3権利とをいずれも保証するためのものである。
具体的には、第1権利は、後述するように、ユーザ21がNFTを無料で借用して学習講座を受講する権利であり、第2権利は、ユーザ21が学習講座の受講を修して人材データベースに登録された後、ユーザ21の採用先法人からの成功報酬をガバナンストークンとして報酬受取資格者が受け取る権利である。第3権利は、NFT作成者22がNFTの所有権を他者との間で売買する権利である。
なお、NFT作成者22がNFTを作成した段階では、NFTは、作成者の情報及び学習講座の内容のみの属性情報を備えている。この場合、学習講座としては、オンライン学習講座及び対面での学習講座の双方が実施されるが、本実施形態では、学習講座として、学習講座をオンラインで実施する場合を例にとって説明する。
さらに、本実施形態では、NFT作成者22と学習講座の講師が同一人物である場合について説明する。ここで、NFT作成者22及び学習講座の講師は別人であってもよく、その場合には、上記の属性情報に加えて、学習講座の講師がNFTの属性情報に記録されるように構成してもよい。
さらに、第2端末12は、デスクトップ型パソコンに限らず、タブレット型パソコン、ノート型パソコン又はスマートフォンなどで構成してもよい。
次に、第3端末13について説明する。第3端末13は、後述するように、NFTの購入希望者23がNFTの所有権を購入するためのものであり、デスクトップ型パソコンで構成されている。
なお、第3端末13は、デスクトップ型パソコンに限らず、タブレット型パソコン、ノート型パソコン又はスマートフォンなどで構成してもよい。
次に、第4端末14について説明する。第4端末14は、後述するように、法人における人事採用担当者24が管理サーバ3の人材データベースを参照して、採用希望の登録者に対する入札を実施するためのものであり、デスクトップ型パソコンで構成されている。
なお、第4端末14は、デスクトップ型パソコンに限らず、タブレット型パソコン、ノート型パソコン又はスマートフォンなどで構成してもよい。
次に、以上のように構成された情報処理システム1において実行される各種制御処理の内容について説明する。まず、図3を参照しながら、NFT登録処理などについて説明する。このNFT登録処理では、以下に述べるように、NFT作成者22によって作成されたNFTの属性情報がブロックチェーン4に登録される。
ここで、図3に示す制御処理動作は、通信を行う2つの装置間(例えば、第2端末12と管理サーバ3との間、又は、第2端末12とブロックチェーン4との間)において、認証動作が完了している状態で実行される。この点は、後述する図4以降の制御処理においても同様である。
図3に示すように、最初に、第2端末12において、NFT作成処理が実行される(図3/STEP1)。このNFT作成処理では、NFT作成者22により、NFT作成者22、学習講座の内容及びスケジュールを属性情報として含むように、NFTが作成される。次いで、登録依頼信号が第2端末12から管理サーバ3に送信される。この登録依頼信号は、NFTの登録を依頼するためのものであり、NFTの作成者、学習講座の内容及びスケジュールであるNFTの属性情報を含んでいる。
この登録依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、NFT登録依頼処理が実行される(図3/STEP2)。このNFT登録依頼処理では、NFT登録依頼信号が管理サーバ3からブロックチェーン4に送信される。このNFT登録依頼信号は、NFTの作成者及び学習講座の内容をNFTの属性情報として含むものである。
このNFT登録依頼信号がブロックチェーン4で受信された場合、NFT登録処理が実行される(図3/STEP3)。このNFT登録処理では、NFTの属性情報(作成者及び学習講座の内容)がブロックチェーン4内の各ノードに登録される。次いで、NFT登録連絡信号がブロックチェーン4から管理サーバ3に送信される。このNFT登録連絡信号は、NFTの上記の属性情報がブロックチェーン4に登録されたことを表すものである。
この登録連絡信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3において、NFT登録連絡処理が実行される(図3/STEP4)。このNFT登録連絡処理では、登録連絡信号が管理サーバ3から第2端末12に送信される。この登録連絡信号は、NFT登録連絡信号と同様に、NFTの上記の属性情報がブロックチェーン4に登録されたことを表すものである。
この登録連絡信号が第2端末12で受信された場合、第2端末12では、登録情報表示処理が実行される(図3/STEP5)。この登録情報表示処理では、NFTの作成者及び学習講座の情報がブロックチェーン4に登録されたことを表すメッセージが、第2端末12のディスプレイ上に表示される。それにより、NFT作成者22は、NFTの情報がブロックチェーン4に登録されたことを認識することができる。
上記の登録情報表示処理の実行後、第2端末12において、NFT出品依頼処理が実行される(図3/STEP6)。このNFT出品依頼処理では、NFTのNFTマーケットへの出品(登録)を依頼するために、NFTの情報及びNFTの価格(ガバナンストークン額)を含む出品依頼信号が第2端末12から管理サーバ3に送信される。
この出品依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、NFT出品処理が実行される(図3/STEP7)。このNFT出品処理では、NFTの情報及び価格が管理サーバ3内のNFTマーケットデータベースに登録される。
次に、図4~5を参照しながら、NFTマーケット処理について説明する。このNFTマーケット処理では、以下に述べるように、NFTの売買が実施される。なお、以下の説明では、NFT作成者22によって作成されたNFTが購入希望者23によって購入される場合を例にとって説明する。また、第3端末13の操作は、購入希望者23によって実行される。
まず、第3端末13において、出品参照依頼処理が実行される(図4/STEP10)。この出品参照依頼処理では、参照依頼信号が第3端末13から管理サーバ3に送信される。この参照依頼信号は、どのようなNFTがNFTマーケットデータベースに登録(出品)されているのかを管理サーバ3に依頼するためのものである。
この参照依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、出品データ送信処理が実行される(図4/STEP11)。この出品データ送信処理では、出品データ信号が管理サーバ3から第3端末13に送信される。この出品データ信号には、管理サーバ3内のNFTマーケットデータベースに登録されている全てのNFTの情報及び価格が含まれている。
この出品データ信号が第3端末13で受信された場合、第3端末13では、出品表示処理が実行される(図4/STEP12)。この出品表示処理では、まず、NFTマーケットデータベースに登録されている全てのNFTの情報及び価格が、第3端末13のディスプレイに表示される(図示せず)。本実施形態の場合、価格としては、ガバナンストークンの額が表示される。なお、NFTの売買が現金又は電子マネーなどを介して実施される場合には、その金額が表示されるように構成してもよい。
それにより、NFTの購入希望者23は、購入可能なNFTとして、どのようなNFTが管理サーバ3内のNFTマーケットデータベースに登録されているのかを確認することができる。
そして、購入希望者23によって購入を希望するNFTが選択された場合、購入依頼信号が第3端末13から管理サーバ3に送信される。この購入依頼信号は、選択されたNFTの購入を依頼するためのものである。
この購入依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、購入依頼連絡処理が実行される(図4/STEP13)。この購入依頼連絡処理では、購入依頼連絡信号が管理サーバ3から第2端末12に送信される。この購入依頼連絡信号には、購入を希望するNFT及び購入希望者23の氏名などの情報が含まれている。
この購入依頼連絡信号が第2端末12で受信された場合、第2端末12では、購入依頼確認処理が実行される(図4/STEP14)。この購入依頼確認処理では、購入を希望するNFT及び購入希望者23の氏名などの情報と、購入を受諾することを表す購入受諾ボタンなどが、第2端末12のディスプレイに表示される(いずれも図示せず)。
そして、NFT作成者22の入力操作により購入受諾ボタンが押された場合、購入受諾信号が第2端末12から管理サーバ3に送信される。この購入受諾信号には、NFT作成者22がNFTの購入を受託したことを表すデータと、その購入代金のデータなどが含まれる。本実施形態の場合、前述したように、購入代金としては、ガバナンストークンが用いられる。
この購入受諾信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、購入受諾連絡処理が実行される(図4/STEP15)。この購入受諾連絡処理では、購入受諾連絡信号が管理サーバ3から第3端末13に送信される。この購入受諾連絡信号には、購入受諾信号と同様に、NFT作成者22がNFTの購入を受託したことを表すデータが含まれている。
この購入受諾連絡信号が第3端末13で受信された場合、第3端末13では、代金表示処理が実行される(図4/STEP16)。この代金表示処理では、NFT作成者22がNFTの購入を受託したことを表すデータと、代金であるガバナンストークンの額面と、代金の支払いを承諾することを表す支払受諾ボタンなどが、第3端末13のディスプレイに表示される(図示せず)。
そして、購入希望者23の入力操作により支払受諾ボタンが押された場合、代金支払信号が第3端末13から管理サーバ3に送信される。この代金支払信号には、購入希望者23がNFT作成者22への代金の支払いを承諾したことを表すデータが含まれている。
この代金支払信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、支払受付処理が実行される(図4/STEP17)。この支払受付処理では、支払受付信号が管理サーバ3から第2端末12に送信される。この支払受付信号は、NFTの代金が購入希望者23から支払われたことを表すとともに、管理サーバ3内の口座データベースにおいて、その代金であるガバナンストークンを、購入希望者23の口座からNFT作成者22の口座に移行することの承認を求めるためのものである。
この支払受付信号が第2端末12で受信された場合、第2端末12では、移行承認処理が実行される(図4/STEP18)。この移行承認処理では、NFTの代金が購入希望者23から支払われたことを表すデータと、代金であるガバナンストークンを購入希望者23の口座からNFT作成者22の口座に移行することを承認するための移行承認ボタンなどが、第2端末12のディスプレイに表示される(いずれも図示せず)。
そして、NFT作成者22の入力操作により移行承認ボタンが押された場合、移行承認信号が第2端末12から管理サーバ3に送信される。この移行承認信号には、ガバナンストークンの口座の移行を承認したことを表すデータが含まれている。
この移行承認信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、更新情報作成処理が実行される(図4/STEP19)。この更新情報作成処理では、NFTの代金分のガバナンストークンが、購入希望者23の口座からNFT作成者22の口座に移行するように、ブロックチェーン4における口座データベースを更新するための更新情報が作成される。
さらに、管理サーバ3では、更新情報作成処理に続けて、更新内容連絡処理が実行される(図5/STEP20)。この更新内容連絡処理では、更新内容連絡信号が管理サーバ3からブロックチェーン4に送信される。この更新内容連絡信号は、上記の更新情報、及び、購入希望者23がNFTの所有者になったことを表すものである。
この所有者連絡信号がブロックチェーン4で受信された場合、ブロックチェーン4では、更新情報登録処理が実行される(図5/STEP21)。この更新情報登録処理では、購入希望者23(以下、適宜「NFT所有者23」という)がNFTの所有者であることと、ガバナンストークンがNFT所有者23の口座からNFT作成者22の口座に移行されたことが、NFTの属性情報としてブロックチェーン4に登録される。その後、それを表す更新情報登録信号がブロックチェーン4から管理サーバ3に送信される。
この更新情報登録信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、登録結果記録処理が実行される(図5/STEP22)。この登録結果記録処理では、NFTにおけるNFT作成者22、学習講座、NFT所有者23、NFT作成者22の口座のガバナンストークンの額、及び、NFT所有者23の口座のガバナンストークンの額などの属性情報がブロックチェーン4に登録済みであることが記録される。
次いで、管理サーバ3では、登録連絡処理が実行される(図5/STEP23)。この登録連絡処理では、登録連絡信号が管理サーバ3から第3端末13に送信される。この登録連絡信号は、NFTにおけるNFT所有者23の属性情報がブロックチェーン4に登録されたことを表すものである。
この登録連絡信号が第3端末13で受信された場合、第3端末13では、登録結果表示処理が実行される(図5/STEP24)。この登録結果表示処理では、NFTにおけるNFT所有者23の属性情報がブロックチェーン4に登録されたことを表すデータが第3端末13のディスプレイに表示される。それにより、NFT所有者23は、自身がNFT所有者としてブロックチェーン4に登録されたことを認識できる。
なお、図4~5に示す制御処理は、NFTの所有権がNFT作成者22から購入希望者23に売られた例であるが、NFTの所有権がNFTの現在の所有者23から他の購入希望者に売られる場合にも、図4~5に示す制御処理と同様の処理により、NFTの所有権の売買が実行される。
次に、図6を参照しながら、NFTレンタル処理について説明する。このNFTレンタル処理では、以下に述べるように、ユーザ21が学習講座を受講するために、その学習講座の内容が記録されているNFTを借用するものである。本実施形態では、ユーザ21がデータサイエンティストとしてのキャリア獲得用の学習講座を受講する場合を例にとって説明する。
まず、第1端末11において、借用依頼処理が実行される(図6/STEP40)。この借用依頼処理では、借用依頼信号が第1端末11から管理サーバ3に送信される。この借用依頼信号は、ユーザ21が受講を希望する学習講座の内容が記録されているNFTの借用を管理サーバ3に依頼するためのものである。
この借用依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、NFT借用連絡処理が実行される(図6/STEP41)。このNFT借用連絡処理では、借用連絡信号が管理サーバ3からブロックチェーン4に送信される。この借用連絡信号には、NFTの借用を希望しているユーザ21の情報が含まれている。
この借用連絡信号がブロックチェーン4で受信された場合、ブロックチェーン4では、NFT借用登録処理が実行される(図6/STEP42)。このNFT借用登録処理では、NFTの借用者として、ユーザ21がブロックチェーン4に登録された後、それを表す借用登録信号がブロックチェーン4から管理サーバ3に送信される。
この借用登録信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、借用登録連絡処理が実行される(図6/STEP43)。この借用登録連絡処理では、借用登録連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に送信される。この借用登録連絡信号は、ユーザ21がNFTの借用者として登録されたことを表すものである。
この借用登録連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、借用登録確認処理が実行される(図6/STEP44)。この借用登録確認処理では、ユーザ21がNFTの借用者として登録されたことを表す情報が、第1端末11のディスプレイに表示される(図示せず)。それにより、ユーザ21は、自身がNFTの借用者として登録され、NFTを無料で借用できたことにより、データサイエンティストとしてのキャリア獲得用の学習講座を受講可能になったことを認識することができる。
次に、図7を参照しながら、学習講座処理について説明する。この学習講座処理では、以下に述べるように、ユーザ21が学習講座の受講を申し込んで学習講座を受講するものである。本実施形態の場合、前述したように、NFT作成者22と学習講座の講師が同一人物であるので、以下、NFT作成者22を適宜、「学習講座の講師22」という。
まず、第1端末11において、受講依頼処理が実行される(図7/STEP50)。この受講依頼処理では、受講依頼信号が第1端末11から管理サーバ3に送信される。この受講依頼信号は、ユーザ21が学習講座の受講を管理サーバ3に依頼するためのものであり、ユーザ21がNFTの借用者であることを示す情報が含まれている。
この受講依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、受講依頼連絡処理が実行される(図7/STEP51)。この受講依頼連絡処理では、まず、ユーザ21がNFTの借用者であるか否かに基づいて、ユーザ21が学習講座の受講資格を有しているか否かが判断される。そして、ユーザ21がNFTの借用者であることで、学習講座の受講資格を有していると判断された場合、受講依頼連絡信号が管理サーバ3から第2端末12に送信される。この受講依頼連絡信号には、ユーザ21がNFTに記録された学習講座の受講資格を有していること、及び、学習講座の受講を希望していることを表す情報が含まれる。
この受講依頼連絡信号が第2端末12で受信された場合、第2端末12では、受講承諾処理が実行される(図7/STEP52)。この受講承諾処理では、まず、ユーザ21が学習講座の受講を希望していることを表す情報と、受講の承諾などを入力する入力欄が第2端末12のディスプレイに表示される(図示せず)。
そして、講師22の入力操作により、受講の承諾の情報が入力欄に入力され、その後、受講承諾信号が第2端末12から管理サーバ3に送信される。
この受講承諾信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、講座予定連絡処理が実行される(図7/STEP53)。この講座予定連絡処理では、講座予定連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に送信される。この講座予定連絡信号は、ユーザ21の受講が承諾されたこと、及び、講座のスケジュールなどを表すものである。
この講座予定連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、受講登録確認処理が実行される(図7/STEP54)。この受講登録確認処理では、ユーザ21がNFTの受講者として登録されたこと及び口座のスケジュールを表す情報が、第1端末11のディスプレイに表示される(図示せず)。それにより、ユーザ21は、NFTの受講者として登録されたことにより、データサイエンティストとしてのキャリア獲得用の学習講座が受講可能になったことを認識することができる。
以上のように学習講座が受講可能になった場合、前述したスケジュールに基づいて、学習講座が実行される(図7/STEP55)。この学習講座は、第2端末12と第1端末11との間で管理サーバ3を介して実行される。具体的には、講師22が第2端末12のウエブカメラ及びマイクロフォンと第2端末12内の講座データとを用いて、ライブストリーミングの形態で、学習講座が実行される。
この場合、講師22に加えて他の講師も参加する形態で、学習講座を実行するように構成してもよい。また、講師22によって予め作成された動画データを用いて、学習講座を実行してもよく、動画データとライブ動画とを併用して学習講座を実行してもよい。さらに、学習講座が、管理サーバ3を介することなく、第2端末12と第1端末11との間で実行されるように構成してもよい。
また、学習講座として、オンライン形式の学習講座に代えて、対面形式の学習講座が実行されるように構成してもよく、オンライン形式の学習講座及び対面形式の学習講座の双方が実行されるように構成してもよい。
また、本実施形態の場合、学習講座は、複数の課程を含むように構成されており、学習講座が1回実行される毎に、1課程分の講義が実行される。
次に、図8を参照しながら、学習講座の修了処理について説明する。この学習講座の修了処理は、ユーザ21が学習講座のいずれか1課程を修了した際などに実行されるものである。
まず、管理サーバ3において、課程修了判定処理が実行される(図8/STEP60)。この課程修了判定処理は、ユーザ21が学習講座の複数の課程のうち、いずれか1課程を修了したか否かを判定するものである。
この課程修了判定処理では、ユーザ21がどの1課程も修了していないと判定した場合には、何も実行されない。一方、ユーザ21が学習講座のいずれか1課程を修了したと判定した場合には、管理サーバ3において、Cポイント送付処理が実行される(図8/STEP61)。
このCポイント送付処理では、Cポイント送付信号が第1端末11及び第3端末13に送信される。このCポイント送付信号は、Cポイントを送付するためのものである。このCポイントは、電子マネーとしての機能を有しているものであり、店舗で商品と交換したり、他の電子マネーと交換したりできるように構成されている。このCポイントの情報及び管理は、管理サーバ3によって実行される。
このCポイント送付信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、Cポイント受理処理が実行される(図8/STEP62)。このCポイント受理処理では、ユーザ21によるNFTの借用修了に伴い、Cポイントが所定値分、ユーザ21に付与されたこと、及び、Cポイントのデータが第1端末11内に記録されたことを表すメッセージが、第1端末11のディスプレイに表示される。それにより、ユーザ21は、所定値分のCポイントが自身に付与され、利用可能になったことを認識することができる。
以上と同様に、Cポイント送付信号が第3端末13で受信された場合、第3端末13では、Cポイント受理処理が実行される(図8/STEP63)。このCポイント受理処理では、ユーザ21によるNFTの借用修了に伴い、Cポイントが所定値分、NFT所有者23に付与されたこと、及び、Cポイントのデータが第3端末13内に記録されたことを表すメッセージが、第3端末13のディスプレイに表示される。それにより、NFT所有者23は、所定値分のCポイントが自身に付与され、利用可能になったことを認識することができる。
なお、以上の図8に示す制御処理は、ユーザ21が学習講座における複数の課程のうち、1つの課程を修了する毎に、Cポイントがユーザ21及びNFT所有者23に付与されるように構成した例であるが、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了した際、Cポイントがユーザ21及びNFT所有者23に付与されるように構成してもよい。
また、管理サーバ3では、Cポイント送付処理に続けて、講座修了判定処理が実行される(図8/STEP64)。この講座修了判定処理は、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了したか否かを判定するものである。
この講座修了判定処理では、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了していないと判定した場合には、何も実行されない。一方、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了したと判定した場合には、借用終了連絡信号が管理サーバ3からブロックチェーン4に送信される。この借用終了連絡信号は、ユーザ21の学習履歴と、ユーザ21によるNFTの借用が終了したことを表すものである。
この借用終了連絡信号がブロックチェーン4で受信された場合、ブロックチェーン4では、借用終了登録処理が実行される(図8/STEP65)。この借用終了登録処理では、NFTの属性情報として、借用者が存在しなくなったことがブロックチェーン4に登録されるとともに、ユーザ21の学習歴がブロックチェーン4に登録される。次いで、以上の情報が登録されたことを表す借用終了登録信号がブロックチェーン4から管理サーバ3に送信される。
この借用終了登録信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、登録結果記録処理が実行される(図8/STEP66)。この登録結果記録処理では、まず、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了したこと、それに伴ってユーザ21によるNFTの借用終了がブロックチェーン4に登録されたこと、及び、ユーザ21の受講時の成績などが管理サーバ3内に記録される。次に、講座修了連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に送信される。
この講座修了連絡信号は、ユーザ21が学習講座の全課程の学習を修了し、ユーザ21がデータサイエンティストとしてのキャリアを獲得したこと、それに伴ってNFTの借用が修了したこと、及び、データサイエンティストとして登録可能な人材マーケットの情報を含むものである。
講座修了連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、講座修了表示処理が実行される(図8/STEP67)。この講座修了表示処理では、ユーザ21がデータサイエンティストとしてのキャリアを獲得したこと、それに伴ってNFTの借用が修了したこと、及び、データサイエンティストとして登録可能な人材データベースの情報が表示される。
それにより、ユーザ21は、自身がデータサイエンティストとしてのキャリアを獲得したこと、NFTの借用が修了したこと、及びデータサイエンティストとして登録可能な人材データベースの情報を認識することができる。
次に、図9を参照しながら、人材データベース登録処理について説明する。この人材データベース登録処理では、以下に述べるように、人材募集先の法人による人材募集のデータ、及び、ユーザ21などの学習講座の修了者である求職者(人材応募者)のデータが、管理サーバ3の人材データベースに登録される。
なお、この人材データベースの場合、多数の求職者及び多数の人材募集先の法人が登録可能であり、以下の説明では、前述した人事採用担当者24が所属する法人(以下「所定法人」という)によってデータサイエンティストが人材募集されるとともに、この所定法人の人材募集にユーザ21が応募する場合を例にとって説明する。
まず、第4端末14では、人材募集登録依頼処理が実行される(図9/STEP80)。この人材募集登録依頼処理では、まず、所定法人における人材募集データが作成される。この人材募集データには、採用人数、必要スキル条件、採用条件及び面接可能日などが記載される。次いで、人材募集データを含む人材募集登録依頼信号が第4端末14から管理サーバ3に送信される。本実施形態の場合、採用人数が1人で、必要スキル条件がデータサイエンティストとしてのキャリア獲得用の学習講座を受講済みである場合について説明する。
この人材募集登録依頼信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、人材募集登録処理が実行される(図9/STEP81)。この人材登録処理では、まず、所定法人からの人材募集データが人材データベースに登録される。次いで、人材募集データが人材データベースに登録されたことを表す人材募集登録連絡信号が管理サーバ3から第4端末14に送信される。
この人材募集登録連絡信号が第4端末14で受信された場合、第4端末14では、人材募集登録連絡処理が実行される(図9/STEP82)。この人材募集登録連絡処理では、所定法人による人材募集のデータが人材データベースに登録されたことが第4端末14のディスプレイに表示される。それにより、所定法人の人事採用担当者24は、所定法人による人材募集のデータが人材データベースに登録されたことを確認することができる。
なお、図示しないが、以上と同様の処理により、管理サーバ3の人材データベースには、所定法人以外の複数の法人からの人材募集データが登録される。
また、第1端末11において、登録申込処理が実行される(図9/STEP83)。この登録申込処理では、登録申込信号が第1端末11から管理サーバ3に送信される。この登録申込信号には、ユーザ21がデータサイエンティストの就職希望者として人材データベースへの登録を希望していること、及び、就職希望条件(最低年収、面接可能日時)などの情報が含まれる。
この登録申込信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、人材登録処理が実行される(図9/STEP84)。この人材登録処理では、まず、ユーザ21がデータサイエンティストの就職希望者であること、ユーザ21の就職希望条件、及び、ユーザ21の受講時の成績などの各種情報が、管理サーバ3内の人材データベースに登録される。
次いで、人材登録連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に送信される。この人材登録連絡信号は、ユーザ21の各種情報が人材データベースに登録されたことを表すものである。
この人材登録連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、人材登録連絡処理が実行される(図9/STEP85)。この人材登録連絡処理では、ユーザ21の各種情報が管理サーバ3内の人材データベースに登録されたことを表す情報が第1端末11のディスプレイに表示される。それにより、ユーザ21は、自身の各種情報が人材データベースに登録されたことを確認することができる。
なお、図示しないが、以上と同様の処理により、ユーザ21以外の学習講座の複数の修了者がデータサイエンティストの求職者として管理サーバ3の人材データベースに登録される。
次に、図10を参照しながら、人材マッチング処理について説明する。この人材マッチング処理は、図9の人材データベース登録処理の実行により、所定条件が満たされたタイミングで実行される。ここで、所定条件としては、例えば、人材データベースに登録されている複数の法人の人材募集案件の各々に対して複数の求職者が登録されたことなどが含まれる。
図10に示すように、まず、管理サーバ3において、マッチング判定処理が実行される(図10/STEP90)。このマッチング判定処理では、まず、人材データベースに登録されている複数の法人の各々の人材募集条件と、複数の求職者の各々における就職希望条件とのマッチング度が所定のマッチング判定アルゴリズムによって算出される。
そして、各法人に対して、マッチング度の最も高い求職者を第1位として、マッチング度が第1位の求職者から所定順位(例えば第4位)までの求職者を記載したものが求職者リストとして作成された後、その求職者リストを含むリスト連絡信号が各法人の端末に対して送信される。
なお、以下の説明では、ユーザ21が求職者リストに含まれており、上記リスト連絡信号が前述した所定法人の第4端末14に対して送信された場合を例にとって説明する。
リスト連絡信号が第4端末14で受信された場合、第4端末14では、リスト表示処理が実行される(図10/STEP91)。このリスト表示処理では、上記求職者リストが第4端末14のディスプレイに表示される。それにより、人事採用担当者24は、所定法人の人材募集に応募した、マッチング度が第1位の求職者から所定順位までの求職者のリストを参照しながら、採用面接を実施する求職者を決定することができる。
そして、採用面接を実施する求職者が決定された場合、面接決定連絡処理が実行される(図10/STEP92)。この面接決定連絡処理では、面接決定信号が第4端末14から管理サーバ3に送信される。この面接決定信号には、採用面接を実施する求職者の氏名及びその実施日時などが含まれている。以下の説明では、人事採用担当者24によって、ユーザ21が採用面接を実施する求職者に決定された場合を例にとって説明する。
面接決定信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、面接連絡処理が実行される(図10/STEP93)。この面接連絡処理では、面接連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に送信される。この面接連絡信号は、所定法人がユーザ21に対する採用面接の実施を決定したこと、及び、その実施日時などの情報が含まれる。
この面接連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、面接連絡表示処理が実行される(図10/STEP94)。この面接連絡表示では、面接連絡信号に含まれる情報、すなわち所定法人がユーザ21に対する採用面接の実施を決定したこと、及び、その実施日時などの情報が、第1端末11のディスプレイに表示される。
この場合、所定法人を含めて複数の面接連絡が第1端末11に送信されることがあり、その場合には、ユーザ21は、複数の面接連絡の中から自身が希望する法人の面接を選択することができる。
以下、ユーザ21が所定法人の採用面接を受ける場合を例にとって説明する。ユーザ21が所定法人の採用面接を受ける場合、第1端末11において、面接受諾連絡処理が実行される(図10/STEP95)。この面接受諾連絡処理では、ユーザ21が所定法人の面接を受諾したことを表す面接受諾連絡信号が第1端末11から管理サーバ3に送信される。
この面接受諾連絡信号が管理サーバ3で受信された場合、管理サーバ3では、面接決定連絡処理が実行される(図10/STEP96)。この面接決定連絡処理では、ユーザ21が所定法人の面接を受諾し、面接の実施が決定されたことを表す面接決定連絡信号が管理サーバ3から第4端末14に送信される。
この面接決定連絡信号が第4端末14で受信された場合、第4端末14では、面接決定表示処理が実行される(図10/STEP91)。この面接決定表示処理では、ユーザ21が所定法人の面接を受諾し、面接の実施が決定されたことが第4端末14のディスプレイに表示される。それにより、人事採用担当者24は、ユーザ21との面接が実施されることを認識することができる。
そして、以上の採用面接が実施され、ユーザ21が所定法人に採用された場合には、所定法人から管理主体に対して報酬(現金など)が支払われる。この場合、所定法人からの成功報酬は、ユーザ21の採用条件である給与の所定割合に設定される。なお、人材マッチング処理としては、以上の図10の手法に限らず、他の手法を用いてもよい。
次に、図11を参照しながら、報酬分配処理について説明する。この報酬分配処理は、管理主体が採用先法人からの成功報酬を受け取ったときに実行されるものであり、以下、上記のように、ユーザ21が所定法人に採用されたときを例にとって説明する。
まず、管理サーバ3において、分配報酬決定処理が実行される(図11/STEP100)。この分配報酬決定処理は、所定法人からの成功報酬を、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23に対してガバナンストークンとして分配(付与)する際の分配報酬額を決定するものである。
具体的には、採用先法人からの成功報酬から管理主体の取り分を差し引いた後、その残額がガバナンストークンに換算されるとともに、換算後のガバナンストークンが均等に分配されるように、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23へのガバナンストークンの分配報酬額が決定される。
この場合、換算後のガバナンストークンがユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23に対して不均等な状態で付与されるように構成してもよい。例えば、NFT作成者22及びNFT所有者23の分配報酬額がユーザ21の分配報酬額よりも高くなるように構成してもよい。
次いで、口座データ更新依頼処理が実行される(図11/STEP101)。この口座データ更新依頼処理では、口座データ更新依頼信号が管理サーバ3からブロックチェーン4に送信される。この口座データ更新依頼信号は、上述したガバナンストークンの分配報酬額が、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23の口座に払い込まれるように、ブロックチェーン4の口座データの更新を依頼するためのものである。
この口座データ更新依頼信号がブロックチェーン4で受信された場合、ブロックチェーン4では、口座データ更新処理が実行される。この口座データ更新処理では、上述したガバナンストークンの分配報酬額が、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23の口座に払い込まれるように、ブロックチェーン4の口座データが更新される。さらに、その更新情報がNFTの属性情報として記録される。
一方、管理サーバ3では、口座データ更新依頼処理に続いて、分配報酬連絡処理が実行される。この分配報酬連絡処理では、第1報酬連絡信号が管理サーバ3から第1端末11に、第2報酬連絡信号が管理サーバ3から第2端末12に、第3報酬連絡信号が管理サーバ3から第3端末13にそれぞれ送信される。これらの報酬連絡信号はいずれも、ガバナンストークンの分配報酬額が口座に振り込まれたことを表すものである。
第1報酬連絡信号が第1端末11で受信された場合、第1端末11では、第1報酬連絡処理が実行される(図11/STEP102)。この第1報酬連絡処理では、ガバナンストークンの分配報酬額がユーザ21の口座に振り込まれたことを表す情報が第1端末11のディスプレイに表示される。それにより、ユーザ21は、自身の口座にガバナンストークンの分配報酬額が振り込まれたことを確認することができる。
また、第2報酬連絡信号が第2端末12で受信された場合、第2端末12では、第2報酬連絡処理が実行される(図11/STEP103)。この第2報酬連絡処理では、ガバナンストークンの分配報酬額がNFT作成者22の口座に振り込まれたことを表す情報が第2端末12のディスプレイに表示される。それにより、NFT作成者22は、自身の口座にガバナンストークンの分配報酬額が振り込まれたことを確認することができる。
さらに、第3報酬連絡信号が第3端末13で受信された場合、第3端末13では、第3報酬連絡処理が実行される(図11/STEP104)。この第3報酬連絡処理では、ガバナンストークンの分配報酬額がNFT所有者23の口座に振り込まれたことを表す情報が第3端末13のディスプレイに表示される。それにより、NFT所有者23は、自身の口座にガバナンストークンの分配報酬額が振り込まれたことを確認することができる。
なお、図11の報酬分配処理は、所定法人からの成功報酬を、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23に対して分配した例であるが、本実施形態の学習システムの場合、ユーザ21が学習講座を受講する際、ユーザ21の学習をサポートするコーチが存在することがあり、その場合には、成功報酬がコーチに対しても分配される。なお、このコーチは、ユーザ21が学習講座を最後まで円滑に終了するために、ユーザ21と併走したり、ユーザ21を激励したりする役割を実施する立場の人物である。
以上のように、本実施形態の情報処理システム1によれば、NFTは、後述するように、ユーザ21がNFTを無料で借用して学習講座を受講する第1権利と、ユーザ21が学習講座の受講を修して人材データベースに登録された後、ユーザ21の採用先法人からの成功報酬をガバナンストークンとして報酬受取資格者が受け取る第2権利と、NFT作成者22がNFTの所有権を他者との間で売買する第3権利とをいずれも保証するように構成されている。NFTが意見書などである従来の場合と比べて、NFTの有用性を向上させることができる。また、そのように有用性の高いNFTを取り扱うことによって、情報処理システム自体の価値を向上させることができる。
さらに、ユーザ21がNFTを無料で借用して学習講座を無料で受講できることにより、ユーザ21の受講意欲を向上させることができ、学習講座の受講者数を増大させることができる。
また、管理サーバ3では、ユーザ21が学習講座の受講修了を登録条件とする人材データベースへの登録を希望した場合において、ユーザ21が登録条件を満たしているときには、ユーザ21が人材データベースに登録される。さらに、管理サーバ3では、マーケット処理において人材データベースに登録されたユーザ21が人材募集先法人に採用された後、人材募集先法人からの報酬を受け取った際、その報酬をNFTの報酬受取資格者である、ユーザ21、NFT作成者22及びNFT所有者23にガバナンストークンとして付与する報酬付与処理が実行される。
それにより、上述した受講者数の増大に伴って、人材募集先法人に採用される人材が増大し、人材募集先法人からの報酬が増大することにより、NFTの報酬受取資格者への報酬データを増大させることができるとともに、管理主体自体の収益を増大させることができる。
また、NFT作成者22は、NFTマーケット処理においNFTの所有権を売買することができる。それにより、NFT作成者22は、前述した報酬データの配分以外に、NFTの所有権の売却による利益を得ることができる。
さらに、ユーザ21及びNFT所有者23には、ユーザ21が学習講座の複数の課程のうちの1つの課程の受講が修了する毎に、Cポイントが付与(送付)される。それにより、ユーザ21の受講意欲をさらに向上させることができ、受講者数をさらに増大させることができる。また、NFT所有者23においては、NFTの所有意欲を向上させることができ、結果的に、NFTの市場価値を向上させることができる。
なお、実施形態は、第1権利を、ユーザが非代替性トークンを無料で借用しての学習講座を無料で受講する権利とした例であるが、これに代えて、第1権利を、ユーザがカルチャースクールなどの講座を受講する権利としてもよく、ユーザが資格取得のための教育講座を受ける権利としてもよい。
また、実施形態は、第2権利を、ユーザが採用先法人に採用された際に、採用先法人からの報酬を受け取る権利とした例であるが、これに代えて、第2権利を、カルチャースクールを受講したユーザから、そのカルチャースクールで得た技能のサービスを受ける権利としてもよく、資格を取得したユーザからその資格を活かしたサービスを受ける権利としてもよい。
さらに、実施形態は、第3権利を、非代替性トークンの所有権を売買する権利とした例であるが、非代替性トークンをレンタルしてそのレンタル料を得る権利としてもよい。
一方、実施形態は、非代替性トークンが、第1~第3権利のすべてを保証するように構成した例であるが、非代替性トークンが、第1~第3権利のうちの少なくとも1つを保証するように構成してもよい。