JP7220687B2 - イヌリン含有液体食品及びその製造方法 - Google Patents
イヌリン含有液体食品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7220687B2 JP7220687B2 JP2020153552A JP2020153552A JP7220687B2 JP 7220687 B2 JP7220687 B2 JP 7220687B2 JP 2020153552 A JP2020153552 A JP 2020153552A JP 2020153552 A JP2020153552 A JP 2020153552A JP 7220687 B2 JP7220687 B2 JP 7220687B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- inulin
- containing liquid
- container
- weight
- liquid composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Description
それ故に、本発明の主たる目的は、長期間保存できるイヌリン含有液体食品を提供することである。
殺菌済みのカップ状の小型容器に、殺菌済みのイヌリン含有液体組成物が充填されたイヌリン含有液体食品であって、
前記イヌリン含有液体組成物は、
8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンと、
0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムと、
を含み、前記イヌリン含有液体組成物のpHが4.0以上8.6以下である。
65~75℃の温水に、0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムを溶解するキサンタンガム溶解工程と、
前記キサンタンガム溶解工程により得られたキサンタンガム溶解液に、8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンを溶解するイヌリン溶解工程と、
前記イヌリン溶解工程により得られたイヌリン溶解液を濾過する濾過工程と、
前記濾過工程により得られたイヌリン溶解液を加熱殺菌する殺菌工程と、
前記殺菌工程を経たイヌリン溶解液を、無菌状態において小型容器に充填するイヌリン溶解液充填工程と
を含み、
前記殺菌工程を経たイヌリン溶解液のpHが4.0以上8.6以下である。
本発明にかかるイヌリン含有液体食品は、殺菌済みのカップ状の小型容器10に、殺菌済みのイヌリン含有液体組成物392が充填されている。当該イヌリン含有液体組成物392は、8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンと、0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムと、を含む。当該イヌリン含有液体組成物392のpHは4.0以上8.6以下に調整されている。当該イヌリン含有液体組成物392は透明ないし黄色味を帯びた液体状の組成物である。
イヌリンは水溶性食物繊維の一種である。イヌリンは、整腸作用を有することが知られており、ビフィズス菌などの腸内有用細菌(プロビオティックス)の発育を促進するプレバイオティックスとしての効能がある。ここでいう食物繊維とは、人の消化酵素では消化することのできない食物成分である。
イヌリンは、温水に溶けやすいが、常温以下の温度の水には溶けにくいという性質を有する。
また、イヌリンは、酸性域(特にpH4未満)において、イヌリン自身が分解して消失してしまう傾向がある。通常液状で長期間保存させようとすると、液体を酸性(pH4未満)にして微生物の増殖を抑える必要がある。ところが、イヌリンは酸性域ではイヌリンの分解が促進され長期間保存するのが困難である。
本発明によれば、無菌充填技術を用いて、小型容器にイヌリン含有液体組成物を充填することにより、中性域で、微生物の増殖がなく長期保存が可能である。
イヌリンの原料として菊芋を使用する場合は、菊芋を粉砕、熱水抽出したのち、ろ過(セラミックフィルム5~10μm 孔径3-5nm)、精製・濃縮、スプレー乾燥することによって、粉末状のイヌリンが製造される。
キサンタンガムは、最終製品であるイヌリン含有液体食品の0.1重量%以上0.3重量%以下の割合で配合される。キサンタンガムの配合量が0.1重量%を下回ると、イヌリン含有液体組成物392にとろみがつかないからである。さらに、イヌリンが析出した場合、析出したイヌリンを分散させることができず、イヌリンが沈殿してしまうからである。また、キサンタンガムの配合量が0.3重量%を上回ると、増粘安定剤が過剰となり過度な粘性が付与され、容器から取り出しにくくなるという不具合が発生するからである。
pH調整剤は、例えば、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸およびそのナトリウム塩などが用いられる。pH調整剤は、前記pH調整剤のうち1つまたは複数を組み合わせて使用してもよい。
酸化防止剤は、例えば、ビタミンCが使用される。
製造用剤はキレート作用を有しており、例えば、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムなどが用いられる。製造用剤は、前記製造用剤のうち1つまたは複数を組み合わせて使用してもよい。
例えば、キレート作用を有する製造用剤としてメタリン酸ナトリウムを使用する場合は、最終製品であるイヌリン含有液体食品の0.1重量%以上0.5重量%以下の割合で配合されることが好ましい。このような配合量とすることで、イヌリンの経時的な析出・沈殿を効率的に抑制することができる。
香料は、例えばシュガーフレーバーが用いられる。
乳酸菌は、例えば、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、ロイコノストック属(Leuconostoc)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)、エンテロコッカス属(Enterococcus)の乳酸菌が用いられる。
乳酸菌は死菌を使用する。乳酸菌は、最終製品であるイヌリン含有液体食品の1個あたり100憶個~2000憶個を含むことが好ましい。
乳酸菌生産物質は、乳酸菌の代謝成分や菌体成分であり、例えば、乳酸や短鎖脂肪酸をはじめ、アミノ酸やビタミンなどの乳酸菌の代謝成分や菌体成分などが含まれる。
ビフィズス菌は、ビフィドバクテリウム属の菌であり、例えばビフィドバクテリウム ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム インファンティス(Bifidobacterium infantis)が用いられる。
高甘味度甘味料は、例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、カンゾウ抽出物、キシリトール、スクラロース、ステビア抽出物、ネオテーム、ラカンカ抽出物などが用いられる。高甘味度甘味料は、前記高甘味度甘味料のうち1つまたは複数を組み合わせて使用してもよい。高甘味度甘味料はほとんどグルコースを含まないため、高甘味度甘味料を用いることにより、イヌリンの血糖値上昇抑制効果に影響を与えることがなく、甘味を付与することができる。
小型容器10について、図2を用いて説明する。図2は本発明の一実施の形態である小型容器の図解図であり、図2(A)はその正面図であり、図2(B)はその平面図であり、図2(C)は図2(B)の線IC-ICにおける断面図である。
さらに、つば部18の一端から外側に延びて、つまみ部20が形成される。また、つば部18とつまみ部20との間の下面には、ノッチ24が形成される。ノッチ24は、つまみ部20をつば部18から切り離しやすくするためのものである。
さらに、つば部18およびつまみ部20の表面には、平面的にみて開口部26を覆うようにつば部18およびつまみ部20の外形と同じ形状の蓋部30が取り付けられる。
小型容器10を開封するためには、ノッチ24部分を折ることによってつまみ部20をつば部18から切り離し、つまみ部20とともに蓋部30をつば部18から剥がせばよい。
小型容器10には、イヌリン含有液体組成物392が充填されている。イヌリン含有液体組成物392は、前記胴部16の開口部26との間に空間部40を残して充填されている。空間部40を残してイヌリン含有液体組成物392を充填することにより、開封時にイヌリン含有液体組成物392が飛び出してしまうことを抑制することができる。
本実施の形態では、小型容器10は、例えば10mlのイヌリン含有液体組成物を収容可能である。
本発明に係るイヌリン含有液体食品の製造方法は、以下の5つの工程を含む。
(1)65~75℃の温水に、0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムを溶解するキサンタンガム溶解工程
(2)前記キサンタンガム溶解工程により得られたキサンタンガム溶解液に、8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンを溶解するイヌリン溶解工程
(3)前記イヌリン溶解工程により得られたイヌリン溶解液を濾過する濾過工程
(4)前記濾過工程により得られたイヌリン溶解液を加熱殺菌する殺菌工程
(5)前記殺菌工程を経たイヌリン溶解液を、無菌状態において小型容器に充填するイヌリン溶解液充填工程
65~75℃の温水に、増粘安定剤としてキサンタンガムを投入し、溶解させる。キサンタンガムは、最終製品であるイヌリン含有液体食品の0.1重量%以上0.3重量%の割合で配合されるように調整する。
なお、温水に溶解させるのは、効率的にキサンタンガムを溶解させるためである。
このとき、乳酸菌、乳酸菌生産物質、ビフィズス菌等をさらに添加してもよい。
次に、キサンタンガム溶解液にイヌリン粉末を投入して、かき混ぜて溶解させることにより、イヌリン溶解液を作る。イヌリンは、最終製品であるイヌリン含有液体食品の8.0重量%以上11.88重量%以下の割合で配合されるように調整する。
このとき、イヌリン溶解液にpH調整剤、酸化防止剤、製造用剤、香料、高甘味度甘味料等をさらに添加してもよい。
そして、適度な液状を保つために、イヌリン溶解液に温水が追加される。温水の量は、最終製品であるイヌリン含有液体食品の85~92重量%の割合で配合されるように調整する。
前記イヌリン溶解工程によって得られたイヌリン溶解液を、前記溶解タンク401より、ホモゲナイザー403に送水パイプを通して送り込み、ホモジナイズ処理を行う。その後、イヌリン溶解液を、ラインフィルター405に送水パイプを通して送り込み、濾過を行う。
前記濾過工程によって得られたイヌリン溶解液を、予め貯めておくクッションタンク407にパイプを通して送り込む。
一旦、クッションタンク407にイヌリン溶解液を貯留することにより、プレート式間接殺菌機409に連続的に送り込むことができ、効率よく確実に殺菌をすることができる。
プレート式間接殺菌機409によってUHT殺菌をすれば、イヌリンの機能を損なうことなく、殺菌を行える。
このアセプティックタンク411に貯蔵されたイヌリン溶解液が、小型容器10に充填されるイヌリン含有液体組成物392となる。
アセプティックタンク411に貯留されたイヌリン溶解液(イヌリン含有液体組成物392)は後述する容器製造充填装置110を用いて小型容器10に充填される。
かかる工程を経て、液状を維持し、長時間保存可能なイヌリン含有液体食品が得られる。
図3は、本発明の一実施の形態に係るイヌリン溶解液を小型容器に充填する容器製造充填装置の全体の構成を示す正面図解図である。図4は、容器成形材供給機構の正面図解図である。図5は、第1無菌化機構の正面図解図である。図6は、容器成形機構及び充填機構の正面図解図である。図7は、蓋材供給機構の正面図解図である。図8は、容器成形材に蓋材を接着した状態を示す斜視図解図である。図9は、搬送手段及び巻き取り手段を示す正面図解図である。
そして、容器成形機構114により成形された複数列の容器部12を所定間隔で供給して、これら容器部12を間欠的に搬送される容器搬送経路の、所定の容器停止部に設けた充填機構120によりイヌリン溶解液(イヌリン含有液体組成物392)を充填し、蓋材30Aを搬送する蓋材供給機構122により容器部12に蓋材30Aを供給し、シール機構126により、蓋材30Aを容器部12のつば部18に熱溶着し、その後、カット機構128等により容器成形材12A及び蓋材30Aをカットして、次の工程に送るようになっている。
更に、第1無菌化機構118は、容器成形材過酸化水素槽142に浸漬されて殺菌された容器成形材12Aに、無菌化された温風エアーでエアーナイフにより吹き付けることにより過酸化水素を取り除く無菌温風エアー装置146aを備える。
第1無菌化機構118には、送り出される容器成形材12Aのテンションを調節するダンサローラ154aが設けられており、容器成形材12Aは、このダンサローラ154aを介して上方に送られ、容器成形機構114に供給される。
充填機構120が無菌状態になったところで、加熱殺菌処理されたイヌリン含有液体組成物392をアセプティックタンク411より送液し、無菌化された充填装置182にて、無菌充填を行うように構成されている。
蓋部30を構成する蓋材30Aは、容器部12の停止位置でシール機構126によって容器部12の開口部のつば部18に熱圧着された後、カット機構128でつば部18及びつまみ部20の形状に沿って蓋部30となる部分の周囲が打ち抜かれる。
容器製造充填装置110の本体部が設けられている機枠110Aの上部に突設されて、蓋材供給機構122の供給スタンド(蓋材ロール支持手段)152が設置されている(図7参照)。この供給スタンド152には、駆動軸152Aによって前記蓋材30Aがロール状に巻かれた蓋材ロール102Aが支持されている。この蓋材ロール102Aから引き出された蓋材30Aは、供給スタンド152に支持された複数のローラ152aを介して送られる。なお、小型容器10の蓋部30として使用される蓋材30Aは、前記したように、アルミや樹脂製のフィルムあるいはこれらをコーティングしたもの等が一般に用いられる。
蓋材30Aを無菌化するための第2無菌化機構124は、過酸化水素(H2O2)に蓋材30Aを浸漬して無菌化するための蓋材過酸化水素槽144を備える。
更に、第2無菌化機構124は、蓋材過酸化水素槽144に浸漬されて殺菌された蓋材30Aに、無菌化された温風エアーでエアーナイフにより吹き付けることにより過酸化水素を取り除く無菌温風エアー装置146bを備える。
前記第1上部ローラ156によって送り方向をほぼ90度変更された蓋材30Aは、第2上部ローラ158によってほぼ垂直方向下方に向けて方向を変えられる。
さらに、この第2上部ローラ158の下方の、前記搬送手段134の搬送面のやや上方に下部ローラ160及びローラ162が配置される。
容器成形材12Aは、無菌室190の容器成形材入口192から無菌室190に入り、蓋材30Aは、無菌室190の蓋材入口194から無菌室190に入るが、無菌室190は、その内部に無菌エアー(無菌フィルタを通過させた外部からの空気)を送り込み、容器成形材入口192及び蓋材入口194から無菌エアーを放出し、無菌室190内を外部より陽圧にし、外部からの菌の進入を防いでいる。
プレシールされた容器成形材12A及び蓋材30Aは、無菌室190の出口から次のシール機構126のシール装置126bに送られるが、その出口は、無菌室出口シャッター196が設けられ、無菌状態の維持を図るように構成されている。
一方、容器成形材12Aの容器部12の部分と蓋材30Aの蓋部30の部分が切り抜かれた容器成形材12A及び蓋材の残りの部分102aは、ローラ220を介して巻き取り手段132に巻き取られる。
機械のサイクルスピードが遅いとインターバル中にドローダウンが大きくなり、下型176のボトムヒータ176bに容器成形材12Aが付着しシワが発生する。
サイクルスピードを上げることにより、ドローダウンの状態が安定しボトムヒータ176bに付着することを防止できる。
サイクルスピードは、充填するイヌリン含有液体組成物392の粘性が大きく影響する。
粘度が低い場合は、充填時に容器部12より溢れる為、充填時の速度を遅くする必要がある。この速度が、機械のサイクルスピードに影響を与える。
また、停止中、無菌温風エアー装置146aのエアーナイフ部にあった箇所は、加熱装置170を通過するまで成型を行なわない。熱負荷を受けている為、加熱装置170で付着し容器成形材12Aにシワが入り易くなる為である。
充填後の検査で、細菌ゼロを確認しており、経時的にも細菌が増殖する要素がないので、製造後1年経時したものについても無菌性が確保できる。
次に、菊芋から抽出したイヌリン粉末を、キサンタンガムを溶解したキサンタンガム溶解液に投入して、かき混ぜて溶解させることにより、イヌリン溶解液を作製した(イヌリン溶解工程)。イヌリンは、表1の割合で調合した。また、pH調整剤、酸化防止剤、製造用剤、香料、高甘味度甘味料等を表1の割合で調合した。以上のイヌリン溶解工程は、適宜な大きさの溶解タンク401にキサンタンガム溶解液およびイヌリン粉末等を投入し、攪拌羽根によって、温水に溶解させることにより行った。
次に、前記イヌリン溶解工程による得られたイヌリン溶解液を、前記溶解タンク401より、ホモゲナイザー403に送水パイプを通して送り込み、ホモジナイズ処理を行った。その後、イヌリン溶解液を、ラインフィルター405に、送水パイプを通して送り込み、濾過を行った(濾過工程)。
次に、前記濾過工程によって得られたイヌリン溶解液を、クッションタンク407にパイプを通して送り込んだ。そして、クッションタンク407に貯留されたイヌリン溶解液を、プレート式間接殺菌機409に、パイプを通して送り込み、プレート式間接殺菌機409によってUHT殺菌(140℃4秒)を行った(殺菌工程)。
次に、前記殺菌工程によって得られたイヌリン溶解液を、アセプティックタンク411に、パイプを通して送り込み、無菌の状態で貯留した。
次に、アセプティックタンク411に貯留されたイヌリン溶解液を無菌状態においてカップ状の小型容器10に約10ml注入した(イヌリン溶解液注入工程)。
かかる工程を経て、液状を維持し、長時間保存可能なイヌリン含有液体食品を得た。
上記の製造方法にしたがって、イヌリン含有液体食品を作製し、以下の試験を行った。
表1の配合比で上記の製造方法にしたがって作製されたイヌリン含有液体食品について、5℃で静置保管し沈殿発生有無を確認した。また、比較例として、イヌリンの配合量を変更して同様の条件で保管し、沈殿発生有無を確認した。それぞれ試料は、小型容器に10ml充填した。
イヌリン沈殿確認試験では、製造後40週(約280日)の間に沈殿が発生しなかったものを「○」、沈殿が発生したものを「×」と評価した。
表2の配合比で上記の製造方法にしたがって作製されたイヌリン含有液体食品について、5℃で静置保管し沈殿発生有無を確認した。また、比較例として、増粘安定剤の種類を変更して同様の条件で保管し、沈殿発生有無を確認した。それぞれ試料は、小型容器に10ml充填した。
増粘安定剤の安定効果確認試験では、製造後40週(約280日)の間に沈殿が発生しなかったものを「○」、沈殿が発生したものを「×」と評価した。
それゆえに、液体であっても、機能性成分であるイヌリンの安定性が保たれ、長期間保存が可能なイヌリン含有液体食品を提供することができる。
食事中に、例えば、ヨーグルトなどの飲食物に適宜ふりかけて、食することが可能となる。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
12 容器部
12A 容器成形材
14 底部
14a 球冠部
16 胴部
16a 座部
18 つば部
20 つまみ部
22 封止部
24 ノッチ
26 開口部
28 溶着部
30 蓋部
30A 蓋材
40 空間部
102A 蓋材ロール
102a 蓋材の残りの部分
110 容器製造充填装置
110A 機枠
110B フレーム
112 容器成形材供給機構
114 容器成形機構
116 容器成形材搬送機構
118 第1無菌化機構
120 充填機構
122 蓋材供給機構
124 第2無菌化機構
126 シール機構
126a プレシール装置
126b シール装置
128 カット機構
130 容器成形材保持供給手段
132 巻き取り手段
134 搬送手段
136 保持機
138 容器成形材交換台
140 容器成形材交換用スペース
142 容器成形材過酸化水素槽
144 蓋材過酸化水素槽
146a,146b 無菌温風エアー装置
148 送りローラ
152 供給スタンド
152A 駆動軸
152a ローラ
152b 導入ローラ
154a,154b ダンサローラ
156 第1上部ローラ
158 第2上部ローラ
160 下部ローラ
162 ローラ
164 マークセンサ
170 加熱装置
172 成形装置
176 下型
176b ボトムヒータ
180 充填ポンプ
182 充填装置
190 無菌室
192 容器成形材入口
194 蓋材入口
196 無菌室出口シャッター
200 冷却盤
210 ノッチ装置
220 ローラ
392 イヌリン含有液体組成物
401 溶解タンク
403 ホモゲナイザー
405 ラインフィルター
407 クッションタンク
409 プレート式間接殺菌機
411 アセプティックタンク
Claims (6)
- 殺菌済みのカップ状の小型容器に、殺菌済みのイヌリン含有液体組成物が充填されたイヌリン含有液体食品であって、
前記イヌリン含有液体組成物は、
8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンと、
0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムと、
を含み、前記イヌリン含有液体組成物のpHが4.0以上8.6以下である、イヌリン含有液体食品。 - 前記イヌリン含有液体組成物はさらにキレート作用を有する製造用剤を含み、
前記製造用剤が、メタリン酸ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムから選択される少なくとも1種又は2種以上が含まれる、請求項1に記載のイヌリン含有液体食品。 - 前記イヌリン含有液体組成物はさらにpH調整剤を含み、
前記pH調整剤は、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、酒石酸、乳酸、フィチン酸、リン酸、リンゴ酸、およびそのナトリウム塩から選択される少なくとも1種又は2種以上が含まれる、請求項1または請求項2のいずれかに記載のイヌリン含有液体食品。 - 前記イヌリン含有液体組成物はさらに乳酸菌、乳酸菌生産物質、ビフィズス菌から選択される少なくとも1種又は2種以上が含まれる、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のイヌリン含有液体食品。
- 前記イヌリン含有液体組成物はさらに高甘味度甘味料を含み、
前記高甘味度甘味料は、0.002重量%以上1.6重量%以下で配合され、
前記高甘味度甘味料は、ステビア抽出物、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アドバンテーム、カンゾウ抽出物、キシリトール、スクラロース、ネオテーム、ラカンカ抽出物から選択される少なくとも1種又は2種以上が含まれる、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のイヌリン含有液体食品。 - 65~75℃の温水に、0.1重量%以上0.3重量%以下のキサンタンガムを溶解するキサンタンガム溶解工程と、
前記キサンタンガム溶解工程により得られたキサンタンガム溶解液に、8.0重量%以上11.88重量%以下のイヌリンを溶解するイヌリン溶解工程と、
前記イヌリン溶解工程により得られたイヌリン溶解液を濾過する濾過工程と、
前記濾過工程により得られたイヌリン溶解液を加熱殺菌する殺菌工程と、
前記殺菌工程を経たイヌリン溶解液を、無菌状態において小型容器に充填するイヌリン溶解液充填工程と
を含み、
前記殺菌工程を経たイヌリン溶解液のpHが4.0以上8.6以下である、イヌリン含有液体食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153552A JP7220687B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | イヌリン含有液体食品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020153552A JP7220687B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | イヌリン含有液体食品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2022047649A JP2022047649A (ja) | 2022-03-25 |
JP7220687B2 true JP7220687B2 (ja) | 2023-02-10 |
Family
ID=80781190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020153552A Active JP7220687B2 (ja) | 2020-09-14 | 2020-09-14 | イヌリン含有液体食品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7220687B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009119315A1 (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-01 | 森永乳業株式会社 | 酸性乳酸菌飲料および酸性乳酸菌飲料の製造方法 |
JP2014528925A (ja) | 2011-08-17 | 2014-10-30 | マイクロバイオーム セラピューティクス,エルエルシー | バクテロイデス門の胃腸管微生物相対フィルミクテス門の微生物相の比を上昇させるための組成物および製剤の使用 |
CN106858488A (zh) | 2017-01-26 | 2017-06-20 | 云南瑞宝生物科技股份有限公司 | 一种功能性果冻及其制备方法 |
JP2018000076A (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-11 | サントリーホールディングス株式会社 | 高濃度イヌリン含有飲料 |
JP2018174934A (ja) | 2017-04-14 | 2018-11-15 | サントリーホールディングス株式会社 | 高濃度イヌリン含有飲料 |
JP2020080733A (ja) | 2018-11-26 | 2020-06-04 | オルガノフードテック株式会社 | クリーム化剤、クリーム状イヌリン組成物、クリーム状イヌリン組成物の製造方法、食品、および食品の製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2198681C (en) * | 1996-03-01 | 2004-10-26 | Sherianne James | Method for producing fat-free and low-fat viscous dressings using inulin |
-
2020
- 2020-09-14 JP JP2020153552A patent/JP7220687B2/ja active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009119315A1 (ja) | 2008-03-27 | 2009-10-01 | 森永乳業株式会社 | 酸性乳酸菌飲料および酸性乳酸菌飲料の製造方法 |
JP2014528925A (ja) | 2011-08-17 | 2014-10-30 | マイクロバイオーム セラピューティクス,エルエルシー | バクテロイデス門の胃腸管微生物相対フィルミクテス門の微生物相の比を上昇させるための組成物および製剤の使用 |
JP2018000076A (ja) | 2016-06-30 | 2018-01-11 | サントリーホールディングス株式会社 | 高濃度イヌリン含有飲料 |
CN106858488A (zh) | 2017-01-26 | 2017-06-20 | 云南瑞宝生物科技股份有限公司 | 一种功能性果冻及其制备方法 |
JP2018174934A (ja) | 2017-04-14 | 2018-11-15 | サントリーホールディングス株式会社 | 高濃度イヌリン含有飲料 |
JP2020080733A (ja) | 2018-11-26 | 2020-06-04 | オルガノフードテック株式会社 | クリーム化剤、クリーム状イヌリン組成物、クリーム状イヌリン組成物の製造方法、食品、および食品の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2022047649A (ja) | 2022-03-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2702135C (en) | Apparatus and method for formulating and aseptically filling liquid products | |
TWI436740B (zh) | 酸化的液態人乳補充品 | |
CN103384629B (zh) | 袋、制造袋的方法和从袋中分配产品的方法 | |
JP4993589B2 (ja) | 乳清ペプチド含有液状栄養組成物 | |
US8916217B2 (en) | Aseptically packaged nutritional liquids comprising HMB | |
EP2528457B1 (en) | Plastic packaged nutritonal liquids comprising hmb | |
US6187334B1 (en) | Foods for preventing vomiting | |
ES2908899T3 (es) | Composición que comprende una mezcla de proteínas | |
JP7220687B2 (ja) | イヌリン含有液体食品及びその製造方法 | |
JP2007068519A (ja) | ゼリー飲料 | |
CN107846940A (zh) | 高能量且富含蛋白质的营养组合物 | |
JP2011105677A (ja) | Ger抑制乳清ペプチド栄養剤 | |
TWI449500B (zh) | 營養補充食品及其製造方法 | |
JP2021023165A (ja) | 砂糖代替食品及びその製造方法 | |
JP2020200046A (ja) | 包装体 | |
JP2017221168A (ja) | 容器詰ゼリー飲料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20211213 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221014 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221018 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20221104 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20230124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20230131 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7220687 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |