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JP7226081B2 - 固体電解コンデンサの製造方法、及び、固体電解コンデンサ - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法、及び、固体電解コンデンサ Download PDF

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JP7226081B2 JP2019092199A JP2019092199A JP7226081B2 JP 7226081 B2 JP7226081 B2 JP 7226081B2 JP 2019092199 A JP2019092199 A JP 2019092199A JP 2019092199 A JP2019092199 A JP 2019092199A JP 7226081 B2 JP7226081 B2 JP 7226081B2
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Description

本発明は、固体電解コンデンサの製造方法、及び、固体電解コンデンサに関する。
固体電解コンデンサは、アルミニウム等の弁作用金属からなる基体の表面に多孔質部を有する弁作用金属基体と、該多孔質部の表面に形成された誘電体層と、該誘電体層上に設けられた固体電解質層と、該固体電解質層上に設けられた導電体層(集電体層ともいう)とを備えている。
例えば、特許文献1には、弁金属多孔質箔の表面に誘電体被膜を形成し、この誘電体被膜上に固体電解質層、この固体電解質層上に集電体層を形成したコンデンサ素子を積層した後、外周部の一端面に積層した弁金属多孔質箔を表出させ、他端面にコンデンサ素子の集電体層の一部又は陰極部を表出させた外装を設け、この外装の両端面に外部電極を設けた固体電解コンデンサにおいて、上記弁金属多孔質箔の表出面に亜鉛層を形成し、この亜鉛層の上にニッケル層を形成した固体電解コンデンサが開示されている。
特開2005-26257号公報
特許文献1には、コンデンサ素子にエポキシ樹脂等を用いて外装をモールド樹脂成形法により形成した後、外装の一端には陽極部となるアルミニウム箔が、外装の他端には陰極部となる銅箔がそれぞれ表出するように物理的又は化学的に研磨除去を行うことが記載されている。
しかし、特許文献1に記載されている方法を用いて複数の固体電解コンデンサを製造する場合には、コンデンサ素子を1個ずつ樹脂で封止し、その後、それぞれの端面を研磨する必要がある。したがって、製造工程が複雑となり、製造コストが高くなってしまう。また、コンデンサ素子と封止樹脂との密着性が不充分な場合があった。
本発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、封止樹脂との密着性が高い固体電解コンデンサを提供することを目的とする。
本発明の固体電解コンデンサは、素子積層体と、絶縁基板と、上記素子積層体の周囲を封止する封止樹脂とを備える直方体状の樹脂成形体と、上記樹脂成形体の第1の端面に設けられる第1の外部電極と、上記樹脂成形体の第2の端面に設けられる第2の外部電極と、を備える固体電解コンデンサであって、上記素子積層体においては、第1層と第2層とが積層され、上記第1層は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層を備え、上記第2層は、金属箔からなり、上記素子積層体の積層方向のいずれか一方の主面に、上記絶縁基板が配置されており、上記樹脂成形体の上記第1の端面には、上記金属箔及び第1の封止部が露出し、上記樹脂成形体の上記第2の端面には、上記弁作用金属基体及び第2の封止部が露出し、上記第1の外部電極は、上記金属箔に接続され、上記第2の外部電極は、上記弁作用金属基体に接続され、上記弁作用金属基体の上記第2の端面側の端部には、第2の切り欠きが設けられており、上記金属箔の上記第1の端面側の端部には、第3の切り欠きが設けられており、さらに、上記絶縁基板には、上記第1の端面側の端部に配置され上記第3の切り欠きと連通する第5の切り欠き、及び、上記第2の端面側の端部に配置され上記第2の切り欠きと連通する第6の切り欠き、の少なくとも一方が設けられており、上記第2の切り欠き、上記第3の切り欠き、及び、上記絶縁基板に設けられた切り欠きは、上記封止樹脂で封止されている。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、以下の工程を備える。
(A)第1のシートを準備する工程;
(B)第2のシートを準備する工程;
(C)絶縁基板を準備する工程;
(D)積層シートを作製する工程;
(E)積層ブロック体を作製する工程;
(F)上記積層ブロック体を切断することにより、複数個の樹脂成形体を作製する工程;
(G)第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程。
本発明によれば、封止樹脂との密着性が高い固体電解コンデンサを提供することができる。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図である。 図3(a)は、第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の一部を拡大した斜視図である。 図4(a)は、第2のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)の一部を拡大した斜視図である。 図5(a)は、絶縁基板の一例を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の一部を拡大した斜視図である。 図6(a)は、絶縁性接着剤層が設けられた第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の一部を拡大した斜視図である。 図7(a)は、導電体層が設けられた第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図7(b)は、図7(a)の一部を拡大した斜視図である。 図8(a)は、積層シートの一例を模式的に示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)の一部を分解して拡大した斜視図である。 図9は、積層シートを構成する第1のシート、第2のシート及び絶縁基板の位置関係を示す分解斜視図である。 図10は、積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図である。 図11は、図10に示す積層ブロックを構成する第1のシート、第2のシート及び絶縁基板を示す分解斜視図である。 図12(a)は、切断する前の弁作用金属基体の一例を模式的に示す平面図であり、図12(b)は、切断した後の弁作用金属基体を模式的に示す平面図である。 図13(a)は、切断する前の金属箔の一例を模式的に示す平面図であり、図13(b)は、切断した後の金属箔を模式的に示す平面図である。 図14(a)は、切断する前の絶縁基板の一例を模式的に示す平面図であり、図14(b)は、切断した後の絶縁基板を模式的に示す平面図である。 図15(a)は、切断された後の積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図であり、図15(b)は、図15(a)の一部を分解して拡大した斜視図である。 図16は、第4の封止部が形成された積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図である。 図17は、図16の一部を分解して拡大した斜視図である。 図18は、個片化された樹脂成形体の一例を模式的に示す斜視図である。 図19は、図18の一部を分解して拡大した斜視図である。
以下、本発明の固体電解コンデンサ、及び、固体電解コンデンサの製造方法について説明する。
しかしながら、本発明は、以下の構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において適宜変更して適用することができる。なお、以下において記載する本発明の個々の望ましい構成を2つ以上組み合わせたものもまた本発明である。
[固体電解コンデンサ]
本発明の固体電解コンデンサは、素子積層体と、絶縁基板と、上記素子積層体の周囲を封止する封止樹脂とを備える直方体状の樹脂成形体と、上記樹脂成形体の第1の端面に設けられる第1の外部電極と、上記樹脂成形体の第2の端面に設けられる第2の外部電極と、を備える固体電解コンデンサであって、上記素子積層体においては、第1層と第2層とが積層され、上記第1層は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層を備え、上記第2層は、金属箔からなり、上記素子積層体の積層方向のいずれか一方の主面に、上記絶縁基板が配置されており、上記樹脂成形体の上記第1の端面には、上記金属箔及び第1の封止部が露出し、上記樹脂成形体の上記第2の端面には、上記弁作用金属基体及び第2の封止部が露出し、上記第1の外部電極は、上記金属箔に接続され、上記第2の外部電極は、上記弁作用金属基体に接続され、上記弁作用金属基体の上記第2の端面側の端部には、第2の切り欠きが設けられており、上記金属箔の上記第1の端面側の端部には、第3の切り欠きが設けられており、さらに、上記絶縁基板には、上記第1の端面側の端部に配置され上記第3の切り欠きと連通する第5の切り欠き、及び、上記第2の端面側の端部に配置され上記第2の切り欠きと連通する第6の切り欠き、の少なくとも一方が設けられており、上記第2の切り欠き、上記第3の切り欠き、及び、上記絶縁基板に設けられた切り欠きは、上記封止樹脂で封止されている。
本発明の固体電解コンデンサの一例について、図1(a)、図1(b)及び図2を参照しながら説明する。
図1(a)及び図1(b)は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す斜視図であり、図2は、本発明の固体電解コンデンサの一例を模式的に示す断面図である。
図1(a)及び図1(b)に示すように、固体電解コンデンサ1は、素子積層体100と、素子積層体100の底面に設けられた絶縁基板30と、素子積層体の周囲を封止する封止樹脂140とを備える直方体状の樹脂成形体150と、樹脂成形体150の第1の端面E101に設けられた第1の外部電極161と、第2の端面E102に設けられた第2の外部電極162からなる。
図2に示すように、素子積層体100は、弁作用金属基体11、誘電体層12及び固体電解質層13を備える第1層110と、金属箔21を備える第2層120とからなる。
樹脂成形体150の第1の端面E101には、金属箔21及び封止樹脂140の一部である第1の封止部141が露出しており、第2の端面E102には、弁作用金属基体11及び封止樹脂140の一部である第2の封止部142が露出している。従って、樹脂成形体150の両端面は、金属箔21及び弁作用金属基体11が露出している部分を除いて、封止樹脂140で封止されている。
なお、樹脂成形体150の第2の端面E102には誘電体層12も露出しているが、以下の説明においては、単に「弁作用金属基体11及び第2の封止部142が露出する」と記載する。
また、素子積層体100の底面は、絶縁基板30により封止されている。
素子積層体100の上面は、封止樹脂140の一部である第3の封止部143により封止されており、側面は、封止樹脂140の一部である第4の封止部144により封止されている。従って、素子積層体100の周囲は封止樹脂140により封止されている。
絶縁基板30と、絶縁基板30上に設けられた素子積層体100と、素子積層体100の周囲を封止する封止樹脂140とをまとめて樹脂成形体150という。
樹脂成形体150の第1の端面E101側の金属箔21の端部には、第3の切り欠きN3が設けられている。樹脂成形体150の第1の端面E101側の絶縁基板30の端部には、第5の切り欠きN5が設けられており、第3の切り欠きN3と第5の切り欠きN5は連通している。また、第3の切り欠きN3と第5の切り欠きN5はいずれも、第1の封止部141により封止されている。
また、樹脂成形体150の第2の端面E102側の弁作用金属基体11の端部には、第2の切り欠きN2が設けられている。樹脂成形体150の第2の端面E102側の絶縁基板30の端部には、第6の切り欠きN6が設けられており、第2の切り欠きN2と第6の切り欠きN6は連通している。また、第2の切り欠きN2と第6の切り欠きN6はいずれも、第2の封止部142により封止されている。
連通とは、封止されていない状態において、互いの領域が、流体が流通できるように繋がっていることを意味する。従って、互いに連通している切り欠きには、封止樹脂が一体的に形成されることになる。図2に示す固体電解コンデンサ1では、第3の切り欠きN3と第5の切り欠きN5に、第1の封止部141が一体的に形成されている。また、第2の切り欠きN2と第6の切り欠きN6に、第2の封止部142が一体的に形成されている。
「一体的に形成されている」とは、両者の境界に界面が存在しないことを意味する。
絶縁基板30の第5の切り欠きN5に第1の封止部141が形成されることで、絶縁基板30と第1の封止部141とが互いに噛み合い、絶縁基板30と封止樹脂の密着性が向上する。
絶縁基板30の第6の切り欠きN6に第2の封止部142が形成されることで、絶縁基板30と第2の封止部142とが互いに噛み合い、絶縁基板30と封止樹脂の密着性が向上する。
また、絶縁基板30の第5の切り欠きN5と金属箔21の第3の切り欠きN3とが連通していると、積層ブロックを作製する際に、積層体から発生するガスを第5の切り欠きN5を通じて外部に排出することができる。
絶縁基板30の第6の切り欠きN6と弁作用金属基体11の第2の切り欠きN2とが連通していると、積層ブロックを作製する際に、積層体から発生するガスを第6の切り欠きN6を通じて外部に排出することができる。
なお、本発明の固体電解コンデンサにおいて、連通する切り欠きは、積層方向から素子積層体を見た際に、互いの切り欠きの少なくとも一部が重なっていればよく、完全に重なっている必要はない。
[樹脂成形体]
樹脂成形体は素子積層体と、絶縁基板と、素子積層体の周囲を封止する封止樹脂とを備える。
樹脂成形体の形状は、立方体状である。
[素子積層体]
素子積層体は、第1層と第2層とが積層されてなる。
素子積層体の第1層は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、上記誘電体層上に設けられた固体電解質層を備え、第2層は、金属箔からなる。
素子積層体の第1の端面には金属箔及び第1の封止部が露出し、第2の端面には弁作用金属基体及び第2の封止部が露出する。また、第1の外部電極は、第1の端面に露出する金属箔に接続され、第2の外部電極は、第2の端面に露出する弁作用金属基体に接続される。
[第1層]
弁作用金属基体は、いわゆる弁作用を示す弁作用金属からなる。弁作用金属としては、例えば、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム等の金属単体、又は、これらの金属を含む合金等が挙げられる。これらの中では、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
弁作用金属基体の形状は、平板状であることが好ましく、箔状であることがより好ましい。
弁作用金属基体の第2の端面側の端部には、第2の切り欠きが設けられている。
第2の切り欠きが設けられている箇所は、第2の封止部により封止されている。
第2の切り欠きが設けられていない箇所は、第2の封止部により封止されておらず、樹脂成形体の第2の端面に露出しており、第2の外部電極と接続される。
弁作用金属基体の表面には、多孔質部が設けられていることが好ましい。
弁作用金属基体の表面に多孔質部が設けられていると、弁作用金属基体の比表面積を大きくして、固体電解コンデンサの静電容量を高めることができる。
多孔質部としては、弁作用金属基体の表面に形成されたエッチング層、弁作用金属基体の表面に印刷、焼結により形成された多孔質層が挙げられる。弁作用金属がアルミニウム又はアルミニウム合金の場合はエッチング層が好ましく、チタン又はチタン合金の場合は多孔質層であることが好ましい。
弁作用金属基体の厚みは特に限定されないが、多孔質部を除く部分の厚みは、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。また、多孔質部の厚み(片面の厚み)は、5μm以上、200μm以下であることが好ましい。
多孔質部の表面に形成される誘電体層は、多孔質部の表面状態を反映して多孔質になっており、微細な凹凸状の表面形状を有している。誘電体層は、上記弁作用金属の酸化皮膜からなることが好ましい。
また、製造効率を高める観点から、誘電体層が表面に形成された弁作用金属基体として、予め化成処理が施された化成箔を用いてもよい。
固体電解質層を構成する材料としては、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアニリン類等の導電性高分子等が挙げられる。これらの中では、ポリチオフェン類が好ましく、PEDOTと呼ばれるポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)が特に好ましい。また、上記導電性高分子は、ポリスチレンスルホン酸(PSS)等のドーパントを含んでいてもよい。
固体電解質層上には、導電体層が設けられていてもよい。
導電体層は、カーボン層のみから構成されることが好ましいが、銀層のみから構成されてもよいし、下地であるカーボン層と、その上の銀層の2層から構成されてもよい。カーボン層及び銀層は、例えば、カーボンペースト及び銀ペーストをそれぞれ塗布することにより設けることができる。
固体電解質層上、又は、導電体層上には、導電性接着剤層が設けられていてもよい。
導電性接着剤層を構成する材料としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の絶縁性樹脂と、カーボンや銀等の導電性粒子との混合物が挙げられる。
[第2層]
第2層は、金属箔からなる。
金属箔は、アルミニウム、銅、銀及びこれらの金属を主成分とする合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなることが好ましい。
金属箔が上記の金属からなると、金属箔の抵抗値を低減させることができ、ESRを低減させることができる。
また、金属箔として、表面にスパッタや蒸着等の成膜方法によりカーボンコートやチタンコートがされた金属箔を用いてもよい。
金属箔の厚みは特に限定されないが、ESRを低減させる観点からは、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。
金属箔の第1の端面側の端部には、第3の切り欠きが設けられている。
第3の切り欠きが設けられている箇所は、第1の封止部により封止されている。
第3の切り欠きが設けられていない箇所は、第1の封止部により封止されておらず、樹脂成形体の第1の端面に露出しており、第1の外部電極と接続される。
金属箔の表面には、粗化面が形成されていることが好ましい。
金属箔の表面に粗化面が形成されていると、金属箔と導電性接着剤層との密着性、又は、金属箔と他の導電体層との密着性が改善されるため、ESRを低減させることができる。
粗化面の形成方法は、特に限定されず、エッチング等により粗化面を形成してもよい。特にアルミニウムを用いる場合は、粗面化処理(エッチング処理)が施されたものにカーボンコートやチタンコートを行うことが低抵抗化の上で好ましい。
また、金属箔の表面には、アンカーコート剤からなるコート層が形成されていてもよい。
金属箔の表面にアンカーコート剤からなるコート層が形成されていると、金属箔と固体電解質層との密着性、又は、金属箔と他の導電体層との密着性が改善されるため、ESRを低減させることができる。
[絶縁基板]
絶縁基板は、絶縁性材料からなる。
絶縁性材料としては、例えばガラエポ樹脂等が挙げられる。
絶縁基板には、第1の端面側の端部に配置される第5の切り欠き、及び、第2の端面側の端部に配置される第6の切り欠きの少なくとも一方が設けられている。
第5の切り欠きは第3の切り欠きと連通し、第6の切り欠きは第2の切り欠きと連通する。
第5の切り欠きの上面視面積は、第3の切り欠きの上面視面積よりも小さいことが好ましい。
第6の切り欠きの上面視面積は、第2の切り欠きの上面視面積よりも小さいことが好ましい。
絶縁基板には、第7の貫通穴が設けられていてもよい。
第7の貫通穴は、第5の切り欠き及び第6の切り欠きとは異なる構成である。
第7の貫通穴は、封止樹脂で封止されていることが好ましい。
第7の貫通穴が封止樹脂で封止されていると、絶縁基板と封止樹脂との密着性が高まる。
[封止樹脂]
封止樹脂は、素子積層体の周囲を封止している。
素子積層体の面のうち、金属箔が露出している面は、樹脂成形体の第1の端面である。
樹脂成形体の第1の端面には、金属箔に設けられた第2の切り欠きが封止樹脂によって封止された第1の封止部が露出している。
素子積層体の面のうち、弁作用金属基体が露出している面は、樹脂成形体の第2の端面である。
樹脂成形体の第2の端面には、弁作用金属基体に設けられた第3の切り欠きが封止樹脂によって封止された第2の封止部が露出している。
素子積層体の面のうち、絶縁基板が配置される面と反対側の面は、封止樹脂によって封止されており、第3の封止部が形成されている。
素子積層体の面のうち、上記以外の面も封止樹脂によって封止されており、第4の封止部が形成されている。
封止樹脂は、少なくとも樹脂を含み、好ましくは樹脂及びフィラーを含む。
封止樹脂に含まれる樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、封止樹脂に含まれるフィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等が挙げられる。
また、封止樹脂が樹脂及びフィラーを含む場合、封止樹脂の充填性を確保する観点から、フィラーの最大径は、金属箔の最小厚みよりも小さいことが好ましい。
封止樹脂に含まれるフィラー径の最大径は、例えば、30μm以上、40μm以下の範囲にあることが好ましい。
封止樹脂の配色は特に限定されないが、絶縁基板と異なる配色とすることが好ましい。
封止樹脂と絶縁基板の配色が異なっていると、封止樹脂と絶縁基板とを視覚的に分離することが可能となり、封止樹脂及び絶縁基板の状態を確認しやすい。
[第1の外部電極]
第1の外部電極は、樹脂成形体の第1の端面に設けられ、かつ、金属箔に接続されている。従って、第1の外部電極は、陰極となる。
[第2の外部電極]
第2の外部電極は、樹脂成形体の第2の端面に設けられ、かつ、弁作用金属基体に接続されている。従って、第2の外部電極は、陽極となる。
第1の外部電極及び第2の外部電極は、例えば、めっきやスパッタ、浸漬塗布、印刷等により形成することができる。めっきの場合は、めっき層としてはZn・Ag・Ni層、Ag・Ni層、Ni層、Zn・Ni・Au層、Ni・Au層、Zn・Ni・Cu層、Ni・Cu層等を使用することができる。これらのめっき層の上に、例えば、Cuめっき層、Niめっき層、Snめっき層の順に(あるいは一部を除いて)めっき層をさらに形成することが好ましい。
本発明の固体電解コンデンサは、以下に説明する本発明の固体電解コンデンサの製造方法により作製される。
本発明の固体電解コンデンサの製造方法は、以下の工程を備える。
(A)第1のシートを準備する工程;
(B)第2のシートを準備する工程;
(C)絶縁基板を準備する工程;
(D)積層シートを作製する工程;
(E)積層ブロック体を作製する工程;
(F)上記積層ブロック体を切断することにより、複数個の樹脂成形体を作製する工程;
(G)第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程。
[(A)工程]
(A)工程では、第1のシートを準備する。
第1のシートは、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、誘電体層上に設けられた固体電解質層を備える。
さらに、第1のシートは、複数個の素子領域を有する。各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端部及び第2の端部と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画される。
工程(A)で準備される第1シートの一例を、図3(a)及び図3(b)を参照しながら説明する。
図3(a)は、第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の一部を拡大した斜視図である。図3(a)及び図3(b)に示す第1のシート10は、複数の素子領域R11(以下、第1の素子領域という)と、複数の素子領域R12(以下、第2の素子領域という)と、を有している。
図3(b)に示すように、第1の素子領域R11は、長さ方向(L方向)において相対する第1の端部E11及び第2の端部E12と、上記長さ方向と直交する幅方向(W方向)において相対する第1の側部S11及び第2の側部S12とによって区画されている。第1の素子領域R11は、長さ方向(L方向)の寸法が幅方向(W方向)の寸法よりも大きい。そして、第1の素子領域R11の第1の端部E11を長さ方向に跨ぐように、第1の貫通穴H1が1個形成されているとともに、第1の素子領域R11の第2の端部E12を長さ方向に跨ぐように、第2の貫通穴H2が複数個(図3(b)では3個)形成されている。第1の貫通穴H1は、第1の素子領域R11の幅以上の幅を有する1個の長穴からなり、第2の貫通穴H2は、第1の素子領域R11の幅よりも小さい幅を有する複数個の略丸穴からなる。
一方、第2の素子領域R12は、第1の素子領域R11と同じ形状を有しているが、第1の素子領域R11とは第1の端部E11及び第2の端部E12の向きが反対である。
図3(a)に示すように、第1のシート10においては、第1の素子領域R11と第2の素子領域R12とが長さ方向に交互に配置されている。図3(b)に示すように、第1の素子領域R11は、隣接する第2の素子領域R12と第1の端部E11及び第1の貫通穴H1を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域R12と第2の端部E12及び第2の貫通穴H2を共有している。
第1の貫通穴及び第2の貫通穴は、例えば、レーザ加工、エッチング加工、パンチング加工等によって形成される。
さらに、図3(a)に示すように、第1のシート10においては、第1の素子領域R11と第2の素子領域R12とが幅方向に交互に配置されている。図3(b)に示すように、第1の素子領域R11は、隣接する第2の素子領域R12と第1の側部S11を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域R12と第2の側部S12を共有している。
図3(b)に示すように、第1のシート10は、多孔質部(図示せず)を表面に有する弁作用金属基体11と、多孔質部の表面に形成された誘電体層12と、誘電体層12上の各素子領域の内部にそれぞれ設けられた固体電解質層13とを備えている。第1のシート10では、各素子領域の端部及び側部が、絶縁材料からなるマスク層14によって被覆されており、マスク層14によって囲まれた領域に固体電解質層13が設けられている。なお、以降の図においてマスク層14は省略している。
図3(b)に示す第1のシート10では、弁作用金属基体11が多孔質部を両面に有し、それぞれの多孔質部の表面に誘電体層12が形成されるとともに、誘電体層12上に固体電解質層13が設けられている。しかし、第1のシート10の一方の面に第2のシート20が積層されない場合、第2のシート20(金属箔21)が積層されない側の弁作用金属基体11の表面には、固体電解質層13が設けられる必要はない。この場合、第2のシート(金属箔)が積層されない側の弁作用金属基体の表面には、誘電体層が形成されなくてもよいし、多孔質部が形成されなくてもよい。また、第1のシート10としては、弁作用金属基体11が多孔質部を片面のみに有し、多孔質部の表面に誘電体層12が形成されたものを用いてもよい。
なお、第1の貫通穴H1及び第2の貫通穴H2は、マスク層14を形成する前に形成してもよいし、固体電解質層13を形成した後に形成してもよい。
固体電解質層13の表面には、導電体層を形成することが好ましい。
導電体層は、カーボン層のみから構成されることが好ましいが、銀層のみから構成されてもよいし、下地であるカーボン層と、その上の銀層の2層から構成されてもよい。カーボン層及び銀層は、例えば、カーボンペースト及び銀ペーストをそれぞれ塗布することにより設けることができる。
第1のシート全体のサイズは、素子領域のサイズ、形状、数、配置、生産能力等によって決定されるものであり、特に限定されない。第1のシートの素子領域の形状は特に限定されないが、矩形であることが好ましい。この場合、第1の端部及び第2の端部は、第1の側部及び第2の側部より短くてもよいし、長くてもよい。
第1のシートは、製造効率の観点から、複数個の素子領域を有する。特に、第1のシートが第1の素子領域及び第2の素子領域を有し、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されていることが好ましく、第1の素子領域と第2の素子領域とが幅方向にも交互に配置されていることがより好ましい。第1の素子領域と第2の素子領域とが交互に配置される場合、第1の貫通穴が第1のシートの幅方向に偏在しないため、シートの強度が低下しにくくなる。
第1のシートにおいて、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の端部及び第1の貫通穴を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域と第2の端部及び第2の貫通穴を共有することが好ましい。この場合、素子領域を分割するための切断回数、及び、廃棄すべき部分を減らすことができる。
しかし、第1のシートが第1の素子領域及び第2の素子領域を有する場合、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されていなくてもよいし、幅方向に交互に配置されていなくてもよい。また、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の端部及び第1の貫通穴を共有しなくてもよいし、隣接する他の第2の素子領域と第2の端部及び第2の貫通穴を共有しなくてもよい。さらに、第1の素子領域と第2の素子領域とが幅方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の側部を共有しなくてもよいし、隣接する他の第2の素子領域と第2の側部を共有しなくてもよい。
第1の貫通穴は、素子領域の幅以上の幅を有する限り、その形状は特に限定されない。
第2の貫通穴は、素子領域の幅よりも小さい幅を有する限り、その形状、個数及び配置等は特に限定されないが、それぞれの素子領域において、幅方向に2個以上形成されていることが好ましい。第2の貫通穴が2個以上形成されている場合、これらの貫通穴は等間隔に形成されていることが好ましい。
なお、第2の貫通穴の1個あたりの幅が小さすぎると、後述する工程において封止部を充填することが困難となり、一方、素子領域の幅に対する第2の貫通穴の幅の合計の割合が大きすぎると、固体電解コンデンサの端面に露出する弁作用金属基体の割合が小さくなるためESRが増大しやすくなる。
[(B)工程]
(B)工程では、第2のシートを準備する。
第2のシートは金属箔からなる。
第2のシートは、複数個の素子領域を有し、各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端部及び第2の端部と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画される。
さらに、第2のシートには、各素子領域の上記第1の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第3の貫通穴が形成されているとともに、各素子領域の第2の端部を跨ぐように、該素子領域の幅以上の幅を有する第4の貫通穴が形成されている。
図4(a)は、第2のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)の一部を拡大した斜視図である。
図4(a)及び図4(b)に示す第2のシート20は、複数の素子領域R21(以下、第1の素子領域という)と、複数の素子領域R22(以下、第2の素子領域という)と、を有している。
図4(b)に示すように、第1の素子領域R21は、長さ方向(L方向)において相対する第1の端部E21及び第2の端部E22と、上記長さ方向と直交する幅方向(W方向)において相対する第1の側部S21及び第2の側部S22とによって区画されている。そして、第1の素子領域R21の第1の端部E21を長さ方向に跨ぐように、第3の貫通穴H3が複数個(図4(b)では3個)形成されているとともに、第1の素子領域R21の第2の端部E22を長さ方向に跨ぐように、第4の貫通穴H4が1個形成されている。第3の貫通穴H3は、第1の素子領域R21の幅よりも小さい幅を有する複数個の略丸穴からなり、第4の貫通穴H4は、第1の素子領域R21の幅以上の幅を有する1個の長穴からなる。
一方、第2の素子領域R22は、第1の素子領域R21と同じ形状を有しているが、第1の素子領域R21とは第1の端部E21及び第2の端部E22の向きが反対である。
図4(a)に示すように、第2のシート20においては、第1の素子領域R21と第2の素子領域R22とが長さ方向に交互に配置されている。図4(b)に示すように、第1の素子領域R21は、隣接する第2の素子領域R22と第1の端部E21及び第3の貫通穴H3を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域R22と第2の端部E22及び第4の貫通穴H4を共有している。
さらに、図4(a)に示すように、第2のシート20においては、第1の素子領域R21と第2の素子領域R22とが幅方向に交互に配置されている。図4(b)に示すように、第1の素子領域R21は、隣接する第2の素子領域R22と第1の側部S21を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域R22と第2の側部S22を共有している。
第2のシートは、好ましくは、以下のように作製される。
まず、金属箔を準備する。
金属箔は、アルミニウム、銅、銀及びこれらの金属を主成分とする合金からなる群より選択される少なくとも一種の金属からなることが好ましい。
金属箔が上記の金属からなると、金属箔の抵抗値を低減させることができ、ESRを低減させることができる。
また、金属箔として、表面にスパッタや蒸着等の成膜方法によりカーボンコートやチタンコートがされた金属箔を用いてもよい。
金属箔の厚みは特に限定されないが、ESRを低減させる観点からは、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。
金属箔の表面には、粗化面が形成されていることが好ましい。
金属箔の表面に粗化面が形成されていると、金属箔と導電性接着剤層との密着性、及び、金属箔と絶縁性接着剤層との密着性が改善されるため、ESRを低減させることができる。
粗化面の形成方法は、特に限定されず、エッチング等により粗化面を形成してもよい。特にアルミニウムを用いる場合は、粗面化処理(エッチング処理)が施されたものにカーボンコートやチタンコートを行うことが低抵抗化の上で好ましい。
また、金属箔の表面には、アンカーコート剤からなるコート層が形成されていてもよい。
金属箔の表面にアンカーコート剤からなるコート層が形成されていると、金属箔と固体電解質層との密着性、又は、金属箔と他の導電体層との密着性が改善されるため、ESRを低減させることができる。
続いて、各素子領域の第1の端部E21を跨ぐように第3の貫通穴H3を形成するとともに、各素子領域の第2の端部E22を跨ぐように第4の貫通穴H4を形成する。
第3の貫通穴及び第4の貫通穴は、例えば、レーザ加工、エッチング加工、パンチング加工等によって形成される。
第2のシート全体のサイズは特に限定されないが、第1のシート全体のサイズと同じであることが好ましい。第2のシートの素子領域の形状、数及び配置は、対向する第1のシートの素子領域の形状、数及び配置と同じであることが好ましい。
第2のシートは、製造効率の観点から、複数個の素子領域を有する。特に、第2のシートが第1の素子領域及び第2の素子領域を有し、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されていることが好ましく、第1の素子領域と第2の素子領域とが幅方向にも交互に配置されていることがより好ましい。第1の素子領域と第2の素子領域とが交互に配置される場合、第4の貫通穴が第2のシートの幅方向に偏在しないため、シートの強度が低下しにくくなる。
第2のシートにおいて、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の端部及び第3の貫通穴を共有するとともに、隣接する他の第2の素子領域と第2の端部及び第4の貫通穴を共有することが好ましい。この場合、素子領域を分割するための切断回数、及び、廃棄すべき部分を減らすことができる。
しかし、第2のシートが第1の素子領域及び第2の素子領域を有する場合、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されていなくてもよいし、幅方向に交互に配置されていなくてもよい。また、第1の素子領域と第2の素子領域とが長さ方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の端部及び第3の貫通穴を共有しなくてもよいし、隣接する他の第2の素子領域と第2の端部及び第4の貫通穴を共有しなくてもよい。さらに、第1の素子領域と第2の素子領域とが幅方向に交互に配置されている場合、第1の素子領域は、隣接する第2の素子領域と第1の側部を共有しなくてもよいし、隣接する他の第2の素子領域と第2の側部を共有しなくてもよい。
第3の貫通穴は、素子領域の幅よりも小さい幅を有する限り、その形状、個数及び配置等は特に限定されないが、それぞれの素子領域において、幅方向に2個以上形成されていることが好ましい。第3の貫通穴が2個以上形成されている場合、これらの貫通穴は等間隔に形成されていることが好ましい。
なお、第3の貫通穴の1個あたりの幅が小さすぎると、後述する工程において封止樹脂を充填することが困難となり、一方、素子領域の幅に対する第3の貫通穴の幅の合計の割合が大きすぎると、固体電解コンデンサの端面に露出する金属箔の割合が小さくなるためESRが増大しやすくなる。
第4の貫通穴は、素子領域の幅以上の幅を有する限り、その形状は特に限定されない。
[(C)工程]
(C)工程では、絶縁基板を準備する。
絶縁基板を構成する材料としては、ガラエポ樹脂等の絶縁性材料が挙げられる。
絶縁基板は、複数個の素子領域を有し、各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画される。
さらに、絶縁基板には、各素子領域の第1の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第5の貫通穴、及び、各素子領域の第2の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第6の貫通穴、の少なくとも一方が形成されている。
図5(a)は、絶縁基板の一例を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)の一部を拡大した斜視図である。
図5(a)及び図5(b)に示す絶縁基板30は、複数の素子領域R31(以下、第1の素子領域という)と、複数の素子領域R32(以下、第2の素子領域という)と、を有している。
図5(b)に示すように、第1の素子領域R31は、長さ方向(L方向)において相対する第1の端部E31及び第2の端部E32と、上記長さ方向と直交する幅方向(W方向)において相対する第1の側部S31及び第2の側部S32とによって区画されている。そして、第1の素子領域R31の第1の端部E31を長さ方向に跨ぐように、第5の貫通穴H5が複数個(図5(b)では3個)形成されているとともに、第1の素子領域R31の第2の端部E32を長さ方向に跨ぐように、第6の貫通穴H6が複数個(図5(b)では3個)形成されている。第5の貫通穴H5は、第1の素子領域R31の幅よりも小さい幅を有する複数個の略丸穴からなり、第6の貫通穴H6は、第1の素子領域R31の幅よりも小さい幅を有する複数個の略丸穴からなる。
ただし、(C)工程において準備される絶縁基板には、各素子領域の第1の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第5の貫通穴、及び、各素子領域の第2の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第6の貫通穴、の少なくとも一方が形成されていればよい。従って、図5(b)に示す絶縁基板の第5の貫通穴、又は、第6の貫通穴のいずれか一方が、素子領域の幅以上の幅を有する長穴であってもよい。
第5の貫通穴及び第6の貫通穴は、例えば、レーザ加工、エッチング加工、パンチング加工等によって形成される。
第5の貫通穴の上面視面積は、第3の貫通穴の上面視面積よりも小さいことが好ましい。
第6の貫通穴の上面視面積は、第2の貫通穴の上面視面積よりも小さいことが好ましい。
絶縁基板に設けられた貫通穴(第5の貫通穴、第6の貫通穴)の上面視面積が、第1のシート及び第2のシートに設けられた貫通穴(第3の貫通穴、第2の貫通穴)の上面視面積よりも小さいと、後述する(E)工程における封止樹脂の外部への漏れを抑制することができる。
(C)工程においては、絶縁基板に、第5の貫通穴及び第6の貫通穴とは異なる第7の貫通穴を形成してもよい。第7の貫通穴は、絶縁基板の素子領域の第1の端部及び第2の端部をいずれも跨がない貫通穴である。
第7の貫通穴は、後述する(F)工程及び(G)工程において切断されることなく、絶縁基板に残る。
[(D)工程]
(D)工程では、第1のシート、第2のシート及び絶縁基板を積層して、積層シートを作製する。
絶縁基板は、積層シートの最上面又は最底面に位置するように配置する。
このとき、各素子領域の第1の端部同士及び第2の端部同士がそれぞれ対向するように、かつ、第1の貫通穴と第3の貫通穴と第5の貫通穴、及び、第2の貫通穴と第4の貫通穴と第6の貫通穴がそれぞれ積層方向に連通されるように、第1のシート、第2のシート及び絶縁基板を積層する。上述したように、第1のシート、第2のシート及び絶縁基板を積層することで、第2の貫通穴と第6の貫通穴とが連通し、第3の貫通穴と第5の貫通穴とが連通する。
第1のシートと第2のシートとを積層する際には、固体電解質層上に設けられた導電体層を介して弁作用金属基体と金属箔とを接続してもよい。この場合、導電体層上にさらに導電性接着剤層を設けてもよい。
また、固体電解質層、導電体層又は導電性接着剤層が設けられていない部分については、絶縁性接着剤層を介して弁作用金属基体と金属箔とを接続することが好ましい。
図6(a)は、絶縁性接着剤層が設けられた第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図6(b)は、図6(a)の一部を拡大した斜視図である。
図6(a)及び図6(b)では、図3(a)及び図3(b)に示す第1のシート10のマスク層14上に、絶縁性接着剤層15が設けられている。
絶縁性接着剤層は、例えば、絶縁性樹脂等の絶縁材料をマスク層上に塗布し、加熱等によって固化又は硬化させることによって形成される。絶縁材料の塗布は、スクリーン印刷、ディスペンサ、インクジェット印刷等により行うことが好ましい。
第1のシートと第2のシートとを積層する際には、固体電解質層上に設けられた導電体層を介して弁作用金属基体と金属箔とを接続することが好ましい。
図7(a)は、導電体層が設けられた第1のシートの一例を模式的に示す斜視図であり、図7(b)は、図7(a)の一部を拡大した斜視図である。
図7(a)及び図7(b)では、図6(a)及び図6(b)に示す第1のシート10の固体電解質層13上に、導電体層16が設けられている。
導電体層は、カーボン層のみから構成されることが好ましいが、銀層のみから構成されてもよいし、下地であるカーボン層と、その上の銀層の2層から構成されてもよい。カーボン層及び銀層は、例えば、カーボンペースト及び銀ペーストをそれぞれ塗布することにより設けることができる。
図8(a)は、積層シートの一例を模式的に示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)の一部を分解して拡大した斜視図である。
図8(a)に示すように、第1のシート10と第2のシート20とが交互になるように、かつ、底面に絶縁基板30が配置されるように、第1のシート10、第2のシート20及び絶縁基板30を積層することで、図8(b)に示すような、第1の主面M41及び第2の主面M42を有する積層シート40を得る。積層シート40の第2の主面M42には、絶縁基板30が配置されている。
図9は、積層シートを構成する第1のシート、第2のシート及び絶縁基板の位置関係を示す分解斜視図である。
図9に示すように、積層シート40では、第2の貫通穴H2及び第6の貫通穴H6が重なるように、かつ、第3の貫通穴H3及び第5の貫通穴H5が重なるように、第1のシート10、第2のシート20及び絶縁基板30が配置されている。2点鎖線で示すように、第2の貫通穴H2と第6の貫通穴H6、第3の貫通穴H3と第5の貫通穴H5は、積層シートの積層方向から見た際に、互いに重なる位置に配置されている。上記のように配置されることで、第2の貫通穴H2と第6の貫通穴H6、及び、第3の貫通穴H3と第5の貫通穴H5は連通する。
[(E)工程]
(E)工程では、積層シートの積層方向において絶縁基板と相対する主面側から、第1のシート、第2のシート及び絶縁基板に設けられた貫通穴にそれぞれ封止樹脂を充填して、積層ブロック体を作製する。
図10は、積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図であり、図11は、図10に示す積層ブロックを構成する第1のシート、第2のシート及び絶縁基板を示す分解斜視図である。
図8(b)に示した積層シート40の絶縁基板30と相対する主面である第1の主面M41側から封止樹脂が充填されることにより、図10に示す積層ブロック体50が得られる。積層ブロック体50には、積層シートの上面を被覆する第3の封止部143が設けられている。
積層ブロック体50では、絶縁基板30と相対する主面側から封止樹脂が充填されることにより、図11に示すように、第1の貫通穴H1、第3の貫通穴H3及び第5の貫通穴H5を充填する第1の封止部141、並びに、第2の貫通穴H2、第4の貫通穴H4及び第6の貫通穴H6を充填する第2の封止部142が形成される。
封止樹脂は、少なくとも樹脂を含み、好ましくは樹脂及びフィラーを含む。
封止樹脂に含まれる樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。また、封止樹脂に含まれるフィラーとしては、例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、金属粒子等が挙げられる。
封止樹脂が樹脂及びフィラーを含む場合、封止樹脂の充填性を確保する観点から、フィラーの最大径は、第1の貫通穴、第2の貫通穴、第3の貫通穴、第4の貫通穴、第5の貫通穴及び第6の貫通穴の最小径よりも小さいことが好ましい。
なお、貫通穴の径とは、断面形状が円形の場合には直径、円形以外の場合には断面の中心を通る最大長さをいう。
また、封止樹脂が樹脂及びフィラーを含む場合、封止樹脂の充填性を確保する観点から、フィラーの最大径は、金属箔の最小厚みよりも小さいことが好ましい。
封止樹脂に含まれるフィラー径の最大径は、例えば、30μm以上、40μm以下の範囲にあることが好ましい。
[(F)工程]
(F)工程では、積層ブロック体を、貫通穴に封止樹脂が充填された封止部を両側に分離するように、各素子領域の第1の端部及び第2の端部の位置で切断する。
積層ブロック体を、各素子領域の第1の端部及び第2の端部の位置で切断するとともに、各素子領域の第1の側部及び第2の側部の位置で切断することにより、複数個の樹脂成形体を作製する。
このとき、第2の貫通穴、第3の貫通穴、第5の貫通穴及び第6の貫通穴も分断されることとなり、各貫通穴が分断されることにより、それぞれ、第2の切り欠き、第3の切り欠き、第5の切り欠き及び第6の切り欠きが形成される。
ただし、この段階ですでに、各切り欠きは封止樹脂によって封止されている。
図12(a)は、切断する前の弁作用金属基体の一例を模式的に示す平面図であり、図12(b)は、切断した後の弁作用金属基体を模式的に示す平面図である。
図12(a)に示すように、積層ブロック体に含まれる第1のシートを構成する弁作用金属基体11には、各素子領域の第1の端部E11を跨ぐ第1の貫通穴H1を充填する第1の封止部141、及び、各素子領域の第2の端部E12を跨ぐ第2の貫通穴H2を充填する第2の封止部142が形成されている。
従って、各素子領域の第1の端部E11及び第2の端部E12の位置で、第1の封止部141及び第2の封止部142を両側に分離するように弁作用金属基体11をダイシング等で切断すると、図12(b)に示すように、第1の端部E11側の切断面である第1の端面E101には、第1の封止部141が露出し、弁作用金属基体11が露出しない。一方、第2の端部E12側の切断面である第2の端面E102には、弁作用金属基体11及び第2の封止部142が露出する。
このとき、第2の貫通穴H2が分断されることにより、第2の端面E102に第2の切り欠きN2が形成される。
また、各素子領域の第1の側部S11及び第2の側部S12の位置で弁作用金属基体11をダイシング等で切断すると、図12(b)に示すように、どちらの切断面にも弁作用金属基体11が露出する。
図13(a)は、切断する前の金属箔の一例を模式的に示す平面図であり、図13(b)は、切断した後の金属箔を模式的に示す平面図である。
図13(a)に示すように、積層ブロック体に含まれる第2のシートを構成する金属箔21には、各素子領域の第1の端部E21を跨ぐ第3の貫通穴H3を充填する第1の封止部141、及び、各素子領域の第2の端部E22を跨ぐ第4の貫通穴H4を充填する第2の封止部142が形成されている。
従って、各素子領域の第1の端部E21及び第2の端部E22の位置で、第1の封止部141及び第2の封止部142を両側に分離するように金属箔21をダイシング等で切断すると、図13(b)に示すように、第1の端部E21側の切断面である第1の端面E101には、金属箔21及び第1の封止部141が露出する。一方、第2の端部E22側の切断面である第2の端面E102には、第2の封止部142が露出し、金属箔21が露出しない。
このとき、第3の貫通穴H3が分断されることにより、第1の端面E101に第3の切り欠きN3が形成される。
また、各素子領域の第1の側部S21及び第2の側部S22の位置で金属箔21を切断すると、図13(b)に示すように、どちらの切断面にも金属箔21が露出する。
図14(a)は、切断する前の絶縁基板の一例を模式的に示す平面図であり、図14(b)は、切断した後の絶縁基板を模式的に示す平面図である。
図14(a)に示すように、積層ブロック体に含まれる絶縁基板30には、各素子領域の第1の端部E31を跨ぐ第5の貫通穴H5を充填する第1の封止部141、及び、各素子領域の第2の端部E32を跨ぐ第6の貫通穴H6を充填する第2の封止部142が形成されている。
従って、各素子領域の第1の端部E31及び第2の端部E32の位置で、第1の封止部141及び第2の封止部142を両側に分離するように絶縁基板30をダイシング等で切断すると、図14(b)に示すように、第1の端部E31側の切断面である第1の端面E101には、絶縁基板30及び第1の封止部141が露出する。一方、第2の端部E32側の切断面である第2の端面E102には、絶縁基板30及び第2の封止部142が露出する。
このとき、第5の貫通穴H5が分断されることにより、第1の端面E101に第5の切り欠きN5が形成される。また、第6の貫通穴H6が分断されることにより、第2の端面E102に第6の切り欠きN6が形成される。
また、各素子領域の第1の側部S31及び第2の側部S32の位置で絶縁基板30を切断すると、図14(b)に示すように、どちらの切断面にも絶縁基板30が露出する。
以上のように、積層ブロック体を、各素子領域の第1の端部及び第2の端部の位置で切断することにより、得られる樹脂成形体の第1の端面には金属箔及び第1の封止部を露出させることができ、第2の端面には弁作用金属基体及び第2の封止部を露出させることができる。
また、積層ブロック体を、各素子領域の第1の側部及び第2の側部の位置で切断することにより得られる切断面には、金属箔及び弁作用金属基体の両方が露出するため、樹脂成形体のそれぞれの側面を構成する第4の封止部を形成することが好ましい。
樹脂成形体は、好ましくは、以下のように作製される。
まず、積層ブロック体を、各素子領域の第1の側部及び第2の側部に沿って切断する。積層ブロック体の切断には、例えば、ダイサーを用いたダイシング等の方法が適用される。
図15(a)は、切断された後の積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図であり、図15(b)は、図15(a)の一部を分解して拡大した斜視図である。
例えば、図10に示す積層ブロック体50を、各素子領域の第1の側部及び第2の側部に沿って切断することによって、図15(a)及び図15(b)に示すように、第1の側部及び第2の側部に沿った隙間Gが形成された積層ブロック体50aを作製する。積層ブロック体50aにおいては、図15(b)に示すように、切断によって現れた切断側面には、金属箔21、絶縁性接着剤層15及び弁作用金属基体11が露出する。金属箔21、弁作用金属基体11と同様に絶縁基板30も切断側面に露出するが、説明は省略する。なお、図示していないが、金属箔21及び弁作用金属基体11の露出部の厚み(T方向の厚み)は、露出していない内部の金属箔21及び弁作用金属基体11の厚みに比べて大きく、厚み方向の上下にテーパー状に拡がっている。
次に、積層ブロック体に形成された隙間に封止樹脂を充填する。これにより、上記隙間を充填する第4の封止部が形成される。封止樹脂としては、例えば、第1の封止部及び第2の封止部を形成するための封止樹脂を用いることができる。
図16は、第4の封止部が形成された積層ブロック体の一例を模式的に示す斜視図であり、図17は、図16の一部を分解して拡大した斜視図である。
図15(a)に示す積層ブロック体50aの隙間Gに封止樹脂を充填することにより、図16及び図17に示すように、隙間Gを充填する第4の封止部144が形成された積層ブロック体50bを作製する。図17に示すように、第4の封止部は、積層ブロック体50bを構成する弁作用金属11、金属箔21及び絶縁基板30の側面を覆う。
その後、積層ブロック体を、各素子領域の第1の端部及び第2の端部の位置で、第1の封止部141及び第2の封止部142を両側に分離するように切断するとともに、各素子領域の第1の側部及び第2の側部の位置で、第4の封止部144を両側に分離するように切断する。これにより、第1の側部及び第2の側部が封止部により絶縁化された樹脂成形体に個片化することができる。積層ブロック体の切断には、例えば、ダイサーを用いたダイシングやカット刃、レーザー加工、スクライブ等の方法が適用される。
図18は、個片化された樹脂成形体の一例を模式的に示す斜視図であり、図19は、図18の一部を分解して拡大した斜視図である。
図16に示す積層ブロック体50bを、各素子領域の第1の端部及び第2の端部の位置で切断するとともに、各素子領域の第1の側部及び第2の側部の位置で切断することにより、図18に示すように、底面を絶縁基板30に、上面を第3の封止部143に挟まれた素子積層体100が得られる。この際、図18に示すように、第1の側部及び第2の側部の位置で切断することによって現れた切断側面が第4の封止部144で構成されるように、積層ブロック体50bが切断される。
第1の端部及び第2の端部の位置で切断することにより、図17で示した第2の貫通穴H2、第3の貫通穴H3、第5の貫通穴H5及び第6の貫通穴H6がそれぞれ、第2の切り欠きN2、第3の切り欠きN3、第5の切り欠きN5及び第6の切り欠きN6となる。
第2の切り欠きN2と第6の切り欠きN6は連通しており、第3の切り欠きN3と第5の切り欠きN5は連通している。
絶縁基板30上に設けられた封止樹脂140は、第1の封止部141、第2の封止部142、第3の封止部143及び第4の封止部144からなり、素子積層体100の周囲を封止している。また、絶縁基板30に設けられた第5の切り欠きN5及び第6の切り欠きN6によって、絶縁基板30と封止樹脂140との接着性が高まる。
[(G)工程]
(G)工程では、樹脂成形体の長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面のうち、第1の端面に第1の外部電極を形成し、第2の端面に第2の外部電極を形成する。
得られた樹脂成形体に対して、第1の端面に第1の外部電極を形成し、第2の端面に第2の外部電極を形成する。以上により、本発明の固体電解コンデンサが得られる。
第1の外部電極は金属箔と接続されているため、陰極となる。
第2の外部電極は弁作用金属基体と接続されているため、陽極となる。
なお、本発明の固体電解コンデンサの製造方法において、積層シート又は積層ブロック体を切断する方法、及び、樹脂成形体に第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する方法は、特に限定されるものではない。
1 固体電解コンデンサ
10 第1のシート
11 弁作用金属基体
12 誘電体層
13 固体電解質層
14 マスク層
15 絶縁性接着剤層
16 導電体層
20 第2のシート
21 金属箔
30 絶縁基板
40 積層シート
50,50a,50b 積層ブロック体
100 素子積層体
110 第1層
120 第2層
140 封止樹脂
141 第1の封止部
142 第2の封止部
143 第3の封止部
144 第4の封止部
150 樹脂成形体
161 第1の外部電極
162 第2の外部電極
R11 第1のシートの第1の素子領域
R12 第1のシートの第2の素子領域
R21 第2のシートの第1の素子領域
R22 第2のシートの第2の素子領域
R31 絶縁基板の第1の素子領域
R32 絶縁基板の第2の素子領域
E11 第1のシートの素子領域の第1の端部
E12 第1のシートの素子領域の第2の端部
E21 第2のシートの素子領域の第1の端部
E22 第2のシートの素子領域の第2の端部
E31 絶縁基板の素子領域の第1の端部
E32 絶縁基板の素子領域の第2の端部
E101 樹脂成形体の第1の端面
E102 樹脂成形体の第2の端面
S11 第1のシートの素子領域の第1の側部
S12 第1のシートの素子領域の第2の側部
S21 第2のシートの素子領域の第1の側部
S22 第2のシートの素子領域の第2の側部
S31 絶縁基板の素子領域の第1の側部
S32 絶縁基板の素子領域の第2の側部
M41 積層シートの第1の主面
M42 積層シートの第2の主面
N2 第2の切り欠き
N3 第3の切り欠き
N5 第5の切り欠き
N6 第6の切り欠き
H1 第1の貫通穴
H2 第2の貫通穴
H3 第3の貫通穴
H4 第4の貫通穴
H5 第5の貫通穴
H6 第6の貫通穴
G 積層ブロック体の隙間

Claims (10)

  1. 素子積層体と、絶縁基板と、前記素子積層体の周囲を封止する封止樹脂とを備える直方体状の樹脂成形体と、
    前記樹脂成形体の第1の端面に設けられる第1の外部電極と、
    前記樹脂成形体の第2の端面に設けられる第2の外部電極と、を備える固体電解コンデンサであって、
    前記素子積層体においては、第1層と第2層とが積層され、
    前記第1層は、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、前記誘電体層上に設けられた固体電解質層を備え、
    前記第2層は、金属箔からなり、
    前記素子積層体の積層方向のいずれか一方の主面に、前記絶縁基板が配置されており、
    前記樹脂成形体の前記第1の端面には、前記金属箔及び第1の封止部が露出し、
    前記樹脂成形体の前記第2の端面には、前記弁作用金属基体及び第2の封止部が露出し、
    前記第1の外部電極は、前記金属箔に接続され、
    前記第2の外部電極は、前記弁作用金属基体に接続され、
    前記弁作用金属基体の前記第2の端面側の端部には、第2の切り欠きが設けられており、
    前記金属箔の前記第1の端面側の端部には、第3の切り欠きが設けられており、
    さらに、前記絶縁基板には、前記第1の端面側の端部に配置され前記第3の切り欠きと連通する第5の切り欠き、及び、前記第2の端面側の端部に配置され前記第2の切り欠きと連通する第6の切り欠き、の少なくとも一方が設けられており、
    前記第2の切り欠き、前記第3の切り欠き、及び、前記絶縁基板に設けられた切り欠きは、前記封止樹脂で封止されている、固体電解コンデンサ。
  2. 前記絶縁基板には、前記第5の切り欠きが設けられており、
    前記第5の切り欠きの上面視面積は、前記第3の切り欠きの上面視面積よりも小さい、請求項1に記載の固体電解コンデンサ。
  3. 前記絶縁基板には、前記第6の切り欠きが設けられており、
    前記第6の切り欠きの上面視面積は、前記第2の切り欠きの上面視面積よりも小さい、請求項1又は2に記載の固体電解コンデンサ。
  4. 前記絶縁基板にはさらに第7の貫通穴が設けられており、
    前記第7の貫通穴は、前記封止樹脂で封止されている請求項1~3のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  5. 前記絶縁基板と前記封止樹脂の配色が異なる請求項1~4のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサ。
  6. 以下の工程を備える固体電解コンデンサの製造方法:
    (A)第1のシートを準備する工程;
    前記第1のシートは、表面に誘電体層が形成された弁作用金属基体、及び、前記誘電体層上に設けられた固体電解質層を備え、
    さらに、前記第1のシートは、複数個の素子領域を有し、各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端部及び第2の端部と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画され、
    さらに、前記第1のシートには、各素子領域の前記第1の端部を跨ぐように、該素子領域の幅以上の幅を有する第1の貫通穴が形成されているとともに、各素子領域の前記第2の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第2の貫通穴が形成されており、
    (B)第2のシートを準備する工程;
    前記第2のシートは、金属箔からなり、
    さらに、前記第2のシートは、複数個の素子領域を有し、各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端部及び第2の端部と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画され、
    さらに、前記第2のシートには、各素子領域の前記第1の端部を跨ぐように、該素子領域の幅よりも小さい幅を有する1個以上の第3の貫通穴が形成されているとともに、各素子領域の前記第2の端部を跨ぐように、該素子領域の幅以上の幅を有する第4の貫通穴が形成されており、
    (C)絶縁基板を準備する工程;
    前記絶縁基板は、絶縁性材料からなり、
    さらに、前記絶縁基板は、複数個の素子領域を有し、各素子領域は、長さ方向において相対する第1の端面及び第2の端面と、幅方向において相対する第1の側部及び第2の側部とによって区画され、
    さらに、前記絶縁基板には、各素子領域の前記第1の端部を跨ぐように設けられかつ該素子領域の幅よりも小さい第5の貫通穴、及び、各素子領域の前記第2の端部を跨ぐように設けられかつ該素子領域の幅よりも小さい第6の貫通穴、の少なくとも一方が形成されており、
    (D)積層シートを作製する工程;
    (D)工程では、各素子領域の前記第1の端部同士及び前記第2の端部同士がそれぞれ対向するように、かつ、底面又は上面に前記絶縁基板が配置されるように、前記第1のシート、前記第2のシート及び前記絶縁基板が積層され、
    さらに、前記積層シートにおいては、各素子領域の前記第1の端部を跨ぐように設けられた貫通穴同士、及び、各素子領域の前記第2の端部を跨ぐように設けられた貫通穴同士がそれぞれ積層方向に連通されており、
    (E)積層ブロック体を作製する工程;
    (E)工程では、前記積層シートの前記積層方向において前記絶縁基板と相対する主面側から、前記第1のシート、前記第2のシート及び前記絶縁基板に設けられた貫通穴に封止樹脂が充填され、
    (F)前記積層ブロック体を切断することにより、複数個の樹脂成形体を作製する工程;
    (F)工程では、前記積層ブロック体は、前記貫通穴に前記封止樹脂が充填された封止部を両側に分離するように、各素子領域の前記第1の端部及び前記第2の端部の位置で切断されるとともに、
    前記積層ブロック体は、各素子領域の第1の側部及び第2の側部に沿って切断された後、前記切断により形成される隙間に封止樹脂が充填され、さらに、前記隙間に前記封止樹脂が充填された封止部を両側に分離するように切断され、
    (G)第1の外部電極及び第2の外部電極を形成する工程。
  7. 前記絶縁基板には、前記第5の貫通穴が設けられており、
    前記第5の貫通穴の上面視面積は、前記第3の貫通穴の上面視面積よりも小さい請求項6に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  8. 前記絶縁基板には、前記第6の貫通穴が設けられており、
    前記第6の貫通穴の上面視面積は、前記第2の貫通穴の上面視面積よりも小さい請求項6又は7に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  9. 前記(C)工程において、前記絶縁基板に、前記第5の貫通穴及び前記第6の貫通穴のほかに、前記第1のシート及び/又は前記第2のシートに設けられた貫通穴と連通する第7の貫通穴を形成する請求項6~8のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  10. 前記絶縁基板と前記封止樹脂の配色が異なる請求項6~9のいずれか1項に記載の固体電解コンデンサの製造方法。

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