JP6935349B2 - モータ駆動装置 - Google Patents
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Description
この電力変換器を介して前記電動機に駆動電圧を印加するため、制御指令を与える電圧制御部と、
前記電動機に通電される少なくとも一相の電流を検出する電流検出部と、
前記電流のゼロクロス位相を検出する電流ゼロクロス検出部と、
前記電動機の誘起電圧に基づいた位置信号を出力する位置信号出力部と、
前記電流検出部、前記電流ゼロクロス検出部及び前記位置信号出力部からの信号が入力され、前記駆動電圧の位相を調整した結果を前記電圧制御部に与える位相制御部とを備え、
前記位相制御部は、前記誘起電圧のゼロクロス位相に相当する位置と、前記電流のゼロクロス位相とが一致するよう、前記駆動電圧の位相を調整する第1位相調整部と、
前記電流の値が小さくなるよう前記駆動電圧の位相を調整する第2位相調整部と、
前記電動機の駆動状態を示す、前記駆動電圧、前記電流及び回転速度のうち少なくとも1つの情報に基づいて、前記第1位相調整部と前記第2位相調整部との何れか一方を選択して用いるように切り替える選択制御部とを有する。
以下、第1実施形態について、図1から図6を参照しながら説明する。図1は、モータ駆動装置の構成を要部に付いて示す機能ブロック図である。電力変換装置1は、6個のスイッチング素子,例えばIGBT2を3相ブリッジ接続することで、所謂インバータ回路を構成している。IGBT2のコレクタ、エミッタ間にはフリーホイールダイオード3が接続されている。
尚、図3,図4に示す処理は、それぞれ特許文献1,2において行われている処理と基本的に同じものである。
以下、第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分について説明する。図7に示すように、第2実施形態のモータ駆動装置は、第1実施形態の電流検出部5,第2位相調整部9に替わる相電流検出部21,第2位相調整部22を備えている。相電流検出部21は、例えば3シャント方式により電動機4の各相電流を個別に検出する。
遅延回路24a →W相電流ピーク値
遅延回路24b →U相電流ピーク値
遅延回路24c →V相電流ピーク値
が得られる。これにより、簡素な構成や処理で電流ピーク値を検出できる。
第3実施形態は、選択制御部10における第1,第2位相調整部8,9を選択する手法の変形である。選択制御部10は、駆動電圧に相当するPWMデューティに替えて電流を比較対象とする。図10に示すように、第2位相調整部9で取得される電流のピーク値を利用し、第2位相調整部9が判定で使用する閾値Xに対して、より大きな値の閾値Yを設定する。電流ピーク値の差分が閾値Yを超える場合は第2位相調整部9を選択する。±X未満の範囲は不感帯となる。
第4実施形態は、位相制御部7における処理の変形例である。第1及び第2位相調整部8及び9において、累積の位相調整量をθ,制御ステップ毎の進角,遅角量をδとした際に、
進角の場合→θ=θ+δ
遅角の場合→θ=θ−δ
として処理する。調整量θは、モータ制御を停止した際にθ=0と初期化するのみで、第1位相調整部8,第2位相調整部9の選択が切り替わっても、その時点の累積値を保持する。
ヒステリシス幅の設定は、個別の設計に応じて適宜変更すれば良い。また、必ずしも切替えの判定を行う際にヒステリシス特性を付与する必要は無い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
Claims (9)
- 直流電力を任意の電圧及び周波数の3相交流電力に変換して電動機に供給する電力変換器と、
この電力変換器を介して前記電動機に駆動電圧を印加するため、制御指令を与える電圧制御部と、
前記電動機に通電される少なくとも一相の電流を検出する電流検出部と、
前記電流のゼロクロス位相を検出する電流ゼロクロス検出部と、
前記電動機の誘起電圧に基づいた位置信号を出力する位置信号出力部と、
前記電流検出部、前記電流ゼロクロス検出部及び前記位置信号出力部からの信号が入力され、前記駆動電圧の位相を調整した結果を前記電圧制御部に与える位相制御部とを備え、
前記位相制御部は、前記誘起電圧のゼロクロス位相に相当する位置と、前記電流のゼロクロス位相とが一致するよう、前記駆動電圧の位相を調整する第1位相調整部と、
前記電流の値が小さくなるよう前記駆動電圧の位相を調整する第2位相調整部と、
前記電動機の駆動状態を示す、前記駆動電圧、前記電流及び回転速度のうち少なくとも1つの情報に基づいて、前記第1位相調整部と前記第2位相調整部との何れか一方を選択して用いるように切り替える選択制御部とを有するモータ駆動装置。 - 前記第2位相調整部は、前記電流検出部で検出された電流について交流の1周期毎のピーク値を取得し、これを1周期分又は複数周期に亘り積算したものを、過去に得られた前記ピーク値と比較して電流値の大小を判定する請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記電流検出部は、少なくとも2相の電流を検出し、
前記第2位相調整部は、2相の電流値が等しくなるタイミングで、残りの1相の電流値をピーク値として取得する請求項2記載のモータ駆動装置。 - 前記第2位相調整部は、前記電流検出部で検出された電流について、交流の1周期分又は複数周期に亘り正又は負の半周期の電流値を積分し、過去に得られた前記積分値と比較して電流値の大小を判定する請求項1記載のモータ駆動装置。
- 前記選択制御部は、前記第2位相調整部における電流値の大小判定機能を流用し、前記第2位相調整部が用いる比較用の設定とは異なる閾値を設定し、前記電流値の今回値と前回値との差分が前記閾値を超えると前記第1位相調整部を選択し、前記差分が前記閾値を下回ると前記第2位相調整部を選択する請求項2から4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
- 前記選択制御部は、前記駆動電圧の大きさを予め決定したヒステリシス幅を有する設定値と比較する電圧振幅比較部を備え、前記設定値を下回る場合は前記第1位相調整部を選択し、前記設定値を上回る場合は前記第2位相調整部を選択する請求項1から4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
- 前記選択制御部は、前記駆動電圧について過去の情報を保持しており、前記駆動電圧の大きさを前回値にヒステリシス幅を付与したものと比較する電圧変化比較部を備え、一定以上の変化が生じていると判断すると前記第1位相調整部を選択し、前記一定以上の変化が生じていないと判断すると前記第2位相調整部を選択する請求項1から6の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
- 前記選択制御部は、前記電圧振幅比較部と、前記電圧変化比較部とを備え、
先に前記電圧振幅比較部での比較を行い、前記設定値を上回る際には前記電圧変化比較部での比較を行う請求項6を引用する請求項7記載のモータ駆動装置。 - 前記位相制御部は、前記第1、第2位相調整部を切り替える際に、切り替え直前の位相調整量を保持し、切り替え後は前記保持された位相調整量から調整を継続する請求項1から8の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
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