JP7299367B2 - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
〔1〕式(I)で表される化合物に由来する構造単位及び酸不安定基を有する構造単位を含む樹脂。
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6~24の2価の芳香族炭化水素基を表す。
L1は、単結合又はーCO-O-*(*はArとの結合手を表す。)を表す。]
〔2〕Arが、置換基を有していてもよいフェニレン基である〔1〕記載の樹脂。
〔3〕Arが、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基及び炭素数1~6のアルキル基(該アルキル基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。)からなる群より選ばれる置換基を少なくとも一つ有するフェニレン基である〔1〕又は〔2〕記載の樹脂。
〔4〕〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の樹脂及び酸発生剤を含有するレジスト組成物。
〔5〕酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩をさらに含有する〔4〕に記載のレジスト組成物。
〔6〕(1)〔4〕又は〔5〕に記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
また、特に断りのない限り、「脂肪族炭化水素基」のように直鎖、分岐及び/又は環をとり得る基は、そのいずれをも含む。「芳香族炭化水素基」は芳香環に炭化水素基が結合した基をも包含する。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
本発明の樹脂は、式(I)で表される化合物(以下「化合物(I)」という場合がある)に由来する構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある)と、酸不安定基を有する構造単位(a1)(以下「構造単位(a1)」という場合がある)とを含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある)である。
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Arは、置換基を有していてもよい炭素数6~24の2価の芳香族炭化水素基を表す。
L1は、単結合又はーCO-O-*(*はArとの結合手を表す。)を表す。]
R1のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
R1のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルクロロメチル基、ペルブロモメチル基及びペルヨードメチル基等が挙げられる。
R1は、水素原子又はメチル基であることが好ましい。
Arで表される2価の芳香族炭化水素基が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基及び炭素数1~12のアルコキシ基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペントキシ基及びn-ヘキトキシ基等が挙げられ、好ましくは、炭素数1~4のアルコキシ基である。
Arの芳香族炭化水素基の置換基としては、なかでも、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基であることが好ましく、ヨウ素原子以外のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基であることがより好ましく、ヒドロキシ基、カルボキシル基であることがさらに好ましい。また、置換基として2以上のヒドロキシ基を有することがより好ましい。
Arは、置換基を有していてもよいフェニレン基であることが好ましい。フェニレン基の置換基としては、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数3~12の脂環式炭化水素基、炭素数6~10の芳香族炭化水素基又はカルボキシル基が挙げられる。なかでも、ヒドロキシ基、ニトロ基、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1~12のアルキル基又は炭素数1~12のアルコキシ基であることが好ましく、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基がさらに好ましい。置換基は、2以上有していてもよい。
アルキル基としては、R1と同様の基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式および多環式のいずれでもよく、具体的には、以下に示す基、シクロアルキル基等が挙げられる。*は芳香族炭化水素基との結合手を表す。
L1が-CO-O-*(*はArとの結合手を表す。)である化合物(I1)は、式(I1-a)で表される化合物と式(I1-b1)で表される化合物とを、塩基触媒下、溶媒中で反応させることにより得ることができる。
[式中、R1、R2及びArは、上記と同義である。]
塩基触媒としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。
溶媒としては、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン及びトルエンなどが挙げられる。
反応温度は通常10℃~80℃であり、反応時間は通常0.5時間~24時間である。
式(I1-a)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
式(I1-b1)で表される化合物としては、下記式で表される化合物等が挙げられ、市場より容易に入手することができる。
樹脂(A)に含まれる構造単位(I)の含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、通常1~50モル%であり、好ましくは2~30モル%、より好ましくは3~20モル%、さらに好ましくは5~15モル%である。
構造単位(a1)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
樹脂(A)に含まれる酸不安定基は、式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基が好ましい。
[式(1)中、Ra1~Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3~20の2価の脂環式炭化水素基を形成する。
ma及びnaは、それぞれ独立して、0又は1を表し、ma及びnaの少なくとも一方は1を表す。
*は結合手を表す。]
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに炭素数3~20の2価の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該2価の複素環基に含まれる-CH2-は、-O-又は-S-で置き換わってもよい。
Xは、酸素原子又は硫黄原子を表す。
na’は、0又は1を表す。
*は結合手を表す。]
Ra1~Ra3の脂環式炭化水素基は、単環式、多環式及びスピロ環のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、アダマンチルシクロヘキシル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1~Ra3の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルジメチル基、ノルボルニルエチル基等のシクロアルキル-アルキル基が挙げられる。
好ましくは、maは0であり、naは1である。
Ra1及びRa2が互いに結合して2価の脂環式炭化水素基を形成する場合の-C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、下記の基が挙げられる。2価の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3~12である。*は-O-との結合手を表す。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、p-tert-ブチルフェニル基、2,6-ジエチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアルキル-アリール基;p-アダマンチルフェニル基等のシクロアルキル-アリール基、等が挙げられる。
アルキル基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を組合せた基としては、シクロアルキル-アルキル基(アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、シクロヘキシルメチル基、シクロペンチルメチル基)、アラルキル基(例えば、フェニルメチル基、1-フェニルエチル基、2-フェニルエチル基、1-フェニル-1-プロピル基、1-フェニル-2-プロピル基、2-フェニル-2-プロピル基、3-フェニル-1-プロピル基、4-フェニル-1-ブチル基、5-フェニル-1-ペンチル基、6-フェニル-1-ヘキシル基等)等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合してそれらが結合する炭素原子及びXとともに2価の複素環基を形成する場合、-C(Ra1’)(Ra3’)-X-Ra2’としては、下記の基が挙げられる。*は、結合手を表す。
Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
na’は、好ましくは0である。
[式(a1-0)、式(a1-1)及び式(a1-2)中、
La01、La1及びLa2は、それぞれ独立に、-O-又は*-O-(CH2)k1-CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
Ra01、Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra02、Ra03及びRa04は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組み合わせた基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は0~14のいずれかの整数を表す。
n1は0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は0~3のいずれかの整数を表す。]
La01、La1及びLa2は、好ましくは酸素原子又は*-O-(CH2)k01-CO-O-であり(但し、k01は、好ましくは1~4のいずれかの整数、より好ましくは1である。)、より好ましくは酸素原子である。
Ra02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合せた基としては、式(1)のRa1~Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7のアルキル基の炭素数は、好ましくは1~6であり、より好ましくはメチル基又はエチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
Ra02、Ra03、Ra04、Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~8であり、より好ましくは3~6である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた基は、これらアルキル基と脂環式炭化水素基とを組合せた合計炭素数が、18以下であることが好ましい。
Ra02及びRa03は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra04は、好ましくは炭素数1~6のアルキル基又は炭素数5~12の脂環式炭化水素基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
m1は、好ましくは0~3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0~3のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
式(a1-5)中、
Ra8は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*-(CH2)h3-CO-L54-を表し、h3は1~4のいずれかの整数を表し、*は、L51との結合手を表す。
L51、L52、L53及びL54は、それぞれ独立に、-O-又は-S-を表す。
s1は、1~3のいずれかの整数を表す。
s1’は、0~3のいずれかの整数を表す。
ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、フルオロメチル基及びトリフルオロメチル基が挙げられる。
式(a1-5)においては、Ra8は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
L51は、酸素原子が好ましい。
L52及びL53のうち、一方が-O-であり、他方が-S-であることが好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0~2のいずれかの整数が好ましい。
Za1は、単結合又は*-CH2-CO-O-が好ましい。
樹脂(A)は、さらに、後述する酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)、ハロゲン原子を有する構造単位(以下、場合により「構造単位(a4)」という。)、非脱離炭化水素基を有する構造単位(a5)及びその他の公知のモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい。なかでも、構造単位(s)を含むことが好ましい。構造単位(s)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。モノマー(s)は、レジスト分野で公知の酸不安定基を有さないモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂を本発明のレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
本発明のレジスト組成物からレジストパターンを製造するとき、露光光源がKrFエキシマレーザ(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線である場合には、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、露光光源がArFエキシマレーザ(193nm)等である場合には、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましい。構造単位(a2)としては、1種を単独で含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
[式(a2-A)中、
Ra50は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
Ra51は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のアルキル基、炭素数1~6のアルコキシ基、炭素数2~4のアシル基、炭素数2~4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
Aa50は、単結合又は*-Xa51-(Aa52-Xa52)na-を表し、*は-Ra50が結合する炭素原子との結合手を表す。
Aa52は、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
Xa51及びXa52は、それぞれ独立に、-O-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
naは、0又は1を表す。
mbは0~4のいずれかの整数を表す。mbが2以上のいずれかの整数である場合、複数のRa51は互いに同一であっても異なってもよい。]
Ra50におけるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1-トリフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2-ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4-ノナフルオロペンチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基及びn-ペルフルオロヘキシル基が挙げられる。
Ra50は、水素原子又は炭素数1~4のアルキル基が好ましい。
Ra51のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、n-ブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基が挙げられる。炭素数1~4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
Ra51におけるアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
Ra51におけるアシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基及びブチリルオキシ基が挙げられる。
Ra51は、メチル基が好ましい。
Aa52は、メチレン基又はエチレン基であることが好ましい。
水酸基は、ベンゼン環のo-位又はp-位に結合することが好ましく、p-位に結合することがより好ましい。
式(a2-1)中、
La3は、-O-又は*-O-(CH2)k2-CO-O-を表し、
k2は1~7のいずれかの整数を表す。*は-CO-との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0~10のいずれかの整数を表す。
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0~3のいずれかの整数、より好ましくは0又は1である。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、β-プロピオラクトン環、γ-ブチロラクトン環、δ-バレロラクトン環のような単環でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。好ましくは、γ-ブチロラクトン環、アダマンタンラクトン環、又は、γ-ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
La4、La5及びLa6は、-O-又は*-O-(CH2)k3-CO-O-(k3は1~7のいずれかの整数を表す。)で表される基を表す。
La7は、-O-、*-O-La8-O-、*-O-La8-CO-O-、*-O-La8-CO-O-La9-CO-O-又は*-O-La8-O-CO-La9-O-を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18、Ra19及びRa20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra24は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra21は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
Ra22、Ra23及びRa25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0~5のいずれかの整数を表す。
q1は、0~3のいずれかの整数を表す。
r1は、0~3のいずれかの整数を表す。
w1は、0~8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のRa21、Ra22、Ra23及び/又はRa25は互いに同一であってもよく、異なってもよい。]
Ra24のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Ra24のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基及びn-ヘキシル基等が挙げられ、好ましくは炭素数1~4のアルキル基が挙げられ、より好ましくはメチル基又はエチル基が挙げられる。
Ra24のハロゲン原子を有するアルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec-ブチル基、ペルフルオロtert-ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基等が挙げられる。
Ra18~Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、互いに独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1、r1及びw1は、互いに独立に、好ましくは0~2のいずれかの整数であり、より好ましくは0又は1である。
Ra25は、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
La7は、好ましくは-O-又は*-O-La8-CO-O-であり、より好ましくは-O-、-O-CH2-CO-O-又は-O-C2H4-CO-O-である。
特に、式(a3-4)は、式(a3-4)’が好ましい。
(式中、Ra24、La7は、上記と同じ意味を表す。)
また、構造単位(a3-1)、構造単位(a3-2)、構造単位(a3-3)及び構造単位(a3-4)の含有率は、それぞれ、樹脂(A)の全構造単位に対して、5~60モル%が好ましく、5~50モル%がより好ましく、10~50モル%がさらに好ましい。
構造単位(a4)としては、式(a4-0)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a4-0)中、R5は、水素原子又はメチル基を表す。
L4は、単結合又は炭素数1~4の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
L3は、炭素数1~8のペルフルオロアルカンジイル基又は炭素数3~12のペルフルオロシクロアルカンジイル基を表す。
R6は、水素原子又はフッ素原子を表す。]
L3のペルフルオロシクロアルカンジイル基としては、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロペンタンジイル基、ペルフルオロシクロヘプタンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基等が挙げられる。
L3は、好ましくは炭素数1~6のペルフルオロアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数1~3のペルフルオロアルカンジイル基である。
[式(a4-1)中、Ra41は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra42は、置換基を有していてもよい炭素数1~20の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
Aa41は、置換基を有していてもよい炭素数1~6のアルカンジイル基又は式(a-g1)で表される基を表す。ただし、Aa41及びRa42のうち少なくとも1つは、置換基としてハロゲン原子(好ましくはフッ素原子)を有する。
〔式(a-g1)中、sは0又は1を表す。
Aa42及びAa44は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
Aa43は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1~5の2価の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa41及びXa42は、それぞれ独立に、-O-、-CO-、-CO-O-又は-O-CO-を表す。
ただし、Aa42、Aa43、Aa44、Xa41及びXa42の炭素数の合計は7以下である。〕
*は結合手であり、右側の*が-O-CO-Ra42との結合手を表す。]
鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基は、炭素-炭素不飽和結合を有していてもよいが、鎖式及び環式の脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。該脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は分岐のアルキル基及び単環又は多環の脂環式炭化水素基、並びに、アルキル基及び脂環式炭化水素基を組み合わせることにより形成される脂肪族炭化水素基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニリル基、フェナントリル基及びフルオレニル基等のアリール基;2-メチルフェニル基等のアルキル-アリール基;4-シクロヘキシルフェニル基等のシクロアルキル-アリール基等が挙げられる。
Ra42は、置換基として、ハロゲン原子又は式(a-g3)で表される基が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
[式(a-g3)中、
Xa43は、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa45は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
*は結合手を表す。]
Ra42は、ハロゲン原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基が好ましく、ハロゲン原子を有するアルキル基及び/又は式(a-g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基がより好ましい。
Ra42がハロゲン原子を有する脂肪族炭化水素基である場合、好ましくはフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であり、より好ましくはペルフルオロアルキル基又はペルフルオロシクロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数が1~6のペルフルオロアルキル基であり、特に好ましくは炭素数1~3のペルフルオロアルキル基である。ペルフルオロアルキル基としては、ペルフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基等が挙げられる。ペルフルオロシクロアルキル基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
Ra42が、式(a-g3)で表される基を有する脂肪族炭化水素基である場合、式(a-g3)で表される基に含まれる炭素数を含めて、脂肪族炭化水素基の総炭素数は、15以下が好ましく、12以下がより好ましい。式(a-g3)で表される基を置換基として有する場合、その数は1個が好ましい。
[式(a-g2)中、
Aa46は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
Xa44は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Aa47は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~17の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Aa46、Aa47及びXa44の炭素数の合計は18以下であり、Aa46及びAa47のうち、少なくとも一方は、少なくとも1つのハロゲン原子を有する。
*はカルボニル基との結合手を表す。]
Aa47の脂肪族炭化水素基の炭素数は4~15が好ましく、5~12がより好ましく、Aa47は、シクロヘキシル基又はアダマンチル基がさらに好ましい。
Aa41のアルカンジイル基における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1~6のアルコキシ基等が挙げられる。
Aa41は、好ましくは炭素数1~4のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数2~4のアルカンジイル基であり、さらに好ましくはエチレン基である。
Aa42、Aa43及びAa44の脂肪族炭化水素基の置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1~6のアルコキシ基等が挙げられる。
sは、0であることが好ましい。
[式(a4-4)中、Rf21は、水素原子又はメチル基を表す。
Af21は、-(CH2)j1-、-(CH2)j2-O-(CH2)j3-又は-(CH2)j4-CO-O-(CH2)j5-を表す。
j1~j5は、それぞれ独立に、1~6のいずれかの整数を表す。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1~10の炭化水素基を表す。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-オクチル基及び2-エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式であってもよいし、多環式であってもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、2-アルキルアダマンタン-2-イル基、1-(アダマンタン-1-イル)アルカン-1-イル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基及びイソボルニル基が挙げられる。
フッ素原子を有するアルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1-ジフルオロエチル基、2,2-ジフルオロエチル基、2,2,2-トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2-テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1-(トリフルオロメチル)-1,2,2,2-テトラフルオロエチル基、1-(トリフルオロメチル)-2,2,2-トリフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2-テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3-ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1-ビス(トリフルオロ)メチル-2,2,2-トリフルオロエチル基、2-(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-デカフルオロペンチル基、1,1-ビス(トリフルオロメチル)-2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基、2-(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5-デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基等のフッ化アルキル基が挙げられる。
フッ素原子を有する脂環式炭化水素基としては、ペルフルオロシクロヘキシル基、ペルフルオロアダマンチル基等のフッ化シクロアルキル基が挙げられる。
Rf22は、フッ素原子を有する炭素数1~10のアルキル基又はフッ素原子を有する炭素数1~10の脂環式炭化水素基が好ましく、フッ素原子を有する炭素数1~10のアルキル基がより好ましく、フッ素原子を有する炭素数1~6のアルキル基がさらに好ましい。
構造単位(a5)が有する非脱離炭化水素基としては、直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を有する基が挙げられる。なかでも、構造単位(a5)は、脂環式炭化水素基を有する基を含むものが好ましい。
構造単位(a5)としては、式(a5-1)で表される構造単位が挙げられる。
[式(a5-1)中、
R51は、水素原子又はメチル基を表す。
R52は、炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は炭素数1~8の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。但し、L55との結合位置にある炭素原子に結合する水素原子は、炭素数1~8の脂肪族炭化水素基で置換されない。
L55は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。]
炭素数1~8の脂肪族炭化水素基は、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2-エチルヘキシル基等のアルキル基が挙げられる。
置換基を有した脂環式炭化水素基としては、3-メチルアダマンチル基などが挙げられる。
R52は、好ましくは、無置換の炭素数3~18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、アダマンチル基、ノルボルニル基又はシクロヘキシル基である。
2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基及びペンタンジイル基等のアルカンジイル基が挙げられる。
2価の脂環式飽和炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基及びシクロヘキサンジイル基等のシクロアルカンジイル基が挙げられる。多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基としては、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等が挙げられる。
式(L1-1)中、
Xx1は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
Lx1は、炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx2は、単結合又は炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx1及びLx2の合計炭素数は、16以下である。
式(L1-2)中、
Lx3は、炭素数1~17の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx4は、単結合又は炭素数1~16の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx3及びLx4の合計炭素数は、17以下である。
式(L1-3)中、
Lx5は、炭素数1~15の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Lx6及びLx7は、それぞれ独立に、単結合又は炭素数1~14の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx5、Lx6及びLx7の合計炭素数は、15以下である。
式(L1-4)中、
Lx8及びLx9は、単結合又は炭素数1~12の2価の脂肪族飽和炭化水素基を表す。
Wx1は、炭素数3~15の2価の脂環式飽和炭化水素基を表す。
ただし、Lx8、Lx9及びWx1の合計炭素数は、15以下である。
Lx2は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合である。
Lx3は、好ましくは、炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx4は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx5は、好ましくは、炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx6は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。
Lx7は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基である。
Lx8は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Lx9は、好ましくは、単結合又は炭素数1~8の2価の脂肪族飽和炭化水素基、より好ましくは、単結合又はメチレン基である。
Wx1は、好ましくは、炭素数3~10の2価の脂環式飽和炭化水素基、より好ましくは、シクロヘキサンジイル基又はアダマンタンジイル基である。
樹脂(A)が、構造単位(a5)を有する場合、その含有率は、樹脂(A)の全構造単位に対して、1~30モル%が好ましく、2~20モル%がより好ましく、3~15モル%がさらに好ましい。
樹脂(A)は、さらに、露光により分解して酸を発生する構造単位(以下、「構造単位(II)という場合がある)を含有していてもよい。構造単位(II)としては、具体的には特開2016-79235号公報に記載の式(III-1)又は式(III-2)で表される基を含む構造単位が挙げられ、側鎖にスルホナート基若しくはカルボキシレート基と有機カチオンとを有する構造単位又は側鎖にスルホニオ基と有機アニオンとを有する構造単位であることが好ましい。
[式(II-2-A’)中、
XIII3は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基又はヒドロキシ基で置き換わっていてもよい。
Ax1は、炭素数1~8のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基で置換されていてもよい。
RA-は、スルホナート基又はカルボキシレート基を表す。
RIII3は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
Za+は、有機カチオンを表す。]
RIII3で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基と同じものが挙げられる。
Ax1で表される炭素数1~8のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等が挙げられる。
アルカンジイル基と脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせた基としては、例えば、シクロヘキシルメチレン基、アダマンチルメチレン基、ノルボルニルエチレン基等のシクロアルキル-アルカンジイル基が挙げられる。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
X4は、2価の炭素数1~15の飽和炭化水素基を表す。
X5は、2価の炭素数1~13の飽和炭化水素基を表す。
X6は、炭素数1~14のアルキル基を表す。
X7は、3価の炭素数1~14の飽和炭化水素基を表す。
X8は、2価の炭素数1~13の飽和炭化水素基を表す。
Za+は、好ましくは式(b2-1)~式(b2-4)のいずれかで表されるカチオン〔以下、式番号に応じて「カチオン(b2-1)」等という場合がある。〕である。
[式(b2-1)~式(b2-4)において、
Rb4~Rb6は、それぞれ独立に、炭素数1~30のアルキル基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基又は炭素数6~36の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数3~12の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数2~4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~12のアルコキシ基で置換されていてもよい。
Rb4とRb5とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
Rb7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に、0~5のいずれかの整数を表す。
m2が2以上のとき、複数のRb7は同一であっても異なってもよく、n2が2以上のとき、複数のRb8は同一であっても異なってもよい。
Rb9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1~36のアルキル基又は炭素数3~36の脂環式炭化水素基を表す。
Rb9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1~36のアルキル基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、炭素数6~18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1~12のアルコキシ基又は炭素数1~12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12とは、一緒になってそれらが結合する-CH-CO-を含む環を形成していてもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
Rb13~Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基又は炭素数1~12のアルコキシ基を表す。
Lb31は、-S-又は-O-を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0~5のいずれかの整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0~4のいずれかの整数を表す。
u2は、0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一であっても異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一であっても異なってもよく、q2が2以上のとき、複数のRb15は同一であっても異なってもよく、r2が2以上のとき、複数のRb16は同一であっても異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb17は同一であっても異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一であっても異なってもよい。]
脂環式炭化水素基は、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
中でも、Rb9~Rb12のアルキル基の炭素数は、好ましくは3~18であり、より好ましくは4~12である。
Rb7及びRb8、Rb13~Rb18の脂肪族炭化水素基は上述したアルキル基、脂環式炭化水素基及びそれらを組み合わせた基と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基に、アルキル基又は脂環式炭化水素基が含まれる場合は、炭素数1~18のアルキル基及び炭素数3~18の脂環式炭化水素基が好ましい。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、p-メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n-プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n-ブチルカルボニルオキシ基、sec-ブチルカルボニルオキシ基、tert-ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2-エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが一緒になって形成する環は、単環式、多環式、芳香族性、非芳香族性、飽和及び不飽和のいずれの環であってもよい。この環としては、3員環~12員環が挙げられ、好ましくは3員環~7員環が挙げられ、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環、オキソアダマンタン環等が挙げられる。
[式(II-2-A)中、RIII3、XIII3及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
Zは、0~6のいずれかの整数を表す。
RIII2及びRIII4は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表し、zが2以上のとき、複数のRIII2及びRIII4は互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
Qa及びQbは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。]
[式(II-2-A-1)中、
RIII2、RIII3、RIII4、Qa、Qb、z及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
RIII5は、炭素数1~12の飽和炭化水素基を表す。
X2は、炭素数1~11の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-S-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。]
X2で表される炭素数1~11の2価の飽和炭化水素基としては、XIII3で表される2価の飽和炭化水素基のうちの炭素数11までのものが挙げられる。
[式(II-2-A-2)中、RIII3、RIII5及びZa+は、上記と同じ意味を表す。
m及びnは、互いに独立に、1又は2を表す。]
[式(II-1-1)中、
AII1は、単結合又は2価の連結基を表す。
RIIは、炭素数6~18の2価の芳香族炭化水素基を表す。
RII2及びRII3は、それぞれ独立して、炭素数1~30のアルキル基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基又は炭素数6~36の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数3~12の脂環式炭化水素基又は炭素数6~18の芳香族炭化水素基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、炭素数1~18のアルキル基、炭素数2~4のアシル基又はグリシジルオキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基又は炭素数1~12のアルコキシ基で置換されていてもよい。また、RII2とRII3とは、それらが結合する硫黄原子とともに環を形成してもよく、該環に含まれる-CH2-は、-O-、-SO-又は-CO-に置き換わってもよい。
RII4は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。
A-は、有機アニオンを表す。]
RII1で表される炭素数6~18の2価の芳香族炭化水素基としては、フェニレン基及びナフチレン基等が挙げられる。
RII2及びRII3で表されるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルキル基の置換基であるアルコキシ基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、脂環式炭化水素基の置換基であるハロゲン原子、アルキル基、アルキルカルボニル基、芳香族炭化水素基の置換基であるハロゲン原子、アルコキシ基は、上述した式(b2-1)のRb4~Rb6と同じものが挙げられる。
RII4で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
RII4で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基としては、Ra8で表されるハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基と同じものが挙げられる。
構造単位(a1)は、好ましくは構造単位(a1-1)及び構造単位(a1-2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1-1)又は構造単位(a1-1)及び構造単位(a1-2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)から選ばれる少なくとも二種である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、好ましくは式(a2-1)で表される構造単位である。構造単位(a3)は、好ましくは式(a3-1-1)~式(a3-1-4)で表される構造単位、式(a3-2-1)~式(a3-2-4)及び式(a3-4-1)~式(a3-4-2)で表される構造単位から選ばれる少なくとも一種である。
なお、樹脂(A)において、式(I)で表される化合物に由来する構造単位における芳香族炭化水素基の置換基において、ヨウ素による置換基の数が2以上である場合は構造単位(a3)を含むことが好ましく、ヨウ素による置換基の数が1つである場合は構造単位(a3)を含まなくてもよい。
樹脂(A)の重量平均分子量は、好ましくは、2,000以上(より好ましくは2,500以上、さらに好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。本明細書では、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで実施例に記載の条件により求めた値である。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)と、酸発生剤とを含有する。
レジスト組成物は、さらに、樹脂(A)以外の樹脂、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を及び溶剤(以下「溶剤(E)」という場合がある)を含有することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂としては、例えば、構造単位(a4)を含む樹脂(以下「樹脂(X)」という場合がある。)が挙げられる。
樹脂(X)がさらに有していてもよい構造単位としては、構造単位(a1)、構造単位(a2)、構造単位(a3)、構造単位(a5)及びその他の公知構造単位が挙げられる。
樹脂(X)は、構造単位(a4)及び又は構造単位(a5)からなる樹脂であることがより好ましい。
樹脂(X)が構造単位(a4)を含む場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、40モル%以上が好ましく、45モル%以上がより好ましく、50モル%以上がさらに好ましい。
樹脂(X)が構造単位(a5)を含む場合、その含有率は、樹脂(X)の全構造単位に対して、10~60モル%が好ましく、20~55モル%がより好ましく、25~50モル%がさらに好ましい。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、6,000以上(より好ましくは7,000以上)、80,000以下(より好ましくは60,000以下)である。かかる樹脂(X)の重量平均分子量の測定手段は、樹脂(A)の場合と同様である。
レジスト組成物が樹脂(X)を含む場合、その含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1~60質量部であり、より好ましくは1~50質量部であり、さらに好ましくは1~40質量部であり、特に好ましくは2~30質量部である。
酸発生剤は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物の酸発生剤(B)は、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2-ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N-スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン 4-スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)が代表的である。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、スルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
[式(B1)中、
Q1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1~6のペルフルオロアルキル基を表す。
Lb1は、置換基を有していてもよい炭素数1~24の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基で置換されていてもよい。
Yは、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数3~18の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる-CH2-は、-O-、-SO2-又は-CO-に置き換わっていてもよい。
Z+は、有機カチオンを表す。]
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又はトリフルオロメチル基であることが好ましく、ともにフッ素原子であることがより好ましい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式飽和炭化水素基;
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基等の多環式の2価の脂環式飽和炭化水素基等が挙げられる。
[式(b1-1)中、
Lb2は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb3は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb2とLb3との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-2)中、
Lb4は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb4とLb5との炭素数合計は、22以下である。
式(b1-3)中、
Lb6は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
Lb7は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
ただし、Lb6とLb7との炭素数合計は、23以下である。]
2価の飽和炭化水素基としては、Lb1の2価の飽和炭化水素基と同様のものが挙げられる。
Lb3は、好ましくは炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
Lb4は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基であり、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb5は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb6は、好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子に置換されていてもよい。
Lb7は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよく、該2価の飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
[式(b1-4)中、
Lb8は、単結合又は炭素数1~22の2価の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
式(b1-5)中、
Lb9は、炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb10は、単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb9及びLb10の合計炭素数は20以下である。
式(b1-6)中、
Lb11は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb12は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb11及びLb12の合計炭素数は21以下である。
式(b1-7)中、
Lb13は、炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb14は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb15は、単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb13~Lb15の合計炭素数は19以下である。
式(b1-8)中、
Lb16は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb17は、炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb18は、単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子又はヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb16~Lb18の合計炭素数は19以下である。]
Lb9は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb10は、好ましくは単結合又は炭素数1~19の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb11は、好ましくは炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb12は、好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb13は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb14は、好ましくは単結合又は炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb15は、好ましくは単結合又は炭素数1~18の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~8の2価の飽和炭化水素基である。
Lb16は、好ましくは炭素数1~12の2価の飽和炭化水素基である。
Lb17は、好ましくは炭素数1~6の2価の飽和炭化水素基である。
Lb18は、好ましくは単結合又は炭素数1~17の2価の飽和炭化水素基であり、より好ましくは単結合又は炭素数1~4の2価の飽和炭化水素基である。
[式(b1-9)中、
Lb19は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb20は、単結合又は炭素数1~23の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子はフッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb19及びLb20の合計炭素数は23以下である。
式(b1-10)中、
Lb21は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb22は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb23は、単結合又は炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb21~Lb23の合計炭素数は21以下である。
式(b1-11)中、
Lb24は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子に置換されていてもよい。
Lb25は、炭素数1~21の2価の飽和炭化水素基を表す。
Lb26は、単結合又は炭素数1~20の2価の飽和炭化水素基を表し、該2価の飽和炭化水素基に含まれる水素原子は、フッ素原子、ヒドロキシ基又はアシルオキシ基に置換されていてもよい。該アシルオキシ基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、該アシルオキシ基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよい。
ただし、Lb24~Lb26の合計炭素数は21以下である。]
Yで表される脂環式炭化水素基に含まれる-CH2-が-O-、-SO2-又は-CO-で置き換わる場合、その数は1つでもよいし、2以上の複数でもよい。そのような基としては、式(Y12)~式(Y35)、式(Y39)、式(Y40)で表される基が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ビフェニル基、フェナントリル基等のアリール基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、2,6-ジエチルフェニル基、p-tert-ブチルフェニル基、2-メチル-6-エチルフェニル基等のアルキル-アリール基;p-アダマンチルフェニル基等のシクロアルキル-アリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基及びナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
Ri8は、例えば、炭素数1~12の脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1~4のアルキル基、炭素数5~12の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基であり、より好ましくはメチル基、エチル基、シクロヘキシル基又はアダマンチル基である。
L44は、単結合又は炭素数1~4のアルカンジイル基である。
Q1及びQ2は、上記と同じである。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010-204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
Z+の有機カチオンとしては、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン、有機ホスホニウムカチオン等が挙げられ、好ましくは有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンが挙げられ、より好ましくはアリールスルホニウムカチオンが挙げられる。
具体的には、構造単位(II)における有機カチオンで例示したものと同様のものが挙げられる。
本発明のレジスト組成物においては、酸発生剤(B1)は、1種を単独で含有してもよく、複数種を含有していてもよい。なかでも、酸発生剤(B1)は2種以上の酸発生剤を含有していることが好ましい。酸発生剤(B1)の含有率は、酸発生剤(B)の総量に対して、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、酸発生剤(B1)のみであることが特に好ましい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは1質量部以上(より好ましくは3質量部以上)、好ましくは40質量部以下(より好ましくは35質量部以下)である。
溶剤(E)の含有率は、通常、レジスト組成物中90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは94質量%以上であり、99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。溶剤(E)の含有率は、例えば液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定できる。
本発明のレジスト組成物は、クエンチャー(以下「クエンチャー(C)」という場合がある)を含有していてもよい。クエンチャー(C)は、塩基性の含窒素有機化合物又は酸発生剤(B)よりも酸性度の弱い酸を発生する塩が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩における酸性度は酸解離定数(pKa)で示される。酸発生剤から発生する酸よりも酸性度の弱い酸を発生する塩は、該塩から発生する酸のpKaが、通常-3<pKaの塩であり、好ましくは-1<pKa<7の塩であり、より好ましくは0<pKa<5の塩である。酸発生剤から発生する酸よりも弱い酸を発生する塩としては、下記式で表される塩、特開2015-147926号公報記載の弱酸分子内塩、並びに特開2012-229206号公報、特開2012-6908号公報、特開2012-72109号公報、特開2011-39502号公報及び特開2011-191745号公報記載の塩が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある。)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤、染料等を利用できる。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)及び塩(aa)、並びに、必要に応じて用いられる樹脂(X)、クエンチャー(C)、溶剤(E)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10~40℃から、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(E)に対する溶解度等に応じて適切な温度を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5~24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003~0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含む。
現像後レジストパターンを超純水で洗浄し、次いで、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
有機系現像液に含まれる有機溶剤としては、2-ヘキサノン、2-ヘプタノン等のケトン溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル溶剤;酢酸ブチル等のエステル溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル溶剤;N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド溶剤;アニソール等の芳香族炭化水素溶剤等が挙げられる。
有機系現像液中、有機溶剤の含有率は、90質量%以上100質量%以下が好ましく、95質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に有機溶剤のみであることがさらに好ましい。
中でも、有機系現像液としては、酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンを含む現像液が好ましい。有機系現像液中、酢酸ブチル及び2-ヘプタノンの合計含有率は、50質量%以上100質量%以下が好ましく、90質量%以上100質量%以下がより好ましく、実質的に酢酸ブチル及び/又は2-ヘプタノンのみであることがさらに好ましい。
有機系現像液には、界面活性剤が含まれていてもよい。また、有機系現像液には、微量の水分が含まれていてもよい。
現像の際、有機系現像液とは異なる種類の溶剤に置換することにより、現像を停止してもよい。
洗浄後は、基板及びパターン上に残ったリンス液を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、特に電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物として好適であり、半導体の微細加工に有用である。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで下記条件により求めた値である。
装置:HLC-8120GPC型(東ソー社製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
式(I-1-a)で表される化合物80部、メチルイソブチルケトン320部、ピリジン35.7部及びジメチルアミノピリジン1.3部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物25.3部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル950部及び5%塩酸150部を混合して23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。得られた有機層に、イオン交換水300部を混合して23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を3回行った。得られた有機層を濃縮した後、回収された濃縮残渣をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100-210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取することにより、式(I-1)で表される化合物50.84部を得た。
MS(質量分析):458.9 [M+H]+
式(I-5-a)で表される化合物80部、メチルイソブチルケトン320部、ピリジン59部及びジメチルアミノピリジン2.1部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物41.8部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル1000部及び5%塩酸250部を混合して23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。得られた有機層に、イオン交換水500部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を3回行った。得られた有機層を濃縮した後、回収された濃縮残渣をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100-210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/1)分取することにより、式(I-5)で表される化合物68.49部を得た。
MS(質量分析):305.0 [M+H]+
式(I-22-a)で表される化合物1.65部、メチルイソブチルケトン20部、ピリジン0.59部及びジメチルアミノピリジン0.02部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物0.42部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル50部及び5%塩酸10部を混合して23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。得られた有機層に、イオン交換水20部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を3回行った。得られた有機層を濃縮した後、回収された濃縮残渣をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100-210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:n-ヘプタン/酢酸エチル=1/4)分取することにより、式(I-22)で表される化合物0.94部を得た。
MS(質量分析):556.8 [M+H]+
式(I-23-a)で表される化合物1.70部、メチルイソブチルケトン20部、ピリジン0.59部及びジメチルアミノピリジン0.02部を混合し、23℃で30分間攪拌した。得られた混合溶液に、式(I-1-b)で表される化合物0.42部を添加し、23℃で18時間攪拌した。得られた反応物に、酢酸エチル50部及び5%塩酸10部を混合して23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。得られた有機層に、イオン交換水20部を仕込み23℃で30分間攪拌し、分液することにより有機層を回収した。この水洗の操作を3回行った。得られた有機層を濃縮した後、回収された濃縮残渣をカラム(シリカゲル60N(球状、中性)100-210μm;関東化学(株)製、展開溶媒:酢酸エチル)分取することにより、式(I-23)で表される化合物0.22部を得た。
MS(質量分析):572.8 [M+H]+
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-1)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)、モノマー(a3-1-1)及びモノマー(II-2-A-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-1):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2):モノマー(II-2-A-1-1)〕が、22:10:25:35:5:3の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、7mol%となるように添加し、これを85℃で約5時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液に、p-トルエンスルホン酸水溶液を加え、6時間攪拌した後、分液した。回収された有機層を、大量のn-ヘプタンに注ぎ樹脂を析出させ、ろ過・回収することにより、重量平均分子量が約7.9×103である樹脂A1(共重合体)を収率55%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-1)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-1):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2)〕が、25:10:25:35:5の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約7.7×103である樹脂A2(共重合体)を収率64%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-1)、モノマー(a1-1-3)及びモノマー(a1-2-6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-1):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6)〕が、25:10:25:40の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約7.4×103である樹脂A3(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a2-2-1)、モノマー(I-1)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-1):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2)〕が、25:10:25:35:5の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のメチルイソブチルケトンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、7mol%となるように添加し、これを75℃で約5時間加熱することで重合を行った。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を、メタノール/水混合溶媒に添加し、リパルプした後、ろ過するという精製操作を2回行い、重量平均分子量が約7.9×103である樹脂A4(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-5)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-5):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2)〕が、25:10:25:35:5の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約8.2×103である樹脂A5(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-5)、モノマー(a1-1-3)及びモノマー(a1-2-6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-5):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6)〕が、25:10:25:40の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約6.9×103である樹脂A6(共重合体)を収率58%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-22)、モノマー(a1-1-3)及びモノマー(a1-2-6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-22):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6)〕が、25:10:25:40の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約7.1×103である樹脂A7(共重合体)を収率50%で得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(I-23)、モノマー(a1-1-3)及びモノマー(a1-2-6)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(I-23):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6)〕が、25:10:25:40の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約7.6×103である樹脂A8(共重合体)を収率45%で得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(IX-1)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(IX-1):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2)〕が、25:10:25:35:5の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約7.8×103である樹脂AX1(共重合体)を収率66%で得た。この樹脂AX1は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1-4-2)、モノマー(IX-5)、モノマー(a1-1-3)、モノマー(a1-2-6)及びモノマー(a3-1-1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1-4-2):モノマー(IX-5):モノマー(a1-1-3):モノマー(a1-2-6):モノマー(a3-4-2)〕が、25:10:25:35:5の割合となるように混合し、樹脂A1と同様の方法により、重量平均分子量が約8.8×103である樹脂AX2(共重合体)を収率60%で得た。この樹脂AX2は、以下の構造単位を有するものである。
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で混合して溶剤に溶解し、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
C1:特開2011-39502号公報記載の方法で合成
D1:(東京化成工業(株)製)
<溶剤(E)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 100部
γ-ブチロラクトン 5部
6インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を、組成物層の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。ウェハ上に形成された組成物層に、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL-800D 50keV」〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを直接描画した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、60nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
Claims (5)
- 式(I)で表される化合物に由来する構造単位と、
式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)又は式(a3-4)で表される構造単位(a3)と、
酸不安定基を有する構造単位とを有する樹脂及び
酸発生剤を含むレジスト組成物。
[式(I)中、
R1は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Arは、ヒドロキシ基を有するフェニレン基を表し、該ヒドロキシ基の結合位置は、L 1 の結合位置に対して、メタ位であり、Arに結合するヨウ素原子の数は、1つ又は2つであり、少なくとも1つのヨウ素原子は、ヒドロキシ基が結合する炭素原子と隣接する炭素原子に結合する。
L1は、単結合又は-CO-O-*(*はArとの結合手を表す。)を表す。]
[式(a3-1)、式(a3-2)、式(a3-3)及び式(a3-4)中、
La4、La5及びLa6は、-O-又は*-O-(CH2)k3-CO-O-(k3は1~7のいずれかの整数を表す。) で表される基を表す。
La7は、-O-、*-O-La8-O-、*-O-La8-CO-O-、*-O-La8-CO-O-La9-CO-O-又は*-O-La8-O-C O-La9-O-を表す。
La8及びLa9は、それぞれ独立に、炭素数1~6のアルカンジイル基を表す。
*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18、Ra19及びRa20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra24は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra21は炭素数1~4の脂肪族炭化水素基を表す。
Ra22、Ra23及びRa25は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1~ 4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0~5のいずれかの整数を表す。
q1は、0~3のいずれかの整数を表す。
r1は、0~3のいずれかの整数を表す。
w1は、0~8のいずれかの整数を表す。
p1、q1、r1及び/又はw1が2以上のとき、複数のRa21、Ra22、Ra23及び/又はRa25は互いに同一であってもよく、異なってもよい。] - 構造単位(a3)が式(a3-1)で表される構造単位である請求項1に記載のレジスト組成物。
- 前記酸不安定基を有する構造単位は、式(a1-1)及び式(a1-2)から選択される少なくとも1種の構造単位である請求項1又は2に記載のレジスト組成物。
[式(a1-1)及び式(a1-2)中、
L a1 及びL a2 は、それぞれ独立に、-O-又は * -O-(CH 2 ) k1 -CO-O-を表し、k1は1~7のいずれかの整数を表し、*は-CO-との結合手を表す。
R a4 及びR a5 は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
R a6 及びR a7 は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数3~18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合せることにより形成される基を表す。
m1は0~14のいずれかの整数を表す。
n1は0~10のいずれかの整数を表す。
n1’は0~3のいずれかの整数を表す。] - (1)請求項1~4のいずれかに記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程、
を含むレジストパターンの製造方法。
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