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JP7456385B2 - 画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム - Google Patents

画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラム Download PDF

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JP7456385B2 JP2020553009A JP2020553009A JP7456385B2 JP 7456385 B2 JP7456385 B2 JP 7456385B2 JP 2020553009 A JP2020553009 A JP 2020553009A JP 2020553009 A JP2020553009 A JP 2020553009A JP 7456385 B2 JP7456385 B2 JP 7456385B2
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Description

本開示は、画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。具体的には画像のダウンコンバート処理を実行する画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムに関する。
例えばカメラの撮影した高解像度画像をカメラの表示部、あるいはテレビやPC等の外部モニタ等の表示部に出力して表示する場合、撮影画像の画素数を表示部に出力可能な画素数に低減するダウンコンバート処理を行うことが必要となる。また、記憶部に格納する際にもデータ容量の削減のためダウンコンバートを行う場合がある。
ダウンコンバートについて開示した従来技術の多くは、コンバート前後の画質の変化を低減することを目的としている。
例えば特許文献1(特開2004-312765号公報)は、ダウンコンバート対象となる高解像度映像に対して、複数画素の画素値の平均化処理を行う平均化フィルタを適用した処理や、画素の間引き処理を実行することで画質劣化の少ないダウンコンバート画像を生成する構成を開示している。
しかし、このように複数画素の平均化処理や画素間引きを行うと、ダウンコンバート前の元画像が有していたコントラストやテクスチャが弱められてしまうことが多い。このような画像は表示部に表示した場合、ぼんやりとした画像となり画質の劣化を感じさせてしまう。
また、カメラによる画像撮影時のフォーカス調整において画像のコントラストに基づくフォーカス調整を行うことが多い。例えばユーザが画像を見てコントラストが最大となる点をフォーカスポイントとするマニュアル調整の他、自動フォーカス調整であるコントラストAF(Auto Focus)も多く利用されている。しかし、コントラストが弱められたダウンコンバート画像を利用すると正確なフォーカス調整が困難になるという問題が発生する。
特開2004-312765号公報
本開示は、例えば、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ダウンコンバート前の高解像度画像が有するコントラストやテクスチャを大きく損なうことのないダウンコンバート画像の生成を可能とする画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
本開示の第1の側面は、
ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、
前記画像解析部の生成した隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有する画像処理装置にある。
さらに、本開示の第2の側面は、
画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
画像解析部が、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析ステップと、
出力画像生成部が、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成ステップを実行する画像処理方法にある。
さらに、本開示の第3の側面は、
画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
画像解析部に、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成させる画像解析ステップと、
出力画像生成部に、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成させる出力画像生成ステップを実行させるプログラムにある。
なお、本開示のプログラムは、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な情報処理装置やコンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読な形式で提供する記憶媒体、通信媒体によって提供可能なプログラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読な形式で提供することにより、情報処理装置やコンピュータ・システム上でプログラムに応じた処理が実現される。
本開示のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本開示の実施例や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
本開示の一実施例の構成によれば、元画像のコントラストやテクスチャ情報を大きく損なうことのないダウンコンバート画像を生成する装置、方法が実現される。
具体的には、例えば、ダウンコンバート対象画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアの画素値調整を実行してダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有する。画像解析部は、処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべたソート結果を生成し、出力画像生成部はソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する。
これらの処理により、元画像のコントラストやテクスチャ情報を大きく損なうことのないダウンコンバート画像を生成する装置、方法が実現される。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、また付加的な効果があってもよい。
本開示の画像処理装置の構成について説明する図である。 画像解析部の構成と処理について説明する図である。 画像解析部の処理画像の例について説明する図である。 画像解析部の実行する隣接画素の差分算出処理の一例について説明する図である。 画像解析部の実行する隣接画素の差分算出処理の一例について説明する図である。 画像解析部の実行する隣接画素の差分算出処理の一例について説明する図である。 画像解析部の実行する隣接画素の差分算出結果のソート処理例について説明する図である。 画像解析部の実行する隣接画素の差分算出結果のソート処理例について説明する図である。 画像解析部の実行する周辺輝度算出処理の一例について説明する図である。 出力画像生成部の構成と処理について説明する図である。 出力画像生成部の実行する画素ペアの選択処理の具体例について説明する図である。 出力画像生成部の実行する画素ペアの選択処理の具体例について説明する図である。 出力画像生成部の実行する画素ペアの選択処理の具体例について説明する図である。 画素値調整部の構成と処理について説明する図である。 周辺輝度平均値(Ym)に基づく周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)の算出処理の一例について説明する図である。 差分ゲイン調整部の実行する処理について説明する図である。 出力信号調整部の実行する処理について説明する図である。 画素配置決定部の実行する画素配置決定処理の一例について説明する図である。 撮像装置の構成例について説明する図である。 画像処理装置のハードウェア構成例について説明する図である。 内視鏡手術システムの概略的な構成の一例を示す図である。 図21に示すカメラヘッドおよびCCUの機能構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら本開示の画像処理装置、および画像処理方法、並びにプログラムの詳細について説明する。なお、説明は以下の項目に従って行う。
1.本開示の画像処理装置の全体構成と処理の概要について
2.画像解析部の構成と処理の詳細について
3.出力画像生成部の構成と処理の詳細について
4.本開示の画像処理装置を撮像装置に適用した場合の構成例について
5.本開示の画像処理装置のハードウェア構成例について
6.応用例について
7.本開示の構成のまとめ
[1.本開示の画像処理装置の全体構成と処理の概要について]
まず、図1を参照して本開示の画像処理装置の全体構成と処理の概要について説明する。
図1は、本開示の画像処理装置100の全体構成を示すブロック図である。
なお、この図1に示す画像処理装置は、具体的には、例えばカメラ内部の信号処理部として構成することが可能である。あるいは、例えばカメラ撮影画像を入力して表示部に表示するテレビやPC等、表示部に対する表示画像を生成する画像処理装置として構成することも可能である。
図1に示す画像処理装置100の構成と処理の概要について説明する。
画像処理装置100は、図1に示すように2つの大きな処理ブロックから構成される。画像解析部120と出力画像生成部140である。
画像処理装置100は、例えば高画素数の撮像素子を有するカメラの撮影した画像である処理対象画像10を入力し、画像解析部120と出力画像生成部140の処理によって、画素数を低減させたダウンコンバート画像20を生成して出力する。
画像処理装置100の生成したダウンコンバート画像20は、例えばカメラのモニタや、テレビやPC等の表示部に表示される。あるいは記憶部に格納される。
また、画像処理装置100がカメラの信号処理部内に構成されている場合、画像処理装置100の生成したダウンコンバート画像20は、画像コントラストに基づくフォーカス調整にも利用可能である。例えばコントラストAF等に利用可能である。
本開示の画像処理装置100の生成するダウンコンバート画像20は、ダウンコンバート前のコントラストやテクスチャ情報が大きく損なわれることがないため、高精度なフォーカス調整が可能となる。
図1に示す画像処理装置100の画像解析部120の実行する主要な処理は、出力するダウンコンバート画像20の構成画素として利用する画素を選択するために必要となる情報を生成する処理である。
画像解析部120は、処理対象画像10を入力し、予め規定した画素ブロック単位で、出力するダウンコンバート画像20の構成画素に利用する画素を選択するための情報、具体的には、隣接画素の画素値差分情報を生成する。
画像解析部120が選択した隣接画素差分情報は、出力画像生成部140に入力される。
出力画像生成部140は、画像解析部120が生成した隣接画素差分情報に基づいて、ダウンコンバート画像20の構成画素として利用する画素を選択す。さらに、選択した画素候補の画素値の調整等の処理を実行してダウンコンバート画像20の構成画素の画素値を決定する。
以下、図2以下を参照して、図1に示す画像処理装置100の画像解析部120と出力画像生成部140の詳細な構成と処理について説明する。
[2.画像解析部の構成と処理の詳細について]
まず、図2以下を参照して図1に示す画像処理装置100の画像解析部120の構成と処理の詳細について説明する。
図2は、図1に示す画像処理装置100の画像解析部120の詳細構成を示すブロック図である。
画像解析部120は、まず、処理対象画像10をメモリ121に格納する。
なお、処理対象画像10は各画素にRGB画素値の設定された画像である。ただし、これは処理対象画像10の一例であり、画像処理装置100が処理する処理対象画像10はRGB画像以外の例えばYCbCr等の他の画素値の設定された画像であってもよい。以下では、一例として処理対象画像10がRGB画像である場合の処理例について説明する。
輝度信号生成部122は、メモリ121に格納された処理対象画像10の各画素に対応する輝度(Y)信号を生成する。RGB信号からY信号への変換は既存の変換式(Y=f(R,G,B))を適用して実行することができる。
隣接画素値差分算出部123は、メモリ121に格納された処理対象画像10であるRGB画像の各画素のRGB信号を入力するとともに、各画素対応のY(輝度)信号を輝度信号生成部122から入力する。
なお、隣接画素値差分算出部123に入力される信号は、例えば、図3に示すような各画素対応のRGBYの各信号となる。
隣接画素値差分算出部123以降の構成部、すなわち画像解析部120の隣接画素値差分算出部123、ソート処理部125、さらに後段の出力画像生成部140は、処理対象画像10であるRGB画像の各画素のRGB信号各々について、以下に説明する処理を順次、または並列に実行する。
輝度信号生成部122の生成した各画素対応のY(輝度)信号は、RGB各信号の処理に際して補助的に利用する信号である。
以下に説明する実施例は、輝度信号生成部122においてY(輝度)信号を生成して、生成したY信号をRGB各信号の処理に共通に適用する実施例である。
ただし、Y(輝度)信号を生成して利用することは必須ではなく、Y(輝度)信号の代わりにRGB信号自体を用いて処理を行う構成としてもよい。
隣接画素値差分算出部123は、各画素対応のRGB信号やY(輝度)信号の差分を算出する。
Y(輝度)信号を用いる場合は、Y(輝度)信号の差分を算出する。
Y(輝度)信号を用いない場合は、処理対象信号となるRGB信号、いずれかの差分信号を算出する。
なお、以下の実施例の説明では、Y(輝度)信号を生成して、生成したY信号をRGB各信号の処理に用いる実施例を説明する。
本実施例において、隣接画素値差分算出部123は、各画素対応のY(輝度)信号を輝度信号生成部122から入力して、隣接画素のY(輝度)信号の差分を算出する。
なお、隣接画素の画素値差分(輝度値差分)の算出態様は、ダウンコンバート比に応じた態様とする。一例として、ダウンコンバート比2:1の場合の画素値差分算出処理例について説明する。
また、画素値差分算出対象とする隣接画素の選択態様としては、
上下方向の隣接画素、
左右方向の隣接画素、
斜め方向の隣接画素、
これら3種類の選択態様がある。なお、複数の隣接画素を選択する場合には、上記いずれか1種類の選択態様を用いても良いし、複数種類の選択態様を組み合わせて用いても良い。
図4は、上下方向の隣接画素を差分算出対象とした場合の差分算出画素の設定例を示す図である。
隣接画素値差分算出部123は、予め規定した処理ブロック単位で処理を行う。図4に示す例は、4×4画素を1つの処理単位(処理ブロック)とした例である。
隣接画素値差分算出部123は、1つの処理ブロックに含まれる複数画素について、上下方向の隣接画素の差分を全て算出する。本例では輝度(Y)信号の差分を算出する。
図4に示すように、4×4画素の処理ブロックには4×4=16画素が含まれ、この16画素について上下方向の隣接画素の差分を全て算出すると、12個の差分データ(dif1~dif12)を算出することができる。
図5は、左右方向の隣接画素を差分算出対象とした場合の差分算出画素の設定例を示す図である。
図5に示すように、4×4画素の処理ブロックの16画素について左右方向の隣接画素の差分を全て算出すると、12個の差分データ(dif1~dif12)を算出することができる。
図6は、斜め方向の隣接画素を差分算出対象とした場合の差分算出画素の設定例を示す図である。
図6に示すように、4×4画素の処理ブロックの16画素について斜め方向の隣接画素の差分を全て算出すると、18個の差分データ(dif1~dif18)を算出することができる。
差分算出対象を上下方向の隣接画素とするか、左右方向の隣接画素とするか、斜め方向の隣接画素とするかは、ユーザによって設定可能である。図1、図2には入力部を示していないが、例えば、ユーザはカメラの表示部に構成されたタッチパネル等によって構成されるユーザIF等の入力部を介して設定情報を入力することができる。処理ブロックの大きさについても同様であり、ユーザが任意の大きさに設定することができる。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、設定を切り替えるといった処理を行うことも可能である。
なお、デフォルト設定情報、あるいはユーザが最終設定した設定情報はカメラのメモリに格納され、新たなユーザ入力がない場合は、このメモリに格納された設定に従った処理が実行される。
以下では、処理ブロックを4×4画素とし、上下方向の隣接画素を差分算出対象とした設定の下で処理を実行する場合の処理例について説明する。
先に図4を参照して説明した通り、処理ブロックを4×4画素とし、上下方向の隣接画素を差分算出対象とした設定の下で画素値差分を算出すると、12個の差分データ(dif1~dif12)を算出することができる。
隣接画素値差分算出部123は、この12個の差分データ(dif1~dif12)を算出し、算出データをソート処理部125に入力する。図2に示す「隣接画素値差分データ」である。
ソート処理部125には、処理対象画像10のRGB画素値データと、輝度信号生成部122の生成した各画素対応の輝度(Y)信号と、隣接画素値差分算出部123が算出した「隣接画素値差分データ」が入力される。
ソート処理部125は、隣接画素値差分算出部123が算出した「隣接画素値差分データ」を用いて「隣接画素値差分データ」のソート処理を実行する。
なお、処理は、処理ブロック単位で実行される。すなわち、図4に示す4×4画素の処理ブロックである。
ソート処理部125は、図4を参照して説明した4×4画素の処理ブロックから得られる上下方向の隣接画素値差分データである12個の差分データ(dif1~dif12)を、差分値を値の大きいものから順に並べるソート処理を実行する。
なお、ソート処理の態様として、以下の2つの処理態様がある。
(1)画素重複を許容したソート処理
(2)画素重複を許容しないソート処理
図7、図8を参照して、これらのソート処理の具体例について説明する。
まず、図7を参照して、「(1)画素重複を許容したソート処理」について説明する。
図7左に示す図は、図4に示した処理ブロックと同様の4×4画素の処理ブロックである。上下方向の隣接画素値差分データである12個の差分データ(dif1~dif12)を示している。
図7右側に示す表は、12個の差分データ(dif1~dif12)を、差分値の大きいものから順に並べるソート処理を実行した結果を示している。このソート処理結果は、「(1)画素重複を許容したソート処理」の結果である。
12個の差分データ(dif1~dif12)を、差分値の大きいものから順に並べた結果である。
図7の右側の表に示す(1),(2),(3)・・・の順に差分値の大きい差分データ(dif1~dif12)が並べられている。
図7の右側の表に示す(1),(2),(3)・・・の各エントリには、ソート差分データ(difn)と、差分算出画素Px,Pyが記録されている。差分算出画素Px,Pyは、図7左側に示す4×4画素の処理ブロック中の上下方向の隣接画素のペアである。
「(1)画素重複を許容したソート処理」では、12個の差分データ(dif1~dif12)を、単純に差分値の大きいものから順に並べるソート処理である。
次に、図8を参照して、「(2)画素重複を許容しないソート処理」について説明する。
図8左に示す図は、図4に示した処理ブロックと同様の4×4画素の処理ブロックである。上下方向の隣接画素値差分データである12個の差分データ(dif1~dif12)を示している。
図8右側に示す表は、12個の差分データ(dif1~dif12)について、「(2)画素重複を許容しないソート処理」を実行した結果を示している。
まず、12個の差分データ(dif1~dif12)を、差分値の大きいものから順に並べ、その結果の各エントリの差分算出画素を解析し、ソート結果の上位で既に使用されている画素が差分算出画素として含まれるエントリを除去する。
例えば、上から2番目の(×)の設定されたエントリ(差分:dif2)の差分算出画素はP12,P22である。この2つの画素のうち、画素P22は、ソート結果の上位のエントリ(1)の差分:dif6の算出画素であるP22,P32の一方の画素P22に等しい。
すなわち画素P22は、ソート結果の上位の差分算出画素としてすでに利用されている画素である。
このようにソート結果の上位データにおいて、利用済みの画素を差分算出画素とした差分データはソート結果から除去する。
図8右側のソート結果のエントリ中(×)の設定されたエントリが、この処理によってソート結果から除去されるエントリである。
このような処理後に残ったソート結果、すなわち、図8の右側に示す表のエントリ(1),(2),(3)・・・が、「(2)画素重複を許容しないソート処理」を実行した結果となる。
なお、ソート処理部125の実行するソート処理の設定を、
(1)画素重複を許容したソート処理
(2)画素重複を許容しないソート処理
これら(1),(2)のいずれに設定するかは、ユーザが自由に設定することができる。設定情報は入力部(ユーザIF)を介して入力可能である。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、設定を切り替えるといった処理を行うことも可能である。
ソート処理部125が実行したソート結果は、差分データ(difn)と、差分算出対象の画素位置情報(Px,Py)とともに、出力画像生成部140に入力される。
図2に示す「隣接画素値差分ソート結果&画素位置情報」である。
次に、周辺輝度平均値算出部124の実行する処理について図9を参照して説明する。
周辺輝度平均値算出部124は、処理ブロック単位で、その処理ブロックの周辺にある周辺画素の輝度の平均値(Ym)を算出する。
図9には4×4画素の処理ブロックを中心とした周囲の12×12画素を示している。周辺輝度平均値算出部124は、例えば図9に示す4×4画素の処理ブロックに対応する「周辺輝度平均値(Ym)」として、図9に示す12×12画素の画素領域の平均輝度を算出する。
図9に示す例では、図9に示す12×12=144画素の輝度値の平均値(Ym)を算出し、この算出値を図9に示す4×4画素の処理ブロックに対応する「周辺輝度平均値(Ym)」とする。
なお、この「周辺輝度平均値(Ym)」を算出する周辺画素領域の設定についてもユーザが自由に設定することができる。設定情報は入力部(ユーザIF)を介して入力可能である。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、設定を切り替えるといった処理を行うことも可能である。
上述したように、周辺輝度平均値算出部124は、処理ブロック単位で、その処理ブロックの周辺にある周辺画素の輝度の平均値(Ym)を算出し、算出した「周辺輝度平均値(Ym)」を出力画像生成部140に入力する。
図2に示すように、出力画像生成部140には、以下の各データが入力される。
(1)処理対象画像10のRGB画素値データ、
(2)周辺輝度平均値算出部124が算出した周辺輝度平均値(Ym)
(3)隣接画素値差分算出部123が算出した「隣接画素値差分データ(difn)」、
(4)ソート処理部125が生成した「隣接画素値差分ソート結果&画素位置情報」
[3.出力画像生成部の構成と処理の詳細について]
次に、図10以下を参照して出力画像生成部の構成と処理の詳細について説明する。
図10は、図1に示す画像処理装置100の出力画像生成部140の詳細構成を示すブロック図である。
出力画像生成部140は、出力画素選択部150、画素値調整部160、画素推知決定部170を有する。
出力画像生成部140は、まず、出力画素選択部150に、前段の画像解析部120からの出力情報である以下の各情報を入力する。
(1)処理対象画像10のRGB画素値データ、
(2)周辺輝度平均値算出部124が算出した周辺輝度平均値(Ym)
(3)隣接画素値差分算出部123が算出した「隣接画素値差分データ(difn)」、
(4)ソート処理部125が生成した「隣接画素値差分ソート結果&画素位置情報」
出力画素選択部150は、まず、4×4画素の処理ブロック単位のソート処理結果、すなわち、ソート処理部125が生成した「隣接画素値差分ソート結果&画素位置情報」を参照して、どのエントリの画素ペアを、ダウンコンバート画像20に利用する画素(出力画素)として選択するかを決定する。
出力画素選択部150による画素ペアの選択処理、すなわち出力画素選択処理の方法としては、以下の2つの方法がある。
(1)任意のペアをユーザが選択する方法、
(2)差分値(difn)が、予め規定した閾値TH_Sよりも大きい場合、採用するペアから除外し、それ以外のペアの差分が大きい方から順に選択する方法、
なお、(2)の方法において、予め規定した閾値TH_Sよりも大きいペアを除外する理由は、処理ブロックに欠陥画素等、実際の被写体とは全く違った誤った画素値が設定された画素のような欠陥画素を選択しないための処理である。
基本的には上記(2)の処理、すなわち、予め規定した閾値TH_Sよりも大きい場合、採用するペアから除外し、それ以外のペアの差分が大きい方から順に選択する。この処理を行うことで、元画像のコントラストやテクスチャ情報の維持が可能となる。
基本的には上記(2)の処理を実行する設定とし、ユーザによる選択情報が入力された場合は、(1)のユーザ選択による処理に切り替えるといった処理を行うことが好ましい。
なお、ユーザによる選択を行う場合、選択情報は入力部(ユーザIF)を介して入力可能である。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、選択設定を切り替えるといった処理を行うことも可能である。
出力画素選択部150による画素ペアの選択処理において選択する画素ペアの数は、画像処理装置100かぜ実行するダウンコンバート処理のダウンコンバート比率に応じた数とする。
図11以下を参照して、出力画素選択部150による画素ペアの選択処理の具体例について説明する。
図11の左には、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち4×4の処理ブロックを示している。右側が画像処理装置100によるダウンコンバート後のダウンコンバート画像20の一部画像領域である2×2画素領域を示している。
図11に示す例は、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち4×4=16画素を、2×2=4画素にダウンコンバートする例である。
このようなダウンコンバート処理を行う場合、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち4×4の処理ブロックから、2つの画素ペアを出力画素ペアとして選択する。
図に示す画素ペアaと画素ペアbである。これら2つの画素ペアa,bを構成する4つの画素が、ダウンコンバート画像20の一部画像領域である2×2画素領域に配置されることになる。
出力画素選択部150は、ダウンコンバート画像20に利用する画素数に達するまで画素ペアを選択する。
ただし、選択された画素ペアa,bの画素値は、そのままではなく、後述する画素値調整が実行された後、ダウンコンバート画像20の構成画素値に設定される。
この処理により、処理対象画像の4×4画素領域が、ダウンコンバート画像20の2×2画素にダウンコンバートされる。
次に、図12を参照してダウンコンバート比率の異なる処理例について説明する。図12に示す例は、処理対象画像10の8×8=64画素を、2×2=4画素にダウンコンバートする例である。
図12に示す例では、処理対象画像10の8×8=64画素を1つの処理ブロックとしている。このダウンコンバート処理を行う場合、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち8×8の処理ブロックから、2つの画素ペアを出力画素ペアとして選択する。
図に示す画素ペアaと画素ペアbである。これら2つの画素ペアa,bを構成する4つの画素が、ダウンコンバート画像20の一部画像領域である2×2画素領域に配置されることになる。
ただし、選択された画素ペアa,bの画素値は、そのままではなく、後述する画素値調整が実行された後、ダウンコンバート画像20の構成画素値に設定される。
この処理により、処理対象画像の8×8画素領域が、ダウンコンバート画像20の2×2画素にダウンコンバートされる。
図13は、図12と同様、処理対象画像10の8×8=64画素を、2×2=4画素にダウンコンバートする例であるが、図13に示す例では、処理対象画像10の4×4=16画素を1つの処理ブロックとしている。すなわち、処理対象画像10の8×8=64画素には4つの処理ブロックが含まれる。
このような設定でダウンコンバート処理を行う場合、処理対象画像10の4つの処理ブロックから、2つの画素ペアを出力画素ペアとして選択する。
この場合は、出力画素選択部150は、画像解析部120のソート処理部125の生成した処理ブロック単位のソート結果を4つ集めて、再ソート処理を行い、その結果を利用して出力する画素ペアの選択処理を行う。
この結果、図13に示すように、例えば、処理ブロックPと処理ブロックSから1つずつ出力画素ペアが選択される。
図に示す画素ペアaと画素ペアbである。これら2つの画素ペアa,bを構成する4つの画素が、ダウンコンバート画像20の一部画像領域である2×2画素領域に配置されることになる。
ただし、選択された画素ペアa,bの画素値は、そのままではなく、後述する画素値調整が実行された後、ダウンコンバート画像20の構成画素値に設定される。
この処理により、処理対象画像の8×8画素領域が、ダウンコンバート画像20の2×2画素にダウンコンバートされる。
このように、出力画素選択部150による画素ペアの選択処理において選択する画素ペアの数は、画像処理装置100が実行するダウンコンバート処理のダウンコンバート比率に応じた数となる。
出力画素選択部150による画素ペアの選択処理の結果である「出力画素ペアデータ」は、次の画素値調整部160に入力される。
なお、「出力画素ペアデータ」には、選択された画素ペアの画素値差分情報(difn)と画素位置情報(Px,Py)が含まれる。
なお、出力画素選択部150が選択した「出力画素ペアデータ」には、様々な個数の画素ペア、例えば2つの画素ペアや4つの画素ペア等、様々な数の画素ペアによって構成される。この数は先に図11~図13を参照して説明したようにダウンコンバート比率と、処理ブロックの大きさによって決定されることになる。
画素値調整部160は、出力画素値選択部150が選択した画素ペアの画素値を調整する。具体的には、出力画素値選択部150が選択した画素ペアの画素値(本実施例では輝度値)の差分値に応じた変調処理を実行する。
図14を参照して画素値調整部160の構成と処理の詳細について説明する。
画素値調整部160は、図14に示すように、低振幅差分除去部161、周辺輝度依存係数算出部162、差分ゲイン調整部163、出力信号調整部164を有する。
出力画素値選択部150が選択した画素ペアの差分値(difsel)は、低振幅差分除去部161に入力される。
低振幅差分除去部161は、出力画素値選択部150が選択した各画素ペアの差分値(difsel)が、予め規定した閾値TH_N以下であるか否かを判定する。
すなわち、出力画素値選択部150が選択した各画素ペアの差分値(difsel)が、
difsel≦TH_N
上記判定式を満たすか否かを判定する。
画素ペアの差分値(difsel)が、上記判定式を満たす場合、その画素ペアの差分値(difsel)を以下のいずれかの調整差分値(difsel)に更新する。
(調整例1)調整差分値(difsel)=0、
(調整例2)調整差分値(difsel)=差分値(difsel)-TH_N
この処理は、差分の小さい画素ペアの差分はノイズである可能性が高いため、このノイズ成分を除去するための処理である。
なお、この(調整例1)、(調整例2)のいずれを実行するかは、ユーザが設定可能である。ユーザ設定情報は入力部(ユーザIF)を介して入力可能である。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、設定を切り替える処理を行うことが可能である。
上述したように、出力画素値選択部150が選択した各画素ペアの差分値(difsel)が、
difsel≦TH_N
上記判定式を満たす場合、上記(調整例1)または(調整例2)の調整がなされた画素ペアの差分値(difsel)が差分ゲイン調整部163に入力される。
なお、出力画素値選択部150が選択した画素ペアの差分値(difsel)が、
difsel≦TH_N
上記判定式を満たさない場合は、その画素ペアの差分値(difsel)は、そのまま差分ゲイン調整部163に入力される。
例えば、出力画素値選択部150が選択した画素ペアが2組ある場合、差分の大きい一方が上記判定式を満たさず、差分の小さい2番目の画素ペアが上記判定式を満たす場合、差分の大きい画素ペアの差分値(didsel1)はそのまま差分ゲイン調整部163に入力され、差分の小さい2番目の画素ペアの差分値(didsel2)は、上記(調整例1)または(調整例2)の調整がなされて差分ゲイン調整部163に入力される。
図14に示す低振幅差分除去部161から差分ゲイン調整部163に入力される「低振幅差分除去出力画素値差分値(difsel)」には、これらの様々な画素値差分値が含まれる。
次に周辺輝度依存係数算出部162の実行する処理について説明する。
周辺輝度依存係数算出部162は、画像解析部120の周辺輝度平均値算出部124が算出した周辺輝度平均値(Ym)を出力画像生成部140の出力画素選択部150を介して入力する。
周辺輝度平均値(Ym)は、先に図9を参照して説明したように、処理ブロックを中心とした周囲画素を含む画素の輝度値の平均値である。例えば図9に示す4×4画素の処理ブロックに対応する「周辺輝度平均値(Ym)」は、図9に示す12×12画素の画素領域の平均輝度である。
周辺輝度依存係数算出部162は、周辺輝度平均値(Ym)に基づいて周辺輝度依存係数であるゲイン値(Ymgain)を算出する。
周辺輝度平均値(Ym)に基づく周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)の算出処理は、例えば、図15に示すような規定の変換関数(F)を用いて実行する。
変換関数Fは、周辺輝度平均値(Ym)に基づいて、周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)を算出する関数、すなわち、
Ymgain=F(Ym)
である。
図15に示す例では、周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)は、周辺輝度平均値(Ym)の値に応じて0~2の範囲で変化する関数として設定されている。
なお、人間の目に最も見やすいレベルの輝度に対応する周辺輝度平均値(Ym)の近傍をゲインの最も高い(ゲイン=2)領域に設定することが好ましい。
なお、この変換関数は、ユーザが自由に調整できる。調整は入力部(ユーザIF)を介して行うことが可能である。ユーザは例えば表示部に表示されたダウンコンバート画像を観察しながら、調整する処理を行うことが可能である。
周辺輝度依存係数算出部162が、周辺輝度平均値(Ym)に基づいて算出した周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)は、次の差分ゲイン調整部163に入力される。
差分ゲイン調整部163は、以下の各データを入力する。
(1)低振幅差分除去部161の生成した「低振幅差分除去出力画素値差分値(difsel)」
(2)周辺輝度依存係数算出部162が算出した周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)
なお、前述したように、(1)低振幅差分除去部161の生成した「低振幅差分除去出力画素値差分値(difsel)」は、出力画素値選択部150が選択した画素ペア対応のデータであり、1つに限らず複数の画素ペアに対応する画素値差分値(difsel)によって構成されている。
その一部(差分がしきい値(TH_N)以下)の差分値は、低振幅差分除去部161において以下のいずれかの調整がなされた差分値である。
(調整例1)調整差分値(difsel)=0、
(調整例2)調整差分値(difsel)=差分値(difsel)-TH_N
差分ゲイン調整部163の実行する処理について図16を参照して説明する。図16には、以下のデータおよび処理を説明する図を示している。
(a)選択画素ペアの画素値差分(低振幅差分除去後)
(b)選択画素ペアの画素値差分(低振幅差分除去後)のゲイン調整
図16(a)は、出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア(画素1と画素2)に対応する画素値差分(difsel)を示している。
なお、この画素値差分は、低振幅差分除去部161の生成した「低振幅差分除去出力画素値差分値(difsel)」である。
差分ゲイン調整部163は、この低振幅差分除去部161の生成した「低振幅差分除去出力画素値差分値(difsel)」に対して、周辺輝度依存係数算出部162が算出した周辺輝度依存係数(出力信号値調整ゲインYmgain)を乗算する処理を行い、ゲイン調整画素値差分(difselG)を算出する。すなわち、図16(b)に示すように、以下の(式1)に従って、ゲイン調整画素値差分(difselG)を算出する。
difselG=difsel×Ymgain・・・(式1)
差分ゲイン調整部163は、低振幅差分除去部161から入力する各出力画素ペアの差分値(difsel)のゲイン調整を行う。
上記(式1)に従って算出された各出力画素ペア対応のゲイン調整画素値差分(difselG)は、出力信号調整部164に入力される。
出力信号調整部164の実行する処理について、図17を参照して説明する。
図17には、図16を参照して説明した、
(b)選択画素ペアの画素値差分(低振幅差分除去後)のゲイン調整
この図に加えて、
(c)出力信号調整処理
を示している。
図17(c)に示す出力信号調整処理が、出力信号調整部164の実行する処理に相当する。
出力信号調整部164は、出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア(画素1と画素2)の各々の信号S1,S2に対して、差分ゲイン調整部163が算出したゲイン調整画素値差分(difselG)を加算および減算する処理を行う。
なお、信号S1,S2は、選択された出力画素ペアの元々のRGBいずれかの信号値である。
出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア(画素1と画素2)中、画素値(輝度値)の高い画素1(画素値S1)については、原画素値S1に、差分ゲイン調整部163が算出したゲイン調整画素値差分(difselG)を加算する。
一方、出力画素ペア(画素1と画素2)中、画素値の低い画素2(画素値S2)については、原画素値S2から、差分ゲイン調整部163が算出したゲイン調整画素値差分(difselG)を減算する。
すなわち、画素1については、新たな画素値(調整画素値)S1newを、
SInew=S1+difselG
として算出し、
画素2については、新たな画素値(調整画素値)S2newを、
S2new=S2-difselG
として算出する。
これらの調整画素値がダウンコンバート画像の出力画素値となる。
このように、出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア(画素1と画素2)の各々の信号S1,S2に対して、差分ゲイン調整部163が算出したゲイン調整画素値差分(difselG)を加算および減算する処理を行うことで、出力するダウンコンバート画像20のコントラストやテクスチャ情報が、元の処理対象画像10と同様のコントラストやテクスチャ情報を有する画像とすることができる。
出力信号調整部164は、図17を参照して説明した処理を、出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア(画素1と画素2)の各々の信号に対して実行し、出力画素ペア(画素1と画素2)の各々の新たな画素値(調整画素値=S1new,S2new)を算出する。
これらの算出画素値(Snnew)は、画素配置決定部170に入力される。
画素配置決定部170は、出力画素値選択部150が選択した出力画素ペア各々に対応する算出画素値(Snnew)として、出力信号調整部164が算出した画素値をダウンコンバート画像20の画素値として設定する際の配置を決定する。
画素配置決定部170は、元の処理対象画像10から出力画素ペアとして選択された画素ペアの位置関係を、出力するダウンコンバート画像20において維持するように配置を決定する。
具体例について、図18を参照して説明する。
図18の左側のブロックは、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち4×4の処理ブロックである。右側が画像処理装置100によるダウンコンバート後のダウンコンバート画像20の一部画像領域である2×2画素ブロックである。
図18に示す例は、処理対象画像10の1つの処理ブロック、すなわち4×4=16画素を、2×2=4画素にダウンコンバートする例である。
このようなダウンコンバート処理を行う場合、画素配置決定部170は、元の処理対象画像10から出力画素ペアとして選択された画素ペアの位置関係を各ダウンコンバート画像20において維持するように配置を決定する。
具体的には、処理対象画像10の1つの処理ブロックから選択された複数の画素ペアの上下や左右の配置関係をできるだけ反映させてダウンコンバート画像20に配置する。少なくとも上下や左右の配置関係を逆転させない配置とすることが好ましい。
このような配置処理を行うことで、元の処理対象画像10のコントラストやテクスチャの位置関係を、そのままの位置関係でダウンコンバート画像20に反映させることができる。
以上、本開示の画像処理装置の構成例と処理について説明したが、上記処理を行うことで、例えば、以下の効果が得られる。
(a)解像度の低い表示デバイスでもテクスチャの視認性が向上する。
(b)コントラストに基づくフォーカス調整をユーザが行う場合も、オートフォーカスとして行う場合も高精度な調整が可能となる。
(c)ダイナミックレンジの低い表示デバイスでも表示デバイスに応じたダイナミックレンジでの出力幅に値養成することが可能であり、例えば白飛び等の低減した画像出力が可能となる。
(d)処理ブロック単位の選択画素ペアの設定変更により、任意の解像度へのダウンコンバートが可能となる。
例えば、このような効果がある。
[4.本開示の画像処理装置を撮像装置に適用した場合の構成例について]
次に、上述した本開示の画像処理装置100を撮像装置に適用した場合の構成例について説明する。
図19は、本開示の画像処理装置100を撮像装置300に適用した場合の構成例について説明するブロック図である。
図19に示す撮像装置300は、光学レンズ301、撮像素子302、AD変換部303、信号処理部304、メモリ305、表示部(LCD/EVF)306、記録部307、入力部308、制御部310を有する。
信号処理部304内に、上述した画像処理装置100の処理と同様の処理を実行するダウンコンバート処理部320が含まれる。
入力部308は、例えばレリーズボタン(シャッターボタン)や、撮影態様、撮影モードの設定、表示部306の表示画像の設定、さらせにダウンコンバート処理部320におけるダウンコンバート処理の設定など、様々なユーザ入力を行うための操作部である。
なお、表示部306をタッチパネル形式としてユーザ操作部として利用することも可能である。
制御部310は、撮像素子302~記録部307に対する制御信号や同期信号を入力し、各構成部の処理の実行タイミングの制御等、様々な処理制御を実行する。
制御部310は、具体的には、図示しない記憶部に格納されたプログラムに従った処理を実行するCPU等によって構成される。
光学レンズ301を介して入射される光は撮像部、例えばCMOSイメージセンサなどによって構成される撮像素子302に入射し、光電変換による画像データを出力する。なお、撮像素子302の出力画像は、AD変換部303に入力される。
AD変換部303は、入力信号のA/D変換、すなわちアナログ信号をデジタル信号に変換する処理を実行して、変換後のデジタル値を信号処理部304に入力する。
信号処理部304は、例えばホワイトバランス(WB)調整、ガンマ補正等、一般的なカメラにおける信号処理を実行し、記録部307に格納するための記録用画像を生成する。さらにダウンコンバート処理部320は、表示部306に表示するための表示用画像を生成する。あるいは記憶部307に記録する画像を生成する。
このダウンコンバート処理は、上述した画像処理装置100の実行するダウンコンバート処理と同様の処理であり、上述した実施例に従った処理が実行される。
なお、ダウンコンバート処理部320は、記録部307に格納された画像がダウンコンバート画像でない場合、その画像を表示部306に表示する際にダウンコンバートを実行する構成としてもよい。
表示部306は、例えばLCDやEVF等によって構成され、撮影者が確認することができる。
なお、ダウンコンバート処理部320の生成したダウンコンバート画像は、ユーザ、あるいは制御部310によって実行されるコントラストに基づくフォーカス調整にも利用される。
本開示の処理を適用することでコントラストの低下しないダウンコンバート画像を生成することが可能であり、ダウンコンバート画像を用いたコントラストに基づくフォーカス調整を高精度に行うことが可能となる。
[5.本開示の画像処理装置のハードウェア構成例について]
次に、上述した実施例において説明した画像処理装置100のハードウェア構成例について、図20を参照して説明する。
図20は、本開示の処理を実行する画像処理装置のハードウェア構成例を示す図である。
CPU(Central Processing Unit)501は、ROM(Read Only Memory)502、または記憶部508に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する制御部やデータ処理部として機能する。例えば、上述した実施例において説明したシーケンスに従った処理を実行する。RAM(Random Access Memory)503には、CPU501が実行するプログラムやデータなどが記憶される。これらのCPU501、ROM502、およびRAM503は、バス504により相互に接続されている。
CPU501はバス504を介して入出力インタフェース505に接続され、入出力インタフェース505には、撮像部521の撮影画像の入力を行うとともに、ユーザ入力可能な各種スイッチ、キーボード、マウス、マイクロフォンなどよりなる入力部506、表示部522やスピーカなどに対するデータ出力を実行する出力部507が接続されている。CPU501は、入力部506から入力される指令に対応して各種の処理を実行し、処理結果を例えば出力部507に出力する。
入出力インタフェース505に接続されている記憶部508は、例えばハードディスク等からなり、CPU501が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部509は、Wi-Fi通信、ブルートゥース(登録商標)(BT)通信、その他インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介したデータ通信の送受信部として機能し、外部の装置と通信する。
入出力インタフェース505に接続されているドライブ510は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、あるいはメモリカード等の半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動し、データの記録あるいは読み取りを実行する。
[6.応用例について]
本開示に係る技術は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、内視鏡手術システムに適用されてもよい。
図21は、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の概略的な構成の一例を示す図である。図21では、術者(医師)5067が、内視鏡手術システム5000を用いて、患者ベッド5069上の患者5071に手術を行っている様子が図示されている。図示するように、内視鏡手術システム5000は、内視鏡5001と、その他の術具5017と、内視鏡5001を支持する支持アーム装置5027と、内視鏡下手術のための各種の装置が搭載されたカート5037と、から構成される。
内視鏡手術では、腹壁を切って開腹する代わりに、トロッカ5025a~5025dと呼ばれる筒状の開孔器具が腹壁に複数穿刺される。そして、トロッカ5025a~5025dから、内視鏡5001の鏡筒5003や、その他の術具5017が患者5071の体腔内に挿入される。図示する例では、その他の術具5017として、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023が、患者5071の体腔内に挿入されている。また、エネルギー処置具5021は、高周波電流や超音波振動により、組織の切開及び剥離、又は血管の封止等を行う処置具である。ただし、図示する術具5017はあくまで一例であり、術具5017としては、例えば攝子、レトラクタ等、一般的に内視鏡下手術において用いられる各種の術具が用いられてよい。
内視鏡5001によって撮影された患者5071の体腔内の術部の画像が、表示装置5041に表示される。術者5067は、表示装置5041に表示された術部の画像をリアルタイムで見ながら、エネルギー処置具5021や鉗子5023を用いて、例えば患部を切除する等の処置を行う。なお、図示は省略しているが、気腹チューブ5019、エネルギー処置具5021及び鉗子5023は、手術中に、術者5067又は助手等によって支持される。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、ベース部5029から延伸するアーム部5031を備える。図示する例では、アーム部5031は、関節部5033a、5033b、5033c、及びリンク5035a、5035bから構成されており、アーム制御装置5045からの制御により駆動される。アーム部5031によって内視鏡5001が支持され、その位置及び姿勢が制御される。これにより、内視鏡5001の安定的な位置の固定が実現され得る。
(内視鏡)
内視鏡5001は、先端から所定の長さの領域が患者5071の体腔内に挿入される鏡筒5003と、鏡筒5003の基端に接続されるカメラヘッド5005と、から構成される。図示する例では、硬性の鏡筒5003を有するいわゆる硬性鏡として構成される内視鏡5001を図示しているが、内視鏡5001は、軟性の鏡筒5003を有するいわゆる軟性鏡として構成されてもよい。
鏡筒5003の先端には、対物レンズが嵌め込まれた開口部が設けられている。内視鏡5001には光源装置5043が接続されており、当該光源装置5043によって生成された光が、鏡筒5003の内部に延設されるライトガイドによって当該鏡筒の先端まで導光され、対物レンズを介して患者5071の体腔内の観察対象に向かって照射される。なお、内視鏡5001は、直視鏡であってもよいし、斜視鏡又は側視鏡であってもよい。
カメラヘッド5005の内部には光学系及び撮像素子が設けられており、観察対象からの反射光(観察光)は当該光学系によって当該撮像素子に集光される。当該撮像素子によって観察光が光電変換され、観察光に対応する電気信号、すなわち観察像に対応する画像信号が生成される。当該画像信号は、RAWデータとしてカメラコントロールユニット(CCU:Camera Control Unit)5039に送信される。なお、カメラヘッド5005には、その光学系を適宜駆動させることにより、倍率及び焦点距離を調整する機能が搭載される。
なお、例えば立体視(3D表示)等に対応するために、カメラヘッド5005には撮像素子が複数設けられてもよい。この場合、鏡筒5003の内部には、当該複数の撮像素子のそれぞれに観察光を導光するために、リレー光学系が複数系統設けられる。
(カートに搭載される各種の装置)
CCU5039は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等によって構成され、内視鏡5001及び表示装置5041の動作を統括的に制御する。具体的には、CCU5039は、カメラヘッド5005から受け取った画像信号に対して、例えば現像処理(デモザイク処理)等の、当該画像信号に基づく画像を表示するための各種の画像処理を施す。CCU5039は、当該画像処理を施した画像信号を表示装置5041に提供する。また、CCU5039は、カメラヘッド5005に対して制御信号を送信し、その駆動を制御する。当該制御信号には、倍率や焦点距離等、撮像条件に関する情報が含まれ得る。
表示装置5041は、CCU5039からの制御により、当該CCU5039によって画像処理が施された画像信号に基づく画像を表示する。内視鏡5001が例えば4K(水平画素数3840×垂直画素数2160)又は8K(水平画素数7680×垂直画素数4320)等の高解像度の撮影に対応したものである場合、及び/又は3D表示に対応したものである場合には、表示装置5041としては、それぞれに対応して、高解像度の表示が可能なもの、及び/又は3D表示可能なものが用いられ得る。4K又は8K等の高解像度の撮影に対応したものである場合、表示装置5041として55インチ以上のサイズのものを用いることで一層の没入感が得られる。また、用途に応じて、解像度、サイズが異なる複数の表示装置5041が設けられてもよい。
光源装置5043は、例えばLED(light emitting diode)等の光源から構成され、術部を撮影する際の照射光を内視鏡5001に供給する。
アーム制御装置5045は、例えばCPU等のプロセッサによって構成され、所定のプログラムに従って動作することにより、所定の制御方式に従って支持アーム装置5027のアーム部5031の駆動を制御する。
入力装置5047は、内視鏡手術システム5000に対する入力インタフェースである。ユーザは、入力装置5047を介して、内視鏡手術システム5000に対して各種の情報の入力や指示入力を行うことができる。例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、患者の身体情報や、手術の術式についての情報等、手術に関する各種の情報を入力する。また、例えば、ユーザは、入力装置5047を介して、アーム部5031を駆動させる旨の指示や、内視鏡5001による撮像条件(照射光の種類、倍率及び焦点距離等)を変更する旨の指示、エネルギー処置具5021を駆動させる旨の指示等を入力する。
入力装置5047の種類は限定されず、入力装置5047は各種の公知の入力装置であってよい。入力装置5047としては、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、スイッチ、フットスイッチ5057及び/又はレバー等が適用され得る。入力装置5047としてタッチパネルが用いられる場合には、当該タッチパネルは表示装置5041の表示面上に設けられてもよい。
あるいは、入力装置5047は、例えばメガネ型のウェアラブルデバイスやHMD(Head Mounted Display)等の、ユーザによって装着されるデバイスであり、これらのデバイスによって検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。また、入力装置5047は、ユーザの動きを検出可能なカメラを含み、当該カメラによって撮像された映像から検出されるユーザのジェスチャや視線に応じて各種の入力が行われる。更に、入力装置5047は、ユーザの声を収音可能なマイクロフォンを含み、当該マイクロフォンを介して音声によって各種の入力が行われる。このように、入力装置5047が非接触で各種の情報を入力可能に構成されることにより、特に清潔域に属するユーザ(例えば術者5067)が、不潔域に属する機器を非接触で操作することが可能となる。また、ユーザは、所持している術具から手を離すことなく機器を操作することが可能となるため、ユーザの利便性が向上する。
処置具制御装置5049は、組織の焼灼、切開又は血管の封止等のためのエネルギー処置具5021の駆動を制御する。気腹装置5051は、内視鏡5001による視野の確保及び術者の作業空間の確保の目的で、患者5071の体腔を膨らめるために、気腹チューブ5019を介して当該体腔内にガスを送り込む。レコーダ5053は、手術に関する各種の情報を記録可能な装置である。プリンタ5055は、手術に関する各種の情報を、テキスト、画像又はグラフ等各種の形式で印刷可能な装置である。
以下、内視鏡手術システム5000において特に特徴的な構成について、更に詳細に説明する。
(支持アーム装置)
支持アーム装置5027は、基台であるベース部5029と、ベース部5029から延伸するアーム部5031と、を備える。図示する例では、アーム部5031は、複数の関節部5033a、5033b、5033cと、関節部5033bによって連結される複数のリンク5035a、5035bと、から構成されているが、図21では、簡単のため、アーム部5031の構成を簡略化して図示している。実際には、アーム部5031が所望の自由度を有するように、関節部5033a~5033c及びリンク5035a、5035bの形状、数及び配置、並びに関節部5033a~5033cの回転軸の方向等が適宜設定され得る。例えば、アーム部5031は、好適に、6自由度以上の自由度を有するように構成され得る。これにより、アーム部5031の可動範囲内において内視鏡5001を自由に移動させることが可能になるため、所望の方向から内視鏡5001の鏡筒5003を患者5071の体腔内に挿入することが可能になる。
関節部5033a~5033cにはアクチュエータが設けられており、関節部5033a~5033cは当該アクチュエータの駆動により所定の回転軸まわりに回転可能に構成されている。当該アクチュエータの駆動がアーム制御装置5045によって制御されることにより、各関節部5033a~5033cの回転角度が制御され、アーム部5031の駆動が制御される。これにより、内視鏡5001の位置及び姿勢の制御が実現され得る。この際、アーム制御装置5045は、力制御又は位置制御等、各種の公知の制御方式によってアーム部5031の駆動を制御することができる。
例えば、術者5067が、入力装置5047(フットスイッチ5057を含む)を介して適宜操作入力を行うことにより、当該操作入力に応じてアーム制御装置5045によってアーム部5031の駆動が適宜制御され、内視鏡5001の位置及び姿勢が制御されてよい。当該制御により、アーム部5031の先端の内視鏡5001を任意の位置から任意の位置まで移動させた後、その移動後の位置で固定的に支持することができる。なお、アーム部5031は、いわゆるマスタースレイブ方式で操作されてもよい。この場合、アーム部5031は、手術室から離れた場所に設置される入力装置5047を介してユーザによって遠隔操作され得る。
また、力制御が適用される場合には、アーム制御装置5045は、ユーザからの外力を受け、その外力にならってスムーズにアーム部5031が移動するように、各関節部5033a~5033cのアクチュエータを駆動させる、いわゆるパワーアシスト制御を行ってもよい。これにより、ユーザが直接アーム部5031に触れながらアーム部5031を移動させる際に、比較的軽い力で当該アーム部5031を移動させることができる。従って、より直感的に、より簡易な操作で内視鏡5001を移動させることが可能となり、ユーザの利便性を向上させることができる。
ここで、一般的に、内視鏡下手術では、スコピストと呼ばれる医師によって内視鏡5001が支持されていた。これに対して、支持アーム装置5027を用いることにより、人手によらずに内視鏡5001の位置をより確実に固定することが可能になるため、術部の画像を安定的に得ることができ、手術を円滑に行うことが可能になる。
なお、アーム制御装置5045は必ずしもカート5037に設けられなくてもよい。また、アーム制御装置5045は必ずしも1つの装置でなくてもよい。例えば、アーム制御装置5045は、支持アーム装置5027のアーム部5031の各関節部5033a~5033cにそれぞれ設けられてもよく、複数のアーム制御装置5045が互いに協働することにより、アーム部5031の駆動制御が実現されてもよい。
(光源装置)
光源装置5043は、内視鏡5001に術部を撮影する際の照射光を供給する。光源装置5043は、例えばLED、レーザ光源又はこれらの組み合わせによって構成される白色光源から構成される。このとき、RGBレーザ光源の組み合わせにより白色光源が構成される場合には、各色(各波長)の出力強度及び出力タイミングを高精度に制御することができるため、光源装置5043において撮像画像のホワイトバランスの調整を行うことができる。また、この場合には、RGBレーザ光源それぞれからのレーザ光を時分割で観察対象に照射し、その照射タイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御することにより、RGBそれぞれに対応した画像を時分割で撮像することも可能である。当該方法によれば、当該撮像素子にカラーフィルタを設けなくても、カラー画像を得ることができる。
また、光源装置5043は、出力する光の強度を所定の時間ごとに変更するようにその駆動が制御されてもよい。その光の強度の変更のタイミングに同期してカメラヘッド5005の撮像素子の駆動を制御して時分割で画像を取得し、その画像を合成することにより、いわゆる黒つぶれ及び白とびのない高ダイナミックレンジの画像を生成することができる。
また、光源装置5043は、特殊光観察に対応した所定の波長帯域の光を供給可能に構成されてもよい。特殊光観察では、例えば、体組織における光の吸収の波長依存性を利用して、通常の観察時における照射光(すなわち、白色光)に比べて狭帯域の光を照射することにより、粘膜表層の血管等の所定の組織を高コントラストで撮影する、いわゆる狭帯域光観察(Narrow Band Imaging)が行われる。あるいは、特殊光観察では、励起光を照射することにより発生する蛍光により画像を得る蛍光観察が行われてもよい。蛍光観察では、体組織に励起光を照射し当該体組織からの蛍光を観察するもの(自家蛍光観察)、又はインドシアニングリーン(ICG)等の試薬を体組織に局注するとともに当該体組織にその試薬の蛍光波長に対応した励起光を照射し蛍光像を得るもの等が行われ得る。光源装置5043は、このような特殊光観察に対応した狭帯域光及び/又は励起光を供給可能に構成され得る。
(カメラヘッド及びCCU)
図22を参照して、内視鏡5001のカメラヘッド5005及びCCU5039の機能についてより詳細に説明する。図22は、図21に示すカメラヘッド5005及びCCU5039の機能構成の一例を示すブロック図である。
図22を参照すると、カメラヘッド5005は、その機能として、レンズユニット5007と、撮像部5009と、駆動部5011と、通信部5013と、カメラヘッド制御部5015と、を有する。また、CCU5039は、その機能として、通信部5059と、画像処理部5061と、制御部5063と、を有する。カメラヘッド5005とCCU5039とは、伝送ケーブル5065によって双方向に通信可能に接続されている。
まず、カメラヘッド5005の機能構成について説明する。レンズユニット5007は、鏡筒5003との接続部に設けられる光学系である。鏡筒5003の先端から取り込まれた観察光は、カメラヘッド5005まで導光され、当該レンズユニット5007に入射する。レンズユニット5007は、ズームレンズ及びフォーカスレンズを含む複数のレンズが組み合わされて構成される。レンズユニット5007は、撮像部5009の撮像素子の受光面上に観察光を集光するように、その光学特性が調整されている。また、ズームレンズ及びフォーカスレンズは、撮像画像の倍率及び焦点の調整のため、その光軸上の位置が移動可能に構成される。
撮像部5009は撮像素子によって構成され、レンズユニット5007の後段に配置される。レンズユニット5007を通過した観察光は、当該撮像素子の受光面に集光され、光電変換によって、観察像に対応した画像信号が生成される。撮像部5009によって生成された画像信号は、通信部5013に提供される。
撮像部5009を構成する撮像素子としては、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)タイプのイメージセンサであり、Bayer配列を有するカラー撮影可能なものが用いられる。なお、当該撮像素子としては、例えば4K以上の高解像度の画像の撮影に対応可能なものが用いられてもよい。術部の画像が高解像度で得られることにより、術者5067は、当該術部の様子をより詳細に把握することができ、手術をより円滑に進行することが可能となる。
また、撮像部5009を構成する撮像素子は、3D表示に対応する右目用及び左目用の画像信号をそれぞれ取得するための1対の撮像素子を有するように構成される。3D表示が行われることにより、術者5067は術部における生体組織の奥行きをより正確に把握することが可能になる。なお、撮像部5009が多板式で構成される場合には、各撮像素子に対応して、レンズユニット5007も複数系統設けられる。
また、撮像部5009は、必ずしもカメラヘッド5005に設けられなくてもよい。例えば、撮像部5009は、鏡筒5003の内部に、対物レンズの直後に設けられてもよい。
駆動部5011は、アクチュエータによって構成され、カメラヘッド制御部5015からの制御により、レンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを光軸に沿って所定の距離だけ移動させる。これにより、撮像部5009による撮像画像の倍率及び焦点が適宜調整され得る。
通信部5013は、CCU5039との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5013は、撮像部5009から得た画像信号をRAWデータとして伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信する。この際、術部の撮像画像を低レイテンシで表示するために、当該画像信号は光通信によって送信されることが好ましい。手術の際には、術者5067が撮像画像によって患部の状態を観察しながら手術を行うため、より安全で確実な手術のためには、術部の動画像が可能な限りリアルタイムに表示されることが求められるからである。光通信が行われる場合には、通信部5013には、電気信号を光信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。画像信号は当該光電変換モジュールによって光信号に変換された後、伝送ケーブル5065を介してCCU5039に送信される。
また、通信部5013は、CCU5039から、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を受信する。当該制御信号には、例えば、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報、撮像時の露出値を指定する旨の情報、並びに/又は撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報等、撮像条件に関する情報が含まれる。通信部5013は、受信した制御信号をカメラヘッド制御部5015に提供する。なお、CCU5039からの制御信号も、光通信によって伝送されてもよい。この場合、通信部5013には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられ、制御信号は当該光電変換モジュールによって電気信号に変換された後、カメラヘッド制御部5015に提供される。
なお、上記のフレームレートや露出値、倍率、焦点等の撮像条件は、取得された画像信号に基づいてCCU5039の制御部5063によって自動的に設定される。つまり、いわゆるAE(Auto Exposure)機能、AF(Auto Focus)機能及びAWB(Auto White Balance)機能が内視鏡5001に搭載される。
カメラヘッド制御部5015は、通信部5013を介して受信したCCU5039からの制御信号に基づいて、カメラヘッド5005の駆動を制御する。例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像のフレームレートを指定する旨の情報及び/又は撮像時の露光を指定する旨の情報に基づいて、撮像部5009の撮像素子の駆動を制御する。また、例えば、カメラヘッド制御部5015は、撮像画像の倍率及び焦点を指定する旨の情報に基づいて、駆動部5011を介してレンズユニット5007のズームレンズ及びフォーカスレンズを適宜移動させる。カメラヘッド制御部5015は、更に、鏡筒5003やカメラヘッド5005を識別するための情報を記憶する機能を備えてもよい。
なお、レンズユニット5007や撮像部5009等の構成を、気密性及び防水性が高い密閉構造内に配置することで、カメラヘッド5005について、オートクレーブ滅菌処理に対する耐性を持たせることができる。
次に、CCU5039の機能構成について説明する。通信部5059は、カメラヘッド5005との間で各種の情報を送受信するための通信装置によって構成される。通信部5059は、カメラヘッド5005から、伝送ケーブル5065を介して送信される画像信号を受信する。この際、上記のように、当該画像信号は好適に光通信によって送信され得る。この場合、光通信に対応して、通信部5059には、光信号を電気信号に変換する光電変換モジュールが設けられる。通信部5059は、電気信号に変換した画像信号を画像処理部5061に提供する。
また、通信部5059は、カメラヘッド5005に対して、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を送信する。当該制御信号も光通信によって送信されてよい。
画像処理部5061は、カメラヘッド5005から送信されたRAWデータである画像信号に対して各種の画像処理を施す。当該画像処理としては、例えば現像処理、高画質化処理(帯域強調処理、超解像処理、NR(Noise reduction)処理及び/又は手ブレ補正処理等)、並びに/又は拡大処理(電子ズーム処理)等、各種の公知の信号処理が含まれる。また、画像処理部5061は、AE、AF及びAWBを行うための、画像信号に対する検波処理を行う。
画像処理部5061は、CPUやGPU等のプロセッサによって構成され、当該プロセッサが所定のプログラムに従って動作することにより、上述した画像処理や検波処理が行われ得る。なお、画像処理部5061が複数のGPUによって構成される場合には、画像処理部5061は、画像信号に係る情報を適宜分割し、これら複数のGPUによって並列的に画像処理を行う。
制御部5063は、内視鏡5001による術部の撮像、及びその撮像画像の表示に関する各種の制御を行う。例えば、制御部5063は、カメラヘッド5005の駆動を制御するための制御信号を生成する。この際、撮像条件がユーザによって入力されている場合には、制御部5063は、当該ユーザによる入力に基づいて制御信号を生成する。あるいは、内視鏡5001にAE機能、AF機能及びAWB機能が搭載されている場合には、制御部5063は、画像処理部5061による検波処理の結果に応じて、最適な露出値、焦点距離及びホワイトバランスを適宜算出し、制御信号を生成する。
また、制御部5063は、画像処理部5061によって画像処理が施された画像信号に基づいて、術部の画像を表示装置5041に表示させる。この際、制御部5063は、各種の画像認識技術を用いて術部画像内における各種の物体を認識する。例えば、制御部5063は、術部画像に含まれる物体のエッジの形状や色等を検出することにより、鉗子等の術具、特定の生体部位、出血、エネルギー処置具5021使用時のミスト等を認識することができる。制御部5063は、表示装置5041に術部の画像を表示させる際に、その認識結果を用いて、各種の手術支援情報を当該術部の画像に重畳表示させる。手術支援情報が重畳表示され、術者5067に提示されることにより、より安全かつ確実に手術を進めることが可能になる。
カメラヘッド5005及びCCU5039を接続する伝送ケーブル5065は、電気信号の通信に対応した電気信号ケーブル、光通信に対応した光ファイバ、又はこれらの複合ケーブルである。
ここで、図示する例では、伝送ケーブル5065を用いて有線で通信が行われていたが、カメラヘッド5005とCCU5039との間の通信は無線で行われてもよい。両者の間の通信が無線で行われる場合には、伝送ケーブル5065を手術室内に敷設する必要がなくなるため、手術室内における医療スタッフの移動が当該伝送ケーブル5065によって妨げられる事態が解消され得る。
以上、本開示に係る技術が適用され得る内視鏡手術システム5000の一例について説明した。なお、ここでは、一例として内視鏡手術システム5000について説明したが、本開示に係る技術が適用され得るシステムはかかる例に限定されない。例えば、本開示に係る技術は、検査用軟性内視鏡システムや顕微鏡手術システムに適用されてもよい。
本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、画像処理部の一機能に適用され得る。具体的には、カメラ撮影画像を表示装置に表示する際に実行する画像のダウンコンバート処理の実行機能として適用可能である。
また、本開示の構成は、コントラストの低下しないダウンコンバート画像が生成可能であり、ダウンコンバート画像を用いたコントラストに基づくフォーカス調整を高精度に行うことが可能となる。この本開示の特徴は、例えば、内視鏡カメラを用いた手術において内視鏡カメラのマニュアルフォーカスを行う場合に利用可能である。
例えば、モニタにダウンコンバート画像を表示し、さらにコントラスト状態を示すインジケータ、例えばコントラスト最大位置を示すピーキング表示を行う。このピーキング表示に基づくマニュアルフォーカスを実行することで、高精度なフォーカス調整(ピント調整)を行うことが可能となる。
[7.本開示の構成のまとめ]
以上、特定の実施例を参照しながら、本開示の実施例について詳解してきた。しかしながら、本開示の要旨を逸脱しない範囲で当業者が実施例の修正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべきではない。本開示の要旨を判断するためには、特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
なお、本明細書において開示した技術は、以下のような構成をとることができる。
(1) ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、
前記画像解析部の生成した隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有する画像処理装置。
(2) 前記出力画像生成部は、前記選択した画素ペアの画素値調整を実行して前記ダウンコンバート画像を生成する(1)に記載の画像処理装置。
(3) 前記画像解析部は、
処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべるソート処理を実行して、ソート結果を前記出力画像生成部に出力し、
前記出力画像生成部は、
前記ソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する(1)または(2)に記載の画像処理装置。
(4) 前記出力画像生成部は、
前記差分値が規定しきい値より大きい場合、選択対象から除外する(3)に記載の画像処理装置。
(5) 前記出力画像生成部は、
ダウンコンバート画像に利用する画素数に達するまで画素ペアを選択する(3)または(4)に記載の画像処理装置。
(6) 前記画像解析部は、
処理ブロックの構成画素の上下方向隣接画素、または左右方向隣接画素、または斜め方向隣接画素のいずれかの隣接画素の画素ペアの差分を算出し、算出差分値の大きいものから順にならべるソート処理を実行する(3)~(5)いずれかに記載の画像処理装置。
(7) 前記画像解析部は、
処理ブロックの構成画素の重複利用を許容した画素ペア差分のソート処理、または、
処理ブロックの構成画素の重複利用を許容しない画素ペア差分のソート処理のいずれかのソート処理を実行する(3)~(6)いずれかに記載の画像処理装置。
(8) 前記画像解析部は、
処理ブロックを中心とする規定の周囲画素領域における輝度平均値を算出し、算出した輝度平均値を前記出力画像生成部に出力し、
前記出力画像生成部は、
前記輝度平均値に基づいて、前記ダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアの画素値調整を実行する(1)~(7)いずれかに記載の画像処理装置。
(9) 前記出力画像生成部は、
前記輝度平均値に基づいて出力信号調整ゲインを算出し、算出した出力信号調整ゲインを前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアの画素値差分の差分値に乗算してゲイン乗算差分値を生成し、生成したゲイン乗算差分値を利用して前記画素ペアを構成する各画素の画素値を調整する(8)に記載の画像処理装置。
(10) 前記出力画像生成部は、
前記画素ペアを構成する画素値の大きい画素に前記ゲイン乗算差分値を加算し、
前記画素ペアを構成する画素値の小さい画素から前記ゲイン乗算差分値を減算して、前記ダウンコンバート画像の出力画素値を算出する(9)に記載の画像処理装置。
(11) 前記出力画像生成部は、
予め規定された変換関数を適用して、前記輝度平均値に基づいて前記出力信号調整ゲインを算出する(9)または(10)に記載の画像処理装置。
(12) 前記出力画像生成部は、
前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアのダウンコンバート画像における配置を決定する画素配置決定部を有し、
前記画素配置決定部は、
ダウンコンバート処理対象となる画像における前記画素ペアの位置関係に基づいて、前記ダウンコンバート画像における配置を決定する(1)~(11)いずれかに記載の画像処理装置。
(13) 前記画素配置決定部は、
ダウンコンバート処理対象となる画像における前記画素ペアの上下配置関係および左右配置関係が逆転しないように、前記ダウンコンバート画像における配置を決定する(12)に記載の画像処理装置。
(14) 前記画像解析部は、
ダウンコンバート処理対象となる画像の画素値に基づく各画素の輝度値を算出し、
前記隣接画素差分情報は、画素の輝度値差分情報によって構成される情報である(1)~(13)いずれかに記載の画像処理装置。
(15) 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
画像解析部が、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析ステップと、
出力画像生成部が、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成ステップを実行する画像処理方法。
(16) 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
画像解析部に、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成させる画像解析ステップと、
出力画像生成部に、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成させる出力画像生成ステップを実行させるプログラム。
また、明細書中において説明した一連の処理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者の複合構成によって実行することが可能である。ソフトウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれたコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。例えば、プログラムは記録媒体に予め記録しておくことができる。記録媒体からコンピュータにインストールする他、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介してプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることができる。
なお、明細書に記載された各種の処理は、記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。また、本明細書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限らない。
以上、説明したように、本開示の一実施例の構成によれば、元画像のコントラストやテクスチャ情報を大きく損なうことのないダウンコンバート画像を生成する装置、方法が実現される。
具体的には、例えば、ダウンコンバート対象画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアの画素値調整を実行してダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有する。画像解析部は、処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべたソート結果を生成し、出力画像生成部はソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する。
これらの処理により、元画像のコントラストやテクスチャ情報を大きく損なうことのないダウンコンバート画像を生成する装置、方法が実現される。
100 画像処理装置
120 画像解析部
121 メモリ
122 輝度信号生成部
123 隣接画素差分算出部
124 周辺輝度平均値算出部
125 ソート処理部
150 出力画素選択部
160 画素値調整部
161 低振幅差分除去部
162 周辺輝度依存係数算出部
163 差分ゲイン調整部
164 出力信号調整部
170 画素配置決定部
300 撮像装置
301 光学レンズ
302 撮像素子
303 AD変換部
304 信号処理部
305 メモリ
306 表示部
307 記録部
308 入力部
310 制御部
320 ダウンコンバート処理部
501 CPU
502 ROM
503 RAM
504 バス
505 入出力インタフェース
506 入力部
507 出力部
508 記憶部
509 通信部
510 ドライブ
511 リムーバブルメディア
521 撮像部
522 表示部

Claims (14)

  1. ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、
    前記画像解析部の生成した隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有し、
    前記画像解析部は、
    処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべるソート処理を実行して、ソート結果を前記出力画像生成部に出力し、
    前記出力画像生成部は、
    前記ソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する処理を実行し、
    前記差分値が規定しきい値より大きい場合、選択対象から除外する処理を実行する画像処理装置。
  2. 前記出力画像生成部は、
    ダウンコンバート画像に利用する画素数に達するまで画素ペアを選択する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像解析部は、
    処理ブロックの構成画素の上下方向隣接画素、または左右方向隣接画素、または斜め方向隣接画素のいずれかの隣接画素の画素ペアの差分を算出し、算出差分値の大きいものから順にならべるソート処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記画像解析部は、
    処理ブロックの構成画素の重複利用を許容した画素ペア差分のソート処理、または、
    処理ブロックの構成画素の重複利用を許容しない画素ペア差分のソート処理のいずれかのソート処理を実行する請求項1に記載の画像処理装置。
  5. ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析部と、
    前記画像解析部の生成した隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアの画素値調整を実行してダウンコンバート画像を生成する出力画像生成部を有し、
    前記画像解析部は、
    処理ブロックを中心とする規定の周囲画素領域における輝度平均値を算出し、算出した輝度平均値を前記出力画像生成部に出力し、
    前記出力画像生成部は、
    前記輝度平均値に基づいて出力信号調整ゲインを算出し、算出した出力信号調整ゲインを前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアの画素値差分の差分値に乗算してゲイン乗算差分値を生成し、生成したゲイン乗算差分値を利用して前記画素ペアを構成する各画素の画素値を調整する画像処理装置。
  6. 前記出力画像生成部は、
    前記画素ペアを構成する画素値の大きい画素に前記ゲイン乗算差分値を加算し、
    前記画素ペアを構成する画素値の小さい画素から前記ゲイン乗算差分値を減算して、前記ダウンコンバート画像の出力画素値を算出する請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記出力画像生成部は、
    予め規定された変換関数を適用して、前記輝度平均値に基づいて前記出力信号調整ゲインを算出する請求項5に記載の画像処理装置。
  8. 前記出力画像生成部は、
    前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアのダウンコンバート画像における配置を決定する画素配置決定部を有し、
    前記画素配置決定部は、
    ダウンコンバート処理対象となる画像における前記画素ペアの位置関係に基づいて、前記ダウンコンバート画像における配置を決定する請求項1または5に記載の画像処理装置。
  9. 前記画素配置決定部は、
    ダウンコンバート処理対象となる画像における前記画素ペアの上下配置関係および左右配置関係が逆転しないように、前記ダウンコンバート画像における配置を決定する請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 前記画像解析部は、
    ダウンコンバート処理対象となる画像の画素値に基づく各画素の輝度値を算出し、
    前記隣接画素差分情報は、画素の輝度値差分情報によって構成される情報である請求項1または5に記載の画像処理装置。
  11. 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
    画像解析部が、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析ステップと、
    出力画像生成部が、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成ステップを実行し、
    前記画像解析ステップでは、
    処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべるソート処理を実行して、ソート結果を前記出力画像生成部に出力し、
    前記出力画像生成ステップでは、
    前記ソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する処理を実行し、
    前記差分値が規定しきい値より大きい場合、選択対象から除外する処理を実行する画像処理方法。
  12. 画像処理装置において実行する画像処理方法であり、
    画像解析部が、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成する画像解析ステップと、
    出力画像生成部が、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成する出力画像生成ステップを実行し、
    前記画像解析ステップでは、
    処理ブロックを中心とする規定の周囲画素領域における輝度平均値を算出し、算出した輝度平均値を前記出力画像生成部に出力し、
    前記出力画像生成ステップでは、
    前記輝度平均値に基づいて出力信号調整ゲインを算出し、算出した出力信号調整ゲインを前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアの画素値差分の差分値に乗算してゲイン乗算差分値を生成し、生成したゲイン乗算差分値を利用して前記画素ペアを構成する各画素の画素値を調整する画像処理方法。
  13. 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
    画像解析部に、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成させる画像解析ステップと、
    出力画像生成部に、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成させる出力画像生成ステップを実行させ
    前記画像解析ステップでは、
    処理ブロック構成画素の隣接画素ペアの差分を算出し、差分の大きいものから順にならべるソート処理を実行して、ソート結果を前記出力画像生成部に出力させ、
    前記出力画像生成ステップでは、
    前記ソート結果に基づいて差分値の大きいものから順にダウンコンバート画像に利用する画素ペアを選択する処理を実行させ、
    前記差分値が規定しきい値より大きい場合、選択対象から除外する処理を実行させるプログラム。
  14. 画像処理装置において画像処理を実行させるプログラムであり、
    画像解析部に、ダウンコンバート処理対象となる画像を入力して、ダウンコンバート画像に出力する画素の選択に利用する隣接画素差分情報を生成させる画像解析ステップと、
    出力画像生成部に、前記画像解析ステップで生成された隣接画素差分情報に基づいてダウンコンバート画像に利用する隣接画素である画素ペアを選択し、選択した画素ペアに基づいてダウンコンバート画像を生成させる出力画像生成ステップを実行させ、
    前記画像解析ステップでは、
    処理ブロックを中心とする規定の周囲画素領域における輝度平均値を算出し、算出した輝度平均値を前記出力画像生成部に出力させ、
    前記出力画像生成ステップでは、
    前記輝度平均値に基づいて出力信号調整ゲインを算出し、算出した出力信号調整ゲインを前記ダウンコンバート画像に利用する画素ペアの画素値差分の差分値に乗算してゲイン乗算差分値を生成し、生成したゲイン乗算差分値を利用して前記画素ペアを構成する各画素の画素値を調整する処理を実行させるプログラム。
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