Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP7368417B2 - 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法 - Google Patents

軟質ポリウレタンフォームとその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7368417B2
JP7368417B2 JP2021092830A JP2021092830A JP7368417B2 JP 7368417 B2 JP7368417 B2 JP 7368417B2 JP 2021092830 A JP2021092830 A JP 2021092830A JP 2021092830 A JP2021092830 A JP 2021092830A JP 7368417 B2 JP7368417 B2 JP 7368417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane foam
flexible polyurethane
graphene
thermal conductivity
polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021092830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021165389A (ja
Inventor
未紗 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Inoac Corp
Original Assignee
Inoac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=63173679&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP7368417(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Inoac Corp filed Critical Inoac Corp
Priority to JP2021092830A priority Critical patent/JP7368417B2/ja
Publication of JP2021165389A publication Critical patent/JP2021165389A/ja
Priority to JP2023177105A priority patent/JP2023184566A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7368417B2 publication Critical patent/JP7368417B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Mattresses And Other Support Structures For Chairs And Beds (AREA)

Description

本発明は、良好な熱伝導性を有する軟質ポリウレタンフォームとその製造方法に関する。
ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合されたポリウレタンフォーム組成物から得られる軟質ポリウレタンフォームは、寝具、衣料、車両の内装材等のクッション材やパッド材等として多用されている。
軟質ポリウレタンフォームは、マットレスやブラジャーのパッド材等のように、身体と近接する用途においては、身体からの熱が軟質ポリウレタンフォーム内にこもって蒸れやすい問題がある。
なお、蒸れを防止することを目的として、潜熱蓄熱剤が内包されたマイクロカプセルを配合した蓄熱性軟質低反発性ポリウレタンフォームがある(特許文献1)。
特開2001-288240号公報
しかし、潜熱蓄熱剤が内包されたマイクロカプセルを配合した蓄熱性軟質低反発性ポリウレタンフォームは、使用前に一旦冷やす必要があり、夏場の昼間に高温の室内などに置かれた場合、使用前に温度を下げるのに手間と時間がかかり、簡易・迅速に使用できない問題がある。
本発明は前記の点に鑑みなされたものであり、良好な熱伝導性を有し、使用前に冷やす等の手間を掛けることなく蒸れ防止効果が得られる軟質ポリウレタンフォームの提供を目的とする。
請求項1の発明は、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合された軟質ポリウレタンフォーム組成物から得られた軟質ポリウレタンフォームにおいて、前記添加剤としてグラフェンを含むことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1において、前記グラフェンの配合量は、前記ポリオール100重量部に対して5~60重量部であることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、前記軟質ポリウレタンフォームが衣料用又は寝具用であることを特徴とする。
請求項4の発明は、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合された軟質ポリウレタンフォーム組成物を発泡させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法において、前記添加剤としてグラフェンを含むことを特徴とする。
本発明によれば、軟質ポリウレタンフォーム組成物にグラフェンを配合したことにより、得られる軟質ポリウレタンフォームは熱伝導性が良好となり、その良好な熱伝導性によって熱のこもりを防ぎ、蒸れ難くできる。
実施例及び比較例の配合と物性測定結果を示す表である。 比較例1~3及び実施例1~6の熱伝導率とグラフェンあるいは膨張黒鉛の配合量との関係を示すグラフである。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合された軟質ポリウレタンフォーム組成物から、ポリオールとイソシアネートの反応により得られる。
ポリオールとしては、軟質ポリウレタンフォーム用のポリオールを使用することができ、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオールの何れでもよく、それらの一種類あるいは複数種類を使用してもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコールにエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)等のアルキレンオキサイドを付加したポリエーテルポリオールを挙げることができる。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、マロン酸、コハク酸、アジピン酸等の脂肪族カルボン酸やフタル酸等の芳香族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等の脂肪族グリコール等とから重縮合して得られたポリエステルポリオールを挙げることできる。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、前記ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリーエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
ポリオールについては、水酸基価(OHV)が25~70mgKOH/g、官能基数が2~4、重量平均分子量が2000~7000であるポリオールを単独または複数用いることが好ましい。さらに、追加的に水酸基価(OHV)が50~840mgKOH/g、官能基数が2~4、重量平均分子量が200~2000であるポリオールを併用することが好ましい。
イソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する脂肪族系または芳香族系ポリイソシアネート、それらの混合物、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートを使用することができる。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキサメタンジイソシアネート等を挙げることができ、芳香族ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。なお、その他プレポリマーも使用することができる。
イソシアネートインデックス(INDEX)は、70以上が好ましく、より好ましくは70~120である。イソシアネートインデックスは、イソシアネートにおけるイソシアネート基のモル数をポリオールの水酸基などの活性水素基の合計モル数で割った値に100を掛けた値であり、[イソシアネートのNCO当量/活性水素当量×100]で計算される。
発泡剤としては、水、代替フロンあるいはペンタンなどの炭化水素を、単独または組み合わせて使用できる。水の場合は、ポリオールとイソシアネートの反応時に炭酸ガスを発生し、その炭酸ガスによって発泡がなされる。発泡剤としての水の量は、ポリオール100重量部に対して1.0~5.5重量部が好ましい。
触媒としては、公知のウレタン化触媒を併用することができる。例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミノモルフォリン、N-エチルモルホリン、テトラメチルグアニジン等のアミン触媒や、スタナスオクトエートやジブチルチンジラウレート等のスズ触媒やフェニル水銀プロピオン酸塩あるいはオクテン酸鉛等の金属触媒(有機金属触媒とも称される。)を挙げることができ、アミン触媒と金属触媒の何れか一方のみ、あるいは両者の併用でもよい。アミン触媒の量は、ポリオール100重量部に対して0.01~3重量部が好ましく、より好適には0.2~1重量部である。金属触媒の量は、0又は0.01~1重量部が好ましい。
添加剤としては、少なくともグラフェンが使用される。グラフェンは、炭素原子が六角形の網目状に結合したシートで、その厚みが炭素原子1個分の厚みである。本実施例で使用されるグラフェンは、平板状(鱗片状)で、平均平面サイズ(平面上の任意の方向における最大径(最大幅)の平均値)が0.01~3mm、好適には0.05~1.5mm程度のものが、ポリオール等に分散しやすく、軟質ポリウレタンフォームの発泡に悪影響を与えず、良好な熱伝導性が得られる。なお、平均平面サイズは、顕微鏡、マイクロスコープ等の拡大鏡で拡大写真を撮り、求めることができる。前記グラフェンの配合量は、ポリオール100重量部に対して5~60重量部、より好適には9~42重量部が好ましい。グラフェンの配合量が少なすぎると良好な熱伝導性が得られず、一方、多すぎると軟質ポリウレタンフォームの発泡性と物性に悪影響を与えるようになる。
前記添加剤には、グラフェンと共にその他の物質を加えてもよい。例えば、整泡剤、着色剤、難燃剤等を上げることができる。整泡剤としては、ウレタンフォーム用として公知のものを使用することができる。例えば、シリコーン系整泡剤、含フッ素化合物系整泡剤および公知の界面活性剤を挙げることができる。着色剤は、軟質ポリウレタンフォームの用途に応じたものが使用され、また、難燃剤は、軟質ポリウレタンフォームの用途が難燃性の求められる場合に使用される。
前記軟質ポリウレタンフォーム用組成物のポリオールとイソシアネートを反応させて発泡させることにより軟質ポリウレタンフォームが製造される。
軟質ポリウレタンフォームの製造方法における発泡は、スラブ発泡が好ましい。スラブ発泡は、混合した軟質ポリウレタンフォーム用組成物(ポリウレタンフォーム原料)を混合させてベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温で発泡させる方法である。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、グラフェンが軟質ポリウレタンフォーム用組成物に配合されているため、発泡時に軟質ポリウレタンフォームの樹脂骨格に少なくとも一部が埋設され、あるいは骨格や気泡の膜の表面に接着した状態となる。そのため、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、使用によって繰り返し圧縮されても、グラフェンが軟質ポリウレタンフォームから脱落してグラフェンの配合量(含有量)が減少することがなく、良好な熱伝導性を維持することができ、蒸れ防止効果を持続することができる。
なお、本発明とは異なり、グラフェンを含まない軟質ポリウレタンフォームに、含浸などによる後工程でグラフェンを軟質ポリウレタンフォームの表面あるいは内部に導入した場合、グラフェンは、軟質ポリウレタンフォームの樹脂骨格や気泡の膜表面に付着しているだけであるため、軟質ポリウレタンフォームの使用中にグラフェンが軟質ポリウレタンフォームから徐々に脱落して、グラフェンの量が減少してしまう。
本発明の軟質ポリウレタンフォームの用途は限定されず、身に着ける物、あるいは傍に置く物などに特に好適である。例えば、寝具(枕、マットレス)、座布団、座椅子用パッド、衣料用パット(例えばブラジャー用パット)、車両用座席のパット(クッション)等を挙げることができる。特に寝具又は衣料用が好適である。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、蒸れ防止効果を得るため、熱伝導率(JISA1412-2)が0.0380W/mK以上であること好ましく、さらにより良好な蒸れ防止効果を得るためには、0.0400W/mK以上であることが好ましい。
本発明の軟質ポリウレタンフォームは、用途がマットレスや枕などの寝具、座布団などにあっては、使用時の体重で3~80%程度圧縮されることになる。また、ブラパットなどの衣料用においては、軟質ポリウレタンフォームが熱プレス(熱圧縮)により3~90%程度圧縮されて賦形されたものが使用される。そのため、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、圧縮時の熱伝導率が大であるのが好ましく、具体的には50%圧縮時の熱伝導率が非圧縮時の熱伝導率よりも大であるのが好ましく、50%圧縮時の熱伝導率が非圧縮時の熱伝導率よりも0.0006W/mK以上大きいのが効果的でより好ましい。なお、軟質ポリウレタンフォームの熱プレスによる賦形は、所定厚みの軟質ポリウレタンフォームを、150~250℃程度に加熱した熱板や型によって所定形状に圧縮して賦形し、その後冷却することにより行うことができる。熱プレスにより賦形された軟質ポリウレタンフォームは、織布などの表面材で覆われて使用される。
また、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、衣料用又は寝具用の場合、25%硬さ(JISK6400-2)が15~260N、より好適には15~100N、反発弾性(JISK6400-3)が2~40%、通気性(JISK6400-7)が40~250L/min、密度が18~70kg/mであるのが好ましい。25%硬さが上記範囲内であれば、軟質ポリウレタンフォームが3~80%程度圧縮され、圧縮時の熱伝導率を向上させることができる。
軟質ポリウレタンフォームの25%硬さ及び反発弾性の調節はポリオールの種類及び添加量、INDEX調整により、また通気性の調節はポリオール及びイソシアネートの種類及び添加量、INDEX調整により、密度は水の添加量、発泡剤量によって調節することができる。特に蒸れ防止効果を高めるには、通気性が50L/min以上が好ましく、より好ましくは100L/min以上である。
なお、総合的に蒸れ防止効果を得るためには、少なくとも通気量が50L/min以上であり、かつ非圧縮時の熱伝導率が0.0380W/mK以上であることが好ましいが、より好適には、通気量が100L/min以上であり、かつ非圧縮時の熱伝導率が0.0400W/mK以上、特に0.0420W/mK以上であることが好ましい。
以下の原料を図1に示す配合で混合し、反応・発泡させて各実施例及び各比較例の軟質ポリウレタンフォームを作製した。
・ポリオールA:ポリエーテルポリオール、Mw1000、官能基数3、水酸基価160mgKOH/g、開始剤をグリセリンとして、プロピレンオキサイドを付加重合して得られたポリエーテルポリオール。
・ポリオールB:ポリエーテルポリオール、Mw3000、官能基数3、水酸基価56mgKOH/g、品番;GP3050NS、三洋化成工業株式会社製
・ポリオールC:ポリマーポリオール(グリセリンにプロピレンオキシドを付加重合したポリエーテルポリオール60質量%にスチレン:アクリロニトリルの質量比が8:2の混合物40質量%をグラフト重合したもの)、Mw5000、固形分40質量%、水酸基価33(mgKOH/g)、水酸基についての官能基数3
・アミン触媒A:品番;NE300、エアプロダクツ株式会社製
・アミン触媒B:品番;33LV、エアプロダクツ株式会社製
・整泡剤:品番;NIAX siliconeL595、モメンティブ製
・グラフェン:品番;HC-95、Paterson社製
・膨張黒鉛:三洋貿易社製、商品名「SYZR 502FP」
・金属触媒:オクチル酸第一錫、品番;MRH110、城北化学工業株式会社製
・MDI:クルードMDI、品番;ルプラネートM5S、BASF社製
・TDI:2,4-TDI80%と2,6-TDI20%の混合物、品番;T-80、日本ポリウレタン社製
実施例1~実施例7及び比較例1~3は、イソシアネートとしてMDIを用いた例であり、かつ比較例1はグラフェンも膨張黒鉛も含まない例、比較例2はグラフェンを含まず、膨張黒鉛を含む例、比較例3は比較例1よりもイソシアネートインデックスを高くした例である。また、実施例8及び比較例4はイソシアネートとしてTDIを用いた例であり、かつ比較例4はグラフェンと膨張黒鉛の何れも含まない例である。
得られた実施例1~8及び比較例1~4に対して、密度(JISK7222)、ILD25%硬さ(JISK6400-2)、反発弾性(JISK6400-3)、通気性(JISK6400-7 A法)を測定した。熱伝導率(JIS A1412-2)は、非圧縮状態と50%圧縮状態で測定した。測定結果は図1に示す。図1における最下段の[差]は、(50%圧縮状態の熱伝導率)―(非圧縮状態の熱伝導率)の差である。
イソシアネートがMDIである比較例1及び実施例1~6の場合、非圧縮状態の熱伝導率は、グラフェンの配合量が0重量部の比較例1では0.0393W/mKであるのに対し、グラフェンの配合量が5重量部の実施例1では0.0402W/mK、グラフェンの配合量が10重量部の実施例2では0.0424W/mK、グラフェンの配合量が15重量部の実施例3では0.0446W/mK、グラフェンの配合量が20重量部の実施例4では0.0457W/mK、グラフェンの配合量が40重量部の実施例5では0.0538W/mK、グラフェンの配合量が60重量部の実施例6では0.0568W/mKであり、グラフェンの配合量増大によって熱伝導率を大にすることができる。
また、グラフェンに代えて膨張黒鉛を使用した比較例2は、配合量が15重量部で0.0414W/mKとなり、膨張黒鉛を添加すれば熱伝導性も上がる。しかし、添加量に対する効率である熱伝導性の向上効果は、グラフェンよりも劣り、同添加量の実施例3や10重量部添加した実施例2よりも低く劣る。
イソシアネートインデックスが比較例1よりも高い比較例3は、熱伝導率が下がり、0.0348W/mK である。一方、そのイソシアネートインデックスと同じでかつ、グラフェンを15重量部配合した実施例7は、熱伝導率が0.0383W/mKであり、グラフェンを含まない比較例3よりも熱伝導率を大(熱伝導性を良好)にできる。
図2は、比較例1及び実施例1~6における熱伝導率(非圧縮状態)の値とグラフェンの配合量との関係を示すグラフである。なお、グラフェン及び膨張黒鉛の配合量を大にし過ぎると、軟質ポリウレタンフォームの発泡を良好に行えなくなる。
また、50%圧縮状態の熱伝導率の測定結果は、図1に示すようにグラフェンの配合量が0重量部の比較例1では、非圧縮状態の熱伝導率より小になったが、グラフェンの配合量が5重量部以上の実施例1~実施例6では、非圧縮状態の熱伝導率よりも大になり、圧縮によって熱伝導率を大(熱伝導性をより良好)にできる。また、膨張黒鉛を用いた比較例2では、非圧縮状態の0.0414W/mKから圧縮状態で0.0417W/mKと、非圧縮状態の熱伝導率よりも大になるものの、わずかであった。
一方、イソシアネートがTDIである比較例4及び実施例8の場合、非圧縮状態の熱伝導率は、図1に示すようにグラフェンの配合量が0重量部の比較例4では0.0372W/mKであったのに対し、グラフェンの配合量が15重量部の実施例8では0.0403W/mKであり、グラフェンの配合によって熱伝導率を大(熱伝導性を良好)にできる。
このように、本発明の軟質ポリウレタンフォームは、良好な熱伝導性を有するものであり、マットレスや枕などの寝具、ブラジャーのパットなどの衣料に使用された場合、身体からの熱が軟質ポリウレタンフォームの良好な熱電伝導性によって、軟質ポリウレタンフォーム内にこもるのを防ぎ、外部に放出して蒸れ難くできる。

Claims (3)

  1. ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合された軟質ポリウレタンフォーム組成物から得られた軟質ポリウレタンフォームにおいて、
    前記添加剤としてグラフェンを含み、
    通気性(JISK6400-7)が210L/min以上であることを特徴とする軟質ポリウレタンフォーム。
  2. 請求項1記載の軟質ポリウレタンフォームを備える物品であって、寝具、枕、マットレス、座布団、座椅子用パッド、衣料用パット、ブラジャー用パット、車両用座席のパット、クッションから選択される物品。
  3. 請求項1記載の軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、ポリオール、イソシアネート、発泡剤、触媒、添加剤が配合され、前記添加剤がグラフェンを含む軟質ポリウレタンフォーム組成物を発泡させる軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
JP2021092830A 2017-02-10 2021-06-02 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法 Active JP7368417B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021092830A JP7368417B2 (ja) 2017-02-10 2021-06-02 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法
JP2023177105A JP2023184566A (ja) 2017-02-10 2023-10-12 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017022919A JP6893794B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法
JP2021092830A JP7368417B2 (ja) 2017-02-10 2021-06-02 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017022919A Division JP6893794B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023177105A Division JP2023184566A (ja) 2017-02-10 2023-10-12 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021165389A JP2021165389A (ja) 2021-10-14
JP7368417B2 true JP7368417B2 (ja) 2023-10-24

Family

ID=63173679

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017022919A Active JP6893794B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法
JP2021092830A Active JP7368417B2 (ja) 2017-02-10 2021-06-02 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法
JP2023177105A Pending JP2023184566A (ja) 2017-02-10 2023-10-12 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017022919A Active JP6893794B2 (ja) 2017-02-10 2017-02-10 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023177105A Pending JP2023184566A (ja) 2017-02-10 2023-10-12 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (3) JP6893794B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020040177A1 (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 三洋化成工業株式会社 組成物、前記組成物の製造方法、ウレタン樹脂並びに前記ウレタン樹脂を備える冷却部品及び物品
CN109627740A (zh) * 2018-11-06 2019-04-16 梦百合家居科技股份有限公司 一种石墨烯记忆绵的制备方法
CN111138627B (zh) * 2020-01-09 2022-04-22 新疆亿元达光电科技有限公司 氧化石墨烯/碳纳米管高强度聚氨酯保温板及其制备方法
US11577665B2 (en) * 2020-02-27 2023-02-14 Cpk Interior Products Urethane and graphene interior trim panel
CN113248769A (zh) * 2021-05-12 2021-08-13 慕思健康睡眠股份有限公司 一种透气佳的石墨烯聚氨酯复合海绵材料及其应用
CN115181412A (zh) * 2022-08-25 2022-10-14 足力健老龄产业发展有限公司北京分公司 一种石墨烯鞋垫及其制备方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002594A (ja) 2002-04-26 2004-01-08 Achilles Corp 裁断加工用低反発弾性ポリウレタンフォーム
JP2008113798A (ja) 2006-11-02 2008-05-22 Toyo Tire & Rubber Co Ltd クッション材
JP2013042829A (ja) 2011-08-23 2013-03-04 Inoac Corp クッション体およびクッション体の評価方法
US20140182063A1 (en) 2012-12-27 2014-07-03 Peterson Chemical Technology, Inc. Enhanced Thermally-Conductive Cushioning Foams by Addition of Graphite
CN105504341A (zh) 2015-11-20 2016-04-20 营口圣泉高科材料有限公司 一种复合物及其制备方法以及一种高分子材料及其制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL405729A1 (pl) * 2013-10-22 2015-04-27 Politechnika Gdańska Nanokompozytowa pianka poliuretanowa i sposób jej otrzymywania
CN104610728B (zh) * 2015-01-29 2017-07-28 苏州大学 一种氧化石墨烯‑聚氨酯复合泡沫及其制备方法和用途
EP3202806A4 (en) * 2015-10-27 2018-06-13 Jinan Shengquan Group Share Holding Co., Ltd. Composite polyurethane foam containing graphene, and preparation method and use

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004002594A (ja) 2002-04-26 2004-01-08 Achilles Corp 裁断加工用低反発弾性ポリウレタンフォーム
JP2008113798A (ja) 2006-11-02 2008-05-22 Toyo Tire & Rubber Co Ltd クッション材
JP2013042829A (ja) 2011-08-23 2013-03-04 Inoac Corp クッション体およびクッション体の評価方法
US20140182063A1 (en) 2012-12-27 2014-07-03 Peterson Chemical Technology, Inc. Enhanced Thermally-Conductive Cushioning Foams by Addition of Graphite
CN105504341A (zh) 2015-11-20 2016-04-20 营口圣泉高科材料有限公司 一种复合物及其制备方法以及一种高分子材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2021165389A (ja) 2021-10-14
JP2018127567A (ja) 2018-08-16
JP6893794B2 (ja) 2021-06-23
JP2023184566A (ja) 2023-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7368417B2 (ja) 軟質ポリウレタンフォームとその製造方法
US9018272B2 (en) Flexible polyurethane foam and method of producing same
PL199169B1 (pl) Karbaminian, sposób jego wytwarzania, zawierająca go ciekła kompozycja i sposoby wytwarzania pianki poliuretanowej
JPWO2007099995A1 (ja) 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法
JP2008179831A (ja) イソシアナート組成物および改善された物理機械的特性を有する発泡ポリウレタンの製造におけるその使用
JP3777588B2 (ja) 軟質ポリウレタンスラブフォーム及びその製造方法
US20040092616A1 (en) Process for producing rigid polyurethane foams and finished articles obtained therefrom
JP2008247996A (ja) ポリイソシアネート組成物及びそれを用いた軟質ポリウレタンフォームの製造方法
EP2842979A1 (en) Polyurethane foaming composition and method for producing flexible polyurethane foam
JP5756266B2 (ja) マットレス用ポリウレタンフォームおよび該ポリウレタンフォームを用いてなるマットレス
CA2999863C (en) High-resiliency polyurethane foam
JP3613957B2 (ja) 軟質ポリウレタンフォームの製造方法
KR20190008550A (ko) 고 밀도를 갖는 점탄성 폼
JP2002322236A (ja) 軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法
JP2006282744A (ja) 軟質ポリウレタンスラブフォーム用ポリイソシアネート及びそれを用いた軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法
JPWO2012115113A1 (ja) 低反発性軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法
JP7422026B2 (ja) ポリウレタンフォーム、物品、及び衣料用パット
JP7220009B2 (ja) 低反発性ポリウレタンフォームの製造方法と低反発性ポリウレタンフォーム用組成物と低反発性ポリウレタンフォーム
JP2004285152A (ja) 低反発性ウレタンフォームおよびその製造方法
JP2020100754A (ja) 防ダニ性ポリウレタンフォーム
JP7354390B2 (ja) 軟質ポリウレタンフォーム
JP7464427B2 (ja) 車両用クッションパッドと車両用シートクッション
JP2004002594A (ja) 裁断加工用低反発弾性ポリウレタンフォーム
JP5157117B2 (ja) 軟質ポリウレタンフォームおよびその製造方法
JP2024038651A (ja) ポリウレタンフォーム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210607

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20221122

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20221216

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20230110

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20230123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230509

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230912

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20231012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7368417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150