JP6960082B2 - コンクリート吹付けによる躯体構築方法 - Google Patents
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Description
本実施例で使用される補強材1は、炭素繊維強化プラスチック(所謂CFRP)を中空円筒形状に成形したものであり、軽量で強度の高い材料である。なお、軽量かつ強度が高いという観点から、アラミド繊維強化プラスチックを使用して補強材1を成形することも可能である。さらに、カーボン製のロッド・パイプを補強材1とすることも可能である。
次に、本実施例における、コンクリート吹付けによる頂版の施工手順について、図2のフローに従って各図を参照しながら以下に説明する。
図3には、補強材1および繋ぎ材2を地組みするための地組ガイド4の設置態様およびその断面図が示されている。図3(a)に示されるように、頂版10の形状、寸法に応じ、横断方向(図示Bの方向)の両端部にL型の地組ガイド4を地上に設置する。さらに、頂版10の寸法に対応して地組ガイド4同士の間隔を維持、固定するため、少なくとも、当該地組ガイド4の縦断方向(図示Aの方向)の両端部に地組ガイド固定部材5を設置する。
図3(b)に示されるように、本実施例では、地組ガイド4上に、頂版10の形状に応じて補強材1を曲げながら上記固定突起6に挿入し、当該補強材1を所定の位置に配置する。その後、軸方向(図3(a)のAの方向)に、各補強材1の間隔を維持、固定する軸方向繋ぎ材7を設置して、各補強材1と結束材8によって結束する。上記軸方向繋ぎ材7は、鉄筋や炭素繊維強化プラスチックなど、補強材1同士の間隔を維持、固定できるものであればよい。
図4(a)および(b)に示されるように、地組ガイド4に配置された補強材1の上部に格子状の繋ぎ材2を配置し、当該繋ぎ材2を結束線等を用いて補強材1に結束する。
図5には、地組ガイド4上において組み立てられた補強材1および繋ぎ材2を吊り上げて、頂版10の構築箇所に設置する態様が示されている。地組ガイド4上において補強材1および繋ぎ材2の組み立てが完了した後、図5(a)および(b)に示されるように、軸方向繋ぎ材7に玉掛けワイヤ40を取り付け、クレーンなどの揚重機50によって組み立てられた補強材1および繋ぎ材2を吊り上げて、頂版10の構築箇所まで移動して側壁20上部の設置箇所に設置する。
図6には側壁20の上部に架設された補強材1および繋ぎ材2に対する吹付けコンクリート3の吹き付け態様が段階的に示されている。まず、図6(a)に示されるように、頂版10の下方から吹付けコンクリート3を繋ぎ材2に対して吹き付け、図6(b)に示されるように所定の設計厚さとなるまで吹き付けを行って下側吹付けコンクリート3aを構築する。
吹付けコンクリートの吹き付けが完了すると、所定の期間の養生を行う。
前述の実施例では、主にアーチ形状の頂版における、コンクリート吹付けによる頂版の構築方法について説明したが、梁や床スラブなどの躯体をコンクリート吹付けによって構築することも可能である。例えば、図7の梁10Aの模式断面図に示されているように、まず、横断方向に補強材1を配置するとともに、格子状の繋ぎ材2を補強材1に図示されるように結束する。
2 繋ぎ材
3 吹付けコンクリート
10 頂版
10A 梁
Claims (5)
- 吹付けコンクリートを吹き付けて架設される躯体を構築する、コンクリート吹付けによる躯体構築方法であって、
前記躯体が接合されて支持される方向に、直線又は曲線形状を有する補強材を所定の間隔で並行して配置するとともに、該補強材を前記躯体の架設方向に架け渡し、
前記吹付けコンクリートが付着可能な平面格子状の繋ぎ材を、並行して配置された複数の前記補強材に渡って面状に配置するとともに、該繋ぎ材を前記補強材に結束し、
前記繋ぎ材の一方の面に対して、架設される前記躯体の下方側から前記吹付けコンクリートを吹き付け、その後、前記繋ぎ材の他方の面に対して、架設される前記躯体の上方側から前記吹付けコンクリートを吹き付けて、架設される前記躯体を構築する
ことを特徴とするコンクリート吹付けによる躯体構築方法。 - 吹付けコンクリートを吹き付けて架設される躯体を構築する、コンクリート吹付けによる躯体構築方法であって、
前記躯体が接合されて支持される方向に、直線又は曲線形状を有する補強材を所定の間隔で並行して配置するとともに、該補強材を前記躯体の架設方向に架け渡し、
前記吹付けコンクリートが付着可能な平面格子状の繋ぎ材を、並行して配置された複数の前記補強材に渡って面状に配置するとともに、該繋ぎ材を前記補強材に結束し、
前記繋ぎ材の一方の面に対して、架設される前記躯体の下方側から前記吹付けコンクリートを吹き付け、その後、前記繋ぎ材の他方の面に対して、架設される前記躯体の上方側から現場打ちコンクリートを打設して、架設される前記躯体を構築する
ことを特徴とするコンクリート吹付けによる躯体構築方法。 - 架設される前記躯体は、頂版または床スラブである
請求項1または2に記載のコンクリート吹付けによる躯体構築方法。 - 前記補強材と前記繋ぎ材とのうち少なくとも前記補強材は、炭素繊維強化プラスチックまたはアラミド繊維強化プラスチックにて成形されて成る
請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート吹付けによる躯体構築方法。 - 前記補強材と前記繋ぎ材とを地組みする
請求項1〜4のいずれかに記載のコンクリート吹付けによる躯体構築方法。
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