JP7273394B2 - 眼科装置 - Google Patents
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Description
本発明は、前記課題にかんがみてなされたもので、赤外線画像内の被検眼と実際の被検眼との対応関係を特定しやすくすることを目的とする。
(1)眼科装置の構成:
(2)撮影・表示処理:
(3)着目部位観察処理:
(4)他の実施形態:
本発明の一実施形態にかかる眼科装置1は筐体を備えおり、筐体内には、複数の種類の観察、測定に利用される光学系および制御部が備えられている。本実施形態において眼科装置1は、被検眼の画像を表示部に表示してマイボーム腺の異常部位を観察する機能と、眼屈折力を測定する機能と、眼圧を測定する機能とを有している。本実施形態において、マイボーム腺の異常部位を観察するための光学系と、眼屈折力を測定するための光学系と、眼圧を測定するための光学系は一部の部品を共有している。
図1には被検眼の眼圧測定を行う全体光学系(眼圧検査光学系)を示す。眼圧測定光学系は、光源101からプロファイルセンサ107、108に至る光路上の光学素子等を含むアライメント光学系100を備えている。また、眼圧測定光学系は、光源301a、302a、301b、302bから2次元撮像素子(CCD)306に至る光路上の光学素子等を含む観察光学系300を備えている。さらに、眼圧測定光学系は、光源401から反射ミラー404を経て被検眼Eに至る光路上の光学素子等を含む固視光学系400と、光源201からノズル205に至る光路上の光学素子等を含み被検眼の角膜の変形度合いを検出する変位変形検出受光光学系200とを備えている。図1に示すように眼圧測定光学系を構成する各光学系はその一部が共有される構成になっている。本実施形態においては、被検眼の眼前に配置される見口部を切り替えることができる。眼圧測定の際には切替部が回転されて位置決めされ、眼圧測定のためのノズル205が被検眼の眼前に配置される。
アライメント光学系100は、光源101からの光がホットミラー102で反射され、対物レンズ103を通り、ホットミラー104で反射された後、平面ガラス206およびノズル205の開口部を通り被検眼Eの角膜に照射する。本実施例では、光源101は赤外光を出力するLEDが採用されている。
観察光学系300は、光源301a、302a、301b、302bを備えている。本実施形態において、光源301a、302aは赤外線を出力する光源であり、光源301b、302bは白色光を出力する光源である。なお、白色光は、当該白色光が照射された被検眼がフルカラーで視認されるような分光分布であれば良く、色温度や波長毎の光の強度は限定されない。
固視光学系400が利用される場合、光源401からの光(固視光)がホットミラー402で反射され、リレーレンズ403を通り、反射ミラー404で反射される。この後、光はホットミラー506を透過し、ダイクロイックミラー304で反射して主光軸O1を通り、対物レンズ303、ホットミラー104を通って、被検眼の網膜上で結像する。そのため、光源401と被検眼の網膜位置は略共役であることが望ましい。被検眼は固視光に基づいて固視され、眼圧測定などの眼特性の測定が可能になる。光源401は被検者が視認可能な可視光を出力するLEDが採用される。
変位変形検出受光光学系200が利用される場合、光源201からの光(変形検出光)の一部がハーフミラー202を透過後、ホットミラー102、対物レンズ103を透過し、ホットミラー104で反射して主光軸O1を通る。さらに、光は、平面ガラス206、ノズル205の開口部を通って、被検眼の角膜に照射する。角膜に照射した光は角膜で反射し、逆の経路で、ノズル205の開口部、平面ガラス206を通過し、ホットミラー104で反射して対物レンズ103、ホットミラー102を通り、その一部がハーフミラー202で反射される。その後、光は、集光レンズ203により、受光素子204で受光される。眼圧測定時は、ノズル205の先端に設けられた空気噴出口から圧縮された空気が被検眼の角膜に向けて噴射される。空気が噴射されると角膜は変位変形するため受光素子204で受光する光量が変化する。この光量の変化の度合いから被検眼の眼圧値を算出するのである。光源201も赤外光を出力するLEDが採用されるが、観察光より長波長で、かつ、アライメント光より短波長を光が選択され、採用される。このように、アライメント光、観察光、固視光、変形検出光(光源201からの光)の波長が設定され、ホットミラー102、104、506、402およびダイクロイックミラー304の反射/透過特性を適宜設定することにより、これら4つの光が適切な光路に沿って進むように構成されているのである。
図2には被検眼の眼屈折力測定を行う全体光学系(眼屈折力測定光学系)を示す。眼屈折力測定光学系は、光源101からプロファイルセンサ107、108に至る光路上の光学素子等を含むアライメント光学系100を備えている。また、眼屈折力測定光学系は、光源301a、302aから2次元撮像素子306に至る光路上の光学素子等を含む観察光学系300を備えている。さらに、眼屈折力測定光学系は、光源514から固視標512、反射ミラー404を経て被検眼Eに至る光路上の光学素子等を含む固視光学系400を備えている。さらに、眼屈折力測定光学系は、光源501からミラー503や平面ガラス511を経て被検眼Eに至る光路上の光学素子等を含み、被検眼の眼屈折力を検出する眼屈折力光学系500から構成される。図2に示すように眼屈折力測定光学系を構成する各光学系はその一部が共有される構成になっている。そして、眼屈折力測定の際には切替部が回転されて位置決めされ、眼屈折力測定のための平面ガラス510および511が被検眼の眼前に配置される。
眼屈折力を測定する場合は、眼圧測定時に用いた光源401を消灯して、別の光源である光源514を点灯する。光源514からの光はコリメータレンズ513で平行光とされ、固視標512に照射される。そして、固視標512からの光はホットミラー402、リレーレンズ403を透過した後、反射ミラー404で反射し、ホットミラー506を透過して、ダイクロイックミラー304で反射して主光軸O1を通る。この後、光は、対物レンズ303、ホットミラー104、平面ガラス511、510を透過して、被検眼Eの網膜上で結像する。そのため、固視標512と被検眼の網膜位置は略共役であることが望ましい。被検眼は固視標512に基づいて固視される。眼屈折力を測定する際は、制御部600が固視標制御部680に制御指示を出力する。この結果、固視標制御部680は、固視標と被検眼の網膜位置が略共役になるように固視標部(固視標512、コリメータレンズ513および光源514)を移動制御して被検眼を固視させる。その後、制御部600が固視標制御部680に制御指示を出力し、固視標制御部680が固視標部を所定距離移動して雲霧状態にしてから、眼屈折力を測定する。そのため、制御部600からの信号により固視標部は光軸に沿って前後に移動可能となっている。光源514は光源401より短波長である被検者が視認可能な可視光を出力するLEDが採用される。
眼屈折力光学系500が利用される場合、光源501からの光(レフ光)が集光レンズ502で集光し、ミラー503で反射して穴あきミラー504の中心にある穴を通る。そして、光軸O2に対して斜めに配置し、図示しない駆動部により光軸O2を中心に回転する平行平面ガラス505を光が透過した後、光は、ホットミラー506およびダイクロイックミラー304で反射して主光軸O1を通る。そして、光は、対物レンズ303、ホットミラー104、平面ガラス511および平面ガラス510を透過して被検眼Eの網膜に照射する。そして、被検眼Eの網膜からの反射光は、照射時とは逆の経路で、平面ガラス510、平面ガラス511、ホットミラー104および対物レンズ303を透過する。さらに、光は、ダイクロイックミラー304およびホットミラー506で反射して光軸O2を通り、平行平面ガラス505を透過した後、穴あきミラー504で反射し、レンズ507を透過する。その後、光は、リングレンズ508により、2次元撮像素子(CCD)509でリング状に結像(リング像)する。光源501は、アライメント光(光源101)や観察光(光源301aおよび302a)より長波長の赤外光が採用されている。本実施例では、波長870nmのSLD(スーパールミネッセントダイオード)を採用しているが、これに限定するものではなく、光源101などに採用したLEDやレーザーダイオード(LD)を採用してもよい。
本実施形態にかかる眼科装置1においては、以上の測定に加え、マイボーム腺の異常部位の観察を実行可能である。マイボーム腺の異常部位の観察は、赤外線および白色光を利用して被検眼を撮影することによって実施される。本実施形態においては、見口部が図2と同一の状態でマイボーム腺の異常部位が観察される。すなわち、被検眼の下瞼、上瞼の少なくとも一方の裏側が露出した状態で被検眼が撮影される。本実施形態においては、被検眼が赤外線で照明された状態で赤外線画像が撮影され、さらに、被検眼が白色光で照明された状態で白色光画像が撮影される。
以下、赤外線画像および白色光画像の撮影と表示を行うための撮影・表示処理について説明する。図4Aは、撮影・表示処理を示すフローチャートである。被験者が自身の頭部をヘッド部602の既定位置にセットすると、検者は被検眼の下瞼、上瞼の少なくとも一方の裏側を露出させる。この状態で検者がタッチパネル660を操作してマイボーム腺の観察開始を指示すると、制御部600は、撮影・表示処理を開始する。撮影・表示処理が開始されると、制御部600は、アライメント動作を開始する。
本実施形態においては、このような対比をより簡単に実行できるようにするための構成を有している。すなわち、本実施形態においては、赤外線画像を着目画像、白色光画像を対比画像とし、着目画像である赤外線画像内の着目部位を取得し、当該着目部位に対応する対応部位を対比画像である白色光画像上に表示する構成を備えている。
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、同じ状態の被検眼を示す赤外線画像と白色光画像とを撮影し、表示する限りにおいて、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、眼科装置は、上述のようにヘッド部と本体部とを備える構成に限定されず、他にも種々の要素を備える眼科装置であって良い。
Claims (6)
- 被検眼の下瞼、上瞼の少なくとも一方の裏側におけるマイボーム腺が露出した状態において、前記マイボーム腺を、赤外線を出力する光源で照明して赤外線画像を撮影する赤外線撮影光学系と、
前記赤外線撮影光学系と光源以外の部品を共有し、露出した前記マイボーム腺を、白色光を出力する光源で照明して白色光画像を撮影する白色光撮影光学系と、
前記赤外線撮影光学系と前記白色光撮影光学系とを制御して、撮像素子における1フレーム分の期間以上、1秒以下である所定の間隔以内に、前記赤外線を出力する光源を点灯させ、前記白色光を出力する光源を消灯させた状態での前記赤外線画像の撮影と、前記赤外線を出力する光源を消灯させ、前記白色光を出力する光源を点灯させた状態での前記白色光画像の撮影と、を連続で実行させることによって、同じ状態の前記被検眼を示す前記赤外線画像と前記白色光画像とを撮影させる撮影制御部と、
前記赤外線画像と前記白色光画像とのそれぞれを表示部に表示する表示制御部と、
を備える眼科装置。 - 前記表示制御部は、
前記赤外線画像をモノクロ画像として前記表示部に表示させ、
前記白色光画像をカラー画像として前記表示部に表示させる、
請求項1に記載の眼科装置。 - 被検眼を赤外線で照明して赤外線画像を撮影する赤外線撮影光学系と、
前記被検眼を白色光で照明して白色光画像を撮影する白色光撮影光学系と、
前記赤外線撮影光学系と前記白色光撮影光学系とを制御して、撮像素子における1フレーム分の期間以上、1秒以下である所定の間隔以内に前記赤外線画像と前記白色光画像とを連続撮影させることによって、同じ状態の前記被検眼を示す前記赤外線画像と前記白色光画像とを撮影させる撮影制御部と、
前記赤外線画像と前記白色光画像とのそれぞれを表示部に表示する表示制御部と、
前記赤外線画像を着目画像、前記白色光画像を対比画像とし、前記着目画像上に存在するマイボーム腺の異常部位である着目部位を取得する着目部位取得部をさらに備え、
前記表示制御部は、
前記着目部位に対応する対応部位を前記対比画像上において特定し、
前記対比画像上に前記着目部位に対応する対応部位を表示する、
眼科装置。 - 前記着目部位取得部は、
検者が前記着目画像上で指定した部位を前記着目部位として取得する、
請求項3に記載の眼科装置。 - 前記赤外線撮影光学系と、前記白色光撮影光学系と、の少なくとも一部は部品を共有している、
請求項3または請求項4に記載の眼科装置。 - 前記表示制御部は、
前記赤外線画像をモノクロ画像として前記表示部に表示させ、
前記白色光画像をカラー画像として前記表示部に表示させる、
請求項3~請求項5のいずれかに記載の眼科装置。
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