JP7056220B2 - ステータ及び回転電機 - Google Patents
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Description
こうした場合に、帯状ヨークの両端部を接合させる際に、帯状ヨークの接合部と、ステータコアとの位置関係によっては、接合部に掛かる力が不均一となって、帯状ヨークの接合状態がバランスを欠いたものとなることがある。
すなわち、帯状ヨークのステータコアに対する取り付け精度を向上させることが課題となっている。
このように、ヨークの接合部を、ステータコアのステータコア中央部に対向して配置することで、ヨークの接合部に均等に力を加えることができる。これにより、ヨークをステータコアに取り付ける際に、ヨークの両端部の接合状態を良好なものとすることができる。
そのため、上記のステータによれば、ヨークのステータコアに対する取り付け精度が良好となる。
また、こうすることで、ヨークのステータコアへの取り付けを周方向に力を加えるかしめ加工により実現できる。そのため、ヨークをステータコアに取り付ける際のステータコアの変形を抑制できる。
こうすることで、ヨークのステータコアに対する取り付け精度をより一層良好なものとすることができる。
こうすることで、ヨークによりステータの外側面の全域に対して内側に締付ける力を加えることができる。これにより、ステータコアの外側面に均等に力が加えられるため、ステータコアの変形を抑制できる。
上記のステータによれば、ステータコアに対してヨークを巻き付けて取り付けることで、ステータコアを構成する複数のティースを適切に整列させることができる。
こうすることで、回転電機を構成するステータのバランスを良好にできる。
以下の実施形態では、回転軸が挿通されるステータコアと、ステータコアの外周部に巻き付けられる帯状のヨークと、を有するステータを備えるモータ(回転電機)について説明する。
なお、以下に説明する構成は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
図1には、本実施形態に係るモータ2を備えるポンプ装置1の概略構成図を示した。ポンプ装置1は、モータ2を動力源として、流体の吸い上げや送り込みを行う装置である。
図1に示されるように、ポンプ装置1は、構成として、モータ2、キャン3、インレットパイプ4、アウトレットパイプ5、インペラ6を備える。
ロータ7は、永久磁石を含み構成される。なお、ロータ7は、モータ2の回転軸8に固定されており、回転軸8と一体となって回転する。
回転軸8は、インレットパイプ4に近い側の端部にインペラ6が取り付けられた状態で保持されるとともに、インレットパイプ4から遠い側の端部はキャン3のロータ収容部3Aの底部に設けられた軸保持部3Bに保持される。
ステータコア20は、複数のティース21を円環状に並べて構成される。
ステータコア20には、ステータコア20の複数のティース21のそれぞれに巻回される巻線及び回路を含む巻線部25が取り付けられている。そして、巻線部25の複数の相(例えば三相)のそれぞれの巻線に流れる電流を制御することにより、磁界が制御され、それによってステータ10に対してロータ7が回転軸8を中心として回転する。なお、ロータ7の回転に伴い、回転軸8に固定されたインペラ6も一体となって回転することとなる。
そして、インペラ6が回転することにより、インレットパイプ4から流体を吸引するとともに、吸引した流体をアウトレットパイプ5から排出することができる。
次に、図2乃至図7を参照しながら、モータ2に備えられるステータ10の構成及びステータ10の製造方法について説明する。
図2は、ステータ10の側面図である。なお、上記の側面図とは、回転軸8の延出方向である軸方向8Aに対して垂直の方向からステータ10を眺めた図に相当する。
図3は、ステータ10の分解構成図である。
図4は、ヨーク30の接合部35の接合前の状態を示す図である。
図5は、ヨーク30の接合部35の構成を説明する図である。
図6は、ヨーク30の接合部35の接合状態を示す図である。
図7は、ステータコア20にヨーク30を取り付けた状態を示す図である。
なお、図2においては、ヨーク30の内側面に配されるステータコア20を破線にて示している。
図4、図6及び図7に示すように、ステータコア20は、分割可能な複数のティース21を円環状に並べて構成したものである。
図4に示されるように、ティース21は、略T字状の金属部材からなり、ティース外周部21A、ティース内周部21B及び連結部21Cを有する。
ティース外周部21Aは、ステータコア20の外周部24を構成し、ティース内周部21Bは、ステータコア20の内周部23を構成する。
なお、ティース外周部21Aの外側面と、ティース内周部21Bの内側面はそれぞれ僅かに湾曲している。
また、連結部21Cは、ティース外周部21Aの径方向の中央部と、ティース内周部21Bの径方向の中央部を連結する。この連結部21Cには、巻線が巻き付けられる。
まず、ステータコア20を構成する複数のティース21を円環状に配置し仮組みする。そして、図3に示されるように、仮組みされたステータコア20を、内径決め治具40の上に配置する。
具体的には、ステータコア20の内周部23の内側の開口に、内径決め治具40の挿通部41を通した状態で、ステータコア20を内径決め治具40の上に配置する。
具体的には、内径決め治具40の基部42の径は、ステータコア20の中心から外周部24までの径(外径)より大きいこととする。これにより、基部42によりステータコア20を支持することが可能となる。
そして、内径決め治具40の挿通部41は、ステータコア20の中心から内周部23までの径(内径)に略一致する。換言すれば、挿通部41の径は、ステータコア20の内周部23の径に応じて選択され、挿通部41の径によりステータコア20の内径が定まることとなる。
なお、ヨーク30の第1端部32Aと第2端部32Bとを接合する前の時点では、ヨーク30と、ティース21のティース外周部21Aとの間には隙間が空いておりバリの発生が抑制される。
なお、ヨーク30の長手方向の長さ(長辺の長さ)は、ステータコア20の外周部24の周と略同等となっている。
具体的には、凸部33は、第1端部32Aの軸方向8Aの中央部に接続される接続部33A、接続部33Aの軸方向8Aの幅よりも広い大きさに構成された頭部33Bを有する。ここで、頭部33Bの内部には孔部33Cが形成されており、これにより、頭部33Bを僅かに変形しやすくしている。
具体的には、凹部34は、第2端部32Bの軸方向8Aの中央部から内側に形成された入口部34Aと、入口部34Aからさらに内側に形成された保持部34Bを有する。
入口部34Aは、凸部33の接続部33Aと略同等の幅に構成される。また、保持部34Bは、頭部33Bと略同等の大きさに構成される。
この際、図6に示されるように、各ティース21は、ヨーク30から中心方向に向けて押し付けられるため、ティース内周部21Bが挿通部41に当接した位置で揃うこととなる。そのため、各ティース21のティース外周部21Aの位置も揃うこととなる。
これにより、ステータコア20の真円度を良好に保ちながらヨーク30を巻き付けることができる。
図2に示されるように、ヨーク30の軸方向8Aの長さH2は、ステータコア20の軸方向8Aの長さH1よりも長い。
特に、ステータコア中央部22は、側面視において接合部35の軸方向8Aの中央部である接合部中央部36と重なる位置に配されると好適である。
また、接合部中央部36は、接合部35の軸方向8Aにおける中央を通り、軸方向8Aとは垂直の線(接合部中心線)と一致することとしてよい。
これにより、ステータコア20の真円度を維持したまま、ステータコア20に対してヨーク30を精度良く取り付けることができる。
以上説明した本実施形態に係るステータ10及び、ステータ10を備えるモータ2の主な特徴は以下の通りである。
このように、ヨーク30の接合部35を、ステータコア20のステータコア中央部22に対向して配置することで、ヨーク30の接合部35に均等に力を加えることができる。これにより、ヨーク30をステータコア20に取り付ける際に、ヨーク30の両端部の接合状態を良好なものとすることができる。
そのため、上記のステータ10によれば、ヨーク30のステータコア20に対する取り付け精度が良好となる。
こうすることで、ヨーク30のステータコアに対する取り付け精度をより一層良好なものとすることができる。
こうすることで、ヨーク30のステータコア20への取り付けを周方向に力を加えるかしめ加工により実現できる。そのため、ヨーク30をステータコア20に取り付ける際のステータコア20の変形を抑制できる。
こうすることで、ヨーク30によりステータ10の外側面31Aの全域に対して内側に締付ける力を加えることができる。これにより、ステータコア20の外側面31Aに均等に力が加えられるため、ステータコア20の変形を抑制できる。
上記のステータ10によれば、ステータコア20に対してヨーク30を巻き付けて取り付けることで、ステータコア20を構成する複数のティース21を適切に整列させることができる。
こうすることで、モータ2(回転電機)を構成するステータ10のバランスを良好にできる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
例えば、接合部35の形状は上記の例に限定されるものではない。
具体的には、凸部33をT字状、凹部34を矩形状に構成してもよい。
また、上記の例では、接合部35に1つの凸部33と凹部34のペアを設けた例を示したが、接合部35には凸部33と凹部34のペアが複数設けられていてもよい。
また、本発明に係るモータは、ポンプ装置1以外の装置に対しても適用可能である。
2 モータ
3 キャン
3A ロータ収容部
3B 軸保持部
3C ステータ収容部
4 インレットパイプ
5 アウトレットパイプ
6 インペラ
7 ロータ
8 回転軸
8A 軸方向
10 ステータ
20 ステータコア
21 ティース
21A ティース外周部
21B ティース内周部
21C 連結部
22 ステータコア中央部
22A ステータコア中心線
23 内周部
24 外周部
25 巻線部
30 ヨーク
30A 主部
31A 外側面
31B 内側面
32A 第1端部
32B 第2端部
33 凸部
33A 接続部
33B 頭部
33C 孔部
34 凹部
34A 入口部
34B 保持部
35 接合部
36 接合部中央部
37 爪係合穴
40 内径決め治具
41 挿通部
42 基部
Claims (5)
- 回転電機に備えられるステータであって、
回転軸が挿通されるステータコアと、
前記ステータコアの外周部に巻き付けられる帯状のヨークと、を有し、
前記ヨークは、
前記ステータコアに巻き付いた状態で周方向の両端部を接合する接合部を有し、
前記接合部は、前記ステータコアの軸方向中央のステータコア中央部に重なる位置に配され、前記周方向の第1端部に設けられる凸部と前記周方向の前記第1端部とは異なる第2端部に設けられる凹部と、を有し、
前記ヨークの軸方向の長さは、前記ステータコアの軸方向の長さよりも長く、
前記凸部は、前記第1端部に接続される接続部と、該接続部の軸方向の幅よりも広い大きさに構成され、内部に孔部が形成された頭部と、を有し、
前記凸部を前記凹部にかしめることで、前記ヨークの前記第1端部と前記第2端部が接合されることを特徴とするステータ。 - 前記接合部の前記軸方向中央の接合部中央部と、前記ステータコア中央部とが重なる位置に配されることを特徴とする請求項1に記載のステータ。
- 前記ステータコアの前記外周部は、側面視において、前記ヨークの外側面により隠れるように配されることを特徴とする請求項1又は2に記載のステータ。
- 前記ステータコアは、環状に並べられた分割可能な複数のティースを有し構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のステータ。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のステータを備える回転電機。
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