JP7102235B2 - タッチ検出回路、入力装置、電子機器 - Google Patents
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Description
本明細書に開示される一実施の形態は、自己容量方式のタッチ検出回路に関する。タッチ検出回路は、第1電極と接続される第1端子と、第2電極と接続される第2端子と、第1端子の電圧を変化させ、第1端子に生ずる電荷の移動にもとづいて第1電極の静電容量を検出する容量検出回路と、第2端子の電圧を、第1端子の電圧に追従させるキャンセル回路と、を備える。キャンセル回路は、その入力に第1端子の電圧を受け、その出力が第2端子と接続されるバッファと、その出力が第2端子と接続され、バッファより高い駆動能力を有する駆動補助回路と、を備える。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
キャンセル回路240は、主としてバッファ242、駆動補助回路244を備える。バッファ242は、その入力に第1端子P1の電圧V1を受け、その出力が第2端子P2と接続される。
Cs×Vdd=Vi×(Cs+Cref) …(1)
Vi=Vdd×Cs/(Cs+Cref) …(2)
Viは、電荷移動完了後の基準容量Crefの電圧を表す。もしCs=Crefであれば、Vi=Vdd/2となる。
Vs=Vref-Cref/Cfb×(Vi-Vref) …(3)
Vi=Vdd×Cs/(Cs+Cref)
Vi=Vdd×Cref/(Cs+Cref)
図7は、第1変形例に係るタッチ検出回路200の動作波形図である。この変形例において、駆動期間T1から転送期間T2に遷移した直後、第1スイッチSW11と第2スイッチSW12の同時オン期間が設けられる。第1スイッチSW11と第2スイッチSW12のオン抵抗が等しいとき、第2端子P2の電圧V2は、駆動補助回路244によってVddと0Vの中点電圧(すなわち基準電圧Vref)まで瞬時に低下する。そして第1スイッチSW11、第2スイッチSW12が両方オフとなると、バッファ242によって、第2端子P2の電圧V2は、第1端子P1の電圧V1と等しくされる。
図8は、第2変形例に係るタッチ検出回路200Bの回路図である。キャンセル回路240Bは、図4のキャンセル回路240Aに加えて、バイアス回路246を備える。バイアス回路246は、駆動補助回路244のオフ状態(非アクティブ状態、すなわちSW11,SW12が両方オフ)であるときに、バッファ242の入力にバイアス電圧Vbiasを供給する。バイアス電圧Vbiasは、基準電圧Vrefと等しいか、またはその近傍に設定することが望ましい。
図10は、第3変形例に係るタッチ検出回路200Cの回路図である。キャンセル回路240Cのバイアス回路246Cは、サンプルホールド回路247を含む。サンプルホールド回路247は、転送期間T2(T5)、増幅期間T3(T6)における第1端子P1の電圧V1をサンプリングし、ホールドする。バイアス回路246Cは、駆動期間T1,T4の間、ホールドした電圧をバイアス電圧Vbiasとして出力し、転送期間T2(T5)、増幅期間T3(T6)の間、第1端子P1の電圧V1を出力する。
図11は、第4変形例に係るタッチ検出回路200Dの回路図である。この変形例において第1電極132および第2電極134は同一平面に隣接して配置され、第1電極132とユーザの指の間には第1静電容量Cs1が形成され、第2電極134とユーザの指の間には第2静電容量Cs2が形成される。タッチ検出回路200Dは、静電容量Cs1と静電容量Cs2を時分割で検出可能である。具体的には、第1端子P1に容量検出回路210(一部あるいは全部)が接続され、第2端子P2にキャンセル回路240(一部あるいは全部)が接続される第1状態φ1と、第2端子P2に容量検出回路210が接続され、第1端子P1にキャンセル回路240が接続される第2状態φ2と、が切りかえ可能に構成される。
第3スイッチSW13は省略してもよい。この場合、駆動期間において、第2端子P2は、バッファ242と駆動補助回路244の両方によって駆動されることとなるが、バッファ242の影響は無視できる。
図12は、第2実施例に係るタッチ検出回路200Eの回路図である。容量検出回路270の回路形式が図4の容量検出回路210Aと異なっている。容量検出回路270は、リセットスイッチSW41、カレントミラー回路274、積分器276を備える。
Q=Cs×ΔV=Cs×Vdd
となる。
図15は、第3実施例に係るタッチ検出回路200Fの回路図である。タッチ検出回路200Fのキャンセル回路240Fは、バッファ242を有さず、駆動補助回路244Eが、上側の第1スイッチSW11を備える。第1スイッチSW11のオン抵抗は、下側の第2スイッチSW12のオン抵抗より大きく設計される。第1スイッチSW11はセンス区間T12においてオンされる。第1スイッチSW11のオン抵抗は、オンしたときの第2端子P2の電圧V2の時定数が、電圧V1の時定数に近くなるように定められる。
P1 第1端子
P2 第2端子
130 タッチパネル
132 第1電極
134 第2電極
200 タッチ検出回路
210 容量検出回路
212 オペアンプ
214 第1駆動部
216 第2駆動部
218 積分器
219 センシング部
230 A/Dコンバータ
240 キャンセル回路
242 バッファ
244 駆動補助回路
246 バイアス回路
250 コントローラ
SW11 第1スイッチ
SW12 第2スイッチ
SW13 第3スイッチ
SW14 第4スイッチ
SW15 第5スイッチ
260 経路切りかえ回路
270 容量検出回路
SW41 リセットスイッチ
SW42 センススイッチ
274 カレントミラー回路
276 積分器
Cref 基準容量
Cfb 帰還容量
Cs 静電容量
Claims (13)
- 自己容量方式のタッチ検出回路であって、
第1電極と接続される第1端子と、
第2電極と接続される第2端子と、
前記第1端子の電圧を変化させ、前記第1端子に生ずる電荷の移動にもとづいて前記第1電極の静電容量を検出する容量検出回路と、
前記第2端子の電圧を、前記第1端子の電圧に追従させるキャンセル回路と、
を備え、
前記キャンセル回路は、
その入力に前記第1端子の電圧を受け、その出力が前記第2端子と接続されるバッファと、
その出力が前記第2端子と接続され、前記バッファより高い駆動能力を有する駆動補助回路と、
前記駆動補助回路がオフであるときに、前記バッファの入力にバイアス電圧を供給するバイアス回路と、
を備え、
前記バイアス回路は、
前記バッファの入力と前記第1端子の間に設けられる第4スイッチと、
前記バイアス電圧を生成する電圧源と、
前記バッファの入力と前記電圧源の間に設けられる第5スイッチと、
を含むことを特徴とするタッチ検出回路。 - 自己容量方式のタッチ検出回路であって、
第1電極と接続される第1端子と、
第2電極と接続される第2端子と、
前記第1端子の電圧を変化させ、前記第1端子に生ずる電荷の移動にもとづいて前記第1電極の静電容量を検出する容量検出回路と、
前記第2端子の電圧を、前記第1端子の電圧に追従させるキャンセル回路と、
を備え、
前記キャンセル回路は、
その入力に前記第1端子の電圧を受け、その出力が前記第2端子と接続されるバッファと、
その出力が前記第2端子と接続され、前記バッファより高い駆動能力を有する駆動補助回路と、
前記駆動補助回路がオフであるときに、前記バッファの入力にバイアス電圧を供給するバイアス回路と、
を備え、
前記バイアス回路は、前記第1端子の電圧を前記バイアス電圧としてサンプルホールドするサンプルホールド回路を含むことを特徴とするタッチ検出回路。 - 前記第1端子と前記第2端子を入れ替えて、前記第2電極の静電容量を検出可能に構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチ検出回路。
- 自己容量方式のタッチ検出回路であって、
第1電極と接続される第1端子と、
第2電極と接続される第2端子と、
前記第1端子の電圧を変化させ、前記第1端子に生ずる電荷の移動にもとづいて前記第1電極の静電容量を検出する容量検出回路と、
前記第2端子の電圧を、前記第1端子の電圧に追従させるキャンセル回路と、
を備え、
前記キャンセル回路は、
その入力に前記第1端子の電圧を受け、その出力が前記第2端子と接続されるバッファと、
その出力が前記第2端子と接続され、前記バッファより高い駆動能力を有する駆動補助回路と、
を備え、
前記第1端子と前記第2端子を入れ替えて、前記第2電極の静電容量を検出可能に構成されることを特徴とするタッチ検出回路。 - 前記駆動補助回路は、前記第2端子と電源ラインの間に設けられる第1スイッチを含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のタッチ検出回路。
- 前記駆動補助回路は、前記第2端子と接地ラインの間に設けられる第2スイッチを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のタッチ検出回路。
- 前記キャンセル回路は、前記バッファの出力と前記第2端子の間に設けられ、前記駆動補助回路がオフであるときにオンとなる第3スイッチをさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のタッチ検出回路。
- 前記駆動補助回路は、
前記第2端子と電源ラインの間に設けられる第1スイッチと、
前記第2端子と接地ラインの間に設けられる第2スイッチと、
を含み、
前記第1スイッチと前記第2スイッチのいずれか一方がオンであるオン状態から、両方がオフであるオフ状態に遷移するときに、前記第1スイッチと前記第2スイッチが同時にオンとなる状態を経由することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のタッチ検出回路。 - 前記容量検出回路は、基準容量を含み、(i)駆動期間において、前記第1端子と前記基準容量を切り離した状態で、前記第1端子および前記基準容量に、電源電圧と接地電圧の一方を印加し、(ii)センス期間において、前記第1端子と前記基準容量を接続し、安定化後の前記基準容量に発生する電圧に応じた検出電圧を出力することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のタッチ検出回路。
- 前記容量検出回路は、
前記第1端子と接地ラインの間に設けられるリセットスイッチと、
入力が前記第1端子と接続されるカレントミラー回路と、
前記カレントミラー回路の出力に流れる電流を積分した検出電圧を出力する積分器と、
を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のタッチ検出回路。 - ひとつの半導体集積回路上に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のタッチ検出回路。
- 複数のセンサ電極を含み、ユーザの接触した座標近傍のセンサ電極の静電容量が変化するタッチパネルと、
前記複数のセンサ電極に対応する複数のタッチ検出回路を含み、各タッチ検出回路は、請求項1から11のいずれかに記載のタッチ検出回路であり、対応する前記センサ電極の前記静電容量を検出する、制御IC(Integrated Circuit)と、
を備えることを特徴とする入力装置。 - 請求項12に記載の入力装置を備えることを特徴とする電子機器。
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