JP6809439B2 - リアクトル - Google Patents
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Description
本発明は、リアクトルに関する。
特許文献1は、車載コンバータ等に用いられるリアクトルとして、一対の巻回部を備えるコイルと、巻回部内に配置される複数の内コア片と、巻回部外に配置される二つの外コア片とを備え、これらコア片が環状に組み付けられる磁性コアと、磁性コアの外周を覆い、コイルを覆わずに露出させる樹脂モールド部とを備えるものを開示する。
放熱性に優れる上に、樹脂モールド部を形成し易いリアクトルが望まれている。
特許文献1は、各外コア片として、内コア片の端面が接続される内端面が一様な平面である柱状体であって、外コア片の下面が内コア片の下面よりも下方に突出したものを開示する。このような外コア片は、外コア片の上下面と内コア片の上下面とが面一である場合に比較して、上述の突出部分の具備によって表面積が大きくなり、放熱性に優れる。しかし、上述の突出部分の具備によって、コイルを露出させつつ磁性コアの外周を覆う樹脂モールド部を形成し難い。巻回部と内コア片との間の筒状の隙間(以下、筒状隙間と呼ぶことがある)に、樹脂モールド部の原料となる流動状態の樹脂(以下、モールド原料と呼ぶことがある)を導入し難いからである。
詳しくは、内コア片と上述の突出部分を有する外コア片とを組み付けると、巻回部の内周縁と内コア片の端面の周縁とがつくる開口部の少なくとも一部を塞ぐように外コア片が配置される。特許文献1の図4の右半分は、巻回部の軸方向にみた図であり、巻回部内をみると内コア片の周囲に四つの開口部を有するものの、この内コア片に外コア片が組み付けられた状態で外コア片の外端面からみると、内側及び下側の二つの開口部が外コア片に覆われて塞がれた状態を示す。上記四つの開口部は、内コア片における正方形状の端面の上端縁、下端縁、外側縁、及び内側縁と巻回部の内周縁とがつくる開口部である。この状態で、外コア片の外端面側から内コア片側に向かってモールド原料を流せば、外コア片に覆われていない外側及び上側の開口部を経て、上述の筒状隙間にモールド原料を導入できる。しかし、外コア片に覆われた内側及び下側の開口部からはモールド原料を導入し難い。特に、より小型なリアクトルとするために、筒状隙間をより狭くする場合等ではモールド原料を更に充填し難い。従って、筒状隙間にモールド原料を充填し易い構成が望まれる。
そこで、放熱性に優れる上に、樹脂モールド部を形成し易いリアクトルを提供することを目的の一つとする。
本開示のリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内外に配置され、閉磁路を形成する磁性コアと、
前記巻回部と前記磁性コアとの間に介在される内側樹脂部を含み、前記巻回部の外周面を覆わない樹脂モールド部とを備え、
前記磁性コアは、
前記巻回部内に配置される内コア片と、前記巻回部から露出される外コア片とを含み、
前記外コア片は、
前記内コア片の端面が接続され、この端面の面積よりも小さな面積を有する接続面を含む小面積部と、
前記内コア片の端面の面積よりも大きな磁路断面積を有する大面積部とを備え、
前記内コア片の端面は、
前記外コア片が組み付けられた状態で前記外コア片の外端面から前記巻回部の軸方向にみて、前記小面積部に重複する重複領域と、前記小面積部及び前記大面積部の双方に重複しない非重複領域とを備え、
前記樹脂モールド部は、
前記非重複領域を覆う端面被覆部を含む。
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内外に配置され、閉磁路を形成する磁性コアと、
前記巻回部と前記磁性コアとの間に介在される内側樹脂部を含み、前記巻回部の外周面を覆わない樹脂モールド部とを備え、
前記磁性コアは、
前記巻回部内に配置される内コア片と、前記巻回部から露出される外コア片とを含み、
前記外コア片は、
前記内コア片の端面が接続され、この端面の面積よりも小さな面積を有する接続面を含む小面積部と、
前記内コア片の端面の面積よりも大きな磁路断面積を有する大面積部とを備え、
前記内コア片の端面は、
前記外コア片が組み付けられた状態で前記外コア片の外端面から前記巻回部の軸方向にみて、前記小面積部に重複する重複領域と、前記小面積部及び前記大面積部の双方に重複しない非重複領域とを備え、
前記樹脂モールド部は、
前記非重複領域を覆う端面被覆部を含む。
上記のリアクトルは、放熱性に優れる上に、樹脂モールド部を形成し易い。
[本発明の実施形態の説明]
最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内外に配置され、閉磁路を形成する磁性コアと、
前記巻回部と前記磁性コアとの間に介在される内側樹脂部を含み、前記巻回部の外周面を覆わない樹脂モールド部とを備え、
前記磁性コアは、
前記巻回部内に配置される内コア片と、前記巻回部から露出される外コア片とを含み、
前記外コア片は、
前記内コア片の端面が接続され、この端面の面積よりも小さな面積を有する接続面を含む小面積部と、
前記内コア片の端面の面積よりも大きな磁路断面積を有する大面積部とを備え、
前記内コア片の端面は、
前記外コア片が組み付けられた状態で前記外コア片の外端面から前記巻回部の軸方向にみて、前記小面積部に重複する重複領域と、前記小面積部及び前記大面積部の双方に重複しない非重複領域とを備え、
前記樹脂モールド部は、
前記非重複領域を覆う端面被覆部を含む。
最初に、本発明の実施態様を列記して説明する。
(1)本発明の実施形態に係るリアクトルは、
巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内外に配置され、閉磁路を形成する磁性コアと、
前記巻回部と前記磁性コアとの間に介在される内側樹脂部を含み、前記巻回部の外周面を覆わない樹脂モールド部とを備え、
前記磁性コアは、
前記巻回部内に配置される内コア片と、前記巻回部から露出される外コア片とを含み、
前記外コア片は、
前記内コア片の端面が接続され、この端面の面積よりも小さな面積を有する接続面を含む小面積部と、
前記内コア片の端面の面積よりも大きな磁路断面積を有する大面積部とを備え、
前記内コア片の端面は、
前記外コア片が組み付けられた状態で前記外コア片の外端面から前記巻回部の軸方向にみて、前記小面積部に重複する重複領域と、前記小面積部及び前記大面積部の双方に重複しない非重複領域とを備え、
前記樹脂モールド部は、
前記非重複領域を覆う端面被覆部を含む。
上記のリアクトルは、巻回部を露出した状態で内コア片の少なくとも一部を覆う樹脂モールド部を備えるため、内側樹脂部によって巻回部と内コア片との間の絶縁性を高められる上に、リアクトルを液体冷媒等の冷却媒体で冷却する場合には、巻回部を冷却媒体に直接接触させられて放熱性に優れる。上記のリアクトルに備えられる外コア片は、小面積部の磁路面積(接続面の面積)と大面積部の磁路面積(磁路断面積)とが異なることで凹凸形状であるため、外コア片の全体が一様な磁路面積(接続面の面積に相当)を有する場合に比較して大面積部から放熱し易かったり、大面積部が上述の冷却媒体に接触し易かったりすることからも、放熱性により優れる。大面積部の具備によって表面積がより大きい場合には放熱性に更に優れる。
特に、上記のリアクトルは、外コア片が上述のように凹凸形状であり、内コア片の外周面よりも突出する部分(大面積部の一部)を備えるものの、この突出部分の配置位置を、内コア片の端面を覆わない位置とする。また、小面積部の配置位置を、内コア片の端面を覆う位置とすると共に、小面積部の大きさを、内コア片の端面の一部を覆わない大きさとする。このような上記のリアクトルは、以下の理由により、巻回部と内コア片との間の筒状隙間にモールド原料を充填し易く、樹脂モールド部を形成し易い。
樹脂モールド部の形成前、組み付けられた磁性コアを外コア片の外端面から巻回部の軸方向にみると(ここでは正面視に相当)、内コア片の端面の非重複領域が外コア片から露出される。その結果、非重複領域の周縁と巻回部の内周縁とがつくる開口部も、外コア片から露出されることになり、巻回部の内周縁と内コア片の端面の周縁とがつくる開口部のうち、外コア片に覆われない部分を確保できる。そのため、外コア片の外端面側から内コア片側に向かってモールド原料を供給すると、外コア片から露出される上記開口部からモールド原料を導入でき、更に上記開口部を経て上述の筒状隙間にモールド原料を導入できる。
その他、上記のリアクトルは、外コア片が、その全長に亘って大面積部の磁路断面積を有する場合に比較して外コア片を軽くでき、軽量化を図ることができる。
(2)上記のリアクトルの一例として、
前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率よりも大きい形態が挙げられる。
前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率よりも大きい形態が挙げられる。
上記形態は、外コア片の接続面が内コア片の端面より小さくても、両コア片間での漏れ磁束を低減できる。従って、上記形態は、上記漏れ磁束に起因する損失を低減できる。
(3)上記のリアクトルの一例として、
前記内コア片は、磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体からなる形態が挙げられる。
前記内コア片は、磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体からなる形態が挙げられる。
複合材料の成形体は、磁性粉末の充填率を低くすると比透磁率を小さくし易い。内コア片の比透磁率が外コア片の比透磁率よりも小さければ、上述のように両コア片間での漏れ磁束を低減できる。また、内コア片の比透磁率がある程度小さければ(後述の(5)参照)、磁気ギャップを有さない磁性コアとすることができる。ギャップレス構造の磁性コアでは、磁気ギャップに起因する漏れ磁束が実質的に生じないため、上述の筒状隙間をより小さくできる。従って、上記形態は、両コア片間での漏れ磁束や磁気ギャップに起因する漏れ磁束に基づく損失をより低減したり、筒状隙間が小さいことでより小型にしたりすることができる。筒状隙間が小さい場合でも、上述のように外コア片から露出される開口部からモールド原料を筒状隙間に導入し易く、樹脂モールド部を形成し易い。
(4)上記(3)のリアクトルの一例として、
前記外コア片の接続面の面積は、前記内コア片の端面の面積と前記内コア片における前記磁性粉末の充填率との積で求められる値以上である形態が挙げられる。
前記外コア片の接続面の面積は、前記内コア片の端面の面積と前記内コア片における前記磁性粉末の充填率との積で求められる値以上である形態が挙げられる。
上記形態において上述の積値は、内コア片の実効的な磁路面積といえ、外コア片の接続面の面積は、内コア片の実効的な磁路面積以上を有する。従って、上記形態は、内コア片と外コア片との間での漏れ磁束をより確実に低減できる。
(5)上記のリアクトルの一例として、
前記内コア片の比透磁率は、5以上50以下であり、
前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率の2倍以上である形態が挙げられる。
前記内コア片の比透磁率は、5以上50以下であり、
前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率の2倍以上である形態が挙げられる。
上記形態は、外コア片の比透磁率が内コア片の比透磁率よりも大きい上にその差が大きいため、上述の(2)で説明したように、両コア片間での漏れ磁束をより確実に低減できる。上記差によっては、上記漏れ磁束を実質的に無くすことができる。また、上記形態は、内コア片の比透磁率が低いため、ギャップレス構造の磁性コアとすることができる。従って、上記形態は、上述の(3)で説明したように漏れ磁束に起因する損失をより低減したり、より小型にしたりすることができつつ、樹脂モールド部を形成し易い。
(6)上記(5)のリアクトルの一例として、
前記外コア片の比透磁率は、50以上500以下である形態が挙げられる。
前記外コア片の比透磁率は、50以上500以下である形態が挙げられる。
上記形態は、上述の(5)に加えて、外コア片の比透磁率が上述の特定の範囲を満たすため、外コア片の比透磁率と内コア片の比透磁率との差を大きくし易い。上記差が大きければ(例えば100以上)、外コア片の小面積部を小さくしても両コア片間での漏れ磁束も低減できる。また、外コア片の小面積部が小さければ、内コア片の非重複領域が大きくなるため外コア片から露出される上述の開口部も大きくなり、樹脂モールド部をより形成し易い。
(7)上記(6)のリアクトルの一例として、
前記外コア片は、圧粉成形体からなる形態が挙げられる。
前記外コア片は、圧粉成形体からなる形態が挙げられる。
圧粉成形体であれば、上述の凹凸形状の外コア片を容易に、かつ緻密に成形でき、比透磁率が上述の(5)の範囲を満たす外コア片を精度よく得られる。従って、上記形態は、外コア片の製造性に優れる。
(8)上記のリアクトルの一例として、
前記コイルは、各軸が平行するように横並びに配置される一対の前記巻回部を有し、
前記磁性コアは、各巻回部内に配置されて、横並びされる一対の前記内コア片を有し、
前記重複領域は、前記各内コア片の端面を前記一対の内コア片の横並び方向に二等分した領域のうち、隣り合う前記内コア片に近い側の領域の50%以上を含む形態が挙げられる。
前記コイルは、各軸が平行するように横並びに配置される一対の前記巻回部を有し、
前記磁性コアは、各巻回部内に配置されて、横並びされる一対の前記内コア片を有し、
前記重複領域は、前記各内コア片の端面を前記一対の内コア片の横並び方向に二等分した領域のうち、隣り合う前記内コア片に近い側の領域の50%以上を含む形態が挙げられる。
内コア片の端面における上述の隣り合う内コア片に近い側の領域(以下、内側領域と呼ぶことがある)と、隣り合う内コア片から遠い側の領域(以下、外側領域と呼ぶことがある)とを比較すると、磁束は内側領域を通過し易い。上記形態は、重複領域が上記内側領域を多く含むため、内コア片と外コア片との間での漏れ磁束を低減できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を具体的に説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。
[実施形態1]
図1〜図7を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。
以下の説明では、リアクトル1における設置対象に接する設置側を下側、その対向側を上側として説明する。各図の下側がリアクトル1の設置側である場合を例示する。
図1〜図7を参照して、実施形態1のリアクトル1を説明する。
以下の説明では、リアクトル1における設置対象に接する設置側を下側、その対向側を上側として説明する。各図の下側がリアクトル1の設置側である場合を例示する。
〈概要〉
実施形態1のリアクトル1は、図1に示すように、コイル2と、閉磁路を形成する磁性コア3と、樹脂モールド部6とを備える。この例では、コイル2は一対の巻回部2a,2bを有する。各巻回部2a,2bは、各軸が平行するように横並びに配置される。磁性コア3は、巻回部2a,2b内にそれぞれ配置され、横並びされる一対の内コア片31,31と、巻回部2a,2bから露出される二つの外コア片32,32とを含む。樹脂モールド部6は、巻回部2a,2bと磁性コア3(ここでは内コア片31,31)との間にそれぞれ介在される内側樹脂部61,61を含む(図2)。樹脂モールド部6は、各巻回部2a,2bの外周面を覆わず露出させる。巻回部2a,2bの内外に配置される磁性コア3は、巻回部2a,2bに沿って横並びされる内コア片31,31を挟むように外コア片32,32が配置されて、環状に組み付けられる。このようなリアクトル1は、代表的には、コンバータケース等の設置対象(図示せず)に取り付けられて使用される。
実施形態1のリアクトル1は、図1に示すように、コイル2と、閉磁路を形成する磁性コア3と、樹脂モールド部6とを備える。この例では、コイル2は一対の巻回部2a,2bを有する。各巻回部2a,2bは、各軸が平行するように横並びに配置される。磁性コア3は、巻回部2a,2b内にそれぞれ配置され、横並びされる一対の内コア片31,31と、巻回部2a,2bから露出される二つの外コア片32,32とを含む。樹脂モールド部6は、巻回部2a,2bと磁性コア3(ここでは内コア片31,31)との間にそれぞれ介在される内側樹脂部61,61を含む(図2)。樹脂モールド部6は、各巻回部2a,2bの外周面を覆わず露出させる。巻回部2a,2bの内外に配置される磁性コア3は、巻回部2a,2bに沿って横並びされる内コア片31,31を挟むように外コア片32,32が配置されて、環状に組み付けられる。このようなリアクトル1は、代表的には、コンバータケース等の設置対象(図示せず)に取り付けられて使用される。
特に、実施形態1のリアクトル1に備えられる外コア片32は、磁路面積が異なる小面積部321と大面積部322とを備える。小面積部321は、図3に示すように内コア片31の端面31eが接続され、この端面31eの面積S31よりも小さい面積S32を有する接続面321eを含む。大面積部322は、内コア片31の端面31eからずれた位置に配置され、端面31eの面積S31よりも大きな磁路断面積S322を有する。面積S32,S322はいずれも磁路面積に相当する。このような外コア片32を備える磁性コア3とコイル2とが組み付けられた状態(以下、組付状態と呼ぶことがある)で、外コア片32の外端面32oから巻回部2a,2bの軸方向に内コア片31の端面31eをみると、端面31eの一部(重複領域312)は小面積部321に覆われるものの、他部(非重複領域316)は小面積部321及び大面積部322の双方に覆われない(図4も参照)。また、巻回部2a(又は2b)の内周縁と非重複領域316の周縁がつくる開口部g3も小面積部321及び大面積部322の双方に覆われない(図4)。そのため、リアクトル1の製造過程でコイル2を露出させつつ、磁性コア3を覆う樹脂モールド部6を形成する際、開口部g1,g2(図4、後述)に加えて開口部g3からもモールド原料を導入できる。そして、これら開口部g1〜g3を経て、巻回部2a(又は2b)と内コア片31との間の筒状隙間にモールド原料を導入できるため、樹脂モールド部6を形成し易い。
以下、構成要素ごとに詳細に説明する。
以下、構成要素ごとに詳細に説明する。
〈コイル〉
この例のコイル2は、巻線が螺旋状に巻回されてなる筒状の巻回部2a,2bを備える。横並びされる一対の巻回部2a,2bを備えるコイル2として、以下の形態が挙げられる。
(α)1本の連続する巻線から形成される巻回部2a,2bと、巻回部2a,2b間に渡される巻線の一部からなり、巻回部2a,2bを連結する連結部とを備える形態。
(β)独立した2本の巻線によってそれぞれ形成される巻回部2a,2bと、巻回部2a,2bから引き出される巻線の両端部のうち、一方の端部同士が溶接や圧着等によって接合されてなる接合部とを備える形態(図1に例示)。
いずれの形態も、各巻回部2a,2bから引き出される巻線の端部((β)では他方の端部)は、電源等の外部装置が接続される接続箇所として利用される。
この例のコイル2は、巻線が螺旋状に巻回されてなる筒状の巻回部2a,2bを備える。横並びされる一対の巻回部2a,2bを備えるコイル2として、以下の形態が挙げられる。
(α)1本の連続する巻線から形成される巻回部2a,2bと、巻回部2a,2b間に渡される巻線の一部からなり、巻回部2a,2bを連結する連結部とを備える形態。
(β)独立した2本の巻線によってそれぞれ形成される巻回部2a,2bと、巻回部2a,2bから引き出される巻線の両端部のうち、一方の端部同士が溶接や圧着等によって接合されてなる接合部とを備える形態(図1に例示)。
いずれの形態も、各巻回部2a,2bから引き出される巻線の端部((β)では他方の端部)は、電源等の外部装置が接続される接続箇所として利用される。
巻線は、銅等からなる導体線と、ポリアミドイミド等の樹脂からなり、導体線の外周を覆う絶縁被覆とを備える被覆線が挙げられる。この例の巻回部2a,2bは、被覆平角線からなる巻線をエッジワイズ巻して形成された四角筒状のエッジワイズコイルであり、形状・巻回方向・ターン数等の仕様を同一とする。巻線や巻回部2a,2bの形状、大きさ等は適宜選択できる。例えば、巻線を被覆丸線としたり、巻回部2a,2bの形状を円筒状、楕円状やレーストラック状等の角部を有しない筒状としたりすることが挙げられる。また、各巻回部2a,2bの仕様を異ならせることもできる。
実施形態1のリアクトル1では、巻回部2a,2bの外周面の全体が樹脂モールド部6に覆われず露出される。一方、巻回部2a,2b内には樹脂モールド部6の一部である内側樹脂部61が介在し、巻回部2a,2bの内周面は樹脂モールド部6に覆われる。
〈磁性コア〉
《概要》
この例の磁性コア3は、上述の四つのコア片31,31、32,32が環状に組み付けられた状態で、その外周が樹脂モールド部6によって覆われることで一体に保持されると共に、コア片間に磁気ギャップを実質的に含まないギャップレス構造である。
《概要》
この例の磁性コア3は、上述の四つのコア片31,31、32,32が環状に組み付けられた状態で、その外周が樹脂モールド部6によって覆われることで一体に保持されると共に、コア片間に磁気ギャップを実質的に含まないギャップレス構造である。
実施形態1のリアクトル1では、外コア片32の磁路面積(磁路断面積)がその全長に亘って一様ではなく部分的に異なる。外コア片32は、図3に示すように磁路面積S32を有する小面積部321と、磁路面積S32よりも大きな磁路面積S322を有する大面積部322とを備え、両部321,322が一体に成形されて段差形状を有する。小面積部321は、内コア片31との接続面321eを有し、この例では内コア片31の軸上に並ぶように配置される。大面積部322は、内コア片31に接続されず、この例では横並びされる二つの内コア片31,31間を渡るように、両コア片31,31に重ならずに配置される(図4も参照)。
小面積部321の接続面321eは、磁路面積S32を有すると共に、内コア片31の端面31eの面積S31よりも小さい。そのため、組付状態では、内コア片31の端面31eの一部を外コア片32に重複しない非重複領域316とすることができる(図4)。外コア片32に覆われない非重複領域316近傍を樹脂モールド部6の形成時にモールド原料の導入箇所として利用する。
以下、主に図3を参照して、内コア片31、外コア片32を順に説明する。
図3の上図は、磁性コア3を組み付けた状態の斜視図であり、磁性コア3の外周を覆う樹脂モールド部6を二点鎖線で仮想的に示す。また、図3の下図は、一つの内コア片31と一つの外コア片32とを分解して示す斜視図であり、二点鎖線で仮想的に示す内コア片31は、外コア片32に近付ける状態を説明する。
以下、主に図3を参照して、内コア片31、外コア片32を順に説明する。
図3の上図は、磁性コア3を組み付けた状態の斜視図であり、磁性コア3の外周を覆う樹脂モールド部6を二点鎖線で仮想的に示す。また、図3の下図は、一つの内コア片31と一つの外コア片32とを分解して示す斜視図であり、二点鎖線で仮想的に示す内コア片31は、外コア片32に近付ける状態を説明する。
《内コア片》
この例では、磁性コア3において巻回部2a内に配置される部分及び巻回部2b内に配置される部分はいずれも、主として一つの柱状の内コア片31で構成される。一つの内コア片31において各端面31e,31eは、外コア片32,32の接続面321e,321eに接合される(図2も参照)。なお、この例では、両コア片31,32同士の継ぎ目箇所には、後述する介在部材5が配置される。
この例では、磁性コア3において巻回部2a内に配置される部分及び巻回部2b内に配置される部分はいずれも、主として一つの柱状の内コア片31で構成される。一つの内コア片31において各端面31e,31eは、外コア片32,32の接続面321e,321eに接合される(図2も参照)。なお、この例では、両コア片31,32同士の継ぎ目箇所には、後述する介在部材5が配置される。
この例の内コア片31,31はいずれも同一形状、同一の大きさであり、図3に示すように直方体状であり、その全長に亘って一様な磁路断面積S31(端面31eの面積S31に同じ)を有する。内コア片31の形状は適宜変更できる。例えば、内コア片31を円柱状、六角柱等の多角柱状等とすることが挙げられる。角柱等とする場合に角部をC面取り又は図3に示すようにR面取りされたような形状とすることが挙げられる。角部が丸められることで、欠け難く強度に優れる上に、軽量化、内側樹脂部61との接触面積の増大を図ることができる。磁路断面積S31(面積S31)は、所定の磁気特性を有するように適宜選択することができる。
《外コア片》
この例では、磁性コア3において巻回部2a外に配置される部分及び巻回部2b外に配置される部分はいずれも、主として一つの柱状の外コア片32で構成される。
この例では、磁性コア3において巻回部2a外に配置される部分及び巻回部2b外に配置される部分はいずれも、主として一つの柱状の外コア片32で構成される。
この例の外コア片32,32はいずれも同一形状、同一の大きさであり、図3に示すように外端面32o及び内端面32eがT字状の柱状体である。詳しくは、一つの外コア片32は、直方体状の基部320と、基部320を挟んで左右の両側に突出する直方体状の小面積部321,321と、基部320の下方に突出する直方体状の突部323とを備える。基部320と突部323とで大面積部322をなす。基部320及び二つの小面積部321,321の上面(設置面とは反対側の面)は実質的に面一に配置される。基部320及び二つの小面積部321,321並びに突部323において、巻回部2a,2bに向かって配置される面及びその対向面はいずれも、実質的に面一に配置されて、同じ大きさでT字状の内端面32e及び外端面32oをなす。なお、図2,図3の右側の外コア片32では、小面積部321と大面積部322との境界を二点鎖線で仮想的に示す。
各小面積部321,321において内端面32eの一部をなす箇所は、内コア片31,31の端面31e,31eが接続される接続面321e,321eである。内コア片31との接続面321eと、大面積部322との接続面(ここでは基部320の一面)とはいずれも面積S32を有する。そして、この面積S32は、内コア片31の端面31eの面積S31よりも小さい(S32<S31)。
大面積部322は、二つの小面積部321,321間に介在され、磁路断面積S322を有する。大面積部322は、面積S32を有する基部320に加えて突部323を含むため、磁路断面積S322は、面積S32よりも大きい(S32<S323)。また、磁路断面積S322は、内コア片31の端面31eの面積S31よりも大きい(S31<S322)。即ち、磁性コア3は、面積についてS32<S31<S322を満たす。なお、大面積部322の磁路断面積S322は、内コア片31,31の横並び方向に直交する平面で切断したときの断面積である。
《組付状態》
磁性コア3を組付状態で正面視すると、図4に示すように外コア片32は、内コア片31,31の外周面よりも凹んだ部分と、内コア片31,31の外周面よりも突出する部分との双方を含む。上述の凹んだ部分は小面積部321,321であり、これら小面積部321,321は内コア片31,31の端面31e,31eの一部を覆い、他部を覆わないように配置される。上述の突出する部分は突部323であり、この突部323は端面31eに重複しないように配置される。このような外コア片32が組み付けられた内コア片31の端面31eは、小面積部321に重複する重複領域312と、小面積部321及び大面積部322の双方に重複しない非重複領域316とを備える。
磁性コア3を組付状態で正面視すると、図4に示すように外コア片32は、内コア片31,31の外周面よりも凹んだ部分と、内コア片31,31の外周面よりも突出する部分との双方を含む。上述の凹んだ部分は小面積部321,321であり、これら小面積部321,321は内コア片31,31の端面31e,31eの一部を覆い、他部を覆わないように配置される。上述の突出する部分は突部323であり、この突部323は端面31eに重複しないように配置される。このような外コア片32が組み付けられた内コア片31の端面31eは、小面積部321に重複する重複領域312と、小面積部321及び大面積部322の双方に重複しない非重複領域316とを備える。
樹脂モールド部6の形成前の磁性コア3において、内コア片31,31の非重複領域316,316は外コア片32に覆われずに露出される。その結果、非重複領域316,316の周縁と巻回部2a,2bの内周縁とがつくる開口部g3も、外コア片32から露出される。このような開口部g3を上述の筒状隙間へのモールド原料の導入口として利用できるため、この磁性コア3は、上記導入口となる部分(開口部g3、後述の開口部g1,g2)が外コア片によって開口部g3の正面が覆われる磁性コア(以下、従来コアと呼ぶことがある)に比べて大きいといえる。
この例の磁性コア3は、組付状態で側面視すれば、図2に示すように各小面積部321,321の下面(ここでは設置対象に近い側の面、以下同様)が内コア片31,31の下面よりも上方(設置対象から離れる側)に位置し、大面積部322(突部323)の下面が内コア片31,31の下面よりも下方(設置対象に近づく側)に位置する。そのため、この例の非重複領域316は、内コア片31の端面31eの下方領域をなし、開口部g3は、端面31e,31eの下端縁と巻回部2a,2bの内周縁とで形成される。
この例の非重複領域316は、長方形状であるが、適宜変更できる。非重複領域316の形状は、外コア片32の小面積部321の形状や大きさを変更することで容易に変えられる。例えば、小面積部321を正面視で図4よりも小さい長方形として、非重複領域316を、端面31eの下端縁及び外側縁を含むL字状としたり、端面31eの上端縁及び外側縁並びに下端縁を含む]状等とすることが挙げられる。図5は、非重複領域316が]状である場合を例示する。L字状や]状といった非重複領域316を備えると、外コア片32の小面積部321をより小さくできて軽量にできる。また、開口部g1,g2近傍に、端面31eと小面積部321との段差に応じた空間を設けられる。この空間は比較的大きいことでモールド原料を充填し易いことから、この空間を経て開口部g1,g2にもモールド原料を導入し易い。更に、樹脂モールド部6において上記空間に充填されてなる部分は内コア片31の外周を覆う箇所の厚さよりも厚くなり易い。このような肉厚部分を内コア片31と外コア片32との接続箇所に設けられることで、両コア片31,32間の接続強度にも優れる。
外コア片32に覆われる重複領域312は、以下の内側領域を多く含むことが好ましい。特に、本例のように、重複領域312は内側領域の50%以上を含むことがより好ましい。ここでの内コア片31の端面31eの内側領域とは、内コア片31の端面31eを一対の内コア片31,31の横並び方向に二等分する領域のうち、隣り合う内コア片31に近い内側縁を含む領域とする。また、隣り合う内コア片31から遠い外側縁を含む領域を外側領域とする。端面31eの内側領域は、外側領域に比較して磁束が通過し易い。そのため、重複領域312が内側領域の50%以上を含むことで、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減し易い。重複領域312が内側領域の60%以上、更に70%以上を含むと、上記漏れ磁束をより低減し易い。重複領域312は、内側領域をその100%以下の範囲で含むことができる。重複領域312が内側領域を多く含むほど、重複領域312が大きくなり易い、即ち外コア片32の小面積部321が大きくなり易く重量の増大を招き易い。より軽量化を望む場合等には、重複領域312は内側領域の98%以下、更に95%以下、90%以下を含むことができる。両内コア片31の端面31e,31eにおける内側領域の含有量を異ならせることができるが、いずれも内側領域の50%以上を含むことが好ましく、本例のように上記含有量が等しいことがより好ましい。
《面積》
面積S31,S32,S322は、磁性コア3が所定のインダクタンスを有し、かつS32<S31<S322を満たす範囲で、コア片31,32の材質(後述)に応じて選択することができる。内コア片31の重複領域312の面積は、外コア片32の小面積部321の面積S32に等しく、非重複領域316の面積は、面積S31と面積S32との差に等しい。そのため、小面積部321の面積S32が小さいほど、内コア片31の非重複領域316の面積を大きくでき、樹脂モールド部6の形成時、外コア片32の段差部分と金型とによってつくられる空間を大きく確保できる。この空間にモールド原料を容易に導入できる上に、この空間から開口部g3にモールド原料を導入し易い。但し、非重複領域316の面積が大き過ぎると、小面積部321の面積S32が小さ過ぎて、両コア片31,32間での漏れ磁束が増大し易い。樹脂モールド部6の形成容易性及び低損失化を考慮して、外コア片32の面積S32を選択することが好ましい。
面積S31,S32,S322は、磁性コア3が所定のインダクタンスを有し、かつS32<S31<S322を満たす範囲で、コア片31,32の材質(後述)に応じて選択することができる。内コア片31の重複領域312の面積は、外コア片32の小面積部321の面積S32に等しく、非重複領域316の面積は、面積S31と面積S32との差に等しい。そのため、小面積部321の面積S32が小さいほど、内コア片31の非重複領域316の面積を大きくでき、樹脂モールド部6の形成時、外コア片32の段差部分と金型とによってつくられる空間を大きく確保できる。この空間にモールド原料を容易に導入できる上に、この空間から開口部g3にモールド原料を導入し易い。但し、非重複領域316の面積が大き過ぎると、小面積部321の面積S32が小さ過ぎて、両コア片31,32間での漏れ磁束が増大し易い。樹脂モールド部6の形成容易性及び低損失化を考慮して、外コア片32の面積S32を選択することが好ましい。
外コア片32の小面積部321の面積S32は、コア片31,32の材質にもよるが、例えば、内コア片31の端面31eの面積S31の60%以上100%未満、更に65%以上、70%以上、75%以上、80%以上程度が挙げられる。外コア片32の大面積部322の磁路断面積S322は、コア片31,32の材質にもよるが、例えば、内コア片31の端面31eの面積S31の100%超200%以下、更に150%以下、130%以下、120%以下程度が挙げられる。上記の範囲であれば、磁性コア3が大型になり難い。大面積部322の磁路断面積S322は、突部323を大きくすれば容易に大きくできる。例えば、突部323の下面が巻回部2a,2bの下面と実質的に面一になるように突部323を設けることが挙げられる。この場合、突部323が磁性コア3から設置対象への放熱経路として効率よく機能して、放熱性を高められる。また、この場合、突部323を設置対象への支持部としても利用でき、リアクトル1の設置状態の安定性にも優れる。
外コア片32の形状は、面積S32,S322がS32<S31<S322を満たす範囲で、適宜変更できる。例えば、図5に示すように、基部320の下方に突出する突部323と上方に突出する突部324との双方を備えて、正面視で十字状の内端面32eを有する外コア片32とすることが挙げられる。この場合、大面積部322の表面積をより大きくし易く、放熱性を高め易い。突部323,324は、巻回部2a,2bから離れる側に突出するため、例えば冷却媒体等に伝熱し易く、放熱性により優れる。又は、例えば、外コア片32を、平面視(上面視)で台形状又はドーム状といった、角部がある程度大きくC面取り又はR面取りされたような形状とすることが挙げられる。角部が丸められることで、角部の割れ防止や、樹脂モールド部6との接触面積の増大を図ることができる。
《特性》
外コア片32の比透磁率は、内コア片31の比透磁率よりも大きいと、外コア片32の接続面321eが内コア片31の端面31eより小さくても、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減できる。このような比透磁率が異なるコア片31,32を備えるリアクトル1は、上記漏れ磁束に起因する損失を低減でき、低損失である。
外コア片32の比透磁率は、内コア片31の比透磁率よりも大きいと、外コア片32の接続面321eが内コア片31の端面31eより小さくても、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減できる。このような比透磁率が異なるコア片31,32を備えるリアクトル1は、上記漏れ磁束に起因する損失を低減でき、低損失である。
ここでの比透磁率は以下のように求める。各コア片31,32と同様の組成からなるリング状の測定試料(外径34mm、内径20mm、厚さ5mm)を作製し、測定試料に一次側:300巻き、二次側:20巻きの巻線を施し、B−H初磁化曲線をH=0(Oe)〜100(Oe)の範囲で測定する。得られたB−H初磁化曲線のB/Hの最大値を求め、この最大値を比透磁率とする。ここでの磁化曲線とは、いわゆる直流磁化曲線である。
外コア片32の比透磁率が内コア片31の比透磁率よりも大きく、かつ両比透磁率の差が大きいほど、特に外コア片32の比透磁率が内コア片31の比透磁率の2倍以上であると、両コア片31,32間での漏れ磁束をより確実に低減できる。上記差がより大きい場合、例えば外コア片32の比透磁率が内コア片31の比透磁率の2.5倍以上、更に3倍以上、5倍以上、10倍以上であれば、上記漏れ磁束をより一層低減し易く、好ましくは上記漏れ磁束を実質的に無くすことができる。
内コア片31の比透磁率は、例えば5以上50以下が挙げられる。内コア片31の比透磁率は、10以上45以下、更に40以下、35以下、30以下とより低くすることができる。このような低透磁率の内コア片31を備える磁性コア3は、磁気飽和し難いため、磁気ギャップを有さないギャップレス構造とすることができる。ギャップレス構造の磁性コア3は、磁気ギャップに起因する漏れ磁束が実質的に生じないため、上述の筒状隙間を小さくし易く、より小型なリアクトル1とすることができる。また、筒状隙間が小さくても、開口部g3を有するため、上述の従来コアよりもモールド原料を筒状隙間に導入し易く、樹脂モールド部6を形成し易い。
外コア片32の比透磁率は、例えば50以上500以下が挙げられる。外コア片32の比透磁率は、80以上、更に100以上(内コア片31の比透磁率が50である場合の2倍以上)、150以上、180以上とより高くすることができる。このような高透磁率の外コア片32は、内コア片31の比透磁率との差を大きくし易い。例えば、外コア片32の比透磁率を内コア片31の比透磁率の2倍以上とすることができる。そのため、外コア片32の小面積部321がより小さくても、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減できる。小面積部321がより小さければ、内コア片31の非重複領域316をより大きくできるため、開口部g3がより大きくなって、モールド原料を上述の筒状隙間に更に導入し易い。
《材質》
磁性コア3を構成する内コア片31、外コア片32は、軟磁性材料、例えば鉄や鉄合金(Fe−Si合金、Fe−Ni合金等)といった軟磁性金属等を含む成形体が挙げられる。コア片の具体例として、軟磁性材料からなる粉末や更に絶縁被覆を備える被覆粉末といった磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体からなる樹脂コア片、上記磁性粉末が圧縮成形された圧粉成形体からなる圧粉コア片、軟磁性材料の焼結体からなるフェライトコア片、電磁鋼板といった軟磁性金属板が積層された積層体からなる鋼板コア片等が挙げられる。磁性コア3は、上述の樹脂コア片、圧粉コア片、フェライトコア片、及び鋼板コア片からなる群から選択される1種のコア片を含む単一形態、上記群から選択される複数種のコア片を含む混合形態が挙げられる。
磁性コア3を構成する内コア片31、外コア片32は、軟磁性材料、例えば鉄や鉄合金(Fe−Si合金、Fe−Ni合金等)といった軟磁性金属等を含む成形体が挙げられる。コア片の具体例として、軟磁性材料からなる粉末や更に絶縁被覆を備える被覆粉末といった磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体からなる樹脂コア片、上記磁性粉末が圧縮成形された圧粉成形体からなる圧粉コア片、軟磁性材料の焼結体からなるフェライトコア片、電磁鋼板といった軟磁性金属板が積層された積層体からなる鋼板コア片等が挙げられる。磁性コア3は、上述の樹脂コア片、圧粉コア片、フェライトコア片、及び鋼板コア片からなる群から選択される1種のコア片を含む単一形態、上記群から選択される複数種のコア片を含む混合形態が挙げられる。
樹脂コア片を構成する上述の複合材料中の磁性粉末の含有量は、30体積%以上80体積%以下、樹脂の含有量は10体積%以上70体積%以下が挙げられる。飽和磁束密度や放熱性の向上の観点から、磁性粉末の含有量を50体積%以上、更に55体積%以上、60体積%以上とすることができる。製造過程での流動性の向上の観点から、磁性粉末の含有量を75体積%以下、更に70体積%以下、樹脂の含有量を30体積%超とすることができる。
上述の複合材料中の樹脂は、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、常温硬化性樹脂、低温硬化性樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂は、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂は、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂等が挙げられる。その他、不飽和ポリエステルに炭酸カルシウムやガラス繊維が混合されたBMC(Bulk molding compound)、ミラブル型シリコーンゴム、ミラブル型ウレタンゴム等も利用できる。
上述の複合材料は、磁性粉末及び樹脂に加えて、アルミナやシリカ等の非磁性かつ非金属粉末(フィラー)を含有すると、放熱性をより高められる。非磁性かつ非金属粉末の含有量は、0.2質量%以上20質量%以下、更に0.3質量%以上15質量%以下、0.5質量%以上10質量%以下が挙げられる。
上述の複合材料の成形体は、射出成形や注型成形等の適宜な成形方法によって製造できる。樹脂コア片は、製造過程で磁性粉末の充填率を低く調整すれば、比透磁率を小さくし易い。例えば、樹脂コア片の比透磁率は5以上50以下が挙げられる。磁性粉末の組成によっても、比透磁率が異なる樹脂コア片とすることができる。
上述の圧粉成形体は、代表的には、磁性粉末とバインダーとを含む混合粉末を所定の形状に圧縮成形したもの、更に成形後に熱処理を施したものが挙げられる。バインダーは樹脂等を利用でき、その含有量は30体積%以下程度が挙げられる。熱処理を施すと、バインダーが消失したり、熱変性物になったりする。圧粉成形体は、複合材料の成形体よりも磁性粉末の含有量を高め易く(例えば80体積%超、更に85体積%以上)、飽和磁束密度や比透磁率がより高いコア片を得易い。例えば、圧粉コア片の比透磁率は50以上500以下が挙げられる。
この例の内コア片31は樹脂コア片であり、外コア片32は圧粉コア片である。また、この例では、内コア片31の比透磁率は5以上50以下であり、外コア片32の比透磁率は50以上500以下であり、かつ内コア片31の比透磁率の2倍以上である。
内コア片31を樹脂コア片とする場合、外コア片32の接続面321eの面積S32は、内コア片31の端面31eの面積S31と内コア片31における磁性粉末の充填率αとの積(S31×α)で求められる値以上であることが挙げられる。ここで、内コア片31が樹脂コア片である場合、内コア片31の端面31eに存在する磁性粉末が実質的に磁路として機能する。つまり、端面31eの面積S31を見かけの磁路面積、上記積値(S31×α)を実効的な磁路面積と見做すことができる。外コア片32の接続面321eの面積S32が上記積値(S31×α)以上であれば、接続面321eは、内コア片31の実効的な磁路面積以上を有するため、両コア片31,32間での漏れ磁束をより確実に低減できつつ、所定の特性を有するリアクトル1とすることができる。本例の面積S32は上記積値(S31×α)以上である。
樹脂コア片における磁性粉末の充填率α(%)は、簡易的には、樹脂コア片の断面における磁性粉末の合計面積割合を利用することが挙げられる。合計面積割合は、例えば、以下のように求める。樹脂コア片の断面を顕微鏡観察して、この断面の面積S又は所定の大きさの視野面積Sにおける磁性粉末を抽出して、磁性粉末の合計面積Spを求める。(Sp/S)×100(%)を合計面積割合とする。厳密には、樹脂コア片の樹脂等を除去して磁性粉末を抽出し、樹脂コア片の体積Vと、抽出した磁性粉末の体積Vpとから、充填率α=(Vp/V)×100(%)を求めることが挙げられる。
〈介在部材〉
この例のリアクトル1は、更に、コイル2と磁性コア3との間に介在される介在部材5を備える。介在部材5は、代表的には絶縁材料からなり、コイル2と磁性コア3との間の絶縁部材や、巻回部2a,2bに対する内コア片31、外コア片32の位置決め部材等として機能する。この例の介在部材5は、内コア片31と外コア片32との継ぎ目箇所及びその近傍が配置される長方形の枠状のものであり、樹脂モールド部6の形成時、モールド原料の流路を形成する部材としても機能する。
この例のリアクトル1は、更に、コイル2と磁性コア3との間に介在される介在部材5を備える。介在部材5は、代表的には絶縁材料からなり、コイル2と磁性コア3との間の絶縁部材や、巻回部2a,2bに対する内コア片31、外コア片32の位置決め部材等として機能する。この例の介在部材5は、内コア片31と外コア片32との継ぎ目箇所及びその近傍が配置される長方形の枠状のものであり、樹脂モールド部6の形成時、モールド原料の流路を形成する部材としても機能する。
以下、図4、図6、図7の三図を参照して介在部材5の一例を説明する。これら三図は、介在部材5を外コア片32が配置される側(以下、外コア側と呼ぶ)からみた正面図であり、巻回部2a,2bが配置される側(以下、コイル側と呼ぶ)は紙面奥であり、みえない。図4は、内コア片31,31と一方の外コア片32と介在部材5とが組み付けられた状態、図6は、介在部材5のみの状態、図7は、内コア片31,31と介在部材5とが組み付けられ、かつ外コア片32が配置されていない状態を示す。
この例の介在部材5は、図6に示すように二つの貫通孔51h,51hと、複数の支持部51と、コイル溝部(図示せず)と、コア溝部52hとを備える(類似の形状として特許文献1の外側介在部52参照)。各貫通孔51h,51hは、介在部材5の外コア側からコイル側に貫通し、内コア片31,31がそれぞれ挿通される(図7も参照)。貫通孔51h,51hを形成する内周面は巻回部2a,2bの内周面に実質的に連なる。支持部51は、貫通孔51hの内周面から部分的に突出して内コア片31の一部(この例では四つの角部)を支持する(図7)。コイル溝部は、介在部材5のコイル側に設けられ、各巻回部2a,2bの端面及びその近傍が嵌め込まれる。コア溝部52hは、介在部材5の外コア側に設けられ、外コア片32の内端面32e及びその近傍が嵌め込まれ(図2も参照)、外コア片32の大面積部322の上下面がコア溝部52hの内周面によって支持される(図4)。
巻回部2a,2bがコイル溝部に嵌め込まれ、内コア片31,31が各貫通孔51h,51hに挿通されて(図7)、端面31e,31eと、コア溝部52hに嵌め込まれた外コア片32の接続面321e,321eとが当接された状態において(図4)、モールド原料の流路が設けられるように介在部材5の形状や大きさを調整する。モールド原料の流路を設けるには、例えば、図4に示すように各内コア片31,31における支持部51に支持されていない箇所と貫通孔51h,51hの内周面との間や、外コア片32とコア溝部52hとの間等に隙間を設けることが挙げられる。また、このモールド原料の流路は、巻回部2a,2bの外周面にモールド原料が漏出しないように設ける。介在部材5は、上述の機能を有すれば、形状や大きさ等を適宜選択でき、公知の構成を参照できる。
この例では、支持部51によって、一つの内コア片31の外周面と、この内コア片31が挿通される貫通孔51hの内周面との間に三つの開口部g1〜g3が設けられる。開口部g1〜g3はそれぞれ、内コア片31の端面31eの上端縁、外側縁、下端縁と貫通孔51hの内周縁(ここでは巻回部2a,2bの内周縁と見做す、以下同様)とでつくられ、外コア片32に覆われない。このような開口部g1〜g3をモールド原料の流路、特に上述の筒状隙間への導入口として利用する。
介在部材5の構成材料は、各種の樹脂といった絶縁材料が挙げられる。例えば、樹脂コア片を構成する複合材料の項で説明した各種の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。介在部材5は、射出成形等の公知の成形方法によって製造できる。
〈樹脂モールド部〉
《概要》
樹脂モールド部6は、磁性コア3をなす少なくとも一つのコア片の外周を覆うことで、コア片を外部環境から保護したり、機械的に保護したり、コア片とコイル2や周囲部品との間の絶縁性を高めたりする機能を有する。かつ、樹脂モールド部6は、巻回部2a,2bの外周を覆わず露出させることで、例えば巻回部2a,2bを液体冷媒等の冷却媒体に直接接触させられて、放熱性を高められる。
《概要》
樹脂モールド部6は、磁性コア3をなす少なくとも一つのコア片の外周を覆うことで、コア片を外部環境から保護したり、機械的に保護したり、コア片とコイル2や周囲部品との間の絶縁性を高めたりする機能を有する。かつ、樹脂モールド部6は、巻回部2a,2bの外周を覆わず露出させることで、例えば巻回部2a,2bを液体冷媒等の冷却媒体に直接接触させられて、放熱性を高められる。
樹脂モールド部6は、図2に示すように内コア片31,31の外周を覆う内側樹脂部61,61に加えて、内コア片31,31の端面31e,31eの非重複領域316,316を覆う端面被覆部6e,6eを備える。この例の樹脂モールド部6は、更に外コア片32,32の外周を覆う外側樹脂部62,62を備え、これらが連続して形成された一体物であると共に、磁性コア3と介在部材5との組物を一体に保持する。
以下、内側樹脂部61、外側樹脂部62、端面被覆部6eを順に説明する。外側樹脂部62,62において外コア片32,32の段差部分を覆う領域は、端面被覆部6eに重複するため、端面被覆部6eとして説明する。
以下、内側樹脂部61、外側樹脂部62、端面被覆部6eを順に説明する。外側樹脂部62,62において外コア片32,32の段差部分を覆う領域は、端面被覆部6eに重複するため、端面被覆部6eとして説明する。
《内側樹脂部》
この例の内側樹脂部61は、上述の筒状隙間(ここでは四角筒状の空間)に樹脂モールド部6の構成樹脂が充填されてなる筒状体である。この例では、内側樹脂部61の全長に亘って概ね一様な厚さを有する。本例のようにギャップレス構造の磁性コア3とすれば、筒状隙間を小さくでき、筒状隙間の大きさに応じて内側樹脂部61の厚さを薄くできる。内側樹脂部61の厚さは適宜選択でき、例えば0.1mm以上4mm以下、更に0.3mm以上3mm以下、更には2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下程度が挙げられる。
この例の内側樹脂部61は、上述の筒状隙間(ここでは四角筒状の空間)に樹脂モールド部6の構成樹脂が充填されてなる筒状体である。この例では、内側樹脂部61の全長に亘って概ね一様な厚さを有する。本例のようにギャップレス構造の磁性コア3とすれば、筒状隙間を小さくでき、筒状隙間の大きさに応じて内側樹脂部61の厚さを薄くできる。内側樹脂部61の厚さは適宜選択でき、例えば0.1mm以上4mm以下、更に0.3mm以上3mm以下、更には2.5mm以下、2mm以下、1.5mm以下程度が挙げられる。
《外側樹脂部》
この例の外側樹脂部62は、外コア片32の外周面のうち、内コア片31,31が接続される内端面32e及びその近傍を除いて実質的に全体を外コア片32に沿って覆い、概ね一様な厚さを有する。外側樹脂部62における外コア片32の被覆領域、厚さ等は適宜選択できる。外側樹脂部62の厚さは例えば内側樹脂部61の厚さと等しくすることもできるし、異ならせることもできる。
この例の外側樹脂部62は、外コア片32の外周面のうち、内コア片31,31が接続される内端面32e及びその近傍を除いて実質的に全体を外コア片32に沿って覆い、概ね一様な厚さを有する。外側樹脂部62における外コア片32の被覆領域、厚さ等は適宜選択できる。外側樹脂部62の厚さは例えば内側樹脂部61の厚さと等しくすることもできるし、異ならせることもできる。
《端面被覆部》
この例の端面被覆部6eは、内コア片31の端面31eの非重複領域316を覆うと共に、外コア片32の小面積部321と大面積部322との段差部分を埋めるように肉厚に設けられる。端面被覆部6eにおける非重複領域316の被覆領域、厚さ等は適宜選択できる。本例のように端面被覆部6eによって上記段差部分を埋める形態は、樹脂モールド部6の形成時、上記段差部分と金型とによってつくられる空間を大きく確保できる。この空間にモールド原料を容易に導入できる上に、この空間から開口部g3にモールド原料を導入し易い。なお、端面被覆部6eの厚さが薄く、磁性コア3の外形に沿った樹脂モールド部6とすることができるが、本例のように上記段差部分を埋める肉厚な端面被覆部6eを備えると、上述の空間にモールド原料を導入し易く、樹脂モールド部6を形成し易い。
この例の端面被覆部6eは、内コア片31の端面31eの非重複領域316を覆うと共に、外コア片32の小面積部321と大面積部322との段差部分を埋めるように肉厚に設けられる。端面被覆部6eにおける非重複領域316の被覆領域、厚さ等は適宜選択できる。本例のように端面被覆部6eによって上記段差部分を埋める形態は、樹脂モールド部6の形成時、上記段差部分と金型とによってつくられる空間を大きく確保できる。この空間にモールド原料を容易に導入できる上に、この空間から開口部g3にモールド原料を導入し易い。なお、端面被覆部6eの厚さが薄く、磁性コア3の外形に沿った樹脂モールド部6とすることができるが、本例のように上記段差部分を埋める肉厚な端面被覆部6eを備えると、上述の空間にモールド原料を導入し易く、樹脂モールド部6を形成し易い。
《構成材料》
樹脂モールド部6の構成材料は、各種の樹脂、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PBT樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。上記構成材料を、これらの樹脂に熱伝導性に優れる上述のフィラー等を含有する複合樹脂とすれば、放熱性に優れる樹脂モールド部6とすることができる。樹脂モールド部6の構成樹脂と介在部材5の構成樹脂とを同じ樹脂とすれば、両者の接合性に優れる上に、両者の熱膨張係数が同じであるため、熱応力による剥離や割れ等を抑制できる。樹脂モールド部6の成形には、射出成形等が利用できる。
樹脂モールド部6の構成材料は、各種の樹脂、例えば、PPS樹脂、PTFE樹脂、LCP、PA樹脂、PBT樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。上記構成材料を、これらの樹脂に熱伝導性に優れる上述のフィラー等を含有する複合樹脂とすれば、放熱性に優れる樹脂モールド部6とすることができる。樹脂モールド部6の構成樹脂と介在部材5の構成樹脂とを同じ樹脂とすれば、両者の接合性に優れる上に、両者の熱膨張係数が同じであるため、熱応力による剥離や割れ等を抑制できる。樹脂モールド部6の成形には、射出成形等が利用できる。
《リアクトルの製造方法》
実施形態1のリアクトル1は、例えば、コイル2と磁性コア3をなすコア片(ここでは二つの内コア片31,31及び二つの外コア片32,32)と介在部材5とを組み付け、この組物を樹脂モールド部6の成形金型(図示せず)に収納し、モールド原料によってコア片を被覆することで製造できる。
実施形態1のリアクトル1は、例えば、コイル2と磁性コア3をなすコア片(ここでは二つの内コア片31,31及び二つの外コア片32,32)と介在部材5とを組み付け、この組物を樹脂モールド部6の成形金型(図示せず)に収納し、モールド原料によってコア片を被覆することで製造できる。
この例では、介在部材5のコイル側に巻回部2a,2bを配置したり、各貫通孔51h,51hに内コア片31,31を挿通したり、各介在部材5のコア側にそれぞれ外コア片32,32を配置したりすることで、上述の組物を容易に組み付けられる。樹脂モールド部6の形成前の上記組物は、上述のように巻回部2a,2bと内コア片31,31とがつくる開口部g1〜g3が外コア片32から露出される。また、巻回部2a,2bの一端側の開口部g1〜g3から、上述の筒状隙間を経て、他端側の開口部g1〜g3までの空間は、外コア片32,32に遮られることなく連通しており、モールド原料の流路として好適に利用できる。
上述の組物を成形金型に収納し、モールド原料を充填する。一方の外コア片32から他方の外コア片32に向かう一方向の充填や、各外コア片32,32から巻回部2a,2b内に向かう二方向の充填が利用できる。いずれの充填方法においても、外コア片32の外端面32oをモールド原料の充填開始位置とし、外コア片32を経て巻回部2a,2bの各端部からモールド原料を充填する。上述の外コア片32の段差部分と金型とがつくる空間にモールド原料を供給すれば、この空間を経て、開口部g3にモールド原料を導入できる。また、開口部g1〜g3を経て、筒状隙間にモールド原料を導入できる。
《用途》
実施形態1のリアクトル1は、電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品、例えば種々のコンバータや電力変換装置の構成部品等に利用できる。コンバータの一例として、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車等の車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC−DCコンバータ)や、空調機のコンバータ等が挙げられる。
実施形態1のリアクトル1は、電圧の昇圧動作や降圧動作を行う回路の部品、例えば種々のコンバータや電力変換装置の構成部品等に利用できる。コンバータの一例として、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、燃料電池自動車等の車両に搭載される車載用コンバータ(代表的にはDC−DCコンバータ)や、空調機のコンバータ等が挙げられる。
《効果》
実施形態1のリアクトル1は、巻回部2a,2bが樹脂モールド部6に覆われずに露出されることで、例えば液体冷媒等の冷却媒体に直接接触できて、放熱性に優れる。特に、リアクトル1は、磁路面積S32を有する小面積部321と、磁路断面積S322(>S32)を有する大面積部322とを含む凹凸形状の外コア片32を備えるため、外コア片が一様な磁路面積S32を有する場合に比較して、大面積部322から放熱し易かったり、大面積部322が上述の冷却媒体に接触し易くなったりして、放熱性により優れる。大面積部322の具備によって、一様な磁路面積S31を有する外コア片と比較して表面積が大きい場合には放熱性に更に優れる。
実施形態1のリアクトル1は、巻回部2a,2bが樹脂モールド部6に覆われずに露出されることで、例えば液体冷媒等の冷却媒体に直接接触できて、放熱性に優れる。特に、リアクトル1は、磁路面積S32を有する小面積部321と、磁路断面積S322(>S32)を有する大面積部322とを含む凹凸形状の外コア片32を備えるため、外コア片が一様な磁路面積S32を有する場合に比較して、大面積部322から放熱し易かったり、大面積部322が上述の冷却媒体に接触し易くなったりして、放熱性により優れる。大面積部322の具備によって、一様な磁路面積S31を有する外コア片と比較して表面積が大きい場合には放熱性に更に優れる。
また、実施形態1のリアクトル1は、大面積部322が内コア片31の外周面よりも突出する部分を有するものの、内コア片31の端面31eを覆わない位置に配置されると共に、小面積部321が内コア片31の端面31eの一部を覆い、他部を覆わない。そのため、コイル2を露出させつつ磁性コア3を覆う樹脂モールド部6を形成する際、開口部g1,g2に加えて、外コア片32から露出される端面31eの非重複領域316の周縁がつくる開口部g3もモールド原料の導入口に利用できる。また、上記導入口(開口部g1〜g3)を経て、巻回部2a,2bと内コア片31,31との間の筒状隙間にモールド原料を容易に導入できる。従って、実施形態1のリアクトル1は、上述の従来コアを備える場合に比べて、内側樹脂部61を容易にかつ精度よく形成できるため、樹脂モールド部6を形成し易い。
更に、小面積部321と大面積部322とを備える外コア片32は、一様な磁路断面積S322を有する外コア片に比較して軽量であり、軽量なリアクトル1とすることができる。この例の外コア片32は圧粉成形体からなり、同一体積の複合材料の成形体と比較して重量が大きくなり易いことからも、外コア片32の軽量化によって、軽量なリアクトル1とすることができる。加えて、実施形態1のリアクトル1は、内側樹脂部61,61によって巻回部2a,2bと内コア片31,31との間の絶縁性を高められる。
この例のリアクトル1は、更に、以下の効果を奏する。
(1)低損失なリアクトル1とすることができる。
外コア片32の比透磁率が内コア片31の比透磁率よりも大きいため、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減できるからである。
内コア片31の重複領域312が内側領域の50%以上を含むため、両コア片31,32間での漏れ磁束をより低減し易いからである。
外コア片32の接続面321eの面積S32が、内コア片31の端面31eの面積S31と、上記複合材料における磁性粉末の充填率αとの積値(S31×α)以上であるため、両コア片31,32間での漏れ磁束をより低減し易いからである。
内コア片31を比透磁率が5以上50以下の複合材料の成形体とし、外コア片32を比透磁率が50以上500以下、内コア片31の比透磁率の2倍以上の圧粉成形体とするため、ギャップレス構造の磁性コア3とすることができ、磁気ギャップに起因する損失が実質的に生じないからである。
(2)小型なリアクトル1とすることができる。
ギャップレス構造であることで上述の筒状隙間を小さくでき、内側樹脂部61の厚さを薄くできるからである。
内コア片31を複合材料の成形体とし、外コア片32を圧粉成形体とすることで、複合材料の成形体の磁性コアとする場合に比較して、磁性コア3を小型にし易いからである。
小面積部321を備える外コア片32は、一様な磁路断面積S322を有する外コア片に比較して小型にし易いからである。
なお、筒状隙間が小さくても、上述のように開口部g1〜g3を利用できるため、筒状隙間にモールド原料を導入し易く、樹脂モールド部6を形成し易い。
(3)両コア片31,32の接続強度に優れる。
磁性コア3をなすコア片の個数が少なくコア片同士の接合箇所が少ない上に、樹脂モールド部6が内側樹脂部61と外側樹脂部62とを含み、両者が連続して一体に形成されているため、樹脂モールド部6で覆われた磁性コア3は一体物としての剛性を高められるからである。
樹脂モールド部6における両コア片31,32の接続箇所は、内側樹脂部61よりも肉厚な端面被覆部6eを含むからである。コア片31,32同士を接着剤によって接続していなくても、上述の肉厚箇所を備えることで、磁性コア3を強固に一体に保持できる。
(1)低損失なリアクトル1とすることができる。
外コア片32の比透磁率が内コア片31の比透磁率よりも大きいため、両コア片31,32間での漏れ磁束を低減できるからである。
内コア片31の重複領域312が内側領域の50%以上を含むため、両コア片31,32間での漏れ磁束をより低減し易いからである。
外コア片32の接続面321eの面積S32が、内コア片31の端面31eの面積S31と、上記複合材料における磁性粉末の充填率αとの積値(S31×α)以上であるため、両コア片31,32間での漏れ磁束をより低減し易いからである。
内コア片31を比透磁率が5以上50以下の複合材料の成形体とし、外コア片32を比透磁率が50以上500以下、内コア片31の比透磁率の2倍以上の圧粉成形体とするため、ギャップレス構造の磁性コア3とすることができ、磁気ギャップに起因する損失が実質的に生じないからである。
(2)小型なリアクトル1とすることができる。
ギャップレス構造であることで上述の筒状隙間を小さくでき、内側樹脂部61の厚さを薄くできるからである。
内コア片31を複合材料の成形体とし、外コア片32を圧粉成形体とすることで、複合材料の成形体の磁性コアとする場合に比較して、磁性コア3を小型にし易いからである。
小面積部321を備える外コア片32は、一様な磁路断面積S322を有する外コア片に比較して小型にし易いからである。
なお、筒状隙間が小さくても、上述のように開口部g1〜g3を利用できるため、筒状隙間にモールド原料を導入し易く、樹脂モールド部6を形成し易い。
(3)両コア片31,32の接続強度に優れる。
磁性コア3をなすコア片の個数が少なくコア片同士の接合箇所が少ない上に、樹脂モールド部6が内側樹脂部61と外側樹脂部62とを含み、両者が連続して一体に形成されているため、樹脂モールド部6で覆われた磁性コア3は一体物としての剛性を高められるからである。
樹脂モールド部6における両コア片31,32の接続箇所は、内側樹脂部61よりも肉厚な端面被覆部6eを含むからである。コア片31,32同士を接着剤によって接続していなくても、上述の肉厚箇所を備えることで、磁性コア3を強固に一体に保持できる。
(4)内コア片31を複合材料の成形体とすることで、樹脂を含むため耐食性にも優れる。
(5)外コア片32を圧粉成形体とし、外コア片32の実質的に全体を外側樹脂部62で覆うことで耐食性に優れる。
(6)磁性コア3をなすコア片の個数が少なく、組み付ける部品数も少ないため(この例ではコイル2、コア片、介在部材5で合計7個)、組立作業性に優れる。
(5)外コア片32を圧粉成形体とし、外コア片32の実質的に全体を外側樹脂部62で覆うことで耐食性に優れる。
(6)磁性コア3をなすコア片の個数が少なく、組み付ける部品数も少ないため(この例ではコイル2、コア片、介在部材5で合計7個)、組立作業性に優れる。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態1に対して、以下の(a)〜(d)の少なくとも一つの変更が可能である。
例えば、上述の実施形態1に対して、以下の(a)〜(d)の少なくとも一つの変更が可能である。
(a)自己融着型のコイルを備える。
この場合、融着層を備える巻線を用い、巻回部2a,2bの形成後、加熱して融着層を溶融、固化することで、隣り合うターンを融着層で接合する。こうすることで、コイル2と磁性コア3との組み付け時等で、巻回部2a,2bを保形でき、作業性に優れる。
(b)内コア片を複数備えると共に、内コア片間に介在されるギャップ部を備える。
(c)基部320から巻回部2a,2bに近づく側及び巻回部2a,2bから離れる側の少なくとも一方に突出する部分(図示せず)を備えて、平面視でT字状又は十字状である外コア片32とする。
この場合も、大面積部322から放熱し易く、放熱性を高め易い。
この場合、融着層を備える巻線を用い、巻回部2a,2bの形成後、加熱して融着層を溶融、固化することで、隣り合うターンを融着層で接合する。こうすることで、コイル2と磁性コア3との組み付け時等で、巻回部2a,2bを保形でき、作業性に優れる。
(b)内コア片を複数備えると共に、内コア片間に介在されるギャップ部を備える。
(c)基部320から巻回部2a,2bに近づく側及び巻回部2a,2bから離れる側の少なくとも一方に突出する部分(図示せず)を備えて、平面視でT字状又は十字状である外コア片32とする。
この場合も、大面積部322から放熱し易く、放熱性を高め易い。
(d)以下の少なくとも一つを備える。
(d1)温度センサ、電流センサ、電圧センサ、磁束センサ等のリアクトルの物理量を測定するセンサ(図示せず)
(d2)コイル2の外周面の少なくとも一部に取り付けられる放熱板(例えば金属板等)
(d3)リアクトルの設置面と設置対象、又は(c2)の放熱板との間に介在される接合層(例えば接着剤層。絶縁性に優れるものが好ましい。)
(d4)外側樹脂部62に一体に成形され、リアクトルを設置対象に固定するための取付部
(d1)温度センサ、電流センサ、電圧センサ、磁束センサ等のリアクトルの物理量を測定するセンサ(図示せず)
(d2)コイル2の外周面の少なくとも一部に取り付けられる放熱板(例えば金属板等)
(d3)リアクトルの設置面と設置対象、又は(c2)の放熱板との間に介在される接合層(例えば接着剤層。絶縁性に優れるものが好ましい。)
(d4)外側樹脂部62に一体に成形され、リアクトルを設置対象に固定するための取付部
1 リアクトル
2 コイル
2a,2b 巻回部
3 磁性コア
31 内コア片
31e 端面
312 重複領域
316 非重複領域
32 外コア片
320 基部
321 小面積部
322 大面積部
323,324 突部
321e 接続面
32e 内端面
32o 外端面
5 介在部材
51h 貫通孔
51 支持部
52h コア溝部
6 樹脂モールド部
6e 端面被覆部
61 内側樹脂部
62 外側樹脂部
g1,g2,g3 開口部
2 コイル
2a,2b 巻回部
3 磁性コア
31 内コア片
31e 端面
312 重複領域
316 非重複領域
32 外コア片
320 基部
321 小面積部
322 大面積部
323,324 突部
321e 接続面
32e 内端面
32o 外端面
5 介在部材
51h 貫通孔
51 支持部
52h コア溝部
6 樹脂モールド部
6e 端面被覆部
61 内側樹脂部
62 外側樹脂部
g1,g2,g3 開口部
Claims (8)
- 巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内外に配置され、閉磁路を形成する磁性コアと、
前記巻回部と前記磁性コアとの間に介在される内側樹脂部を含み、前記巻回部の外周面を覆わない樹脂モールド部とを備え、
前記磁性コアは、
前記巻回部内に配置される内コア片と、前記巻回部から露出される外コア片とを含み、
前記外コア片は、
前記内コア片の端面が接続され、この端面の面積よりも小さな面積を有する接続面を含む小面積部と、
前記内コア片の端面の面積よりも大きな磁路断面積を有する大面積部とを備え、
前記内コア片の端面は、
前記外コア片が組み付けられた状態で前記外コア片の外端面から前記巻回部の軸方向にみて、前記小面積部に重複する重複領域と、前記小面積部及び前記大面積部の双方に重複しない非重複領域とを備え、
前記樹脂モールド部は、
前記非重複領域を覆う端面被覆部を含むリアクトル。 - 前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率よりも大きい請求項1に記載のリアクトル。
- 前記内コア片は、磁性粉末と樹脂とを含む複合材料の成形体からなる請求項1又は請求項2に記載のリアクトル。
- 前記外コア片の接続面の面積は、前記内コア片の端面の面積と前記内コア片における前記磁性粉末の充填率との積で求められる値以上である請求項3に記載のリアクトル。
- 前記内コア片の比透磁率は、5以上50以下であり、
前記外コア片の比透磁率は、前記内コア片の比透磁率の2倍以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のリアクトル。 - 前記外コア片の比透磁率は、50以上500以下である請求項5に記載のリアクトル。
- 前記外コア片は、圧粉成形体からなる請求項6に記載のリアクトル。
- 前記コイルは、各軸が平行するように横並びに配置される一対の前記巻回部を有し、
前記磁性コアは、各巻回部内に配置されて、横並びされる一対の前記内コア片を有し、
前記重複領域は、前記各内コア片の端面を前記一対の内コア片の横並び方向に二等分した領域のうち、隣り合う前記内コア片に近い側の領域の50%以上を含む請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のリアクトル。
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