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JP7383413B2 - レンズ装置、撮像装置、撮像システム、及び制御方法 - Google Patents

レンズ装置、撮像装置、撮像システム、及び制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、手振れ等の機器の振れによる影響を除去するように補正するレンズ装置、撮像装置、撮像システム、及び制御方法に関する。
近年、撮像装置の小型化や光学系の高倍率化に伴い、手振れなどの振れが画像に与える影響が顕著になってきている。この問題に対し、手振れなどの振れに起因する画像の像ブレを補正する機能(像ブレ補正機能)を提供する像ブレ補正装置を備えた撮像装置が種々提案されている。
レンズ交換式カメラの場合には、振れを検出する手段が交換レンズ及びカメラ本体の少なくとも一方に設けられ、検出した振れに応じて補正する像ブレ補正手段が交換レンズ及びカメラ本体の少なくとも一方に設けられているものが提案されている。
特許文献1では、撮影光学系の一部を偏心させることで像ブレ補正を行う機構(振れ補正レンズ機構)を交換レンズに備え、像面振れ補正機構をカメラ本体に備えた撮像装置について開示している。撮像装置は、交換レンズ又はカメラ本体に振れ検出手段を備える。撮像装置は、振れ検出手段の情報を低周波及び高周波の振れ信号に分離する。撮像装置は、振れ補正レンズ機構及び像面振れ補正機構の一方は高周波の振れ補正信号で振れ補正を行い、他方は低周波の振れ補正信号で振れ補正を行う。振れ補正レンズ機構及び像面振れ補正機構は、高周波及び低周波の振れ補正信号に基づき、補正レンズ及び撮像素子を駆動ストロークの範囲で移動させることで振れ補正を行う。
特開2015-194711号公報
ところで、撮影者は、撮像装置による撮影の際、被写体を撮影画角内に収めるエーミング動作の後に、例えばレリーズスイッチを押して露光動作を開始し撮影を行う。撮影者は、エーミング動作中に、撮像装置を大きく動かして画角を変更するいわゆるパンニング動作を行うことがある。この場合、特許文献1では、撮像装置は、大きく動かされたことにより、駆動ストロークの端まで移動させる振れ補正信号を生成し、補正レンズ及び撮像素子の移動は駆動ストロークを使い切ってしまうことが考えられる。こうなると、エーミング動作の後の露光動作の際に、エーミング動作で駆動ストロークを使い切ってしまったために駆動ストロークが足りなくなり、本来補正すべき撮影時の振れ補正の性能が低下してしまうという問題があった。このため、従来の像ブレ補正装置においては、像ブレ補正性能に改善の余地があった。
本発明は、像ブレ補正性能を改善したレンズ装置、撮像装置、及び制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態のレンズ装置は、撮像装置に装着可能なレンズ装置であって、フィルタ特性情報を決定する決定手段と、第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報と前記決定手段により決定された前記フィルタ特性情報とを用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得手段と、前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正手段と、前記撮像装置と通信可能な通信手段と、を有し、前記第1の取得手段は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第1の成分を分離する第1の分離手段を有し、前記撮像装置が、撮影待機状態では振れによる画像ブレを補正せず、撮影状態で前記画像ブレを補正する第2の補正手段を備える場合、前記決定手段は、前記撮像装置の振れ量が所定の値を所定時間超えていない場合よりも、前記振れ量が前記所定の値を前記所定時間超えている場合の方が前記第1の成分の下限値が高域側となるように前記フィルタ特性を決定し、前記第1の取得手段は、前記撮影待機状態において、前記第1の成分を用いて前記第1の振れ補正量を算出し、前記第1の補正手段は、前記撮影待機状態と前記撮影状態とで前記第1の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、前記通信手段は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記撮像装置に周期的に送信することを特徴とする。
本発明によれば、像ブレ補正性能を改善したレンズ装置、撮像装置、及び制御方法を提供することができる。
実施例1に係る撮像装置の振れ補正動作を示すフローチャートである。 実施例1に係る撮像装置の振れ補正動作を示すフローチャートである。 (A)は、実施例1に係る撮像装置を光軸に平行な面で切断した側断面図であり、(B)は、実施例1に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。 実施例1に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。 実施例1に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。 デジタルフィルタのブロック図である。 (A)、(B)及び(C)は、実施例1のレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの上下限設定と撮影条件の関係を表す図である。 (A)及び(B)は、レンズシステム制御部15及びカメラシステム制御部5による振れ補正目標値信号の一例を表す図である。 実施例2に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。 実施例2に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。 (A)、(B)及び(C)は、実施例2のカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの上下限設定と撮影条件の関係を表す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は画像処理装置であり、画像処理装置の一例としてのデジタルカメラ(撮像装置)に本発明を適用した例を説明する。
以下、本発明の実施例1に係る撮像装置について説明する。図1A及び図1Bは、実施例1に係る撮像装置の振れ補正動作を示すフローチャートである。図2(A)は、実施例1に係る撮像装置を光軸に平行な面で切断した側断面図である。図2(B)は、実施例1に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。図3A及び図3Bは、実施例1に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。なお、各図面において、同じ機能を有するものは同一の符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
図2(A)に示すように、撮像装置100は、カメラ装置であるカメラ本体1(本体部)に、レンズ装置である交換レンズ2を装着して構成される。撮像装置100は、交換レンズ2をカメラ本体1に装着可能である。カメラ本体1は、交換レンズ2が脱着可能なカメラ装置である。本実施例では、本発明による像ブレ補正装置は、交換レンズ2及びカメラ本体1に搭載される。交換レンズ2は、光学機器の一例である。本発明による像ブレ補正装置は、交換レンズ2に搭載されてもよい。本発明による像ブレ補正装置は、カメラ本体1に搭載されてもよい。カメラ本体1は、交換レンズ2を介して得た画像を撮像する撮像素子6と、撮像画像のほか各種情報を表示する背面表示装置10aと、を有する。交換レンズ2は、光学中心を結んだ線が光軸4となる複数のレンズからなる撮影光学系3と、振れ補正に係る第1の補正部材の一例である防振レンズユニット19と、を有する。カメラ本体1に交換レンズ2を装着すると、電気接点14を介してカメラ本体と交換レンズ2とが電気的に接続される。カメラ本体1のカメラシステム制御部5と、交換レンズ2のレンズシステム制御部15とは、電気接点14を介して通信する。つまり、電気接点14とカメラシステム制御部5は、カメラ本体側の通信手段として機能し、電気接点14とレンズシステム制御部15とは、交換レンズ側の通信手段として機能する。カメラ本体側の通信手段は、交換レンズ2と通信可能な通信手段である。交換レンズ側の通信手段の通信手段は、カメラ本体1と通信可能な通信手段である。振れ補正においては、撮像装置100の振れによる画像ブレを、補正部材を移動させることにより補正する。
図2(B)に示すように、カメラ本体1は、カメラ本体1が含む各構成を制御するカメラシステム制御部5と、画像に対して各種処理を施す画像処理部7と、各種データを記憶するメモリ部8と、を有する。メモリ部8は、撮像装置100が有する各構成の動作プログラムや各種データを記憶するROMと、プラグラムが展開されるなどワークメモリとして用いられるRAMと、を有する。カメラシステム制御部5、及び画像処理部7は。例えば、メモリ部8に記憶されたプログラムをCPUで実行することで実現される。CPUは、Central Processing Unitの略称である。ROMは、Read Only Memoryの略称である。また、RAMは、Random Access Memoryの略称である。ROMは、書き換え可能な不揮発性メモリであり、例えばフラッシュROM等が用いられる。RAMは、書き換え可能な揮発性メモリである。カメラシステム制御部5は、第2の取得手段の一例である。また、カメラ本体1は、カメラ本体1の振れ量を検出するカメラ振れ検出部12と、撮像素子6を移動させて像ブレを補正する撮像素子振れ補正部13と、を有する。撮像素子6は、振れ補正に係る第2の補正部材の一例である。カメラ振れ検出部12は、撮像装置100の振れである第2の振れを検出する第2の検出手段の一例である。
カメラ本体1は、表示部10を有する。表示部10は、背面表示装置10aと、撮影情報を表示する小型表示パネルと、EVFとも呼ばれる電子ビューファインダーと、を含む。小型表示パネルは、例えば、カメラ本体1の上面に設けられている。EVFは、Electronic View Finderの略称である。カメラ本体1は、カメラ側操作部9を有する。カメラ側操作部9は、カメラ本体1に対する撮影者の操作を受け付けるボタンやタッチパネル等の入力装置である。カメラ側操作部9は、カメラ本体1の電源を投入する電源ボタン、及びカメラ本体1で撮影を行うシャッターボタンを含む。
図2(B)に示すように、交換レンズ2は、交換レンズ2の各構成を制御するレンズシステム制御部15と、交換レンズ2の振れ量を検出するレンズ振れ検出部17と、防振レンズユニット19を移動させて像ブレを補正するレンズ振れ補正部18と、を有する。レンズシステム制御部15は、例えば、メモリ部8に記憶されたプログラムをCPUで実行することで実現される。なお、本発明は、交換レンズ2にメモリ部を備え、CPUで実行されることでレンズシステム制御部15を実現するプログラムを、交換レンズ2のメモリ部に記憶しておく構成であってもよい。レンズシステム制御部15は、第1の取得手段の一例である。レンズ振れ検出部17は、撮像装置100の振れである第1の振れを検出する第1の検出手段の一例である。
カメラ本体1及び交換レンズ2を有する撮像装置100は、撮像手段、画像処理手段、記録再生手段、制御手段を有する。撮像装置100の撮像手段は、撮影光学系3、及び撮像素子6を含む。撮像装置100の画像処理手段は、画像処理部7を含む。撮像装置100の記録再生手段は、メモリ部8、及び表示部10を含む。また、撮像装置100の制御手段は、カメラシステム制御部5、カメラ側操作部9、カメラ振れ検出部12、撮像素子振れ補正部13、及び撮像素子位置検出部21を含む。また、撮像装置100の制御手段は、レンズシステム制御部15、レンズ側操作部16、レンズ振れ検出部17、レンズ振れ補正部18、レンズ位置検出部20、及び焦点距離変更部22を含む。制御手段は、例えば、メモリ部8に記憶されたプログラムをCPUで実行することで実現される。レンズ振れ補正部18は、交換レンズ2の防振レンズユニット19を移動させて像ブレ補正を行うレンズ振れ補正手段であって、第1の補正手段の一例である。撮像素子振れ補正部13は、カメラ本体1の撮像素子6を移動させて像ブレ補正を行うカメラ振れ補正手段であって、第2の補正手段の一例である。レンズシステム制御部15は、防振レンズユニット19を移動させる制御の他に、フォーカスレンズ、絞り、及びズームなどを駆動する制御を実行することも可能である。焦点距離変更部22は、撮影光学系3の焦点距離を調節する。交換レンズ2は絞り駆動部を有する。絞り駆動部は、撮影光学系3の絞りを調節する。
カメラ振れ検出部12、及びレンズ振れ検出部17は、撮像装置100に加わる光軸4に対する、縦方向、横方向、及び回転方向の振れを検知可能である。カメラ振れ検出部12、及びレンズ振れ検出部17は、例えば振動ジャイロ(vibrating structure gyroscope)を含む。撮像素子振れ補正部13は、光軸4に垂直な平面上で撮像素子6を移動させる(シフト駆動)機構である。撮像素子振れ補正部13は、光軸4に垂直な平面に対して撮像素子6を傾ける(チルト駆動)機構であってもよい。撮像素子振れ補正部13は、光軸4に垂直な平面上で撮像素子6を移動させる(シフト駆動)とともに、光軸4に垂直な平面に対して撮像素子6を傾ける(チルト駆動)機構であってもよい。レンズ振れ補正部18は、光軸4に垂直な平面上で防振レンズユニット19を移動させる(シフト駆動)機構である。レンズ振れ補正部18は、光軸4に垂直な平面に対して防振レンズユニット19を傾ける(チルト駆動)機構であってもよい。レンズ振れ補正部18は、光軸4に垂直な平面上で防振レンズユニット19を移動させる(シフト駆動)とともに、光軸4に垂直な平面に対して防振レンズユニット19を傾ける(チルト駆動)機構であってもよい。
撮像装置100の撮像手段は、物体からの光を、撮影光学系3を介して撮像素子6の撮像面に結像する光学処理系を含む。カメラシステム制御部5は、撮像素子6からピント評価量及び露光量を示す信号が得られるので、この信号に基づいて適切に撮影光学系3を調整することで、物体光を適切な光量で撮像素子6に露光するとともに撮像素子6近傍で被写体像が結像する。撮像素子6で撮像した画像は画像処理部7に入力される。
画像処理部7は、撮像素子6で撮像した画像に対して画像処理を施す。画像処理部7は、A/D変換器、ホワイトバランス調整回路、ガンマ補正回路、補間演算回路等を有しており、メモリ部8に記録する画像を生成する。画像処理部7は、色補間処理部を有する。画像処理部7は、色補間処理部によってベイヤ配列の信号から色補間(デモザイキング)処理を施してカラー画像を生成する。また、画像処理部7は、予め定められた方法を用いて画像、動画、音声などの圧縮を行う。さらには、画像処理部7は、撮像素子6から得られた複数の画像間の比較に基づいて振れ検知信号を生成することも可能であるため、撮像素子6と画像処理部7とでカメラ振れ検出部12を構成してもよい。カメラシステム制御部5は、画像処理部7で画像処理を施した画像を、メモリ部8に記憶するとともに表示部10に表示する(再生する)制御を実行する。カメラシステム制御部5は、メモリ部8に記憶された画像を表示部10に表示する(再生する)制御を実行する。
カメラシステム制御部5は、撮像の際のタイミング信号などを生成して出力する。カメラシステム制御部5は、外部操作に応じて、撮像系、画像処理系、記録再生系のそれぞれを制御する。例えば、カメラ側操作部9は、カメラ本体1に設けたシャッターレリーズスイッチ(単にレリーズスイッチともいう)を含む。カメラシステム制御部5は、カメラ側操作部9によりシャッターレリーズスイッチのオン/オフ状態を示すレリーズスイッチ情報を検出して、これに応じて、撮像素子6の駆動、画像処理部7の動作、圧縮処理などの実行を制御する。レリーズスイッチは、例えば押下によりオンする。さらに、カメラシステム制御部5は、表示部10が含む各表示装置の表示制御(例えば、情報表示を行う情報表示装置の各セグメントの状態の制御)を実行する。また、背面表示装置10aはタッチパネルであってもよく、背面表示装置10aが、表示部10及びカメラ側操作部9を兼ねていてもよい。
カメラシステム制御部5による、光学系の調整動作について説明する。カメラシステム制御部5には画像処理部7が接続されている。
カメラシステム制御部5は、画像処理部7を介して得た撮像素子6からの信号、及びカメラ側操作部9で受け付けた撮影者の操作に基づき、適切な焦点位置及び適切な絞り位置を求める。カメラシステム制御部5は、電気接点14を介してレンズシステム制御部15に焦点及び絞りの指令を出す。この指令は、カメラシステム制御部5が求めた適切な焦点位置及び適切な絞り位置を含む。焦点及び絞りの指令を受けたレンズシステム制御部15は、撮影光学系3の焦点位置が、指令が含む適切な焦点位置になるように焦点距離変更部22を制御する。また、焦点及び絞りの指令を受けたレンズシステム制御部15は、撮影光学系3の絞りが、指令が含む適切な絞りになるように絞り駆動部を制御する。
撮像装置100は、現在のモードが振れ補正を行うモードに設定されている場合には、振れの信号、並びに撮像素子6の位置及び防振レンズユニット19の位置の情報に基づき、撮像素子振れ補正部13及びレンズ振れ補正部18を制御する。カメラシステム制御部5は、カメラ側操作部9で受け付けた撮影者の操作に応じて、撮像装置100のモードを振れ補正を行うモードに設定する。振れの信号は、カメラ振れ検出部12及びレンズ振れ検出部17によって得られる。撮像素子6の位置の情報は、撮像素子位置検出部21によって得られる。防振レンズユニット19の位置の情報は、レンズ位置検出部20によって得られる。撮像素子振れ補正部13及びレンズ振れ補正部18は、例えば、マグネットと平板コイルとで実現できる。レンズ位置検出部20及び撮像素子位置検出部21は、例えば、マグネットとホール素子とで実現できる。具体的な制御方法としては、まずカメラシステム制御部5は、カメラ振れ検出部12によって検出された振れ信号を検知し、レンズシステム制御部15はレンズ振れ検出部17によって検出された振れ信号を検知する。振れ信号は、振れ情報の一例である。この検知結果を基に、カメラシステム制御部5及びレンズシステム制御部15は、像ブレを補正するための、撮像素子6及び防振レンズユニット19の移動量を算出する。その後、カメラシステム制御部5及びレンズシステム制御部15は、算出した移動量を、撮像素子振れ補正部13及びレンズ振れ補正部18へ移動量指令値として送出する。移動量指令値を受けた撮像素子振れ補正部13及びレンズ振れ補正部18は、その指令値が示す移動量だけ撮像素子6及び防振レンズユニット19を移動させる。カメラシステム制御部5及びレンズシステム制御部15は、撮像素子位置検出部21及びレンズ位置検出部20で検出した位置が、移動量指令値で示される移動量だけ移動した位置に追従するようにフィードバック制御を行う。撮像素子振れ補正部13及びレンズ振れ補正部18は、このフィードバック制御により、それぞれ撮像素子6及び防振レンズユニット19を移動させる。
撮像装置100によれば、カメラ側操作部9に対する撮影者の操作に応じて撮像装置100の各部の動作を制御することで、静止画及び動画の撮影が可能となっている。
以下、図3A及び図3Bを参照して本発明の実施例1に係る撮像装置100の振れ補正に係る構成について説明する。図3Aは、エーミング時(撮影待機状態)の振れ補正に係る構成の状態を示すブロック図である。図3Bは、露光時(撮影中)の振れ補正に係る構成の状態を示すブロック図である。エーミング時は記録画像(動画を含む)のための露光(撮影)の開始前のことを指す。
図3A及び図3Bには、図2(B)に示した交換レンズ2が含む構成として、レンズ振れ検出部17、レンズシステム制御部15、レンズ位置検出部20、及びレンズ振れ補正部18を示している。さらに、図3A及び図3Bには、図2(B)に示したカメラ本体1が含む構成として、カメラ振れ検出部12、カメラシステム制御部5、撮像素子位置検出部21、及び撮像素子振れ補正部13を示している。レンズシステム制御部15は、レンズ側ローパスフィルタ301と、加算器302と、レンズ側目標生成部303と、加算器304と、レンズ側サーボ制御器305と、フィルタカットオフ決定306と、を有して構成される。レンズ側ローパスフィルタ301は、カットオフ周波数が可変なローパスフィルタである。レンズ側ローパスフィルタ301及び加算器302は、レンズ側フィルタ手段であって、第1の分離手段の一例である。カメラシステム制御部5は、カメラ側ローパスフィルタ307と、カメラ側目標生成部308と、0信号生成部309と、制御信号切替部310と、制御方式切替判定部314と、加算器312と、カメラ側サーボ制御器313と、を有して構成される。カメラ側ローパスフィルタ307は、カットオフ周波数が可変なローパスフィルタである。カメラ側ローパスフィルタ307は、カメラ側フィルタ手段であって、第2の分離手段の一例である。
以上のように構成される撮像装置100における振れ補正処理について説明する。本実施例の方式では、レンズ側及びカメラ側に設けた振れ検出手段(レンズ振れ検出部17、カメラ振れ検出部12)の両方の振れ情報に基づいて、レンズ振れ補正部18及び撮像素子振れ補正部13を同時に駆動する。なお本実施例では、レンズ側の各種情報及びカメラ側の各種情報を双方で受け渡しあう必要があるため、交換レンズ2側をスレーブ、カメラ本体1側をマスタとして電気接点14を介して通信による情報の受け渡しを行う。
まず図3Aを参照して、エーミング時(撮影待機状態)の振れ補正について説明する。
レンズシステム制御部15は、レンズ振れ検出部17から振れ信号を取得し、取得した振れ信号からレンズ側ローパスフィルタ301により低周波振れ信号を分離する。
フィルタカットオフ決定部306は、カメラ振れ検出部性能情報、撮像素子振れ補正部ストローク情報、焦点距離情報、振れ情報及びレンズ側目標値を基に、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を決定し、設定する。カメラ振れ検出部性能情報は、カメラシステム制御部5から電気接点14を介してフィルタカットオフ決定部306に送信される情報である。撮像素子振れ補正部ストローク情報は、カメラシステム制御部5から電気接点14を介してフィルタカットオフ決定部306に送信される情報である。焦点距離情報は、フィルタカットオフ決定部306が焦点距離変更部22から取得する情報である。振れ情報は、フィルタカットオフ決定部306がレンズ振れ検出部17から取得する情報である。レンズ側目標値は、フィルタカットオフ決定部306がレンズ側目標生成部303から取得する値である。
レンズシステム制御部15は、レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報をカメラ側システム制御部5へ電気接点14を介して送信する。レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報は、フィルタカットオフ決定部306が決定したレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を含む。レンズシステム制御部15は、焦点距離変更部22で焦点距離の変更が行われた際には、変更された焦点距離情報をカメラシステム制御部5へ電気接点14を介して送信する。
加算器302は、レンズ振れ検出部17による振れ信号から、レンズ側ローパスフィルタ301により分離された低周波振れ信号を減算することで高周波振れ信号を生成する。レンズ側ローパスフィルタ301により分離された低周波振れ信号は、第3の成分の一例である。高周波振れ信号は、振れ情報の第1の成分の一例である。レンズ側目標生成部303は、内部の積分器により、高周波振れ信号の角速度振れ情報を積分することで角度振れ情報に変換し、これにより高周波振れ補正信号を算出する。レンズシステム制御部15は、レンズ側目標生成部303により算出された高周波振れ補正信号をレンズ側振れ目標値とする。レンズシステム制御部15は、レンズ側サーボ制御器305により、レンズ側振れ目標値からレンズ位置検出部20による位置情報を加算器304で減算した信号に基づき、レンズ振れ補正部18を駆動させるための駆動信号を生成する。レンズシステム制御部15は、この駆動信号でレンズ振れ補正部18を駆動する。このようにして、レンズシステム制御部15は、レンズ振れ検出部17で検出した振れのうち高周波の振れを補正する。なおレンズ側サーボ制御器305は、公知のPID制御器のようなフィードバック制御器で構成できる。
一方、カメラシステム制御部5は、カメラ側操作部9によって取得されるレリーズスイッチ情報により、撮影状態がエーミング(撮影待機)状態か、露光(撮影)状態であるかを取得する。カメラシステム制御部5は、撮影状態がエーミング中であると判定すると、レンズシステム制御部15から電気接点14を介して取得したレンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報を、カメラ側ローパスフィルタ307に設定する。レンズ側ローパスフィルタ301及びカメラ側ローパスフィルタ307は、図4に示すデジタルフィルタで構成されている。レンズ側ローパスフィルタ301は、第1のデジタルフィルタの一例である。カメラ側ローパスフィルタ307は大2のデジタルフィルタの一例である。
図4は、デジタルフィルタのブロック図を示す。このデジタルフィルタは、a、b、cの係数によって決定されるカットオフ周波数で入力X[n]の特定帯域成分をカットして出力Y[n]を算出する。中間値404はフィルタ内部状態を表し、フィルタ処理の度、つまり周期的に更新される値である。レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報は、図4に示すデジタルフィルタの内部構成のうち、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数の係数値401、402、403及びデジタルフィルタ内の中間演算値である中間値404である。係数値401、402、403はカットオフ周波数に関する情報の一例である。中間値404は、中間値に関する情報の一例である。
カメラ側システム制御部5は、レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報を、カメラ側ローパスフィルタ307に設定することで、レンズ側ローパスフィルタ301及びカメラ側ローパスフィルタ307のフィルタ特性をそろえる。また、制御方式切替判定部314は、角速度から角度目標値を算出するための、カメラ側目標生成部308の内部の積分器の初期値を0に設定する。制御方式切替判定部314は、レリーズスイッチ情報に基づき、撮影状態がエーミング中であるか、露光中であるかを判定する。例えば、レリーズスイッチ情報がオフであればエーミング中であり、レリーズスイッチ情報がオンであれば露光中である。尚、ライブビュー表示を行う場合は撮像素子の露光はされるが、この露光により取得された画像はメモリ部8に記録されない。本発明及び本明細書では、特に断りがない限り、露光中とは、メモリ部8に記録するための画像を撮影するための露光であり、ユーザまたはカメラ側システム制御部5からの撮影指示に伴う露光が行われている間のことを指す。制御方式切替判定部314は、撮影状態に基づき制御信号切替部310のスイッチ方向を選択することで、カメラ本体1側の振れ補正制御の方式を切り替える。
制御方式切替判定部314は、レリーズスイッチ情報以外の情報に基づき、撮影状態がエーミング中であるか、露光中であるかを判定するものであってもよい。例えば、制御方式切替判定部314は、撮影者による撮影を指示する操作をカメラ側操作部9で受け付けたことに応じて、撮影状態がエーミング中であるか、露光中であるかを判定するものであってもよい。撮影者による撮影を指示する操作は、カメラ側操作部9が含むシャッターボタンを押下する操作であってもよい。撮影者による撮影を指示する操作は、カメラ側操作部9が含むタッチパネルにタッチする操作であってもよい。
カメラシステム制御部5は、撮影状態がエーミング中であると判定すると、カメラ振れ検出部12、カメラ側ローパスフィルタ307、及びカメラ側目標生成部308によるカメラ側振れ補正目標値の演算を停止する。0信号発生部309により出力される信号をカメラ側振れ目標値として選択する。このとき、制御方式切替判定部314は、制御信号切替部310により0信号発生部309側を選択する。カメラシステム制御部5は、加算器312により、0信号発生部309で生成されたカメラ側振れ目標値から撮像素子位置検出部21による位置情報を減算した信号を出力する。カメラシステム制御部5は、カメラ側サーボ制御器313により、加算器312の出力信号に基づき、撮像素子振れ補正部13を駆動させるための駆動信号を生成する。カメラシステム制御部5は、この駆動信号で撮像素子振れ補正部13を駆動する。このようにして、エーミング状態においては、レンズ振れ補正部18は、高周波振れ信号に基づいて振れ補正を行う。一方、エーミング状態においては、撮像素子振れ補正部13は、0信号発生部309により生成される0信号(撮像素子振れ補正部13の駆動できる範囲の中心を示す信号)で駆動されることで、振れ補正を停止する。なおカメラ側サーボ制御器313は、公知のPID制御器のようなフィードバック制御器で構成できる。
次に、図3Bを参照して、露光時(撮影中)の振れ補正について説明する。
カメラシステム制御部5は、交換レンズ2側をスレーブ、カメラ本体1側をマスタとして、電気接点14を介して通信によりレンズシステム制御部15へレリーズスイッチ情報を送信する。
レンズシステム制御部15は、制御方式切替判定部314で撮影状態が露光中であると判定すると、その判定時点でフィルタカットオフ決定部306が決定したカットオフ周波数でカットオフするようにレンズ側ローパスフィルタ301を固定する。レンズシステム制御部15は、撮影状態が露光中になった後も、エーミング中と同様に、レンズ振れ補正部18を駆動させるための駆動信号を生成し、この駆動信号でレンズ振れ補正部18を駆動して振れ補正を行う。また、レンズシステム制御部15は、レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報のカメラ側システム制御部5への通信による送信を停止する。
カメラシステム制御部5は、制御方式切替判定部314で撮影状態が露光中であると判定すると、エーミング中に行っていた動作を停止する。ここで停止するエーミング中に行っていた動作とは、例えば、レンズシステム制御部15から受信したレンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報のカメラ側ローパスフィルタ307へ設定する動作である。また、ここで停止するエーミング中に行っていた動作とは、例えば、制御方式切替判定部314により、カメラ側目標生成部308の内部の、角速度から角度目標値を算出するための積分器の初期値を0に設定する動作である。さらに、制御方式切替判定部314は、撮影状態が露光中であると判定すると、制御信号切替部310によりカメラ側目標生成部308側を選択する。
カメラシステム制御部5は、カメラ振れ検出部12から振れ信号を取得し、取得した振れ信号からレンズ側ローパスフィルタ301とフィルタ特性をそろえたカメラ側ローパスフィルタ307により低周波振れ信号を分離する。振れ信号は振れ情報の一例である。低周波振れ信号は、振れ情報の第2の成分の一例である。カメラ側目標生成部308は、内部の積分器により、低周波振れ信号の角速度振れ情報を積分することで角度振れ情報に変換し、これにより低周波振れ量を算出する。さらにカメラ側目標生成部308は、低周波振れ量、及びレンズシステム制御部15から受信した焦点距離情報を基に低周波振れ補正信号を算出する。カメラ側目標生成部308の積分器は、エーミング中に初期値を0に設定されているため、露光中は0を初期値としてカメラ側ローパスフィルタ307により分離した低周波振れ信号を積分することで、低周波振れ補正信号を算出する。
カメラシステム制御部5は、カメラ側目標生成部308により算出された低周波振れ補正信号をカメラ側振れ目標値とする。カメラシステム制御部5は、カメラ側サーボ制御器313により、カメラ側振れ目標値から撮像素子位置検出部21による位置情報を加算器312で減算した信号に基づき、撮像素子振れ補正部13を駆動させるための駆動信号を生成する。カメラシステム制御部5は、この駆動信号で撮像素子振れ補正部13を駆動する。このようにして、カメラシステム制御部5は、カメラ振れ検出部12で検出した振れのうち低周波の振れを補正する。なおカメラ側サーボ制御器313は、公知のPID制御器のようなフィードバック制御器で構成できる。
このようにして露光中においては、レンズ振れ補正部18によって高周波振れ信号に基づいて振れ補正を行うとともに、撮像素子振れ補正部13によって低周波振れ信号に基づいて振れ補正を行う。これにより、レンズ振れ検出部17及びカメラ振れ検出部12で検出した振れ量の全周波数帯域において振れ補正を行う。このように本実施例では、エーミング中はレンズ振れ補正部18のみで高周波振れを補正し、撮像素子振れ補正部13は0位置(駆動ストローク中心)に保持する。これにより、レンズ振れ補正部18のストローク端あたりを防止し、撮像素子振れ補正部13の露光中の駆動ストロークを確保することができる。また、露光開始と同時にレンズ振れ補正部18と撮像素子振れ補正部13を駆動ストローク中心から同時に駆動することで、露光中の振れ補正範囲を広げることができ、露光中の振れ補正性能を向上することができる。
次に、以上のように構成される撮像装置100における振れ補正処理について図1A及び図1Bのフローチャートで説明する。以下、図1A及び図1Bを用いて順を追って説明する。
図1Aは、レンズ側システム制御部15による処理であり、図1Bはカメラ側システム制御部5による処理である。図1Aの処理及び図1Bの処理は、並列に実行される。また、図1Aの交換レンズ2側の処理のステップS4以降の処理、及び図1Bのカメラ本体1側の処理のステップS21以降の処理は、一定の周期で繰り返し実行される。
まず、カメラ側システム制御部5は、撮影者による電源投入をカメラ側操作部9で受け付けると、ステップS18によりカメラ本体1側の処理を開始する。カメラ本体1は、電気接点14を介して交換レンズ2に電源供給を行う。また、カメラ側システム制御部5は、電気接点14を介してレンズ側システム制御部15に処理の開始を通知する。これを受けたレンズ側システム制御部15は、ステップS1により交換レンズ2側の処理を開始する。
カメラ側システム制御部5は、ステップS19において、電源オフを監視し、カメラ側操作部9で電源オフを受け付けた場合は、ステップS34に進み、処理を停止する。カメラ側システム制御部5は、ステップS19において、カメラ側操作部9で電源オフを受け付けていない場合は、ステップS20へ進み、処理を継続する。
カメラ側システム制御部5は、撮影者によるカメラ側操作部9への操作に応じて、振れ補正を実行する場合(振れ補正機能オン)と、振れ補正を実行しない場合(振れ補正機能オフ)とを選択して制御する。カメラ側システム制御部5は、ステップS20において、カメラ側操作部9で振れ補正機能オフを受け付けた場合は、ステップS34に進み、処理を停止する。カメラ側システム制御部5は、ステップS20において、カメラ側操作部9で振れ補正機能オフを受け付けていない場合は、ステップS21へ進み、処理を継続する。
カメラ側システム制御部5は、ステップS21において、交換レンズ2側の処理に必要なカメラ本体1側情報を、電気接点14を介した通信により交換レンズ2側へ送信済みであるかを確認する。カメラ側システム制御部5は、カメラ本体1側情報を送信済みである場合には、処理をステップS24へと進める。カメラ側システム制御部5は、カメラ本体1側情報を送信済みでない場合には、処理をステップS22へと進める。
レンズ側システム制御部15がカメラ本体1側情報を使用できるように、カメラ側システム制御部5は、交換レンズ2側の処理が開始する前(例えば、電源投入直後)に、カメラ本体1側情報を、電気接点14を介した通信により交換レンズ2側へ送信する。カメラ側システム制御部5は、ステップS22において、カメラ本体1側情報を、電気接点14を介した通信により交換レンズ2側へ送信する。カメラ本体1側情報は、例えば、カメラ本体1のカメラ振れ検出部12の性能に関する情報を含む。レンズ側システム制御部15は、例えば、カメラ振れ検出部12の性能に関する情報を、カメラ振れ検出部12とレンズ振れ検出部17との精度差を判定するために用いる。
例えば、カメラ側システム制御部5は、カメラ振れ検出部12のノイズ特性情報及び/又は製品型番などの情報を交換レンズ2側へ送信する。レンズ側システム制御部15は、受信した情報を、レンズ側システム制御部15で保持している製品型番と性能データとの対応表に照合するなどして、カメラ振れ検出部12の性能データを取得し、これを利用する。
カメラ側システム制御部5は、ステップS23において、撮像素子振れ補正部13の最大駆動ストローク情報を、交換レンズ2側へ送信する。撮像素子の大きさなどメカ的な制約により、撮像素子振れ補正部13の最大駆動ストロークは、カメラ本体ごとに異なる場合がある。このため、カメラ側システム制御部5は、撮像素子振れ補正部13の最大駆動ストローク情報を交換レンズ2側へ通知する。
次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS24において、交換レンズ2側から電気接点14を介した通信により送信される焦点距離情報を受信する。次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS25において、カメラ振れ検出部12によりカメラ側振れ量を取得する。次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS26において、カメラ側操作部9でレリーズスイッチの押下を受け付けたか否かの情報を取得し、これに基づき制御方式切替判定部314により露光中であるか、エーミング中であるかを判定する。ステップS26でエーミング中であると判定された場合、カメラ側システム制御部5は、ステップS27において、交換レンズ2側からレンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性情報を取得し、これをカメラ側ローパスフィルタ307に設定する。さらに、カメラ側システム制御部5は、ステップS28において、カメラ側目標生成部308の内部の、角速度から角度変換するための積分器の積分初期値を0にクリアする。次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS29において、0信号発生部309で生成される0信号を、制御信号切替部310により、カメラ側振れ目標値として選択する。
カメラ側システム制御部5は、ステップS30において、撮像素子位置検出部21で撮像素子6の位置を取得する。次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS31において、0信号発生部309で生成した0信号と撮像素子6の位置とを比較し、カメラ側サーボ制御器313によりフィードバック制御量を演算する。カメラ側システム制御部5は、ステップS32において、ステップS31で演算したフィードバック制御量に応じて撮像素子振れ補正部13を駆動することで、撮像素子6を0位置に保持する。
ステップS26で露光中であると判定された場合、カメラ側システム制御部5は、ステップS35において、カメラ側ローパスフィルタ307により、ステップS25で取得したカメラ側振れ量から低周波成分を分離する。さらに、カメラ側システム制御部5は、カメラ側目標生成部308により、低周波振れ量を算出する。さらに、カメラ側システム制御部5は、カメラ側目標生成部308で算出した低周波振れ量を、制御信号切替部310により、カメラ側振れ目標値として選択する。
次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS30において、撮像素子位置検出部21で撮像素子6の位置を取得する。次に、カメラ側システム制御部5は、ステップS31において、カメラ側目標生成部308で算出した低周波振れ量と撮像素子6の位置とを比較し、カメラ側サーボ制御器313によりフィードバック制御量を演算する。カメラ側システム制御部5は、ステップS32において、ステップS31で演算したフィードバック制御量に応じて撮像素子振れ補正部13を駆動することで、低周波な振れを補正する。
次に、カメラ本体1側の処理と並列に実行されるレンズ側システム制御部15による処理について、図1Aを用いて説明する。
まず、カメラ本体1から交換レンズ2への電源供給が開始され、処理の開始を通知されると、レンズ側システム制御部15は、ステップS1により交換レンズ2側の処理を開始する。
レンズ側システム制御部15は、ステップS2において、電源オフを監視し、カメラ側操作部9で電源オフを受け付けた場合は、ステップS17に進み、処理を停止する。レンズ側システム制御部15は、ステップS2において、カメラ側操作部9で電源オフを受け付けていない場合は、ステップS3へ進み、処理を継続する。
レンズ側システム制御部15は、撮影者によるカメラ側操作部9への操作に応じて、振れ補正を実行する場合(振れ補正機能オン)と、振れ補正を実行しない場合(振れ補正機能オフ)とを選択して制御する。レンズ側システム制御部15は、ステップS3において、カメラ側操作部9で振れ補正機能オフを受け付けた場合は、ステップS17に進み、処理を停止する。レンズ側システム制御部15は、ステップS3において、カメラ側操作部9で振れ補正機能オフを受け付けていない場合は、ステップS4へ進み、処理を継続する。
レンズ側システム制御部15は、ステップS4において、レンズ振れ検出部17により、振れを検出する。レンズ側システム制御部15は、ステップS5において、カメラ側システム制御部5がステップS22で送信したカメラ本体1側情報を取得する。レンズ側システム制御部15は、ステップS6において、焦点距離変更部22から焦点距離情報を取得する。レンズ側システム制御部15は、ステップS7において、カメラ本体1側から撮像素子振れ補正部ストローク情報を取得する。ステップS5及びステップS7の処理で取得する情報は、カメラ本体1側から通信により取得する情報であるため、カメラ本体1側からの情報送信が完了してから交換レンズ2側の情報取得が実施されるようにする。
次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS8において、制御方式切替判定部314で露光中であるか。エーミング中であるかを判定した結果を、電気接点14を介した通信により取得し、これに応じた処理を実行する。ステップS8でエーミング中であると判定された場合、レンズ側システム制御部15は、処理をステップS9へと進める。
レンズ側システム制御部15は、ステップS9において、フィルタカットオフ決定部306により、上述のようにレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を決定する。なお、具体的には、フィルタカットオフ決定部306は、撮像装置100のパンニング制御によるカットオフ周波数の変動範囲(上限値及び下限値)を決定する。フィルタカットオフ決定部306は、決定したカットオフ周波数の変動範囲内で、既知のパンニング制御の手法によってレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフを変更する。このようにすることによって、パンニング動作などの大きな振れが生じた際にレンズ側振れ補正部18が駆動ストローク端に張り付いてしまい振れ補正性能が低下してしまうという課題を解消することができる。既知のパンニング制御におけるパンニング動作の検出条件は、例えば、レンズ振れ検出部17の検出振れ量が所定の値を所定時間超えた時(大きな振れを検出した時)とすることができる。また、既知のパンニング制御におけるパンニング動作の検出条件は、以下のようにすることができる。パンニング動作の検出条件は、例えば、レンズ側目標生成部303により算出されるレンズ振れ補正部18の目標位置が所定以上となった時(レンズ振れ補正部18の位置が駆動可能なストローク端に近づいた時)とすることができる。
レンズ側システム制御部15は、パンニング動作を検出するとレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を高域側へ変更することで、レンズ側振れ補正部18の位置を駆動可能なストロークの中心付近に戻す処理を行う。
次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS10において、ステップS9で決定したレンズ側ローパスフィルタ31に関する情報(カットオフ周波数及び中間値情報)を、電気接点14を介した通信によってカメラシステム制御部5へ送信する。その後、レンズ側システム制御部15は、ステップS11において、ステップS9で決定したカットオフ周波数をレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数に設定する。その後、レンズ側システム制御部15は、ステップS11において、レンズ振れ検出部17による振れ情報からレンズ側ローパスフィルタ301により低周波振れ量を算出する。
次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS12において、加算器302により、レンズ振れ検出部17による振れ情報からレンズ側ローパスフィルタ301による低周波振れ量を減算することで高周波振れ量を算出する。次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS13において、レンズ側目標生成部303により、加算器302による高周波振れ量を積分することでレンズ側目標値を算出する。次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS14において、レンズ位置検出部20により、レンズ振れ補正部18の位置(すなわち防振レンズユニット19の位置)を取得する。次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS15において、ステップS14で取得したレンズ振れ補正部18の位置と、ステップS13で算出したレンズ側目標値と、を基に、レンズ側サーボ制御部305によりフィードバック制御量を演算する。次に、レンズ側システム制御部15は、ステップS16において、ステップS15で演算したフィードバック制御量に応じてレンズ振れ補正部18を駆動することで、高周波な振れを補正する。
一方、ステップS8で露光中であると判定された場合、レンズ側システム制御部15は、フィルタカットオフ決定部306によるパンニング制御を停止する。その後、レンズ側システム制御部15は、露光中であると判定する直前のエーミング中にフィルタカットオフ決定部306で決定したフィルタカットオフ周波数に、レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性を固定する。その後、レンズ側システム制御部15は、処理をステップS11へと進める。
以降、レンズ側システム制御部15は、ステップS11からステップS16において、エーミング中と同様にレンズ振れ補正部18を駆動することで、高周波な振れを補正する。
以上のように撮像装置100は、エーミング中はレンズ側振れ補正部18で高周波振れを補正し、露光中はレンズ側振れ補正部18で高周波振れを補正するとともに撮像素子振れ補正部13で低周波振れを補正することで全周波数において振れを補正する。
次に、図1AのステップS9におけるレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの上限、下限の設定に関して図5を用いて説明する。図5(A)、図5(B)及び図5(C)は実施例1のレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの上下限設定と撮影条件の関係を表す図である。それぞれの条件における設定について順に説明する。
[撮像素子振れ補正部13のストロークとレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係]
図5(A)は、撮像素子振れ補正部13のストロークとレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係を示す図である。図5(A)において、横軸は撮像素子振れ補正部13の駆動ストロークを表し、縦軸はレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数の上下限値を表している。
レンズシステム制御部15は、撮像素子振れ補正部13のストロークが大きくなるにつれてレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を高くする。撮像装置100は、撮像素子振れ補正部13のストロークを検出する手段を備え、検出結果に応じてカットオフ周波数を調節してもよい。レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数は、振れ量のうちどの周波数までの低周波成分を撮像素子振れ補正部13で補正し、残りの高周波成分をレンズ振れ補正部18で補正するかを決定する。このため、撮像素子振れ補正部13のストロークが小さい場合に比べて、撮像素子振れ補正部13のストロークが大きくなるにつれて、より多くの低周波成分を撮像素子振れ補正部13で補正することができ、補正を分担可能である。レンズシステム制御部15は、カットオフ周波数を連続的に高くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に高くする制御を実行してもよい。
一般的に手振れ信号は、振れの低周波成分の方が高周波成分よりも振幅が大きくなる傾向がある。このため、2つの振れ補正部のうち、低周波成分の補正を受け持つ振れ補正部の方が大きく動くことができるのが望ましい。従って、本実施例によれば、撮像素子振れ補正部ストロークが大きい場合には、低周波成分を撮像素子振れ補正部13が受け持つことでレンズ振れ補正部18のストロークに余裕が多くなり、エーミング中の振れ補正性能を向上させることができる。
[レンズ振れ検出部17とカメラ振れ検出部12の性能差とレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係]
図5(B)は、レンズ振れ検出部17とカメラ振れ検出部12の性能差とレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係を示す図である。図5(B)において、横軸は交換レンズ2とカメラ本体1の振れ検出性能の差を表し、縦軸はレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数の上下限値を表している。
ここで、カメラ振れ検出部12の性能に比べてレンズ振れ検出部17の性能が低い場合を、第1の性能差の場合とする。また、カメラ振れ検出部12の性能に比べてレンズ振れ検出部17の性能が高い場合を、第2の性能差の場合とする。レンズシステム制御部15は、第1の性能差の場合には、第2の性能差の場合に比べて、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を高くする。撮像装置100は、カメラ振れ検出部12及びレンズ振れ検出部17の性能を取得する手段を備え、取得結果に応じてカットオフ周波数を調節してもよい。振れ検出部の性能とは、例えば、振れ検出部の低周波ノイズ特性を表し、温度ドリフト性能、低周波揺らぎの大きさ、ノイズの大きさなどである。性能が低いとは低周波ノイズが大きいということである。レンズシステム制御部15は、カットオフ周波数を連続的に高くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に高くする制御を実行してもよい。
レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数は、振れ量のうちどの周波数までの低周波成分を撮像素子振れ補正部13で補正し、残りの高周波成分をレンズ振れ補正部18で補正するかを決定する。このため、カメラ振れ検出部12に比べてレンズ振れ検出部17の性能が低い(低周波ノイズが大きい)場合には、性能が高い(低周波ノイズが小さい)カメラ振れ検出部12で検出した振れ量により低周波振れ補正を行った方が、振れ補正性能が向上する。このため、カメラ振れ検出部12に比べてレンズ振れ検出部17の性能が低い場合には、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を高くすることで、レンズ振れ検出部17の低周波成分を使用しないようにする。
[焦点距離とレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係]
図5(C)は、焦点距離とレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフの関係を示す図である。図5(C)において、横軸は焦点距離を表し、縦軸はレンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数の上下限値を表している。
レンズシステム制御部15は、焦点距離が短くなるにつれて、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数を高くする。撮像装置100は、焦点距離を取得する手段を備え、取得結果に応じてカットオフ周波数を調節してもよい。レンズシステム制御部15は、カットオフ周波数を連続的に高くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に高くする制御を実行してもよい。
レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数は、振れ量のうちどの周波数までの低周波成分を撮像素子振れ補正部13で補正し、残りの高周波成分をレンズ振れ補正部18で補正するかを決定する。このため、撮像素子振れ補正部13のストロークが小さい場合に比べて、撮像素子振れ補正部13のストロークが大きくなるにつれて、より多くの低周波成分を撮像素子振れ補正部13で補正することができ、補正を分担可能である。また、撮像素子振れ補正部13の駆動ストロークは、焦点距離と振れ補正角度(ラジアン単位)との積算になるため、駆動ストロークが同じであれば、焦点距離が短い場合の方が、焦点距離が長い場合に比べてより大きな角度振れを補正可能である。このため、焦点距離が短く撮像素子振れ補正部13のストロークが大きい場合には、低周波成分を撮像素子振れ補正部13が受け持つことで、レンズ振れ補正部18のストロークに余裕が多くなり、エーミング中の振れ補正性能を向上させることができる。
次に、本発明の効果について図6を参照して説明する。図6(A)及び図6(B)は、レンズシステム制御部15及びカメラシステム制御部5による振れ補正目標値信号の一例を表している。図6(A)及び図6(B)において、横軸は時間を表し、縦軸は角度を表す。
この例では、撮像装置100は、エーミング中に、計時開始して2.3秒経過後から2.8秒経過まで、撮影被写体を変更するためのパンニング動作を行っている。その後、撮像装置100は、画角を6deg程度変更した直後の、計時開始して3.0秒経過の時点でカメラ側操作部9によりレリーズスイッチの押下を受け付けて静止画を撮影している。図6(A)及び図6(B)には、この場合の各角度波形を表している。
図6(A)及び図6(B)において、L1は、撮像装置100に加わるブレ角度の波形である。L3は、レンズ側目標生成部303によるレンズ振れ補正部18の高周波振れ補正目標値を表している。L4は、カメラ側目標生成部308による撮像素子振れ補正部13の低周波振れ補正目標値を表している。L5は、L3及びL4を加算した、レンズ振れ補正部18及び撮像素子振れ補正部13による合算振れ補正量を表している。L2は、撮像装置100に加わるブレ角度波形L1と合算振れ補正量L5の差分である振れ補正残りを表している。
本発明の目的の一つは、例えば、レリーズスイッチ押下後の露光中において振れ補正残りL2の変化量を抑制し、撮影画像の振れ影響を低減することである。
図6(A)は、本実施例の撮像装置100による波形を表す。図6(B)は、参考例による波形を表す。図6(B)の参考例は、フィルタカットオフ決定部306によるフィルタ特性で、レンズ側ローパスフィルタ301及びカメラ側ローパスフィルタ307のフィルタ特性を露光前までにそろえる処理を含まない場合の例である。
図6(A)及び図6(B)に示すように、エーミング中は、本実施例及び参考例ともに各波形は同じ挙動となっている。パンニング動作により撮像装置100の角度変化は大きくなる。このときレンズ振れ補正部18の目標位置であるL3は、パンニング制御により、レンズ側ローパスフィルタ301のカットオフ周波数が高周波側へ変更されることで振れの低周波成分を除去され、駆動ストロークの中心に引き戻される。一方、エーミング中は、撮像素子振れ補正部13の目標位置は、0信号発生部309による0目標値に保持されるため、この補正制御は動作しない。これにより、L1及びL5から算出した振れ補正残りL2で示すように、パンニング動作による振れの低周波成分は補正せず、高周波成分のみ補正することで、撮影者が意図した画角変更に対して振れ補正動作が邪魔することなく良好に画角が変更される。
次に、計時開始して3.0秒経過の時点でレリーズスイッチが押下されてからの露光中の波形について説明する。図6(A)では、レンズ振れ補正部18の目標位置であるL3は、パンニング制御により、カットオフ周波数が高周波側へ変更されたままのレンズ側ローパスフィルタ301で演算される。このため、レンズ振れ補正部18の目標位置であるL3は、パンニング制御の停止後も引き続き駆動ストロークの中心に引き戻される。
一方、撮像素子振れ補正部13の目標値であるL4の算出においては、カメラ側システム制御部5は、露光開始前に目標値算出のための積分初期値を0にしている。また、カメラ側システム制御部5は、レンズ側ローパスフィルタ301とカメラ側ローパスフィルタ307のフィルタ特性をそろえる処理行っている。これにより、L4は、パンニング制御の停止後に、L3を駆動ストロークの中心に引き戻す方向とは逆方向に増加するように算出される。従って、L3及びL4を加算した合算振れ補正量L5は、パンニング制御の停止後の露光中において、L3及びL4のそれぞれの補正値が余計な補正量変化を打ち消しあうことで正確な補正量として演算されることができる。
以上の動作によって、本実施例の撮像装置100によれば、露光中において、実際の振れに対して合算補正量L5は誤差を生じることなく、正確に振れ補正を行うことができる。すなわち、本実施例によれば、図6(A)に示すように、露光中において振れ補正残りL2の変化量を抑制することができる。
次に、参考例による露光中の挙動について図6(B)を参照して説明する。参考例において、レンズ振れ補正部18の目標位置L3は、図6(A)と同様に、パンニング制御により、カットオフ周波数が高周波側へ変更されたままのレンズ側ローパスフィルタ301で演算される。このため、レンズ振れ補正部18の目標位置であるL3は、パンニング制御の停止後も引き続き駆動ストロークの中心に引き戻される。
一方、撮像素子振れ補正部13の目標値L4の算出においては、カメラ側システム制御部5は、露光開始前に目標値算出のための積分初期値を0にしている。しかし、参考例では、カメラ側システム制御部5は、レンズ側ローパスフィルタ301とカメラ側ローパスフィルタ307のフィルタ特性をそろえる処理をしない。このため、カメラ側システム制御部5は、パンニング制御の停止後に、カメラ側ローパスフィルタ307に初期状態のフィルタ特性が設定された状態で、カメラ側ローパスフィルタ307による演算を行う。これにより、カメラ側システム制御部5は、カメラ側ローパスフィルタ307のフィルタ特性が、レンズ側ローパスフィルタ301のフィルタ特性とずれた状態で、カメラ側ローパスフィルタ307による演算を行う。カメラ側ローパスフィルタ307に初期状態のフィルタ特性が設定された状態とは、例えば、フィルタのカットオフ周波数はカメラ側ローパスフィルタ307と合わせているが、フィルタの中間値情報が0の状態である。
以上から、参考例では、L3及びL4を加算したレンズ振れ補正部18及び撮像素子振れ補正部13による合算振れ補正量L5は、パンニング制御の停止後の露光中において、L3及びL4の信号処理のずれが発生する。このことにより、参考例では、合算した目標値L5に余計な補正量変化が生じ、振れ補正残りL2は露光中において実際の撮像装置100の振れに対して大きく誤差のある状態になる。このため、参考例では、パンニング動作のような大きな振れの入った直後の静止画撮影にあっては、振れ補正性能が低下するおそれが生じる。
以上のように本実施例における交換レンズ2側及びカメラ本体1側の制御によれば、露光中のそれぞれの振れ補正部の同時駆動により、振れ補正範囲を拡大するとともに、パンニング動作後の補正信号のずれを解消し、振れ補正性能を向上することができる。
なお本実施例では、制御方式切替判定部314による制御の切り替え判定として、レリーズスイッチ情報に基づきエーミング中か露光中(静止画露光)かで切り替える例を示した。本発明はこれに限られるものではない。例えば、本発明は、制御方式切替判定部314による制御の切り替え判定として、動画撮影時のレリーズスイッチ情報に基づき動画待機状態か動画記録状態かで切り替えるようにしてもよい。
以下、図7A及び図7Bを参照して、本発明の実施例2の撮像装置について説明する。図7A及び図7Bは、実施例2に係る撮像装置の、振れ補正に係る構成を示すブロック図である。図7Aは、エーミング時(撮影待機状態)の振れ補正に係る構成の状態を示すブロック図である。図7Bは、露光時(撮影中)の振れ補正に係る構成の状態を示すブロック図である。
本実施例において、図3A及び図3Bに示した実施例1との相違は、カメラシステム制御部5とレンズシステム制御部15との配置及び動作が逆になっている点のみである。このため、以下では、実施例1と同さが異なる点のみを説明し、実施例1と同一の動作については、同じ符号を付すことで詳しい説明は省略する。
カメラ本体1側のカメラシステム制御部5は、フィルタカットオフ決定部306を含む。交換レンズ2側のレンズシステム制御部15は、0信号発生部309を含む。交換レンズ2側のレンズシステム制御部15は、制御方式切替判定部314を含む。交換レンズ2側のレンズシステム制御部15は、制御信号切替部310を含む。
エーミング中においては、カメラシステム制御部5は、撮像素子振れ補正部13により高周波振れ補正を行う。このとき、レンズ振れ補正部18は0位置(駆動ストローク中心)に保持する。露光中においては、撮像素子振れ補正部13により高周波振れ補正を行うとともにレンズ振れ補正部18により低周波振れ補正を行う。
カメラ本体1側のフィルタカットオフ決定部306は、エーミング中に、レンズ振れ検出部性能情報、レンズ振れ補正部ストローク情報、焦点距離情報、振れ情報及びカメラ側目標値を基に、カメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数を決定する。レンズ振れ検出部性能情報は、レンズシステム制御部15から電気接点14を介してフィルタカットオフ決定部306に送信される情報である。レンズ振れ補正部ストローク情報は、レンズシステム制御部15から電気接点14を介してフィルタカットオフ決定部306に送信される情報である。焦点距離情報は、フィルタカットオフ決定部306が焦点距離変更部22から取得する情報である。振れ情報は、フィルタカットオフ決定部306がカメラ振れ検出部12から取得する情報である。カメラ側目標値は、フィルタカットオフ決定部306がカメラ側目標生成部308から取得する値である。
その他は実施例1と同じであるため詳細な説明を割愛する。
次に、本実施例におけるカメラ側ローパスフィルタカット307のオフの上限、下限の設定に関して図8を用いて説明する。図8(A)、図8(B)及び図8(C)は、実施例2のカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの上下限設定と撮影条件の関係を表す図である。それぞれの条件における設定について順に説明する。
[レンズ振れ補正部18のストロークとカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係]
図8(A)は、レンズ振れ補正部18のストロークとカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係を示す図である。図8(A)において、横軸はレンズ振れ補正部18の駆動ストロークを表し、縦軸はカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数の上下限値を表している。
カメラシステム制御部5は、レンズ振れ補正部18のストロークが大きくなるにつれてカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数を高くする。本実施例によれば、レンズ振れ補正部ストロークが大きい場合には、低周波成分をレンズ振れ補正部18が受け持つことで撮像素子振れ補正部13のストロークに余裕が多くなり、エーミング中の振れ補正性能を向上させることができる。カメラシステム制御部5は、カットオフ周波数を連続的に高くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に高くする制御を実行してもよい。
[レンズ振れ検出部17とカメラ振れ検出部12の性能差とカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係]
図8(B)は、レンズ振れ検出部17とカメラ振れ検出部12の性能差とカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係を示す図である。図8(B)において、横軸は交換レンズ2とカメラ本体1の振れ検出性能の差を表し、縦軸はカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数の上下限値を表している。
ここで、レンズ振れ検出部17の性能に比べてカメラ振れ検出部12の性能が低い場合を、第3の性能差の場合とする。また、レンズ振れ検出部17の性能に比べてカメラ振れ検出部12の性能が高い場合を、第4の性能差の場合とする。カメラシステム制御部5は、第3の性能差の場合には、第4の性能差の場合に比べて、カメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数を高くする。このため、レンズ振れ検出部17の性能に比べてカメラ振れ検出部12の性能が低い場合には、カメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数を高くすることで、カメラ振れ検出部12の低周波成分を使用しないようにする。カメラシステム制御部5は、カットオフ周波数を連続的に高くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に高くする制御を実行してもよい。
[焦点距離とカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係]
図8(C)は、焦点距離とカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフの関係を示す図である。図8(C)において、横軸は焦点距離を表し、縦軸はカメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数の上下限値を表している。
カメラシステム制御部5は、焦点距離が短くなるにつれて、カメラ側ローパスフィルタ307のカットオフ周波数を低くする。焦点距離が短く撮像素子振れ補正部13のストロークが大きい場合には、低周波成分を撮像素子振れ補正部13が受け持つことで、レンズ振れ補正部18のストロークに余裕が多くなり、エーミング中の振れ補正性能を向上させることができる。カメラシステム制御部5は、カットオフ周波数を連続的に低くする制御を実行してもよいし、カットオフ周波数を段階的に低くする制御を実行してもよい。
以上により、実施例2によれば、実施例1と同様に、振れ補正範囲を拡大するとともに、パンニング動作後の補正信号のずれを解消し、振れ補正性能を向上することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 カメラ本体
2 交換レンズ
3 撮影光学系
4 光軸
5 カメラシステム制御部
6 撮像素子
12 カメラ振れ検出部
13 撮像素子振れ補正部
15 レンズシステム制御部
17 レンズ振れ検出部
18 レンズ振れ補正部
19 防振レンズユニット

Claims (13)

  1. 撮像装置に装着可能なレンズ装置であって、
    フィルタ特性情報を決定する決定手段と、
    第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報と前記決定手段により決定された前記フィルタ特性情報とを用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得手段と、
    前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正手段と、
    前記撮像装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記第1の取得手段は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第1の成分を分離する第1の分離手段を有し、
    前記撮像装置が、撮影待機状態では振れによる画像ブレを補正せず、撮影状態で前記画像ブレを補正する第2の補正手段を備える場合、
    前記決定手段は、
    前記撮像装置の振れ量が所定の値を所定時間超えていない場合よりも、前記振れ量が前記所定の値を前記所定時間超えている場合の方が前記第1の成分の下限値が高域側となるように前記フィルタ特性を決定し、
    前記第1の取得手段は、
    前記撮影待機状態において、前記第1の成分を用いて前記第1の振れ補正量を算出し、
    前記第1の補正手段は、前記撮影待機状態と前記撮影状態とで前記第1の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、
    前記通信手段は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記撮像装置に周期的に送信することを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記第1の分離手段は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第3の成分を分離する第1のデジタルフィルタと、前記第1の検出手段による振れ情報から前記第3の成分を減算して前記第1の成分とする加算器と、を有し、
    前記フィルタ特性情報は、前記第1のデジタルフィルタのカットオフ周波数および中間値に関する情報である
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記通信手段は、前記撮像装置が備える前記第2の補正手段のストロークを示す情報を取得し、
    前記第1の取得手段は、前記第2の補正手段のストロークを示す情報に基づいて前記カットオフ周波数を設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のレンズ装置。
  4. 前記通信手段は、前記撮像装置が備え、前記撮像装置の振れを検出する第2の検出手段の性能を示す情報を取得し、
    前記第1の取得手段は、前記第1の検出手段と前記第2の検出手段の性能差が、前記第2の検出手段に比べて前記第1の検出手段が低い場合には、前記第2の検出手段に比べて前記第1の検出手段が高い場合に比べて、前記カットオフ周波数を高くする制御を行うことを特徴とする請求項2又は3に記載のレンズ装置。
  5. 前記第1の取得手段は、焦点距離が短くなるにつれて前記カットオフ周波数を高くする制御を行う
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載のレンズ装置。
  6. レンズ装置が脱着可能な撮像装置であって、
    第2の検出手段で検出した第2の振れの振れ情報を用いて第2の振れ補正量を算出する第2の取得手段と、
    前記第2の振れ補正量に基づいて第2の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第2の補正手段と、
    前記レンズ装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記第2の取得手段は、前記通信手段を介して前記レンズ装置から受信したフィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から第2の成分を分離する第2の分離手段を有し、
    前記レンズ装置が、撮影待機状態と撮影状態とで前記画像ブレを補正する第1の補正手段を備える場合、
    前記第2の補正手段は、前記撮影待機状態では前記第2の振れ補正量に基づく前記第2の補正部材の移動を停止し、
    前記第2の取得手段は、撮影状態において、前記第2の成分を用いて前記第2の補正手段に対する振れ補正量を算出し、
    前記第2の補正手段は、前記撮影状態において、前記第2の取得手段により算出された前記振れ補正量に基づいて前記画像ブレを補正することを特徴とする撮像装置。
  7. 前記第2の分離手段は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から前記第2の成分を分離する第2のデジタルフィルタを有し、
    前記フィルタ特性情報は、前記レンズ装置が有する第1のデジタルフィルタのカットオフ周波数および中間値に関する情報であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. レンズ装置が脱着可能な撮像装置であって、
    フィルタ特性情報を決定する決定手段と、
    第2の検出手段で検出した第2の振れの振れ情報と前記決定手段により決定された前記フィルタ特性情報とを用いて第2の振れ補正量を算出する第2の取得手段と、
    前記第2の振れ補正量に基づいて第2の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第2の補正手段と、
    前記レンズ装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記第2の取得手段は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から第2の成分を分離する第2の分離手段を有し、
    前記レンズ装置が、撮影待機状態では振れによる画像ブレを補正せず、撮影状態で前記画像ブレを補正する第1の補正手段を備える場合、
    前記決定手段は、
    前記撮像装置の振れ量が所定の値を所定時間超えていない場合よりも、前記振れ量が前記所定の値を前記所定時間超えている場合の方が前記第2の成分の下限値が高域側となるように前記フィルタ特性を決定し、
    前記第2の取得手段は、
    前記撮影待機状態において、前記第2の成分を用いて前記第2の振れ補正量を算出し、
    前記第2の補正手段は、前記撮影待機状態と前記撮影状態とで前記第2の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、
    前記通信手段は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記レンズ装置に周期的に送信することを特徴とする撮像装置。
  9. 撮像装置に装着可能なレンズ装置であって、
    第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報を用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得手段と、
    前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正手段と、
    前記撮像装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記撮像装置が、撮影待機状態と撮影状態とで前記画像ブレを補正する第2の補正手段を備える場合、
    前記第1の補正手段は、前記撮影待機状態では前記第1の振れ補正量に基づく前記第1の補正部材の移動を停止し、
    前記第1の取得手段は、前記通信手段を介して前記撮像装置から受信したフィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第1の成分を分離する第1の分離手段を有し、
    前記第1の取得手段は、前記撮影状態において、前記第1の成分を用いて前記第1の補正手段に対する振れ補正量を算出し、
    前記第1の補正手段は、前記撮影状態において、前記第1の取得手段により算出された前記振れ補正量に基づいて前記画像ブレを補正することを特徴とするレンズ装置。
  10. 撮像装置と、前記撮像装置に装着可能なレンズ装置とを備え、
    前記レンズ装置は、
    第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報を用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得手段と、
    前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正手段と、
    前記撮像装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記撮像装置は、
    第2の検出手段で検出した第2の振れの振れ情報を用いて第2の振れ補正量を算出する第2の取得手段と、
    前記第2の振れ補正量に基づいて第2の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第2の補正手段と、
    前記レンズ装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記第1の取得手段は、周期的に更新されるフィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第1の成分を分離し、撮影待機状態において、前記第1の成分を用いて前記第1の振れ補正量を算出し、
    前記第1の補正手段は、前記撮影待機状態と撮影状態とで前記第1の振れ補正量に基づいて前記第1の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、
    前記レンズ装置の通信手段は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記撮像装置に周期的に送信し、
    前記第2の補正手段は、撮影待機状態では前記第2の振れ補正量に基づく前記第2の補正部材の移動を停止し、
    前記第2の取得手段は、撮影状態において、前記通信手段を介して前記レンズ装置から受信したフィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から分離した第2の成分を用いて前記第2の補正手段に対する振れ補正量を算出し、
    前記第2の補正手段は、前記撮影状態において、前記第2の取得手段により算出された前記振れ補正量に基づいて前記画像ブレを補正することを特徴とする撮像システム。
  11. 撮像装置と、前記撮像装置に装着可能なレンズ装置とを備え、
    前記レンズ装置は、
    第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報を用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得手段と、
    前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正手段と、
    前記撮像装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記撮像装置は、
    第2の検出手段で検出した第2の振れの振れ情報を用いて第2の振れ補正量を算出する第2の取得手段と、
    前記第2の振れ補正量に基づいて第2の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第2の補正手段と、
    前記レンズ装置と通信可能な通信手段と、
    を有し、
    前記第2の取得手段は、周期的に更新されるフィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から第2の成分を分離し、撮影待機状態において、前記第2の成分を用いて前記第2の振れ補正量を算出し、
    前記第2の補正手段は、前記撮影待機状態と撮影状態とで前記第2の振れ補正量に基づいて前記第2の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、
    前記撮像装置の通信手段は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記レンズ装置に周期的に送信し、
    前記第1の補正手段は、前記撮影待機状態では前記第1の振れ補正量に基づく前記第1の補正部材の移動を停止し、
    前記第1の取得手段は、前記撮影状態において、前記撮像装置から受信した前記フィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から分離した第1の成分に基づいて前記第1の補正手段に対する振れ補正量を算出し、
    前記第1の補正手段は、前記撮影状態において、前記第1の取得手段により算出された前記振れ補正量に基づいて前記画像ブレを補正することを特徴とする撮像システム。
  12. 撮像装置に装着可能なレンズ装置により実行される制御方法であって、
    フィルタ特性情報を決定する決定工程と、
    第1の検出手段で検出した第1の振れの振れ情報と前記決定工程により決定された前記フィルタ特性情報とを用いて第1の振れ補正量を算出する第1の取得工程と、
    前記第1の振れ補正量に基づいて第1の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第1の補正工程と、
    撮影待機状態において前記撮像装置と通信する通信工程と、
    を有し、
    前記第1の取得工程は、前記フィルタ特性情報を用いて前記第1の検出手段による振れ情報から第1の成分を分離する第1の分離工程を有し、
    前記撮像装置が、撮影待機状態では振れによる画像ブレを補正せず、撮影状態で前記画像ブレを補正する第2の補正工程を備える場合、
    前記決定工程は、
    前記撮像装置の振れ量が所定の値を所定時間超えていない場合よりも、前記振れ量が前記所定の値を前記所定時間超えている場合の方が前記第1の成分の下限値が高域側となるように前記フィルタ特性を決定し、
    前記第1の取得工程は、
    前記撮影待機状態において、前記第1の成分を用いて前記第1の振れ補正量を算出し、
    前記第1の補正工程は、前記撮影待機状態と前記撮影状態とで前記第1の補正部材を移動させることにより、前記画像ブレを補正し、
    前記通信工程は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記撮像装置に周期的に送信する
    ことを特徴とする制御方法。
  13. レンズ装置が脱着可能な撮像装置により実行される制御方法であって、
    第2の検出手段で検出した第2の振れの振れ情報を用いて第2の振れ補正量を算出する第2の取得工程と、
    前記第2の振れ補正量に基づいて第2の補正部材を移動させることにより、振れによる画像ブレを補正する第2の補正工程と、
    撮影待機状態において前記レンズ装置と通信する通信工程と、
    を有し、
    前記第2の取得工程は、周期的に更新されるフィルタ特性情報を用いて前記第2の検出手段による振れ情報から第2の成分を分離する第2の分離工程を有し、
    前記レンズ装置が、撮影待機状態と撮影状態とで前記画像ブレを補正する第1の補正工程を備える場合、
    前記第2の補正工程は、前記撮影待機状態では前記第2の振れ補正量に基づく前記第2の補正部材の移動を停止し、
    前記第2の取得工程は、撮影待機状態において、前記第2の成分を用いて前記第2の振れ補正量を算出し、
    前記第2の補正工程は、前記撮影状態において、前記第2の取得工程により算出された前記振れ補正量に基づいて前記画像ブレを補正し、
    前記通信工程は、前記撮影待機状態において前記フィルタ特性情報を前記レンズ装置に周期的に送信する
    ことを特徴とする制御方法。
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