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JP7143638B2 - 炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 - Google Patents

炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法 Download PDF

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JP7143638B2 JP2018111994A JP2018111994A JP7143638B2 JP 7143638 B2 JP7143638 B2 JP 7143638B2 JP 2018111994 A JP2018111994 A JP 2018111994A JP 2018111994 A JP2018111994 A JP 2018111994A JP 7143638 B2 JP7143638 B2 JP 7143638B2
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Description

本開示は、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法に関する。
特開2014-170891号公報(特許文献1)には、炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素層をエピタキシャル成長させる方法が開示されている。
特開2014-170891号公報
炭化珪素単結晶基板上に炭化珪素層をエピタキシャル成長させる際、炭化珪素基板に残留応力がある場合、炭化珪素基板に割れが発生することがある。
本開示の目的の一つは、エピタキシャル成長させる際の割れ発生を抑制可能な炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法を提供することである。
本開示に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法は、以下の工程を備えている。主表面を有する炭化珪素基板が反応室に導入される。反応室において、主表面の全面が平均値で0.7μm以上10μm以下エッチングされる。エッチングする工程後、反応室において、主表面上に炭化珪素エピタキシャル膜が形成される。
上記の製造方法によれば、エピタキシャル成長させる際の割れ発生を抑制可能である。
図1は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の構成を示す平面模式図である。 図2は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の構成を示す断面模式図である。 図3は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造装置の構成を示す一部断面模式図である。 図4は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 図5は、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法における温度と時間との関係を示す図である。 図6は、エッチング量の測定位置を示す図である。 図7は、エッチング量と測定位置との関係を示す図である。
[本開示の実施形態の概要]
まず本開示の実施形態の概要について説明する。本明細書の結晶学的記載においては、個別方位を[]、集合方位を<>、個別面を()、集合面を{}でそれぞれ示す。結晶学上の指数が負であることは、通常、数字の上に”-”(バー)を付すことによって表現されるが、本明細書では数字の前に負の符号を付すことによって結晶学上の負の指数を表現する。
(1)本開示に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法は、以下の工程を備えている。主表面11を有する炭化珪素基板10が反応室201に導入される。反応室201において、主表面11の全面が平均値で0.7μm以上10μm以下エッチングされる。エッチングする工程後、反応室201において、主表面11上に炭化珪素エピタキシャル膜20が形成される。
(2)上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、水素を含むガスが使用されてもよい。
(3)上記(2)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、炭化珪素基板10の温度は、1600℃以上2000℃以下であってもよい。
(4)上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、ハロゲンを含むガスが使用されてもよい。
(5)上記(4)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、炭化珪素基板10の温度は、1600℃以上2000℃以下であってもよい。
(6)上記(1)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、主表面11において、炭化珪素が昇華してもよい。
(7)上記(6)に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、炭化珪素基板10の温度は、1700℃以上2200℃以下であってもよい。
(8)上記(1)~(7)のいずれかに係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法によれば、エッチングする工程において、主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の標準偏差を、主表面11内におけるエッチング量の平均値で除した値は、15%以下であってもよい。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態の詳細について説明する。以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
(炭化珪素エピタキシャル基板)
図1に示されるように、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100は、炭化珪素基板10と、炭化珪素エピタキシャル膜20とを有している。炭化珪素基板10は、第1主面11と、第1主面11と反対側の第3主面13とを含む。炭化珪素エピタキシャル膜20は、炭化珪素基板10上にある。炭化珪素エピタキシャル膜20は、炭化珪素基板10と接する第4主面14と、第4主面14と反対側の第2主面12(主表面12)を含む。図1に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100には、第1方向101に延在する第1フラット16が設けられて入れてもよい。炭化珪素エピタキシャル基板100には、第2方向102に延在する第2フラット(図示せず)が設けられていてもよい。
第1方向101は、第2主面12に対して平行であり、かつ第2方向102に対して垂直な方向である。第2方向102は、たとえば<1-100>方向である。図1に示されるように、第2主面12の最大径111(直径)は、たとえば100mm以上である。最大径111は150mm以上でもよいし、200mm以上でもよいし、250mm以上でもよい。最大径111の上限は特に限定されない。最大径111の上限は、たとえば300mmであってもよい。
炭化珪素基板10は、炭化珪素単結晶から構成される。炭化珪素単結晶のポリタイプは、たとえば4Hである。ポリタイプ4Hは、電子移動度、絶縁破壊電界強度等において他のポリタイプより優れている。炭化珪素基板10は、たとえば窒素(N)などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素基板10の導電型は、たとえばn型である。第1主面11は、たとえば{0001}面から8°以下の角度だけ傾斜した面である。第1主面11が{0001}面から傾斜している場合、第1主面11の法線の傾斜方向は、たとえば<11-20>方向である。
図2に示されるように、炭化珪素エピタキシャル膜20は、炭化珪素基板10の第1主面11上にある。炭化珪素エピタキシャル膜20は、エピタキシャル層である。炭化珪素エピタキシャル膜20は、第1主面11に接している。炭化珪素エピタキシャル膜20は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素エピタキシャル膜20の導電型は、たとえばn型である。第2主面12は、たとえば{0001}面がオフ方向にオフ角だけ傾斜した面である。具体的には、第2主面12は、(0001)面がオフ方向に8°以下傾斜した面であってもよい。代替的に、第2主面12は、(000-1)面がオフ方向に8°以下傾斜した面であってもよい。
オフ方向は、たとえば<11-20>方向である。なお、オフ方向は、<11-20>方向に限定されない。オフ方向は、たとえば<1-100>方向であってもよいし、<1-100>方向成分と<11-20>方向成分とを有する方向であってもよい。オフ角は、第2主面が{0001}面に対して傾斜している角度である。オフ角は、たとえば0°より大きく8°以下である。オフ角θは、1°以上であってもよいし、2°以上であってもよい。オフ角は、7°以下であってもよいし、6°以下であってもよい。
炭化珪素エピタキシャル膜20は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素エピタキシャル膜20が含むn型不純物の濃度は、たとえば1×1015cm-3以上1×1019cm-3以下であってもよい。炭化珪素エピタキシャル膜20が含むn型不純物の濃度は、炭化珪素基板10が含むn型不純物の濃度よりも低くてもよい。炭化珪素エピタキシャル膜20の厚み114は、たとえば10μmである。炭化珪素エピタキシャル膜20の厚み114は、たとえば5μm以上50μm以下であってもよい。炭化珪素エピタキシャル膜20と炭化珪素基板10との間にバッファ層(図示せず)が設けられていてもよい。バッファ層は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。バッファ層のn型不純物の濃度は、炭化珪素エピタキシャル膜20のn型不純物の濃度よりも高くてもよい。バッファ層のn型不純物の濃度は、炭化珪素基板10のn型不純物の濃度よりも低くてもよい。
(炭化珪素エピタキシャル基板の製造装置)
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造装置200の構成について説明する。
図3に示されるように、炭化珪素エピタキシャル基板100の製造装置200は、たとえばホットウォール方式の横型CVD(Chemical Vapor Deposition)装置である。製造装置200は、反応室201と、パイロメータ202と、発熱体203と、石英管204と、断熱材205と、誘導加熱コイル206とを主に有している。
発熱体203は、たとえば筒状の形状を有しており、内部に反応室201を形成している。発熱体203は、たとえば黒鉛製である。断熱材205は、発熱体203の外周を取り囲んでいる。断熱材205は、石英管204の内周面に接するように石英管204の内部に設けられている。誘導加熱コイル206は、たとえば石英管204の外周面に沿って巻回されている。誘導加熱コイル206は、外部電源(図示せず)により、交流電流が供給可能に構成されている。これにより、発熱体203が誘導加熱される。結果として、反応室201が発熱体203により加熱される。
反応室201は、発熱体203に取り囲まれて形成された空間である。反応室201内には、炭化珪素基板10が配置される。反応室201は、炭化珪素基板10を加熱可能に構成されている。反応室201には、炭化珪素基板10を保持するサセプタ210が設けられている。サセプタ210は、回転軸212の周りを自転可能に構成されている。サセプタ210には、たとえば3枚の炭化珪素基板10が配置される。
製造装置200は、ガス導入口207およびガス排気口208を有している。ガス排気口208は、排気ポンプ(図示せず)に接続されている。図6中の矢印は、ガスの流れを示している。ガスは、ガス導入口207から反応室201に導入され、ガス排気口208から排気される。反応室201内の圧力は、ガスの供給量と、ガスの排気量とのバランスによって調整される。
製造装置200は、たとえば、シラン(SiH4)と、アンモニア(NH3)と、水素(H2)と、プロパン(C38)とを含む混合ガスを、反応室201に供給可能に構成されたガス供給部(図示せず)を有している。具体的には、ガス供給部は、プロパンガスを供給可能なガスボンベと、水素ガスを供給可能なガスボンベと、シランガスを供給可能なガスボンベと、アンモニアガスまたは、アンモニアガスと窒素ガスの混合ガスを供給可能なガスボンベとを有していてもよい。
反応室201の軸方向において、誘導加熱コイル206の巻き密度を変化させてもよい。巻き密度[回/m]とは、装置の軸方向の単位長さあたりのコイルの周回数である。たとえば、上流側でアンモニアを効果的に熱分解させるために、上流側の誘導加熱コイル206の巻き密度は、下流側の誘導加熱コイル206の巻き密度よりも高くてもよい。
(炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法)
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法について説明する。
まず、炭化珪素基板10が準備される。たとえば昇華法により、ポリタイプ4Hの炭化珪素単結晶が製造される。次に、たとえばワイヤーソーによって、炭化珪素単結晶をスライスすることにより、炭化珪素基板10が準備される。炭化珪素基板10は、たとえば窒素などのn型不純物を含んでいる。炭化珪素基板10の導電型は、たとえばn型である。
炭化珪素基板10は、第1主面11(主表面11)と、第1主面11の反対側にある第3主面13とを有する。第1主面11は、たとえば{0001}面がオフ角だけオフ方向に傾斜した面である。オフ方向は、たとえば<11-20>方向である。
次に、炭化珪素基板を反応室に導入する工程(S10:図4)が実施される。まず、第1主面11を有する炭化珪素基板10が反応室201に導入される。具体的には、炭化珪素基板10が反応室201内においてサセプタ210上に配置される(図4参照)。次に、真空ポンプなどにより反応室201の圧力が低減される。具体的には、反応室201の圧力は、大気圧から1×10-3Pa以上1×10-6Pa以下程度の圧力に低減される。これにより、反応室201内の大気成分や水分等の残留ガスが低減される。
次に、炭化珪素基板をエッチングする工程(S20:図4)が実施される。具体的には、まず炭化珪素基板10の昇温が開始される。反応室201内にたとえば水素ガスを供給しながら、炭化珪素基板10が加熱される。図5に示されるように、時点T0から時点T1にかけて、炭化珪素基板10は、第3温度A3から第1温度A1に昇温される。第3温度A3は、たとえば室温である。第1温度A1は、たとえば1700℃である。水素ガスの流量は、たとえば120slm以上150slm以下である。
炭化珪素基板をエッチングする工程(S20:図4)においては、たとえば水素を含むガスが使用される。たとえば反応室201に水素ガスを供給しながら、炭化珪素基板10が第1温度A1で一定の時間維持される。具体的には、水素ガス雰囲気中において、時点T1から時点T2までの間、炭化珪素基板10がたとえば1700℃で維持される。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1600℃以上2000℃以下である。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1650℃以上であってもよいし、1700℃以上であってもよい。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1950℃以下であってもよいし、1900℃以下であってもよい。炭化珪素基板10の温度は、パイロメータ202で測定する発熱体203の外表面209(図3参照)の温度と、そのときの水素エッチング量との関係から推定することができる。具体的には、予め厚みの分かっているエピタキシャル成長層の形成された炭化珪素基板10を用いて、エッチングを行うことで、エッチングされた膜厚をエッチングの活性化エネルギーから換算して炭化珪素基板10の温度を導出する。パイロメータ202で測定する外表面209の温度は、炭化珪素基板10を設置する場所に置いたシリコン(Si)板の融点(1414℃)で校正されている。つまり、発熱体203の外表面209の温度を測定することにより、間接的に炭化珪素基板10の温度を推定できる。反応室201内の圧力は、たとえば5kPa以上10kPa以下である。水素ガスの流量は、たとえば120slm以上150slm以下である。
炭化珪素基板をエッチングする工程(S20:図4)においては、ハロゲンを含むガスが使用されてもよい。ハロゲンを含むガスは、たとえば塩素ガスである。たとえば反応室201に塩素ガスを供給しながら、炭化珪素基板10が第1温度A1で一定の時間維持される。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1600℃以上2000℃以下である。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1650℃以上であってもよいし、1700℃以上であってもよい。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1950℃以下であってもよいし、1900℃以下であってもよい。反応室201内の圧力は、たとえば5kPa以上10kPa以下である。塩素ガスの流量は、たとえば0.1slm以上10slm以下である。なお、ハロゲンを含むガスは、塩素ガスに限定されない。ハロゲンを含むガスは、たとえば塩化水素(HCl)、三フッ化塩素(ClF)などであってもよい。
炭化珪素基板をエッチングする工程(S20:図4)においては、主表面において、炭化珪素が昇華してもよい。たとえば反応室201にアルゴンガスを供給しながら、炭化珪素基板10が第1温度A1で一定の時間維持される。これにより、炭化珪素基板10の主表面を構成する炭化珪素が昇華する。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1700℃以上2200℃以下である。炭化珪素基板10の温度は、たとえば1750℃以上であってもよいし、1800℃以上であってもよい。炭化珪素基板10の温度は、たとえば2150℃以下であってもよいし、2100℃以下であってもよい。反応室201内の圧力は、たとえば1kPa以上12kPa以下である。アルゴンガスの流量は、たとえば5slm以上50slm以下である。なお、アルゴンガスを反応室201に供給することなく、真空中で炭化珪素基板10の主表面を昇華させてもよい。
炭化珪素基板をエッチングする工程(S20:図4)では、第1主面11において、炭化珪素基板10が、第1主面11内の平均値で0.7μm以上10μm以下エッチングされる。炭化珪素基板10は、たとえば1.1μm以上エッチングされてもよいし、1.5μm以上エッチングされてもよい。炭化珪素基板10のエッチング量の上限は特に限定されないが、炭化珪素基板10は、たとえば5μm以下エッチングされてもよい。ステップバンチング抑制の観点から、エッチングの異方性は少ない方がよい。エッチングする工程において、第1主面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の標準偏差を、第1主面11内におけるエッチング量の平均値で除した値は、たとえば15%以下である。なお、本願において炭化珪素基板をエッチングするとは、炭化珪素基板10の主表面の全面において、炭化珪素基板10の主表面を含む炭化珪素層を除去することである。そのため、炭化珪素層が水素を含むガスまたはハロゲンを含むガスなどによって化学的にエッチングされて除去されてもよいし、炭化珪素層自身が昇華することにより、炭化珪素層が除去されてもよい。
次に、反応室201内の温度が低減される。具体的には、図5に示されるように、時点T2から時点T3にかけて、炭化珪素基板10の温度が、第1温度A1から第2温度A2まで低下する。
次に、炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程(S30:図4)が実施される。具体的には、時点T3において、反応室201に、原料ガス、ドーパントガスおよびキャリアガスが供給される。より具体的には、反応室201に、シランとプロパンとアンモニアと水素とを含む混合ガスが供給される。反応室201において、それぞれのガスが熱分解され、炭化珪素基板10の第1主面11上に炭化珪素エピタキシャル膜20が形成される(図2参照)。炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程(S30:図4)において、サセプタ210は回転軸212の周りを自転する。炭化珪素基板10は回転軸212の周りを公転する(図4参照)。シランガスの流量は、たとえば140sccmである。プロパンガスの流量は、たとえば63sccmである。アンモニアガスの流量は、たとえば0.07sccmである。以上により、炭化珪素基板10上に炭化珪素エピタキシャル膜20が形成される。
次に、時点T4において、原料ガス、ドーパントガスおよびキャリアガスの供給が停止される。次に、炭化珪素基板10が冷却される。具体的には、炭化珪素基板10は、第2温度A2から第3温度A3まで低下する。炭化珪素基板10の温度がほぼ室温になった後、炭化珪素基板10が反応室201から取り出される。以上のように、炭化珪素エピタキシャル基板100が製造される。
次に、本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法の作用効果について説明する。
本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法によれば、反応室201において、炭化珪素基板10の主表面11の全面がエッチングされる。主表面11の全面をエッチングする工程においては、炭化珪素基板10が0.7μm以上エッチングされる。これにより、炭化珪素基板10の残留応力が緩和される。これによって、エピタキシャル成長中に炭化珪素基板10の割れを抑制できる。また主表面11の全面をエッチングする工程においては、炭化珪素基板10が10μm以下エッチングされる。そのため、炭化珪素基板10の主表面11上に炭化珪素エピタキシャル膜20を形成する際に、炭化珪素エピタキシャル膜20にステップバンチングが発生することを抑制することができる。
また本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、水素を含むガスが使用されてもよい。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、ハロゲンを含むガスが使用されてもよい。
さらに本実施形態に係る炭化珪素エピタキシャル基板100の製造方法において、主表面11の全面をエッチングする工程においては、主表面11において、炭化珪素が昇華してもよい。
次に、サンプルに係る炭化珪素基板10を準備した。サンプルに係る炭化珪素基板10の主表面11を、水素ガスを用いてエッチングした。サンプルに係る炭化珪素基板10のエッチングの温度を、1690℃とした。エッチング工程における水素の流量を、120slm以上150slm以下とした。エッチング工程における反応室201の圧力を、5kPa以上10kPa以下に調整した。エッチング工程の時間を20分とした。
次に、主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の面内分布を測定した。具体的には、島津製作所社製のフーリエ変換赤外分光光度計(型番:IRPrestige-21)を用いてエッチング量の面内分布を測定した。図6は、エッチング量を測定した炭化珪素基板10の主表面11内の位置を示している。図6において、「×」で示された位置が、エッチング量の測定位置である。具体的には、IFからCIFに向かう方向(図1における第1方向101)、OFからCOFに向かう方向(図1における第2方向102)、A-A’方向およびB-B’方向の各々に沿ってほぼ等間隔に配置された計41か所の測定位置において、エッチング量が測定された。当該41か所の測定位置におけるエッチング量の平均値および標準偏差を、それぞれ主表面11における炭化珪素基板10のエッチング量の平均値および標準偏差とした。
図7は、上記4方向における炭化珪素基板10のエッチング量と測定位置との関係を示している。図7に示されるように、炭化珪素基板10のエッチング量の範囲は、0.5μm以上1.2μm以下程度であった。OFからCOFに向かう方向におけるエッチング量の標準偏差は、上記4方向の中で最も大きかった。IFからCIFに向かう方向におけるエッチング量の標準偏差は、上記4方向の中で最も小さかった。つまり、IFからCIFに向かう方向(第1方向101)におけるエッチング量の標準偏差は、OFからCOFに向かう方向(第2方向102)におけるエッチング量の標準偏差よりも小さかった。主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の平均値は、1.03μmであった。主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の標準偏差は、0.14μmであった。主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の標準偏差を、主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の平均値で除した値は、13.34%であった。つまり、主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の標準偏差を、主表面11内における炭化珪素基板10のエッチング量の平均値で除した値は、15%以下であることが確かめられた。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 炭化珪素基板
11 主表面、第1主面
12 主表面、第2主面
13 第3主面
14 第4主面
16 第1フラット
20 炭化珪素エピタキシャル膜
100 炭化珪素エピタキシャル基板
101 第1方向
102 第2方向
111 最大径
114 厚み
200 製造装置
201 反応室
202 パイロメータ
203 発熱体
204 石英管
205 断熱材
206 誘導加熱コイル
207 ガス導入口
208 ガス排気口
209 外表面
210 サセプタ
212 回転軸

Claims (4)

  1. 主表面を有する炭化珪素基板を反応室に導入する工程と、
    前記反応室において、前記主表面の全面を平均値で1.5μm超10μm以下エッチングする工程と、
    前記エッチングする工程後、前記反応室において、エッチングされた前記主表面上に炭化珪素エピタキシャル膜を形成する工程と、を備え、
    前記主表面の全面をエッチングする工程においては、水素を含むガスが使用される、炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
  2. 前記主表面の全面をエッチングする工程においては、前記炭化珪素基板の温度は、1600℃以上2000℃以下である、請求項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
  3. 前記エッチングする工程において、前記主表面内における前記炭化珪素基板のエッチング量の標準偏差を、前記主表面内における前記エッチング量の前記平均値で除した値は、15%以下である、請求項1または請求項2に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
  4. 前記反応室において、前記主表面の全面が平均値で5μm以下エッチングされる、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の炭化珪素エピタキシャル基板の製造方法。
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