JP7043874B2 - Power transmission device - Google Patents
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Description
本発明は、歯車伝達機構およびベルト式無段変速機の2つの系統の動力伝達手段を備え、選択されたいずれか一方の系統が動力を伝達する動力伝達装置に関する。 The present invention relates to a power transmission device comprising two systems of power transmission means, a gear transmission mechanism and a belt-type continuously variable transmission, in which one of the selected systems transmits power.
特許文献1に示されるように、車両に搭載される動力伝達装置として、歯車の噛み合いにより動力伝達を行う歯車伝達機構と、ベルトが巻き掛けられたプライマリプーリおよびセカンダリプーリのV溝幅を変化させることによって速度比を無段階に変化させるベルト式無段変速機とが並列に設けられたものが知られている。このような複合的な動力伝達機構では、いずれか一方の単独的な動力伝達機構と比較して変速比の幅を拡大することができる。
As shown in
この種の動力伝達機構は、入力軸の動力を歯車伝達機構に接続する際に係合する第1クラッチと、入力軸の動力をベルト式無段変速機に接続する際に係合する第2クラッチとを備えており、制御部により第1クラッチおよび第2クラッチが選択的に係合状態となるよう制御される。 This type of power transmission mechanism has a first clutch that engages when connecting the power of the input shaft to the gear transmission mechanism and a second clutch that engages when the power of the input shaft is connected to the belt type stepless transmission. It includes a clutch, and the control unit controls the first clutch and the second clutch to be selectively engaged.
上記のような動力伝達装置において、例えばベルト式無段変速機に対する保護を目的として過大なトルクが加わることを防止するために、入力軸に作用するトルクの抑制制御を行うと好適である。 In the power transmission device as described above, it is preferable to control the suppression of the torque acting on the input shaft in order to prevent an excessive torque from being applied for the purpose of protecting the belt type continuously variable transmission, for example.
ところで、ベルト式無段変速機と歯車伝達機構とでは機械的な許容トルクが異なり、一般的に後者の方が許容トルクが大きい。そのため、前者に対するトルクの抑制制御をそのまま歯車伝達機構に対しても適用してしまうと、必要以上のトルク制限がかけられてしまうことになる。 By the way, the allowable mechanical torque differs between the belt type continuously variable transmission and the gear transmission mechanism, and the latter generally has a larger allowable torque. Therefore, if the torque suppression control for the former is applied to the gear transmission mechanism as it is, the torque limit more than necessary will be applied.
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、ベルト式無段変速機と歯車伝達機構とにおいてそれぞれ適正なトルク抑制を行うことができる動力伝達装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a power transmission device capable of appropriately suppressing torque in a belt-type continuously variable transmission and a gear transmission mechanism, respectively. ..
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる動力伝達装置は、入力軸の動力を出力軸に伝達する動力伝達装置において、歯車の噛み合いにより動力伝達を行う歯車伝達機構と、ベルトが巻き掛けられたプライマリプーリおよびセカンダリプーリのプーリ溝幅を変化させることによって速度比を無段階に変化させるベルト式無段変速機と、前記歯車伝達機構または前記ベルト式無段変速機の一方を選択して前記入力軸の動力を前記出力軸に伝達させる選択制御部と、前記入力軸に加わるトルクを抑制させるトルク抑制部と、を有し、前記トルク抑制部は、前記歯車伝達機構により前記出力軸に動力伝達を行う場合と前記ベルト式無段変速機により前記出力軸に動力伝達を行う場合とで、前記入力軸に加わるトルクの抑制量を変えることを特徴とする。 In order to solve the above-mentioned problems and achieve the object, the power transmission device according to the present invention is a power transmission device that transmits power of an input shaft to an output shaft, and is a gear transmission mechanism that transmits power by meshing gears. , The belt type stepless transmission that changes the speed ratio steplessly by changing the pulley groove width of the primary pulley and the secondary pulley around which the belt is wound, and the gear transmission mechanism or the belt type stepless transmission. It has a selection control unit that selects one and transmits the power of the input shaft to the output shaft, and a torque suppression unit that suppresses the torque applied to the input shaft. The torque suppression unit is the gear transmission mechanism. It is characterized in that the amount of suppression of the torque applied to the input shaft is changed between the case where the power is transmitted to the output shaft and the case where the power is transmitted to the output shaft by the belt type stepless transmission.
本発明にかかる動力伝達装置では、トルク抑制部は、歯車伝達機構により出力軸に動力伝達を行う場合とベルト式無段変速機により出力軸に動力伝達を行う場合とで、入力軸に加わるトルクの抑制量を変える。これにより、ベルト式無段変速機と歯車伝達機構とにおいてそれぞれ適正なトルク抑制がなされる。 In the power transmission device according to the present invention, the torque suppression unit is the torque applied to the input shaft depending on whether the power is transmitted to the output shaft by the gear transmission mechanism or the power is transmitted to the output shaft by the belt type stepless transmission. Change the amount of suppression. As a result, proper torque suppression is performed in each of the belt type continuously variable transmission and the gear transmission mechanism.
以下に、本発明にかかる動力伝達装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。 Hereinafter, embodiments of the power transmission device according to the present invention will be described in detail with reference to the drawings. The present invention is not limited to this embodiment.
まず、本発明の実施形態による動力伝達装置100を備える車両Veについて説明する。図1は、これらの実施形態において対象とする車両Veの一例を示すスケルトン図である。
First, the vehicle Ve provided with the
図1に示すように、車両Veは、動力源としてエンジン1を備える。エンジン1はエンジン回転数Neに応じて所定の動力を出力する。エンジン1から出力された動力は、流体伝達装置としてのトルクコンバータ2、入力軸3、前後進切替機構4、ベルト式無段変速機5(以下、CVTという)またはギヤ列(歯車伝達機構)6、出力軸7、カウンタギヤ機構8、デファレンシャルギヤ9、および駆動軸10を介して、駆動輪11に伝達される。CVT5の下流側には、エンジン1を駆動輪11から切り離すためのクラッチとして第2クラッチC2が設けられている。第2クラッチC2を解放させることによって、CVT5と出力軸7との間がトルク伝達不能に遮断され、エンジン1に加えCVT5が駆動輪11から切り離される。
As shown in FIG. 1, the vehicle Ve includes an
具体的にトルクコンバータ2は、エンジン1に連結されたポンプインペラ2a、ポンプインペラ2aに対向して配置されたタービンランナ2b、およびポンプインペラ2aとタービンランナ2bとの間に配置されたステータ2cを備える。トルクコンバータ2の内部は作動流体としてのオイルで満たされている。ポンプインペラ2aはエンジン1のクランクシャフト1aと一体回転する。タービンランナ2bには、入力軸3が一体回転するように連結されている。トルクコンバータ2はロックアップクラッチを備え、その係合状態ではポンプインペラ2aとタービンランナ2bとが一体回転し、その解放状態ではエンジン1から出力された動力が作動流体を介してタービンランナ2bに伝達される。なお、ステータ2cは、一方向クラッチを介してケースなどの固定部に保持されている。
Specifically, the
また、ポンプインペラ2aには、ベルト機構などの伝動機構を介して、オイルポンプ41が連結されている。オイルポンプ41は、ポンプインペラ2aを介してクランクシャフト1aに連結され、エンジン1によって駆動される。なお、オイルポンプ41とポンプインペラ2aとが一体回転するように構成されてもよい。
Further, an oil pump 41 is connected to the
入力軸3は、前後進切替機構4に連結されている。前後進切替機構4は、エンジントルクを駆動輪11へ伝達する際、駆動輪11に作用するトルクの方向を前進方向と後進方向との間で切り替える。前後進切替機構4は、差動機構からなり、図1に示す例ではダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。その前後進切替機構4は、サンギヤ4Sと、サンギヤ4Sに対して同心円上に配置されたリングギヤ4Rと、サンギヤ4Sに噛み合っている第1ピニオンギヤ4P1と、第1ピニオンギヤ4P1およびリングギヤ4Rに噛み合っている第2ピニオンギヤ4P2と、各ピニオンギヤ4P1,4P2を自転可能かつ公転可能に保持しているキャリヤ4Cとを備えている。サンギヤ4Sには、ギヤ列6の駆動ギヤ61が一体回転するように連結されている。キャリヤ4Cには、入力軸3が一体回転するように連結されている。
The
また、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとを選択的に一体回転させる第1クラッチC1が設けられている。第1クラッチC1を係合させることによって、前後進切替機構4全体が一体回転する。さらに、リングギヤ4Rを選択的に回転不能に固定するブレーキB1が設けられている。第1クラッチC1およびブレーキB1は、油圧式である。
Further, a first clutch C1 that selectively and integrally rotates the
例えば、第1クラッチC1を係合させ、かつブレーキB1を解放させると、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとが一体回転する。すなわち、入力軸3と駆動ギヤ61とが一体回転する。また、第1クラッチC1を解放させ、かつブレーキB1を係合させると、サンギヤ4Sとキャリヤ4Cとが逆方向に回転する。すなわち、入力軸3と駆動ギヤ61とは逆方向に回転する。
For example, when the first clutch C1 is engaged and the brake B1 is released, the
車両Veにおいては、無段変速機であるCVT5と有段変速部または固定変速部であるギヤ列6とが並列に設けられている。入力軸3と出力軸7との間の動力伝達経路として、CVT5を介する動力伝達経路とギヤ列6を介する動力伝達経路とが、並列に形成されている。
In the vehicle Ve, the CVT 5 which is a continuously variable transmission and the
CVT5は、入力軸3と入力軸回転数Ninで一体回転するプライマリプーリ51、セカンダリシャフト54と一体回転するセカンダリプーリ52、一対のプーリ51,52に形成されたV溝に巻き掛けられたベルト53を備える。入力軸3はプライマリシャフトとなる。各プーリ51,52のV溝幅を変化させることによってベルト53の巻き掛け径が変化するので、CVT5の変速比γを連続的に変化させることができる。CVT5の変速比γは、最大変速比γmax(ギヤが最Low)から最小変速比γmin(ギヤが最High)の範囲内で連続的に変化する。
The CVT 5 includes a
プライマリプーリ51は、入力軸3と一体化された固定シーブ51a、入力軸3上で軸線方向に移動可能な可動シーブ51b、および可動シーブ51bに推力を付与するプライマリ圧シリンダ51cを備える。固定シーブ51aのシーブ面と可動シーブ51bのシーブ面とが対向して、プライマリプーリ51のV溝を形成する。プライマリ圧シリンダ51cは、可動シーブ51bの背面側に配置されている。プライマリ圧シリンダ51cへ供給されるプライマリ圧によって、可動シーブ51bを固定シーブ51a側へ移動させる推力が発生し、プライマリプーリ51に巻き掛けられたベルト53に対して挟持圧力を発生させる。
The
セカンダリプーリ52は、セカンダリシャフト54と一体化された固定シーブ52a、セカンダリシャフト54上で軸線方向に移動可能な可動シーブ52b、および可動シーブ52bに推力を付与するセカンダリ圧シリンダ52cを備える。固定シーブ52aのシーブ面と可動シーブ52bのシーブ面とが対向して、セカンダリプーリ52のV溝を形成する。セカンダリ圧シリンダ52cは、可動シーブ52bの背面側に配置されている。セカンダリ圧シリンダ52cに供給されるセカンダリ圧によって、可動シーブ52bを固定シーブ52a側へ移動させる推力が発生し、セカンダリプーリ52に巻き掛けられたベルト53に対して挟持圧力を発生させる。
The
第2クラッチC2は、セカンダリシャフト54と出力軸7との間に設けられており、出力軸7からCVT5を選択的に切り離すことができる。例えば、第2クラッチC2を係合させると、CVT5と出力軸7との間が動力伝達可能に接続され、セカンダリシャフト54と出力軸7とが一体回転する。すなわち、第2クラッチC2の上流側のセカンダリプーリ52の回転数Nout1と第2クラッチC2の下流側の出力軸回転数Nout2とが一致(Nout1=Nout2)する。一方、第2クラッチC2を解放させると、セカンダリシャフト54と出力軸7との間がトルク伝達不能に遮断され、エンジン1およびCVT5が駆動輪11から切り離される。
The second clutch C2 is provided between the
第2クラッチC2は油圧式である。油圧アクチュエータによって第2クラッチC2の係合要素同士が摩擦係合するように構成されている。そのため、第2クラッチC2の係合要素同士を半係合状態として摩擦係合させると、第2クラッチC2をスリップ状態にできる。この場合、CVT5と出力軸7との間を伝達するトルクが比較的小さくなる。
The second clutch C2 is hydraulic. The engagement elements of the second clutch C2 are configured to be frictionally engaged with each other by a hydraulic actuator. Therefore, if the engaging elements of the second clutch C2 are frictionally engaged with each other in a semi-engaged state, the second clutch C2 can be put into a slip state. In this case, the torque transmitted between the
出力軸7には、出力ギヤ7aと従動ギヤ63とが一体回転するように取り付けられている。出力ギヤ7aは、減速機構であるカウンタギヤ機構8のカウンタドリブンギヤ8aと噛み合っている。カウンタギヤ機構8のカウンタドライブギヤ8bは、デファレンシャルギヤ9のリングギヤ9aと噛み合っている。デファレンシャルギヤ9には、左右の駆動軸10,10を介して左右の駆動輪11,11が連結されている。
The
ギヤ列6は、前後進切替機構4のサンギヤ4Sと一体回転する駆動ギヤ61と、カウンタギヤ機構62と、出力軸7と一体回転する従動ギヤ63とを含む。ギヤ列6は減速機構であって、ギヤ列6の変速比(ギヤ比)は、CVT5の最大変速比γmaxよりも大きい所定値に設定されている。車両Veにおいては、発進時にエンジン1からギヤ列6を介して駆動輪11にトルクを伝達可能に構成されている。ギヤ列6は例えば発進ギヤとして機能する。
The
駆動ギヤ61は、カウンタギヤ機構62のカウンタドリブンギヤ62aと噛み合っている。カウンタギヤ機構62は、カウンタドリブンギヤ62aと、カウンタシャフト62bと、従動ギヤ63に噛み合っているカウンタドライブギヤ62cとを含む。カウンタシャフト62bには、カウンタドリブンギヤ62aが一体回転するように取り付けられている。カウンタシャフト62bは入力軸3および出力軸7と平行に配置されている。カウンタドライブギヤ62cは、カウンタシャフト62bに対して相対回転可能に構成されている。
The
また、カウンタシャフト62bとカウンタドライブギヤ62cとを選択的に一体回転させる噛合式の係合装置(以下、ドグクラッチという)Sc1が設けられている。ドグクラッチSc1は、噛合式の一対の係合要素64a,64bと、軸線方向に移動可能なスリーブ64cとを備える。第1係合要素64aは、カウンタシャフト62bにスプライン嵌合されたハブである。第1係合要素64aとカウンタシャフト62bとは一体回転する。第2係合要素64bは、カウンタドライブギヤ62cと一体回転するように連結されている。すなわち、第2係合要素64bはカウンタシャフト62bに対して相対回転する。スリーブ64cの内周面に形成されたスプライン歯が、各係合要素64a,64bの外周面に形成されたスプライン歯と噛み合うことによって、ドグクラッチSc1は係合状態となる。ドグクラッチSc1を係合させることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間がトルク伝達可能に接続される。第2係合要素64bとスリーブ64cとの噛み合いが解除されることによって、ドグクラッチSc1は解放状態となる。ドグクラッチSc1を解放させることによって、駆動ギヤ61と従動ギヤ63との間はトルク伝達不能に遮断される。また、ドグクラッチSc1は、油圧式であり、油圧アクチュエータによってスリーブ64cが軸線方向に移動する。
Further, a meshing type engaging device (hereinafter referred to as a dog clutch) Sc1 that selectively and integrally rotates the
動力伝達装置100は、さらに前後進切替機構4、CVT5およびギヤ列6の制御を行う変速比制御部101と、エンジン1の制御を行うエンジン制御部102とを有する。変速比制御部101とエンジン制御部102とは通信接続されており、各種の情報伝達が可能である。変速比制御部101およびエンジン制御部102は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置にプログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアにより実現してもよいし、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアにより実現してもよいし、ソフトウェア及びハードウェアを併用して実現してもよい。
The
変速比制御部101は選択制御部101aと、CVT制御部101bとを有する。選択制御部101aは、第1クラッチC1、第2クラッチC2およびブレーキB1を係合および解放することにより動力伝達の経路を選択し、または前進・後進の切り替えを行う。具体的には、第1クラッチC1およびブレーキB1を係合状態とするとともに第2クラッチC2を解放状態とすることにより入力軸3の動力はギヤ列6を介して出力軸7に伝達され、CVT5は動力伝達を行わない。この状態をギヤ走行モードと呼ぶ。一方、第2クラッチC2を係合状態として第1クラッチC1およびブレーキB1を解放状態とすることにより、入力軸3の動力はCVT5を介して出力軸7に伝達され、ギヤ列6には動力伝達を行わない。この状態をベルト走行モードと呼ぶ。また、ニュートラル惰行時は、第1クラッチC1、第2クラッチC2およびブレーキB1がそれぞれ解放状態となる。
The gear ratio control unit 101 has a selection control unit 101a and a CVT control unit 101b. The selection control unit 101a selects a power transmission path by engaging and disengaging the first clutch C1, the second clutch C2, and the brake B1, or switches between forward and reverse. Specifically, by disengaging the first clutch C1 and the brake B1 and disengaging the second clutch C2, the power of the
CVT制御部101bはプライマリ圧シリンダ51cおよびセカンダリ圧シリンダ52cの油圧操作により各プーリ51,52のV溝幅を変化させ、CVT5の変速比γを連続的に変化させる。なお、図1では煩雑とならないように、変速比制御部101とその制御対象との間の接続線を省略している。
The CVT control unit 101b changes the V-groove width of each of the
エンジン制御部102は図示しないアクセルペダルの踏み込み量に応じてスロットル開度、燃料噴射量および点火タイミングを操作してエンジン1の出力を制御する部分である。エンジン制御部102は、さらに入力軸3に加わるトルクを判断するトルク判断部102aと、入力軸3に加わるトルクを抑制させるトルク抑制部102bとを有する。
The
トルク判断部102aは、燃料噴射量やエンジン回転数Neなどからその時点でエンジン1が出力するトルクを判断する。トルク抑制部102bは選択制御部101aから供給される走行モードに基づいてトルクを抑制する。トルクの抑制は例えば、スロットル開度、燃料噴射量および点火タイミングの操作によって行われる。
The
次に、このように構成される動力伝達装置100において行われる制御手順について図2を参照しながら説明する。この制御手順は主にトルク判断部102aにおいて実行される。
Next, the control procedure performed in the
まずステップS1において、その時点における走行状態の判定を行う。走行状態の判定は選択制御部101aから供給される情報に基づいて行われる。その時点の走行状態がギア走行モードであるときにはステップS2へ移り、ベルト走行モードであるときにはステップS3へ移る。 First, in step S1, the traveling state at that time is determined. The determination of the traveling state is performed based on the information supplied from the selection control unit 101a. When the traveling state at that time is in the gear traveling mode, the process proceeds to step S2, and when the traveling state is in the belt traveling mode, the process proceeds to step S3.
ステップS2においては、ギア走行モードに応じたトルクダウン制御実行判定を行う。すなわち、トルク判断部102aで算出されたトルクとギヤ列6を保護するための第1閾値とを比較し、算出されたトルクの方が第1閾値よりも大きければステップS4へ移り、算出されたトルクが第1閾値以下であればステップS5へ移る。ギヤ列6は主にギア類から構成される簡単な構成であることから機械的強度も高く、第1閾値は比較的大きい値に設定されている。
In step S2, the torque down control execution determination is performed according to the gear traveling mode. That is, the torque calculated by the
ステップS4においては、トルクダウン要求量を第1閾値に対応したmap1と設定し、所定のトルク抑制を行う。 In step S4, the torque down request amount is set to map1 corresponding to the first threshold value, and a predetermined torque suppression is performed.
また、ステップS5においては、トルク抑制を行う必要はないためにトルクダウン要求量を無効値とする。 Further, in step S5, since it is not necessary to suppress the torque, the torque down request amount is set as an invalid value.
一方、ステップS3においては、ベルト走行モードに応じたトルクダウン制御実行判定を行う。すなわち、トルク判断部102aで算出されたトルクとCVT5を保護するための第2閾値とを比較し、算出されたトルクの方が第2閾値よりも大きければステップS6へ移り、算出されたトルクが第2閾値以下であればステップS5へ移る。CVT5はベルトや油圧機器類から構成される複雑な構成であることから機械的強度はやや低く、第2閾値は比較的小さい値に設定されており、第1閾値>第2閾値となっている。これらの第1閾値および第2閾値がトルクの抑制量に相当することになる。
On the other hand, in step S3, the torque down control execution determination is performed according to the belt traveling mode. That is, the torque calculated by the
ステップS6においては、トルクダウン要求量を第2閾値に対応したmap2と設定し、所定のトルク抑制を行う。ステップS4,S5,S6の後、図2に示す今回の制御を終了し、所定の微小時間後に再実行される。 In step S6, the torque down request amount is set to map2 corresponding to the second threshold value, and a predetermined torque suppression is performed. After steps S4, S5, and S6, the current control shown in FIG. 2 is terminated, and the control is re-executed after a predetermined minute time.
このように構成される動力伝達装置100においては、ギア走行モードとベルト走行モードとでトルクダウン制御を別々に設定することによりトルク抑制量が変わり、ギア列6とCVT5とを個別適切に保護することができる。すなわち、ギア走行モードでは比較的大きい第1閾値に基づき過剰なトルク抑制を防止し、特にローギアでの走行駆動力を確保することができる。また、ベルト走行モードでは比較的小さい第2閾値に基づき適正なトルク抑制がなされて、CVT5の各部品例えばベルト53を保護することができる。
In the
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。 The present invention is not limited to the above-described embodiment, and it is needless to say that the present invention can be freely changed without departing from the gist of the present invention.
1 エンジン
3 入力軸
4 前後進切替機構
5 ベルト式無段変速機
6 ギヤ列
7 出力軸
100 動力伝達装置
101 変速比制御部
101a 選択制御部
101b CVT制御部
102 エンジン制御部
102a トルク判断部
102b トルク抑制部
B1 ブレーキ
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
1
Claims (1)
歯車の噛み合いにより動力伝達を行う歯車伝達機構と、
ベルトが巻き掛けられたプライマリプーリおよびセカンダリプーリのプーリ溝幅を変化させることによって速度比を無段階に変化させるベルト式無段変速機と、
前記歯車伝達機構または前記ベルト式無段変速機の一方を選択して前記入力軸の動力を前記出力軸に伝達させる選択制御部と、
前記入力軸に加わるトルクを抑制させるトルク抑制部と、
を有し、
前記トルク抑制部は、
前記歯車伝達機構により前記出力軸に動力伝達を行う場合には、前記入力軸に加わるトルクが第1閾値よりも大きいと判定されると、前記入力軸に加わるトルクを前記第1閾値に相当する抑制量に抑制させ、
前記ベルト式無段変速機により前記出力軸に動力伝達を行う場合には、前記入力軸に加わるトルクが前記第1閾値よりも小さな第2閾値よりも大きいと判定されると、前記入力軸に加わるトルクを前記第2閾値に相当する抑制量に抑制させることを特徴とする動力伝達装置。 In a power transmission device that transmits the power of the input shaft to the output shaft
A gear transmission mechanism that transmits power by meshing gears,
A belt-type continuously variable transmission that changes the speed ratio steplessly by changing the pulley groove width of the primary pulley and secondary pulley around which the belt is wound.
A selection control unit that selects either the gear transmission mechanism or the belt-type continuously variable transmission to transmit the power of the input shaft to the output shaft.
A torque suppressing unit that suppresses the torque applied to the input shaft,
Have,
The torque suppression unit is
When power is transmitted to the output shaft by the gear transmission mechanism, if it is determined that the torque applied to the input shaft is larger than the first threshold value, the torque applied to the input shaft corresponds to the first threshold value. Suppress to the amount of suppression,
When power is transmitted to the output shaft by the belt type stepless transmission, if it is determined that the torque applied to the input shaft is larger than the second threshold value smaller than the first threshold value, the input shaft is subjected to power transmission. A power transmission device characterized in that the applied torque is suppressed to an suppression amount corresponding to the second threshold value .
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