JP6935919B2 - 現金自動預払機、端末装置、制御方法、制御プログラム - Google Patents
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特許文献1に示される自動取引機では、手元カメラにより、カード挿入排出口、紙幣挿入口、発券口、紙幣排出口、硬貨排出口、および硬貨排出受けの全てを上方から撮影し、これによりカード、入金紙幣、釣銭、切符に関する種々の不正行為を抑制するとの構成が示されている。
このような現金自動預払機は、現金自動預払機に関する故障や不正によるトラブルをより精度高く未然に防ぐことが求められている。
図1に示すように端末装置の一例である現金自動預払機100は撮影装置19を備える。撮影装置19はカードが挿入されるカード挿入口15と、紙幣が投入される紙幣投入口18とが画角R内に含まれる範囲を撮影する。
撮影装置19で撮影された画像データは、監視装置21に供給される。
この監視装置21では、撮影装置19で撮影した画像データに基づき、紙幣投入口18内部に投入される投入物M2が受け入れ可能な紙幣であるか否かを監視することができる。具体的には、この監視装置21では、投入物M2が受け入れ可能な紙幣ではない異常な物(例えば、折り曲げられた紙幣、破損した紙幣、汚れた紙幣等の異常紙幣の他、硬貨、外国紙幣、偽札、紙屑、クリップ、シール、輪ゴム等の非紙幣)であるか否かを監視することで、受け入れ可能な紙幣を識別することができる。
すなわち、本発明の現金自動預払機によれば、1つの撮影装置19にて撮影した画像に基づき、スキミング等の不正行為とともに、カード挿入口15または紙幣投入口18の内部に投入される投入物M1,M2の異常を共に監視することができるので、低コストで多様な異常監視を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る現金自動預払機100について、図2〜図6を参照して説明する。
端末装置の一例である現金自動預払機100は、現金の入金および出金処理を行う本体部10と、本体部10の前面側に設けられて現金の預け払いを操作可能な操作部11と、を有している。
第2パネル13は第1パネル12の上側に位置して、現金自動預払機であることを示すともに、利用可能なカード情報等を示す表示ディスプレイである。
紙幣投入口18は紙幣の投入および払出しを行う紙幣口であって、図示しないシャッタが開となったときに、利用者により、紙幣の出し入れがなされる。
図2において、カード挿入口15に挿入される投入物を符号M1で示し,紙幣投入口18に投入される投入物を符号M2で示す。
このカメラ19は、カード挿入口15および紙幣投入口18の斜め上方位置に配置されるものであって、カード挿入口15と紙幣投入口18とが画角R内に含まれる範囲を撮影するように位置設定されている。
人感センサ20は、操作部11の正面に利用者がいるか否かを検知するための検知器である。
この図が示すように画像処理装置22はCPU(Central Processing Unit)23、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)25、SSD(Solid State Drive)26などを有する。
図4に示される監視装置21では、画像取込部30、基準画像記憶部31、画像データ判定部32、異常結果出力部33、制御中止部34、対策指示部35等を有している。
基準画像記憶部31は、カード挿入口15に挿入される正規カードの基準画像データ、および紙幣投入口18内部に投入される正規紙幣の画像データを基準画像データとして複数記憶する。
すなわち、画像データ判定部32では、カメラ19からの画像データと基準画像データとを比較することで、カード挿入口15に投入される投入物M1が受け入れ可能なカードであるか否かを監視する。具体的には、該画像データ判定部32では、投入物M1が受け入れ可能なカードではない異常な物(例えば、汚れ・破損があるカード、偽カード、カードの類似物等)であるか否かを監視することで、受け入れ可能なカードを識別する。または画像データ判定部32はカード挿入口15の形状が所定の形状とは異なるかを判定して、スキミング装置が取り付けられていることを識別する。
制御中止部34は、異常結果出力部33から出力された異常検出信号に基づき、カード挿入口15または紙幣投入口18での受け入れを中止する処理を行う。
対策指示部35は、制御中止部34での受け入れ処理中止の後で、各種の対策を行う。例えば、この対策指示部35では、投入物M1,M2の受け入れができない旨の画像または文字のメッセージを第1パネル12に表示させる処理、図示しないスピーカーから音声メッセージを出力させる処理を行う。
また、該対策指示部35では、事後で解析できるよう、現金自動預払機100の動作状況、取引状況などのログを残す処理を行うとともに、現金自動預払機100や天井の監視カメラ画像に、アラーム内容の情報、取引状況などを紐づけて記録する。
このとき、該対策指示部35では、カメラ画像を高精細モードにする、具体的には、静止画録画を動画モードにする、フレームレート、解像度、画質などをアップさせるモードに変更するなどの付加的な処理を行うと良い。
監視装置21は、操作部11での入金操作が開始されたか否かを判断し、YESの場合に次のステップS2に進む。
監視装置21の画像取込部30は、カード挿入口15および紙幣投入口18で生じる異常監視のためにカメラ19で撮影した画像データの取り込みを開始する。
画像データ判定部32は、ステップS1で取り込んだカメラ19の画像データを、基準画像記憶部31に記憶される、カード挿入口15の基準画像、カード挿入口15に挿入される正規カードの基準画像データ、および紙幣投入口18内部に投入される正規紙幣の画像データを、対応する基準画像データと比較する。
画像データ判定部32は、ステップS2での比較結果に基づき、カメラ19の画像データが基準画像記憶部31に記憶される基準画像データに一致したか否かを判断し、一致した場合に正常と判断して、先のステップS1に戻り、不一致である場合に異常と判断して次のステップS4に進む。
具体的には、画像データ判定部32は、ステップS3にて、カメラ19からの画像データと基準画像データとを比較することで、カード挿入口15に投入される投入物M1が受け入れ可能なカードであるか否かを監視する。具体的には、該ステップS3にて、カード挿入口15が異常な形状であるかを監視する。また該ステップS3にて、投入物M1が受け入れ可能なカードではない異常な物(例えば、汚れ・破損があるカード、偽カード、カードの類似物等)であるか否かを監視することで、受け入れ可能なカードを識別する。
ステップS3にて、異常結果出力部33は、カード挿入口15または紙幣投入口18で異常な投入物M1,M2が投入されたことが識別された場合に、異常検出信号を出力する。
制御中止部34は、ステップS4で出力された異常検出信号に基づき、カード挿入口15または紙幣投入口18での受け入れを中止する処理を行う。
対策指示部35は、カード挿入口15または紙幣投入口18での受け入れを中止した後、利用者に対して投入物M1,M2の受け入れができない旨のメッセージ出力等を行い、本フローチャートを終了する。
すなわち、本実施形態に示す現金自動預払機100によれば、1つのカメラ19にて撮影した画像に基づき、スキミング等の不正行為とともに、カード挿入口15または紙幣投入口18の内部に投入される投入物M1,M2の異常を共に監視することができるので、低コストで多様な異常監視を行うことが可能となる。そして現金自動預払機に関する故障や不正によるトラブルをより精度高く未然に防ぐことができる。
なお、上記実施形態では、カード挿入口15と紙幣投入口18とを共に撮影する撮影装置としてカメラ19を利用したが、カメラ19とは異なる専用の1台の撮影装置により、カード挿入口15および紙幣投入口18の内部に投入される投入物M1,M2の異常を共に監視しても良い。
また、上記実施形態では、撮影装置により、紙幣の入金と出金がなされる紙幣投入口18を監視したが、これに限定されず、カード挿入口15とともに、入金専用の紙幣投入口18を監視しても良い。
また、上記実施形態では、カメラ19からの画像データと基準画像データとを比較することで、カード挿入口15、カード挿入口15に投入される投入物m1、紙幣投入口18の内部に投入される投入物M2の異常を監視したが、このとき、検知した異常物の画像データも、基準画像データとして基準画像記憶部31に記憶するようにしても良い。そして、このような基準画像データの蓄積により、監視装置21での監視機能を高めるようにしても良い。
前記撮影装置から取得した画像に基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物の異常を監視する監視装置と、を備えることを特徴とする現金自動預払機。
前記監視装置は、前記撮影装置から取得した画像を、前記基準画像記憶部に予め記憶した複数の基準画像データと比較することにより、前記カード挿入口または前記紙幣投入口に異常な投入物があるか、または前記紙幣投入口に異常な状態で紙幣が投入されたか否かを検知する付記1から付記5の何れか一項に記載の現金自動預払機。
前記撮影装置から取得した画像に基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物の異常を監視する監視装置と、を備えることを特徴とする端末装置。
前記撮影装置から取得した画像に基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物の異常を監視することを特徴とする制御方法。
前記撮影装置から取得した画像に基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物の異常を監視する監視手段、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
21 監視装置
15 カード挿入口
18 紙幣投入口
19 カメラ(撮影装置)
100 現金自動預払機
M1 投入物
M2 投入物
Claims (7)
- カード挿入口と紙幣投入口とが画角内に含まれた範囲を撮影する撮影装置と、
前記撮影装置から取得した画像と、過去に機械学習処理して得られた、前記画像と異常を示すか否かの関係を示す学習モデルの情報とに基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能かを識別する処理であって、前記カード挿入口に投入される投入物が受け入れ可能なカードであるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能なカードであるかを識別する処理を行い、前記紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理を行う監視装置と、
を備えることを特徴とする現金自動預払機。 - 前記監視装置は、前記投入物が受け入れ可能でない場合に、前記投入物の受け入れ中止を行う
請求項1に記載の現金自動預払機。 - 前記監視装置は、前記投入物が受け入れ可能な場合に、前記撮影装置の撮影する画像が高精細になるよう制御する
請求項1または請求項2に記載の現金自動預払機。 - 前記異常が発生したことを出力する出力部をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の現金自動預払機。
- カード挿入口と紙幣投入口とが画角内に含まれた範囲を撮影する撮影装置と、
前記撮影装置から取得した画像と、過去に機械学習処理して得られた、前記画像と異常を示すか否かの関係を示す学習モデルの情報とに基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能かを識別する処理であって、前記カード挿入口に投入される投入物が受け入れ可能なカードであるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能なカードであるかを識別する処理を行い、前記紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理を行う監視装置と、
を備えることを特徴とする端末装置。 - カード挿入口と紙幣投入口とが画角内に含まれた範囲を撮影する撮影装置を備えた現金自動預払機が、
前記撮影装置から取得した画像と、過去に機械学習処理して得られた、前記画像と異常を示すか否かの関係を示す学習モデルの情報とに基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能かを識別する処理であって、前記カード挿入口に投入される投入物が受け入れ可能なカードであるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能なカードであるかを識別する処理を行い、前記紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理を行う
ことを特徴とする制御方法。 - カード挿入口と紙幣投入口とが画角内に含まれた範囲を撮影する撮影装置を備えた現金自動預払機のコンピュータを、
前記撮影装置から取得した画像と、過去に機械学習処理して得られた、前記画像と異常を示すか否かの関係を示す学習モデルの情報とに基づいて、前記カード挿入口または紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能かを識別する処理であって、前記カード挿入口に投入される投入物が受け入れ可能なカードであるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能なカードであるかを識別する処理を行い、前記紙幣投入口に投入される投入物が受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理においては前記投入物が異常な物であるかを監視して受け入れ可能な紙幣であるかを識別する処理を行う監視手段、
として機能させることを特徴とする制御プログラム。
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