JP7185987B1 - プログラム、方法、システム、および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、ガラリを通過して建物内部の給気ダクトに進入した風の強さに応じて、換気口の開度を自動で調整する装置が開示されている。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施形態に係る通気システム1(以下、単にシステム1という)は、建物の内部に、外部から風を取り込む装置である。具体的には、システム1は、建物の内部に設けられた居室内の風速に応じて、給気口又は排気口として機能する後述する通気デバイス50の開度を自動で調節する機能を有する。
すなわち、システム1が適用される建物としては一般住居に限られず、オフィスビルや大型商業施設など、外部の空気を取り込むことで内部の換気を行う必要がある各種の施設にシステム1を適用することができる。
図1は、システム1の全体構成を示すブロック図である。図1に示すシステム1は、制御サーバ10、風速センサ20、および通気デバイス50を含み、住宅100に設けられている。
制御サーバ10、風速センサ20、および通気デバイス50は、無線通信又は有線通信により互い通信接続されている。例えば、制御サーバ10、風速センサ20、および通気デバイス50は、図示しないネットワークを介して通信接続されてもよい。
制御サーバ10は、決定した通気デバイス50の制御量に応じた制御信号を生成し、通気デバイス50に送信する。
制御サーバ10は、例えば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCにより実現してもよい。
入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えばリモートコントローラ等)である。
出力装置14としては、ユーザに対して通気システム1の稼働状態を表示するための表示装置(ディスプレイ、スピーカー等)が含まれる。
・熱線式風速計:センサーの先端に組み込まれた、熱によって抵抗値が変化する抵抗体を利用し、風を受けることでの熱の変化を風速に変換する構造
・ベーン式風速計:ベーン(風車)で風を受け、ベーンの回転数を風速に変換する構造
・ピトー管式風速計:ピトー管に生じる差圧を風速に変換する構造
なお、この説明では、ベーン式風速計を例に挙げて説明する。
風速センサ20は、例えば数秒ごと等のような所定の計測頻度に基づいて、風速のセンシングを行う。風速センサ20は、新たなセンシングデータを取得するたびに、当該データを制御サーバ10に送信する。風速センサ20の計測頻度は任意に設定することができる。
ルーバ51は羽板状を呈している。複数のルーバ51は、通気口を覆うように並べて配置されることで、通気口を遮蔽する。
ルーバ51は、アクチュエータ52の駆動に伴って動作する。複数のルーバ51それぞれの動作に伴って、互いに隣り合うルーバ51同士の間に隙間が形成される。これにより、通気デバイス50が開いた状態となり、通気口を通じて建物の外部と内部との間で空気の流れが発生する。なお、ルーバ51の動作に伴い通気デバイス50の全体において形成される隙間の大きさの程度を、通気デバイス50の開度という。
ルーバ51の動作の具体的な態様については後述する。
アクチュエータ52は、ルーバ51を動作させる駆動部と、ルーバ51を支持し、モータの駆動に伴うルーバ51の動作を案内する案内部と、主に備えている。
図2に示すように、住宅100の壁には、窓40と、一対の通気デバイス50A、50Bと、が設けられている。一対の通気デバイス50A、50Bは、対向する一対の壁にそれぞれ設けられている。このため、一対の通気デバイス50A、50Bは給気口および排気口として機能する。すなわち、一対の通気デバイス50A、50Bがともに開くことで、仮に窓40が閉じられている状態であっても、住宅100の居室内に空気の流路が形成される。
図3に示すように、壁面における窓40の上方には、壁を貫く通気口Kが形成されている。図示の例では、通気口Kは、縦方向よりも横方向に長い矩形状をなしている。なお、通気口の形状は任意に変更可能であり、例えば、通気口Kは、横方向よりも縦方向に長い矩形状をなしてもよい。また、通気口Kは、窓40の下方又は側方に設けられてもよい。
アクチュエータ52は、ルーバ51の近傍における壁の内部に設けられている。
なお、ルーバ51の形状および位置は、通気口Kの形状および位置に応じて変更可能である。
なお、説明したルーバ51の開閉動作はあくまで例示であり、アクチュエータ52の駆動に伴って、複数のルーバ51同士の間に隙間が形成される態様であれば、任意に変更することができる。
図6は、図1に示す制御サーバ10の機能的構成を示すブロック図である。
図6に示すように、制御サーバ10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、記憶部180と、制御モジュール190とを備える。制御サーバ10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
このとき、学習用データは、例えば、居室内の風速を入力データとし、入力された値に対して、通気デバイス50の開度を正解出力データとする。
また、上記はあくまで制御モデル181の例示であり、制御モデル181としては、他の構成を備えてもよい。例えば、制御モデル181は、居室内の風速を変数とし、各変数に過去の実績から導出された係数が付された関数により記述されるルールベースのモデルであってもよい。
出力モジュール194は、制御モジュール190の稼働状態を示すデータを、ディスプレイ141に対して出力する。
次に、通気システム1の処理について説明する。
図7は、通気システム1の処理の例を示すフローチャートである。
本説明では、ユーザからリモートコントローラ131に入力された操作指示により、通気デバイス50が開いた状態で処理を開始する。
具体的には、複数の風速センサ20それぞれが、居室内の風速をセンシングする。風速のセンシングは、予め設定された計測頻度に従って繰り返し行われる。このため、これ以降の処理も新たなセンシングデータの取得に応じて、繰り返し行われる。
具体的には、複数の風速センサ20それぞれが、取得したセンシングデータを制御サーバ10に送信する。
具体的には、制御サーバ10の受信モジュール191が、複数の風速センサ20から送信されたセンシングデータをそれぞれ受信する。
具体的には、制御サーバ10の制御量決定モジュール192が、制御モデル181に風速に関するセンシングデータを入力することで、制御モデル181から出力された通気デバイス50の開度から、制御量を決定する。
そして、制御サーバ10の信号生成モジュール193が、制御量決定モジュール192から入力された制御量に基づいて、通気デバイス50に入力する制御信号を生成する。この制御信号により、通気デバイス50の開度が制御される。
具体的には、制御サーバ10の出力モジュール194が、信号生成モジュール193が生成した制御信号を、通気デバイス50に対して出力する。
具体的には、通気デバイス50のアクチュエータ52が制御信号に基づいて駆動して、ルーバ51を動作させることで、通気デバイス50が開く。これにより、居室内に給気と排気の流路が生成される。
以上により、システム1の処理が終了する。
以上説明したように、上記実施形態に係るシステム1では、制御サーバ10が、居室内の風速をセンシングする風速センサ20からのセンシングデータを用いて、通気デバイス50の開度を制御する。このため、常に居室内の風の強度を考慮した通気デバイス50の制御が可能になり、居室内に心地よい空気の流れを維持することができる。
次に、変形例に係るシステム2について説明する。この変形例では、居室内の人の存在を検出して、通気デバイス50が開く部分が、前述の実施形態とは異なっている。
以下の説明では、前述した実施形態と同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。従って、共通する構成および処理についての詳細な説明は繰り返さない。
図8は、変形例に係る通気システム2の全体構成を示すブロック図である。
図8に示すように、変形例に係るシステム2は、人感センサ30を備えている。人感センサ30は居室内に設けられ、居室内の人の存在を検出するセンサである。人感センサ30は、一対の通気デバイス50の間に形成される流路内に立ち入った人の存在を検出するように構成されてもよい。また、人感センサ30は、居室内に複数配置されてもよい。
人感センサ30は、優先又は無線通信により、制御サーバ10と通信接続されている。なお、人感センサ30は、ネットワークを介して制御サーバ10と通信接続されてもよい。
図9に示すように、人感センサ30は、住宅100の天井に設けられている。なお、人感センサ30の配置される位置は、任意に変更することができる。図示の例では、人感センサ30は、居室内の複数の箇所における人の存在を検出するように、複数の方向に向けて超音波を放射している。
また、システム2では、風速センサ20は居室内に1つ設けられている。
次に、通気システム2の処理について説明する。
図10は、通気システム2の処理の例を示すフローチャートである。
本説明では、通気デバイス50が閉じた状態で処理を開始する。
具体的には、人感センサ30は、居室内に超音波を放射し、居室内を反射して伝わる時間の変化を検出することで、人の存在をセンシングする。人感センサ30によるセンシングは、常に行われている。
具体的には、制御サーバ10の受信モジュール191が、人感センサ30から送信されたセンシングデータを受信する。
具体的には、制御サーバ10の信号生成モジュール193が、通気デバイス50を開くように開度を制御する制御信号を生成する。この際の通気デバイス50の開度は、任意に設定することができる。
具体的には、制御サーバ10の出力モジュール194が、信号生成モジュール193が生成した制御信号を、通気デバイス50に対して出力する。
具体的には、通気デバイス50のアクチュエータ52が、制御信号に基づいてルーバ51を動作させることで、通気デバイス50が開く。これにより、居室内に給気と排気の流路が生成される。
以上により、システム2の独自の処理が終了する。
この後、通気デバイス50が開いたことで居室内に発生した空気の流れに応答するように、前述した風速センサ20による風速のセンシング処理(図7におけるステップS101)が行われ、それ以降の処理が順次、繰り返して行われる。
以上説明したように、変形例に係るシステム2では、人感センサ30により人の存在が検出された際に、通気デバイス50を開くステップを実行させる。このため、居室内の人が操作指示により通気デバイス50を開く必要が無く、ユーザの利便性を高めることができる。
システム1は、居室内又は建物外部に設置された、その他の各種のセンサを備えてもよい。センサとしては、例えば以下が挙げられる。
・温度センサ
・湿度センサ
・日照センサ
・輻射熱センサ
・粉塵センサ
・風速センサ(建物外部に設置)
この場合には、制御モデル181は、入力されたセンシングデータの各項目値に対して、最適な通気デバイス50の開度を出力するように学習されている。
これにより、居室内の空気の流れを、より能動的に制御することができる。
具体的には、通気デバイス50が、例えば上下方向に並んで配置された複数のルーバ51を備える場合に、ルーバ51の位置によりその動作量を異ならせてもよい。これにより、例えば、通気デバイス50のうちの上半分の領域と、下半分と領域とで、互いに隣り合うルーバ51同士の間の隙間の大きさが異なることで、通気デバイス50の領域により、空気の流れやすさが異なることになる。これにより、通気デバイス50の全域において、複数のルーバ51の動作量を一様に設定する構成と比較して、居室内に生じさせる空気の流れに自由度を与えることができる。
例えば、図12に示すように、その他の変形例の第1例に係るシステム3では、通気デバイス50は、制御装置53を更に備えている。この場合、通気デバイス50における制御装置53Bは、図1における制御サーバ10と同一の構成を有し、同一の機能を実現する。
また、通気デバイス50および風速センサ20それぞれが制御装置を持ち、それぞれの制御装置が協働して、図1における制御サーバ10としての機能を実現してもよい。
図13は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス94により相互に電気的に接続される。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
図13に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータ90は、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
通常、各データベースにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶された特定のデータベースにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
また、前述した処理の順番については、矛盾が生じない範囲において変更可能である。
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
プロセッサを有するコンピュータに用いられるプログラムであって、
プロセッサに、
居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサ20から、センシングデータを取得するステップ(ステップS201)と、
取得したセンシングデータを用いて、居室内に流れる空気の流路を作るために給気口および排気口として複数設けられた通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS302)と、を実行させるプログラム。
通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS302)では、
複数の風速センサ20それぞれで取得されるセンシングデータが、所定の範囲内となるように開度の制御量を決定する、付記1に記載のプログラム。
通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS302)では、
複数の風速センサ20それぞれで取得されるセンシングデータの平均値が、所定の範囲内となるように開度の制御量を決定する、付記1又は付記2に記載のプログラム。
プロセッサに、
居室内に配置された、人の存在を検出する人感センサ30からセンシングデータを取得するステップ(ステップS211)を実行させ、
通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS312)において、人感センサ30により人の存在が検出された際に、通気デバイス50を開く、付記1又は付記2に記載のプログラム。
人感センサ30は、空気の流路の内側をセンシングするように設置される、付記1から付記4のいずれかに記載のプログラム。
プロセッサを有するコンピュータを備えたシステムが行う方法であって、
コンピュータのプロセッサが、
居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサ20から、センシングデータを取得するステップ(ステップS201)と、
取得したセンシングデータを用いて、居室内に流れる空気の流路を作るために給気口および排気口として複数設けられた通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS302)と、を実行する方法。
居室内の風速をセンシングデータとして取得する1以上の風速センサ20と、
居室内に流れる空気の流路を作るために、給気口および排気口として複数設けられる通気デバイス50と、
風速センサ20が取得したセンシングデータを用いて、通気デバイス50の開度を制御する制御装置10と、を備えるシステム。
プロセッサを有するコンピュータを備えた通気装置であって、
プロセッサが、
居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサ20から、センシングデータを取得するステップ(ステップS201)と、
取得したセンシングデータを用いて、居室内に流れる空気の流路を作るために給気口および排気口として複数設けられた通気デバイス50の開度を制御するステップ(ステップS302)と、を実行する装置。
2…通気システム
10…制御サーバ
12…通史IF
120…通信部
13…入力装置
131…リモートコントローラ
14…出力装置
141…ディスプレイ
15…メモリ
16…ストレージ
19…プロセッサ
190…制御部
180…記憶部
181…学習済みモデル
20…風速センサ
30…人感センサ
50…通気デバイス
51…アクチュエータ
52…ルーバ
Claims (6)
- プロセッサを有するコンピュータに用いられるプログラムであって、
前記プロセッサに、
居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサから、センシングデータを取得する
ステップと、
取得した前記センシングデータを用いて、前記居室内に流れる空気の流路を作るために
給気口および排気口として複数設けられた通気デバイスの開度を制御するステップと、
前記居室内に配置され、前記空気の流路の内側における人の存在を検出するセンシングデータを取得するステップと、を実行させ、
前記通気デバイスの開度を制御するステップにおいて、前記空気の流路の内側に人の存在が検出された際に、前記通気デバイスを開く、プログラム。 - 前記通気デバイスの開度を制御するステップでは、
複数の前記風速センサそれぞれで取得される前記センシングデータが、所定の範囲内となるように前記開度の制御量を決定する、請求項1に記載のプログラム。 - 前記通気デバイスの開度を制御するステップでは、
複数の前記風速センサそれぞれで取得される前記センシングデータの平均値が、所定の範囲内となるように前記開度の制御量を決定する、請求項1に記載のプログラム。 - プロセッサを有するコンピュータを備えたシステムが行う方法であって、
前記プロセッサが、
前記居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサから、センシングデータを取得するステップと、
取得した前記センシングデータを用いて、前記居室内に流れる空気の流路を作るために給気口および排気口として複数設けられた通気デバイスの開度を制御するステップと、
前記居室内に配置され、前記空気の流路の内側における人の存在を検出するセンシングデータを取得するステップと、を実行し、
前記通気デバイスの開度を制御するステップでは、前記空気の流路の内側に人の存在が検出された際に、前記通気デバイスを開く、方法。 - 居室内の風速をセンシングデータとして取得する1以上の風速センサと、
前記居室内に流れる空気の流路を作るために、給気口および排気口として複数設けられる通気デバイスと、
前記居室内に配置され、前記空気の流路の内側における人の存在を検出するセンシング手段と、
前記風速センサが取得した前記センシングデータを用いて、前記通気デバイスの開度を制御し、前記空気の流路の内側に人の存在が検出された際に、前記通気デバイスを開く制御装置と、を備えるシステム。 - プロセッサを有するコンピュータを備えた通気装置であって、
前記プロセッサが、
居室内の風速をセンシングする1以上の風速センサから、センシングデータを取得するステップと、
取得した前記センシングデータを用いて、前記居室内に流れる空気の流路を作るために給気口および排気口として複数設けられた通気デバイスの開度を制御するステップと、
前記居室内に配置され、前記空気の流路の内側における人の存在を検出するセンシングデータを取得するステップと、を実行し、
前記通気デバイスの開度を制御するステップでは、前記空気の流路の内側に人の存在が検出された際に、前記通気デバイスを開く、装置。
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