以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態における画像処理システムの全体図である。画像処理装置100はLAN101を介してインターネット110に接続されている。クライアントPC102は、LAN101を画像処理装置100と接続されている。コンテンツサーバ120は、各種コンテンツを格納しており、LAN121を介してインターネット110に接続されている。画像処理装置100は、インターネット110を介してコンテンツサーバ120から、後述するコンテンツを取得可能である。なお、ここでは、画像処理装置100、クライアントPC102、コンテンツサーバ120が1台ずつの場合を例にして説明するが、これらの装置が複数台あっても構わない。また、コンテンツサーバ120の代わりに、画像処理装置100にコンテンツを格納し、内部でコンテンツを取得して表示する構成でも良い。
図2は、本発明の実施形態における画像処理装置100の構成を示すブロック図である。CPU201を含む制御部200は、画像処理装置100全体の動作を制御する。CPU201は、ROM202に記憶された制御プログラムを読み出して読取制御や送信制御などの各種制御を行う。ROM202はブートROMであり、システムのブートプログラムが格納されている。RAM203は、CPU201の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。HDD204は、画像データや各種プログラム、或いは各種情報テーブルを記憶する。また、HDD204には、後述するコンテンツを記憶することも可能である。操作部I/F205は、操作部209と制御部200とを接続するためのインタフェースである。操作部209には、タッチパネル機能を有する液晶表示部やキーボードなどが備えられている。
プリンタI/F206は、プリンタ210と制御部200とを接続するためのインタフェースである。プリンタ210で印刷すべき画像データは、プリンタI/F206を介して制御部200から転送され、プリンタ210において記録媒体上(用紙上)に印刷される。
スキャナI/F207は、スキャナ211と制御部200とを接続するためのインタフェースである。スキャナ211は、原稿上の画像を読み取って画像データを生成し、スキャナI/F207を介して制御部200に入力する。
ネットワークI/F208は、制御部200をLAN101に接続するためのインタフェースである。ネットワークI/F208は、LAN101を介してインターネット110に接続されている外部装置に情報を送信したり、受信したりする。
画像処理装置100が有する機能(アプリケーション)のうち、代表的なものは以下の通りである。
・スキャナ211により原稿上の画像を読み取って生成された画像データをプリンタ210にて印刷する「コピー」機能
・クライアントPC102等の外部から投入されたプリントジョブに基づいて画像データをプリンタ210にて印刷する「プリント」機能
・スキャナ211により原稿上の画像を読み取って生成された画像データをネットワークI/F208を介して外部へ送信する「スキャンして送信」機能
・スキャナ211により原稿上の画像を読み取って生成された画像データをHDD204に保存する「スキャンして保存」機能
・HDD204に保存された画像データをプリンタ210にて印刷又はネットワークI/F208を介して外部へ送信する「保存ファイルの利用」機能
・Webブラウザを介してWebサーバ上のデータを閲覧、印刷、保存する「ブラウザ」機能
図3は、画像処理装置100を含むシステム全体のソフトウェア構成を説明する図である。図3に示す各機能部は、画像処理装置100内のCPU201が、ROM202もしくはHDD204に格納された制御プログラムを読み出して実行することで実現される。
画像処理装置100は、サイネージアプリケーション300、認証処理部308、オートクリア処理部309の機能を有する。
サイネージアプリケーション300は、画像処理装置100に搭載された組み込みのソフトウェアプログラムである。サイネージアプリケーション300は、外部通信部301、コンテンツ表示部302、表示制御部303、コンテンツ設定部304、コンテンツ管理部305、コンテンツ設定管理テーブル306、イベント受信部307、コンテンツキャッシュ管理部310を持つ。
外部通信部301は、コンテンツサーバ120と通信を行ない、コンテンツサーバ120で管理されているコンテンツやコンテンツ設定管理テーブルを取得する。また、外部通信部301とコンテンツサーバ120間で通信するための通信プロトコルは、SMB、WebDAV、HTTPである。SMBは、Server Message Blockの略であり、WebDAVは、Web-based Distributed Authoring and Versioningの略である。また、HTTPは、Hypertext Transfer Protocolの略である。なお、電子メールやファイル転送プロトコル(FTP)等の、他の通信プロトコルを用いても良い。
コンテンツ表示部302は、コンテンツサーバ120又はHDD204に生成されたコンテンツのキャッシュをRAM203に読み込み、操作部209に出力する。コンテンツとは、テキストデータ、HTML、画像ファイル(JPEG、GIF、PNG、BMP等)、動画ファイル等のWebブラウザで閲覧可能なデータを指す。
表示制御部303は、アプリケーションごとに管理されている画面を切り替えて、操作部209に出力する。
コンテンツ設定部304は、表示するコンテンツを設定する。具体的には、クライアントPC102が有するWebブラウザを用いて画像処理装置100が有するWebサーバにアクセスし、特定のイベント発生時に表示すべきコンテンツをユーザに設定させる。コンテンツ設定部304は、コンテンツの設定が完了した際に、コンテンツ設定更新イベントを、イベント受信部307に送信する。
図5-1~図5-3は、コンテンツを設定するための画面の例を示した図である。上述したとおり、クライアントPC102が有するWebブラウザを用いて画像処理装置100のWebサーバにアクセスすることで、これらの画面が表示される。
図5-1(a)は、認証情報を入力するための認証画面の画面例を示した図である。この認証画面を介してユーザがユーザ名、パスワードを入力し、ログインボタンを押下すると、認証処理部308はユーザ認証及びログイン処理を行う。ここで、管理者権限を持つユーザがログインすると、図5-1(b)の画面が表示される。
図5-1(b)は、管理者権限を持つユーザに、画像処理装置100に関する各種設定を行わせるための画面の例を示した図である。画面左側に位置するメニューの中からいずれかの設定項目が選択されると、それに応じた詳細の設定項目が画面右側に表示される。例えば、ユーザが設定項目「ライセンス/その他」501を選択すると、図5-2(a)の画面が表示される。
図5-2(a)は、ライセンス/その他に関する詳細な設定を行うための画面の例を示した図である。設定項目502を含む各設定項目は、ハイパーリンクになっており、選択すると、その設定項目に応じたWebページが表示される。ユーザが設定項目502を選択すると、図5-3(a)~(c)に示すサイネージアプリケーション300の設定画面が表示される。
一方、図5-1(a)において、管理者権限を持たないユーザがログインした場合、図5-2(b)の画面が表示される。
図5-2(b)は、管理者権限を持たないユーザに、画像処理装置100に関する各種設定を行わせるための画面の例を示した図である。この画面では、図5-1(b)の画面で表示されていた設定項目501が表示されないため、管理者権限を持たないユーザは、サイネージアプリケーション300の設定画面を表示させることが出来ない。このように、管理者権限を持つユーザにのみサイネージアプリケーション300の設定画面を表示させることにより、コンテンツの設定が出来るユーザを、管理者に限定することが出来る。なお、本実施形態では、コンテンツの設定が出来るユーザを、画像処理装置100全体の管理者権限を有するユーザに限定しているが、管理者権限を持たない一般のユーザも設定できるようにしても良い。また、画像処理装置100全体の管理者権限とは別に、サイネージアプリケーション300独自の管理者権限を設けて、その権限を持つユーザのみコンテンツの設定ができるようにしても良い。
図5-3(a)~(c)は、サイネージアプリケーション300の設定画面の例を示した図である。チェックボックス503は、サイネージアプリケーション300の表示のON/OFFを切り替えるための設定項目である。チェックボックス503がチェックされていない場合、図5-3(a)のように他の設定項目が網掛け表示され、入力できない状態になる。チェックボックス503がチェックされた場合、図5-3(b)(c)のように、設定可能な項目が、網掛けされていない状態で表示される。
ラジオボタン504は、外部通信部301とコンテンツサーバ120間の通信プロトコルを選択するボタンである。ラジオボタン504をSMBに選択した場合、図5-3(b)のように、SMBに関する設定項目の網掛けが解除され、各設定項目を入力できるようになる。ラジオボタン504をHTTP/WebDAVに選択した場合、図5-3(c)のように、HTTP/WebDAVに関する設定項目の網掛けが解除され、各設定項目を入力できるようになる。
テキストボックス505は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスを入力するための入力フィールドである。パスとは、コンテンツの格納場所を示す文字列であり、SMBの場合、コンピュータ名、フォルダ名、ファイル名等を¥(円記号)や\(バックスラッシュ)で区切って示したものである。テキストボックス506は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するユーザ名を入力するための入力フィールドである。
テキストボックス507は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するパスワードを入力するための入力フィールドである。
テキストボックス508は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスを入力するための入力フィールドである。HTTP/WebDAVの場合のパスは、コンテンツの格納場所を示すコンピュータ名、フォルダ名、ファイル名等を/(スラッシュ)で区切って示したものである。
テキストボックス509は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するユーザ名を入力するための入力フィールドである。
テキストボックス510は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するパスワードを入力するための入力フィールドである。
チェックボックス511、512は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に暗号化通信を行う場合の設定を入力するための設定項目である。
OKボタン513は、503~512に設定された項目を、後述するコンテンツ設定管理テーブル306に記憶させるためのボタンである。OKボタン513が押下されると、503~512の設定がコンテンツ設定管理テーブル306に記憶され、図5-2(a)の画面に戻る。
キャンセルボタン514は、503~512に設定された項目をコンテンツ設定管理テーブル306に記憶せず、図5-2(b)の画面に戻るためのボタンである。
このように、ユーザは図5-1~図5-3に示す設定画面を介して、サイネージアプリケーション300に表示させるコンテンツを特定するための特定情報を設定・登録することができる。なお、ここでは、コンテンツをクライアントPC102から設定させる例について示したが、画像処理装置100の操作部209を用いて設定させるようにしても良い。
図3の説明に戻る。コンテンツ管理部305は、コンテンツ設定部304より設定された内容に基づき、コンテンツのパス等をコンテンツ設定管理テーブル306に記憶する。また、コンテンツ管理部305は、コンテンツ設定管理テーブル306より記憶された設定を取得し、コンテンツ表示部302に通知する。
コンテンツ設定管理テーブル306は、コンテンツ設定部304より設定されたサイネージアプリケーション300の設定値を管理するための管理テーブルである。
図6は、コンテンツ設定管理テーブル306の一例を示す図である。ここでは、図5-3(c)に示す設定画面を介して入力された内容に基づいて生成・更新されたコンテンツ設定管理テーブル306を示している。なお、コンテンツ設定管理テーブル306は、画像処理装置100のHDD204に記憶しても良いし、コンテンツサーバ120に記憶するようにしても良い。
601は、サイネージアプリケーション300のそれぞれの設定項目に対応するキーを示す。602は、サイネージアプリケーション300のそれぞれの設定項目のキーに対応する値を示す。コンテンツ管理部305は、キー601を基に、コンテンツ設定管理テーブル306を参照することにより、それぞれの設定項目に関する設定値602を取得する。
603は、サイネージアプリケーション300の表示のON/OFFを示す項目であり、0がOFF、1がONであることを示す。図5-3のチェックボックス503の設定が更新された際は、この値が更新される。
604は、外部通信部301とコンテンツサーバ120間の通信プロトコルを示す項目であり、0がSMB、1がHTTP/WebDAVであることを示す。図5-3のラジオボタン504の設定が更新された際は、この値が更新される。
605は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスを示す項目である。図5-3のテキストボックス505の設定が更新された際は、この値が更新される。
606は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するユーザ名を示す項目である。図5-3のテキストボックス506の設定が更新された際は、この値が更新される。
607は、通信プロトコルをSMBに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するパスワードを示す項目である。図5-3のテキストボックス507の設定が更新された際は、この値が更新される。
608は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスを示す項目である。図5-3のテキストボックス508の設定が更新された際は、この値が更新される。
609は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するユーザ名を示す項目である。図5-3のテキストボックス509の設定が更新された際は、この値が更新される。
610は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に表示されるコンテンツのパスにアクセスする際に使用するパスワードを示す項目である。図5-3のテキストボックス510の設定が更新された際は、この値が更新される。
611、612は、通信プロトコルをHTTP/WebDAVに設定した際に暗号化通信を行う場合の設定を示す項目である。図5-3のチェックボックス511、512の設定が更新された際は、この値が更新される。
図3の説明に戻る。イベント受信部307は、コンテンツ設定部304、認証処理部308、オートクリア処理部309等から通知される各種イベントを受信する。
認証処理部308は、認証画面を操作部209やクライアントPC102に表示させ、ユーザから入力されたユーザIDやパスワード等の認証情報を用いてユーザ認証を行う。ユーザ認証が成功した場合には、認証処理部308は、当該ユーザを画像処理装置100にログインさせるためのログイン処理を行う。ログアウトの指示がされた時には、認証処理部308は、ログイン中のユーザを画像処理装置からログアウトさせるためのログアウト処理を行う。ログアウトの指示は、操作部209上に表示されるログアウトボタンがユーザにより押下された場合、又は、後述するオートクリア処理が実行された場合に発行される。認証処理部308は、ログイン処理、ログアウト処理が行われた際に、それぞれ処理が行われたことを示すイベント(ログインイベント、ログアウトイベント)を、イベント受信部307に送信する。
また、認証処理部308は、後述する通り、認証画面の表示設定に基づいて、認証画面の表示タイミングの制御を行う。
オートクリア処理部309は、操作部209に対する操作が所定時間行われなかった場合に(以下、オートクリア移行時間と称する)、オートクリア処理を実行する。オートクリア処理とは、表示されている画面での設定値/設定状態をクリアして初期値に戻す処理である。例えば、コピーに関する各種設定を行うためのコピー画面を介して設定をしている途中でユーザが画像処理装置100の前を離れ、そのままオートクリア移行時間が経過すると、途中まで設定されていた設定値がクリアされ、デフォルト設定値に戻る。オートクリア機能により、直前に使用してユーザの設定状態を不用意に引き継いでしまって想定していなかった設定でコピー等を実行してしまうことや、次に使用するユーザに開示してはいけない設定内容が見えてしまうこと等を防ぐことができる。オートクリア処理部309は、オートクリア処理が行われた際に、オートクリアイベントを、イベント受信部307に送信する。また、オートクリア処理が行われた際、認証処理部308はログイン中のユーザをログアウトさせるためのログアウト処理を実行する。
図11は、オートクリア移行時間の設定を行うためのオートクリア移行時間設定画面1100の一例を示した図である。オートクリア移行時間表示エリア1101は、現在設定されているオートクリアの移行時間を表示する領域である。オートクリア移行時間変更ボタン1102、1103は、オートクリア移行時間の減少または増加を設定するためのボタンである。オートクリア移行時間変更ボタン1102を選択した場合、オートクリア移行時間を0分(設定なし)まで時間を減少させることが可能である。また、オートクリア移行時間変更ボタン1103を選択した場合、オートクリア移行時間を最大9分まで増加させることが可能である。
また、不図示の画面を介して、オートクリア処理時に遷移する画面を設定することも可能である。オートクリア時に遷移する画面として初期画面が設定されていた場合は、操作部209の画面はそれまで表示されていた画面から初期画面に切り替わる。初期画面とは、起動時に表示する画面としてユーザによりあらかじめ設定された画面である。例えば、画像処理装置100が有する複数の機能(アプリケーション、ファンクション)の中から使用する機能を選択するためのメインメニュー画面や、各機能に対応する画面等が設定可能である。以下の説明では、オートクリア時に遷移する画面として初期画面が設定されており初期画面としてメインメニュー画面が設定されている例について説明する。
コンテンツキャッシュ管理部310は、コンテンツのキャッシュの生成が必要である場合に、コンテンツサーバ120に記憶されているコンテンツのキャッシュを生成し、HDD204に記憶する。また、コンテンツのキャッシュが不要である場合には、HDD204に記憶されたキャッシュの削除を行う。
図7は、ユーザ認証に関する設定を行うための画面例を示す図である。図7に示す画面は、管理者権限を有するユーザがログインした際のみ表示可能な画面である。
図7(a)は、ユーザ認証を使用するか否かを設定するための画面である。ボタン701は、ユーザ認証を有効にするためのボタンであり、このボタンが選択されている場合、認証画面が表示され、画像処理装置100の各機能を使用するためにユーザ認証が必要になる。ボタン702は、ユーザ認証を無効にするためのボタンであり、このボタンが選択されている場合、認証画面が表示されず、ユーザ認証せずに画像処理装置100の各機能を使用することができる。
図7(b)(c)は、認証画面の表示設定を切り替えるための画面であり、この画面の設定に応じて、ユーザ認証が行われるタイミングを決定する。図7(b)はボタン703が選択されているときの画面であり、図7(c)はボタン704が選択されているときの画面である。
ボタン703は、画像処理装置100の操作開始時に認証画面を表示する設定を行うためのボタンであり、このボタンが選択されている場合、ユーザが操作を開始する際に認証画面が表示され、ユーザ認証が必要となる。つまり操作開始時に認証画面を表示する設定がされている場合、どの機能を利用するにしても最初にユーザ認証が必要となる。
ボタン704は、各機能を選択した際に認証画面を表示する設定を行うためのボタンである。ボタン704が押下されると、図7(c)に示す通り、ユーザ認証が必要な機能等を選択するための画面705がポップアップ表示される。ここで、ボタン706が選択されると、図7(d)の画面に切り替わる。
図7(d)は、画像処理装置100が有する複数の機能のうち、ユーザ認証が必要な機能を選択するための画面である。図7(d)の画面を介して、ユーザ認証が必要な機能として選択された機能については、当該機能を使用する際に認証画面が表示される。一方、ユーザ認証が必要な機能として選択されなかった機能については、ユーザ認証を行うことなく当該機能を使用することができる。図7(d)では、「コピー」、「保存ファイルの利用」、「プリント」の各機能についてはユーザ認証が必要な機能として選択されている。一方、「スキャンして保存」、「スキャンして送信」、「ブラウザ」の各機能についてはユーザ認証が不要な機能である。このように、ボタン704が選択されている場合、画像処理装置100の操作開始時には認証画面が表示されず、ユーザが各機能を使用する際に、選択された機能によっては認証画面が表示され、ユーザ認証が必要となる。
図8は、サイネージアプリケーション300の画面表示がOFFに設定されている場合に操作部209に表示される画面のフローを示した図である。
図8(a)(b)は、図7(a)の画面でボタン701が選択された場合、すなわち、ユーザ認証機能がONに設定された場合の画面フローを示した図である。
図8(a)は、図7(b)の画面でボタン703が選択された場合、すなわち、認証画面を操作開始時に表示する設定がされた場合の画面フローを示した図である。ユーザが画像処理装置100の電源をONにし、操作を開始する際、最初に認証画面801が表示され、ユーザは認証情報を入力する必要がある。認証画面801を介してユーザが入力した認証情報に基づくユーザ認証が成功し、ログイン処理が完了すると、画像処理装置100が有する複数の機能の中から所望の機能を選択するためのメインメニュー画面802が表示される。メインメニュー画面802において、ユーザがいずれかの機能選択ボタンを押下すると、その機能に対応する画面が表示される。例えば、「コピー」ボタンが選択されると、コピーに関する各種設定を行うためのコピーアプリケーション画面803が表示される。また、「スキャンして保存」ボタンが選択されると、スキャンした画像データの保存先を選択するための「スキャンして保存」アプリケーション画面804が表示される。なお、ユーザが操作部209を操作しないままオートクリア移行時間が経過した場合、オートクリア処理が行われる。オートクリア処理が行われると、ユーザが自動的にログアウトされ、再度認証画面801が表示される。例えば画面802、803、804のいずれかの画面を表示したまま、ユーザが操作部209を操作せずにオートクリア移行時間が経過すると、オートクリア処理及びログアウト処理が行われ、認証画面801の表示に切り替わる。
図8(b)は、図7(c)の画面でボタン704が選択された場合、すなわち、認証画面を機能選択時に表示する設定がされた場合の画面フローを示した図である。また、図7(d)に示す通り、認証が必要な機能として、「コピー」、「保存ファイルの利用」、「プリント」機能が選択されているものとする。ユーザが画像処理装置100の電源をONにし、操作部209で操作を開始する際、最初にメインメニュー画面802が表示される。メインメニュー画面802においてユーザにより選択された機能が、認証が必要な機能として選択された機能であれば、当該機能に対応するアプリケーション画面に遷移する前に認証画面801が表示される。例えば、「コピー」ボタンが選択されると、認証画面801が表示される。ユーザが認証情報を入力し、ユーザ認証が成功すると、コピーアプリケーション画面803が表示される。一方、メインメニュー画面において選択された機能が、認証が不要な機能であれば、認証画面を表示することなく、当該選択された機能に対応するアプリケーション画面に遷移する。例えば、「スキャンした保存」ボタンが選択されると、画面804が表示される。また、ユーザが操作部209を操作しないままオートクリア移行時間が経過し、オートクリア処理が行われると、ユーザが自動的にログアウトされ、メインメニュー画面802に戻る。
図8(c)は、図7(a)の画面でボタン702が選択された場合、すなわち、ユーザ認証機能がOFFに設定された場合の画面フローを示した図である。ユーザが画像処理装置100の電源をONにし、操作部209で操作を開始する際、メインメニュー画面802が最初に表示される。メインメニュー画面802において、ユーザがいずれかの機能選択ボタンを押下すると、選択された機能に対応するアプリケーション画面が表示される。例えば、「コピー」ボタンが選択されると、画面803が表示され、「スキャンして保存」ボタンが選択されると、画面804が表示される。また、ユーザが操作部209を操作しないままオートクリア移行時間が経過すると、オートクリア処理が行われ、初期画面として設定されているメインメニュー画面802に戻る。
このように、図7(a)の画面を介してユーザ認証するか否かを設定することにより、認証画面を表示するか否かを切り替えることができる。また、図7(b)の画面を介した設定により、認証画面を表示させるタイミングを、操作開始時に表示するか、各機能が選択された際に表示するかを切り替えることが出来る。また、これらユーザ認証に関する設定に従って、オートクリア時に表示される画面も切り替わる。
次に、サイネージアプリケーション300の画面表示がONに設定されている場合に操作部209に表示される画面について説明する。
図9は、サイネージアプリケーション300により、予め設定されたコンテンツが表示された時の画面例を示した図である。コンテンツ901は、コンテンツサーバ120より取得したコンテンツが表示されたものである。ここでは、図6のコンテンツ設定管理テーブル306より、「https://guest_webdav/signage.html」で示されるHTMLファイルが表示されている。ユーザが閉じるボタン902を押下すると、コンテンツ901は非表示となる。なお、図9では、防災訓練のお知らせが表示されている。このように、従業員に対する通達事項をコンテンツとして登録し、サイネージアプリケーション300を用いて画像処理装置100に表示させることにより、従業員に対する情報共有の支援、企業の情報統制等に活用することができる。
続いて、サイネージアプリケーション300の特徴である、コンテンツの表示タイミングについて説明する。上述したとおり、図7の画面を介したユーザ認証に関する設定に応じて、表示される画面のフローは異なる。本実施形態では、画像処理装置100をサイネージとして有効活用するために、この画面フローの違いを考慮して、ユーザ認証に関する設定に応じた適切なタイミングでコンテンツを表示させるようにしている。
図10は、サイネージアプリケーション300の画面表示がONに設定されている場合に操作部209に表示される画面のフローを示した図である。図8と同じ画面については同じ符号を付すことにより、図8で示す画面フローとの差異を明示することにする。
図10(a)(b)は、図7(a)の画面でボタン701が選択された場合、すなわち、ユーザ認証機能がONに設定された場合の画面フローを示した図である。
図10(a)は、図7(b)の画面でボタン703が選択された場合、すなわち、認証画面を操作開始時に表示する設定がされた場合の画面フローを示した図である。図8(a)と比較すると、認証画面801を介してユーザにより入力された認証情報に基づいてユーザ認証が成功し、ログイン処理が完了すると、サイネージアプリケーション300の画面1001が表示される。この画面1001は、図9で示した画面と同一である。ここで、閉じるボタンが押下されると、画面1001が非表示となり、メインメニュー画面802が表示される。
このように、認証画面を操作開始時に表示する設定がされている場合、ユーザのログインが完了したタイミングで、サイネージアプリケーション300によりコンテンツが表示される。よって、ユーザが画像処理装置100を使い始めたときにコンテンツが表示されることとなるので、ユーザの注意を惹くことができ、社内の通達事項等を効果的にユーザに知らしめることが可能となる。
図10(b)は、図7(c)の画面でボタン704が選択され、すなわち、認証画面を機能選択時に表示する設定がされた場合の画面フローを示した図である。また、図7(d)に示す通り、認証が必要な機能として、「コピー」、「保存ファイルの利用」、「プリント」機能が選択されているものとする。
この場合、認証画面801を介して入力された情報に基づきユーザ認証及びログイン処理が完了しても、サイネージアプリケーション300の画面は表示されない。その代わり、ユーザが操作部209を操作しないままオートクリア移行時間が経過し、オートクリア処理が行われると、サイネージアプリケーション300の画面1001が表示される。そして、閉じるボタンが押下されると、画面1001が非表示となり、メインメニュー画面802が表示される。
このように、図7(b)を介して、認証画面を機能選択時に表示する設定がされている場合、ユーザがログインしたタイミングでコンテンツを表示せずに、オートクリアが発生したタイミングで、コンテンツが表示される。仮に、認証画面を操作開始時に表示する設定がされた場合と同様に、ログインしたタイミングでコンテンツを表示するようにしたとしても、ユーザ認証が必要な機能がユーザにより選択された場合はコンテンツが表示されることになる。一方、ユーザ認証が不要な機能が選択された場合には、ログインが行われないため、コンテンツが表示されることもない。例えば、「スキャンして保存」機能を頻繁に使用し、「コピー」機能をほとんど使用しないユーザにとっては、コンテンツを目にする機会がほとんどなくなってしまう。これに対し、コンテンツの表示タイミングをオートクリア発生時にすることにより、オートクリア後に画像処理装置100を使用するユーザが操作部209を最初に操作するときにはコンテンツを見ることとなる。よって、使用される機能に関係なく画像処理装置100の待機中に宣伝用の端末として利用することが可能となり、通達事項等を効果的にユーザに知らしめることができる。
図10(c)は、図7(a)の画面でボタン702が選択された場合、すなわち、ユーザ認証機能がOFFに設定された場合の画面フローを示した図である。
この場合、図10(b)の場合と同様に、オートクリアが発生したタイミングでサイネージアプリケーション300の画面1001が表示される。
このように、ユーザ認証機能を使用しない設定がされている場合であっても、オートクリアが発生したタイミングでコンテンツを表示することにより、画像処理装置100をサイネージとして有効活用することができる。
以上のように、表示すべきコンテンツを登録しておくことで、特定のイベントが発生したタイミングで、登録されたコンテンツを表示できる。特に、ユーザ認証に関する設定に応じて、サイネージアプリケーション300の表示タイミングを決定することにより、適切なタイミングで情報をユーザに見せることができ、より効果的にユーザに情報を伝達することが可能となる。具体的には、操作開始時に認証画面を表示する設定の場合、すなわち、いずれの機能を使用する場合でもユーザ認証が必要な設定の場合は、ユーザのログインが完了したタイミングでコンテンツを表示させる。これにより、画像処理装置100を使用するユーザは、必ずコンテンツを目にすることになる。一方、機能選択時に認証画面を表示する設定の場合、すなわち、ユーザ認証を必要とするか否かが機能ごとに決められている設定の場合、並びにユーザ認証を行わない設定の場合は、オートクリアが発生したタイミングでコンテンツを表示させる。これにより、オートクリア発生後に次に画像処理装置100を使用するユーザは必ずコンテンツを目にすることになる。このように、従業員等に知らせたい情報等をコンテンツとしてあらかじめ登録しておけば、ユーザ認証の設定に応じて自動的にコンテンツの表示タイミングも変更されるので、表示タイミングを別途設定する必要がなく、ユーザの利便性が向上する。
以上説明した通り、サイネージアプリケーション300の画面表示がONに設定されている場合、画像処理装置100はユーザのログイン時又はオートクリア時にコンテンツサーバ120に記憶されているコンテンツを表示する。ここで、コンテンツサーバ120に記憶されているコンテンツのサイズが大きい場合にはコンテンツの取得に時間を要し、コンテンツ表示に時間がかかってしまう。また、コンテンツ取得によるネットワーク負荷が大きい場合、ネットワークを使用する「スキャンして送信」機能などの他の機能の処理を阻害する可能性がある。そこで、上記の問題を解決するため、外部のコンテンツサーバ120に配置されたコンテンツのキャッシュをあらかじめ画像処理装置100内に用意し、コンテンツ表示の際にキャッシュを取得して表示する処理について説明を行う。
図13は、CPU201により実行されるコンテンツのキャッシュ更新処理を示すフローチャートである。
図13の例では、ネットワーク上のコンテンツサーバ120と通信を行う通信プロトコルとして、SMB、またはHTTP、WebDAVが利用されている場合について説明する。例えば、SMBを使用することにより、ネットワーク上の複数のコンピュータ間でファイルの共有ができ、画像ファイルや動画ファイルなどのコンテンツを管理者しやすい特徴がある。しかし、コンテンツ取得の際に頻繁にコンテンツサーバ120にアクセスすることでネットワーク負荷がかかるという問題もある。そこで、SMBを用いてコンテンツサーバ120に格納されているコンテンツを表示する場合には、画像処理装置内の記憶領域にあらかじめコンテンツのキャッシュを生成し、このキャッシュを取得して表示するものとする。
一方で、HTTP、WebDAVを用いる場合、コンテンツサーバ120に格納されているコンテンツは、WebページなどのHTMLファイルであることも多い。HTMLファイルには別の場所に格納された画像ファイルが関連づけられている場合があり、コンテンツのキャッシュを生成した場合にコンテンツ表示が正しく行われない可能性がある。そこで、HTTP又はWebDAVを用いてコンテンツサーバ120に格納されているコンテンツを表示する場合には、キャッシュを生成せずに、コンテンツサーバ120から直接コンテンツを取得して表示するものとする。
上記を踏まえ、図13では、通信プロトコルの種別を識別し、通信プロトコルがSMBの場合にはコンテンツのキャッシュ更新が必要か否かを判断し、必要な場合にはキャッシュ生成処理を行う。一方で、通信プロトコルがSMB以外の場合は、コンテンツのキャッシュ更新を行わない。
なお、コンテンツのキャッシュは、図5-3で説明したコンテンツの設定・登録時に生成し、その後コンテンツが再設定される度にキャッシュを更新する。これにより、次にコンテンツの表示タイミングが来たときには最新のコンテンツが表示されることとなる。さらに、コンテンツのパスはそのまま変更することなく、途中でコンテンツサーバ120上のコンテンツを管理者が入れ替える場合もありうる。その場合、図5-3の画面を介したコンテンツの再設定は行われないことが想定されるが、このような場合でも、最新コンテンツを表示する必要がある。そこで、コンテンツ設定時に加え、ログアウト時、オートクリア時にもキャッシュ更新が必要か否かを判断し、必要である場合には更新を行うこととする。
S1301において、CPU201は、イベント受信部307により、コンテンツ設定部304、認証処理部308、オートクリア処理部309から、コンテンツ設定更新イベント、ログアウトイベント、オートクリアイベントを受信したか判断する。いずれかのイベントを受信したとCPU201が判断した場合、処理はS1302に進む。どのイベントも受信していないとCPU201が判断した場合、処理はS1301に戻りイベントの受信を待つ。
S1302において、CPU201は、コンテンツ管理部305により、コンテンツ設定管理テーブル306からキー603に対応する設定値を取得して、サイネージアプリケーション300の画面の表示がONになっているか判断する。表示がOFFになっているとCPU201が判断した場合、処理を終了する。表示がONになっているとCPU201が判断した場合、処理はS1303に進む。
S1303において、CPU201は、イベント受信部307により、S1301における受信したイベントがコンテンツ設定更新イベントであるかを判断する。コンテンツ設定更新イベントであるとCPU201が判断した場合、処理はS1308に進む。コンテンツ設定更新イベントではないとCPU201が判断した場合、処理はS1304に進む。
S1304において、CPU201は、イベント受信部307により、S1301において受信したイベントがログアウトイベントか、オートクリアイベントか判断する。ログアウトイベントであるとCPU201が判断した場合、処理はS1305に進む。オートクリアイベントであるとCPU201が判断した場合、処理はS1306に進む。
S1305において、CPU201は、認証処理部308により、認証画面の表示設定が、操作開始時に認証画面を表示する設定であるか否かを判断する。操作開始時に認証画面を表示する設定ではないとCPU201が判断した場合、処理を終了する。操作開始時に認証画面を表示する設定であるとCPU201が判断した場合、処理はS1308に進む。
S1306において、CPU201は、認証処理部308により、認証画面の表示設定が、機能選択時に認証画面を表示する設定であるか、もしくはユーザ認証が無効の設定であるか否かを判断する。機能選択時に認証画面を表示する設定でなく、ユーザ認証が無効ではないとCPU201が判断した場合、すなわち、操作開始時に認証画面を表示する設定の場合、処理を終了する。機能選択時に認証画面を表示する設定である、もしくはユーザ認証が無効であるとCPU201が判断した場合、処理はS1307に進む。
S1307において、CPU201は、コンテンツ管理部305によりコンテンツ設定管理テーブル306を参照する。
S1308において、CPU201は、コンテンツ設定管理テーブル306よりキー604に対応する設定値を参照し、コンテンツサーバ120との通信プロトコルがSMBに設定されているか否かを判断する。通信プロトコルがSMBであると判断した場合、S1309に進む。一方、通信プロトコルがSMB以外であると判断した場合、処理を終了する。
S1309において、CPU201は、キャッシュ生成判断の処理を行う。
図14は、CPU201により実行されるコンテンツのキャッシュ生成判断処理を示すフローチャートである。
S1401において、CPU201は、コンテンツ設定管理テーブル306よりキー605に対応する設定値を参照し、設定されたパスに該当するコンテンツがコンテンツサーバ120上に存在するか否かを判断する。コンテンツが存在する場合、S1402に進む。コンテンツが存在しない場合、S1408に進み、キャッシュ生成判断結果に「キャッシュ削除」を設定する。
S1402において、CPU201は、コンテンツのサイズが10MB以内であるか否かを判断する。コンテンツサイズが10MB以内である場合、S1403に進む。一方、コンテンツサイズが10MBを超える場合、ステップS1408に進み。これは、キャッシュを生成する都合上、コンテンツのサイズに上限を設けるためである。
S1403において、CPU201は、HDD204に記憶されたコンテンツのキャッシュに関するキャッシュ情報1700を取得する。
図17はキャッシュ情報1700の例を示した図である。キャッシュ情報1700には、キャッシュ更新日時1701、キャッシュ生成時に参照したコンテンツのパス1702、キャッシュの格納先を示すキャッシュパス1703、キャッシュサイズ1704が記憶されている。キャッシュ情報1700の生成・更新については後述する図15のキャッシュ生成処理で説明する。
S1404において、CPU201は、S1403で取得したキャッシュ情報1700より、キャッシュパス1703を参照し、キャッシュパスに該当するキャッシュファイルがHDD204に存在するか否かを判断する。キャッシュファイルが存在する場合、S1405に進む。一方、キャッシュファイルが存在しない場合、S1410に進み、キャッシュ生成判断結果を「キャッシュ生成」に設定する。なお、キャッシュ情報1700が存在しない場合、つまり、キャッシュを未生成の場合もキャッシュが存在しないと判断し、S1410に進む。
S1405~S1407では、コンテン管理テーブル306のコンテンツのパス605で指定されたコンテンツと、キャッシュ情報1700のキャッシュパス1703で指定された前回生成済みのキャッシュのコンテンツパス、サイズ、更新日時の比較を行う。比較の結果、いずれかに差分がある場合、コンテンツが更新されているということなので、キャッシュ生成を行うべきと判断する。一方で、いずれにも差分がない場合、コンテンツの更新がないため、キャッシュ生成を行わない(スキップ)と判断する。S1405~S1407について詳細を説明する。
S1405において、CPU201は、指定されたコンテンツと前回生成されたキャッシュのコンテンツパスを比較する。コンテンツパスに差分がある場合、S1410に進む。一方、コンテンツパスに差分がない場合、S1406に進む。
S1406において、CPU201は、指定されたコンテンツと前回生成されたキャッシュのサイズを比較する。サイズに差分がある場合、S1410に進む。一方、サイズに差分がない場合、S1407に進む。
S1407において、CPU201は、指定されたコンテンツと前回生成されたキャッシュの更新日時を比較する。更新日時に差分がある場合、S1410に進む。一方、更新日時に差分がない場合、S1409に進む。
S1409において、CPU201は、コンテンツが更新されていないと判断し、キャッシュ生成判断結果を「キャッシュ生成スキップ」に設定する。
図13の説明に戻る。
S1310において、CPU201は、S1309のキャッシュ生成判断処理の結果を受けてキャッシュ生成判断結果を取得する。
S1311において、CPU201は、S1310で取得したキャッシュ生成判断結果を基に「キャッシュ生成スキップ」であるか否かを判断する。キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ生成スキップ」である場合、処理を終了する。一方、キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ生成スキップ」でない場合、S1312に進む。
S1312において、CPU201は、S1310で取得したキャッシュ生成判断結果を基に、キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ生成」であるか「キャッシュ削除」であるかを判断する。キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ生成」である場合、S1313のキャッシュ生成処理に進む。キャッシュ生成処理の詳細は後述する図15のフローチャートにて説明する。一方、キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ削除」である場合、S1314のキャッシュ削除処理に進む。キャッシュ削除処理の詳細は後述する図16のフローチャートにて説明する。
図15は、CPU201により実行されるコンテンツのキャッシュ生成処理を示すフローチャートである。図15では、図14のキャッシュ生成判断処理により、キャッシュ生成判断結果が「キャッシュ生成」と判断された場合に、指定されたコンテンツからキャッシュの生成を行う処理を説明する。
S1501において、CPU201は、コンテンツ管理部305によりコンテンツ設定管理テーブル306を参照する。
S1502において、CPU201は、コンテンツ設定管理テーブル306より参照したコンテンツのパス605に該当するコンテンツがコンテンツサーバ120に存在するか否かを判断する。コンテンツが存在する場合、S1503に進む。一方、コンテンツが存在しない場合、S1508のキャッシュ削除処理に進む。キャッシュ削除処理の詳細は後述する図16のフローチャートにて説明する。S1508のキャッシュ削除処理の後、S1509に進み、CPU201は、キャッシュ生成結果を「エラー」に設定する。なお、エラー理由も設定するようにしてもよい。
S1503において、CPU201は、コンテンツサーバ120からコンテンツを取得し、取得したコンテンツからキャッシュファイルを生成し、HDD204のキャッシュファイル格納領域に記憶する。
S1504において、CPU201は、S1503のキャッシュ生成が成功したか否かを判断する。キャッシュ生成が成功した場合、S1505に進む。キャッシュ生成に失敗した場合、S1508に進み、キャッシュ削除処理を行う。
S1505において、CPU201は、前回生成したキャッシュファイルが存在する場合、前回生成したキャッシュファイルを削除する。
S1506において、CPU201は、S1503のキャッシュ生成時に使用した情報を基に、キャッシュ情報1700の生成・更新を行う。更新を行う情報は、更新日時1701、キャッシュ生成元となったコンテンツのコンテンツパス1702、生成したキャッシュを格納したキャッシュパス1703、生成したキャッシュのサイズ1704である。
S1507において、CPU201は、キャッシュ生成結果を「成功」に設定する。
図16は、CPU201により実行されるコンテンツのキャッシュ削除処理を示すフローチャートである。図16の例では、何らかの要因によりキャッシュ生成が行えなかった場合、その時点で存在するキャッシュファイルをすべて削除する処理について説明する。
S1601において、CPU201は、HDD204のキャッシュ格納領域に格納されたキャッシュファイルを削除する。
S1602において、CPU201は、HDD204に記憶されたキャッシュ情報1700を削除する。
S1603において、CPU201は、キャッシュ生成結果を「エラー」に設定する。なお、エラー理由も併せて設定するようにしてもよい。
以上のように、図13~16の処理を行うことにより、SMBを用いる場合にはコンテンツ設定時にキャッシュを生成・更新すると共に、ユーザのログアウト時又はオートクリア時にも必要に応じてキャッシュの更新を行う。これにより、コンテンツサーバ120に記憶された最新コンテンツのキャッシュファイルがHDD204に記憶されることとなる。
図4は、CPU201により実行されるコンテンツの表示処理を示すフローチャートである。
図4の例では、図13で説明した処理と同様の環境において、コンテンツ表示タイミングでコンテンツの取得を行い、サイネージアプリケーション300の画面に表示する処理について説明する。具体的には、通信プロトコルがSMBである場合、画像処理装置のHDD204に格納されたコンテンツのキャッシュを取得し、サイネージアプリケーション300の画面に表示する。一方、通信プロトコルがSMB以外である場合、コンテンツサーバ120よりコンテンツを取得し、サイネージアプリケーション300の画面に表示する。S401において、CPU201は、イベント受信部307により、認証処理部308、オートクリア処理部309から、ログインイベント、オートクリアイベントを受信したか判断する。いずれかのイベントを受信したとCPU201が判断した場合、処理はS402に進む。どちらのイベントを受信していないとCPU201が判断した場合、処理はS401に戻りイベントの受信を待つ。
S402において、CPU201は、コンテンツ管理部305により、コンテンツ設定管理テーブル306からキー603に対応する設定値を取得して、サイネージアプリケーション300の画面の表示がONになっているか判断する。表示がOFFになっているとCPU201が判断した場合、処理を終了する。表示がONになっているとCPU201が判断した場合、処理はS403に進む。
S403において、CPU201は、イベント受信部307により、S401における受信したイベントがログインイベントか、オートクリアイベントか判断する。ログインイベントであるとCPU201が判断した場合、処理はS404に進む。オートクリアイベントであるとCPU201が判断した場合、処理はS405に進む。
S404において、CPU201は、認証処理部308により、認証画面の表示設定が、操作開始時に認証画面を表示する設定であるか否かを判断する。操作開始時に認証画面を表示する設定ではないとCPU201が判断した場合、すなわち、機能選択時に認証画面を表示する設定の場合、処理を終了する。操作開始時に認証画面を表示する設定であるとCPU201が判断した場合、処理はS406に進む。
S405において、CPU201は、認証処理部308により、認証画面の表示設定が、機能選択時に認証画面を表示する設定であるか、もしくはユーザ認証が無効の設定であるか否かを判断する。機能選択時に認証画面を表示する設定でなく、ユーザ認証が無効の設定でないとCPU201が判断した場合、すなわち、操作開始時に認証画面を表示する設定の場合、処理を終了する。機能選択時に認証画面を表示する設定である、もしくはユーザ認証が無効であるとCPU201が判断した場合、処理はS406に進む。
S406において、CPU201は、コンテンツ管理部305によりコンテンツ設定管理テーブル306を参照する。
S407において、CPU201は、コンテンツ設定管理テーブル306のキー604に対応する設定値より、コンテンツサーバ120との通信プロトコルがSMBに設定されているか否かを判断する。通信プロトコルがSMBであると判断した場合、S408に進む。一方、通信プロトコルがSMB以外であると判断した場合、S413に進む。
S408において、CPU201は、キャッシュ生成時に設定されたキャッシュ生成結果を取得する。キャッシュ生成結果は、図15のS1507、S1509、図16のS1603のいずれかで設定されたものである。
S409において、CPU201は、S408で取得したキャッシュ生成結果が成功であるか否かを判断する。キャッシュ生成結果が成功である場合、S410に進む。一方、キャッシュ生成結果が失敗である場合、S414に進み、コンテンツが表示できない状態を示したエラー画面を表示する。
図12(a)は、操作部209に表示されるエラー画面の一例を示した図である。コンテンツ管理部305によりキャッシュ生成にエラーが生じた場合やコンテンツ表示部302によりコンテンツの読み込み時にエラーが生じた場合にエラー種別を決定し、エラーの内容に適したメッセージ1201の表示を行う。ここでは、コンテンツが表示できない旨と共に、表示するファイルが存在しないか、設定されているファイルへのパスが間違っている旨を示すメッセージを表示する例を示している。
S410において、CPU201は、HDD204に格納されたキャッシュ情報を参照する。
S411において、CPU201は、コンテンツ表示部302により、S410で参照したコンテンツのキャッシュパス1703に基づいて、HDD204に格納されたコンテンツのキャッシュを取得し、RAM203に読み込む。そして、S412に進む。S413において、CPU201は、コンテンツ表示部302により、S407で参照したパスに基づいて、コンテンツサーバ120よりコンテンツを取得し、RAM203に読み込む。
S412において、CPU201は、表示制御部303により、サイネージアプリケーション300の画面の表示に切り替える。サイネージアプリケーション300の画面には、S411で取得されたキャッシュコンテンツまたはS413で取得されたコンテンツがコンテンツ表示部302により出力されており、当該コンテンツが操作部209に表示される。
S415において、CPU201は、操作部209を介して、ユーザからサイネージアプリケーション300上にある閉じるボタンが押下されたか判断する。閉じるボタンが押下されたとCPU201が判断した場合、S416に進む。閉じるボタンが押下されていないとCPU201が判断した場合、処理はS415に戻る。
S416において、CPU201は、表示制御部303により、サイネージアプリケーション300の画面を非表示にする。
以上のように、本実施形態の画像処理装置100は、通信プロトコルがSMBの場合に、コンテンツ設定時にキャッシュを生成・更新し、コンテンツの表示タイミングではキャッシュを用いてコンテンツを表示する。よって、コンテンツサーバ120から改めてコンテンツを取得する必要がないため、ネットワークの負荷を軽減することができると共に、コンテンツ表示までに要する時間を削減することができる。
さらに、本実施形態の画像処理装置100は、コンテンツ設定時だけでなく、コンテンツサーバ120のコンテンツが入れ替えられた後の適切なタイミングでコンテンツのキャッシュの更新を行う。よって、コンテンツサーバ120上のコンテンツファイルが管理者により入れ替えられた場合でも最新のコンテンツを表示できる。特に、図10(a)で示すような、ユーザのログイン時にコンテンツを表示する場合、直前のユーザログアウト時にはキャッシュ更新の有無が判断され、必要な場合にキャッシュが更新される。従って、コンテンツサーバ120上のコンテンツが入れ替わっている場合は、最新コンテンツのキャッシュファイルがHDD104に記憶され、ユーザログイン時に表示されることとなる。これにより、ユーザのログイン完了時に即座に最新のコンテンツが表示されるので、コンテンツが表示されるまでユーザを待たせることなく、利便性の高いサイネージシステムを提供できる。
一方、通信プロトコルがHTTP/WebDAVの場合は、キャッシュを生成することなく、コンテンツ表示タイミングにコンテンツサーバ120からコンテンツを取得して表示する。これにより、コンテンツサーバ120に記憶されているコンテンツが、別の場所に格納された画像ファイルが関連づけられているHTMLファイルであっても、確実にコンテンツを表示することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、機能選択時に認証画面を表示する設定になっている場合、又はユーザ認証が無効になっている場合、オートクリアイベントを受信した時にキャッシュ更新が必要か否かを判断していた(図13のS1306~S1309)。ここで、オートクリア移行時間が短く設定されている状態であると、コンテンツサーバ120にアクセスする頻度が高くなり、ネットワーク負荷が高くなる可能性がある。そこで、オートクリア移行時間の設定画面1100であらかじめ設定されたオートクリア移行時間の設定値が所定の閾値未満である場合には、キャッシュ更新処理を行わずに処理を終了するものとしてもよい。なお、図13の処理においてキャッシュ更新を行わずに処理を終了した場合、オートクリアイベント受信時に最新コンテンツを適切に表示できない可能性がある。そこで、あらかじめ設定されたオートクリア移行時間の設定値が所定の閾値未満である場合には、コンテンツの表示を行わない構成にしてもよい。例えば、オートクリア移行時間が1分未満に設定された場合は、キャッシュ更新処理を行わず、コンテンツ表示を行わないようにしてもよい。具体的には、図13のS1306でYesと判断された後、オートクリア移行時間が1分以上か否かを判定し、1分以上の場合のみS1307に進み、1分未満の場合は処理を終了する。また、図4のS405でYesと判断された後、オートクリア移行時間が1分以上か否かを判定し、1分以上の場合のみS406に進み、1分未満の場合はS414に進んでエラー表示を行う。図12(b)はこのときに表示されるエラー画面の一例を示した図である。ここでは、オートクリア移行時間が1分未満であるために、コンテンツの表示が行えない旨のメッセージ1202が表示されている。上記メッセージを表示することにより、サイネージアプリケーション300を使用したいユーザは、オートクリア移行時間を1分以上に設定する必要がある旨に気づくことができる。
また、上記実施形態では、コンテンツサーバ120との通信プロトコルがSMBの場合のみキャッシュを生成し、SMB以外の場合はキャッシュを生成しない例について説明したが、SMB以外の場合もキャッシュを生成するようにしてもよい。これにより、通信プロトコルの種別に関わらず同様の処理を行うことができるので、より簡易な構成で利便性の高いサイネージシステムを構築可能となる。
また、上記実施形態では、ユーザにより入力されたユーザID、パスワードに基づいてユーザ認証が行われる例について説明したが、ユーザを認証するための認証情報はこれらに限るものではない。また、上記実施形態では、ユーザがこれらの認証情報を手入力する場合について説明したが、他の方法を用いて認証情報を入力できるようにしてもよい。例えば、認証情報が記憶された非接触通信カードを画像処理装置にかざすことにより、当該認証情報を画像処理装置が読み取ってユーザ認証を行えるようにしてもよい。また、上記実施形態では、認証処理部308がユーザ認証処理を行い、認証が成功するとログイン処理を行う例について説明したが、画像処理装置自身がユーザ認証処理を行わなくても構わない。その場合、外部に認証サーバを設け、画像処理装置はユーザから入力された認証情報を認証サーバに送信し、認証サーバがユーザ認証を行う。そして、画像処理装置は認証結果を認証サーバから受け取り、認証成功の場合はユーザのログイン処理を行う。
また、上記実施形態では、ネットワークを介して接続されたコンテンツサーバ120に記憶されたコンテンツ表示する例について説明したが、画像処理装置100内のHDD104の一部の領域をコンテンツサーバとして動作させるようにしてもよい。そして、画像処理装置100の使用環境に応じて、外部のコンテンツサーバ120上のコンテンツと、HDD104内のコンテンツのどちらも登録できるようにしてもよい。その場合、外部のコンテンツサーバ120上のコンテンツが登録された場合は上述の通りキャッシュを生成する。一方、HDD104内のコンテンツが登録された場合には、キャッシュを生成せずに直接HDD104からコンテンツファイルを取得して表示してもよいし、キャッシュを生成し、生成したキャッシュを取得して表示するようにしてもよい。前者のようにコンテンツファイルの格納場所に応じてキャッシュを生成するか否かを制御することにより、不要なキャッシュ生成を削減することができる。一方、後者のようにコンテンツファイルの格納場所にかかわらずキャッシュを生成するようにすることにより、コンテンツファイルの格納場所を識別する必要がなくなる。
また、上記実施形態では、また、画像処理装置100において発生する他のイベント時にもキャッシュの生成およびコンテンツの表示を行うようにしても良い。例えば、プリント時、コピー実行開始時、スキャナにより生成された画像データを外部に送信する機能(スキャンして送信機能)の実行開始時、保存ファイルの利用実行開始時にサイネージアプリケーション300を表示しても良い。また、トナー無し等のメンテナンス事象発生などの、画像処理装置100の状態が変化した際に、サイネージアプリケーション300を表示しても良い。
また、上記実施形態ではコピー機能、スキャナ機能等の複数の機能を有する画像処理装置100を例として説明したが、このうち一部の機能のみを有する画像処理装置にも本発明は適用可能である。また、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話、FAX、カメラ、ビデオカメラ、その他の画像ビューワ等、他の情報処理装置に適用しても構わない。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。この場合、そのコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。