JP7242270B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
I≦L×tanθ ・・・ (式1)
[画像形成装置の構成]
図1は、本実施例の画像形成装置100の構成を説明する概略断面図である。図1に示すように、本実施例の画像形成装置100は、a~dの複数の画像形成部を設けている所謂タンデム型の画像形成装置である。第1の画像形成部aはイエロー(Y)、第2の画像形成部bはマゼンタ(M)、第3の画像形成部cはシアン(C)、第4の画像形成部dはブラック(Bk)の各色のトナーによって画像を形成する。これら4つの画像形成部は一定の間隔をおいて一列に配置されており、各画像形成部の構成は収容するトナーの色を除いて実質的に共通である部分が多い。したがって、以下、第1の画像形成部aを用いて本実施例の画像形成装置を説明する。
次に、本実施例の特徴である中間転写ベルト10について説明する。中間転写ベルト10は、円筒形状の無端状のベルトであり、周長は700mmで基層と表層の2層から構成されている。基層の材料はポリイミド樹脂、表層の材料はアクリル樹脂であり、基層の厚みは70μm、表層の厚みは3μmである。なお、本実施例における中間転写ベルト10の表層とは、中間転写ベルト10の外周面側に形成された層、即ち、クリーニングブレード17bや感光ドラム1a~1dと接触する層のことである。一方で、中間転写ベルト10の基層とは、中間転写ベルト10の厚さ方向に関して、中間転写ベルト10を構成する複数の層の内、最も厚い層のことである。
I≦L×tanθ ・・・ (式1)
図3は、中間転写ベルト10の移動方向から見た時の、1次転写部N1aにおける感光ドラム1aと中間転写ベルト10の接触部の模式的な拡大断面図である。図3に示すように、本実施例においては、中間転写ベルト10の表面に、幅1μm、深さ2μmの溝10aを形成している。ここで、溝10aの幅と深さは本実施例の効果を得るに当たり前述した値に限るものでは無いが、トナーの1次転写性を考慮して、トナーの平均粒径以下に設定することがより好ましい。
本実施例の画像形成装置100は、感光ドラム1a~1dに当接して転写残トナーを回収するためのクリーニング手段を有していない、クリーナレス構成を有する。すると、現像手段4a~4dにおいて転写残トナーの回収が十分でなかった場合、即ち、一部の転写残トナーや外添剤等が付着物として感光ドラム1a~1dの表面に蓄積した場合に、転写材P上に画像不良として顕在化してしまうおそれがある。ここで、以下の説明において、画像形成部a~dの各部材に関して、同様の制御及び動作が実施される場合には、いずれの画像形成部の各部材かを示すための符号a~dを省略し説明を行う。
画像不良の発生の有無の評価として、A4サイズ、坪量80g/m2の用紙(Red Label/Oce社製)を用いて、印字率5%の画像を1000枚の転写材Pに連続して画像形成し、その後、画像不良の発生の有無を確認するためのテスト画像を形成した。ここで、テスト画像は、転写材Pの搬送方向に関する転写材Pの先端5mmから55mmの位置まで、且つ、転写材Pの幅方向に関する画像形成領域の全域に形成された、印字率100%のトナー像(ベタ黒画像)である。このようなテスト画像を転写材Pに形成し、転写材Pの搬送方向に関して、ベタ黒画像が形成された領域(ベタ黒部)よりも上流側である、トナー像を形成していない領域(ベタ白部)に、画像不良が発生するか否かを確認することで画像評価を行った。
実施例1では、中間転写ベルト10の表面に、中間転写ベルト10の移動方向と角度θをなす溝10aが形成された構成について説明した。これに対し、実施例2では、中間転写ベルト110の表面に、中間転写ベルト110の移動方向と角度θをなす筋状の凸部110bが形成された構成について説明する。なお、実施例2の構成は、筋状の凸部110bを設けた中間転写ベルト110を用いる点を除いて、実施例1と実質同一である。したがって、以下の説明において、実施例1と同一の構成及び制御に関しては、同一の符号を付して説明を省略する。
図4は、本実施例の中間転写ベルト110の表層に形成された凸部110bについて説明する模式図であり、無端状の中間転写ベルト110を疑似的に展開した模式図である。図4に示すように、本実施例の中間転写ベルト110は、中間転写ベルト110の表面に、中間転写ベルト110の移動方向に関して引いた仮想線VLに対して角度θをなす凸部110bを複数有する。ここでθ=1.5°であり、さらに中間転写ベルト110の移動方向と交差する幅方向において、凸部110bは18mmの間隔Iで形成されている。なお、本実施例においても、この、隣り合う凸部の間隔Iを、実施例1の式1を満たすように設定している。
感光ドラム1の表面には、実施例1で説明した転写残トナーや外添剤以外にも、窒化酸化物などの放電生成物が付着する場合がある。このような放電生成物は、帯電ローラ2aと感光ドラム1aとが接触する帯電部の近傍において発生する放電によって生成され、画像形成動作を繰り返すことで徐々に感光ドラム1上に蓄積していく。感光ドラム1に蓄積する放電生成物の量が多くなると、高湿度環境において放電生成物が水分を吸着することで低抵抗化し、感光ドラム1に形成した潜像中の電荷を乱してしまうことで、画像の濃度が薄くなる画像不良を発生させてしまうおそれがある。
画像不良の発生の有無の評価として、A4サイズ、坪量80g/m2の用紙(Red Label/Oce社製)である転写材Pを用い2種類のテスト画像を形成し、2つの画像不良の発生の有無を確認した。まず、1つ目の画像評価として、実施例1で実施した画像評価と同様に、印字率5%の画像を1000枚の転写材Pに連続して画像形成し、その後、転写残ゴーストの発生の有無を確認するためのテスト画像を形成した。ここで、テスト画像は、既に説明した通り、転写材Pの搬送方向に関する転写材Pの先端5mmから55mmの位置まで、且つ、転写材Pの幅方向に関する画像形成領域の全域に形成された、印字率100%のトナー像(ベタ黒画像)である。
実施例1では、中間転写ベルト10の表面に、中間転写ベルト10の移動方向と角度θをなす溝10aが形成された構成について説明した。これに対し、実施例3では、中間転写ベルト210の表面に、中間転写ベルト210の移動方向と角度θをなす溝210aと、溝210aの両脇には筋状の凸部210bと、が形成された構成について説明する。なお、実施例3の構成は、溝210aの両脇に筋状の凸部210bを設けた中間転写ベルト210を用いる点を除いて、実施例1と実質同一である。したがって、以下の説明において、実施例1と同一の構成及び制御に関しては、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施例における中間転写ベルト210は、実施例1において図2を用いて説明した中間転写ベルト10と同様に、中間転写ベルト210の表面に、中間転写ベルト210の移動方向に関して引いた仮想線VLに対して角度θをなす溝210aを複数有する。ここでθ=1.5°であり、さらに中間転写ベルト110の移動方向と交差する幅方向において、溝210aは18mmの間隔Iで形成されている。なお、本実施例においても、この、隣り合う溝の間隔Iを、実施例1の式1を満たすように設定している。
画像不良の発生の有無の評価として、A4サイズ、坪量80g/m2の用紙(Red Label/Oce社製)である転写材Pを用い2種類のテスト画像を形成し、2つの画像不良の発生の有無を確認した。まず、1つ目の画像評価として、実施例1で実施した画像評価と同様に、印字率5%の画像を1000枚の転写材Pに連続して画像形成し、その後、転写残ゴーストの発生の有無を確認するためのテスト画像を形成した。ここで、テスト画像は、既に説明した通り、転写材Pの搬送方向に関する転写材Pの先端5mmから55mmの位置まで、且つ、転写材Pの幅方向に関する画像形成領域の全域に形成された、印字率100%のトナー像(ベタ黒画像)である。
4 現像手段
10 中間転写ベルト
10a 溝
110 中間転写ベルト
110b 凸部
Claims (5)
- 感光体と、前記感光体にトナー像を現像する現像手段と、前記感光体に当接し、前記感光体が担持したトナー像が1次転写される無端状で移動可能な中間転写体と、を備え、前記感光体から中間転写体にトナー像を1次転写した後に前記感光体に残留したトナーを前記現像手段にて回収することが可能な画像形成装置において、
前記中間転写体は、前記感光体と当接する表面に、前記中間転写体の移動方向に関して連続して形成された溝であって、前記中間転写体の移動方向と交差する幅方向に関して複数設けられた前記溝を有し、前記幅方向に関する前記溝の両脇に、前記中間転写体の移動方向に関して連続して形成された凸部が形成されており、
複数の前記溝は、前記移動方向に対し、前記移動方向に沿って角度θで斜めに形成されており、且つ、前記中間転写体の前記移動方向に関する長さである周長をLとしたときに、前記幅方向に関して、隣り合う前記溝の間隔Iが、下記式1を満たすことを特徴とする画像形成装置。
I≦L×tanθ ・・・ (式1) - 前記幅方向からみたときの、1つの前記溝の深さと1つの前記凸部の高さの和、及び、1つの前記溝と前記凸部の幅の和、がそれぞれトナーの平均粒径以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記幅方向からみたときの、前記溝の深さ及び幅が、それぞれトナーの平均粒径以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記感光体に接触して前記感光体を帯電する帯電部材を備え、前記感光体の回転方向に関して、前記感光体と前記中間転写体とが接触する位置から前記感光体と前記帯電部材とが接触する位置までの間に、前記感光体に当接するブレードを備えないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記中間転写体は、複数の層によって構成され、前記複数の層のうち最も厚い層である基層と、前記感光体と当接する前記中間転写体の表面に形成された表層と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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