JP6899738B2 - コネクタブロック、及び、コネクタブロックのコネクタ収容構造 - Google Patents
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Description
図1及び図2において、引用符号1で示すコネクタブロックは、例えば自動車等の移動体におけるワイヤハーネス同士を電気的に接続する際に用いられる(ワイヤー・トゥー・ワイヤーをするために用いられる)。コネクタブロック1は、一方のワイヤハーネスにおける複数のコネクタを各々収容して一つの箇所にまとめるようなコネクタ収容構造2を有する。尚、コネクタブロック1における図中のコネクタ収容数は一例であるものとする。先ずコネクタについて説明をし、次にコネクタブロック1について説明をする。
図1及び図2において、ワイヤハーネスを構成する複数本の電線端末に設けられるコネクタは、本実施例において、引用符号3で示すものが第一コネクタ、引用符号4で示すものが第二コネクタ、引用符号5で示すものが第三コネクタ、引用符号6で示すものが第四コネクタ、引用符号7で示すものが第五コネクタである。第一コネクタ3〜第五コネクタ7はそれぞれ、図示しない複数の端子金具と、この端子金具を収容保持するコネクタハウジング(第一コネクタハウジング8、第二コネクタハウジング9、第三コネクタハウジング10、第四コネクタハウジング11、第五コネクタハウジング12)とを備えて構成される。尚、第一コネクタハウジング8〜第五コネクタハウジング12の内部形状に関しては、図1のみ詳細に図示するものとし、他の図は省略するものとする。
図1、図2、及び図5〜7において、第一コネクタハウジング8は、絶縁性を有する樹脂成形品であって、フード部13と、端子収容部14と、ロック部15と、膨出部16とを有する。第一コネクタハウジング8は、公知の構造を有するように形成される(後述する誤組み付けに係る構造はコネクタブロック1側のみに設けられるものとする)。
図5ないし図7において、フード部13は、図示しない相手コネクタハウジングとの嵌合部分として形成される。また、フード部13は、この内部に図示しない複数の端子金具(雄端子)が突出するような部分に形成される。フード部13は、突出した端子金具を囲むような矩形の箱形状に形成される。端子収容部14は、フード部13の奥側(後方)に連続する部分であって、図示しない複数の端子金具を収容保持(又はインサート成形にて保持)することができるように形成される。
図5ないし図7において、ロック部15は、コネクタブロック1の後述するロックアーム47に係止される部分として形成される。膨出部16は、ロック部15の反対側に配置形成される。膨出部16は、フード部13から外側に膨出する矩形状の部分に形成される。尚、膨出部16にロック構造を持たせれば、図示しない相手コネクタに対する第二のロック部として機能させることも可能である。膨出部16の前端は、コネクタブロック1の後述するストッパ55に当接する部分として形成される。
コネクタ基準で上下、左右、前後を定義すると、ロック部15の形成側は第一コネクタ3の上側17になるものとする。また、膨出部16の側は下側18になるものとする。また、引用符号19は左側、引用符号20は右側になるものとする。また、フード部13がある側は前側21に、端子収容部14がある側は後側22になるものとする。
図1、図2、及び図8〜12において、第二コネクタ4の第二コネクタハウジング9は、絶縁性を有する樹脂成形品であって、フード部23と、端子収容部24と、ロック部25と、膨出部26とを有する。第二コネクタハウジング9は、第一コネクタハウジング8と同様に公知の構造を有するように形成される(後述する誤組み付けに係る構造はコネクタブロック1側のみに設けられるものとする。上記フード部23〜膨出部26は、第一コネクタハウジング8のフード部13〜膨出部16と同じ機能であるものとする)。
図2において、第一コネクタハウジング8と第二コネクタハウジング9の1つ目の相違点は、左右となる幅寸法W1、W2が僅かに違うことである。本実施例においては、第一コネクタハウジング8の幅寸法W1よりも第二コネクタハウジング9の幅寸法W2の方が若干短く(W1>W2)なるように設定されている。また、2つ目の相違点としては、上下となる厚み寸法T1、T2が僅かに違うことであり、第一コネクタハウジング8の厚み寸法T1よりも第二コネクタハウジング9の厚み寸法T2の方が若干短く(T1>T2)なるように設定されている。さらに、3つ目の相違点としては(図7及び図11参照)、フード部13、23の長さ寸法が僅かに違うことであり、フード部13の長さ寸法L1よりもフード部23の長さ寸法L2の方が若干短く(L1>L2)なるように設定されている。尚、寸法差は僅かであり、第一コネクタハウジング8と第二コネクタハウジング9は見た目に分かり難くなっている。
コネクタ基準で上下、左右、前後を定義すると、第一コネクタ3と同様にロック部25の形成側が上側27になるものとする。また、膨出部26の側は下側28になるものとする。また、引用符号29は左側、引用符号30は右側になるものとする。また、フード部23がある側は前側31に、端子収容部24がある側は後側32になるものとする。
図1、図2、及び図4において、コネクタブロック1は、上記コネクタハウジングと同様に絶縁性を有する樹脂成形品であって、コネクタブロック本体33と、第一コネクタ収容部34と、第二コネクタ収容部35と、第三コネクタ収容部36と、第四コネクタ収容部37と、第五コネクタ収容部38と、固定部39とを有して図示形状(図4参照)に形成される。
図1、図2、及び図4において、コネクタブロック本体33は、複数のコネクタ収容部(第一コネクタ収容部34〜第五コネクタ収容部38)を一つの箇所にまとめるケース状の部分に形成される。固定部39は、コネクタブロック本体33(コネクタブロック1)を移動体の所望の箇所に固定するための部分であって、図示しないボルトに対するボルト挿通孔40を有する。
図1ないし図7において、第一コネクタ収容部34は、第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)の正規収容部分として形成される。第一コネクタ収容部34は、第一コネクタハウジング8の上側17に向かい合う上側対向部41と、第一コネクタハウジング8の下側18に向かい合う下側対向部42と、第一コネクタハウジング8の左側19及び右側20にそれぞれ向かい合う左側対向部43及び右側対向部44と、前部開口45及び後部開口46とを有して矩形枠状の形状に形成される。
図3ないし図7において、上側対向部41は、上記の如く第一コネクタハウジング8の上側17に向かい合う部分であって、ロックアーム47と、アーム逃がし部48と、一対の段部49とを有する。
図3ないし図7において、ロックアーム47は、可撓性を有するアーム形状の部分に形成される。ロックアーム47には、係止部分50と、コネクタ案内部51とが形成される。ロックアーム47は、第一コネクタ収容部34に第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)が挿入される際(正規収容される際)に撓み、元の状態に弾性復帰すると第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)を係止して後方への移動を規制することができるように形成される。アーム逃がし部48は、ロックアーム47が撓んだ時の逃がし部分として形成される。
図3ないし図5において、一対の段部49は、下側対向部42との間(又は下側対向部42の後述する一対のガイドリブ53との間)で第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)を保持することができるように突出形成される。また、一対の段部49は、第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)の上下方向となる厚み寸法T1(図2参照)に合わせることができるように突出形成される。このような一対の段部49は、上側対向部41の両端側(左側対向部43及び右側対向部44の近傍)に位置するような離れた状態に配置される。また、一対の段部49は、第二コネクタ4(第二コネクタハウジング9)が誤って第一コネクタ収容部34に挿入されても、第二コネクタ4(第二コネクタハウジング9)が一対の段部49の間に形成されるスペース52に入り込むような離れた状態に配置される。
図4ないし図7において、下側対向部42は、上記の如く第一コネクタハウジング8の下側18に向かい合う部分であって、一対のガイドリブ53を有する。一対のガイドリブ53は、後部開口46を介して第一コネクタ収容部34に挿入された第一コネクタハウジング8の膨出部16を案内する部分として形成される。また、一対のガイドリブ53は、第一コネクタ収容部34に挿入・収容された第一コネクタハウジング8の膨出部16の左右方向のガタツキを規制する部分としても形成される。一対のガイドリブ53は、前後方向に真っ直ぐのびるようなリブ状の形状に形成される。一対のガイドリブ53は、この突出先端が第一コネクタハウジング8の下側18に接するように形成される(又は一対のガイドリブ53の間となる下側対向部42の面が第一コネクタハウジング8の下側18に接するように形成される)。
図3ないし図5において、左側対向部43及び右側対向部44は、上記の如く第一コネクタハウジング8の左側19及び右側20にそれぞれ向かい合う部分であって、小さく突出するリブ54を有する。
図4ないし図7において、後部開口46は、第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)の挿入開始部分として開口形成される。また、前部開口45は、第一コネクタ収容部34に挿入された第一コネクタハウジング8の前端を臨むことができる部分として開口形成される。前部開口45には、ストッパ55が形成される。
図4ないし図7において、ストッパ55は、下側対向部42の前端(前部開口45)及び一対のガイドリブ53の前端にそれぞれ連続するような部分に形成される。ストッパ55は、第一コネクタハウジング8の膨出部16の前端が当接可能になる部分として形成される。ストッパ55は、第一コネクタ収容部34に収容された第一コネクタ3(第一コネクタハウジング8)の前方への移動を規制する部分として形成される。ストッパ55は、ロックアーム47の係止部分50との間隔が第一コネクタ3におけるフード部13の長さ寸法L1に合うように配置形成される。
図1、図2、及び図4において、第二コネクタ収容部35は、第二コネクタ4(第二コネクタハウジング9)の正規収容部分として形成される。第二コネクタ収容部35は、第二コネクタ4の上側27に向かい合う上側対向部56と、第二コネクタ4の下側28に向かい合う下側対向部57と、第二コネクタ4の左側29及び右側30にそれぞれ向かい合う左側対向部58及び右側対向部59と、前部開口60及び後部開口61とを有して矩形枠状の形状に形成される。尚、第二コネクタ収容部35は、第一コネクタ収容部34のような一対の段部49を有してない点で相違する(第三コネクタ収容部36〜第五コネクタ収容部38も同じく一対の段部49を有してない点で相違する)。
上記構成及び構造において、第一コネクタ収容部34への第一コネクタ3の正規収容は、後部開口46から前部開口45に向けて第一コネクタ3を挿入することで開始される。挿入が開始されると、第一コネクタ3はロックアーム47のコネクタ案内部51に当接してコネクタ案内部51を摺接する。この摺接によりロックアーム47が撓み、第一コネクタ3は更に奥まで挿入される。この時、第一コネクタ3の膨出部16は一対のガイドリブ53により案内される。そして、第一コネクタ3がストッパ55に当接するまで挿入されると、ロックアーム47は元の状態に弾性復帰してロック音を伴いながら第一コネクタ3を係止する。以上により、第一コネクタ収容部34への第一コネクタ3の正規収容が完了する。
以下、図8ないし図12を参照しながら、第一コネクタ収容部34への第二コネクタ4の誤った挿入について説明をする。ここでは誤組み付けを防止することができることまでについてを説明する。
以上、図1ないし図12を参照しながら説明してきたように、本発明の一実施形態であるコネクタブロック1によれば(コネクタブロック1のコネクタ収容構造2によれば)、上述の寸法差により僅かに形状の違う第一コネクタ3及び第二コネクタ4同士であっても、この第二コネクタ4の誤組み付けを防止することができるという効果を奏する。
Claims (3)
- 第一コネクタの正規収容部分として形成される第一コネクタ収容部と、第二コネクタの正規収容部分として形成される第二コネクタ収容部とを少なくとも有し、
前記第一コネクタにおけるロック部の形成側を前記第一コネクタの上側と定義すれば、前記第一コネクタ収容部は、前記上側に向かい合う上側対向部と、前記第一コネクタの下側に向かい合う下側対向部と、前記第一コネクタの左側及び右側にそれぞれ向かい合う左側対向部及び右側対向部とを有して矩形枠状の形状に形成され、
前記上側対向部は、前記下側対向部との間で前記第一コネクタを保持するように該第一コネクタの上下方向の厚み寸法に合わせて突出する一対の段部を有し、
該一対の段部は、前記上側対向部の両端側に位置するように離れた状態に、且つ、前記第二コネクタが誤って前記第一コネクタ収容部に挿入されても前記第二コネクタが前記一対の段部の間に形成されるスペースに入り込むように離れた状態に配置される
ことを特徴とするコネクタブロック。 - 請求項1に記載のコネクタブロックにおいて、
前記第一コネクタ収容部は、前部開口及び後部開口と、ロックアームと、ストッパとを有し、
前記ロックアームは、前記後部開口から前記前部開口に向けて前記第一コネクタを挿入すると該第一コネクタの前記ロック部を係止して前記第一コネクタの後方への移動を規制する部分に形成され、
前記ストッパは、前記第一コネクタの前方への移動を規制する部分に形成され、
前記ロックアームの係止部分と前記ストッパとの間隔は、前記第一コネクタにおけるフード部の長さ寸法に合わせて設定される
ことを特徴とするコネクタブロック。 - 請求項1又は2に記載のコネクタブロックと、該コネクタブロックの第一コネクタ収容部に正規収容される第一コネクタと、前記コネクタブロックの第二コネクタ収容部に正規収容される第二コネクタとを備え、
前記第一コネクタ収容部に前記第二コネクタが誤って挿入されると、前記第一コネクタ収容部の内部では、前記第二コネクタが前記第一コネクタ収容部における一対の段部の間のスペースに入り込んでガタツキ状態になる
ことを特徴とするコネクタブロックのコネクタ収容構造。
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