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JP7031364B2 - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、方向性電磁鋼板の製造方法に関する。
レーザ加工によって表面に形成された溝により、磁区が細分化された方向性電磁鋼板がある(例えば、特許文献1参照)。この方向性電磁鋼板は、例えば、巻トランス(変圧器)の巻鉄心に用いられる。巻鉄心では、複数の方向性電磁鋼板が積層された状態で巻かれる。
巻トランスの製造工程では、巻鉄心の変形ひずみ(曲げひずみ)を取り除くひずみ取り焼鈍が行われる。ひずみ取り焼鈍では、例えば、巻鉄心が約800℃に加熱される。
日本国特許第5234222号公報
しかしながら、レーザ加工によって表面に溝が形成された方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心がひずみ取り焼鈍されると、巻鉄心(方向性電磁鋼板)の鉄損が劣化(増加)する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、巻トランスの製造工程において、ひずみ取り焼鈍による巻鉄心の鉄損の劣化を抑制することを目的とする。
第1態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、最終仕上げ焼鈍された方向性電磁鋼板の表面にレーザ加工によって溝を形成するレーザ溝形成工程と、前記溝が形成された前記方向性電磁鋼板を900℃以上に加熱する熱処理工程と、を備える。
第1態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、レーザ溝形成工程と、熱処理工程とを備える。レーザ溝形成工程では、最終仕上げ焼鈍された方向性電磁鋼板の表面にレーザ加工によって溝を形成する。これにより、方向性電磁鋼板の磁区が分割され、方向性電磁鋼板の鉄損が低減される。
次に、熱処理工程では、表面に溝が形成された方向性電磁鋼板を900℃以上に加熱する。ここで、例えば、第1態様に係る熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心が、巻トランスの製造工程において約800℃でひずみ取り焼鈍されると、溝に対する方向性電磁鋼板の厚み方向の中央側に亜粒界が発生する。この結果、巻鉄心(方向性電磁鋼板)の鉄損が劣化する。なお、亜粒界とは、方位差(結晶方位差)が15°以下の小角粒界(low-angle grain boundary)を意味する。
これに対して第1態様では、熱処理工程において、方向性電磁鋼板を900℃以上に加熱する。これにより、巻トランスの製造工程において、方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心が約800℃でひずみ取り焼鈍されても、溝に対する方向性電磁鋼板の厚み方向の中央側に亜粒界が発生することが抑制される。この結果、巻鉄心(方向性電磁鋼板)の鉄損の劣化が抑制される。
第2態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、第1態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法の前記熱処理工程において、前記方向性電磁鋼板を950℃以上に加熱する。
第2態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、熱処理工程において、方向性電磁鋼板を950℃以上に加熱する。これにより、巻トランスの製造工程において、方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心が約800℃でひずみ取り焼鈍された場合に、溝に対する方向性電磁鋼板の厚み方向の中央側に亜粒界が発生することがさらに抑制される。したがって、巻鉄心の鉄損の劣化が抑制される。
さらに、熱処理工程において、950℃以上に加熱された方向性電磁鋼板は、レーザ加工によって表面に溝が形成されていない方向性電磁鋼板よりも鉄損が低減される。したがって、方向性電磁鋼板の性能が向上する。
第3態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、第1態様又は第2態様に係る方向性電磁鋼板の前記熱処理工程において、前記方向性電磁鋼板を1000℃以上に加熱する。
第3態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、熱処理工程において、方向性電磁鋼板を1000℃以上に加熱する。これにより、巻トランスの製造工程において、方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心が約800℃でひずみ取り焼鈍された場合に、溝に対する方向性電磁鋼板の厚み方向の中央側に、亜粒界が発生することがさらに抑制される。したがって、巻鉄心の鉄損の劣化が抑制される。
さらに、熱処理工程において、方向性電磁鋼板を1000℃以上に加熱すると、熱処理工程による巻鉄心の鉄損の低減効果が最高となる。したがって、巻鉄心の性能が向上する。
第4態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、第1態様~第3態様の何れか1つに係る方向性電磁鋼板の製造方法の前記熱処理工程において、前記方向性電磁鋼板を1100℃以下に加熱する。
第4態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、熱処理工程において、方向性電磁鋼板を1100℃以下に加熱する。これにより、方向性電磁鋼板の熱変形等が抑制される。
第5態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、第1態様~第4態様の何れか1つに係る方向性電磁鋼板の製造方法において、前記溝が形成された前記方向性電磁鋼板を加熱しながら平坦化する平坦化焼鈍工程を備え、前記熱処理工程は、前記平坦化焼鈍工程の一部とされる。
第5態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、平坦化焼鈍工程を備える。平坦化焼鈍工程では、レーザ溝形成工程において溝が形成された方向性電磁鋼板を加熱しながら平坦化する。この平坦化焼鈍工程の一部として、熱処理工程が行われる。すなわち、平坦化処理工程は、レーザ加工によって溝が形成された方向性電磁鋼板を900℃以上に加熱しながら平坦化する。
これにより、第5態様では、平坦化焼鈍工程と熱処理工程とを別々に行う場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
第6態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法は、第1態様~第4態様の何れか1つに係る方向性電磁鋼板の製造方法において、前記溝が形成された方向性電磁鋼板を絶縁被膜する絶縁被膜形成工程を備え、前記熱処理工程は、前記絶縁被膜形成工程の前に行う。
第6態様に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、絶縁被膜形成工程を備える。絶縁被膜形成工程では、方向性電磁鋼板を絶縁被膜する。この第6態様では、絶縁被膜形成工程の前に、熱処理工程を行う。
ここで、絶縁被膜形成工程の後に、熱処理工程を行うと、方向性電磁鋼板に形成された絶縁被膜が熱劣化する可能性がある。
これに対して第6態様では、前述したように、絶縁被膜形成工程の前に、熱処理工程を行う。これにより、方向性電磁鋼板に形成された絶縁被膜の熱劣化が抑制される。
以上説明したように、本発明に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、巻トランスの製造工程において、ひずみ取り焼鈍による巻鉄心の鉄損の劣化を抑制することができる。
図1は、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心を構成する方向性電磁鋼板の表層部の断面である。 図2は、図1に示される方向性電磁鋼板の結晶方位差を、EBSDによって解析した解析結果を示すグラフである。 方向性電磁鋼板及び巻鉄心の鉄損改善率ηと、熱処理工程の熱処理温度との関係を示すグラフである。 図4Aは、800℃でひずみ取り焼鈍された巻鉄心を構成する方向性電磁鋼板の断面である。 図4Bは、850℃でひずみ取り焼鈍された巻鉄心を構成する方向性電磁鋼板の断面である。 図4Cは、900℃でひずみ取り焼鈍された巻鉄心を構成する方向性電磁鋼板の断面である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態について説明する。
(方向性電磁鋼板)
方向性電磁鋼板は、結晶粒の磁化容易軸(体心立方晶の<100>方向)が、後述する圧延方向に略揃った電磁鋼板である。また、方向性電磁鋼板は、圧延方向に磁化が向いた複数の磁区を有している。
方向性電磁鋼板の表面には、レーザ加工によって複数の溝が形成されている。複数の溝は、方向性電磁鋼板の幅方向に延びるとともに、圧延方向に間隔を空けて配列されている。これらの溝によって、方向性電磁鋼板の磁区が細分化されている。この方向性電磁鋼板は、後述する圧延方向に磁化し易い。そのため、磁力線が流れる方向が略一定な巻トランスの巻鉄心(鉄心材料)に適している。巻鉄心では、例えば、複数の方向性電磁鋼板が積層された状態で巻かれる。
方向性電磁鋼板の鋼板本体は、Siを含有する鉄合金で構成されている。鋼板本体の組成は、一例として、Si;2.5質量%以上4.0質量%以下、C;0.001質量%以上0.10質量%以下、Mn;0.05質量%以上0.20質量%以下、酸可溶性Al;0.001質量%以上0.040質量%以下、N;0.0002質量%以上0.012質量%以下、S;0.0001質量%以上0.030質量%以下、P;0.01質量%以上0.04質量%以下、残部がFe及び不可避不純物である。鋼板本体の厚さは、例えば0.15mm以上で、かつ0.35mm以下である。
鋼板本体の表面は、グラス被膜で被膜されている。グラス被膜は、例えば、フォルステライト(MgSiO)、スピネル(MgAl)及びコージライト(MgAlSi18)、といった複合酸化物によって構成されている。このグラス被膜の厚さは、例えば1μmである。
グラス被膜は、絶縁被膜でさらに被膜されている。絶縁被膜は、例えば、コロイド状シリカとリン酸塩(リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウムなど)を主体とする絶縁被膜剤(コーティング液)、又はアルミナゾルとホウ酸を混合した絶縁被膜剤(コーティング液)によって構成されている。
(方向性電磁鋼板の製造方法)
次に、方向性電磁鋼板の製造方法の一例について説明する。方向性電磁鋼板の製造方法は、例えば、鋳造工程、熱間圧延工程、焼鈍工程、冷間圧延工程、脱炭焼鈍工程、焼鈍分離剤塗布工程、最終仕上げ焼鈍工程、絶縁被膜剤塗布工程、平坦化焼鈍工程、レーザ溝形成工程、熱処理工程、及び再絶縁被膜形成工程を備える。
(鋳造工程~焼鈍工程)
先ず、鋳造工程(連続鋳造工程)において、連続鋳造によりスラブが形成される。次に、熱間圧延工程において、スラブが熱間圧延され、所定厚さの熱間圧延鋼板が形成される。次に、焼鈍工程において、熱間圧延鋼板が所定温度で焼鈍される。
(冷間圧延工程)
次に、冷間圧延工程において、熱間圧延鋼板が所定方向(以下、「圧延方向」という)に引き延ばされ、所定厚さの鋼板(冷間圧延鋼板)が形成される。なお、圧延方向は、冷間圧延鋼板(方向性電磁鋼板)の長手方向と一致する。
(脱炭焼鈍工程)
次に、脱炭焼鈍工程において、冷間圧延鋼板が所定温度(例えば、700℃~900℃)で脱炭焼鈍(連続焼鈍)される。これにより、冷間圧延鋼板が脱炭されるとともに、冷間圧延鋼板内に、一次再結晶(結晶粒径:10~30μm)が生じる。また、必要に応じて、脱炭焼鈍中あるいは脱炭焼鈍後に、含アンモニア雰囲気での熱処理によって鋼板を窒化することもできる(例えば150~300ppm)。
(焼鈍分離剤塗布工程)
次に、焼鈍分離剤塗布工程において、主成分としてMgOを含む焼鈍分離剤が、冷間圧延鋼板の表面に塗布される。その後、冷間圧延鋼板は、コイル状に巻かれる。
(最終仕上げ焼鈍工程)
次に、最終仕上げ焼鈍工程において、コイル状に巻かれた冷間圧延鋼板が、所定温度(例えば、約1200℃)、かつ、所定時間(例えば、約20時間)で焼鈍(バッチ焼鈍)される。これにより、冷間圧延鋼板内に二次再結晶が生じて、磁化容易軸が圧延方向に略揃った結晶方位が生じるとともに、冷間圧延鋼板の表面上にグラス被膜が形成される。この結果、方向性電磁鋼板が形成される。その後、コイル状の方向性電磁鋼板は、巻き解かれる。
ここで、冷間圧延鋼板は、例えば、MnSやAlN等のインヒビターを含む。これにより、最終仕上げ焼鈍工程では、圧延方向に磁化容易軸が略揃ったゴス方位の結晶粒が優先的に結晶成長する。この結果、結晶方位性(結晶配向性)が高い方向性電磁鋼板が形成される。
(絶縁被膜剤塗布工程)
次に、絶縁被膜剤塗布工程において、電気絶縁性を有するとともに、方向性電磁鋼板の表面に所定の張力を付与可能な絶縁被膜剤(コーティング液)が、方向性電磁鋼板の表面に塗布される。
(平坦化焼鈍工程)
次に、平坦化焼鈍工程において、方向性電磁鋼板は、搬送装置によって搬送されながら、所定温度(例えば、800℃~850℃)、かつ、所定時間(例えば、10秒以上120秒以下)で焼鈍(平坦化焼鈍)される。この際、方向性電磁鋼板には、搬送装置から方向性電磁鋼板の圧延方向(長手方向)に張力(通板張力)が付与される。これにより、最終仕上げ焼鈍時の冷間圧延鋼板の巻癖やひずみが除去され、方向性電磁鋼板が平坦化される。
また、平坦化焼鈍工程において、方向性電磁鋼板が焼鈍されると、方向性電磁鋼板の表面に絶縁被膜剤が焼き付けられ、絶縁被膜剤によって方向性電磁鋼板の表面が絶縁被膜される。その後、方向性電磁鋼板は、冷却される。
(レーザ溝形成工程)
次に、レーザ溝形成工程において、搬送装置によって搬送される方向性電磁鋼板の表面に、レーザ加工によって複数の溝(レーザ溝)が形成される。具体的には、方向性電磁鋼板は、搬送装置によってレーザ照射装置へ搬送される。この際、方向性電磁鋼板には、搬送装置から方向性電磁鋼板の圧延方向(長手方向)に張力(通板張力)が付与される。この状態で、レーザ照射装置から出射されたレーザビームが、方向性電磁鋼板の幅方向に沿って方向性電磁鋼板の表面に照射(走査)される。これにより、方向性電磁鋼板の表面に、方向性電磁鋼板の幅方向に延びる溝が形成される。
また、溝は、方向性電磁鋼板の圧延方向に所定の間隔(ピッチ)で形成される。これにより、複数の溝によって、方向性電磁鋼板の磁区が細分化され、方向性電磁鋼板の鉄損が低減される。
なお、レーザビームの種類は、例えば、ファイバーレーザ、YAGレーザ、又はCOレーザとされる。また、レーザビームの波長は、例えば、1070~1090nm、又は10.6μmとされる。さらに、各溝の深さは、例えば20μmとされる。また、溝の幅は、例えば50μmとされる。さらに、溝の間隔(ピッチ)は、例えば3mmとされる。
(熱処理工程)
次に、熱処理工程において、方向性電磁鋼板が900℃以上1100℃以下で、かつ、所定時間(例えば、30秒~300秒)加熱される。これにより、後述する巻トランスの製造工程において、方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心が約800℃でひずみ取り焼鈍された場合、巻鉄心の鉄損の劣化(増加)が抑制される。
(再絶縁被膜形成工程)
前述したレーザ溝形成工程では、方向性電磁鋼板の表面を被膜する絶縁被膜が部分的に除去される。そこで、再絶縁被膜形成工程において、方向性電磁鋼板の表面を再び絶縁被膜する。
具体的には、電気絶縁性を有するとともに、鋼板の表面に所定の張力を付与可能な絶縁被膜剤(コーティング液)が、方向性電磁鋼板の表面に塗布される。絶縁被膜剤が塗布された方向性電磁鋼板は、所定温度(例えば800℃~850℃)に加熱された後、冷却される。これにより、絶縁被膜剤が方向性電磁鋼板の表面に焼き付けられ、絶縁被膜剤によって方向性電磁鋼板の表面が絶縁被膜される。この結果、方向性電磁鋼板が製造される。なお、再絶縁被膜形成工程は、絶縁被膜形成工程の一例である。
(効果)
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る方向性電磁鋼板の製造方法によれば、レーザ溝形成工程の後に、熱処理工程を行う。この熱処理工程では、レーザ溝形成工程において、表面に溝が形成された方向性電磁鋼板が900℃以上に加熱される。
ここで、例えば、本実施形態に係る熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板によって形成された巻トランスが、巻トランスの製造工程において約800℃でひずみ取り焼鈍されると、溝に対する方向性電磁鋼板の厚み方向の中央側に亜粒界が発生する。この結果、巻鉄心の鉄損が劣化する。
具体的に説明すると、図1には、巻トランスの製造工程において800℃~900℃でひずみ取り焼鈍された巻鉄心20が示されている。この巻鉄心20は、本実施形態に係る熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板10によって形成されている。なお、図1は、巻鉄心20を構成する方向性電磁鋼板10の表面10Aの溝12と直交する断面である。
図1に示されるように、本実施形態に係る熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板10によって形成された巻鉄心20がひずみ取り焼鈍されると、溝12に対する方向性電磁鋼板10の厚み方向の中央側(矢印X側)に亜粒界14が発生した。なお、亜粒界とは、方位差(結晶方位差)が15°以下の小角粒界(low-angle grain boundary)を意味する。
また、図2には、溝12に対する方向性電磁鋼板10の厚み方向の中央側の結晶方位差の解析結果が示されている。本解析では、図1に示される方向性電磁鋼板10の圧延方向を含む鋼板面と垂直な断面をコロイダルシリカあるいはコロイダルアルミナでほぼ無歪に研磨し、解析位置P上の複数の解析点で、EBSD(Electron BackScatter Diffraction)によって結晶方位差を解析した。
図2に示されるグラフの横軸は、図1の解析位置P上に等間隔に並んだ結晶方位の測定点の左側からの測定点番号である。また、図2に示されるグラフの縦軸は、各解析点での結晶方位差(deg)である。なお、結晶方位差は、亜粒界14が存在しない基準点(原点)からの積分値とした。
図2に示されるように、二点鎖線で囲まれた領域Rでは、結晶方位差が3~5(deg)となっている。このことから、溝12に対する方向性電磁鋼板10の厚み方向の中央側(矢印X側)に、亜粒界14(図1参照)が発生したことが分かる。そして、溝12に対する方向性電磁鋼板10の厚み方向の中央側に亜粒界14が発生すると、後述の熱処理実験から分かるように、巻鉄心20(方向性電磁鋼板10)の鉄損が劣化する。
これに対して本実施形態では、前述したように、熱処理工程において方向性電磁鋼板10が900℃以上に加熱される。これにより、巻トランスの製造工程において、巻鉄心20を形成する方向性電磁鋼板がひずみ取り焼鈍されても、溝12に対する方向性電磁鋼板10の厚み方向の中央側に、亜粒界が発生することが抑制される。この結果、巻鉄心20(方向性電磁鋼板10)の鉄損の劣化が抑制される。
また、本実施形態では、再絶縁被膜形成工程の前に熱処理工程を行う。ここで、再絶縁被膜形成工程の後に、熱処理工程を行うことも可能であるが、この場合、再絶縁被膜形成工程において方向性電磁鋼板に形成された絶縁被膜が熱劣化する可能性がある。
これに対して本実施形態では、前述したように、再絶縁被膜形成工程の前に、熱処理工程を行う。これにより、再絶縁被膜形成工程において方向性電磁鋼板に形成された絶縁被膜の熱劣化を抑制することができる。
(熱処理実験)
次に、方向性電磁鋼板の熱処理実験について説明する。
本実験では、レーザ加工によって表面に複数の溝が形成された方向性電磁鋼板を、熱処理工程において所定温度で加熱し、方向性電磁鋼板の鉄損改善率を求めた。また、比較例として、レーザ加工によって表面に複数の溝が形成されているが、熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板の鉄損改善率も求めた。なお、方向性電磁鋼板の加熱時間は、60秒とした。
次に、熱処理工程において所定温度に加熱した方向性電磁鋼板により、20kVAの単層の巻鉄心を製作した。そして、製作された巻鉄心をひずみ取り焼鈍し、巻鉄心(方向性電磁鋼板)の鉄損改善率を求めた。また、比較例として、前述した熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心をひずみ取り焼鈍し、巻鉄心(方向性電磁鋼板)の鉄損改善率も求めた。なお、ひずみ取り焼鈍は、窒素100%の雰囲気中において、巻鉄心(方向性電磁鋼板)を800℃で3時間焼鈍した。
(方向性電磁鋼板)
方向性電磁鋼板は、上記実施形態と同様の製造方法により製造した。この方向性電磁鋼板は、B8が1.91Tであり、W17/50=0.9w/kgである。なお、B8は、0.8A/mの磁化力によって方向性電磁鋼板が圧延方向に磁化されたときに、方向性電磁鋼板に発生する磁束密度[T]を意味する。
(レーザ溝の加工条件)
また、レーザ溝形成工程において、方向性電磁鋼板の表面に形成する溝(レーザ溝)の加工条件は、次のとおりである。
レーザビームの種類:ファイバーレーザ
レーザビームの波長:1080nm
レーザビームの出力:1000W
レーザビームの直径:0.1×0.3mm
レーザビームの走査速度:30m/s
溝の間隔(ピッチ):3mm
溝の深さ:20μm
溝の幅:50μm
(鉄損改善率)
方向性電磁鋼板の鉄損改善率ηは、溝が形成されていない方向性電磁鋼板の鉄損WO、及びレーザ加工によって溝が形成された方向性電磁鋼板の鉄損Wgをそれぞれ求め、下記式(1)から算出した。
η=(W0-Wg)/W0×100・・・(1)
方向性電磁鋼板の鉄損WO,Wgは、周知の鉄損測定方法であるSST(Single Sheet Tester)法によって測定した。なお、方向性電磁鋼板の鉄損W0,Wgは、周波数が50Hz、最大磁束密度が1.7Tの励磁条件での鉄損値である。
方向性電磁鋼板と同様に、巻鉄心の鉄損改善率ηは、溝が形成されていない方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心の鉄損WO、及びレーザ加工によって溝が形成された方向性電磁鋼板によって形成された巻鉄心の鉄損Wgを求め、上記式(1)から算出した。
巻鉄心の鉄損WO,Wgは、巻鉄心に一次巻線(励磁巻線)及び二次巻線(サーチコイル)をそれぞれ巻き付け、電力計によって測定した。
(実験結果)
次に、実験結果について説明する。
(熱処理工程の熱処理温度と鉄損改善率との関係)
先ず、熱処理工程の熱処理温度と、方向性電磁鋼板及び巻鉄心の鉄損改善率ηとの関係について説明する。
図3には、熱処理工程の熱処理温度と方向性電磁鋼板の鉄損改善率ηとの関係を示すグラフG1が示されている。また、図3には、熱処理工程の熱処理温度と、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心の鉄損改善率ηとの関係を示すグラフG2も示されている。
なお、熱処理温度が0℃とは、熱処理工程を経験していない方向性電磁鋼板、及び当該方向性電磁鋼板によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心を意味する。
図3に示されるように、熱処理工程の熱処理温度が0℃では、方向性電磁鋼板の鉄損改善率ηは18%となり、巻鉄心の鉄損改善率ηは13%となった。つまり、熱処理工程の熱処理温度が0℃では、巻鉄心の鉄損改善率ηが、方向性電磁鋼板の鉄損改善率ηよりも低くなった。これは、巻鉄心をひずみ取り焼鈍した影響と考えられる。
一方、熱処理工程の熱処理温度が900℃以上になると、巻鉄心の鉄損改善率ηが18%以上となった。つまり、熱処理工程の熱処理温度が900℃以上になると、巻鉄心をひずみ取り焼鈍しても、鉄損が劣化しないことが確認された。なお、熱処理工程の熱処理温度が900℃以上になると、巻鉄心と同様に、方向性電磁鋼板の鉄損改善率ηも、18%以上となり、鉄損が減少することが確認された。
また、熱処理工程の熱処理温度が950℃では、巻鉄心の鉄損改善率ηが19%となった。さらに、熱処理工程の熱処理温度が1000℃及び1100℃では、巻鉄心の鉄損改善率ηが20%となった。つまり、熱処理工程の熱処理温度は、950℃以上が好ましく、1000℃以上がより好ましい。
なお、熱処理工程の熱処理温度が1000℃以上では、巻鉄心の鉄損改善率ηが略一定となった。したがって、省エネルギーの観点からすると、熱処理工程の熱処理温度は、900℃以上、1000℃以下が好ましい。
また、熱処理工程の熱処理温度が1100℃を超えると、方向性電磁鋼板の熱変形する可能性がある。したがって、方向性電磁鋼板の熱変形を抑制する観点からすると、熱処理工程の熱処理温度は、900℃以上、1100以下が好ましい。
(熱処理工程の熱処理温度と亜粒界との関係)
次に、熱処理工程の熱処理温度と、巻鉄心(方向性電磁鋼板)に発生する亜粒界との関係について説明する。
図4A、図4B、及び図4Cには、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心20が示されている。なお、図4A~図4Cは、巻鉄心20を構成する方向性電磁鋼板10の表面10Aの溝12と直交する断面である。
なお、図4A~図4Cに示される方向性電磁鋼板10の断面は、当該断面をダイヤモンド研磨し、10%ナイタール液で腐食させた状態で、顕微鏡で観察した。なお、ダイヤモンド研磨では、粒度を3μm→1μm→1/4μmの順で、段階的に細かくした。
図4Aは、熱処理工程の熱処理温度が800℃の方向性電磁鋼板10によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心20である。この図4Aでは、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側の点線で囲まれた領域Kに、亜粒界14が確認された。
次に、図4Bは、熱処理工程の熱処理温度が850℃の方向性電磁鋼板10によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心20である。この図4Bでも、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側の点線で囲まれた領域Kに、亜粒界14が確認された。
また、図3に示されるように、熱処理工程の熱処理温度が900℃未満(800℃、850℃)の方向性電磁鋼板によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心の鉄損改善率ηは18%未満となり、方向性電磁鋼板の鉄損が劣化した。
このことから、熱処理工程の熱処理温度が900℃未満(800℃、850℃)の方向性電磁鋼板10によって形成された巻鉄心20をひずみ取り焼鈍すると、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側に亜粒界14が発生し、巻鉄心20の鉄損が劣化することが分かる。
一方、図4Cは、熱処理工程の熱処理温度が900℃の方向性電磁鋼板10によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心20である。この図4Cでは、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側の領域に、亜粒界が確認されなかった。
また、図3に示されるように、熱処理工程の熱処理温度が900℃以上の方向性電磁鋼板によって形成され、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心の鉄損改善率ηは、18%以上となり、方向性電磁鋼板の鉄損が低減された。
このことから、熱処理工程の熱処理温度が900℃以上(900℃、950℃、100℃、1100℃)の方向性電磁鋼板10によって形成された巻鉄心20は、ひずみ取り焼鈍しても、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側に亜粒界が発生せず、方向性電磁鋼板10の鉄損の劣化が抑制されることが分かる。つまり、溝12に対する方向性電磁鋼板10の中央側の亜粒界の有無によって、ひずみ取り焼鈍された巻鉄心20の鉄損を評価することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、最終仕上げ焼鈍工程とレーザ溝形成工程との間に、絶縁被膜剤塗布工程及び平坦化焼鈍工程が行われた。しかしながら、絶縁被膜剤塗布工程及び平坦化焼鈍工程は、レーザ溝形成工程の後に行われても良い。つまり、最終仕上げ焼鈍工程、レーザ溝形成工程、熱処理工程、絶縁被膜剤塗布工程、平坦化焼鈍工程の順に行われても良い。この場合、再絶縁被膜形成工程が不要になるため、方向性電磁鋼板の製造工程の工程数が低減される。
また、レーザ溝形成工程の後に平坦化焼鈍工程を行う場合は、平坦化焼鈍工程の一部として、熱処理工程が行われても良い。つまり、平坦化焼鈍工程において、方向性電磁鋼板を900℃以上に加熱しながら平坦化しても良い。これにより、平坦化焼鈍工程と熱処理工程とが別々に行われる場合と比較して、省エネルギー化を図ることができる。
また、熱処理工程は、レーザ溝形成工程の後に実施すれば良く、各工程の実施順序は適宜変更可能である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 方向性電磁鋼板
10A 表面(方向性電磁鋼板の表面)
12 溝

Claims (3)

  1. 巻トランスに用いられる方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    最終仕上げ焼鈍された方向性電磁鋼板の表面にレーザ加工によって溝を形成するレーザ溝形成工程と、
    前記溝が形成された前記方向性電磁鋼板を1000℃以上1100℃以下に加熱する熱処理工程と、
    を備える方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 巻トランスに用いられる方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    冷間圧延鋼板内に二次再結晶を生じさせることで、方向性電磁鋼板を形成する最終仕上げ焼鈍工程と、
    前記方向性電磁鋼板の表面に、電気絶縁性と張力を付与可能な絶縁被膜剤を塗布する絶縁被膜剤塗布工程と、
    前記方向性電磁鋼板を850℃以下で焼鈍することで、ひずみを除去して前記方向性電磁鋼板を平坦化し、前記方向性電磁鋼板の表面に前記絶縁被膜剤を焼き付けて、前記方向性電磁鋼板の表面に張力を付与し、前記方向性電磁鋼板の表面を絶縁被膜する平坦化焼鈍工程と、
    前記方向性電磁鋼板の表面にレーザ加工によって溝を形成するレーザ溝形成工程と、
    前記溝が形成された前記方向性電磁鋼板を1000℃以上1100℃以下に加熱する熱処理工程と、
    を備える、
    方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 巻トランスに用いられる方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    冷間圧延鋼板内に二次再結晶を生じさせることで、方向性電磁鋼板を形成する最終仕上げ焼鈍工程と、
    前記方向性電磁鋼板の表面にレーザ加工によって溝を形成するレーザ溝形成工程と、
    前記溝が形成された前記方向性電磁鋼板を1000℃以上1100℃以下に加熱する熱処理工程と、
    前記方向性電磁鋼板の表面に、電気絶縁性と張力を付与可能な絶縁被膜剤を塗布する絶縁被膜剤塗布工程と、
    前記方向性電磁鋼板を850℃以下で焼鈍することで、ひずみを除去して前記方向性電磁鋼板を平坦化し、前記方向性電磁鋼板の表面に前記絶縁被膜剤を焼き付けて、前記方向性電磁鋼板の表面に張力を付与し、前記方向性電磁鋼板の表面を絶縁被膜する平坦化焼鈍工程と、
    を備える、
    方向性電磁鋼板の製造方法。
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