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JP7455076B2 - 改装サッシ - Google Patents

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JP7455076B2 JP2021006926A JP2021006926A JP7455076B2 JP 7455076 B2 JP7455076 B2 JP 7455076B2 JP 2021006926 A JP2021006926 A JP 2021006926A JP 2021006926 A JP2021006926 A JP 2021006926A JP 7455076 B2 JP7455076 B2 JP 7455076B2
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Description

本発明は、既存の窓等を改装する改装サッシに関する。
従来より、建物の開口部に取付けられている既設枠を覆うように新しい枠を取付けて窓等を改装する改装サッシが知られている。かかる改装サッシにおいて、施工性を向上したいという要望があった。
本発明は以上に述べた実情に鑑み、施工性の良い改装サッシの提供を目的とする。
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による改装サッシは、既設枠の内周側に配置したリフォーム枠を備え、リフォーム枠は、縦枠及び横枠の長手方向中間部の外周側面に補強材が設けてあり、リフォーム枠と補強材を室内側で躯体に共に固定してあることを特徴とする。
請求項1記載の発明による改装サッシは、既設枠の内周側に配置したリフォーム枠を備え、リフォーム枠は、縦枠及び横枠の長手方向中間部の外周側面に補強材が設けてあり、リフォーム枠と補強材を室内側で躯体に共に固定してあることで、リフォーム枠の躯体への固定を室内側で行うので施工性が良いとともに、リフォーム枠が躯体への固定部を支点として転ぶのを防止できる。
本発明の改装サッシの第1実施形態を示す縦断面図である。 第1実施形態の改装サッシの横断面図である。 (a)は外周枠を分解した状態で示すリフォーム枠の斜視図であり、(b)は新設枠と外周枠を一体化したリフォーム枠の斜視図である。 (a)はリフォーム枠の側面図であり、(b)はリフォーム枠の平面図である。 リフォーム枠を既設枠が取り付いた開口部に室外側から嵌め込むときの状態を示す縦断面図である。 リフォーム枠を既設枠が取り付いた開口部に室外側から嵌め込むときの状態を示す横断面図である。 (a)は新設枠の縦断面図、(b)は新設枠の横断面図であり、図中のハッチング部は切除される躯体固定用のフィンを示す。 (a)は新設枠の側面図であり、(b)は新設枠の横断面図である。 本発明の改装サッシの第2実施形態を示す縦断面図である。 治具を用いて取付補助材を見込方向に位置決めして取付けるときの状態を示す縦断面図である。 第2実施形態の改装サッシの変形例であって、既設枠の見込寸法が小さい場合を示す縦断面図である。 本発明の改装サッシの第3実施形態を示す縦断面図である。 第3実施形態の改装サッシの横断面図である。 (a)はリフォーム枠の側面図であり、(b)はリフォーム枠の横断面図である。 本発明の改装サッシの第4実施形態を示す縦断面図である。 第4実施形態の改装サッシの横断面図である。 本発明の改装サッシの第5実施形態を示す縦断面図である。 第5実施形態の改装サッシの横断面図である。 本発明の改装サッシの第6実施形態を示す縦断面図である。 第6実施形態の改装サッシの横断面図である。 リフォーム枠の縦枠と上枠とのコーナー部を示す斜視図であって、(a)はコーナー気密材を取付ける前の状態、(b)はコーナー気密材を取付けた後の状態を示す。 リフォーム枠を既設枠が取り付いた開口部に室外側から嵌め込むときの状態を示す縦断面図である。 リフォーム枠を既設枠が取り付いた開口部に室外側から嵌め込むときの状態を示す横断面図である。 (a)は第6実施形態の改装サッシにおいて戸に負圧がかかったときの状態を示す横断面図、(b)は比較例であって、縦枠外周側のスペーサーが無い場合に戸に負圧がかかったときの状態を示す横断面図である。 第1実施形態の改装サッシの変形例であって、浴室の窓に適用した場合を示す縦断面図である。 同改装サッシの横断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2は、本発明の改装サッシの第1実施形態を示している。本改装サッシは、引き違い窓に適用したものであって、既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から納めて躯体5に固定したリフォーム枠3と、リフォーム枠3の室内側に取付けた樹脂額縁27と、リフォーム枠3の上下の横枠に沿って摺動可能に納めた外障子28と内障子29と網戸30とを備えている。
既設枠4は、引違い窓用のアングル無しのサッシ枠であり、図1,2に示すように、アルミ形材よりなる上枠31と下枠32と左右の縦枠33,33とを枠組みして構成され、いわゆる半外付けの状態で躯体5に取付けられている。既設枠4の室内側には、木製の既設額縁34が設けられている。
リフォーム枠3は、図1~3に示すように、新設枠1と、新設枠1の周囲を囲む外周枠2とで構成されている。
新設枠1は、アルミ形材よりなる上枠35と下枠36と左右の縦枠37,37とを四周枠組みして構成してある。上枠35と下枠36は、見込方向の中間部に断熱ブリッジ38を設けて断熱してある。また新設枠1は、室内側には樹脂アングル39を設け、室内側の結露を防止してある。
本新設枠1は、図7に示すように、一般的な半外付けのサッシ枠の躯体固定用のフィン40を折取ったものである。
新設枠1は、図8に示すように、左右の縦枠37,37の外周側面に当接して金属製の補強板25が設けてある。補強板25は、縦枠37の外周側面の上部と下部の2箇所に上枠35と下枠36の側方の位置に配置され、外周側から補強板25と縦枠37に貫通したネジ41を上枠35と下枠36のタッピングホール42に螺入することで、補強板25と縦枠37を上枠35及び下枠36に共締めしてある。上枠35及び下枠36の長手方向の端面と縦枠37の内周側面との間には、シート状のシーラー43を介在させてある。補強板25は、室外側の端部を縦枠37の外周側に向けて突出する片44に突き当ててある。
このように縦枠37の外周側に補強板25を設け、補強板25と縦枠37を横枠(上枠、下枠)35,36にネジ41で共締めしたことで、障子28,29を勢いよく閉めたときなどに縦枠37が外周側に広がるように変形するのを防止し、水密性を維持することができる。補強板25の室外側の端部を縦枠37の外周側に向けて突出する片44に突き当ててあることで、縦枠37の変形を防ぐ効果が高められる。なお、このように新設枠1の縦枠37の外周側に補強板25が設けてある点は、後述する第2,4,5実施形態についても同様である。
外周枠2は、図1~4に示すように、アルミ形材よりなる上枠45と下枠46と左右の縦枠47,47を四周枠組みして構成してある。より詳細には、上枠45と下枠46の長手方向の端面をシール材56(図2,3参照)を介して縦枠47,47の内周側面に突き当て、側方から縦枠に挿通したねじ103(図3,4参照)を上下枠45,46のタッピングホール48に螺入することで枠組みしてある。
上枠45と下枠46と左右の縦枠47は、図1,2に示すように、それぞれ見込方向に延びる主部材49と、主部材49の室外側端部に着脱自在に取付けられ、外周側に向けて延びるカバー片50の2部材で構成されている。各カバー片50は、既設枠の室外側壁の室外側に重合している。主部材49は、新設枠1及び既設枠4の室内側壁よりも室内側に延出した延出部51が設けてあり、延出部51にはリフォーム枠3を躯体5に固定するためのねじ52が挿通される孔53が設けてある。また主部材49は、室外側と室内側の2箇所に位置決め部54が設けてあり、各位置決め部54を新設枠1の上枠35と下枠36と縦枠37に外周側から係合させることで、外周枠2の上枠45と下枠46と縦枠47を見込方向に位置決めできるとともに、新設枠1と外周枠2を一体化できるようになっている。カバー片50は、室内側面に内外周方向に間隔をおいて折取り自在部55が複数設けてあり、既設枠4の形状等に応じて折取り自在部55で適宜折取ることで、見付寸法を変更できる。
図1,2に示すように、新設枠1の外周側面と外周枠2の内周側面との隙間には、気密材57a,57b,57c,57dが四周連続して設けてある。この気密材57a,57b,57c,57dは、新設枠1のフィン40を折取った位置に設けてある。
外周枠2の縦枠47には、横枠(上枠、下枠)45,46の端面との接合部にシール材56が設けてあり、外周枠2の横枠45,46に沿って延びる横気密材57a,57bと外周枠2の縦枠47,47に沿って延びる縦気密材57c,57dの長手方向端部がシール材56に当接しており、シール材56を介して横気密材57a,57bと縦気密材57c,57dとが連続している。これにより、新設枠1と外周枠2の間の隙間から雨水が室内に浸入するのを防止している。
また、外周枠2の上枠45のカバー片50と既設枠4の上枠31の室外側壁との隙間、外周枠2の縦枠47,47のカバー片50,50と既設枠4の縦枠33,33の室外側壁との隙間にも、気密材58a,58bが連続して設けてある。これにより、リフォーム枠3と既設枠4との隙間に雨水が浸入するのを防いでいる。
図1,2に示すように、既設枠4の室内側の既設額縁34の内周側には、リフォーム枠3を躯体5に固定するためのベースとなる取付補助材6が四周に設けてある。取付補助材6は、アルミ形材で形成したものであって、室外側及び室内側の見付壁59a,59bと見込壁60とで断面コ字型に形成されている。室外側及び室内側の見付壁59a,59bには、内外周方向に間隔をおいて折取り自在部61が複数設けてある。取付補助材6は、折取り自在部61で見付壁59a,59bを適宜折取って見付寸法を調整し、見込壁60の内周側面の位置が既設枠4の内周側に最も飛び出した部分62と内外周方向のほぼ同じ位置になるようにしている。なお、図1,2では、見付壁59a,59bが既設額縁34と干渉しているように見えるが、実際には折取り自在部61で折取って既設額縁34と干渉する部分は無くなる。
各取付補助材6は、室外側の見付壁59aを既設枠4の室内側壁に当接して配置され、これにより取付補助材6の室内側端の位置が既設枠4の室外側端から所定の寸法A(具体的には110mm)となるように取付補助材6を見込方向に位置決めしている。取付補助材6は、見込壁60に内周側から挿通したねじ63で躯体5に固定してある。
リフォーム枠3は、図1,2に示すように、外周枠2の室内側端64が取付補助材6の室内側端と一致するように見込方向に位置決めし、取付補助材6の位置で延出部51に内周側から挿入したねじ52で躯体5に固定されている。外周枠2と取付補助材6との間には、必要に応じて飼い木65を介在させる。
本改装サッシは、このように取付補助材6を既設枠4の室内側壁に当接した状態で取付けた上で、リフォーム枠3(の外周枠2)の室内側端64が取付補助材6の室内側端と一致するようにリフォーム枠3を見込方向に位置決めすることで、リフォーム枠3が自然に見込方向の適正な位置に配置され、予めリフォーム枠3のカバー片50と既設枠4の室外側壁の一方に設けておいた気密材58a,58bが他方に密着し、リフォーム枠3と既設枠4の間が室外側で止水される。
さらに本改装サッシは、図1,2に示すように、既設枠4と取付補助材6に跨って既設枠側防水テープ7が取付けてあり、取付補助材6の見込壁60と室内側の見付壁59bに跨ってねじ隠し用防水テープ66が取付けてあり、リフォーム枠3と取付補助材6に跨ってリフォーム枠側防水テープ8が設けてある。ねじ隠し用防水テープ66は、取付補助材6を躯体5に取付けているねじ63を隠しており、リフォーム枠側防水テープ8は、リフォーム枠3を躯体5に取付けているねじ52を隠している。各防水テープ7,8,66は、市販されている適当な幅の防水テープを使用し、既設枠4とリフォーム枠3の周方向に沿って連続して貼着して取付けられる。
このように本改装サッシは、既設枠4と取付補助材6に跨って取付けた既設枠側防水テープ7と、取付補助材6とリフォーム枠3に跨って取付けたリフォーム枠側防水テープ8を有することで、万が一、リフォーム枠3と既設枠4の間に室外側から雨水が浸入しても、室内側まで雨水が浸入するのを防ぐことができる。開口部26の周縁部に取付補助材6を設け、取付補助材6に防水テープ7,8を貼着することで、平滑な防水テープ7,8の貼着面を確保でき、防水テープ7,8をきれいに貼ることができるため、止水性が高い。また、一枚の防水テープを既設枠4とリフォーム枠3に跨って貼るよりも、既設枠側防水テープ7とリフォーム枠側防水テープ8に分けて貼る方が、作業性が良い。さらに、ねじ隠し用防水テープ66により取付補助材6を躯体5に取付けているねじ63を隠してあるので、ねじ63の孔から躯体5に雨水が浸入するのを防ぐことができる。
図1,2,4に示すように、リフォーム枠3の縦枠67と上枠68の外周側面には、金属製の板よりなる補強材24が枠67,68の長手方向に間隔をおいて複数(図4のものは3つ)設けてある。補強材24は、リフォーム枠3の見込方向のほぼ全幅にわたって設けてあり、外周側からねじ69で縦枠67及び上枠68にそれぞれねじ止めして取付けてある。補強材24の室内側端部には、リフォーム枠3の孔53の位置に合わせてリフォーム枠3を躯体5に固定するためのねじ52が挿通される孔70が設けてある。そして、リフォーム枠3と補強材24を室内側でねじ52で躯体5に共に固定してある。
本改装サッシは、このようにリフォーム枠3の外周側に補強材24を設け、リフォーム枠3と補強材24を室内側で躯体5に共に固定してあることで、リフォーム枠3が室内側の端部の一箇所で躯体5に片持ち状に固定してあっても、リフォーム枠3が躯体5への固定部を支点として内周側や外周側に転ぶのを防ぐことができる。なお、この補強材24に関する点は、後述する第2~5実施形態についても同様である。
さらに本改装サッシは、図1に示すように、既設枠4の下枠32の上面とリフォーム枠3の下枠71の下面との隙間の室外側端部位置に隙間調整部品72が配置してある。隙間調整部品72は、前記隙間の大きさに合わせて高さ調整自在なものとなっている。リフォーム枠3の下枠71のカバー片50は、室外側から簡便に着脱できるように嵌め込み式になっており、カバー片50により隙間調整部品72が隠れている。
このように、既設枠4の下枠32の上面とリフォーム枠3の下枠71の下面との隙間に隙間調整部品72が設けてあることで、リフォーム枠3の下枠71が室外側が垂れ下がるように変形するのを防止できる。
樹脂額縁27は、樹脂製の押出形材よりなり、図1,2に示すように、新設枠1の樹脂アングル39と連続して室内側に延びる見込面部73と、見込面部73の室内側端部より外周側に向けて延びる見付面部74を有している。見込面部73には、新設枠1の樹脂アングル39が内周側からねじ75でねじ止めしてある。見付面部74は、室外側面に内外周方向に間隔をおいて折取り自在部76が複数設けてあり、既設額縁34から新設枠1の樹脂アングル39までの距離に応じて、見付面部74を折取り自在部76で適宜折取ることで、見付寸法を調節できるようにしてある。既設額縁34には、アングル状の化粧材77が取付けてあり、化粧材77で見付面部74の先端と既設額縁34との隙間を隠してある。
本改装サッシは、このように樹脂額縁27を取付けることで、樹脂額縁27で既設枠4と取付補助材6とリフォーム枠3が隠れるので、意匠性が良い。しかも、樹脂額縁27は新設枠1の樹脂アングル39と連続する見込面部73と、見込面部73の室内側端部より外周側に延びる見付面部74とで断面L形に形成してあることで、内観意匠をより一層向上できる。
次に、本改装サッシの施工手順を説明する。まず、図5,6に示すように、既設枠4の室内側に取付補助材6をねじ63で取付ける。その際、取付補助材6は、見付壁59a,59bを折取り自在部61で適宜折取って、既設枠4の内周側に最も飛び出した部分62と取付補助材6の見込壁60が見込方向で略同面になるように見付寸法を調整した上で、取付補助材6の室外側の見付壁59aを既設枠4の室内側壁に当接して見込方向に位置決めして取付ける。
次に、既設枠4と取付補助材6に跨って既設枠側防水テープ7を取付け、且つ取付補助材6の見込壁60から既設額縁34に跨ってねじ隠し用防水テープ66を取付ける。
次に、リフォーム枠3を組み立てる。リフォーム枠3の組み立ては、予め枠組みした新設枠1の周囲に外周枠2の上枠45と下枠46と左右の縦枠47,47をそれぞれ位置決め部54で位置決めしながら外周側から被せ、上下枠45,46の端面を縦枠47,47の内周側面にシール材56を介して突き当て、側方から縦枠47に挿通したねじ103を上下枠45,46のタッピングホール48にねじ込むことで枠組みする。その後、縦枠47,47と上枠45の外周側面に補強材24を取付ける。なお、リフォーム枠3の組み立ては、改装サッシの施工現場で行ってもよいが、工場で組み立てて施工現場に搬入することもできる。
次に、上記のとおり新設枠1と外周枠2とを一体化したリフォーム枠3を、図5,6に示すように、既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み、リフォーム枠3の室内側端(外周枠2の室内側端)64が取付補助材6の室内側端と一致するようにリフォーム枠3を見込方向に位置決めする。また、リフォーム枠3の下枠71のカバー片50をいったん取り外し、隙間調整部品72の高さを既設枠4の下枠32とリフォーム枠3の下枠71との隙間の大きさに合わせて調整した後、カバー片50を取付ける。その後、リフォーム枠3を室内側で内周側からねじ52で躯体に固定する。その後、取付補助材6とリフォーム枠3に跨ってリフォーム枠側防水テープ8を取付ける。
その後、室内側から樹脂額縁27を取付ける。
図25,26は、第1実施形態の改装サッシの変形例であって、浴室の窓に適用したものとなっている。以下、通常の居室の窓(図1,2参照)と異なる点について説明する。
まず、ねじ隠し用防水テープ66が外周側に延長され、その外周側端部を躯体(額縁34)に接着してある。次に、新設枠1の室内側と外周枠2の室内側に跨ってリフォーム枠側防水テープ104が四周連続して設けてある。さらに、樹脂額縁27の見付片部74の先端と既設額縁34との隙間をアングル状の化粧材77で隠す代わりにシール材105でシールしてある。
このようにすることで本実施形態の改装サッシは、浴室側から水がかかった際に、浴室側からの躯体への浸水を防ぐことができる。
以上に述べたように本改装サッシは、四周枠組みした新設枠1の周囲を外周枠2で囲んで枠組みし、新設枠1と外周枠2を一体化した状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み外周枠2を躯体5に固定することで、既設枠4を加工したり、既設枠4の内周側に部材を取付けたりする必要がないため、施工性が良い。外周枠2の躯体5への固定を室内側で行うことで、施工性がより一層向上する。
図9は、本発明の改装サッシの第2実施形態を示している。本改装サッシは、第1実施形態と同様に引き違い窓に適用したものであって、既設枠4の下枠32がアングル78付きとなっている点が異なる。下枠32側の取付補助材79は、アルミ形材よりなる略帯板状の部品となっている。この取付補助材79は、室外側の下面に折取り自在部80が設けてあり、折取り自在部80で折取ることで見込寸法を調節自在となっている。この取付補助材79は、室内側端が既設枠4の室外側端から一定の寸法A(具体的には、110mm)となるように見込方向に位置決めし、室外側部を既設枠4の下枠32のアングル78上に重ね、室内側部をねじ63で躯体5に固定してある。
図10は、前記取付補助材79を見込方向に位置決めするために用いられる治具81を示している。この治具81は、リフォーム枠3の下枠71の外形に沿う形に切断された板状の部材となっており、既設枠4の下枠32の室外側端に当接する当接部82と、取付補助材79を収納できる凹部83が設けてある。図10(a),(b)に示すように、凹部83に取付補助材79を収納し、当接部82を既設枠4の下枠32の室外側端に当接させつつ本治具81を既設枠4の下枠32に上方から当てがうことで、取付補助材79をその室内側端が既設枠4の下枠32の室外側端から一定の寸法Aとなるように位置決めされる。
このように取付補助材79をその室内側端が既設枠4の室外側端から一定の寸法Aとなるように位置決めして躯体5に固定し、リフォーム枠3の室内側端64と取付補助材79の室内側端とが一致するようにリフォーム枠3を位置決めして躯体5に固定することで、第1実施形態と同様に、リフォーム枠3のカバー片50と既設枠4の室外側壁との隙間が気密材58a,58bで止水される。
図11は、第2実施形態の改装サッシの変形例であって、既設枠4の見込寸法Bが図9のものより小さい場合を示している(具体的には、図9の既設枠4の見込寸法Bは70mm、図11の既設枠4の見込寸法Bは60mm)。この場合でも、取付補助材79をその室内側端の位置が既設枠4の室外側端から一定の寸法A(具体的には110mm)となるように取付ける点は同じであり、既設枠4の見込寸法Bが小さくなった分(10mm)だけ取付補助材79が室内側に移動する。
逆に、既設枠4の見込寸法Bが図9のものより大きい場合には、取付補助材79はその分だけ室外側に移動する。取付補助材79を室外側に移動させたときに、取付補助材79の室外側端部が既設枠4の室内側壁よりも室外側に飛び出す場合には、折取り自在部80で折取って取付補助材79の見付寸法を小さくする。
図12,13は、本発明の改装サッシの第3実施形態を示している。本実施形態の改装サッシは、外周枠2の上枠45と縦枠47が、見込方向に延びる部分84と室外側で外周側に延びるカバー片50とが一体成形された略L形断面の形材となっている。このように、外周枠2の上枠45と縦枠47を一体成形の形材とすることで、部材の点数を減らし、リフォーム枠3の組み立てに要する時間と手間を省くことができる。
また本実施形態の改装サッシは、図14に示すように、補強板25が外周枠2の縦枠47の外周側に設けてある。すなわち補強板25は、外周枠2の縦枠47の外周側面の上部と下部の2箇所に外周枠2の上枠45と下枠46の側方の位置に配置され、外周側から補強板25と縦枠47に貫通したネジ103を上枠45と下枠46のタッピングホール48に螺入することで、補強板25と縦枠47を上枠45及び下枠46に共締めしてある。上枠45及び下枠46の長手方向の端面と縦枠47の内周側面との間には、シール材56を介在させてある。補強板25は、室外側の端部を縦枠47の外周側に向けて突出するカバー片50に突き当ててある。
このように、外周枠2の縦枠47の外周側に補強板25を設けた場合でも、新設枠1の縦枠37の外周側に補強板25を設けた場合と同様に、障子28,29を勢いよく閉めたときなどに縦枠47が外周側に広がるように変形するのを防止し、水密性を維持することができる。
図15,16は、本発明の改装サッシの第4実施形態を示している。本実施形態の改装サッシは、既設枠4が雨戸85付きのサッシ枠となっている。図15に示すように、既設枠の上枠31は、雨戸85の上部を案内する案内溝86が室外側に張り出して設けてあり、既設枠4の下枠32には雨戸85の下部を案内するレール87が室外側に張り出して設けてある。
リフォーム枠3の外周枠2は、第1実施形態と同様に、上枠45と縦枠47が見込方向に延びる主部材49と、主部材49の室外側端部に着脱自在に取付けたカバー片50とからなる分割タイプとなっており、上枠45はカバー片50の代わりに補助材22を取付けている。
補助材22は、上枠45の主部材49に係止する係止部88と、既設枠4の上枠31の垂下片20と見込方向に重合する見付片89を有し、見付片89の室内側面に乾式のシール材23が設けてあり、シール材23が垂下片20の室外側面に圧着している。補助材22は、係止部88を上枠31の主部材49に係止した状態で、室外側からのねじ90で下部を主部材49の室外側面に固定してある。
縦枠47のカバー片50は、図16に示すように、第1実施形態のものと同じものを使用しており、既設枠4の縦枠33と干渉する部分を折取り自在部55で切除してある。縦枠47のカバー片50の室内側面には乾式のシール材91が設けてあり、このシール材91は上枠45の補助材22のシール材23と連続している。既設枠4の縦枠33にも乾式のシール材92が設けてあり、このシール材92と外周枠2の縦枠47のカバー片50のシール材91とが圧着している。
本実施形態の改装サッシは、第1実施形態と同様に、新設枠1と外周枠2を一体化したリフォーム枠3を、既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み、外周枠2を室内側で躯体5に固定する。リフォーム枠3を開口部26に室外側から嵌め込む際、外周枠2の上枠45の補助材22は取外しておき、リフォーム枠3を躯体5に固定してからシール材23付きの補助材22を上枠45の主部材49の室外側面にねじ90で取付け、既設枠4の上枠31とリフォーム枠3の上枠45間を止水する。
このように本実施形態の改装サッシは、リフォーム枠3の上枠45の室外側面に補助材22を着脱自在に設け、補助材22には既設枠4の上枠31の内周側の垂下片20との間の隙間をシールするシール材23を有しているので、当該補助材22を取り外した状態でリフォーム枠3を既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み、その後に補助材22を上枠45の室外側面に取付けるだけで既設枠4の上枠31とリフォーム枠3の上枠45との隙間をシールでき、施工性が良い。補助材22に既設枠4の垂下片20と見込方向に重合する見付片89を有することで、補助材22と既設枠4の垂下片20との間にシール材23を設けるのが容易である。
リフォーム枠3の外周枠2を、主部材49とカバー片50とに分割して形成したことで、既設枠4の形状の違いや壁への納まりの違い等に対して、カバー片50の形状を変更することで柔軟に対応することができる。
図17,18は、本発明の改装サッシの第5実施形態を示している。本実施形態の改装サッシは、第4実施形態と同様に、既設枠4が雨戸85付きのサッシ枠となっている。
リフォーム枠3は、外周枠2の上枠45と縦枠47が、第3実施形態と同様に、見込方向に延びる部分84と室外側のカバー片50とが一体成形されたものとなっている。外周枠2の上枠45は、図17に示すように、リフォーム枠3を開口部26に室外側から嵌め込む際に邪魔にならないように、カバー片50を根元付近の折取り自在部55で折取ってある。
既設枠4の上枠31の内周側の垂下片20には、補助材19が両面テープ93で接着して取付けてある。補助材19は、下端部にリフォーム枠3の外周側面と対向する見込片94を有している。そして、補助材19の見込片94と外周枠2の上枠45の室外側端部との隙間を、湿式のシール材21を充填することでシールしてある。図17中の符合95は、シール材21の受けとなるバックアップ材である。
リフォーム枠3の外周枠2の縦枠47は、図18に示すように、カバー片50の既設枠4の縦枠33と干渉する部分を折取り自在部55で折取って切除してあり、外周枠2の縦枠47と既設枠4の縦枠33との隙間を、湿式のシール材96を充填することでシールしてある。既設枠4の上枠31と外周枠2の上枠45間のシール材21と、既設枠4の縦枠33と外周枠2の縦枠47間のシール材96とは、連続している。
このように本実施形態の改装サッシは、リフォーム枠3を外周枠2のカバー片50を適宜折取った状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み、既設枠4の内周側の垂下片20に補助材19を取付け、リフォーム枠3の外周側と補助材19との間をシール材21でシールすることで、既設枠4が雨戸85付きサッシの場合でも容易に施工することができる。補助材19にリフォーム枠3の外周側面と対向する見込片94を有することで、補助材19とリフォーム枠3との間にシール材21を設けるのが容易である。
図19,20は、本発明の改装サッシの第6実施形態を示している。本改装サッシは、勝手口ドアに適用したものであって、既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から納めて躯体5に固定したリフォーム枠3と、リフォーム枠3の吊元側縦枠67aに蝶番97にて室外側に回動して開くように取付けた戸98を備えている。
リフォーム枠3は、図19,20に示すように、新設枠1と、新設枠1の上方及び左右の三方を囲む外周枠2とで構成されている。
新設枠1は、アルミ形材よりなる上枠35と下枠36と左右の縦枠37,37とを四周枠組みして構成してある。新設枠1は、第1実施形態と同様に、一般的な勝手口ドアの枠の躯体固定用のフィンを切除したものとなっている。
外周枠2は、図19,20に示すように、アルミ形材よりなる上枠45と左右の縦枠47,47を三方枠組みして構成してある。より詳細には、上枠45の長手方向の端面をシーラーを介して縦枠47,47の内周側面に突き当て、側方から縦枠47に挿通したねじを上枠45のタッピングホール48に螺入することで枠組みしてある。
上枠45と左右の縦枠47は、第1実施形態と同様に、それぞれ見込方向に延びる主部材49と、主部材49の室外側端部に着脱自在に取付けられ、外周側に向けて延びるカバー片50の2部材で構成されている。主部材49は、新設枠1の室内側壁よりも室内側に延出した延出部51が設けてあり、延出部51にはリフォーム枠3を躯体5に固定するためのねじ52が挿通される孔53が設けてある。また主部材49は、新設枠1と係合する位置決め部54が設けてあり、位置決め部54を新設枠1に外周側から係合することで外周枠2を見込方向に位置決めできるようにしてある。カバー片50は、室内側面に内外周方向に間隔をおいて折取り自在部55が複数設けてあり、既設枠4の形状等に応じて折取り自在部55で適宜折取ることで、見付寸法を変更できる。
図19,20に示すように、新設枠1の外周側面と外周枠2の内周側面との隙間には、気密材57a,57c,57dが三方連続して設けてある。この気密材57a,57c,57dは、新設枠1の躯体固定用のフィンを折取った位置に設けてある。これにより、新設枠1と外周枠2の間から雨水が室内に浸入するのを防止している。
また、図19に示すように、既設枠4の下枠31の内周側面とリフォーム枠3の下枠71の外周側面との隙間にも気密材99が設けてあり、この気密材99は上述の新設枠1の外周側面と外周枠2の内周側面との隙間に設けた気密材57a,57c,57dと連続している。
また、外周枠2の上枠45のカバー片50と既設枠4の上枠の室外側壁との隙間、外周枠2の縦枠47のカバー片50と既設枠4の縦枠33の室外側壁との隙間にも、気密材58a,58bが連続して設けてある。これにより、リフォーム枠3と既設枠4との隙間に雨水が浸入するのを防いでいる。
図19,20に示すように、外周枠2の縦枠47及び上枠45の外周側面には、既設枠4の内周側面との隙間を塞ぐタイト材10a,10bが長手方向に沿って設けてある。このタイト材10a,10bは、新設枠1と外周枠2との隙間に設けてある気密材57a,57c,57dと見込方向のほぼ同じ位置に設けてある。また前記タイト材10a,10bは、既設枠4の戸98との気密材が取り付けられた位置とほぼ同じ位置に設けてある(図19中の符合100は、既設枠4の戸98との気密材が取り付けられていた気密材ホルダーである)。
外周枠2の上枠45と縦枠47とのコーナー部外周側には、図21に示すように、縦枠47のタイト材10aと上枠45のタイト材10bを連続するためのコーナー気密材9が設けてある。コーナー気密材9は、縦枠47のタイト材10aと長手方向に重なる部分11a,11bと、縦枠47のタイト材10aの端面が当接する部分12と、上枠45のタイト材10bと長手方向に重なる部分13a,13bと、上枠45のタイト材10bの端面が当接する部分14を有しており、縦枠47のタイト材10aと上枠45のタイト材10bをコーナー気密材9で連続させている。コーナー気密材9は、縦横のタイト材10a,10bの室外側と室内側の両方にタイト材10a,10bと長手方向に重なる部分11a,11b,13a,13bを有し、これらの部分で各タイト材10a,10bの長手方向端部を室内外方向から挟持している。コーナー気密材9は、外周枠2に接着剤や両面テープ等で取付けることができる。
本改装サッシは、上記のように外周枠2の縦枠47及び上枠45の外周側面に設けたタイト材10a,10bと、縦横のタイト材10a,10bを連続させるコーナー気密材9により、既設枠4と外周枠2との隙間を塞いであるため、万が一、室外側の気密材58a,58bを超えて既設枠4と外周枠2との隙間に雨水が浸入したとしても、縦横のタイト材10a,10bとコーナー気密材9とで止水され、それ以上室内側に雨水が浸入するのを防止できる。コーナー気密材9は、縦横のタイト材10a,10bの室外側と室内側の両方にタイト材10a,10bと長手方向に重なる部分11a,11b,13a,13bを有し、各タイト材10a,10bの長手方向端部を室内外方向から挟持していることで、コーナー部の止水の信頼性が高まる。
本改装サッシは、図22,23に示すように、新設枠1と外周枠2を一体化した状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み、外周枠2を室内側で内周側からのねじ52で躯体5に固定してある。さらに、新設枠1の下枠36も室内側で内周側からのねじ101で躯体5に固定してある。
このように本改装サッシは、四周枠組みした新設枠1の上方及び左右の三方を外周枠2で囲んで枠組みし、新設枠1と外周枠2を一体化した状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み外周枠2を躯体5に固定することで、既設枠4を加工したり、既設枠4の内周側に部材を取付けたりする必要がないため、施工性が良い。外周枠2の躯体5への固定を室内側で行うことで、施工性がより一層向上する。
リフォーム枠3の戸先側縦枠67bは、図20に示すように、内周側面に戸98に取り付けてあるラッチ錠102と係合する錠受け16が取付けてある。錠受け16の近傍のリフォーム枠3の戸先側縦枠67bの外周側面と既設枠4の縦枠33の内周側面との間にはスペーサー17が設けてあり、スペーサー17によりリフォーム枠3の戸先側縦枠67bと既設枠4の縦枠33との隙間18を狭めてある。図示の例では、スペーサー17は戸先側縦枠67bの外周側面にねじ止めしてあるが、スペーサー17を既設枠4の縦枠33の内周側面にねじ止めしてあってもよい。
本改装サッシは、リフォーム枠3が室内側だけで躯体5に固定してあるため、図24(a)に示すように、戸98に負圧が働いて戸98が室外側に押されると、ラッチ錠102に錠受け16が引っ張られて戸先側縦枠67bが躯体5とのねじ52による固定部を支点として外周側に転ぼうとするが、先に述べたように、錠受け16の近傍のリフォーム枠3の戸先側縦枠67bの外周側面と既設枠4の縦枠33の内周側面との間にスペーサー17を設け、スペーサー17によりリフォーム枠3の戸先側縦枠67bと既設枠4の縦枠33との隙間18を狭めてあることで、スペーサー17により戸先側縦枠67bの転びが規制され、ラッチ錠102が錠受け16から外れるのを防ぐことができる。
図24(b)は、スペーサー17が無い場合の比較例を示している。同図に示すように、スペーサー17が無い場合には、戸98に負圧が働いて戸98が室外側に押されると、ラッチ錠102に錠受け16が引っ張られて戸先側縦枠67bが躯体5との固定部を支点として外周側に大きく転び、ラッチ錠102が錠受け16から外れ、戸98が勝手に開くおそれがある。
以上に述べたように本改装サッシ(第1,2,3,4,5実施形態)は、新設枠1と外周枠2とを備え、新設枠1は、四周枠組みしてあり、外周枠2は、新設枠1の周囲を囲んで枠組みしてあり、新設枠1と外周枠2を一体化した状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み外周枠2を躯体5に固定するため、施工性が良い。
外周枠2の躯体5への固定を室内側で行うことで、施工性がさらに向上する。また、外周枠2に室内側に延出する延出部51を設け、延出部51を内周側からのねじ52で躯体5に固定するようにしたことで、改装サッシの開口面積をできる限り大きくできる。
外周枠2は、その構成枠45,46,47が新設枠1の室内外方向の移動を規制する位置決め部54を有しており、構成枠45,46,47を新設枠1の外周側から被せ、位置決め部54で位置決めして枠組みすることで、外周枠2の枠組みを容易に行うことができる。
新設枠1は、躯体への固定用のフィン40が折取ってあり、外周枠2は、その構成枠45,46,47を新設枠1の外周側から被せて枠組みしてあり、外周枠2と新設枠1との隙間の新設枠1のフィン40を折取った位置において気密材57a,57b,57c,57dが設けてあるので、新設枠1と外周枠2との隙間から雨水や冷気が室内側に浸入するのを防止できる。
外周枠2の横枠(上枠及び下枠)45,46の端面と外周枠2の縦枠47との接合部にシール材56を設けてあり、外周枠2の横枠45,46に沿って延びる横気密材57a,57bと外周枠2の縦枠47,47に沿って延びる縦気密材57c,57dの長手方向端部がシール材56に当接していることで、新設枠1と外周枠2の隙間のコーナー部からの雨水等の浸入を確実に防止できる。
また、横気密材57a,57bの長手方向端部と縦気密材57c,57dの長手方向端部とが当接していることによっても、新設枠1と外周枠2の隙間のコーナー部からの雨水等の浸入を確実に防止できる。
本改装サッシ(第6実施形態)は、新設枠1と外周枠2とを備え、新設枠1は、四周枠組みしてあり、外周枠2は、新設枠1の上方及び左右の三方を囲んであり、新設枠1と外周枠2を一体化した状態で既設枠4が取り付いた開口部26に室外側から嵌め込み外周2枠を躯体5に固定するため、施工性が良い。
外周枠2の躯体5への固定を室内側で行うことで、施工性がさらに向上する。また、外周枠2に室内側に延出する延出部51を設け、延出部51を内周側からのねじ52で躯体5に固定するようにしてあり、且つ外周枠2を下枠の無い三方枠としたことで、改装サッシの開口面積をできる限り大きくできる。
さらに本改装サッシは、既設枠4と外周枠2との隙間に気密材(タイト材)10a,10bが設けてあり、新設枠1と外周枠2との隙間に気密材57a,57b,57cが設けてあり、両気密材10a,10b,57a,57b,57cは見込方向のほぼ同じ位置に設けてあることで、優れた止水性・気密性が得られる。
既設枠4と外周枠2間の気密材10a,10bは、既設枠4の障子(戸)98との気密材が取付けられていた位置とほぼ同じ位置に設けてあることで、既設枠4と外周枠2間の止水性・気密性を高められる。
本改装サッシ(第1,2,3,4,5実施形態)は、リフォーム枠3と取付補助材6,79とを備え、リフォーム枠3は、四周枠組みしてあり、既設枠4の内周側に配置してあり、取付補助材6,79は、躯体開口部26とリフォーム枠3の室内側との隙間に配置してあり、既設枠4と取付補助材6,79に跨って取付けた既設枠側防水テープ7と、取付補助材6,79とリフォーム枠3に跨って取付けたリフォーム枠側防水テープ8を有するので、防水テープ7,8の取付けが容易で、施工性が良い。しかも、既設枠側防水テープ7とリフォーム枠側防水テープ8とにより、既設枠4とリフォーム枠3の間からの雨水の浸入を確実に防止できる。
さらに、取付補助材6,79を躯体開口部26に取付けている固定部(ねじ止め部)を覆う防水テープ(ねじ隠し用防水テープ)66を有することで、取付補助材6,79の固定部から躯体5に雨水が浸入するのを防止できる。
リフォーム枠3は、四周枠組みした新設枠1と、新設枠1の少なくとも上方及び左右の三方を囲むように新設枠1と予め一体化される外周枠3とで構成してあるので、新設枠1として一般のサッシ枠を利用することができ、コストを抑えつつ高品質の改装サッシを提供することができる。
本改装サッシ(第1,2,3,4,5実施形態)の製造方法は、既設枠4が取り付いた躯体開口部26に取付補助材6,79をその室内側端が既設枠4の室外側端から所定の寸法Aとなる位置に取付け、四周枠組みしたリフォーム枠3を既設枠4が取り付いた躯体開口部26に室外側から挿入し、リフォーム枠3をその室内側端が取付補助材6,79の室内側端と一致するように見込方向に位置決めし、リフォーム枠3を取付補助材6,79の位置で躯体5に固定するので、リフォーム枠3は室内側で躯体5に固定するだけでよく、且つリフォーム枠3を見込方向の適正な位置に位置決めして躯体5に固定できるため、施工性が良い。
第1,3実施形態の改装サッシの製造方法は、取付補助材6を既設枠4の室内側面に当接して配置することで、取付補助材6の見込方向の位置決めが容易である。
第2実施形態の改装サッシの製造方法は、既設枠4に治具81を当てることで取付補助材79の室内側端の位置を決めることで、既設枠4がアングル78付きの場合でも取付補助材79を見込方向に容易に位置決めできる。
第1,2,3,4,5実施形態の改装サッシの製造方法は、取付補助材6は見付壁59a,59bに折取り自在部61を有し、折取り自在部61を折取って見付寸法を調整することで、躯体(既設額縁)34からの既設枠4の内周側への張り出し寸法に応じて取付補助材6の見付寸法を調整し、リフォーム枠3の躯体5への固定が適切に行える。
また、第2実施形態の改装サッシの製造方法は、取付補助材79は見込壁に折取り自在部80を有し、折取り自在部80で折取って見込寸法を調整することで、既設枠4の見込寸法Bの違いに柔軟に対応できる。
本建具(第6実施形態の改装サッシ)は、縦枠47と横枠(上枠)45とコーナー気密材9とを備え、縦枠47及び横枠45は、外周側面に長手方向に沿ってタイト材10a,10bが設けてあり、コーナー気密材9は、縦枠47のタイト材10aと長手方向に重なる部分11a,11bと、縦枠47のタイト材10aの端面が当接する部分12と、横枠45のタイト材10bと長手方向に重なる部分13a,13bと、横枠45のタイト材10bの端面が当接する部分14を有し、縦枠47のタイト材10aと横枠45のタイト材10bをコーナー気密材9で連続させていることで、水密性を向上できる。
また本建具は、縦枠47及び横枠45は既設枠4の内周側に配置してあり、縦枠47及び横枠45のタイト材10a,10bとコーナー気密材9とで既設枠4との隙間を塞いでいることで、既設枠4を残してサッシの改装が容易に行える。
コーナー気密材9は、縦横のタイト材10a,10bの室外側と室内側の両方にタイト材10a,10bと長手方向に重なる部分11a,11b,13a,13bを有し、各タイト材10a,10bの長手方向端部を室内外方向から挟持していることで、コーナー部の止水の信頼性が高まる。
本改装サッシ(第6実施形態)は、既設枠4の内周側に配置したリフォーム枠3を備え、リフォーム枠3は、室内側で躯体5に固定するため、施工性が良い。さらに本発明の改装サッシは、リフォーム枠3の戸先側縦枠67bは、錠受け16が取付けてあり、錠受け16の近傍の外周側面と既設縦枠33の内周側面との間にスペーサー17を設け、スペーサー17により戸先側縦枠67bと既設縦枠33との間の隙間18を狭めてあることで、戸先側縦枠67bが躯体5との固定部を支点として転び、錠102が錠受け16から外れるのを防止できる。
本改装サッシ(第5実施形態)は、既設枠4の内周側に配置したリフォーム枠3と、補助材19とを備え、補助材19は、既設枠4の内周側の垂下片20に取付けてあり、リフォーム枠3の外周側と補助材19との間にシール材21が設けてあるので、施工性が良い。
補助材19は、リフォーム枠3の外周側面と対向する見込片94を有することで、補助材19とリフォーム枠3との間にシール材21を設けるのが容易である。
本改装サッシ(第4実施形態)は、既設枠4の内周側に配置したリフォーム枠3と、補助材22とを備え、補助材22は、リフォーム枠3の室外側面に外周側に突出して取付けてあり、補助材22と既設枠4の内周側の垂下片20との間にシール材23が設けてあるので、施工性が良い。
補助材22は、既設枠4の垂下片20と見込方向に重合する見付片89を有することで、補助材22と既設枠4の垂下片20との間にシール材23を設けるのが容易である。
本改装サッシ(第1,2,3,4,5実施形態)は、既設枠4の内周側に配置したリフォーム枠3を備え、リフォーム枠3は、縦枠67及び横枠(上枠)68の長手方向中間部の外周側面に補強材24が設けてあり、リフォーム枠3と補強材24を室内側で躯体5に共に固定してあることで、リフォーム枠3の躯体5への固定を室内側で行うので施工性が良いとともに、リフォーム枠5が躯体5への固定部を支点として転ぶのを防止できる(請求項1に係る発明)。
補強材24は、リフォーム枠3の見込方向の略全幅にわたって設けてあることで、リフォーム枠3の転びを確実に防止できる。
本建具(第1,2,3,4,5実施形態の改装サッシ)は、縦枠37,47と横枠(上枠、下枠)35,36,45,46と補強板25を備え、補強板25は、縦枠37,47の外周側面に当接しており、補強板25と縦枠37,47を外周側からネジ41,103で横枠35,36,45,46に共締めしてあることで、縦枠37,47が外側に開くように変形するのを防止して、水密性を維持することができる。
補強板25は、室外側の端部を縦枠37,47の外周側に向けて突出する片44,50に突き当ててあることで、縦枠37,47の変形を防ぐ効果が高められる。
縦枠37,47と横枠35,36,45,46は、既設枠4の内周側に配置されるリフォーム枠3であり、リフォーム枠3は室内側で躯体5に固定してあるので、改装サッシの施工性を向上しつつ、必要な強度と水密性を担保できる。
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。リフォーム枠は、新設枠と外周枠とで二重に構成したものに限らず、単体の枠であってもよい。補強材の材質、断面形状は、適宜変更することができる。補強材は、リフォーム枠の縦枠や横枠の長手方向に沿う長尺の部材であってもよい。本発明は、引違い窓や勝手口ドアに限らず、例えばすべり出し窓、嵌め殺し窓、玄関引戸など、あらゆるサッシに適用することができる。
1 新設枠
2 外周枠
3 リフォーム枠
4 既設枠
5 躯体
6 取付補助材
7 既設枠側防水テープ
8 リフォーム枠側防水テープ
9 コーナー気密材
10a,10b タイト材
11a,11b 縦枠のタイト材と長手方向に重なる部分
12 縦枠のタイト材の端面が当接する部分
13a,13b 横枠のタイト材と長手方向に重なる部分
14 横枠のタイト材の端面が当接する部分
16 錠受け
17 スペーサー
18 隙間
19 補助材
20 垂下片
21 シール材
22 補助材
23 シール材
24 補強材
25 補強板
26 開口部
67b 戸先側縦枠

Claims (1)

  1. 既設枠の内周側に配置したリフォーム枠を備え、リフォーム枠は、縦枠及び横枠の長手方向中間部の外周側面に補強材が設けてあり、リフォーム枠と補強材を室内側で躯体に共に固定してあることを特徴とする改装サッシ。
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