Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP7346462B2 - ターゲット物体との関係において複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法 - Google Patents

ターゲット物体との関係において複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7346462B2
JP7346462B2 JP2020565418A JP2020565418A JP7346462B2 JP 7346462 B2 JP7346462 B2 JP 7346462B2 JP 2020565418 A JP2020565418 A JP 2020565418A JP 2020565418 A JP2020565418 A JP 2020565418A JP 7346462 B2 JP7346462 B2 JP 7346462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transducers
subset
target object
spatial configuration
transducer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020565418A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021524583A (ja
Inventor
トガーニャク ドミトリ
クビスト オールスン マーティン
Original Assignee
ホティンガー ブリュエル アンド ケアー アクティーゼルスカブ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ホティンガー ブリュエル アンド ケアー アクティーゼルスカブ filed Critical ホティンガー ブリュエル アンド ケアー アクティーゼルスカブ
Publication of JP2021524583A publication Critical patent/JP2021524583A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7346462B2 publication Critical patent/JP7346462B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/033Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor
    • G06F3/0346Pointing devices displaced or positioned by the user, e.g. mice, trackballs, pens or joysticks; Accessories therefor with detection of the device orientation or free movement in a 3D space, e.g. 3D mice, 6-DOF [six degrees of freedom] pointers using gyroscopes, accelerometers or tilt-sensors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P21/00Testing or calibrating of apparatus or devices covered by the preceding groups
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L67/00Network arrangements or protocols for supporting network services or applications
    • H04L67/01Protocols
    • H04L67/12Protocols specially adapted for proprietary or special-purpose networking environments, e.g. medical networks, sensor networks, networks in vehicles or remote metering networks

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computing Systems (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

一態様において、本開示は、ターゲット物体との関係における複数のトランスデューサ、具体的には、加速度計、の空間的構成を決定する方法に関し、この場合に、複数のトランスデューサは、ターゲット物体に装着されている。
構造解析や振動計測などのような、多くの用途においては、通常、例えば、接着剤又は適切な取付装置を使用することにより、加速度計などの複数のトランスデューサがターゲット物体に装着されている。通常、有用な計測結果を促進するべく、妥当な精度により、ターゲット物体との関係におけるそれぞれのトランスデューサの位置及び空間的向きを確立する必要がある。具体的には、ターゲット物体の、例えば、CADモデル、FEモデル、又はこれらに類似したものなどの、デジタルモデルとの関係においてトランスデューサの空間的構成を確立することが望ましい場合がある。
本説明を目的として、ボディの、具体的には、トランスデューサの、「空間的構成」という用語は、適切な基準座標系との関係におけるボディの位置及び向きを意味している。
大きな計測セットアップの複数のトランスデューサの、空間的構成、即ち、位置及び向き、のチェック及び検証は、構造解析や振動計測などのような、多数のタイプの用途において、大きな課題として残されている。ターゲット物体の寸法が大きくなるのに伴って、ターゲット物体上の計測場所の数も増大する。これには、通常、計測セットアップ内に含まれるトランスデューサの数の対応する増大が伴っている。更には、多くのターゲット物体は、トランスデューサの空間的構成の決定を困難にする複雑な表面構造を含む、複雑な形状を有する。
この結果、誤ったトランスデューサの配置や誤った空間的構成などのような、計測セットアップにおける誤りや間違いの機会が相対的に迅速に増大しうる。最近、不揮発性の半導体メモリを有する、所謂「スマートセンサ」が進歩を遂げている。半導体メモリは、連番、較正値、及び場所などの、様々なタイプの有用なトランスデューサ情報をIEEE-P1451.4規格において定義されている標準化フォーマットにおいて電子的に保存する能力を有する。そのフォーマットは、現在、TEDS(Transducer Electronic Data Sheet)と表記されている。それぞれのTEDS準拠トランスデューサは、標準化通信プトロコルを介して、その保存されているトランスデューサ情報をリモート計測システム又は機器に送信する能力を有する。リモート計測システムは、自動的に、トランスデューサ情報を計測装置のセットアップ記述又はファイルに直接的に読み込むことができる。従って、この特徴は、トランスデューサデータの計測システムへの手動入力と関連したヒューマンエラーを低減しうる。
但し、このような計測セットアップにおけるそれぞれのトランスデューサの位置及び/又は空間的向きのチェック及び検証は、大きな課題として残されている。トランスデューサの適切な空間的構成は、例えば、加速度などの意図された又は少なくとも既知である成分が、意図された又は少なくとも既知である位置において、トランスデューサによって計測されることを保証するべく、多数のタイプの振動計測において重要である。
特許文献1は、ハンドヘルド型の光学スキャニング装置により、トランスデューサの空間的向きを検出する方法を開示している。これを目的として、この従来技術の方法は、トランスデューサの外側ハウジング表面上において空間的向き特徴を使用している。
上述の従来技術の方法は、トランスデューサの空間的向きを決定するべく必要とされる時間及び努力を相当に低減している一方で、この方法は、依然として、それぞれのトランスデューサの手動的な決定を必要としている。更には、しばしば、位置及び向き座標の両方を取得することが望ましい。更には、例えば、空間的向き特徴をスキャニングすることが困難である、小さなオリフィス内などの、到達することが困難であるターゲット物体上の位置においてトランスデューサを位置決めすることが望ましい場合もある。
国際公開第2016/135198号
従って、時間及び費用効率に優れた方式により、且つ、十分に高い精度を伴って、トランスデューサが装着されているターゲット物体との関係におけるトランスデューサの相対的に大きな組の空間的構成、即ち、位置及び向き、の決定を許容する、改善された方法に対するニーズが依然として残されている。
第1の態様によれば、本明細書において開示されているのは、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの、それぞれの位置及び向きを示すそれぞれの空間的構成を決定するコンピュータ実装された方法の実施形態であり、この方法は、
-複数のトランスデューサのそれぞれからセンサ信号を受け取るステップであって、センサ信号は、ターゲット物体の誘発された運動の際のそれぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップであって、トランスデューサの少なくともサブセットの、ターゲット物体との関係における位置及び向きを示す空間的構成が、受け取られたセンサ信号に基づいて決定される、ステップと、
を有する。
本発明者らは、装着されているターゲット物体との関係におけるその位置及び向きを含む、複数のトランスデューサの空間的構成が、複数のトランスデューサ、並びに、恐らくは、ターゲット物体に装着されたその他のトランスデューサ、からのセンサ信号に基づいて、十分高精度において効率的に決定されうることを認識した。その結果、ボティに装着されたすべてのトランスデューサの位置及び向きを手動的に計測するニーズが、除去される、或いは、少なくとも大幅に低減される。その結果、特に、トランスデューサのサブセットが多数のトランスデューサを含んでいる際に、すべてのトランスデューサの空間的構成を確立するべく必要とされる時間及び努力が大幅に低減される。
好適な実施形態において、方法は、複数のトランスデューサの空間的構成の一部分のみを表す情報を入力として受け取っている。従って、複数のトランスデューサのうちのすべてのトランスデューサの完全な空間的構成を確立するべく、プロセスが決定する必要があるのは、空間的構成のうちの残りの部分のみである。前記情報は、トランスデューサの第1サブセットの空間的構成、具体的には、第1サブセットのトランスデューサの位置及び向きの両方を定義する情報、を含みうる。これを目的として、情報は、トランスデューサの第1サブセットのそれぞれのトランスデューサごとの6つの自由度(3つの位置及び3つの回転自由度)に沿った座標を表す情報を含みうる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、情報は、少なくとも第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係を含むこともできる。空間的関係は、トランスデューサのペアの間における相対距離、例えば、トランスデューサの計測座標系の1つの軸の向きなどのトランスデューサの向きに関する部分的情報、或いは、1つ又は2つ又は3つの自由度に沿った座標などの6つ未満の自由度に沿った座標を表すその他の部分的な空間的構成であってよい。従って、複数のトランスデューサの空間的構成の一部分のみを表す、受け取られた情報は、トランスデューサの第1サブセットのみの完全な空間的構成及び/又はトランスデューサの少なくとも第1サブセットの部分的な空間的構成を表しうる。
従って、複数のトランスデューサは、トランスデューサの第1サブセットと第2サブセットに分割されてもよく、この場合に、第2サブセットは、第1サブセットとは異なっており、これらのサブセットは、具体的には、オーバーラップしていなくてもよい。従って、いくつかの実施形態によれば、複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップは、
-第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を取得するステップと、
-受け取られたセンサ信号から、且つ、第1サブセットのトランスデューサの取得された空間的構成から、第2サブセットのトランスデューサの空間的構成を決定するステップと、
を有することができる。
従って、トランスデューサの第1サブセットの空間的構成が判明したら、それらのそれぞれのセンサ信号から、且つ、第1サブセットの既知の空間的構成から、トランスデューサの第2サブセットの空間的構成を自動的に決定することができる。その結果、すべてのトランスデューサの空間的構成を確立するべく必要とされる時間及び努力が大幅に低減され、その理由は、具体的には、トランスデューサの第1サブセットが、トランスデューサの第2サブセットよりも、格段に小さくなりうるからである。例えば、100個以上のトランスデューサがターゲット物体に装着される場合に、例えば、3つのトランスデューサのみ、などの、わずかな数のトランスデューサを第1サブセットに含むことで十分となりうる。これらのトランスデューサの空間的構成が、例えば、従来の方式により、手動的に確立されたら、或いは、第1サブセットのトランスデューサの既知の空間的関係から、且つ、受け取られたセンサ信号から、演算されたら、すべての残りのトランスデューサの空間的構成を自動的に決定することができる。本説明を目的として、第1サブセットのトランスデューサは、基準トランスデューサとも呼称することとする。一般に、ターゲット物体に装着されたトランスデューサの空間的構成は、トランスデューサの計測座標系とターゲット物体のローカル座標系の間の変換として表現されうる。或いは、この代わりに、ターゲット物体に装着されたトランスデューサの空間的構成は、トランスデューサの計測座標系とグローバル座標系の間の変換として表現することもできる。トランスデューサの計測座標系は、加速度がそれに沿ってトランスデューサによって計測される軸を定義しうる。
それぞれのトランスデューサは、単一軸の、或いは、例えば、3軸などの、多軸の、加速度計であってよく、或いは、これを有しうる。トランスデューサからのセンサ信号は、前記トランスデューサによる1つ又は複数の一連の計測値を表しうる。例えば、それぞれの計測値は、例えば、3つの方向におけるものなどの、1つ又は複数の方向に沿った加速度を示しうる。3軸加速度計は、時系列の計測値を提供してもよく、この場合に、それぞれの計測値は、加速度計の計測座標系との関係における加速度ベクトルを表している。トランスデューサのその他の例は、歪ゲージ、近接性プローブ、及び傾斜計、或いは、運動、加速度、力、又はターゲット物体の運動が導出されうるその他の量を計測するべく動作可能なその他の計測装置を含む。
第1サブセットのトランスデューサの空間的構成は、例えば、手動的に決定及び入力される、などのように、任意の適切な方式により、取得することができる。例えば、第1サブセットのトランスデューサは、例えば、トランスデューサを配置するための「係留点」として使用されうるターゲット物体の形状のいくつかの別個の特徴において、などのように、ターゲット物体の表面上の容易に識別可能な位置においてターゲット物体に取り付けることができる。トランスデューサは、重力の方向との関係においてトランスデューサをアライメントするように、スピリットレベル及び/又はスイベルベースを使用することにより、前記位置において取り付けられてもよい。このようにして識別された位置及び向きは、例えば、ターゲット物体の、例えば、CADモデルなどの、適切なデジタル3Dモデルを使用することにより、適切な計測システムに手動的に入力することができる。従って、いくつかの実施形態において、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を取得するステップは、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を入力として受け取るステップを有する。その他の実施形態においては、プロセスは、第1サブセットのトランスデューサの正確な空間的構成を受け取ってはおらず、第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係の組を示す情報のみを受け取っている。次いで、プロセスは、受け取られた情報から、且つ、受け取られたセンサ信号から、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を演算している。
好ましくは、第1サブセットは、すべてのその自由度に沿ってターゲット物体の運動を計測するべく、十分な数のトランスデューサを有する。3つの直交方向に沿った平行運動と、3つの直交軸の周りにおける回転運動と、を実行しうるように支持されたターゲット物体の場合には、トランスデューサの数は、6つの自由度、即ち、3つの平行運動自由度及び3つの回転自由度、に沿ってターゲット物体の運動を計測するのに十分なものとなるように選択することができる。必要とされるトランスデューサの正確な数は、トランスデューサの能力と、ターゲット物体との関係におけるその相対的位置と、ターゲット物体の運動の自由度の数と、に依存している。例えば、トランスデューサが3軸加速度計である際には、3つのトランスデューサがまっすぐなラインに沿って位置決めされていない際には、第1サブセットを形成するべく、3つのトランスデューサで十分である。又、好ましくは、3つのトランスデューサは、互いに十分に離れるように、或いは、ターゲット物体の形状が許容する範囲において、少なくとも互いに離れるように、位置決めする必要がある。
いくつかの実施形態において、方法は、第1サブセットが、十分な数のトランスデューサを含んでいるかどうか、並びに/或いは、トランスデューサが十分に位置決めされているかどうか、を検証するステップを有する。例えば、それぞれのトランスデューサが3軸加速度計を有するいくつかの実施形態において、それぞれのトランスデューサは、トランスデューサの計測座標系の軸に沿って前記トランスデューサによって計測される加速度に対するターゲット物体のローカル座標との関係におけるトランスデューサの加速度、具体的には、平行運動及び回転運動加速度、の間の変換を表すトランスデューサ伝達率行列と関連付けることができる。一般に、ターゲット物体に装着されたトランスデューサのトランスデューサ伝達率行列は、ターゲット物体のローカル座標系との関係におけるトランスデューサの計測座標系の位置及び向きを表している。従って、ターゲット物体との関係におけるトランスデューサの既知の位置及び向きの場合には、前記既知の位置及び向きから、トランスデューサ伝達率行列を決定することができる。その結果、第1サブセットが、十分な数のトランスデューサを含んでいるかどうかを検証するステップは、第1サブセットのトランスデューサのトランスデューサ変換行列から構築された変換行列が、フルランクを有しているかどうかを検証するステップを有しうる。変換行列がフルランクを有している場合には、プロセスは、第1サブセットが十分な数のトランスデューサを含んでいると決定することができる。
いくつかの実施形態において、プロセスは、誘発された運動が、トランスデューサ、即ち、トランスデューサの第2サブセットのトランスデューサ、の空間的構成を決定するために十分なものであるかどうかを決定するステップを有する。これを目的として、それぞれのトランスデューサが3軸加速度計を有するいくつかの実施形態において、生成された運動が、トランスデューサの第2サブセットのトランスデューサの空間的構成を決定するために十分であるかどうかを決定するステップは、
-誘発された運動の際のトランスデューサの計測された加速度を示すセンサ信号を受け取るステップと、
-任意選択により、センサ信号の低域通過フィルタリングを実行するステップと、
-計測された加速度を表すローカル加速度行列が、既定の数の主要特異値、即ち、制限されていない運動に対応する6つの主要特異値、を有するかどうを決定するステップと、
を有する。この決定は、最大の特異値(例えば、最大の6つの主要値)を残りの特異値のうちの最大のものと比較することにより、実施することができる。
ローカル加速度行列が、十分な数(例えば、6つ)の主要特異値を有している場合に、生成された運動は、トランスデューサの第2サブセットのトランスデューサの空間的構成を決定するために十分なものであると決定される。
一般に、いくつかの実施形態においては、特に、ターゲット物体がすべての6つの自由度に沿って運動しうる特定の実施形態においては、方法は、誘発された運動の撓みモードと関連する周波数を抑制するように、記録された信号をフィルタリングするステップを有する。具体的には、いくつかの実施形態において、方法は、センサ信号の低域通過フィルタリングステップを有する。これを目的として、プロセスは、最低撓みモードの固有周波数と、最高剛体モードの固有周波数と、を検出するステップと、撓みモードの少なくとも過半数を抑圧するように、且つ、剛体モードの少なくとも過半数を維持するように、低域通過フィルタのカットオフ周波数を選択するステップと、を有しうる。これを目的として、カットオフ周波数は、検出された最高剛体モードの固有周波数よりも大きくなるように、且つ、検出された最低撓みモードの固有周波数よりも小さくなるように、選択することができる。
トランスデューサの第2サブセットのトランスデューサの空間的構成を決定するステップは、
-第1サブセットのトランスデューサの受け取られたセンサ信号及び第1サブセットのトランスデューサの取得された空間的構成から基準座標系との関係におけるターゲット物体の加速度を示す物体加速度を演算するステップと、
-演算された物体加速度から、且つ、第2サブセットのそれぞれのトランスデューサの受け取られたセンサ信号から、第2サブセットのトランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
を有することができる。
具体的には、物体加速度は、慣性基準座標系との関係におけるターゲット物体のローカル座標系の、時間との関係において2回にわたって微分された空間的構成を表しうる。
物体加速度を演算するステップは、一次方程式の系に対する最小二乗解を演算するステップを有していてもよく、この場合に、それぞれの一次方程式は、基準加速度計のうちの1つによって計測された、計測された加速度と未知の物体加速度の間の変換を表している。
上述のように、いくつかの実施形態において、プロセスは、第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係の組を示す情報を受け取っており、且つ、プロセスは、受け取られた情報から、且つ、受け取られたセンサ信号から、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を演算している。第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係に関する情報は、第1サブセットのトランスデューサのそれぞれのペアの間の距離を含みうる。或いは、この代わりに、又はこれに加えて、第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係に関する情報は、相対距離及び向きの組合せ、或いは、空間的パラメータの別の組合せ、を含みうる。
第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を演算するステップは、
-トランスデューサの第1サブセットからの受け取られたセンサ信号からのセンサ信号の第1の組及びトランスデューサの第1のサブセットからの前記受け取られたセンサ信号からのセンサ信号の第2の組を定義するステップと、
-センサ信号の第1の組のセンサ信号から、且つ、第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係を示す受け取られた情報から、センサ信号の第2の組のセンサ信号の推定値を演算するステップであって、センサ信号の推定値は、第1サブセットのトランスデューサの推定された空間的構成に依存している、ステップと、
-演算された推定値とセンサ信号の第1の組の間の誤差を低減する、具体的には、極小化する、ように、推定された空間的構成を調節するステップと、
を含みうる。
従って、第1の組のトランスデューサの空間的構成は、演算された空間的構成が、受け取られたセンサ信号の第1の組が付与された場合に、受け取られたセンサ信号の第2の組をどれだけ良好に表しているかを示す極小化問題から、演算することができる。いくつかの実施形態において、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成の演算は、例えば、重力の方向に沿って、などのように、既知の方向に沿って指し示す1つの軸に伴って、第1サブセットのトランスデューサを取り付けることにより、更に改善することができる。
一般に、本明細書において記述されている方法のいくつかの実施形態は、すべての6つの自由度におけるターゲット物体の運動を許容するように、吊り下げられた、或いは、その他の方法で支持された、ターゲット物体との関係において実行することができる。
本明細書において開示されている方法のその他の実施形態は、物体支持部により、(例えば、1つ又は複数の自由度に沿った)そのモーションが制限されている、変形可能なターゲット物体との関係において実行することができる。これを目的として、方法のいくつかの実施形態は、
-第1サブセットのトランスデューサの空間的構成から、且つ、受け取られたセンサ信号から、ターゲット物体の時間依存加速度係数を演算するステップと、
-演算された時間依存加速度係数から、且つ、受け取られたセンサ信号から、例えば、推定されたセンサ信号と受け取られたセンサ信号の間の差を示すフィット誤りを極小化することにより、第2サブセットのトランスデューの空間的構成を演算するステップと、
を有する。
時間依存加速度係数は、ターゲット物体のモード座標と関連する係数であってよい。このケースにおいて、係数を演算するための手順は、例えば、モード分解におけるモード座標の取得に類似しうる。或いは、この代わりに、時間依存加速度係数は、基底関数の適切な組に基づいた別の拡張の係数であってもよい。基底関数の適切な組は、好ましくは、例えば、所謂基本境界条件などの、境界条件の組を充足することを要し、且つ、互いに直交することを要する。
上述の、且つ、以下の、コンピュータ実装された方法の特徴は、ソフトウェア又はファームウェアにおいて少なくとも部分的に実装することができると共に、コンピュータ実行可能命令などのプログラムコード手段の実行によってもたらされるデータ処理システム又はその他の処理手段上において実行することができることに留意されたい。ここでは、且つ、以下においては、処理手段という用語は、上述の機能を実行するように適切に適合された任意の回路及び/又は装置を有する。具体的には、上述の用語は、汎用又は特殊目的プログラム可能マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、用途固有の集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラム可能なロジックアレイ(PLA:Programmable Logic Array)、フィールドプログラム可能なゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)、グラフィカル処理ユニット(GPU:Graphical Processing Unit)、特殊目的電子回路など、或いは、これらの組合せを有する。
本開示は、上述の且つ以下における方法、それぞれがその他の態様の1つ又は複数との関連において記述されている利益及び利点のうちの1つ又は複数をもたらす、且つ、それぞれが本明細書において記述されているその他の態様の1つ又は複数との関連において記述された、且つ/又は、添付の請求項において開示された、実施形態に対応する1つ又は複数の実施形態を有する、更なる方法、システム、装置、及び製品手段を含む様々な態様に関する。
具体的には、本明細書において開示されている別の態様は、
-上述の、且つ、以下における、第1の態様による方法のステップを実行することにより、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップと、
-複数のトランスデューサから更なるセンサ信号を受け取るステップであって、受け取られた更なるセンサ信号は、ターゲット物体の誘発された運動の際のそれぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-受け取られた更なるセンサ信号に基づいて構造解析計算を実行するステップと、
を有する、コンピュータ実装された計測プロセスの実施形態に関する。
更なるセンサ信号は、意図された構造解析計算を実行するのに適した運動に基づいて取得することができる。一般に、更なるセンサ信号は、トランスデューサの空間的構成が決定された誘発された運動とは異なる、ターゲット物体の更なる誘発された運動の際のそれぞれのトランスデューサの運動を示しうる。更なる誘発された運動は、剛体運動に加えて、或いは、このかわりに、撓み運動を含みうる。実行されるべく意図されている構造解析に応じて、更なる誘発された運動は、すべての6つの自由度に沿った剛体運動を含んでいてもよく、或いは、これを含んでいなくてもよい。
本明細書において開示されている更に別の態様は、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法の実施形態に関し、この場合に、複数のトランスデューサは、トランスデューサの第1の組及びトランスデューサの第2の組を有しており、この方法は、
-ターゲット物体の運動を誘発するステップと、
-トランスデューサの第1及び第2サブセットからセンサ信号を受け取るステップであって、受け取られたセンサ信号は、それぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-第1サブセットのトランスデューサの空間的構成を取得するステップと、
-受け取られたセンサ信号及び第1サブセットのトランスデューサの取得された空間的構成から、第2サブセットのトランスデューの空間的構成を決定するステップと、
を有する。
いくつかの実施形態において、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成は、ターゲット物体の運動を誘発する前に、且つ/又は、センサ信号を受け取る前に、取得することができる。但し、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成が、受け取られたセンサ信号に基づいて決定される実施形態においては、第1サブセットのトランスデューサの空間的構成は、前記センサ信号の受け取りの後に取得されていることを理解されたい。
ターゲット物体の運動を誘発するステップは、例えば、ターゲット物体を手動で振り動かすことにより、且つ/又は、励起ハンマーによってターゲット物体を打撃することにより、ターゲット物体上に1つ又は複数の力を作用させるステップを有することができる。いくつかの実施形態において、運動は、すべての利用可能な自由度に沿った成分を含むことを要する。すべての6つの自由度に沿って運動可能であるターゲット物体の場合に、誘発された運動は、3つの直交方向に沿った成分と、3つの線形独立軸の周りの回転運動成分と、を含むことを要する。これを目的として、ターゲット物体は、物体が、3つの直交方向に沿った少なくとも小さな運動と、3つの線形独立軸の周りにおける少なくと小さな回転と、を実行しうるように、弾性バンドから吊り下げられていてもよく、空気クッション上において支持されていてもよく、或いは、その他の方法で支持されていてもよい。その他の実施形態において、ターゲット物体は、更に詳細に後述するように、その運動が1つ又は複数の自由度に沿って制約されるように、支持することができる。
本明細書において開示されている更に別の態様は、
-上述の、且つ、以下における、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法のステップを実行することにより、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップと、
-ターゲット物体の更なる運動を誘発するステップと、
-トランスデューサの第1及び第2サブセットから更なるセンサ信号を受け取るステップであって、受け取られた更なるセンサ信号は、前記誘発された更なる運動の際のそれぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-受け取られた更なるセンサ信号に基づいて構造解析計算を実行するステップと、
を有する計測プロセスの実施形態に関する。
具体的には、トランスデューサの空間的構成を決定する、という目的のために、撓みモードを回避又は少なくとも抑圧することが有利でありうるが、構造解析がそれに基づいて実行される誘発された更なる運動は、抑圧される必要はないと共に実際には構造解析の目的のために興味深いものでありうる、大きな撓み運動を含むこともできる。
本明細書において開示されている更なる別の態様は、データ処理システムが、上述の、且つ、以下における、コンピュータ実装された方法のステップを実行するようにするべく構成されたコンピュータプログラムの実施形態に関する。コンピュータプログラムは、プログラムコードがデータ処理システム上において実行された際に、データ処理システムが、上述の、且つ、以下における、コンピュータ実装された方法のステップを実行するようにするべく適合されたプログラムコードを有しうる。コンピュータプログラムは、コンピュータ可読ストレージ媒体上において保存されていてもよく、或いは、データ信号として実施されてもよい。ストレージ媒体は、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、CD-ROM、DVD、ハードディスクなどの、磁気又は光学ストレージ装置、及び/又はこれらに類似したものなどの、データを保存するための任意の適切な回路又は装置を有しうる。
本明細書において開示されている、更に別の態様は、本明細書において開示されているコンピュータ実装された方法のステップを実行するように構成されたデータ処理システムを有する計測システムの実施形態に関する。計測システムは、
-それぞれの無線又は有線信号接続を介して、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサのそれぞれのトランスデューサ出力信号に結合されるように構成された複数の入力チャネルと、
-例えば、手動的なデータ入力による、或いは、無線又は有線データ通信リンクを介した別の装置からの、第1サブセットのトランスデューサのそれぞれの空間的座標データ又は少なくとも第1サブセットのトランスデューサの間の空間的関係に関する情報の受け取りのために構成されたデータ入力インターフェイスと、
を更に有しうる。
計測システムは、複数の信号入力チャネルに結合された複数のトランスデューサの決定された空間的構成を示すディスプレイを有することができる。
本明細書において開示されている更なる別の態様は、ターゲット物体に跨って分散された複数の既定の計測場所において取り付け可能である複数のトランスデューサを有する計測組立体の実施形態に関する。計測組立体は、上述の、且つ、以下における、計測システムを更に有する。
上述の且つその他の態様については、以下の図面を参照して以下において記述されている実施形態から、明らかとなり、且つ、解明されることになろう。
計測組立体の概略ブロック図を示す。 計測組立体のトランスデューサの概略図を示す。 本説明を目的として使用される座標系の例を示す。 本明細書において開示されている計測プロセスの一例のフロー図を示す。 本明細書において開示されているトランスデューサの空間的構成を決定するコンピュータ実装されたプロセスの一例のフロー図を示す。 例示用のターゲット物体の計測された周波数応答関数を示す。 例示用のターゲット物体の計測された周波数応答関数を示す。 ターゲット物体の例示用の運動について決定された正規化された特異値の例を示す。 それぞれの加速度計の決定された空間的構成を示すターゲット物体の表示された3Dデジタルモデルを概略的に示す。 それぞれの加速度計の決定された空間的構成を示すターゲット物体の表示された3Dデジタルモデルを概略的に示す。 本明細書において開示されている、第2サブセットのトランスデューサ、具体的には、3軸加速度計、の空間的構成を決定するコンピュータ実装されたプロセスの一例のフロー図を示す。 そのモーションが制約されている、変形可能なターゲット物体の一例を示す。 その上部において取り付けられたトランスデューサを有するターゲット物体の一例の図を示す。 本明細書において開示されているプロセスの一例によって決定される、決定された空間的構成の位置及び向きの誤りを示す。 本明細書において開示されているプロセスの一例によって決定される、決定された空間的構成の位置及び向きの誤りを示す。
図1A~図1Cは、本明細書において開示されている計測組立体の一例を概略的に示している。具体的には、図1Aは、計測組立体の概略ブロック図を示しており、図1Bは、計測組立体のトランスデューサの概略図を示しており、且つ、図1Cは、本説明を目的として使用される座標系の例を示している。
計測組立体は、計測システム110と、ターゲット物体120に装着された、且つ、計測装置110に通信自在に結合された、複数の3軸加速度計100と、を有する。
3軸加速度計100は、例えば、いずれも、Bruel and Kjer Sound and Vibration Measurement, Nerum, Denmarkによって製造された4524、4524-B、又は4504型の3軸圧電加速度計を有することができる。当業者は、例えば、その他のタイプの加速度計などの、その他のタイプのトランスデューサが代替実施形態において使用されうることを理解するであろう。例えば、当然のことながら、代替肢においては、本発明を実装するべく、多数のその他の製造者からのその他のタイプの単軸又は多軸加速度計を使用することができる。加速度計の特定の構造的な詳細に応じて、1つ又は複数の圧電トランスデューサ要素101は、トランスデューサハウジング107の内側において取り付けられてもよく、この場合に、その特定の方向における加速度に比例した電圧又は電流などの、センサ信号を生成することにより、1つ又は複数のトランスデューサ要素は、加速度計との関係において3つの直交する空間的方向(本説明を目的として、i、j、k方向と表記されている)の特定の方向における加速度に応答している。従って、方向i、j、kは、加速度計の計測座標系を定義している。同様に、低ノイズ前置増幅器、フィルタ、A/Dコンバータ、電源などのような、様々なタイプの電子信号コンディショニング回路及び/又はメモリ装置が、適切な担持体上において、トランスデューサハウジング107の内側に取り付けられうる。電子信号コンディショニング回路は、それぞれの感度方向について、加速度計100の低インピーダンス及び恐らくは周波数成形された出力信号を提供するべく、1つ又は複数の圧電トランスデューサ要素のそれぞれの出力端子に結合されうる。加速度計ハウジング107は、例えば、湿度、機械的衝撃、埃、光、及び熱などのような様々な有害な環境汚染物質から、1つ又は複数のトランスデューサ要素を保護するべく、チタニウムなどの金属性の組成又は材料を有しうる。又、金属性の加速度計ハウジング107は、EMI遮蔽目的のためにも、有用でありうる。加速度計ハウジング107は、いくつかの異なるターゲット物体への加速度計100の装着又はフィッティングのために、取付クリップを支持する、いくつかの任意選択のスロット109a、109bを有する。加速度計ハウジング107の、下部の実質的に平坦な外側ハウジング表面(図においては、隠蔽されており―外側ハウジング表面101とは反対側に配置されている)は、直接又は間接的に、(例えば、適切な接着剤又は接着層を介して)ターゲット物体との物理的接触状態となっている。従って、加速度計ハウジング107の、下部の実質的に平坦な外側ハウジング表面は、ターゲット物体に対する接合又は結合表面として機能している。
3軸加速度計100は、共通接地端子と、それぞれ、3軸加速度計100の1つ又は複数のトランスデューサ要素の感度の対応する第1、第2、及び第3直交軸を表す加速度計i、j、k成分出力信号を搬送する3つの別個の出力信号端子と、を有する4ピンコネクタを有しうる電気コネクタ102を更に有する。
i成分出力信号は、第1平坦外側ハウジング表面101を通じて直交するように突出する加速度計の予め定義されたi方向における加速度計100の加速度を示している。同一の内容が、それぞれ、関連するターゲット物体の振動の真の3軸加速度計測値を提供するべく、j軸及びk軸に沿った加速度を示すj及びk成分出力信号についても適用される。ターゲット物体120は、例えば、自動車ボディ、航空機構造、列車構造、風力タービンブレード、衛星構造、エンジン、トランスミッションなど、或いは、これらの部品を有しうる。電気コネクタ102は、例えば、低ノイズの遮蔽ケーブルなどの適切なケーブルを介して、i、j、及びk成分出力信号を計測システム110に結合するべく、使用することができる。当業者は、実際の計測セットアップは、適切な電気配線を介して計測システムに結合された、例えば、20個超、或いは、場合によっては、100個超、などの、多数の、それぞれの3軸加速度計100を含みうることを理解するであろう。
計測システム110は、パーソナルコンピュータ又はその他の演算ハードウェアプラットフォーム上において実行される、様々なタイプのデータ取得ソフトウェアとの組合せにおいて、適切な加速度計計装システムを有しうる。具体的には、計測システムは、データ取得インターフェイス113、データ処理ユニット111、メモリ112、又はその他のデータストレージ装置、並びに、ユーザーインターフェイス114を有することができる。
データ取得インターフェイス113は、多数の3軸加速度計のそれぞれが、計測システムの特定の計測チャネルに結合されることを許容するべく、コネクタを含みうる。
データ処理ユニット111は、例えば、コンピュータ又はその他のデータ処理システムの適切にプログラミングされた中央処理ユニットであってよい。データ処理ユニット111は、ターゲット物体との関係において、且つ、加速度計100から受け取られたセンサ信号に基づいて、構造解析計算を実行する、構造解析ソフトウェアアプリケーションを実行するように更に構成することもできる。
ユーザーインターフェイス114は、計測チャネルのそれぞれのものの状態及び識別子のみならず、例えば、連番などの、それぞれの加速度計の識別及び状態情報をグラフィカルに描くように構成されたディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、加速度計の決定された位置及び向きを示すターゲット物体のデジタル3Dモデルの表示を更に許容することもできる。
計測システムは、3軸加速度計100のそれぞれのものの決定された空間的6次元位置及び向きデータ、並びに、任意選択により、その連番、及び/又は、ターゲット物体上における3軸加速度計100の加速度の、それぞれ、i、j、k成分を表す、それぞれの加速度計のi、j、k出力信号のそれぞれのものに(4つのピンコネクタ102を通じて)接続された特定の計測チャネルを有するそれぞれの加速度計に属するその他の情報を関連付け又はリンクしている。計測システムは、複数の別個のコンポーネントを含みうることを理解されたい。コンポーネントは、データ転送を許容するように、互いに通信自在に結合されていてもよい。例えば、計測システムは、トランスデューサからのセンサ信号を記録するように構成されたデータ取得システムと、記録されたセンタ信号を分析するように構成されたデータ処理システムと、を含みうる。
ターゲット物体との関係におけるトランスデューサの空間的構成を決定するプロセスのいくつかの実施形態に関する以下の説明を目的として、ターゲット物体120は、3D空間内において制限されてはいない状態において運動しうる剛体Ωとして見なすことができる。ボディの位置及び向きは、慣性グローバル座標系(GCS:Global Coordinate System)において定義されている。ボディ上において固定されたローカル座標系(LCS:Local Coordinate System)を定義しよう。ポイントPnにおいてボディに装着されたN個の3軸加速度計100を検討すれば、LCSにおけるこれらの座標は、
Figure 0007346462000001
である。図示の容易性を目的として、図1Cにおいては、単一の加速度計のみが明示的に示されているが、加速度計の数Nは、通常、1よりも大きく、具体的には、3よりも大きく、且つ、しばしば、10よりも大きく、或いは、場合によっては、1000よりも大きくなることを理解されたい。
それぞれの加速度計100は、(慣性)GCSとの関係において適切な加速度を計測しており、加速度ベクトルは、加速度計の計測軸に沿って計測された、その3つのスカラー成分を介して提供される。次いで、それぞれの加速度計の計測軸と関連する、N個の計測座標系(MCS:Measurement Coordinate System)を定義しよう。MCSの位置及び向きは、LCS内において固定されている。
LCSがターゲット物体上において固定されていることから、LCSの位置及び向きは、ターゲット物体が剛体として振る舞う際には、ターゲット物体の位置及び向きを十分に特徴付けている。任意の時点tにおいて、GCSにおいて付与された状態において、ベクトル
Figure 0007346462000002
であり、
Figure 0007346462000003
は、GCS内のLCSの位置及び向きを完全に記述しており、即ち、このベクトルは、ターゲット物体と関連するローカル座標系の空間的構成を記述している。ここで、
Figure 0007346462000004
は、LCSの原点の半径ベクトルであり、且つ、θ1(t);θ2(t);θ3(t)は、GCSをLCSに移行させる連続的な回転を定義する、3つのオイラー角である。
オイラー角の異なる定式化が存在しており、本明細書においては、我々は、Tait-Bryanのx-y’-x’’表記法(航海又はカルダン角とも呼称される:ヨー、ピッチ、及びロール)を使用している。GCS内のポイントPの座標が、{r}Gであり、且つ、LCS内においては、{rL}であり、且つ、GSC及びLCS原点が一致しているとしよう。その結果、座標{rL}は、まずは、θ1によるGCSのz軸の周り、次いで、θ2による新しいy軸の周り、そして、最後に、θ3による新しいx軸の周り、という3つの連続的な回転として取得することが可能であり、
Figure 0007346462000005
ここで、それぞれの回転は、回転行列による半径ベクトルの事前乗算により、表されている。組み合わせられた3つの回転行列は、単一の回転行列{RGL}をもたらす。LCSからGSCへの逆座標変換は、
Figure 0007346462000006
として提示することが可能であり、この場合に、以下のとおりである。
Figure 0007346462000007
この場合の第2の式の理由は、回転行列が直交行列であるからである。
回転行列を使用することにより、GSC内のポイントPnにおいて配置された加速度計の座標は、その両方が時間依存性を有する、GCS内におけるその平行運動
Figure 0007346462000008
と回転の合計として提示することが可能である。
Figure 0007346462000009
このポイントにおいて計測される加速度ベクトルは、以下のようになる。
Figure 0007346462000010
ポイントPnに装着された3軸加速度計は、加速度計と関連するMCSの軸に投射された加速度ベクトル(5)に対応する、3つの信号
Figure 0007346462000011

Figure 0007346462000012
、及び
Figure 0007346462000013
を提供しており、
Figure 0007346462000014
ここで、{in(t)}G、{jn(t)}G、及び{kn(t)}Gは、GCS内において提示されているMCSの場所(ort)である。GCS内における場所の座標は、一連の、まずは、LCSへの、且つ、次いで、GSCへの、MCSの連続的な回転として取得することが可能であり、
Figure 0007346462000015
ここで、
Figure 0007346462000016
であり、且つ、
Figure 0007346462000017
は、ポイントPnにおいて取り付けられた加速度計と関連するLCSからMCSへの回転を表す行列である。
これは、オイラー角の組
Figure 0007346462000018

Figure 0007346462000019
、及び
Figure 0007346462000020
を使用することにより、(2)と類似した方式により、構築することが可能であり、
Figure 0007346462000021
ここで、
Figure 0007346462000022
であり、且つ、
Figure 0007346462000023
である。
(5)及び(7)を(6)に代入し、且つ、行列の形態を書き換えることにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000024
一般性の喪失を伴うことなしに、我々は、まず、ボディが休止状態にある際に、LCSは、GCSと一致している、と仮定することが可能であり(さもなければ、GCSをLCSの初期場所まで運動させるべく、余分な平行運動及び回転を適用することが可能であり、且つ、次いで、逆変換を結果に適用することができる)、
Figure 0007346462000025
である。
次に、その初期位置に関するボディの運動が小さいものと仮定しよう。
Figure 0007346462000026
ここで、εは、付加された項の大きさのレベルを示すためのブックキーピング装置として使用されている。
(2)を(9)に代入し、且つ、2回にわたって微分することにより、結果がテイラー級数に展開され、その結果、以下が得られうる。
Figure 0007346462000027
ε2以上の大きさのレベルを有する項を省略し、且つ、再構成することにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000028
(12)における2つの行列は、時間不変3×6行列
Figure 0007346462000029
に組み合わせることが可能であり、その要素は、LCSからMCSへの回転を提供する3つのオイラー角を使用することにより、提示される、LCS内において付与されたポイントPnの座標の非線形関数と、加速度計の向きと、である。
Figure 0007346462000030
これらのパラメータのいずれもが、小さいと仮定されてはいないことに留意されたい。
要すれば、小さなモーションのケースにおいて、n番目の3軸加速度計によって計測される信号は、時間において2回にわたって微分された、行列[βn]及びベクトル{C(t)}の積として近似することができる。
Figure 0007346462000031
式を短縮するべく、ベクトル
Figure 0007346462000032
を導入すれば、これにより、式(14)は、以下のようにコンパクトになる。
Figure 0007346462000033
従って、一般的に、加速度計による、計測された加速度は、前記トランスデューサと関連するトランスデューサ伝達率行列から、且つ、ターゲット物体のローカル座標系の、時間との関係において2回にわたって微分された、空間的構成から、演算することができる。トランスデューサ伝達率行列は、ターゲット物体のローカル座標系との関係における前記加速度計の計測座標系の空間的構成を表している。
図2は、本明細書において開示されている計測プロセスの一例のフロー図を示している。計測プロセスは、例えば、図1A~図1Cとの関連において記述されている組立体を使用することにより、実行することができる。
初期ステップS10において、例えば、図1A及び図1Cにおいて示されている物体120などの、構造解析の実行を要するターゲット物体が、試験サイトにおいて取り付けられている。取付のタイプは、その容積、質量、及び構造的完全性などの、ターゲット物体の特性に、且つ、例えば、実行されるべき構造解析のタイプなどの取得対象の計測値の目的に、依存していることを理解されたい。例えば、ターゲット物体が、ゴムバンジー及び/又は空気まくら上において取り付けられている際には、任意の方向における、その剛体モーションは、実質的に制限されてはいない状態において留まっている。但し、いくつかの実施形態においては、ターゲット物体の剛体モーションを部分的に制限する取付が望ましい場合もあることを理解されたい。
後続のステップS20において、ターゲット物体の運動を記録しうるように、例えば、図1Bに示されている、3軸加速度計などの、加速度計などの複数のトランスデューサがターゲット物体に取り付けられている。例えば、トランスデューサは、例えば、適切な取付要素、接着剤、又はこれらに類似したものにより、ターゲット物体の表面に跨って分散されてもよく、且つ、これに装着されてもよい。トランスデューサは、ターゲット物体との関係におけるトランスデューサの第1サブセットの、空間的構成、即ち、位置及び向き、が、判明する、或いは、例えば、計測される、などのように、手動的に決定されるように、取り付けられている。例えば、第1サブセットのトランスデューサは、ターゲット物体の容易に認識可能な位置において位置決めされてもよく、且つ、例えば、それぞれのエッジ、コーナー、又は類似の表面特徴におけるもの、などのように、ターゲット物体の容易に認識可能な方向的特徴とアライメントされてもよい。基準トランスデューサの位置は、LCSとの関係における、その座標として提供されてもよい。LCSとの関係における基準トランスデューサの向きは、向きを定義するための任意の適切な表記法を使用することにより、提供されてもよい。例えば、これらは、z-y’-x’’表記法に準拠した3つのTait-Bryan角として提供されてもよい。これらの角度は、基準トランスデューサのLCSからMCSへの連続的な回転に対応している。一般に、基準トランスデューサによって取り囲まれたエリアが、ターゲット物体の大部分をカバーするように、基準トランスデューサを位置決めすることが好ましくありうる。更に詳細に後述するように、いくつかの実施形態においては、その完全な空間的構成ではなく、基準トランスデューサの間の空間的関係に関する情報のみ(例えば、互いからのその相互距離)の入力が必要とされうる。
トランスデューサが3軸加速度計を有する際には、第1サブセットは、好ましくは、まっすぐなラインに沿って位置決めされてはいない、少なくとも3つの3軸加速度計を有する。本説明を目的として、第1のサブセットの加速度計は、基準速度計とも呼称することとする。
ステップS30において、例えば、図1の実施形態の計測システム110などの、計測システムが初期化されている。これを目的として、トランスデューサは、計測システムのデータ取得インターフェイスに通信自在に接続されている。更には、基準トランスデューサの既知の空間的構成(或いは、少なくとも、その空間的関係に関する情報)が、計測システムに入力されてもよい。又、例えば、CADモデル及びFEモデル、或いは、これらに類似したものなどの、ターゲット物体のデジタルモデルが、計測システムのメモリに読み込まれてもよい。最後に、例えば、調節可能な減衰、フィルタパラメータ、及び/又はこれらに類似したものなどの、計測システムによって実行されるべき信号処理の1つ又は複数の動作パラメータが設定されてもよい。例えば、まずは、取得されたセンサ信号に適用されるべき高域通過フィルタの値が、例えば、0.7Hzなどの、1Hz未満のような、小さな値に設定されてもよい。適切な値は、特定のデータ取得システム及び/又は試験対象のターゲット物体の特性に依存しうることを理解されたい。
いくつかの実施形態において、パラメータのいくつかは、初期計測値に基づいて設定されてもよい。具体的には、基準トランスデューサではない、トランスデューサの空間的構成を決定することを目的として、ターゲット物体の運動の剛体モードと関連する周波数を維持しつつ、ターゲット物体の運動の撓みモードに関連する周波数を抑圧するように、センサ信号をフィルタリングすることが望ましい場合がある。
これを目的として、ターゲット物体は、例えば、モードハンマー、ハンマー様の物体を使用することにより、或いは、別の適切な方式により、励起することができる。計測システムは、例えば、モードハンマー又はハンマー様の物体の衝撃に応答して、などのように、励起に応答して、トランスデューサからセンサ信号を取得することができる。このステップは、例えば、それぞれの励起ポイントにおいて、複数の励起について、反復されてもよい。プロセスは、すべてのトランスデューサについて周波数スペクトル又は周波数応答関数を演算することができると共に、最低撓みモードの固有周波数及び最高剛体モードの固有周波数を推定することができる。次いで、プロセスは、トランスデューサの空間的構成を決定することを目的として、後続のセンサ信号に適用されるべき低域通過フィルタのカットオフ周波数を推定することができる。具体的には、カットオフ周波数は、低域通過フィルタが剛体モーションに関する情報を維持することになるが、ターゲット物体の撓みモーションを排除することになるように、選択することができる。更には、次いで、計測システムのデータ取得部分は、既定の閾値超であるサンプリング周波数によって記録を実施するように構成することができる。閾値は、例えば、低域通過フィルタのカットオフ周波数の2.56倍などのように、低域通過フィルタの決定されたカットオフ周波数に応じて選択することができる。
ステップS40において、プロセスは、トランスデューサからセンサ信号を取得している。これを目的として、ターゲット物体の運動、具体的には、剛体運動を誘発することができると共に、誘発された運動に応答するセンサ信号を取得することができる。
具体的には、データ取得が開始されてもよく、且つ、すべての6つの自由度(3つの平行運動及び3つの回転運動自由度)を経験するような方式により、ターゲット物体が振れ動くようにすることができる。これは、例えば、手で吊り下げられた物体を振り動かすことにより、或いは、非常にソフトな先端を有する重いハンマーを使用することにより、などのように、手動的に実行することができる。剛体モードの共振周波数は、通常、非常に低いことから、加速度信号内において十分な信号対ノイズ比を得るように剛体モードを励起することは、困難でありうるであろう。従って、例えば、6つの方向のそれぞれにおいて少なくとも20~40回の振れに基づいて、などのように、6つの自由度のそれぞれにおいて複数の振れに基づいて十分なデータを記録することが有利でありうる。取得されたセンサ信号は、時系列の計測値として表すことができる。いくつかの実施形態において、第1サブセットのトランスデューサの空間的関係のみが、まず、入力された場合には、このステップは、第1セットのトランスデューサの完全な空間的構成の演算によって後続されうる。
後続のステップS50において、プロセスは、基準トランスデューサの既知の空間的構成から、且つ、取得されたセンサ信号から、基準トランスデューサではない、トランスデューサの空間的構成を演算している。トランスデューサの空間的構成を演算するための演算的プロセスの一例については、図3を参照して、以下において詳述することとする。以下の説明から明らかとなるように、演算の一部分として、プロセスは、望ましい精度によってすべてのトランスデューサの空間的構成を演算するべく、取得されたデータが、適している、或いは、十分である、程度を検出することができる。プロセスは、このような演算が可能ではない場合には、ユーザーに警告することができる。次いで、ユーザーは、例えば、信号対ノイズ比を改善するように、更に多くのデータを取得することにより、例えば、低域通過フィルタのカットオフ周波数などの、パラメータのいくつかを再調節することにより、或いは、(基準加速度計を定位置において維持しつつ)加速度計をその他の場所に移動させ、且つ、計測を反復することにより、データ取得を反復することができる。
すべてのトランスデューサの空間的構成が決定されたら、プロセスは、意図された構造解析のために、実際のデータ取得に進むことができる。これを目的として、ステップS60において、更なるデータが取得されうる。具体的には、ターゲット物体は、撓み及び剛体モードの両方を励起するように運動させられてもよく、且つ、すべてのトランスデューサからの更なるセンサ信号が取得されてもよい。このステップにおいては、撓みモードを抑圧するための以前の低域通過フィルタリングを省略することができる。
ステップS70において、プロセスは、取得された更なるデータに基づいて、且つ、すべてのトランスデューサの既知の且つ決定された空間的構成に基づいて、望ましい構造解析演算を実行することができる。一般的に、構造解析という用語は、力が、印加された際の、且つ、特に、動的に印加された際の、ターゲット物体の振る舞いに関する情報を結果的にもたらす、記録されたトランスデューサ信号に基づいた任意の演算方法を包含するものと解釈されたい。構造解析の例は、動的変位、時間履歴の分析、及びモード分析、振動分析などを含みうる。いくつかの実施形態において、構造解析は、例えば、モード形状及び周波数を算出するように、有限要素分析を含みうる。
図3は、本明細書において開示されている、トランスデューサ、特に、3軸加速度計、の空間的構成を決定するためのコンピュータ実装されたプロセスの一例のフロー図を示している。プロセスは、例えば、図1Aとの関連において記述されている、計測システム110によって実行することができる。
初期ステップS51において、プロセスが、入力データを受け取っている。具体的には、プロセスは、それぞれの基準加速度計の位置及び向きを受け取っている。例えば、位置は、LCSに関連する基準加速度計の座標として受け取られてもよい。それぞれの基準加速度計の向きは、z-y’-x’’表記法に準拠した、3つのTait-Bryan角として受け取られてもよい。角度は、基準加速度計の、LCSからMCSへの連続的な回転に対応している。位置及び向きは、手動的に入力されていてもよく、別の自動化された手順によって決定されていてもよく、或いは、基準トランスデューサの間の空間的関係の入力された情報に戻づいて、或いは、センサ信号に基づいて、演算されていてもよい。
プロセスは、例えば、図2のプロセスのステップS40において取得された記録などの、ターゲット物体の誘発されたモーションに応答して記録された、すべての加速度計のセンサ信号を更に受け取っている。プロセスは、加速度計が計測の際に接続される、データ取得インターフェイスのチャネルテーブルと、基準加速度計に対応するチャネル、即ち、第1サブセットの加速度計に対応するチャネル及び第2サブセットの加速度計に対応するチャネル、に関する通知と、を更に受け取ることができる。
プロセスは、図2のプロセスのステップS30との関連において記述されている、低域通過フィルタのカットオフ周波数などの、更なる情報を更に受け取ることができる。
後続のステップにおいて、プロセスは、第2サブセットの加速度計の空間的構成を演算している。それぞれのステップについて説明する前に、第2サブセットの加速度計の位置及び向きの計算の全体的な方法について、更に詳細に説明することとする。トランスデューサの第1サブセットが、組
Figure 0007346462000034

からのR個の基準加速度計を有していると仮定し、我々は、これらを基準セットと呼称する。基準セットのすべての加速度計の位置及び向きは、既知である。組内のすべての加速度計用の式(15)を積層することにより、以下が得られ、
Figure 0007346462000035
この場合に、行列
Figure 0007346462000036
は、トランスデューサ伝達率行列とも呼称することとする。基準加速度計用のトランスデューサ伝達率行列は、(13)から判明する。それぞれのトランスデューサ伝達率行列は、対応するトランスデューサのセンサ信号を、ターゲット物体を表す剛体(即ち、加速度計)の(即ち、ターゲット物体と関連するローカル座標系LCSの)位置及び向きの第2導関数のベクトルに関連付けている。加速度計信号{ar(t)}は、基準加速度計について入手可能である。この結果、ベクトル
Figure 0007346462000037
を計測された加速度の最小二乗平均として推定することが可能であり、
Figure 0007346462000038
ここで、シンボル
Figure 0007346462000039
は、疑似逆行列を表記している。
行列
Figure 0007346462000040
は、基準加速度計のトランスデューサ伝達率行列から構築されており、これは、3R行と、6列と、を有する。式(17)が解決可能となるには、行列
Figure 0007346462000041
は、フルランクであることを要し、従って、これは、少なくとも6つの行を有することを要する。但し、2つの3軸基準加速度計(R=2)は、フルランクの
Figure 0007346462000042
行列を構築するには、十分でなく、且つ、少なくとも3つの基準加速度計(R=3)が必要とされる(且つ、これらは、まっすぐなライン上において配置されることにならない)。
上述の条件が充足され、且つ、
Figure 0007346462000043
が、(17)を使用することにより、取得されうると仮定しよう。同一のボディに装着された、且つ、組
Figure 0007346462000044
からのものと同期した状態において計測している、加速度計の別の組
Figure 0007346462000045
を検討しよう。加速度計読取は、入手可能であるが、これらの位置及び向きは、未知である。それぞれの加速度
Figure 0007346462000046
ごとに、その読取は、
Figure 0007346462000047
に対する線形依存性を有しており、(15)を参照されたい。
Figure 0007346462000048
(12)から、行列[βq]は、
Figure 0007346462000049
の関数であり、且つ、この3×6行列のそれぞれの要素について、分析(非線形)式が入手可能である、ということになる。
未知の
Figure 0007346462000050
について解決することにより、組
Figure 0007346462000051
からの任意の加速度計の位置及び向きを取得することができる。
この(非線形)問題を解決する別の方法が可能である。以下において、非線形問題を解決する方法の2つの例について開示する。
方式1
上述のように、(18)内の行列[βq]は、伝達率行列として見なすことが可能であり、これは、複数入力複数出力(MIMO:Multiple Input Multiple Output)モード分析から既知のエスティメータ、即ち、H1、HV、又はHSのうちの1つを使用することにより、計測された{aq(t)}及び推定された
Figure 0007346462000052
から推定することができる(例えば、J. S. Bendat, A. G. Piersol, “Engineering applications of correlation and spectral analysis”, John Wiley & Sons, Inc., 1980を参照されたい)。
Figure 0007346462000053
においてサンプリングされた信号の場合に、加速度計読取及び
Figure 0007346462000054
を行列として提示すれば、以下のとおりであり、
Figure 0007346462000055
従って、(17)は、以下のようになる。
Figure 0007346462000056
最も単純なH1エスティメータに従うことにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000057
次式を要素ごとに同等と見なすことにより、
Figure 0007346462000058
6つの未知数について18個の一次方程式を解くことができる。加速度計読取は、ノイズによって汚染されていることから、これは、[ε]の要素
Figure 0007346462000059
或いは、その基準のいくつかを極小化する、行列方程式(22)内の要素のベストフィットを生成する、このような
Figure 0007346462000060
を見出す最適化問題として定式化することができる。
方式2
伝達率行列の18個の要素をフィットする代わりに、計測された時間履歴をフィットすることができる。以下を検討してみれば、
Figure 0007346462000061
ここで、
Figure 0007346462000062
は、変数のベクトル
Figure 0007346462000063
について演算された加速度計qの推定された読取である。計測された信号と推定値の間の不一致は、以下のとおりであり、
Figure 0007346462000064
且つ、左手側の行列の行は、加速度計のx-、y-、及びz-計測軸の予測誤差として見なすことができる。それぞれの計測軸のスカラーフィット誤差は、二乗平均として特徴付けすることが可能であり、
Figure 0007346462000065
この場合に、式(26)の左手側は、変数のベクトル{v}の正のスカラー関数であり、これは、以下の正のスカラー関数に組み合わせることができる。
Figure 0007346462000066
この結果、極小化問題は、次式として定式化することができる。
Figure 0007346462000067
これは、例えば、加速度計の位置がターゲット物体の外側にはならない、且つ、オイラー角が通常は次式によって制約されている、などの、可能な制約を提示している。
Figure 0007346462000068
上述の2つの方式のそれぞれは、スタンドアロン方式として、個別に利用することができる。或いは、この代わりに、両方の方式は、組合せにおいて利用することもできる。上述の方式1は、相対的に高速に収束しうるが、方式2は、相対的に正確な推定値を結果的にもたらしうる。従って、いくつかの実施形態において、方式1は、初期推定値を演算するべく使用されうる一方で、方式2は、方式1の出力を高度化するべく使用されうる。
一般に、上述の方法は、いくつかの仮定を実施している。具体的には、上述の方法は、ターゲット物体が剛体として運動している、誘発された運動の変位が小さい、且つ、ターゲット物体がすべての6つの自由度において運動している、と仮定している。
本明細書において開示されている方法の実施形態の精度は、上述の仮定が実際の計測状況において充足される程度に依存している。
以下、これについて更に詳細に説明することとする。
通常の計測状況において、ターゲット物体は、理想的な、制限されてはいない剛体として運動してはいない。但し、ターゲット物体が、例えば、自由-自由状態における物体の力学をモデル化するべく、ソフトバンジー及び/又は空気まくらによって支持されている際には、多くの計測シナリオが存在している。これは、物体のFEモデルの検証/チューニングのために実施される、実験的なモード分析(EMA:Experimental Modal Analysis)用の通常のシナリオである。支持の剛性の選択は、剛体モードの周波数(物体の慣性プロパティ及び支持の剛性によって定義される)と撓みモード共振(物体の剛性に依存している)の最良の分離に基づいたものであってもよく、例えば、図4A~図4Bに示されているように、これをチェックするべく、サンプルの周波数応答関数(FRF:Frequency Response Function)又は加速度計の自己スペクトルを使用することができる。図4Aは、0~900Hzの周波数範囲におけるターゲット物体のFRFを示している一方で、図4Bは、0~50Hzの周波数範囲におけるFRFの拡大図を示している。図4A~図4Bからわかるように、最低撓みモードは、約462HZにおいて発生している一方で、最高剛体モードは、約6.5HZにおいて発生している。従って、撓みモードと剛性モードの間の良好な分離が実際に可能である。従って、低域通過フィルタを適用し、且つ、最高剛体モード超において、且つ、最低撓みモード未満において、そのカットオフ周波数を設定することにより、応答の撓み成分を大幅に減衰させることが可能であり、且つ、剛体モーション用の仮定を充足することができる。
すべての6つの自由度におけるターゲット物体の運動に関連し、(18)を解決する、すべての6つの未知数を見出すには、行列
Figure 0007346462000069
は、フルランクであることを要する(即ち、そのランクは、6に等しいことを要する)。式(17)は、(19)と同様に、サンプリングされた加速度の信号について、以下のように書き換えられる。
Figure 0007346462000070
Sylvesterの不等式によれば(Matrix Cookbookを参照されたい)、以下のとおりである
Figure 0007346462000071
Figure 0007346462000072
のランクについては、既に説明済みであり、適切な方式によって基準加速度計を配置することにより、この行列のフルランクが容易に実現可能である(これは、まっすぐなラインに沿って取り付けられてはいない、3つ以上の基準加速度計であることを要することを思い出して頂きたい)。そして、
Figure 0007346462000073
がフルランクである場合には、その疑似逆行列も、フルランクであり、
Figure 0007346462000074
である。
従って、
Figure 0007346462000075
は、
Figure 0007346462000076
のフルランク用の必要な条件である。これを実現するべく、ターゲット物体は、すべての6つの自由度においてモーションを経験することを要し、且つ、データ取得の際にすべての6つの方向においてモーションを経験するような方式により、特別な注意が、ターゲット物体の励起に対して払われることを要する。
低域通過フィルタを適用した後に、
Figure 0007346462000077
の特異値をチェックすることにより、この仮定が充足される方式をチェックすることが可能であり、これについては、後述することとする。
式(11)を得るべく、我々は、平行運動及び回転運動変位が小さいものと仮定している。実際には、この仮定は、回転変位θが、
Figure 0007346462000078

Figure 0007346462000079
を充足するべく十分に小さい際に、充足され、これは、
Figure 0007346462000080
である場合に、最大で小数点以下2桁まで、充足される、ことが見出された。同一の大きさを得るべく、平行運動変位dは、
Figure 0007346462000081
である範囲内にあることを要し、この場合に、lは、ターゲット物体のなんらかの特徴的な長さである。
その一方で、加速度計信号の良好な信号対ノイズ比を保証する、いくつかの妥当な変位が励起されることを要し、これは、非常に低い周波数においては、実現が困難でありうることに留意されたい。
本発明者らは、ターゲット物体がすべての6つの方向において手で運動させられた際にターゲット物体を励起することで、或いは、これをソフトな先端を有する相対的に重いハンマーによって励起することで十分であることを見出した。ハンマーを使用する際には、ランダム方向における多くのポイントにおいて物体を打撃することが有用であることが見出された。この結果、構造は、その初期位置の周りにおいて発振を経験することになり、これは、この仮定を充足するための非常に有用な方式であると考えられる。
再度図3を参照すれば、ステップS52において、プロセスは、決定されたカットオフ周波数を使用することにより、受け取られたセンサ信号の低域通過フィルタリングを実行している。
ステップS53において、プロセスは、ターゲット物体の誘発された運動が、剛体モーションとして表現されうるかどうか、並びに、モーションがすべての6つの自由度において発生しているかどうか、を検証している。これを目的として、プロセスは、すべての加速度計信号との関係において[a(ti)]の特異値を演算することができると共に、特異値#6及び#7の間の差及び/又は比率が既定の閾値超であるかどうかを決定することができる。図5は、ターゲット物体の例示用の運動について決定された正規化済みの特異値の例を示している。特異値#6及び#7の間のギャップは、矢印551によって示されている。
誘発された運動が上述の基準を充足している場合には、プロセスは、S54に進む。さもなければ、プロセスは、例えば、運動を誘発するステップを反復する(例えば、図2のプロセスのステップS40に戻る)ようにユーザーに指示するなどの、適切なエラーメッセージと共に、戻っている。
ステップS54において、プロセスは、(例えば、特異値分解と、これに続く切り捨てを実行することにより)6個超の特異値に対応するデータを除去し、基準の間の最大距離が1となるように座標をスケーリングし、且つ、式(16)を使用することにより、行列
Figure 0007346462000082
を演算している。
ステップS55において、プロセスは、演算された行列
Figure 0007346462000083
の状態数を既定の閾値と比較している。状態数が閾値超である場合には、プロセスは、基準加速度計の異なる配置、即ち、まっすぐなラインから相対的に大きく変位した配置、を選択するように(例えば、図2のプロセスのステップS20に戻るように)、且つ、データ取得を反復するように、ユーザーに指示する適切なメッセージと共に、戻っている。さもなければ、プロセスは、ステップS56に進む。
ステップS56において、プロセスは、式(17)を利用することにより、ターゲット物体のローカル座標系の加速度を演算している、即ち、プロセスは、
Figure 0007346462000084
を演算している。上述のように、このステップは、一次方程式の系の最小二乗解を演算するステップを含みうる。
ステップS57において、プロセスは、第2サブセットの加速度計のそれぞれのものの空間的構成、即ち、それぞれの非基準加速度計の位置及び向き、を演算している。第2サブセットの加速度計の空間的構成を演算する方法の一例については、図7を参照して更に詳細に後述することとする。
すべての基準加速度計の空間的構成が演算された際に、プロセスは、ステップS58に進み、ここで、すべての座標が、再スケーリングにより、オリジナルのスケーリングに戻されている。
ステップS59において、プロセスは、後続の計測の際に使用される、決定済みの空間的構成を保存している。又、プロセスは、例えば、図6A~図6Bにおいて示されているように、例えば、グラフィカルユーザーインターフェイスを介して、結果をユーザーに提示することもできる。図6Aは、それぞれの加速度計の決定された空間的構成を示すターゲット物体の表示された3Dデジタルモデルを概略的に示している。図6Bは、表示された3Dデジタルモデルの一部分の拡大図を示している。
図7は、本明細書において開示されている、第2サブセットのトランスデューサの、具体的には、3軸加速度計の、空間的構成を決定するコンピュータ実装されたプロセスの一例のフロー図を示している。プロセスは、例えば、図1Aとの関連において記述されている計測システム110によって実行することができる。
初期ステップS571において、プロセスは、式(21)を使用することにより、伝達率行列
Figure 0007346462000085
を演算している。
ステップS572において、プロセスは、例えば、基準加速度計の位置の平均として、開始ポイントを演算している。
ステップS573において、プロセスは、例えば、ニュートンの方法を使用することにより、未知の位置及び向きの初期推定を演算している。
ニュートンの方法が収束した場合には、プロセスは、ステップS575に進み、そうではなくて、方法が収束しない場合には、プロセスは、ステップS574に進み、ここで、プロセスは、ランダムな変位を開始点に追加し、且つ、ステップS573に戻っている。アルゴリズムが、既定数の試みの後に(例えば、5~10回の試みの後に)収束しない場合には、プロセスは、誤りによって現時点のアクセレレータにマーキングし、且つ、次の加速度計に進む。誤りによってマーキングされた加速度計は、再位置決めされなければならない場合もあり、或いは、それらの位置が、手動で決定されなければならない場合もある。
ステップS575において、プロセスは、現時点の加速度計の演算済みの位置及び向きを保存している。
任意選択により、プロセスが更なる極小化ステップS576を実行する際には、結果の精度が更に改善されうることが見出された。具体的には、追加の極小化ステップは、開始ポイントとして、ニュートンの方法の結果を使用してもよく、例えば、式(29)を使用することにより、制約の組を生成してもよく、且つ、例えば、式(28)において定義されている適切な目的関数を極小化する極小化アルゴリズムを実行してもよい。最適化問題(28)は、6つの変数
Figure 0007346462000086
の強力な線形関数であると共に、後の3つの変数において周期的である、関数
Figure 0007346462000087
を極小化するべく試みている。極小化は、線形制約によって拘束されている。極小化は、例えば、MATLAB(登録商標)のFMINCONの使用などの、任意の適切なルーチンにより、実行することができる。このルーチンは、関数及び制約のタイプに応じて、最適化方法を自動的に選択している。この特定の最適化問題の場合には、Jacobian及びHessian(変数との関係における第1及び第2導関数)を提供するニーズは、存在していない。但し、感度を必要としている別の最適化アルゴリズムを使用するケースにおいては、これらは、容易に取得されうる。目的関数の値が、極小化の後に、相対的に小さくなった場合には、プロセスは、最適化結果を位置及び向きの最終的な推定値として保存することができる。プロセスは、例えば、フィットの相対誤差などの、結果の品質インジケータを更に保存することができる。
上述の方法に対する多数の変形が可能であることを理解されたい。以下においては、トランスデューサの空間的構成を決定するプロセスの一代替実施形態について説明することとする。上述の実施形態は、基準加速度計の位置及び向きの知識に依存しており、少なくとも3つ加速度計が、既知の座標を有する位置において取り付けられなければならず、且つ、例えば、GCSに対して、慎重にアライメントされなければならない。基準加速度計の場所/向きにおける精度が、その他の加速度計の結果的に得られる位置/向きに直接的に影響を及ぼしている。以下において提示されているプロセスの実施形態においては、基準加速度計の位置及び向きを決定する要件が大幅に緩和されており、これにより、その間の距離により、正確な基準加速度計の位置及び向きのニーズが置換されている。従って、この実施形態においては、図2のプロセスのステップS20において、ターゲット物体上において取り付けられた基準加速度計の間の相対距離のみが決定される。この実施形態は、基準なし環境とも呼称することとする。その他の基準なし実施形態に対する入力としては、相対距離の代わりに、トランスデューサの間のその他の空間的関係が使用されうることを理解されたい。
3つの基準加速度計の間の距離が提供された状態において、方法は、これらのうちの1つに装着されたLCS内におけるその位置及び向きを出力している。方法の出力は、上述の方法に対する入力として見なすことが可能であり、従って、同一のデータセットに基づいて、すべてのその他の加速度計の位置及び向きを取得することができる。
これを目的として、3D空間内において制限されていない状態において運動しうる変形不能なターゲット物体上に取り付けられた3つの3軸加速度計を検討しよう。ターゲット物体が、すべての6つの自由度において小さな変位を経験するものと仮定しよう。更には、加速度計を文字
Figure 0007346462000088

Figure 0007346462000089
、及び
Figure 0007346462000090
によってマーキングしよう。以前と同一の表記法を使用することにより、加速度計のLCSをMCSに回転させる、LCS内におけるその座標及び(z-y’-x’’表記法を使用する)3つのTait-Bryan角を使用して、それぞれの加速度計の位置及び向きを定義しよう。利便を目的として、ベクトル
Figure 0007346462000091
を使用しよう。ここで、
Figure 0007346462000092
は、
Figure 0007346462000093

Figure 0007346462000094
、又は
Figure 0007346462000095
のいずれかである。次に、加速度計
Figure 0007346462000096
の初期位置をLCSの原点として選択し、且つ、その初期向きにおける加速度計
Figure 0007346462000097
のMCSをLCSの向きとして選択しよう。この結果、
Figure 0007346462000098
である。
加速度計の読取が入手可能であって、
Figure 0007346462000099
であり、且つ、我々は、この9つの信号の組を2つの組に分割することが可能であり、
Figure 0007346462000100
この場合に、
Figure 0007346462000101
であり、且つ、
Figure 0007346462000102
であり、この説明を目的として、我々は、第1の組を基準セットと呼称し、且つ、第2の組を試験セットと呼称することとする。
(29)によれば、両方の組内の加速度を
Figure 0007346462000103
ベクトルから推定することができる。
Figure 0007346462000104
第2の式から
Figure 0007346462000105
を隔離し、且つ、第1のものに代入することにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000106
行列[βr]及び行列[βq]の要素は、加速度計(13)の位置及び向きに依存しており、且つ、
Figure 0007346462000107
及び
Figure 0007346462000108
として記述することができる。任意の
Figure 0007346462000109
及び
Figure 0007346462000110
の場合に、試験セット信号は、次式として、基準セット信号から推定することが可能であり、
Figure 0007346462000111
ここで、行列
Figure 0007346462000112
は、基準セットからの信号と試験セットからの信号の間の伝達率行列として解釈することができる。
試験セットからの予測されたj番目の信号と対応する計測された信号の間の差は、以下のとおりである。
Figure 0007346462000113
サンプリングされた形態において、
Figure 0007346462000114
であり、この場合に、時間サンプルは、
Figure 0007346462000115
である。この結果、差は、その二乗平均により、特徴付けることが可能であり、
Figure 0007346462000116
且つ、すべての3つの試験チャネルについて、以下のとおりである。
Figure 0007346462000117
いまや、極小化問題を次式として定式化することができる。
Figure 0007346462000118
(40)における制約は、加速度計位置がターゲット物体寸法の外側において求められることを許容していない幾何学的制約と、オイラー角に関する制約(29)と、である。
本発明者らは、積
Figure 0007346462000119
は、線形スケールに対して不変である、即ち、
Figure 0007346462000120
及び
Figure 0007346462000121
におけるすべての線形寸法が同一のスカラーによって乗算された場合に、結果的に得られる行列積は、同一である、と考えている。直観的に、線形距離を計測する際には、例えば、インチ又はミリメートルなどの異なる線形単位を使用するものとして理解されうるであろう。これは、解が最大で乗算子までの距離を含むことになることを意味しており、極小化を使用するケースにおいては、極小化ルーチンは、収束において困難を有することになる。これを回避するための1つの方法は、例えば、最適化ルーチンに3つの加速度計の間の距離
Figure 0007346462000122

Figure 0007346462000123
、及び
Figure 0007346462000124
を提供するなどの、余分な制約を導入する、というものである。これらの制約は、以下のとおりとなり、
Figure 0007346462000125
ここで、
Figure 0007346462000126
は、
Figure 0007346462000127
及び
Figure 0007346462000128
について演算された加速度計
Figure 0007346462000129
及び
Figure 0007346462000130
の間の推定距離であり、且つ、εlは、許容された線形許容範囲である。
基準セットは、すべての3つの加速度計からの6つの信号の組合せから構成されていることに留意されたい。便利な方法(但し、必須ではない)は、これを加速度計
Figure 0007346462000131
のすべての3つの信号、
Figure 0007346462000132
からの1つ又は2つの信号、並びに、
Figure 0007346462000133
からの残りのもの、から構成するというものであり、例えば、可能な基準セットは、
Figure 0007346462000134
であってよく、この場合に、添え字は、所与の加速度計の計測方向を示している。この結果、試験セットは、残りの信号、即ち、
Figure 0007346462000135
を含むことを要する。最適な信号を選択する方式については、後述することとする。
Figure 0007346462000136
[βr]及び[βq]行列を以下のように構築することが便利であり、まず、以下の完全な9×6行列を構築し、且つ、
Figure 0007346462000137
次いで、基準及び試験セットに対応する行を抽出する。
Figure 0007346462000138
同一の内容は、時間履歴についても当て嵌まる。
Figure 0007346462000139
が、3つの加速度計からのすべての時間履歴の集合体である場合には、以下のとおりである
Figure 0007346462000140
式(35)は、[βr]の逆元を必要としていることから、{ar(t)}内の6つの時間履歴が可能な限り独立していることが好ましい場合がある。サンプリングされた形態
Figure 0007346462000141
において記述された場合に、行列{ar(ti)}の状態値が最小になるような方式により、組Rの内容を選択することが好ましい場合がある。R内の信号の可能な組合せの数が
Figure 0007346462000142
であり、且つ、SVD動作は、非常に高速である、ことから、すべての可能な組合せを反復し、且つ、最小の状態数を付与するものを選び出すことが可能である。
要すれば、(41)によって拡張された制約の組を有する極小化問題(40)を解決することにより、加速度計
Figure 0007346462000143
のMCSによって定義されたLCS内における加速度計
Figure 0007346462000144
及び
Figure 0007346462000145
の位置及び向き
Figure 0007346462000146
及び
Figure 0007346462000147
が得られることになる。
(40)における目的関数
Figure 0007346462000148
は、最適化問題が非線形制約(41)に拘束された状態において、その12個のパラメータの強力な非線形関数である。いくつかの状況において、最適化問題の収束が、良好な開始ポイントの選択の影響を受けやすい場合がある。
この問題を解決するには、最適化問題の緩和された定式化を探すことが有益でありうる。このような緩和された定式化は、依然として、実際的であることを要することに留意することが重要である。
以下、我々は、変数の数が12から8に低減される、可能な緩和された定式化の1つについて示唆している。これは、そのX0Yプレーンが水平方向であるような方式により、LCSを定義すことにより、実現することができる。LCSは、加速度計
Figure 0007346462000149
のMCSによって定義されていることから、実際には、これは、そのZ軸が垂直方向であることを要することを意味している。同一の内容は、加速度計
Figure 0007346462000150
及び
Figure 0007346462000151
についても必要とされることになろう。この要件が充足された場合に、後の2つの加速度計のLCSからMCSへの回転は、1つの回転、即ち、角度
Figure 0007346462000152
及び
Figure 0007346462000153
による、且つ、その他の4つの角度を0に設定する、即ち、
Figure 0007346462000154
である、LCSのZ軸を中心とした回転、のみから構成されている。
この要件の実際的な実装形態は、充足が特に困難ではない。スピリットレベルを使用することにより、そのX0Yプレーン(又は、MCSの別のプレーン)が水平方向となるように、3つの加速度計をアライメントすることは、相対的に容易である。X0Yプレーン内の加速度計の向き(即ち、その向き、
Figure 0007346462000155
及び
Figure 0007346462000156
角度)に関する特別な要件は、存在していないが、実際には、極小化ルーチンの開始ポイントとしてこれらの値を使用するべく、加速度計の概略的な向きを知ることが有利であることに留意されたい。
実際には、緩和されていない最適化が、後述するように、緩和されたものに後続することができる。
1.3つの基準加速度計が、緩和された定式化に従って取り付けられる。
2.開始ポイントとして、基準加速度計の概略位置と、その向き
Figure 0007346462000157
及び
Figure 0007346462000158
と、を使用することにより、緩和された最適化が実行される。
3.緩和された定式化の収束の後に、結果的に得られた値は、高度化された位置及び向きを取得するべく、緩和されていない最適化用の開始ポイントとして使用することができる。
4.最後に、同一のデータセットに基づいて、すべてのその他の加速度計の座標及び向きを取得するべく、基準加速度計の座標及び向きが使用される。
このようにして、例えば、加速度計が重力の方向と完全にアライメントされていない状況において、結果の精度を向上させることができる。
最適化問題(40)は、12個の変数(緩和されたケースの場合には、8つの変数)の強力な線形関数であると共に、そのいくつかにおいて周期的である、実際的な正のスカラー目的関数
Figure 0007346462000159
の極小値を求めている。この極小化は、非線形制約の組(41)によって拘束されている。
MATLABの最適化ツールボックスの一部分である、MATLABのFMINCONは、極小化問題を解決するための便利なルーチンである。この特定の定式化において、FMINCONは、変数との関係において、目的関数及び制約の感度を提供するステップを必要としている。これは、目的関数及び制約の1次導関数(Jacobian)及び2次感度(Hessian)の両方を必要としている。FMINCONは、有限差分を使用することにより、導関数を自動的に演算することができる。但し、可能な場合には常に、(正確な)分析感度を提供することが好ましくありうる。感度の導出については、後述する。
目的関数(39)は、緩和された又は緩和されていない定式化が検討されるかどうかに応じて、8個又は12個の変数の関数である。すべての変数が単一のベクトル
Figure 0007346462000160
として組み合わせられる場合には、目的関数のJacobianは、そのi番目の要素が以下である、ベクトル
Figure 0007346462000161
である。
Figure 0007346462000162
目的関数(39)の定義から、以下のとおりである。
Figure 0007346462000163
(35)~(38)を利用することにより、以下が得られ、
Figure 0007346462000164
この場合に、予測された且つ計測された信号の間の差
Figure 0007346462000165
は、サンプリングされた信号の式
Figure 0007346462000166
及び
Figure 0007346462000167
を使用することにより、以下のとおりである。
Figure 0007346462000168
{}又は[]括弧の後の添え字jは、それぞれ、ベクトルのj番目の要素又は行列のj番目の行を表記していることに留意されたい。ここで、予測された且つ計測された信号の間の差は、
Figure 0007346462000169
である。
以下を微分し、
Figure 0007346462000170
(48)を代入し、
Figure 0007346462000171
且つ、(36)を利用することにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000172
Figure 0007346462000173
行列の導関数が、かなり簡単である一方で、逆元の導関数は、以下をより必要としている。
Figure 0007346462000174
上述のすべてのものを組み合わせ、且つ、(45)に代入することにより、Jacobianの分析式を得ることができる(数値方法を使用して演算することが相対的に便利である逆行列を除く)。
Hessianは、その要素が以下のとおりである、正方行列である。
Figure 0007346462000175
Hessianの要素は、Jacobianにおけると同一の考慮事項を使用することにより、演算することができる。
制約の感度
最適化問題の標準的な制約式を踏襲することにより、制約(41)は、以下のように再定式化することが可能であり、
Figure 0007346462000176
この場合に、所与の可変値
Figure 0007346462000177
の二乗距離の推定値は、以下のとおりであり、
Figure 0007346462000178
且つ、制約(54)の勾配は、非常に単純である。制約勾配は、3×8又は3×12行列であり、一例として、わずかな数の要素が以下において提供されている。
Figure 0007346462000179
オイラー角との関係における導関数は、ゼロである。
上述の方法の実施形態は、ターゲット物体が剛性であり、且つ、そのモーションが制約されていない、と仮定している。以下においては、そのモーションが制約されうる、曲がりやすいターゲット物体に適用されうる、一実施形態について説明することとする。多くの用途において、このような物体は、提示された方法が有用でありうる、ターゲット物体の大きな部分を表している。例は、試験リグ上において取り付けられた風力タービンブレード、橋、タワー、煙突のような土木構造、及びこれらに類似したものを含む。
図8は、そのモーションが制約されている、変形可能なターゲット物体の一例を示しており、これは、いくつかの境界条件によって記述されている。ターゲット物体810の変形されていない状態において、ターゲット物体のそれぞれのポイントPは、GCSにおいては{r}G∈Ωである、半径ベクトルによって記述された座標を有しており、この場合に、Ωは、ターゲット物体が定義されているドメインである。任意の時点tにおいて、ポイントPの変位は、ベクトル
Figure 0007346462000180
によって定義されている。この結果、その加速度は、以下のとおりである。
Figure 0007346462000181
ここでは、且つ、更には、本説明においては、GCSを表記する添え字が省略されている。
変形されていない状態810におけるターゲット物体を検討しよう。3軸加速度計811は、CGS内の座標{rn}∈Ωを有するポイントPnにおいて物体上において取り付けられており、且つ、その向きは、そのMCSが回転行列
Figure 0007346462000182
によってGCSから得られうるようになっている。
ターゲット物体が振動した際に、加速度計によって検知される3つの(スカラー)信号は、以下のとおりであり、
Figure 0007346462000183
ここで、{in(t)}、{jn(t)}、及び{kn(t)}は、GCS内において提示されたMCSの場所である。GCS内における場所座標は、以下のように取得することが可能であり、
Figure 0007346462000184
ここで、次式
Figure 0007346462000185
は、MCSからGCSへの回転行列である。(59)、(60)を利用し、且つ、(58)内のスカラーをベクトル
Figure 0007346462000186
として組み合わせることにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000187
Galerkin方法を使用することにより、以下を拡張することが可能であり、
Figure 0007346462000188
この場合に、
Figure 0007346462000189
は、境界条件(所謂、基本境界条件)を充足する、且つ、互いに直交する、時間独立ベクトルの組である。Dk(t)は、時間依存スカラーである。
Figure 0007346462000190
の便利な(但し、必須ではない)選択肢の1つは、物体のモード形状であり、その結果、Dk(t)は、所謂モード座標である。
任意の所与の制限された周波数範囲において、(62)は、次式のとして提示することが可能であり、
Figure 0007346462000191
この場合に、第1合計は、ターゲット物体の全体的な変位に大きく寄与しており、且つ、後者は、そうではなく、従って、無視されうる。時間との関係において2回にわたって微分することにより、以下が得られ、
Figure 0007346462000192
ここで、
Figure 0007346462000193
である
(64)を(61)に代入ことにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000194
時間依存回転行列
Figure 0007346462000195
は、変形されていない状態における回転行列
Figure 0007346462000196
と回転行列
Figure 0007346462000197
の組合せとして提示することが可能であり、この場合に、添え字
Figure 0007346462000198
は、物体の変形した状態におけるMCSを表記している。
Figure 0007346462000199
これは、変形されていない状態におけるMCSから変形した状態におけるMCSへの回転のシーケンスを定義する、3つのオイラー角θ1(t)、θ2(t)、及びθ3(t)に依存している。
振動の大きさが、小さいものと仮定し、且つ、式中内の小さな項をマーキングするためのブックキーパーとしてεを利用し、
Figure 0007346462000200
且つ、
Figure 0007346462000201

Figure 0007346462000202
、及び
Figure 0007346462000203
であるものと仮定しよう。回転行列の構築は、(8)に類似しており、小さなオイラー角
Figure 0007346462000204
及び
Figure 0007346462000205
の場合に、行列は、以下のようになる。
Figure 0007346462000206
(68)を(66)に代入し、且つ、次いで、(67)と共に、(65)に代入することにより、以下が得られる
Figure 0007346462000207
レベルε2以上の項を省略し、且つ、ブックキーパーを除去することにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000208
この合計は、以下の積として書き換えることが可能であり、
Figure 0007346462000209
ここで、kは、組
Figure 0007346462000210
におけるインデックスであり、且つ、Kは、そのサイズである。従って、以下のとおりである。
Figure 0007346462000211
いまや、組
Figure 0007346462000212
からのR個の加速度計の位置及び向きは、既知であり、我々は、これらを基準セットと呼称するものと仮定しよう。従って、
Figure 0007346462000213
用の
Figure 0007346462000214
及び
Figure 0007346462000215
は、既知である。基準セットからのすべての加速度計用の式を1つに積層することにより、以下が得られる。
Figure 0007346462000216
又、これらの加速度計の読取(時間履歴)が任意の時点tにおいて入手可能であるものと仮定しよう。従って、(73)の右手側における時間依存係数は、次式として推定することができる。
Figure 0007346462000217
(74)の解決可能性のための必要な条件は、(73)内の行列が、正方又は垂直方向である、即ち、その行の数が列の数以上である、即ち、
Figure 0007346462000218
である、というものである。
記述されている、係数Akを取得するための手順は、例えば、(D. J. Ewins, “Modal testing: Theory, practice and applications”, Research Studies Press Ltd., 2000)において詳細に付与されている、モード座標を算出する手順に似ている。このケースにおいては、ベクトル
Figure 0007346462000219
は、ターゲット物体のモード形状である。
いまや、演算された係数Ak(t)から、基準セット内にはない加速度計(即ち、第2サブセットの加速度計)の位置及び向きを以下のように決定することができる。
利便のために、以下においては、書き換えられる、式(72)は、いくつかの周波数範囲において、ポイント{rn}において配置された、且つ、その回転行列が
Figure 0007346462000220
となるように方向付けされた、n番目の加速度計の読取が、次式のように推定されうるものと主張している。
Figure 0007346462000221
ここで、我々は、加速度計読取{an(t)}(3つの時間履歴)が入手可能であり、ベクトル
Figure 0007346462000222
が、任意のポイント{r}∈Ωにおいて、既知であり(或いは、近似されうる)、且つ、時間依存重みAk(t)が、以前の節において記述されているように、見出されうる、ものと見なしている。
Figure 0007346462000223
においてサンプリングされた信号の場合に、加速度読取{an(t)}及び
Figure 0007346462000224
は、以下の行列として提示することが可能であり、
Figure 0007346462000225
従って、(75)は、次式となる。
Figure 0007346462000226
式(77)は、(20)に似ており、これは、制約されていない剛体のケースについて定式化されたものであり、且つ、2つのケースの間の類似性を示している。
回転行列は、オイラー角
Figure 0007346462000227
の関数であることから、3つのオイラー角
Figure 0007346462000228

Figure 0007346462000229
、及び
Figure 0007346462000230
によって記述された、加速度計座標{rn}及びその向き、という6つの未知数が存在している。すべての6つの未知数を単一のベクトル
Figure 0007346462000231
として組み合わせることが便利である。
ベクトル{vq}によって特徴付けられたトライアル位置/向きにおいて、推定された加速度は、以下のとおりであり、
Figure 0007346462000232
且つ、それぞれの時点サンプルにおいて、計測された且つ推定された加速度の間の誤差は、以下のとおりである。
Figure 0007346462000233
それぞれの計測軸の誤りは、二乗平均により、特徴付けすることが可能であり、
Figure 0007346462000234
この場合に、式(80)の左手側は、変数のベクトル{vq}の正のスカラー関数であり、これは、以下のように、スカラー関数として組み合わせることができる。
Figure 0007346462000235
この結果、極小化問題は、以下のように定式化される。
Figure 0007346462000236
これは、例えば、加速度計の位置がターゲット物体の外側にはならない
Figure 0007346462000237
などの、可能な制約を提示しており、且つ、オイラー角は、通常、以下によって拘束されている。
Figure 0007346462000238
以上において提示されている実施形態は、加速度計の位置/向きを見出す方法が、そのモーションがいくつかの(十分に剛性の)支持部によって制約されている、変形可能なターゲット物体に適用されうる方式を実証している。このようなターゲット物体の例は、「原位置」において試験されている多くの物体を含み、これらは、通常、例えば、風力タービン、タワー、橋などのような、大きな土木構造である。
方法は、(i)ターゲット物体の基本境界条件を充足する、且つ、(ii)相互に直交する、空間的関数の組
Figure 0007346462000239
を見出しうるものと仮定している。このような関数の最良の組は、例えば、ターゲット物体のFE分析から判明する、設定されたモード形状である。上述の条件を充足する任意の別の組が有効であるが、これらは、相対的に多くの形状の検討を必要としうると共に、その結果、相対的に多くの基準加速度計を必要としうる。
方法は、
-時間依存係数
Figure 0007346462000240
を演算するステップであって、この手順は、例えば、モード分解においてモード座標を取得するステップに類似している、ステップと、
-フィット誤りを極小化することにより、加速度計の位置及び向きを算出するステップと、
を有する。

図9は、その上に取り付けられたトランスデューサを有するターゲット物体の一例の異なる図を示している。トランスミッションハウジング901は、図9において示されているように、ゴムバンド902によって支持されている。Bruel & Kjer Sound & Vibration Measurement A/S, Nerum, Denmarkから入手可能である4506B型の3つの加速度計903が、基準加速度計として選択され、且つ、図9において示されているように、取り付けられている。いずれも、Bruel & Kjer Sound & Vibration Measurement A/S, Nerum, Denmarkから入手可能である、スピリットレベルUA-140及びスイベルベースUA-1473を使用することにより、加速度計は、そのY軸が、垂直であり、且つ、上方を指し示すように、アライメントされている。基準加速度計の座標は、Boulder Innovation Group, Inc., Boulder, CO, USAから入手可能である、BIG FP5500 3D Creatorを使用することにより、サブミリメートルの精度により、計測された。
・基準
Figure 0007346462000241
(赤色): 227.7; 248.5; 665.8 mm
・基準
Figure 0007346462000242
(青色): 179.2; 380.6; 22.9 mm
・基準
Figure 0007346462000243
(緑色): 376.9; 86.4; 59.8 mm
座標は、GCSにおいて付与されており、GCSのZ軸が上方を指し示している状態において、トランスミッションが垂直方向において直立している際に計測されている。それぞれのセンサの8つのコーナーがデジタル化されており、且つ、提供されている座標は、8つのコーナーの幾何学的中心に対応している。
構造の主要な特徴(大部分の別個のエッジ及びリブ)が、非常に正確なワイヤフレームモデルを提供するATCソフトウェアを使用することにより、BIG FP5500 3D Creatorにより、ポイントごとに、デジタル化されている。又、視覚化を改善するべく、トランスミッションハウジングは、Sony Xperia XZ1携帯電話機上において稼働するSony 3D Creatorアプリケーションを使用することにより、デジタル化されており、これは、Wavefront OBJファイルを介してMATLABにエクスポートされている。この表現は、ノード及び三角面から構成されている。
更に詳しくは、以下のプロセスが利用されている。
1.基準加速度計が、上述のように、取り付けられ、且つ、アライメントされた。
2.構造が、BIG FP5500を使用することにより、デジタル化された。
a.(そのコーナーに基づいた)基準加速度の中心の座標が取得された。
b.十字形によって注記された、且つ、付番された、31個のポイントが、構造上において選択され、且つ、BIG FP5500によって取得された十字形の座標が表記された。
c.構造に対する加速度計の視覚的なアライメントを許容するべく、31個のポイントの12個が、向き精度をチェックするべく、選択された、即ち、(コーナーのような)構造の特徴の隣に配置された。
3.6つのセットアップ用の計測が実行された(セットアップ[1、2、4、5、6、7]と命名された)。
a.それぞれのセットアップは、3つの基準加速度計と
b.5つの更なる加速度計904と、を含み、これらは、既知の場所においてトランスミッションハウジングに装着された。
c.セットアップ##4、5、6は、向きの精度を計測するべく、特別に設計された。
4.それぞれのセットアップごと、
a.すべての8つの加速度計の位置及び向きが、本明細書において記述されている基準なし実施形態を使用することにより、演算された。
b.加速度計の取得された位置が、その既知の座標と比較された。これは、表面に垂直である、表記されている計測軸を使用することにより、加速度計の中心を構造の表面に「投射」することにより、実行された。
c.セットアップ##4、5、6の場合に、MCSの場所が取得され、且つ、場所の間の角度が演算された。これは、場所のスキャッタに関する統計の生成を許容し、これにより、向きの誤差について結論付けることを許容している。
5.35個の推定値に基づいて、平均位置決め誤差は、11.2mmである(σ=4.8)。
図10Aは、位置決め誤差のヒストグラムを示している。このヒストグラムは、非基準加速度計に基づいている。又、基準加速度計は、試験加速度計に属するものと見なされうることから、これらの位置も、既知の位置と比較されうるが、これらは、格段に小さな誤差を結果的にもたらす。従って、これらは、統計には含めなかった。図6A~図6Bには、センサの位置特定の一例が示されている。具体的には、図6Aは、トランスミッションハウジング901のデジタル化された3Dモデルの図を示しており、この場合に、加速度計の決定された位置及び向きが、例示用のセットアップ#2について示されている。トランスミッションハウジングの拡大された一部分である、図6Bには、黒色ドットによって示された加速度計の既知の場所を含む、2つの加速度計位置が示されている。位置特定の誤りは、黒色ドット(3D Creatorによって取得されたもの)と、赤色矢印によって図6Bにおいて示されている、取付表面に対する推定された加速度計の中心の投射である、第2のドットの間の距離として、推定されている。
図10Bは、向きの誤差のヒストグラムを示している。それぞれのセットアップごとに、5つの試験加速度計、従って、5つの場所/方向、が存在していた。場所のそれぞれのペアごとに、その間の角度が(場所のスカラー積のアークコサインとして)演算され、これは、10個の角度/方向、即ち、3つの方向について30個の角度、を結果的にもたらした。3つのセットアップ(#4、5、6)の場合に、統計は、以下のとおりである。
i.セットアップ#4: 平均 4.30, σ =2.30
ii.セットアップ#5: 平均 4.40, σ =2.00
iii.セットアップ#6: 平均 6.00, σ =2.50
図10Bには、セットアップ#4の場合のヒストグラムが示されている。
従って、以上に基づいて、本明細書において開示されている方法は、現時点の技法によって実現されているものに匹敵する、且つ、通常の用途には十分である、妥当な品質の推定値を提供している、と結論付けることができる。
本明細書において記述されている方法の実施形態は、試験セットアップの際に、特に、ターゲット物体上のトランスデューサの位置及び向きの決定のために、利用することができる。
又、本明細書において記述されている方法の実施形態は、例えば、加速度計の位置/向きが試験の際に変化しなかったことを検証するため、などのように、加速度計の取付を検証するべく、利用することもできる。
又、同様に、本明細書において記述されている方法の実施形態は、ターゲット物体の単純化された形状の、例えば、デジタル3Dモデルなどの、デジタル表現を生成するべく、利用することもできる。いくつかの計測シナリオにおいては、例えば、取得された周波数応答関数又はモード形状を視覚化するために、ターゲット物体の単純化された形状を生成することが便利である。示唆されている技法は、加速度計の位置の決定を許容していることから、これは、取得されたノードを接続することによる、ターゲット物体の迅速な且つ概略的な「デジタル化」のために使用することが可能であり、この場合に、加速度計は、ラインと共に、配置されている。
本明細書において記述されている方法の実施形態は、いくつかの別個の要素を有するハードウェアを利用することにより、且つ/又は、少なくとも部分的に適切にプログラミングされたマイクロプロセッサを利用することにより、実装することができる。いくつかの手段を列挙している装置請求項において、これらの手段のいくつかは、1つの且つ同一の要素、コンポーネント、又はハードウェア品目により、実施することができる。特定の手段が、相互に異なる従属請求項において記述されている、或いは、異なる実施形態において記述されている、という単なる事実は、これらの手段の組合せが有利に使用されえないことを示すものではない。
本明細書において使用されている「有する(comprises/comprising)」という用語は、記述されている特徴、要素、ステップ、又はコンポーネントの存在を規定するものと解釈されるが、1つ又は複数のその他の特徴、要素、ステップ、コンポーネント、又はこれらのグループの存在又は追加を除外するものではないことを強調しておきたい。
上述の実施形態は下記のように記載され得るが、下記に限定されるものではない。
[構成1]
ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの、それぞれの位置及び向きを示すそれぞれの空間的構成を決定するコンピュータ実装された方法であって、
-前記複数のトランスデューサのそれぞれから、センサ信号を受け取るステップであって、前記センサ信号は、前記ターゲット物体の誘発された運動の際の前記それぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップであって、前記トランスデューサの少なくともサブセットの、前記ターゲット物体との関係における前記位置及び向きを示す前記空間的構成は、前記受け取られたセンサ信号に基づいて決定される、ステップと、
を有する方法。
[構成2]
前記トランスデューサは、それぞれの加速度計、具体的には、3軸加速度計、を有する、構成1に記載の方法。
[構成3]
入力として、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成の一部分のみを表す情報を受け取るステップを有し、且つ、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップは、前記複数のトランスデューサのすべてのトランスデューサの完全な空間的構成を確立するべく、前記空間的構成の残りの部分を決定するステップを有する、構成1又は2に記載の方法。
[構成4]
前記複数のトランスデューサは、トランスデューサの第1サブセットと、トランスデューサの第2サブセットと、を有し、且つ、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップは、
-前記第1サブセットの前記トランスデューサの空間的構成を取得するステップと、
-前記受け取られたセンサ信号から、且つ、前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記取得された空間的構成から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するステップと、
を有する、構成1から3のいずれか1項に記載の方法。
[構成5]
前記第1サブセットは、3つの3軸加速度計を有する、構成4に記載の方法。
[構成6]
第1サブセットは、3つの直交方向に沿った前記ターゲット物体の平行運動と、3つの直交軸の周りにおける回転運動と、を計測するのに十分な数のトランスデューサを有する、構成4又は5に記載の方法。
[構成7]
前記第1サブセットが十分な数のトランスデューサを含んでいるかどうかを検証するステップを有する、構成6に記載の方法。
[構成8]
前記トランスデューサは、それぞれの3軸トランスデューサを有し、且つ、検証ステップは、前記第1サブセットの前記トランスデューサのそれぞれのトランスデューサ変換行列から構築された変換行列がフルランクを有するかどうかを検証するステップを有し、それぞれのトランスデューサ変換行列は、前記ターゲット物体のローカル座標系との関係における前記対応するトランスデューサの加速度と前記トランスデューサの計測座標系の軸に沿った前記トランスデューサによって計測される加速度の間の変換を表している、構成7に記載の方法。
[構成9]
前記誘発された運動が、トランスデューサの前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するために十分なものであるかどうかを決定するステップを有する、構成4から8のいずれか1項に記載の方法。
[構成10]
前記トランスデューサは、それぞれの3軸加速度計を有し、前記受け取られたセンサ信号は、前記誘発された運動の際の前記トランスデューサの計測された加速度を示しており、且つ、前記生成された運動が、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するために十分なものであるかどうかを決定するステップは、
-任意選択により、前記センサ信号の低域通過フィルタリングを実行するステップと、
-前記計測された加速度を表すローカル加速度行列が既定数の主要特異値を有するかどうかを決定するステップと、
を有する、構成9に記載の方法。
[構成11]
前記第2サブセットの前記トランスデューサの空間的構成を決定するステップは、
-前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記受け取られたセンサ信号及び前記受け取られた空間的構成から、基準座標系との関係における前記ターゲット物体の加速度を示す物体加速度を演算するステップと、
-前記演算された物体加速度から、且つ、前記第2サブセットのそれぞれのトランスデューサの前記受け取られたセンサ信号から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
を有する、構成4から10のいずれか1項に記載の方法。
[構成12]
前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を取得するステップは、
-前記第1サブセットの前記トランスデューサの間の空間的関係の組を示す情報を受け取るステップと、
-前記受け取られた情報から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
を有する、構成4から11のいずれか1項に記載の方法。
[構成13]
前記ターゲット物体は、そのモーションが物体支持部によって制限されている、変形可能な物体であり、且つ、前記方法は、
-前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記ターゲット物体の時間依存加速度係数を演算するステップと、
-前記演算された時間依存加速度係数から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
を有する、構成4から12のいずれか1項に記載の方法。
[構成14]
前記誘発された運動の撓みモードと関連する周波数を抑圧するように、前記記録された信号をフィルタリングするステップを有する、構成1から13のいずれか1項に記載の方法。
[構成15]
コンピュータ実装された計測プロセスであって、
-構成1から14のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行することにより、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップと、
-前記複数のトランスデューサから更なるセンサ信号を受け取るステップであって、前記受け取られた更なるセンサ信号は、前記ターゲット物体の誘発された運動の際の前記それぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
-前記受け取られた更なるセンサ信号に基づいて構造解析計算を実行するステップと、
を有する、プロセス。
[構成16]
構成1から15のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行するように構成された、データ処理システム。
[構成17]
コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがデータ処理システムによって実行された際に、前記データ処理システムが、構成1から15のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行するようにするべく構成されている、コンピュータプログラム。
[構成18]
計測システムであって、
-構成17に記載のデータ処理システムと、
-それぞれの無線又は有線信号接続を介して、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサのそれぞれのトランスデューサ出力信号に結合されるように構成された複数の入力チャネルと、
-例えば、手動的データ入力による、或いは、無線又は有線データ通信リンクを介した別の装置からの、前記第1サブセットの前記トランスデューサのそれぞれの空間的座標データの受け取りのために構成されたデータ入力インターフェイスと、
を有する、システム。
[構成19]
トランスデューサ組立体であって、
-構成18に記載の計測システムと、
-ターゲット物体に跨って分散された複数の既定の計測場所において取り付け可能である複数のトランスデューサと、
を有する、組立体。

Claims (18)

  1. ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの、それぞれの位置及び向きを示すそれぞれの空間的構成を決定するコンピュータ実装された方法であって、
    -前記複数のトランスデューサのそれぞれから、センサ信号を受け取るステップであって、前記センサ信号は、前記ターゲット物体の誘発された運動の際の前記それぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
    -前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップであって、前記トランスデューサの少なくともサブセットの、前記ターゲット物体との関係における前記位置及び向きを示す前記空間的構成は、前記受け取られたセンサ信号に基づいて決定される、ステップと、
    を有し、
    前記複数のトランスデューサは、トランスデューサの第1サブセットと、トランスデューサの第2サブセットと、を有し、且つ、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップは、
    -前記第1サブセットの前記トランスデューサの空間的構成を取得するステップと、
    -前記受け取られたセンサ信号から、且つ、前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記取得された空間的構成から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するステップと、
    を有する、方法。
  2. 前記トランスデューサは、それぞれの加速度計有する、請求項1に記載の方法。
  3. 入力として、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成の一部分のみを表す情報を受け取るステップを有し、且つ、前記複数のトランスデューサの前記空間的構成を決定するステップは、前記複数のトランスデューサのすべてのトランスデューサの完全な空間的構成を確立するべく、前記空間的構成の残りの部分を決定するステップを有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記第1サブセットは、3つの3軸加速度計を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 第1サブセットは、3つの直交方向に沿った前記ターゲット物体の平行運動と、3つの直交軸の周りにおける回転運動と、を計測するのに十分な数のトランスデューサを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記第1サブセットが十分な数のトランスデューサを含んでいるかどうかを検証するステップを有する、請求項に記載の方法。
  7. 前記トランスデューサは、それぞれの3軸トランスデューサを有し、且つ、検証ステップは、前記第1サブセットの前記トランスデューサのそれぞれのトランスデューサ変換行列から構築された変換行列がフルランクを有するかどうかを検証するステップを有し、それぞれのトランスデューサ変換行列は、前記ターゲット物体のローカル座標系との関係における前記対応するトランスデューサの加速度と前記トランスデューサの計測座標系の軸に沿った前記トランスデューサによって計測される加速度の間の変換を表している、請求項に記載の方法。
  8. 前記誘発された運動が、トランスデューサの前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するために十分なものであるかどうかを決定するステップを有する、請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記トランスデューサは、それぞれの3軸加速度計を有し、前記受け取られたセンサ信号は、前記誘発された運動の際の前記トランスデューサの計測された加速度を示しており、且つ、前記誘発された運動が、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を決定するために十分なものであるかどうかを決定するステップは、
    記センサ信号の低域通過フィルタリングを実行するステップと、
    -前記計測された加速度を表すローカル加速度行列が既定数の主要特異値を有するかどうかを決定するステップと、
    を有する、請求項に記載の方法。
  10. 前記第2サブセットの前記トランスデューサの空間的構成を決定するステップは、
    -前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記受け取られたセンサ信号及び前記受け取られた空間的構成から、基準座標系との関係における前記ターゲット物体の加速度を示す物体加速度を演算するステップと、
    -前記演算された物体加速度から、且つ、前記第2サブセットのそれぞれのトランスデューサの前記受け取られたセンサ信号から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
    を有する、請求項からのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を取得するステップは、
    -前記第1サブセットの前記トランスデューサの間の空間的関係の組を示す情報を受け取るステップと、
    -前記受け取られた情報から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
    を有する、請求項から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ターゲット物体は、そのモーションが物体支持部によって制限されている、変形可能な物体であり、且つ、前記方法は、
    -前記第1サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記ターゲット物体の時間依存加速度係数を演算するステップと、
    -前記演算された時間依存加速度係数から、且つ、前記受け取られたセンサ信号から、前記第2サブセットの前記トランスデューサの前記空間的構成を演算するステップと、
    を有する、請求項から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記誘発された運動の撓みモードと関連する周波数を抑圧するように、前記受け取られたセンサ信号をフィルタリングするステップを有する、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. コンピュータ実装された計測プロセスであって、
    -請求項1から13のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行することにより、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサの空間的構成を決定するステップと、
    -前記複数のトランスデューサから更なるセンサ信号を受け取るステップであって、前記受け取られた更なるセンサ信号は、前記ターゲット物体の誘発された運動の際の前記それぞれのトランスデューサのそれぞれの運動を示している、ステップと、
    -前記受け取られた更なるセンサ信号に基づいて構造解析計算を実行するステップと、
    を有する、プロセス。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行するように構成された、データ処理システム。
  16. コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがデータ処理システムによって実行された際に、前記データ処理システムが、請求項1から14のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行するようにするべく構成されている、コンピュータプログラム。
  17. 計測システムであって、
    -請求項16に記載のデータ処理システムと、
    -それぞれの無線又は有線信号接続を介して、ターゲット物体に装着された複数のトランスデューサのそれぞれのトランスデューサ出力信号に結合されるように構成された複数の入力チャネルと、
    動的データ入力による、或いは、無線又は有線データ通信リンクを介した別の装置からの、前記第1サブセットの前記トランスデューサのそれぞれの空間的座標データの受け取りのために構成されたデータ入力インターフェイスと、
    を有する、システム。
  18. トランスデューサ組立体であって、
    -請求項17に記載の計測システムと、
    -ターゲット物体に跨って分散された複数の既定の計測場所において取り付け可能である複数のトランスデューサと、
    を有する、組立体。
JP2020565418A 2018-05-25 2019-05-22 ターゲット物体との関係において複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法 Active JP7346462B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18174296.6 2018-05-25
EP18174296.6A EP3572819B1 (en) 2018-05-25 2018-05-25 Method of determining spatial configurations of a plurality of transducers relative to a target object
PCT/EP2019/063264 WO2019224277A1 (en) 2018-05-25 2019-05-22 Method of determining spatial configurations of a plurality of transducers relative to a target object

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021524583A JP2021524583A (ja) 2021-09-13
JP7346462B2 true JP7346462B2 (ja) 2023-09-19

Family

ID=62386108

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020565418A Active JP7346462B2 (ja) 2018-05-25 2019-05-22 ターゲット物体との関係において複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11150747B2 (ja)
EP (1) EP3572819B1 (ja)
JP (1) JP7346462B2 (ja)
CN (1) CN112771385B (ja)
DK (1) DK3572819T3 (ja)
SI (1) SI3572819T1 (ja)
WO (1) WO2019224277A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11726189B2 (en) 2019-12-09 2023-08-15 Nio Technology (Anhui) Co., Ltd. Real-time online calibration of coherent doppler lidar systems on vehicles
US11520024B2 (en) 2019-12-24 2022-12-06 Nio Technology (Anhui) Co., Ltd. Automatic autonomous vehicle and robot LiDAR-camera extrinsic calibration
US11892560B2 (en) * 2020-02-03 2024-02-06 Nio Technology (Anhui) Co., Ltd High precision multi-sensor extrinsic calibration via production line and mobile station
EP3974791A1 (en) * 2020-09-29 2022-03-30 Sulzer Management AG Method for aligning multiaxial sensor on an apparatus
EP4109044A1 (en) * 2021-06-25 2022-12-28 Siemens Industry Software NV System and a method for analyzing the motions of a mechanical structure
CN114383874B (zh) * 2021-12-10 2024-09-24 中国电子科技集团公司第五十四研究所 一种大型结构模态测试方法
CN117928680B (zh) * 2024-03-21 2024-06-07 青岛清万水技术有限公司 换能器自动定位方法、系统、电子设备及存储介质

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002059627A1 (en) 2000-11-21 2002-08-01 Vega Vista System and method for calibrating an accelerometer assembly
JP6079166B2 (ja) 2012-11-26 2017-02-15 ソニー株式会社 積層構造体の製造方法

Family Cites Families (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6079166U (ja) * 1983-11-07 1985-06-01 川崎重工業株式会社 移動体の運動加速度検出装置
US5128671A (en) * 1990-04-12 1992-07-07 Ltv Aerospace And Defense Company Control device having multiple degrees of freedom
US5875257A (en) * 1997-03-07 1999-02-23 Massachusetts Institute Of Technology Apparatus for controlling continuous behavior through hand and arm gestures
US6729176B2 (en) 2000-03-31 2004-05-04 Magellan Dis, Inc. Calibration of orthogonal sensor suite
IL169408A (en) 2004-06-28 2010-02-17 Northrop Grumman Corp System for navigation redundancy
DE102005025478B4 (de) 2005-06-03 2007-04-19 Albert-Ludwigs-Universität Freiburg Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der relativen Lage, Geschwindigkeit und/oder der Beschleunigung eines Körpers
US8098150B2 (en) 2007-05-25 2012-01-17 Palo Alto Research Center Incorporated Method and system for locating devices with embedded location tags
CN101105503B (zh) * 2007-06-02 2010-10-27 中北大学 捷联式惯导测量组合中加速度计装配误差标量修正方法
US8283921B2 (en) 2008-11-26 2012-10-09 General Electric Company Magnetoresistance sensors for position and orientation determination
CA2847384C (en) 2011-09-30 2020-07-28 Ims Solutions, Inc. A method of correcting the orientation of a freely installed accelerometer in a vehicle
CN113974689B (zh) 2012-03-07 2024-10-22 齐特奥股份有限公司 空间对准设备
US8915116B2 (en) 2013-01-23 2014-12-23 Freescale Semiconductor, Inc. Systems and method for gyroscope calibration
KR102081245B1 (ko) * 2013-04-10 2020-04-14 유니버시티 오브 서레이 사용자가 휴대하는 휴대용 전자 장치의 정보 결정
US20170079723A1 (en) 2014-05-14 2017-03-23 Brainlab Ag Method for determining the spatial position of objects
JP6392017B2 (ja) * 2014-07-23 2018-09-19 三井精機工業株式会社 モーダル解析支援装置及び同様の支援機構を備えた実稼働解析支援装置
WO2016135198A1 (en) 2015-02-26 2016-09-01 Brüel & Kjær Sound & Vibration Measurement A/S Method of detecting a spatial orientation of a transducer by one or more spatial orientation features
US9651399B2 (en) 2015-03-25 2017-05-16 Northrop Grumman Systems Corporation Continuous calibration of an inertial system
WO2017028916A1 (en) 2015-08-19 2017-02-23 Brainlab Ag Reference array holder
CN107270900A (zh) * 2017-07-25 2017-10-20 广州阿路比电子科技有限公司 一种6自由度空间位置和姿态的检测系统和方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002059627A1 (en) 2000-11-21 2002-08-01 Vega Vista System and method for calibrating an accelerometer assembly
JP6079166B2 (ja) 2012-11-26 2017-02-15 ソニー株式会社 積層構造体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
SI3572819T1 (sl) 2021-07-30
CN112771385A (zh) 2021-05-07
EP3572819A1 (en) 2019-11-27
EP3572819B1 (en) 2020-09-09
CN112771385B (zh) 2023-06-13
US20210216151A1 (en) 2021-07-15
DK3572819T3 (da) 2020-12-07
US11150747B2 (en) 2021-10-19
JP2021524583A (ja) 2021-09-13
WO2019224277A1 (en) 2019-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7346462B2 (ja) ターゲット物体との関係において複数のトランスデューサの空間的構成を決定する方法
JP5532238B2 (ja) 剛体特性同定装置及び剛体特性同定方法
US9188422B2 (en) Method and device for acquisition of a geometric shape
JP5878977B2 (ja) 剛体の慣性特性を求めるためのシステム及び方法
CN104597289B (zh) 加速度传感器三轴同时测试的测试方法
US8655606B2 (en) Method and system for determining static and/or dynamic, loads using inverse dynamic calibration
JP2008122380A (ja) 加速度計から派生するジャイロ振動整流誤差の補償
US11385133B2 (en) Vibration and noise mapping system and method
KR101837324B1 (ko) 변형 센서 패키지 및 방법
JP4935427B2 (ja) 磁気データ処理装置、方法およびプログラムならびに磁気処理システム。
JP4751085B2 (ja) センサの組立方法
CN109093650A (zh) 一种机器人动态特性测定方法及系统、装置
Tcherniak et al. On a method for finding position and orientation of accelerometers from their signals
Ikechukwu et al. Experimental modal analysis of a flat plate subjected to vibration
Owens et al. 6 Degree of Freedom Shock and Vibration: Testing and Analysis.
JP3843108B2 (ja) 試験体反力推定装置
JP2013088162A (ja) 状態推定装置
Mayes et al. Converting a driven base vibration test to a fixed base modal analysis
Echaniz Granado Model calibration of a vehicle tailgate using frequency response functions
Lau et al. Advanced FRF based determination of structural inertia properties
CN118746388A (zh) 一种索杆铰接式伸展臂斜拉索组件张紧力测试方法
Sasaki et al. Study on Performance Evaluation of MEMS Sensors and Data Integration Methods for Expected Use to Determine Damage Degrees of Existing Structures
CN118565745A (zh) 抗震性能测试设备及方法
Yu et al. Development of a high accuracy MEMS angular measurement system for hypersonic wind tunnel facilities
PUREKAR A study of modal testing measurement errors, sensor placement and modal complexity on the process of finite element correlation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220422

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230808

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7346462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150