JP7353499B2 - シリンダ錠装置および挿入式のマグネットキー - Google Patents
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Description
本発明は、シリンダ錠にメカニカルキーを挿入するためのメカニカルキー挿入孔ならびにマグネットキーの挿入を可能としたマグネットキー挿入孔を有するケーシングと、前記メカニカルキー挿入孔を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔を開放する開き位置間で作動することを可能として前記ケーシングに支持されるシャッター板と、マグネットキーの前記マグネットキー挿入孔への挿入に応じて解錠されるとともにその解錠に応じて前記シャッター板の前記開き位置への作動を可能としたマグネット錠とを備えるシリンダ錠装置、および、マグネット錠のマグネットキー挿入孔に挿入可能なキーケースと、当該キーケースに配設される複数のマグネットとを備えてそのようなシリンダ錠装置に用いられるとともに、前記キーケースにメカニカルキーが取付けられる挿入式のマグネットキーとに関する。
自動二輪車等に用いられるシリンダ錠へのユーザー以外のアクセスを防止するために、メカニカルキー挿入孔をシャッター板で閉じることを可能とし、マグネットキー挿入孔へのマグネットキーの挿入に応じてマグネット錠が解錠されることによって前記シャッター板の開き位置への作動を可能としたシリンダ錠装置が、特許文献1で知られている。
また、マグネット錠のマグネットキー挿入孔に挿入可能なキーケースと、当該キーケースに配設される複数のマグネットとを備え、メカニカルキーが前記キーケースに取付けられる挿入式のマグネットキーが、特許文献2で知られている。
ところで、上記特許文献1で開示されたシリンダ錠装置では、マグネット錠およびマグネットキーに複数のマグネットが同じ配列で配設されており、マグネットキーをマグネットキー挿入孔に差し込んだときに、マグネット錠およびマグネットキーにおけるマグネットの位置および磁極の配列の組み合わせが一致するのに応じてマグネット錠が解錠され、マグネットキーをさらに押し込むことでシャッター板の開き位置への作動を可能としている。ところが、マグネットキー挿入孔に差し込んでマグネット錠のマグネットパターン(マグネットの配置および磁極配列)を読み取る読み取りカードが存在しており、この読み取りカードでマグネット錠のマグネットパターンが読み取られると、マグネットキーが複製され、不正にシャッター板を開けられてしまう。
また、上記特許文献2で開示されたマグネットキーでは、キーケースの外面に設けられたマグネット収容凹部にマグネットが収容され、マグネットを覆うフィルムがキーケースの外面に貼着されており、キーケースからのマグネットの脱落の虞があるだけでなく、キーケースの外面のデザインの自由度が狭められる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、マグネット錠のマグネットパターンが読み取りカードで読み取られ、マグネットキーが複製されるのを防止し得るようにしたシリンダ錠装置を提供することを第1の目的とし、また、そのようなシリンダ錠装置に用いられて、マグネットのキーケースからの脱落を防止するとともに、キーケースの外面のデザイン上の自由度を増大し得るようにした挿入式のマグネットキーを提供することとを第2の目的とする。
上記第1の目的を達成するために、本発明は、シリンダ錠にメカニカルキーを挿入するためのメカニカルキー挿入孔ならびにマグネットキーの挿入を可能としたマグネットキー挿入孔を有するケーシングと、前記メカニカルキー挿入孔を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔を開放する開き位置間で作動することを可能として前記ケーシングに支持されるシャッター板と、マグネットキーの前記マグネットキー挿入孔への挿入に応じて解錠されるとともにその解錠に応じて前記シャッター板の前記開き位置への作動を可能としたマグネット錠とを備えるシリンダ錠装置において、前記マグネットキー挿入孔に挿入された磁極読み取りカードの引き抜き時に当該磁極読み取りカードの読取り磁極をリストアさせるためのリストア用マグネットが、前記マグネットキー挿入孔への前記マグネットキーの挿入方向で前記マグネット錠よりも後方側で前記マグネットキー挿入孔に対応する位置に配置されつつ前記ケーシングに固定されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記マグネットキーおよび前記マグネット錠には、それぞれ3個以上の複数個のマグネットが配設され、少なくとも2個の前記リストア用マグネットが、前記マグネットキーおよび前記マグネット錠がそれぞれ有するマグネットのうち一部のマグネットの前記マグネットキー挿入孔内での配列に対応しつつ前記マグネットキー挿入孔での前記マグネットキーの移動方向と直交する方向に並んで、前記マグネットキー挿入孔に対応する位置に配置されることを第2の特徴とする。
また上記第2の目的を達成するために、本発明は、第1の特徴または第2の特徴のシリンダ錠装置に用いられる挿入式のマグネットキーであって、マグネット錠のマグネットキー挿入孔に挿入可能なキーケースと、当該キーケースに配設される複数のマグネットとを備え、前記キーケースの内面に複数のマグネット収容凹部が設けられ、それらのマグネット収容凹部のうち選択されたマグネット収容凹部に、前記マグネットが個別に収容、固定され、前記キーケースにメカニカルキーが取付けられることを第3の特徴とする。
また本発明は、前記第3の特徴の構成に加えて、第1ケース半体および第2ケース半体が相互に接合されて前記キーケースが構成され、前記第1ケース半体の内面に、前記マグネット収容凹部が設けられるとともに、それらのマグネット収容凹部のうち前記マグネットが収容された前記マグネット収容凹部を少なくとも塞ぐフィルムが貼着されることを第4の特徴とする。
また本発明は、前記第4の特徴の構成に加えて、前記第1ケース半体の内面に、前記メカニカルキーを支持する支持部が設けられることを第5の特徴とする。
また本発明は、前記第4または第5の特徴の構成に加えて、前記メカニカルキーが、相互に接合された前記第1ケース半体および前記第2ケース半体間に収容された状態と、前記キーケースの幅方向一側の側部から突出する状態とを切替え可能として、前記キーケースに取付けられることを第6の特徴とする。
さらに本発明は、前記第6の特徴の構成に加えて、前記キーケースの幅方向他側の側部に、キーホルダ用孔が形成されることを第7の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、マグネットキーの挿入方向でマグネット錠よりも後方側でマグネットキー挿入孔に対応して配置されるリストア用マグネットがケーシングに固定されるので、マグネットキー挿入孔に差し込まれた読み取りカードでマグネット錠のマグネットパターンが読み取られたとしても、その読み取りカードがマグネットキー挿入孔から引き抜かれるときにはリストア用マグネットでリストアされることになり、マグネットキーの複製を不可能とすることができる。
また本発明の第2の特徴によれば、マグネットキーおよびマグネット錠がそれぞれ有するマグネットのうち一部のマグネットのマグネットキー挿入孔内での配列に対応した少なくとも2個のリストア用マグネットが、マグネットキー挿入孔でのマグネットキーの移動方向と直交する方向に並ぶので、読み取り用カードのリストアを効率的に行うことができる。
また本発明の第3の特徴によれば、キーケースの内面に設けられたマグネット収容凹部に、マグネットが収容、固定されるので、キーケースからのマグネットの脱落を抑止することができるだけでなく、キーケースの外面のデザインの自由度を増大することができる。
また本発明の第4の特徴によれば、キーケースを第2ケース半体と協働して構成する第1ケース半体の内面にマグネット収容凹部が設けられ、マグネットが収容された状態のマグネット収容凹部が、第1ケースの内面に貼着されるフィルムで塞がれるので、マグネットがキーケースの内面側に設けられるにもかかわらず、マグネットのキーケースへの組付けが容易となり、組付け性を高めることができる。
また本発明の第5の特徴によれば、第1ケース半体の内面にメカニカルキーを支持する支持部が設けられるので、マグネットおよびメカニカルキーを第1ケース半体の内面側に組付けるようにして組付け性をさらに高めることができる。
また本発明の第6の特徴によれば、メカニカルキーが、第1および第2ケース半体間に収容された状態と、キーケースから突出した状態とを切替え可能であるので、メカニカルキーを用いないときのマグネットキーのコンパクト化が可能となる。
さらに本発明の第7の特徴によれば、マグネットキーが第1ケース半体側に支持され、メカニカルキーがキーケースの幅方向一側から突出するのに対して、キーケースの幅方向他側の側部にキーホルダ用孔が形成されるので、キーケースに外力が作用する部位を分散させて、キーケースの耐久性向上に寄与することができる。
15・・・シリンダ錠
18・・・メカニカルキー
19・・・マグネットキー
20・・・キーケース
21,83・・・マグネット
22・・・マグネット収容凹部
23・・・第1ケース半体
24・・・第2ケース半体
25・・・フィルム
26・・・支持部
34・・・キーホルダ用孔
35・・・ケーシング
36・・・シャッター板
37・・・メカニカルキー挿入孔
66・・・マグネット錠
67,87・・・マグネットキー挿入孔
112・・・リストア用マグネット
113・・・挿入方向
18・・・メカニカルキー
19・・・マグネットキー
20・・・キーケース
21,83・・・マグネット
22・・・マグネット収容凹部
23・・・第1ケース半体
24・・・第2ケース半体
25・・・フィルム
26・・・支持部
34・・・キーホルダ用孔
35・・・ケーシング
36・・・シャッター板
37・・・メカニカルキー挿入孔
66・・・マグネット錠
67,87・・・マグネットキー挿入孔
112・・・リストア用マグネット
113・・・挿入方向
以下、本発明の実施の形態について、添付の図1~図17を参照しながら説明すると、先ず図1において、イグニッションスイッチ(図示せず)のスイッチング態様の切替えならびにステアリング16のロックおよびアンロック状態の切替えを可能としたシリンダ錠15(図6参照)を有するシリンダ錠装置17が、鞍乗り型車両であるスクータ型自動二輪車の車体Bの前部に設けられる。
図2および図3を併せて参照して、前記シリンダ錠15を解錠操作するためのメカニカルキー18は、挿入式のマグネットキー19のキーケース20に取付けられており、前記マグネットキー19は、前記キーケース20と、当該キーケース20に配設される複数のマグネット21とを備える。
前記キーケース20は、横断面形状を矩形として一方向に長い扁平矩形状に形成されており、このキーケース20の長手方向一端部の内面に複数(この実施の形態では4つ)のマグネット収容凹部22が設けられ、それらのマグネット収容凹部22のうち選択された3個以上の複数個(この実施の形態では3個)のマグネット収容凹部22に、前記マグネット21が個別に収容、固定される。
前記キーケース20は、合成樹脂製の第1ケース半体23と、合成樹脂製の第2ケース半体24とが相互に接合されることで構成されるものであり、前記キーケース20の長手方向一端部に対応する部分で第1ケース半体23の内面に、前記マグネット収容凹部22が設けられ、それらのマグネット収容凹部22のうち前記マグネット21が収容された前記マグネット収容凹部22を少なくとも塞ぐ第1のフィルム25、この実施の形態では全ての前記マグネット収容凹部22を塞ぐ第1のフィルム25が、前記第1ケース半体23の内面に貼着される。
前記キーケース20の長手方向他端部に対応する部分で前記第1ケース半体23の内面には、前記メカニカルキー18を支持するための円筒状の支持部26が一体に突設されており、前記メカニカルキー18に設けられる取付け孔27に前記支持部26が嵌入される。また前記支持部26は前記第1ケース半体23および前記第2ケース半体24を締結するためのボス部としての機能も発揮するものであり、前記支持部26に対応する部分で前記第2ケース半体24に形成される第1の挿通孔28に挿通される第1のねじ部材29が前記支持部26に螺合され、この第1のねじ部材29を締めつけることで前記第1ケース半体23および前記第2ケース半体24が締結される。
前記キーケース20の前記支持部26で支持された前記メカニカルキー18は、相互に接合された前記第1ケース半体23および前記第2ケース半体24間に収容された収容状態と、図2の矢印で示すように前記キーケース20の幅方向一側の側部から突出して当該キーケース20に直線状に並ぶ突出状態とを切替えることが可能であり、前記メカニカルキー18は、前記収容状態および前記突出状態を切替え可能として、前記キーケース20に取付けられることになる。
前記メカニカルキー18の前記収容状態および前記突出状態を切替える操作を行う際にユーザーにクリック感を持たせるために、前記メカニカルキー18と、前記キーケース20における前記第1ケース半体23との間には、クリックばね31と、クリックボール32とを有するクリック機構33が設けられる。
前記キーケース20にはキーホルダ用孔34が形成される。このキーホルダ用孔34は、前記キーケース20の長手方向他端部かつ当該キーケース20の幅方向他側の側部すなわち前記メカニカルキー18が突出される側とは反対側の側部に配置されるようにして、前記キーケース20に形成されるものであり、第1および第2ケース半体22,23には、前記キーホルダ用孔34を協働して構成する孔34a,34bが形成される。
図4~図9を併せて参照して、前記シリンダ錠装置17は、前記メカニカルキー18を挿入するためのメカニカルキー挿入孔37を有するとともに前記マグネットキー19の挿入を可能としたケーシング35を備えており、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置間で作動することを可能としたシャッター板36が、前記ケーシング35に支持される。
前記ケーシング35は、前記シリンダ錠15のシリンダボディ15a(図6参照)が一体に連設されるボディ38と、該ボディ38を前記シリンダボディ15aとは反対側から覆うようにして前記ボディ38に締結されるカバー部材39と、該カバー部材39で覆われるようにして前記ボディ38に締結される内側カバー部材40とから成る。
前記ケーシング35には、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置間で作動することを可能として前記シャッター板36が収容されており、このシャッター板36は前記カバー部材39および前記内側カバー部材40間に配置される。
前記カバー部材39は、前記ボディ38の前記シリンダ錠15とは反対側を嵌合させるようにして該ボディ38を覆うものであり、略長方形の椀状に形成される。このカバー部材39の周縁部の周方向に間隔をあけた複数箇所には係合孔41が形成され、それらの係合孔41に対応して前記ボディ38の周縁部の複数箇所に突設される係合突起42が、前記係合孔41に係合される。
前記内側カバー部材40は、前記シャッター板36を摺接させるようにして前記ボディ38に固定されるものであり、複数箇所で前記ボディ38に位置決め、係合された前記内側カバー部材40は、第2のねじ部材43で前記ボディ38に締結される。
前記メカニカルキー挿入孔37は、前記内側カバー部材40に設けられる円形の第1孔44と、第1孔44に対応して前記カバー部材39に設けられる円形の第2孔45とで構成され、前記シャッター板36は、前記第1孔44および前記第2孔45間に介在することで前記メカニカルキー挿入孔37を閉じることになる。
図10を併せて参照して、前記シャッター板36は、扇状に形成されるとともにその扇の要部に対応した位置に円形の支持孔47を有する回動基部36aと、前記支持孔47の半径方向に沿って前記回動基部36aから延出される連結腕部36bと、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じ得る形状を有して前記連結腕部36bに連設される蓋部36cと、この蓋部36cが前記メカニカルキー挿入孔37を開放した状態にあるときに前記メカニカルキー挿入孔37を前記回動基部36aとの間に挟むようにして前記蓋部36cから延出される規制腕部36dを一体に有するように形成される。
このシャッター板36は、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置と、前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置との間で作動することを可能として前記支持孔47に挿通される支軸48で回動可能に支持され、前記支軸48は、後述の第1規制部材57に一体に突設され、前記内側カバー部材40を貫通して配置される。
前記回動基部36aの前記内側カバー部材40側に臨む面には、前記支持孔47および前記支軸48の中心軸線を中心として円弧状に延びる係止突部49が一体に突設される。また前記回動基部36aの前記カバー部材39側に臨む面には操作軸50が一体に突設され、この操作軸50を挿通させる第2の挿通孔51が、前記支持孔47および前記支軸48の中心軸線を中心とした円弧状に形成されるようにして前記カバー部材39に設けられる。
また前記規制腕部36dの先端部の前記内側カバー部材40側に臨む面には、係止凹部53と、その係止凹部53から前記規制腕部36dの先端側に向かうにつれて前記内側カバー部材40から遠ざかるように傾斜した傾斜面54とが形成される。
図11および図12を併せて参照して、前記シャッター板36の前記閉じ位置は閉じ位置規制手段56で規制されるものであり、この閉じ位置規制手段56は、前記シャッター板36を前記閉じ位置に規制する規制状態と、前記シャッター板36の前記開き位置への作動を許容する規制解除状態とを切替え可能であり、第1規制部材57および第2規制部材58を備える。
第1規制部材57は、前記ボディ38および前記内側カバー部材40間に配置される平板状の回動板部57aと、前記内側カバー部材40に設けられた第1貫通孔59を貫通しつつ前記シャッター板36の前記支持孔47に挿通されるようにして前記回動板部57aに立設される前記支軸48と、前記シャッター板36における前記係止突部49の周方向一端部49aに当接、係合することを可能として前記回動板部57aに立設される第1係合突部57bと、前記支軸48と同軸にして前記回動板部57aに直角に連設されて前記ボディ38内に回動自在に挿入される円筒部57cと、該円筒部57cの軸方向中間部から半径方向外方に突出する第1受圧突部57dとを有するように形成され、前記内側カバー部材40には、前記支軸48の中心軸線まわりに第1係合突部57bが回動することを可能として第1係合突部57bを挿通させる長孔60が、前記支軸48の中心軸線を中心として円弧状に延びるようにして設けられる。
また第2規制部材58は、前記ボディ38および前記内側カバー部材40間に配置される平板状の連結板部58aと、前記係止凹部53に係合することを可能としつつ前記内側カバー部材40に設けられた第2貫通孔61を貫通するようにして前記連結板部58aの一端部に突設される第2係合突部58bと、前記支軸48と平行に延びるようにして前記連結板部58aの他端部から前記ボディ38内に挿入される棒状部58cと、該棒状部58cから半径方向外方に突出する第2受圧突部58dと有するように形成される。
前記シャッター板36は、コイル状の第1のねじりばね62で前記開き位置側に付勢されるものであり、この第1のねじりばね62は、前記シャッター板36の回動基部36aおよび前記内側カバー部材40間で前記支軸48を囲繞するように配置され、この第1のねじりばね62の一端部62aは前記内側カバー部材40に係合され、第1のねじりばね62の他端部62bは前記シャッター板36における係止突部49の周方向他端部49bに当接、係合される。
また前記シャッター板36には、第1のねじりばね62よりも大きな付勢力を発揮するコイル状の第2のねじりばね63で前記閉じ位置側に向けての付勢力を及ぼすことが可能である。この第2のねじりばね63は、その一部を前記円筒部57c内に挿入するようにして該円筒部57cおよび前記ボディ38間に設けられており、この第2のねじりばね63の一端部63aは前記ボディ38に係合され、第2のねじりばね63の他端部は、軸方向に延びて前記円筒部57cの内面に形成される溝(図示せず)に係合される。
第2のねじりばね63は、前記第1規制部材57の第1係合突部57bが前記シャッター板36の係止突部49の周方向一端部49aに当接した状態で前記第1規制部材57とともに前記シャッター板36を前記閉じ位置側に付勢するばね力を発揮するとともに、前記第1規制部材57をその回動板部57aが前記内側カバー部材40に近接させる方向に向けて付勢する軸方向ばね力も発揮する。
前記シャッター板36を前記閉じ位置側に付勢する第2のねじりばね63のばね力が、前記シャッター板36を前記開き位置側に付勢する第1のねじりばね62のばね力よりも大きいので、第1規制部材57の第1係合突部57bが前記シャッター板36の係止突部49の周方向一端部49aに当接した状態では、前記閉じ位置に在る前記シャッター板36の前記開き位置側への回動は規制され、前記シャッター板36は前記閉じ位置で規制されることになる。
また前記第2規制部材58の前記棒状部58cおよび前記ボディ38間には、第1のコイルばね64が縮設されており、この第1のコイルばね64が発揮するばね力により、第2規制部材58は前記第2係合突部58bを前記内側カバー部材40から突出させる側に付勢され、前記第2係合突部58bが前記シャッター板36の前記係止凹部53に係合することによっても前記シャッター板36が前記閉じ位置で規制されることになる。
前記閉じ位置規制手段56による前記シャッター板36の前記閉じ位置での規制状態は規制状態解除手段65によって解除し得るものであり、この規制状態解除手段65は、前記マグネットキー19で解錠されるマグネット錠66を含み、該マグネット錠66の解錠状態での前記マグネットキー19の押し込み操作に応じて作動して前記閉じ位置規制手段56の規制状態を解除するように構成される。
ところで前記ケーシング35は、前記マグネットキー19の挿入を可能とした第1のマグネットキー挿入孔67を有しており、この第1のマグネットキー挿入孔67は、図4で示すように、前記メカニカルキー挿入孔37の中心軸線を含む1つの仮想平面IPの一側に配置される。この実施の形態では、車両前後方向に延びて前記メカニカルキー挿入孔37の中心軸線を含む1つの仮想平面IPの車幅方向右側に、前記仮想平面IPと平行な方向に長い矩形状に形成される前記第1のマグネットキー挿入孔67が前記ケーシング35に設けられる。
前記第1のマグネットキー挿入孔67は、前記ケーシング35のうち前記カバー部材39および前記内側カバー部材40に設けられるものであり、前記第1のマグネットキー挿入孔67を協働して構成する矩形孔68,69が、前記カバー部材39および前記内側カバー部材40に設けられる。
前記ケーシング35の前記ボディ38には、前記第1のマグネットキー挿入孔67に対応したスライド支持孔71が、前記支軸48の中心軸線と平行に延びるとともに矩形の横断面形状を有するようにして設けられる。また前記カバー部材39の裏面には、当該カバー部材39の前記矩形孔68を閉じる蓋板72がピン73を介して回動可能に支持されており、この蓋板72はばね74によって閉じ側に付勢される。
図13を併せて参照して、前記マグネット錠66は、前記ケーシング35の前記ボディ38で回動可能に支持されるロータ75を備え、このロータ75は、円盤部75aと、該円盤部75aの一端から半径方向外方に張り出す鍔部75bと、その鍔部75bの周方向1箇所から外側方に延びる連結腕部75cと、該連結腕部75cの外端から前記円盤部75aと同一側に突出する第3係合突部75dとを一体に有し、非磁性材料によって形成される。
図14を併せて参照して、前記ケーシング35の前記ボディ38には、前記ロータ75の前記鍔部75bおよび前記連結腕部75cを回動可能に嵌合させる嵌合凹部76と、該嵌合凹部76に外端を開口するとともに前記スライド支持孔71の側面に内端を開口させて前記ロータ75の前記円盤部75aを回動可能に嵌合する円形の嵌合孔77(図6参照)と、前記第3係合突部75dが挿入されるようにして前記嵌合凹部76に外端を開口するとともに前記スライド支持孔71の側面に内端を開口させた長孔78とが設けられており、前記長孔78は、前記嵌合凹部76および前記嵌合孔77内での前記ロータ75の回動を許容するようにして該ロータ75の回動軸線を中心とした円弧状に形成される。
前記嵌合凹部76は、図6で示すように、前記ロータ75の前記円盤部75a内に嵌合して前記ロータ75の回動を支持する蓋部材79で閉じられるものであり、この蓋部材79は、第3のねじ部材80で前記ボディ38に締結され、前記蓋部材79および前記ロータ75間にはOリング81が介装される。
前記蓋部材79には、3個以上の複数個たとえば3個のピン状のマグネット83が、前記ロータ75における前記円盤部75aに設けられる4つの係止凹部84のうちの3つに係合する位置ならびにその係合を解除する位置間での移動を可能として摺動可能に嵌合されており、前記マグネット83は、個別に対応した第2のコイルばね85によって前記ロータ75に係合する側に弾発付勢される。
3つの前記マグネット83は、前記ロータ75における前記円盤部75aに前記マグネットキー19が対向配置されたときに、該マグネットキー19が有する3つのマグネット21に対応する位置に配置されるようにして前記係止凹部84に嵌合される。しかも前記マグネットキー19における前記マグネット21の前記マグネット錠66側の極と同一極が前記係止凹部84の内端側に配置されるようにして、前記マグネット83が配置されており、前記ロータ75における前記円盤部75aに対向する位置に正規のマグネットキー19を配置することで第2のコイルばね85の弾発付勢力に抗して前記マグネット83を前記ロータ75との係合を解除する側に移動させることができ、それによって前記ロータ75の回動が許容されることになる。
前記ケーシング35における前記ボディ38の前記スライド支持孔71には、前記ケーシング35への前記マグネットキー19の挿入に応じて該マグネットキー19とともに移動するスライドケース86がスライド可能に収容される。
このスライドケース86は、有底かつ矩形の横断面形状を有する第2のマグネットキー挿入孔87が設けられるようにして矩形の箱状に形成されるものであり、このスライドケース86の前記第2のマグネットキー挿入孔87には、前記ケーシング35の前記カバー部材39および前記内側カバー部材40の第1のマグネットキー挿入孔67から前記蓋板72を開けて前記マグネットキー19が挿入される。
前記マグネットキー19における前記キーケース20が前記第2のマグネットキー挿入孔87に挿入されたとき、そのキーケース20の一端部は、前記第2のマグネットキー挿入孔87の閉塞端壁に当接されるものであり、前記マグネットキー19を押し込むことで前記スライドケース86は前記スライド支持孔71内をスライド移動する。しかもこのスライドケース86と、前記カバー部材39と反対側の前記スライド支持孔71の端部との間には、たとえば一対の第3のコイルばね88が縮設されており、第3のコイルばね88が発揮するばね力により前記スライドケース86は前記カバー部材39に近接する側にばね付勢されている。
前記スライドケース86の前記マグネット錠66側に臨む側壁には、前記第2のマグネットキー挿入孔87に挿入されたマグネットキー19を前記マグネット錠66側に臨ませる開口部89が前記スライド支持孔71の延出方向に沿って長く形成されており、前記スライドケース86は、前記マグネットキー19の挿入に応じて該マグネットキー19とともに移動することで前記マグネット錠66における前記ロータ75の閉塞端外面に前記マグネットキー19を対向させることによって前記マグネット錠66を解錠する解錠位置までの前記マグネットキー19の挿入操作を可能とするだけでなく、前記解錠位置から前記マグネットキー19をさらに押し込むことによる押し込み位置まで移動することが可能である。
前記スライドケース86には、前記マグネット錠66の鎖錠状態では前記ロータ75で移動が規制されるようにしつつ該ロータ75の第3係合突部75dに係合される可動係合部材90が保持されており、前記スライドケース86の前記押し込み位置側への移動に応じて前記ロータ75を回動駆動する側に前記可動係合部材90を押圧する弾発力を発揮する第4のコイルばね91が前記スライドケース86および前記可動係合部材90間に設けられる。
前記可動係合部材90は、前記第3係合突部75dを係合させる係止溝92を有して前記ロータ75の前記連結腕部75c側に開放した略C字状に形成される。また前記スライドケース86には、前記第2規制部材58側ならびに前記ロータ75の前記第3係合突部75d側を開口させた収容孔93が、前記スライド支持孔71の延出方向両端を閉じるようにして設けられており、前記可動係合部材90は該収容孔93内に収容され、この収容孔93内に収容される前記第4のコイルばね91が、前記スライドケース86および前記可動係合部材90間に縮設される。
前記マグネットキー19および前記スライドケース86を前記解錠位置からさらに押し込むと、前記スライドケース86の移動による押圧力が第4のコイルばね91および前記可動係合部材90を介して前記ロータ75の連結腕部75cに伝達され、前記マグネット錠66が解錠状態にあることで回動可能な状態にある前記ロータ75が、前記可動係合部材90の移動に応じて回動する。
また前記スライドケース86には、前記第1規制部材57の前記円筒部57cに設けられた第1受圧突部57dに前記回動基部36a側から係合し得る第1押圧突部86aが突設されており、前記マグネットキー19で前記スライドケース86を押し込むのに応じて、第1受圧突部57dに第1押圧突部86aを係合させた前記スライドケース86が、前記解錠位置からさらに押し込まれると、第2のねじりばね63の軸方向弾発力に抗して前記第1規制部材57が押し下げられることで、第1規制部材57の第1係合突部57bが、前記シャッター板36の係止突部49との係合を解除する位置まで移動することになり、シャッター板36を閉じ位置で規制する第1規制部材57の規制が解除される。この際、第1規制部材57の前記支軸48が前記シャッター板36の前記支持孔47から離脱することはなく、シャッター板36の前記支軸48による回動支持は維持される。
また前記可動係合部材90には、第2規制部材58の前記棒状部58cに設けられた第2受圧突部58dに前記連結板部58a側から係合し得る第2押圧突部90aが、前記係止溝92と反対側で前記可動係合部材90から突出するようにして設けられており、前記マグネットキー19で前記スライドケース86を押し込むのに応じて、第2受圧突部58dに第2押圧突部90aを係合させた前記スライドケース86が、前記解錠位置からさらに押し込まれると、第2規制部材58の第2係合突部58bが、前記シャッター板36の係止凹部53との係合を解除する位置まで移動することになり、シャッター板36を閉じ位置で規制する第2規制部材58の規制も解除される。なおマグネット錠66が解錠されないままで前記スライドケース86を異種キーや不正部材で無理やり押し込むと、スライドケース86の移動に応じて第1規制部材57による前記シャッター板36の閉じ位置での規制は解除されるが、マグネット錠66の前記ロータ75が回動することはなく、前記可動係合部材90の移動も阻止されているので、前記スライドケース86は第4のコイルばね91を圧縮しつつスライドすることになり、第2規制部材58による前記シャッター板36の閉じ位置での規制が解除されることはなく、シャッター板36は閉じ位置で規制されたままである。
前記シャッター板36を前記閉じ位置に規制した前記閉じ位置規制手段56の規制状態が、上述の規制状態解除手段65で解除された状態で前記シャッター板36には第2のねじりばね63のばね力は作用しておらず、前記シャッター板36は、図9で示したように、第1のねじりばね62のばね力で開き位置側に自動的に回動する。
この際、シャッター板36の係止突部49は第1規制部材57の第1係合突部57bに、前記支軸48の軸線に沿う方向で近接、対向する位置となり、前記スライドケース8684からマグネットキー19を抜き取ることで、前記スライドケース86が第3のコイルばね88のばね力で元の位置に戻ることによって第1押圧突部86aから第1受圧突部57dに作用していた押圧力が解除されても、シャッター板36の係止突部49に前記第1係合突部57bが軸方向で当接することにより、第1規制部材57は押し下げられたままである。また前記第2規制部材58は、第2押圧突部90aから第2受圧突部58dに作用していた押圧力の解除によって元の位置まで第1のコイルばね64のばね力で復帰する。
第2のねじりばね63から前記シャッター板36への付勢力伝達は、閉じ位置側付勢力制御手段95によって制御されるものであり、この閉じ位置側付勢力制御手段95は、少なくとも前記シャッター板36の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には第1のねじりばね62の機能を停止するとともに、前記シャッター板36が開き位置にある状態での前記メカニカルキー18の所定回動位置での前記メカニカルキー挿入孔37からの引き抜き操作に応じて、第2のねじりばね63の付勢力を前記シャッター板36に作用させる。
図9に注目して、前記閉じ位置側付勢力制御手段95は、前記ボディ38および前記内側カバー部材40間に回動可能に収容される円板状のカムプレート96と、該カムプレート96の周方向で第1および第2規制部材57,58間に配置されるようにして前記カムプレート96の外側方に配置されるレバー部材97と、前記カムプレート96の半径方向に摺動することを可能としてカムプレート96に嵌合されるプッシュプレート98と、前記カムプレート96がロック位置に対応した回動位置にあるときに前記プッシュプレート98に当接するようにした従動駒99と、該従動駒99に連結されるスライド部材100とを備える。
前記カムプレート96は、前記シリンダ錠15のインナシリンダ(図示せず)に相対回動不能に連結されるものであり、円盤部96aと、該円盤部96aの前記ボディ38側の端部から半径方向外方に張り出す鍔部96bとを一体に有するように形成される。しかも前記第1規制部材57の前記回動板部57aは、前記鍔部96bおよび前記内側カバー部材40間に配置される。
前記レバー部材97は、その一端部97aを前記カムプレート96における鍔部96bの外周に当接させることを可能とするとともに他端部97bを前記第1規制部材57における回動板部57aに当接させるようにして前記支軸48と平行なピン101で前記ボディ38に回動可能に支持され、前記ピン101は前記レバー部材97に一体に形成される。前記鍔部75bの外周には、前記カムプレート96がロック位置に対応する回動位置にあるときに前記レバー部材97の一端部を収容する凹部102が形成され、前記カムプレート96が前記ロック位置から前記オフ位置または前記オン位置に回動すると、前記レバー部材97の一端部97aを前記凹部102から離脱させて前記鍔部96bの外周に摺接させるように回動することになる。また前記レバー部材97の他端部97bは、第2のねじりばね63の付勢力による前記第1規制部材57の回動方向に対向するようにして前記第1規制部材57の前記回動板部57aに当接する。
前記カムプレート96の中央部には、メカニカルキー挿入孔37に対応した矩形の透孔103が横断面形状を矩形として形成されるとともに、内端を前記透孔103に開口させるとともに外端を前記円盤部96aの外周に開口させた嵌合溝104がカムプレート96の半径方向に延びるようにして設けられており、前記プッシュプレート98は前記嵌合溝104に摺動可能に嵌合され、一対のばね105が、前記透孔103を閉鎖する側すなわち前記カムプレート96の半径方向内方に前記プッシュプレート98を付勢するようにして前記カムプレート96および前記プッシュプレート98間に設けられる。
前記プッシュプレート98の内端部は前記透孔103を塞ぎ得るように形成され、前記プッシュプレート98の外端部は前記カムプレート96における前記円盤部96aの外周と同一曲率の円弧状に形成される。このプッシュプレート98の内端部が前記透孔103を塞ぐ位置にあるときにはプッシュプレート98の外端部は前記円盤部96aの外周よりも内方位置に在り、前記プッシュプレート98の内端部が前記透孔103を開放する位置にあるときには該プッシュプレート98の外端部は前記円盤部96aの外周に面一に連なる位置にある。
図15を併せて参照して、前記従動駒99は、前記カムプレート96に関して前記第2規制部材58と反対側に配置されるものであり、一端部に連結ピン99aを有して前記カムプレート96の外周に沿って延びるとともに前記カムプレート96の前記鍔部96bに一部を重ねることを可能とした従動駒主部99bと、その従動駒主部99bの他端部からカムプレート96の前記円盤部96a側に延びる嵌合部99cと、前記鍔部96bの外方に配置されるようにして前記従動駒主部99bの他端部に連結される短円柱部99dとを一体に有し、前記従動駒主部99bの前記嵌合部99cとは反対側の側面にばね係止凹部106が形成される。
前記嵌合部99cの先端部は前記カムプレート96における前記円盤部96aの外周に当接可能であり、前記カムプレート96がロック位置にあるときに、前記嵌合部99cの先端部は前記プッシュプレート98の外端部に当接する。
しかも前記ボディ38に設けられた横断面円形の支持突部107を囲繞するとともに一端部108aが前記ボディ38に係合される第3のねじりばね108の他端部108bが、その一部を前記ばね係止凹部106に収容することを可能として前記従動駒99の他端部の短円柱部99dに当接、係合されており、この第3のねじりばね108が発揮するばね力は、前記従動駒99の前記嵌合部99cを前記カムプレート96の円盤部96aの外周に押しつける方向ならびに前記従動駒99を前記第1規制部材57側に押圧する方向で前記従動駒99に作用する。前記プッシュプレート98の移動ならびに前記カムプレート96の回動に伴う前記従動駒99の移動をガイドするために、前記ボディ38には、前記従動駒99における前記短円柱部99dの先端部を嵌合させるガイド凹部110が形成される。
前記スライド部材100は、前記従動駒99および前記第1規制部材57間に配置され、前記第1規制部材57に対する近接、離反方向でスライドすることを可能として前記ボディ38に支持されており、前記従動駒99の前記連結ピン99aを回動可能に嵌合する有底の嵌合孔109が前記スライド部材100に設けられる。
このスライド部材100の前記第1規制部材57側の端部には、前記第1規制部材57の前記回動板部57aに、前記第1規制部材57に対する前記第2のねじりばね63による回動付勢方向と同一方向から当接し得る当接部100aが、前記カムプレート96の前記鍔部95bに軸方向で重なることを可能として一体に設けられる。
図9で示すように、前記シャッター板36が開き位置にあって前記カムプレート96がロック位置にあるときには、前記レバー部材97の一端部97aは前記カムプレート9695における前記鍔部96bの外周の前記凹部102に収容されており、前記従動駒99は、前記透孔103を閉じた位置にある前記プッシュプレート98の外端部に前記嵌合部99cを当接させた状態にあり、第1規制部材57の第1係合突部57bは前記シャッター板36の前記係止突部49に前記支軸48の軸線に沿う方向で当接した状態にある。この状態で、前記メカニカルキー挿入孔37および前記透孔103にメカニカルキー18を挿入すると、前記プッシュプレート98と、該プッシュプレート98の外端部に嵌合部99cを当接させた前記従動駒99とが、前記プッシュプレート98を付勢する前記ばね105のばね力に抗して前記カムプレート96の半径方向外方に押し出され、それによって前記スライド部材100が第1規制部材57に近接する側にスライド作動する。
前記メカニカルキー18をロック位置からオフ位置に回動操作すると、前記レバー部材97が、その一端部97aを前記カムプレート96の前記鍔部96bの前記凹部102から離脱させて前記鍔部96bの外周に摺接させる位置に回動し、前記レバー部材97の他端部97bが、前記第1規制部材57の前記回動板部57aを図9の時計方向に回動させることになる。これによって第1規制部材57が、その第1係合突部57bを前記シャッター板36における前記係止突部49の周方向一端部49aに当接、係合させ得る位置であって前記支軸48の周方向で前記スライドケース86の第1押圧突部86aから第1受圧突部57dをずらせた位置に回動することになり、前記ロック位置において第1係合突部57bが前記シャッター板36の前記係止突部49に当接していた状態が解除されるのに応じて、第1規制部材57が第2のねじりばね63の軸方向弾発力で前記回動板部57aを前記シャッター板36に近接させる方向に移動し、第1係合突部57bが第1係止突部49の周方向一端部49aに前記支軸48の周方向で近接、対向し、さらに第2のねじりばね63のばね力で、第1係止突部49の周方向一端部に当接、係合することになる。
この際、第1規制部材57の回動が許容されていれば、第1規制部材57から前記シャッター板36に作用する第2のねじりばね63のばね力で前記シャッター板36は閉じ位置側に回動付勢されるが、第1規制部材57の回動は前記レバー部材97および前記スライド部材100によって阻止される。すなわちオフ位置で前記レバー部材97によって前記第1規制部材57の前記回動板部57aが図9の時計方向に回動する際に、該回動板部57aは、その一部が前記スライド部材100の先端の前記当接部100aと、前記カムプレート96における鍔部96bとの間を通過するように回動するものであり、第1規制部材57が第2のねじりばね63の軸方向弾発力で前記回動板部57aを前記シャッター板36に近接させる方向に移動することで、前記当接部99aが、第2のねじりばね63のばね力による第1規制部材57の回動付勢方向に対向するようにして前記回動板部57aに当接し、第1規制部材57の回動は阻止されている。また前記レバー部材97の他端部97bは前記第1規制部材57の前記回動板部57aに当接したままであり、このレバー部材97の一端部97aは前記カムプレート96における前記鍔部96bの外周に当接しているので、このレバー部材97によっても第1規制部材57の回動は阻止される。
前記メカニカルキー18をオン位置まで回動すると、前記カムプレート96も回動するが、前記レバー部材97、前記従動駒99、前記スライド部材100は、オフ位置の状態と変化することはなく、第1規制部材57も回動することはない。
前記メカニカルキー18をロック位置まで戻してメカニカルキー18を引き抜くと、前記カムプレート96のプッシュプレート98が前記透孔102を閉じる位置に戻るので、前記従動駒99を介して前記スライド部材100が第1規制部材57との係合を解除する位置まで戻り、また前記カムプレート96における前記鍔部96bの外周の凹部102が前記レバー部材97の一端部97aに対応する位置となるので、第1規制部材57は、前記レバー部材97をその一端部97aが前記凹部102に収容されるように回動駆動することができ、それによって前記シャッター板36が、第2のねじりばね63のばね力から第1のねじりばね62のばね力を減算したばね力で前記閉じ位置に自動的に回動することになり、このシャッター板36への閉じ位置への回動によって該シャッター板36の前記規制腕部36dの先端部の傾斜面54は、第2規制部材58の第2係合突部58bに当接して第2規制部材58を第1のコイルばね64の付勢力に抗して押し下げ、前記規制腕部36dの先端部の前記係止凹部53に第2規制部材58の第2係合突部58bが係合することになる。
すなわち閉じ位置側付勢力制御手段95は、前記シャッター板36の前記閉じ位置から前記開き位置への作動時には第1のねじりばね62の機能を停止し、前記シャッター板36が開き位置にある状態での前記メカニカルキー18のロック位置での前記メカニカルキー挿入孔37からの引き抜き操作に応じて第1のねじりばね62の付勢力を前記シャッター板36に作用させることになる。
前記メカニカルキー18をオフ位置でメカニカルキー挿入孔37から引き抜くこともあり、この場合、前記閉じ位置側付勢力制御手段95は第2のねじりばね63の付勢力を前記シャッター板36に作用させることはないので、オフ位置で前記シャッター板36が閉じ位置側に自動的に回動することはない。そこで前記操作軸50の前記ケーシング35からの突出部を回動操作することで、前記シャッター板36を閉じ位置に回動することは可能であるが、この際、第1規制部材57は、前記スライド部材100および前記レバー部材97で回動が阻止された状態にあるので、前記シャッター板36は第1規制部材57を置き去りにしたままで回動することになり、前記シャッター板36の閉じ位置は、その係止凹部53に前記第2規制部材58の第2係合突部58bが係合することで規制される。またシャッター板36を開く際には、前記スライドケース86に前記マグネット21を挿入して押し下げればよく、第2規制部材58が押し下げられることで前記係止凹部53から第2係合突部58bが離脱して第2規制部材58による前記シャッター板36の閉じ位置での規制が解除され、前記シャッター板36には第2のねじりばね63のばね力は作用していないので、前記シャッター板36は第1のねじりばね62のばね力で開き位置に自動的に回動することになる。
ところで、前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87に差し込んで前記マグネット錠66のマグネットパターン(マグネットの配置および磁極配列)を読み取る読み取りカードが存在しており、この読み取りカードで前記マグネット錠66のマグネットパターンが読み取られると、マグネットキー19が複製され、不正にシャッター板36を開けられてしまう。そこで、マグネット錠66のマグネットパターンが読み取りカードで読み取られ、マグネットキー19が複製されるのを防止するために、前記ケーシング35に設けられている前記第1のマグネットキー挿入孔67に挿入された磁極読み取りカードの引き抜き時に当該磁極読み取りカードの読取り磁極をリストアさせるためのリストア用マグネット112が、前記第1のマグネットキー挿入孔67への前記マグネットキー19の挿入方向113で前記マグネット錠66よりも後方側で前記第1のマグネットキー挿入孔67に対応する位置に配置されて、前記ケーシング35に固定される。
図14に注目して、前記リストア用マグネット112は、この実施の形態では、前記第1のマグネットキー挿入孔67のうち前記矩形孔69に対応する位置で前記ケーシング35の前記内側カバー部材40に固定される。しかも少なくとも2個(この実施の形態では2個)の前記リストア用マグネット112が、前記マグネットキー19および前記マグネット錠66がそれぞれ有するマグネット21,83のうち一部のマグネット21,83の前記第2のマグネットキー挿入孔87内での配列に対応しつつ前記第1のマグネットキー挿入孔67での前記マグネットキー19の前記挿入方向113と直交する方向に並んで、前記第1のマグネットキー挿入孔67の一部を構成する前記矩形孔69に対応する位置に配置される。前記内側カバー部材40の前記カバー部材39に対向する面には、前記マグネットキー19の前記挿入方向113と直交する方向に並ぶ2つのリストア用マグネット収容凹部114が形成され、それらのリストア用マグネット収容凹部114に個別に収容される前記リストア用マグネット112を覆う第2のフィルム115が、前記内側ケース部材40に貼着されることで、前記リストア用マグネット112が前記内側ケース部材40に固定される。
またこのシリンダ錠装置は、スクータ型自動二輪車における車体Bの後部に開閉可能に設けられる乗車用シート116(図1参照)のロック状態を前記ケーシング35に作動可能に支持される合成樹脂製の操作子117の操作に応じて解除し得るシートオープナー118を備えており、図4で示すように、前記ケーシング35には、前記メカニカルキー挿入孔37の中心軸線を含む1つの仮想平面IPの一側(この実施の形態では車幅方向右側)に、車幅方向にスライド操作可能な前記操作子117と、横断面形状を矩形状とした前記第1のマグネットキー挿入孔67とが配置される。
図6、図16および図17を併せて参照して、前記シートオープナー118は、前記操作子117のスライド操作に応じて前記乗車用シート116のロック状態を解除する構造に構成されるものであり、前記操作子117と、前記乗車用シート116のロック状態を解除する力を伝達するケーブル120を前記操作子117のスライド操作に応じて牽引するように作動して前記操作子117および前記ケーブル120間に設けられる伝動機構119とを備える。
ところで前記第1のマグネットキー挿入孔67が、前記仮想平面IPに沿って前記第1のメカニカルキー挿入孔67の軸線に直交する方向に長い矩形状に形成されるのに対して、前記操作子117は、その第1のマグネットキー挿入孔67の長手方向で当該マグネットキー挿入孔67に隣接して配置されるものであり、前記ケーシング35における前記カバー部材39には、前記第1のマグネットキー挿入孔67に隣接するガイド孔121が、前記操作子117のスライド作動をガイドするために形成される。このガイド孔121は、前記第1のマグネットキー挿入孔67の長手方向と直交するとともに前記仮想平面IPと直交する方向すなわち車幅方向に長く形成されており、前記ガイド孔121から突出する摘み部117aを有する前記操作子117は、その摘み部117aが前記ガイド孔121内で移動する方向すなわち前記仮想平面IPと直交する方向にスライドすることが可能である。
前記伝動機構119は、前記ケーシング35の前記ボディ38に回動自在に支持されるレバー124と、当該レバー124の回動に応じて回動することを可能として前記ボディ38に回動自在に支持される回動部材125とを備え、前記レバー124の一端部124aは、前記内側カバー部材40をスライド可能に貫通して前記操作子117にモールド結合され、前記回動部材125に前記ケーブル120が連結される。
前記レバー124の長手方向中間部には第3の挿通孔126が設けられており、この第3の挿通孔126に挿通される第4のねじ部材127が前記ボディ38にねじ込まれ、この第4のねじ部材127を支軸として前記レバー124が前記ボディ38に回動自在に支持され、前記操作子117は前記レバー124および前記第4のねじ部材127を介して前記ケーシング35の前記ボディ38に支持される。
前記回動部材125は、前記レバー124の他端部に設けられた押圧部124bに当接する受圧部125aを一端部に有するとともにケーブル連結部125bを他端部に有しており、当該回動部材125の中間部に設けられた第4の挿通孔128に挿通される第5のねじ部材129が前記ボディ38にねじ込まれ、この第5のねじ部材129を支軸として前記レバー124が前記ボディ38に回動自在に支持される。
前記回動部材125および前記ボディ38間には、前記第5のねじ部材129の軸線を中心とする第3のねじりばね130が設けられており、この第3のねじりばね130のばね力によって、前記回動部材125は、その一端部の前記受圧部125aを前記レバー124の前記押圧部124bに当接させる方向に回動付勢される。
前記ケーブル120は、プッシュプルケーブルであり、アウターケーブル131と、そのアウターケーブル131内に移動自在に挿通されるインナーケーブル132とを備え、アウターケーブル131のシリンダ錠装置側の端部はガイドチューブ133を介して前記ボディ38に固定され、前記インナーケーブル132のシリンダ錠装置側の端部に設けられる係合駒134が前記回動部材125の前記ケーブル連結部125bに係合、連結される。
このケーブル120の前記シリンダ錠装置とは反対側の端部は、図1で示すように、シートロック装置135に連結されており、前記ケーブル120が牽引されることで、前記シートロック装置135が、前記乗車用シート116のロック状態を解除する。
ところで前記シートオープナー118は、前記乗車用シート126がロック状態にあるときに前記ガイド孔121の前記メカニカルキー挿入孔37側の端部に前記摘み部117aが在る前記操作子117を、前記メカニカルキー挿入孔37から離反する側に前記操作子117をスライド操作することで、前記第3のねじりばね130のばね力に抗して前記レバー124および前記回動部材125が回動し、それにより前記ケーブル120を牽引して乗車用シート126のロック状態を解除するものであり、前記ケーシング35の前記カバー部材39には、前記メカニカルキー挿入孔37から離隔する側に前記操作子117をスライド操作する際に操作者の指をかける突起136が突設され、この突起136は、前記ガイド孔121の前記メカニカルキー挿入孔37とは反対側の端部に連なって前記カバー部材39に一体に形成される。
前記シートオープナー118の前記伝動機構119の少なくとも一部は、前記仮想平面IPに沿いつつ前記メカニカルキー挿入孔37の軸線に直交する方向から見て、図14で示すように、前記マグネット錠6666に重なる位置に配置されるものであり、この伝動機構119を側方から覆う側部カバー部材137が前記ボディ38に締結される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、シリンダ錠装置が備えるマグネット錠66を解錠操作するためのマグネットキー19は、前記マグネット錠66における第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87に挿入可能なキーケース20と、当該キーケース20に配設される複数のマグネット21とを備え、メカニカルキー18が前記キーケース20に取付けられるのであるが、前記キーケース20の内面に複数のマグネット収容凹部22が設けられ、それらのマグネット収容凹部22のうち選択されたマグネット収容凹部22に、前記マグネット21が個別に収容、固定されるので、キーケース20からの前記マグネット21の脱落を抑止することができるだけでなく、キーケース20の外面のデザインの自由度を増大することができる。
また第1ケース半体23および第2ケース半体24が相互に接合されて前記キーケース20が構成され、前記第1ケース半体23の内面に、前記マグネット収容凹部22が設けられるとともに、それらのマグネット収容凹部22のうち前記マグネット21が収容された前記マグネット収容凹部22を少なくとも塞ぐ第1のフィルム25が貼着されるので、前記マグネット21がキーケース20の内面側に設けられるにもかかわらず、前記マグネット21の前記キーケース20への組付けが容易となり、組付け性を高めることができる。
また前記第1ケース半体23の内面に、前記メカニカルキー18を支持する支持部26が設けられるので、前記マグネット21および前記メカニカルキー18を第1ケース半体23の内面側に組付けるようにして組付け性をさらに高めることができる。
また前記メカニカルキー18が、相互に接合された前記第1ケース半体23および前記第2ケース半体24間に収容された状態と、前記キーケース20の幅方向一側の側部から突出する状態とを切替え可能として、前記キーケース20に取付けられるので、前記メカニカルキー18を用いないときのマグネットキー19のコンパクト化が可能となる。
また前記キーケース20の幅方向他側の側部に、キーホルダ用孔34が形成されるので、前記マグネットキー19が第1ケース半体23側に支持され、前記メカニカルキー18が前記キーケース20の幅方向一側から突出するのに対して、前記キーケース20の幅方向他側の側部にキーホルダ用孔34が形成されることにより、前記キーケース20に外力が作用する部位を分散させて、前記キーケース20の耐久性向上に寄与することができる。
また前記第1のマグネットキー挿入孔67に挿入された磁極読み取りカードの引き抜き時に当該磁極読み取りカードの読取り磁極をリストアさせるためのリストア用マグネット112が、第1のマグネットキー挿入孔67へのマグネットキー19の挿入方向113で前記マグネット錠66よりも後方側で前記第1のマグネットキー挿入孔67に対応する位置に配置されつつケーシング35に固定されるので、前記第1のマグネットキー挿入孔67に差し込まれた読み取りカードで前記マグネット錠66のマグネットパターンが読み取られたとしても、その読み取りカードが前記第1のマグネットキー挿入孔67から引き抜かれるときには前記リストア用マグネット112でリストアされることになり、前記マグネットキー19の複製を不可能とすることができる。
また前記マグネットキー19および前記マグネット錠66には、それぞれ3個以上の複数個のマグネット21,83が配設され、少なくとも2個の前記リストア用マグネット112が、前記マグネットキー19および前記マグネット錠66がそれぞれ有するマグネット21,83のうち一部のマグネット21,83の前記マグネットキー挿入孔67内での配列に対応しつつ前記マグネットキー挿入孔67での前記マグネットキー19の移動方向と直交する方向に並んで、前記マグネットキー挿入孔67に対応する位置に配置されるので、読み取り用カードのリストアを効率的に行うことができる。
またシリンダ錠装置は、前記メカニカルキー18を挿入するためのメカニカルキー挿入孔37ならびに前記マグネットキー19の挿入を可能とした第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87を有するケーシング35と、前記メカニカルキー挿入孔37を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔37を開放する開き位置間で作動することを可能として前記ケーシング35に支持されるシャッター板36と、前記マグネットキー19の前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87への挿入に応じて解錠されるとともにその解錠に応じて前記シャッター板36の前記開き位置への作動を可能としたマグネット錠66と、乗車用シート116のロック状態を前記ケーシング35に作動可能に支持される操作子117の操作に応じて解除し得るシートオープナー118とを備えるのであるが、前記シートオープナー118が、前記操作子117のスライド操作に応じて前記乗車用シート116のロック状態を解除する構造に構成され、前記メカニカルキー挿入孔37の中心軸線を含む1つの仮想平面IPの一側に、スライド操作可能な前記操作子117と、横断面形状を矩形状とした前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87とが配置される。したがって前記シートオープナー118の操作子117を、シーソー式に比べて配置スペースが少なくてすむスライド式のものとすることになり、前記マグネット錠66の前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87を、比較的大きなスペースが必要となる矩形状としても、前記メカニカルキー挿入孔37の中心軸線を含む1つの仮想平面IPの一側に、操作子117と、前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67、87とを配置するスペースを確保し、ケーシング35ひいてはシリンダ錠装置のコンパクト化を図ることができる。
また前記シートオープナー118は、前記操作子117と、前記乗車用シート116のロック状態を解除する力を伝達するケーブル120を前記操作子117のスライド操作に応じて牽引するように作動して前記操作子117および前記ケーブル120間に設けられる伝動機構119とを備え、前記マグネット錠66と、前記伝動機構119とが、前記仮想平面IPに沿いつつ前記メカニカルキー挿入孔37の軸線に直交する方向から見て前記伝動機構119の少なくとも一部が前記マグネット錠66に重なる位置に配置されるので、シリンダ錠装置をよりコンパクト化することができる。
また前記操作子117が、前記仮想平面IPと直交する方向でスライドすることを可能として前記ケーシング35に支持され、前記シートオープナー118が、前記メカニカルキー挿入孔37から離隔する側に前記操作子117をスライド操作するのに応じて前記乗車用シート116のロック状態を解除する構造に構成されるので、操作性の向上を図ることができる。
また前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87が、前記仮想平面IPに沿って前記メカニカルキー挿入孔37の軸線に直交する方向に長い矩形状に形成され、前記操作子117が、その第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87の長手方向それらのマグネットキー挿入孔67,87に隣接して配置されるので、前記第1および第2のマグネットキー挿入孔67,87と、前記操作子117とを、前記仮想平面IPに沿う方向での配置スペースが大きくなるのを回避しつつ、デザイン性を高めてコンパクト化することができる。
さらに前記メカニカルキー挿入孔37から離隔する側に前記操作子117をスライド操作する際に操作者の指をかける突起136が、前記ケーシング35に突設されるので、前記ケーシング35に設けられる突起136に指をかけることで操作子117をスライド操作し易くなり、操作性を高めることができる。
本発明の他の実施の形態として、少なくとも2個のリストア用マグネット112が、マグネットキー19およびマグネット錠66がそれぞれ有するマグネット21,83の第1のマグネットキー挿入孔67内での配列に対応しつつ前記第1のマグネットキー挿入孔67での前記マグネットキー19の移動方向に並んで、前記第1のマグネットキー挿入孔67に対応する位置でケーシング35に固定されるようにしてもよく、そうすれば、読み取り用カードのリストアを確実に行うことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
Claims (7)
- シリンダ錠(15)にメカニカルキー(18)を挿入するためのメカニカルキー挿入孔(37)ならびにマグネットキー(19)の挿入を可能としたマグネットキー挿入孔(67)を有するケーシング(35)と、前記メカニカルキー挿入孔(37)を閉じる閉じ位置ならびに前記メカニカルキー挿入孔(37)を開放する開き位置間で作動することを可能として前記ケーシング(35)に支持されるシャッター板(36)と、マグネットキー(19)の前記マグネットキー挿入孔(67)への挿入に応じて解錠されるとともにその解錠に応じて前記シャッター板(36)の前記開き位置への作動を可能としたマグネット錠(66)とを備えるシリンダ錠装置において、
前記マグネットキー挿入孔(67)に挿入された磁極読み取りカードの引き抜き時に当該磁極読み取りカードの読取り磁極をリストアさせるためのリストア用マグネット(112)が、前記マグネットキー挿入孔(67)への前記マグネットキー(19)の挿入方向(113)で前記マグネット錠(66)よりも後方側で前記マグネットキー挿入孔(67)に対応する位置に配置されつつ前記ケーシング(35)に固定されることを特徴とするシリンダ錠装置。 - 前記マグネットキー(19)および前記マグネット錠(66)には、それぞれ3個以上の複数個のマグネット(21,83)が配設され、少なくとも2個の前記リストア用マグネット(112)が、前記マグネットキー(19)および前記マグネット錠(66)がそれぞれ有するマグネット(21,83)のうち一部のマグネット(21,83)の前記マグネットキー挿入孔(67)内での配列に対応しつつ前記マグネットキー挿入孔(67)での前記マグネットキー(19)の移動方向と直交する方向に並んで、前記マグネットキー挿入孔(67)に対応する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のシリンダ錠装置。
- 請求項1または請求項2に記載のシリンダ錠装置に用いられる挿入式のマグネットキーであって、
マグネット錠(66)のマグネットキー挿入孔(67,87)に挿入可能なキーケース(20)と、当該キーケース(20)に配設される複数のマグネット(21)とを備え、前記キーケース(20)の内面に複数のマグネット収容凹部(22)が設けられ、それらのマグネット収容凹部(22)のうち選択されたマグネット収容凹部(22)に、前記マグネット(21)が個別に収容、固定され、前記キーケース(20)にメカニカルキー(18)が取付けられることを特徴とするマグネットキー。 - 第1ケース半体(23)および第2ケース半体(24)が相互に接合されて前記キーケース(20)が構成され、前記第1ケース半体(23)の内面に、前記マグネット収容凹部(22)が設けられるとともに、それらのマグネット収容凹部(22)のうち前記マグネット(21)が収容された前記マグネット収容凹部(22)を少なくとも塞ぐフィルム(25)が貼着されることを特徴とする請求項3に記載のマグネットキー。
- 前記第1ケース半体(23)の内面に、前記メカニカルキー(18)を支持する支持部(26)が設けられることを特徴とする請求項4に記載のマグネットキー。
- 前記メカニカルキー(18)が、相互に接合された前記第1ケース半体(23)および前記第2ケース半体(24)間に収容された状態と、前記キーケース(20)の幅方向一側の側部から突出する状態とを切替え可能として、前記キーケース(20)に取付けられることを特徴とする請求項4または5に記載のマグネットキー。
- 前記キーケース(20)の幅方向他側の側部に、キーホルダ用孔(34)が形成されることを特徴とする請求項6に記載のマグネットキー。
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