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JP7047417B2 - レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置 - Google Patents

レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置 Download PDF

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JP7047417B2 JP2018015318A JP2018015318A JP7047417B2 JP 7047417 B2 JP7047417 B2 JP 7047417B2 JP 2018015318 A JP2018015318 A JP 2018015318A JP 2018015318 A JP2018015318 A JP 2018015318A JP 7047417 B2 JP7047417 B2 JP 7047417B2
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Description

本発明は、レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置、レンズシートユニットの製造方法に関するものである。
近年、スマートフォンやタブレット等の携帯端末に備えられるカメラにおいては、画質の向上等、様々に開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。特に、スマートフォン等の携帯端末においては、薄型化が進んでおり、携帯端末に備えられるカメラ(以下、携帯端末用カメラという)においても、薄型化が図られている。
また、ライトフィールドカメラと呼ばれる、撮影後に焦点距離や被写界深度を変更できるカメラが開発され、近年広まっている(例えば、特許文献2参照)。このライトフィールドカメラは、イメージセンサ上に配置されたマイクロレンズアレイにより、入射光を分割して複数の方向の光を撮影することにより、撮影後に光の入射方向や強度に基づいて所定の画像処理を行って所定の焦点距離や被写界深度に変更することができる。
特開2015-99345号公報 特表2015-520992号公報
携帯端末用カメラでは、高画質な画像を撮影するためにレンズ収差の補正等が必要となる。そのため、携帯端末用カメラでは、複数枚のレンズにより構成される撮像レンズが用いられている。この撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されているため、全体としてのカメラの厚さ(5~7mm程度)の約80%(約4mm)を撮像レンズが占めることとなる。そのため、携帯端末用カメラにおいて、高画質な画像の撮影と薄型化との両立が、大きな課題となっている。
一方、ライトフィールドカメラでは、イメージセンサ上に配置されるマイクロレンズアレイの各レンズからの光(像)が、受光面上で重ならないようにするために、前述のような撮像レンズや、各レンズに対応した隔壁を有する隔壁シート等が必要となっている。
前述のように撮像レンズは、複数枚のレンズにより構成されるため、大型であり、ライトフィールドカメラの小型化、薄型化が困難であった。また、隔壁シートを配置する場合には、隔壁とマイクロレンズアレイとの位置合わせが困難であるという問題があった。
さらに、携帯端末用カメラにおいても、ライトフィールドカメラのような高い性能を備えることが近年要求されている。しかし、小型化や高い精度での各部材の位置合わせ等が要求され、容易に製造することが困難であった。
本発明の課題は、容易に製造できるレンズシートユニットの製造方法、及び、レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、撮像モジュール(20)において撮像素子部(21)よりも光の入射側に配置されるレンズシートユニットであって、第1単位レンズ形状(112)を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第1光透過部(111)、及び、隣り合う前記第1光透過部の間に設けられた第1光吸収部(113)を備える第1レンズシート(11)と、前記第1レンズシートよりも撮像素子部側に配置され、第2単位レンズ形状(122)を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第2光透過部(121)、及び、隣り合う前記第2光透過部の間に設けられた第2光吸収部(123)を備える第2レンズシート(12)と、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートを接合する接合部(101)と、を備え、前記第1光透過部の配列方向(R11)と、前記第2光透過部の配列方向(12)とは、光軸方向から見て交差しており、前記接合部は、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの端面の少なくとも一部を被覆するように設けられること、を特徴とするレンズシートユニット(10)である。
第2の発明は、第1の発明のレンズシートユニットにおいて、前記接合部(101)は、樹脂製であり、前記第1レンズシート(11)及び前記第2レンズシート(12)の少なくとも一方には、前記接合部の近傍に、前記接合部を形成する樹脂が、該レンズシートユニットにおいて光が透過する領域である有効領域へ流出することを抑止する流出抑止部(125)が形成されていること、を特徴とするレンズシートユニット(10)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のレンズシートユニットにおいて、該レンズシートユニットの厚み方向における前記第1単位レンズ形状(112)の頂点と前記第2単位レンズ形状(122)の頂点との間の距離は、0~3μmであること、を特徴とするレンズシートユニット(10)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかのレンズシートユニットにおいて、前記第1レンズシート(11)の前記第2レンズシート(12)とは反対側、及び、前記第2レンズシートの前記第1レンズシートとは反対側の少なくとも一方には、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの平面性を維持する支持部材(13)が接合されていること、を特徴とするレンズシートユニット(10)である。
第5の発明は、第4の発明のレンズシートユニットにおいて、前記支持部材は、記第1レンズシートの前記第2レンズシートとは反対側に接合され、所定の領域の赤外線を遮蔽する機能を有する赤外線遮蔽シート(13)であること、を特徴とするレンズシートユニット(10)である。
第6の発明は、入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された撮像素子部(21)と、前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられた第1の発明から第5の発明までのいずれかのレンズシートユニット(10)と、を備える撮像モジュール(20)である。
第7の発明は、第6の発明の撮像モジュールにおいて、前記レンズシートユニット(10)と前記撮像素子部(21)とは一体に接合されていること、を特徴とする撮像モジュール(20)である。
第8の発明は、第6の発明又は第7の発明の撮像モジュール(20)を備える撮像装置(1)である。
第9の発明は、第1単位レンズ形状(11)を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第1光透過部(111)、及び、隣り合う前記第1光透過部の間に設けられた第1光吸収部(113)を備える第1レンズシート(11)と、前記第1レンズシートの一方の面に対向するように配置され、第2単位レンズ形状(122)を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第2光透過部(121)、及び、隣り合う前記第2光透過部の間に設けられた第2光吸収部(123)を備える第2レンズシート(12)と、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートを接合する接合部(101)と、を備えるレンズシートユニット(10)の製造方法であって、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートを形成するレンズシート形成工程と、前記第1レンズシートと前記第2レンズシートを厚み方向に積層して加圧しながら前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの端面の少なくとも一部を被覆するように接合部(101)を設ける接合部形成工程と、を備えること、を特徴とするレンズシートユニットの製造方法である。
第10の発明は、第9の発明のレンズシートユニットの製造方法において、前記レンズシート形成工程では、前記第1レンズシート(11)及び前記第2レンズシート(12)の少なくとも一方に、そのレンズシートの光透過部の配列方向に直交する方向に沿って、接合部(101)の流出を抑止する流出抑止部(125)を形成する流出抑止部形成工程を備え、前記接合部形成工程において、前記接合部として樹脂を前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの端面の少なくとも一部に塗付して硬化させること、を特徴とするレンズシートユニットの製造方法である。
本発明によれば、容易に製造できるレンズシートユニットの製造方法、及び、レンズシートユニット、撮像モジュール、撮像装置を提供することができる。
第1実施形態のカメラ1を説明する図である。 第1実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。 第1実施形態のレンズシートユニット10を説明する図である。 第1レンズシート11の光透過部111及び第2レンズシート12の光透過部121の配列方向を説明する図である。 第1レンズシート11を説明する図である。 第2レンズシート12を説明する図である。 第2レンズシート12に設けられた流出抑止部となる溝部125を説明する図である。 レンズシートユニット10の製造方法の一例を説明する図である。 撮像モジュール20のイメージセンサ21の受光面上での結像の様子を説明する図である。 第2実施形態の撮像モジュール20及びレンズシートユニット10を説明する図である。 レンズシートユニット10の変形形態を示す図である。 流出抑止部の変形形態を説明する図である。 第1レンズシート11及び第2レンズシート12の変形形態を示す図である。 レンズシートユニット10の第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部111,121の配列方向とイメージセンサ21の画素の配列方向との関係を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、シート面とは、シート状の部材において、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。
また、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のカメラ1を説明する図である。
図2は、第1実施形態の撮像モジュール20を説明する図である。
図1を含め、以下に示す各図において、理解を容易にするために、XYZ直交座標系を適宜設けて示している。この座標系では、撮影者が、光軸Oを水平として画像を撮影するとき、水平方向(左右方向)をX方向、鉛直方向(上下方向)をY方向とし、撮影者側から見て左側(被写体側から見て右側)に向かう方向を+X方向、鉛直方向上側に向かう方向を+Y方向、光軸O方向をZ方向とし、被写体側に向かう方向を+Z方向とする。
図1に示すように、本実施形態のカメラ1は、開口部31を有する筐体30内に、撮像モジュール20を備える撮像装置である。
カメラ1は、スマートフォン等の携帯電話やタブレット端末等の携帯端末に用いられる撮像装置であり、この筐体30は、ここでは携帯端末本体の筐体に相当する。このカメラ1は、さらに、不図示の制御部、記憶部等を備えている。これに限らず、カメラ1は、筐体30をカメラ本体の筐体として備える、一般的な撮像装置としてもよい。この場合、カメラ1は、前述の制御部、記憶部等に加えて、不図示のシャッタ部、シャッタ駆動部等を備える。
開口部31は、被写体側からの光を、カメラ1の撮像モジュール20へ取り込む開口である。この開口部31には、撮像モジュール20への埃やゴミ等の異物の侵入を防止する等の観点から、開口部31を覆うようにカバーシート32が配置されている。
カバーシート32は、透光性を有するガラス又は樹脂により形成されたシート状の部材であり、筐体30の開口部31を塞ぐように配置されている。被写体側からの光は、このカバーシート32を透過して、撮像モジュール20へ入射する。
本実施形態の撮像モジュール20は、光軸O方向(Z方向)に沿って、光の入射側(被写体側、+Z側)から順に、レンズシートユニット10、イメージセンサ21等を備えている。この撮像モジュール20は、前述の制御部からの出力信号により、像を撮像する。
この撮像モジュール20は、不図示の支持部材により支持され、カメラ1内の所定の位置に固定されている。
レンズシートユニット10及びイメージセンサ21は、矩形状の平板状の部材である。光軸Oは、レンズシートユニット10の有効領域(光が透過する領域)及びイメージセンサ21の受光領域の幾何学的中心に直交している。
図3は、第1実施形態のレンズシートユニット10を説明する図である。図3は、レンズシートユニット10の斜視図であり、理解を容易にするために接合部101は、省略して示し、赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12を光軸O方向(Z方向)に離間させて示している。
図4は、第1レンズシート11の光透過部111及び第2レンズシート12の光透過部121の配列方向を説明する図である。
なお、前述の図2及びこの図3,図4等において、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、理解を容易にするために、略正方形形状である例を示しているが、これに限らず、例えば、長方形形状等であってもよい。
図5は、第1レンズシート11を説明する図である。図5では、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。
図6は、第2レンズシート12を説明する図である。図6では、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向及び第2レンズシート12の厚み方向に平行な断面の一部を拡大して示している。
図7は、第2レンズシート12に設けられた流出抑止部となる溝部125を説明する図である。図7(a)は、第2レンズシート12を平面視した図であり、図7(b)は、図7(a)に示す矢印A1-A2での第2レンズシート12の断面の一部を拡大して示す図である。
レンズシートユニット10は、イメージセンサ21の被写体側(+Z側)に位置している。レンズシートユニット10は、光軸O方向(Z方向)に沿って被写体側(+Z側)から順に、赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12を備えている。
赤外線遮蔽シート13は、赤外線、特に波長が700~1100nmの領域である近赤外線を遮蔽し、それ以外の光を透過する機能を有するシート状の部材である。本実施形態の赤外線遮蔽シート13は、光軸O方向において、第1レンズシート11及び第2レンズシート12よりも被写体側(+Z側)に配置された支持部材である。
赤外線遮蔽シート13は、例えば、所定の波長域(700~1100nm)の赤外線を吸収することにより遮蔽するシートとしてもよいし、所定の波長域(700~1100nm)の赤外線を反射することにより遮蔽するシートとしてもよい。
赤外線遮蔽シート13が、所定の波長域の赤外線を吸収することにより遮蔽する部材である場合、例えば、光透過性を有するシート状の部材に、赤外線吸収特性を有する材料を含有する樹脂をコーティングすることにより形成される。このとき、シート状の部材は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂やPC(ポリカーボネート)樹脂等の樹脂製、又は、石英ガラス等のガラス製のものが好適である。赤外線吸収特性を有する材料を含有する樹脂は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ系樹脂等が好適である。
また、所定の波長域の赤外線を吸収することにより遮蔽する赤外線遮蔽シート13は、PET樹脂やPC樹脂等の樹脂、又は、ガラス粉末に、赤外線吸収特性を有する材料を含有させ、シート状に溶融形成し、硬化させる等によっても形成可能である。
赤外線吸収特性を有する材料としては、有機色素化合物(例えば、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジインモニウム化合物、アゾ化合物)、有機金属錯塩(例えば、ジチオール金属錯体、メルカプトナフトール金属錯体)、無機材料(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO))が挙げられる。
また、赤外線遮蔽シート13が、所定の波長域の赤外線を反射することにより遮蔽する部材である場合、例えば、光透過性を有するPET樹脂やポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂等の樹脂製、又は、石英ガラス等のガラス製のシート状の部材の片面(撮像モジュール20として組み立て時に被写体側となる面)に、酸化亜鉛、酸化チタン、ITO、ATO等のスパッタリング膜、蒸着膜等(高屈折率層と低屈折率層とが複数積層された多層誘電膜等)を形成することにより形成される。
さらに、赤外線遮蔽シート13は、その被写体側(+Z側)の面に、反射防止機能を有する不図示の反射防止層を設けてもよい。
この反射防止層は、例えば、反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF)、二酸化ケイ素(SiO)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により形成される。
本実施形態では、赤外線遮蔽シート13の被写体側の面は、レンズシートユニット10への光の入射面である。従って、赤外線遮蔽シート13の被写体側の面に、反射防止層を形成することにより、赤外線遮蔽シート13と空気との界面での反射を抑制し、入射光量の増加を図ることができる。
赤外線遮蔽シート13は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12よりも剛性が高いことが、レンズシートユニット10の平面性を向上させる観点から好ましい。
本実施形態において、赤外線遮蔽シート13と第1レンズシート11とは、不図示の接合層により一体に接合されている。
この接合層は、接着剤又は粘着剤により形成され、光透過性を有している。また、この接合層は、後述する第1レンズシート11の光透過部111や赤外線遮蔽シート13との屈折率差が可能な限り小さいことが好ましい。
第1レンズシート11は、シート面に沿って一方向に延在し、延在方向に交差(直交)する方向に複数配列された光透過部111と、光透過部111の配列方向に沿って光透過部111と交互に配置される光吸収部113とを備える光学シートである。本実施形態の第1レンズシート11では、光透過部111は、上下方向(Y方向)に配置され、その長手方向(稜線方向)が左右方向(X方向)に平行となっている。
光透過部111は、光を透過する部分であり、イメージセンサ21側(-Z側)に、凸形状の単位レンズ形状112を有している。第1レンズシート11のイメージセンサ21側の面は、単位レンズ形状112が複数配列されたレンズ形状面11aとなっている。
第1レンズシート11の単位レンズ形状112は、イメージセンサ21側(-Z側)に凸となっており、光透過部111の配列方向(Y方向)及び第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)に平行な断面形状が円の一部形状となっている。単位レンズ形状112は、この断面形状が光透過部111の長手方向に延在している。
単位レンズ形状112は、イメージセンサ21の受光面(+Z側の面)上が焦点となるように光を集光する機能を有しており、その曲率半径Rや屈折率(光透過部の屈折率)N1は、イメージセンサ21の受光面上が焦点となるように設定されている。
光透過部111の裏面11b側(レンズ形状面11aとは反対側)は、光透過部111がシート面に平行な方向に連続しているランド部114となっている。このランド部114には、光透過部111を形成する際の基材となる基材層を含んでいてもよい。ランド部114は、その厚みができる限り薄い方が好ましく、ランド部114の厚さが0であること(即ち、ランド部114が存在しない形態)が、迷光等を防止し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
光透過部111は、光透過性を有する樹脂により形成され、その屈折率N1は、1.43~1.60程度である。
本実施形態の光透過部111は、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を用いて、紫外線成形法により形成されている。
なお、これに限らず、光透過部111は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。また、光透過部111は、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂等の熱可塑性樹脂等を用いて熱溶融押出成形法等により形成してもよいし、ガラスにより形成してもよい。
また、単位レンズ形状112の表面には、反射防止機能を有する不図示の層がコーティングされている。この反射防止機能を有する層は、反射防止機能を有する材料(例えば、フッ化マグネシウム(MgF)、二酸化ケイ素(SiO)、フッ素系光学用コーティング剤等)を所定の膜厚でコーティングする等により形成することができる。
光吸収部113は、光を吸収する作用を有し、第1レンズシート11の厚み方向に沿って、単位レンズ形状112が形成されたレンズ形状面11a側から反対側の面(裏面)11b側へ延びる壁状の部分である。また、光吸収部113は、光透過部111の長手方向に沿って延在している。
光吸収部113は、その配列方向及び第1レンズシート11の厚み方向に平行な断面における断面形状が楔形形状である。ここでいう楔形形状とは、一方の端部の幅が広く、他方に向けて次第に幅が狭くなる形状をいい、三角形形状や台形形状等を含む。
本実施形態の光吸収部113は、レンズ形状面11a側の寸法が裏面11b側の寸法に比べて大きい台形形状となっている。これに限らず、光吸収部113は、その断面形状が、裏面11b側を頂点とする三角形形状としてもよい。
光吸収部113は、光透過部111内を進む光のうち、隣接する他の光透過部111側へ向かうような迷光を吸収する機能を有する。
この光吸収部113は、カーボンブラック等の光吸収性を有する材料(以下、光吸収材という)や、光吸収材を含有した樹脂等により形成される。
光吸収部113に用いられる光吸収材は、可視光領域の光を吸収する機能を有する粒子状等の部材が好適である。このような部材としては、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩、顔料や染料、顔料や染料で着色された樹脂粒子等が挙げられる。
顔料や染料で着色された樹脂粒子を用いる場合には、その樹脂粒子は、アクリル系樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂等により形成されたものが用いられる。
光吸収材としては、カーボンブラック等と上記のような着色された樹脂粒子と組み合わせて用いてもよい。
光吸収材を含有する樹脂としては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂や電子線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂が挙げられる。
本実施形態の光吸収部113は、カーボンブラックを含有するアクリル系樹脂により形成されている。
光吸収部113の屈折率N2は、1.45~1.60程度である。また、光吸収部113の屈折率N2は、光透過部111の屈折率N1に対して、N2≧N1となっていることが好ましい。これは、光吸収部113と光透過部111との界面で光が全反射する等し、不要な光がイメージセンサ21に到達することを防ぐためである。
第1レンズシート11の各部の寸法は、以下の通りである。
光透過部111(単位レンズ形状112)の配列ピッチPは、約20~230μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状112の曲率半径Rは、約10~180μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状112のレンズ開口幅D1は、光透過部111の配列方向において、光透過部111のレンズ形状面11a側の寸法(光透過部111と光吸収部113の最もレンズ形状面11a側端部との境界となる点t1~点t2間の寸法)であり、約20~200μmとすることが好ましい。
単位レンズ形状112のレンズ高さH1は、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)において、光吸収部113のレンズ形状面11a側の面から単位レンズ形状112の最も凸となる点t3までの寸法であり、約2~40μmとすることが好ましい。
第1レンズシート11の総厚Tは、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)において、裏面11bの表面から頂点t3までの寸法であり、約30~480μmとすることが好ましい。
光吸収部113の幅D2は、光透過部111の配列方向における、光吸収部113の最もレンズ形状面11a側の寸法であり、約1~30μmとすることが好ましい。
光吸収部113の高さH2は、第1レンズシート11の厚み方向(Z方向)における光吸収部113の寸法であり、約20~470μmとすることが好ましい。
ランド厚D3は、ランド部114の厚さであり、第1レンズシート11の厚み方向において、光吸収部113の裏面11b側先端から第1レンズシート11の裏面11bまでの寸法であり、約1~50μmとすることが、迷光や、所定の光透過部111(単位レンズ形状112)に入射した光が、隣接する他の光透過部111(単位レンズ形状112)側へ進んでしまうことを抑制する観点から好ましい。第1レンズシート11が不図示の基材層を裏面11b側に備えている場合には、このランド厚D3は、約1~180μmとすることが、上述の理由から好ましい。
光吸収部113と光透過部111との界面がシート面の法線方向となす角度θは、0~10°程度とすることが好ましい。
第1レンズシート11は、上記寸法範囲で形成されることによって、その焦点距離が約24~300μm(空気中の換算値)となる。
第2レンズシート12は、第1レンズシート11のイメージセンサ21側(-Z側)に位置する光学シートである。
第2レンズシート12は、前述の第1レンズシート11と同様の形状であり、単位レンズ形状122を有する光透過部121、光吸収部123等を有しているが、レンズ形状面12aの位置、及び、光透過部121及び光吸収部123の配列方向が、第1レンズシート11とは異なる。さらに、本実施形態では、一部に溝部125が形成されている。
第2レンズシート12では、凸状の単位レンズ形状122が形成されるレンズ形状面12aは、光の入射側となる被写体側(+Z側)に位置し、裏面12bは、イメージセンサ21側(-Z側)に位置している。
また、図4に示すように、第2レンズシート12では、光透過部121及び光吸収部123の配列方向R12は、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート11の光透過部111及び光吸収部113の配列方向R11と交差し、角度αをなしている。本実施形態では、この角度α=90°であり、第2レンズシート12の光透過部121(単位レンズ形状122)は、配列方向が左右方向(X方向)であり、長手方向が上下方向(Y方向)に延在している。
本実施形態の第2レンズシート12は、第1レンズシート11と同様の材料を用いて形成されている。
第1レンズシート11と第2レンズシート12とは、光軸O方向(Z方向)から見て、対向する2辺となる端面を被覆するように設けられた接合部101により、一体に接合されている。したがって、本実施形態では、レンズシートユニット10となる赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12は、一体に接合されている。
これにより、レンズシートユニット10としてのハンドリングが向上し、撮像モジュール120の組み立てを容易に行うことができる。また、樹脂製である第1レンズシート11及び第2レンズシート12が、これらよりも剛性の高い赤外線遮蔽シート13に一体に接合されることにより、温度や湿度等の環境の変化等による第1レンズシート11及び第2レンズシート12の反り等の変形を抑制し、レンズシートユニット10の平面性を維持かつ向上でき、より鮮明な画像を得ることができる。
図2等に示すように、本実施形態では、接合部101は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12のY方向の両端部に設けられている例を挙げて説明する。
接合部101の材料としては、例えば、紫外線硬化型樹脂や、熱硬化型樹脂、二液硬化型樹脂等が好適であり、本実施形態では、紫外線硬化型樹脂を用いている。この接合部101は、光透過性を有していてもよいし、光透過性を有していなくてもよい。
図7に示すように、本実施形態の第2レンズシート12には、第2レンズシート12の有効領域(光が透過する領域)への接合部101を形成する樹脂の流出を抑制する流出抑止部として、第2レンズシート12の有効領域外の領域であって接合部101に近接する位置に、接合部101を形成する樹脂の有効領域への流出を抑止する流出抑止部として、溝部125が設けられている。
この溝部125は、光透過部121の配列方向に平行な方向(即ち、光透過部121の長手方向に対して直交する方向、X方向)に延在し、接合部101が設けられる端面側(Y方向の両端近傍)に形成されている。
溝部125は、その深さ(単位レンズ形状122の頂点から溝部125の底までの厚み方向の寸法)が単位レンズ形状122の高さH1よりも大きいことが好ましい。
なお、図7では、溝部125は、その断面形状が底を頂点とする三角形形状である例を示したが、これに限らず、矩形状や台形状、円弧状や楕円の一部形状等としてもよい。
この溝部125は、接合部101を形成する硬化前の樹脂が、シートの有効領域に流れ出し、レンズシートユニット10の光学性能を低下させることを抑制するためのものである。
なお、本実施形態では、接合部101が第1レンズシート11及び第2レンズシート12のY方向の両端部に設けられ、流出抑止部として第2レンズシート12のY方向の両端近傍に溝部125を設ける例を示したが、これに限らず、接合部101がX方向の両端部に設けられる場合には、第1レンズシート11のX方向の両端近傍に設けられる形態としてもよい。
また、本実施形態では、接合部101は、光軸O方向から見て対向する2辺に相当する端面に設けられる例を示したが、これに限らず、4辺すべてに設けてもよい。この場合、溝部125は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の両方に設けられることが好ましい。さらに、接合部101は、レンズシートユニット10の4つの角部に設けてもよい。
さらに、第1レンズシート11と第2レンズシート12とが接合部101によって一体に接合された状態において、光軸O方向(Z方向、厚み方向)における単位レンズ形状112,122の頂点(t3)間の距離が0~3μm以下であることが好ましい。このような距離とすることにより、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の集光作用による焦点位置の光軸O方向におけるずれを小さくでき、より解像度が高く鮮明な像を得ることができる。
また、第1レンズシート11と第2レンズシート12との間には、空気が位置する形態となっている。
図2に戻り、レンズシートユニット10の像側(-Z側)には、不図示の接合層が設けられ、これを介してイメージセンサ21とレンズシートユニット10とは一体に接合されている。
イメージセンサ21とレンズシートユニット10とを接合する接合層は、粘着剤又は接着剤により形成され、光透過性を有している。この接合層の屈折率は、第2レンズシート12の光透過部121の屈折率N1と等しいことが好ましい。
また、イメージセンサ21は、駆動時に発熱し、約40℃前後まで表面温度が上昇するため、イメージセンサ21の発熱による第2レンズシート12等の変形を抑制する観点から、この接合層は、耐熱性を有することが好ましい。
このような接合層としては、エポキシ樹脂製、ウレタン樹脂製等の粘着剤、接着剤が好適である。
なお、この接合層は、その屈折率が光透過部121の屈折率N1よりも小さいものも適用可能であり、例えば、シリコーン系粘着剤等を用いて形成してもよい。
イメージセンサ21は、受光面で受光した光を電気信号に変換して出力する部分である。このイメージセンサ21は、複数の画素が2次元方向に配列されており、各画素により、その画素に入射した光の強度を検出可能である。
イメージセンサ21を構成する複数の画素は、イメージセンサ21の受光面である被写体側の表面に、2次元方向に配列されている。本実施形態では、イメージセンサ21の画素は、左右方向及び上下方向(X方向及びY方向)に複数配列されているものとする。
このようなイメージセンサ21としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等が好適に用いられる。
本実施形態では、イメージセンサ21として、CMOSが用いられている。
次に、レンズシートユニット10の製造方法について説明する。
まず、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の製造方法について説明する。ここでは、第1レンズシート11を例に挙げて、その製造方法の一例を以下に示す。
まず、光透過部111を賦形する凹形状を有し、光吸収部113となる部分が溝状に賦形されるように凸形状に形成された成形型を用い、紫外線成形法により、光透過部111を形成する。
次に、光透過部111間の溝状の部分に、光吸収部113を形成する材料をワイピング(スキージング)して充填し、硬化させる。その後、所定の大きさに裁断して整える等により、第1レンズシート11が作製される(レンズシート形成工程)。
第2レンズシート12も、上記の第1レンズシート11の製造方法と同様の製造方法により製造される(レンズシート形成工程)。そして、本実施形態では、第2レンズシート12は、所定の大きさに裁断する際に、ダイシングソー等により、溝部125を形成する(流出抑止部形成工程)。なお、溝部125の形成方向は、これに限らず、例えば、レーザー等で形成してもよいし、光透過部121等の賦形時に成形型等で形成してもよい。
なお、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の製造方法は、上記の例に限らず、使用する材料等に応じて適宜選択できる。例えば、光吸収部113,123は、真空充填等により、光吸収部113,123を形成する材料を光透過部111間の溝部分に充填した後、硬化させて形成してもよい。また、光吸収部113,123は、毛細管現象を利用して、光透過部111,121間の溝状の部分に光吸収部113,123を形成する材料を充填した後、硬化させて形成してもよい。
図8は、レンズシートユニット10の製造方法の一例を説明する図である。
まず、図8(a)に示すように、上述の製造方法で製造された第1レンズシート11と、予め用意した赤外線遮蔽シート13とを不図示の接合層により、一体に接合する。
次に、図8(b)に示すように、第1レンズシート11及び赤外線遮蔽シート13の積層体を台座71の上に載置し、第1レンズシート11の上に、光透過部111,121の配列方向R11,R12が所定の角度をなすように第2レンズシート12を配置し、その上にさらに適当な重さの錘72を載置して厚み方向に加圧しながら、赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12を固定する。このように、厚み方向に加圧することにより、第1レンズシート11と第2レンズシート12との間の距離(単位レンズ形状112,122の頂点t3間の距離)を、0~3μm以内と小さく、かつ、均一にすることができる。
なお、加圧する際に単位レンズ形状112,122が接触して潰れる場合があるが、光透過部111,121は樹脂製であり、接合部101形成後に錘72を外すと、所定の形状に戻る。
そして、赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12の積層体を厚み方向に加圧しながら、ディスペンサー73等により、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の対向する2つの端面に紫外線硬化型樹脂を塗布し、これを硬化させる(接合部形成工程)。これにより、第1レンズシート11(第1レンズシート11及び赤外線遮蔽シート13の積層体)と第2レンズシート12とが一体に接合される。
この時、接合部101となる硬化前の樹脂が単位レンズ形状122間の谷部に沿って第2レンズシート12の有効領域へ流出する場合があるが、溝部125にそのような樹脂が留まることにより、流出が抑制される。
なお、接合部101の形成方法は、図8(c)に示すように、ディスペンサー73を固定し、治具74によって赤外線遮蔽シート13、第1レンズシート11、第2レンズシート12を厚み方向に挟み込み、厚み方向に所定の厚力で加圧しながら、これらの積層体を治具74によって回転させる等して、所定の位置に接合部101を設けてもよい。
このように製造したレンズシートユニット10を、その第2レンズシート12側の面とイメージセンサ21とを接合層で接合することにより、撮像モジュール20となる。
第1レンズシート11、第2レンズシート12は、光軸O方向(Z方向)から見た場合に、光透過部111及び光透過部121(単位レンズ形状112及び単位レンズ形状122)の配列方向が角度α=90°をなすように配置されている。また、第1レンズシート11、第2レンズシート12は、光透過部111,121間に光吸収部113,123を有している。従って、レンズシートユニット10は、光学的には、マイクロレンズが2次元方向(X方向及びY方向)に配置され、マイクロレンズ間に遮光壁が形成された状態に略等しい。
次に、撮像モジュール20及びレンズシートユニット10内を進む光について説明する。
開口部31から撮像モジュール20内に進んだ光は、レンズシートユニット10に入射し、第1レンズシート11及び第2レンズシート12を透過する。このとき、レンズシートユニット10内を透過する光は、第1レンズシート11の単位レンズ形状112により、その配列方向であるY方向(上下方向)において集光され、また、第2レンズシート12の単位レンズ形状122により、その配列方向であるX方向(左右方向)において集光される。また、第1レンズシート11及び第2レンズシート12において、光透過部111,121内を光軸O方向に対して大きな角度をなす方向へ進む光の一部は、光吸収部113,123に入射して吸収される。そして、レンズシートユニット10を透過した光は、イメージセンサ21の受光面で焦点を結ぶ。
このとき、前述のように、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、単位レンズ形状112,122の長手方向がX方向及びY方向に平行であり、レンズシートユニット10は、光学的には、X方向及びY方向にマイクロレンズが複数配列されている形態に近しい。
そして、イメージセンサ21の受光面上には、この疑似的なマイクロレンズにより結像された像が、それぞれ重なることなく形成される(後述の図9(a)参照)。
本実施形態では、疑似的なマイクロレンズの1つ1つのレンズに対して、イメージセンサ21の複数の画素が対応するように配置されている。そして、撮影時には、各画素には、対応する疑似的なマイクロレンズにより分割された光が入射し、各画素により、光の強度が検出される。また、各画素と、XY平面上のどの位置の単位レンズ形状112,122を透過したか(XY平面上の疑似的なマイクロレンズの位置)との関係から、画素に入射した光の入射方向が検出可能となる。
撮影時、撮像モジュール20により得られた、各画素が検出した入射光の強度及び入射方向の情報は、記憶部に記憶され、また、制御部により各種演算等が行われることにより、その焦点距離や被写界深度等を変更した(リフォーカス処理を行った)画像データとして生成可能である。
図9は、撮像モジュール20のイメージセンサ21の受光面上での結像の様子を説明する図である。
一般的に、ライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイの1つのマイクロレンズに対して所定の領域内に位置する複数個の画素が対応している。そして、それぞれのマイクロレンズによる像が、対応する領域内の複数個の画素に投影されることが重要である。
このとき、例えば、図9(b)に示すように、各マイクロレンズの像が隣の領域に投影され、像が重なると、被写体面上で異なる位置と角度を有する光が同一の画素211に入射するクロストークという現象が生じ、光の入射方向や強度を分解できなくなる。これを解消するために、従来のライトフィールドカメラでは、マイクロレンズアレイよりも被写体側に設けられた撮像レンズの絞りを利用したり、マイクロレンズアレイの単位レンズに対応した隔壁を有する隔壁シートをマイクロレンズアレイシートのイメージセンサ側等に別体で用意したりする必要があった。
しかし、本実施形態によれば、撮像レンズや隔壁シート等を用いることなく、図9(a)に示すように、クロストークを生じさせることなく、単位レンズ形状112,122により集光された光を、イメージセンサ21の対応する領域の複数個の画素211に入射させることができる。これにより、画素211は、入射光の強度と入射方向の情報を高精度で出力することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、複数枚の光学レンズからなる撮像レンズが不要であり、レンズシートユニット10の厚みを数10~数100μm程度に抑えることができ、撮像モジュール20及びカメラ1として薄型化、軽量化を図ることができる。また、撮像レンズが不要となるので、撮像モジュール20及びカメラ1の生産コストを低減できる。さらに、携帯端末本体の薄型化を妨げることがなく、意匠性の向上にも寄与できる。
また、本実施形態によれば、レンズシートユニット10は、あらかじめ一体に接合されており、そのハンドリングが容易であり、イメージセンサ21と接合する等の撮像モジュール20の製造が容易である。また、レンズシートユニット10は、あらかじめ一体に接合されているので、撮像モジュール20の組み立て作業時等に、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部の配列方向のなす角度がずれる等の問題がない。
さらに、本実施形態によれば、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、これらよりも剛性の高い赤外線遮蔽シート13と接合されているので、環境の変化等による反り等の変形が抑制され、レンズシートユニット10としてより高い平面性を維持することができ、撮像モジュール20として、より鮮明な画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、第1レンズシート11及び第2レンズシート12内に光透過部111,121(単位レンズ形状112,122)に対応して光吸収部113,123が一体に形成されているので、隔壁シートとマイクロレンズアレイとの高精度の位置合わせが不要となる。従って、マイクロレンズアレイと隔壁シートとの位置合わせ精度ずれによる歩留りの低下を抑制できる。また、位置合わせが不要となるので、ハンドリングが容易となり、製造が容易に行え、生産コスト低減できる。
さらに、本実施形態によれば、光透過部111,121のレンズ開口幅D1を小さくしてX方向及びY方向に配列される単位レンズ形状112,122を増やすことも容易であり、かつ、光吸収部113,123が一体に形成されるので、レンズシートユニット10による疑似的なマイクロレンズをより細密化することができ、画像の空間解像度を向上させることができる。
本実施形態によれば、携帯端末用のカメラに対しても、撮影後に、焦点距離や被写界深度が変更可能なライトフィールドカメラとしての機能を付与することができ、高性能化を図ることができる。しかも、本実施形態の撮像モジュール20及びカメラ1は、パンフォーカスでの撮影画像も形成可能であり、様々な焦点距離及び被写界深度での撮影画像が形成可能となり、カメラ機能の向上を図ることができる。
さらに、従来のライトフィールドカメラは、撮像レンズや、マイクロレンズアレイとは別体の光線分割用の隔壁シート等が必要である。しかし、本実施形態によれば、いずれも不要であるので、ライトフィールドカメラとしても、薄型化及び軽量化、生産コストの低減等を図ることができる。
(第2実施形態)
図10は、第2実施形態の撮像モジュール20及びレンズシートユニット10を説明する図である。
図10は、第1実施形態の撮像モジュール20を説明する図2と同様の断面を示している。
第2実施形態の撮像モジュール20及びレンズシートユニット10は、レンズシートユニット10が赤外線遮蔽シート13を備えておらず、第1レンズシート11及び第2レンズシート12のみを備えている点が前述の第1実施形態とは異なる以外は、同様の形態である。したがって、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のレンズシートユニット10は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12が接合部101で一体に接合されて形成されている。
第2実施形態のレンズシートユニット10及びこれを備える撮像モジュール20は、第1実施形態と同様に、カメラ1に用いられる。
なお、第2実施形態では、赤外線遮蔽機能を有する層を、カバーシート32に積層して設けてもよいし、カバーシート32と第1実施形態に示したような赤外線遮蔽シート13を、積層して開口部31等に配置してもよい。また、赤外線遮蔽シート13は、撮像モジュール20に設けられるが、レンズシートユニット10とは接合されず、別体として配置される形態としてもよい。
このような形態としても、第1実施形態と同様に、レンズシートユニット10を構成するレンズシートが一体に接合されているので、ハンドリングが容易であり、イメージセンサ21と接合する等の撮像モジュール20の製造が容易となる。また、撮像モジュール20の組み立て作業時等に、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部の配列方向のなす角度がずれる等の問題がない。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、第2レンズシート12の像側(-Z側)に、光透過性が高く第2レンズシート12よりも剛性の高い透明基板等を設けてもよい。この透明基板は、例えば、ガラス製の板等が好適である。また、透明基板と第2レンズシート12の光透過部121との屈折率差は、可能な限り小さいことが好ましい。
このような透明基板を第2レンズシート12の像側に設けることにより、製造過程等での温度や湿度等の変化による第2レンズシート12の反り等の変形を抑制し、レンズシートユニット10としての平面性を維持、向上することができる。また、これにより、より鮮明な画像を得ることができる。
(2)各実施形態において、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、光軸O方向に沿って見た大きさが同じである例を示したが、これに限らず、どちらか一方が他方よりも大きい形態としてもよい。
図11は、レンズシートユニット10の変形形態を示す図である。図11では、第1レンズシート11及び第2レンズシート12は、その形状を簡略化して示している。
図11(a)に示すように、第1レンズシート11が第2レンズシート12よりも大きい形態としてもよいし、図11(b),(c)に示すように、第2レンズシート12が第1レンズシート11よりも大きい形態としてもよい。
図11(a)に示すように、第1レンズシート11が第2レンズシート12よりも大きい場合には、例えば、接合部101は、第2レンズシート12の端面と第1レンズシート11の像側の面とに接するように設けてもよい。
図11(b)に示すように、第2レンズシート12が第1レンズシート11よりも大きい場合には、例えば、接合部101が、第2レンズシート12の被写体側の面と、第1レンズシート11の端面とに接するように設けてもよい。また、このとき、接合部101は、さらに赤外線遮蔽シート13の像側の面に接するように設けてもよい。
図11(c)に示すように、第2レンズシート12が第1レンズシート11よりも大きく、第2実施形態のように、レンズシートユニット10が赤外線遮蔽シート13を備えていない場合には、接合部101は、第1レンズシート11の端面と第2レンズシート12の被写体側の面と接するように設ければよい。
(3)各実施形態において、接合部101は、樹脂製である例を示したが、これに限らず、樹脂製等の基材の片面に粘着層が形成された粘着テープ等を用いてもよい。この場合は、溝部125の形成は不要である。
(4)各実施形態において、流出抑止部として溝部125が形成される例を示したが、これに限らず、例えば、単位レンズ形状122の高さH1以下となる壁部126を設けてもよい。
図12は、流出抑止部の変形形態を説明する図である。図12では、一例として、前述の第1実施形態と同様に、第2レンズシート12を挙げて説明する。図12(a)は、流出抑止部である壁部126が設けられた位置での断面図を示し、図12(b)は、流出抑止部である壁部126が設けられた位置での平面視を示している。
図12に示すように、流出抑止部として、光透過部121の配列方向(X方向)に沿って設けられ、単位レンズ形状122の高さ以下となる高さを有する壁部126としてもよい。このような形態としても、接合部101を形成する樹脂の有効領域への流出を抑制することができる。
(5)各実施形態において、単位レンズ形状112,122は、例えば、光透過部111,121の配列方向及びレンズシートの厚さ方向における断面形状が、シート面に長軸が直交する楕円の一部形状や、多角形形状等としてもよし、頂部が円弧等の曲線であり、単位レンズ形状の谷部側が直線からなる形状としてもよい。
また、各実施形態において、光透過部111,121と光吸収部113,123との界面は、複数の平面からなる折れ面状となっていてもよいし、複数の平面と曲面とが複数組み合わされている形態としてもよい。
(6)各実施形態において、第1レンズシート11、第2レンズシート12は、光吸収部113,123のレンズ形状面11a,12a側の端面が単位レンズ形状112,122間に位置し、ランド部114,124が裏面11b,12b側に位置する形態を示したが、これに限らず、光吸収部113,123の裏面11b,12b側の端面が裏面11b,12bに位置し、ランド部114,124がレンズ形状面11a,12a側に位置する形態としてもよい。
図13は、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の変形形態を示す図である。図13(a)は、第1レンズシート11の変形形態を示し、図13(b)は、第2レンズシート12の変形形態を示している。図13では、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部111,121の配列方向及び厚み方向に平行な断面の一部を示している。
変形形態の第1レンズシート11は、図13(a)に示すように、光吸収部113が、裏面11bからレンズ形状面11aの手前まで、厚み方向に沿って延びるように形成されている。
同様に、変形形態の第2レンズシート12は、図23(b)に示すように、光吸収部123が、裏面12bからレンズ形状面12aの手前まで、厚み方向に沿って延びるようにして形成されている。図13に示す断面において、光吸収部113,123は、レンズ形状面11a,12a側の寸法が裏面11b,12b側の寸法に比べて小さい台形形状に形成されている。
各レンズシートにおいて、ランド部114,124は、厚み方向(Z方向)において、隣り合う単位レンズ形状112,122の間の谷底となる点t1と、光吸収部113,123のレンズ形状面11a,12a側の面との間に形成されている。このような位置に設けられるランド部114,124についても、その厚みができる限り薄い方が好ましく、ランド部114,124の厚さが0であること(即ち、ランド部114,124が存在しない形態)が、迷光等を防止し、高画質の画像を提供する観点から理想的である。
このような形態としても、レンズシートユニット10及び撮像モジュール20、これらを備えるカメラ1は、前述の各実施形態と同様の光学的な効果を奏することができる。
また、このような形態とすることにより、第1レンズシート11及び第2レンズシート12の製造過程において、平坦な面となる各レンズシートの裏面11b,12b側から、光吸収部113,123を形成する材料をワイピング等して光吸収部113,123を作製することができる。したがって、このような形態とすることにより、前述の実施形態に示す形態に比して、より容易に第1レンズシート11及び第2レンズシート12を製造することができる。
また、このような形態とすることにより、単位レンズ形状112,122が、シート面の法線方向から見た場合に、隣り合う単位レンズ形状112,122と境界となる点t1(t2)において接するので、前述の実施形態(レンズ形状面11a,12aにおいて、隣り合う単位レンズ形状112,122間に光吸収部113,123が位置する形態)に比して、シート面に配列される各光透過部111,121の開口径を広くすることができる。よって、このような形態とすることにより、第1レンズシート11及び第2レンズシート12に入射する光の利用効率を向上させることができる。
(7)各実施形態において、光透過部111,121の配列方向と、イメージセンサ21の画素の配列方向とは、以下の通りに適宜設定してよい。
図14は、レンズシートユニット10の第1レンズシート11及び第2レンズシート12の光透過部111,121の配列方向とイメージセンサ21の画素の配列方向との関係を示す図である。
前述の各実施形態では、図14(a)に示すように、イメージセンサ21の画素が光軸O方向(Z方向)に対して直交する2方向G1,G2(Y方向及びX方向)に配列され、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11は、画素の配列方向の1つの方向G1(Y方向)に平行であり、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12は、画素の配列方向のもう1つの方向G2(X方向)に平行である例を示した。
このとき、光軸O方向(Z方向)から見て、第1レンズシート11の光透過部111の配列方向R11と画素の配列方向の1つの方向G1となす角度β、第2レンズシート12の光透過部121の配列方向R12が画素の配列方向のもう1つの方向G2となす角度γは、いずれも0°である。
しかし、これに限らず、図14(b)に示すように、例えば、光軸O方向(Z方向)から見て、角度β及び角度γは、0°~10°の範囲内であれば、光学的な機能は維持されるので、この範囲内で適宜選択して設定してよい。このような形態とすることにより、イメージセンサ21とレンズシートユニット10(第1レンズシート11及び第2レンズシート12)との位置合わせが容易となり、製造作業の簡略化や作業時間の短縮、歩留りの向上等を図ることができる。
なお、図14(b)では、画素の配列方向G1,G2は、Y方向及びX方向に平行である例を示しているが、これに限らず、光透過部111,121の配列方向R11,R12がY方向及びX方向に平行であり、画素の配列方向G1,G2とそれぞれ角度β,γをなす形態としてもよいし、画素の配列方向G1,G2及び光透過部111,121の配列方向R11,R12が、角度β,γをなし、かつ、いずれもY方向及びX方向に平行でない形態としてもよい。
(8)各実施形態において、単位レンズ形状112,122の配列ピッチPやレンズ開口幅D1、曲率半径R、光透過部111,121の屈折率N1は、第1レンズシート11と第2レンズシート12とで同じである例を示したが、これに限らず、第1レンズシート11と第2レンズシート12とで異なっていてもよい。
(9)各実施形態において、第1レンズシート11及び第2レンズシート12には、その表裏面(レンズ形状面11a,12aと裏面11b,12b)とを区別しやすくするために、表裏判別用の切欠きを設けてもよい。
また、レンズシートユニット10の配置や組み立てを容易にするために、アライメントマークを第1レンズシート11及び第2レンズシート12に設けてもよい。
(10)各実施形態において、イメージセンサ21の受光面の大きさは、撮像モジュール20が用いられる携帯端末やカメラ等の大きさや、所望する画質やカメラ性能等に応じて、適宜採用してよい。イメージセンサ21の受光面の大きさは、例えば、スマートフォン等の携帯端末に用いられる場合には横×縦のサイズが、4.8×3.6mmや4.4×3.3mm等、カメラ(主にコンパクトデジタルカメラ)等に用いられる場合には、6.2×4.7mm、7.5×5.6mm等が挙げられる。
また、例えば、23.6×15.8mm、36×24mm、43.8×32.8mm等の大きな受光面を有するイメージセンサ21を使用することにより、ノイズの低減や取得する焦点距離や被写界深度等の情報の精度や情報量の向上を図り、画質のさらなる向上や、カメラの性能向上を図ってもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 カメラ
10 レンズシートユニット
11 第1レンズシート
12 第2レンズシート
111,121 光透過部
112,122 単位レンズ形状
113,123 光吸収部
13 赤外線遮蔽シート
20 撮像モジュール
21 イメージセンサ
211 画素
30 筐体
31 開口部
32 カバーシート

Claims (9)

  1. 撮像モジュールにおいて撮像素子部よりも光の入射側に配置されるレンズシートユニットであって、
    第1単位レンズ形状を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第1光透過部、及び、隣り合う前記第1光透過部の間に設けられた第1光吸収部を備える第1レンズシートと、
    前記第1レンズシートよりも撮像素子部側に配置され、第2単位レンズ形状を有し、シート面に沿って一方向に延在し、延在する方向と交差する方向に複数配列された第2光透過部、及び、隣り合う前記第2光透過部の間に設けられた第2光吸収部を備える第2レンズシートと、
    前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートを接合する樹脂製の接合部と、
    を備え、
    前記第1光透過部の配列方向と、前記第2光透過部の配列方向とは、光軸方向から見て交差しており、
    前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートは、前記第1単位レンズ形状が配列された面と前記第2単位レンズ形状が配列された面とが対向するように配置され、
    前記接合部は、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの端面の少なくとも一部を被覆するように設けられ
    前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの少なくとも一方には、前記接合部の近傍に、前記接合部を形成する樹脂が、該レンズシートユニットにおいて光が透過する領域である有効領域へ流出することを抑止する流出抑止部が形成されており、
    前記流出抑止部は、
    前記接合部が少なくとも一部を被覆する前記端面の近傍であって、かつ、
    前記流出抑止部が前記第1レンズシートに設けられる場合、前記第1単位レンズ形状が形成された面の前記有効領域の外側に、前記第1光透過部の長手方向に対して90度又は90度近傍の角度で交差する方向に沿って設けられ、
    前記流出抑止部が前記第2レンズシートに設けられる場合、前記第2単位レンズ形状が形成された面の前記有効領域の外側に、前記第2光透過部の長手方向に対して90度又は90度近傍の角度で交差する方向に沿って設けられていること、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  2. 請求項1に記載のレンズシートユニットにおいて、
    前記流出抑止部は、溝状であり、各前記単位レンズ形状の頂点から前記溝状の底までの寸法が、各前記単位レンズ形状の高さよりも大きいこと、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  3. 請求項1に記載のレンズシートユニットにおいて、
    前記流出抑止部は、壁状であり、その高さが各前記単位レンズ形状の高さよりも小さいこと、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載のレンズシートユニットにおいて、
    該レンズシートユニットの厚み方向における前記第1単位レンズ形状の頂点と前記第2単位レンズ形状の頂点との間の距離は、0~3μmであること、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のレンズシートユニットにおいて、
    前記第1レンズシートの前記第2レンズシートとは反対側、及び、前記第2レンズシートの前記第1レンズシートとは反対側の少なくとも一方には、前記第1レンズシート及び前記第2レンズシートの平面性を維持する支持部材が接合されていること、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  6. 請求項5に記載のレンズシートユニットにおいて、
    前記支持部材は、記第1レンズシートの前記第2レンズシートとは反対側に接合され、所定の領域の赤外線を遮蔽する機能を有する赤外線遮蔽シートであること、
    を特徴とするレンズシートユニット。
  7. 入射する光を電気信号に変換する複数の画素が2次元配列された撮像素子部と、
    前記撮像素子部よりも光の入射側に設けられた請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のレンズシートユニットと、
    を備える撮像モジュール。
  8. 請求項7に記載の撮像モジュールにおいて、
    前記レンズシートユニットと前記撮像素子部とは一体に接合されていること、
    を特徴とする撮像モジュール。
  9. 請求項7又は請求項8に記載の撮像モジュールを備える撮像装置。
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