(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、第1の実施の形態では遊技機の一つであるスロットマシンについて説明するが、その他の遊技機であってもよい。以下の説明において、基本的に「前後」とは、スロットマシンの前側に遊技者が居る場合に、遊技者側が「前」で、スロットマシン側が「後」を意味し、「上下」とはスロットマシンの上面側が「上」で、下面側が「下」を意味し、「左右」とはスロットマシンを遊技する遊技者の左手側が「左」を意味し、右手側が「右」を意味する。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
図1に示すように、本発明のスロットマシン(遊技機)100は、遊技者側を向く面である前面側が開口された箱状の筐体111と、当該筐体111の前面側開口を開閉する前面扉112とを備えている。筐体111には、回転自在な第1リール131、第2リール132および第3リール133がユニット化されたリールユニット130と、メダルの払い出しを行うホッパー装置等が収納されている。また、前面扉112は、上扉112aと下扉112bとに分割されており、これら上扉112aおよび下扉112bはそれぞれ筐体111に対して開閉自在となっている。
上扉112aには、液晶ディスプレイ113、スピーカ114等の演出用の装置、および表示窓115が設けられている。液晶ディスプレイ113には、各種演出用の画像(動画、静止画)が表示される。スピーカ114からは、各種演出用の音(音楽、効果音、音声等)が出力される。なお、演出用の装置としては、液晶ディスプレイ113やスピーカ114の他にランプ(LED)等の電飾装置、アクチュエータ等で動作可能な可動役物等を設けてもよい。
表示窓115の奥には、リールユニット130が、その一部が表示窓115の外から視認可能となるように配置されている。第1リール131、第2リール132、および第3リール133の外周面には、複数種類の図柄が周方向に沿って一列に配置されており、各リール131,132,133が停止すると、表示窓115を介して1リール当たり3個の連続する図柄が表示される。また、表示窓115には、各リール131,132,133の図柄を視認するための表示位置として、上段、中段、下段が設けられており、各リール131,132,133の表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。なお、本実施の形態の遊技機では、第1リール131の中段と、第2リール132の中段と、第3リール133の中段とによって有効ラインが構成されている。また、本実施の形態の遊技機では、1回の遊技に関して必要なメダルの数(規定枚数)が、3枚に設定されており、規定枚数のメダルが投入されると、有効ラインが有効化されるようになっている。
スロットマシン100では、遊技開始に伴って各リール131,132,133が回転を開始するとともに当選役抽選が実行されて当選役のいずれかの当選またはハズレ(不当選)が決定される。次いで、各リール131,132,133が停止したときに、当選役抽選で当選した当選役に対応する図柄組合せが有効ラインに表示されると、この当選役が入賞となり、入賞した当選役に対応する処理(入賞処理)が実行される。
下扉112bには、メダルを投入するメダル投入口121、クレジットされたメダルをベットするためのMAXベットボタン(ベットボタン)122、遊技を開始する際に操作されるスタートレバー123、回転している各リール131,132,133を停止させるためのストップボタン124、ホッパー装置によりメダルを払い出す払い出し口125、払い出し口125から払い出されたメダルを受けるメダル受け皿126等が設けられている。また、メダル投入口121の奥には、メダル投入口121から投入されたメダルの通過を検知するメダルセンサが設けられている。また、下扉112bには、演出ボタン128が設けられている。演出ボタン128は、例えばプッシュスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を備えており、押下操作および回転操作が可能に構成されている。演出ボタン128は、操作されると演出の態様が変化するようになっており、これにより、遊技の興趣が向上する。
スロットマシン100では、メダル投入口121にメダルが投入、または、MAXベットボタン122が操作されて規定枚数のメダルがベットされることで、スタートレバー123の操作が有効化される。また、有効化されたスタートレバー123が操作されると遊技が開始される。遊技が開始されると、各リール131,132,133が回転を開始し、各リール131,132,133の回転速度が一定速度に到達して定常回転となるとストップボタン124の操作が有効化される。また、有効化されたストップボタン124が操作されると、操作されたストップボタン124に対応する各リール131,132,133が停止する。
スロットマシン100の内部には、主制御基板(メイン基板)と、副制御基板(サブ基板)とが設けられている。主制御基板は、MAXベットボタン122、スタートレバー123、ストップボタン124、メダルセンサ等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいてリールユニット130や、ホッパー装置等の出力手段の制御を行う。また、副制御基板は、主制御基板から送られてくる信号を受けて、演出を実行するための各種演算を行い、演算結果に基づいて液晶ディスプレイ113およびスピーカ114等の演出用の装置の制御を行う。
また、主制御基板と副制御基板とは電気的に接続されており、主制御基板から副制御基板へは遊技状態を示す情報など各種情報(信号)の送信が可能となっているが、副制御基板から主制御基板へは情報を送信できないようになっている。また、主制御基板や副制御基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSP等)、IC、あるいはROMやRAM等の情報記憶媒体等のハードウェアや、ROM等に予め記憶されている所定のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
上扉112aの左側には、複数のシンボル部(例えばシンボル部101、シンボル部102、シンボル部103、シンボル部104およびシンボル部105:図2参照)を有する意匠部材150が設けられている。ただし、意匠部材150が設けられる位置はこの位置に限らず、前面扉112におけるいずれの位置であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ113の上方(トップレンズ)に意匠部材150を設けてもよい。
本実施の形態では、シンボル部101~105は、前方側(遊技者側)に向かって突出している。また、シンボル部101~105は、それぞれの前面(先端面)の形状によって識別情報が表されている。識別情報とは、文字、図形、記号等である。以下、本実施の形態では、1つのシンボル部が1つの文字を表すものとするが、例えば1つのシンボル部が、2以上の文字を表すものであったり、文字と記号とを組み合わせたものを表すものであってもよい。
図2は、意匠部材150が設けられている部分を正面から見た図である。
シンボル部101~105は、一連の報知情報(文字列)となっている。本実施の形態では、シンボル部101~105によって「主役は○○」(「○○」はキャラクタの名称等を表す)という一連の報知情報が形成されている。具体的には、シンボル部101の先端面の形状によって「主」という1文字が表されている。また、シンボル部102の先端面の形状によって「役」という1文字が表されている。また、シンボル部103の先端面の形状によって、「は」という1文字が表されている。また、シンボル部104の先端面の形状によって「○」という1文字が表されている。また、シンボル部105の先端面の形状によって「○」という1文字が表されている。
シンボル部101~103は、左右方向に並ぶように設けられている。また、そのシンボル部101~103の下方に、シンボル部104、シンボル部105がこの順に上下方向に並ぶように設けられている。
シンボル部101~105は、識別情報(文字)の大きさが異なるものを含むようになっている。具体的には、シンボル部103の文字大きさが最も小さく形成され、シンボル部104の文字大きさが最も大きく形成されている。また、シンボル部101,102は文字大きさが同一であり、それらの文字大きさはシンボル部103より大きく、シンボル部104,105より小さくなるように形成されている。また、シンボル部105の文字大きさは、シンボル部101~103より大きく、シンボル部104より小さくなるように形成されている。すなわち、文字大きさは、(1)シンボル部103、(2)シンボル部101,102、(3)シンボル部105、(4)シンボル部104の順に大きくなっている。
図3は、左方から見た上扉112aの一部を示す概略図である。意匠部材150は、シンボル部101~105の突出の基準面となるベース面(ベース)151を有している。このベース面151は、前後方向に対して垂直な面となっている。シンボル部101~105は、それぞれの先端面(前面)が、ベース面151から前方に向かって突出するように形成されている。以下、突出量という場合、シンボル部101~105のベース面151からの突出量を指す。
このとき、シンボル部103の突出量L3が最も小さく形成され、シンボル部104の突出量L4が最も大きく形成されている。また、シンボル部101,102の突出量L1,L2は、シンボル部103の突出量L3より大きく、シンボル部104,105の突出量L4,L5より小さくなるように形成されている。また、シンボル部105の突出量L5は、シンボル部101~103の突出量L1~L3より大きく、シンボル部104の突出量L4より小さくなるように形成されている。すなわち、突出量は、(1)シンボル部103、(2)シンボル部101,102、(3)シンボル部105、(4)シンボル部104の順に大きくなっている。
このように、シンボル部101~105は、その文字大きさに差を設けるとともに、文字大きさに応じて突出量が異なるように形成されている。具体的には、シンボル部101~105は、文字(識別情報)の大きさが大きいほど、突出量が大きくなるように形成されている。これにより、立体的な視覚効果が生じて文字(識別情報)がより立体的に視認され、遊技者を惹きつけて斬新な印象を与え、遊技の興趣が向上する。具体的には、文字(識別情報)大きさの違いに加えて遊技者側への突出量も異なるため、大きい文字と小さい文字との強調度合いの差がより大きくなり、遊技者を一層惹きつける。本例のように、文字大きさが大きいものほど突出量が大きい場合、大きい文字がより手前に迫ってくるように感じられ、遊技者を惹きつける。
なお、本実施の形態では、シンボル部101~105とベース面151とが一体(一部材)となっているものを示したが、シンボル部101~105とベース面151とは別体(別部材)であってもよい。また、一連の報知情報をなすシンボル部101~105のベース面151は、1つの部材からなるものに限らず、複数の部材により構成されるものであってもよい。換言すると、ベース面151は、一体のものであっても複数からなるものであってもよい。さらに、ベース面151が複数からなる場合、所定のシンボル部のベース面と、当該所定のシンボル部とは異なる他のシンボル部のベース面との所定方向(例えば前後方向)における位置は、異なっていてもよい。具体的には、図3において、例えばシンボル部101~103のベース面151(第1ベース面とする)と、シンボル部104~105のベース面151(第2ベース面とする)とをそれぞれ設けてもよく、その場合に、第1ベース面と第2ベース面の前後方向における位置を異なるものとしてもよい。例えば前後方向において、第2ベース面の位置を第1ベース面の位置よりも約1~2mm程度前方または後方としてもよい。
また、本実施の形態では、シンボル部101~105を、文字(識別情報)の大きさが大きいほど、突出量が大きくなるように形成したが、文字(識別情報)の大きさが大きいほど、突出量が小さくなるように形成してもよい。すなわち図3において、突出量を、(1)シンボル部104、(2)シンボル部105、(3)シンボル部101,102、(4)シンボル部103の順に大きくしてもよい。この場合でも、立体的な視覚効果が生じて文字(識別情報)がより立体的に視認され、遊技者を惹きつけて斬新な印象を与え、遊技の興趣が向上する。この場合、文字(識別情報)大きさで協調度合いの差が付けられているとともに、文字大きさが小さい文字の突出量が大きいため、大きい文字より前方側(遊技者側)に小さい文字が迫ってくるように感じられ、大きい文字と小さい文字の両方が遊技者を惹きつける。
また、一連の報知情報をなす複数のシンボル部における少なくとも一部が、識別情報の大きさが大きいほど、突出量が段階的に大きくなるように、または突出量が段階的に小さくなるようにしてもよい。
また、一連の報知情報のうち、識別情報の大きさが最大のものが、突出量が最も大きくまたは突出量が最も小さく形成されていれば、当該識別情報とは大きさが異なる他の識別情報(識別情報の大きさが最大以外のもの)は、突出量が同様(同一または略同一)となっていてもよい。
この場合、文字(識別情報)大きさが最大のものが他の識別情報より前方側(遊技者側)に位置する、または、文字(識別情報)大きさが最大のものが他の識別情報より後方側に位置して視認されるため、立体的な視覚効果が生じて遊技者を惹きつける。
また、本実施の形態では、シンボル部101~105の先端面を、前後方向に対して垂直な面(平面)としたが、このシンボル部101~105の先端面は、傾斜面、曲面、凹凸を有する形状等であってもよい。なお、シンボル部101~105の先端面を平面以外の形状とする場合、シンボル部101~105の突出量は、先端面における最も前方の位置(最も突出している位置)(最頂部)で計測するものとする。
図4は、左方から見た上扉112aの一部を示す概略図であり、シンボル部101~105のそれぞれの先端面を、上下方向において、上方に向かうほど前方に突出する傾斜面とした変形例を示している。文字大きさは、(1)シンボル部103、(2)シンボル部101,102、(3)シンボル部105、(4)シンボル部104の順に大きくなっている。また、突出量は、(1)シンボル部103、(2)シンボル部101,102、(3)シンボル部105、(4)シンボル部104の順に大きくなっている。
このように、シンボル部101~105の先端面を傾斜面とした場合であっても、文字大きさが大きいほど、突出量が大きくなるように形成されている。これにより、文字がより立体的に視認され、遊技の興趣が向上する。
なお、図4では、シンボル部104とシンボル部105の関係において、シンボル部104の前面の最小突出部の突出量が、シンボル部105の最頂部の突出量より小さくなっているものとしたが、これに限らず、シンボル部104の最小突出部がシンボル部105の最頂部よりも前方に突出するようにしてもよい。
また、シンボル部101~105の文字大きさに応じて、ベース面151に対する先端面(傾斜面)の傾斜角度を変更してもよい。例えば、文字大きさが大きいものほど、先端面の傾斜角度を大きくしてもよい。また、シンボル部101~105のそれぞれの先端面が、異なる方向に傾斜するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、意匠部材150のシンボル部101~105が露出しているものとしたが、意匠部材150が、シンボル部101~105の周囲(前方および側方)を覆う透光性(透明樹脂)のカバー(図示せず)をさらに備えるように構成し、当該カバーの内部で、シンボル部101~105の文字大きさおよび突出量が、上述の関係となるように構成してもよい。当該カバーは、例えばねじ締め等により上扉112aに固定されている。この場合、カバーを介してシンボル部101~105が立体的に視認され、遊技の興趣が向上する。また、カバーを設けることで、各シンボル部を破損等から保護できるという効果を奏する。
また、シンボル部101~103を非透光性樹脂で形成し、シンボル部104およびシンボル部105を透光性樹脂で形成するとともに、シンボル部104およびシンボル部105の背面側に、発光体(LED)が配置された基板(図示せず)を設けてもよい。この場合、当該発光体から照射される光によって、シンボル部104およびシンボル部105が発光する。このように、文字の大きさが大きい程、突出量が大きくなるように形成し、さらに文字大きさが大きい文字を照明可能に構成することで、遊技の興趣がより向上する。なお、シンボル部101~103についても透光性樹脂で形成し、その背面側にLED基板を設け、照明可能としてもよい。また、例えば、各シンボル部の文字大きさに応じて照明輝度や発光色を変更するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、ベース面151を、前後方向に対して垂直な面としたが、これに限らず、ベース面151は前面扉112の傾斜面としてもよい。例えば、図1に示す、下扉112bにおけるMAXベットボタン122や演出ボタン128が設けられている傾斜面Fをベース面151してもよい。この傾斜面Fは、前後方向において、前方に向かうほど下方に傾斜している。この傾斜面Fをベース面151とする場合、傾斜面Fに対して垂直な方向にシンボル部101~105が突出することとなる。
また、意匠部材150は、ボタン(例えばMAXベットボタン122、演出ボタン128等)の押圧部に設けられているものとしてもよい。押圧部は、樹脂等により形成され、ばね等の付勢部材によって支持され、押し込み可能となっている部材である。この場合、押圧部は、例えば操作方向(押圧方向)に垂直または略垂直な面であるベース面151を有しており、このベース面151にシンボル部が形成される。シンボル部は、ベース面151に対して垂直な方向に向かって突出している。
ここで、意匠部材150をMAXベットボタン122の押圧部に設ける例について説明する。この場合、例えばシンボル部を6つ設け、第1シンボル部の先端面(上面)の形状を「M」という文字とし、第2シンボル部の先端面(上面)の形状を「A」という文字とし、第3シンボル部の先端面(上面)の形状を「X」という文字とし、第4シンボル部の先端面(上面)の形状を「B」という文字とし、第5シンボル部の先端面(上面)の形状を「E」という文字とし、第6シンボル部の先端面(上面)の形状を「T」という文字とする。そして、第1~第3シンボル部をこの順に左右方向に並べて上段とし、第4~第6シンボル部をこの順に左右方向に並べて下段として、2段に配置する。
このとき、第1~第3シンボル部(MAX)の文字大きさを、第4~第6シンボル部(BET)の文字大きさより大きく形成する。なお、第1~第3シンボル部の文字大きさは互いに同一であり、第4~第6シンボル部の文字大きさは互いに同一である。また、第1~第3シンボル部(MAX)の突出量を、第4~第6シンボル部(BET)の突出量より大きく形成する。これにより、第1~第6シンボル部がより立体的に視認され、遊技の興趣が向上する。
なお、各シンボル部が直接露出しないようにするために、各シンボル部の周囲(上面および側面)を覆う透光性(透明樹脂)のカバーを設け、カバーを介して各シンボル部が視認されるようにしてもよい。当該カバーは、例えば接着等により押圧部に固定されている。カバーを設けることで、各シンボル部を破損等から保護できるとともに、押圧部の操作時にシンボル部が直接指に触れないため、遊技者が快適に操作できる。
次に、意匠部材150を演出ボタン128の押圧部に設ける例について説明する。この場合、例えばシンボル部を4つ設け、第1シンボル部の先端面(上面)の形状を「P」という文字とし、第2シンボル部の先端面(上面)の形状を「U」という文字とし、第3シンボル部の先端面(上面)の形状を「S」という文字とし、第4シンボル部の先端面(上面)の形状を「H」という文字とする。第1~第4シンボル部は、この順に例えば左右方向に並ぶように(横一列に並ぶように)配置されている。
このとき、第1~第4シンボル部(PUSH)は、例えば両端から中央側に向かうほど、文字大きさが徐々に小さくなるように形成されている。また、第1~第4シンボル部は、両端から中央側に向かうほど、突出量が徐々に小さくなるように形成されている。換言すると、左右方向内側から外側に向かうにつれて文字大きさおよび文字突出量が段階的に大きくなっている。これにより、第1~第4シンボル部がより立体的に視認され、遊技の興趣が向上する。なお、第1~第4シンボル部が直接露出しないようにするために、第1~第4シンボル部の周囲を覆う透光性(透明樹脂)のカバーを設け、カバーを介して第1~第4シンボル部が視認されるようにしてもよい。また、第1~第4シンボル部を、例えば大きい文字と小さい文字とが交互となるように構成し、大きい文字の突出量が小さい文字の突出量より大きくなるように形成してもよい。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態では遊技機の一つであるパチンコ遊技機について説明するが、その他の遊技機であってもよい。
図5は、本実施形態に係るパチンコ遊技機1の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカ14が設けられている。
前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機の内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお、本実施の形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また、上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
上皿16の縁部の手前側には、演出操作装置26が設けられており、遊技者が演出操作装置26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。詳細には演出操作装置26は、押しボタンスイッチおよびロータリースイッチ(ジョグダイヤル)を内蔵しており、演出操作装置26を押下する操作と、演出操作装置26を回転させる操作を検出することができるようになっている。
図6は、図5で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。図6に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また、遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像等を表示する液晶ディスプレイ32と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。このディスプレイ枠34には意匠部材38が設けられている。なお、本実施の形態では、意匠部材38を液晶ディスプレイ32の上方に設けた場合を示すが、意匠部材38の位置はこれに限るものではない。
本実施の形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
ディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
ステージ44の中央部の下方には、第1始動入賞口46が設けられている。
また、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48が設けられている。また、通過ゲート48の下方に、第2始動入賞口50が設けられている。この第2始動入賞口50には、第2始動入賞口50に遊技球が進入しにくい縮小状態(進入を補助しない状態・非補助状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(進入を補助する状態・補助状態)との間で動作可能な補助部材を備える普通役物52が設けられている。
液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、第2始動入賞口50の下方に、大入賞口54が設けられている。この大入賞口54には、大入賞口54を塞ぐ可動部材を備える特別役物56が設けられている。特別役物56は、大入賞口54に遊技球が進入不可能な閉状態と、大入賞口54に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図6は閉状態を示している)。特別役物56は、大当たりが当選すると開始される特別遊技状態において、所定条件下で開状態となるように制御される。
大入賞口54の下方には、大入賞通路58が下方に向かって設けられている。大入賞通路58の下端には、通常進入口62が設けられている。また、大入賞通路58の下方には、大入賞通路58の途中から下方に向かって分岐するように特定通路65が設けられている。この特定通路65には、特定通路65を塞ぐ可動部材を備える特定役物66が設けられている。特定役物66は、特定通路65に遊技球が進入不可能な閉状態と、特定通路65に遊技球が進入可能な開状態との間で動作可能に構成されている(図6は閉状態を示している)。特定役物66は、特別遊技状態において所定条件下で開状態となるように制御される。特定通路65の下端には、特定進入口68が設けられている。また、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機の内部に回収するアウト口69が設けられている。
遊技球の発射装置は、図5で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、あるいは開口40と通路42とステージ44を通過して第1始動入賞口46に進入するように遊技球を発射させたり(左打ち)、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過するように、あるいは第2始動入賞口50に遊技球が進入するように、あるいは大入賞口54に遊技球が進入するように遊技球を発射させたりする(右打ち)。
遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。本実施形態の遊技機は、メイン基板およびサブ基板を含む制御基板によって制御される。そして、メイン基板やサブ基板等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
メイン基板は、入力手段(第1始動入賞口センサ、通過ゲートセンサ、第2始動入賞口センサ、大入賞口センサ、通常進入口センサ、特定通路センサ、払出センサ等)からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、出力手段(状態表示駆動装置、普通役物駆動装置、特別役物駆動装置、特定役物駆動装置、払出装置等)の動作制御を行う。
サブ基板は、メイン基板から送られてくるコマンドや、演出操作装置26に対する操作を検出する演出操作センサからの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出装置(演出表示装置、音響装置、演出物駆動装置等)の動作制御を行う。
次に、意匠部材38について説明する。意匠部材38は、複数のシンボル部(例えばシンボル部101、シンボル部102、シンボル部103およびシンボル部104)を備えている。シンボル部101~104は、それぞれの先端面の形状によって文字(識別情報)が表されている。本実施の形態では、シンボル部101の先端面の形状によって「南」という1文字が表されている。また、シンボル部102の先端面の形状によって「国」という1文字が表されている。また、シンボル部103の先端面の形状によって「乙」という1文字が表されている。また、シンボル部104の先端面の形状によって「女」という1文字が表されている。シンボル部101~104は、「南国乙女」という一連の文字列を構成している。シンボル部101,102は、左右方向に並ぶように設けられ、シンボル部101とシンボル部102の間に、シンボル部103,104がこの順に上下方向に並ぶように設けられている。
図7は、意匠部材38を正面から見た図である。シンボル部101~104の識別情報(文字)の大きさを比較すると、シンボル部101,102は同一の文字大きさであり、文字大きさが最も小さくなるように形成されている。また、シンボル部104は文字大きさが最も大きくなるように形成されている。また、シンボル部103は文字大きさが、シンボル部101,102より大きく、シンボル部104より小さくなるように形成されている。すなわち、文字大きさは、(1)シンボル部101,102、(2)シンボル部103、(3)シンボル部104の順に大きくなっている。
図8は、図7で示したP方向から見た概略側面図であり、図9は、図7で示したQ方向から見た概略側面図である。
意匠部材38は、シンボル部101~104の突出の基準面となるベース面38aを有している。本実施の形態では、ベース面38aは、前後方向に対して垂直な面となっている。シンボル部101~104は、それぞれの先端面(前面)が、ベース面38aから前方に突出するように形成されている。以下、突出量という場合、シンボル部101~104のベース面38aからの突出量を指す。
図8および図9を参照しながらシンボル部101~104の突出量を比較すると、シンボル部101,102の突出量L1,L2が最も小さく、シンボル部104の突出量L4が最も大きく形成されている。また、シンボル部103の突出量L3は、シンボル部101,102の突出量L1,L2より大きく、シンボル部104の突出量L4より小さくなるように形成されている。すなわち、突出量は、(1)シンボル部101,102、(2)シンボル部103、(3)シンボル部104の順に大きくなっている。このように、シンボル部101~104は、文字大きさが大きいほど、突出量が大きくなるように形成されている。これにより、立体的な視覚効果が生じて文字がより立体的に視認され、遊技者を惹きつけて斬新な印象を与え、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施の形態では、シンボル部101~104の先端面を、前後方向に対して垂直な面(平面)としたが、シンボル部101~104の前面は、傾斜面、曲面、凹凸を有する形状等であってもよい。このようにシンボル部101~104の前面を平面以外の形状とする場合、シンボル部101~104の突出量は、先端面における最も前方の位置(最頂部)で計測するものとする。また、本実施の形態では、ベース面38aを前後方向に対して垂直な面としたが、ベース面38aを例えば前後方向に対して傾斜した面とし、その傾斜面に垂直な方向にシンボル部101~104が突出するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、シンボル部101~104(意匠部材38)の前面側がガラスユニット8(図5参照)で覆われているものとしたが、例えばシンボル部101~104(意匠部材38)を前枠10(図5参照)に設け、露出するように構成してもよい。また、シンボル部101~104の一部または全てを照明可能に構成してもよく、さらに、例えば各シンボル部の文字大きさに応じて照明輝度や発光色を変更してもよい。
また、意匠部材38を演出操作装置26(図5参照)の押圧部に設けてもよい。この場合、例えばシンボル部を4つ設け、第1シンボル部の先端面(上面)の形状を「P」という文字とし、第2シンボル部の先端面(上面)の形状を「U」という文字とし、第3シンボル部の先端面(上面)の形状を「S」という文字とし、第4シンボル部の先端面(上面)の形状を「H」という文字とする。そして、第1~第4シンボル部を、この順に例えば左右方向に並べて(横一列に並べて)配置する。
このとき、第1~第4シンボル部を、例えば両端から中央側に向かうほど、文字大きさが徐々に小さくなるように形成する。また、第1~第4シンボル部を、両端から中央側に向かうほど、突出量が徐々に小さくなるように形成する。また、第1~第4シンボル部が直接露出しないようにするために、第1~第4シンボル部の周囲を覆う透光性(透明樹脂)のカバーを設け、カバーを介して第1~第4シンボル部が視認されるようにしてもよい。このように構成することで、演出操作装置26における第1~第4シンボル部がより立体的に視認され、遊技の興趣が向上する。
次に、サブ基板ユニット200について説明する。
図10(a)は、サブ基板ユニット200を背面側から見た図(平面図)である。図10(b)は、図10(a)に示すA-A線の概略断面図である。また、図11は、サブ基板210を背面側から見た図(平面図)である。なお、図11は、図10(a)において、サブ基板ケース220を取り外した状態である。
サブ基板ユニット200は、第1の実施の形態に係る液晶ディスプレイ113(図1参照)や、第2の実施の形態に係る液晶ディスプレイ32(図6参照)の背面側等に設けられる。以下、サブ基板ユニット200を用いて説明するが、図10に示す仕様は、メイン基板ユニット以外の液晶基板ユニット、LED基板ユニット、電源基板ユニットに適用することが可能である。
図10(a)および図10(b)に示すように、サブ基板ユニット200は、サブ基板210や、サブ基板210の背面側を覆うサブ基板ケース220等を備えている。このサブ基板ケース220は、例えば透明樹脂で形成され、上下方向断面が略凹形状となっている。
また、図11に示すように、サブ基板210には、電子部品が実装(配置)されている。本例では、電子部品としてIC217、抵抗218が実装されている。なお、図示は省略しているが、サブ基板210には電子部品としてコンデンサ等も実装されている。
図10(a)に示すように、サブ基板ケース220には、前後方向に貫通する複数の貫通孔221が設けられている。この複数の貫通孔221には、小径貫通孔222と大径貫通孔223とがある。小径貫通孔222は、サブ基板ケース220の内側(中央部側)に設けられている。一方、大径貫通孔223は、サブ基板ケース220の外側(外周端側)に設けられている。大径貫通孔223は、主として、サブ基板210における電子部品(チップ等)が配置されていない箇所(範囲)と対向する位置に設けられている。なお、コンデンサと対向する位置に、大径貫通孔223が設けられていてもよい。
また、サブ基板ケース220において、電子部品のうちIC217と対向する位置には、小径貫通孔222が設けられている箇所はあるが、大径貫通孔223が設けられている箇所はない。なお、図10(a)は、小径貫通孔222および大径貫通孔223の設け方の一例を示したものであって、孔の個数はこれに限定されるものではない。
図10(b)に示すように、小径貫通孔222は、前方側(基板側)から後方側(筐体側)に向かって孔径が徐々に小さくなるようにテーパー状に形成されている。小径貫通孔222は、最も小さい孔径(内径)が約2mm、最も大きい孔径(外径)が約3mmとなっている。また、左右方向に隣接する2つの孔の中心間の距離は、約5mmとなっている(図10(a)参照)。
図10(b)に示すように、大径貫通孔223は、前方側(基板側)から後方側(筐体側)に向かって孔径が徐々に大きくなるように逆テーパー状に形成されている。大径貫通孔223は、最も小さい孔径(内径)が約2mm、最も大きい孔径(外径)が約4mmとなっている。また、左右方向に隣接する2つの孔の中心間の距離は、約6mmとなっている(図10(a)参照)。なお、大径貫通孔223の最も小さい孔径(内径)は、約2mmより大きい約2.5mmとしてもよい。
小径貫通孔222は、前方側から後方側に向かうほど孔径が徐々に小さくなるテーパー状となっている。このため、サブ基板ケース220の内部の空気が小径貫通孔222を介して外側に放出され易くなっている。また、小径貫通孔222は基板のICと対向する位置に設けられることがあるが、当該テーパー状とすることで、後方側(背面側)からの器具等の差し込みによる不正防止対策ともなっている。
大径貫通孔223は、前方側から後方側に向かうほど孔径が徐々に大きくなる逆テーパー状となっている。このため、サブ基板ケース220の外側の空気が大径貫通孔223を介してサブ基板ケース220の内部に取り込まれ易くなっている。
次に、音量調整スイッチ300について説明する。図11に示すように、音量調整スイッチ300はサブ基板210に配置され、サブ基板210と電気的に接続されている。この音量調整スイッチ300は、第1の実施の形態に係るスピーカ114(図1参照)や、第2の実施の形態に係るスピーカ14(図5参照)等から出力される音の大きさ(音量)を調整するために設けられている。なお、以下、音量調整スイッチ300を用いて説明するが、本内容は音量調整スイッチ300を含む所定の調整スイッチ(ロータリスイッチ)に適用することができる。所定の調整スイッチという場合、音量調整スイッチ300、輝度調整スイッチ、演出切替スイッチ等が含まれるものとする。輝度調整スイッチは、遊技機の照明装置(電飾装置)等の発光輝度(明るさ)を調整可能とするために設けられている。また、演出切替スイッチは、ホール(遊技場)側で、演出に関する設定を変更可能とするために設けられている。演出に関する設定は、例えば演出内容の異なる4種類の状態(4種類の演出状態)が用意されている場合、4つの状態の中から1つの状態を選択することができる。なお、4つの状態の中に、例えば、特定の演出が出現する状態と、特定の演出が出現しない状態とが含まれるようにしてもよい。
図12(a)は音量調整スイッチ300を背面側から見た図(平面図)であり、図12(b)は音量調整スイッチ300のハウジング310を背面側から見た図(平面図)である。また、図13は、図10(a)に示すB-B線の概略断面図である。なお、図13においてハウジング310は断面としていない。また、図14は、音量調整スイッチ300を背面側から見た斜視図である。
図13に示すように、音量調整スイッチ300は、ハウジング310、軸部材320、および、つまみ330等を備えている。図12(b)に示すように、ハウジング310は、平面視正方形状(平面視四角形状)を有している。平面視とは、音量調整スイッチ300が配置されている側のサブ基板210の面を、当該面に対して垂直な方向から見ることをいう。ハウジング310は、例えば、はんだ付けによりサブ基板210に固定されている。ハウジング310における基板側とは反対側の面(上面)310aには、平面視円形状の孔311が設けられている。この孔311からは軸部材320(図13参照)が突出するようになっている。軸部材320は、その基端側がハウジング310の内部に収容された状態となっており、軸回りに回転可能となっている。この軸部材320の回転に伴い、例えばハウジング310の内部のロータ(図示せず)が回転するようになっている。
図12(b)に示すように、ハウジング310の上面310aには、孔311の周囲を囲むように、レベル表示部312が設けられている。このレベル表示部(所定の表示)312は、例えば、音量の大きさ(レベル)を表す0~9の数字が所定の間隔ごとに、環状となるように付されて形成されている。各数字は、数字の下部が孔311の中心(後述するつまみ330の中心)を向くようにして配置されている。なお、本実施の形態では、所定の表示を、音量の大きさ(レベル)を示す数字としたが、数字以外の文字や記号等としてもよい。なお、輝度調整スイッチの場合、所定の表示として、例えば輝度(明るさ)を段階的に示す数字等が環状に付される。また、演出切替スイッチの場合、所定の表示として、例えば、各演出状態に対応した数字、文字(例えばアルファベット)が環状に付される。ここで、レベル表示部312の範囲の外周側(径方向外側)を規制する円(各数字の上部同士を結ぶ外接円)の直径を、レベル直径313と定義しておく。
図13に示すように、つまみ330は、一方の端部が塞がれ、他方の端部が開口した円筒形状を有している。つまみ330は、軸部材320に被せることができる内径を有している。つまみ330を軸部材320に被せた状態でつまみ330を回転させると、つまみ330と同期して軸部材320が回転するようになっている。また、つまみ330における開口側(ハウジング310側)の端部には、径方向外側に向かって突出した鍔状の鍔部331が設けられている。つまみ330は、例えば透明の樹脂や黒色樹脂等で形成されている。
なお、上記の説明では、軸部材320とつまみ330とが別体となっている場合について説明したが、軸部材320とつまみ330とは一体に構成されているものであってもよい。換言すると、つまみ330という場合、軸部材320が含まれるものであってもよい。つまみ330は、ハウジング310に回転可能に支持されているといえる。また、ハウジング310の上面310aは、ハウジング310におけるつまみ330側の面といえる。
図12(a)に示すように、鍔部331は、つまみ330の軸方向から見て環状(平面視円形状)となるように設けられており、1箇所に軸方向から見てコ字状の切り欠き部331aが形成されている。この切り欠き部331aは、レベル表示部312の1つの数字(レベル)が視認可能となる大きさで形成されている。
また、図13において、図示を省略しているが、鍔部331の底面とハウジング310の上面310aとの間には、1.0mm未満の僅かな隙間が設けられている。このため、ハウジング310の上面310aに印刷されているレベル表示部312が削られて、レベル表示(数字)が不鮮明となってしまうことがない。すなわち、レベル表示の視認性の悪化を防止できる。また、当該隙間は1.0mm未満の僅かなものであるため、つまみ330を適正位置に設定した場合(切り欠き部331aの略真中にレベルが位置している場合)に、つまみ330の軸方向正面から見た場合でも軸方向に対して斜めから見た場合でも、切り欠き部331aの内側に位置するレベル表示(数字)の隣のレベル表示が視認されることがない。すなわち、2つのレベル表示が一度に視認されることがなく、現在の設定値を正確に把握することができる。
また、図15に示すように、切り欠き部331aの上部(径方向外側)における幅を幅Xとし、隣り合うレベル(数字)の中心部間の幅を幅Yとする。幅Xは、幅Y以下または幅Y未満となっている。このため、一方の数字(例えば「1」)の中心部と、他方の数字(例えば「0」)の中心部との間(中間)に切り欠き部331aが位置している場合、両方の数字(ここでは「1」と「0」)が認識不能または認識困難となる。これにより、つまみ330の設定ミス、すなわち、つまみ330を適切な位置まで回転させていないこと(つまみ330のポジションが不適切であること)を、より容易に把握することができる。
また、図14に示すように、つまみ330の外周面には、軸方向に沿って設けられた縦溝332が、周方向に沿って所定の間隔ごとに複数設けられている。この縦溝332が複数設けられていることで、つまみ330を回転させる際に、指が滑ってしまうのを防止できる。また、つまみ330の先端面には、中心を通過する直径に沿って1つの横溝333が形成されている。この横溝333にマイナスドライバー等を挿入して回転させることで、つまみ330を直接つまむことなく回転させることができるようになっている。
また、図13に示すように、音量調整スイッチ300の背面側(図13では上側)に位置するサブ基板ケース(基板ケース)220には、ケース開口(開口)224が設けられている。このケース開口224は、平面視円形状(つまみ330と同心円)となっている。このケース開口224は、つまみ330の位置と対応(対向)する位置に、つまみ330の先端を突出させるため(つまみ330を挿通させるため)に設けられている。このケース開口224から突出したつまみ330を回転させることで、スピーカから出力される音の大きさ(音量)を調整できるようになっている。例えば、つまみ330を回転させ、切り欠き部331aを介して視認される数字を大きくすると、スピーカから出力される音量は大きくなる。なお、サブ基板ケース220は、例えば透明樹脂で形成されている。サブ基板ケース220の内部に収容(配置)されている部品を視認できるようにするためである。
本実施の形態では、サブ基板ケース220は、背面側(天面側)から基板側に向かって一段凹んだ窪み形状である凹部225を有している。ケース開口224は、凹部225の略中央部に設けられている。このように凹部225の内部でつまみ330が突出するようにすることで、指等がつまみ330に接触し難くなり、誤接触等によってつまみ330が回転するのを防止できる。
サブ基板210に配置(接続)されている部品には、電子部品、コネクタ、および音量調整スイッチ300等があり、音量調整スイッチ300が、サブ基板210の基板面から最も背面側(図13では上側)に突出している。また、サブ基板ケース220は、サブ基板210を背面側から覆うように、断面凹形状に形成されている。サブ基板ケース220における背板部226の天面226aは、音量調整スイッチ300の先端よりもさらに背面側(上方側)に位置するように形成されている。換言すると、音量調整スイッチ300(つまみ330)の先端は、サブ基板ケース220の天面226aよりも突出しないようになっている。なお、つまみ330のケース開口224からの出代は、例えば指でつまむことが可能な出代となっている。
組付け工程等において、サブ基板ユニット200を、サブ基板ケース220側を下として台等の上に載置する場合があるが、その場合でも、つまみ330がサブ基板ケース220の天面226aよりも突出していないため、音量調整スイッチ300に衝撃が加わらない。これにより、台等の上に置いた際に、音量調整スイッチ300の先端に力(衝撃)が加わり、音量調整スイッチ300が破損するのを防止できる。
なお、図13では、サブ基板ケース220の天面226aを、音量調整スイッチ300の先端よりも背面側(上面側)に位置するようにしつつ凹部225を設けているが、音量調整スイッチ300に対して衝撃が加わることのない構造となっていれば、凹部225は必ずしも設ける必要はない。その場合、背板部226にケース開口224を設けてもよい。
また、図13に示すように、鍔部331の上面と、サブ基板ケース220の基板側(内側)の面との間の隙間を長さLとする。この長さLは約1~2mmとなっている。長さLは、不正防止の観点から狭くしつつ、部品公差が最悪となった場合でも鍔部331とサブ基板ケース220とが干渉しない長さとなっている。この長さLを小さくすることにより、不正を防止することができる。
図31(a)は、別のサブ基板ユニット600を背面側から見た図である。図31(b)は、図31(a)に示すV-V線の概略断面図である。サブ基板210には、コンデンサ、抵抗等の電子部品(図示せず)、音量調整スイッチ300、コネクタCN、ディップスイッチDIP等が配置されている。ここで、サブ基板ケース220における天面226aの位置(高さ)は、サブ基板210に配置される背の高い電子部品(例えばコンデンサ)に合わせて決定されているが、スイッチ、コネクタ等が配置されている箇所については、それらを露出させる必要があるため、凹部225が設けられ、その凹部225に開口が形成されている。このとき、凹部225の開口から突出するスイッチやコネクタの先端は、サブ基板ケース220の天面226aよりも突出しないようになっている。なお、音量調整スイッチ300(つまみ330)の先端は、コネクタCNの先端よりも天面226a側に突出している。
組付け工程等において、サブ基板ユニット600を、サブ基板ケース220側を下として台等の上に載置する場合があるが、その場合でも、スイッチ(音量調整スイッチ300を含む)やコネクタCNがサブ基板ケース220の天面226aよりも突出していないため、スイッチやコネクタCNに衝撃が加わらない。これにより、台等の上に置いた際に、音量調整スイッチ300やコネクタCNの先端に力(衝撃)が加わり、音量調整スイッチ300やコネクタCNが破損するのを防止できる。
図32(a)は、図31(a)におけるP部の拡大図である。図32(b)は、図32(a)に示すW-W線の概略断面図である。以下、ハウジング310(上面310a)の1辺の寸法を、ハウジング310の1辺の長さ(1辺長さ)という。また、ハウジング310(上面310a)の対角線の寸法を、ハウジング310の対角線の長さ(対角線長さ)という。ハウジング310の対角線長さは、ハウジング310の1辺長さよりも長い。
ハウジング310の対角線長さは、ケース開口224の直径以上となっている(ハウジング310の対角線長さは、ケース開口224の直径よりも大きくなっている)。例えば、過度な力(負荷)がつまみ330に加えられた場合や、音量調整スイッチ300のサブ基板210に対する固定(接着)に経年劣化が生じた場合等に、音量調整スイッチ300がサブ基板210から外れてしまう破損が生じる場合である。そのような場合でも、ハウジング310の対角線長さがケース開口224の直径以上となっているため、ハウジング310がケース開口224に引っ掛かる。このため、音量調整スイッチ300が、ケース開口224を介してサブ基板ケース220の外部に飛び出る(排出される)のを防止できる。これにより、サブ基板ケース220の外部に排出された音量調整スイッチ300が紛失するのを防止できる。また、サブ基板ケース220の外部に排出された音量調整スイッチ300が他部品に影響を及ぼすのを防止できる。なお、ハウジング310の1辺長さが、ケース開口224の直径以上となるようにしてもよい。
また、ハウジング310の1辺長さは、鍔部331の直径以上となっている(ハウジング310の1辺長さが、鍔部331の直径よりも大きくなっている)。すなわち、鍔部331の直径は、ハウジング310の1辺の長さ以下となっている。換言すると、つまみ330の軸方向から見て、ハウジング310の外周端が、鍔部331の外周端よりも外側(径方向外側)に位置している。さらに換言すると、つまみ330の軸方向から見て、ハウジング310の外形が、鍔部331の外形より大きくなっている。
仮に、ハウジング310の外周端よりも鍔部331の外周端が外側に位置すると、つまみ330の軸方向から見た場合に、ハウジング310の端子部分が隠れて視認できず、ハウジング310の端子部分の接着(不良の有無)が確認できないという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。また、仮に、ハウジング310の外周端よりも鍔部331の外周端が外側に位置すると、ハウジング310近傍の基板上に記されている識別符号が隠れて視認できないという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。また、仮に、ハウジング310の外周端よりも鍔部331の外周端が外側に位置すると、音量調整スイッチ300が発する熱の放熱効果が低下してしまうという問題が生じるが、本例によればそのような問題が生じるのを防止できる。
また、鍔部331の直径は、ケース開口224の直径以下となっている。換言すると、ケース開口224の直径は、鍔部331の直径以上となっている。このようにケース開口224の直径を鍔部331の直径よりも大きくすると、レベル(数字)がより見易くなるという効果を奏する。
なお、図示は省略するが、鍔部331の直径を、ケース開口224の直径以上としてもよい。この場合、例えばつまみ330のみがハウジング310から外れた場合でも、つまみ330の鍔部331の直径がケース開口224の直径以上となっているため、つまみ330がケース開口224に引っ掛かる。このため、つまみ330が、ケース開口224を介してサブ基板ケース220の外側に飛び出る(排出される)のを防止できる。これにより、つまみ330の紛失を防止できる。なお、鍔部331の直径とケース開口224の直径とを、同一または略同一としてもよい。この場合でも、同様の効果を奏する。
本例によれば、少なくともケース開口224がハウジング310のサイズよりも小さくなっているため、音量調整スイッチ300が破損してサブ基板210から外れてしまった場合であっても、音量調整スイッチ300がケース開口224から外に排出されてしまうのを防止できる。
また、鍔部331の直径と、レベル直径313(図12(b)参照)(所定の表示の外接円の直径)とは、同一または略同一となっている。換言すると、レベル表示(例えば数字の0~9)の上部(上端)は、鍔部331の外周よりも内側に位置している。さらに換言すると、レベル直径313は、鍔部331の直径よりも小さい。このため、レベル表示(数字)の上部(上端)は、鍔部331の外周よりも外側にはみ出さないようになっている。鍔部331の外周と、所定の表示(数字)の上部とを揃えることで、数字等が鍔部331の外側に飛び出さないため設定値の誤認を防止できるとともに、数字等が内側に入り過ぎていないため、つまみ330をつまんだ際でも数字等を視認しやすいという効果を奏する。
また、ケース開口224の直径は、レベル直径313(図12(b)参照)と同一または略同一となっている。換言すると、つまみ330の軸方向から見た場合に、ケース開口224の直径は、サブ基板ケース220を介することなく、レベル(数字)を直接視認できる直径となっている。このため、サブ基板ケース220を介することなく数字を直接視認できるため、例えば、サブ基板ケース220での光の反射等によってレベルを視認し難くなることがなく、数字をより見やすくなる。これにより、調整を誤ってしまうのを防止できる。また、調整する際の負担を軽減できる。なお、ケース開口224の直径を、レベル直径313以上としてもよい。
また、本実施の形態では、サブ基板ケース220に、つまみ330を挿通させるための孔であるケース開口224を設けた。遊技機(例えばパチンコ遊技機)には、その背面側に、遊技に関する主要な処理を行う主制御基板、主制御基板からの指令を受けて各種装置を制御する副制御基板(例えばサブ基板210)、サブ基板ケース220やハーネスを一括して覆うようにして本体枠の背面に開閉(回転)自在に取り付けられたカバー(裏カバー)、遊技場の島設備から供給される多数の遊技球を貯留可能な貯留タンク等を備えているものがある。なお、主制御基板はカバー部材によって覆われており、不正行為が行われないように封印されている。
このような構成の場合、サブ基板ケース220のケース開口224に加え、サブ基板ケース220の外側を覆うカバー(裏カバー)における、音量調整スイッチ300(つまみ330)と対応(対向)する位置に特定の開口を設ける。ここで、特定の開口について説明する。裏カバーには、放熱等を行うために、例えば同じ形状の開口(例えば丸孔)が所定の間隔ごとに複数設けられている。特定の開口とは、それらの開口(他の開口という)とは異なる開口をいい、例えば、他の開口とは形状が異なっている。特定の開口としては、例えば、指を差し込むことはできないがマイナスドライバーを差し込むことができる幅で、上下方向に細長く形成された長孔がある。なお、特定の開口は、他の開口と形状が同じであるが、大きさ(幅、直径等)が異なるものであってもよい。特定の開口は、他の開口と異なる態様で設けられている開口ともいえる。また、特定の開口は、1つに限られるものではなく、2つ以上並べて設けられていてもよい。作業者は、マイナスドライバー等を、特定の開口を介して挿入し、つまみ330の横溝333(図14参照)に差し込んでつまみ330を回転させることができる。これにより、遊技機の背面側から、裏カバーを開けることなく(裏カバーを外すことなく)音量を調整することができる。なお、サブ基板ケース220を設けずに、裏カバーのみとし、裏カバーにおけるつまみ330と対応(対向)する位置に開口(特定の開口)を設けるようにしてもよい。
図33は、図31(a)に示すT-T線の概略断面図である。サブ基板ケース220の凹部225には、コネクタCNに対応(対向)する位置に、コネクタCNを挿通させるためのコネクタ用開口Kが設けられている。コネクタCNは、サブ基板ケース220をサブ基板210に取り付けた際に、その先端がコネクタ用開口Kよりも背面側(上側)に突出するようになっている。ただし、既述のとおり、このコネクタCNの先端は、サブ基板ケース220の天面226aよりは突出しないようになっている。
また、コネクタCNの外周面と、コネクタ用開口Kの内周面との間の隙間は、不正防止の観点等から小さく(狭く)形成されている。なお、本実施の形態では、当該隙間は、図13における、音量調整スイッチ300のつまみ330の外周面と、ケース開口224の内周面との隙間よりも小さくなっている。また、コネクタCNは、サブ基板ケース220をサブ基板210に覆い被せる際に、他の部品よりも先にコネクタ用開口Kの端部と当たる可能性がある部品である。コネクタCNは強度が弱いため、コネクタ用開口Kの端部が接触して力(衝撃)を受けると、欠ける等の破損をするおそれがある。
このような事情を踏まえ、本実施の形態では、コネクタ用開口Kにテーパーを設けている。すなわち、コネクタ用開口Kの内周面をテーパー面としている。具体的には、コネクタ用開口Kの直径が、天面226a側(上側)に向かうほど小さくなるように(徐々に窄まるように)、内周面がテーパー面となっている。これにより、サブ基板ケース220を取り付ける際に、仮に、コネクタ用開口Kの端部とコネクタCNとが接触したとしても、テーパー面が設けられているため、コネクタCNが破損するのを防止できる。また、コネクタ用開口Kの内周面をテーパー面とすることで、仮に配線が接触した場合であっても、配線が劣化、断線等するのを防止できる。
また、図13では、ケース開口224の内周面がつまみ330の軸方向と平行な面となっているものを示した。すなわち、ケース開口224にはテーパーが設けられていないものを示した。ケース開口224にテーパーが設けられていない理由としては、つまみ330の外周面とケース開口224の内周面との隙間が、コネクタCNとその開口との隙間より大きく確保されていることが挙げられる。ただし、ケース開口224にもテーパーを設けてもよい。すなわち、ケース開口224の内周面を、テーパー面としてもよい(ケース開口224の端部に面取りが設けられていてもよい)。なお、ケース開口224へのテーパーの設け方は2通りある。
図34(a)は、ケース開口224の直径が基板側(下側)に向かうほど小さくなるように、ケース開口224の内周面をテーパー面とした例を示している。このようにテーパーを設けることで、つまみ330をつまんだ際に、仮に指先がサブ基板ケース220に接触したとしても、テーパー面となっているため痛みを感じるのを防止できる。
図34(b)は、ケース開口224の直径が天面側(上側)に向かうほど小さくなるように、ケース開口224の内周面をテーパー面とした例を示している。このようにテーパーを設けることで、サブ基板ケース220をサブ基板210に覆い被せる際に、仮につまみ330の先端とサブ基板ケース220とが接触したとしても、テーパー面となっていることでサブ基板ケース220の位置が強制され、スムーズに嵌合させることができる。
図33では、他の部品よりも先に接触する可能性の高いコネクタ用開口Kにテーパーを設けたが、図34に示すように、さらに音量調整スイッチ300用の開口(ケース開口224)にテーパーを設けてもよい。なお、音量調整スイッチ300用の開口(ケース開口224)にはテーパーを設けずに、コネクタ用開口Kのみにテーパーを設けてもよい。また、コネクタ用開口Kにテーパーを設けずに、音量調整スイッチ300用の開口(ケース開口224)のみにテーパーを設けてもよい。
なお、上記では、コネクタCNおよび音量調整スイッチ300を突出させるための開口にテーパーを設ける場合を示したが、テーパーを設ける開口は、コネクタCNおよび音量調整スイッチ300の開口に限られるものではない。すなわち、サブ基板ケース220に形成された開口から突出(露出)する部品がある場合、その部品のための開口にテーパーを設けることができる。なお、このとき、その部品の外周面と開口の内周面との隙間が所定の隙間以下(狭い隙間)である場合に、テーパーを設けるというようにしてもよい。
次に、液晶ユニット500について説明する。
図16は、液晶ユニット500を前方から見た斜視図である。
この液晶ユニット500は、例えば、図1で示したMAXベットボタン122等が設けられている操作部の付近や、図5で示した演出操作装置26等が設けられている操作部の付近に設けられる。以下、液晶ユニット500を用いて説明するが、本内容は、液晶ユニット500に限らず、メイン基板ユニット以外のサブ基板ユニット、LED基板ユニット、電源基板ユニットに適用することが可能である。
図17は、液晶ユニット500の分解斜視図である。液晶ユニット500は、フレーム510、液晶保護シート520、液晶モジュール530、液晶ベース540、液晶制御基板(基板)550、および液晶カバー560等を備えている。
フレーム510は、矩形枠状の部材であり、液晶モジュール530の前面側外周部を覆うように形成されている。フレーム510は、例えば樹脂で形成されている。フレーム510は、液晶ベース540との間に、液晶保護シート520および液晶モジュール530を挟むようにして、液晶ベース540に固定部材により固定されている。固定部材としては、例えばネジ等がある。
液晶保護シート520は、液晶モジュール530の前面に配置される矩形板状の部材である。液晶保護シート520は、例えばPET素材やガラス素材により形成され、例えば無色透明となっている。
液晶モジュール530は、例えば透過型であり、矩形板状に形成されている。液晶モジュール530は、液晶層、偏光フィルタ、カラーフィルタ、ガラス基板、配向膜、透明電極およびバックライト等を備えて形成され、複数層構造となっている。図18は、液晶モジュール530を背面側(後方側)から見た斜視図である。液晶モジュール530は、FPC(配線手段)531を備え、このFPC531を介して液晶制御基板550と電気的に接続されるようになっている。本実施の形態では、この配線手段としてFPC(Flexible Printed Circuits)531を用いる。FPC531の材質は、例えばPETフィルムまたはポリイミドフィルムであり、フィルムには電気回路が配線されている。FPC531は、液晶モジュール530の一方の長辺における略中央部から背面側に向かって延出されている。
図17に戻り説明する。液晶ベース540は、略矩形板状の部材であり、その前面側で液晶モジュール530を保持するとともに、その背面側で液晶制御基板550を保持するように形成されている。液晶ベース540は、例えば樹脂で形成されている。また、液晶ベース540には、FPC531と対向する位置に、略矩形状の貫通孔541が設けられている。FPC531は、この貫通孔541を介して液晶ベース540の背面側(液晶制御基板550側)に導かれる。
液晶制御基板550は、複数の電子部品が実装(配置)された板状の部材である。図19は、液晶制御基板550を背面側から見た図(平面図)である。液晶制御基板550に実装される電子部品としては、抵抗(R)、IC、コンデンサ、コイル、ダイオード等がある。
図17に示すように、液晶カバー560は、略矩形板状の部材であり、液晶制御基板550の背面側を覆うように形成されている。液晶カバー560は、例えば樹脂で形成されている。液晶カバー560は、液晶ベース540との間に、液晶制御基板550を挟むようにして、液晶ベース540に固定部材により固定されている。固定部材としては、例えばネジ等がある。
図19に示すように、液晶制御基板550には、コネクタ551が実装されている。このコネクタ551は液晶制御基板550と電気的に接続されている。本実施の形態では、コネクタ551として、アングルタイプのコネクタを用いている。このコネクタ551は、FPC(配線手段)531(図18参照)と嵌合可能なFPC用のメスコネクタとなっている。図20は、液晶制御基板550を側方から見た図であるが、アングルタイプとは、液晶制御基板550に実装した際に、FPC531と嵌合(接続)する面E(嵌合面E)(開口面E)が、基板面と垂直となっているものを指す。これは、FPC531の挿抜方向が基板面と平行になっているともいえる。
図19に示すように、コネクタ551は、液晶制御基板550の外周側の端部ではなく、液晶制御基板550の内側(中央部側)に配置されている。このようにコネクタ551を液晶制御基板550の中央部側に設ける理由としては、例えば所定の長さを有するFPC531を用いることが挙げられる。仮に、所定の長さを有するFPC531を用いつつ、コネクタ551を液晶制御基板550の外周側の端部に設けた場合、FPC531の経路が液晶制御基板550の外側にはみ出してしまう。これは液晶ユニット500の大型化を招き、省スペース化(小型化)の妨げとなる。
図21は、FPC531をコネクタ551に嵌合させた状態を示しており、コネクタ551からFPC531が引き出されている(延出されている)。このとき、FPC531と液晶制御基板550とが対向する領域(範囲)が存在し、その領域ではFPC531と液晶制御基板550とが近接した状態となっている。仮に、その領域、すなわちFPC531の経路の直下となる位置に抵抗、IC等の電子部品が実装されている場合、FPC531と電子部品とが近接することとなる。この場合、電子部品から放出される熱によるFPC531の故障や、高温となった電子部品が故障するといった問題が生じる虞がある。
図22は、FPC531をコネクタ551から取り外した状態を示している。本実施の形態では、液晶制御基板550におけるFPC531の経路の直下となる位置、すなわち液晶制御基板550におけるFPC531と対向する領域(範囲)を、電子部品を配置しない(電子部品が実装されない)実装禁止領域Gとしている。このように実装禁止領域Gを設けることで、コネクタ551を液晶制御基板550の外周側の端部以外の箇所、例えば液晶制御基板550の中央部付近に配置する場合であっても、FPC531と電子部品とが近接することがない。これにより、電子部品から放出される熱によるFPC531の故障や、高温となった電子部品の故障といった問題が生じるのを防止できる。
実装禁止領域Gには電子部品が配置されておらず、また、スルーホール、配線パターン等が形成されていない。換言すると、実装禁止領域Gには電子部品が配置されておらず、加工が施されていない。このように実装禁止領域Gを形成することで、FPC531をコネクタ551に挿入する際に妨げとなるものがなく、作業性が向上する。また、加工が施されていないため、検査(品質管理)が容易となり、製造にかかる時間を短縮できる(すなわち生産性が向上する)。また、加工が施されていないため、製造にかかるコストを低減できる。
本実施の形態では、所定の長さを有するFPC531を用い、コネクタ551を液晶制御基板550の中央部側に配置する場合を示したが、例えば、より長さの短いFPC531を用いる場合、コネクタ551をより液晶制御基板550の外周側に配置することは可能である。本実施の形態において、液晶制御基板550の外周側の端部以外の箇所にコネクタ551を配置するというのは、コネクタ551の嵌合面E(図20参照)が液晶制御基板550の外周側面と同一面(つら)とはならず、嵌合面Eが液晶制御基板550の外周側面(外周端)より内側に位置していることをいい、実装禁止領域Gは、仮に電子部品を配置した場合に、少なくとも1つの電子部品(例えばチップ抵抗)を配置(搭載)することが可能な大きさとなっている。なお、電子部品としては、IC、抵抗、コンデンサ、LED等がある。
本実施の形態に係る液晶ユニット500は操作部の付近に設けられており、振動を受ける可能性があるが、実装禁止領域Gを設けていることにより、振動によりFPC531が動いた(振れた)場合でもFPC531が電子部品と接触せず、例えば液晶の画像乱れを防止できる。また、実装禁止領域Gを設けているため、FPC531と電子部品とが接触せず、電子部品がFPC531から力を受けて、液晶制御基板550から外れるのを防止できる。また、実装禁止領域Gを設けており電子部品が実装されていないため、作業者等がFPC531をコネクタ551に挿入する際にスムーズに差し込むことができ、作業性が向上する。
なお、図23に示すように、コネクタ551は軸回りに回転自在に支持された保持部552を備えるものとしてもよい。コネクタ551は、保持部552が開いた状態にてFPC531が差し込まれ、その状態で保持部552が閉じられると、FPC531とコネクタ551の嵌合がロックされる。
また、図17に示すように、液晶カバー560における、コネクタ551の保持部552と対向する位置に、壁状の凸部561を立設してもよい。凸部561は、コネクタ551の保持部552が開くのを防ぐために設けられる。なお、保持部552と凸部561との間には僅かな隙間が設けられている。この凸部561を設けることで、FPC531がコネクタ551から抜けてしまうのを確実に防止できる。
また、図23において、コネクタ551と電子部品T(例えばIC)とは、コネクタ551の左端と、電子部品Tの右端とが同一直線上または略同一直線上の位置関係となるように配置されている。このとき、電子部品Tの右端と、FPC531の左端との間に微小な隙間が設けられている。このため、FPC531をコネクタ551に差し込む際に電子部品Tが妨げとならず、作業性が向上する。
本実施の形態では、配線手段の一例としてFPC531を用いる場合を示した。FPCは、フレキシブルプリント基板(フレキシブルプリント配線板)であり、絶縁性を有するフィルム上に複数の電気回路(配線)が形成されている。当該複数の配線を介して信号や電力を送ることができる。
図30は、FPC531を基板面側から見た図である。手前側に基板(不図示)が位置している。本実施の形態では、FPC531は、ベースフィルム(ポリイミド)の片面に銅箔層(回路)が接着され、接続部531aを除く部分(すなわちケーブル部531b)では、回路を覆うようにカバーフィルム(ポリイミド)が接着(圧着)されている。接続部531aはコネクタ551(図23参照)に接続される(差し込まれる)部分であり、端子(回路)が露出している。なお、端子には表面処理(例えばニッケルめっき)が施されていてもよい。また、接続部531a以外の部分がケーブル部531bであり、このケーブル部531bは基板と対向する。また、ケーブル部531bと対向する基板の領域は実装禁止領域G(図22参照)となっている。なお、配線手段をFPC531とする場合、ケーブル部531bの基板側の面であって、基板と対向しない領域(例えば図30の領域J)に、抵抗等の電子部品が実装されていてもよい。また、本実施の形態ではFPC531を単層(片側)FPCとしたが、両面FPCや多層FPCとしてもよい。
また、配線手段としてFFC(Flexible Flat Cable)を用いてもよい。FFCは、複数の配線(導体)が上下から接着剤を介して絶縁フィルム(例えばポリイミドフィルム)に挟まれて形成されている。この場合、コネクタ551としてFFC用のメスコネクタを用いればよい。なお、FFCを用いる場合も、コネクタ551に接続される部分である接続部531a(例えばFFC用のコネクタ)と、接続部531aを除く部分であるケーブル部531bとが、それぞれ設けられる。このケーブル部531bは基板と対向している。
FPCやFFCは、薄いシート状(フィルム状)のフラットケーブルということができる。フラットケーブルは所定の幅を有しているため、液晶制御基板550と対向する領域が形成されやすい。このため、実装禁止領域Gを設けることがより有効となる。
また、配線手段として、2本以上の複数の電線(配線)(ケーブル)が束となったハーネス(ワイヤーハーネス)を用いてもよい。当該ハーネスは、複数の電線(ケーブル部531b)の先端に、所定の極数を有する1つのオスコネクタ(接続部531a)が設けられている。その場合、コネクタ551として当該オスコネクタと嵌合可能なメスコネクタが用いられ、当該オスコネクタ(接続部531a)がコネクタ551に差し込まれる。このとき、ケーブル部531bは基板と対向している。
配線手段は、少なくとも2本の配線を有しているが、4本以上の配線を有していることがより好ましく、8本以上の配線を有していることがさらに好ましい。8本の配線を有している場合、1バイトの信号を送ることができる。
また、本実施の形態ではコネクタ551の一例としてアングルタイプのコネクタを用いる場合を示したが、ストレートタイプのコネクタ、すなわちFPC531の挿抜方向が基板面と垂直なっているコネクタ、換言すると嵌合面E(図20参照)が基板面と平行となっているコネクタを用いてもよい。
なお、コネクタ551をストレートタイプのコネクタとした場合、アングルタイプのコネクタの場合に比べてFPC(配線手段)531の曲げ量が大きくなり、FPC531にかかる応力が増大するため、例えば断線等の虞がある。これに対し、アングルタイプのコネクタでは曲げによる負荷が小さいため、そのような問題は生じない。また、ストレートタイプのコネクタとした場合、FPC531が基板から離れる方向に山なりに湾曲する。そのため、FPC531と干渉しないように液晶カバー560のサイズをより大きくしなければならない。すなわち、小型化(省スペース化)の妨げとなる。これに対し、アングルタイプのコネクタでは、FPC531がより基板に接近した位置を通過するため、そのような問題は生じない。また、アングルタイプのコネクタの場合、FPC531がより基板に接近するため、仮に基板に電子部品が配置されている場合には、電子部品との距離が小さくなる。このため、本実施の形態のように、実装禁止領域Gを設けることがより有効なものとなる。また、アングルタイプのコネクタを用いた場合、既述のとおり、コネクタ551の保持部552が開くのを防ぐ形状(液晶カバー560の凸部561)を設けることができる。このため、FPC531がコネクタ551から容易に外れないようにすることができる。
また、図示は省略するが、実装禁止領域Gには、少なくとも1つのスルーホール(ビアホール)を設けることができる。実装禁止領域Gにスルーホールを設けることで、ノイズに対する耐性が向上するという効果を得ることができる。また、実装禁止領域Gにスルーホールを設けることで、液晶制御基板550の前方側(遊技者側)の空間と液晶制御基板550の後方側(背面側)の空間との間の空気の通り道が形成され、両空間が連通し、放熱効果を得ることができる。例えば、液晶制御基板550の前方側の面(液晶ベース540側の面)(コネクタ551が実装されている面とは反対側の面)にも電子部品を実装することができる。その場合、液晶制御基板550の前方側でも熱が発生することとなるが、当該スルーホールを設けることで、熱が全体(後方側の空間を含む)に拡散されることとなり、液晶制御基板550の前方側の空間のみが高温となることによる電子部品の故障等を防止できる。
また、図示は省略するが、実装禁止領域Gには、少なくとも1つの配線パターンを設けることができる。このように実装禁止領域Gに配線パターンを設けることで、回路設計の自由度が増し、設計効率が向上する。また、実装禁止領域Gに配線パターンを設けない場合、基板のサイズをより大きくしなければ配線パターンを引けないという問題が生じる虞があるが、そのような大型化の問題の発生を防ぐことができる。
また、本実施の形態では、実装禁止領域Gを液晶制御基板550に設けたが、これに限らずその他の基板に設けてもよい。その他の基板とは、サブ基板210、LED基板、液晶基板、電源基板、サブ基板210からLED基板までを中継する中継基板等である。
次に、サブ基板ユニット200の端部の構成について説明する。
図24(a)は、サブ基板ユニット200を背面側から見た概略図(平面図)であり、図24(b)は、図24(a)に示すV-V線での概略断面図である。図24(c)は、サブ基板210を背面側から見た概略図(平面図)である。なお、図示を省略しているが、サブ基板210には、電子部品等が実装されている。電子部品としては、例えば、抵抗、IC、コンデンサ、コイル、ダイオード等がある。
サブ基板ケース220(以下、ケース220という)は、例えば透明樹脂で形成されており、上下方向断面が略凹形状を有している。また、図24(c)に示すように、サブ基板210には、コネクタ211が実装されている。コネクタ211は、アングルタイプのメスコネクタであり、サブ基板210と電気的に接続されている。
以下、サブ基板210の外周の4つの辺のうち、所定の1つの辺を端部(外周端)αとする。また、コネクタ211の開口部(開口面)(オスコネクタが挿入される面)を開口部βとする。本例では、コネクタ211の開口部βが、サブ基板210の端部α側を向き、開口部βと端部αとが互いに平行となっている。また、開口部βと端部αとの間には、所定の距離が確保されている。所定の距離とは、例えば約2~3mm程度である。また、サブ基板210の端部αと同じ側に位置する(端部αに対応する側の)、ケース220の1つの辺を端部(外周端)γとする。
図25は、サブ基板210の端部α、コネクタ211の開口部β、およびケース220の端部γの構成例を示す図である。図25(a)では、平面視において、コネクタ211の開口部βと、ケース220の端部γとが重なって一致した状態となっている。換言すると、ケース220の端部γが、コネクタ211の開口部βの直上に位置している。この状態は、コネクタ211がケース220の端部γよりも内側に位置しているともいえる。さらに換言すると、コネクタ211の上にはケース220が存在している。
図25(a)では、ケース220の端部γが直線となっているものを示したが、図25(b)に示すように、ケース220におけるコネクタ211と対向する位置に、コ字状の切り欠きを形成し、切り欠きの内側(内周端)(内周面)が端部γを構成するようにしてもよい。以下、ケース220にコ字状の切り欠きが設けられている場合、切り欠きの内側の端部であって、端部α、開口部βと平行な端部を端部γという。図25(b)に示す場合でも、平面視において、開口部βと端部γとが重なって一致した状態となっている。
図25(c)は、図25(b)に示す状態で、ハーネスのコネクタ(オスコネクタ)250をコネクタ211に嵌合させた状態を示している。コネクタ250はケース220の端部γよりも外側に位置している。換言すると、コネクタ250の上にケース220は存在していない。
このような端部の位置関係によれば、コネクタ211がケース220の端部γよりも内側に位置し、コネクタ211の上にケース220が存在しているため、作業者等は、平面視上側からコネクタ211に触れることはできない。これにより、コネクタ211に力(負荷)が加わることによるコネクタ211の破損や、コネクタ211がサブ基板210から外れてしまうのを防ぐことができる。
また、コネクタ(オスコネクタ)250がケース220の端部γより外側に位置しているため、作業者等は、平面視上側からコネクタ250には触れることができる。このため、コネクタ250の爪部(図示せず)を押してコネクタ211との嵌合を容易に解除することができ、作業性が向上する。また、図25(c)に示すように、コネクタ250の配線(ケーブル)側の端部(端面)を端部δとすると、端部δはサブ基板210の端部αよりも外側に飛び出ている。このため、作業者等はコネクタ250をよりつまみやすく、コネクタ250の抜き挿しがより容易となる。
次に、図26を用いて、サブ基板210の端部α、コネクタ211の開口部β、およびケース220の端部γの別の構成例について説明する。
本例では、平面視において、サブ基板210の端部αと、コネクタ211の開口部βと、ケース220の端部γとが、すべて重なって一致した状態となっている。換言すると、サブ基板210の端部αと、コネクタ211の開口部βと、ケース220の端部γとが同一直線上に位置している。
このような端部の位置関係によれば、コネクタ211がケース220の端部γよりも内側に位置し、コネクタ211の上にケース220が存在しているため、作業者等は、平面視上側からコネクタ211に触れることはできない。これにより、コネクタ211に力(負荷)が加わることによるコネクタ211の破損や、コネクタ211がサブ基板210から外れてしまうのを防ぐことができる。また、平面視において、サブ基板210の端部αとケース220の端部γとが一致しており、サブ基板210がケース220に覆われているため、サブ基板210に異物等が付着するのを防止できる。
また、コネクタ(オスコネクタ)250がケース220の端部γより外側に位置しているため、作業者等は、平面視上側からコネクタ250に触れることができる。このため、コネクタ250の爪部(図示せず)を押してコネクタ211との嵌合を容易に解除することができ、作業性が向上する。また、コネクタ250がサブ基板210の端部αよりも外側に飛び出ているため、作業者等はコネクタ250をよりつまみやすく、コネクタ250の抜き挿しがより容易となる。
次に、図27を用いて、サブ基板210の端部α、コネクタ211の開口部β、およびケース220の端部γの別の構成例について説明する。図27では、平面視において、コネクタ250の配線側の端部δと、サブ基板210の端部αとが重なって一致している。これはコネクタ250の端部δが、サブ基板210の外周側面とつらとなっているともいえる。
コネクタ250の配線側の端部δがサブ基板210の端部αより外側に飛び出ている場合、壁としての保護機能を果たすサブ基板210が存在しないため、例えばコネクタ250に指が当たる等、コネクタ250が力(外力)(衝撃)を受けやすいものであった。このため、コネクタ250が力を受けた場合に、コネクタ250とコネクタ211との嵌合が外れてしまうという問題や、コネクタ211がサブ基板210から外れてしまうという問題等が生じるおそれがあった。これに対し、図26に示すように、コネクタ250の配線側の端部δをサブ基板210の端部αと一致させた場合、コネクタ250がサブ基板210の端部αよりも外側に飛び出ていないため、指等が当たりにくく、コネクタ250は力を受けにくい。これにより、上記問題の発生を防ぐことができる。
次に、図28を用いて、サブ基板210の端部α、コネクタ211の開口部β、およびケース220の端部γの別の構成例について説明する。
図28(a)に示すように、コネクタ211における開口部βとは反対側(基板の内側)の端部(端面)を端部εとする。本例では、平面視において、ケース220の端部γが、端部εよりも内側(基板の内側)に位置している。すなわち、コネクタ211がケース220の端部γよりも外側(基板の外側)に位置しており、コネクタ211の上にケース220が存在していない。なお、図28(b)に示すように、平面視において、ケース220の端部γと、コネクタ211の端部εとを一致させてもよい。
このような端部の位置関係によれば、コネクタ211がケース220の端部γより外側(基板の外側)に位置しているため、作業者等は、コネクタ211の上部を押さえながら、コネクタ250をコネクタ211に挿入することができる。これにより、コネクタ250をコネクタ211に挿入する際の力(挿入力)によって、コネクタ211がサブ基板210から外れてしまうのを防止できる。特に、コネクタ211が挿入実装ではなく表面実装されている場合、表面実装されているコネクタは力を受けると基板から外れやすい(接着強度が低い)ため、本例のように構成することがより有効となる。
図24~図28では、1つのコネクタ211がサブ基板210に実装されている例を示したが、図29に示すように、複数のコネクタ211がサブ基板210に並設されるように構成してもよい。