JP6825525B2

JP6825525B2 - 電子時計、制御方法及びプログラム

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Publication number: JP6825525B2
Application number: JP2017186896A
Authority: JP
Inventors: 宗飛及川
Original assignee: Casio Computer Co Ltd
Current assignee: Casio Computer Co Ltd
Priority date: 2017-09-27
Filing date: 2017-09-27
Publication date: 2021-02-03
Anticipated expiration: 2037-09-27
Also published as: US11269296B2; CN109557807A; EP3462253B1; EP3462253A1; JP2019060778A; US20190094814A1; CN109557807B

Description

本発明は、電子時計、制御方法及びプログラムに関する。

標準電波を受信して時刻情報および夏時間実施情報を取得し、夏時間を適宜適用して時刻修正する電子時計が知られている。例えば、特許文献１は、夏時間の期間を独自に設定し、設定された夏時間の期間に応じて計時する電波時計を開示している。

特開２０１１−２５２９３１号公報

しかしながら、標準電波の夏時間実施情報によらず、独自に設定された夏時間の適用ルールに従い続けるのは、夏時間を適切に適用させた時刻をユーザに提供できない可能性があり、好ましくない。

本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、夏時間を適切に適用させた時刻を提供することができる電子時計等を提供することを目的とする。

上記の目的を達成するため、本発明に係る電子時計は、
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶部と、
時刻を計時する計時部と、
時刻を表示する表示部と、
前記計時部が計時する計時時刻と前記表示部が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御部と、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信部と、を備え、
前記制御部は、前記標準電波受信部が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において前記標準電波受信部が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致する場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させて前記表示時刻とする、
ことを特徴とする。

本発明によれば、夏時間を適切に適用させた時刻を提供することができる。

本発明の実施の形態に係る電子時計の構成を示す図である。ローカルタイム情報テーブルの一例を示す図である。時刻修正処理の流れを示すフローチャートである。

以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る電子時計について詳細に説明する。

本発明の実施の形態に係る電子時計１００は、標準電波送信局から送信される長波長帯（Low Frequency Band）の標準電波および測位衛星から送信される衛星電波を受信し、取得した時刻情報に基づいて内部で計時している時刻を修正する。また、電子時計１００は、表示時刻の設定に応じて、表示時刻に夏時間（Daylight Saving Time：ＤＳＴ）実施ルールを適宜適用させる。

電子時計１００は、図１に示すように、制御部１１０、記憶部１２０、標準電波受信部１３１、衛星電波受信部１３２、近距離無線通信部１３３、計時部１４０、操作部１５０、表示部１６０、電源部１７０を備える。

制御部１１０は、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１１１を備え、記憶部１２０のＲＯＭ１２１に記憶された各種の動作プログラムを読み出してＲＡＭ１２３上で実行することにより、電子時計１００の全体の動作を制御する。

ＣＰＵ１１１は、時刻修正部１１２、夏時間適用判定部１１３として機能する。なお、時刻修正部１１２、夏時間適用判定部１１３は、単一のＣＰＵで各機能を実現してもよいし、各々別個のＣＰＵによって各機能を実現してもよい。

時刻修正部１１２は、標準電波受信部１３１、衛星電波受信部１３２、近距離無線通信部１３３から各々取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０が計時する計時時刻を修正し、これによって、表示部１６０に表示される表示時刻が修正される。また、時刻修正部１１２は、ユーザ操作によって操作部１５０が受け付けた都市または時差の指定に基づいて、表示部１６０の表示時刻を修正する。

夏時間適用判定部１１３は、記憶部１２０のＲＯＭ１２１のローカルタイム情報記憶部１２２が記憶するローカルタイム情報に含まれる夏時間実施ルール情報と、ＲＡＭ１２３の事前設定情報記憶部１２４が記憶する事前設定情報に含まれる特定地域における夏時間実施ルール情報（特定地域夏時間実施ルール情報）とを取得し、両者が一致するか否かに応じて、夏時間を表示部１６０の表示時刻に反映させるか否かを判定する。

記憶部１２０は、マスクＲＯＭ等の不揮発性メモリで構成されるＲＯＭ（Read Only Memory）１２１と、ＳＲＡＭ（Static RAM）やＤＲＡＭ（Dynamic RAM）等の揮発性メモリで構成されるＲＡＭ（Random Access Memory）１２３を備え、各種データを記憶する。

ＲＯＭ１２１は、電子時計１００の動作制御に用いられる各種の動作プログラムや設定データ等を記憶する。ＲＯＭ１２１は、地域ごとに設定された夏時間実施ルール情報、受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報等を対応付けるローカルタイム情報を記憶するローカルタイム情報記憶部１２２を備える。なお、ＲＯＭ１２１は、各都市における夏時間の実施ルールが変更された際に夏時間実施ルール情報を適宜更新できるように、ＦＥＰＲＯＭ等の書き換え可能な不揮発性メモリから構成されてもよい。

ローカルタイム情報記憶部１２２は、ローカルタイム情報として、例えば、図２に示すローカルタイム情報テーブルを記憶する。このローカルタイム情報テーブルは、「都市番号」、「都市」、「時差」、「タイムゾーン」、「夏時間実施ルール」、「標準電波送信局」の各項目のデータが対応付けられている。なお、ローカルタイム情報テーブルには、時差および夏時間実施ルールの少なくともいずれかが異なる都市が設定されている。

「都市番号」は、各都市を識別するために予め割り当てられた識別番号を示し、「都市」は、都市名を示す。「時差」は、協定世界時（Coordinated Universal Time：ＵＴＣ）との時差を示す。「タイムゾーン」は、世界地図を共通の標準時を使用する地域（タイムゾーン）ごとに分割した際の各領域を示す。「タイムゾーン」は、例えば、領域を画定するための座標データ（経度、緯度）を用いて表される。これにより、時刻修正部１１２は、例えば、衛星電波の受信によって位置情報を取得した場合、その位置情報が示す座標データ（経度、緯度）に基づいて時差情報を取得することができる。

「夏時間実施ルール」は、夏時間の実施期間および調整量といった夏時間実施に関する取り決めを示し、夏時間の実施開始の日時である「開始日時」、夏時間の実施終了の日時である「終了日時」、夏時間の実施期間中における標準時に対するシフト量である「シフト時間」を含む。

「標準電波送信局」は、各都市において受信可能な標準電波の送信局を識別するための情報である。

ＲＡＭ１２３は、制御部１１０が各種処理を実行する際にデータを一時的に記憶するための作業領域として用いられる。ＲＡＭ１２３は、予め設定された事前設定情報を記憶する事前設定情報記憶部１２４を備える。事前設定情報には、例えば、都市情報、時差情報、特定地域夏時間実施ルール情報、標準電波送信局情報、位置情報等が含まれる。

標準電波受信部１３１は、高周波回路、デコード回路、アンテナ等を含む標準電波受信モジュールを備え、ＲＡＭ１２３の事前設定情報記憶部１２４に記憶されている事前設定情報の標準電波送信局情報に基づき、受信対象の標準電波を受信し、振幅変調された標準電波の時刻信号出力（Time Code Out：ＴＣＯ）を復調し、時刻データフォーマットに基づいて時刻情報や夏時間の実施状況を示す夏時間実施情報等を抽出して制御部１１０に出力する。アンテナの同調周波数は、制御部１１０の制御のもと、受信対象の標準電波の搬送周波数に応じて調整される。受信対象の標準電波には、例えば、日本のＪＪＹ（登録商標）、米国のＷＷＶＢ、英国のＭＳＦ、ドイツのＤＣＦ７７が挙げられる。

衛星電波受信部１３２は、ＧＰＳ（Global Positioning System）、ＧＬＯＮＡＳＳ（Global Navigation Satellite System）等の測位衛星から送信される衛星電波を受信し、復調および復号して航法メッセージを解読し、必要な情報を取得する。また、衛星電波受信部１３２は、当該解読結果に基づいて現在時刻、現在位置を算出し、時刻情報および位置情報として制御部１１０に出力する。衛星電波受信部１３２は、各動作を実行するための専用の処理回路が単一のチップで形成されたモジュールを備え、このモジュールは、衛星電波受信部１３２の各動作を制御するプロセッサおよび設定データや測位衛星の予測軌道情報等を記憶する記憶装置を含む。

近距離無線通信部１３３は、高周波回路、デコード回路、アンテナ等を含む近距離無線通信モジュールを備え、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ（登録商標）、ＢＬＥ（Bluetooth Low Energy）等の通信方式を用いて、スマートフォン、タブレット端末等の外部通信機器と近距離無線通信を行う。近距離無線通信部１３３は、例えば、時刻情報および都市番号情報を外部通信機器から受信し、受信した各情報を制御部１１０に出力する。

計時部１４０は、発振回路、分周回路、計時回路を備え、制御部１１０の制御のもと、現在時刻を計時する。発振回路は、例えば、水晶発振器を備え、所定の周波数の信号を生成して分周回路に出力する。分周回路は、発振回路から入力された信号を電子時計１００の各部で用いられる各種周波数の信号に分周して出力する。計時回路は、分周回路から入力された信号のパルス数をカウントして現在の日時を計時し、計時した日時を制御部１１０に出力する。なお、本実施の形態では、計時部１４０が計時する計時時刻は、設定された都市（ホーム都市）の時刻（地方時）であるものとする。

操作部１５０は、ユーザによる各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に応じた電気信号を制御部１１０に出力する。操作部１５０には、例えば、りゅうずや押しボタンスイッチが含まれる。ユーザは、操作部１５０を介して、任意の都市や時差を設定することができる。

表示部１６０は、例えば、液晶ディスプレイ（Liquid Crystal Display：ＬＣＤ）、有機ＥＬ（Electro-Luminescence）ディスプレイ等の表示画面と表示ドライバを備え、ドットマトリクス方式およびセグメント方式のいずれかまたはこれらの組み合わせにより日時や各種機能に係る表示をデジタル方式で行う。

電源部１７０は、各部の動作に要する電力を所定の電圧で供給する。電源部１７０は、例えば、ソーラバッテリと二次電池からなるバッテリを備える。なお、バッテリには、交換可能なコイン型またはボタン型の一次電池を用いてもよい。

次に、電子時計１００の時刻修正について説明する。本実施の形態において、電子時計１００は、ユーザ操作によって時刻表示対象の都市または時差が指定された場合、外部通信機器との近距離無線通信により外部通信機器が保持する時刻情報を取得した場合、衛星電波または標準電波の受信により時刻情報を取得した場合には、時刻を修正するとともに、ＲＡＭ１２３の事前設定情報記憶部１２４が記憶する事前設定情報を適宜更新する。

（都市指定に基づく表示時刻修正）
ユーザ操作によって時刻表示対象の都市が指定された場合、時刻修正部１１２は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照して指定された都市に対応付けられた時差情報、夏時間実施ルール情報、標準電波送信局情報を取得し、取得した時差情報、夏時間実施ルール情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を指定された都市の現在時刻に換算して表示部１６０に表示させる。また、時刻修正部１１２は、事前設定情報として、取得した都市情報、都市番号情報、時差情報、夏時間実施ルール情報（特定地域夏時間実施ルール情報）、標準電波送信局情報を事前設定情報記憶部１２４に記憶する。

（時差指定に基づく表示時刻修正）
ユーザ操作によって時差（ＵＴＣとの時差）が指定された場合、時刻修正部１１２は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照して指定された時差に対応付けられた都市情報、夏時間実施ルール情報、標準電波送信局情報を取得し、指定された時差と取得した夏時間実施ルール情報とに基づいて、計時部１４０の計時時刻を換算して表示部１６０に表示させる。また、時刻修正部１１２は、事前設定情報として、取得した都市情報、都市番号情報、時差情報、夏時間実施ルール情報（特定地域夏時間実施ルール情報）、標準電波送信局情報を事前設定情報記憶部１２４に記憶する。この際、時刻修正部１１２は、夏時間実施ルール情報として、夏時間実施ルールが特定されていないことを示す特定値（例えば、０ｘＦＥ）を格納し、都市情報として、都市が特定されていないことを示す特定値（例えば、０ｘＦＦＦＣ）を格納する。

（外部通信機器の時刻情報に基づく時刻修正）
外部通信機器との通信によって時刻情報、都市情報、時差情報を取得した場合、時刻修正部１１２は、取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正して表示部１６０に表示させる。また、時刻修正部１１２は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照し、外部通信機器から取得した都市情報に対応付けられた夏時間実施ルール情報（特定地域夏時間実施ルール情報）、時差情報、標準電波送信局情報を取得し、取得したこれらの情報を、事前設定情報として、事前設定情報記憶部１２４に記憶する。

（衛星電波の時刻情報に基づく時刻修正）
衛星電波の受信によって衛星電波受信部１３２から時刻情報および位置情報を取得した場合、時刻修正部１１２は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照し、取得した位置情報が示す位置が属するタイムゾーンに対応付けられた都市情報、時差情報、夏時間実施ルール情報を取得し、時刻情報と時差情報とに基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正し、修正した時刻に夏時間実施ルール情報に基づいて換算した時刻を表示部１６０に表示させる。また、時刻修正部１１２は、事前設定情報として、都市情報、位置情報、時差情報、標準電波送信局情報を、事前設定情報記憶部１２４に記憶する。この際、時刻修正部１１２は、都市情報として、都市が特定されていないことを示す特定値（例えば、０ｘＦＦＦＤ）を格納する。

（標準電波の時刻情報に基づく時刻修正）
標準電波の受信によって標準電波受信部１３１から時刻情報を取得した場合、時刻修正部１１２は、取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正する。また、時刻修正部１１２は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照し、標準電波受信部１３１が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられた都市情報、時差情報、夏時間実施ルール情報を取得するとともに、事前設定情報記憶部１２４に記憶された事前設定情報を参照し、特定地域夏時間実施ルール情報を取得し、両者が一致する場合には表示部１６０の表示時刻に標準電波から取得した夏時間実施情報を反映させ、両者が一致しない場合には表示部１６０の表示時刻に標準電波から取得した夏時間実施情報を反映させない。また、時刻修正部１１２は、表示部１６０の表示時刻に標準電波から取得した夏時間実施情報を反映させた場合、事前設定情報として、都市情報、時差情報、夏時間実施ルール情報、標準電波送信局情報を、事前設定情報記憶部１２４に記憶する。

次に、電子時計１００の制御部１１０が実行する時刻修正処理について説明する。図３は、本実施形態における電子時計１００の時刻修正処理の一例を示すフローチャートである。時刻修正処理は、標準電波を受信した際に、標準電波に含まれる夏時間実施情報を表示時刻に適宜反映させるための処理である。制御部１１０は、標準電波を受信したことを契機として、時刻修正処理を実行する。

制御部１１０は、時刻修正処理を開始すると、まず、表示時刻がユーザの時差指定に基づく時刻であるか否か、すなわち、表示時刻がユーザの操作により時差が指定されたことに応じて修正された時刻であるか否かを判定する（ステップＳ１０１）。制御部１１０は、事前設定情報記憶部１２４に格納された事前設定情報を参照し、都市情報が示す値が、ユーザの操作部１５０の操作により時差が指定されて都市が特定されていないことを示す所定値（例えば、０ｘＦＦＦＣ）であるか否かに応じて判定する。制御部１１０は、都市情報が示す値が上記の所定値（例えば、０ｘＦＦＦＣ）であれば、表示時刻がユーザの時差指定に基づく時刻であると判定する一方、都市情報が示す値が上記の所定値（例えば、０ｘＦＦＦＣ）以外であれば、表示時刻がユーザの時差指定に基づく時刻ではないと判定する。

表示時刻がユーザの時差指定に基づく時刻であると判定した場合（ステップＳ１０１：ＹＥＳ）、すなわち、表示時刻がユーザの操作により時差が指定されたことに応じて修正された時刻であると判定した場合、制御部１１０は、受信した標準電波から取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正するとともに、表示部１６０の表示時刻に標準電波から取得した夏時間実施情報を反映させる（ステップＳ１０２）。具体的には、制御部１１０（時刻修正部１１２）は、受信した標準電波から取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正する。次に、制御部１１０は、例えば、標準電波の標準電波呼出符号（コールサイン）からこの標準電波の送信元である標準電波送信局を特定する。そして、制御部１１０（時刻修正部１１２）は、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されたローカルタイム情報を参照し、特定した標準電波送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられた夏時間実施ルール情報を取得し、取得した夏時間実施ルール情報と夏時間実施情報とに基づいて、計時部１４０の計時時刻に夏時間を反映し、表示時刻を算出して表示部１６０に表示させる。また、制御部１１０（時刻修正部１１２）は、標準電波送信局情報と、ローカルタイム情報においてこの標準電波送信局情報に対応付けられた都市情報、時差情報、夏時間実施ルール情報を、事前設定情報として事前設定情報記憶部１２４に記憶する。

一方、表示時刻がユーザの時差指定に基づく時刻ではないと判定した場合（ステップＳ１０１：ＮＯ）、すなわち、表示時刻がユーザの操作により時差が指定されたことに応じて修正された時刻ではないと判定した場合、制御部１１０は、事前設定情報記憶部１２４に記憶された事前設定情報を参照し、事前設定情報内に格納された特定地域夏時間実施ルール情報を取得する（ステップＳ１０３）。

続いて、制御部１１０は、受信した標準電波を特定し、ローカルタイム情報記憶部１２２に記憶されているローカルタイム情報において、特定した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられた夏時間実施ルール情報を取得する（ステップＳ１０４）。

次に、制御部１１０（夏時間適用判定部１１３）は、特定地域夏時間実施ルール情報と夏時間実施ルール情報とが一致するか否かを判定する（ステップＳ１０５）。特定地域夏時間実施ルール情報と夏時間実施ルール情報とが一致すると判定した場合（ステップＳ１０５：ＹＥＳ）、すなわち、所定の条件を満たすと判定した場合、制御部１１０は、処理をステップＳ１０２に進める。

一方、特定地域夏時間実施ルール情報と夏時間実施ルール情報とが一致しないと判定した場合（ステップＳ１０５：ＮＯ）、すなわち、所定の条件を満たしていないと判定した場合、制御部１１０は、受信した標準電波から取得した時刻情報に基づいて、計時部１４０の計時時刻を修正し、修正した時刻を表示部１６０に表示させる。すなわち、制御部１１０は、標準電波から取得した夏時間実施情報を反映させずに計時部１４０の計時時刻を表示部１６０に表示させる（ステップＳ１０６）。制御部１１０は、ステップＳ１０２またはＳ１０６の処理を実行した後、時刻修正処理を終了する。

以上に述べたように、本実施の形態によれば、電子時計１００は、地域ごとの夏時間実施ルールとその地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルールである特定地域夏時間実施ルール情報を含む事前設定情報とを記憶部１２０に記憶する。そして、制御部１１０は、標準電波受信部１３１が受信した標準電波が示す時刻に基づいて計時部１４０の計時時刻を修正するとともに、ローカルタイム情報において標準電波受信部１３１が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と、事前設定情報に含まれる特定地域夏時間実施ルール情報とが一定の条件を満たすか否かに基づいて、表示部１６０の表示時刻を制御する。すなわち、電子時計１００は、表示部１６０の表示時刻に標準電波に含まれる夏時間実施情報を適用するか否かを選択することが可能である。このため、電子時計１００は、夏時間の実施を適切に適用させた時刻を提供することができる。

なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変形および応用が可能である。

上記の実施の形態において、電子時計１００の制御部１１０のＣＰＵ１１１が実行する動作プログラムは、あらかじめＲＯＭ１２１に記憶されていた。しかしながら、本発明は、これに限定されず、上記の各種処理を実行させるための動作プログラムを、既存の汎用コンピュータや、フレームワーク、ワークステーション等に実装することにより、上記の実施の形態に係る電子時計１００に相当する装置として機能させてもよい。

このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えば、コンピュータが読取可能な記録媒体（フレキシブルディスク、ＣＤ（Compact Disc）−ＲＯＭ、ＤＶＤ（Digital Versatile Disc）−ＲＯＭ）等に格納して配布してもよいし、インターネット等のネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより提供してもよい。

また、上記の処理をＯＳ（Operating System）とアプリケーションプログラムとの分担、または、ＯＳとアプリケーションプログラムとの協働によって実行する場合には、アプリケーションプログラムのみを記録媒体やストレージに格納してもよい。また、搬送波にプログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板（Bulletin Board System：BBS）に上記プログラムを掲示し、ネットワークを介してプログラムを配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、ＯＳの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。

本発明は、本発明の広義の精神と範囲とを逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、前述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。

（付記）
（付記１）
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶部と、
時刻を計時する計時部と、
時刻を表示する表示部と、
前記計時部が計時する計時時刻と前記表示部が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御部と、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信部と、を備え、
前記制御部は、前記標準電波受信部が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において当該標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが所定の条件を満たすか否かに基づいて前記表示時刻を制御する、
ことを特徴とする電子時計。

（付記２）
前記制御部は、前記ローカルタイム情報において前記標準電波受信部が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致する場合には、前記所定の条件を満たすと判定して、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させて前記表示時刻とする、
ことを特徴とする付記１に記載の電子時計。

（付記３）
前記制御部は、前記ローカルタイム情報において前記標準電波受信部が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致しない場合には、前記所定の条件を満たさないと判定し、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させずに前記表示時刻とする、
ことを特徴とする付記１または２に記載の電子時計。

（付記４）
時差の指定操作を受け付ける操作部、を更に備え、
前記制御部は、前記計時時刻に前記操作部が受け付けた時差を反映させて前記表示時刻とし、かつ、前記時差に対応する夏時間実施ルール情報が特定されていないことを示す特定値を前記特定地域夏時間実施ルール情報として記憶する、
ことを特徴とする付記１〜３のいずれか１つに記載の電子時計。

（付記５）
時刻を計時する計時ステップと、
時刻を表示する表示ステップと、
前記計時ステップで計時する計時時刻と前記表示ステップで表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御ステップと、
標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、前記標準電波受信ステップで受信された標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられた情報において前記標準電波受信ステップで受信された標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報とが所定の条件を満たすか否かに基づいて前記表示時刻を制御する、
ことを特徴とする制御方法。

（付記６）
コンピュータを、
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶手段、
時刻を計時する計時手段、
時刻を表示する表示手段、
前記計時手段が計時する計時時刻と前記表示手段が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御手段、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、前記標準電波受信手段が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において当該標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが所定の条件を満たすか否かに基づいて前記表示時刻を制御する、
プログラム。

１００…電子時計、１１０…制御部、１１１…ＣＰＵ、１１２…時刻修正部、１１３…夏時間適用判定部、１２０…記憶部、１２１…ＲＯＭ、１２２…ローカルタイム情報記憶部、１２３…ＲＡＭ、１２４…事前設定情報記憶部、１３１…標準電波受信部、１３２…衛星電波受信部、１３３…近距離無線通信部、１４０…計時部、１５０…操作部、１６０…表示部、１７０…電源部

Claims

地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶部と、
時刻を計時する計時部と、
時刻を表示する表示部と、
前記計時部が計時する計時時刻と前記表示部が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御部と、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信部と、を備え、
前記制御部は、前記標準電波受信部が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において前記標準電波受信部が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致する場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させて前記表示時刻とする、
ことを特徴とする電子時計。
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶部と、
時刻を計時する計時部と、
時刻を表示する表示部と、
前記計時部が計時する計時時刻と前記表示部が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御部と、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信部と、を備え、
前記制御部は、前記標準電波受信部が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において前記標準電波受信部が受信した標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致しない場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させずに前記表示時刻とする、
ことを特徴とする電子時計。
特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報を記憶する記憶部と、
時刻を計時する計時部と、
時刻を表示する表示部と、
前記計時部が計時する計時時刻と前記表示部が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御部と、
時差の指定操作を受け付ける操作部と、を備え、
前記制御部は、前記計時時刻に前記操作部が受け付けた時差を反映させて前記表示時刻とし、かつ、前記時差に対応する夏時間実施ルール情報が特定されていないことを示す特定値を前記特定地域夏時間実施ルール情報として記憶する、
ことを特徴とする電子時計。
時刻を計時する計時ステップと、
時刻を表示する表示ステップと、
前記計時ステップで計時する計時時刻と前記表示ステップで表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御ステップと、
標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、前記標準電波受信ステップで受信された標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられた情報において前記標準電波受信ステップで受信された標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報とが一致する場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させて前記表示時刻とする制御を行う、
ことを特徴とする制御方法。
時刻を計時する計時ステップと、
時刻を表示する表示ステップと、
前記計時ステップで計時する計時時刻と前記表示ステップで表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御ステップと、
標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、前記標準電波受信ステップで受信された標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられた情報において前記標準電波受信ステップで受信された標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報とが一致しない場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させない制御を行う、
ことを特徴とする制御方法。
特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報を記憶する記憶部を備える電子時計の制御方法であり、
時刻を計時する計時ステップと、
時刻を表示する表示ステップと、
時差の指定操作を受け付ける操作ステップと、
前記計時ステップで計時する計時時刻と前記表示ステップで表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御ステップと、を備え、
前記制御ステップでは、前記計時時刻に前記操作ステップで受け付けた時差を反映させて前記表示時刻とし、かつ、前記時差に対応する夏時間実施ルール情報が特定されていないことを示す特定値を前記特定地域夏時間実施ルール情報として前記記憶部に記憶する、
ことを特徴とする制御方法。
コンピュータを、
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶手段、
時刻を計時する計時手段、
時刻を表示する表示手段、
前記計時手段が計時する計時時刻と前記表示手段が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御手段、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、前記標準電波受信手段が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において当該標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致する場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させて前記表示時刻とする制御を行う、
プログラム。
コンピュータを、
地域ごとの夏時間実施ルール情報と当該地域で受信可能な標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報とが対応付けられたローカルタイム情報と、特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報と、を記憶する記憶手段、
時刻を計時する計時手段、
時刻を表示する表示手段、
前記計時手段が計時する計時時刻と前記表示手段が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御手段、
前記標準電波を受信し、時刻情報を取得する標準電波受信手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、前記標準電波受信手段が受信した標準電波が示す時刻に基づいて前記計時時刻を修正するとともに、前記ローカルタイム情報において当該標準電波の送信局を示す標準電波送信局情報に対応付けられている夏時間実施ルール情報と前記特定地域夏時間実施ルール情報とが一致しない場合には、前記計時時刻に前記夏時間実施ルール情報を反映させない制御を行う、
プログラム。
特定地域の夏時間実施ルール情報である特定地域夏時間実施ルール情報を記憶する記憶部を備える電子時計のコンピュータを、
時刻を計時する計時手段、
時刻を表示する表示手段、
時差の指定操作を受け付ける操作手段、
前記計時手段が計時する計時時刻と前記表示手段が表示する表示時刻とをそれぞれ制御する制御手段、として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、前記計時時刻に前記操作手段で受け付けた時差を反映させて前記表示時刻とし、かつ、前記時差に対応する夏時間実施ルール情報が特定されていないことを示す特定値を前記特定地域夏時間実施ルール情報として前記記憶部に記憶する、
プログラム。