JP7268332B2 - スタンディングパウチ - Google Patents
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Description
しかし、このような硬質容器は、使用する樹脂や材料が多く必要で、廃棄にも負荷が大きく、環境の上で、その対策を迫られていた。その対策として、薄肉のフィルムを主とした容器が考えられ、使用勝手を向上する為に、注出口を設けて、何回かに分けて少量ずつ取り出しやすくしたり、自立性をつけて、保管、維持しやすくするなど、フィルム製容器であっても、ボトルなどの場合と同じような利便性が求められてきた。
それぞれの部材が、少なくとも片面が熱融着性を有する複合フィルムからなり、自立袋として最終的に胴部を形成する所定の幅の前面部材と後面部材とを前記熱融着性を有する面同士を対面するように配置し、かつ、その上下に、前記複合フィルムを前記熱融着性を有する面を外側としてV状に折り込んだ底面部材及び天面部材をそれぞれの折り目を内側にして挿入し、端縁部をヒートシールして熱接着部を形成することによって上下にガセット部を形成してなり、かつ、その前面または後面の上端部に合成樹脂製の成形された注出口本体と蓋体とからなる注出口を装着した自立袋であって、該自立袋の側部のヒートシール形状を、2以上の直線の組合せおよび/または曲線による変形熱接着部とし、該変形熱接着部のシール巾を一定とするように、該熱接着部の外側領域のフィルムを断ち落とすと共に、該変形熱接着部が、少なくとも底部から天部に向かって広くなっていることを特徴とする注出口付き自立袋を提案している。
この為、高さの高い大きな自立袋の場合には、容器を高い収納部のある棚でないと、立てた状態で収納できない。
もし高さの低い収納棚の場合には、倒した状態で置くしかなく、商品名の見える状態で展示できないので見栄えがしないばかりでなく、自立袋の上部を折り曲げ、注出口が下を向いた状態で収納するしかなく、もし口栓がきちんと閉まっていない場合には、内容物が漏れる恐れも生じる。
また、内容物が減少した時には、自立しにくいなどの問題があった。
前フィルムと後フィルムとのシーラント面を向かい合わせ、周囲に天シール部、左側シール部、右側シール部、および底部にシーラント層を表側にして折り曲げた底中間フィルムを有するガゼットの底シール部を有し、
上記天シール部と左側シール部、あるいは天シール部と右側シール部との境に注出可能な口栓を有するスタンディングパウチであって、
口栓を設ける反対側の側シール部に並行して、前フィルムと後フィルムにそれぞれ、180度折り曲げシーラント面を向かい合わせた折り込み部を設け、側面を第2ガゼット部としたことを特徴とするスタンディングパウチである。
この為、底部が大きく広がって、自立しやすいだけではなく、側面側を下にして自立可能である。この時、接地面積が大きくすることができるので、倒れにくく、安定した状態で保管可能であり、低い収納棚にも安定して収納可能である。
特に、口栓がしっかり閉まっていないで、側面を下に置いた場合であっても、口栓は上方方向に位置するようになっているので、口栓から内容物が漏れる恐れがない。
図1-1は、本発明に係るスタンディングパウチ1の第一実施形態例を示す正面図である。
本発明のスタンディングパウチ1は、前フィルム2と後フィルム3とのシーラント面を向かい合わせ、周囲に天シール部11、左側シール部12、右側シール部13、および底部にシーラント層を表側にして折り曲げた底中間フィルム4を前フィルム2と後フィルム3との間に挟んで第一ガゼットとした底シール部14、としたフィルム包装袋に、天シール部11と左側シール部12、あるいは天シール部11と右側シール部13との境に注出可能な口栓5を設けたスタンディングパウチである。
この図1-1では、天シール部11と左側シール部12との境に、傾斜して切り欠いた傾斜シール部15を設け、そこに、口栓5の根元に設けた舟形融着部53を前フィルム2と後フィルム3との間に挟み、融着して密封可能としている。
剛性をアップする為に、上記第2ガゼット部の180度折り曲げた先端をシールして、折り込みシール部16とすることが好ましい。
第2ガゼットの範囲では、第2ガゼット部の折り込みによって、底中間フィルム4が二重に重なって折り畳まれる。
このようにすると、第2ガゼット部を下側にして置いた状態では、キャップを開けた場合でも、キャップの締めが甘くても、内容物が漏れにくくなるなどのメリットがある。
15パーセント未満では、底部が充分に広がらず、安定して自立できない。
また、35パーセント以上の場合、落下時の圧力が中間フィルムに大きく掛かり、中間フィルムと前フィルム2や後フィルム3との間のシール部に過大な衝撃が掛かって、一時的に大きな変形をもたらし、破袋しやすくなる。この為、シール方法などの工夫をしても、破袋等を防ぐことが困難になる。
そこで、折り込み深さ42を、前フィルム2や後フィルム3の高さHの15~35パーセントの範囲とする。
15パーセント未満では、側面が充分に広がらず、安定して自立できない。
他方、35パーセント以上では、底シール部14側を下にした時に、安定して自立できず、好ましくは、15~25パーセントが良い。
底シール部14では前フィルム2と、後フィルム3の間に底中間フィルム4が融着されているが、その右側シール部13がスタンディングパウチの中に入り込んでいる。入り込んだ折り込みシール部16を線状に天シール側から底シール側まで貫くように、前フィルム2後フィルム3共、折り目状態でシールして、固定される。
この時、底中間フィルム4も大きく折り込まれ、2重の底面が形成されるので、第2ガゼット部のある側の底部は、高い強度を得ることができる。
第2ガゼット部において、折り曲げて容器内部へ折り込む深さを、底シール側折り込み深さFに対し、天シール側折り込み深さGを浅くしたガゼットになっているので、底シール側の方が広く広がっている。
このように容器内部へ折り込む深さを、底シール側に対し天シール側を浅くすることによって、図2-1に示すように、口栓を有する角部が、高い位置に維持可能とし、口栓のキャップを外しても、漏れにくい構造にしている。
注出口51の下方には、充填時に容器全体を支えるフランジ52と、さらにその下方に舟形融着部53が設けられている。注出口51の上端から舟形融着部53の下端まで、中央に注出路54が貫通している。また、注出口の外面にはキャップと螺合するネジ部511を設けている。もちろん、打栓式のキャップの場合には、ネジの代わりに係止リングを設けるなど、一般的なキャップ嵌合の形態にすることができる。
このスタンディングパウチ1は、第2ガゼット部17の180度折り曲げシーラント面を向かい合わせた折り込み部を、新たな側面用の第2中間フィルム6によって形成した容器である。この図4では、第2中間フィルム6の底部側と、底中間フィルム4との交差線に沿って融着部61を設けている。
前フィルム2や後フィルム3は、通常肉厚で剛性があるので、薄肉の中間フィルムの方が折り曲げなど、生産しやすく、また、製品になった後も、ガゼット部分が広げやすくなるなどのメリットがある。
側シール部18では、前フィルム2や後フィルム3と第2中間フィルム6との融着によって形成され、第2中間フィルム6の折り込み部先端は、単に第2中間フィルム6の折り曲げ部から形成されるので、折り畳み性に優れ、内容物が減少した場合でも、エアバックなどが生じにくいパウチとすることができる。
このスタンディングパウチ1は、第2ガゼット部17の180度折り曲げシーラント面を向かい合わせた折り込み部を、底中間フィルムの口栓反対側端部を伸長し、側シール部で折り曲げて側面上端まで延設した折り曲げ中間フィルム7によって、第2ガゼット部を形成したスタンディングパウチ1である。
この折り曲げ中間フィルム7も、薄肉で折り込みしやすいフィルムを使用すると、生産性や使用勝手も良い。側シール部の折り曲げ部で、折り曲げ中間フィルム7のシーラント面同士が重なるが、この部分も融着させれば内容物が入り込まないので、内容物排出後の残留量を減少させることができる。
この為に、左右両端には、薄肉の突起部533が設けられ、舟形融着部53の注出路54近傍では、肉厚でもヒケが発生しないように、肉盗み532を設けているが、フィルムと
の融着部531が平行な線状に形成し密閉可能としている。
この為、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタアクリル酸共重合体、エチレン・メチルアクリレート共重合体
、などの樹脂や、これらの混合樹脂が使用できる。これらの樹脂を射出成形金型と射出成形金型を用いて、容易に製造することができる。
しかも、横向きに自立させて、口栓を開封しても漏れにくく、複数回にわたって詰め替えるような用途にも使いやすく、かつ、軽量で、安価で、廃棄性も高いパウチであり、生産性も高く、かつ、設備費もほとんどわずかで、安定して製造可能であるなど、本発明のメリットは大きい。
11・・・・・・・天シール部
12・・・・・・・左側シール部
13・・・・・・・右側シール部
14・・・・・・・底シール部
15・・・・・・・傾斜シール部
16・・・・・・・折り込みシール部(第2ガゼット)
160・・・・・・折り曲げ部(第2ガゼット)
17・・・・・・・第2ガゼット部
18・・・・・・・側シール部(口栓反対側の側シール部)
2・・・・・・・・前フィルム
3・・・・・・・・後フィルム
4・・・・・・・・底中間フィルム
41・・・・・・・未シール幅(底中間フィルム)
42・・・・・・・折り込み深さ(底中間フィルム)
5・・・・・・・・口栓
51・・・・・・・注出口
52・・・・・・・フランジ
53・・・・・・・舟形融着部
531・・・・・・融着部(舟形融着部)
532・・・・・・肉盗み(舟形融着部)
533・・・・・・薄肉の突起部(舟形融着部)
54・・・・・・・注出路
6・・・・・・・・第2中間フィルム
61・・・・・・・融着部
7・・・・・・・・折り曲げ中間フィルム
F・・・・・・・・底シール側折り込み深さ(第2ガゼット底シール側)
G・・・・・・・・天シール側折り込み深さ(第2ガゼット天シール側)
H・・・・・・・・高さ(前フィルム、後フィルムの高さ)
W・・・・・・・・幅(前フィルム、後フィルムの高さ)
Claims (4)
- 前フィルムと後フィルムとのシーラント面を向かい合わせ、
周囲に天シール部、左側シール部、右側シール部、および底部に
シーラント層を表側にして折り曲げた底中間フィルムをガゼットとする底シール部と、
天シール部と左側シール部、あるいは天シール部と右側シール部との境に注出可能な口栓を有し、
口栓を有する側と反対側の側シール部を内部へ折り込み、
前フィルムと後フィルムにおいて、それぞれシーラント面を向かい合わせに折り曲げた折り込み部を設け、天シール側の折り込み深さを底シール側の折り込み深さより浅くし、側面を第2ガゼット部としたことを特徴とするスタンディングパウチ。 - 第2ガゼット部の折り曲げた折り込み部の先端をシールしてなる折り込みシール部としたことを特徴とする請求項1に記載のスタンディングパウチ。
- 前フィルムと後フィルムとのシーラント面を向かい合わせ、
周囲に天シール部、左側シール部または右側シール部のいずれか一方と、
その他方の側にシーラント層を表側にして折り曲げた第2中間フィルムを第2ガゼットとする側シール部、底部にシーラント層を表側にして折り曲げた底中間フィルムを有するガゼットの底シール部、第2中間フィルムの底部側と底中間フィルムとの交差線に沿って融着部と、
天シール部と左側シール部、あるいは天シール部と右側シール部との境に注出可能な口栓と、を有し、
天シール部側に対して底シール部側の幅が小であり、第2中間フィルムの天シール側の折り込み深さを底シール側の折り込み深さより浅くし、
第2中間フィルム面を第2ガゼット部としたことを特徴とするスタンディングパウチ。 - 前フィルムと後フィルムとのシーラント面を向かい合わせ、
周囲に天シール部、左側シール部または右側シール部のいずれか一方と、
底部にシーラント層を表側にして折り曲げた底中間フィルムを有するガゼットの底シール部と、
底中間フィルムを延伸して側端部で折り曲げて天シール部まで延設し第2ガゼットとする側シール部と、
天シール部と左側シール部、あるいは天シール部と右側シール部との境に注出可能な口栓と、を有し、
天シール部側に対して底シール部側の幅が小であり、側シール部の底中間フィルムの天シール側の折り込み深さを底シール側の折り込み深さより浅くし、
側シール部の底中間フィルム面を第2ガゼット部としたことを特徴とするスタンディングパウチ。
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