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JP6931420B2 - 手術ロボットシステム - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器の技術分野に関し、さらに具体的には、手術ロボットシステムに関する。
手術ロボット支援手術の共通のシナリオにおいて、外科医は患者から遠隔に配置されたロボットのマスタエンドを操作して、マスタ・スレーブ制御方式において、手術部位周囲にあるロボットのスレーブエンドの手術器具の動きを制御する。マスタエンドは、手術部位に対して手術器具の位置及び配向を制御できる一連の同種ロボットアーム、一連の異種ロボットアーム、並列ロボットアーム、外骨格グローブなどであってもよいが、これらに限らない。
概して、スレーブエンドには、手術器具を保持できる多数のロボットアームと内視鏡とが配備されている。これらの場合、手術器具と患者の組織との相互作用の結果を外科医が正確に知覚できるようにすることが非常に重要である。言い換えると、これら手術器具の端末に生体組織によって加えられた力でもある手術器具により加えられた力の知覚可能なインジケーションを得ることが外科医には必要となる。
既存の手術ロボットシステムのうち、ダ・ヴィンチ・システムが世界でも最も傑出したものの1つとして認められている。しかしながら、中国及び外国の両方におけるこのようなシステムの手術器具は、ダ・ヴィンチ・システムを含め、未だ多数の不備に悩まされ、その中の主要なものは以下の通りである。
1.既存の手術ロボットには、力フィードバック機構を持たないものもあり、その手術器具が外科的処置中の操作環境及び状況のフィードバックを行うことができないままになっている。それ故、外科医は、どの手術器具からも、視野外で起こったいかなる干渉又は特定の身体部位との接触をも知覚することができない。このことは、外科医の使用感覚と処置の成果に著しい影響をもたらし、又、ひいては外科的処置を失敗にさえ導く。
2.力フィードバックシステム付きの既存の手術ロボットもいくつか存在するが、このようなシステムは高度の計算上及び構造上の複雑性を伴い、一般的に追加の構成要素の採用、又は手術器具に作用する力の算出のための伝達機構の測定が導入された間接的な形で動作する。このことは、手術器具の質量及び構造的複雑性の顕著な増加をもたらす。このような間接的な力フィードバックシステムの一例として、国際公開第2005/067804号に開示された手術器具を送達するためのトロカール装置がある。この装置は、トロカールの内壁に設けられた環状の力変換器と、力変換器の中央オリフィス内に挿通されたカニューレと、カニューレを貫通し、トロカールの遠位端から外側へ突出できて、対象手術部位との相互作用状態となる手術器具とを備えている。トロカールとカニューレとの間に配置されている力変換器は、対象部位にある手術器具によって加えられた力を間接的に測定することが意図されている。その用途の一実施形態では、力フィードバックの測定を容易化するために、他の環状の力変換器が、手術器具の近位端がロボットアームに接続された場所に設けられている。この装置は全体的に構造が複雑で、複雑な力フィードバックアルゴリズムを必要とする。
本発明のいくつかの実施形態は、構造的複雑性、計算的複雑性、及び低精度といった手術器具の端末の接触力を測定するための従来のメカニズムの問題点の少なくとも1つを、手術ロボットシステムを提供することにより克服することを目的とする。
この目的のために、本発明のいくつかの実施形態は手術ロボットシステムを開示し、手術ロボットシステムは、スレーブユニットと、演算器とを備え、前記スレーブユニットは、ロボットアームと、手術器具と、カニューレと、感知素子とを備え、前記ロボットアームは、前記手術器具を駆動して遠隔運動中心の周りを旋回させるよう構成され、前記カニューレは、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレの軸は前記遠隔運動中心を通って延び、前記手術器具は、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレを通って遠位方向に延び、前記感知素子は前記カニューレ上に設けられ、前記カニューレの軸方向の変形を感知するよう構成され、前記演算器は、トルクバランスの原理に従って、前記手術器具の端末に作用する半径方向の力を、前記感知素子により感知され決定された前記カニューレに作用する力に基づいて決定するように構成されている。
選択的に、前記カニューレの内壁に突起部が設けられ、前記突起部は、前記手術器具と接触する際に点接触を生じることができるように構成され、前記カニューレは、前記突起部及び感知素子が両方とも前記ロボットアームの端末から遠く離れた基準点の一方側に設けられた状態で、前記遠隔運動中心に配置されている前記基準点を有し、前記演算器は、前記感知素子により感知及び決定された前記点接触の位置にある前記カニューレに作用する力に基づき、前記手術器具の端末に作用する前記半径方向の力を決定するように構成されている。
選択的に、前記カニューレの内壁に1つの突起部が設けられ、又は前記カニューレの内壁に複数の突起部が設けられて左右対称に分配されている。
選択的に、前記感知素子は、前記突起部よりも前記ロボットアームの端末の近くに配置されている。
選択的に、複数の感知素子が前記カニューレの内面及び/又は外面に左右対称に分配されている。
選択的に、前記カニューレは、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続されるよう構成されているマウントを備えている。
選択的に、前記カニューレは、前記手術器具と同軸又は隙間嵌めされるよう構成されている。
選択的に、前記手術器具は、パワーモジュールと、器具軸と、第1特徴点と、第2特徴点と、第3特徴点とを備え、前記パワーモジュールは、前記器具軸の近位端に接続され、前記器具軸は前記カニューレと接触する際に点接触を生じることができるように構成され、前記第1特徴点は前記器具軸が前記パワーモジュールに接続している位置に画定され、前記第2特徴点は前記カニューレの端末と対応する前記器具軸の位置に画定され、前記第3特徴点は前記手術器具の端末に画定され、前記第3特徴点に作用する前記半径方向の力は前記第2特徴点に作用する力、前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の距離、及び前記第1特徴点と前記第3特徴点との間の距離に基づいて、前記演算器により決定可能である。
選択的に、前記手術器具は、パワーモジュールと、器具軸と、第1特徴点と、第2特徴点と、第3特徴点とを備え、前記パワーモジュールは、前記器具軸の近位端に接続され、前記器具軸は前記突起部と接触する際に点接触を生じることができるように構成され、前記第1特徴点は前記器具軸が前記パワーモジュールに接続している位置に画定され、前記第2特徴点は前記突起部が前記器具軸と接触可能な位置に画定され、前記第3特徴点は前記手術器具の端末に画定され、前記第3特徴点に作用する前記半径方向の力は、前記第2特徴点に作用する力、前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の距離、及び前記第1特徴点と前記第3特徴点との間の距離に基づいて、前記演算器により決定可能である。
選択的に、前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離は、前記手術ロボットシステムの初期化中に決定された前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離の初期値と、前記手術ロボットシステムの前記初期化中に決定された前記手術器具の初期位置からの前記カニューレの軸に沿った前記手術器具の変位とに基づいて得られる。
選択的に、前記手術器具は、パワーモジュールと、前記パワーモジュールから前記手術器具の端末へ出力される力を伝達するように構成されている伝達機構とを備え、前記パワーモジュールは前記手術器具を駆動して軸方向に動かすように構成されている軸方向駆動モータを備え、前記演算器は、前記軸方向駆動モータから出力される力及び前記伝達機構の減速比に基づいて、前記手術器具の端末に作用する軸力を決定するように構成されている。
選択的に、前記軸方向駆動モータから前記出力される力は、前記軸方向駆動モータを通って流れる電流から演算可能又は前記軸方向駆動モータの出力軸に設けられたセンサによって測定可能である。
選択的に、前記手術器具と前記カニューレとの間の摩擦を減少させるために前記手術器具の外面にコーティングが設けられている。
選択的に、前記手術器具の端末に作用する前記半径方向の力の知覚を可能とするよう構成されている力インジケータを備えているマスタユニットをさらに備えている。
選択的に、前記力インジケータは、前記演算器に通信可能に接続されているモータを備えているマスタマニピュレータである、又は前記力インジケータは画像化システムである。
要約すると、本発明の実施形態のいくつかは、スレーブユニットと、演算器とを備えている手術ロボットシステムを提供する。スレーブユニットは、ロボットアームと、手術器具と、カニューレと、感知素子とを備えている。感知素子はカニューレ上に設けられ、カニューレの軸方向の変形を感知するよう構成され、演算器は、接触力によって手術器具の端末に作用する半径方向の力だけでなく、感知された軸方向の変形からカニューレにかかる接触力を決定するように構成されている。他の実施形態では、カニューレの内壁に、手術器具と点接触できるよう構成されている突起部が設けられ、演算器は、感知素子により感知された軸方向の変形に従ってカニューレにかかる点接触力に基づき手術器具の端末に作用する半径方向の力を決定するように構成されている。外力が手術器具の端末に作用すると、手術器具が変形し、カニューレと接触する。これに応じて、カニューレは、手術器具の接触部に支持力を加える。支持力のモーメントが、手術器具の端末に作用する外力の半径方向(すなわち、前述の半径方向の力)のそれと釣り合う。そのため、手術器具の端末の構造におけるばらつきから生じ得る測定エラーを回避しつつ、カニューレと手術器具との間の接触力を測定することで、手術器具の端末への半径方向の力が正確かつ独自に決定できる。特に、カニューレは、手術器具と点接触できる突起部を備えているため、手術器具の端末に作用する半径方向の力は、突起部と手術器具との間の接触力を測定することによりさらにより高い精度で決定できる。
モータ出力を使用して手術器具の端末に作用する力を算出する従来の解決策に比べ、本発明の手術ロボットシステムは、よりシンプルな力伝達経路とより高い半径方向の力の測定精度の両方において有利である。さらに、手術器具の端末に作用する半径方向の力は、追加のコンポーネントを必要とせずにさらに簡単な方法で取得でき、手術器具の構造的複雑性のさらなる低減を提供し、その組み立てを容易にする。さらに、手術器具には軽微な変更が必要なため、既存の様々な手術器具は、本発明により提案されている手術ロボットシステムに適切に使用できる。
本発明の実施形態に係る手術ロボットシステムの構造模式図である。 本発明の実施形態に係る手術器具の構造模式図である。 本発明の実施形態に従ってカニューレを通して挿通された手術器具の端末にある人間の組織によって加えられた力を模式的に示す。 本発明の実施形態に係るカニューレの横断面図である。 本発明の他の実施形態に係るカニューレの横断面図である。 本発明のさらに他の実施形態に係るカニューレの横断面図である。 本発明の実施形態に従って手術器具に作用する力を模式的に示す。 本発明の実施形態に係るカニューレの構造模式図である。 本発明の他の実施形態に係るカニューレの構造模式図である。 これら図面中、1はペイシェントカートを示し、2はロボットアームを示し、3は手術器具を示し、301はパワーモジュールを示し、302は器具軸を示し、303は端末エフェクタを示し、4は内視鏡を示し、5はステレオ撮像システムを示し、6はマスタマニピュレータを示し、7はアームレストを示し、8は患者を示し、10は演算器を示し、9はカニューレを示し、901はマウントを示し、902は突起部を示し、903は感知素子を示す。
本発明の上記及び他の目的、特性、及び利点は、図1乃至図7と関連して読まれる以下に提案されている手術ロボットシステムの詳細な説明からさらに明らかになるであろう。なお、図面はさらに簡略化され、一定の尺度をもって描かれていなくてもよく、これらの唯一の目的は、開示された実施形態の容易で明快な説明を簡略化することである。本明細書中で使用されている、「後端」、「端末」、又は「遠位端」とは、操作者から遠く、患者からは近い端部を指し、一方、「先頭」、「先端」、又は「近位」とは、操作者から近く、患者からは遠い端部を指す。
図1は、本発明の実施形態に係る手術ロボットシステムの構造模式図である。手術ロボットシステムは、ペイシェントカート1と、ロボットアーム2と、手術器具3と、内視鏡4と、カニューレ9とを備えているスレーブユニットを備えている。スレーブユニット全体の基台として、ペイシェントカート1が全ての機械的機構を支持する。一方、ペイシェントカート1は地面上において可動であり、スレーブユニットを患者8に近付け又は離すことができる。
複数の自由度を持つロボットアーム2は、ペイシェントカート1に搭載されて、手術器具3を駆動して、遠隔運動中心(RCM)の周りを旋回させるよう構成されている。ペイシェントカート1が患者8の近辺に動く際、手術器具3が所定の対象手術部位に到達するようにロボットアーム2が調整されてもよい。すなわち、ペイシェントカート1及びロボットアーム2の両方を調整することで、RCMが手術部位の周囲に位置付けられる。手術器具3は、固定的又は動作自在にロボットアーム2の端末に搭載されている。スレーブユニットのエフェクタとして、手術器具3は、生体内の対象となる病変等を治療するために最終的に手術部位にて患者の身体へと入る。外科的処置の全体において、手術器具3は複数の自由度を持ってRCMの周囲を動き、手術器具3の動作が身体の表面組織に損傷を与えること防ぐため、及び身体内で密閉環境を作り出すため、カニューレ9が手術器具3と上記の表面組織との間に配置される。カニューレ9はロボットアーム2の端末に脱着可能に接続され、RCMを通る軸を画定する。手術器具3の一端は、ロボットアーム2の端末に脱着可能に接続され、他端はカニューレ9に通されて、病変等に近付くように患者の身体内に遠位的に挿入される。このようにして、手術器具3は、カニューレ9内でその軸に沿った動き及び/又はその軸の周りの回転を実現することを可能にもしつつ、RCMの周囲をカニューレ9と同調して動くことができる。
内視鏡4は、手術器具3が取り付けられているものとは異なるロボットアーム2の端末に搭載され、手術環境についての画像情報を収集するように構成されている。画像情報は、病変等の周囲の組織についての情報と、手術器具3の姿勢及び位置についての情報とを含んでもよいが、それらに限らない。ロボットアーム2に搭載されている場合、内視鏡4は、それにより収集された手術環境についての情報のリアルタイム表示を可能にするように、以下に詳述されているマスタユニットと通信可能に接続されてもよい。内視鏡4は、立体視であってもなくてもよく、本発明では限定されない。
図1に示されているように、手術ロボットシステムは、画像化システム5と、マスタマニピュレータ6と、アームレスト7とを備えているマスタユニットをさらに備えている。外科的処置中、内視鏡4からの情報が画像化システム5に表示された状態で、外科医は手術器具3の動きをリアルタイムでモニタリングでき、それに従って、マスタマニピュレータ6を操作することにより手術器具3のその後の動きを制御できる。外科医は、手術コンソールに座って、画像化システム5の補助により、患者の身体内での手術器具の端末の位置と動きを観察してもよい。観察に基づき、外科医は、マスタマニピュレータ6を操作することにより端末のその後の動きを制御でき、このようにして低侵襲手術が可能となる。外科医によるマスタマニピュレータ6の操作の結果として、手術器具3は、外科的処置で必要であれば、縦、横、回転、開、閉等の多次元空間における動きを行ってもよい。アームレスト7は、外科的処置が長時間続く場合により高い快適性を外科医が維持できるように外科医の腕を支持できる。加えて、アームレスト7は、異なる外科医の様々なニーズに合うように昇降可能である。
手術ロボットシステムは、マスタ及びスレーブユニットの両方と、例えば、有線又は無線接続で通信可能に接続された演算器10をさらに備えている。演算器10は、制御則に基づき、センサデータの演算処理及び制御に必要な様々なデータを計算する役割を有する。演算器10は、感知素子903によって伝送されたデータ(例えば、歪み及び応力データ)からカニューレ9に作用する力を決定してもよく、このようにして、手術器具3の端末に作用する力を決定して、それから、手術器具3の端末への力が分かるように、手術器具3の端末への力に関する情報をマスタユニットの力インジケータへと伝送する。力インジケータは、手術器具3の端末への力の大きさ及び方向を表示できる画像化システム5であってもよい。
代替的に、力インジケータは、モータ付きのマスタマニピュレータ6であってもよい。外科医がシステムを操作する間、演算器10は、手術器具3の端末への力に関する情報に基づき、マスタマニピュレータ6のモータを制御してもよく、外科医に作用する力を加えてもよい。明らかに、マスタマニピュレータ6から手術器具3に行われた制御は、手術ロボットシステムのマスタ・スレーブ制御ループの基本を成す。外科的処置の実際の状況をよりよくシミュレート、すなわち、処置中に手術器具3に作用する力をシミュレートするため、手術器具3は、それに作用するいかなる力もマスタマニピュレータ6にフィードバックできること、すなわち、力フィードバック能力のある手術器具3を提供することが望まれている。感知素子903により感知されたデータ(例えば、歪み及び応力データ)からカニューレ9に作用する力が決定されて、それに従いカニューレ9に作用する力から手術器具3の端末に作用する力が決定された後、演算器10はマスタマニピュレータ6のモータにトルク指令を出すことができ、手術器具3の端末に作用する力を操作者が知覚するようにできる。より好適には、マスタマニピュレータ6はバイブレータを備えてもよい。この場合、感知素子903により感知されたデータ(例えば、歪み及び応力データ)から決定される手術器具3の端末への力が予め設定された閾値を超えている場合、演算器10は、マスタマニピュレータ6のバイブレータに振動指令を出すことができ、操作者に手術器具3の端末への過度の力について知らせる。
本実施形態に係る手術ロボットシステムは、手術器具3の端末への半径方向の力、すなわち手術器具3の軸と垂直な方向に沿って加えられる力を測定できる。
図2は、本発明の実施形態に係る手術器具の構造模式図である。図示のように、手術器具3は、パワーモジュール301と、器具軸302と、力伝達機構及び端末エフェクタ303とを備えている。力伝達機構は、例えば、ワイヤー伝達を採用して、器具軸302に収容されて、パワーモジュール301及び端末エフェクタ303の両方に接続されてもよい。パワーモジュール301は、器具軸302の先端(すなわち、操作者により近い端部)に設けられ、一方、端末エフェクタ303は、器具軸302の端末(すなわち操作者からより遠く離れた端部)に設けられている。パワーモジュール301は、力伝達機構により端末エフェクタ303へと伝達される駆動力を提供するよう構成され、このようにして、端末エフェクタ303が多次元回転運動や開/閉動作等を行えるようにできる。端末エフェクタ303は、患者の病変等を、例えば、切ったり、精査したり、つまんだりするような動作を行うように構成されている。本発明は、端末エフェクタ303のいかなる特定のタイプに限定されず、はさみ、プライヤ、プローブ等であり得る。
さらに、検出の容易性を高めるために、手術器具3のために座標系を画定してもよい。この座標系は、図示のように、直交座標系に限らず、代わりに円筒座標系や極座標系等とすることも可能である。例としての図示の直交座標系で、図2及び3に示されているように、座標系はX軸、Y軸、及びZ軸の3つの軸で構成され、Z軸は器具軸302の軸に沿って延び、X軸は器具軸302の軸と垂直であり、Y軸は右手の法則に従って決定される。実際の外科的処置では、手術器具3の端末(すなわち、端末エフェクタ303を備えている端部)は、一般的に3つの軸に沿って、患者の組織に力を加えることで、患者の組織と相互に作用する。それに応じて、ニュートンの運動の第3法則に従って、手術器具3の端末は、3つの軸に沿う作用力と等しい大きさで逆方向の反力を受け、X及びY軸に沿う反力は感知素子903及び演算器10によって得られてもよい。このことは、以下にさらに詳細に説明する。
本実施形態では、パワーモジュール301は器具軸302の近位端に接続されてもよく、器具軸302はカニューレ9内に受け入れられている。好適には、器具軸302はカニューレ9と点接触できるよう構成されてもよい。手術器具の端末における半径方向の力の測定の精度の向上は、カニューレ9と手術器具3との間の点接触力を測定することで得ることができる。
図6は、本発明の実施形態に係るカニューレ(その中の点線で示されている突起部902付)の構造模式図である。図6に示されているように、カニューレ9は、ロボットアーム2の端末に脱着可能に接続されているように構成されているマウント901を備えてもよい。カニューレ9は、カニューレ9の内壁から突出する突起部902も有してもよい。感知素子903がカニューレ9に備え付けられてもよい。加えて、カニューレ9はさらに、RCMに位置する基準点(不図示、マウント901に対し位置固定されている)を有してもよい。突起部902及び感知素子903は、マウント901からより遠く離れた基準点の側(すなわち、ロボットアームの端末からより遠く離れた基準点の側)に設けられてよく、突起部902は、マウント901から、すなわちロボットアームの端末から、感知素子903よりもさらに遠くに位置してもよい。
組み立て中、突起部902が器具軸302と点接触できるよう構成されている状態で、器具軸302はカニューレ9を通って挿入されてもよい。好適には、器具軸302はカニューレ9と同軸で隙間嵌めされるように構成されている。感知素子903は、カニューレ9の内面又は外面のいずれかに備え付けられてもよい。さらに、マウント901から離れたカニューレ9の端部(すなわち、基準点に対して突起部902と同じ側の端部)は、その機能性を多様化するように、テーパー型にされ、対象物を穿刺できてもよい。
一実施形態では、図4aに示されているように、突起部902が1つのみ環帯の形状で提供されてもよい。他の実施形態では、このような突起部902が複数、例えば4つの突起部902が図4b及び4cに示されているように提供されてもよい。好適には、突起部902は左右対称に分配されてもよい。しかしながら、本発明は、いかなる特定の数の突起部902にも限定されない。
本発明はまた、器具軸302がカニューレ9と点接触できることが確保できさえすれば、突起部902はいかなる特定の形状にも限定されない。ただこの理由のために、器具軸302の円周方向に沿った各突起部902の幅は可能な限り小さく形成されるべきである。図4bに示されているように、一実施形態では、突起部902の湾曲表面と器具軸302の外面との間で点接触が起こってもよい。代わりに、図4cに示されているように、突起部902の平面と環状ロッドの形状の器具軸302の外面との間で点接触が起こってもよい。
さらに、カニューレ9の軸方向の歪みをより精度よく測定できるようにするために、突起部902よりも、感知素子903がマウント901のより近く(すなわち、ロボットアームの端末のより近く)に配置されていることが好ましい。例えば、感知素子903は、(図6に示されているように)、基準点と突起部902との間のカニューレの部分に設けられている。好適には、複数(例えば、3つ又は4つ)の感知素子903が提供されてもよい。より好適には、これら感知素子903は、左右対称に分配されてもよい。本実施形態では、4つの感知素子903が提供されてもよく、2つはX軸に沿って、Y軸に対し互いに対称に設けられ、あとの2つはY軸に沿って、X軸に対し互いに対称に設けられている。感知素子903として使用できる装置例としては、箔歪みゲージ、半導体抵抗歪みゲージ、圧電センサ、半導体圧力センサ等が挙げられるが、それらに限らない。
図3は、本発明の実施形態に従って、カニューレを通して挿入された手術器具の端末での人間の組織によって加えられる反力を模式的に示す。図示のように、器具軸302の端末からその先端までの方向を正(+)Z方向と定義した場合、手術器具3の端末は、+X方向に力F、+Y方向に力F、+Z方向に力Fを受けてもよく、演算器10は、半径方向の力F及びF又はその合力Fxyを決定するように構成されている。
3つの方向で手術器具3の端末に作用する力の影響下で、器具軸302は変形し、カニューレ9で突起部902と接触してもよく、そこに接触力を加え、カニューレ9の感知素子903により感知されてもよい。加えて、器具軸302上のカニューレ9によって加えられた反力と手術器具の端末上の半径方向の力との間の関係に基づき、半径方向の力(F及びF、又はFxy)は、演算器10により算出されてもよい。具体的には、手術器具3の端末上の力の影響下で、器具軸302が変形し、突起部902と点接触すると更なる変形を停止するようにしてもよい。一方、感知素子903は、カニューレ9の軸方向の変形によって伸ばされる又は圧縮されるので、器具軸302によりカニューレ9へ加えられた接触力を感知し、そこからカニューレ9からの反力F(X軸に沿った成分FmxとY軸に沿った成分Fmyとの合力)が決定できる。
前述の関係は、器具軸302の近位端(すなわち、パワーモジュール301に接続する場所)に画定されている第1特徴点から、それぞれ突起部902と接続可能な器具軸302の位置に画定されている第2特徴点及び手術器具3の端末に画定されている第3特徴点までの長さを使用して数学的に具現化してもよい。図5に示されているように、第1特徴点から第2特徴点までの長さL1及び第1特徴点から第3特徴点までの長さL2は、両方とも既知であってもよい。例えば、長さL2は事前に測定されてもよい。しかしながら、長さL1は、手術器具3の動きと異なるため、事前に測定できない。それにもかかわらず、長さL1の初期値L1は手術ロボットの初期化中に得ることができる。ロボットアーム2の伸縮継ぎ手は手術器具3を駆動して、その軸に沿うカニューレ9に対して動かし、伸縮継ぎ手上の変位センサはリアルタイムで初期位置からの手術器具3の変位ΔLを測定できる。従って、長さL1は、リアルタイムでL1=L1+ΔLと決定することができる。
図5は本発明の実施形態に従って、手術器具に作用する力を模式的に示す。図示のように、器具軸302上の第1特徴点の周りのモーメントMは、以下の合力としてゼロであるべきである。
(1)第1特徴点の周りに第3特徴点に作用する半径方向の力Fxyのモーメント、半径方向の力FxyはX軸のFとY軸のFの合力である。
(2)第1特徴点の周りに第2特徴点に作用する(合力)反力Fのモーメント。
(3)第1特徴点の周りの支点モーメント。
実際には、パワーモジュール301と器具軸302との間の接続だけでなく、カニューレ9と器具軸302との間の相互作用によって、パワーモジュール301により器具軸302にかけられる支点モーメントは無視できる。加えて、Fxy及びFはそれぞれ器具軸302の軸に垂直なため、第1特徴点の周りの半径方向の力Fxyのモーメント、FxyL2は、第1特徴点の周りの接触力Fのモーメント、FL1と大きさが等しくかつ逆方向である。つまり、FxyL2+FL1=0であり、これにより、端末に作用する半径方向の力Fxyは、既知のパラメータL1及びL2並びに感知素子903により測定できる大きさ及び方向を持つFから算出できる。言い換えると、半径方向の力FxyとL2との積であるモーメントFxyL2が、反力FとL1との積であるモーメントFL1と大きさは同じで、方向は逆であると仮定すると、半径方向の力Fxyは次のよう表すことができる。
Figure 0006931420
ここで、マイナスサインはその方向が反力Fの方向と逆であることを示す。
Z軸(すなわち、軸方向)の手術器具3の端末に作用する力Fは、他の方法で決定されてもよい。一実施形態では、パワーモジュール301は、好適には、手術器具3を駆動して軸方向に動かすための軸方向駆動モータを備えてもよく、演算器10は軸方向駆動モータが出力する力及び伝達機構の減速比に基づき、手術器具3の端末上の軸力Fを決定するように構成されてもよい。ここで、軸方向駆動モータが出力する力は、モータの電流から算出されてもよいし、モータの出力軸に設けられているセンサによって直接測定されてよい。
器具軸302がカニューレ9内で滑ることに起因する滑り摩擦から結果として生じる信号干渉を回避するために、好適には、器具軸302と突起部902との間の摩擦を低減できるコーティングを器具軸302の外面上に提供してもよい。例えば、コーティングは、滑り摩擦から結果として生じる望ましくない信号干渉を取り除くことができ、軸力の測定の精度をよくできるテフロン(登録商標)コーティングであってもよい。
付記しておくと、カニューレ9に突起部を設けることは、単に本発明の好適な実施形態にすぎず、当業者には、カニューレ9が、カニューレ9に一切突起部がない滑らかな構造であったとしても、図7に示されているように、技術的課題は解決もでき、同様の有益な効果も得られることが理解されるであろう。この場合、第2特徴点は、カニューレ9の端末に画定されていてもよいが、手術器具の端末に作用する半径方向の力は、上述の実施形態と併せて上記に記載の原理と関係性とから適切に導かれる長さ関係に基づいて算出可能である。
以上、手術器具の端末に作用する力がどのように測定及び算出されるかについての詳細な説明がなされ、本発明が上記測定及び算出方法を含むがこれらに限られないこと、本発明でなされるありとあらゆる変形例も本発明の適用範囲内に入るように意図されていることは当然のことである。当業者は上述の実施形態の教示を考慮して他の実施形態をなすことができる。
さらに、演算器10は既存のPLCコントローラ、マイクロコンピュータ、マイクロプロセッサ等を採用してもよく、当業者には、技術的一般常識と併用で本明細書の開示に基づきいかにこのような選択を実行するかが理解されるであろう。
要約すると、本発明の実施形態のいくつかは、スレーブユニットと、演算器とを備えている手術ロボットシステムを提供する。スレーブユニットは、ロボットアームと、手術器具と、カニューレと、感知素子とを備えている。感知素子はカニューレ上に設けられ、カニューレの軸方向の変形を感知するよう構成され、演算器は、接触力によって手術器具の端末に作用する半径方向の力だけでなく、感知された軸方向の変形からカニューレにかかる接触力を決定するように構成されている。他の実施形態では、カニューレの内壁に、手術器具と点接触できるよう構成されている突起部が設けられ、演算器は、感知素子により感知された軸方向の変形に従ってカニューレにかかる点接触力に基づき手術器具の端末に作用する半径方向の力を決定するように構成されている。外力が手術器具の端末に作用すると、手術器具が変形し、カニューレと接触する。これに応じて、カニューレが、手術器具の接触部に支持力(すなわち、前述の反力)を加える。支持力のモーメントが、手術器具の端末にかかる外力の半径方向のそれ(すなわち、前述の半径方向の力)と釣り合う。そのため、手術器具の端末の構造におけるばらつきから生じ得るエラーを回避しつつ、カニューレにより手術器具に加えられる接触力を測定することで、手術器具の端末への半径方向の力が正確かつ独自に決定できる。特に、カニューレは、手術器具と点接触できる突起部を備えているため、手術器具の端末に作用する半径方向の力は、突起部と手術器具との間の接触力を測定することによりさらにより高い精度で決定できる。
モータ出力を使用して、手術器具の端末に作用する力を算出する従来の解決策に比べ、本発明の手術ロボットシステムは、より単純な力伝達経路とより高い半径方向の力の測定精度の両方において有利である。さらに、手術器具の端末に作用する半径方向の力は、追加のコンポーネントを必要とせずにさらに簡単な方法で取得でき、手術器具の構造的複雑性のさらなる低減を提供し、その組み立てを容易にする。さらに、手術器具には軽微な変更が必要なため、既存の様々な手術器具は、提案されている手術ロボットシステムに適切に使用できる。
上記に提示された説明は、単に本発明のいくつかの好適な実施形態にすぎず、いかなる意味においてもその範囲を限定するものではない。上記の教示に基づいて当業者によりなされるありとあらゆる変更及び変形例は、添付の請求項に定義されている範囲内にある。

Claims (13)

  1. スレーブユニットと演算器とを備える手術ロボットシステムであって、
    前記スレーブユニットは、ロボットアームと、手術器具と、カニューレと、感知素子とを備え、
    前記ロボットアームは、前記手術器具を駆動して遠隔運動中心の周りを旋回させるよう構成され、
    前記カニューレは、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレの軸は前記遠隔運動中心を通って延び、
    前記手術器具は、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレを通って遠位方向に延び、
    前記感知素子は前記カニューレ上に設けられ、前記カニューレの軸方向の変形を感知するよう構成され、
    前記カニューレの内壁に突起部が設けられ、前記突起部は、前記手術器具と接触する際に点接触を生じることができるように構成され、前記カニューレは、前記突起部及び感知素子が両方とも前記ロボットアームの端末から遠く離れた基準点の一方側に設けられた状態で、前記遠隔運動中心に配置されている前記基準点を有し、
    前記手術器具は、パワーモジュールと、器具軸と、第1特徴点と、第2特徴点と、第3特徴点と、を備え、
    前記パワーモジュールは、前記器具軸の近位端に接続され、前記器具軸は前記突起部と接触する際に点接触を生じることができるように構成され、
    前記第1特徴点は、前記器具軸が前記パワーモジュールに接続している位置に画定され、前記第2特徴点は前記突起部が前記器具軸と接触可能な位置に画定され、前記第3特徴点は、前記手術器具の端末に画定され、
    前記演算器は、前記第3特徴点である前記手術器具の端末に作用する半径方向の力を、前記感知素子によって測定した前記第2特徴点に作用する力、前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の距離、及び前記第1特徴点と前記第3特徴点との間の距離に基づいて、トルクバランスの原理に従って、演算するものであり、
    前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離は、前記カニューレと前記器具軸との初期位置における前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の初期の距離から、前記カニューレに対して前記器具軸が前記軸方向に移動する前記器具軸の変位量を加えた距離である、手術ロボットシステム。
  2. 前記カニューレの内壁に1つの突起部が設けられ、又は前記カニューレの内壁に複数の突起部が、前記カニューレの前記軸まわりに左右対称に分配されている、請求項1に記載の手術ロボットシステム。
  3. 前記感知素子は、前記突起部よりも前記ロボットアームの端末の近くに配置されている、請求項に記載の手術ロボットシステム。
  4. 複数の感知素子が前記カニューレの内面及び/又は外面において、前記カニューレの前記軸まわりに左右対称に分配されている、請求項1乃至のいずれか1項に記載の手術ロボットシステム。
  5. 前記カニューレは、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続されるよう構成されているマウントを備えている、請求項1記載の手術ロボットシステム。
  6. 前記カニューレは、前記手術器具と同軸又は隙間嵌めされるよう構成されている、請求項1記載の手術ロボットシステム。
  7. スレーブユニットと演算器とを備える手術ロボットシステムであって、
    前記スレーブユニットは、ロボットアームと、手術器具と、カニューレと、感知素子とを備え、
    前記ロボットアームは、前記手術器具を駆動して遠隔運動中心の周りを旋回させるよう構成され、
    前記カニューレは、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレの軸は前記遠隔運動中心を通って延び、
    前記手術器具は、前記ロボットアームの端末に脱着可能に接続され、前記カニューレを通って遠位方向に延び、
    前記感知素子は前記カニューレ上に設けられ、前記カニューレの軸方向の変形を感知するよう構成され、
    前記手術器具は、パワーモジュールと、器具軸と、第1特徴点と、第2特徴点と、第3特徴点とを備え、
    前記パワーモジュールは、前記器具軸の近位端に接続され、前記器具軸は前記カニューレと接触する際に点接触を生じることができるように構成され、前記第1特徴点は前記器具軸が前記パワーモジュールに接続している位置に画定され、前記第2特徴点は前記カニューレの端末と対応する前記器具軸の位置に画定され、前記第3特徴点は前記手術器具の端末に画定され、
    前記演算器は、前記第3特徴点である前記手術器具の端末に作用する半径方向の力を、前記感知素子によって測定した前記第2特徴点に作用する力、前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の距離、及び前記第1特徴点と前記第3特徴点との間の距離に基づいて、トルクバランスの原理に従って、演算するものであり、
    前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離は、前記カニューレと前記器具軸との初期位置における前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の初期の距離から、前記カニューレに対して前記器具軸が前記軸方向に移動する前記器具軸の変位量を加えた距離である、手術ロボットシステム。
  8. 前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離は、前記手術ロボットシステムの初期化中に決定された前記第1特徴点と前記第2特徴点との間の前記距離の初期値と、前記手術ロボットシステムの前記初期化中に決定された前記手術器具の初期位置からの前記カニューレの軸に沿った前記手術器具の変位とに基づいて得られる、請求項1又はに記載の手術ロボットシステム。
  9. 前記手術器具は、パワーモジュールと、前記パワーモジュールから前記手術器具の端末へ出力される力を伝達するように構成されている伝達機構とを備え、前記パワーモジュールは前記手術器具を駆動して軸方向に動かすように構成されている軸方向駆動モータを備え、
    前記演算器は、前記軸方向駆動モータから出力される力及び前記伝達機構の減速比に基づいて、前記手術器具の端末に作用する軸力を決定するように構成されている、請求項1又はに記載の手術ロボットシステム。
  10. 前記軸方向駆動モータから前記出力される力は、前記軸方向駆動モータを通って流れる電流から演算可能又は前記軸方向駆動モータの出力軸に設けられたセンサによって測定可能である、請求項に記載の手術ロボットシステム。
  11. 前記手術器具と前記カニューレとの間の摩擦を減少させるために前記手術器具の外面にコーティングが設けられている、請求項に記載の手術ロボットシステム。
  12. 前記手術器具の端末に作用する前記半径方向の力の知覚を可能とするよう構成されている力インジケータを備えているマスタユニットをさらに備えている、請求項1又はに記載の手術ロボットシステム。
  13. 前記力インジケータは、前記演算器に通信可能に接続されているモータを備えているマスタマニピュレータである、又は前記力インジケータは画像化システムである、請求項12に記載の手術ロボットシステム。
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