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JP7379640B2 - Irak阻害剤としての使用のためのオキサゾール誘導体およびその調製のための方法 - Google Patents

Irak阻害剤としての使用のためのオキサゾール誘導体およびその調製のための方法 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2016年10月26日に出願された米国特許仮出願第62/413,217号の恩典を主張するものであり、その全体は参照により本明細書に組み入れられる。
分野
本開示は、オキサゾール化合物等のインターロイキン受容体関連キナーゼ(IRAK)阻害剤、ならびIRAKに関連する疾患および状態を治療するためのそのような化合物を作製および使用するための方法の態様に関する。
背景
インターロイキン-1受容体関連キナーゼ(IRAK)は、toll様受容体(TLR)およびインターロイキン-1受容体(IL-1R)シグナル伝達プロセスなどの、シグナル伝達プロセスの重要なメディエーターである。IRAKは、炎症、アポトーシス、および細胞分化を制御するシグナル伝達ネットワークの調節に関係づけられている。ヒトゲノム中で4つのIRAK遺伝子(IRAK1、IRAK2、IRAK3およびIRAK4)が同定されており、別個の、重複しない生物学的役割が、試験によって明らかにされている。IRAK1およびIRAK4は、キナーゼ活性を示すことが判明している。
概要
特定の開示される実施形態は、下記式1
Figure 0007379640000001
を有する化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。当業者であれば、式1の範囲内の化合物がその溶媒和物、水和物および/またはプロドラッグでもあり得ることを理解するであろう。式1に関して、R1およびR2の少なくとも一方は芳香族であり、かつ残りのR1またはR2はH、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルである。特定の態様に関して、R1およびR2の一方は、6員窒素含有ヘテロアリール等の窒素含有ヘテロアリールであり、特にピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニル、例えば、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イル、6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3,6-ジフルオロピリジン-2-イル、または3,5-ジフルオロピリジン-2-イル等であり、R1およびR2の他方は、HまたはC1~6アルキルである。R3は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、アミド、芳香族、または芳香脂肪族(araliphatic)である。特定の態様において、R3は、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族、さらに具体的には、R3は、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルである。開示される化合物の例示的な種は、メチル、4-エトキシシクロヘキシル、4-モルホリノシクロブチル、3-エトキシシクロブチル、4-ヒドロキシシクロヘキシル、3-ヒドロキシシクロブチル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル、3-モルホリノシクロヘキシルまたは(2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシルから選択されるR3を有する化合物を含む。R4は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族であるか、またはR1およびR2の一方がR4と一緒になって、かつそれらが結合する原子と一緒になって複素環を形成する。特定の態様において、R4は、HまたはC1~6アルキルであり、典型的にはHである。R5は、Hまたは脂肪族であり、より典型的にはH、C1~6アルキルまたはC1~6ハロアルキルである。環Aは、通常ヘテロアリールであり、より典型的には環Aは、ピラゾリル等の窒素含有ヘテロアリールである。環Aは非置換であってもよい。あるいは、環Aは、脂肪族、ハロゲン、アルキルホスファート、またはアルキルホスホナートから選択される少なくとも1つの置換基等の1~4の置換基で置換されていてもよい。
したがって、特定の開示される態様は、R1およびR2の一方がピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方がHであり;R3がC1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;R4がHであり;R5がHであり;かつ環Aがピラゾリルである、式1を有する化合物に関する。
特定の開示される化合物は、下記式2も有し得る。
Figure 0007379640000002
式中、置換基は式1に関して述べた通りである。
特定の開示される化合物は、下記式3も有し得る。
Figure 0007379640000003
式中、R1~R5は式1および2に関して述べた通りである。式3の各R6は、独立してH、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロ脂肪族、ハロゲン、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ニトロ、-OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである。より典型的には、式3の各R6は、独立してH、ハロゲン、シクロ脂肪族、またはアルキルホスファートもしくはアルキルホスホナートまたはその塩である。
特定の開示される化合物は、下記式4も有し得る。
Figure 0007379640000004
式中、R1~R5は式1~3に関して述べた通りである。各R7、R8、およびR9は独立してH、脂肪族、シクロ脂肪族、ヘテロ脂肪族、ハロゲン、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ニトロ、-OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである。R7は、典型的にはH、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、ヘテロシクロアルキルまたはアラルキル、例えばHであるか、または-CH2OP(O)(OH)2もしくはその塩である。特定の態様は、H、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルから独立して選択されるR8およびR9を有し、より特定の態様は、等しくHであるR8およびR9を有するか、またはR8およびR9の1つがHであり、かつ他方がFであるR8およびR9を有する。
式1の化合物に関して、R1およびR2の一方はヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2は、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルである。R3は、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3である。R4はRa、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3である。R5は、RaまたはRbである。Raは、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000005
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdである。Rcは、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルである。Rdは、それぞれの場合で独立して、-C(O)Raであるか、1、2もしくは3個のReで置換されていてもよいC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70である。Reは、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaである。
本発明に係る化合物は開示される化合物の例示的な種は、N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1R,4r)-4-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;ナトリウム(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;N-(3-(3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(5-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4R)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファート; (4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;ナトリウム(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,3r)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド ギ酸塩;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,4s)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;および2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミドから選択されてもよい。
特定の態様に関して、化合物は、2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド; N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;N-(3-カルバモイル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミドではない。
本開示の化合物は、式1~12のいずれかに従う1つまたは複数の化合物と薬学的に許容される賦形剤とを含む組成物としても製剤化されてもよい。このような組成物は、追加の治療剤も含んでもよい。
このような化合物および組成物を作製または使用するための方法も開示される。例えば、式1~12の範囲内の化合物を使用するための方法の開示される一態様は、式1~12のいずれかまたは全てに従う、1つの化合物、2つもしくは複数の化合物、または少なくとも1つの化合物を含む組成物の有効量を、その必要がある対象に投与する段階を含む。方法は、IRAK1、IRAK2、IRAK3および/またはIRAK4阻害剤を含む、IRAK阻害剤が適用される疾患または状態の治療に特に適し得る。疾患は、自己免疫疾患、炎症性障害、心血管疾患、神経変性障害、アレルギー性疾患、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集疾患、がん、移植、精子運動能、赤血球欠乏、移植片拒絶、肺損傷、呼吸器疾患、虚血状態、細菌感染症、ウイルス感染症、免疫調節障害、またはそれらの組み合わせであり得る。
式1~12に従う化合物を用いるための方法の開示される態様は、IRAKタンパク質と、化合物が0より大きく5μMまでのEC50、典型的には0より大きく1μMまでのEC50を有する、式1~12のいずれか、または全てに従う1つの化合物もしくは複数の化合物、または1つの化合物もしくは複数の化合物を含む組成物の有効量とを、および実質的に1μMより低いEC50を有する多くの開示された化合物とを接触させることによりIRAKタンパク質を阻害する段階も含む。IRAKタンパク質は対象内にあってもよく、または方法はインビトロでIRAKタンパク質と接触させる段階を含んでもよい。
本発明の開示される態様の追加の要素は、参照により本明細書に組み入れられる米国特許出願第15/136,508号によって提供される。
[本発明1001]
下記式1を有する化合物および/またはその塩:
Figure 0007379640000006
式中、
R1およびR2の少なくとも一方は芳香族であり、かつ残りのR1またはR2はH、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、アミド、芳香族、または芳香脂肪族(araliphatic)であり;
R4は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族であるか、またはR1およびR2の一方がR4と一緒になって、かつそれらが結合する原子と一緒になって複素環を形成し;
R5は、Hまたは脂肪族であり;かつ
環Aは、複素環であり;
ただし、化合物は、
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-3-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
ではない。
[本発明1002]
R1およびR2の一方が、窒素含有ヘテロアリールであり、かつR1およびR2の他方が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルである、本発明1001の化合物。
[本発明1003]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルであり、かつR1およびR2の他方が、Hである、本発明1001または1002の化合物。
[本発明1004]
R3が、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族である、本発明1001~1003のいずれかの化合物。
[本発明1005]
R3が、H、C1~6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、本発明1001~1004のいずれかの化合物。
[本発明1006]
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルである、本発明1001~1004のいずれかの化合物。
[本発明1007]
R3が、4-エトキシシクロヘキシル、4-モルホリノシクロヘキシル、3-エトキシシクロブチル、4-ヒドロキシシクロヘキシル、(2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル、3-モルホリノシクロブチル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル、または3-ヒドロキシシクロブチルである、本発明1001~1006のいずれかの化合物。
[本発明1008]
R4が、HまたはC1~6アルキルである、本発明1001~1007のいずれかの化合物。
[本発明1009]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;かつ
R4が、Hである、
本発明1008の化合物。
[本発明1010]
R5が、H、アルキル、またはハロアルキルである、本発明1001~1009のいずれかの化合物。
[本発明1011]
R5が、HまたはC1~6アルキルである、本発明1001~1010のいずれかの化合物。
[本発明1012]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、Hであり;かつ
R5が、Hである、
本発明1011の化合物。
[本発明1013]
環Aが、ヘテロアリールである、本発明1001~1012のいずれかの化合物。
[本発明1014]
環Aが、窒素含有ヘテロアリールである、本発明1013の化合物。
[本発明1015]
環Aが、5員窒素含有ヘテロアリールである、本発明1013の化合物。
[本発明1016]
環Aが、ピラゾリルである、本発明1013の化合物。
[本発明1017]
環Aが、非置換である、本発明1013~1016のいずれかの化合物。
[本発明1018]
環Aが、1~4個の置換基で置換されている、本発明1013~1016のいずれかの化合物。
[本発明1019]
環Aが、ハロゲン、脂肪族置換基、アルキルホスファート、またはアルキルホスホナートから選択される少なくとも1個の置換基で置換されている、本発明1018の化合物。
[本発明1020]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、Hであり;
R5が、Hであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
本発明1013~1018のいずれかの化合物。
[本発明1021]
下記式2
Figure 0007379640000007
を有する、本発明1001~1020のいずれかの化合物。
[本発明1022]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
本発明1021の化合物。
[本発明1023]
下記式3
Figure 0007379640000008
を有し、かつ
各R6が、独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ハロゲン、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである、
本発明1001~1022のいずれかの化合物。
[本発明1024]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
本発明1023の化合物。
[本発明1025]
下記式4
Figure 0007379640000009
を有し、かつ
各R7、R8、およびR9が、独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、ハロゲン、スルホニル、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである、
本発明1001~1024のいずれかの化合物。
[本発明1026]
R7が、H、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、ヘテロシクロアルキルまたはアラルキルである、本発明1025の化合物。
[本発明1027]
R7が、Hであるか、または-CH2OP(O)(OH)2もしくはその塩である、本発明1025~1026のいずれかの化合物。
[本発明1028]
各R8およびR9が、独立してH、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルである、本発明1025~1027のいずれかの化合物。
[本発明1029]
R8およびR9が、Hである、本発明1028の化合物。
[本発明1030]
R8およびR9の一方が、Fであり、かつ他方が、Hである、本発明1028の化合物。
[本発明1031]
R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
本発明1025~1030のいずれかの化合物。
[本発明1032]
R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000010
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;かつ
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaである、
本発明1001~1031のいずれかの化合物。
[本発明1033]
R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
R6が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;C1~6シクロアルキルで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
nおよびmが、独立して1、2または3であり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000011
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaであり;かつ
Rfが、それぞれの場合で独立して、-ORa、-O-M+であり、ここで各M+は独立してアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンである、
本発明1023の化合物。
[本発明1034]
R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
R6が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;C1~6シクロアルキルで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
R7が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
R8およびR9が、独立してRaまたはRbであり;
nおよびmが、独立して1、2または3であり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000012
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaであり;かつ
Rfが、それぞれの場合で独立して、-ORa、-O-M+であり、ここで各M+は独立してアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンである、
本発明1025の化合物。
[本発明1035]
R1およびR2の一方が、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イル、6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3,6-ジフルオロピリジン-2-イル、または3,5-ジフルオロピリジン-2-イルである、本発明1001~1034のいずれかの化合物。
[本発明1036]
R2がHである、本発明1001~1035のいずれかの化合物。
[本発明1037]
下記から選択される、本発明1001の化合物:
II-1:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-2:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-3:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-4:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-5:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1R,4r)-4-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-6:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-7:N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-8:ナトリウム(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
II-9:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-10:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-11:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-12:(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
II-13:N-(3-(3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-14:N-(5-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4R)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-15:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-16:ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファート;
II-17:(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
II-18:ナトリウム(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
II-19:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,3r)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-20:N-(1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-21:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-22:N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-23:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-24:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-25:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-26:N-(1-((1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-27:N-(1-((1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-28:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド ギ酸塩;
II-29:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,4s)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-30:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-31:N-(1-((1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
II-32:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
[本発明1038]
本発明1001~1037のいずれかの化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、組成物。
[本発明1039]
追加の治療剤をさらに含む、本発明1038の組成物。
[本発明1040]
疾患または状態を治療する方法における使用のための、本発明1001~1037のいずれかの化合物または本発明1038~1039のいずれかの組成物。
[本発明1041]
その必要がある対象に前記化合物または組成物の有効量を投与する段階を含む、本発明1040の使用。
[本発明1042]
前記疾患または状態が、IRAK阻害剤を必要とする疾患または状態である、本発明1040の使用。
[本発明1043]
前記疾患が、自己免疫疾患、炎症性障害、心血管疾患、神経変性障害、アレルギー性疾患、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、がん、移植、精子運動能、赤血球欠乏、移植片拒絶、肺損傷、呼吸器疾患、虚血状態、細菌感染症、ウイルス感染症、免疫調節障害、またはそれらの組み合わせである、本発明1042の使用。
[本発明1044]
前記疾患が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、膵炎、カポジ肉腫、骨髄異形成症候群、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症、または喘息である、本発明1042の使用。
[本発明1045]
前記免疫調節障害が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、全身性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、リウマチ熱および感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患、炎症性および過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、じん麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、エリテマトーデス、ざ瘡、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト・小柳・原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アルルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発型喘息および気道過敏症、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症に起因する血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷に関連する腸の病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発神経炎(polyneuritis)、多発神経炎(multiple neuritis)、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤芽球ろう、再生不良性貧血、低形成性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、光線過敏性、皮膚T細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ウェゲナー肉芽腫、シェーグレン症候群、脂肪症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周組織、歯槽骨、歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛の予防もしくは毛髪発生の提供および/もしくは発毛および育毛の促進に関する男性型脱毛症もしくは老人性脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アジソン病、保存、移植、もしくは虚血性疾患後に起こる臓器の虚血再灌流障害、内毒素ショック、偽膜性大腸炎、薬物もしくは放射線に起因する大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬物に起因する中毒症、肺がん、肺気腫、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、老年性黄斑変性症、硝子体瘢痕(vitreal scarring)、角膜アルカリ熱傷、皮膚炎多形性紅斑、線状IgA水疱性皮膚炎およびセメント皮膚炎(cement dermatitis)、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染、加齢、発がん、がん転移、および高山病に起因する疾患、ヒスタミンもしくはロイコトリエンC4放出に起因する疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分的肝臓切除、急性肝壊死、毒素、ウイルス性肝炎、ショック、もしくはアノキシアに起因する壊死、B型ウイルス性肝炎、非A /非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の「急性憎悪」、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染症、HCMV感染症、AIDS、がん、老年認知症、パーキンソン病、外傷、または慢性細菌感染症である、本発明1043の使用。
[本発明1046]
IRAKタンパク質と化合物または組成物の有効量とを接触させる段階を含むIRAKタンパク質を阻害するための方法における使用のための、本発明1001~1037のいずれかの化合物または本発明1038~1039のいずれかの組成物。
[本発明1047]
前記化合物が、0より大きく5μMまでのEC50を有する、本発明1046の使用。
[本発明1048]
前記化合物が、0より大きく1μMまでのEC50を有する、本発明1046の使用。
[本発明1049]
IRAKタンパク質が対象内に存在している、本発明1046~1048のいずれかの使用。
[本発明1050]
IRAKタンパク質と接触させる段階が、IRAKタンパク質とインビトロで接触させることを含む、本発明1046~1049のいずれかの使用。
本発明の上記のおよび他の目的、特徴、および利点は、以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
詳細な説明
I. 定義
用語および方法の以下の説明は、本開示をより良く記載するため、および本開示の実施において当業者を導くために提供する。単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、文脈がそうではないと明らかに示さないかぎり、1つまたは複数を意味する。「または」なる用語は、文脈がそうではないと明らかに示さないかぎり、述べられた択一的要素の1つの要素または複数の要素の組み合わせを意味する。本明細書において用いられる「含む(comprises)」は「含む(includes)」を意味する。したがって、「AまたはBを含むこと」は、追加の要素を除外することなく、「A、B、またはAおよびBを含むこと」を意味する。本明細書において引用する特許および特許出願を含む、すべての参照文献は、参照により本明細書に組み入れられる。
特に記載がないかぎり、本明細書または特許請求の範囲において用いられる、構成成分の量、分子量、パーセンテージ、温度、時間などを表すすべての数は、「約」なる用語によって修飾されていると理解されるべきである。したがって、特に記載がないかぎり、暗に、または明白に、示された数値パラメーターは、標準の試験条件/方法の下での所望の特性および/または検出限界に依存し得る近似値である。論じられた先行技術から態様を直接的かつ明白に区別する場合、態様の数は「約」なる語が特に示されないかぎり近似値ではない。
そうではないと説明されないかぎり、本明細書において用いられるすべての技術および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者に一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似または等価の方法および材料を、本開示の実施または試験において用いることができるが、適切な方法および材料を以下に記載する。材料、方法、および実施例は例示にすぎず、限定を意図するものではない。
化学構造が示されるか、または記載される場合、そうではないと明らかに示されないかぎり、すべての炭素は、各炭素が4の原子価に一致するように、水素を含むと想定される。例えば、以下の図の左側の構造において、9つの水素原子があると暗示される。9つの水素原子は右側の構造に示す。
Figure 0007379640000013
時に、構造中の特定の原子が水素または水素原子を有するとして、文字式、例えば、-CH2CH2-で記載される。当業者であれば、前述の記述技術は、有機構造の記載に簡潔さおよび単純さを提供するために、化学の分野において一般的であることを理解するであろう。
基Rが、環系上で「浮遊のもの(floating)」として、例えば下記の基
Figure 0007379640000014
におけるように描かれている場合、特に定義されないかぎり、
Figure 0007379640000015
なる記号をともなう結合をもっている原子を除いて、安定構造が形成されるかぎり、置換基Rは縮合二環式環系のいずれかの原子上に存在し得る。描かれる例において、R基はインドール環系の5員環または6員環のどちらかにおける原子上に存在し得る。
例えば、2つの基、すなわちRと、親構造への連結を示す結合とが存在する下記の式
Figure 0007379640000016
のように、このように描かれる「浮遊」基が複数存在するとき、特に定義されないかぎり、「浮遊」基は、それぞれが、環系上に描かれるか、暗示されるか、または明確に定義される水素を置き換え、化学的に安定な化合物がこのような配置により形成されるであろうことがさらに仮定される、環系のいずれかの原子上に存在し得る。
例えば、下記の式
Figure 0007379640000017
のように、基Rが飽和炭素を含有する環系上に存在するように描かれ、この例において、それぞれが、環系上に現在描かれるか、暗示されるか、または明確に定義される環系上の水素を置き換えることが仮定されるyは1つまたは複数であり得るとき、特に定義されないかぎり、2つのRは同じ炭素上に存在し得る。簡単な例は、Rがメチル基である場合である。描かれる構造は、描かれた環の炭素(「環状」炭素)上のジェミナルのジメチルとして存在し得る。別の例において、同じ炭素上の2つのRが、スピロ環状の環(「スピロシクリル」基)構造を与えるように該同じ炭素を含んで環を形成し得る。例えば、2つのRは、下記に示されるように、シクロヘキサンとのスピロ環状配置でピペリジン環を形成し得る。
Figure 0007379640000018
本明細書において用いられる「置換(された)」なる用語は、用語内のすべての後続の修飾語句に関連し、例えば、「置換アリールC1~8アルキル」なる用語において、置換はアリールC1~8アルキル基の「C1~8アルキル」部分、「アリール」部分または両方の部分で起こってもよい。
「置換(された)」は、特定の基または部分を修飾するために用いる場合、特定の基または部分の少なくとも1つ、おそらくは複数の水素原子が以下に定義する同じまたは異なる置換基で独立に置き換えられる。特定の態様において、「無置換」もしくは「置換」のいずれかであると明らかに定義されないかぎり、基、部分または置換基は置換されていても、または無置換でもよい。したがって、本明細書において規定する任意の基は無置換でも、または置換されていてもよい。特定の態様において、置換基は置換されていると明白に定義されてもよく、またはされなくてもよいが、置換されていてもよいことがなお企図される。例えば、「アルキル」または「ピラゾリル」部分は無置換でも、または置換されていてもよいが、「無置換アルキル」または「無置換ピラゾリル」は置換されていない。
指定の基または部分における飽和炭素原子上の1つまたは複数の水素原子に置き換わるための「置換成分」または「置換基」は、特に記載がないかぎり、-R60、ハロ、=O、-OR70、-SR70、-N(R80)2、ハロアルキル、ペルハロアルキル、-CN、-NO2、=N2、-N3、-SO2R70、-SO3 -M+、-SO3R70、-OSO2R70、-OSO3 -M+、-OSO3R70、-P(O)(O-)2(M+)2、-P(O)(O-)2M2+、-P(O)(OR70)O-M+、-P(O)(OR70)2、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO2 -M+、-CO2R70、-C(S)OR70、-C(O)N(R80)2、-C(NR70)(R80)2、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO2 -M+、-OCO2R70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO2 -M+、-NR70CO2R70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80)2、-NR70C(NR70)R70および-NR70C(NR70)N(R80)2であり、ここでR60はC1~10脂肪族、ヘテロ脂肪族、またはシクロ脂肪族、典型的にはC1~6脂肪族、より典型的にはC1~6アルキルであり、R60は置換されていてもよく;各R70は各出現に対して独立に水素またはR60であり;各R80は各出現に対して独立にR70であるか、または2つのR80基はそれらが結合する窒素原子と一緒になって3~7員ヘテロシクロ脂肪族を形成し、これはO、NおよびSから選択される1~4つの同じまたは異なる追加のヘテロ原子を任意に含み、そのうちNは任意にHまたはC1~C3アルキル置換などのR70置換を有し;かつ各M+は正味1の正電荷を有する対イオンである。各M+は各出現に対して独立に、例えば、K+、Na+、Li+などのアルカリ金属イオン;+N(R60)4などのアンモニウムイオン;リジンイオンもしくはアルギニンイオンなどのプロトン化アミノ酸イオン;または[Ca2+]0.5、[Mg2+]0.5、もしくは[Ba2+]0.5(下付き文字「0.5」は、例えば、そのような二価アルカリ土類イオンに対する対イオンの一方は本発明の化合物のイオン化形態であり、他方は塩化物などの典型的対イオンであり得、または2つのイオン化化合物がそのような二価アルカリ土類イオンの対イオンとしてはたらき得るか、もしくは二重イオン化化合物がそのような二価アルカリ土類イオンの対イオンとしてはたらき得ることを意味する)などのアルカリ土類金属イオンである。特定の例として、-N(R80)2は-NH2、-NH-アルキル、-NH-ピロリジン-3-イル、N-ピロリジニル、N-ピペラジニル、4N-メチル-ピペラジン-1-イル、N-モルホリニルなどを含む。単一の炭素上の任意の2つの水素原子はまた、例えば=O、=NR70、=N-OR70、=N2または=Sで置き換えることができる。
不飽和炭素を含む基における不飽和炭素原子上の水素原子に置き換わるための置換基は、特に記載がないかぎり、-R60、ハロ、-O-M+、-OR70、-SR70、-S-M+、-N(R80)2、ハロアルキル、ペルハロアルキル、-CN、-OCN、-SCN、-NO、-NO2、-N3、-SO2R70、-SO3 -M+、-SO3R70、-OSO2R70、-OSO3 -M+、-OSO3R70、-PO3 -2(M+)2、-PO3 -2M2+、-P(O)(OR70)O-M+、-P(O)(OR70)2、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO2 -M+、-CO2R70、-C(S)OR70、-C(O)NR80R80、-C(NR70)N(R80)2、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO2 -M+、-OCO2R70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO2 -M+、-NR70CO2R70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80)2、-NR70C(NR70)R70および-NR70C(NR70)N(R80)2であり、ここでR60、R70、R80およびM+は前述の定義の通りであり、ただし置換アルケンまたはアルキンの場合、置換基は-O-M+、-OR70、-SR70、または-S-M+ではない。
窒素原子を含む基におけるそのような窒素原子上の水素原子に置き換わるための置換基は、特に記載がないかぎり、-R60、-O-M+、-OR70、-SR70、-S-M+、-N(R80)2、ハロアルキル、ペルハロアルキル、-CN、-NO、-NO2、-S(O)2R70、-SO3 -M+、-SO3R70、-OS(O)2R70、-OSO3 -M+、-OSO3R70、-PO3 2-(M+)2、-PO3 2-M2+、-P(O)(OR70)O-M+、-P(O)(OR70)(OR70)、-C(O)R70、-C(S)R70、-C(NR70)R70、-CO2R70、-C(S)OR70、-C(O)NR80R80、-C(NR70)NR80R80、-OC(O)R70、-OC(S)R70、-OCO2R70、-OC(S)OR70、-NR70C(O)R70、-NR70C(S)R70、-NR70CO2R70、-NR70C(S)OR70、-NR70C(O)N(R80)2、-NR70C(NR70)R70および-NR70C(NR70)N(R80)2であり、ここでR60、R70、R80およびM+は前述の定義の通りである。
1つの態様において、置換されている基は少なくとも1つの置換基から最大で特定の部分に対して可能な数の置換基、例えば1つの置換基、2つの置換基、3つの置換基、または4つの置換基を有する。
加えて、基または部分が置換された置換基で置換されている態様において、そのような置換された置換基の入れ子状態は3に限られ、それによりポリマーの形成を防止する。したがって、親構造に連結されている、第三の基上のそれ自体が置換基である第二の基上の置換基である第一の基を含む基または部分において、第一(最も外側)の基は無置換置換基でのみ置換され得る。例えば、-(アリール-1)-(アリール-2)-(アリール-3)を含む基において、アリール-3はそれら自体が置換されていない置換基でのみ置換され得る。
文脈によって基または部分の構造の他の部分への連結性が明白に示されるか、または暗示されないかぎり、原子価の規則を考慮すること、例示的な種との比較、および/または官能基を考慮することなどにより、当業者には理解される通り、本明細書において定義する任意の基または部分は、親または中核構造などの、開示する構造の任意の他の部分に連結され得る。
「アシル」とは、基-C(O)Rであって、RがH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、複素環式または芳香族である基を意味する。例示的なアシル部分には、-C(O)H、-C(O)アルキル、-C(O)C1~C6アルキル、-C(O)C1~C6ハロアルキル-C(O)シクロアルキル、-C(O)アルケニル、-C(O)シクロアルケニル、-C(O)アリール、-C(O)ヘテロアリール、または-C(O)ヘテロシクリルが含まれるが、それらに限定されない。特定の例には、-C(O)H、-C(O)Me、-C(O)Et、または-C(O)シクロプロピルが含まれる。
「脂肪族」とは、実質的に炭化水素の基または部分を意味する。脂肪族の基または部分は、アルキル、アルケニル、またはアルキニル基を含む非環式、その環式型、例えば、シクロアルキル、シクロアルケニルまたはシクロアルキニルを含むシクロ脂肪族基または部分、さらには直鎖および分枝鎖配列、ならびにすべての立体および位置異性体も含むものであり得る。そうではないと明らかに示されないかぎり、脂肪族基は、非環式脂肪族基または部分について1~25の炭素原子(C1~25);例えば、1~15(C1~15)、1~10(C1~10)、1~6(C1~6)、または1~4(C1~4)の炭素原子、あるいはシクロ脂肪族基または部分について3~15(C3~15)、3~10(C3~10)、3~6(C3~6)、または3~4(C3~4)の炭素原子を含む。脂肪族基は、「無置換脂肪族」または「置換脂肪族」と明らかに示されないかぎり、置換されていても、または無置換でもよい。脂肪族基は1つまたは複数の置換基(脂肪族鎖の各メチレン炭素については最大2つの置換基、または脂肪族鎖の-C=C-二重結合の各炭素については最大1つの置換基、または末端メチン基の炭素については最大1つの置換基)で置換され得る。
「低級脂肪族」とは、1~10個(C1~10)の炭素原子;例えば1~6個(C1~6)もしくは1~4個(C1~4)の炭素原子を含有する脂肪族を意味し、または環式低級脂肪族基に関しては3~10個(C3~10)の炭素原子;例えば3~6個(C3~6)の炭素原子を含有する脂肪族基を意味する。
「アルコキシ」とは、-ORなる基を意味し、ここでRは、置換もしくは非置換のアルキル基、または置換もしくは非置換のシクロアルキル基である。特定の例において、RはC1~6アルキル基またはC3~6シクロアルキル基である。メトキシ(-OCH3)およびエトキシ(-OCH2CH3)は、例示的なアルコキシ基である。置換アルコキシにおいて、Rは置換アルキルまたは置換シクロアルキルであり、本開示の化合物における例としては、-OCF2H等のハロアルコキシ基が挙げられる。
「アルコキシアルキル」とは、-アルキル-ORなる基を意味し、ここでRは置換もしくは非置換のアルキル基または置換もしくは非置換のシクロアルキル基であり、-CH2CH2-O-CH2CH3は例示的アルコキシアルキル基である。
「アルキル」とは、1~少なくとも25個(C1~25)の炭素原子、より典型的には1~10個(C1~10)の炭素原子、例えば、1~6個(C1~6)の炭素原子を有する飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。アルキル部分は置換されていても、または非置換であってもよい。この用語には、例として、直鎖および分枝のヒドロカルビル基、例えば、メチル(CH3)、エチル(-CH2CH3)、n-プロピル(-CH2CH2CH3)、イソプロピル(-CH(CH3)2)、n-ブチル(-CH2CH2CH2CH3)、イソブチル(-CH2CH2(CH3)2)、sec-ブチル(-CH(CH3)(CH2CH3)、t-ブチル(-C(CH3)3)、n-ペンチル(-CH2CH2CH2CH2CH3)、およびネオペンチル(-CH2C(CH3)3)が含まれる。
「アミノ」とは、-NH2、-NHR、または-NRRなる基を意味し、ここで各Rは独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリールおよびヘテロアリールの両方を含む芳香族、またはヘテロシクロ脂肪族から選択されるか、または2つのR基はそれらに結合した窒素と一緒に複素環を形成する。そのような複素環の例には、2つのR基が、それらが結合する窒素と一緒に、例えばRgがR70、-C(O)R70、-C(O)OR60または-C(O)N(R80)2である下記の基
Figure 0007379640000019
におけるような、-O-または-N(Rg)等の1個または2個のヘテロ原子が任意に挿入された-(CH2)2~5-環を形成するものが含まれる。
「アミド」または「カルボキサミド」とは、-N(R)アシル、または-C(O)アミノなる基を意味し、ここでRは水素、ヘテロ脂肪族または脂肪族、例えばアルキル、特にC1~6アルキルである。
「芳香族」とは、単環(例えば、フェニル、ピリジニル、またはピラゾリル)、または少なくとも1つの環が芳香族である多環式縮合環(multiple condensed rings)(例えば、ナフチル、インドリル、またはピラゾロピリジニル)を有する、特に指定がないかぎり5~15個の環原子の環状の共役系基または共役系部分、すなわち、連続した非局在化π電子系を有する少なくとも1つの環および任意の多環式縮合環を意味する。典型的には、面外π電子の数はヒュッケル則(4n+2)に対応する。親構造への結合点は、典型的には縮合環系の芳香部分を介してである。例えば、
Figure 0007379640000020
である。しかしながら、特定の例において、文脈または明白な開示は、結合点が縮合環系の非芳香部分を介してであることを示し得る。例えば、
Figure 0007379640000021
である。芳香族基または芳香族部分は、環内に、例えばアリール基またはアリール部分内に炭素原子のみを含んでもよく、あるいは、例えばヘテロアリール基またはヘテロアリール部分内に、1個または複数の環原子および孤立電子対(例えば、S、O、N、P、またはSi)を含む1個または複数の環ヘテロ原子を含んでもよい。特に言及がないかぎり、芳香族基は置換されていても、または非置換であってもよい。
「アリール」とは、特に指定がないかぎり、単環(例えば、フェニル)または少なくとも1つの環が芳香族である多環式縮合環(例えば、1,2,3,4-テトラヒドロキノリン、ベンゾジオキシドール等)を有する、6~15個の環原子の芳香族炭素環式基を意味する。芳香環部分がヘテロ原子を含有する場合、基はヘテロアリールであって、アリールではない。アリール基は、例えば、単環式、二環式、三環式または四環式であってもよい。特に言及がないかぎり、アリール基は置換されていても、または非置換であってもよい。
「芳香脂肪族」とは、脂肪族部分を介して親に結合したアリール基を意味する。芳香脂肪族には、ベンジルおよびフェニルエチル等の、アラルキル基またはアリールアルキル基が含まれる。
「カルボキシル」または「カルボキシレート」とは、-CO2H、-C(O)O-またはその塩を意味する。
「カルボキシルエステル」または「カルボキシエステル」は、-C(O)ORなる基を意味し、ここでRは、脂肪族、ヘテロ脂肪族、環式、複素環式、ならびにアリールおよびヘテロアリールの両方を含む芳香族である。
「シアノ」とは、-CNなる基を意味する。
「シクロ脂肪族」とは、単環(例えば、シクロヘキシル)、または環の少なくとも1つは脂肪族である、縮合、架橋もしくはスピロ環系等の複数の環を有する環式脂肪族基を意味する。典型的には、親化合物への結合点は多環系の脂肪族部分を介している。シクロ脂肪族には、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびシクロアルキニルを含む、飽和および不飽和系が含まれる。シクロ脂肪族基には、3~25個の炭素原子、例えば3~15個、3~10個、または3~6個の炭素原子を含有してもよい。特に言及がないかぎり、シクロ脂肪族基は置換されていても、または非置換であってもよい。例示的なシクロ脂肪族基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロペンテニル、またはシクロヘキセニルが挙げられるが、それらに限定されない。
「ハロ」、「ハロゲン化物」または「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを意味する。
「ハロアルキル」とは、1個または複数のハロゲンで置換されたアルキル部分を意味する。例示的なハロアルキル部分としては、-CH2F、-CHF2および-CF3が挙げられる。
「ヘテロ脂肪族」とは、少なくとも1個のヘテロ原子および少なくとも1個の炭素原子を有する脂肪族化合物または基を意味し、すなわち少なくとも2個の炭素原子を含む脂肪族化合物または基由来の1個または複数の炭素原子が、少なくとも1個の孤立電子対を有する原子、典型的には窒素、酸素、リン、ケイ素、または硫黄で置き換えられている脂肪族化合物または基を意味する。ヘテロ脂肪族化合物または基は、ヘテロシクロ脂肪族基等の、置換もしくは非置換、分枝もしくは非分枝、キラルもしくはアキラル、および/または非環式もしくは環式であってもよい。
「ヘテロアリール」とは、特に言及がないかぎり、少なくとも1個の炭素原子、およびN、S、O、P、もしくはSi等の少なくとも1個のヘテロ原子を含む5~15環原子の、芳香族基または芳香族部分を意味する。ヘテロアリール基またはヘテロアリール部分は、単環(例えば、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラゾリル)または多環式縮合環(例えば、インドリル、ベンゾピラゾゾリル、またはピラゾロピリジニル)を含んでもよい。ヘテロアリール基またはヘテロアリール部分は、例えば、単環式、二環式、三環式または四環式であってもよい。特に言及がないかぎり、ヘテロアリール基またはヘテロアリール部分は、置換されていても、または非置換であってもよい。
「ヘテロシクリル」、「ヘテロシクロ」および「複素環」とは、芳香環または非芳香環系の両方を意味し、特に、少なくとも1つの炭素原子、典型的には複数の炭素原子と、少なくとも1つ、例えば1~5つのヘテロ原子とを含む、安定な3~15員環部分を意味する。ヘテロ原子は、窒素、リン、酸素、ケイ素、または硫黄原子であり得る。特に記載がないかぎり、ヘテロシクリル基は置換されていても、または無置換でもよい。ヘテロシクリル部分は単環式部分であってもよく、または環の少なくとも1つがヘテロ原子を含むことを条件に、二環式もしくは三環式環系におけるような、複数の環を含んでもよい。そのような多環部分には、縮合または架橋環系ならびにスピロ環系が含まれ得;かつヘテロシクリル部分における任意の窒素、リン、炭素、ケイ素または硫黄原子は、様々な酸化状態に任意に酸化され得る。便宜上、窒素、特にそれだけではないが環芳香族窒素と定義されるものは、特定の例においてそのように明らかに定義されなくても、それらの対応するN-オキシド形態を含むことになる。したがって、例えば、ピリジニル環を有する化合物について;文脈によって除外されないまたは明らかに除外されないかぎり、対応するピリジニル-N-オキシドは本発明の別の化合物として含まれる。加えて、環窒素原子は任意に四級化され得る。複素環にはヘテロアリール部分、およびヘテロアリシクリルまたはヘテロシクロ脂肪族部分が含まれ、これらは部分または完全飽和のヘテロシクリル環である。ヘテロシクリル基の例には、アゼチジニル、オキセタニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾイル、シンノリニル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾイル、テトラヒドロイソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2-オキソピペラジニル、2-オキソピペリジニル、2-オキソピロリジニル、2-オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、イソキサゾリル、イソキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、キノリル、イソキノリル、デカヒドロイソキノリル、ベンズイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾキサゾリル、フリル、ジアザビシクロヘプタン、ジアザパン、ジアゼピン、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジオキサホスホラニル、およびオキサジアゾリルが含まれるが、それらに限定されない。
「ヒドロキシル」とは、基-OHを意味する。
「ニトロ」とは、基-NO2を意味する。
「ホスフェート」とは、基-O-P(O)(OR')2であって、各-OR'が独立に-OH;-O-脂肪族、例えば-O-アルキルもしくは-O-シクロアルキル;-O-アリールおよび-O-ヘテロアリールの両方を含む-O-芳香族;-O-アラルキルであるか、または-OR'が、各M+が正電荷を有する対イオンである、-O-M+である基を意味する。例として、M+はアルカリイオン、例えばK+、Na+、Li+;アンモニウムイオン、例えばR''がH、脂肪族、ヘテロシクリルもしくはアリールである+N(R'')4;またはアルカリ土類イオン、例えば[Ca2+]0.5、[Mg2+]0.5、もしくは[Ba2+]0.5であってもよい。ホスホノオキシアルキルとは、基-アルキル-ホスフェート、例えば、-CH2OP(O)(OH)2、またはその塩、例えば-CH2OP(O)(O-Na+)2を意味し、(((ジアルコキシホスホリル)オキシ)アルキル)とは、ホスホノオキシアルキル基のジアルキルエステル、例えば-CH2OP(O)(O-tert-ブチル)2を意味する。
「ホスホネート」とは、基-P(O)(OR')2であって、各-OR'が独立に-OH;-O-脂肪族、例えば-O-アルキルもしくは-O-シクロアルキル;-O-アリールおよび-O-ヘテロアリールの両方を含む-O-芳香族;または-O-アラルキルであるか、または-OR'が、各M+が正電荷を有する対イオンである、-O-M+である基を意味する。例として、M+はアルカリ金属イオン、例えばK+、Na+、Li+;アンモニウムイオン、例えばR''がH、脂肪族、ヘテロシクリルもしくはアリールである+N(R'')4;またはアルカリ土類金属イオン、例えば[Ca2+]0.5、[Mg2+]0.5、もしくは[Ba2+]0.5であってもよい。ホスホノアルキルとは、基-アルキル-ホスホネート、例えば、-CH2P(O)(OH)2、または-CH2P(O)(O-Na+)2を意味し、((ジアルコキシホスホリル)アルキル)とは、ホスホノアルキル基のジアルキルエステル、例えば-CH2P(O)(O-tert-ブチル)2を意味する。
「患者」または「対象」とは、哺乳動物および他の動物、特にヒトを意味する。したがって、開示する方法は、ヒトの治療および獣医学的適用の両方に適用可能である。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、活性成分の製剤中に含まれる、活性成分以外の物質を意味する。本明細書において用いられる賦形剤は、薬学的組成物の粒子内に組み込んでもよく、または薬学的組成物の粒子と物理的に混合してもよい。賦形剤を、例えば、活性作用物質を希釈するため、および/または薬学的組成物の性質を改変するために用いることができる。賦形剤には、抗粘着剤、結合剤、コーティング、腸溶コーティング、崩壊剤、着香剤、甘味料、着色料、滑沢剤、すべり剤、吸着剤、保存料、アジュバント、担体または媒体が含まれ得るが、それらに限定されない。賦形剤はデンプンおよび加工デンプン、セルロースおよびセルロース誘導体、糖類およびそれらの誘導体、例えば二糖類、多糖類および糖アルコール、タンパク質、合成ポリマー、架橋ポリマー、抗酸化剤、アミノ酸または保存料であってもよい。例示的賦形剤には、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、植物性ステアリン、スクロース、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、ゼラチン、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリエチレングリコール(PEG)、トコフェリルポリエチレングリコール1000コハク酸塩(ビタミンE TPGS、またはTPGSとしても公知)、カルボキシメチルセルロース、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、パルミチン酸レチニル、セレン、システイン、メチオニン、クエン酸、クエン酸ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、糖、シリカ、タルク、炭酸マグネシウム、デンプングリコール酸ならない、タートラジン、アスパルテーム、塩化ベンザルコニウム、ゴマ油、没食子酸プロピル、メタ重亜硫酸ナトリウムまたはラノリンが含まれるが、それらに限定されない。
「アジュバント」は、他の作用物質、典型的には活性成分の効果を改変する賦形剤である。アジュバントは多くの場合薬理学的および/または免疫学的物質である。アジュバントは、免疫応答を増大させることにより、活性成分の効果を改変し得る。アジュバントは製剤の安定化剤としても作用し得る。例示的アジュバントには、水酸化アルミニウム、ミョウバン、リン酸アルミニウム、死菌、スクアレン、洗浄剤、サイトカイン、パラフィン油、およびフロイント完全アジュバントまたはフロイント不完全アジュバントなどの、組み合わせアジュバントが含まれるが、それらに限定されない。
「薬学的に許容される担体」とは、懸濁助剤、溶解助剤、またはエアロゾル化助剤などの、担体または媒体である賦形剤を意味する。本明細書に参照として組み入れられるRemington: The Science and Practice of Pharmacy, The University of the Sciences in Philadelphia, Editor, Lippincott, Williams, & Wilkins, Philadelphia, PA, 21st Edition (2005)は、1つまたは複数の治療組成物および追加の薬剤の薬学的送達に適した例示的な組成物および製剤を記載している。
一般に、担体の性質は用いている投与の特定の様式に依存することになる。例えば、非経口製剤は通常は、媒体として水、生理食塩水、平衡塩類溶液、水性デキストロース、グリセロールなどの、薬学的および生理的に許容される液体を含む、注射用の液体を含む。いくつかの例において、薬学的に許容される担体は、対象への投与(例えば、非経口、筋肉内、または皮下注射による)に適するように無菌であり得る。生物学的に中性の担体に加えて、投与する薬学的組成物は、湿潤または乳化剤、保存料、およびpH緩衝剤など、例えば酢酸ナトリウムまたはソルビタンモノラウレートなどの、少量の非毒性補助物質を含むこともできる。
「薬学的に許容される塩」とは、当業者には公知の様々な有機および無機対イオンから誘導される、化合物の薬学的に許容される塩を意味し、例示にすぎないが、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなど;および分子が塩基性官能基を含む場合、塩酸塩、臭化水素塩、酒石酸塩、メシレート、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの有機または無機酸の塩が含まれる。「薬学的に許容される酸付加塩」は、酸の相手によって形成されるが、遊離塩基の生物学的有効性を保持する「薬学的に許容される塩」のサブセットである。特に、開示する化合物は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、ならびにギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、ベンゼンスルホン酸、イセチオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、サリチル酸、キシナホ酸などの有機酸を含むが、それらに限定されない、様々な薬学的に許容される酸と塩を形成する。「薬学的に許容される塩基付加塩」は、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩などの無機塩基から誘導される「薬学的に許容される塩」のサブセットである。例示的な塩はアンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、およびマグネシウム塩である。薬学的に許容される有機塩基から誘導される塩には、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)、エタノールアミン、2-ジメチルアミノエタノール、2-ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N-エチルピペリジン、ポリアミン樹脂などの、一級、二級、および三級アミン、天然置換アミンを含む置換アミン、環式アミンならびに塩基性イオン交換樹脂の塩が含まれるが、それらに限定されない。例示的な有機塩基はイソプロピルアミン、ジエチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、およびカフェインである。(例えば、S. M. Berge, et al., ''Pharmaceutical Salts,'' J. Pharm. Sci., 1977; 66:1-19を参照されたく、これは参照により本明細書に組み入れられる)。特定の開示する態様において、化合物はギ酸塩、トリフルオロ酢酸塩、塩酸塩、またはナトリウム塩であってもよい。
化合物または組成物についての「有効量」とは、タンパク質または酵素、特にIRAKキナーゼを阻害するため;組織、系、対象もしくは患者において所望の生物学的もしくは医学的反応を誘発するため;指定の障害もしくは疾患を処置するため;その症状の1つもしくは複数を改善もしくは根絶するため;および/または疾患もしくは障害の発生を防止するためなどの、特定の所望の結果を達成するのに十分な化合物または組成物の量を意味する。「有効量」を構成する化合物の量は、化合物、所望の結果、疾患状態およびその重症度、処置する対象の年齢などに依存して変動し得る。
「プロドラッグ」とは、例えば、消化管内での加水分解または酵素的変換により、インビボで変換されて生物活性化合物、特に親化合物を生じる化合物を意味する。プロドラッグ部分の一般的な例には、カルボン酸部分を有する活性型を有する化合物のエステルおよびアミド形態が含まれるが、それらに限定されない。本発明の化合物の薬学的に許容されるエステルの例には、脂肪族エステル、特にアルキルエステル(例えば、C1~6アルキルエステル)などの、リン酸基およびカルボン酸のエステルが含まれるが、それらに限定されない。他のプロドラッグ部分には、R'がHまたはC1~6アルキルである、-CH2-O-P(O)(OR')2またはその塩などのリン酸エステルが含まれる。許容されるエステルには、シクロアルキルエステルおよびベンジルなどであるが、それに限定されない、アリールアルキルエステルも含まれる。本発明の化合物の薬学的に許容されるアミドの例には、一級アミド、ならびに二級および三級アルキルアミド(例えば、約1~約6つの間の炭素の)が含まれるが、それらに限定されない。本発明の化合物の開示する例示的態様のアミドおよびエステルは、通常の方法に従って調製することができる。プロドラッグの詳細な議論はT. Higuchi and V. Stella, ''Pro-drugs as Novel Delivery Systems,'' Vol. 14 of the A.C.S. Symposium Series、およびBioreversible Carriers in Drug Design, ed. Edward B. Roche, American Pharmaceutical Association and Pergamon Press, 1987において提供され、そのいずれもあらゆる目的のために参照により本明細書に組み入れられる。
「溶媒和物」とは、溶媒分子と溶質の分子またはイオンとの組み合わせにより形成される複合体を意味する。溶媒は有機溶媒、無機溶媒、または両方の混合物であり得る。溶媒のいくつかの例には、アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール;アミド、例えばN,N-二脂肪族アミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド;テトラヒドロフラン;アルキルスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド;水;およびそれらの組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。本明細書に記載の化合物は、溶媒和されていない形態、ならびに水、エタノールなどの、薬学的に許容される、または許容されない溶媒と組み合わされた場合、溶媒和された形態で存在し得る。本開示の化合物の溶媒和形態は本明細書において開示する態様の範囲内である。
「スルホンアミド」とは、基または部分-SO2アミノ、または-N(R)スルホニルを意味し、ここでRはH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、芳香族であるアリールおよびヘテロアリールの両方を含む環式、複素環式である。
「スルファニル」とは、基または-SH、-S-脂肪族、-S-ヘテロ脂肪族、-S-芳香族である-S-アリールおよび-S-ヘテロアリールの両方を含む-S-環式、-S-ヘテロシクリルを意味する。
「スルフィニル」とは、基または部分-S(O)H、-S(O)脂肪族、-S(O)ヘテロ脂肪族、芳香族である-S(O)アリールおよび-S(O)ヘテロアリールの両方を含む-S(O)環式、-S(O)ヘテロシクリルを意味する。
「スルホニル」とは、基:-SO2H、-SO2脂肪族、-SO2ヘテロ脂肪族、-SO2アリールおよび-SO2ヘテロアリールの両方を含む芳香族スルホニルを含む-SO2環式、-SO2ヘテロシクリルを意味する。
本明細書において用いられる「処置すること」または「処置」は、関心対象の疾患または状態を有する患者または対象、特にヒトにおける、関心対象の疾患または状態の処置に関し、例として下記が含まれるが、それらに限定されない:
(i)患者または対象において、特に、そのような患者または対象が状態に罹りやすいが、まだそれを有すると診断されていない場合に、疾患または状態が発生するのを防止すること;
(ii)疾患または状態を阻害すること、例えば、その発生を停止または遅延させること;
(iii)疾患または状態を軽減すること、例えば、疾患もしくは状態またはその症状の退行を引き起こすこと;あるいは
(iv)疾患または状態を安定化すること。
本明細書において用いられる「疾患」および「状態」なる用語は、交換可能に使用することができるか、または特定の病気もしくは状態は公知の原因因子を有しない(したがって病因がまだ解明されていない)こともあり、したがってまだ疾患として認められていないが、多かれ少なかれ特定の症状群が臨床医によって特定されている、望ましくない状態または症候群としてのみ認められているため、異なる可能性もある。
前述の定義および以下の一般式は許容されない置換パターン(例えば、5つのフルオロ基によるメチル置換)を含むことは意図されない。そのような許容されない置換パターンは、当業者には容易に認識される。
本明細書において言及する任意の基は、本明細書において定義する少なくとも1つ、おそらくは複数の置換基で置換されていてもよい。すなわち、文脈がそうではないと示さないか、または特定の構造式が置換を排除しないかぎり、置換された基は、本明細書において定義する置換基で置き換えられた、少なくとも1つ、おそらくは複数の置換可能な水素を有する。
当業者であれば、化合物は互変異性、立体構造異性、幾何異性、および/または光学異性の現象を示し得ることを理解するであろう。例えば、一定の開示する化合物は、1つまたは複数のキラル中心および/または二重結合を含むことができ、その結果、二重結合異性体(すなわち、幾何異性体)、鏡像異性体、ジアステレオマー、およびラセミ混合物などのその混合物などの、立体異性体として存在することができる。別の例として、一定の開示する化合物は、エノール型、ケト型、およびその混合物を含む、いくつかの互変異性体で存在することもできる。本明細書および特許請求の範囲内の様々な化合物名、式および化合物の図は可能な互変異性、立体構造異性、光学異性、または幾何異性型の1つだけを示し得るため、開示する化合物は本明細書に記載の化合物の任意の互変異性、立体構造異性、光学異性、および/または幾何異性型、ならびにこれらの様々な異なる異性型の混合物を含むことが当業者に理解されるであろう。例えば、アミド結合の周り、またはピラゾリルおよびピリジニル環などの、2つの直接結合された環の間の回転が制限される場合、アトロプ異性体も可能で、本発明の化合物に特に含まれる。
任意の態様において、化合物、または化合物内の特定の基もしくは部分に存在する任意またはすべての水素は、重水素またはトリチウムで置き換えられていてもよい。したがって、アルキルの列挙には、存在する水素の1つから最大数までが重水素で置き換えられていてもよい、重水素化アルキルが含まれる。例えば、エチルはC2H5または1~5つの水素が重水素で置き換えられているC2H5、例えばC2DxH5-Xであり得る。
II. IRAK-活性化合物およびIRAK-活性化合物を含む組成物
A. オキサゾール
本明細書には、オキサゾール化合物、該化合物を作製する方法、および該化合物を用いる方法が開示される。一態様において、開示される化合物はチロシンキナーゼ阻害剤である。特定の態様において、化合物はIL-17シグナル伝達経路等の1つまたは複数のサイトカインシグナル伝達経路を阻止するのに有用である。ある特定の態様のために、オキサゾール化合物は、インターロイキン-1受容体関連キナーゼ(IRAK)経路の阻害が治療的に有用である状態を処置するために有用である。いくつかの態様において、化合物はIRAK1、IRAK2、IRAK3またはIRAK4等の、IRAKタンパク質を直接阻害する。
本発明の範囲内の例示的なオキサゾール化合物は、下記一般式1、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物を有する。
Figure 0007379640000022
式1に関して、R1およびR2の少なくとも一方はヘテロアリール等の芳香族である。いくつかの態様において、R1およびR2の一方は、ヘテロアリールであり、かつピリジン、ピリミジンまたはピラジン等の窒素含有ヘテロアリールであってもよく、かつR1およびR2の他方はH、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルである。ある特定の開示された例において、R1およびR2の一方はHである。いくつかの例において、R1およびR2の一方は6員窒素含有ヘテロアリールであり、かつ他方はHである。ある特定の態様において、R1は6員窒素含有ヘテロアリールであり、かつR2はHである。
R3は、H;アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびシクロアルケニルを含む脂肪族;ヘテロ脂肪族;アリールおよびヘテロアリールの両方を含む芳香族;ヘテロシクロ脂肪族等のヘテロシクリル;アミド;アリール;または芳香脂肪族である。式1のいくつかの態様において、R3は、H、アルキル、シクロ脂肪族、典型的には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシル等のシクロアルキル、ヘテロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族である。
いくつかの態様において、R3は、OH、アルコキシまたはヘテロシクロ脂肪族で置換されていてもよいシクロヘキシルである。
他の態様において、R3は、OH、アルコキシまたはヘテロシクロ脂肪族で置換されていてもよいシクロブチルである。
特定の態様において、R1およびR2の一方は、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択される6員窒素含有ヘテロアリールであり、R1およびR2の他方はHであり、かつR3は、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルである。
R4はH、C1~6アルキルを含むアルキル等の脂肪族、またはヘテロ脂肪族である。あるいは、R1またはR2の1つがR4と一緒になって、かつそれらが結合する原子と一緒になって、3、4、5、6、7、8個またはそれ以上の環原子、特に5、6または7個の環原子を有するヘテロシクリル環等の環を形成する。
特定の態様において、R1およびR2の一方は、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択される6員窒素含有ヘテロアリールであり、R1およびR2の他方はHであり;R3は、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、またはOH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;かつR4はHである。
R5はH;アルキル、アルケニル、アルキニル、またはハロ脂肪族を含む脂肪族である。R5は、H、C1~6アルキル等のアルキル、またはフルオルアルキル等のハロアルキルである。また、いくつかのう態様において、R5はHである。
特定の態様において、R1およびR2の一方は、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択される6員窒素含有ヘテロアリールであり、R1およびR2の他方はHであり;R3は、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;R4はHであり;かつR5はHである。
環Aは、ヘテロアリールまたはヘテロシクロ脂肪族等の複素環式である。いくつかの態様において、環Aは、ヘテロアリールであり、かつ5員窒素含有ヘテロアリール等の窒素含有ヘテロアリールであってもよい。上記態様にいずれかにおいて、環Aはピラゾリルであってもよい。
いくつかの態様において、環Aは非置換である。他の態様において、環Aは置換されており、かつ1個~該当する特定の系上に可能な数の置換基、例えば1~2、3または4個等の置換基で置換されてもいてもよい。環Aに対して可能な置換基としては、これらに限定されないが、F、Cl、BrまたはIを含むハロゲン、アルキル、アルケニルおよびアルキニルを含む脂肪族、アルキルホスファート、アルキルホスホナートまたはそれらの塩が挙げられる。
特定の態様において、R1およびR2の一方は、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択される6員窒素含有ヘテロアリールであり、R1およびR2の他方はHであり;R3は、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;R4はHであり;R5はHであり;かつ環Aは、ハロゲンで置換されていてもよいピラゾリル、アルキル、アルケニルおよびアルキニルを含む脂肪族、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、および/またはそれらの塩である。
ある特定の態様において、R3は、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3である。
いくつかの態様において、R4は、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5は、RaまたはRbであり;
Raは、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000023
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdである。
Rbは、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcは、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdは、それぞれの場合で独立して、-C(O)Raであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;かつ
Reは、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaである。
式1に関して、R1は、1A) ヘテロアリール;1B) 窒素含有ヘテロアリール;1C) 6員窒素含有ヘテロアリール;1D) ピリジニル;1E) ピリミジニル;1F) ピラジニル;1G) ピリジン-2-イル;1H) ピリミジン-2-イル;1I) ピリミジン-4-イル;1J) ピラジン-2-イル;1K) 少なくとも6位が置換されたピリジン-2-イル;1L) 少なくとも3位が置換されたピリジン-2-イル; 1M) 6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル;1N) 3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル; 1O) 3,6-ジフルオロピリジン-2-イル;1P) 3,5-ジフルオロピリジン-2-イル;1Q) 3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル;または1R) 4,6-ジフルオロピリジン-2-イルであってもよい。
R1が1A~1Rである態様に関して、1A~1Rのいずれかと組み合わせて、R3は、2A) 脂肪族;2B) シクロ脂肪族;2C) シクロアルキル;2E) O-アルキル、ヘテロシクリル、またはOHで置換されたシクロアルキル;2F) シクロヘキシル;2G) シクロブチル;2H) O-C1~6アルキルで置換されたシクロヘキシル;2I) O-C1~6アルキルで置換されたシクロブチル;2J) ヘテロアリシクリルで置換されたシクロヘキシル;2K) OHで置換されたシクロヘキシル;2L) OHで置換されたシクロブチル;2M) ヘテロアリシクリルで置換されたシクロブチル;2M) (1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル;2N) (1s,4s)-4-モルホリノシクロヘキシル;2O) (1r,3r)-3-エトキシシクロブチル;2P) (1s,3s)-3-エトキシシクロブチル;2Q) (1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル;2S) (1s,4s)-4-エトキシシクロヘキシル;2T) (1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル;2U) (1s,4s)-4-ヒドロキシシクロヘキシル;2V) ((1R,4r)-4-(2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ) シクロヘキシル;2W) (1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル;2X) (1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル;2Y) (1s,4s)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル;2Z) (1r,4r)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル;2AA) (1r,3r)-3-ヒドロキシシクロブチル;または2AB) (1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチルであってもよい。
当業者であれば、2A~2ABのいずれかが、1A~1Rのいずれかと組み合わされて、このような置換基間のあらゆる組み合わせを形成し得ることを理解するであろう。
R1が1A~1Rであり、かつR3の態様が2A~2ABである態様に関して、1A~1Rおよび2A~2ABのいずれかと組み合わせて、環Aは、3A) ヘテロアリール;3B) 窒素含有ヘテロアリール;3C) 5員ヘテロアリール;3D) ピラゾリル;3E) ピラゾール-4-イル;3F) 1-((ホスホノオキシ)メチル)ピラゾール-4-イル;3G) 1-((ホスホノオキシ)メチル)ピラゾール-4-イル ナトリウム塩;3H) 5-フルオロピラゾール-4-イル;または3I) 3-フルオロピラゾール-4-イルであってもよい。
当業者であれば、3A~3Iのいずれかが、1A~1Rのいずれかおよび2A~2ABのいずれかと組み合わされて、このような置換基間のあらゆる組み合わせを形成し得ることを理解するであろう。
R1が1A~1Rであり、かつR3の態様が2A~2ABであり、かつ環Aの態様が3A~3Iである態様に関して、R2、R4およびR5はHであってもよい。
式1のいくつかの態様において、化合物は、下記一般式2、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物を有する。
Figure 0007379640000024
式中、R1、R2、R3、R4、R5および環Aは、式1に関して上記で定義した通りである。
式1および2のいくつかの態様において、環Aはピラゾリルである。式1および2のある特定の態様において、化合物は、下記一般式3、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物を有する。
Figure 0007379640000025
式3に関して、R1、R2、R3、R4およびR5は、式1および2に関して先に定義した通りである。各R6は、独立してH、F、Cl、Br、またはI等のハロゲン、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、アルコキシ等の-O-脂肪族、アラルキル等の芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである。いくつかの態様において、少なくとも1つのR6は、アルキルホスホナート、またはその塩、例えばナトリウム塩等である。他の態様において、1、2または3個全てのR6は、Hである。ある特定の態様において、少なくとも1つのR6は、F等のハロゲンである。
R6は、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;C1~6シクロアルキルで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであってもよく、ここでn、Ra、RbおよびRcは先に定義した通りであり、かつRfは、それぞれの場合で独立して、-ORaであるか、各M+が独立して、K+、Na+、Li+等のアルカリ金属イオン、または+NH4もしくは+N(Ra)4等のアンモニウムイオンである-O-M+であるか、またはM2+がMg2+、Ca2+またはBa2+等のアルカリ土類金属イオンである-O-[M2+]0.5である。特定の態様において、R6はアルキルホスホナートまたはシクロプロピルメチルであり、他の態様において、R6はHである。ある特定の開示された例において、R6は-CH2OP(O)(OH)2、またはその塩である。
式3の特定の態様において、化合物、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物は、下記一般式4を有する。
Figure 0007379640000026
式4に関して、R1、R2、R3、R4およびR5は、式1、2および3に関して先に定義した通りである。R7、R8、およびR9は、それぞれ独立してH、ハロゲン、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、アルコキシ等の-O-脂肪族、アラルキル等の芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである。R7は、H、脂肪族、アルコキシ等の-O-脂肪族、ヘテロ脂肪族、カルボキシルエステル、アシル、アラルキル等の芳香脂肪族、NO2、CN、OH、CF3等のハロアルキル、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートであってもよい。いくつかの態様において、R7は、H、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、ヘテロシクロアルキルまたはアラルキルである。特定の態様において、R7は、H、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、またはアルキルホスホナートである。
R7は、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであってもよく、ここでn、Ra、RbおよびRcは先に定義した通りであり、かつRfは、それぞれの場合で独立して、-ORaであるか、各M+が独立して、K+、Na+、Li+等のアルカリ金属イオン、または+NH4もしくは+N(Ra)4等のアンモニウムイオンである-O-M+であるか、またはM2+がMg2+、Ca2+またはBa2+等のアルカリ土類金属イオンである-O-[M2+]0.5である。特定の態様において、R7はアルキルホスホナートまたはシクロプロピルメチルであり、他の態様において、R7はHである。ある特定の開示された例において、R7は-CH2OP(O)(OH)2、またはその塩である。
R8およびR9は、独立してRaまたはRbである。
ある特定の例において、R8およびR9は、それぞれ独立してH、F等のハロゲン、アルキル、またはトリフルオロメチル等のハロアルキルであり、特定の態様において、R8およびR9はともにHであるか;R8およびR9の1つがHであり、かつ他方がメチル等の低級アルキル、ハロゲン、またはトリフルオロメチルであるか;またはR8およびR9の両方が低級アルキルである。特定に態様において、R8およびR9の1つがHであり、かつ他方がFである。
式1~4のいくつかの態様において、R1はピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、かつR2はHである。式1~4の他の態様において、R2はピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、かつR1はHである。式1~4のいくつかの態様において、R1はピリジニル、ピリミジニル、またはピラジニルであり、かつR2、R4およびR5はHである。これらの態様のいずれにおいても、ピリミジニルはピリミジン-2-イルまたはピリミジン-4-イルであってもよく、かつ置換されていても、または非置換であってもよく;ピラジニルはピラジン-2-イルであってもよく、かつ置換されていても、または非置換であってもよく;かつピリジニルはピリジン-2-イルであってもよく、かつ非置換であっても、またはハロアルキル、ハロゲン、またはそれらの組み合わせ等で置換されていてもよい。ある特定の態様において、ピリジニルは置換されたピリジン-2-イルであり、かつ6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3,6-ジフルオロピリジン-2-イル、3,5-ジフルオロピリジン-2-イル、3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル、または4,6-ジフルオロピリジン-2-イルであってもよい。これらの態様のいずれかにおいて、R3は1,4-置換シクロヘキシルまたは1,3-置換シクロブチルであり得る。
他の態様において、R1およびR2の一方がHであり、かつ他方がピリジン-3-イルまたはピリジン-4-イルである。
式1~4のいくつかの態様において、R1はピラジニルであり、かつR2はHである。式1~4の他の態様において、R1はピリミジン-2-イル等のピリミジニルであり、かつR2はHである。他の態様においてR1はピリジニルであり、かつR2はHである。
式1~4のいくつかの態様において、R3は1,4-置換シクロヘキシルであり、R2はHであり、かつR1はピラジニルである。式1~4の他の態様において、R3は1,4-置換シクロヘキシルであり、R2はHであり、かつR1はピリミジン-2-イルである。式1~4の他の態様において、R3は1,3-置換シクロブチルであり、R2はHであり、かつR1はピラジニルである。式1~4の他の態様において、R3は1,3-置換シクロブチルであり、R2はHであり、かつR1はピリミジン-2-イルである。式1~4のさらなる態様において、R3は1,4-置換シクロヘキシルであり、R2はHであり、かつR1はピリジン-2-イルである。式1~4のさらなる態様において、R3は1,4-置換シクロブチルであり、R2はHであり、かつR1はピリジン-2-イルである。
式1~4の上記態様のいずれかにおいて、R1
Figure 0007379640000027
であってもよく、ここで、Z1、Z2、Z3およびZ4は、独立してNまたはCR10であり、ここで、R10は、独立してH、ハロゲン、またはアルキル等の脂肪族であり、かつZ1、Z2、Z3およびZ4の少なくとも1つ、例えば1、2、3または4つがNである。いくつかの態様において、各R10は、独立してH、ハロゲン、またはハロアルキル、例えばH、F、CF3、またはCF2である。
いくつかの態様において、Z1はNであり、かつZ2、Z3およびZ4はいずれもNでないか、または1つがNである。ある特定の態様において、Z1およびZ2はNであり、かつZ3およびZ4はCR10である。他の態様において、Z1およびZ3はNであり、かつZ2およびZ4はCR10である。さらなる態様において、Z1およびZ4はNであり、かつZ2およびZ3はCR10である。
式1~4のいくつかの態様において、化合物、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物は、下記式5~8から選択される一般式を有する:
Figure 0007379640000028
。式5~8に関して、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、Z1、Z2、Z3、Z4および環Aは、存在する場合、式1~4に関して先に定義した通りである。
式1~8のある特定の態様において、化合物、および/またはその塩、プロドラッグ、N-オキシドもしくは溶媒和物は、下記式から選択される一般式を有する:
Figure 0007379640000029
。式9~12に関して、R2、R3、R4、R5、R7、R8、およびR9は、式1~8に関して定義した通りであり、R11、R12、R13、およびR14は、存在する場合、独立してH、ハロゲン、またはアルキル等の脂肪族である。ある特定の態様において、R11、R12、R13、およびR14は、存在する場合、独立してH、ハロゲン、またはハロアルキルであり、独立してH、F、CF3、またはCF2であってもよい。
式1~12のいくつかの態様において、R4はHであり、R5はHであるか、またはR4およびR5の両方がHである。
式1~12のいくつかの態様において、R3はC5~10シクロアルキルであり、ある特定の態様において、R3は1,4-置換シクロヘキシル等のシクロヘキシルである。式1~12の他の態様において、R3は1,3-置換シクロブチル等のシクロブチルである。
式1に係る例示的な化合物としては、以下が挙げられる。
Figure 0007379640000030
Figure 0007379640000031
Figure 0007379640000032
Figure 0007379640000033
ある特定の態様において、式1に係る例示的な化合物としては、以下が挙げられる:
I-1:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-2:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-3:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-4:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-5:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1R,4r)-4-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-6:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-7:N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-8:ナトリウム(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
I-9:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-10:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-11:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-12:(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
I-13:N-(3-(3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-14:N-(5-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4R)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-15:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-16:ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファート;
I-17:(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
I-18:ナトリウム(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
I-19:2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-20:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-21:N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-22:N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-23:N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-24:N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-25:N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-26:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,3r)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-27:N-(1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-28:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-29:N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-30:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-31:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-32:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-33:N-(1-((1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-34:N-(1-((1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-35:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド ギ酸塩;
I-36:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,4s)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-37:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
I-38:N-(1-((1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
I-39:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
式1に係るいくつかの例示的な化合物としては、以下が挙げられる。
Figure 0007379640000034
Figure 0007379640000035
Figure 0007379640000036
式1に係る例示的な化合物としては、以下が挙げられる:
II-1:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-2:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-3:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-4:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-5:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1R,4r)-4-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-6: N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-7:N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-8:ナトリウム(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
II-9:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-10:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-11:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-12:(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
II-13:N-(3-(3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-14:N-(5-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4R)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-15:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-16:ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファート;
II-17:(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
II-18:ナトリウム(4-(4-((1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
II-19:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,3r)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-20:N-(1-((1r,4r)-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-21:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-22:N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-23:N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-24:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-25:N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-26:N-(1-((1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-27:N-(1-((1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-28:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド ギ酸塩;
II-29:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1s,4s)-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-30:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
II-31:N-(1-((1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
II-32:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
式1に係る他の例示的な化合物は、以下を含んでもよい。
Figure 0007379640000037
式1に係るさらなる例示的な化合物は、以下を含んでもよい:
III-1:2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
III-2:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
III-3:N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
III-4:N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
III-5:N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
III-6:N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
III-7:N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
式1~12のいくつかの態様において、化合物は以下ではない:
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-3-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
B. 合成
開示されるオキサゾール化合物は、以下に例示されるように、また有機合成の分野の当業者であれば理解するように調製することができる。例示的な合成は、スキーム1による以下の第1反応工程を含んでもよい。
Figure 0007379640000038
約85℃~約130℃等の適切な反応温度で、アセチル化合物2はジメチルホルムアミド ジメチルアセタール4と反応して、中間体化合物6を形成する。次いで、中間体化合物6はヒドラジン水和物8と反応してピラゾール化合物10を形成する。反応は、適切な溶媒、例えば、エタノール、メタノールまたはイソプロパノール等のアルコール中で行われ、典型的には、加熱、例えば加熱還流される。
例示的な合成における第2反応工程は、スキーム2にしたがって以下に提供される。
Figure 0007379640000039
化合物10は、適切なニトロ化試薬または試薬12の混合物を用いてニトロ化されて、化合物14を形成する。適切なニトロ化条件は、任意で硫酸の存在下、化合物10を発煙硝酸等の硝酸と反応させることを含む。典型的には、化合物10および硝酸が、互いに対してゆっくりと添加される。氷浴等を用いた冷却を、約0℃~50℃未満、0℃~20℃、または0℃~10℃等の適切な範囲内に反応温度を維持するために使用してもよい。添加が完了した後、反応は、反応が実質的に完了するまで進められ、反応を促進するために室温に温まることを許容してもよい。任意で、さらなるニトロ化試薬、またはニトロ化試薬の混合物を、完了に向かうように反応を促進するために加えてもよい。次いで、反応は、例えば、水および/または氷の添加等によってクエンチされ、生成物が分離されるか、または水溶液から抽出され、必要に応じて精製される。本明細書に開示されるいずれの反応からも生成物を精製するのに適切な精製技術としては、これらに限定されないが、結晶化、蒸留および/またはクロマトグラフィーが挙げられる。
引き続きスキーム2を参照すると、次いで、化合物14は化合物16と反応して化合物18を形成する。化合物16は、所望のR1部分および適切な脱離基であるLGを含む。適切な脱離基としては、化合物14へのR1部分の付加を促進するための脱離基としての役割を果たすであろう任意の基が挙げられる。適切な脱離基としては、これらに限定されないが、ハロゲン、典型的にはブロモ、クロロまたはヨード、およびトシレートまたはメシレート基が挙げられる。化合物14を、適切な溶媒中でおよび典型的には塩基の存在下で、化合物16と反応させる。適切な溶媒としては、非プロトン性溶媒等の反応を促進するであろう任意の溶媒が挙げられる。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、DMF(ジメチルホルムアミド)、THF(テトラヒドロフラン)、DMSO(ジメチルスルホキシド)、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、DMA(ジメチルアセトアミド)、ジオキサン、N-メチルピロリドン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。適切な塩基としては、水素化物、典型的には水素化ナトリウム、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、もしくは炭酸セシウム等の炭酸塩等の反応を促進する任意の塩基が挙げられる。反応は、室温で進めてもよいし、または反応混合物を、必要に応じて、例えば50℃、100℃に、またはそれより高い温度に加熱してもよい。次いで、化合物18は、反応混合物から単離され、必要に応じて精製される。
次いで、化合物18を、ニトロ部分をアミンへと還元するのに適切な還元剤20と反応させる。適切な還元剤としては、これらに限定されないが:パラジウム触媒等の触媒の存在下での水素ガス;任意でニッケル触媒等の触媒の存在下での水素化ホウ素ナトリウム等のホウ化水素;酢酸中の亜鉛金属;または水中もしくは水と酸の中の鉄粉末が挙げられる。ある特定の態様において、水素ガスは、パラジウム炭素触媒と組み合わせて、かつ酢酸エチルまたはメタノール等の適切な溶媒中で使用される。いくつかの態様において、還元剤および/または技術の組み合わせが使用される。例えば、還元が、第一の還元剤および/または技術を含む第一の方法を用いて最初に行われてもよいが、これは生成物の混合物をもたらす。第一の方法は、繰り返されてもよく、および/または第二の還元剤および/または技術を含む第二の方法が行われてもよい。LC-MS、TLCまたHPLC等の分析技術によって示されるように、反応が完了したら、生成物化合物22は単離され、必要に応じて精製される。
例示的な反応順序の第3工程は、スキーム3にしたがって以下に提供される。
Figure 0007379640000040
化合物22は、カルボン酸24と反応して化合物26を形成する。カルボン酸24は、任意の適切な方法によって活性化され、次いで化合物22上でアミンと反応する。適切な活性化方法としては、これらに限定されないが:例えば、塩化チオニルでの処理による酸塩化物の形成;1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)およびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)等の塩基での処理;カルボニルジイミダゾール(CDI)での処理による;またはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)等のカルボジイミドでの処理等によるものが挙げられる。
次いで、2つの環の間の結合を形成するのに適切な任意のカップリング反応を用いて、化合物26は、化合物28と結合して化合物30を形成する。スキーム3の例において、化合物28を用いたボロン酸カップリングが示され、ここで化合物26上の脱離基LGは、典型的にブロモまたはヨードである。他の適切なカップリング官能基としては、トリアルキルスズまたはボロン酸エステルが挙げられる。カップリング反応は、典型的には、適切な触媒の存在下で進行する。ボロン酸カップリングでは、触媒は、典型的には、PdCl2(dppf)2、Pd[P(Ph)3]2Cl2、酢酸パラジウムおよびトリフェニルホスフィン、またはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム触媒である。反応は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム等の塩基の存在下で行われ、ジオキサン、ジオキサン/水またはDME(ジメトキシエタン)/エタノール/水等の適切な溶媒または溶媒混合物中で行われる。反応は、完了に向かうように反応を促進するために、適切な温度で、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度に、例えば50℃~125℃、典型的には、約100℃の温度で加熱されてもよく、および/または1時間~3日間、6時間~24時間、または12時間~18時間等の適切な期間にわたって撹拌され得る。次いで、化合物30は、反応混合物から単離され、適切な技術によって精製される。
代替的な例示的合成は、スキーム4にしたがって、以下の第1反応工程を含み得る。
Figure 0007379640000041
化合物32は、適切なニトロ化試薬または試薬の混合物である34を用いてニトロ化され、化合物36を形成する。適切なニトロ化条件は、任意で硫酸の存在下、化合物32を発煙硝酸等の硝酸と反応させることを含む。典型的には、化合物32および硝酸が、互いに対してゆっくりと添加される。氷浴等を用いる冷却を、約0℃~50℃未満、0℃~20℃、または0℃~10℃等の適切な範囲内に反応温度を維持するために使用してもよい。添加が完了した後、反応は、反応が実質的に完了するまで進められ、反応を促進するために室温に温まることを許容してもよい。任意で、さらなるニトロ化試薬、またはニトロ化試薬の混合物を、完了に向かうように反応を促進するために加えてもよい。次いで、反応は、水および/または氷の添加等によってクエンチされ、生成物が分離されるか、または水相から抽出され、必要に応じて精製される。本明細書に開示されるいずれの反応からの生成物も精製するのに適切な精製技術としては、これらに限定されないが、結晶化、蒸留および/またはクロマトグラフィーが挙げられる。
引き続きスキーム4を参照すると、次いで、化合物36は、化合物38と反応して化合物40を形成する。化合物38は、シクロブチル環、シクロペンチル環、またはシクロヘキシル環等の所望の環、および適切な脱離基LGを含む。適切な脱離基としては、化合物36への環の付加を促進するための脱離基としての役割を果たすであろう任意の基が挙げられる。適切な脱離基としては、これらに限定されないが、ハロゲン、典型的にはブロモ、クロロまたはヨード、およびトシレートまたはメシレート基が挙げられる。化合物36を、適切な溶媒中でおよび典型的には塩基の存在下で、化合物38と反応させる。適切な溶媒としては、非プロトン性溶媒等の反応を促進するであろう任意の溶媒が挙げられる。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、DMF、THF、DMSO、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、DMA、ジオキサン、N-メチルピロリドン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。適切な塩基としては、水素化物、典型的には水素化ナトリウム、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、もしくは炭酸セシウム等の炭酸塩等の反応を促進する任意の塩基が挙げられる。反応は、室温で進めてもよいし、または反応混合物を、必要に応じて、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度に、例えば50℃、100℃に、またはそれより高い温度に加熱してもよい。次いで、化合物40は、反応混合物から単離され、必要に応じて精製される。
次いで、化合物40は、カルボニル部分をヒドロキシル基へと還元するのに適切な還元剤42と反応する。適切な還元剤としては、これらに限定されないが、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、または水素化アルミニウムリチウムが挙げられる。反応は、アルコール等の反応を促進するのに適切な溶媒中、特にメタノールまたはエタノール、THFまたはジエチルエーテル中で行われる。反応は、室温で進めてもよいし、または反応混合物を、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの温度に、例えば50℃、100℃に、またはそれより高い温度に加熱してもよい。あるいは、反応混合物を、必要に応じて、例えば20℃未満、10℃未満、0℃未満に冷却してもよい。LC-MS、TLCまたHPLC等の分析技術によって示されるように、反応が完了したら、生成物化合物44は単離され、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー等の適切な技術によって精製される。あるいは、またはさらに、化合物45を単離してもよい。
任意で、化合物44、および/または化合物45は、化合物46と反応して、化合物48および/または化合物49を形成し得る。化合物46は、所望のRx部分および適切な脱離基LGを含む。適切な脱離基としては、化合物44および/または化合物45へのRx部分の付加を促進するための脱離基としての役割を果たすであろう任意の基が挙げられる。適切な脱離基としては、これらに限定されないが、ハロゲン、典型的にはブロモ、クロロまたはヨード、およびトシレートまたはメシレート基が挙げられる。化合物44/45を、適切な溶媒中でおよび典型的には塩基または他の試薬または反応を促進する試薬の存在下で、化合物46と反応させる。適切な溶媒としては、非プロトン性溶媒等の反応を促進する任意の溶媒が挙げられる。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、DMF、THF、DMSO、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、DMA、ジオキサン、N-メチルピロリドン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。反応を促進する適切な塩基または試薬としては、これらに限定されないが、銀トリフラート、2,6-di-t-ブチルピリジン、水素化ナトリウム、またはそれらの組み合わせが挙げられる。典型的には、化合物46は、反応物混合物にゆっくりと添加される。氷浴等による冷却を、約0℃~50℃未満、0℃~20℃、または0℃~10℃等の適切な範囲内に反応温度を維持するために使用してもよい。46の添加が完了した後、反応は、反応が実質的に完了するまで進められ、室温に温まることを許容してもよいし、または反応を促進するために反応を、室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度に、例えば50℃、100℃に、またはそれより高い温度に加熱してもよい。LC-MS、TLCまたHPLC等の分析技術によって示されるように、反応が完了したら、生成物化合物48および/または化合物49は単離され、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー等の適切な技術によって精製される。
化合物48および/または化合物49への別の例示的な合成ルートが、スキーム5に示される。
Figure 0007379640000042
スキーム5を参照すると、化合物36を冷却しながら適切な溶媒に溶解させ、水素化ナトリウム等の塩基で処理する。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、1,4-ジオキサン、THF、DMF、アセトニトリル、エーテル、またはそれらの組み合わせ等の非プロトン性溶媒が挙げられる。4-ニトロベンゼンスルホン脱離基(ノシル、またはNos)を有するシクロヘキシル化合物37が添加され、反応が、室温より高く、選択された溶媒の沸点までの温度範囲内の温度等の、反応を促進するのに適切な温度で、例えば50℃~200℃またはそれより高い温度、典型的には90℃~150℃で加熱される。反応は、振とうまたは撹拌等によりかき混ぜられる。追加の化合物37が、完了に向かうように反応を促進するために、必要に応じて添加されてもよい。
反応混合物は、重炭酸ナトリウム溶液の添加等によりクエンチされ、生成物を、酢酸エチルまたはクロロホルム等の有機溶媒に抽出する。化合物48および49は、クロマトグラフィーまたはトリチュレーション等の、任意の適切な技術、または技術の組み合わせにより分離され、および/または精製され得る。
4-ニトロベンゼンスルホン化合物37は、スキーム6にしたがう例示的な合成ルートにしたがって調製してもよい。
Figure 0007379640000043
スキーム6を参照すると、最初に、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール 37-1は、適切な溶媒中で水素化ナトリウムまたはカリウム tert-ブトキシド等の塩基で処理され、次いでRx-LGで処理されて化合物37-2を形成する。ここで、LGは、塩化物、臭化物、ヨウ化物、トシラートまたはメシラート等の脱離基である。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、THF、DMF、アセトニトリル、ジオキサン、エーテル、またはそれらの組み合わせ等の非プロトン性溶媒等が挙げられる。反応が実質的に完了するまで進んだ後、HCl等の酸性水溶液を添加して反応をクレンチし、化合物37-3を形成させた。
次いで、化合物37-3は、還元剤で処理されて化合物37-4を形成する。化合物37-4は、実質的に1つの異性体であり得るか、または化合物37-4は、シス異性体およびトランス異性体の混合物であってもよく、いくつかの態様において、化合物37-4は、シス異性体:トランス異性体の約2:1混合物を含む。還元剤は、カルボニル部分をアルコール部分に還元することができる任意の作用物質であり得る。適切な還元剤としては、これらに限定されないが、水素化アルミニウムリチウム、水素化ジイソブチルアルミニウム、ボラン-THF、または水素化ホウ素ナトリウム等の水素化ホウ素試薬が挙げられる。反応を促進するために適切な溶媒としては、これらに限定されないが、THF、エーテル、またはそれらの組み合わせが挙げられる。
次いで、化合物37-4は、塩基の存在下、4-ニトロベンゼンスルホニルクロリド(ノシル)で処理され、化合物37を形成する。塩基は、反応を促進する任意の適切な塩基であり得、トリメチルアミン、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、ピリジン、またはヒューニッヒ塩基等の有機塩基;または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、もしくは炭酸セシウム等の炭酸塩等の無機塩基であり得る。反応は、適切な溶媒中、典型的には非プロトン性溶媒、例えばピリジン、THF、またはジクロロメタンもしくはクロロホルム等の塩素化溶媒中で進められてもよい。化合物37は、実質的に1つの異性体であり得るか、または化合物37は、異性体の混合物であってもよい。異性体の比率は、クロマトグラフィーまたはトリチュレーション等の適切な技術により変化し得る。いくつかの態様において、異性体の比率は、トリチュレーションにより約8:1のシスとトランスに精製される。
あるいは、化合物40は、スキーム7にしたがう例示的な合成ルートにしたがって調製してもよい。
Figure 0007379640000044
スキーム7を参照すると、化合物36は、化合物50と反応して化合物52を形成する。化合物50は、シクロブチル環、シクロペンチル環またはシクロヘキシル環等の所望の環、適切な脱離基LG、およびアセタールまたはケタール等の保護されたカルボニル部分を含む。上記例示において、環状ケタール部分が示される。適切な脱離基は、化合物36への環の付加を促進するための脱離基としての役割を果たすであろう任意の基を含み、かつこれらに限定されないが、ハロゲン、典型的にはブロモ、クロロまたはヨード、およびトシレートまたはメシレート基が含まれる。化合物36は、適切な溶媒中で、典型的には塩基の存在下、化合物50と反応する。適切な溶媒としては、非プロトン性溶媒等の反応を促進する任意の溶媒が挙げられる。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、DMF、THF、DMSO、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、DMA、ジオキサン、N-メチルピロリドン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。適切な塩基としては、水素化物、典型的には水素化ナトリウム、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、もしくは炭酸セシウム等の炭酸塩等の反応を促進するであろう任意の塩基が挙げられる。反応は室温で進められてもよく、または反応混合物を、必要に応じて、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度で、例えば50℃、100℃で、またはそれより高い温度で加熱してもよい。次いで、化合物52は反応混合物から単離され、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー等の適切な技術によって精製される。
次いで、化合物52は、適切な試薬54と反応して化合物40を形成する。試薬54は、保護基を除去する、および/またはカルボニル部分を形成するのに適切な任意の試薬であり得る。スキーム5に示される例示的な合成において、保護基は環状ケタールであり、適切な試薬54としては、これらに限定されないが、ピリジニウム・トシラート(PPTS)、パラトルエンスルホン酸、塩酸、または酢酸が挙げられる。反応は、アセトン、THF、酢酸、水、またはそれらの組み合わせ等の反応を促進するのに適切な溶媒または溶媒の混合物中で行われる。反応は室温で進められてもよく、または反応混合物を、必要に応じて、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度で、例えば50℃、100℃、またはそれより高い温度で加熱してもよい。次いで、化合物40は反応混合物から単離され、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー等の適切な技術によって精製される。
例示的な反応順序の第2工程は、スキーム8にしたがって以下に提供される。
Figure 0007379640000045
化合物48を、ニトロ部分をアミンに還元するのに適切な還元試薬56と反応させる。所望の生成物がヒドロキシル部分を含むある特定の態様において、化合物44は、化合物48の代わりに使用され得る。適切な還元剤としては、これらに限定されないが:パラジウム触媒等の触媒の存在下での水素ガス;任意でニッケル触媒等の触媒の存在下での水素化ホウ素ナトリウム等のホウ化水素;酢酸中の亜鉛金属;または水中もしくは水と酸の中の鉄粉末が挙げられる。ある特定の態様において、炭素触媒上のパラジウムの存在下で、かつ酢酸エチルまたはメタノール等の適切な溶媒中で、水素ガスが使用される。いくつかの態様において、還元剤および/または技術の組み合わせが用いられる。例えば、還元が、第一の還元剤および/または技術を含む第一の方法を用いて最初に行われてもよいが、これは生成物の混合物をもたらす。第一の方法は、繰り返されてもよく、および/または第二の還元剤および/または技術を含む第二の方法が行われてもよい。LC-MS、TLCまたHPLC等の分析技術によって示されるように、反応が完了したら、生成物化合物58は単離され、必要に応じて精製される。
化合物58は、カルボン酸60と反応してアミド62を形成する。カルボン酸60は、任意の適切な方法により活性化され、次いで化合物58のアミン官能基と反応する。適切な活性化方法としては、これらに限定されないが:例えば、塩化チオニルでの処理による酸塩化物の形成;1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)およびジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)等の塩基での処理;カルボニルジイミダゾール(CDI)での処理による;またはジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)もしくは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)等のカルボジイミドでの処理等によるものが挙げられる。
次いで、化合物62は、2つの環の間の結合を形成するのに適切な任意のカップリング反応を用いて化合物64と連結して化合物66を形成する。上記例において、ボロン酸エステルカップリングが示され、ここで化合物62上の脱離基LGは、典型的にブロモまたはヨードである。他の適切なカップリング官能基としては、トリアルキルスズまたはボロン酸が挙げられる。カップリング反応は、典型的には、適切な触媒の存在下で進行する。ボロン酸エステルまたはボロン酸カップリングでは、触媒は、典型的には、PdCl2(dppf)2、Pd[P(Ph)3]2Cl2、酢酸パラジウムおよびトリフェニルホスフィン、またはテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム触媒である。反応は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸セシウム等の塩基の存在下で行われ、ジオキサン、ジオキサン/水またはDME/エタノール/水等の適切な溶媒または溶媒混合物中で行われる。反応は、完了に向かうように反応を促進するために、適切な温度で、例えば50℃~125℃で、典型的には、約100℃の温度で加熱されてもよく、および/または1時間~3日間、6時間~24時間、または12時間~18時間等の適切な期間にわたって撹拌され得る。次いで、化合物66は、反応混合物から単離され、適切な技術によって精製される。
ある特定に態様は、ホスファート部分を含んでもよい。スキーム9は、特定のこのような態様の例示的な合成を提供する。
Figure 0007379640000046
化合物68は、化合物70と反応して化合物72を形成する。化合物70は、所望のRy部分および適切な脱離基LGを含む。典型的なRy部分としては、脂肪族に限定されないが、例えばアルキル等、典型的には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはt-ブチル;アリール;ヘテロ脂肪族;または複素環式が挙げられる。2つのRy部分は、同じでも、または異なっていてもよい。適切な脱離基としては、これらに限定されないが、ハロゲン、典型的にはブロモ、クロロまたはヨード、およびトシレートまたはメシレート基が挙げられる。化合物68は、適切な溶媒中および典型的には塩基の存在下で、化合物70と反応する。適切な溶媒としては、非プロトン性溶媒等の反応を促進する任意の溶媒が挙げられる。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、DMF、THF、DMSO、アセトニトリル、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、DMA、ジオキサン、N-メチルピロリドン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。適切な塩基としては、水素化物、典型的には水素化ナトリウム、または炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、もしくは炭酸セシウム等の炭酸塩等の反応を促進するであろう任意の塩基が挙げられる。反応は室温で進められてもよく、または反応混合物を、必要に応じて、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度で、例えば50℃、100℃で、またはそれより高い温度で加熱してもよい。次いで、化合物72は反応混合物から単離され、必要に応じて精製される。
次いで、化合物72は、化合物74と反応して化合物76を形成する。化合物74は、化合物76における酸部分を形成するのに適切な任意の化合物であり得る。化合物74は、トリフルオロ酢酸、塩酸、または臭化水素酸等の酸性試薬であってもよく、または水酸化ナトリウム、水酸化リチウムまたは水酸化カリウム等の塩基試薬であってもよい。適切な溶媒としては、これらに限定されないが、ジクロロメタンおよびクロロホルム等の塩素化溶媒、メタノールおよびエタノール等のアルコール、水、またはそれらの組み合わせが挙げられる。反応は室温で進められてもよく、または反応混合物を、必要に応じて、例えば室温より高く、選択された溶媒の沸点までの範囲内の温度で、例えば50℃、100℃で、またはそれより高い温度で加熱してもよい。また、反応混合物を、必要に応じて、例えば20℃未満、10℃未満、0℃未満またはそれより低い温度に冷却してもよい。LC-MS、TLCまたHPLC等の分析技術によって示されるように、反応が完了したら、生成物化合物76は単離され、必要に応じて適切な技術により、例えば、適切な溶媒または溶媒系中で、撹拌または超音波処理等のかき混ぜにより精製される。適切な溶媒または溶媒系としては、これらに限定されないが、アセトン/水、アセトン、ジエチルエーテル、またはアルコール/水が挙げられる。
次いで、化合物76は、化合物78と反応して塩化合物80を形成する。化合物78は、塩化合物80のための適切な対イオン(CI)を提供するであろう任意の化合物、例えば、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、トリメチルアミン、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、またはリシンまたはアルギニン等のアミノ酸であり得る。当業者であれば、対イオンCIがNa+、K+、Li+、またはNH4 +におけるような単一の正電荷を有する場合、化合物80は2個のCIイオンを含むであろうが、その一方、対イオンCIが、CI2+におけるような2個の正電荷を有する場合、化合物80は1個のCIイオンを含むであろうことを当業者は理解するであろう。
C. 治療剤の組み合わせ
本発明のオキサゾール化合物を、単独で、互いに組み合わせて、または他の確立された治療法の補助剤として、もしくはそれらと組み合わせて用いてもよい。別の局面において、本発明の化合物を、処置中の特定の障害または状態のために有用な他の治療剤との組み合わせで用いてもよい。これらの化合物は、同時、任意の順で逐次、同じ投与経路により、または異なる経路により投与してもよい。
いくつかの態様において、第二の治療剤は、鎮痛剤、抗生物質、抗凝固剤、抗体、抗炎症剤、免疫抑制剤、グアニル酸シクラーゼCアゴニスト、腸分泌促進剤、抗ウイルス剤、抗がん剤、抗真菌剤、またはその組み合わせである。抗炎症剤は、ステロイドまたは非ステロイド性抗炎症剤であってもよい。一定の態様において、非ステロイド性抗炎症剤は、アミノサリチル酸類、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ジクロフェナク、エトドラク、ファモチジン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、イブプロフェン、インドメタシン、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナムブメトン(nambumetone)、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、サルサレート、スリンダク、トルメチン、またはその組み合わせから選択される。いくつかの態様において、免疫抑制剤は、メルカプトプリン、コルチコステロイド、アルキル化剤、カルシニューリン阻害剤、イノシン1リン酸デヒドロゲナーゼ阻害剤、抗リンパ球グロブリン、抗胸腺細胞グロブリン、抗T細胞抗体、またはその組み合わせである。1つの態様において、抗体はインフリキシマブである。
いくつかの態様において、本化合物を他の抗がんまたは細胞毒性剤と共に用いてもよい。様々なクラスの抗がんおよび抗新生物化合物には、アルキル化剤、抗代謝剤、BCL-2阻害剤、ビンカアルキロイド(alkyloids)、タキサン、抗生物質、酵素、サイトカイン、白金配位錯体、プロテアソーム阻害剤、置換尿素、キナーゼ阻害剤、ホルモンおよびホルモンアンタゴニスト、ならびに低メチル化剤、例えば、アザシチジンおよびデシタビンなどのDNMT阻害剤が含まれるが、それらに限定されない。例示的アルキル化剤には、メクロロタミン(mechlorothamine)、シクロホスファアミド、イフォスファミド、メルファラン、クロラムブシル、エチレンイミン、メチルメラミン、アルキルスルホネート(例えば、ブスルファン)、およびカルムスチンが含まれるが、それらに限定されない。例示的抗代謝剤には、例として、葉酸類縁体メトトレキセート;ピリミジン類縁体フルオロウラシル、シトシンアルビノシド(cytosine arbinoside);プリン類縁体メルカプトプリン、チオグアニン、およびアザチオプリンが含まれるが、それらに限定されない。例示的ビンカアルキロイドには、例として、ビンブラスチン、ビンクリスチン、パクリタキセル、およびコルヒチンが含まれるが、それらに限定されない。例示的抗生物質には、例として、アクチノマイシンD、ダウノルビシン、およびブレオマイシンが含まれるが、それらに限定されない。抗新生物剤として有効な例示的酵素には、L-アスパラギナーゼが含まれる。例示的配位化合物には、例として、シスプラチンおよびカルボプラチンが含まれるが、それらに限定されない。例示的ホルモンおよびホルモン関連化合物には、アドレノコルチコステロイドプレドニソンおよびデキサメタゾン;アロマターゼ阻害剤アミノグルテチミド、ホルメスタン、およびアナストロゾール;プロゲスチン化合物ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル、メドロキシプロゲステロン;ならびに抗エストロゲン化合物タモキシフェンが含まれるが、それらに限定されない。
これらおよび他の有用な抗がん化合物は、Merck Index, 13th Ed. (O'Neil M. J. et al., ed.) Merck Publishing Group (2001)およびGoodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 12th Edition, Brunton L.L. ed., Chapters 60-63, McGraw Hill, (2011)に記載されており、これらはいずれも参照により本明細書に組み入れられる。
本開示の阻害剤との組み合わせで用いることができるCTLA 4抗体の中には、Bristol-Myers SquibbによりYERVOY(登録商標)として市販されているイピリムマブがある。
組み合わせのための他の化学療法剤には、チェックポイント経路阻害剤などの免疫腫瘍学薬剤、例えば、ニボルマブおよびランブロリズマブなどのPD-1阻害剤、ならびにペンブロリズマブ、MEDI-4736およびMPDL3280A/RG7446などのPD-L1阻害剤が含まれる。本明細書において開示する化合物との組み合わせのためのさらなるチェックポイント阻害剤には、BMS-986016(MDX-1408)などの抗LAG-3剤が含まれる。
本開示の阻害剤との組み合わせのためのさらなる化学療法剤には、ヒト化モノクローナル抗体エロツズマブ(BMS-901608)などの抗SLAMF7剤、抗KIRモノクローナル抗体リリルマブ(BMS-986015)などの抗KIR剤、および完全ヒトモノクローナル抗体ウレルマブ(BMS-663513)などの抗CD137剤が含まれる。
本発明の化合物と組み合わせて有用なさらなる抗増殖化合物には、例として、成長因子受容体に対する抗体(例えば、抗Her2);ならびにインターフェロン-αおよびインターフェロン-γ、インターロイキン-2、およびGM-CSFなどのサイトカインが含まれるが、それらに限定されない。
本オキサゾール化合物と組み合わせて有用なさらなる化学療法剤には、ボルテゾミブ、カルフィルゾミブ、マリゾミブなどのプロテアソーム阻害剤が含まれる。
特に悪性病変を処置する際に、本開示の化合物と組み合わせて有用なキナーゼ阻害剤の例には、イブルチニブなどのBtk阻害剤、パルボシクリブなどのCDK阻害剤、アファチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、オシメルチニブおよびバンデチニブなどのEGFR阻害剤、トラメチニブなどのMek阻害剤、ダブラフェニブ、ソラフェニブおよびベムラフェニブなどのRaf阻害剤、アキシチニブ、レンバチニブ、ニンテダニブ、パゾパニブなどのVEGFR阻害剤、ボスチニブ、ダサチニブ、イマチニブおよびニロチニブなどのBCR-Abl阻害剤、ホスタマチニブなどのSyk阻害剤、ならびにルキソリチニブなどのJAK阻害剤が含まれる。他の態様において、第二の治療剤は下記のいずれかから選択してもよい:
鎮痛剤-モルヒネ、フェンタニル、ヒドロモルフォン、オキシコドン、コデイン、アセトアミノフェン、ヒドロコドン、ブプレノルフィン、トラマドール、ベンラファキシン、フルピルチン、メペリジン、ペンタゾシン、デキストロモラミド、ジピパノン;
抗生物質-アミノグリコシド(例えば、アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、トブラマイシン、およびパロマイシン)、カルバペネム(例えば、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム、シラスタチン、およびメロペネム)、セファロスポリン(例えば、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチン、セファレキシン、セファクロール、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セフェピム、およびセフォビプロール(cefobiprole))、グリコペプチド(例えば、テイコプラニン、バンコマイシン、およびテラバンシン)、リンコサミド(例えば、クリンダマイシンおよびインコマイシン(incomysin))、リポペプチド(例えば、ダプトマイシン)、マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリスロマイシン、およびスペクチノマイシン)、モノバクタム(例えば、アズトレオナム)、ニトロフラン(例えば、フラゾリドンおよびニトロフラントイン)、ペニシリン(penicilllins)(例えば、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリンG、ペニシリンV、ピペラシリン、テモシリン、およびチカルシリン)、ペニシリン組合せ(例えば、アモキシシリン/クラブラン酸、アンピシリン/スルバクタム、ピペラシリン/タゾバクタム、およびチカルシリン/クラブラン酸)、ポリペプチド(例えば、バシトラシン、コリスチン、およびポリミキシンB)、キノロン(例えば、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、グレパフロキサシン、スパルフロキサシン、およびテマフロキサシン)、スルホンアミド(例えば、マフェニド、スルホンアミドクリソイジン、スルファセタミド、スルファジアジン、スルファジアジン銀、スルファメチゾール、スルファメトキサゾール、スルファニルイミド、スルファサラジン、スルフイソキサゾール、トリメトプリム、およびトリメトプリム-スルファメトキサゾール(sulfamethoxaxzole))、テトラサイクリン(例えば、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、およびテトラサイクリン)、抗ミコバクテリア化合物(例えば、クロファジミン、ダプソン、カプレオマイシン、シクロセリン、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド、ピラジンアミド、リファンビシン(リファンピン)、リファブチン、リファペンチン、およびストレプトマイシン)、ならびにアルスフェナミン、クロラムフェニコール、ホスホマイシン、フシジン酸、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、プラテンシマイシン、キヌプリシン(quinuprisin)/ダルフォプリスチン、リファキシミン、チアンフェニコール、チゲサイクリン、およびチニダゾール;
抗体-抗TNF-α抗体、例えば、インフリキシマブ(Remicade(商標))、アダリムマブ、ゴリムマブ、セルトリズマブ;抗B細胞抗体、例えば、リツキシマブ;抗IL-6抗体、例えば、トシリズマブ;抗IL-1抗体、例えば、アナキンラ;抗PD-1および/または抗PD-L1抗体、例えば、ニボルマブ、ペンブロリズマブ、ピディリズマブ、BMS-936559、MPDL3280A、AMP-224、MEDI4736;イキセキズマブ、ブロダルマブ、オファツムマブ、シルクマブ、クレノリキシマブ、クラザキウマブ(clazakiumab)、フェザキヌマブ、フレチクマブ(fletikumab)、マブリリムマブ、オクレリズマブ、サリルマブ、セクキヌマブ、トラリズマブ、ザノリムマブ;
抗凝固剤-ワルファリン(Coumadin(商標))、アセノクマロール、フェンプロクモン、アトロメンチン、フェニンジオン、ヘパリン、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス、リバロキサバン、アピキサバン、ヒルジン、レピルジン、ビバリルジン、アルガトロバン、ダビガトラン、キシメラガトラン、バトロキソビン、ヘメンチン(hementin);
抗炎症剤-ステロイド、例えば、ブデソニド、非ステロイド性抗炎症剤、例えば、アミノサリチル酸類(例えば、スルファサラジン、メサラミン、オルサラジン、およびバルサラジド)、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(ロフェコキシブ、セレコキシブなどのCOX-2阻害剤)、ジクロフェナク、エトドラク、ファモチジン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ケトロラク、イブプロフェン、インドメタシン、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナムブメトン(nambumetone)、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、サルサラート、スリンダク、トルメチン;
免疫抑制剤-メルカプトプリン;デキサメサゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾン、メチルプレドニゾロンおよびプレドニゾロンなどのコルチコステロイド、シクロホスファミドなどのアルキル化剤、シクロスポリン、シロリムスおよびタクロリムスなどのカルシニューリン阻害剤、ミコフェノール酸、ミコフェノール酸モフェチルおよびアザチオプリンなどのイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ(IMPDH)の阻害剤、ならびに様々な抗体(例えば、抗リンパ球グロブリン(ALG)、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)、モノクローナル抗T細胞抗体(OKT3))および放射線照射を含む、細胞免疫を抑制する一方で受容者の液性免疫応答を無傷に保つよう設計された薬剤。アザチオプリンは現在Salix Pharmaceuticals, Inc.から商標名Azasanで入手可能;メルカプトプリンは現在Gate Pharmaceuticals, Inc.から商標名Purinetholで入手可能;プレドニゾンおよびプレドニゾロンは現在Roxane Laboratories, Inc.から入手可能;メチルプレドニゾロンは現在Pfizerから入手可能;シロリムス(ラパマイシン)は現在Wyeth-Ayerstから商標名Rapamuneで入手可能;タクロリムスは現在Fujisawaから商標名Prografで入手可能;シクロスポリンは現在Novartisから商標名SandimmuneおよびAbbottから商標名Gengrafで入手可能;ミコフェノール酸モフェチルおよびミコフェノール酸などのIMPDH阻害剤は現在Rocheから商標名CellceptおよびNovartisから商標名Myforticで入手可能;アザチオプリンは現在Glaxo Smith Klineから商標名Imuranで入手可能;かつ抗体は現在Ortho Biotechから商標名Orthoclone、Novartisから商標名Simulect(バシリキシマブ)およびRocheから商標名Zanapax(daclizumab)で入手可能;および
グアニル酸シクラーゼ-C受容体アゴニストまたは腸の分泌促進物質-例えば、リナクロチド、Linzessの名前で販売。
これらの様々な薬剤は、薬物の市販の形態に添付の処方情報に明記されている通り(同様に、The Physician's Desk Referenceの2006年版の処方情報も参照されたい)、それらの標準または一般的用量に従って用いることができ、前記開示は参照により本明細書に組み入れられる。
D. オキサゾール化合物を含む組成物
開示するオキサゾール化合物を、単独で、任意の組み合わせで、および少なくとも1つの第二の治療剤との組み合わせで、またはそれに対して補助的に用いてもよく、またさらに、オキサゾール化合物、および少なくとも1つの第二の治療剤を、対象に投与するための組成物を形成するのに有用な任意の適切な添加物との組み合わせで用いてもよい。添加物は、対象への送達のために組成物を希釈する、製剤の加工を容易にする、製剤に好都合な材料特性を提供する、送達デバイスからの分散を容易にする、製剤を安定化する(例えば、抗酸化剤または緩衝剤)、製剤に好ましい、または快い味または堅さを提供するためなどの、様々な目的のために、薬学的組成物中に含むことができる。典型的な添加物には、例として:薬学的に許容される賦形剤;薬学的に許容される担体;ならびに/または補助剤、例えば単糖、二糖、および多糖、糖アルコールおよび他のポリオール、例えばラクトース、グルコース、ラフィノース、メレチトース、ラクチトール、マルチトール、トレハロース、スクロース、マンニトール、デンプン、もしくはその組み合わせ;界面活性剤、例えばソルビトール、ジホスファチジルコリン、およびレシチン;増量剤;緩衝剤、例えばリン酸およびクエン酸緩衝剤;抗粘着剤、例えばステアリン酸マグネシウム;結合剤、例えば糖類(スクロースおよびラクトースなどの二糖を含む)、多糖(例えばデンプン、セルロース、微結晶セルロース、セルロースエーテル(例えばヒドロキシプロピルセルロース)、ゼラチン、合成ポリマー(例えばポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール);コーティング(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、シェラック、トウモロコシタンパク質ゼイン、およびゼラチンを含むセルロースエーテル);放出補助剤(例えば腸溶コーティング);崩壊剤(例えばクロスポビドン、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびデンプングリコール酸ナトリウム);充填剤(例えばリン酸水素カルシウム、植物油脂、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ソルビトール、炭酸カルシウム、およびステアリン酸マグネシウム);香料および甘味料(例えばミント、チェリー、アニス、ピーチ、アプリコットまたはリコリス、ラズベリー、およびバニラ;滑沢剤(例えば、タルクまたはシリカに代表される鉱物、植物性ステアリン、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸に代表される脂肪);保存剤(例えばビタミンA、ビタミンE、ビタミンC、パルミチン酸レチニル、およびセレニウムに代表される抗酸化剤、システイン及びメチオニンに代表されるアミノ酸、クエン酸およびクエン酸ナトリウム、メチルパラベンおよびプロピルパラベンに代表されるパラベン);着色剤;圧縮補助剤;乳化剤;カプセル化剤;ゴム;造粒剤;ならびにその組み合わせが含まれるが、それらに限定されない。
III. 使用法
A. 疾患/障害
開示されるオキサゾール化合物、ならびにその組み合わせおよび/または組成物は、様々な疾患および/または障害を改善、治療または予防するのに使用され得る。特定の態様において、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせまたはその組成物は、インターロイキン-1受容体関連キナーゼ(IRAK)経路の阻害が治療的に有用である状態を治療するために有用であり得る。いくつかの態様において、化合物は、IRAK1、IRAK2、IRAK3またはIRAK4等のIRAKタンパク質を直接阻害する。ある特定の態様において、開示されるオキサゾール化合物は、自己免疫疾患、炎症性障害、心血管疾患、神経障害、神経変性障害、アレルギー性疾患、喘息、膵炎、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、がん、移植、精子運動能、赤血球欠乏、移植片拒絶、肺損傷、呼吸器疾患、虚血状態、ならびに細菌およびウイルス感染症を、治療、予防または改善するために有用である。
いくつかの態様において、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、アレルギー性疾患、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症または喘息を処置または予防するために用いてもよい。
オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物は、骨髄に関連する免疫調節障害または臓器移植片拒絶もしくは移植片対宿主病を改善、処置または予防するためにも有用であり得る。本化合物で処置し得る炎症および免疫調節障害の例には、臓器もしくは組織の移植、移植による移植片対宿主病;関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、全身性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎や、リウマチ熱および感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患を含む自己免疫症候群、炎症性および過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、じん麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、エリテマトーデス、ざ瘡、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト・小柳・原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アレルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発型喘息および気道過敏症、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症に起因する血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷に関連する腸の病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発神経炎(polyneuritis)、多発神経炎(multiple neuritis)、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤血球ろう、再生不良性貧血、低形成性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、光線過敏性、皮膚T 細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ヴェグナー肉芽腫、シェーグレン症候群、脂肪症、好酸球性筋膜炎、歯肉, 歯周組織, 歯槽骨, 歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛の予防もしくは毛髪発生の提供および/もしくは発毛および育毛の促進に関する男性型脱毛症もしくは老人性脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アジソン病、保存, 移植, もしくは虚血性疾患後に起こる臓器の虚血再灌流障害、内毒素ショック、偽膜性大腸炎、薬物もしくは放射線照射に起因する大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬物に起因する中毒症、肺がん、肺気腫、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、老年性黄斑変性症、硝子体瘢痕(vitreal scarring)、角膜アルカリ損傷、皮膚炎多形性紅斑、線状IgA水疱性皮膚炎およびセメント皮膚炎(cement dermatitis)、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染, 加齢, 発がん, がん転移, および高山病に起因する疾患、ヒスタミンもしくはロイコトリエンC4放出に起因する疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分的肝臓切除、急性肝壊死、毒素, ウイルス性肝炎, ショック, もしくはアノキシアに起因する壊死、B型ウイルス性肝炎、非A/非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変を含むアルコール性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の「急性憎悪」、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染症、HCMV感染症、AIDS、がん、老年認知症、パーキンソン病、外傷、または慢性細菌感染症が含まれるが、それらに限定されない。
一定の態様において、本化合物は、神経障害性疼痛および炎症誘発性疼痛を含む神経痛を処置するのに有用である。
一定の態様において、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物は、関節リウマチ、乾癬性関節炎、骨関節炎、全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、強直性脊椎炎、骨粗鬆症、全身性硬化症、多発性硬化症、乾癬、特に膿疱性乾癬、I型糖尿病、II型糖尿病、炎症性腸疾患(クローン病および潰瘍性大腸炎)、高グロブリンd血症および周期熱症候群、クリオピリン関連周期的症候群(periodic syndromes)、シュニッツラー症候群、全身性若年性特発性関節炎、成人スチル病、痛風、痛風紅斑、偽痛風、SAPHO症候群、キャッスルマン病、敗血症、脳卒中、アテローム性動脈硬化症、セリアック病、DIRA(Il-1受容体アンタゴニストの欠乏)、アルツハイマー病、パーキンソン病を処置および/または予防するのに有用である。
オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物で処置し得る増殖性疾患には、良性もしくは悪性腫瘍、固形腫瘍;脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃の腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、腟、頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨もしくは甲状腺のがん、肉腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、胃腸がん、特に結腸がんもしくは結腸直腸腺腫、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新生物、上皮性の新生物、腺腫、腺がん、角化棘細胞腫、類表皮がん、大細胞がん、非小細胞肺がん、リンパ腫、ホジキンおよび非ホジキン、乳がん、濾胞状がん、未分化がん、乳頭がん、精上皮腫、メラノーマ、IL-1による障害、MyD88による障害(例えばABCびまん性大細胞リンパ腫(DLBCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ホジキンリンパ腫、原発性皮膚T細胞リンパ腫または慢性リンパ性白血病)、くすぶり型もしくは低悪性度多発性骨髄腫、または造血器腫瘍(白血病、急性骨髄性白血病(AML)、DLBCL、ABC DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、真性多血症、カポジ肉腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、脾臓周辺帯リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、血管内大B細胞リンパ腫を含む)が含まれる。特に、本開示の化合物は、薬物耐性悪性病変、例えばイブルチニブ耐性CLLおよびイブルチニブ耐性ワルデンストレームマクログロブリン血症などの、イブルチニブ耐性血液悪性病変を含む、JAK阻害剤イブルチニブ耐性悪性病変に耐性のものを処置するのに有用である。
オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を用いて処置し得るアレルギー性疾患の例には、喘息(例えば、アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE仲介性喘息、非アトピー性喘息、気管支喘息、非アレルギー性喘息、本態性喘息、真性喘息、病態生理学的撹乱に起因する内因性喘息、未知または不明確な原因の本態性喘息、気腫性喘息、運動誘発喘息、情動誘発喘息、環境因子に起因する外因性喘息、冷気誘発喘息、職業性喘息、最近、真菌、原生動物、またはウイルス感染に起因する、または関連する感染性喘息、初期喘息、喘鳴幼児症候群、細気管支炎、咳喘息または薬剤性喘息)、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症(ABPA)、アレルギー鼻炎、通年性アレルギー性鼻炎、通年性鼻炎、血管運動性鼻炎、後鼻漏、化膿性または非化膿性副鼻腔炎、急性または慢性副鼻腔炎、および篩状、前頭、上顎、または蝶形骨洞炎が含まれるが、それらに限定されない。
別の例として、関節リウマチ(RA)は、典型的には体中の標的関節の腫脹、疼痛、運動欠如および圧痛をきたす。RAはリンパ球が密に込み合った慢性炎症性滑膜によって特徴づけられる。滑膜は、典型的には単細胞層の厚さで、非常に細胞性となり、樹状細胞、T、BおよびNK細胞、マクロファージならびに形質細胞の集団を含むリンパ組織に類似の形態をとる。このプロセス、ならびに抗原-免疫グロブリン複合体の形成を含む過度の免疫病理学的メカニズムは、ついには関節の完全性の破壊を引き起こし、変形、機能の永久的欠如および/または関節もしくはその付近の骨侵食を引き起こす。オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、RAのこれらの症状の任意の1つ、いくつか、またはすべてを処置、改善または予防するために用いてもよい。したがって、RAの状況において、処置が根元的RAの同時処置および/または循環するリウマチ因子(「RF」)の量の低下をもたらすかどうかに関わらず、RAに一般に関連する任意の症状の低減または改善が達成されれば、化合物は治療的利点を提供すると考えられる。
米国リウマチ学会(American College of Rheumatology:ACR)は、RAにおける改善および臨床的軽減を定義するための基準を開発した。1つのそのようなパラメーター、ACR20(20%の臨床的改善のACR基準)は、圧痛および腫脹のある関節数の20%改善、ならびに以下の5つのパラメーターの3つにおける20%の改善を必要とする:患者の包括的評価、医師の包括的評価、患者の疼痛評価、能力障害の程度、および急性相反応物質のレベル。これらの基準は、ACR50およびACR70でそれぞれ50%および70%に拡大されている。他の基準にはパウルの基準およびX線による進行(例えば、シャープスコア)が含まれる。
いくつかの態様において、RAを患っている患者における治療的利点は、患者がACR20を示す場合に達成される。特定の態様において、ACRC50またはさらにはACR70のACR改善も達成され得る。
B. 製剤および投与
本発明の1つまたは複数の活性オキサゾール化合物(またはそのプロドラッグ)を含む薬学的組成物を、混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入または凍結乾燥工程によって製造してもよい。組成物を、薬学的に使用し得る製剤を提供するために、1つまたは複数の生理的に許容される賦形剤、希釈剤、担体、アジュバントまたは補助剤を用いて、製剤化することができる。
活性化合物またはプロドラッグを、それ自体で、または水和物、溶媒和物、N-オキシドもしくは薬学的に許容される塩の形態で薬学的組成物に製剤化してもよい。典型的には、そのような塩は対応する遊離酸および塩基よりも水溶液に可溶性であるが、対応する遊離酸および塩基よりも低い溶解性を有する塩が形成されることもある。
本発明の薬学的組成物は、例えば、局所、眼、経口、口腔、全身、鼻、i.v.もしくはi.p.などの注射、経皮、直腸、膣などを含む、実質的に任意の投与様式に適した形態、または吸入もしくは通気による投与に適した形態をとってもよい。
局所投与のために、活性化合物、水和物、溶媒和物、N-オキシドまたは薬学的に許容される塩もしくはプロドラッグを、当技術分野において周知の通り、液剤、ゲル、軟膏、クリームなどとして製剤化してもよい。
全身製剤には、注射、例えば、皮下、静脈内、筋肉内、くも膜下腔内または腹腔内注射による投与のために設計されたもの、ならびに経皮、経粘膜、経口または肺投与のために設計されたものが含まれる。
有用な注射用製剤には、水性または油性媒体中の活性化合物の無菌懸濁剤、液剤または乳剤が含まれる。組成物は、懸濁化剤、安定化剤および/または分散剤などの、製剤用物質も含んでもよい。注射用製剤は、単位剤形、例えば、アンプルまたは多用量容器中で提供してもよく、追加の保存剤を含んでもよい。
または、注射用製剤は、無菌で、発熱物質を含まない水、緩衝液、デキストロース溶液などを含むが、それらに限定されない、適切な媒体で、使用前に再構成するための散剤形態で提供してもよい。このために、活性化合物を、凍結乾燥などの任意の当技術分野において公知の技術によって乾燥し、使用前に再構成してもよい。
経粘膜投与のために、透過すべき関門に適した浸透剤を製剤中で用いる。そのような浸透剤は当技術分野において公知である。
経口投与のために、薬学的組成物は、例えば、結合剤(例えば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(例えば、ラクトース、微結晶セルロースまたはリン酸水素カルシウム);滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(例えば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);および/または湿潤剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの、薬学的に許容される賦形剤と共に、通常の手段によって調製したロゼンジ、錠剤またはカプセル剤の形態をとってもよい。錠剤は、例えば、糖、フィルムまたは腸溶コーティングにより、当技術分野において周知の方法によってコーティングしてもよい。
経口投与用の液体製剤は、例えば、エリキシル剤、液剤、シロップ剤、もしくは懸濁剤の形態をとってもよく、または水もしくは他の適切な媒体で使用前に再構成するための乾燥生成物として提供してもよい。そのような液体製剤は、懸濁化剤(例えば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または硬化食用脂);乳化剤(例えば、レシチンまたはアカシア);非水性媒体(例えば、アーモンド油、油性エステル、エチルアルコール、cremophor(商標)または分別植物油);および保存剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピルまたはソルビン酸)などの、薬学的に許容される添加物と共に、通常の手段によって調製してもよい。製剤は、適宜緩衝塩、保存剤、着香剤、着色剤および甘味剤を含んでもよい。
経口投与用の製剤は、周知の通り、活性化合物またはプロドラッグの制御放出を行うために、適切に製剤化してもよい。
口腔投与のために、組成物は通常の様式で製剤化された錠剤またはロゼンジの形態をとってもよい。
直腸および膣投与経路のために、活性化合物は、カカオ脂または他のグリセリドなどの、通常の坐剤基剤を含む、液剤(停留浣腸用)、坐剤または軟膏として製剤化してもよい。
鼻投与または吸入もしくは通気による投与のために、活性化合物、水和物、溶媒和物、N-オキシド、薬学的に許容される塩またはプロドラッグを、適切な噴射剤、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、過フッ化炭化水素、二酸化炭素または他の適切なガスを用いての加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾル噴霧剤の形態で、都合よく送達することができる。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、一定量を送達するためのバルブを提供することによって決定することができる。吸入器または通気器具において用いるためのカプセルおよびカートリッジ(例えば、ゼラチンからなるカプセルおよびカートリッジ)を、化合物およびラクトースまたはデンプンなどの適切な粉末基剤の粉末混合物を含んで製剤化してもよい。
市販の鼻噴霧デバイスを用いての鼻投与に適した水性懸濁製剤の特定の例は、以下の成分を含む:活性化合物またはプロドラッグ(0.5 20mg/ml);塩化ベンザルコニウム(0.1 0.2mg/mL);ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80;0.5 5mg/ml);カルボキシメチルセルロースナトリウムまたは微結晶セルロース(1 15mg/ml);フェニルエタノール(1 4mg/ml);およびデキストロース(20 50mg/ml)。最終懸濁剤のpHは、約pH5~pH7の範囲に調節することができ、約pH5.5のpHが典型的である。
吸入による化合物の投与に適した水性懸濁剤の別の特定の例は、20mg/mLのオキサゾール化合物またはプロドラッグ、1%(v/v)ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)、50mMクエン酸および/または0.9%塩化ナトリウムを含む。
眼投与のために、活性オキサゾール化合物またはプロドラッグを、眼への投与に適した液剤、乳剤、懸濁剤などとして製剤化してもよい。化合物を眼に投与するのに適した様々な媒体が当技術分野において公知である。特定の非限定例は米国特許第6,261,547号;第6,197,934号;第6,056,950号;第5,800,807号;第5,776,445号;第5,698,219号;第5,521,222号;第5,403,841号;第5,077,033号;第4,882,150号;および第4,738,851号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み入れられる。
持続送達のために、活性オキサゾール化合物またはプロドラッグを、埋め込みまたは筋肉内注射によって投与するためのデポー製剤として製剤化することができる。活性成分を適切なポリマーもしくは疎水性材料(例えば、許容される油中の乳剤として)またはイオン交換樹脂と共に、あるいは難溶性誘導体として、例えば、難溶性塩として製剤化してもよい。または、経皮吸収のために活性化合物をゆっくり放出する接着性ディスクまたはパッチとして製造された、経皮送達系を用いてもよい。このために、活性化合物の経皮浸透を促進するために、透過増強剤を用いてもよい。適切な経皮パッチは、例えば、米国特許第5,407,713号;第5,352,456号;第5,332,213号;第5,336,168号;第5,290,561号;第5,254,346号;第5,164,189号;第5,163,899号;第5,088,977号;第5,087,240号;第5,008,110号;および第4,921,475号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み入れられる。
または、他の薬学的送達系を用いてもよい。リポソームおよび乳剤は、活性化合物またはプロドラッグを送達するために用い得る送達媒体の周知の例である。ジメチルスルホキシド(DMSO)などの一定の有機溶媒も、通常はより高い毒性との引き替えであるが、用いてもよい。
薬学的組成物は、望まれる場合には、活性化合物を含む1つまたは複数の単位剤形を含み得る、パックまたはディスペンサーデバイス中で提供してもよい。パックは、例えば、ブリスターパックなどの、金属またはプラスティックホイルからなってもよい。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与の説明書が添付されてもよい。
C. 用量
オキサゾール化合物またはオキサゾール化合物の組み合わせは、一般には、所期の結果を達成するのに有効な量、例えば、特定の状態を処置、予防、または改善するのに有効な量で用いることになる。オキサゾール化合物、またはその組成物は、治療的利益を達成するために治療的に、または予防的利益を達成するために予防的に、投与することができる。治療的利益とは、患者が根元障害にまだ苦しんでいるにもかかわらず、患者が感情または状態の改善を報告するような、処置中の根元障害の根絶もしくは改善、および/または根元障害に関連する症状の1つもしくは複数の根絶もしくは改善を意味する。例えば、アレルギーを患っている患者への化合物の投与は、根元のアレルギー反応が根絶または改善される場合だけでなく、患者がアレルゲンへの曝露後にアレルギーに関連する症状の重症度または持続期間の低減を報告する場合にも、治療的利益を提供する。別の例として、喘息の状況における治療的利益には、喘息発作開始後の呼吸の改善または喘息発現の頻度もしくは重症度の低減が含まれる。治療的利益には、改善が実現されるかどうかにかかわらず、疾患の進行の停止または遅延も含まれる。
当業者には公知の通り、オキサゾール化合物の好ましい用量は、処置中の患者または対象の年齢、体重、全身の健康、および状態の重症度を含む、様々な因子に依存し得る。用量は、吸入により投与する場合、個人の性別および/または個人の肺活量に合わせる必要もある。用量は、複数の状態を患っている個人または肺活量および正常に呼吸する能力に影響をおよぼすさらなる状態、例えば、肺気腫、気管支炎、肺炎、および呼吸器感染症を有する個人に合わせてもよい。オキサゾール化合物またはその組成物の用量、および投与頻度は、オキサゾール化合物が状態の急性発現の処置または障害の予防的処置のいずれのために配合されているかにも依存することになる。当業者であれば、特定の個人に対する最適用量を決定しうるであろう。
予防的投与のために、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を前述の状態の1つを発症するリスクが高い患者または対象に投与することができる。例えば、患者または対象が特定の薬物に対してアレルギーを有するかどうか不明である場合、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、薬物に対するアレルギー反応を回避または改善するために、薬物の投与の前に投与することができる。または、予防的投与を、根元障害を有すると診断された患者の症状の発現を回避または改善するために用いることもできる。例えば、オキサゾール化合物、またはその組成物を、アレルゲンへの予想される曝露前にアレルギー患者に投与することができる。オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、前述の疾患の1つに対する公知の原因因子に繰り返し曝露される健常個人に、障害の発症を防止するために予防的に投与することもできる。例えば、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、ラテックスなどのアレルギーを誘発することが公知のアレルゲンに繰り返し曝露される健常個人に、その個人がアレルギーを発生するのを防ぐために投与することができる。または、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物を、喘息を患っている患者に、喘息発現の重症度を低減する、もしくは完全に回避するために、喘息発作を誘発する活動に加わる前に投与することもできる。
有効用量は、最初はインビトロ検定から推定することができる。例えば、対象で使用するための初期用量は、インビトロ検定で測定して、特定の化合物のIC50またはEC50以上である、活性化合物の循環血または血清濃度を達成するように配合することができる。用量は、特定の化合物のバイオアベイラビリティを考慮に入れて、そのような循環血または血清濃度を達成するように計算することができる。Fingl & Woodbury, ''General Principles,'' In: Goodman and Gilman's The Pharmaceutical Basis of Therapeutics, Chapter 1, pages 1-46, Pergamon Press、およびその中で引用される参照文献は、有効用量に関するさらなる指標を提供する。
いくつかの態様において、開示する化合物は、0より大きく10μMまで、0より大きく5μMまで、0より大きく1μMまで、0より大きく0.5μMまで、0より大きく0.1μMまで、0より大きく0.01μMまで、例えば0より大きく0.004μMまでなどの、0より大きく20μMまでのEC50を有する。
初期用量は、動物モデルなどの、インビボデータから推定することもできる。前述の様々な疾患を処置または予防するための化合物の有効性を試験するのに有用な動物モデルは、当技術分野において周知である。過敏症またはアレルギー反応の適切な動物モデルは、Foster, (1995) Allergy 50(21Suppl):6-9, discussion 34-38およびTumas et al., (2001), J. Allergy Clin. Immunol. 107(6):1025-1033に記載されている。アレルギー性鼻炎の適切な動物モデルは、Szelenyi et al., (2000), Arzneimittelforschung 50(11):1037-42;Kawaguchi et al., (1994), Clin. Exp. Allergy 24(3):238-244およびSugimoto et al., (2000), Immunopharmacology 48(1):1-7に記載されている。当業者であれば、ヒトへの投与に適した用量を決定するために、そのような情報を適合させることができる。
開示するオキサゾール化合物の投薬量は、典型的には、0mg/kg/日を上回る、例えば0.0001mg/kg/日または0.001mg/kg/日または0.01mg/kg/日から、少なくとも約100mg/kg/日までの範囲である。より典型的には、用量(または有効量)は1日に少なくとも1回投与する約0.0025mg/kg~約1mg/kgの範囲、例えば0.01mg/kg~約0.5mg/kgまたは約0.05mg/kg~約0.15mg/kgであってもよい。合計1日用量は、典型的には、1日に約0.1mg/kgから約5mg/kgまたは約20mg/kgまで、例えば1日に0.5mg/kg~約10mg/kgまたは約0.7mg/kg/日~約2.5mg/kg/日の範囲である。投薬量は、他の因子の中でも、オキサゾール化合物の活性、そのバイオアベイラビリティ、投与の様式、および前述の様々な因子に依存して、より高い、またはより低いこともある。
投薬量および間隔は、治療的または予防的効果を維持するのに十分な、オキサゾール化合物の血漿レベルを提供するために、個々に調節することができる。例えば、特に投与の様式、処置中の具体的適応、および指示する医師の判断に依存して、化合物を1日1回、1日に複数回、週に1回、週に複数回(例えば、1日おき)、月に1回、月に複数回、または年に1回投与することができる。当業者であれば、過度の実験を行うことなく、有効な局所用量を最適化することができよう。
開示するオキサゾール化合物の1つまたは複数を含む組成物は、典型的には、合計重量%で0より大きく99%までのオキサゾール化合物、および/または他の治療剤を含む。より典型的には、開示するオキサゾール化合物の1つまたは複数を含む組成物は、約1~約20重量%のオキサゾール化合物および他の治療剤、ならびに約80~約99重量%の薬学的に許容される添加物を含む。
好ましくは、オキサゾール化合物、オキサゾール化合物の組み合わせ、またはその組成物は、実質的な毒性を引き起こすことなく、治療的または予防的利益を提供することになる。オキサゾール化合物の毒性は、標準の薬学的手順を用いて判定することができる。毒性と治療的(または予防的)効果との間の用量比が治療指数である。高い治療指数を示す、オキサゾール化合物が好ましい。
IV. 実施例
実施例1
3-フルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 102の調製
Figure 0007379640000047
丸底フラスコに2-ブロモ-3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン(20.7 g, 84.7 mM)、3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(32.8 g, 169 mM)および Pd(Ph3)4(9.79 g, 8.47 mM)を充填した。Na2CO3(44.9 g, 423 mM)をH2O(200 ml)に溶解し、ジオキサン(500 ml)とともに反応フラスコに添加した。反応混合物を100℃で4時間加熱し、この間に反応が黄色懸濁液に変わった。TLCおよびLCMSによる分析は完全転換を示した;ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を減圧下で除去した。水(400 ml)を粗生成物に添加して、混合物をEtOAc(3×200 ml)で抽出した。合わせた有機相を、Na2SO4を通してろ過して、ろ液にシリカゲルを添加した。混合物を濃縮乾固して、シリカゲル上に粗生成物を吸着させた。CombiFlashクロマトグラフィーをDCM/MeOH-NH3(2 M)(勾配 0~2%)で溶出して、灰白色固体の形態で表題化合物3-フルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 102を18.4 g(94% 収率)を得た。
Figure 0007379640000048
実施例2
3-フルオロ-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 104の調製
Figure 0007379640000049
3-フルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 102(18.4 g, 79.6 mM)を濃H2SO4(90 ml)に溶解し、0℃に冷却した。発煙HNO3(17 ml, 398 mM)を、滴下漏斗をもちいて滴加した。反応混合物を終夜で室温に温まるに任せた。次いで、混合物をゆっくりと砕いた氷に注ぎ、添加の間中、氷浴での冷却を維持しながら飽和NaOH水溶液を用いて中和した。混合物がpH 5~6に近づいたときに、大量の固体が沈殿し始めた。pHを約7に調整して、次いで、混合物をEtOAc(2×300 ml)で抽出した。プールした(pooled)有機層を、Na2SO4を通してろ過して、シリカゲルを添加し、溶媒を減圧下で除去した。得られた物質をCombiFlashカラム上にロードし、Hexane/EtOAc(勾配 0~100%)で溶出してさらに精製した。所望の生成物を、白色固体の形態で得た(20.6 g, 94% 収率)。
Figure 0007379640000050
実施例3
3-フルオロ-2-(4-ニトロ-1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 106の調製
Figure 0007379640000051
2口丸底フラスコに3-フルオロ-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 104(20.6 g, 74.6 mM)を充填した。無水ジオキサン(500 ml)を添加し、透明溶液になるまで混合物を撹拌した。反応フラスコを脱気して、窒素で充填し戻した。続いて、NaH(鉱油中, 60 wt %)(4.47 g, 111.9 mM)を分割してゆっくりと室温で添加し、灰色懸濁液を約10分間撹拌した。1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル4-メチルベンゼンスルホナート(69.9 g, 224 mM)を少量ずつ添加して、反応混合物を2日間還流した。室温に冷却した後、反応をMeOH(100 ml)でクエンチして、溶媒を減圧下で除去した。水(300 ml)を粗生成物に添加して、混合物をEtOAc(2×300 ml)で抽出した。有機相を、Na2SO4を通してろ過して、シリカゲル上に粗生成物を吸着させた。所望の生成物106(灰白色, 18.3 g, 59%収率)を、Hexane/EtOAc(勾配 0~30%)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーにより単離した。
Figure 0007379640000052
実施例4
4-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキサン-1-オン 108の調製
Figure 0007379640000053
3-フルオロ-2-(4-ニトロ-1-(1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)-6-(トリフルオロメチル)ピリジン 106(18.0 g, 43.2 mM)をアセトン(400 ml)に溶解し、次いで、水(100 ml)およびp-トルエンスルホン酸 一水和物(20.6 g, 108 mM)を添加した。混合物を80℃で6時間加熱した。アセトンを減圧下で除去し、NaHCO3の飽和水溶液(200 ml)を添加した。水相をEtOAc(2×300 ml)で抽出し、合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させた。粗生成物を、Hexane/EtOAc(勾配 0~50%)で溶出するフラッシュカラムクロマトグラフィーによりさらに精製した。化合物108を灰白色固体として得た(12.5 g, 78%収率)。
Figure 0007379640000054
実施例5
4-((1r,4r)-4-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-1-イル)シクロヘキシル)モルホリン 110の調製
Figure 0007379640000055
実施例4からのケトン108(12.5 g, 33.6 mM)を乾燥DCM(500 ml)に溶解し、モルホリン(35 ml, 402 mM)を添加した。NaBH(OAc)3(14.2 g, 67.2 mM)を添加して、黄色懸濁液を3日間撹拌した。の飽和水溶液(400 ml)を添加し、混合物をDCM(2×300 ml)で抽出した。有機層を、Na2SO4を通してろ過して、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、DCM/MeOH-NH3(2 M)(勾配 0~2%)で溶出するCombiFlashクロマトグラフィーにより精製し、3.86 g(26%収率)の表題化合物110を灰白色固体の形態で得た。
Figure 0007379640000056
実施例6
3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-アミン 112の調製
Figure 0007379640000057
実施例5からのニトロ化合物110(3.22 g, 7.79 mM)をEtOAc(100 ml)に溶解し、Pd/C(湿潤品(wet support), ローディング 10 wt %, Degussa type E101 NE/W, 644 mg)とともにParr社の加圧容器(Parr pressure vessel)内に入れた。混合物を脱気および水素での充填し戻しを3回行った。Parr社の振とう水素添加装置(Parr shaker hydrogenation apparatus)を用いて、反応混合物を60 psi水素圧下に保った。3時間後に還元は完了し、触媒を、セライトを充填したフリット(frit)を用いてろ別した。減圧下での溶媒のエバポレーションにより、所望の生成物112(2.94 g, 91%収率)を黄褐色固体として得た。
Figure 0007379640000058
実施例7
2-クロロ-N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド 114の調製
Figure 0007379640000059
2-クロロオキサゾール-4-カルボン酸(1.33 g, 9.02 mM)、HATU(4.56 g, 12.0 mM)、ヒューニッヒ塩基(6 ml, 34.4 mM)を丸底フラスコ中に入れ、乾燥DCM(500 ml)を添加した。次いで、透明溶液を、実施例6からのアミン112(3.22 g, 7.79 mM)で処理した。混合物を室温で2日間撹拌した。飽和NaHCO3水溶液(400 ml)を添加して、混合物をDCM(2×300 ml)で抽出した。有機層を、Na2SO4を通してろ過して、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を、DCM/MeOH-NH3(2 M)(勾配 0~3%)で溶出するCombiFlashクロマトグラフィーにより精製し、4.05 g(96%収率)の表題化合物114を灰白色固体の形態で得た。
Figure 0007379640000060
実施例8
N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミドII-7の調製
Figure 0007379640000061
実施例8からのオキサゾールクロリド116(3.70 g, 6.82 mM)をジオキサン(400 ml)に溶解して、透明の黄色溶液を得た。H2O(80 ml)に溶解した、(1H-ピラゾール-4-イル)ボロン酸(3.05 g, 27.3 mM)、テトラキス(トリフェニルホスファン)パラジウム(630 mg, 8 mol %)およびNa2CO3(3.61 g, 34.1 mM)をフラスコに添加した。反応混合物を脱気して、窒素で充填し戻し、続いて2時間還流させた。TLCおよびLCMSによる分析は完全転換を示し、溶媒を減圧下で除去した。水(400 ml)を添加し、混合物をEtOAc(6×500 ml)で抽出した。生成物は有機溶媒に低い溶解性を有しており;そのため大量のEtOAcが必要であった。合わせた有機相をNa2SO4を通してろ過し、シリカゲルを添加して溶媒を減圧下で除去した。DCM/MeOH-NH3(3.5 M)(勾配 0~5%)で溶出するCombiFlashクロマトグラフィーによるさらなる精製は、3.71 g(93%収率)の表題化合物II-7を灰白色固体の形態で得た。
Figure 0007379640000062
実施例9
1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)エタン-1-オン 118の調製
Figure 0007379640000063
1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)エタン-1-オン 118を、参照により本明細書に組み入れられるJ. Med. Chem. 56(5), 2013, 1799-1810の方法にしたがって調製した。簡潔には、DABCO(49.7 g, 442.8 mmol)のTBME(600 mL)懸濁液を、オーバーヘッドスターラー(overhead stirrer)を装着した3口フラスコ中で調製した。-78℃に冷却して、n-ブチルリチウム溶液(Hexane中の2.5M, 164 mL)を滴下漏斗により90分かけて添加した。2時間後、-78℃に温度を維持しながら、2,5-ジフルオロピリジン(40 g, 340.6 mmol)のTBME(20 mL)溶液を滴下漏斗により30分かけて添加した。-78℃でさらに1時間後、N-メトキシ-N-メチルアセトアミド(44.3 mL, 341.8 mmol)のTBME(45 mL)溶液を滴下漏斗により20分かけて添加した。2時間後、LC-MSに基づいて反応を完了した。反応は、NH4Clの飽和溶液(400 mL)で慎重にクエンチし、その後、酢酸エチル(400 mL)で希釈した。水層をさらに酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO3溶液、飽和食塩水(brine)で洗浄し、固体硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで真空で濃縮した。高真空で乾燥した後、47.2 gの1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)エタン-1-オン 118を得た。
Figure 0007379640000064
実施例10
(E)-1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-2-エン-1-オン 120の調製
Figure 0007379640000065
1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)エタン-1-オン 118(47.2 g, 300.2 mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド ジメチル アセタール(80.0 mL, 600.4 mmol)溶液を103℃で還流させた。1時間後、LC-MSに基づいて反応を完了した。溶液を真空で濃縮し、高真空で乾燥させて、61.6 gの(E)-1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-2-エン-1-オン 120を暗橙色固体として得た。
Figure 0007379640000066
実施例11
3,6-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 122の調製
Figure 0007379640000067
(E)-1-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-3-(ジメチルアミノ)プロパ-2-エン-1-オン 120(61.6 g, 290.3 mmol)をヒドラジン水和物(64% ヒドラジン, 18.3 mL)中で98℃で30分間加熱した。真空での濃縮後、高真空で終夜乾燥した。残渣をイソプロピルアルコールで2回トリチュレートし、37.3gの3,6-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 122を黄褐色固体として得た。
Figure 0007379640000068
実施例12
3,6-ジフルオロ-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 124の調製
Figure 0007379640000069
0℃に冷却した3,6-ジフルオロ-2-(1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 122(37.3 g, 205.9 mmol)の180 mL H2SO4中の溶液に、HNO3(90% 発煙, 19.4 mL)を40分かけて滴加した。反応を終夜でゆるやかに室温に温まるに任せた。溶液を氷にあけ、NaOH水溶液でpH8に中和した。固体をろ取し、次いで酢酸エチルに取り込ませた。水層を酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を飽和食塩水で1回洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥させた。これを第一の酢酸エチル溶液と一緒にし、ろ過し、真空で濃縮した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンでトリチュレーションし、39.9 g の3,6-ジフルオロ-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 124を淡黄色固体として得た。
Figure 0007379640000070
実施例13
2-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)-3,6-ジフルオロピリジン 126の調製
Figure 0007379640000071
0℃に冷却した3,6-ジフルオロ-2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピリジン 124(39.8 g, 176 mmol)の1 Lジオキサン中の溶液に、NaH(60% 鉱油中の分散体, 10.56 g, 264 mmol)を添加した。反応を2時間で室温に温まるに任せた後、4-ニトロベンゼンスルホン酸4-エトキシシクロヘキシル(1s,4s:1r,4rの比2:1; 69.5 g, 221 mmol)を少量ずつ添加した。反応を48時間、穏やかに加熱還流した。室温に冷却して、反応を氷でクエンチして、真空で濃縮した。粗体を、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、次いで酢酸エチルでさらにトリチュレーションし、30.1 gの2-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)-3,6-ジフルオロピリジン 126を淡黄色固体として得た。
Figure 0007379640000072
実施例14
3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-アミン 塩酸塩 128の調製
Figure 0007379640000073
酢酸エチル(200 mL)に溶解した2-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)-3,6-ジフルオロピリジン 126(6.24 g, 17.7 mmol)を入れたParr社の振とうフラスコ(Parr shaker flask)に炭素上の10%パラジウム(627 mg)を加えた。混合物を終夜で40 psiでの水素圧下で振とうした。混合物を、セライトを通してHCl(1.46 mLの12.1 N水溶液)の入った受けるフラスコ内にろ過した。ロータリーエバポレーター(rotovap)により濃縮し、終夜で高真空で乾燥させた後、3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-アミン 塩酸塩 128(6.2g)を淡黄色固体として得た。LCMS (m/z): 323.2 (MH+)。
実施例15
2-ブロモ-N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド 130の調製
Figure 0007379640000074
バイアル中で、CH2Cl2(4 mL)中の3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-アミン 塩酸塩 128(110 mg, 0.306 mmol)、2-ブロモオキサゾール-4-カルボン酸(73 mg, 0.369 mmol)、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(160 μL, 0.920 mmol)、およびHATU(175 mg, 0.461 mmol)を混合した。3時間後、反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。有機相を水で2回、次いで飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過してその後濃縮した。化合物を、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、2-ブロモ-N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド 130(148 mg, 0.298 mmol)を白色固体として得た。
Figure 0007379640000075
実施例16
2-クロロ-N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド 132の調製
Figure 0007379640000076
2-クロロオキサゾール-4-カルボン酸を用いて、化合物132を実施例16にしたがって作製した。
Figure 0007379640000077
実施例17
N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミドII-9の調製
Figure 0007379640000078
マイクロウェーブバイアル中で、3 mLジオキサン中の2-ブロモ-N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド 130(148 mg, 0.298 mmol)、4-ピラゾールボロン酸ピナコールエステル(116 mg, 0.596 mmol)、および2M Na2CO3水溶液(447 μL)を混合した。混合物は、窒素ガス下でパージされ(purged)、次いでテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34 mg, 0.03mmol)が添加された。この組成物を120℃で30分間マイクロ波処理した。固体を、セライトを通してろ過し、ろ液を濃縮した。化合物を、酢酸エチルおよびヘキサンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミドII-9(97.7 mg, 0.202 mmol)を白色固体として得た。
Figure 0007379640000079
実施例18
ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファートII-16の調製
Figure 0007379640000080
丸底フラスコ中、N-(1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド I-1(897 mg, 2 mmol)のDMF(8 mL)溶液に、Cs2CO3(977.5 mg, 3 mmol)を室温で添加し、30分後、続いてジ-tert-ブチル (クロロメチル) ホスファート(1.03 g, 4 mmol)を添加した。23時間で、LC-MSにより、7%のI-1がまだ存在した。追加のジ-tert-ブチル (クロロメチル) ホスファート(0.4 g, 1.5 mmol)およびCs2CO3(0.2 g, 0.6 mmol)を添加し、さらに24時間後、約3%のI-1が残っていた。氷浴冷却しながら、反応を水(24 mL)の滴加によりクエンチし、混合物を室温で30分間撹拌した。沈殿物をろ過により集め。水で洗浄し、高真空でさらに乾燥させた。化合物ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファートII-16を淡いベージュ色の固体:1.33 g(99%収率)として得た。
Figure 0007379640000081
実施例19
(4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファートII-17の調製
Figure 0007379640000082
丸底フラスコ中、ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファートII-16(671 mg, 1 mmol)のDCM(5 mL)溶液に、TFA(0.613 mL, 8 mmol)を添加し、混合物を室温で22時間撹拌した。LC-MSにより観察されたように、反応は完了した。黄色固体をろ過により集め、DCMで洗浄し、続いてジオキサン-H2O(10 mL-1 mL)中に懸濁させて、遠心分離およびそれに続く上澄みの除去により溶媒を除去した。該プロセスを3回繰り返し、アセトン-H2O(10 mL-1 mL)で3回以上繰り返した。固体を真空でさらに乾燥した。化合物(4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファートII-17を鮮やかな黄色固体:145 mgとして得た。
Figure 0007379640000083
化合物の第二の留分を上澄みから得、ほとんどの有機溶媒の除去後、ろ過により、第一の収集物と同じ純度で、沈殿物:273.4 mgを収集した。合わせた収率は75%である。
実施例20
ナトリウム(4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファートII-18の調製
Figure 0007379640000084
(4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファートII-17(418 mg, 0.65 mmol)のCH3CN(3 mL)およびH2O(2 mL)の懸濁液に、氷浴しながら、1N NaOH溶液(1.3 mL, 1.3 mmol)を滴加した。室温でさらに10分間撹拌を続けた。追加の1 mLの水で、混合物が透明な淡黄色溶液になった。溶媒を凍結乾燥により除去した。化合物ナトリウム(4-(4-((1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファートII-18を淡黄色固体:399 mg(>99% 収率)として得た。
Figure 0007379640000085
実施例21
異性体の混合物としての2-(1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピラジン 136の調製
Figure 0007379640000086
窒素雰囲気下、2-Lの2口丸底フラスコ中に2-(4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピラジン 132(17.5 g, 91.6 mmol)を添加し、続いて1,4-ジオキサン(450 mL, 0.2 M)を添加した。氷浴冷却しながら、NaH(60% 鉱油中の分散体, 5.5 g, 137 mmol)を少量ずつ添加した。氷浴をはずして、懸濁液を35℃で3時間撹拌した。化合物4-エトキシシクロヘキシル4-ニトロベンゼンスルホナート 134(36.2 g, 110 mmol, シス/トランス比≧2をもつ)を添加し、反応混合物を穏やかな還流をともなって110℃で撹拌した。24時間後に、さらなる約0.4当量(12 g)の134を添加した。4日で、LC-MSにより、132:136≒2:3。反応を、約20 mLの飽和NaHCO3水溶液でクエンチして、ジオキサンのほとんどをロータリーエバポレーターにより除去した。EtOAc(700 mL)および飽和NaHCO3-H2O水溶液(約1:1, 700 mL総量)を添加し、よく混合した。2層を分離し、水層をEtOAc(400 mL × 2)で抽出した。有機層を合せて、乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、溶媒をロータリーエバポレーターにより除去した。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、続いてヘキサン-EtOAc(2:1)からトリチュレーションにより精製した。化合物2-(1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-4-ニトロ-1H-ピラゾール-3-イル)ピラジン 136を淡黄色固体:9.6 g(33%収率)として得た。
Figure 0007379640000087
実施例22
8-エトキシ-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン 138の調製
Figure 0007379640000088
丸底フラスコ中の水素化ナトリウム(60% 鉱油中の分散体, 74.3 g, 1.858 mol)をヘキサンで4回洗浄した。THF(1L)中の懸濁液を調製し、0℃に冷却した。徐々に、1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン-8-オール(150 g, 929 mmol)を添加し、反応を室温に温まるのに任せた。2時間後、反応を0℃に冷却し戻し、1時間かけて滴下漏斗によりヨードエタンを添加した。還流冷却器が装着されるとすぐに、反応を、徐々に室温に温まるのに任せた。反応は、TLC(1:1ヘキサン中の酢酸エチル)により観察された。完了すると、反応を氷でクエンチし、真空で溶媒の量を減らし、その後、酢酸エチルおよび水で希釈した。酢酸エチルで2回抽出した後、合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、固体硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空で濃縮した。高真空で乾燥した後、166.9 gの8-エトキシ-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン 138を、黄色オイルとして得た。
Figure 0007379640000089
実施例23
4-エトキシシクロヘキサン-1-オン 140の調製
Figure 0007379640000090
8-エトキシ-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカン 138(166.9 g, 896.1 mmol)のTHF(700 mL)溶液に、3M HCl水溶液(597 mL)を添加した。装着した還流冷却器を用いて、溶液を、2時間90℃に加熱した。反応は、含水NaOHでクエンチされ、酢酸エチルで抽出されたアリコットを取得することにより、TLC(1:1ヘキサン中の酢酸エチル)により観察された。完了すると、真空で溶媒の量を減らし、4M NaOH溶液でpH 8に調整した。これを酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相を飽和食塩水で洗浄し、固体硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空で濃縮した。高真空で乾燥した後、124.2 gの4-エトキシシクロヘキサン-1-オン 140を、黄色オイルとして得た。
Figure 0007379640000091
実施例24
(1s,4s)-4-エトキシシクロヘキサン-1-オール 142の調製
Figure 0007379640000092
4-エトキシシクロヘキサン-1-オン 140(121.6 g, 855 mmol)の750 mLのTHF中の溶液を-78℃に冷却した。固体LiAlH4(95%, 51.2g, 1.28 mol)を1時間かけて少量ずつ添加し、その後徐々に-10℃まで温めた。1時間後、アリコットを取得してヘキサン中の酢酸エチル1:1でのTLC分析のためにクエンチし、反応が完了したことが示された。反応を-78℃に冷却し戻し、4M NaOH溶液(641 mL)の滴加でクエンチした。混合物を希釈して、酢酸エチルで3回洗浄し、溶媒をデカンテーションした。合わせた有機相を1M NaOH、飽和食塩水で洗浄し、固体硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、真空で濃縮した。高真空で乾燥後、117.9 gの4-エトキシシクロヘキサン-1-オール 142(1s,4s異性体と2s,4s異性体の比が約2:1である)を黄色オイルとして得た。
Figure 0007379640000093
実施例25
(1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル4-ニトロベンゼンスルホナート 144の調製
Figure 0007379640000094
0℃に冷却した、4-エトキシシクロヘキサン-1-オール 144(1s,4s異性体と2s,4s異性体の比が約2:1である;112.9 g, 782.9 mmol)のCH2Cl2(800 mL)溶液に、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(105.4 g, 939.5 mmol)を添加した。4-ニトロベンゼンスルホニルクロリドを少量ずつ、0℃で1時間かけて添加して、次いで反応を終夜で徐々に室温に温めた。ヘキサン中の酢酸エチル1:1でのTLC分析により、反応が完了したと思われたとき、NaHCO3飽和水溶液の添加でクエンチした。CH2Cl2および水でさらに希釈した後、有機相を単離し、NaHCO3溶液、水および飽和食塩水でさらに洗浄した。固体硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶液をろ過し、真空で濃縮し、高真空で乾燥した。得られた固体を酢酸エチルおよびヘキサンからトリチュレーションして、160.8 gの4-エトキシシクロヘキシル 4-ニトロベンゼンスルホナート 146(1r,4rおよび1s,4sの混合物として)を灰白色固体として得た。
Figure 0007379640000095
以下の例示的化合物は実施例1~21の方法を用いて調製された。これらの付加的な化合物に関する特性評価データを以下に提供する。
II-1
N-(1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000096
II-15
2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000097
II-19
N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-((1r,3r)-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000098
II-20
N-(1-(trans-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000099
II-21
N-(1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000100
II-22
N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(trans-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000101
II-23
N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000102
II-24
N-(1-((1r,4r)-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000103
II-26
N-(1-((1r,3r)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000104
II-27
N-(1-((1s,3s)-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000105
II-28
2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-((1r,4r)-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000106
II-29
N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(cis-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000107
II-30
N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(trans-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000108
II-31
N-(1-((1s,3s)-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000109
III-1
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000110
III-2
2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000111
III-3
N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000112
III-4
N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000113
III-5
ギ酸塩としてのN-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000114
III-6
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-3-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000115
III-7
N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
Figure 0007379640000116
実施例26
THP-1細胞(IFNγでプライミングした)におけるLPS誘導性IL23p19検定
材料および装置
THP-1細胞(ATCC、Cat#TIB-202)、ジメチルスルホキシド(DMSO)(Sigma-Aldrich、Cat#D2650)、RPMI 1640(Cellgro、Cat#10-040-CM)、ウシ胎仔血清(Sigma、Cat#F4135)、ウシ血清アルブミン(BSA)(Sigma-Aldrich、Cat#A7906)、LPS(血清型K-235、Sigma、製品番号L 2143)、IFNγ(Peprotech、Cat#300-02)
捕捉抗体:ヒトIL-23p19 ELISA(e-Bioscience、Cat. #14-7238-85)、検出抗体:一次マウスビオチン化抗ヒトIL-12(p40/p70)(e-Bioscience、Cat. #13-7129-85)、二次HRP結合ストレプトアビジン(R&D Systems、Cat#DY998)、1×PBST洗浄緩衝液(PBS-Tween錠)(VWR International、Cat#80058-558)、ELISAブロッキング緩衝液(1%BSA含有PBS)、ELISA希釈緩衝液(1%BSA含有PBS)、384穴平底、MaxiSorp黒色イムノプレート(Thermo Scientific、Cat#12-565-346)、384穴平底、白色組織培養プレート(Thermo Scientific、Cat#12-565-343)、Super Signal ELISA Pico Chemiluminescent Substrate(Thermo Scientific、Cat#37070)、Cell Titer Glo試薬(Promega、Cat#G7573)、陽性対照、IKK2VI阻害剤(Calbiochem、Cat#401483)、AquaMax 4000プレートウォッシャー(Molecular Devices)、ルミノメーター、Wallac Victor2 1420 Multilabel Counter。
方法
THP-1細胞刺激:
第1日に、384穴プレート中に50K/ウェルのTHP-1細胞を播種し、10%FBS含有RPMI培地中、IFNγ(50ng/mL)で約18時間プライミングした。第2日に、化合物をDMSO中で5mMから3倍希釈で連続希釈し、次いで10%FBS含有RPMI培地中で1:125希釈した。384穴組織培養プレート中、50μL/ウェルの2×化合物を50μL/ウェルのTHP-1細胞(IFNγでプライミングした)に二つ組で加えた。10μL/ウェルの11×LPSを加える前に、細胞を化合物と共に37℃、5%CO2で1時間プレインキュベートし、最終濃度1ug/mL LPSとした。第3日に、37℃、5%CO2で18時間の刺激後、検定プレートを遠心分離し、70μL/ウェルの上清を回収した。70μL/ウェルの上清中のIL-23p19タンパク質をサンドイッチELISAにより測定し、25μl/ウェルのCell Titer Glo試薬を残りの細胞に加えて、化合物毒性を測定した。
ヒトIL-23p19サンドイッチELISA:
Maxisorp immuno ELISAプレートを、25μL/ウェルの抗IL-23p19捕捉抗体/PBS(2.5ug/mL)により室温で終夜プレコートした。1×PBSTで洗浄した後、プレートを100μL/ウェルのPBS中1%BSAを用い、室温で2時間ブロックした。プレートを1×PBSTで3回洗浄し、70μL/ウェルの上清を加えた。プレートを室温で2時間、振盪しながらインキュベートし、1×PBSTで3回洗浄した。25μL/ウェルの1%BSA含有PBS中ビオチン標識抗IL-12(p40/p70)検出抗体(100ng/mL)を加え、プレートを室温で2時間、振盪しながらインキュベートした。1×PBSTで3回洗浄した後、25μL/ウェルの1%BSA含有PBS中ストレプトアビジン-HRP(1:200)を加え、プレートを室温で20分間、振盪しながらインキュベートした。プレートを1×PBSTで3回洗浄し、25μL/ウェルのSuper Signal ELISA Pico Chemiluminescent Substrateを加えた。プレートをルミノメーターで読み取り、化学発光値をカーブフィッティングに供し、EC50計算、およびデータベース保存のためにAthena(Rigel)に入力した。結果を表1に示す。
実施例27
DC細胞を用いての化合物スクリーニング
材料
ヒトPBMC細胞(全細胞、Cat No. PB002)
10%FBS含有RPMI増殖培地
IFNγ(Peprotech、Cat No. 300-02)
GMCSF(Peprotech、Cat No. 300-03)およびIL4(Peprotech Cat No. 200-04)
白色透明底96穴プレート(Fisher、Cat No. 07-200-587、Corning #3903)
LPS(PBS中で2.5mg/ml保存液を作製)(Sigma Aldrich、Cat No. L2018-5MG)
Cell Titer Glo試薬(Promega、Cat No. G7573)
陽性対照、IKK2VI阻害剤(Calbiochem、Cat No. 401483)。
プロトコル
I. PBMC細胞のDC細胞への分化:
販売業者から得たヒトPBMC細胞(4億個)を、15mlのRPMI培地(10%FBS)を含むT-175フラスコに移し、37℃で2時間インキュベートした。2時間後、浮遊細胞を含む培地を注意深く吸引し、GMCSF(100ng/ml)およびIL4(20ng/ml)を含む新鮮RPMI培地(10%FBS)12mlを加え、フラスコを37℃のインキュベーター中で7日間維持した。
3日後、新鮮なGMCSF(100ng/ml)およびIL4(20ng/ml)をフラスコに加え、インキュベーションを続けた。7日後、完全に分化した細胞を遠心沈降(1200rpm/5分)により回収し、培地を吸引した。細胞を50ng/mlのIFNγ(1000U/ml)を含む新鮮RPMI培地(10%FBS)中に懸濁し、次いで白色透明底96穴プレート上に播種(100μl中50K/ウェル)し、37℃のインキュベーター中に24時間放置した。
II. 化合物の添加:
24時間のインキュベーション後、ウェルごとに2×濃縮試験化合物を含む100μlのRPMI培地を、前述の細胞培養培地に加え(最終濃度が1×になる)、プレートを37℃で1時間プレインキュベートした後、LPSで刺激した。
1時間の化合物プレインキュベーション後、10μl/ウェルのRPMI培地中20×濃縮LPS溶液を加えて、最終濃度1μg/mlとした。混合物を振盪し、プレートを37℃でさらに18時間インキュベートした。
155μlの上清を各ウェルから注意深く(尖端がウェルの底に触れないように)回収し、細胞培養プレートの残りの50μl/ウェルに50μlのCell Titer Glo試薬を加えた。混合物を振盪機上で1~2分間インキュベートし、プレートの発光強度を読み取って、化合物の細胞毒性を判定した。上で回収した細胞培養上清を用いて、IL23 ELISA(65μl上清)およびIL10 ELISA(90μl上清)を以下に記載するとおりに実施した。
実施例28
ヒトIL-23(p19/p40) ELISAプロトコル(e-Biosciences)
材料:
96穴高結合不透明白色プレート(Pierce、Cat No. 15042);
1×PBS;1×TBST洗浄緩衝液;
ブロッキング液:PBS中0.5%カゼイン(BDH、Cat No. 440203H);
希釈液:PBS中1%BSA(10%BSA、Fisher、Cat No. 37525);
捕捉抗体:ラット抗ヒトIL-23(p19)(e-Biosciences、Cat. No. 14-7238-85);
検出抗体:一次マウスビオチン化抗ヒトIL-12(p40/p70)(e-biosciences、Cat No. 13-7129-85);
二次HRP結合ストレプトアビジン(R&D Systems、Cat No. DY998);
rヒトIL-23(e-biosciences、Cat No. 34-8239)(推奨出発濃度=5ng/ml/RPMI細胞培養培地);
細胞培養上清(65μl、IFNγ(50ng/ml-1000U/ml)でプライミングし、0.01%SACで刺激したTHP-1細胞から);
SuperSignal ELISA Pico Chemiluminescent substrate(Pierce、Cat No. 37069)。
プレートのコーティング:
10.5mlのPBSに50μlの抗IL23(p19)を加え、捕捉抗体(2.5μg/ml)を加えた。混合物をよく混合し、100μlのコーティング溶液をPierce製96穴白色プレートの各ウェルに加えた。ウェルにカバーをし、4℃で終夜インキュベートした。
プレートのブロッキング:
抗IL23(p19)-抗体コートしたプレートをTBSTを用いて2回洗浄し(プレート洗浄機を用いて)、200μlの0.5%カゼインを用い、振盪しながら室温で1.5~2時間ブロックした。
上清の添加と検出:
プレートをTBSTを用いて2回洗浄し、上清を上のプレブロック/IL23(p19)-抗体コートした96穴プレートに移し(65μl/ウェル)、振盪しながら室温で1.5時間インキュベートした。
プレートをTBSTを用いて4回洗浄し(プレート洗浄機)、11mlの1%BSA/PBS溶液(1-5000希釈)中2μlのビオチン標識抗IL-12(p40/p70)抗体から調製した100μl/ウェルの検出抗体溶液を加えた。プレートを室温で振盪しながら1時間インキュベートした。
再度、プレートをTBSTで4回洗浄し、100μlのHRP標識ストレプトアビジン(R&D Systems)溶液(10μl/10ml 1%BSA溶液)を加え、プレートを振盪しながら室温でさらに45分間インキュベートした。
45分後、プレートをTBSTで4回洗浄し、100μl/ウェルのPierce製Super Signal ELISA Pico Chemiluminescent Substrate(3.5ml A+3.5ml B+3.5ml MQ水)を加えた。プレートを1~2分間振盪し、次いでプレートリーダーで読み取った。
実施例26および28に記載されるアッセイからのEC50結果を表1~3に示す。当業者であれば、実施例26および28に記載されるアッセイが、インビボアッセイの結果に関して予測的であると理解する。
Figure 0007379640000117
Figure 0007379640000118
* NDは、化合物の難溶性、アッセイにおける人為的な影響、および/または他の因子によって、正確な阻害曲線がもたらされなかった可能性があることを示す。
Figure 0007379640000119
* NDは、化合物の難溶性、アッセイにおける人為的な影響、および/または他の因子によって、正確な阻害曲線がもたらされなかった可能性があることを示す。
Figure 0007379640000120
V. 例示的な態様
以下の番号の付いたパラグラフは、開示される技術の例示的な態様を示す。
パラグラフ1. 下記式1を有する化合物および/またはその塩:
Figure 0007379640000121
式中、
R1およびR2の少なくとも一方は芳香族であり、かつ残りのR1またはR2はH、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、アミド、芳香族、または芳香脂肪族であり;
R4は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族であるか、またはR1およびR2の一方がR4と一緒になって、かつそれらが結合する原子と一緒になって複素環を形成し;
R5は、Hまたは脂肪族であり;かつ
環Aは、複素環である。
パラグラフ2. R1およびR2の一方が、窒素含有ヘテロアリールであり、かつR1およびR2の他方が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルである、パラグラフ1に記載の化合物。
パラグラフ3. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルであり、かつR1およびR2の他方が、Hである、パラグラフ1または2に記載の化合物。
パラグラフ4. R3が、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロ脂肪族、またはヘテロシクロ脂肪族である、パラグラフ1~3のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ5. R3が、H、C1~6アルキル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルである、パラグラフ1~4のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ6. R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルである、パラグラフ1~4のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ7. R3が、4-エトキシシクロヘキシル、4-モルホリノシクロヘキシル、3-エトキシシクロブチル、4-ヒドロキシシクロヘキシル、(2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル、3-モルホリノシクロブチル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル、または3-ヒドロキシシクロブチルである、パラグラフ1~6のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ8. R4が、HまたはC1~6アルキルである、パラグラフ1~7のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ9. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;かつ
R4が、Hである、
パラグラフ1~8のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ10. R5が、H、アルキル、またはハロアルキルである、パラグラフ1~9のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ11. R5が、HまたはC1~6アルキルである、パラグラフ1~10のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ12. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、Hであり;かつ
R5が、Hである、
パラグラフ11に記載の化合物。
パラグラフ13. 環Aが、ヘテロアリールである、パラグラフ1~12のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ14. 環Aが、窒素含有ヘテロアリールである、パラグラフ13に記載の化合物。
パラグラフ15. 環Aが、5員窒素含有ヘテロアリールである、パラグラフ13に記載の化合物。
パラグラフ16. 環Aが、ピラゾリルである、パラグラフ13に記載の化合物。
パラグラフ17. 環Aが、非置換である、パラグラフ13~16のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ18. 環Aが、1~4個の置換基で置換されている、パラグラフ13~16のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ19. 環Aが、ハロゲン、脂肪族置換基、アルキルホスファート、またはアルキルホスホナートから選択される少なくとも1個の置換基で置換されている、パラグラフ18に記載の化合物。
パラグラフ20. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、Hであり;
R5が、Hであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
パラグラフ13~18のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ21. 下記式2
Figure 0007379640000122
を有する、パラグラフ1~20のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ22. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
パラグラフ21に記載の化合物。
パラグラフ23. 下記式3
Figure 0007379640000123
を有し、かつ
各R6が、独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、スルホニル、ハロゲン、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである、
パラグラフ1~22のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ24. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル、非置換シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
パラグラフ23に記載の化合物。
パラグラフ25. 下記式4
Figure 0007379640000124
を有し、かつ
各R7、R8、およびR9が、独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、ハロゲン、スルホニル、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである、
パラグラフ1~24のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ26. R7が、H、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、ヘテロシクロアルキルまたはアラルキルである、パラグラフ25に記載の化合物。
パラグラフ27. R7が、Hであるか、または-CH2OP(O)(OH)2もしくはその塩である、パラグラフ25~26のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ28. 各R8およびR9が、独立してH、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルである、パラグラフ25~27のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ29. R8およびR9が、Hである、パラグラフ28に記載の化合物。
パラグラフ30. R8およびR9の一方が、Fであり、かつ他方が、Hである、パラグラフ28に記載の化合物。
パラグラフ31. R1およびR2の一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルから選択され、かつR1およびR2の他方が、Hであり;
R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル、アルコキシで置換されたシクロブチル、シクロヘキシル、または-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであり;
R4が、HまたはC1~6アルキルであり;
R5が、HまたはC1~6アルキルであり;かつ
環Aが、ピラゾリルである、
パラグラフ25~30のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ32. R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000125
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;かつ
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaである、
パラグラフ1~31のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ33. R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
R6が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;C1~6シクロアルキルで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
nおよびmが、独立して1、2または3であり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000126
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaであり;かつ
Rfが、それぞれの場合で独立して、-ORa、-O-M+であり、ここで各M+は独立してアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンである、
パラグラフ23に記載の化合物。
パラグラフ34. R1およびR2の一方が、ヘテロアリールであり、かつ残りのR1またはR2が、H、アルキル、ハロアルキル、ニトロ、シアノ、アミド、アミノ、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボキシルエステル、またはアシルであり;
R3が、Ra;Rb;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;RbおよびRcで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;-(CRaRa)n-Rb;-(CH2)n-Rb;-[(CH2)m-O-]n-Ra;-[(CH2)m-O-]n-[1、2または3個のRbで置換されたRa];または-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R4が、Ra、-(CRaRa)m-O-Ra、-(CH2)m-O-Ra、-(CRaRa)m-O-(CRaRa)m-O-Ra、-[(CH2)m-O-]n-Raまたは-(CH2)m-O-(CH2)m-O-Raであり、ここで各mおよびnは独立して1、2または3であり;
R5が、RaまたはRbであり;
R6が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;C1~6シクロアルキルで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
R7が、Ra;Rb;-OP(O)(Rf)2で置換されたRa;1、2もしくは3個のRbで置換されたRa;Rcで置換されたRa;-P(O)(Rf)2で置換されたRa;アラルキル;-(CRaRa)n-Ra;-(CH2)n-Ra;または-C(O)C(Ra)2NRaRbであり;
R8およびR9が、独立してRaまたはRbであり;
nおよびmが、独立して1、2または3であり;
Raが、それぞれの場合で独立して、H、D、C1~6アルキル、C1~6ハロアルキル C3~6シクロアルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、
Figure 0007379640000127
であり、ここでYおよびZは独立して-CH2、-CHRb、OまたはNRdであり;
Rbが、それぞれの場合で独立して、-OH、-CF3、-ORc、-NRdRd、またはハロゲンであり;
Rcが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキル、C3~6ヘテロアリシクリル、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキル、1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6シクロアルキル、または1、2もしくは3個のReで置換されたC3~6ヘテロアリシクリルであり;
Rdが、それぞれの場合で独立して、Hであるか、1、2もしくは3個のReで置換されたC1~6アルキルであるか、または2つのRd基が、それらに結合する窒素と一緒になって、C1~6アルキルで置換されていてもよくかつ1個または2個の-O-または-N(Rg)が挿入されていてもよいC3~6ヘテロアリシクリル部分を形成し、ここでRgはR70であり;
Reが、それぞれの場合で独立して、C1~6アルキルまたは-ORaであり;かつ
Rfが、それぞれの場合で独立して、-ORa、-O-M+であり、ここで各M+は独立してアルカリ金属イオンまたはアンモニウムイオンである、
パラグラフ25に記載の化合物。
パラグラフ35. R1およびR2の一方が、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イル、6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3,6-ジフルオロピリジン-2-イル、または3,5-ジフルオロピリジン-2-イルである、パラグラフ1~34のいずれか1つに記載の化合物。
パラグラフ36. 以下ではない、パラグラフ1~35のいずれか1つに記載の化合物:
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-((1s,3s)-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
N-(3-カルバモイル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-3-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
パラグラフ37. 本明細書に開示されるI-1からI-39より選択される、化合物。
パラグラフ38. 本明細書に開示されるII-1からII-32より選択される、化合物。
パラグラフ39. 本明細書に開示されるIII-1からIII-7より選択される、化合物。
パラグラフ40. パラグラフ1~39のいずれか1つに記載の化合物と、薬学的に許容される賦形剤とを含む、組成物。
パラグラフ41. 追加の治療剤をさらに含む、パラグラフ40に記載の組成物。
パラグラフ42. その必要がある対象に、パラグラフ1~39のいずれか1つに記載の化合物またはパラグラフ40~41のいずれか1つに記載の組成物の有効量を投与する段階を含む、方法。
パラグラフ43. IRAK阻害剤を必要とする疾患または状態を治療するための、パラグラフ42に記載の方法。
パラグラフ44. 前記疾患が、自己免疫疾患、炎症性障害、心血管疾患、神経変性障害、アレルギー性疾患、多臓器不全、腎疾患、血小板凝集、がん、移植、精子運動能、赤血球欠乏、移植片拒絶、肺損傷、呼吸器疾患、虚血状態、細菌感染症、ウイルス感染症、免疫調節障害、またはそれらの組み合わせである、パラグラフ43に記載の方法。
パラグラフ45. 前記疾患が、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患、胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎、多発性硬化症、クローン病、潰瘍性大腸炎、水疱性類天疱瘡、サルコイドーシス、乾癬、自己免疫性筋炎、膵炎、カポジ肉腫、骨髄異形成症候群、ウェゲナー肉芽腫症、魚鱗癬、グレーブス眼症、または喘息である、パラグラフ43に記載の方法。
パラグラフ46. 前記免疫調節障害が、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、橋本甲状腺炎、多発性硬化症、全身性硬化症、重症筋無力症、I型糖尿病、ブドウ膜炎、後部ブドウ膜炎、アレルギー性脳脊髄炎、糸球体腎炎、リウマチ熱および感染後糸球体腎炎を含む感染後自己免疫疾患、炎症性および過剰増殖性皮膚疾患、乾癬、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、扁平苔癬、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、表皮水疱症、じん麻疹、血管浮腫、血管炎、紅斑、皮膚好酸球増加症、エリテマトーデス、ざ瘡、円形脱毛症、角結膜炎、春季カタル、ベーチェット病に関連するブドウ膜炎、角膜炎、ヘルペス性角膜炎、円錐角膜、角膜上皮ジストロフィー、角膜白斑、眼天疱瘡、モーレン潰瘍、強膜炎、グレーブス眼症、フォークト・小柳・原田症候群、サルコイドーシス、花粉アレルギー、可逆性閉塞性気道疾患、気管支喘息、アルルギー性喘息、内因性喘息、外因性喘息、塵埃喘息、慢性もしくは難治性喘息、遅発型喘息および気道過敏症、気管支炎、胃潰瘍、虚血性疾患および血栓症に起因する血管損傷、虚血性腸疾患、炎症性腸疾患、壊死性腸炎、熱傷に関連する腸の病変、セリアック病、直腸炎、好酸球性胃腸炎、肥満細胞症、クローン病、潰瘍性大腸炎、片頭痛、鼻炎、湿疹、間質性腎炎、グッドパスチャー症候群、溶血性尿毒症症候群、糖尿病性腎症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、メニエール病、多発神経炎(polyneuritis)、多発神経炎(multiple neuritis)、単神経炎、神経根障害、甲状腺機能亢進症、バセドウ病、赤芽球ろう、再生不良性貧血、低形成性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、無顆粒球症、悪性貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、骨粗鬆症、サルコイドーシス、肺線維症、特発性間質性肺炎、皮膚筋炎、尋常性白斑、尋常性魚鱗癬、光線過敏性、皮膚T細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、大動脈炎症候群、結節性多発動脈炎、心筋症、強皮症、ウェゲナー肉芽腫、シェーグレン症候群、脂肪症、好酸球性筋膜炎、歯肉、歯周組織、歯槽骨、歯のセメント質の病変、糸球体腎炎、脱毛の予防もしくは毛髪発生の提供および/もしくは発毛および育毛の促進に関する男性型脱毛症もしくは老人性脱毛症、筋ジストロフィー、膿皮症およびセザリー症候群、アジソン病、保存、移植、もしくは虚血性疾患後に起こる臓器の虚血再灌流障害、内毒素ショック、偽膜性大腸炎、薬物もしくは放射線に起因する大腸炎、虚血性急性腎不全、慢性腎不全、肺酸素もしくは薬物に起因する中毒症、肺がん、肺気腫、白内障、シデローシス、網膜色素変性症、老年性黄斑変性症、硝子体瘢痕(vitreal scarring)、角膜アルカリ熱傷、皮膚炎多形性紅斑、線状IgA水疱性皮膚炎およびセメント皮膚炎(cement dermatitis)、歯肉炎、歯周炎、敗血症、膵炎、環境汚染、加齢、発がん、がん転移、および高山病に起因する疾患、ヒスタミンもしくはロイコトリエンC4放出に起因する疾患、ベーチェット病、自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、硬化性胆管炎、部分的肝臓切除、急性肝壊死、毒素、ウイルス性肝炎、ショック、もしくはアノキシアに起因する壊死、B型ウイルス性肝炎、非A /非B型肝炎、肝硬変、アルコール性肝硬変、肝不全、劇症肝不全、遅発性肝不全、慢性肝不全の「急性憎悪」、化学療法効果の増強、サイトメガロウイルス感染症、HCMV感染症、AIDS、がん、老年認知症、パーキンソン病、外傷、または慢性細菌感染症である、パラグラフ44に記載の方法。
パラグラフ47. IRAKタンパク質と、パラグラフ1~39のいずれか1つに記載の化合物またはパラグラフ40~41のいずれか1つに記載の組成物の有効量とを接触させる段階を含む、IRAKタンパク質を阻害するための方法。
パラグラフ48. 前記化合物が、0より大きく5μMまでのEC50を有する、パラグラフ46に記載の方法。
パラグラフ49. 前記化合物が、0より大きく1μMまでのEC50を有する、パラグラフ46に記載の方法。
パラグラフ50. IRAKタンパク質が対象内に存在している、パラグラフ47~49のいずれか1つに記載の方法。
パラグラフ51. IRAKタンパク質と接触させる段階が、IRAKタンパク質とインビトロで接触させることを含む、パラグラフ47~50のいずれか1つに記載の方法。
開示する発明の原理を適用しうる多くの可能な態様を考慮して、例示する態様は本発明の好ましい例にすぎないことが理解されるべきで、本発明の範囲を限定すると考えるべきではない。むしろ、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって規定される。したがって、本発明者らは本発明として、これらの特許請求の範囲の精神および範囲内に入るすべてを特許請求する。

Claims (14)

  1. 下記式1を有する化合物および/またはその塩を含む、増殖性疾患を処置するための薬学的組成物
    Figure 0007379640000128
    式中、
    R1およびR2 一方が、ピリジニル、ピリミジニルまたはピラジニルであり、かR1およびR2 の他方が、Hあり;
    R3は、H、脂肪族、ヘテロ脂肪族、ヘテロシクリル、アミド、芳香族、または芳香脂肪族(araliphatic)であり;
    R4は、HまたはC 1~6 アルキルであり
    R5は、HまたはC 1~6 アルキルであり;かつ
    環Aは、5員窒素含有ヘテロアリールであり
    前記芳香族は、単環または多環式縮合環を有する5~15個の環原子の環状の共役系基または共役系部分を示し、少なくとも1つの環が連続した非局在化π電子系を有し、該芳香族基または芳香族部分は、環内に炭素原子のみを含んでもよく、または、1個または複数の環炭素原子およびS、O、N、PまたはSiから選択される1個または複数の環ヘテロ原子を含んでもよく;
    ただし、化合物は、
    2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-メチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    N-(1-(2-エトキシエチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    N-(1-(シス-3-エトキシシクロブチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    N-(1-シクロブチル-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    N-(1-(2-(2,2-ジフルオロエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
    2-(1H-ピラゾール-3-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
    N-(1-(2-(2-メトキシエトキシ)エチル)-3-(ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-3-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド
    ではない。
  2. R 1 およびR 2 の一方が、ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピラジン-2-イル、6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル、3,6-ジフルオロピリジン-2-イル、または3,5-ジフルオロピリジン-2-イルであるか;または、
    R3が、C1~6アルキル、テトラヒドロピラン、非置換ヘテロ脂肪族、ハロゲンで置換されたヘテロ脂肪族、非置換シクロブチル-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロブチル非置換シクロヘキシルまたは-OH、アルコキシもしくはヘテロシクロ脂肪族で置換されたシクロヘキシルであるか;または
    R 2 がHであるか;または、
    これらの組合せである、請求項1に記載の薬学的組成物
  3. R3が、4-エトキシシクロヘキシル、4-モルホリノシクロヘキシル、3-エトキシシクロブチル、4-ヒドロキシシクロヘキシル、(2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル、3-モルホリノシクロブチル、4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル、または3-ヒドロキシシクロブチルである、請求項1または2に記載の薬学的組成物
  4. 環Aが、ピラゾリルである、請求項1~3のいずれか一項に記載の薬学的組成物
  5. 環Aが、非置換であるか;または
    環Aが、ハロゲン、脂肪族置換基、アルキルホスファート、またはアルキルホスホナートから選択される少なくとも1個の置換基で置換されている、請求項1~4のいずれか一項に記載の薬学的組成物
  6. 下記式4
    Figure 0007379640000129
    を有し、かつ
    各R7、R8、およびR9が、独立してH、脂肪族、ヘテロ脂肪族、アリール、-O-脂肪族、芳香脂肪族、ヘテロシクリル、ハロゲン、スルホニル、ニトロ、OH、ハロアルキル、カルボキシルエステル、シアノ、アシル、アミノ、アルキルホスファートまたはアルキルホスホナートである、
    請求項1~5のいずれか一項に記載の薬学的組成物
  7. R7が、H、アルキル、カルボキシルエステル、アシル、アルキルホスファート、アルキルホスホナート、ヘテロシクロアルキルまたはアラルキルであるか;
    各R8およびR9が、独立してH、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルであるか;または
    これらの組合せである、請求項6に記載の薬学的組成物
  8. R7が、Hであるか、または-CH2OP(O)(OH)2もしくはその塩である、請求項7に記載の薬学的組成物
  9. R8およびR9が、Hであるか;または
    R8およびR9の一方が、Fであり、かつ他方が、Hである、請求項6~8のいずれか一項に記載の薬学的組成物
  10. 前記式1を有する化合物が下記から選択される、請求項1に記載の薬学的組成物
    II-1:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-2:N-(1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-3:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-4:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-5:N-(3-(6-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-((2R,6S)-2,6-ジメチルモルホリノ)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-6:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピリミジン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-7:N-(3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-8:ナトリウム(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
    II-9:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-10:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(シス-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-11:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-12:(4-(4-((3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
    II-13:N-(3-(3,5-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-14:N-(5-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-15:2-(1H-ピラゾール-4-イル)-N-(3-(ピリジン-2-イル)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)エチル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-16:ジ-tert-ブチル((4-(4-((1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル)ホスファート;
    II-17:(4-(4-((1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチル二水素ホスファート;
    II-18:ナトリウム(4-(4-((1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)カルバモイル)オキサゾール-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)メチルホスファート;
    II-19:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-3-エトキシシクロブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-20:N-(1-(トランス-4-ヒドロキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-21:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3,5,6-トリフルオロピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-22:N-(3-(4,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-23:N-(1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-24:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(3-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-25:N-(1-(トランス-4-エトキシシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(5-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-26:N-(1-(トランス-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-27:N-(1-(シス-3-モルホリノシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-28:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド ギ酸塩;
    II-29:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(シス-4-(4-メチルピペラジン-1-イル)シクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-30:N-(3-(3,6-ジフルオロピリジン-2-イル)-1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;
    II-31:N-(1-(シス-3-ヒドロキシシクロブチル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド;または
    II-32:2-(3-フルオロ-1H-ピラゾール-4-イル)-N-(1-(トランス-4-モルホリノシクロヘキシル)-3-(ピラジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)オキサゾール-4-カルボキサミド。
  11. 前記増殖性疾患が、良性もしくは悪性腫瘍、固形腫瘍;脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、胃の腫瘍、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、腟、頚部、精巣、尿生殖路、食道、喉頭、皮膚、骨もしくは甲状腺のがん;肉腫、神経膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、胃腸がん、結腸がん、結腸直腸腺腫、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新生物、上皮性の新生物、腺腫、腺がん、角化棘細胞腫、類表皮がん、大細胞がん、非小細胞肺がん、リンパ腫、ホジキンおよび非ホジキン、乳がん、濾胞状がん、未分化がん、乳頭がん、精上皮腫、メラノーマ、IL-1による障害、MyD88による障害、ABCびまん性大細胞リンパ腫(DLBCL)、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ホジキンリンパ腫、原発性皮膚T細胞リンパ腫、慢性リンパ性白血病、および、くすぶり型もしくは低悪性度多発性骨髄腫から選択される、請求項1~10のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  12. 前記増殖性疾患が、造血器腫瘍である、請求項1~10のいずれか1項に記載の薬学的組成物。
  13. 前記造血器腫瘍が、白血病、急性骨髄性白血病(AML)、DLBCL、ABC DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性体腔性リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ球性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、骨髄異形成症候群(MDS)、骨髄線維症、真性多血症、カポジ肉腫、ワルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、脾臓周辺帯リンパ腫、多発性骨髄腫、形質細胞腫、および、血管内大B細胞リンパ腫から選択される、請求項12に記載の薬学的組成物。
  14. 前記造血器腫瘍が、骨髄異形成症候群である、請求項13に記載の薬学的組成物。
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