JP7107746B2 - electromagnetic induction cooker - Google Patents
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Description
本発明は、複数の加熱コイルを用いて鍋を加熱する電磁誘導加熱調理器、いわゆるIH(Induction Heating)クッキングヒータに関するものである。 TECHNICAL FIELD The present invention relates to an electromagnetic induction cooking device that heats a pot using a plurality of heating coils, that is, a so-called IH (Induction Heating) cooking heater.
近年、火を使わずに鍋などの被加熱物を加熱するインバータ方式の電磁誘導加熱調理器、いわゆるIHクッキングヒータが広く用いられるようになってきている。IHクッキングヒータは、加熱コイルに高周波電流を流し、この加熱コイルに近接して配置された鉄やステンレスなどの材質で作られた鍋に渦電流を発生させ、鍋自体の電気抵抗により発熱させるものである。このように、IHクッキングヒータは、火を使わずに調理でき、安全性や調理環境の快適性が高いため、ガスレンジに代わって急速に普及している。 2. Description of the Related Art In recent years, so-called IH cooking heaters, i.e., inverter-type electromagnetic induction cookers that heat an object to be heated such as a pot without using fire, have been widely used. An IH cooking heater sends a high-frequency current through a heating coil to generate an eddy current in a pan made of iron, stainless steel, or other material that is placed close to the heating coil, generating heat from the electrical resistance of the pan itself. be. In this way, IH cooking heaters are rapidly gaining popularity in place of gas ranges because they can cook without using fire and are highly safe and provide a comfortable cooking environment.
従来のIHクッキングヒータでは、ガラス製のトッププレートの下側に加熱コイルが配置され、この加熱コイルには高周波電流を流すインバータが接続されている。トッププレート上に載置された鍋は、1つの加熱コイルを用いて加熱される。
しかしながら、1つの加熱コイルを用いて鍋を加熱する方式では、鍋の大きさや配置によっては、鍋底の一部しか加熱されず、加熱ムラが発生する問題がある。そこで、複数の加熱コイルを用いることで、様々な大きさや配置の鍋を適切に加熱する誘導加熱装置が提案されている。
In a conventional IH cooking heater, a heating coil is arranged under a glass top plate, and an inverter for supplying a high-frequency current is connected to the heating coil. A pan placed on the top plate is heated using one heating coil.
However, in the method of heating the pot using one heating coil, there is a problem that only a part of the bottom of the pot is heated depending on the size and arrangement of the pot, causing uneven heating. Therefore, an induction heating apparatus has been proposed that uses a plurality of heating coils to appropriately heat pots of various sizes and arrangements.
例えば、特許文献1の請求項1には、「所定の周波数の高周波電力を生成し、出力するインバータ回路と、前記インバータ回路から供給された高周波電力により所定の周波数の磁界を発生し、被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、被加熱物と前記加熱コイル間に設置された自己共振コイルとを備え、前記自己共振コイルは共振用コイルと共振用コンデンサから構成され、前記加熱コイルの発する磁界の周波数で自己共振する誘導加熱装置」と記載されている。
For example, in
しかしながら、特許文献1では、被加熱物と加熱コイル間に自己共振用コイルが配置されており、自己共振用コイルから外れた位置に被加熱物が載置された場合に、効率よく加熱することができない。また、加熱コイルと自己共振用コイルが上下に重なることから、被加熱物と加熱コイルの間隔が離れてしまい、磁気結合の低下により加熱効率が悪化してしまう。
そこで、本発明は、電磁誘導加熱調理器において、鍋の載置位置が変化した場合などであっても、効率よく鍋を加熱可能とすることを課題とする。
However, in
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, it is an object of the present invention to provide an electromagnetic induction heating cooker capable of efficiently heating a pan even when the placement position of the pan is changed.
前記した課題を解決するため、本発明の電磁誘導加熱調理器は、第1共振コンデンサと接続されて第1共振回路を構成する加熱コイルと、前記加熱コイルと磁性材料を介して磁気結合し、それぞれ第2共振コンデンサが直列接続されて第2共振回路を構成する複数の共振加熱コイルと、直流電源と、前記直流電源の両端子に接続されて、前記直流電源によって印加される直流電圧を高周波の交流電圧に変換して、前記第1共振回路に印加するインバータ回路と、該インバータ回路を制御する制御回路と、を具備し、前記共振加熱コイル上の被加熱物の有無により、前記共振加熱コイルに流れる電流が増減する、ことを特徴とする。
本発明の電磁誘導加熱調理器は、第1共振コンデンサと接続されて第1共振回路を構成する加熱コイルと、前記加熱コイルと磁性材料を介して磁気結合し、それぞれ第2共振コンデンサが直列接続されて第2共振回路を構成する複数の共振加熱コイルと、直流電源と、前記直流電源の両端子に接続されて、前記直流電源によって印加される直流電圧を高周波の交流電圧に変換して、前記第1共振回路に印加するインバータ回路と、該インバータ回路を制御する制御回路と、を具備し、前記加熱コイルと前記複数の共振加熱コイルの直下に、前記磁性材料が配置されており、前記加熱コイルの直下には、第1磁性材料が放射状に配置されており、前記複数の共振加熱コイルの直下には、第2磁性材料が放射状に配置され、かつ前記第1磁性材料の一部が当該の共振加熱コイルに跨っている、ことを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
In order to solve the above-described problems, the electromagnetic induction heating cooker of the present invention provides a heating coil that is connected to a first resonance capacitor to form a first resonance circuit, and is magnetically coupled to the heating coil via a magnetic material, A plurality of resonant heating coils each having a second resonant capacitor connected in series to form a second resonant circuit; and a control circuit for controlling the inverter circuit. It is characterized in that the current flowing through the coil increases or decreases .
The electromagnetic induction heating cooker of the present invention includes a heating coil that is connected to a first resonance capacitor to form a first resonance circuit, and a second resonance capacitor that is magnetically coupled to the heating coil via a magnetic material and that is connected in series. a plurality of resonant heating coils configured to form a second resonant circuit; an inverter circuit for applying voltage to the first resonance circuit; and a control circuit for controlling the inverter circuit, wherein the magnetic material is arranged immediately below the heating coil and the plurality of resonance heating coils, and Directly below the heating coil, a first magnetic material is radially arranged. Directly below the plurality of resonant heating coils, a second magnetic material is radially arranged, and part of the first magnetic material is It straddles the resonance heating coil concerned.
Other means are described in the detailed description.
本発明によれば、電磁誘導加熱調理器において、鍋の載置位置が変化した場合などであっても、効率よく鍋を加熱可能とすることができる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, in an electromagnetic induction heating cooker, even when the mounting position of a pot changes, it can heat a pot efficiently.
以降、本発明を実施するための形態を、各図を参照して詳細に説明する。
《第1の実施形態》
先ず、図1~図7を用いて、本発明の第1の実施形態における電磁誘導加熱調理器1を説明する。
EMBODIMENT OF THE INVENTION Henceforth, the form for implementing this invention is demonstrated in detail with reference to each figure.
<<1st Embodiment>>
First, an electromagnetic
図1は、第1の実施形態における電磁誘導加熱調理器のブロック図である。
第1の実施形態の電磁誘導加熱調理器1は、直流電源として機能する電源回路2、インバータ3a~3c、共振回路4a~4c、ドライブ回路51、共振電流検出回路52、制御回路53、入力電力設定部54を備えている。電磁誘導加熱調理器1は、各インバータ3に対応する複数の加熱コイル33により、図示しないトッププレート上に載置された鍋などの被加熱物を加熱することができる。なお、各インバータ3の構成は同等であるので、以下では、インバータ3aを代表して説明する。
FIG. 1 is a block diagram of an electromagnetic induction heating cooker according to the first embodiment.
The electromagnetic
インバータ3aは、スイッチング回路31、共振回路32、電流検出器37を含んで構成されている。スイッチング回路31は、電源回路2の正電極pと負電極oとの間に接続されており、電源回路2によって印加される直流電圧を、高周波の交流電圧に変換して共振回路32に印加する。共振回路32は、第1共振回路であり、加熱コイル33と共振コンデンサC0が接続された回路である。加熱コイル33には、スイッチング回路31から高周波電力が供給される。電流検出器37は、共振回路32に流れる電流を検出する。
The
共振回路4aは、第2共振回路であり、共振回路32の加熱コイル33とフェライト(磁性材料の一例)を介して磁気結合する。共振回路4aは、共振加熱コイル41と共振コンデンサC1の直列回路と、共振加熱コイル42と共振コンデンサC2の直列回路と、共振加熱コイル43と共振コンデンサC3の直列回路と、共振加熱コイル44と共振コンデンサC4の直列回路として構成されている。
The
インバータ3aは、制御回路53および共振電流検出回路52、入力電力設定部54、ドライブ回路51によって制御される。インバータ3aの電流検出器37の出力値は、共振電流検出回路52で演算され、その演算結果は制御回路53に出力される。入力電力設定部54は、使用者が入力電力(火力)を設定するインターフェースであり、設定された火力に応じた信号を制御回路53に出力する。制御回路53では、共振電流検出回路52から出力された演算結果と入力電力設定部54から出力された信号に応じた駆動信号を生成する。
ドライブ回路51は駆動信号に基づいて、インバータ3aのスイッチング回路31を制御するドライブ信号波形を生成する。
The
次に、インバータ3aの動作を説明する。IHクッキングヒータでは、一般的に共振型インバータが用いられる。共振型のインバータ3aでは、加熱コイル33上に鍋が載置されたときの共振回路32の共振周波数frより、スイッチング回路31の駆動周波数fsが高くなるように設定して、共振負荷の特性を誘導性にする。これにより共振回路32に流れる共振電流ILは、スイッチング回路31の出力電圧に対し遅れ位相になるため、スイッチング回路31での損失増加が抑制できる。
Next, the operation of
すなわち、共振回路32に流れる共振電流ILが、スイッチング回路31と共振回路32の接続点である出力端子tの電圧に対して遅れ位相になるように制御することでスイッチング回路31の損失を抑制できる。
また、共振加熱コイル41~44に鍋が載置されると、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44が磁気結合して共振回路32と共振回路4の共振周波数が略同一となる。これにより、共振回路32に電流が流れて加熱コイル33上に載置された鍋を加熱すると共に、共振回路4にも電流が流れ、共振加熱コイル41~44上に載置された鍋を加熱する。
In other words, the loss of the
Further, when a pot is placed on the
しかしながら、駆動周波数fsを固定した状態で、スイッチング回路31の導通期間を変化させ電力制御を行うと、スイッチング回路31の導通期間に共振電流ILの極性が反転し、共振電流ILがスイッチング回路31の出力電圧より進み位相になる進相モードへ移行する場合もある。進相モードは、スイッチング回路31の損失増加を招くので、共振型インバータでは避けなければならない。
However, if the power control is performed by changing the conduction period of the
次に、図2、図3を用いて、第1の実施形態の電磁誘導加熱調理器1における、複数の加熱コイル33および共振加熱コイル41~44の配列について説明する。一般に、電磁誘導加熱調理器1では、ガラス製のトッププレート(図示せず)の下に、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44が配置されている。ここでは、1つのインバータ3が内蔵する加熱コイル33と共振加熱コイル41~44とを用いて、一つの鍋を加熱する電磁誘導加熱調理器1を例に説明を進める。
Next, the arrangement of the plurality of heating coils 33 and the resonance heating coils 41 to 44 in the electromagnetic
図2は、電磁誘導加熱調理器1の加熱コイル33、共振加熱コイル41~44およびフェライト34,45の配置を示す斜視図である。
図2に示した電磁誘導加熱調理器1は、上方からみて加熱コイル33の前後左右に、共振加熱コイル41~44が配置されている。これら加熱コイル33および共振加熱コイル41~44の上側には、ガラス製のトッププレート(図示せず)が配置されており、その上に鍋6が載置されている。ここで鍋6は、一点鎖線で示されている。
FIG. 2 is a perspective view showing the arrangement of the
In the electromagnetic
加熱コイル33には、インバータ3が接続される。各共振加熱コイル41~44には、各共振コンデンサC1~C4が接続される。加熱コイル33の下部には、磁性材料のフェライト34が放射状に配置されている。共振加熱コイル41~44の下部には、磁性材料のフェライト45が放射状に配置されている。これらフェライト34,45は、磁束を有効に鍋6に誘導すると共に、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合を向上させる。
The
加熱コイル33の直下に放射状に配置されるフェライト34の一部を共振加熱コイル41~44のフェライト45に近接させる構造とすることで、加熱コイル33との磁気結合がより増大し、漏洩磁束を低減させ、加熱効率を向上させることができる。
By making a part of the
図4は、電磁誘導加熱調理器1の加熱コイル33および共振加熱コイル41~44と、フェライト34,45の配置を示す断面図である。
加熱コイル33と共振加熱コイル41~44は、略同一平面上に配置されている。加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lは、加熱コイル33および共振加熱コイル41~44と鍋6との間隔Dよりも狭い。これにより加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合度が高められ、加熱コイル33から共振加熱コイル41~44の電力伝送効率が向上し、高範囲に鍋6を加熱することができる。
更に、加熱コイル33とフェライト34との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも小さく、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも小さい。
また、共振加熱コイル41~44とフェライト45との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも狭く、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも狭い。
FIG. 4 is a sectional view showing the arrangement of the
The
Furthermore, the spacing F between the
Further, the spacing F between the resonance heating coils 41-44 and the
図5は、鍋6がずれて共振加熱コイル43上にのみ載置されている場合を示す上面図である。
図5において鍋6は、共振加熱コイル43上にのみ載置されている。この場合、加熱コイル33と共振コンデンサC0から構成される共振回路32と、加熱コイル33と磁気結合される共振加熱コイル43と共振コンデンサC3より構成される共振回路の共振周波数が略同一周波数となる。制御回路53は、その共振周波数よりわずかに高い周波数でインバータ3aを駆動する。これにより、インバータ3aから加熱コイル33を経由して共振加熱コイル43に高周波電流が流れて、鍋6を誘導加熱することができる。一方、鍋6が載置されない共振加熱コイル41,42,44は、インバータ駆動周波数と共振周波数が一致せず電流が流れない。この現象について、図6を用いて説明する。
FIG. 5 is a top view showing a case where the
In FIG. 5 the
図6は、インバータ駆動周波数と共振回路のインピーダンス特性の関係を示すグラフである。グラフの縦軸は、共振回路のインピーダンスを示し、横軸はインバータの駆動周波数を示している。
破線で示された特性1は、鍋6が載置された共振加熱コイル43と共振コンデンサC3とで構成される共振回路4のインピーダンス特性と、加熱コイル33と共振コンデンサC0で構成される共振回路32を含むインピーダンス特性を示している。
実線で示された特性2は、鍋6が載置されていない共振加熱コイル41と共振コンデンサC1で構成される共振回路のインピーダンス特性である。
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the inverter driving frequency and the impedance characteristics of the resonance circuit. The vertical axis of the graph indicates the impedance of the resonant circuit, and the horizontal axis indicates the driving frequency of the inverter.
A characteristic 1 indicated by a dashed line is the impedance characteristic of the
A characteristic 2 indicated by a solid line is an impedance characteristic of a resonance circuit composed of the
共振加熱コイル42と共振コンデンサC2で構成される共振回路のインピーダンス特性や、共振加熱コイル44と共振コンデンサC4で構成される共振回路のインピーダンス特性は図示しないが、特性2と略同一となる。
Although not shown, the impedance characteristics of the resonance circuit composed of the
特性1のインバータ3aを共振周波数fr1よりわずかに高い周波数f1で駆動すると、共振回路のインピーダンスは、極小値Z0に近いZ1となる。そのため、大きな電流を共振加熱コイル43に流すことができる。これにより、共振加熱コイル43から磁束が発生し、その磁束が鍋6を鎖交することで、鍋6に渦電流が流れて鍋6自体が発熱する。
When the
一方、鍋6が載置されない共振加熱コイル41,42,44の共振回路では、特性2となるため、周波数f1におけるインピーダンスはZ2となる。共振加熱コイル41,42,44のインピーダンスZ2は、共振加熱コイル43のインピーダンスZ1に比べ大幅に大きな値となる。このため、共振加熱コイル41,42,44には電流が殆ど流れず、鍋6を誘導加熱することはできない。また、共振加熱コイル41,42,44には電流が殆ど流れないため、不要な放射磁界を抑制することができる。
すなわち、加熱コイル33および鍋6が載置された共振加熱コイル43のみに大きな電流を流すことができるため、コイル上の鍋6をセンサ等で検出することなく加熱することが可能となる。
なお、これは鍋6がずれて載置されている場合に限定されない。例えば共振加熱コイル41~44を覆う大鍋が加熱コイル33の中央に載置されている場合を考える。共振加熱コイル41~44の共振回路は、全て特性1となり、大鍋を効率的に加熱することができる。また、加熱コイル33の直径未満の小鍋が、加熱コイル33の中央に載置されているとき、共振加熱コイル41~44の共振回路は、全て特性2となる。よって、これら共振加熱コイル41~44には電流が殆ど流れないため、不要な放射磁界を抑制することができる。
On the other hand, in the resonance circuit of the resonance heating coils 41, 42, and 44 on which the
That is, since a large current can be applied only to the
In addition, this is not limited to the case where the
以上で説明したように、本実施形態の電磁誘導加熱調理器1によれば、共振加熱コイル41~44に鍋6が載置されているとき、インバータ3aが供給する電力を加熱コイル33とフェライト34とを経由して共振加熱コイル41~44に供給できる。これにより、共振加熱コイル41~44には、高周波大電流を流すことができ、加熱コイル33と共に鍋6を誘導加熱することができる。
また、共振加熱コイル41~44に鍋6が載置されていない場合は、共振回路のインピーダンスが増大するため、共振加熱コイル41~44には殆ど電流が流れない。これにより不要な放射磁界を抑制することができる。
As described above, according to the electromagnetic
Further, when the
《第1変形例》
図7は、第1の実施形態の第1変形例における加熱コイル33、共振加熱コイル41~44およびフェライト34,45の配置を示す斜視図である。
図7に示した電磁誘導加熱調理器1は、上方からみて加熱コイル33の前後左右に、共振加熱コイル41~44が配置されている。これら加熱コイル33および共振加熱コイル41~44の上側には、ガラス製のトッププレート(図示せず)が配置されており、その上に鍋6が載置されている。ここで鍋6は、一点鎖線で示されている。
<<First Modification>>
FIG. 7 is a perspective view showing the arrangement of the
In the electromagnetic
加熱コイル33には、インバータ3が接続される。各共振加熱コイル41~44には、各共振コンデンサC1~C4が接続される。加熱コイル33の下部には、磁性材料のフェライト35が放射状に配置されており、共振加熱コイル41~44の下部に跨がっている。共振加熱コイル41~44の下部には、フェライト35と共にフェライト45が放射状に配置されている。これらフェライト34,45は、磁束を有効に鍋6に誘導すると共に、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合を向上させる。
加熱コイル33の直下に放射状に配置されるフェライト35の一部を共振加熱コイル41~44の下部に跨がらせる構造とすることで、加熱コイル33との磁気結合がより増大し、漏洩磁界を低減させ、加熱効率を向上させることができる。
The
A portion of the
図8は、第1の実施形態の第1変形例における加熱コイル33、共振加熱コイル41~44およびフェライト35,45の配置を示す断面図である。
加熱コイル33と共振加熱コイル41~44は、略同一平面上に配置されている。加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lは、加熱コイル33および共振加熱コイル41~44と鍋6との間隔Dよりも狭い。これにより加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合度が高められ、加熱コイル33から共振加熱コイル41~44の電力伝送効率が向上し、高範囲に鍋6を加熱することができる。
FIG. 8 is a cross-sectional view showing the arrangement of the
The
更に、加熱コイル33とフェライト35との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも狭く、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも狭い。
また、共振加熱コイル41~44とフェライト45との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも狭く、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも狭い。
Furthermore, the spacing F between the
Further, the spacing F between the resonance heating coils 41-44 and the
《第2変形例》
図9は、第1の実施形態の第2変形例における加熱コイル33、共振加熱コイル41~44およびフェライト35の配置を示す斜視図である。
図7に示した電磁誘導加熱調理器1は、上方からみて加熱コイル33の前後左右に、共振加熱コイル41~44が配置されている。これら加熱コイル33および共振加熱コイル41~44の上側には、ガラス製のトッププレート(図示せず)が配置されており、その上に鍋6が載置されている。ここで鍋6は、一点鎖線で示されている。
<<Second modification>>
FIG. 9 is a perspective view showing the arrangement of the
In the electromagnetic
加熱コイル33には、インバータ3が接続される。各共振加熱コイル41~44には、各共振コンデンサC1~C4が接続される。加熱コイル33の下部には、磁性材料のフェライト36が配置されており、共振加熱コイル41~44の下部に跨がっている。共振加熱コイル41~44の下部には、フェライト36が配置されている。フェライト36は、磁束を有効に鍋6に誘導すると共に、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合を向上させる。
The
加熱コイル33の直下に放射状に配置されるフェライト36を共振加熱コイル41~44の下部に跨がらせる構造とすることで、加熱コイル33との磁気結合がより増大し、漏洩磁界を低減させ、加熱効率を向上させることができる。
The structure in which the
図10は、第1の実施形態の第2変形例における加熱コイル33、共振加熱コイル41~44およびフェライト36を示す断面図である。
加熱コイル33と共振加熱コイル41~44は、略同一平面上に配置されている。加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lは、加熱コイル33および共振加熱コイル41~44と鍋6との間隔Dよりも狭い。これにより加熱コイル33と共振加熱コイル41~44の磁気結合度が高められ、加熱コイル33から共振加熱コイル41~44の電力伝送効率が向上し、高範囲に鍋6を加熱することができる。
FIG. 10 is a cross-sectional view showing the
The
更に、加熱コイル33とフェライト36との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも狭く、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも狭い。
また、共振加熱コイル41~44とフェライト36との間隔Fは、加熱コイル33と鍋6との間隔Dよりも狭く、加熱コイル33と共振加熱コイル41~44との間隔Lよりも狭い。
Furthermore, the space F between the
Further, the spacing F between the resonance heating coils 41-44 and the
《第2の実施形態》
次に、図11から図15を用いて、スイッチング回路31にハーブブリッジ回路構成を採用した、本発明の第2の実施形態における電磁誘導加熱調理器1を説明する。なお、第1の実施形態との共通点は重複説明を省略する。
<<Second embodiment>>
Next, an electromagnetic
図11は、第2の実施形態における電磁誘導加熱調理器1の回路構成である。本実施形態の電磁誘導加熱調理器1も第1の実施形態と同様に、3つのインバータ3a~3cを備えているが、インバータ3b,3cの図示は省略して説明を進める。
FIG. 11 shows the circuit configuration of the electromagnetic
図11において、電源回路2は、商用電源7からの交流電圧を直流電圧に変換し、変換した直流電圧をインバータ3aに印加するものであり、交流電圧を整流する整流回路21とインダクタL1およびフィルタコンデンサC5で構成された平滑回路からなる。そして、フィルタコンデンサC5の正電極pと負電極oとの間に、インバータ3aのスイッチング回路31が接続される。
In FIG. 11, a
インバータ3aのスイッチング回路31は、パワー半導体スイッチング素子であるIGBT38とIGBT39が直列に接続されて構成される。IGBT38,39にはそれぞれダイオードD1、D2が逆方向に並列接続されている。IGBT38のコレクタ端子にはダイオードD1のカソード端子が接続され、IGBT38のエミッタ端子にはダイオードD1のアノード端子が接続されている。IGBT39のコレクタ端子にはダイオードD2のカソード端子が接続され、IGBT39のエミッタ端子にはダイオードD2のアノード端子が接続されている。
The switching
以下では、IGBT38とダイオードD1で構成される回路を上アームと称し、IGBT39とダイオードD2で構成される回路を下アームと称する。また、IGBT38,39には、それぞれ並列にスナバコンデンサC6,C7が接続されている。スナバコンデンサC6,C7は、IGBT38またはIGBT39のターンオフ時の遮断電流によって充電あるいは放電される。スナバコンデンサC6,C7の容量は、IGBT38,39のコレクタとエミッタ間の出力容量より十分に大きいため、ターンオフ時にIGBT38,39に印加される電圧の変化は低減され、ターンオフ損失は抑制される。
Hereinafter, the circuit composed of the
IGBT38,39の接続点である出力端子tと、電源回路2の正電極pおよび負電極oには、共振回路32が接続されている。第2の実施形態の共振回路32は、加熱コイル33と共振コンデンサC0、C8で構成される。ここで、出力端子tから加熱コイル33に向かって流れる方向を共振電流ILの正方向とする。
A
電流検出器37は、共振回路32に流れる電流を検出する。共振電流検出回路52は、各インバータ3の電流検出器37の出力信号レベルを制御回路53の入力レベルに適した信号に変換する。電流検出器22は、商用電源7から入力する電流を検出する。入力電流検出回路55は、電流検出器37の出力信号レベルを制御回路53の入力レベルに適した信号に変換する。
A
制御回路53は、入力電流検出回路55で検出した入力電流と共振電流検出回路52で検出した共振電流の関係から被加熱物の材質や状態を判断し、加熱動作の開始または停止を行う。被加熱物の判別は、磁性体と非磁性体とに区別する。区別する方法としては、加熱前に低電力(300W程度)で通電を行う。そのときの共振電流ILまたはIGBT38,39の電流値を検出し、その電流値により、被加熱物の材質を判別する。電流値が小さい場合には鉄などの磁性体、電流値が大きい場合は、非磁性ステンレスやアルミニウム、銅といった非磁性体の被加熱物と判別する。
The
図12に周波数20kHzにおける各被加熱物の抵抗値を示す。
非磁性ステンレスでは鉄の約1/3の抵抗値となる。アルミニウムでは、鉄の約1/20の抵抗値となる。銅では、鉄の約1/25の抵抗値となる。
FIG. 12 shows the resistance value of each object to be heated at a frequency of 20 kHz.
Non-magnetic stainless steel has a resistance value about 1/3 that of iron. Aluminum has a resistance value about 1/20 that of iron. Copper has a resistance value about 1/25 that of iron.
また、制御回路53は、入力電力設定部54からの信号に応じてスイッチング回路31のIGBT38,39の導通期間を、ドライブ回路51を介して設定し入力電力を制御する。材質の検知は、過電流や過電圧の発生を防ぐために低電力かつ短時間で実施する必要がある。
また、図11に示すように、電流Ic1は、スイッチング回路31の上アームに流れる電流である。電流Ic2は、スイッチング回路31の下アームに流れる電流である。共振電流ILは、加熱コイル33に流れる電流である。共振電流ILrは、共振加熱コイル41に流れる電流である。電圧Vc1は、上アームのIGBT38のコレクタ端子-エミッタ端子間の電圧である。電圧Vc2は、下アームのIGBT39のコレクタ端子-エミッタ端子間の電圧である。電圧Vc3は、共振コンデンサC0の共振電圧である。共振コンデンサC0の共振電圧を、電圧Vcrとする。インバータ3の電源電圧を、電圧Vpとする。
The
Also, as shown in FIG. 11, the current Ic1 is the current that flows through the upper arm of the switching
次に、第2の実施形態の動作を説明する。
図13は、第2の実施形態におけるインバータ3のモード1からモード4までの動作波形を示すタイムチャートである。
タイムチャートの第1番目は、ハイサイドのIGBT38の駆動信号を示している。タイムチャートの第2番目は、ロウサイドのIGBT39の駆動信号を示している。
タイムチャートの第3番目は、ハイサイドのIGBT38のコレクタに流れる電流Ic1を示している。タイムチャートの第4番目は、ハイサイドのIGBT38のコレクタ-エミッタ間の電圧Vc1を示している。
Next, operation of the second embodiment will be described.
FIG. 13 is a time chart showing operation waveforms from
The first time chart shows the drive signal for the high-
The third time chart shows the current Ic1 flowing through the collector of the
タイムチャートの第5番目は、ロウサイドのIGBT39のコレクタに流れる電流Ic2を示している。タイムチャートの第6番目は、ロウサイドのIGBT39のコレクタ-エミッタ間の電圧Vc2を示している。タイムチャートの第7番目は、共振コンデンサC0の両端に印加される電圧Vcrを示している。
タイムチャートの第8番目は、共振コンデンサC1の両端に印加される電圧ILcを示している。タイムチャートの第9番目は、共振加熱コイル41の両端に印加される電圧ILrを示している。
The fifth time chart shows the current Ic2 flowing through the collector of the
The eighth time chart shows the voltage ILc applied across the resonant capacitor C1. The ninth time chart shows the voltage ILr applied across the
なお、何れのモードにおいても、IGBT38,39の駆動信号にはデッドタイム期間が設けられており、IGBT38,39は、相補的に駆動される。
以下で、モード1~モード4における詳細な動作を説明する。
In either mode, the drive signal for the
Detailed operations in
《モード1》
IGBT38の電流Ic1が0Aとなるタイミングからモード1が始まる。モード1の開始時にはIGBT38に電流は流れていないが、IGBT38はすでにオンしているため、モード1の開始直後からIGBT38に電流Ic1が流れ始める。このとき、IGBT38の両端電圧(コレクタ端子-エミッタ端子間の電圧Vc1)は0Vであるため、IGBT38には損失が発生しないZVZCS(Zero Voltage Zero Current Switching)ターンオンとなる。
《モード2》
制御回路53がIGBT38を遮断するとモード2に遷移する。モード2において共振電流ILは、電源回路2→スナバコンデンサC6→加熱コイル33→共振コンデンサC0の経路と、加熱コイル33→共振コンデンサC0→スナバコンデンサC7の経路と、加熱コイル33→共振コンデンサC0→スナバコンデンサC6の経路に流れる。このとき、スナバコンデンサC6は充電され、スナバコンデンサC7は放電される。これにより、IGBT38の両端電圧は緩やかに上昇し、ZVS(Zero Voltage Switching)ターンオフとなり、スイッチング損失を小さくできる。
When the
スナバコンデンサC6の電圧Vc1が電源電圧(p-o間電圧)以上になると、スナバコンデンサC7の電圧Vc2は0Vとなり、ダイオードD2がオンし、共振電流ILが流れ続ける。ダイオードD2に電流が流れている期間に制御回路53は、IGBT39に対してオン信号を入力する。
When the voltage Vc1 of the snubber capacitor C6 becomes equal to or higher than the power supply voltage (voltage between p and o), the voltage Vc2 of the snubber capacitor C7 becomes 0 V, the diode D2 is turned on, and the resonance current IL continues to flow. The
《モード3》
IGBT39の電流Ic2が0Aとなるタイミングからモード3が始まる。モード3開始時に、IGBT39に電流は流れていないが、IGBT39はすでにオンしているため、モード3の開始直後からIGBT39に電流Ic2が流れ始める。このとき、IGBT39の両端電圧(コレクタ端子-エミッタ端子間の電圧Vc2)は0Vであるため、IGBT39には損失が発生しないZVZCSターンオンとなる。
《モード4》
制御回路53がIGBT39を遮断するとモード4に遷移する。モード4において共振電流ILは、加熱コイル33→スナバコンデンサC7→電源回路2→共振コンデンサC0の経路と、加熱コイル33→スナバコンデンサC7→共振コンデンサC0の経路と、加熱コイル33→スナバコンデンサC6→共振コンデンサC0の経路に流れる。このとき、スナバコンデンサC7は充電され、スナバコンデンサC6は放電される。これにより、IGBT39の両端電圧は緩やかに上昇し、ZVSターンオフとなり、スイッチング損失を小さくできる。
When the
以上のモード1からモード4までの動作を繰り返すことで、加熱コイル33と磁気結合した共振加熱コイル41を含む共振回路4に高周波電流が流れ、この高周波電流は加熱コイル33と共振加熱コイル41に磁束を発生させる。この磁束により加熱コイル33および共振加熱コイル41の上に配置された鍋6に渦電流が流れ、鍋6自体が誘導加熱によって発熱する。
By repeating the above operations from
次に電力制御方法について説明する。図14は、周波数と入力電力の関係を示すグラフである。グラフの縦軸は入力電力を示し、横軸は、周波数を示す。
IHクッキングヒータは共振現象を利用して加熱コイル33に高周波の大電流を流す。このため入力電力の周波数特性は、共振特性を示す。図12に示したように、鉄の抵抗は大きいため共振Qが小さくなり、なだらかな共振特性を示す。一方、アルミや銅といった低抵抗の材質では共振Qが大きくなるため、急峻な共振特性を示す。共振Qが小さい鉄鍋などは、緩やかな共振特性を利用して、周波数による電力制御が可能である。
また、図15は、IGBT38のDutyと入力電力の関係を示すグラフである。グラフの縦軸は入力電力を示し、横軸はDutyを示す。
図14のグラフで示されるように共振Qが小さい鉄鍋などでは、Dutyによる電力制御も可能である。一方、アルミなどの急峻な共振特性の場合は、周波数制御やDuty制御では難しく、電源回路2の出力電圧を制御することで電力を制御することができる。
Next, the power control method will be explained. FIG. 14 is a graph showing the relationship between frequency and input power. The vertical axis of the graph indicates input power, and the horizontal axis indicates frequency.
The IH cooking heater uses a resonance phenomenon to apply a large high-frequency current to the
Also, FIG. 15 is a graph showing the relationship between the duty of the
As shown in the graph of FIG. 14, power control by Duty is also possible for an iron pan with a small resonance Q or the like. On the other hand, in the case of steep resonance characteristics such as aluminum, frequency control and duty control are difficult, and power can be controlled by controlling the output voltage of the
以上で説明した第2の実施形態の電磁誘導加熱調理器1によれば、ハーブブリッジ回路構成を採用した場合であっても、インバータ3より加熱コイル33に高周波電力を供給することで、加熱コイル33と磁気結合した共振加熱コイル41~44にも同様の電流が流れるため鍋6を加熱することができる。
According to the electromagnetic
《第3の実施形態》
次に、図16を用いて、本発明の第3の実施形態における電磁誘導加熱調理器1を説明する。なお、上述した実施例との共通点は重複説明を省略する。
<<Third embodiment>>
Next, an electromagnetic
図16は、第3の実施形態における電磁誘導加熱調理器1の回路構成である。
本実施形態のスイッチング回路31A(電圧共振インバータ)は、共振回路32とIGBT39が直列に接続されて構成されている。共振回路32は、加熱コイル33と共振コンデンサC0が並列に接続されて構成されている。また、IGBT39には逆並列にダイオードD2が接続されている。
FIG. 16 shows the circuit configuration of the electromagnetic
A switching
次に、図17のタイムチャートを用いて、通常の加熱動作を説明する。ここで、加熱コイル33の電流の向きは、図16の矢印方向を正とする。
タイムチャートの第1番目は、IGBT39のコレクタに流れる電流Ic1を示している。タイムチャートの第2番目は、IGBT39のコレクタ-エミッタ間の電圧Vc1を示している。タイムチャートの第3番目は、加熱コイル33に流れる電流ILを示している。
Next, a normal heating operation will be described using the time chart of FIG. Here, as for the direction of the electric current of the
The first time chart shows the current Ic1 flowing through the collector of the
《モード1》
モード1は、IGBT39のオフからIGBT39のコレクタ電圧がピークになるまでの期間である。モード1において、制御回路50がIGBT39をオフすると、IGBT39に流れていた電流が遮断され、加熱コイル33に蓄えられていたエネルギにより、加熱コイル33と共振コンデンサC0の経路に電流が流れる。この時、IGBT39のコレクタ電圧が正弦波状に上昇し、ゼロ電圧スイッチング(以下、ZVS)ターンオンとなる。
《モード2》
モード2は、IGBT39のコレクタ電圧のピークから0Vになるまでの期間である。モード2において、IGBT39のコレクタ電圧がピークになると、加熱コイル33の電流が正から負に切り替わって電流の向きが反転し、共振コンデンサC0、加熱コイル33の経路に電流が流れる。
《モード3》
モード3は、ダイオードD2の通電期間である。モード3において、共振コンデンサC0が放電され、IGBT39のコレクタ電圧が0Vになると、ダイオードD2がオンし、加熱コイル33→フィルタコンデンサC5→ダイオードD2の経路に電流が流れる。このダイオードD2の通電期間内にIGBT39のゲートをオンする。
《モード4》
モード4は、IGBT39の通電期間である。モード4において、加熱コイル33のエネルギがなくなると、共振電流ILが負から正に切り替わる。このときIGBT39はすでにゲートがオンしているため電流が流れ始める。このときスイッチング損失の発生しないZVSターンオンになる。電流はフィルタコンデンサC5、加熱コイル33、IGBT39の経路と商用電源7、整流回路21、インダクタL1、加熱コイル33、IGBT39、整流回路21の経路に流れる。
以上のモード1からモード4までの動作を繰り返すことで、加熱コイル33と磁気結合した共振加熱コイル41を含む共振回路4に高周波電流を流れ、加熱コイル33と共振加熱コイル41から磁束を発生させる。この磁束により加熱コイル33および共振加熱コイル41の上に配置された鍋6に渦電流が流れ、鍋6自体が誘導加熱によって発熱する。
By repeating the above operations from
図18は、周波数と入力電力の関係を示すグラフである。グラフの縦軸は入力電力を示し、横軸は周波数を示している。
本実施形態は、加熱コイル33と共振コンデンサC0とが並列に接続される並列共振回路となっている。したがって、図18に示す周波数特性は下に凸になる特性を示している。並列共振においては共振点での電力が最低電力となり、周波数を下げることで電力を制御することができる。
FIG. 18 is a graph showing the relationship between frequency and input power. The vertical axis of the graph indicates input power, and the horizontal axis indicates frequency.
This embodiment forms a parallel resonance circuit in which the
以上で説明した第1~第3の実施形態の電磁誘導加熱調理器によれば、電圧共振回路構成を採用した場合であっても、インバータ3より加熱コイル33に高周波電力を供給することで、加熱コイル33と磁気結合した共振加熱コイル41~44にも同様の電流が流れるため鍋6を加熱することができる。
According to the electromagnetic induction heating cooker of the first to third embodiments described above, even if the voltage resonance circuit configuration is adopted, by supplying high-frequency power from the
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
(Modification)
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and includes various modifications. For example, the above-described embodiments have been described in detail in order to explain the present invention in an easy-to-understand manner, and are not necessarily limited to those having all the described configurations. A part of the configuration of one embodiment can be replaced with the configuration of another embodiment, and it is also possible to add the configuration of another embodiment to the configuration of one embodiment. Moreover, it is also possible to add, delete, or replace a part of the configuration of each embodiment with another configuration.
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。 Some or all of the above configurations, functions, processing units, processing means, etc. may be realized by hardware such as integrated circuits. Each of the above configurations, functions, etc. may be realized by software by a processor interpreting and executing a program for realizing each function. Information such as programs, tables, and files that implement each function can be stored in recording devices such as memory, hard disks, SSDs (Solid State Drives), or recording media such as flash memory cards and DVDs (Digital Versatile Disks). can.
各実施形態において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明の変形例として、例えば、次の(a)~(e)のようなものがある。
In each embodiment, the control lines and information lines indicate what is considered necessary for explanation, and not all control lines and information lines are necessarily indicated on the product. In fact, it may be considered that almost all configurations are interconnected.
Modifications of the present invention include, for example, the following (a) to (e).
(a) 加熱コイルや共振加熱コイルの下に配置する磁性材料は、フェライトに限定されず、任意のものであってもよい。
(b) 加熱コイルや共振加熱コイルの下に配置する磁性材料は、前後左右4方向の放射状に限定されず、3方向や5方向や6方向などに放射状に配置してもよい。
(c) 加熱コイルに対する共振加熱コイルの配置は、上から見て前後左右の4個に限定されない。例えば加熱コイルを中心とした三角形状に3個の共振加熱コイルを配置したり、五角形状に五個の共振加熱コイルを配置したり、六角形状に6個の共振加熱コイルを配置してもよい。
(d) 加熱コイルに接続される駆動回路の構成は、ハーフブリッジ回路構成に限られず、フルブリッジ回路構成であってもよい。
(e) 共振加熱コイルに接続される共振コンデンサの容量値をそれぞれ異なる値として、インパータによって周波数を選択的にしてもよい。
(a) The magnetic material placed under the heating coil and the resonance heating coil is not limited to ferrite and may be any material.
(b) The magnetic materials placed under the heating coils and the resonance heating coils are not limited to being radially arranged in four directions, front, back, left and right, but may be arranged radially in three, five, or six directions.
(c) The arrangement of the resonance heating coils with respect to the heating coils is not limited to four on the front, back, left, and right when viewed from above. For example, three resonant heating coils may be arranged in a triangular shape centered on the heating coil, five resonant heating coils may be arranged in a pentagonal shape, or six resonant heating coils may be arranged in a hexagonal shape. .
(d) The configuration of the drive circuit connected to the heating coil is not limited to the half-bridge circuit configuration, and may be a full-bridge circuit configuration.
(e) The resonant capacitors connected to the resonant heating coil may have different capacitance values, and the frequency may be selected by the inverter.
1 電磁誘導加熱調理器
2 電源回路 (直流電源)
21 整流回路
22 電流検出器
3,3a~3c インバータ
31 スイッチング回路
32 共振回路 (第1共振回路)
33 加熱コイル
34~36 フェライト (磁性材料)
37 電流検出器
38,39 IGBT
4,4a~4c 共振回路 (第2共振回路)
41~44 共振加熱コイル
45,46 フェライト (磁性材料)
47 電流検出器
51 ドライブ回路
52 共振電流検出回路
53 制御回路
54 入力電力設定部
55 入力電流検出回路
6 鍋 (被加熱物)
7 商用電源
L1 インダクタ
C0,C8 共振コンデンサ (第1共振コンデンサ)
C1~C4 共振コンデンサ (第2共振コンデンサ)
C5 フィルタコンデンサ
C6,C7 スナバコンデンサ
1 electromagnetic
21
33 Heating coil 34-36 Ferrite (magnetic material)
37
4, 4a to 4c resonant circuit (second resonant circuit)
41 to 44 Resonant heating coils 45, 46 Ferrite (magnetic material)
47
7 Commercial power supply L1 Inductors C0, C8 Resonance capacitor (first resonance capacitor)
C1 to C4 Resonant capacitor (Second resonant capacitor)
C5 filter capacitor C6, C7 snubber capacitor
Claims (10)
前記加熱コイルと磁性材料を介して磁気結合し、それぞれ第2共振コンデンサが直列接続されて第2共振回路を構成する複数の共振加熱コイルと、
直流電源と、
前記直流電源の両端子に接続されて、前記直流電源によって印加される直流電圧を高周波の交流電圧に変換して、前記第1共振回路に印加するインバータ回路と、
該インバータ回路を制御する制御回路と、
を具備し、
前記共振加熱コイル上の被加熱物の有無により、前記共振加熱コイルに流れる電流が増減する、
ことを特徴とする電磁誘導加熱調理器。 a heating coil connected to the first resonance capacitor to form a first resonance circuit;
a plurality of resonant heating coils that are magnetically coupled to the heating coil via a magnetic material and that are each connected in series with a second resonant capacitor to form a second resonant circuit;
a DC power supply;
an inverter circuit that is connected to both terminals of the DC power supply, converts a DC voltage applied by the DC power supply into a high-frequency AC voltage, and applies the AC voltage to the first resonance circuit;
a control circuit for controlling the inverter circuit;
and
The presence or absence of an object to be heated on the resonance heating coil increases or decreases the current flowing through the resonance heating coil.
An electromagnetic induction heating cooker characterized by:
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導加熱調理器。 The heating coil and the resonant heating coil are arranged on the same plane,
The electromagnetic induction heating cooker according to claim 1, characterized in that:
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁誘導加熱調理器。 The distance between the heating coil and each of the resonant heating coils is narrower than the distance between the heating coil and each of the resonant heating coils and the object to be heated.
The electromagnetic induction heating cooker according to claim 1 or 2 , characterized in that:
ことを特徴とする請求項1から3のうち何れか一項に記載の電磁誘導加熱調理器。 the magnetic material is disposed immediately below the heating coil and the plurality of resonant heating coils;
The electromagnetic induction heating cooker according to any one of claims 1 to 3 , characterized in that:
ことを特徴とする請求項4に記載の電磁誘導加熱調理器。 the spacing between the magnetic material and the heating coil and each of the plurality of resonant heating coils is smaller than the spacing between the heating coil and each of the resonant heating coils;
The electromagnetic induction heating cooker according to claim 4 , characterized in that:
前記加熱コイルと磁性材料を介して磁気結合し、それぞれ第2共振コンデンサが直列接続されて第2共振回路を構成する複数の共振加熱コイルと、
直流電源と、
前記直流電源の両端子に接続されて、前記直流電源によって印加される直流電圧を高周波の交流電圧に変換して、前記第1共振回路に印加するインバータ回路と、
該インバータ回路を制御する制御回路と、
を具備し、
前記加熱コイルと前記複数の共振加熱コイルの直下に、前記磁性材料が配置されており、
前記加熱コイルの直下には、第1磁性材料が放射状に配置されており、
前記複数の共振加熱コイルの直下には、第2磁性材料が放射状に配置され、かつ前記第1磁性材料の一部が当該の共振加熱コイルに跨っている、
ことを特徴とする電磁誘導加熱調理器。 a heating coil connected to the first resonance capacitor to form a first resonance circuit;
a plurality of resonant heating coils that are magnetically coupled to the heating coil via a magnetic material and that are each connected in series with a second resonant capacitor to form a second resonant circuit;
a DC power supply;
an inverter circuit that is connected to both terminals of the DC power supply, converts a DC voltage applied by the DC power supply into a high-frequency AC voltage, and applies the AC voltage to the first resonance circuit;
a control circuit for controlling the inverter circuit;
and
The magnetic material is disposed immediately below the heating coil and the plurality of resonant heating coils,
A first magnetic material is radially arranged immediately below the heating coil,
A second magnetic material is radially arranged immediately below the plurality of resonant heating coils, and a portion of the first magnetic material straddles the resonant heating coils.
An electromagnetic induction heating cooker characterized by:
前記複数の共振加熱コイルの直下には、第2磁性材料が放射状に配置されており、かつ前記第1磁性材料の何れかが当該第2磁性材料に近接して配置されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の電磁誘導加熱調理器。 A first magnetic material is radially arranged immediately below the heating coil,
A second magnetic material is radially arranged immediately below the plurality of resonant heating coils, and any one of the first magnetic materials is arranged in proximity to the second magnetic material.
The electromagnetic induction heating cooker according to claim 4 , characterized in that:
ことを特徴とする請求項4に記載の電磁誘導加熱調理器。 A magnetic material is arranged in a plane directly below the heating coil and directly below the plurality of resonant heating coils.
The electromagnetic induction heating cooker according to claim 4 , characterized in that:
上アームと下アームを直列接続したスイッチング回路と、
前記直流電源の両端子に直列接続された2つのコンデンサで構成される前記第1共振コンデンサと、
前記加熱コイルと、
を備えることを特徴とする請求項1ないし8のうち何れか一項に記載の電磁誘導加熱調理器。 The inverter circuit is
a switching circuit in which the upper arm and the lower arm are connected in series;
the first resonant capacitor composed of two capacitors connected in series to both terminals of the DC power supply;
the heating coil;
The electromagnetic induction heating cooker according to any one of claims 1 to 8 , characterized by comprising:
前記第1共振回路と、
前記第1共振回路に接続されたスイッチング回路と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし8のうち何れか一項に記載の電磁誘導加熱調理器。 The inverter circuit is
the first resonant circuit;
a switching circuit connected to the first resonant circuit;
The electromagnetic induction heating cooker according to any one of claims 1 to 8 , characterized by comprising:
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