JP7332885B2 - 溶融金属の連続鋳造方法及び連続鋳造装置 - Google Patents
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Description
[1]溶融金属の連続鋳造方法であって、
鋳型幅方向全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置をそなえ、鋳片厚み方向に見て前記直流磁場発生装置のコア存在部分を直流磁場帯とし、
鋳型内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズルを鋳型幅中心に対して対称に2本有し、前記浸漬ノズルの鋳型幅方向両側面に吐出孔を有し、浸漬ノズルの底部と前記2つの吐出孔の底部を連ねて外部に開口するスリットを有し、前記浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にあり、
鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計を設け、2本の前記浸漬ノズルの両方に溶融金属流量調整装置を設けるとともに、2本の浸漬ノズルの一方又は両方に溶融金属流量測定装置を設け、前記溶融金属流量調整装置によって、前記湯面レベル計の計測結果に基づいて鋳型内の湯面レベルを一定に制御しつつ、2本の浸漬ノズルから鋳型内に供給する溶融金属供給量を調整することを特徴とする溶融金属の連続鋳造方法。
[2]前記吐出孔の吐出孔径d(m)、スリットのスリット厚みδ(m)と浸漬ノズル内径D(m)が下記(1)式及び(2)式を満足することを特徴とする[1]に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
ただし、吐出孔径dは、浸漬ノズル側面に開口する部分の合計断面積と同じ断面積の円相当径を意味する。
D/8≦δ≦D/3 (1)
δ≦d≦2/3×D (2)
[3]浸漬ノズル内平均流速V(m/s)に対して、印加する直流磁場の磁束密度B(T)ならびに前記浸漬ノズル下端から前記コア下端までの距離L(m)が下記(3)式及び(4)式を満足することを特徴とする[1]又は[2]に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
L≧LC=(ρV)/(2σB2) (3)
0.1≦UC=a×B√((σDV)/ρ)≦0.3(m/s) (4)
浸漬ノズル内へのArガス吹き込みなし:a=0.3、浸漬ノズル内へのArガス吹き込みあり:a=0.5
ただし、D:浸漬ノズル内径(m)、ρ:溶融金属の密度(kg/m3)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m)
[4]さらに鋳型内溶融金属表面に旋回流を形成する電磁攪拌装置を有し、鋳型長辺の銅板厚みDCu (m)、鋳片厚みT(m)、前記電磁攪拌装置の周波数f(Hz)、銅板電気伝導度σCuを下記(5A)式及び(5B)式を満足するように調整することを特徴とする[1]から[3]までのいずれか1つに記載の溶融金属の連続鋳造方法。
DCu<√(2/(σCuωμ)) (5A)
√(1/(2σωμ))<T (5B)
ただし、ω=2πf:角速度(rad/sec)、μ=4π×10-7:真空の透磁率(N/A2)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m)
[5]鋳型内溶融金属表面の溶融金属攪拌流速VR (m/s)が、下記(6)式を満たすことを特徴とする[4]に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
VR≧UC=a×B√((σDV)/ρ) (6)
ただし、B:印加する直流磁場の磁束密度(T)、V:浸漬ノズル内平均流速(m/s)、ρ:溶融金属の密度(kg/m 3 )、D:浸漬ノズル内径(m)
浸漬ノズル内へのArガス吹き込みなし:a=0.3、浸漬ノズル内へのArガス吹き込みあり:a=0.5
溶融金属攪拌流速VRは鋳片断面のデンドライト傾角に基づいて定める。
[6]鋳造する鋳片厚みが150mm以下であることを特徴とする[1]から[5]までのいずれか1つに記載の溶融金属の連続鋳造方法。
鋳型幅方向全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置をそなえ、鋳片厚み方向に見て前記直流磁場発生装置のコア存在部分を直流磁場帯とし、
鋳型内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズルを鋳型幅中心に対して対称に2本有し、前記浸漬ノズルの鋳型幅方向両側面に吐出孔を有し、浸漬ノズルの底部と前記2つの吐出孔の底部を連ねて外部に開口するスリットを有し、前記浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にあり、
鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計を設け、2本の前記浸漬ノズルの一方又は両方に溶融金属流量測定装置を設け、2本の前記浸漬ノズルの両方に、前記湯面レベル計の計測結果に基づいて鋳型内の湯面レベルを一定に制御しつつ、2本の前記浸漬ノズルから前記鋳型内に供給する前記溶融金属供給量を制御できる溶融金属流量調整装置を設けてなることを特徴とする溶融金属の連続鋳造装置。
[7A]溶融金属の連続鋳造装置であって、
鋳型幅方向全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置をそなえ、鋳片厚み方向に見て前記直流磁場発生装置のコア存在部分を直流磁場帯とし、
鋳型内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズルを鋳型幅中心に対して対称に2本有し、前記浸漬ノズルの鋳型幅方向両側面に吐出孔を有し、浸漬ノズルの底部と前記2つの吐出孔の底部を連ねて外部に開口するスリットを有し、前記浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にあり、
鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計を設け、2本の前記浸漬ノズルの両方に溶融金属流量調整装置を設けるとともに、2本の浸漬ノズルの一方又は両方に溶融金属流量測定装置を設けてなることを特徴とする溶融金属の連続鋳造装置。
[8]前記吐出孔の吐出孔径d(m)、スリットのスリット厚みδ(m)と浸漬ノズル内径D(m)が下記(1)式及び(2)式を満足することを特徴とする[7]又は[7A]に記載の溶融金属の連続鋳造装置。
ただし、吐出孔径dは、浸漬ノズル側面に開口する部分の合計断面積と同じ断面積の円相当径を意味する。
D/8≦δ≦D/3 (1)
δ≦d≦2/3×D (2)
[9]さらに鋳型内溶融金属表面に旋回流を形成する電磁攪拌装置を有し、鋳型長辺の銅板厚みDCu (m)、鋳片厚みT(m)、前記電磁攪拌装置の周波数f(Hz)、銅板電気伝導度σCuを下記(5A)式及び(5B)式を満足することを特徴とする[7]から[8]までのいずれか1つに記載の溶融金属の連続鋳造装置。
DCu<√(2/(σCuωμ)) (5A)
√(1/(2σωμ))<T (5B)
ただし、ω=2πf:角速度(rad/sec)、μ=4π×10-7:真空の透磁率(N/A2)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m)
[10]鋳造する鋳片厚みが150mm以下であることを特徴とする[7]から[9]までのいずれか1つに記載の溶融金属の連続鋳造装置。
L≧LC=(ρV)/(2σB2) (3)
ただし、ρ:溶融金属の密度(kg/m3)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)
E=(ρV2)/2 (3A)
と表現できる。また、磁束密度Bの磁場内を流速Vで横切る導電性流体にかかる制動力Fは
F=σVB2 (3B)
となる。制動力Fによって流体の流速を流速Vから流速ゼロに制動するに必要な制動距離をLC(必要コア距離)とすると、
LC=E/F=(ρV)/(2σB2) (3C)
となることが予想される。
UC=aB√((σDV)/ρ) (m/s) (4A)
Arガス吹き込みなし:a=0.3、Arガス吹き込みあり:a=0.5
ただし、D:浸漬ノズル内径(m)、ρ:溶融金属の密度(kg/m3)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)
即ち、ノズル内に吹き込まれた気泡は対向流によって効率よく上方に輸送されるとともに、対向流速確保にも寄与する。その結果、Ar気泡と磁場との相乗効果によりメニスカスへの熱供給、気泡、介在物の上昇をはかることができる。浸漬ノズルを2本用いることで浸漬ノズルからの吐出流速が半分になるため、対向流速も1/2になるが、Arガスを吹き込むことが可能となるため、磁束密度をあげることなく対向流速を確保することが可能となる。
0.1≦UC=a×B√((σDV)/ρ)≦0.3(m/s) (4)
Arガス吹き込みなし:a=0.3、Arガス吹き込みあり:a=0.5
ただし、D:浸漬ノズル内径(m)、ρ:溶融金属の密度(kg/m3)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)
本発明の溶融金属の連続鋳造装置は、図1に示すように、鋳型幅方向18全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置5をそなえ、直流磁場発生装置5のコア6存在部分を直流磁場帯7とし、鋳型1内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズル2を2本有し、浸漬ノズル2の鋳型幅方向両側面に吐出孔3を有し、浸漬ノズル2の底部と前記2つの吐出孔3の底部を連ねて外部に開口するスリット4を有し、浸漬ノズル2の吐出孔3及びスリット4部分は直流磁場帯7内にあり、鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計11を設け、2本の浸漬ノズル2の両方に溶融金属流量調整装置10を設けるとともに、2本の浸漬ノズル2の一方又は両方に溶融金属流量測定装置9を設けてなる。
D/8≦δ≦D/3 (1)
δ≦d≦2/3×D (2)
まず、電磁攪拌装置8によって形成される交流磁場の表皮深さが鋳型長辺壁17の銅板厚みDCuよりも大きくすることである。この条件は下記(5A)式で規定される。すなわち、導体中での電磁場の表皮深さ((5A)式右辺)が銅板厚みDCuよりも大となる必要がある。
DCu<√(2/(σCuωμ)) (5A)
√(1/(2σωμ))<T (5B)
上記(5A)式、(5B)式において、ω=2πf:角速度(rad/sec)、μ:真空の透磁率(N/A2)、DCu:鋳型銅板厚み、T:鋳片厚み、f:周波数、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m)である。
鋳型内鋳片厚みTが250mmの場合の結果を図13(A)に示した。条件No.2,3,4であれば、デンドライト傾角は0°を挟んでプラスマイナス変動しているのに対して、条件No.1,5,6,7,8であれば、ばらつきはあるものの少なくとも一方向に傾いていることがわかる。デンドライト傾角の平均値から岡野らの式を用いて凝固シェル前面の攪拌流速VRを求めプロットした結果を図13(B)に示す。この実験では、(4A)式でa=0.5として求めた対向流13の計算対向流速UCは、いずれも0.15m/sであったが、条件1,5,6,7,8はいずれも、攪拌流速VRが計算対向流速UCと同等か、それ以上となっていた。
鋳型内鋳片厚みTが150mmの場合の結果を図14(A)に示した。条件No.1,5,8であれば、デンドライト傾角は0°を挟んでプラスマイナス変動しているのに対して、条件No.2,3,4,6,7であれば、ばらつきはあるものの少なくとも一方向に傾いていることがわかる。デンドライト傾角の平均値から岡野らの式を用いて凝固シェル前面の攪拌流速VRを求めプロットした結果を図14(B)に示す。この実験では、(4A)式でa=0.3として求めた対向流13の計算対向流速UCは、いずれも0.15m/sであったが、条件2,3,4,6,7はいずれも、攪拌流速VRが計算対向流速UCと同等か、それ以上となっていた。
以上の結果から、攪拌流速VRと計算対向流速UCとの関係については、下記(6)式の関係を満足することで、メニスカス部での旋回流形成が安定化し、好適な結果を得られることがわかった。
VR≧UC=a×B√((σDV)/ρ) (6)
Arガス吹き込みなし:a=0.3、Arガス吹き込みあり:a=0.5
前述のように、鋳型当たりで2本の浸漬ノズル2から溶融金属を供給する場合、それぞれの浸漬ノズル2からの溶融金属供給量のバランスを調整する必要がある。これに対して、2本の浸漬ノズル2のうちの少なくとも一方について、当該浸漬ノズル2を通じて供給する溶融金属流量実績が計測できれば、当該浸漬ノズルについては溶融金属流量実績が目標に一致するように流量調整を行い、他方の浸漬ノズルについては鋳型内湯面レベルが一定となるように溶融金属流量を調整することで、結果として、それぞれの浸漬ノズルからの流量実績がより正確に目標溶融金属流量に一致するように流量制御が可能になる。
表1に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル内径Dは120mm、浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下250mmとした。鋳型内電磁攪拌は実施していない。
表2に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル本数はいずれも2本ノズル、浸漬ノズル内径Dは120mm、スリット厚みδは28mm、吐出孔径dは78mmであり、浸漬ノズル形状が(1)式、(2)式を満足している。浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下300mmとした。浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にある。浸漬ノズル2下端からコア6下端までの距離(ノズル下コア距離L)は100mmである。2本浸漬ノズルを用いており、浸漬ノズル内平均流速Vは0.33m/sである。鋳型内電磁攪拌は実施していない。計算対向流速UCは、(6)式でa=0.5として算出した。
計算対向流速UCについて見ると、本発明11は好適範囲下限(0.1m/s)を下回っており、ほぼ鋳造性は問題ないものの品質評価結果はまだ改善の必要があった。本発明41、51はそれぞれ好適範囲上限(0.3m/s)を上回っていたが、品質評価結果は問題のないレベルであった。本発明21、31は計算対向流速UCが(4)式で定める好適範囲内にあり、良好な結果を得ることができた。
表3に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル本数はいずれも2本ノズル、浸漬ノズル内径Dは120mm、スリット厚みδは28mm、吐出孔径dは78mmであり、浸漬ノズル形状が(1)式、(2)式を満足している。浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下300mmとした。浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にある。浸漬ノズル2下端からコア6下端までの距離(ノズル下コア距離L)は100mmである。2本浸漬ノズルを用いており、浸漬ノズル内平均流速Vは0.33m/sである。直流磁場帯の磁束密度は0.25Tであり、計算対向流速UCは0.23m/sであった。
本発明A1、A2は、攪拌流速VRが計算対向流速(UC=0.23m/s)を上回っていた。
上記以外の鋳造条件、品質評価条件については、前記実施例1と同様である。なお、浸漬ノズル内流速は、2本浸漬ノズルを用いた条件で0.33m/s、1本浸漬ノズルの場合で0.67m/sであった。
表4に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル内径Dは100mm、浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下250mmとした。鋳型内電磁攪拌は実施していない。
表5に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル本数はいずれも2本ノズル、浸漬ノズル内径Dは100mm、スリット厚みδは23mm、吐出孔径dは65mmであり、浸漬ノズル形状が(1)式、(2)式を満足している。浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下300mmとした。浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にある。浸漬ノズル2下端からコア6下端までの距離(ノズル下コア距離L)は100mmである。2本浸漬ノズルを用いており、浸漬ノズル内平均流速Vは0.57m/sである。鋳型内電磁攪拌は実施していない。計算対向流速UCは、(6)式でa=0.3として算出した。
表6に示す条件で連続鋳造を行った。浸漬ノズル本数はいずれも2本ノズル、浸漬ノズル内径Dは100mm、スリット厚みδは23mm、吐出孔径dは65mmであり、浸漬ノズル形状が(1)式、(2)式を満足している。浸漬ノズルの下端位置はメニスカス下300mmとした。浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にある。浸漬ノズル2下端からコア6下端までの距離(ノズル下コア距離L)は100mmである。2本浸漬ノズルを用いており、浸漬ノズル内平均流速Vは0.57m/sである。直流磁場帯の磁束密度は0.5Tであり、計算対向流速UCは0.15m/sであった。
表6に示す本発明B1~B5はいずれも表6に示す条件で鋳型内電磁攪拌を実施しており、本発明B0は鋳型内電磁攪拌を実施していない。
中でも、本発明B2、B3は、鋳型内電磁攪拌の周波数と鋳型銅板厚みを好適に選択した結果として、鋳型銅板厚みと鋳型表皮深さとの関係が(5A)式を満足しており、鋳片厚み(T=150mm)と溶鋼電磁力表皮深さとの関係が(5B)式を満足している。その結果として、攪拌流速VRが計算対向流速(UC=0.15m/s)を上回り、欠陥指数がともに2以下となっており、きわめて良好な結果となった。
なお、内部の介在物指数については電磁ブレーキの条件によって決まるため、本発明B0~B5でほぼ同じ数値であった。
2 浸漬ノズル
3 吐出孔
4 スリット
5 直流磁場発生装置
6 コア
7 直流磁場帯
8 電磁攪拌装置
9 溶融金属流量測定装置
10 溶融金属流量調整装置
10A スライディングゲート
10B ストッパー
11 湯面レベル計
12 吐出流
13 対向流
14 メニスカス部
15 鋳型内辺
16 旋回流
17 鋳型長辺壁
18 鋳型幅方向
19 上ノズル
20 タンディッシュ
21 導電体
22 耐火物
23 直流磁場
24 溶鋼流
25 誘導起電力
26 誘導電流
27 制動力
28 リターンパス
29 プラグフロー
Claims (10)
- 溶融金属の連続鋳造方法であって、
鋳型幅方向全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置をそなえ、鋳片厚み方向に見て前記直流磁場発生装置のコア存在部分を直流磁場帯とし、
鋳型内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズルを鋳型幅中心に対して対称に2本有し、前記浸漬ノズルの鋳型幅方向両側面に吐出孔を有し、浸漬ノズルの底部と前記2つの吐出孔の底部を連ねて外部に開口するスリットを有し、前記浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にあり、
鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計を設け、2本の前記浸漬ノズルの両方に溶融金属流量調整装置を設けるとともに、2本の浸漬ノズルの一方又は両方に溶融金属流量測定装置を設け、前記溶融金属流量調整装置によって、前記湯面レベル計の計測結果に基づいて鋳型内の湯面レベルを一定に制御しつつ、2本の浸漬ノズルから鋳型内に供給する溶融金属供給量を調整することを特徴とする溶融金属の連続鋳造方法。 - 前記吐出孔の吐出孔径d(m)、スリットのスリット厚みδ(m)と浸漬ノズル内径D(m)が下記(1)式及び(2)式を満足することを特徴とする請求項1に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
ただし、吐出孔径dは、浸漬ノズル側面に開口する部分の合計断面積と同じ断面積の円相当径を意味する。
D/8≦δ≦D/3 (1)
δ≦d≦2/3×D (2) - 浸漬ノズル内平均流速V(m/s)に対して、印加する直流磁場の磁束密度B(T)ならびに前記浸漬ノズル下端から前記コア下端までの距離L(m)が下記(3)式及び(4)式を満足することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
L≧LC=(ρV)/(2σB2) (3)
0.1≦UC=a×B√((σDV)/ρ)≦0.3(m/s) (4)
浸漬ノズル内へのArガス吹き込みなし:a=0.3、浸漬ノズル内へのArガス吹き込みあり:a=0.5
ただし、D:浸漬ノズル内径(m)、ρ:溶融金属の密度(kg/m3)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m) - さらに鋳型内溶融金属表面に旋回流を形成する電磁攪拌装置を有し、鋳型長辺の銅板厚みDCu (m)、鋳片厚みT(m)、前記電磁攪拌装置の周波数f(Hz)、銅板電気伝導度σCuを下記(5A)式及び(5B)式を満足するように調整することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
DCu<√(2/(σCuωμ)) (5A)
√(1/(2σωμ))<T (5B)
ただし、ω=2πf:角速度(rad/sec)、μ=4π×10-7:真空の透磁率(N/A2)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m) - 鋳型内溶融金属表面の溶融金属攪拌流速VR (m/s)が、下記(6)式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
VR≧UC=a×B√((σDV)/ρ) (6)
ただし、B:印加する直流磁場の磁束密度(T)、V:浸漬ノズル内平均流速(m/s)、ρ:溶融金属の密度(kg/m 3 )、D:浸漬ノズル内径(m)
浸漬ノズル内へのArガス吹き込みなし:a=0.3、浸漬ノズル内へのArガス吹き込みあり:a=0.5
溶融金属攪拌流速VRは鋳片断面のデンドライト傾角に基づいて定める。 - 鋳造する鋳片厚みが150mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造方法。
- 溶融金属の連続鋳造装置であって、
鋳型幅方向全幅において、鋳型厚み方向に向かう直流磁場を付与する直流磁場発生装置をそなえ、鋳片厚み方向に見て前記直流磁場発生装置のコア存在部分を直流磁場帯とし、
鋳型内の溶融金属中に浸漬して溶融金属を供給する浸漬ノズルを鋳型幅中心に対して対称に2本有し、前記浸漬ノズルの鋳型幅方向両側面に吐出孔を有し、浸漬ノズルの底部と前記2つの吐出孔の底部を連ねて外部に開口するスリットを有し、前記浸漬ノズルの吐出孔及びスリット部分は前記直流磁場帯内にあり、
鋳型内の湯面レベルを計測する湯面レベル計を設け、2本の前記浸漬ノズルの一方又は両方に溶融金属流量測定装置を設け、2本の前記浸漬ノズルの両方に、前記湯面レベル計の計測結果に基づいて鋳型内の湯面レベルを一定に制御しつつ、2本の前記浸漬ノズルから前記鋳型内に供給する前記溶融金属供給量を制御できる溶融金属流量調整装置を設けてなることを特徴とする溶融金属の連続鋳造装置。 - 前記吐出孔の吐出孔径d(m)、スリットのスリット厚みδ(m)と浸漬ノズル内径D(m)が下記(1)式及び(2)式を満足することを特徴とする請求項7に記載の溶融金属の連続鋳造装置。
ただし、吐出孔径dは、浸漬ノズル側面に開口する部分の合計断面積と同じ断面積の円相当径を意味する。
D/8≦δ≦D/3 (1)
δ≦d≦2/3×D (2) - さらに鋳型内溶融金属表面に旋回流を形成する電磁攪拌装置を有し、鋳型長辺の銅板厚みDCu (m)、鋳片厚みT(m)、前記電磁攪拌装置の周波数f(Hz)、銅板電気伝導度σCuを下記(5A)式及び(5B)式を満足することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の溶融金属の連続鋳造装置。
DCu<√(2/(σCuωμ)) (5A)
√(1/(2σωμ))<T (5B)
ただし、ω=2πf:角速度(rad/sec)、μ=4π×10-7:真空の透磁率(N/A2)、σ:溶融金属の電気伝導度(S/m)、σCu:鋳型銅板の電気伝導度(S/m) - 鋳造する鋳片厚みが150mm以下であることを特徴とする請求項7から請求項9までのいずれか1項に記載の溶融金属の連続鋳造装置。
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JP2000271710A (ja) | 1999-03-24 | 2000-10-03 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
JP2017035716A (ja) | 2015-08-11 | 2017-02-16 | 新日鐵住金株式会社 | 浸漬ノズル内の溶鋼流量測定方法及び装置、連続鋳造用タンディッシュ並びに複層鋳片の連続鋳造方法 |
JP2018114548A (ja) | 2017-01-20 | 2018-07-26 | 新日鐵住金株式会社 | 浸漬ノズル内の溶鋼流量測定方法及び装置、連続鋳造用タンディッシュ並びに複層鋳片の連続鋳造方法 |
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JP2000271710A (ja) | 1999-03-24 | 2000-10-03 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
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