(実施形態1)
(1)概要
本実施形態に係る充電制御システム10は、図1に示すように、蓄電池31の充電を制御するシステムである。ここで、充電制御システム10による充電制御の対象となる蓄電池31は、移動体(ここでは車両3)の動力源として用いられる。すなわち、移動体は、動力源としての蓄電池31から出力される電気エネルギ(電力)を、電動機等で機械エネルギ(駆動力)に変換し、この機械エネルギを利用して移動する。この種の移動体においては、蓄電池31に蓄積されている電気エネルギは、移動体の移動に伴って消費するため、移動体を継続的に使用するためには、随時、蓄電池31の充電が必要となる。
充電制御システム10は、例えば、戸建住宅若しくは集合住宅等の住宅の施設、又は、事務所、店舗若しくは介護施設等の非住宅の施設に導入され、これらの施設における移動体の充電を制御する。本実施形態では一例として、図2に示すように、戸建住宅である住宅H1に充電制御システム10が導入される場合について説明する。また、本実施形態では一例として、移動体としての車両3の蓄電池の充電に、充電制御システム10が利用される場合について説明する。
すなわち、本実施形態に係る充電制御システム10は、住宅H1に付設されているガレージに駐車されている車両3の蓄電池31の充電に用いられる。車両3は、少なくとも蓄電池31を有し、蓄電池31に蓄積された電気エネルギを用いて走行する電動車両である。本開示でいう「電動車両」は、例えば、電動機の出力によって走行する電気自動車、又はエンジンの出力と電動機の出力とを組み合わせて走行するプラグインハイブリッド車等である。また、電動車両は、シニアカー、二輪車(電動バイク)、三輪車又は電動自転車等であってもよい。
本実施形態に係る充電制御システム10は、図1に示すように、制御部13を備えている。制御部13は、移動体(ここでは車両3)の動力源として用いられる蓄電池31の充電を制御する。制御部13は、第1モードと、第2モードと、を切替可能である。第1モードは、時間帯ごとの動作状態を表す充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を行う、制御部13の制御モードである。第2モードは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を行う、制御部13の制御モードである。制御部13は、第1モードで動作中に、操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。
本開示でいう「充電スケジュール」は、時間帯ごとの充電制御システム10(特に制御部13)の動作状態を規定するスケジュールである。制御部13は、この充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御するので、例えば、充電スケジュールで規定されている時間帯ごとに、複数の状態のうちのいずれかの動作状態で動作する。詳しくは後述するが、充電スケジュールの少なくとも一部の時間帯における動作状態は、設定部12により、複数の状態の中から選択される。ここでいう複数の状態は、一例として、充電状態と、停止状態と、条件付き充電状態と、を含んでいる。充電状態は、蓄電池31を充電する状態である。停止状態は、蓄電池31を充電しない状態である。条件付き充電状態は、特定の条件の下で蓄電池31を充電する状態である。そのため、充電制御システム10は、充電スケジュールに規定されている時間帯ごとに、充電スケジュールに規定されている動作状態で、蓄電池31を充電することが可能になる。
本開示でいう「第1モード」は、制御部13が、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を自動的に制御する制御モードであって、いわゆるスケジュール制御モードである。つまり、制御部13が第1モードで動作中であれば、充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電が自動的に制御されることになる。一方、本開示でいう「第2モード」は、制御部13が、入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御する制御モードであって、いわゆるマニュアル制御モードである。つまり、制御部13が第2モードで動作中であれば、充電スケジュールにかかわらず、入力インタフェース15に対するユーザの操作に従って、蓄電池31の充電が手動で制御されることになる。
また、詳しくは後述するが、充電制御システム10は、あくまで蓄電池31の充電を制御するだけであるので、動作状態の通りに、蓄電池31が充電されることは必須でない。例えば、充電状態の時間帯においては、充電制御システム10は、蓄電池31を充電するような制御を行うものの、例えば、蓄電池31が満充電である等、そもそも蓄電池31が充電できない状況にあるような場合には、当然ながら蓄電池31は充電されない。条件付き充電状態で、かつ特定の条件を満たす時間帯においても、同様に、蓄電池31が充電されない場合はある。
さらに、制御部13が第2モードで動作中であっても同様に、充電制御システム10は、あくまで蓄電池31の充電を制御するだけであるので、操作信号の通りに、蓄電池31が充電されることは必須でない。例えば、蓄電池31の充電を開始するための操作信号を受けた場合には、充電制御システム10は、蓄電池31を充電するような制御を行うものの、そもそも蓄電池31が充電できない状況にあるような場合には、当然ながら蓄電池31は充電されない。
上述した本実施形態に係る充電制御システム10によれば、制御部13は、第1モードで動作中に、入力インタフェース15から操作信号を受けると、第2モードに切り替わることになる。第1モードは、制御部13が、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を行う制御モードであって、第2モードは、制御部13が、入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御する制御モードである。すなわち、制御部13が、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を自動的に制御中であっても、ユーザが入力インタフェース15に対する操作を行うことで、制御部13は、入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御できる。そのため、充電制御システム10によれば、単に充電スケジュールで規定される時間帯に従って、蓄電池31を充電するだけの構成に比べて、より多様な充電態様を実現可能である、という利点がある。
(2)構成
以下に、本実施形態に係る充電制御システム10の構成について、図1及び図2を参照して、更に詳しく説明する。
車両3(電動車両)の蓄電池31の充電に用いられる充電設備には、大別して、普通充電と急速充電との2種類の設備がある。本実施形態では、200V(又は100V)の単相交流の供給を受けて、蓄電池31の充電を行う普通充電用の充電設備2(図1参照)を採用する場合を例に説明する。
また、普通充電のモードは、充電制御方式によって、「Mode1」、「Mode2」及び「Mode3」に分類される(IEC61851-1)。「Mode1」は、制御回路を持たない充電設備2から車両3に電力供給を行う方式である。「Mode2」は、充電ケーブルに制御回路を内蔵している方式である。「Mode3」は、充電設備2に制御回路を内蔵している方式である。本実施形態では一例として、充電制御システム10は、「Mode3」の方式を採用していることとする。
(2.1)全体構成
まず、充電制御システム10の全体構成について説明する。
本実施形態では、充電制御システム10は、図1及び図2に示すように、機器制御装置1と、充電設備2と、を備えている。言い換えれば、機器制御装置1は、充電設備2と共に充電制御システム10を構成している。本実施形態では、機器制御装置1と充電設備2とが互いに連携して、充電制御システム10としての機能を実現する。
そのため、機器制御装置1と充電設備2とは互いに通信可能に構成されている。本開示において「通信可能」とは、有線通信又は無線通信の適宜の通信方式により、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報を授受できることを意味する。すなわち、機器制御装置1と充電設備2とは、互いに情報を授受することができる。本実施形態では、機器制御装置1と充電設備2とは、互いに双方向に通信可能であって、機器制御装置1から充電設備2への情報の送信、及び充電設備2から機器制御装置1への情報の送信の両方が可能である。
機器制御装置1は、住宅H1の内部に設置されている。機器制御装置1は、少なくとも充電設備2を含む、種々の制御対象となる機器(設備を含む)を制御する装置である。機器制御装置1は、少なくとも充電設備2に対しては、充電の開始を指示するための「充電指令」、及び充電の停止を指示するための「停止指令」を出力することで、充電設備2を制御し、充電設備2による蓄電池31の充電を制御する。
充電設備2は、住宅H1の外壁又は支柱等に取り付けられることにより、住宅H1の外部(屋外)に設置されている。充電設備2には、充電ケーブル201が電気的に接続されている。充電ケーブル201は、その先端部にプラグ202を有している。プラグ202は、車両3に対して取外し可能に接続される。充電設備2は、プラグ202が車両3に接続されている状態で、充電ケーブル201を介して車両3と電気的に接続されるので、充電ケーブル201を介して車両3に電力を供給可能になり、蓄電池31の充電が可能になる。
また、本実施形態に係る充電制御システム10では、機器制御装置1は、充電設備2以外の種々の機器(設備を含む)を制御可能である。具体的には、機器制御装置1は、図2に示すように、住宅H1に設置されている分電盤61、照明器具及び空調機器等の電気機器からなる負荷62、及び後述する太陽光発電設備7と通信可能に構成されている。ここでは、機器制御装置1は、ルータ64に接続されており、分電盤61及び負荷62等と、直接的に又はルータ64を介して間接的に通信する。これにより、機器制御装置1は、負荷62の状態(例えば、照明器具であれば点灯/消灯等)に関する情報を負荷62から取得したり、負荷62を制御するための情報を負荷62に送信したりすることが可能である。
分電盤61には、充電設備2が電気的に接続されており、負荷62が更に電気的に接続されている。また、分電盤61には、商用電源等の電力系統63、及び太陽光発電設備7が更に電気的に接続されている。これにより、分電盤61は、電力系統63又は太陽光発電設備7から供給される電力を、充電設備2、及びその他の負荷62に供給することが可能である。
本実施形態では一例として、太陽光発電設備7は、太陽電池71に加えて、蓄電装置72及びパワーコンディショナ73を有している。太陽電池71は、太陽電池71に対する日射量に応じた電力を、発電電力として出力する。蓄電装置72は、太陽電池71の発電電力、及び電力系統63から供給される電力を蓄積可能に構成されている。蓄電装置72は、蓄電装置72に蓄積された電力(電気エネルギ)を放電電力として出力する。パワーコンディショナ73は、太陽電池71の発電電力、又は蓄電装置72の放電電力を、交流電力に変換して分電盤61に出力する。これにより、太陽光発電設備7から出力される電力は、分電盤61を介して、充電設備2、及びその他の負荷62に供給可能となる。
ここにおいて、太陽光発電設備7は、系統連系可能に構成されている。本開示でいう「系統連系」は、太陽光発電設備7等の発電設備が、電力系統63に電気的に接続されている状態であって、発電設備と電力系統63との両方から、負荷62に対して電力を供給可能な状態を意味する。つまり、太陽光発電設備7は、電力系統63からの電力と共に、又は電力系統63からの電力に代えて、太陽電池71の発電電力(又は蓄電装置72の放電電力)を負荷62に供給する。
本実施形態では特に、太陽光発電設備7は、電力系統63と電気的に接続された状態で、太陽電池71の発電電力を変換し、変換した電力を電力系統63へ供給可能である。言い換えれば、本実施形態では、太陽電池71の発電電力を電力系統63に出力する「逆潮流」が可能なタイプの系統連系を想定する。そのため、太陽光発電設備7では、例えば、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰が生じると、この余剰分の電力を電力系統63に出力する「逆潮流」が可能である。本開示でいう「余剰」は、太陽電池71の発電電力が、負荷62での消費電力を上回っており、太陽電池71での発電電力の全てを負荷62にて消費しきれない状況における、太陽電池71の発電電力と負荷62での消費電力との差分をいう。
ここで、太陽光発電設備7は、蓄電装置72を含んでいるため、蓄電装置72の充電中には、太陽光発電設備7が負荷として、太陽電池71の発電電力、又は電力系統63から供給される電力を消費することもある。この場合、太陽電池71の発電電力が、太陽光発電設備7(蓄電装置72)の消費電力も含めた負荷62での消費電力を上回っているときに初めて、余剰が生じることになる。
さらに、分電盤61は、電力系統63からの供給電力、太陽光発電設備7からの供給電力、及び負荷62等(充電設備2及び太陽光発電設備7を含む)での消費電力等を、電流センサ等により計測する機能を有している。そのため、機器制御装置1は、分電盤61との通信により、電力系統63からの供給電力、太陽光発電設備7からの供給電力、及び負荷62等での消費電力等に関する情報を、分電盤61から適宜取得可能である。
また、本実施形態では、機器制御装置1は、ルータ64を介して、インターネット等のネットワーク65に接続されている。これにより、機器制御装置1は、ルータ64を介して情報端末41と通信可能であり、ルータ64及びネットワーク65を介して情報端末42と通信可能になる。図2の例では、情報端末41は住宅H1内にあるスマートフォン又はタブレット端末等の端末であって、情報端末42は住宅H1外にあるスマートフォン又はタブレット端末等の端末である。以下、情報端末41,42を特に区別しない場合には、これら情報端末41,42をまとめて単に「情報端末4」という。ネットワーク65には、サーバ5が更に接続されている。これにより、機器制御装置1は、情報端末4及びサーバ5と通信可能になる。
(2.2)機器制御装置
次に、機器制御装置1の構成について説明する。上述したように、本実施形態では機器制御装置1は、充電設備2と共に充電制御システム10を構成しているのであって、充電制御システム10の一部である。
機器制御装置1は、図1に示すように、第1通信部11、設定部12、制御部13、表示制御部14、入力インタフェース15、表示部16、外部通信部17及び切替部18を有している。
機器制御装置1は、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする。すなわち、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、機器制御装置1の各部(設定部12、制御部13、表示制御部14及び切替部18等)の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
第1通信部11は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、充電設備2と通信する。第1通信部11と充電設備2との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。本実施形態では一例として、第1通信部11と充電設備2との間の通信方式は、有線LAN(Local Area Network)等の通信規格に準拠した有線通信である。第1通信部11と充電設備2との間の通信における通信プロトコルは、例えば、Ethernet(登録商標)、又はECHONET Lite(登録商標)等である。
設定部12は、充電スケジュールを設定する機能を有している。充電スケジュールは、上述したように時間帯ごとの動作状態を規定するスケジュールである。設定部12にて設定された充電スケジュールは、機器制御装置1のメモリ、又はサーバ5等に記憶される。設定部12は、充電スケジュールの少なくとも一部の時間帯における動作状態を、複数の状態の中から選択可能である。ここでいう複数の状態は、充電状態と、停止状態と、条件付き充電状態と、を含んでいる。充電状態は、蓄電池31を充電する状態である。停止状態は、蓄電池31を充電しない状態である。条件付き充電状態は、特定の条件の下で蓄電池31を充電する状態である。
ここで、設定部12での動作状態の選択対象となる「複数の状態」は、充電状態と、停止状態と、条件付き充電状態と、を含んでいればよく、これら3つの状態以外の状態を更に含んでいてもよい。つまり、設定部12は、充電スケジュールの少なくとも一部の時間帯における動作状態を、少なくとも充電状態と停止状態と条件付き充電状態との中から選択可能であればよい。あるいは、設定部12での動作状態の選択対象となる「複数の状態」が、充電状態と、停止状態と、条件付き充電状態と、を全て含むことは必須ではなく、充電状態と、停止状態と、条件付き充電状態と、のいずれかが「複数の状態」に含まれていなくてもよい。例えば、充電スケジュールは、蓄電池31を充電する充電状態と、蓄電池31を充電しない停止状態と、のいずれかの動作状態が時間帯ごとに割り当てられていればよい。
本開示でいう「特定の条件」は、条件付き充電状態において、蓄電池31を充電するために必要な条件を意味する。ここにおいて、条件付き充電状態で用いられる特定の条件は、例えば、蓄電池31への電力供給源に関する供給条件を含んでいる。すなわち、蓄電池31の充電に際しては、充電設備2が蓄電池31に電力を供給することになるが、その電力供給源に関する情報が、供給条件として、特定の条件に含まれる。例えば、蓄電池31への電力供給源が蓄電装置72である場合には、蓄電装置72の残容量等の情報が、供給条件として特定の条件に含まれる。本実施形態では、特定の条件は供給条件のみである。つまり、供給条件を満たせば、特定の条件を満たすことになる。
特に、本実施形態では、電力供給源は、太陽光発電設備7を含んでいる。太陽光発電設備7は、上述したように、太陽電池71を有し、太陽電池71の発電電力を負荷62に供給するための設備である。すなわち、上述したように、充電設備2は、分電盤61を介して、少なくとも太陽光発電設備7及び電力系統63に電気的に接続されており、太陽光発電設備7と電力系統63との少なくとも一方を電力供給源として、蓄電池31へ電力供給を行う。電力供給源が、このような太陽電池71を含む場合、例えば、太陽電池71の発電電力(又は発電電力量)が閾値以上であることが、供給条件として特定の条件に含まれていてもよい。例えば、晴天時の日中等の、太陽電池71に対する日射量が十分にある時間帯においては、太陽電池71の発電電力が十分に得られるため、供給条件を満たすことなる。
また、本実施形態では、供給条件は、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰が生じることを含んでいる。本実施形態では、供給条件は太陽電池71の発電電力に余剰が生じていることのみである。つまり、太陽電池71の発電電力に余剰が生じていれば、供給条件を満たすことになる。すなわち、上述したように、太陽光発電設備7では、例えば、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰が生じることがある。このような状況においては、供給条件を満たすことになるため、太陽光発電設備7は、余剰分の電力を蓄電池31の充電にあてることができる。また、本実施形態では、「逆潮流」が可能な場合を想定しているが、「逆潮流」が許容されていない場合等においては、太陽光発電設備7の余剰分の電力を蓄電池31の充電に利用できることは、特に有用である。
また、本実施形態では、設定部12は、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に基づいて、充電スケジュールを設定する。すなわち、設定部12は、入力インタフェース15から出力される操作信号に基づいて充電スケジュールを設定することにより、ユーザにおいては充電スケジュールを手動で設定可能となる。本開示でいう「ユーザ」は、充電制御システム10を使用する人であって、一例として、住宅H1の住人であって、かつ車両3の使用者である。ここで、ユーザは1人に限らず、複数人であってもよい。例えば、住宅H1の住人が複数人であって、車両3の使用者が1人である場合に、住宅H1の複数人の住人のうち、車両3の使用者以外の住人も、ユーザとなり得る。設定部12の動作について詳しくは、「(3.2)スケジュール生成動作」の欄で説明する。
制御部13は、蓄電池31の充電を制御する機能を有している。本実施形態では、制御部13は、少なくとも第1モードと第2モードとを切替可能である。すなわち、制御部13の制御モードには、第1モード及び第2モードを含む少なくとも2つの制御モードがある。上述したように、第1モードは、時間帯ごとの動作状態を表す充電スケジュールに従って自動的に蓄電池31の充電を行う、制御部13の制御モード(いわゆるスケジュール制御モード)である。また、第2モードは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に従って手動で蓄電池31の充電を行う、制御部13の制御モード(いわゆるマニュアル制御モード)である。
第1モードで動作中には、制御部13は、設定部12にて設定された充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電を制御する。つまり、制御モードが第1モードであれば、制御部13は、充電スケジュールで規定されている時間帯ごとに、充電状態と停止状態と条件付き充電状態とを含む複数の状態のうちのいずれかの動作状態で動作し、蓄電池31の充電を制御する。言い換えれば、充電スケジュールにより、いずれかの動作状態が時間帯ごとに割り当てられているため、各時間帯に割り当てられた動作状態に従って、制御部13が蓄電池31の充電を制御することになる。本実施形態では、実際に蓄電池31の充電を制御するのは、充電設備2であるので、制御部13は、充電設備2を制御することにより、間接的に蓄電池31の充電を制御する。
具体的には、制御部13は、少なくとも充電設備2に対して、充電の開始を指示するための「充電指令」、及び充電の停止を指示するための「停止指令」を出力することで、充電設備2を制御し、充電設備2による蓄電池31の充電を制御する。例えば、制御部13は、充電状態の時間帯には、充電指令を出力して蓄電池31を充電し、停止状態の時間帯には、停止指令を出力して蓄電池31の充電を停止する。
また、本実施形態では、制御部13は、条件付き充電状態においては、特定の条件を満たす場合に蓄電池31を充電し、特定の条件を満たさない場合に蓄電池31を充電しない。すなわち、充電スケジュールで条件付き充電状態が指定(選択)されている時間帯については、制御部13は、特定の条件を満たすか否かによって、蓄電池31を充電するか否かが変化する。本実施形態では、上述したように、特定の条件は、蓄電池31への電力供給源に関する供給条件を含み、かつ供給条件は、太陽電池71の発電電力に「余剰」が生じることを含んでいる。そのため、条件付き充電状態の時間帯においては、太陽電池71の発電電力に余剰が生じている場合、制御部13は、特定の条件を満たすと判断し、充電指令を出力して蓄電池31を充電する。一方で、条件付き充電状態の時間帯において、太陽電池71の発電電力に余剰が生じていない場合、制御部13は、特定の条件を満たさないと判断し、停止指令を出力して蓄電池31の充電を停止する。
これに対して、制御部13は、充電状態においては、特定の条件を満たすか否かによらずに蓄電池31を充電する。すなわち、充電スケジュールで充電状態が指定(選択)されている時間帯については、制御部13は、特定の条件を満たすか否かによらず、蓄電池31の充電を行う。言い換えれば、充電状態の時間帯においては、制御部13は、無条件で蓄電池31を充電するための制御を行う。そのため、充電状態の時間帯においては、太陽電池71の発電電力に余剰が生じているか否かにかかわらず、制御部13は、充電指令を出力して蓄電池31を充電する。
また、制御部13は、停止状態においては、特定の条件を満たすか否かによらずに蓄電池31を充電しない。すなわち、充電スケジュールで停止状態が指定(選択)されている時間帯については、制御部13は、特定の条件を満たすか否かによらず、蓄電池31の充電を行わない。言い換えれば、停止状態の時間帯においては、制御部13は、無条件で蓄電池31の充電を停止するための制御を行う。そのため、停止状態の時間帯においては、太陽電池71の発電電力に余剰が生じているか否かにかかわらず、制御部13は、停止指令を出力して蓄電池31の充電を停止する。
一方、第2モードで動作中には、制御部13は、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に従って、蓄電池31の充電を制御する。つまり、制御モードが第2モードであれば、制御部13は、入力インタフェース15に対するユーザの操作に従って、蓄電池31の充電を制御する。言い換えれば、入力インタフェース15からは、ユーザの操作に応じた操作信号が出力されるため、入力インタフェース15に対するユーザの操作内容に従って、制御部13が蓄電池31の充電を制御することになる。本実施形態では、実際に蓄電池31の充電を制御するのは、充電設備2であるので、制御部13は、充電設備2を制御することにより、間接的に蓄電池31の充電を制御する。
具体的には、第2モードにおいて、ユーザが入力インタフェース15に対して蓄電池31の充電を開始するための操作を行うと、制御部13は、充電スケジュールによらずに蓄電池31を充電する。すなわち、制御部13が第2モードで動作中であれば、充電スケジュールで停止状態が指定(選択)されている時間帯であっても、入力インタフェース15に対して蓄電池31の充電を開始するための操作が行われると、制御部13は、蓄電池31の充電を行う。言い換えれば、制御部13は、第2モードで動作中に蓄電池31の充電を開始するための操作が行われると、無条件で充電指令を出力して蓄電池31を充電するための制御を行う。
また、第2モードにおいて、ユーザが入力インタフェース15に対して蓄電池31の充電を停止するための操作を行うと、制御部13は、充電スケジュールによらずに蓄電池31の充電を停止する。すなわち、制御部13が第2モードで動作中であれば、充電スケジュールで充電状態が指定(選択)されている時間帯であっても、入力インタフェース15に対して蓄電池31の充電を停止するための操作が行われると、制御部13は、蓄電池31の充電を停止する。言い換えれば、制御部13は、第2モードで動作中に蓄電池31の充電を停止するための操作が行われると、無条件で停止指令を出力して蓄電池31の充電を停止するための制御を行う。同様に、条件付き充電状態で、かつ特定の条件を満たす時間帯においても、入力インタフェース15に対して蓄電池31の充電を停止するための操作が行われると、制御部13は、蓄電池31の充電を停止する。
ところで、制御部13は、制御モード(第1モード及び第2モード)の切替えに関して、以下に説明する機能を有する。
まず、制御部13は、第1モードで動作中に、操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。ここでいう操作信号は、入力インタフェースから15から出力される全ての操作信号を意味するのではなく、入力インタフェース15に対して特定の操作がなされた場合に、入力インタフェース15が出力する特定の操作信号を意味する。すなわち、制御部13の制御モードが第1モードである状態で、入力インタフェース15に対して特定の操作がなされると、制御部13は入力インタフェース15から操作信号を受け、制御部13の制御モードが第1モードから第2モードに切り替わる。
一例として、制御部13は、第1モードで蓄電池31を充電中に、蓄電池31の充電を停止するための操作信号を受けると、第2モードで蓄電池31の充電を停止する。本開示でいう「充電を停止するための操作信号」は、入力インタフェース15に対して、充電を停止するための操作(以下、「停止操作」ともいう)がなされた場合に、入力インタフェース15が出力する操作信号である。このような充電を停止するための操作信号を、以下では「停止信号」ともいう。すなわち、制御部13は、第1モードで蓄電池31を充電中に、停止信号を受けると、第1モードから第2モードに切り替わり、かつ停止指令を出力して、充電スケジュールに関わらず蓄電池31の充電を停止する。
また、制御部13は、第1モードで蓄電池31の充電を停止中に、蓄電池31の充電を開始するための操作信号を受けると、第2モードで蓄電池31の充電を開始する。本開示でいう「充電を開始するための操作信号」は、入力インタフェース15に対して、充電を開始するための操作(以下、「開始操作」ともいう)がなされた場合に、入力インタフェース15が出力する操作信号である。このような充電を開始するための操作信号を、以下では「開始信号」ともいう。すなわち、制御部13は、第1モードで蓄電池31の充電を停止中に、開始信号を受けると、第1モードから第2モードに切り替わり、かつ充電指令を出力して、充電スケジュールに関わらず蓄電池31の充電を開始する。
このように、制御部13は、第1モードで動作中に、停止信号又は開始信号のような操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。言い換えれば、制御部13が停止信号又は開始信号のような操作信号を受けることを条件として、制御部13の制御モードは、第1モードから第2モードに切り替わる。
一方、制御部13は、第2モードで動作中に、所定の復帰条件を満たすと、第1モードに切り替わる。本開示でいう「復帰条件」は、制御部13の制御モードが第2モードから第1モードに切り替わるために必要な条件を意味する。言い換えれば、復帰条件を満たすことにより、制御部13の制御モードは、第2モードから第1モードに切り替わることになる。例えば、制御部13の制御モードが第1モードから第2モードに切り替わった後、継続して制御部13が第2モードで動作中に復帰条件を満たすと、制御部13は、切替え前の制御モードである第1モードに復帰する。
本実施形態では、第2モードから第1モードへの切替えの判定に用いられる復帰条件は、第2モードで動作中に、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わることを含んでいる。ここで、充電スケジュールは、上述したように蓄電池31を充電する充電状態と、蓄電池31を充電しない停止状態と、を含む複数の動作状態が時間帯ごとに割り当てられている。すなわち、本実施形態では、第1モードで用いられる充電スケジュールが、第2モードにおいても、復帰条件として用いられている。
言い換えれば、第2モードで動作中においては、制御部13は、充電スケジュールに伴う充電の制御を止めるものの、充電スケジュール自体を削除したり、無効化したりするのではなく、充電スケジュールを継続的に維持している。そのため、制御モードが第2モードであっても、制御部13は、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に従って、蓄電池31の充電を制御しつつ、バックグラウンドで充電スケジュールは有効に機能している。そして、充電スケジュールにおいて動作状態が切り替わることをもって、復帰条件を満たすことと判断される。本実施形態では、復帰条件は、第2モードで動作中に、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わることのみである。つまり、第2モードで動作中に、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替われば、復帰条件を満たすことになる。
具体的には、例えば、充電スケジュールにおいて充電状態が割り当てられた時間帯と、充電状態以外の動作状態(停止状態又は条件付き充電状態)が割り当てられた時間帯との境目(時間帯の変わり目)において、復帰条件を満たすことと判断される。また、例えば、充電スケジュールにおいて停止状態が割り当てられた時間帯と、停止状態以外の動作状態(充電状態又は条件付き充電状態)が割り当てられた時間帯との境目において、復帰条件を満たすことと判断される。同様に、例えば、充電スケジュールにおいて条件付き充電状態が割り当てられた時間帯と、条件付き充電状態以外の動作状態(停止状態又は充電状態)が割り当てられた時間帯との境目において、復帰条件を満たすことと判断される。
表示制御部14は、種々の画面を表示部16に表示するための制御を行う。つまり、表示制御部14は、表示部16に表示させる画面を生成し、表示部16を制御することで種々の画面を表示部16に表示する。本開示でいう「画面」は、表示部16に映し出される画像(種々のオブジェクト及び文字等を含む)を意味する。本実施形態では、表示制御部14は、ユーザに入力インタフェース15の操作を行わせるための設定画面を表示する。表示制御部14は、表示部16に代えて又は表示部16と共に、情報端末4等の外部機器の表示部にこれらの画面を表示させてもよい。
切替部18は、復帰条件の有効及び無効を切り替える。すなわち、第2モードから第1モードへの切替えの判定に用いられる復帰条件は、常に有効とされるのではなく、切替部18により随時無効化することができる。そのため、上述したように制御部13が第2モードで動作中に復帰条件を満たすことで第1モードに切り替わるのは、切替部18にて復帰条件が「有効」とされているときに限られる。言い換えれば、切替部18にて復帰条件が「無効」とされていれば、制御部13が第2モードで動作中に復帰条件を満たしたとしても、制御モードは第1モードに切り替わらない。
切替部18は、入力インタフェース15からの操作信号に基づいて、復帰条件の有効と無効とを切り替える。すなわち、切替部18は、入力インタフェース15から出力される操作信号に基づいて復帰条件の有効/無効を決定することにより、ユーザにおいては復帰条件の有効/無効を手動で設定可能となる。
入力インタフェース15は、ユーザの操作を受け付けて、ユーザの操作に応じた操作信号を出力する。本開示でいうユーザの「操作」は、タッチパネル若しくはメカニカルスイッチ等に対する操作、音声入力又はジェスチャ等による操作を含む。そのため、入力インタフェース15は、例えば、タッチパネルディスプレイ、メカニカルスイッチ、音声入力部又はカメラ等で実現される。または、入力インタフェース15は、情報端末4等の外部機器に対するユーザの操作を、外部機器との通信により間接的に受け付けてもよい。あるいは、入力インタフェース15は情報端末4等の外部機器に設けられていてもよい。
表示部16は、表示制御部14にて生成される画面を表示する。表示部16は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のディスプレイで実現される。表示部16は、表示制御部14から出力される映像信号に従って画面を表示する。
本実施形態では、機器制御装置1はタッチパネルディスプレイを搭載しており、タッチパネルディスプレイが入力インタフェース15及び表示部16として機能する。そのため、以下の説明では、表示部16に表示される画面上のアイコンに対する種々のタッチ操作を、「タップ」、「スワイプ」又は「ドラッグ」等と表現する。ただし、入力インタフェース15は、タッチパネルディスプレイに限らず、例えば、キーボードやポインティングデバイス、メカニカルスイッチ等であってもよい。
外部通信部17は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、情報端末4及びサーバ5等の外部機器と通信する。本開示でいう「外部機器」は、充電制御システム10の構成要素に含まれない機器であって、一例として、情報端末4及びサーバ5以外に、分電盤61、負荷62及び太陽光発電設備7を含む。外部通信部17と外部機器との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。本実施形態では一例として、外部通信部17は、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した、電波を通信媒体として用いる無線通信を採用する。
(2.3)充電設備
次に、充電設備2の構成について説明する。本実施形態では充電設備2は、機器制御装置1と共に充電制御システム10を構成しているのであって、充電制御システム10の一部である。
充電設備2は、図1に示すように、第2通信部21、通電制御部22、リレー23、保護回路24及び車両通信部25を有している。
第2通信部21は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、機器制御装置1(第1通信部11)と通信する。第2通信部21と機器制御装置1(第1通信部11)との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。本実施形態では一例として、第2通信部21と機器制御装置1との間の通信方式は、有線LAN(Local Area Network)等の通信規格に準拠した有線通信である。第2通信部21と機器制御装置1との間の通信における通信プロトコルは、例えば、Ethernet(登録商標)、又はECHONET Lite(登録商標)等である。
通電制御部22は、充電設備2から車両3への通電を制御する。ここでは、通電制御部22は、機器制御装置1からの充電指令及び停止指令に従って、リレー23を駆動することにより、車両3への通電を制御する。基本的には、第2通信部21が機器制御装置1からの充電指令を受信すると、通電制御部22は、リレー23をオン(導通状態)にして、充電設備2から車両3への通電を行うことで、蓄電池31の充電を行う。一方、第2通信部21が機器制御装置1からの停止指令を受信すると、通電制御部22は、リレー23をオフ(遮断状態)にして、充電設備2から車両3への通電を停止することで、蓄電池31の充電を停止する。
ただし、上述したように、充電制御システム10は、あくまで蓄電池31の充電を制御するだけであって、例えば、蓄電池31が満充電である等、そもそも蓄電池31が充電できない状況にあるような場合には、当然ながら蓄電池31は充電されない。同様に、充電ケーブル201のプラグ202が車両3に接続されておらず、充電設備2と車両3とが電気的に接続されていない場合等においても、当然ながら蓄電池31は充電されない。そのため、このように蓄電池31が充電できない状況にあるような場合には、機器制御装置1からの充電指令を受信したとしても、通電制御部22は、リレー23をオン(導通状態)にせず、充電設備2から車両3への通電を行わない。
本実施形態では、通電制御部22は、メモリ及びプロセッサを含むコンピュータシステムを主構成とする。すなわち、コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、プロセッサが実行することにより、通電制御部22の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
リレー23は、蓄電池31への電力の供給路に挿入されている。具体的には、充電設備2のうち、分電盤61との接続端子と、充電ケーブル201との接続端子と、の間にリレー23が挿入されている。これにより、リレー23がオン(導通状態)であれば、分電盤61と車両3との間が電気的に接続され、電力供給源(電力系統63又は太陽光発電設備7)から車両3(蓄電池31)への電力の供給が可能になる。一方、リレー23がオフ(遮断状態)であれば、分電盤61と車両3との間が電気的に切り離され、電力供給源(電力系統63又は太陽光発電設備7)から車両3(蓄電池31)への電力が供給されなくなる。リレー23は、通電制御部22によって制御可能であればよく、機械接点を有するメカニカルリレー、及び機械接点を有しない半導体リレーのいずれであってもよい。本実施形態では一例として、リレー23はメカニカルリレーにて実現されている。
保護回路24は、例えば、漏電又は過電流等の異常の検出時に、リレー23をオフすることにより、車両3及び充電制御システム10を保護する回路である。保護回路24は、リレー23とは別に、車両3への電力の供給を遮断する素子を有していてもよい。
車両通信部25は、直接的、又はネットワーク若しくは中継器等を介して間接的に、車両3と通信する。車両通信部25と車両3との間の通信方式としては、無線通信又は有線通信の適宜の通信方式が採用される。本実施形態では一例として、車両通信部25は、少なくともCPLT(Control Pilot)信号により、充電設備2と車両3との接続確認、及び車両3の状態確認等ための通信を行う。
充電設備2には、上述したように、プラグ202を有する充電ケーブル201が電気的に接続されている。充電設備2は、プラグ202が車両3に接続されている状態で、充電ケーブル201を介して車両3と電気的に接続される。これにより、充電設備2は、充電ケーブル201を介して、車両3(蓄電池31)に電力を供給可能になり、かつ車両3と通信可能になる。
充電設備2に接続される車両3は、蓄電池31に加えて、充電回路32を更に有している。充電回路32は、充電設備2から電力の供給を受けて、蓄電池31の充電を実行する回路である。
(3)動作
次に、本実施形態に係る充電制御システム10の動作について、図3~図8を参照して説明する。
以下の説明では、上述したように条件付き充電状態で用いられる特定の条件は、蓄電池31への電力供給源に関する供給条件を含み、かつ供給条件は、太陽電池71の発電電力に「余剰」が生じることを含んでいる。そのため、以下では、条件付き充電状態を「余剰充電状態」ということもある。
また、以下の説明では、充電スケジュールの「時間帯」は、例えば、0時又は1時といった正時を始点(開始時刻)又は終点(終了時刻)とするように、始点及び終点が固定的に設定された、所定幅(ここでは1時間)の時間帯であることと仮定する。つまり、1日(24時間)は、0時から1時までの時間帯、1時から2時までの時間帯、…23時から24時までの時間帯、の24個の時間帯に区分けされる。
(3.1)スケジュール制御動作
まず、充電制御システム10の動作のうち、制御部13の制御モードが第1モードであるときの動作、つまり充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御するためのスケジュール制御動作について、図3~図4Bを参照して説明する。図3は、充電制御システム10のスケジュール制御動作の一例を示すフローチャートである。図4A及び図4Bは、充電制御システム10のスケジュール制御動作の一例を示す、タイミングチャートである。図4A及び図4Bでは、横軸を時間軸とし、上段から順に、時刻、充電スケジュール、出力(充電指令/停止指令)、太陽電池71の出力における余剰の有無、を表している。
ここでは、設定部12により充電スケジュールが既に設定されていることと仮定して説明する。つまり、時間帯ごとの動作状態を規定する充電スケジュールが設定済みであって、充電制御システム10は、この充電スケジュールに従ってスケジュール制御動作を実施する。充電スケジュールの設定方法(充電スケジュール生成方法)については、「(3.2)スケジュール生成動作」の欄で詳しく説明する。
また、以下では、充電設備2が蓄電池31を充電できないような事情は無く、充電設備2は充電指令を受ければいつでも蓄電池31を充電可能である状況と仮定して、説明する。
図3に示すように、スケジュール制御動作においては、充電制御システム10は、現在の動作状態の判定を行う(S1)。ここでいう動作状態は、充電スケジュールにて時間帯ごとに規定されている動作状態である。つまり、充電制御システム10は、充電スケジュールにおいて、現在時刻が属する時間帯に指定(選択)されている動作状態を判定する。一例として、2時5分の時点においては、現在時刻(2時5分)が属する時間帯(2時から3時までの時間帯)について指定(選択)されている動作状態が、現在の動作状態となる。本実施形態では、動作状態は、充電状態、停止状態、及び余剰充電状態(条件付き充電状態)のいずれかである。
現在の動作状態が充電状態であった場合(S1:充電)、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13から、充電設備2に対して、充電の開始を指示するための「充電指令」を出力する(S2)。これにより、充電指令を受けた充電設備2は、リレー23をオンにして、車両3への通電を行うことで、蓄電池31の充電を行う。このとき、蓄電池31への電力供給源に関して特に条件は付されておらず、充電設備2は、単純に分電盤61から供給される電力を用いて、蓄電池31の充電を行う。つまり、充電設備2は、太陽光発電設備7と電力系統63との少なくとも一方を電力供給源として、蓄電池31へ電力供給を行うのであって、太陽光発電設備7が電力供給源となる場合もあれば、電力系統63が電力供給源となる場合もある。
一方、現在の動作状態が停止状態であった場合(S1:停止)、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13から、充電設備2に対して、充電の停止を指示するための「停止指令」を出力する(S3)。これにより、停止指令を受けた充電設備2は、リレー23をオフにして、車両3への通電を停止することで、蓄電池31の充電を停止する。
また、現在の動作状態が余剰充電状態(条件付き充電状態)であった場合(S1:余剰充電)、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13にて、特定の条件を満たすか否かの判定を行う(S4)。つまり、制御部13は、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰の有無を判定し、その判定結果から特定の条件を満たすか否かを判定する。余剰の有無は、一例として、分電盤61における、太陽光発電設備7からの供給電力、及び負荷62等での消費電力の計測結果より、判定可能である。つまり、太陽光発電設備7からの供給電力が負荷62等での消費電力を上回っていれば余剰有り、太陽光発電設備7からの供給電力が負荷62等での消費電力以下であれば余剰無し、と判定される。
そして、余剰無し、と判定された場合(S4:No)、制御部13は、特定の条件を満たさないと判断して、充電設備2に対して、充電の停止を指示するための「停止指令」を出力する(S3)。これにより、停止指令を受けた充電設備2は、リレー23をオフにして、車両3への通電を停止することで、蓄電池31の充電を停止する。
一方、余剰有り、と判定された場合(S4:Yes)、制御部13は、特定の条件を満たすと判断して、充電設備2に対して、充電の開始を指示するための「充電指令」を出力する(S2)。これにより、充電指令を受けた充電設備2は、リレー23をオンにして、車両3への通電を行うことで、蓄電池31の充電を行う。このとき、蓄電池31への電力供給源に関して「余剰有り」という条件が付されているため、充電設備2は、基本的には、太陽光発電設備7を電力供給源として、蓄電池31へ電力供給を行う。
本実施形態に係る充電制御システム10は、図3に示すような一連の処理S1~S4を、一定時間(一例として、1分又は数分)ごとに、実行する。または、充電制御システム10は、時間帯が変わるごとに(つまり1時間単位で時間帯が設定されている場合には、1時間ごとに)、図3に示すような一連の処理S1~S4を実行してもよい。この場合、条件付き充電状態の時間帯において、時間帯の始点(開始時刻)における余剰の有無によって、この時間帯に充電するか否かが決定する。
図3のフローチャートは、充電制御システム10のスケジュール制御動作の一例に過ぎず、上記処理の順番は適宜変更可能であり、かつ充電制御システム10の実際のスケジュール制御動作に際しては、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
このように、充電制御システム10は、スケジュール制御動作により、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御することが可能である。例えば、図4A及び図4Bに示すような充電スケジュールが設定されている場合には、充電制御システム10は以下のように動作する。
図4A及び図4Bでは、充電スケジュールに関して、充電状態を「M1」、停止状態を「M2」、余剰充電状態(条件付き充電状態)を「M3」として、時間帯ごとの動作状態を表記している。すなわち、図4A及び図4Bの例では、0時から7時までの期間T1には、各時間帯の動作状態として充電状態(M1)が指定(選択)されており、7時から10時までの期間T2には、各時間帯の動作状態として停止状態(M2)が指定(選択)されている。また、10時以降の期間T3には、各時間帯の動作状態として余剰充電状態(M3)が指定(選択)されている。
このような充電スケジュールを前提として、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰が生じていない場合には、充電制御システム10は、スケジュール制御動作により、図4Aに示すように、蓄電池31の充電を制御する。
すなわち、図4Aに示すように、充電状態(M1)である期間T1には、充電制御システム10は、余剰の有無によらずに、機器制御装置1から充電設備2に対して「充電指令」を出力し、車両3への通電を行うことで蓄電池31の充電を行う。また、停止状態(M2)である期間T2には、充電制御システム10は、余剰の有無によらずに、機器制御装置1から充電設備2に対して「停止指令」を出力し、車両3への通電を停止することで蓄電池31の充電を停止する。また、余剰充電状態(M3)である期間T3には、充電制御システム10は、余剰が有れば機器制御装置1から充電設備2に「充電指令」を出力し、余剰が無ければ機器制御装置1から充電設備2に「停止指令」を出力する。図4Aの例では、期間T3に余剰が無いため、充電制御システム10は、機器制御装置1から充電設備2に対して「停止指令」を出力し、車両3への通電を停止することで蓄電池31の充電を停止する。
一方、太陽電池71の発電電力に、負荷62での消費電力に対する余剰が生じている場合には、充電制御システム10は、スケジュール制御動作により、図4Bに示すように、蓄電池31の充電を制御する。
すなわち、充電状態(M1)である期間T1、及び停止状態(M2)である期間T2には、充電制御システム10は、図4Aと同様に、余剰の有無によらずに、機器制御装置1から充電設備2に対してそれぞれ「充電指令」及び「停止指令」を出力する。また、余剰充電状態(M3)である期間T3には、充電制御システム10は、余剰が有れば機器制御装置1から充電設備2に「充電指令」を出力し、余剰が無ければ機器制御装置1から充電設備2に「停止指令」を出力する。図4Bの例では、期間T3の途中から余剰が生じるため、充電制御システム10は、期間T3における余剰が生じるまでの間は、機器制御装置1から充電設備2に対して「停止指令」を出力し、車両3への通電を停止することで蓄電池31の充電を停止する。そして、期間T3において余剰が生じた時点以降は、充電制御システム10は、機器制御装置1から充電設備2に対して「充電指令」を出力し、車両3への通電を行うことで蓄電池31の充電を行う。
その結果、車両3の蓄電池31は、充電スケジュールに従って充電されることになる。
(3.2)スケジュール生成動作
次に、充電制御システム10の動作のうち、充電スケジュールの設定方法(充電スケジュール生成方法)に係るスケジュール生成動作について、図5を参照して説明する。図5は、充電制御システム10のスケジュール生成動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る充電制御システム10は、上述したようにスケジュール制御動作を行うスケジュール制御モード(第1モード)と、スケジュール生成動作を行う設定モードと、を含む複数の動作モードを有している。そこで、充電制御システム10は、スケジュール生成動作を開始するに当たり、図5に示すように、まずは動作モードが設定モードか否かの判定を行う(S11)。充電制御システム10の動作モードが設定モードでなければ(S11:No)、充電制御システム10は処理S11を繰り返す。
充電制御システム10の動作モードが設定モードであれば(S11:Yes)、充電制御システム10は、スケジュール生成動作を開始し、機器制御装置1の設定部12にて、時間帯Nを選択する処理を実行する(S12)。ここで選択される時間帯Nは、1日(24時間)を区分けした24個の時間帯のうち、任意の1つの時間帯である。
次に、充電制御システム10は、機器制御装置1の設定部12にて、入力インタフェース15からの操作信号を受け付ける(S13)。このとき、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15に対して、ユーザが、時間帯Nの動作状態を指定(選択)するための操作を行うことで、ユーザにより選択された動作状態を表す操作信号が、入力インタフェース15から出力される。本実施形態では、動作状態は、充電状態、停止状態、及び余剰充電状態(条件付き充電状態)のいずれかである。
ここで、操作信号が停止状態を表す場合(S13:停止)、設定部12は、選択中の時間帯Nの動作状態として停止状態を指定し、時間帯Nを停止状態に設定する(S14)。また、操作信号が充電状態を表す場合(S13:充電)、設定部12は、選択中の時間帯Nの動作状態として充電状態を指定し、時間帯Nを充電状態に設定する(S15)。また、操作信号が余剰充電状態を表す場合(S13:余剰充電)、設定部12は、選択中の時間帯Nの動作状態として余剰充電状態を指定し、時間帯Nを条件付き充電状態(余剰充電状態)に設定する(S16)。このように、設定部12は、選択中の時間帯Nの動作状態を、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に基づいて決定する。結果的に、設定部12は、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に基づいて、充電スケジュールを設定することになる。
選択中の時間帯Nについて、いずれかの動作状態が設定されると、設定部12は、充電スケジュールの設定を終了するか否かを判断する(S17)。充電スケジュールの設定を終了するか否かは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に基づいて決定する。設定を終了しない場合(S17:No)、つまり充電スケジュールの設定を継続する場合には、充電制御システム10は、機器制御装置1の設定部12にて、改めて時間帯Nを選択する処理を実行する(S12)。
一方、設定を終了する場合(S17:Yes)、つまり充電スケジュールの設定を継続しない場合には、充電制御システム10は、機器制御装置1の設定部12にて、充電スケジュールの更新を実行する(S18)。設定部12は、新たに設定された充電スケジュールを、機器制御装置1のメモリ、又はサーバ5等に書き込むことで、充電スケジュールを更新する。
図5のフローチャートは、充電制御システム10のスケジュール生成動作の一例に過ぎず、上記処理の順番は適宜変更可能であり、かつ充電制御システム10の実際のスケジュール生成動作に際しては、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
このように、充電制御システム10は、スケジュール生成動作により、スケジュール制御動作に用いられる充電スケジュールを任意に設定可能である。特に、本実施形態では、設定部12は、入力インタフェース15から出力される操作信号に基づいて充電スケジュールを設定するので、ユーザにおいては充電スケジュールを手動で設定可能となる。
上述した本実施形態に係る充電制御システム10によれば、充電スケジュールの設定に際して、時間帯ごとの動作状態として、充電状態及び停止状態だけでなく、条件付き充電状態を少なくとも選択可能である。したがって、時間帯ごとの動作状態としては、蓄電池31を充電するか否かに加えて、特定の条件の下で蓄電池31を充電することについても、規定可能となる。そのため、充電制御システム10によれば、単に充電スケジュールで規定される時間帯に従って、蓄電池31を充電するだけの構成に比べて、より多様な充電態様を実現可能である、という利点がある。
(3.3)第1モード及び第2モードの切替動作
次に、充電制御システム10における制御部13の制御モードを第1モード(スケジュール制御モード)と第2モード(マニュアル制御モード)との間で切り替える切替動作について、図6~図8を参照して説明する。図6は、充電制御システム10における切替動作の一例を示すフローチャートである。図7及び図8は、充電制御システム10の切替動作の一例を示す、タイミングチャートである。図7及び図8では、横軸を時間軸とし、上段から順に、時刻、充電スケジュール、出力(充電指令/停止指令)、太陽電池71の出力における余剰の有無、操作信号(開始信号/停止信号)、制御モード(第1モード/第2モード)、を表している。
ここでは、設定部12により充電スケジュールが既に設定されていることと仮定して説明する。また、以下では、充電設備2が蓄電池31を充電できないような事情は無く、充電設備2は充電指令を受ければいつでも蓄電池31を充電可能である状況と仮定して、説明する。
図6に示すように、充電制御システム10は、まずは制御部13の制御モードを第1モードとする(S21)。そのため、充電制御システム10は、「(3.1)スケジュール制御動作」の欄で説明したように、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御するためのスケジュール制御動作を行う(S22)。
ここで、充電制御システム10は、スケジュール制御動作を実行しつつ、随時、操作信号の有無の判定を行う(S23)。ここでいう操作信号は、停止操作がなされた場合に入力インタフェース15が出力する停止信号、及び開始操作がなされた場合に入力インタフェース15が出力する開始信号を含む、特定の操作信号である。つまり、充電制御システム10は、入力インタフェース15に対してユーザによる停止操作及び開始操作等の操作がなされなければ、制御部13にて、操作信号は無いと判断し(S23:No)、処理S21に戻る。
一方、入力インタフェース15に対してユーザによる停止操作及び開始操作等の操作がなされた場合、充電制御システム10は、制御部13にて、操作信号が有ると判断し(S23:Yes)、制御部13の制御モードを第2モードとする(S24)。つまり、制御部13は、第1モードで動作中に、操作信号を受けることによって、その制御モードが第1モードから第2モードに切り替わる。
そして、充電制御システム10は、このときに機器制御装置1の設定部12にて、入力インタフェース15から受け付けた操作信号の種別(開始信号/停止信号)を判別する(S25)。
操作信号が開始信号であれば(S25:開始)、充電制御システム10は、機器制御装置1の設定部12にて、蓄電池31を充電中か否かを判断する(S26)。蓄電池31を充電中でなければ、つまり蓄電池31の充電を停止中であれば(S26:No)、制御部13は、充電設備2に対して、充電の開始を指示するための「充電指令」を出力し(S27)、処理S30に移行する。また、蓄電池31を充電中であれば(S26:Yes)、制御部13は、既に充電指令を出力している状態にあるので、処理S27をスキップして処理S30に移行する。いずれの場合でも、充電指令を受けた充電設備2は、リレー23をオンにして、車両3への通電を行うことで、蓄電池31の充電を行う。このとき、蓄電池31への電力供給源に関して特に条件は付されておらず、充電設備2は、単純に分電盤61から供給される電力を用いて、蓄電池31の充電を行う。つまり、充電設備2は、太陽光発電設備7と電力系統63との少なくとも一方を電力供給源として、蓄電池31へ電力供給を行うのであって、太陽光発電設備7が電力供給源となる場合もあれば、電力系統63が電力供給源となる場合もある。
一方、操作信号が停止信号であれば(S25:停止)、充電制御システム10は、機器制御装置1の設定部12にて、蓄電池31を充電中か否かを判断する(S28)。蓄電池31を充電中であれば(S28:Yes)、制御部13は、充電設備2に対して、充電の停止を指示するための「停止指令」を出力し(S29)、処理S30に移行する。また、蓄電池31を充電中でなければ、つまり蓄電池31の充電を停止中であれば(S28:No)、制御部13は、既に停止指令を出力している状態にあるので、処理S29をスキップして処理S30に移行する。いずれの場合でも、停止指令を受けた充電設備2は、リレー23をオフにして、車両3への通電を停止することで、蓄電池31の充電を停止する。
処理S30においては、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13にて、復帰条件を満たすか否かの判定を行う。本実施形態では、上述したように、復帰条件は、第2モードで動作中に、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わることを含んでいる。そのため、制御部13は、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わるか否かを判定し、その判定結果から復帰条件を満たすか否かを判定する。すなわち、制御部13の制御モードが第2モードであっても、バックグラウンドで充電スケジュールは有効に機能しているため、この充電スケジュールで規定される動作状態の変わり目に、制御部13は、動作状態が切り替わると判断する。
一例として、充電スケジュールにおいて充電状態が割り当てられた時間帯から、停止状態が割り当てられた時間帯に移行するタイミングで、制御部13は、動作状態が切り替わると判断し、復帰条件を満たすと判定する。動作状態が切り替わる、つまり復帰条件を満たす場合(S30:Yes)、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13の制御モードを、第1モードに切り替える(S21)。
一方、充電スケジュールにおいて充電状態が割り当てられた時間帯から、同じく充電状態が割り当てられた時間帯に移行するタイミングでは、制御部13は、動作状態が切り替わらないと判断し、復帰条件を満たさないと判定する。動作状態が切り替わらない、つまり復帰条件を満たさない場合(S30:No)、充電制御システム10は、機器制御装置1の制御部13の制御モードを、第2モードに維持する(S24)。
図6のフローチャートは、充電制御システム10における切替動作の一例に過ぎず、上記処理の順番は適宜変更可能であり、かつ充電制御システム10の実際の切替動作に際しては、処理が適宜追加又は省略されてもよい。
このように、充電制御システム10は、切替動作により、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御する第1モードと、入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御する第2モードと、を適宜切替可能である。例えば、図7及び図8に示すように、制御部13が、充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を制御する第1モードで動作中に操作信号を受けた場合には、充電制御システム10は以下のように動作する。
図7及び図8では、充電スケジュールに関して、充電状態を「M1」、停止状態を「M2」、余剰充電状態(条件付き充電状態)を「M3」として、時間帯ごとの動作状態を表記している。このような充電スケジュールを前提として、停止状態(M2)である期間T2に、ユーザが入力インタフェース15に対して開始操作を行った場合には、充電制御システム10は、図7に示すように、蓄電池31の充電を制御する。
すなわち、図7に示すように、充電状態(M1)である期間T1には、制御部13の制御モードは第1モードであるため、充電制御システム10は、充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電を行う。また、停止状態(M2)である期間T2の途中までは、制御部13の制御モードは第1モードであるため、充電制御システム10は、充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電を停止する。
図7の例では、停止状態(M2)である期間T2の途中(8時と9時との間)で、ユーザが入力インタフェース15に対して開始操作を行うことで、入力インタフェース15から開始信号が出力される。この開始信号(蓄電池31の充電を開始するための操作信号)を受けて、制御部13は、第1モードから第2モードに切り替わり、かつ蓄電池31の充電を開始する。そのため、停止状態(M2)である期間T2の途中(8時と9時との間)の時点で、充電制御システム10は、機器制御装置1から充電設備2に対して「充電指令」を出力し、蓄電池31の充電を開始する。
そして、制御部13の制御モードが第2モードに切り替わった以降、充電スケジュールで規定される動作状態が最初に切り替わるタイミングで、復帰条件を満たすことにより、制御部13は、第2モードから第1モードに切り替わる。図7の例では、9時から10時までの時間帯の動作状態は停止状態(M2)であって、10時から11時までの時間帯の動作状態は余剰充電状態(M3)であるので、動作状態の変わり目となる10時の時点で、復帰条件を満たすことになる。そのため、10時の時点で、制御部13は、第2モードから第1モードに切り替わり、かつ充電スケジュールに従って蓄電池31の充電の制御を開始する。
ここでは、10時以降の時間帯の動作状態は余剰充電状態(M3)であるので、充電制御システム10は、余剰が有れば機器制御装置1から充電設備2に「充電指令」を出力し、余剰が無ければ機器制御装置1から充電設備2に「停止指令」を出力する。図7の例では、期間T3の途中から余剰が生じるため、充電制御システム10は、期間T3における余剰が生じるまでの間は、蓄電池31の充電を停止する。そして、期間T3において余剰が生じた時点以降は、充電制御システム10は、蓄電池31の充電を行う。
これに対して、同様の充電スケジュールを前提として、充電状態(M1)である期間T1に、ユーザが入力インタフェース15に対して停止操作を行った場合には、充電制御システム10は、図8に示すように、蓄電池31の充電を制御する。
すなわち、図8に示すように、充電状態(M1)である期間T1の途中までは、制御部13の制御モードは第1モードであるため、充電制御システム10は、充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電を行う。
図8の例では、充電状態(M1)である期間T1の途中(4時と5時との間)で、ユーザが入力インタフェース15に対して停止操作を行うことで、入力インタフェース15から停止信号が出力される。この停止信号(蓄電池31の充電を停止するための操作信号)を受けて、制御部13は、第1モードから第2モードに切り替わり、かつ蓄電池31の充電を停止する。そのため、充電状態(M1)である期間T1の途中(4時と5時との間)の時点で、充電制御システム10は、機器制御装置1から充電設備2に対して「停止指令」を出力し、蓄電池31の充電を停止する。
そして、制御部13の制御モードが第2モードに切り替わった以降、充電スケジュールで規定される動作状態が最初に切り替わるタイミングで、復帰条件を満たすことにより、制御部13は、第2モードから第1モードに切り替わる。図8の例では、6時から7時までの時間帯の動作状態は充電状態(M1)であって、7時から8時までの時間帯の動作状態は停止状態(M2)であるので、動作状態の変わり目となる7時の時点で、復帰条件を満たすことになる。そのため、7時の時点で、制御部13は、第2モードから第1モードに切り替わり、かつ充電スケジュールに従って蓄電池31の充電の制御を開始する。
ここでは、7時以降の時間帯の動作状態は停止状態(M2)であるので、充電制御システム10は、充電スケジュールに従って、蓄電池31の充電を停止する。その後、余剰充電状態(M3)である期間T3には、制御部13の制御モードは第1モードであるため、充電制御システム10は、特定の条件の下で蓄電池31を充電する。つまり、充電制御システム10は、余剰が有れば機器制御装置1から充電設備2に「充電指令」を出力し、余剰が無ければ機器制御装置1から充電設備2に「停止指令」を出力する。図8の例では、期間T3の途中から余剰が生じるため、充電制御システム10は、期間T3における余剰が生じるまでの間は、蓄電池31の充電を停止する。そして、期間T3において余剰が生じた時点以降は、充電制御システム10は、蓄電池31の充電を行う。
ところで、制御部13の制御モードが切り替わった場合には、例えば、機器制御装置1又は情報端末4等にて、ユーザに対する通知が行われてもよい。一例として、制御部13が第1モードで動作中に、開始信号を受けることによって、第2モードに切り替わった場合に、「手動操作されました」、又は「手動で充電が開始しました」等のメッセージがユーザに通知されてもよい。同様に、復旧条件を満たして制御部13が第2モードから第1モードに切り替わった場合に、「スケジュール制御動作を開始します」等のメッセージがユーザに通知されてもよい。
(4)変形例
実施形態1は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態1は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、実施形態1に係る充電制御システム10と同様の機能は、充電制御方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
一態様に係る充電制御方法は、移動体(車両3)の動力源として用いられる蓄電池31の充電を制御する充電制御方法である。この充電制御方法は、第1モードと、第2モードと、を切替可能である。第1モードは、時間帯ごとの動作状態を表す充電スケジュールに従って蓄電池31の充電を行うモードである。第2モードは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース15からの操作信号に従って蓄電池31の充電を行うモードである。この充電制御方法では、第1モードにおいて、操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。
一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の充電制御方法を実行させるためのプログラムである。
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における充電制御システム10は、例えば、機器制御装置1等に、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における充電制御システム10としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、充電制御システム10における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは充電制御システム10に必須の構成ではなく、充電制御システム10の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。例えば、機器制御装置1の機能は、一部の機能が充電設備2に設けられる等、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、充電制御システム10の少なくとも一部の機能、例えば、機器制御装置1の一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
反対に、実施形態1において、複数の装置に分散されている充電制御システム10の少なくとも一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。例えば、機器制御装置1と充電設備2とに分散されている充電制御システム10の一部の機能が、1つの筐体内に集約されていてもよい。
また、実施形態1では、「時間帯」は、例えば、0時又は1時といった正時を始点(開始時刻)又は終点(終了時刻)とするように、始点及び終点が固定的に設定された、所定幅(ここでは1時間)の時間帯であるが、この例に限らない。例えば、始点及び終点の少なくとも一方を、所定時間(一例として、1分又は10分等)刻みで調整できてもよい。この場合、「時間帯」の長さは可変である。
また、実施形態1では、機器制御装置1は、表示部16を、その他の機器制御装置1の機能を有する本体と同一の筐体に備えているが、この例に限らず、表示部16を本体とは別の筐体に備えていてもよい。つまり、機器制御装置1の本体と表示部16とは、実施形態1のように一体に限らず、別体であってもよい。
また、実施形態1では、普通充電用の充電設備2を例示したが、この例に限らず、充電制御システム10は、普通充電に比べて短時間で充電を行うことができる急速充電用の充電設備を採用してもよい。この場合、充電設備への電力供給は、例えば、200Vの三相交流により行われる。
また、実施形態1では、充電設備2に充電ケーブル201が接続されており、充電ケーブル201を介して充電設備2が車両3に接続される構成を例示したが、この例に限らず、例えば、充電設備2はコンセント型であってもよい。この場合、車両3側の車載ケーブルを使用して、車載ケーブルのプラグを充電設備2のコンセント(Outlet)に接続することで、充電設備2が車両3に接続される。
また、実施形態1では、充電制御システム10は、「Mode3」の方式を採用しているが、この例に限らず、例えば、「Mode2」等の「Mode3」以外の方式を採用してもよい。
また、実施形態1では、特定の条件は供給条件のみであるが、特定の条件は供給条件を含んでいればよく、供給条件以外の条件を更に含んでいてもよい。この場合、供給条件と、それ以外の条件との両方を満たす場合に、特定の条件を満たすことになる。
同様に、供給条件は、供給条件は太陽電池71の発電電力に余剰が生じていることのみに限らず、例えば、蓄電装置72が満充電である等、太陽電池71の発電電力に余剰が生じていること以外の条件を更に含んでいてもよい。この場合、太陽電池71の発電電力に余剰が生じており、かつ蓄電装置72が満充電である場合に、供給条件を満たすことになる。
また、復帰条件は、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わることのみに限らず、例えば、第1モードから第2モードに切り替わった後、一定時間が経過すること等、動作状態が切り替わること以外の条件を更に含んでいてもよい。
また、実施形態1では、制御部13の制御モードを第1モードから第2モードに切り替えるためのトリガとして用いられる操作信号は、開始信号と停止信号との両方を含んでいるが、この例に限らない。例えば、制御モードを切り替えるためのトリガとして用いられる操作信号が、開始信号のみを含む場合には、制御部13が第1モードで動作中に、入力インタフェース15に対して停止操作がなされても、制御部13の制御モードは第1モードのままである。
また、実施形態1では一例として、分電盤61における、太陽光発電設備7からの供給電力、及び負荷62等での消費電力の計測結果より、余剰の有無を判定する場合について説明したが、余剰の有無の判定方法はこの方法に限らない。例えば、天気予報等の気象情報により将来の日射量が予測可能である場合には、制御部13は、日射量の予測値を用いて、将来の時間帯における太陽電池71の発電電力を推定発電電力として求めることができる。さらに、制御部13は、過去の時間帯ごとの負荷62等での消費電力の実績値の履歴情報を用いて、将来の時間帯における負荷62等での消費電力を推定消費電力として求めることができる。この場合、制御部13は、将来のある時間帯について、推定発電電力と推定消費電力とを比較することで、余剰の有無を判定してもよい。
また、移動体は、車両3に限らず、例えば、ドローン、航空機又は船舶等であってもよい。さらに、実施形態1では、蓄電池31は、移動体(車両3)に搭載された状態で充電される場合について説明したが、この構成に限らず、蓄電池31は移動体(車両3)から取り外し可能であってもよい。この場合、充電制御システム10は、取り外された状態の蓄電池31の充電の制御に用いられる。
また、充電制御システム10は、蓄電池31の放電を制御する機能を有していてもよい。この場合、車両3の蓄電池31の放電電力を、住宅H1の分電盤61に出力することで、V2H(Vehicle To Home)のシステムを構築可能である。
また、太陽光発電設備7は、太陽電池71を有していればよく、例えば、蓄電装置72は適宜省略可能である。また、分電盤61には、蓄電池31への電力供給源として、例えば、燃料電池等の、太陽光発電設備7以外の電源設備が接続されていてもよい。
(実施形態2)
本実施形態に係る充電制御システム10は、充電スケジュールを自動的に設定する機能を有する点で、実施形態1に係る充電制御システム10と相違する。以下、実施形態1と同様の構成については、共通の符号を付して適宜説明を省略する。
すなわち、実施形態1では、設定部12は、入力インタフェース15から出力される操作信号に基づいて充電スケジュールを設定することにより、ユーザにおいては充電スケジュールを手動で設定可能である。これに対して、本実施形態では、設定部12は、例えば、電気料金プラン、ユーザの行動パターン(生活パターンを含む)及び車両3の使用計画等の情報に従って、自動的に充電スケジュールを設定する。
本実施形態に係る充電制御システム10では、設定部12は、一例として、時間帯と電気料金単価との関係を表す情報、及び太陽光発電設備7の有無の情報に従って、自動的に充電スケジュールを設定する。具体的には、太陽光発電設備7が有りの場合、設定部12は、電気料金単価が相対的に高い時間帯でかつ太陽光発電設備7の発電が見込まれる時間帯(例えば日中)については、動作状態を余剰充電状態(条件付き充電状態)に設定する。一方、電気料金単価が相対的に低い時間帯(例えば深夜)については、設定部12は、動作状態を充電状態に設定する。その他の時間帯については、設定部12は、動作状態を停止状態に設定する。
また、本実施形態の変形例として、充電制御システム10は、充電スケジュールを手動で設定する手動設定モードと、充電スケジュールと自動で設定する自動設定モードと、を切替え可能であってもよい。
実施形態2で説明した種々の構成(変形例を含む)は、実施形態1で説明した種々の構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて採用可能である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る充電制御システム(10)は、制御部(13)を備える。制御部(13)は、移動体(車両3)の動力源として用いられる蓄電池(31)の充電を制御する。制御部(13)は、第1モードと、第2モードと、を切替可能である。第1モードは、時間帯ごとの動作状態を表す充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を行うモードである。第2モードは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池(31)の充電を行うモードである。制御部(13)は、第1モードで動作中に、操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。
この態様によれば、制御部(13)は、第1モードで動作中に、入力インタフェース(15)から操作信号を受けると、第2モードに切り替わることになる。第1モードは、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を行うモードであって、第2モードは、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御するモードである。すなわち、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を自動的に制御中であっても、ユーザが入力インタフェース(15)に対する操作を行うことで、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池(31)の充電を制御できる。そのため、充電制御システム(10)によれば、単に充電スケジュールで規定される時間帯に従って、蓄電池(31)を充電するだけの構成に比べて、より多様な充電態様を実現可能である、という利点がある。
第2の態様に係る充電制御システム(10)では、第1の態様において、制御部(13)は、第2モードで動作中に、所定の復帰条件を満たすと、第1モードに復帰する。
この態様によれば、第2モードから第1モードへの切替えについて、復帰条件を満たすことを要件として、自動化を図ることができる。
第3の態様に係る充電制御システム(10)では、第2の態様において、充電スケジュールは、蓄電池(31)を充電する充電状態と、蓄電池(31)を充電しない停止状態と、を含む複数の動作状態が時間帯ごとに割り当てられている。復帰条件は、第2モードで動作中に、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わることを含む。
この態様によれば、充電スケジュールで規定される動作状態が切り替わったタイミングで、第2モードから第1モードへ切り替えることができる。
第4の態様に係る充電制御システム(10)は、第2又は3の態様において、復帰条件の有効及び無効を切り替える切替部(18)を更に備える。
この態様によれば、復帰条件を有効にして第2モードから第1モードへの切替えを自動化する状態と、復帰条件を有効にして第2モードから第1モードへの切替えを自動化しない状態と、を選択することができる。
第5の態様に係る充電制御システム(10)では、第1~4のいずれかの態様において、制御部(13)は、第1モードで蓄電池(31)を充電中に、蓄電池(31)の充電を停止するための操作信号を受けると、第2モードで蓄電池(31)の充電を停止する。
この態様によれば、第1モードで蓄電池(31)を充電中であっても、ユーザは、入力インタフェース(15)に対して充電を停止するための操作をすることにより、蓄電池(31)の充電を停止することができる。
第6の態様に係る充電制御システム(10)では、第1~5のいずれかの態様において、制御部は、第1モードで蓄電池の充電を停止中に、蓄電池の充電を開始するための操作信号を受けると、第2モードで蓄電池の充電を開始する。
この態様によれば、第1モードで蓄電池(31)の充電を停止中であっても、ユーザは、入力インタフェース(15)に対して充電を開始するための操作をすることにより、蓄電池(31)の充電を開始することができる。
第7の態様に係る充電制御方法は、移動体(車両3)の動力源として用いられる蓄電池(31)の充電を制御する充電制御方法である。充電制御方法は、第1モードと、第2モードと、を切替可能である。第1モードは、時間帯ごとの動作状態を表す充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を行うモードである。第2モードは、ユーザの操作を受け付ける入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池(31)の充電を行うモードである。充電制御方法では、第1モードにおいて、操作信号を受けると、第2モードに切り替わる。
この態様によれば、第1モードにおいて、入力インタフェース(15)から操作信号を受けると、第2モードに切り替わることになる。第1モードは、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を行うモードであって、第2モードは、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御するモードである。すなわち、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を自動的に制御中であっても、ユーザが入力インタフェース(15)に対する操作を行うことで、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池(31)の充電を制御できる。そのため、充電制御方法によれば、単に充電スケジュールで規定される時間帯に従って、蓄電池(31)を充電するだけの構成に比べて、より多様な充電態様を実現可能である、という利点がある。
第8の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第7の態様に係る充電制御方法を実行させるためのプログラムである。
この態様によれば、第1モードにおいて、入力インタフェース(15)から操作信号を受けると、第2モードに切り替わることになる。第1モードは、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を行うモードであって、第2モードは、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池31の充電を制御するモードである。すなわち、充電スケジュールに従って蓄電池(31)の充電を自動的に制御中であっても、ユーザが入力インタフェース(15)に対する操作を行うことで、入力インタフェース(15)からの操作信号に従って蓄電池(31)の充電を制御できる。そのため、上記プログラムによれば、単に充電スケジュールで規定される時間帯に従って、蓄電池(31)を充電するだけの構成に比べて、より多様な充電態様を実現可能である、という利点がある。
上記態様に限らず、実施形態1及び実施形態2に係る充電制御システム(10)の種々の構成(変形例を含む)は、充電制御方法又はプログラムにて具現化可能である。
第2~6の態様に係る構成については、充電制御システム(10)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。