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JP7271304B2 - 異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法 - Google Patents

異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法、特に、アルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材の異材接合に用いられる異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法に関する。
車体製造におけるアルミニウム合金製部材同士のスポット溶接は確立化しつつあるが、アルミニウム合金製部材と鉄系材料製部材、例えば鋼板の異材スポット溶接、特に量産スポット溶接は開発途上にある。そこで、例えば、下記特許文献1に記載される異材接合用ピアスメタルをアルミニウム合金製部材に打ち込んで固定し、このピアスメタルと鉄系材料製部材をスポット溶接することでアルミニウム合金製部材と鉄系材料製部材を異材接合する方法が用いられている。この異材接合用ピアスメタルは、頭部とその頭部から突設された軸部とが鉄系材料で一体形成されて構成され、その軸部を突出先端面側からアルミニウム合金製部材に貫通すると、頭部に設けられたかしめ部によってピアスメタルがアルミニウム合金製部材にかしめ固定される。このとき、軸部の外周面はアルミニウム合金製部材に接触している。そして、軸部の貫通先端面に鉄系材料製部材を当接し、その鉄系材料製部材とピアスメタルの頭部とを一対の溶接電極で挟持加圧及び通電することにより、軸部の先端部が鉄系材料製部材とスポット溶接され、これによりアルミニウム合金製部材と鉄系材料製部材が異材接合される。
特許第5722479号公報
しかしながら、アルミニウム合金製部材の中でも、アルミニウム合金を鋳造したアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材を、上記異材接合用ピアスメタルを用いたスポット溶接によって異材接合すると、アルミダイキャスト製部材の特に端縁部近傍においてクラック(割れ)が生じる。この問題は、アルミダイキャスト製部材の展延性の低さによるものであると考えられるので、異材接合用ピアスメタルを用いた鉄系材料製部材との異材接合の以前に、アルミダイキャスト製部材を熱処理して展延性を高めることが考えられるが、その場合には、余分な熱処理工程が必要となり、作業性の面でもコストの面でも実用的でない。したがって、スポット溶接を介したアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材の異材接合でも、アルミダイキャスト製部材にクラックが発生しない異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法が求められる。
また、車両用のパネル部材をスポット溶接する場合、電極を産業用ロボットなどのマニュプレータに搭載してスポット溶接することが広く行われている。しかしながら、スポット溶接の対象が大型のパネル部材であることから、パネル部材に対する電極の当接箇所が多少ずれてしまうのは防ぎえない。その結果、ピアスメタルの頭部の中央部から電極がずれると、ピアスメタルを構成する鉄系材料よりも電気伝導率の良好なアルミダイキャスト製部材側に分流が生じ、アルミダイキャスト製部材が溶けて飛散したり、ナゲット径が小さくなったりして、ピアスメタルと鉄系材料製部材の接合が不十分になるという問題がある。したがって、スポット溶接を介したアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材の異材接合でも、ピアスメタルを介して鉄系材料製部材とアルミダイキャスト製部材を確実に接合することが可能な異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法が求められる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スポット溶接を介したアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材の異材接合でも、アルミダイキャスト製部材にクラックが発生せず、両者を確実に接合することが可能な異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の異材接合用ピアスメタルは、
アルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材との異材接合に用いられるピアスメタルであって、頭部と該頭部から突出された軸部とが鉄系材料で一体形成され、前記軸部がその突出先端面側から前記アルミダイキャスト製部材に貫通されると共に該軸部の外周面は該アルミダイキャスト製部材の貫通穴と接触され、前記先端面に当接された鉄系材料製部材と前記頭部とを一対の溶接電極で挟持加圧及び通電して前記軸部の先端部が前記鉄系材料製部材とスポット溶接される異材接合用ピアスメタルにおいて、
前記軸部には、該軸部が前記アルミダイキャスト製部材に貫通された状態で該軸部の外周面が該アルミダイキャスト製部材の貫通穴とは非接触な非接触部が形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、スポット溶接時、アルミダイキャスト製部材の貫通穴に貫通されている軸部は熱膨張するが、アルミダイキャスト製部材への貫通時にアルミダイキャスト製部材の貫通穴と非接触な非接触部では、熱膨張しても貫通穴に非接触なままか、又は接触しても小さな押圧力しか生じないので、例えば外径が一定で寸胴な軸部を有する従来のピアスメタルに比して、アルミダイキャスト製部材にかかる応力(圧縮応力)が0か又は小さく、その結果、展延性の低いアルミダイキャスト製部材でもクラックの発生を防止することができる。
また、本発明の他の構成は、前記軸部の突出先端面を除き、前記頭部の中央部から前記軸部の中心部にかけて中空形状であることを特徴とする。
この構成によれば、スポット溶接時の軸部の熱膨張時にあっても、中空形状な軸部では、中実な軸部に比して、径方向外側への熱膨張量が小さく、これによりアルミダイキャスト製部材にかかる応力(圧縮応力)が小さくなるので、展延性の低いアルミダイキャスト製部材でもクラックの発生を防止することができる。また、上記電極の当接位置が頭部の中央部、すなわち軸部の中心部からずれた場合であっても、軸部の突出先端面ではスポット溶接時に通電される電流が軸部の中心部に集中して流れ、これにより軸部の突出先端部と鉄系材料製部材との間に確実にナゲットが形成される。その結果、ピアスメタルの軸部と鉄系材料製部材が確実にスポット溶接され、これに伴ってアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材が確実に異材接合される。
また、本発明の異材接合方法は、上記異材接合用ピアスメタルの前記軸部をアルミダイキャスト製部材に貫通し、該軸部の突出先端面に当接された鉄系材料製部材と前記頭部とを一対の溶接電極で挟持加圧及び通電することで前記軸部の先端部と前記鉄系材料製部材とをスポット溶接することを特徴とする。
この構成によれば、スポット溶接時、アルミダイキャスト製部材に貫通されている軸部は熱膨張するが、例えば中実で且つ外径が一定で寸胴な軸部を有する従来のピアスメタルに比して、アルミダイキャスト製部材にかかる応力(圧縮応力)が小さくなるので、展延性の低いアルミダイキャスト製部材でもクラックの発生を防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、スポット溶接を介して展延性の低いアルミダイキャスト製部材を鉄系材料製部材と異材接合する場合であっても、アルミダイキャスト製部材のクラックの発生を防止することができ、また両者を確実に接合することができ、これによりアルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材の異材接合の品質を向上することができる。
本発明の異材接合方法に用いられる異材接合用ピアスメタルの一実施の形態を示すスポット溶接前の断面図である。 図1の異材接合用ピアスメタルの第1変形例の断面図である。 図1の異材接合用ピアスメタルの第2変形例の断面図である。 図1の異材接合用ピアスメタルの第3変形例の断面図である。 図1の異材接合用ピアスメタルの第4変形例の断面図である。 アルミダイキャスト製部材に発生したクラックの説明図である。 図1~図6の異材接合用ピアスメタルによる通電電流密度の説明図である。 図1~図6の異材接合用ピアスメタルの頭部に当接されるスポット溶接用電極の説明図である。
以下に、本発明の異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この実施の形態の異材接合用ピアスメタル(以下、単にピアスメタル)1の軸部3をアルミダイキャスト製板材(部材)Aに貫通し、その貫通先端面4に鉄系材料製板材(部材)Bに当接した、スポット溶接前の状態を示す断面図である。図1(A)と図1(B)の違いは、後述する凹部10の有無だけである。このあとのスポット溶接工程は、例えば図7にあるように、ピアスメタル1の頭部と鉄系材料製板材Bを一対の電極Eで加圧しながら挟持し、その状態で電極E間にスポット溶接電流を通電する。その結果、ピアスメタル1の軸部3の突出先端部と鉄系材料製板材Bの間に、両者が溶融・固化したナゲットが形成されて、ピアスメタル1の軸部3と鉄系材料製板材Bがスポット溶接され、これによりアルミダイキャスト製板材Aと鉄系材料製板材Bが異材接合される。なお、ピアスメタル1の軸部3は、例えば上記特許文献1に記載されるように、一組のダイス(パンチとダイ)を用いてアルミダイキャスト製板材Aに打ち込まれる(打鋲するともいう)ことが多い。その際、ピアスメタル1の軸部3はアルミダイキャスト製板材Aを打ち抜き、アルミダイキャスト製板材Aには貫通穴9が形成される。
ピアスメタル1は、例えば上記特許文献1に記載されるように、略円板状の頭部2と、この頭部2から突設された略円柱状の軸部3とが、同一の鉄系材料で一体に形成されてなり、頭部2の外径は軸部3の外径より大きく、一般に、頭部2と軸部3は同軸とされる。頭部2の軸部3とは反対側の頂面2a、すなわち図1の上面は、後述するように、スポット溶接時の電極当接箇所を中央部に寄せるために、球面状に突出するドーム形状とした。また、頭部2の軸部3側の面、すなわち図1の下面の周縁部を半円断面形状のリング状に連続突出してかしめ部5とし、その内周側に環状の凹溝6を形成した。前述のように、ピアスメタル1の軸部3は被打鋲部材、すなわち、この実施の形態ではアルミダイキャスト製板材Aに打ち込まれるが、その際、リング突条であるかしめ部5がアルミダイキャスト製板材Aに食い込み、その内側の板材材料が凹溝6内に塑性流動し、これによりピアスメタル1がアルミダイキャスト製板材Aにかしめ固定される。この実施の形態では、かしめ部5の板材打ち込み時にアルミダイキャスト製板材Aにクラックが生じないように、このかしめ部5の半円断面形状の曲率半径を調整した。
また、この実施の形態では、軸部3の先端面4を球面状に突出するドーム形状とした。図から明らかなように、このドーム形状の先端面4のみがアルミダイキャスト製板材Aから鉄系材料製板材B側に突出するように設定されている。このドーム形状の先端面4のアルミダイキャスト製板材Aからの突出寸法は予め設定されており、ドーム形状の軸部先端面4と軸部3の外周のなす角度がアルミダイキャスト製板材Aの打ち抜きの剪断加工力に影響し、その角度は先端面4のドーム形状を形成する球面の曲率半径で変わる(正確には、軸部3の外径にも依存する)。すなわち、先端面4のドーム形状の球面の曲率半径が大きいと、アルミダイキャスト製板材Aの打ち抜きの剪断加工力が低下するが、逆に、その曲率半径が小さいと貫通穴9の打ち抜き周囲にバリが発生する。この実施の形態では、このトレードオフが両立するように、先端面4のドーム形状の球面曲率半径を調整した。また、軸部先端面4のドーム形状化には、後述するように、スポット溶接時の電流密度を軸部先端面4の中心部に集中して、軸部3の先端中心部と鉄系材料製板材Bの間のナゲット形成を確実なものとする効果もある。
また、この実施の形態では、ピアスメタル1の軸部3に、アルミダイキャスト製板材Aへの貫通(打ち込み)状態でアルミダイキャスト製板材Aに接触状態となる接触部7と、その接触部7より小径で、アルミダイキャスト製板材Aに接触しない非接触部8を軸部突出方向の所定範囲に設けた。この非接触部8では、貫通穴9の軸直角断面積よりも軸直角断面積が小さい。図1の例では、軸部3の頭部2側、すなわち基端部側と、頭部2と反対側、すなわち突出先端部のそれぞれを、アルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9と同径で且つ円柱状の第1円柱形接触部7及び第2円柱形接触部7とし、両者の間を円弧断面形状に窪ませて円弧断面窪み型非接触部8とした。特に、前述したかしめ部5の径方向内側にアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9に接触する第1円柱形接触部7があることで、かしめ部5と第1円柱接触部7によるピアスメタル1のかしめ力が確保される。
軸部3が、同一外径の、いわゆる寸胴で、その外周面が全てアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9に接触していると、スポット溶接時の熱膨張でアルミダイキャスト製板材Aに大きな応力(圧縮応力)が作用する。アルミダイキャスト製板材(部材)Aは、鋳造しないアルミニウム合金と比較して、展延性が低いので、スポット溶接後、例えば図6に示すように、特に部材の端縁部においてクラックCが発生するおそれがある。これに対し、軸部3の一部、具体的には軸部突出方向の所定の範囲に、アルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9に接触しない非接触部8を形成することにより、スポット溶接時に熱膨張しても、その非接触部8では、アルミダイキャスト製板材Aに接触しないか、又は接触しても少ししか押圧しないので、アルミダイキャスト製板材Aにかかる応力が0か又は小さく、クラックCの発生を防止することができる。なお、非接触部8は、軸部3の外周全周であることが望ましいが、軸部3の外周の一部であっても、上記クラック防止の効果はある。
この接触部7と非接触部8の構成には、種々の変形例が考えられる。図2は、図1の軸部3の第1変形例であり、図1の例と同様に、軸部3の頭部2側、すなわち基端部側をアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9と同径で且つ円柱状の円柱形接触部7とすると共に、上記ドーム形状の先端面4の外周縁をアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9と同径の外周接触部7とし、両者の間を円弧断面形状に窪ませて円弧断面窪み型非接触部8とした。図3は、図1の軸部3の第2変形例であり、図2の例と同様に、上記ドーム形状の先端面4の外周縁を外周接触部7とすると共に、上記凹溝6の内周縁のみをアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9と同径の内周接触部7とし、両者の間を円弧断面形状に窪ませて円弧断面窪み型非接触部8とした。図4は、図1の軸部3の第3変形例であり、図3の例と同様に、上記ドーム形状の先端面4の外周縁を外周接触部7とすると共に、上記凹溝6の内周縁のみを内周接触部7とし、両者の間をL字断面形状に窪ませて鼓型非接触部8とした。図5は、図1の軸部3の第4変形例であり、軸部3の突出方向中央部をアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9と同径で円柱状の円柱形接触部7とすると共に、軸部3の突出方向先端部及び基端部を面取り形状に窪ませて面取り型非接触部8とした。なお、図5の軸部3では、先端面4の外周縁でアルミダイキャスト製板材Aに必要な内径の貫通穴9を剪断加工することができないので、この場合には、アルミダイキャスト製板材Aに予め貫通穴9を形成し、その貫通穴9にピアスメタル1の軸部3を貫通してかしめ固定する。
また、図1(B)を除く実施の形態では、上記軸部3の突出先端面4を除き、上記頭部2の中央部から軸部3の中心部にかけて中空形状となっている。この中空形状を形成する凹部10は、例えば、頭部2や軸部3と同軸の円孔であるが、その他の断面形状であってもよい。上記スポット溶接の電極Eは、例えば産業用ロボット(以下、ロボット)のマニュプレータに搭載されている。ロボットは、周知のように、ティーチングされた軌道に沿って詳細に作動するものの、スポット溶接の対象が大型のパネル部材であることから、パネル部材に対する電極Eの当接箇所が多少ずれてしまうのは防ぎえない。
図7の上半部は、本来、当接すべきピアスメタル1の頭部2の中央部から電極Eが図示左方にずれた場合の概略断面図である。この図は、頭部2の中央部からの電極Eのずれを明確にするために、頭部2の頂面2aが、上記ドーム形状でなく、平坦であり、且つ軸部3も寸胴な例を示している。この例のように、電極Eとピアスメタル1の当接箇所が軸部断面上からずれてアルミダイキャスト製板材A上になってしまった場合、頭部2及び軸部3が中実であると、ピアスメタル1を構成する鉄系材料よりも電気伝導率の良好なアルミダイキャスト製板材A側に分流が生じ、アルミダイキャスト製板材Aが溶けて飛散したり、ナゲット径が小さくなったりして、ピアスメタル1と鉄系材料製板材Bの接合が不十分になるという問題がある。
図7の下半部には、ピアスメタル1の軸部先端面4におけるスポット溶接時の電流密度を同図上半部の電極Eの位置に対応させて示しており、図の破線が、頭部2及び軸部3が中実な従来のピアスメタル1の軸部先端面4における電流密度である。この例では、軸部先端面4をドーム形状に突出させているので、軸部先端面4におけるスポット溶接時の電流密度を軸部先端面4の中心部に、ある程度、寄せることができるが、それでも、電流密度は電極Eの当接している箇所が最大となりやすい。一方、頭部2及び軸部3を中空形状とすると、図の実線に示すように、軸部先端面4におけるスポット溶接時の電流密度が中心部で最大となる。すなわち、頭部2及び軸部3を中空形状とすることにより、スポット溶接電流を軸部先端面4の中心部に集中させることが可能となり、その結果、アルミダイキャスト製板材Aの溶融を回避してナゲット径を大きくすることができ、これによりピアスメタル1と鉄系材料製板材Bの接合を確実なものとすることができる。なお、頭部2及び軸部3を中空形状とする凹部10は、底部から軸部先端面4までの距離が軸部3の突出寸法の半分以下の距離の位置に底部があるような形状とすることが好ましい。また、後述するように、頭部2の頂面2aをドーム形状とすることで、より一層、軸部先端面4の中心部にスポット溶接時の電流密度を集中することができる。
なお、この中空形状によっても、スポット溶接時のクラック発生低減効果が期待できる。中空形状では、中実形状に比べて、同じ顕熱に対する径方向外側への膨張量を小さくすることができるので、その分だけ、スポット溶接時の軸部3の熱膨張時に、アルミダイキャスト製板材Aにかかる圧縮応力を小さくすることができ、これにより上記クラックの発生を低減することが可能となる。
また、この実施の形態では、前述のように、頭部2の頂面2aもドーム形状に突出させている。図8(B)に示すように、頭部2の頂面2aが平坦であると、電極Eの当接箇所のずれを頭部2の中央部に寄せることはできない(図7と同じ)。一方、図8(A)に示すように、頭部2の頂面2aが球面状のドーム形状であると、同じ電極位置であっても、電極Eの当接箇所を頭部2の中央部に寄せることができ、その分だけ、図7に示す電流密度を軸部先端面4の中心部に集中させることが可能となる。なお、この説明からも推察されるように、頭部2の頂面2aを球面状にドーム化することによってスポット溶接時の電流密度を軸部先端面4の中心部に集中させることが可能であることから、例えば図1(B)に示すように、頭部2及び軸部3を中実としてもよい。
このように、この実施の形態の異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法では、アルミダイキャスト製板材Aに貫通された状態でアルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9に接触状態となる接触部7と、接触部7よりも小径で且つアルミダイキャスト製板材Aに貫通された状態で該アルミダイキャスト製板材Aの貫通穴9に接触しない非接触部8とをピアスメタル1の軸部3に形成した。これにより、スポット溶接時、アルミダイキャスト製板材Aに貫通されている軸部3は熱膨張するが、アルミダイキャスト製板材Aへの貫通時にアルミダイキャスト製板材Aに非接触の非接触部8では、アルミダイキャスト製板材Aにかかる応力(圧縮応力)が0であるか又は小さいので、展延性の低いアルミダイキャスト製板材AでもクラックCの発生を防止することができる。
また、頭部2の中央部から軸部3の中心部にかけて中空形状としたことにより、スポット溶接の電極Eの当接位置が頭部2の中央部、すなわち軸部3の中心部からずれた場合であっても、軸部3の突出先端面4ではスポット溶接時に通電される電流が軸部3の中心部に集中して流れ、これにより軸部3の突出先端部と鉄系材料製部材との間に確実にナゲットが形成される。その結果、ピアスメタル1の軸部3と鉄系材料製部材が確実にスポット溶接され、これに伴ってアルミダイキャスト製板材Aと鉄系材料製板材Bが確実に異材接合される。
以上、実施の形態に係る異材接合用ピアスメタル及び該ピアスメタルを用いた異材接合方法について説明したが、本件発明は、上記実施の形態で述べた構成に限定されるものではなく、本件発明の要旨の範囲内で種々変更が可能である。例えば、上記実施の形態では、ピアスメタルを用いて接合されるアルミダイキャスト製部材及び鉄系材料製部材を共に板材としたが、本発明のピアスメタルを用いて接合される部材は、必ずしも板材である必要はない。
1 ピアスメタル
2 頭部
3 軸部
4 先端面
5 かしめ部
6 凹溝
7 接触部
8 非接触部
9 貫通穴
10 凹部
A アルミダイキャスト製板材(部材)
B 鉄系材料製板材(部材)
C クラック
E 電極

Claims (3)

  1. アルミダイキャスト製部材と鉄系材料製部材との異材接合に用いられるピアスメタルであって、頭部と該頭部から突出された軸部とが鉄系材料で一体形成され、前記軸部がその突出先端面側から前記アルミダイキャスト製部材に貫通されると共に該軸部の外周面は該アルミダイキャスト製部材の貫通穴と接触され、前記先端面に当接された鉄系材料製部材と前記頭部とを一対の溶接電極で挟持加圧及び通電して前記軸部の先端部が前記鉄系材料製部材とスポット溶接される異材接合用ピアスメタルにおいて、
    前記軸部には、該軸部が前記アルミダイキャスト製部材に貫通された状態で該軸部の外周面が該アルミダイキャスト製部材の貫通穴とは非接触な非接触部が形成されたことを特徴とする異材接合用ピアスメタル。
  2. 前記軸部の突出先端面を除き、前記頭部の中央部から前記軸部の中心部にかけて中空形状であることを特徴とする請求項1に記載の異材接合用ピアスメタル。
  3. 請求項1又は2に記載の異材接合用ピアスメタルの前記軸部をアルミダイキャスト製部材に貫通し、該軸部の突出先端面に当接された鉄系材料製部材と前記頭部とを一対の溶接電極で挟持加圧及び通電することで前記軸部の先端部と前記鉄系材料製部材とをスポット溶接することを特徴とする異材接合方法。
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