<第1実施形態>
本発明を遊技機である回胴式遊技機(以下、スロットマシンという)に適用した第1実施形態について、図1ないし図68を参照して詳細に説明する。
(構成)
図1ないし図5を参照して、スロットマシン1の構成の概略について説明する。
本実施形態におけるスロットマシン1は、筐体3の前面開口が前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設され、この操作板7の上方に正面板9が配設されている。そして、正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられ、表示窓11の内側には、図4に示すように、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する回転リールから成る左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。この左・中・右リール13L,13M,13Rにより、複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列を有する図柄表示手段が形成されており、左・中・右リール13L,13M,13Rの夫々が1つの可変表示列を形成する。
ここで、図2に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rには、例えば「7」「BAR」「Bell」「Cherry」「R1」「R2」を含む複数種類の図柄が合計21個、所定の配列でそれぞれ設けられている。なお、図2では、説明を簡単にするため、本実施形態の説明に必要なリールの図柄のみを示している。
また、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの各図柄それぞれには、0番から20番までのコマ番号が順に付され、例えばコマ番号0番から20番までの図柄が印刷されたリールテープがリールの周面に貼り付けられて、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれが形成されている。また、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれが回転すると、コマ番号20番、19番、…、0番、20番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に可変表示される。
そして、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止したときに、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれについて3個ずつで合計9個の図柄が表示窓11から覗くように設定され、具体的には1つのリールにつき上段、中段および下段に各1個の3個ずつ、左・中・右リール13L,13M,13Rで合計9個が表示窓11を通して表示される。すなわち、左・中・右リール13L,13M,13Rの全てが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されることになり、上段、中段および下段の横3列および斜め2列のうち中段の一ラインが後述する入賞ラインとなり、入賞ラインに当選役の図柄が揃った状態で左・中・右リール13L,13M,13Rが停止すれば入賞となる。
ここで、図3に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれには、それぞれがステッピングモータにより構成される左・中・右リールモータ14L,14M,14Rが連結され、左・中・右リール13L,13M,13Rがそれぞれ独立して回転駆動される。
また図1に戻って、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの規定枚数の最大投入枚数(3枚に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させるべく、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれに対応した左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、本実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定枚数)は、3枚の1種類が設定されているものとする。
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、入賞させるのに必要な左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられ、液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。なお、後述するメダル払出口39の左右にもスピーカ31L,31Rがそれぞれ設けられている。
さらに、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。中央・左・右ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらの中央・左・右ランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅には図3のメイン制御基板63に搭載されたCPU61による表示制御を受けて、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45、メダルの払出枚数を表示する払出表示器46が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントディスプレイで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。また、払出表示器46は、例えば2個の7セグメントディスプレイで構成され、2桁の払出枚数が表示可能になっている。なお、7セグメントディスプレイは、棒状に形成されるとともに、「8」の字状に配列された7つのセグメントと、小数点となる小さな丸い1つのセグメントとが組み合わされた計8つのセグメントを有するものであり、各セグメントは発光ダイオードにより構成されている(図11参照)。ここで、払出表示器46は発生したエラーに対応するエラーコードの表示にも用いられ、払出表示器46の十の位または一の位またはその両方のドット(図11の点灯可能箇所DP)は有利区間ランプ47(図3参照)としても用いられ、点灯は有利区間であることを示し、消灯は有利区間でないことを示す。なお、有利区間ランプを払出表示器46と別部品として構成してもよく、例えば、クレジット表示器45のドット部分を用いてもよいし、別のランプ部材を用いても良い。
図1には図示省略されているが、図4に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体13が筐体3内の後壁に固定されており、筐体3内の支持枠体13の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、図4に示すように、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して、正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48が配設されている。なお、筐体3内部には図示しないメダル通路が設けられており、メダルセレクタ48において非正規のメダルとして排除されたメダルや、ホッパーユニット43から払い出されたメダルが、このメダル通路を通過してメダル払出口39から払い出される。具体的には、メダルセレクタ48には、特に図示していないが、電磁石を用いたキャンセルコイルの駆動によるレール部の作動により、メダル投入口25から投入されたメダルをホッパーユニット43内に貯留させる通路と、メダル払出口39からメダル受け41へ進ませる通路との切り換えが可能に形成されている。これにより、メダル投入口25から投入されたメダルをクレジットメダルとして貯留するか、メダル受け41へ払い出すかの切り換えをすることができる。ただし、例えばメダルの貯留枚数が最大貯留枚数になった場合やゲーム中は、キャンセルコイルの駆動によるレール部の作動が行われずにメダル投入口25に投入されたメダルがメダル払出口39に排出され、これら以外の場合は、図3のメイン制御基板63に搭載されたメインCPU61による駆動制御を受けたキャンセルコイルの駆動によってレール部が作動し、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導く。
図3に示すように、筐体3内部のメダル投入口25近傍にあるメダルセレクタ48部分に投入センサ53が設けられ、投入センサ53はメダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。この投入センサ53は、セレクタセンサA、セレクタセンサB、セレクタセンサCの3つがメダルの通路に設けられて形成されており、投入されたメダルをセレクタセンサC、セレクタセンサA、セレクタセンサBの順序及び所定の範囲の時間の間隔(タイミング)で検知するように配置されている。そして、ホッパーユニット43の出口には払出センサ54が設けられ、払出センサ54はメダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。この払出センサ54は、払出センサAと、払出センサBとの2つが所定距離を開けて配置されている。正常な状態でのメダル通過時のタイミングチャートでは、ホッパーモータ57が駆動中(オン状態)のときに、両払出センサA,Bがオン状態に移行可能になっている。さらに、払出センサBは、オフ状態からオン状態へ2回移行するように設定され、払出センサBの1回目のオン状態の際に、払出センサAがオフ状態からオン状態へ移行し、払出センサBの2回目のオン状態の際に、払出センサAがオン状態からオフ状態へ移行するような配置に設定されている。
また、図3に示すように、操作ボックス50が設けられており、電源のON、OFFを切り換える電源スイッチ50a、キーシリンダー式の設定変更キースイッチ50b、押しボタン式の設定変更ボタン50cが設けられている。なお、設定変更は、有利度の異なる複数の抽選テーブル671(図7参照)のうちのいずれか1つを、役抽選の際に選択するときに使用する当選確率の設定値(設定1から設定6)を設定するための処理である。
また、図3に示すように、設定値表示器56が設けられており、設定値表示器56は例えば1個の7セグメントディスプレイで構成され、1桁の当選確率の設定値(具体的には、1〜6の6段階)を表示するものである。なお、7セグメントディスプレイは、棒状に形成されるとともに、「8」の字状に配列された7つのセグメントと、小数点となる小さな丸い1つのセグメントとが組み合わされた計8つのセグメントを有するものであり、各セグメントは発光ダイオードにより構成されている(図11参照)。この設定値表示器56には、スロットマシン1の設定値が表示されるが、外部から視認できないようにすべく、筐体3の内部、詳しくは、前面扉5の背面に設けられており、設定値の設定後、その表示は消去される。
また、図3に示すように、扉センサ(扉開閉用スイッチ)58が設けられており、扉センサ58は筐体3側に設置されているものであって、前面扉5が閉じているか否かを検知するためのセンサである。例えば、この扉センサ58は、前面扉5が閉塞している場合に、前面扉5の背面と扉センサ58の前面とが近接することで接触センサによりオン状態(ON状態)となり、前面扉5が開放するに従って前面扉5の背面が扉センサ58の前面から離間して接触センサによりオフ状態(OFF状態)となる。もちろん、接触センサに限定されるものではなく、光センサや磁気センサ等により前面扉5の開閉を検知するようにしてもよい。
また、図3に示すように、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出する左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが設けられており、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63のメインCPU61に出力する。本実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが突起部を検出したときに、それぞれコマ番号20番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
図3に示すホッパーモータ57はホッパーユニット43に配設され、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出すものである。また、オーバーフローセンサ57aは、ホッパーユニット43のメダルを貯留するメダルタンクから溢れたメダルを収納するための補助タンクの近傍に設けられ、補助タンク内のメダルが満杯になったことを検出してメイン制御基板63のメインCPU61へ信号を出力するものである。
また、筐体3内部には、外部集中端子板59が設けられている。外部集中端子板59は、遊技データをスロットマシン1の外部に出力させるものであり、メイン制御基板63のメインCPU61と配線される接続端子(コネクタ)や、外部機器(図示省略)と配線される接続端子(コネクタ)が設けられた端子板である。また、外部集中端子板59は、図示しないが、遊技島設備(例えばデータ表示器)やホールコンピュータに接続されている。
また、図3に示すように、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられており、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して各種のデータが一方向で送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に収納された上、該基板ケースが痕跡を残さずに開放することができないように厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に開放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
そして、メイン制御基板63のRWM(リードライトメモリ)65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものである。また、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、予め設定されたデータを含む遊技機用プログラム(スロットマシン1用のプログラム)を記憶する。
ところで、ROM67は例えば16KB(キロバイト)の容量を有し、アドレス0000Hを先頭とする7.5KBの領域(プログラム領域4.5KB+データ領域3KB)が、遊技の進行に関するプログラムや各種テーブル671,672、必要データを格納するために使用される。また、後に詳述するように、ROM67のアドレス1E50Hを先頭とする残り8.5KBのうちの4.35KBの領域に、メダルの出玉履歴を監視するために400ゲーム毎のメダルの総払出枚数の15セット分、直近6000ゲームのメダルの総払出枚数、設置以降またはRWMクリア以降のメダルの総払出枚数等の遊技情報の監視プログラムおよびデータを格納するために使用される。
RWM65は1024B(バイト)の容量を有し、アドレスF000Hを先頭とする512Bの領域が、遊技の進行に関するプログラムを実行する際に必要な各種のデータを一時的に記憶するために使用される。また、後に詳述するように、RWM65のアドレスF200Hを先頭とする残り512Bの未使用領域に、メダルの遊技履歴を監視するために、400ゲーム毎のメダルの総払出枚数の15セット分、直近6000ゲームのメダルの総払出枚数、設置以降またはRWMクリア以降のメダルの総払出枚数等の遊技情報に関する各種データ(図10参照)が記憶される。
また、図5に示すように、メイン制御基板63の一方面63A(メイン制御基板63の部品搭載面)には、4個の表示部品により構成される比率表示器(役比モニタ)69が設けられている。この比率表示器69は、図4に示すように、筐体3の内部であって左・中・右リール13L,13M,13Rの上部位置に設置された基板ケース内のメイン制御基板63に搭載されて、前面扉5を開放したときに、外部から視認可能な位置に配置されている。そして、図6に示すように、比率表示器69は、表示部品である4個の7セグメントディスプレイSdから成り、7セグメントディスプレイSdは、棒状に形成されるとともに、「8」の字状に配列された7つのセグメントと、小数点となる小さな丸い1つのセグメントとが組み合わされた計8つのセグメントを有するものであり、各セグメントは発光ダイオードにより構成されている(図11参照)。発光ダイオードの点灯、消灯を制御するためにメインCPU61によるスイッチ制御が行われ、発光ダイオードのアノードおよびカソードの少なくとも一方にはスイッチ経由でVDD、GNDが供給される。なお、図5において、CSはメイン制御基板63を収納した透明樹脂製の基板ケース、Kは基板ケースCSを封印するかしめ部、CNはコネクタである。なお、図5における部品(コネクタ、比率表示器、メインCPU、IC等)等の配置等の詳細については後述する。
ところで、比率表示器69を構成する各7セグメントディスプレイSdは、図6に示すように、隣接する7セグメントディスプレイSd同士が所定間隔をあけて並設され、隣接する7セグメントディスプレイSd間に、メイン制御基板63の一方面63Aを見通すことが可能な隙間Gpが設けられている。このように、隣接する7セグメントディスプレイSd間に隙間Gpを設けることで、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との間に、不正IC等のスロットマシンに不正な遊技動作を行わせる不正部品Wc(図6中の1点鎖線)が搭載されても、隙間Gpを介してメイン制御基板63の一方面63A側を見ることができるため、比率表示器69の下面に隠された不正IC等の不正部品Wcを容易に発見することができ、不正部品Wcの搭載を未然に防止できる。なお、4個の7セグメントディスプレイSdのうち、少なくとも隣接する1組の7セグメントディスプレイSd間に隙間Gpを設ければよく、必ずしも隣接する全ての7セグメントディスプレイSd間に隙間Gpを設ける必要はない。
さらに、各7セグメントディスプレイSdの接続端子Tは、メイン制御基板63の一方面63Aと反対側の他方面側に形成された配線パターンに半田接続されるが、各7セグメントディスプレイSdのT接続端子は、図6に示すように隙間Gp側の側面に配置されているのが望ましい。この場合、7セグメントディスプレイSdの接続端子Tが邪魔になって、メイン制御基板63の一方面63Aと、4個の7セグメントディスプレイSdからなる比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との間に、不正IC等の不正部品を搭載することができず、比率表示器69の下面側への不正部品の搭載を確実に防止できる。
また、図3に戻って、上記したメイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。そして、メインCPU61は、後述する役抽選手段103による抽選処理における役抽選結果に関するデータ、遊技者により操作される左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作に関するデータなどの種々のデータをコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
サブ制御基板73は、各種データを一時的に記憶するRWM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを有するメモリ75を備えている。さらに、サブ制御基板73のサブCPU71はタイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(後述する役抽選手段103による抽選処理における役抽選結果、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行することにより、遊技者に対して供すべき遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63の構成について詳細に説明する。図7に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)遊技制御手段100
図7の遊技制御手段100はスロットマシン1の遊技に関する制御を行い、一般的な遊技である通常遊技および遊技者にとって通常遊技よりも有利な遊技である特別遊技を実行するものであり、図7に示すように、操作態様判定手段100aおよび遊技状態設定手段100bを備えている。
a)操作態様判定手段100a
図7の操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作の有無や長押し等の態様を判定し、具体的には、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、スタートスイッチ19、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
b)遊技状態設定手段100b
図7の遊技状態設定手段100bは、後述する役抽選手段103による抽選処理の結果や、表示窓11に表示された左・中・右リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様の図柄判定手段109による判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
具体的には、通常遊技が実行される通常遊技状態において、所定の特別役(BB、CB)に入賞(入賞ライン上に「7−7−7」が揃えばBB入賞、入賞ライン上に「BAR−BAR−BAR」が揃えばCB入賞)すると、遊技状態設定手段100bにより、スロットマシン1の遊技状態が、特別遊技が実行される特別遊技状態に設定される。そして、特別遊技状態において、所定枚数のメダルが払い出されたり、所定数の遊技(ゲーム)が実行されたりすることで、特別遊技終了条件が成立すれば、特別遊技を終了して、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより通常遊技状態に設定される。
また、通常遊技状態において、特別役に当選したにも関わらず当該特別役に入賞しなかった場合、すなわち、当該特別役に対応した各図柄が表示窓11の中段の一ラインに設定された入賞ライン(センターライン)上に表示されるように左・中・右リール13L,13M,13Rが停止しなかった場合には、スロットマシン1の遊技状態は、内部当選中遊技が実行される内部当選中遊技状態に遊技状態設定手段100bにより設定される。また、内部当選中遊技状態において、入賞せずに内部で持ち越されている特別役に入賞することにより、スロットマシン1の遊技状態が、遊技状態設定手段100bにより特別遊技状態に設定される。
ここで、スロットマシン1における遊技の概略について説明する。
本実施形態では、スロットマシン1は、3枚のメダル投入によりゲームが実行されるようになっており、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚のメダルのスロットマシン1への投入を検出すると、表示窓11の中段の入賞ライン(センターライン)が有効となる。そして、規定枚数である3枚のメダルの投入を条件にスタートスイッチ19の操作が検出されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが後述の役抽選手段103により決定される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転を開始させ、表示窓11に表示される左・中・右リール13L,13M,13Rの図柄を左・中・右リール13L,13M,13Rの回転角度に合わせて判別することを開始する。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速されて、すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作を有効に受け付けられる状態となる。すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効状態になった後、例えば左ストップスイッチ21Lが操作されたことを検出すると左リール13Lを停止させ、中ストップスイッチ21Mが操作されたことを検出すると中リール13Mを停止させ、右ストップスイッチ21Rが操作されたことを検出すると右リール13Rを停止させる。このように、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止する。
そして、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの全ての操作をし終えると、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が停止する。このとき、役抽選手段103により決定された所定の当選役の図柄が、有効となった表示窓11の中段の入賞ライン上の所定の位置に停止すると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、またはメダル払出口39から払い出されて1回のゲームが終了する。また、メダルの払出に代えて、あるいはメダルの払出とともに、遊技者に対して所定の利益が付与されることもある。
本実施形態では図8に示すように、役として、特別役(ボーナス:BB,CB)、小役(中段ベル、一枚役1〜12、中段チェリー)、再遊技役(リプレイ1〜8)が予め設定されている。本実施形態では、役抽選結果として、操作態様に応じて異なる役(「中段ベル」、「一枚役1」〜「一枚役12」、「リプレイ1」〜「リプレイ8」)に揃う可能性のある重複当選(当選役グループ:左ベル・中ベル・右ベル・リプレイ)に当選する可能性がある。そして、役抽選手段103の役抽選結果には、特別役当選(ボーナス当選)と、小役当選と、再遊技役当選(リプレイ当選)と、ハズレとがある。
また、入賞には、特別遊技(ボーナスゲーム)への移行に係る特別役入賞(ボーナス入賞)と、メダルの払出に係る小役入賞と、再遊技(リプレイ)の実行に係る再遊技役入賞(リプレイ入賞)とがある。
そして、例えば、図8の役「BB」「CB」に係る各表示態様で左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの図柄が入賞ライン上に3個揃うと、特別役入賞となって、ボーナスゲーム(特別遊技)が実行される。
なお、本実施形態では、特別役入賞によるメダルの払出はなく(特別役の規定払出枚数は0)、特別役に係る入賞態様が成立した遊技の後にボーナスゲームへ移行するように構成されているが、特別役に所定枚数(例えば10枚)の規定払出枚数を設定し、メダルを払い出した後にボーナスゲームへ移行するようにしてもよい。
また、例えば、図8の役「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」「中段チェリー」に係る各表示態様で左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの図柄が表示窓11の中段の入賞ライン上に3個揃うと小役入賞となって、「払出枚数」の欄に示す枚数のメダルが払い出される。
また、図8において役「中段チェリー」の入賞に係る表示態様として使用されている「any」は、中リール13Mおよび右リール13Rに設けられているどの図柄が入賞ライン上に配置されてもよいことを意味している。
また、図8の役「リプレイ1」〜「リプレイ8」に係る表示態様で左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの図柄が入賞ライン上に3個揃うと再遊技役入賞となって、新たなメダルを投入することなく、前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる。
ところで、本実施形態では、役抽選手段103により複数の役に同時に当選することができるように構成されている。すなわち、図9に示すように、複数の役により構成される当選役グループ(役抽選結果)が形成されており、各当選役グループに当選したか否かが役抽選手段103により抽選される。各当選役グループのうち、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」(以後、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」をまとめて「ベルグループ」と称する場合もある。また、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」それぞれを「特定集合当選」と称する場合もある)には、それぞれ、複数の当選役が含まれている。具体的には、当選役グループ「左ベル」は、「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役4」により構成され、当選役グループ「中ベル」は、「中段ベル」「一枚役5」〜「一枚役8」により構成され、当選役グループ「右ベル」は、「中段ベル」「一枚役9」〜「一枚役12」により構成されている。
したがって、後述の役抽選手段103により、当選役グループ「左ベル」に当選したと決定されれば、「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役4」に同時に当選したことになり、当選役グループ「中ベル」に当選したと決定されれば、「中段ベル」「一枚役5」〜「一枚役8」に同時に当選したことになり、当選役グループ「右ベル」に当選したと決定されれば、「中段ベル」「一枚役9」〜「一枚役12」に同時に当選したことになる。
また、本実施形態では、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」それぞれには、遊技者に有利になる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(押し順)が予め設定されており、図9の「備考」の欄に示すように、役抽選手段103による役抽選結果(当選役グループ)が同一の場合であっても、遊技者が左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rをどのような順番で操作したかによって入賞態様(表示態様)が異なるように、停止制御手段106が左・中・右リール13L,13M,13Rを停止制御するように構成されている。
すなわち、図9に示す各当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選することにより、複数の役に同時に当選している場合に、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序に対応して、当選した役のうち、入賞に係る図柄を優先的に入賞ライン上に揃える役が異なるように、停止制御手段106が構成されている。
具体的には、図9に示すように、例えば役抽選手段103による役抽選結果が当選役グループ「左ベル」に当選であった場合に、操作態様判定手段100aにより、最初に左ストップスイッチ21Lの操作が行われたと判定されると、最も遊技者に有利である当選役「中段ベル」に対応した表示態様である図柄「Bell」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されるように左・中・右リール13L,13M,13Rが停止制御手段106により停止制御される。
他方、操作態様判定手段100aにより、最初に左ストップスイッチ21Lの操作が行われなかったと判定されると、当選役「中段ベル」に対応した表示態様である図柄「Bell」が入賞ライン上に揃った状態で図柄が表示されることはない。すなわち、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)に対応して予め設定された操作順序で左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたと操作態様判定手段100aにより判定されない限り、当選役グループに含まれる遊技者に最も有利な当選役に対応した表示態様で図柄が表示されることはない。
ところで、特別遊技(ボーナスゲーム)は、小役の当選確率が通常遊技に比べて高く設定されており、遊技メダルの払出を受けやすい遊技であって通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技であり、遊技者がより多くのメダルを獲得し得る遊技である。
図8中の特別役「BB」に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、ビッグボーナスゲームが実行される。ビッグボーナスゲームでは、レギュラーボーナスゲームが連続的に実行される。レギュラーボーナスゲームでは、役抽選手段103による抽選処理の当選確率を規定する抽選テーブル671が、通常遊技において選択される通常遊技用抽選テーブルから、役抽選手段103による抽選処理の当選確率が通常遊技の場合よりも高確率に規定された特別遊技用抽選テーブルに切り換わることで、通常遊技中よりも、小役の当選確率が高くなるように設定されている。その結果、特別遊技は、通常遊技に比べて遊技者に有利な遊技となる。そして、レギュラーボーナスゲームに移行した後、予め設定された回数、例えば7回の遊技が行われるとレギュラーボーナスゲームを終了する。そして、ビッグボーナスゲームに移行した後、予め設定された枚数のメダルが払い出されるとビッグボーナスゲームを終了する。すなわち、本実施形態では、ビッグボーナスゲームは、ビッグボーナスゲームにおけるメダル払出枚数が、所定の上限枚数に達したときに、特別遊技(ビッグボーナスゲーム)を終了して通常遊技へ移行するよう設定されている。
また、図8中の特別役「CB」に入賞することにより特別遊技状態に移行すると、チャレンジボーナスゲームが実行される。チャレンジボーナスゲームでは、全役当選状態となり、左リールの引き込み範囲が通常より少ない状態が規定枚数の払出枚数まで継続する。そして、チャレンジボーナスゲームに移行した後、予め設定された枚数のメダルが払い出されるとチャレンジボーナスゲームを終了する。
なお、役抽選手段103の役抽選結果が特別役当選(BB,CB)となると、特別役当選に基づいた図柄の停止制御が行われるが、このとき、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられないと、内部当選中遊技状態に移行すると共に、この特別役当選は、特別役の入賞態様の図柄配列が引き当てられるまで持ち越される。
一方、小役当選は、役抽選結果が小役当選となった遊技で小役の入賞態様の図柄配列を引き当てられないと、次回の遊技には持ち越されない。また、リプレイ当選の場合には、どのようなタイミングで左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、「リプレイ1」〜「リプレイ8」のいずれかに係る図柄が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rに図柄が配置されているため、必ず再遊技役に入賞する。
ところで、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選の場合には、リプレイに係る図柄と同様に、どのようなタイミングで左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」に係る図柄(「Bell」「R1」「R2」)が必ず入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rの図柄が配置されているため、必ず「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」のいずれかに入賞する。すなわち、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選した場合に、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されれば、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rがどのようなタイミングで操作されても、各操作態様に対応付けされた入賞に係る図柄(図8参照)が入賞ライン上に揃うように左・中・右リール13L,13M,13Rが停止制御手段106により停止制御される。
なお、本実施形態では、「中段チェリー」に入賞した遊技の次の遊技からAT(アシストタイム)期間となり、AT遊技が実行されるように構成されている。AT遊技では、「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選したときに、当選役グループ(特定集合当選)の種類に応じた操作態様(いずれのストップスイッチを最初に操作するべきか)が遊技者に対して報知される。そして、AT期間に移行した後、予め設定された回数、例えば20回のAT遊技が行われるとAT期間が終了する。
(2)設定制御手段101
図7の設定制御手段101は、設定値(設定1〜設定6)を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時に設定変更キースイッチ50bのオンオフ状態を判定し、設定変更キースイッチ50bがオンの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。
本実施形態では、通常遊技の抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、抽選テーブル671(通常遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
この設定値の変更の手順は例えば以下のようにして行われる。管理者は、前面扉5を開放して、電源スイッチ50aがOFFの状態で設定変更キー(図示省略)をキーシリンダーに挿入して回転し、設定変更キースイッチ50bをONにする。この状態で、電源スイッチ50aをONにすることで、設定変更処理が開始される。
そして、管理者による設定変更ボタン50cの操作ごとに当選確率の設定値が設定1から設定6にサイクリックに切り替えられる。この設定値は設定値表示器56に表示することで報知される。設定変更ボタン50cの操作により当選確率の設定値が所望の値になったときに、スタートスイッチ19を操作すると設定値が確定する。そして、キーシリンダーに挿入されている設定変更キーを回転して設定変更キースイッチ50bをOFFにすると設定変更処理が終了する。その後、例えばメダル投入口25からメダルが投入されるとゲームが開始される。
(3)テーブル選択手段102
図7のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(通常遊技や内部当選中遊技、特別遊技など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1から設定6)に基づき、複数の抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば通常遊技では、テーブル選択手段102は、抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1〜設定6)に応じて抽選テーブル671(通常遊技用抽選テーブル)を選択する。
(4)役抽選手段103
図7の役抽選手段103は、予め設定された特定集合当選およびハズレを含む複数の役抽選結果のうちのいずれか1つを現在の遊技における役抽選結果として、乱数とテーブル選択手段102により選択された抽選テーブル671とを使用した抽選処理により選択して決定するものである。ここで、各抽選テーブル671では、乱数値と各役抽選結果との対応関係が定義されており、具体的には、例えば各抽選テーブル671には、後述する乱数発生手段103aが発生させる乱数の全範囲中において各役抽選結果それぞれが対応付けされている領域を示すデータが格納されている。
この役抽選手段103は、それぞれ複数の役から成る特定集合当選が複数あり(「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役4」から成る当選役グループ「左ベル」、「中段ベル」「一枚役5」〜「一枚役8」から成る当選役グループ「中ベル」、「中段ベル」「一枚役9」〜「一枚役12」から成る当選役グループ「右ベル」)、それぞれ遊技者に有利になる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様(いずれのストップスイッチを最初に操作すべきか)が異なる複数の特定集合当選を含む複数の役抽選結果のいずれかに当選したか否かの抽選を実行する。
a)乱数発生手段103a
図7の乱数発生手段103aは、抽選用の乱数を所定の乱数値範囲内で発生させるものである。また、乱数発生手段103aは、例えば、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成することができる(いわゆるハード乱数)。なお、乱数発生手段103aは、例えば、平均採中法で乱数を発生させる手段や、あるいは素数の加算によって乱数を発生させる手段によって構成することもできる。これらの手段は、例えば、メインCPU61に所定のプログラムを実行させることによって構成することができる(いわゆるソフト乱数)。なお、ハード乱数とソフト乱数の双方を備え、それらの結果に基づき乱数をソフト的に生成するようにしてもよい。
b)乱数抽出手段103b
図7の乱数抽出手段103bは、乱数発生手段103aが発生させた乱数値を抽出するもので、乱数発生手段103aが発生させた乱数値を所定の条件で抽出する。この乱数抽出手段103bは、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで、現在の遊技における役抽選手段103の抽選処理に使用される乱数値を抽出する。
また、乱数発生手段103aは、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段103aが発生させる数値は、厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、乱数抽出手段103bが抽出する数値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。
c)抽選結果決定手段103c
図7の抽選結果決定手段103cは、現在の遊技において乱数抽出手段103bにより抽出された乱数値と、現在の遊技における遊技状態とに基づいて現在の遊技における役抽選結果を決定する。この抽選結果決定手段103cは、テーブル選択手段102により選択された現在の遊技状態に対応した抽選テーブル671を参照し、乱数抽出手段103bにより抽出された乱数値が、抽選テーブル671により定義されている各役抽選結果に対応した乱数値の領域のうち、どの領域に属するかを判定することにより、現在の遊技における役抽選結果を決定する。
(5)リール検出手段105
図7のリール検出手段105は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する左・中・右リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出する。このリール検出手段105は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(本実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
(6)停止制御手段106
図7の停止制御手段106は、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのそれぞれに対する操作に基づき、停止テーブル672を用いて左・中・右リール13L,13M,13Rのそれぞれに対する停止制御を行い、左・中・右リール13L,13M,13Rのそれぞれにより可変表示される図柄を役抽選手段103の役抽選結果に対応した表示態様で停止させる。この停止制御手段106は、遊技毎に、抽選結果決定手段103cにより決定された役抽選結果と、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様に基づき左・中・右リール13L,13M,13Rの停止制御を行う。
なお、図9の「備考」の欄に記載されているように、「ベルグループ」(当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれか)に当選した場合には、最初に操作するストップスイッチに応じて、揃う役が異なるように設定されている。また、「ベルグループ」の種類に応じて、有利となる操作態様は異なる。
左・中・右リール13L,13M,13Rの停止位置を決定するための停止テーブル672は、役抽選手段103の役抽選結果それぞれに対応して複数のテーブルが設定されている。そして、この停止テーブル672は、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときの左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置に応じて、左・中・右リール13L,13M,13Rの滑りコマ数をあらかじめ定めたものであり、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれについて、対応する左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの停止操作順序に対応して滑りコマ数が異なるように形成されている。
また、停止制御手段106は、役抽選手段103の役抽選結果がいずれかの役への当選であれば、この役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれが操作されたときの左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置とから、当選役に入賞するように左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの滑りコマ数を決定して、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの停止制御を行う。他方、役抽選手段103による役抽選結果がハズレであれば、停止制御手段106は、ハズレの役抽選結果に基づいて選択された停止テーブル672と、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれが操作されたときの左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置とから、複数の役のいずれにも入賞しないように左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの滑りコマ数を決定して、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの停止制御を行う。
ところで、滑りコマ数には上限が設けられており、左・中・右リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで対応する左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されなければ、停止制御手段106は、仮に役抽選手段103による役抽選結果がいずれかの役への当選であっても、表示窓11に表示される図柄が当選した役に対応した入賞態様で停止表示されるように左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれを停止制御することができない。換言すれば、停止制御手段106は、役抽選手段103の役抽選結果に基づいて、左・中・右リール13L,13M,13Rがそれぞれ所定の回転位置にあるタイミングで対応する左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されることを条件に、表示窓11に表示される図柄が当選した役に対応した入賞態様で停止表示されるように、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれを停止制御する。
(7)報知決定手段107
図7の報知決定手段107は、遊技者に有利な左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知するかどうかの決定を行う。例えば、役抽選結果が「右ベル」となった場合であっても、その旨を知ることができなければ、遊技者は右ストップスイッチ21Rを最初に操作するとは限らず、「中段ベル」を必ずしも揃えることができない。一方、AT遊技において、役抽選結果が「右ベル」となったときにその旨を報知し、右ストップスイッチ21Rを最初に操作するよう促すことで、遊技者が払い出しを受ける機会を増やすことが可能となる。
ここでは、AT遊技の抽選が行えるAT許容状態への移行役である「中段チェリー」に入賞した場合に、報知決定手段107により、報知を行うと決定され、さらにフラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態がONに設定される。また、フラグ格納手段651に格納されるAT期間中フラグの状態は、予め設定された回数のAT遊技が実行されるとOFFに設定される。また、フラグ格納手段651を形成する各ビットのうちのいずれかをAT期間中フラグに割り当てて、当該ビットのON、OFFを設定することにより、AT期間中フラグの状態をフラグ格納手段651に格納することができる。
そして、AT遊技では、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれかに当選したときに、各当選役グループに予め設定されている遊技者に有利な操作態様(操作順序)が遊技者に対して報知される。なお、AT期間に移行した後、予め設定された回数、例えば20回のAT遊技が行われるとAT期間が終了する。
また、後述するように、コマンド作成手段108は、報知決定手段107の決定結果に従ってコマンドを作成する。この報知決定手段107は、コマンド作成手段108で作成するコマンドを、特定集合当選の種類を識別できるコマンド(有利な操作態様のわかるコマンド)とするか、特定集合当選の種類を識別できないコマンド(有利な操作態様がわからないコマンド)とするか、を決定するためのものとしても機能している。
(8)コマンド作成手段108
図7のコマンド作成手段108は、役抽選手段103による抽選処理における役抽選結果に関するデータ、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータ、などの種々のデータをサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成する。このコマンド作成手段108により生成されたコマンドは、後述するようにサブ制御コマンド送信手段111によりサブ制御基板73(サブCPU71)に送信される。
このコマンド作成手段108は、役抽選手段103による抽選が実行されたときに、抽選の結果を識別できるコマンドとして、「0」〜「8」を含むコマンドを作成する。後述するように、サブ制御基板73(サブCPU71)では、送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。換言すれば、サブ制御基板73(サブCPU71)において実行される演出内容を指示するコマンドがコマンド作成手段108により作成される。
そして、コマンド作成手段108は、報知決定手段107により、遊技者に有利な操作態様を報知しないと決定されたとき、つまりAT期間中フラグがOFFに設定されているときには、「ベルグループ」のいずれかに当選したことは識別できるが、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)の種類を示すデータが含まれず該当選役グループを識別できないコマンドを作成する。また、報知決定手段107により、遊技者に有利な操作態様を報知すると決定されたとき、つまりAT期間中フラグがONに設定されているときには、当選した当選役グループ(「左ベル」「中ベル」「右ベル」)の種類を示すデータが含まれて該当選役グループを識別可能なコマンドを作成する。
具体的には、図9に示すように、コマンド作成手段108は、AT期間中フラグがOFFであるときには、当選役グループ「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれに当選した場合であっても、「ベルグループ」のうちのいずれの当選役グループかを識別できないように同じ「1番」というコマンドを作成する。一方、コマンド作成手段108は、AT期間中フラグがONであるときに「左ベル」に当選した場合は「2番」のコマンドを、「中ベル」に当選した場合は「3番」のコマンドを、「右ベル」に当選した場合は「4番」のコマンドを作成する。
なお、コマンド作成手段108は、それ以外の役抽選結果については、AT期間中フラグがONであってもOFFであっても、同じコマンドを作成する。例えば、「中段チェリー」に当選した場合は「5番」のコマンドを、「BB」に当選した場合は「6番」のコマンドを、「CB」に当選した場合は「7番」のコマンドを、「リプレイ」に当選した場合には「8番」のコマンドを作成する。なお、ハズレの場合は「0番」のコマンドを作成する。
(9)図柄判定手段109
図7の図柄判定手段(「入賞判定手段」に該当)109は、リール検出手段105により検出された左・中・右リール13L,13M,13Rがそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段106により停止制御されて停止した左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれによる図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行う。
この図柄判定手段109は、図8の役「BB」「CB」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、特別役入賞と判定する。また、図柄判定手段109は、図8の「中段ベル」「一枚役1」〜「一枚役12」「中段チェリー」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、小役入賞と判定し、図柄判定手段109は、図8の「リプレイ1」〜「リプレイ8」に示す表示態様で図柄が入賞ライン上に揃うと、再遊技役入賞と判定する。
(10)払出制御手段110
図7の払出制御手段110は、図柄判定手段109による判定結果に基づき、遊技者に所定の利益を付与する。この払出制御手段110は、図柄判定手段109により、複数の役のいずれかに入賞したと判定されたときに、メダルの払出のある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(本実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させて、入賞した役に対応した払出枚数だけメダルを払い出す。また、払出制御手段110は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダルの払出として、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出枚数だけクレジットメダルを増加させる。
ところで、払出制御手段110は、図柄判定手段109により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定枚数(3枚)のメダルが投入されたものとして、次のゲームの入賞ラインを有効とする。
(11)サブ制御コマンド送信手段111
図7のサブ制御コマンド送信手段111は、メイン制御基板63(メインCPU61)からサブ制御基板73(サブCPU71)へ、コマンド作成手段108により作成された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として一方通行で送信する。このサブ制御コマンド送信手段111は、コマンド作成手段108により作成されて、設定制御手段101により設定される設定値、通常遊技状態および特別遊技状態などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段109による図柄判定結果、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれの回転・停止状態、払出制御手段110によるメダルの払出状態など、スロットマシン1の状態を表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73(サブCPU71)へ送信する。
また、サブ制御コマンド送信手段111は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンド作成手段108により作成されるコマンドをサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。また、サブ制御コマンド送信手段111は、スタートスイッチ19および左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンド作成手段108により作成されるコマンドをサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
(12)特定事象検知手段112
図7の特定事象検知手段112は、特定事象が発生したか否かを検知するためのものである。この特定事象とは、具体的には、スロットマシン1において、通常の状態とは異なる異常な状態が発生している状態、いわゆるエラー発生が含まれる。
この特定事象には、具体的には、例えば、後述する遊技メダルエラー、払出遊技メダルエラー、払出不良エラー、払出遊技メダル切れエラー、RWMエラー、リールエラー、オーバーフローエラー、遊技メダル払出装置接続エラー、センサエラー等が該当する。これらの特定事象(エラー)には、それぞれの種類を分類するためのエラーコード(上記の順番にE0、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、EA)が設定されている。なお、これらのエラー内容等は図15を用いて後で詳細に説明する。
(13)遊技停止手段113
図7の遊技停止手段113は、特定事象検知手段112で特定事象(エラー)の発生を検知したことに基づいて遊技の進行ができないように遊技停止(エラー処理)するためのものである。
(14)フラグ格納手段651
図7のフラグ格納手段651は、RWM65に予め設定された領域により構成され、各種フラグを記憶する。
(15)遊技数カウンタ652
図7の遊技数カウンタ(400カウンタ)652は、RWM65に予め設定された領域により構成され、ゲーム数を記憶する。この遊技数カウンタ652の初期値である当初ゲーム数は0に設定されている。なお、遊技数カウンタ652は、予め設定されたゲーム数M(本実施形態ではM=400)までゲーム数をカウントした後は、再び初期値である0に初期化された後、ゲーム数Mまでゲーム数をカウントするように構成されている。なお、プログラム上では、0〜399までをカウントし、399に到達したら、再び初期値の0に戻ることとなる。
(16)遊技情報格納手段653
図7の遊技情報格納手段653は、RWM65に予め設定された領域により構成され、所定集計基準である所定ゲーム数を400ゲーム、設定集計基準である設定ゲーム数Mを6000として、図10に示すデータを記憶する。
図10に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の総払出枚数を記憶するための2バイトの記憶領域(図10中のP1からP15の総払出枚数に対応)、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の総払出枚数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図10中の累積PSの総払出枚数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の総払出枚数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図10中の総累計の総払出枚数に対応)が形成されている。
また、図10に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の役物払出枚数を記憶するための2バイトの記憶領域(図10中のP1からP15の役物払出枚数に対応)、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の役物払出枚数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図10中の累積PSの役物払出枚数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の役物払出枚数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図10中の総累計の役物払出枚数に対応)が形成されている。ここで、役物払出枚数は、BBでの払出枚数とCBでの払出枚数との合計である。なお、SBが有る場合にはBBでの払出枚数とCBでの払出枚数とSBでの払出枚数の合計である。ただし、SBは、普通役物に該当し、1ゲームだけ小役確率が上昇するものであり、ハズレの場合でも次のゲームに持ち越されないものである。
さらに、図10に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の連続役物払出枚数を記憶するための2バイトの記憶領域(図10中のP1からP15の連続役物払出枚数に対応)、第1期P1から第15期P15までの各期における400ゲーム分の連続役物払出枚数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図10中の累積PSの連続役物払出枚数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の連続役物払出枚数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図10中の総累計の連続役物払出枚数に対応)が形成されている。ここで、連続役物払出枚数は、BBでの払出枚数である。なお、SBが有る場合であっても、BBでの払出枚数である。
さらに、図10に示すように、遊技情報格納手段653に、設置以降またはRWMクリア以降の総遊技数を記憶するための4バイトの記憶領域(図10中の総累計の総遊技数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の有利区間遊技数を記憶するための4バイトの記憶領域(図10中の総累計の有利区間遊技数に対応)が形成されている。特殊遊技許容状態に関連する情報を集計してこれを用いて所定の演算を行うことが可能になる。
図10に示すように、遊技情報格納手段653に、直近6000ゲームにおける役物比率(図10中の累積PSの役物払出枚数の、累積PSの総払出枚数に対する百分率:「役物比率(6000ゲーム)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図10中の累積PSの役物比率に対応)、累計ゲームにおける役物比率(図10中の総累計の役物払出枚数の、総累計の総払出枚数に対する百分率:「役物比率(累計)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図10中の総累計の役物比率に対応)が形成されている。
また、図10に示すように、遊技情報格納手段653に、直近6000ゲームにおける連続役物比率(図10中の累積PSの連続役物払出枚数の、累積PSの総払出枚数に対する百分率:「連続役物比率(6000ゲーム)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図10中の累積PSの連続役物比率に対応)、累計ゲームにおける連続役物比率(図10中の総累計の連続役物払出枚数の、総累計の総払出枚数に対する百分率:「連続役物比率(累計)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図10中の総累計の連続役物比率に対応)が形成されている。
さらに、図10に示すように、遊技情報格納手段653に、累計ゲームにおける有利区間比率(図10中の総累計の有利区間遊技数の、総累計の総遊技数に対する百分率:「有利区間比率(累計)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図10中の総累計の有利区間比率に対応)が形成されている。
なお、各記憶領域のサイズは上記に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
本実施形態では、複数の役の中に、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(図9の左ベル、中ベル、右ベル)がある。役抽選手段103の役抽選結果が前記特定役に当選している特定役当選結果となったときに、メインCPU61の不図示の特殊遊技制御手段はAT遊技(特定役に対応する有利な操作態様を特定可能に報知する特殊遊技)を行う。
AT遊技を許容しないAT非許容状態(特殊遊技を許容しない特殊遊技非許容状態)での遊技において、役抽選手段103による役抽選の結果中段チェリーに当選すると、払出表示制御手段118は特殊遊技許容状態か特殊遊技非許容状態であるかを特定可能に表示する状態表示手段に該当する有利区間ランプ47を点灯させるための制御を行ってAT許容状態(特殊遊技を許容する特殊遊技許容状態、「有利区間」に該当)の表示を行い(特殊遊技許容状態の表示)、遊技状態設定手段100bはスロットマシン1の遊技状態をAT許容状態(特殊遊技を許容する特殊遊技許容状態)に移行させるとともに、AT期間の初期ゲーム数を設定する。なお、払出表示制御手段118は、有利区間ランプ47の点灯制御において、メダルを払い出した後に有利区間ランプ47を点灯させるか否かのデータの設定を行って、この設定したデータに基づいて有利区間ランプ47を点灯させるものであり、ここでは、中段チェリーに当選してメダルを払い出した後に、有利区間ランプ47を点灯させるためのデータの設定を行い、この設定したデータ(有利区間ランプを点灯させるためのデータ)に従って有利区間ランプ47を点灯させる。そして、設定ゲーム数が終了すると、払出表示制御手段118は有利区間ランプ47を消灯させるための制御を行ってAT非許容状態の表示を行い(特殊遊技非許容状態の表示)、遊技状態設定手段100bはスロットマシン1の遊技状態をAT非許容状態に移行させる。なお、中段チェリーに当選したか否かの判定処理が、遊技状態設定手段100bが、特殊遊技非許容状態での遊技において、特殊遊技許容状態とするか否かを決定する処理の一例に該当する。
有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われている期間、つまり、AT許容状態が有利区間であり、有利区間遊技数は有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われている期間の遊技数(ゲーム数)である。なお、集計手段114aは、有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われていることを条件に、遊技数(ゲーム数)を有利区間遊技数としてカウントする。これにより、特殊遊技許容状態に関連する情報を集計してこれを用いて所定の演算を行うことが可能になる。
なお、本実施形態では、中段チェリーに当選した場合はもれなく20ゲームのAT期間が付与されるように構成したが、所定の確率で0ゲーム(ハズレ)が付与されるようにしてもよい。この場合、中段チェリーに当選した場合は、AT許容状態に移行して、払出表示制御手段118は、所定のAT許容状態終了条件が成立するまで有利区間ランプ47の点灯制御を行う。AT許容状態終了条件は、例えば、AT許容状態中の中段チェリーなどのいわゆるレア役の当選ゲームを除いた毎ゲームで1/8の転落抽選を行い、これに当選するとAT許容状態からAT非許容状態に移行するように構成する。このとき、転落抽選に当選した場合は、払出表示制御手段118が、点灯している有利区間ランプ47の消灯制御を行う。なお、転落抽選に当選するまでの間は、例えば、毎ゲームのAT抽選によりAT期間を設定するか否かを決定する。このAT抽選に当選した場合は、AT期間の初期ゲーム数を決定し、例えば、次のゲームからAT期間が始まるようにする。AT抽選は、例えば、役抽選結果が一枚役1〜12のいずれかの当選とする。AT期間中は転落抽選を行わず、AT期間が終了したゲームでAT許容状態からAT非許容状態に移行するようにする。このとき、払出表示制御手段118は点灯している有利区間ランプ47を消灯制御する。このようにすると、AT許容状態であってもAT遊技が行われない場合があるが、このような場合でもAT許容状態中はAT期間が発生する可能性がある有利区間として、有利区間遊技数に反映させる。なお、AT抽選の当選により付与されたAT期間が終了した場合であっても、AT許容状態を維持し、同様の転落抽選に当選したときにAT非許容状態に移行するようにしてもよい。
ただし、総払出枚数、役物払出枚数、連続役物払出枚数に関して、第1期P1から第15期P15を記憶する記憶領域はリングバッファ構造になっており、第1期P1、第2期P2、第3期P3、・・・、第14期P14、第15期P15、第1期P1、第2期P2、・・・のように第1期P1から第15期P15までを順に繰り返しながらリングポインタが400ゲーム毎に更新され、更新後のリングポインタに対応する期の値はクリアされた後に毎ゲーム更新される。また、総払出枚数、役物払出枚数、連続役物払出枚数に関して、累積PSおよび総累計は、400ゲーム毎に更新される。さらに、総遊技数および有利区間遊技数は、毎ゲーム更新される。また、総遊技数は図柄判定手段(入賞判定手段)109の判定結果に関わらず更新される情報である。
有利区間比率(累計)は毎ゲーム算出される。また、役物比率(6000ゲーム)、役物比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、および、連続役物比率(累計)は、400ゲーム毎に算出される。
なお、上述した総払出枚数、役物払出枚数、連続役物払出枚数、総遊技数、および有利区間遊技数は集計項目に該当し、有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、および役物比率(累計)は演算項目に該当する。
総遊技数は図柄判定手段(入賞判定手段)109の判定結果に関わらず更新される情報であって、当該情報の更新は後述する集計手段114aによって行われる。
また、累積PSおよび総累計の夫々の総払出枚数、役物払出枚数、および連続役物払出枚数は、所定の条件の成立によって(本実施形態では400ゲーム毎に)集計される情報である。第1期P1から第15期P15までの各期の総払出枚数、役物払出枚数、および連続役物払出枚数は、所定の条件が成立しなくても(本実施形態では毎ゲーム)集計される情報であり、総累計の総遊技数、および総累計の有利区間遊技数は、所定の条件が成立しなくても(本実施形態では毎ゲーム)集計される情報である。なお、所定の条件の成立が本実施形態では400ゲーム毎としているが、これに限定されるものではない。
有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、および役物比率(累計)は、上述したように演算項目であって、比率表示器69に所定の順序で表示されるものである。なお、本実施形態では、所定の順序は、1番目が有利区間比率(累計)、2番目が連続役物比率(6000ゲーム)、3番目が役物比率(6000ゲーム)、4番目が連続役物比率(累計)、5番目が役物比率(累計)である。
連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、および役物比率(累計)は、所定の条件が成立したときに(本実施形態では400ゲーム毎に)算出される演算項目であり、有利区間比率(累計)は、所定の条件が成立していなくても(本実施形態では毎ゲーム)算出される演算項目である。そして、所定の条件が成立したときに(本実施形態では400ゲーム毎に)、有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、および役物比率(累計)は、比率表示器69に表示される前記所定の順序に関係する特定の順序(本実施形態では比率表示器69に表示される前記所定の順序と逆の順序)で算出される。また、所定の条件が成立していないときに、比率表示器69に表示される前記所定の順序における最初の順序の演算項目(本実施形態では、有利区間比率(累計))のみが算出される。なお、所定の条件の成立が本実施形態では400ゲーム毎としているが、これに限定されるものではない。また、前記特定の順序が比率表示器69に表示される前記所定の順序と逆としているが、これに限定されるものではなく、例えば、前記特定の順序が比率表示器69に表示される前記所定の順序と同じであってもよい。さらに、前記所定の順序における最初の順序の演算項目を有利区間比率(累計)としているが、これに限定されるものではない。
(17)遊技履歴監視手段114
図7の遊技履歴監視手段114は、遊技履歴を監視するものであって、集計手段114a、および演算手段114bとして機能する。
a)集計手段114a
図7の集計手段114aは、ゲームごとに遊技数カウンタ(400カウンタ)652の記憶値を更新するものであり、この集計手段114aは、左・中・右リール13L,13M,13Rの停止によりゲームが終了した後であって次のゲームの開始前に、遊技数カウンタ(400カウンタ)652の記憶値を1ずつインクリメントする。また、集計手段114aは、遊技数カウンタ652の記憶値が設定集計基準である設定ゲーム数M(=400)に等しいか否かを判定し、遊技数カウンタ652の記憶値が設定ゲーム数M(=400)に等しければ、遊技数カウンタ652の記憶値を初期値である0にクリアする。なお、遊技数カウンタ652の記憶値の初期値を設定ゲーム数M(=400)に設定し、ゲームが終了した後であって次のゲームの開始前に、遊技数カウンタ652の記憶値を1ずつデクリメントすることによりゲーム数をカウントするようにしてもよい。
また、集計手段114aは、図10に示す遊技情報格納手段653の記憶内容を集計する。なお、本件明細書、特許請求の範囲、図面等において、「集計」とは、「数を寄せ集めて合計すること」や「数を累積すること」や「これまでに数を寄せ集めて合計した値またはこれまでに累積した値に新たな値を加算すること」などを含むものとする。
具体的には、集計手段114aは、毎ゲーム、第1期P1から第15期P15までのリングポインタに対応する期の総払出枚数、役物払出枚数、および連続役物払出枚数の値に必要に応じて入賞枚数を加算することによって、当該期の総払出枚数、役物払出枚数、および連続役物払出枚数の値を更新する。また、集計手段114aは、毎ゲーム、総累計の総遊技数の値を1インクリメントすることによって更新するとともに、総累計の有利区間遊技数の値を必要に応じて1インクリメントすることによって更新する。
さらに、集計手段114aは、400ゲーム毎に、第1期P1から第15期P15までの総払出枚数の累積を計算して累積値を累積PSの総払出枚数に記憶し、第1期P1から第15期P15までの役物払出枚数の累積を計算して累積値を累積PSの役物払出枚数に記憶し、第1期P1から第15期P15までの連続役物払出枚数の累積を計算して累積値を累積PSの連続役物払出枚数に記憶する。また、集計手段114aは、400ゲーム毎に、第1期P1から第15期P15までのリングポインタに対応する期の総払出枚数を総累計の総払出枚数に加算することによって総累計の総払出枚数を更新し、第1期P1から第15期P15までのリングポインタに対応する期の役物払出枚数を総累計の役物払出枚数に加算することによって総累計の役物払出枚数を更新し、第1期P1から第15期P15までのリングポインタに対応する期の連続役物払出枚数を総累計の連続役物払出枚数に加算することによって総累計の連続役物払出枚数を更新する。
集計手段114aは、前回のリングポインタの更新後のゲーム数が400に達して400ゲーム毎に行う上記の遊技情報格納手段653の記憶内容を更新した後、リングポインタを更新して、第1期P1から第15期P15までの更新後のリングポインタに対応する期の総払出枚数、役物払出枚数、および連続役物払出枚数の値をクリアして0にする。リングポインタの更新は、第1期P1、第2期P2、第3期P3、・・・、第14期P14、第15期P15、第1期P1、第2期P2、・・・のように第1期P1から第15期P15までを順に繰り返しながら行われる。
b)演算手段114b
図7の演算手段114bは、図10の記憶内容を基に、有利区間比率(累計)を毎ゲーム算出し、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、および役物比率(累計)を400ゲーム毎に算出する。
有利区間比率(累計)の算出では、総累計の有利区間遊技数の、総累計の総遊技数に対する割合(百分率)(%)を算出する。また、連続役物比率(6000ゲーム)の算出では、累積PSの連続役物払出枚数の、累積PSの総払出枚数に対する割合(百分率)(%)を算出し、役物比率(6000ゲーム)の算出では、累積PSの役物払出枚数の、累積PSの総払出枚数に対する割合(百分率)(%)を算出する。さらに、連続役物比率(累計)の算出では、総累計の連続役物払出枚数の、総累計の総払出枚数に対する割合(百分率)(%)を算出し、役物比率(累計)の算出では、総累計の役物払出枚数の、総累計の総払出枚数に対する割合(百分率)(%)を算出する。
(18)表示制御手段115
図7の表示制御手段115は、比率表示器(役比モニタ)69に、図12、図13、図14に基づく表示を行う表示制御と、図15に基づく表示を行う表示制御を行う。
まず、図11を用いて7セグメントディスプレイの複数の点灯可能箇所と、1バイト(8ビット)の表示データとの対応関係について説明する。
7セグメントディスプレイには8箇所の点灯可能箇所A、B、C、D、E、F、G、DPがあり、8箇所の点灯可能箇所A、B、C、D、E、F、G、DPは、それぞれ、1バイト(8ビット)の表示データの0ビット目、1ビット目、2ビット目、3ビット目、4ビット目、5ビット目、6ビット目、7ビット目に対応し、ビット値が0である場合に消灯、1である場合に点灯である。なお、ビットに関しては最下位ビットを0ビット目と記載し、バイトに関しては最下位バイトを1バイト目と記載する。
例えば、1バイトの値が$FF(16進数表記)の場合、つまり、11111111(2進数表記)の場合は、点灯可能箇所A、B、C、D、E、F、G、DPの全てが点灯する。また、1バイトの値が$40(16進数表記)、つまり、01000000(2進数表記)の場合は、点灯可能箇所A、B、C、D、E、F、G、DPのうちの点灯可能箇所Gのみが点灯する。
表示制御手段115は、比率表示器69の全点灯可能箇所のうち一部の点灯可能箇所(本実施形態では、比率表示器69の千の位、十の位および一の位のそれぞれの点灯可能箇所DP(ドットの部分))を除いた他の点灯可能箇所を用いて5種類の遊技検査情報のうちの所定の遊技検査情報を表示し、一定期間毎に比率表示器69の表示対象を5種類の遊技検査情報のうちの別の遊技検査情報に順次変更することにより、5種類の遊技検査情報を比率表示器69の上記他の点灯可能箇所を用いて定期的に表示する。そして、表示制御手段115は、比率表示器69の上記他の点灯可能箇所を用いた5種類の遊技検査情報の表示制御中に、5種類の遊技検査情報のうちの少なくとも一つの遊技検査情報が異常状態である場合に、比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を用いて、所定の異常報知用の表示を行う。ただし、本実施形態では、遊技検査情報は、演算手段114bにより求められた検査データ(例えば、有利区間比率(累計))とその検査データを識別するための情報を含む。なお、本実施形態では、図12ないし図14の表示方法に従った表示態様を「通常表示態様」と称し、この通常表示態様の表示制御を「通常表示制御」と称する。
以下、図12ないし図14を用いて表示制御手段115による通常表示制御における表示内容について説明する。
まず、図12を用いて、通常表示制御中の遊技検査情報に関連する比率表示器(役比モニタ)69の表示内容について説明する。ただし、図12中の7セグ表示の欄の表示内容が比率表示器69の具体的な表示例であり、百分率(%)が50(%)で5種類の遊技検査情報のいずれも異常状態でない場合である。
比率表示器69には、遊技検査情報の表示項目として、(1)有利区間比率(累計)、(2)連続役物比率(6000ゲーム)、(3)役物比率(6000ゲーム)、(4)連続役物比率(累計)、(5)役物比率(累計)があり、これらは図12に示す表示方法に従って比率表示器69の千の位、十の位および一の位のそれぞれの点灯可能箇所DP(ドットの部分)を除いた他の点灯可能箇所を用いて表示される。ただし、図12の比率表示番号は表示順を示すものである。
具体的には、(1)有利区間比率(累計)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「有利区間比率(累計)」を示す略記「7A」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに設置以降またRWMクリア以降の累計ゲームにおける有利区間遊技数(図10の総累計の有利区間遊技数)の、累計ゲームにおける総遊技数(図10の総累計の総遊技数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
また、(2)連続役物比率(6000ゲーム)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「連続役物比率(6000ゲーム)」を示す略記「6b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに直近6000ゲームにおける連続役物払出枚数(図10の累積PSの連続役物払出枚数)の、直近6000ゲームにおける総払出枚数(図10の累積PSの総払出枚数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
さらに、(3)役物比率(6000ゲーム)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「役物比率(6000ゲーム)」を示す略記「7b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに直近6000ゲームにおける役物払出枚数(図10の累積PSの役物払出枚数)の、直近6000ゲームにおける総払出枚数(図10の累積PSの総払出枚数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
さらに、(4)連続役物比率(累計)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「連続役物比率(累計)」を示す略記「6c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに設置以降またはRWMクリア以降の累計ゲームにおける連続役物払出枚数(図10の総累計の連続役物払出枚数)の、設置以降またはRWMクリア以降の累計ゲームにおける総払出枚数(図10の総累計の総払出枚数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
さらに、(5)役物比率(累計)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「役物比率(累計)」を示す略記「7c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに設置以降またはRWMクリア以降の累計ゲームにおける役物払出枚数(図10の総累計の役物払出枚数)の、設置以降またはRWMクリア以降の累計ゲームにおける総払出枚数(図10の総累計の総払出枚数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
ただし、百分率が100(%)の場合には、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントでは表示することができないため、本実施形態では比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに99(%)が表示されるようになっている。
ただし、(1)有利区間比率(累計)、(2)連続役物比率(6000ゲーム)、(3)役物比率(6000ゲーム)、(4)連続役物比率(累計)、(5)役物比率(累計)では、図12の7セグ表示の欄に示す通り、百の位の点灯可能箇所DPは点灯するようになっている。この百の位の点灯可能箇所DPを点灯させることにより、遊技検査情報が異常状態でない場合に、識別セグと比率セグとの境界の把握が容易になっている。
これらの(1)有利区間比率(累計)、(2)連続役物比率(6000ゲーム)、(3)役物比率(6000ゲーム)、(4)連続役物比率(累計)、(5)役物比率(累計)が、所定の順番で表示される。具体的には、(1)有利区間比率(累計)が一定期間表示される。続いて、(2)連続役物比率(6000ゲーム)が一定期間表示され、さらに続いて、(3)役物比率(6000ゲーム)が一定期間表示される。さらに続いて、(4)連続役物比率(累計)が一定期間表示され、さらに続いて、(5)役物比率(累計)が一定期間表示される。
そして、これらの表示項目(1)〜(5)の遊技検査情報が一定期間ごとに順次繰り返して表示される。このとき、例えば6000ゲームに達していないときには(2)、(3)では上位2桁のセグメントは点滅表示される。また、例えば175000ゲームに達していないときには(1)、(4)、(5)では上位2桁のセグメントは点滅表示される。さらに、(1)から(5)では有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)がそれぞれに対応して予め定められた値(以下、適宜、「比率規定値」と称する。)以上の場合には下位2桁のセグメントは点滅表示される。
ただし、電源が切られ、再度電源が投入された場合には、電源が切られたときの表示項目にかかわらず、(1)有利区間比率(累計)から表示が行われる。例えば、(3)役物比率(6000ゲーム)の表示中に電源が切られた場合に、再度電源が投入されると、(1)有利区間比率(累計)が表示される。
なお、略記は一例であって、図12に示すものに限定されず、表示項目間で互いに異なっていればよい。
続いて、図13を用いて有利区間のない機種における通常表示制御中の遊技検査情報に関連する比率表示器(役比モニタ)69の有利区間比率(累計)の表示内容について説明する。ただし、図13中の7セグ表示の欄の表示内容が有利区間のない機種における有利区間比率(累計)の具体的な表示例であり、5種類の遊技検査情報のいずれも異常状態でない場合である。
図13の7セグ表示欄に示すように、比率表示器69の千の位、十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドットの部分)を除いた他の点灯可能箇所を用いて、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「有利区間比率(累計)」を示す略記「7A」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに「−−」(点灯可能箇所Gのみが点灯)が表示される。ただし、図12の(1)有利区間比率(累計)の場合と同様に、図13の(1)有利区間比率(累計)の場合も、百の位の点灯可能箇所DPは点灯するようになっている。
最後に、図14を用いて、通常表示制御中の上記所定の異常報知用の表示に関連する比率表示器69の表示内容について説明する。ただし、図14(b)中の7セグ表示の欄の表示内容が比率表示器69の具体的な表示例である。
5種類の遊技検査情報の異常状態として、演算手段114bにより算出された比率(本実施形態では、有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))の値が比率規定値以上の場合、有利区間比率(累計)の算出に用いられる設置以降またはRWMクリア以降の総遊技数(図10の総累計の総遊技数に対応する記憶領域に記憶されている値)が175000未満の場合がある。
図14(a)に記載するように、比率表示番号3(連続役物比率(累計))、4(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。また、比率表示番号0(有利区間比率(累計))、1(連続役物比率(6000ゲーム))、2(役物比率(6000ゲーム))、3(連続役物比率(累計))、4(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。さらに、設置以降又はRWMクリア以降の総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。
図14(b)に図示するように、比率表示番号3、4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位および十の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅し、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が消灯する。なお、この場合、比率表示番号0〜2に比率規定値以上のものがある場合とない場合がある。
また、比率表示番号0〜2の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、比率表示番号3、4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの十の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅し、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が消灯する。
また、比率表示番号0〜4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅し、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位および十の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が消灯する。
また、比率表示番号3、4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。なお、この場合、比率表示番号0〜2に比率規定値以上のものがある場合とない場合がある。
また、比率表示番号0〜2の少なくとも一つの比率が比率規定値以上、かつ、比率表示番号3、4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅し、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が消灯する。
また、比率表示番号0〜4のいずれの比率も比率規定値未満、かつ、総遊技数が175000以上の場合、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報を表示するとともに、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所のうちの一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)が消灯する。
なお、本実施形態では、比率表示器69の表示は異常状態に応じて点滅制御が行われる箇所があることを踏まえると、図14(b)の具体例は当該箇所についての点滅制御中の点灯中の図示ということになる。
続いて、図15を用いて、RWMエラー発生時の比率表示器(役比モニタ)69の表示内容について説明する。ただし、図15中の7セグ表示の欄の表示内容がRWMエラー発生時の比率表示器69の具体的な表示例である。
図15の7セグ表示の欄に示すように、RWMエラー発生時には、比率表示器69の千の位、百の位、十の位、一の位のそれぞれにおいて、全ての点灯可能箇所A,B,C,D,E、F,G,DPが点灯する。なお、本実施形態では、図15の表示方法に従った表示態様を特殊表示態様と称し、この特殊表示態様の表示制御を「特殊表示制御」と称する。
図15の7セグ表示の欄の表示内容と、図12、図13、図14の7セグ表示の欄の表示内容とを比較すると、図15のRWMエラー発生時の特殊表示制御では、図12、図13、図14の通常表示制御で表示される遊技検査情報が表示されることなく、比率表示器69の全ての点灯可能箇所が点灯するようになっている。これにより、遊技検査情報が表示されず、比率表示器69の全ての点灯可能箇所が点灯する比率表示器69の表示によりRWMエラーが発生していることを容易に認識することが可能になる。
(19)クレジット表示制御手段116
図7のクレジット表示制御手段116は、メダルの貯留枚数をクレジット表示器45に表示する表示制御を行う。
(20)キャンセル制御手段117
図7のキャンセル制御手段117は、例えばメダルの貯留枚数が最大貯留枚数になった場合やゲーム中は、電磁石を用いたキャンセルコイルを駆動せず、このためメダルセレクタ48のレール部が作動せず、メダル投入口25に投入されたメダルが正規、不正規を問わず、メダル払出口39に排出される。また、上記以外の場合は電磁石を用いたキャンセルコイルを駆動させてメダルセレクタ48のレール部を作動させ、これにより、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かが選別されて正規のメダルのみがホッパーユニット43に導かれる。
(21)払出表示制御手段118
図7の払出表示制御手段118は、払出表示器46に、(1)払出制御手段110を介して払出枚数を表示する払出枚数表示制御と、(2)特定事象(エラー)の種類を特定可能な情報である特別情報(エラーコード)を表示するエラーコード表示制御とを、切り換えて行う。また、払出表示制御手段118は、払出表示器46の十の位または一の位またはその両方のドット(点灯可能箇所DPに対応)の点灯により有利区間状態であることを表示し、十の位のドットおよび一の位のドットの消灯により有利区間状態でないことを表示する表示制御を行う。
ここで、遊技停止手段113は、最終リール(左・中・右リール113L,113M,113Rのうちの最終に停止操作するリール)に対する停止操作が行われるまで遊技停止(エラー処理)をせずに、最終リールに対する停止操作が行われた以降の所定のタイミング(具体的には、最終リールに対する停止操作後のすべり発生後であって、ステッピングモータによる4相励磁後)において遊技停止(エラー処理)を行う。それとともに、払出表示制御手段118は、払出表示器46に特別情報(エラーコード)を表示する表示制御を行う。
すなわち、遊技停止手段113は、左・中・右リール113L,113M,113Rのうちの最終に停止操作するリール(最終リール)に対する停止操作が行われるまで遊技停止(エラー処理)をしない。そして、遊技停止手段113は、最終リールに対する停止操作が行われた以降の所定のタイミングにおいて遊技停止(エラー処理)を行い、払出表示制御手段118は、払出表示器46に特別情報(エラーコード)を表示する表示制御を行う。ただし、E5エラーについては、この限りでない。
また、エラーが発生している状態で、リセットスイッチ(特に図示していないが、操作ボックス50の設定変更ボタン50cがリセットスイッチと兼用している)が操作されることで、遊技停止手段113による遊技停止(エラー処理)を解除させる解除条件が成立する。この場合、遊技停止手段113は、遊技停止手段113による遊技停止を解除して遊技の進行を可能な状態にする。さらに、払出表示制御手段118は、払出表示器46にて行われていた特別情報(エラーコード表示)の表示を停止する。ただし、RWMエラー(E4エラー)の場合は、設定変更を行うことでRWMエラー(E4エラー)が解除される。
ここで、図16を用いてエラーに関連する払出表示器46の表示内容について説明する。
払出表示器46に表示されるエラー内容として、「遊技メダルエラー」、「払出遊技メダルエラー」、「払出不良エラー」、「払出遊技メダル切れエラー」、「RWMエラー」、「リールエラー」、「オーバーフローエラー」、「遊技メダル払出装置接続エラー」、「センサエラー」がある。
遊技メダルエラー(エラーコードE0)は、メダルが滞留したり、或いは、メダルセレクタ48の投入センサ53を異常な状態で通過したりする状態が発生しているものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。また、払出遊技メダルエラー(エラーコードE1)は、ホッパーユニット43の払出口でのメダル詰まりが発生しているものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。さらに、払出不良エラー(エラーコードE2)は、メダルの払出時以外で払出センサ54がON状態になっているものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。払出遊技メダル切れエラー(エラーコードE3)は、ホッパーユニット43内のメダルが空になっている、いわゆるホッパーエンプティー状態が発生しているものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。
RWMエラー(エラーコードE4)は、RWM(Read Write Memory)読み出し書き込みメモリであって、RAM(Random Access Memory)随時書き込み読み出しメモリとも言う)のバックアップ不良等が発生しているものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。
リールエラー(エラーコードE5)は、回胴(リール)位置検出エラー(左・中・右位置センサ55L,55M、55Rによる位置検出エラー)であって、左・中・右リール13L,13M,13Rの停止処理中に電源断になった場合や、左・中・右リール13L,13M,13Rの停止処理中のリールユニットの故障等により左・中・右リール13L,13M,13Rの位置検出に関するエラーが発生している状態であり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。また、オーバーフローエラー(エラーコードE6)は、ホッパーユニット43の横に設けられている補助タンクがメダルで満杯になっている状態であり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。さらに、遊技メダル払出装置接続エラー(エラーコードE7)は、ホッパーユニット43の払出センサ54が不良になっている状態であって、ホッパーユニット43が正常位置から外れている場合等に発生するものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。さらに、センサエラー(エラーコードEA)は、メダルの異常通過が発生している状態であって、メダルの投入不可の状態において、メダルの投入を検知する投入センサ53がメダルの通過を検知した場合に発生するものであり、7セグ表示(払出表示器)の欄の表示内容が払出表示器46に表示される。
これらのエラーのうち、遊技メダルエラー(エラーコードE0)、払出不良エラー(エラーコードE2)、リールエラー(エラーコードE5)、センサエラー(エラーコードEA)においては、左・中・右リール13L,13M,13Rの少なくとも1つが回転中のときであっても検知可能なエラーである。
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73の構成について詳細に説明する。サブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。図7に示すように、サブ制御基板73は、メモリ75に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
(1)サブ制御コマンド受信手段201
図7のサブ制御コマンド受信手段201は、メイン制御基板63(メインCPU61)のサブ制御コマンド送信手段111により送信された種々のデータを含むコマンドを所定の情報として受信するものである。サブ制御コマンド受信手段201は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信し、コマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
(2)演出内容決定手段202
図7の演出内容決定手段202は、サブ制御コマンド受信手段201により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
そして、演出内容決定手段202は、受信したコマンドがAT期間中に対応したものであり当選した当選役グループ(ベルグループ)の種類を識別可能であれば、当選役グループの種類に対応する遊技者に有利な操作態様がわかる報知演出を実行し、受信したコマンドがAT期間中に対応したものでなければ遊技者に有利な操作態様がわからない演出を実行するよう、演出内容を決定する。例えば、役抽選結果に応じて、図9に示す「1番」のコマンドを受信した場合は、AT期間中ではないため、「ベルグループ」のいずれかの当選役グループに当選したことはわかるが「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれに当選したのかわからない演出群の中から一の演出を選択する。また、図9に示す「2番」のコマンドを受信した場合は、「左ベル」に当選したことがわかる演出や、最初に左ストップスイッチ21Lを操作するよう促す演出の中から、一の演出を選択する。図8に示す「3番」「4番」のコマンドを受信した場合も、それぞれ同様に演出内容を決定する。
また、演出内容決定手段202は、図9に示す「5番」〜「8番」のコマンドを受信した場合も、同様に、それぞれの当選役グループに当選した可能性を示唆する演出群から一の演出を選択する。さらに、「0番」のコマンドを受信した場合も、同様に、遊技者の期待を損ねないように、ハズレに対応する演出群の中から一の演出を選択する。
演出内容としては、例えば演出内容決定手段202により、液晶表示器27に左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれの操作順序を表示したり、スピーカ31L,31Rにより左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれの操作順序を音声により報知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれに設けられたランプを所定順序で点滅させることにより各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知したり、左・中・右リール13L,13M,13Rそれぞれに設けられたバックライトを所定順序で点滅させて、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rそれぞれの操作順序を報知するなどの演出内容がある。
そして、演出内容決定手段202は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を、次に説明する演出表示制御手段203および音声制御手段204に送信する。
(3)演出表示制御手段203
図7の演出表示制御手段203は、演出内容決定手段202から送信された信号に含まれるデータに基づき、液晶表示器27に動画を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を実行する。
(4)音声制御手段204
図7の音声制御手段204は、演出内容決定手段202から送信された信号に含まれるデータに基づき、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなどの演出を実行する。
(動作)
続いて、図17ないし図51を参照してスロットマシン1の動作について説明する。なお、本実施形態では、AT期間中に(AT期間中フラグがON)、「ベルグループ」(「左ベル」「中ベル」「右ベル」のいずれか)に当選した場合に、当選した当選役グループに対応し遊技者に有利となる各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序を報知する演出がサブ制御基板73において実行され、遊技者に有利となる各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序が報知される。
以下の説明では、上記した種々の機能および手段と、メイン制御基板63のメインCPU61およびサブ制御基板73のサブCPU71が種々のプログラムを実行することにより実現されるその他の機能(詳細説明は省略)とにより実行される処理である。また、以下の処理で実行される各種のフラグをON(オン)またはOFF(オフ)に設定したり、各種のフラグに値を設定したりする処理については、周知の技術であるので、その詳細な説明は省略する。
1. 電源投入時処理
図17を用いて電源投入時処理について説明する。ただし、電源投入時処理は、メインCPU61により実行される処理である。
図17に示す電源投入処理は、スロットマシン1の電源が投入されたときに実行される処理であり、スロットマシン1の電源スイッチ50aがONされると、電断信号がONであるか否かの判定が行われ(ステップS1)、電断信号がONと判定された場合には(ステップS1のYES)、そのまま待機し、電断信号がOFFと判定された場合には(ステップS1のNO)、RWM65へのアクセスが可能な状態となる(ステップS2)。そして、図18を用いて後で詳細に説明するRWMバックアップ不良判定処理が行われる(ステップS3)。続いて、図19を用いて後で詳細に説明する電源投入時初期設定処理が行われる(ステップS4)。
続いて、扉センサ58がON状態(前面扉5が閉状態)であるか否かが判定される(ステップS5)。そして、扉センサ58がON状態(前面扉5が閉状態)であると判定された場合(ステップS5のYES)、ステップS8に進む。
ステップS5の判定処理において扉センサ58がON状態(前面扉5が閉状態)でない、すなわち前面扉5が開状態であると判定された場合(ステップS5のNO)、設定変更キースイッチ50bが操作されてON状態であるか否かが判定される(ステップS6)。そして、設定変更キースイッチ50bがON状態でないと判定された場合(ステップS6のNO)、ステップS8に進む。一方、設定変更キースイッチ50bがON状態であると判定された場合(ステップS6のYES)、図21を用いて後で詳細に説明する設定変更処理が行われる(ステップS7)。このようにスロットマシン1は、不正対策として安全性を高めるために、前面扉5が開状態であって、且つ、設定変更キースイッチ50bがON状態でないと、ステップS7の設定変更処理に移行しないようになっている。
ステップS8において、ステップS3におけるRWMバックアップ不良判定処理の結果が不良であるか否かが判定される。この判定処理は後述する図18のステップS37においてRWMバックアップ不良が設定された場合にRWMバックアップ不良と判定されるものである。
RWMのバックアップの状態が不良であると判定された場合(ステップS8のYES)、図22を用いて後で詳細に説明するエラー処理(具体的にはE4エラーとなる)が行われる(ステップS9)。そして、電源投入時処理は終了する。
一方、RWMのバックアップの状態が不良でないと判定された場合(ステップS8のNO)、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かが判定される(ステップS10)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でないと判定された場合(ステップS10のNO)、ステップS12に進む。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS10のYES)、左・中・右リール13L,13M,13Rの再起動状態が設定され(ステップS11)、ステップS12に進む。具体的には、左・中・右リール13L,13M,13Rのうちの回転中のリールを電断前の状態に戻す処理を行うものである。電源が投入された際、現在の左・中・右リール13L,13M,13Rの状態が復元可能となるような設定が行われるものである。
ステップS12において、図20を用いて後で詳細に説明するセンサエラー判定処理(EAエラー)が行われる。そして、電源投入時処理は終了する。
1.1. RWMバックアップ不良判定処理
図18を用いて図16のRWMバックアップ不良判定処理(ステップS3)について説明する。
特定事象検知手段112はチェックサム値の判定を行う(ステップS31)。これは、電断時に保持しておいたチェックサム値と一致するか判定するものである。不一致ならばバックアップ不良と判定されるものである。なお、このチェックサム値は、RWM値の所定領域に記憶されたデータを整数値の列とみなして和を求め、所定の定数で割った余りを検査用のデータとしているものである。
特定事象検知手段112は電断フラグの判定を行う(ステップS32)。これは、電断時に予め定めた所定の数値が記憶されているものであって、この所定の数値以外のものである場合には異常な状態の電断と判定されるものである。
特定事象検知手段112はスタックポインタの判定を行う(ステップS33)。電断時のスタックポインタの範囲を判定するものであり、最も直近に参照された位置のアドレスを保持しているものであって、このアドレスが予め定めたアドレスの範囲以外ならば、異常な状態として判定するものである。
特定事象検知手段112は設定値の判定を行う(ステップS34)。具体的には、設定値が1〜6の範囲内であるか否かを判定するものである。当該範囲外である場合には、異常な状態として判定するものである。
特定事象検知手段112は内部当選情報上位の判定を行う(ステップS35)。これは、役抽選における当選情報(くじ情報)のボーナス情報が予め定めた上位データの範囲内であるか否かを判定するものである。役抽選の当選情報(くじ情報)のボーナス情報が予め定めた上位データの範囲外である場合には、異常な状態として判定するものである。
特定事象検知手段112はRWMのバックアップが不良であるか否かを判定する(ステップS36)。ステップS31からステップS35の判定結果に基づいて、異常な状態であるか否か、すなわち不良な状態であるか否かが判定されるものである。不良な状態でないと判定された場合(ステップS36のNO)、図17の電源投入時処理の処理手順に戻る。
一方、不良な状態であると判定された場合(ステップS36のYES)、特定事象検知手段112はRWMバックアップ不良を設定する(ステップS37)。そして、特定事象検知手段112は比率表示器(役比モニタ)69に関するRWM65の全内容をクリアする(ステップS38)。ここで、クリアされる内容は、例えば、図10の第1期P1から第15期P15、累積PS、及び総累計の夫々の総払出枚数、役物払出枚数、連続役物払出枚数である。また、総累計の総遊技数、有利区間遊技数である。また、図10の累積PS、及び総累計の夫々の役物比率、連続役物比率である。また、図9の総累計の有利区間比率である。また、比率表示器(役比モニタ)69の千の位、百の位、十の位、一の位の表示データの設定内容である。さらに、後述する6000到達フラグ、総遊技数上限フラグ、総払出上限フラグである。そして、図17の電源投入時処理の処理手順に戻る。
1.2. 電源投入時初期設定処理
図19を用いて図17の電源投入時初期設定処理(ステップS4)について説明する。
表示制御手段115は比率表示番号をクリアして値を0にする(ステップS51)。これにより、電源投入時には、比率表示番号0に対応する表示項目である(1)有利区間比率(累計)が比率表示器(役比モニタ)69に表示されることになる。
続いて、表示制御手段115は比率点滅フラグをクリアして値を0にする(ステップS52)。これにより、比率表示器(役比モニタ)69の一部の点灯可能箇所(本実施形態では、一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分))を除く他の点灯可能箇所の表示内容を点滅表示させる場合に、電源投入時には点灯から開始することになる。
さらに続いて、表示制御手段115はドット点灯フラグをクリアして値を0にする(ステップS53)。これにより、比率表示器(役比モニタ)69の一部の点灯可能箇所(本実施形態では、一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分))の表示内容を点滅表示させる場合に、電源投入時には点灯から開始することになる。
さらに続いて、表示制御手段115は表示切替タイマを設定する(ステップS54)。なお、表示切替タイマに例えば5秒に相当する値が設定された場合、比率表示器69に表示される表示項目(1)から(5)(図12参照)が5秒毎に切り替わることになる。
さらに続いて、表示制御手段115は比率点滅タイマを設定する(ステップS55)。なお、比率点滅タイマに例えば0.3秒に相当する値が設定された場合、点灯と消灯とが0.3秒毎に切り替わることになる。
さらに続いて、表示制御手段115はドット点滅タイマを設定する(ステップS56)。そして、図17の電源投入時処理の処理手順に戻る。なお、ドット点滅タイマに例えば0.1秒に相当する値が設定された場合、点灯と消灯とが0.1秒毎に切り替わることになる。ただし、本実施形態では、ドット点滅タイマには比率点滅タイマに設定される値より小さい値が設定されるようにする。これにより、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所の点滅間隔が比率表示器69の当該一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所の点滅間隔より短くなる。つまり、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所の点滅速度が比率表示器69の当該一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所の点滅速度よりも速くなる。
1.3. センサエラー判定処理
図20を用いて図17のセンサエラー判定処理(ステップS12)について説明する。
特定事象検知手段112はセレクタセンサA又はBがON状態であるか否かを判定する(ステップS71)。セレクタセンサAおよびBのいずれもON状態でないと判定された場合(ステップS71のNO)、図17の電源投入時処理の処理手順に戻る。
一方、セレクタセンサA又はBがON状態であると判定された場合(ステップS71のYES)、センサエラー(EAエラー)フラグを、エラー判定フラグに設定する(ステップS72)。このエラー判定フラグは、エラー処理に移行するのを保留するためのサブCPU71によりエラー報知を行うか否かの判定用のフラグ、いわゆる予約フラグ(保留フラグ)である。このエラー判定フラグに基づき、後述する送信用コマンドの「払出異常」等がサブCPU71に送信されるものである。そして、図17の電源投入時処理の処理手順に戻る。
1.4. 設定変更処理
図21を用いて図17の設定変更処理(ステップS7)について説明する。
設定制御手段101はメインCPU61のRWMのバックアップ不良が設定されているか否かを判定する(ステップS101)。この判定処理は図18のステップS37においてRWMバックアップ不良が設定された場合にRWMのバックアップ不良が設定されていると判定するものである。
そして、バックアップ不良が設定されていないと判定された場合(ステップS101のNO)、設定制御手段101は設定値情報の読み取りを行い(ステップS102)、ステップS106に進む。
一方、バックアップ不良が設定されていると判定された場合(ステップS101のYES)、払出表示制御手段118は設定値表示器56に「C」を表示する表示制御を行う(ステップS103)。そして、設定制御手段101は設定変更ボタン50cがオン状態になっているか否かを判定する(ステップS104)。設定変更ボタン50cがオン状態になっていないと判定された場合(ステップS104のNO)、待機状態となる。一方、設定変更ボタン50cがオン状態になっていると判定された場合(ステップS104のYES)、設定制御手段101は設定値1を設定し(ステップS105)、ステップS106に進む。
ステップS106において、設定制御手段101は設定変更ボタン50cがオン状態になっているか否かを判定する。設定変更ボタン50cがオン状態になっていると判定された場合(ステップS106のYES)、設定制御手段101は設定値の更新を行い(ステップS107)、ステップS106に戻る。
一方、設定変更キースイッチ50bがオン状態になっていないと判定された場合(ステップS106のNO)、設定制御手段101はスタートレバー(スタートスイッチ19)の操作が検知されたか否かを判定する(ステップS108)。スタートレバー(スタートスイッチ19)の操作が検知されていないと判定された場合(ステップS108のNO)、ステップS106に戻る。一方、スタートレバー(スタートスイッチ19)の操作が検知されたと判定された場合(ステップS108のYES)、設定制御手段101は設定変更キースイッチ50bがオフ状態であるか否かを判定する(ステップS109)。設定変更キースイッチ50bがオフ状態でないと判定された場合(ステップS109のNO)、待機状態となる。一方、設定変更キースイッチ50bがオフ状態であると判定された場合(ステップS109のYES)、設定制御手段101は設定値の確定を行い(ステップS110)、設定変更処理が終了する。
1.5. エラー処理
図22を用いて図16のエラー処理(ステップS9)について説明する。なお、後述する図24のエラー処理(ステップS233)、図25のエラー処理(ステップS254)、図31のエラー処理(ステップS411)、図32のエラー処理(ステップS441)においても図22のエラー処理が行われる。
遊技停止手段113は現在の遊技状態を保存する(ステップS131)。そして、遊技停止手段113は発生しているエラーの状態(エラー状態)に対応するエラーフラグを設定してサブCPU71へ送信する(ステップS132)。具体的には、メインCPU61のサブ制御コマンド送信手段111からサブCPU71のサブ制御コマンド受信手段201へ送信されるものである。
遊技停止手段113は払出表示器46の内容を保存する(ステップS133)。払出表示制御手段118は払出表示器46にエラーコードを表示する表示制御を行う(ステップS134)。
遊技停止手段113はホッパーユニット43及びキャンセルコイル(メダルセレクタ48)の状態を保存し(ステップS135)、ホッパーユニット43及びキャンセルコイル(メダルセレクタ48)の設定をオフ状態にする(ステップS136)。
遊技停止手段113はE4エラーの状態であるか否かを判定する(ステップS137)。E4エラーの状態であると判定された場合(ステップS137のYES)、設定変更がされるまで待機する(ステップS138)。
ステップS137の判定処理においてE4エラーの状態でないと判定された場合(ステップS137のNO)、遊技停止手段113はE3エラーの状態であるか否かを判定する(ステップS139)。E3エラーの状態でないと判定された場合(ステップS139のNO)、ステップS141に進む。一方、E3エラーの状態であると判定された場合(ステップS139のYES)、遊技停止手段113はエラー解除センサがオン状態であるか否かを判定する(ステップS140)。なお、このステップS140は、E3エラー(ホッパーエンプティエラー)となるので、ここでのエラー解除センサは、ドアキーリセットとなるものである。このドアキーリセットは、前面扉5を開くための鍵(ドアキー)を、前面扉5の解錠方向とは反対の方向に回すことで成立するものである。エラー解除センサがオン状態であると判定された場合(ステップS140のYES)、ステップS143に進む。一方、エラー解除センサがオン状態でないと判定された場合(ステップS140のNO)、ステップS141に進む。
ステップS141において、遊技停止手段113は設定変更ボタン50cがオン状態であるか否かを判定する。なお、ここでの設定変更ボタン50cがリセットスイッチになるものである。設定変更ボタン50cがオン状態でないと判定された場合(ステップS141のNO)、ステップS137に戻る。
一方、設定変更ボタン50cがオン状態であると判定された場合(ステップS141のYES)、遊技停止手段113は扉センサ58がオン状態であるか否かを判定する(ステップS142)。扉センサ58がオン状態であると判定された場合(ステップS142のYES)、ステップS137に戻り、オン状態でないと判定された場合(ステップS142のNO)、ステップS143に進む。
ステップS143において、遊技停止手段113はセレクタセンサA、B、C、払出センサA、Bのいずれかがオン状態であるか否かを判定する。セレクタセンサA、B、C、払出センサA、Bのいずれかがオン状態であると判定された場合(ステップS143のYES)、ステップS137に戻り、セレクタセンサA、B、C、払出センサA、Bのいずれもがオン状態でないと判定された場合(ステップS143のNO)、ステップS144に進む。
ステップS144において、遊技停止手段113はホッパーユニット43及びキャンセルコイル(メダルセレクタ48)の状態を元の状態に復帰させる(ステップS144)。そして、払出表示制御手段118はエラーコード表示のクリア(初期化)を行う(ステップS145)。さらに、遊技停止手段113は払出表示器46の内容の復帰を行い(ステップS146)、遊技状態の復帰を行う(ステップS147)。
メインCPU61はサブCPU71へエラー解除イベント(信号)の送信を行い(ステップS148)、サブCPU71のメダル払出開始イベント(信号)の送信判定を行う(ステップS149)。そして、エラー処理が終了する。
2. メイン処理
図23を参照してメイン処理について説明する。ただし、メイン処理は、メインCPU61により実行される処理である。
まず、図24を用いて後で詳細に説明を行うオーバーフローエラー判定処理(E6エラー)が行われる(ステップS201)。具体的には、このオーバーフローエラーは、ホッパーユニット43に隣接して配置されている補助タンクにメダルが満杯となって、オーバーフローセンサ57aにより検知されるものである。
規定枚数(本実施形態では3枚)のメダルが投入されたかどうかが判定され(ステップS202)、規定枚数のメダルが投入されたと判定されるまで待機する(ステップS202のNO)。一方、規定枚数のメダルが投入されたと判定された場合(ステップS202のYES)、スタートスイッチ19が操作されたか否かが判定される(ステップS203)。スタートスイッチ19が操作されたと判定されるまで待機し(ステップS203のNO)、スタートスイッチ19が操作された判定された場合(ステップS203のYES)、役抽選手段103による抽選処理が実行される(ステップS204)。
そして、役抽選処理の後、左・中・右リール13L,13M,13Rの夫々の回転が開始される(ステップS205)。回転中のいずれかのリールに対応するストップスイッチが操作されたか否かが判定され(ステップS206)、ストップスイッチが操作されていないと判定された場合には(ステップS206のNO)、当該操作が行われるまで待機する。そして、回転中のいずれかのリールに対応するストップスイッチの操作が行われたと判定された場合(ステップS206のYES)、停止制御手段106によるリール回転の停止制御により、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止される(ステップS207)。
図25を用いて後で詳細に説明するリールエラー判定処理(E5エラー)が行われる(ステップS208)。
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が停止したか否かが判定される(ステップS209)。そして、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転していると判定された場合(ステップS209のNO)、ステップS206に戻る。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が停止したと判定された場合(ステップS209のYES)、図柄判定手段109により図柄の判定(つまり、入賞の判定)が行われる(ステップS210)。
そして、図柄判定処理(入賞判定処理)の後、図26を用いて後で詳細に説明する遊技情報集計処理が行われる(ステップS211)。続いて、必要に応じて払出制御手段110によりメダル払出処理が実行される(ステップS212)。なお、メダル払出処理の説明の詳細は図31を用いて後述する。そして、ステップS201に戻る。
遊技情報集計処理が、図柄判定処理(入賞判定処理)の後であってメダル払出処理の前に行われるため、例えば遊技媒体の払出中に不意に設定変更が生じた場合であっても、遊技情報集計処理が既に行われている。このため、遊技情報集計処理により集計された集計データを用いて所定の演算が行われた演算結果(本実施形態では有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))を含む遊技検査情報の検査者による検査または確認が容易に行えるとともに、例えば遊技媒体の払出中に不意に設定変更が生じた場合であっても集計項目の集計を正確に行うことができる。
2.1. オーバーフローエラー判定処理
図24を用いて図22のオーバーフローエラー判定処理(ステップS201)について説明する。
特定事象検知手段112はオーバーフローエラーが発生しているか否かを判定する(ステップS231)。具体的には、補助タンクにメダルが満杯状態となったときに、補助タンクに差し込まれている2本のオーバーフローセンサ57aが通電することになり、所定時間以上継続して通電している場合にオーバーフローエラーが発生していると判定されるものである。オーバーフローエラーが発生していないと判定された場合(ステップS231のNO)、図23のメイン処理の処理手順に戻る。
一方、オーバーフローエラーが発生していると判定された場合(ステップS231のYES)、特定事象検知手段112はエラーコード「E6」を設定する(ステップS232)。そして、図21を用いて詳細に説明したエラー処理が遊技停止手段113などにより行われ(ステップS233)、図23のメイン処理の処理手順に戻る。
2.2. リールエラー判定処理
図25を用いて図23のリールエラー判定処理(ステップS208)について説明する。
特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13R(回胴)の全てが回転を停止したか否かを判定する(ステップS251)。左・中・右リール13L,13M,13Rの全てが回転を停止したと判定された場合(ステップS251のYES)、図23のメイン処理の処理手順に戻る。
一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転を停止していないと判定された場合(ステップS251のNO)、特定事象検知手段112は、回転中のリール(回胴)の回転が定常回転速度で回転している状態である定常回転の状態であるか否かを判定する(ステップS252)。回転中のリールの回転が定常回転の状態であると判定された場合(ステップS252のYES)、ステップS251に戻る。
一方、回転中のリールの回転が定常回転の状態でないと判定された場合(ステップS252のNO)、特定事象検知手段112はエラーコード「E5」を設定する(ステップS253)。そして、図22を用いて詳細に説明したエラー処理が遊技停止手段113などにより行われる(ステップS254)。
そして、メインCPU61によってリール(回胴)の再起動が行われる(ステップS255)。具体的には、いったん、回転を停止して、正常な回転加速度で正常な回転速度まで回転を開始するものである。なお、いったん、停止せずに正常な回転速度になるようにしてもよい。そして、メインCPU61によってリール(回胴)の停止可が設定される(ステップS256)。すなわち、当該ステップの回胴停止可を設定することにより、ストップスイッチの操作無しでリールが停止すべき位置で停止する。そして、ステップS251に戻る。
2.3. 遊技情報集計処理
図26を用いて図23の遊技情報集計処理(ステップS211)について説明する。
集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期までのうちのリングポインタに対応する期の総払出枚数に今回の遊技での入賞枚数を加算する、図27を用いて後で詳細に説明する400更新処理を行う(ステップS271)。
集計手段114aは第一種役物(例えばBB)中か否かを判定する(ステップS272)。第一種役物中でないと判定された場合(ステップS272のNO)、ステップS274に進む。一方、第一種役物中であると判定された場合(ステップS272のYES)、集計手段114aは図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の連続役物払出枚数に今回の遊技での入賞枚数を加算する、図27を用いて後で詳細に説明する400更新処理を行う(ステップS273)。そして、ステップS274に進む。
ステップS274において、集計手段114aは第一種役物又は第二種役物(例えばCB)中であるか否かを判定する。第一種役物又は第二種役物中であると判定された場合(ステップS274のYES)、ステップS276に進む。一方、第一種役物中でも第二種役物中でもないと判定された場合には(ステップS274のNO)、集計手段114aは普通役物(例えばSB)中であるか否かを判定する(ステップS275)。普通役物中であると判定された場合(ステップS275のYES)、ステップS276に進み、一方、普通役物中でないと判定された場合(ステップS275のNO)、ステップS277に進む。
ステップS276において、集計手段114aは図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の役物払出枚数に今回の遊技での入賞枚数を加算する、図27を用いて後で詳細に説明する400更新処理を行い(ステップS276)、ステップS277に進む。
ステップS277において、集計手段114aは総遊技数上限フラグが0であるか否か(つまり、総遊技数が図10の総累計の総遊技数を記憶するための4バイトの最大値以下であるか否か)を判定する。総遊技数上限フラグが0でないと判定された場合(ステップS277のNO)、ステップS281に進む。一方、総遊技数上限フラグが0であると判定された場合には(ステップS277のYES)、集計手段114aは、図10の総累計の総遊技数に1加算する、図28を用いて後で詳細に説明する遊技数更新処理を行い(ステップS278)、ステップS279に進む。
ステップS279において、集計手段114aは有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われているか否か(つまり、有利区間であるか否か)を判定する。有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われていないと判定された場合(ステップS279のNO)、ステップS281に進む。一方、有利区間ランプ47を点灯させる制御が行われていると判定された場合(ステップS279のYES)、集計手段114aは、図10の有利区間遊技数に1加算する、図28を用いて後で詳細に説明する遊技数更新処理を行い(ステップS280)、ステップS281に進む。
ステップS281において、集計手段114aは比率計算回数に1を設定する(ステップS281)。
続いて、集計手段114aは、400カウンタ(遊技数カウンタ652)に1加算する更新処理を行う(ステップS282)。そして、集計手段114aは400カウンタが400であるか否かを判定する(ステップS283)。そして、400カウンタが400でないと判定された場合(ステップS283のNO)、図23のメイン処理の処理手順に戻る。一方、400カウンタが400であると判定された場合(ステップS283のYES)、集計手段114aは、400カウンタをリセットして0とし、比率計算回数に5を設定する(ステップS284)。つまり、400ゲーム毎に比率計算回数に5が設定されて有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)が計算されることになり、それ以外のゲームでは比率計算回数に1が設定されて有利区間比率(累計)のみが計算されることになる。
ステップS284に続いて、集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までの総払出枚数を累積して累積結果を直近6000ゲーム分の総払出枚数として累積PSに格納する、図28を用いて後で詳細に説明する6000更新処理を、400ゲーム毎に行う(ステップS285)。続いて、集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までの連続役物払出枚数を累積して累積結果を直近6000ゲーム分の連続役物払出枚数として累積PSに格納する、図28を用いて後で詳細に説明する6000更新処理を、400ゲーム毎に行う(ステップS286)。さらに続いて、集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までの役物払出枚数を累積して累積結果を直近6000ゲーム分の役物払出枚数として累積PSに格納する、図29を用いて後で詳細に説明する6000更新処理を、400ゲーム毎に行う(ステップS287)。
ステップS287に続いて、集計手段114aは総払出上限フラグが0であるか否か(つまり、総累計の総払出枚数が図10の総累計の総払出枚数を記憶するための4バイトの最大値以下であるか否か)を判定する(ステップS288)。総払出上限フラグが0でないと判定された場合には(ステップS288のNO)、ステップS292に進む。
一方、総払出上限フラグが0であると判定された場合(ステップS288のYES)、集計手段114aは、図10の総累計の総払出枚数に第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の総払出枚数(直近400ゲーム分の総払出枚数)を加算することによって総累計の総払出枚数を更新する、図30を用いて後で詳細に説明する累計更新処理を、400ゲーム毎に行う(ステップS289)。続いて、集計手段114aは、図10の総累計の連続役物払出枚数に第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の連続役物払出枚数(直近400ゲーム分の連続役物払出枚数)を加算することによって総累計の連続役物払出枚数を更新する、図30を用いて後で詳細に説明する累計更新処理を、400ゲーム毎に行う(ステップS290)。さらに続いて、集計手段114aは、図10の総累計の役物払出枚数に第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の役物払出枚数(直近400ゲーム分の役物払出枚数)を加算することによって総累計の役物払出枚数を更新する、図30を用いて後で詳細に説明する累計更新処理を、400ゲーム毎に行い(ステップS291)、ステップS292に進む。
ステップS292において、集計手段114aは、リングポインタを更新する(ステップS292)。リングポインタは、第1期P1、第2期P2、第3期P3、・・、第14期P14、第15期P15、第1期P1、第2期P2、・・・の順に指し示すように、つまり、第1期P1から第15期P15までを順に繰り返しながら指し示すように、400ゲーム毎に更新される。
集計手段114aは、リングポインタ更新結果が0であるか否か、つまり、リングポインタが最初の位置に戻ったか否かを判定する(ステップS293)。リングポインタ更新結果が0でないと判定された場合(ステップS293のNO)、ステップS295に進む。一方、リングポインタ更新結果が0であると判定された場合(ステップS293のYES)、集計手段114aは、設置以降又はRWMクリア以降のゲーム数が6000ゲームに達したので、6000到達フラグに$FF(16進数表記)を設定し(ステップS294)、ステップS295に進む。なお、6000到達フラグは、設置時又はRWMクリア時に$00(16進数表記)に設定されるものである。
集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までのうちの更新後のリングポインタに対応する期の総払出枚数(最も古い400ゲーム分の総払出枚数)をクリアして値を0にする(ステップS295)。続いて、集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の連続役物払出枚数(最も古い400ゲーム分の連続役物払出枚数)をクリアして値を0にする(ステップS296)。さらに続いて、集計手段114aは、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応する期の役物払出枚数(最も古い400ゲーム分の役物払出枚数)をクリアして値を0にする(ステップS297)。そして、図23のメイン処理の処理手順に戻る。
2.3.1. 400更新処理
図27を用いて、図26における400更新処理(ステップS271,S273,S276)について説明する。
集計手段114aは、リングポインタに対応したRWMアドレスを取得し(ステップS311)、取得したRWMアドレスの値に今回の遊技での入賞枚数を加算し(ステップS312)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。
ただし、リングポインタに対応したRWMアドレスは、ステップS271の総払出枚数に係る400更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の総払出枚数を格納した記憶領域のアドレスであり、ステップS273の連続役物払出枚数に係る400更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の連続役物払出枚数を格納した記憶領域のアドレスであり、ステップS276の役物払出枚数に係る400更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の役物払出枚数を格納した記憶領域のアドレスである。
2.3.2. 遊技数更新処理
図28を用いて、図26における遊技数更新処理(ステップS278,S280)について説明する。
ここで、ステップ278の総遊技数に係る遊技数更新処理では図10の総累計の総遊技数の4バイトが更新対象であり、ステップS280の有利区間遊技数に係る遊技数更新処理では図10の総累計の有利区間遊技数の4バイトが更新対象である。
集計手段114aは、更新対象のRWM65の4バイトのうちの下位2バイトの値に1を加算する更新処理を行う(ステップS331)。そして、集計手段114aは、下位2バイトの更新結果(つまり、更新後の下位2バイトの値)が0であるか否かを判定する(ステップS332)。更新結果が0でないと判定された場合(ステップS332のNO)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。一方、下位2バイトの更新結果が0であると判定された場合(ステップS332のYES)、桁上がりが発生しているので、集計手段114aは、更新対象のRWM65の4バイトのうちの上位2バイトの値に1を加算する更新処理を行い(ステップS333)、ステップS334に進む。
そして、集計手段114aは、上位2バイトの更新結果(つまり、更新後の上位2バイトの値)が0であるか否かを判定する(ステップS334)。更新結果が0でないと判定された場合(ステップS334のNO)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。
一方、上位2バイトの更新結果が0であると判定された場合(ステップS334のYES)、更新前の4バイトの値に1を加算した値が4バイトで表せる最大値232−1を超えたので、集計手段114aは、総遊技数上限フラグに$FF(16進数表記)を設定する(ステップS335)。なお、総遊技数上限フラグは、設置時又はRWMクリア時に$00(16進数表記)に設定されるものである。
ステップS335に続いて、集計手段114aは、更新対象のRWM65の1バイト目から4バイト目までの夫々に$FF(16進数表記)を設定し(ステップS336)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。
ただし、総遊技数に係る遊技数更新処理と有利区間遊技数に係る遊技数更新処理を同じサブルーチンにて行うようにしているため、このサブルーチンは有利区間に関連する機能を有しない機種の場合でも実行されるようになっている。一方において、総遊技数に係る遊技数更新処理と有利区間遊技数に係る遊技数更新処理を別個のサブルーチンにて行うようにした場合、有利区間に関連する機能を有していない機種の場合、有利区間遊技数に係る遊技数更新処理用のサブルーチンが実行されないこととなり、いわゆる「未使用プログラム」となってしまう。しかしながら、本実施形態では、総遊技数に係る遊技数更新処理と有利区間遊技数に係る遊技数更新処理を同じサブルーチンにて行うようにしているため、このサブルーチンは有利区間に関連する機能を有しない機種であっても「未使用プログラム」となることはなく、性能が異なる機種であってもプログラムを流用することができ、開発における負担を軽減することができる。
また、有利区間遊技数に係る遊技数更新処理においても総遊技数上限フラグを設定する処理ステップが含まれているが、総遊技数に係る遊技数更新処理にて先に総遊技数上限フラグに$FF(16進数表記)が設定されることになり、有利区間遊技数に係る遊技数更新処理において総遊技数上限フラグに$FF(16進数表記)が設定されることはない。
2.3.3. 6000更新処理
図29を用いて、図26における6000更新処理(ステップS285,S286,S287)について説明する。
ここで、ステップS285の総払出枚数に係る6000更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までの各期の総払出枚数の記憶領域(2バイト)のRWMアドレスが順番に加算RWMアドレスとなり、図10の累積PSの総払出枚数の記憶領域(3バイト)のRWMアドレスが被加算アドレスとなる。また、ステップS286の連続役物払出枚数に係る6000更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までの各期の連続役物払出枚数の記憶領域(2バイト)のRWMアドレスが順番に加算RWMアドレスとなり、図10の累積PSの連続役物払出枚数の記憶領域(3バイト)のRWMアドレスが被加算アドレスとなる。さらに、ステップS287の役物払出枚数に係る6000更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までの各期の役物払出枚数の記憶領域(2バイト)のRWMアドレスが順番に加算RWMアドレスとなり、図10の累積PSの役物払出枚数の記憶領域(3バイト)のRWMアドレスが被加算アドレスとなる。
集計手段114aは、被加算RWMアドレスの3バイト分をクリアして値を0にする(ステップS351)。
累積対象が第1期P1から第15期P15までの15期分であるので、集計手段114aは、繰り返し回数を15に設定し、第1期P1から第15期P15までのうちの第1期P1の記憶領域のアドレスを加算RWMアドレスとする(ステップS352)。
そして、集計手段114aは、加算RWMアドレスの2バイトの値を被加算RWMアドレスの下位2バイトの値に加算することによって被加算RWMアドレスの下位2バイトの値を更新する(ステップS353)。そして、集計手段114aは、演算結果がキャリオンしたか否か(つまり、桁上がりが起こったか否か)を判定する(ステップS354)。そして、演算結果がキャリオンしていないと判定された場合(ステップS354のNO)、ステップS356に進む。一方、演算結果がキャリオンしたと判定された場合(ステップS354のYES)、集計手段114aは被加算RWMアドレスの3バイト目の値に1加算することによって被加算RWMアドレスの3バイト目の値を更新し(ステップS355)、ステップS356に進む。
ステップS356において、集計手段114aは、加算RWMアドレスを更新する。ここで、加算RWMアドレスの更新は、例えば加算対象が次の期に更新されるように行われる。
ステップS356に続いて、集計手段114aは繰り返し回数を1減算し(ステップS357)、繰り返し回数が0であるか否かを判定する(ステップS358)。繰り返し回数が0でないと判定された場合には(ステップS358のNO)、第1期P1から第15期P15までの累積処理が終了していないので、ステップS353の処理に戻る。一方、繰り返し回数が0であると判定された場合には(ステップS358のYES)、第1期P1から第15期P15までの累積処理が終了しているので、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。このようにして、第1期P1から第15期までの値が累積され、累積結果が累積PSに格納されることになる。
2.3.4. 累計更新処理
図30を用いて、図26における累計更新処理(ステップS289,S290,S291)について説明する。
集計手段114aは、リングポインタに対応したRWMアドレス(加算RWMアドレス)を取得する(ステップS371)。ただし、リングポインタに対応したRWMアドレスとして、ステップS289の総払出枚数に係る累計更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の総払出枚数の記憶領域(2バイト)のアドレスが取得されることになり、ステップS290の連続役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の連続役物払出枚数の記憶領域(2バイト)のアドレスが取得されることになり、ステップS291の役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の第1期P1から第15期P15までのうちのリングポインタに対応した期の役物払出枚数の記憶領域(2バイト)のアドレスが取得されることになる。
ステップS371に続いて、集計手段114aは、加算RWMアドレスの値を被加算RWMアドレスの下位2バイトの値に加算することによって被加算RWMアドレスの下位2バイトの値を更新する(ステップS372)。ただし、ステップS289の総払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の総払出枚数の下位2バイトが被加算RWMアドレスの下位2バイトであり、ステップS290の連続役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の連続役物総払出枚数の下位2バイトが被加算RWMアドレスの下位2バイトであり、ステップS291の役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の役物払出枚数の下位2バイトが被加算RWMアドレスの下位2バイトである。
そして、集計手段114aは、ステップS372における演算結果がキャリオンか否か、つまり桁上がりが発生したか否かを判定する(ステップS373)。演算結果がキャリオンでないと判定された場合(ステップS373のNO)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。一方、演算結果がキャリオンと判定された場合には(ステップS373のYES)、集計手段114aは被加算RWMアドレスを更新する(ステップS374)。ただし、更新後の被加算RWMアドレスは、ステップS289の総払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の総払出枚数の上位2バイトのアドレスであり、ステップS290の連続役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の連続役物総払出枚数の上位2バイトのアドレスであり、ステップS291の役物払出枚数に係る累計更新処理では、図10の総累計の役物払出枚数の上位2バイトのアドレスである。
そして、集計手段114aは、被加算RWMアドレスの上位2バイトの値に1加算することによって被加算RWMアドレスの上位2バイトの値を更新し(ステップS375)、ステップS375における更新結果が0であるか否か(上位2バイトの値が0であるか否か)を判定する(ステップS376)。更新結果が0でないと判定された場合(ステップS376のNO)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。
一方、更新結果が0であると判定された場合(ステップS376のYES)、被加算RWMアドレスの4バイトの更新前の値に加算RWMの2バイトの値を加算した結果が4バイトの最大値232−1を超えているので、集計手段114aは、総払出上限フラグに$FF(16進数表記)を設定する(ステップS377)。なお、総払出上限フラグは、設置時又はRWMクリア時に$00(16進数表記)に設定されるものである。そして、集計手段114aは、RWM65の更新対象であった1バイト目から4バイト目までのそれぞれに$FF(16進数表記)を設定し(ステップS378)、図26の遊技情報集計処理の処理手順に戻る。
2.4. メダル払出処理
図31を用いて図23のメダル払出処理(ステップS212)について説明する。
払出制御手段110はメダルの払出が有るか否かを判定する(ステップS401)。メダルの払出が無いと判定された場合(ステップS401のNO)、図23のメイン処理の処理手順に戻る。一方、メダルの払出が有ると判定された場合(ステップS401のYES)、払出制御手段110はクレジットメダルの枚数が50枚であるか否かを判定する(ステップS402)。クレジットメダルの枚数が50枚未満であると判定された場合(ステップS402のNO)、ステップS408に進む。
一方、クレジットメダルの枚数が50枚であると判定された場合(ステップS402のYES)、特定事象検知手段112は払出遊技メダル切れエラー(E3エラー)の判定時間を設定する(ステップS403)。予め定めた時間が経過しても払出が行われない場合に、ホッパーユニット43の中のメダルが空になっていると判定するための判定時間の計時(時間のカウント)が開始される。
払出制御手段110はホッパーユニット43のホッパーモータ57の回転を開始する回転制御を行う(ステップS404)。
特定事象検知手段112は払出遊技メダル切れエラー(E3エラー)の判定時間が経過したか否かを判定する(ステップS405)。当該判定時間が経過したと判定された場合(ステップS405のYES)、ステップS410に進む。
一方、当該判定時間が経過していないと判定された場合(ステップS405のNO)、払出制御手段110は、メダルが1枚、払い出されたか否かを判定する(ステップS406)。これは、ホッパーユニット43の払出センサ54によりメダルが1枚、払い出されたか否かの検知が行われるものである。そして、メダルが1枚、払い出されたと判定された場合(ステップS406のYES)、次のステップS407に進み、メダルが1枚、払い出されていないと判定された場合(ステップS406のNO)、ステップS404に戻る。
ステップS407において、払出制御手段110は、メダルの払出が終了したか否かを判定する。そして、メダルの払出が終了したと判定された場合(ステップS407のYES)、図23のメイン処理の処理手順に戻り、メダルの払出が終了していないと判定された場合(ステップS407のNO)、ステップS403に戻る。
ステップS402における判定処理においてクレジットメダルの枚数が50枚未満であると判定された場合(ステップS402のNO)、払出制御手段110はクレジットメダルの枚数(貯留枚数)に1枚加算する(ステップS408)。これによって、払出表示器46に表示されていたクレジットメダルの枚数(貯留枚数)が1増加することになる。
ステップS408に続いて、払出制御手段110は、メダルの払出が終了したか否かを判定する(ステップS409)。そして、メダルの払出が終了したと判定された場合(ステップS409のYES)、図23のメイン処理の処理手順に戻り、メダルの払出が終了していないと判定された場合(ステップS409のNO)、ステップS402に戻る。
ステップS405における判定処理において判定時間が経過したと判定された場合(ステップS405のYES)、特定事象検知手段112はエラーコード「E3」を設定する(ステップS410)。そして、図22を用いて詳細に説明したエラー処理が遊技停止手段113等によって行われ(ステップS411)、ステップS403に戻る。
3. タイマ割込処理
図32を参照してタイマ割込処理について説明する。ただし、図32のタイマ割込処理はメインCPU61により実行される処理である。
先ず、左、中、右リールモータ14L,14M,14Rとしてのステッピングモータのそれぞれに位相出力処理が行われる(ステップS431)。具体的には、このステッピングモータのそれぞれに対して、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転のための励磁データが出力されるものである。
メインCPU61のサブ制御コマンド送信手段111からサブCPU71のサブ制御コマンド受信手段201へコマンド送信処理が行われる(ステップS432)。具体的には、このコマンドは、メインCPU61から通常に送信しているサブCPU71へのコマンド送信処理であって、実際にサブ制御コマンド送信手段111からサブ制御コマンド受信手段201へ送信するものである。
電源スイッチ50aなどを含む電源ユニットにおいて、電源断(電源の遮断、すなわち電力供給の中止)となったか否かが判定される(ステップS433)。電源断になったと判定された場合(ステップS433のYES)、図33を用いて後で詳細に説明する電断処理が行われ(ステップS434)、タイマ割込処理を終了する。
ステップS433における判定処理において電源断になっていないと判定された場合(ステップS433のNO)、ランプ処理が行われる(ステップS435)。このランプは、特に図示していないが、ベット数表示ランプや、再遊技表示ランプ等であって、メインCPU61で制御処理するものである。
そして、ポート入力処理が行われる(ステップS436)。このポート入力処理は、メインCPU61に対するセンサ(メダルセレクタ48の投入センサ53、ホッパーユニット43の払出センサ54やオーバーフローセンサ57a、ベットスイッチ15、最大ベットスイッチ17、左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R等)による入力処理となるものである。
その後、図35を用いて後で詳細に説明する使用領域外用割込処理が行われる(ステップS437)。
続いて、メインCPU61からサブCPU71へ送信するための送信用コマンドがあるか否かが判定される(ステップS438)。そして、送信用コマンドがないと判定された場合(ステップS438のNO)、ステップS440に進む。一方、送信用コマンドがあると判定された場合(ステップS438のYES)、設定されている送信用コマンド(後に詳述する図36のステップS564、S570の投入異常や、図39のステップS603の払出異常、図41のステップS635のドア状態)の送信処理が行われ(ステップS439)、ステップS440に進む。
ステップS440においてエラーデータがあるか否かが判定される。このエラーデータは、メインCPU61でエラー報知する(エラー処理に移行する)ためのフラグであって、エラーデータが設定される(オン状態となる)と、メインCPU61でエラー処理に移行することになるものである。具体的には、後述する図36のステップS572、S574、図39のステップS607、S611、図40のステップS622で設定されるものである。
エラーデータが設定されている(オン状態である)と判定された場合(ステップS440のYES)、図22を用いて詳細に説明したエラー処理が遊技停止手段113などにより行われ(ステップS441)、タイマ割込処理が終了する。
一方、エラーデータが設定されていない(オン状態でない)と判定された場合(ステップS440のNO)、メダルの投入判定が行われ(ステップS442)、メダルの払出判定が行われ(ステップS443)、タイマ更新処理が行われ(ステップS444)、ポート出力処理が行われる(ステップS445)。そして、図34を用いて後で詳細に説明する外部信号出力処理が行われる(ステップS446)。
続いて、表示制御手段115は、後述する図35のステップS536の各比率表示設定(図48から図50)などが行われて設定された比率表示器69の千の位、百の位、十の位、一の位の設定値を用いて、比率表示器(役比モニタ)69の表示を制御する(ステップS447)。そして、左・中・右リール13L,13M,13R(回胴)の制御処理が行われる(ステップS448)。
3.1. 電断処理
図33を用いて図32の電断処理(ステップS434)について説明する。ただし、図33の電断処理はメインCPU61により実行される処理である。
スタックポインタの設定が行われる(ステップS471)。これはスタックと呼ばれるメモリ領域のうち、最も直近に参照された位置のアドレスを保持しているものである。ステップS471に続いて、電断フラグの設定が行われる(ステップS472)。予め定めた所定の数値を記憶するものである。ステップS472に続いて、チェックサム値の設定が行われる(ステップS473)。そして、図32のタイマ割込処理の処理手順に戻る。
3.2. 外部信号出力処理
図34を用いて図32の外部信号出力処理(ステップS446)について説明する。ただし、図34の外部信号出力処理はメインCPU61により実行される処理である。
ドア(具体的には、前面扉5)が開状態であるか否か、つまり扉センサ58がOFFであるか否かが判定される(ステップS501)。
前面扉5が閉状態であると判定された場合(ステップS501のNO)、ステップS503に進む。一方、前面扉5が開状態であると判定された場合(ステップS501のYES)には、外部信号5出力保留タイマの設定が行われ(ステップS502)、ステップS503に進む。具体的には、外部信号5出力保留タイマのカウント(計時)が開始されるものである。ここで、「出力保留タイマ」は、ドア(前面扉5)が開状態になったり、所定のエラーが発生したりした場合等に所定の信号を出力し続けるためのタイマとなるものである。具体的には、例えば、ドア(前面扉5)が開放すると、開放したときから3秒間タイマが設定され、その間にドア(前面扉5)が開状態から閉状態へ移行しても、3秒間の当該タイマの時間を経過しないと、信号がオフ状態にならないように設定されているものである。これにより、仮に瞬間的に開状態から閉状態へ移行しても、ドア(前面扉5)がいったん開放されたという状態を確実に外部に出力することができるものである。この信号出力は、具体的には、外部集中端子板59により、遊技ホールのホール管理者が管理するホールコンピュータへ出力されるものである。なお、後述する外部信号4出力保留タイマの「保留タイマ」も同様の機能を有するものである。
ステップS503において、外部信号5出力保留タイマが作動中であるか否かが判定される(ステップS503)。外部信号5出力保留タイマが作動中であると判定された場合(ステップS503のYES)、外部信号5がオン状態となり(ステップS504)、ステップS506に進む。一方、外部信号5出力保留タイマが作動中でないと判定された場合(ステップS503のNO)、外部信号5をオフ状態にし(ステップS505)、ステップS506に進む。
特定条件に一致したか否かが判定される(ステップS506)。ここで、この特定条件に一致するとは、具体的には、(1)E0エラー、(2)E1エラー、(3)E2エラー、(4)E7エラー、(5)EAエラー、(6)E0エラー判定フラグオン、(7)E2エラー判定フラグオン、(8)EAエラー判定フラグオンの(1)〜(8)のいずれかに該当していることを意味する。ここで、(1)〜(5)は、エラーコードに対応するエラーが発生した状態を示す正規のエラー信号によるものであり、(6)〜(8)の「エラー判定フラグ」は、いわゆる予約フラグ(保留フラグ)のことである。
特定条件のいずれにも一致していないと判定された場合(ステップS506のNO)、ステップS508に進む。一方、特定条件のいずれかに一致していると判定された場合(ステップS506のYES)、外部信号4出力保留タイマの設定が行われ(ステップS507)、ステップS508に進む。具体的には、外部信号4出力保留タイマのカウント(計時)が開始されるものである。
ステップS508において、外部信号4出力保留タイマが作動中であるか否かが判定される。外部信号4出力保留タイマが作動中であると判定された場合(ステップS508のYES)、外部信号4がオン状態となり(ステップS509)、図32のタイマ割込処理の処理手順に戻る。一方、外部信号4出力保留タイマが作動中でないと判定された場合(ステップS508のNO)、外部信号4がオフ状態となり(ステップS510)、図32のタイマ割込処理の手順に戻る。
3.3. 使用領域外用割込処理
図35を用いて図32の使用領域外用割込処理(ステップS437)について説明する。ただし、図35の使用領域外用割込処理はメインCPU61により実行される処理である。
図36、図37および図38を用いて後で詳細に説明するメダルセレクタ48のセレクタセンサ(具体的には、投入センサ53)の監視処理が行われる(ステップS531)。続いて、図39および図40を用いて後で詳細に説明する払出センサ54の監視処理が行われる(ステップS532)。続いて、図41を用いて後で詳細に説明するドア(具体的には前面扉5)の監視処理が行われる(ステップS533)。
そして、図42を用いて後で詳細に説明する比率表示関連タイマ更新処理が行われる(ステップS534)。続いて、図43を用いて後で詳細に説明する各比率算出が行われる(ステップS535)。続いて、図48を用いて後で詳細に説明する各比率表示設定が行われる(ステップS536)。そして、図32のタイマ割込処理の手順に戻る。
3.3.1 セレクタセンサ監視処理
図36、図37および図38を用いて、図35のセレクタセンサ監視処理(ステップS531)について説明する。
特定事象検知手段112は、セレクタセンサCがタイムオーバーか否かを判定する(ステップS561)。これは、セレクタセンサCにおいて、1.6秒間、オン状態が継続するとE0エラー(遊技メダルエラー)とするためのものである。セレクタセンサCがタイムオーバーでないと判定された場合(ステップS561のNO)、ステップS565に進む。
一方、セレクタセンサCがタイムオーバーであると判定された場合(ステップS561のYES)、特定事象検知手段112は、E0エラーフラグをエラー判定フラグに設定する(ステップS562)。そして、E0エラーフラグ及びエラー判定フラグがオン(ON)状態となる。このエラー判定フラグは、エラーが発生してエラー処理に移行することを予約(保留)するフラグである。なお、このエラー判定フラグに基づき、後述する送信用コマンドの「投入異常」や「払出異常」等がサブCPU71に送信されるものである。
ステップS562に続いて、特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かを判定する(ステップS563)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でないと判定された場合(ステップS563のNO)、ステップS565に進む。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS563のYES)、特定事象検知手段112は、メインCPU61からサブCPU71への送信用コマンドにメダルの「投入異常」を設定し(ステップS564)、次のステップS565に進む。
ステップS565において、特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かを判定する(ステップS565)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS565のYES)、ステップS567に進む。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でないと判定された場合(ステップS565のNO)、特定事象検知手段112は、メダルが払出中であるか否かを判定する(ステップS566)。メダルが払出中であると判定された場合(ステップS566のYES)、ステップS567に進み、メダルが払出中でないと判定された場合(ステップS566のNO)、ステップS571に進む。
ステップS567において、特定事象検知手段112は、投入センサ53としてのセレクタセンサA又はBがオン状態であるか否かを判定する。セレクタセンサA及びBのいずれもオン状態でないと判定された場合(ステップS567のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、セレクタセンサA又はBがオン状態であると判定された場合(ステップS567のYES)、特定事象検知手段112は、EAエラー(センサエラー)フラグをエラー判定フラグに設定する(ステップS568)。このエラー判定フラグは、エラーが発生してエラー処理に移行することを予約するフラグである。
ステップS568に続いて、特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かを判定する(ステップS569)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でないと判定された場合(ステップS569のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS569のYES)、特定事象検知手段112は、メインCPU61からサブCPU71への送信用コマンドにメダルの「投入異常」を設定し(ステップS570)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS571において、特定事象検知手段112は、E0エラー(遊技メダルエラー)フラグがオン状態であるか否かを判定する。E0エラーフラグがオン状態であると判定された場合(ステップS571のYES)、E0エラーのエラー判定フラグがクリアされ、ステップS572において、特定事象検知手段112は、エラーコード「E0」によりエラーデータを設定する(エラーデータのフラグがオン状態に設定される)。このエラーデータが設定されるとは、エラーデータのフラグがオン状態になることを意味し、メインCPU61でエラー処理に移行するためのフラグがオン状態になることを意味する。そして、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
一方、E0エラーフラグがオン状態でないと判定された場合(ステップS571のNO)、特定事象検知手段112は、EAエラー(センサエラー)フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS573)。EAエラーフラグがオン状態であると判定された場合(ステップS573のYES)、EAエラーのエラー判定フラグがクリアされ、ステップS574において、特定事象検知手段112は、エラーコード「EA」によりエラーデータを設定する(エラーデータのフラグがオン状態に設定される)。そして、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
一方、EAエラーフラグがオン状態でないと判定された場合(ステップS573のNO)、特定事象検知手段112は、キャンセルコイルがオン状態になっているか否かを判定する(ステップS575)。なお、このキャンセルコイルは、特に図示していないが、メダルセレクタ48において、メダル投入口25から投入されたメダルをホッパーユニット43側へ投入してクレジットメダルとするか、又は、メダル受け41へ排出させるかのメダル通路の切り換えを行うためのものである。メダル投入口25から投入されたメダルは、キャンセルコイルがオン状態のときクレジットメダルとして採用され、オン状態でないときには、メダル受け41に排出される。
ステップS575の判定処理においてキャンセルコイルがオン状態でないと判定された場合(ステップS575のNO)、図36のステップS567に進む。一方、キャンセルコイルがオン状態であると判定された場合(ステップS575のYES)、特定事象検知手段112は、セレクタセンサBのタイミングチャートが立ち下がり状態(オン状態からオフ状態へ移行する状態)であるか否かを判定する(ステップS576)。このセレクタセンサBのタイミングチャートの立ち下がり状態とは、通路内において、セレクタセンサBの前をメダルが通過して過ぎ去ろうとしている状態を意味する。
ステップS576の判定処理において立ち下がり状態であると判定された場合(ステップS576のYES)、ステップS577に進む。一方、立ち下がり状態でないと判定された場合(ステップS576のNO)、ステップS579に進む。
ステップS577において、特定事象検知手段112は、メダルの通過順が異常であるか否かを判定する。ただし、セレクタセンサA、B、Cは、メダルの通過順としては、セレクタセンサC、セレクタセンサA、セレクタセンサBの順番に検知するように配置されているため、当該順番で検知されていない場合には、異常であると判定されるものである。
ステップS577の判定処理においてメダルの通過順が異常であると判定された場合(ステップS577のYES)、図36のステップS574に進む。一方、メダルの通過順が異常でないと判定された場合(ステップS577のNO)、特定事象検知手段112は、EAタイマをクリア(初期化)し(ステップS578)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS579において、特定事象検知手段112は、セレクタセンサAのタイミングチャートが立ち下がりの状態(オン状態からオフ状態へ移行する状態)であるか否かを判定する。このセレクタセンサAのタイミングチャートが立ち下がりの状態とは、セレクタセンサAの前をメダルが通過して過ぎ去ろうとしている状態を意味する。
ステップS579の判定処理において立ち下がり状態でないと判定された場合(ステップS579のNO)、図38のステップS581に進む。一方、立ち下がり状態であると判定された場合(ステップS579のYES)、ステップS580に進む。
ステップS580において、特定事象検知手段112は、メダルの通過順が異常であるか否かを判定する。メダルの通過順が異常であると判定された場合(ステップS580のYES)、図36のステップS572に進み、メダルの通過順が異常でないと判定された場合(ステップS580のNO)、図38のステップS585に進む。
図38のステップS581において、特定事象検知手段112は、セレクタセンサBのタイミングチャートが立ち上がり状態(オフ状態からオン状態への移行状態)であるか否かを判定する。このセレクタセンサBのタイミングチャートの立ち上がり状態とは、通路内において、セレクタセンサBの前にメダルが移行してきた状態を意味する。
ステップS581の判定処理においてセレクタセンサBのタイミングチャートが立ち上がり状態であると判定された場合(ステップS581のYES)、ステップS582の処理に進む。一方、セレクタセンサBのタイミングチャートが立ち上がり状態でないと判定された場合(ステップS581のNO)、ステップS584の処理に進む。
ステップS582において、特定事象検知手段112は、メダルの通過順が異常であるか否かを判定する。メダルの通過順が異常であると判定された場合(ステップS582のYES)、図36のステップS574に進む。一方、メダルの通過順が異常でないと判定された場合(ステップS582のNO)、特定事象検知手段112は、EAタイマを設定し(ステップS583)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS584において、特定事象検知手段112は、セレクタセンサAのタイミングチャートが立ち上がり状態であるか否かを判定する(ステップS584)。このセレクタセンサAのタイミングチャートの立ち上がり状態とは、通路内において、セレクタセンサAの前にメダルが移行してきた状態を意味する。
ステップS584の判定処理においてセレクタセンサAのタイミングチャートが立ち上がり状態でないと判定された場合(ステップS584のNO)、ステップS585に進む。一方、セレクタセンサAのタイミングチャートが立ち上がり状態であると判定された場合(ステップS584のYES)、ステップS586に進む。
ステップS585において、特定事象検知手段112は、EAタイマが予め定めた所定の時間が経過(カウントダウン、減算)して、0になったか否かを判定する。EAタイマが0になっていると判定された場合(ステップS585のYES)、図36のステップS574に進み、EAタイマが0になっていないと判定された場合(ステップS585のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS586において、特定事象検知手段112は、セレクタセンサCオフから500ms以上経過しているか否かを判定する。当該条件を満足していると判定された場合(ステップS586のYES)、図36のステップS572に進む。一方、当該条件を満足していないと判定された場合(ステップS586のNO)、ステップS587に進む。
ステップS587において、特定事象検知手段112は、メダルの通過順が異常であるか否かを判定する。セレクタセンサA、B、Cの検知順番に基づいて、メダルの通過順が異常であると判定された場合(ステップS587のYES)、図36のステップS572に進む。一方、メダルの通過順が異常でないと判定された場合(ステップS587のNO)、特定事象検知手段112は、EAタイマを設定し(ステップS588)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
3.3.2 払出センサ監視処理
図39および図40を用いて、図35の払出センサ監視処理(ステップS532)について説明する。
特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かを判定する(ステップS601)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でないと判定された場合、すなわち全てのリールが回転を停止していると判定された場合(ステップS601のNO)、ステップS604に進む。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS601のYES)、ステップS602に進む。
ステップS602において、特定事象検知手段112は、払出センサA又はBがオン状態であるか否かを判定する。そして、払出センサA及びBのいずれもオン状態でないと判定された場合(ステップS602のNO)、ステップS604に進む。一方、払出センサA又はBがオン状態であると判定された場合(ステップS602のYES)、特定事象検知手段112は、メインCPU61からサブCPU71への送信用コマンドにメダルの「払出異常」を設定し(ステップS603)、ステップS604に進む。
ステップS604において、特定事象検知手段112は、エラー判定フラグとしてのE2エラーフラグがオン状態であるか否かを判定する。そして、E2エラーフラグがオン状態であると判定された場合(ステップS604のYES)、ステップS605に進む。一方、E2エラーフラグがオン状態でない、つまりオフ状態であると判定された場合(ステップS604のNO)、ステップS608に進む。
ステップS605において、特定事象検知手段112は、E2エラーフラグを、エラー判定フラグに設定する。すなわち、E2エラーフラグのオン状態により、エラー判定フラグがオン状態に設定される。
ステップS605に続いて、特定事象検知手段112は、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であるか否かを判定する(ステップS606)。左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれかが回転中であると判定された場合(ステップS606のYES)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、左・中・右リール13L,13M,13Rのいずれも回転中でない、すなわち停止していると判定された場合(ステップS606のNO)、特定事象検知手段112は、E2エラーのエラー判定フラグをクリアし、エラーコードE2を、メインCPU61で用いられるエラーデータに設定し(ステップS607)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS608において、特定事象検知手段112は、エラーコードE7の判定時間がちょうど経過したか否かを判定する。エラーコードE7の判定時間がちょうど経過したと判定された場合(ステップS608のYES)、ステップS609に進む。一方、エラーコードE7の判定時間が経過していないと判定された場合(ステップS608のNO)、ステップS612に進む。
ステップS609において、特定事象検知手段112は、ホッパーユニット43が駆動中であるか否かを判定する。具体的には、ホッパーモータ57が回転駆動中であるか否かを判定する。ホッパーユニット43が駆動中であると判定された場合(ステップS609のYES)、ステップS610に進む。一方、ホッパーユニット43が駆動中でないと判定された場合(ステップS609のNO)、ステップS612に進む。
ステップS610において、特定事象検知手段112は、払出センサBがオン状態であるか否かを判定する。そして、払出センサBがオン状態であると判定された場合(ステップS610のYES)、ステップS612に進む。一方、払出センサBがオン状態でないと判定された場合(ステップS610のNO)、特定事象検知手段112は、エラーコード「E7」により、メインCPU61に用いられるエラーデータを設定し(ステップS611)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ステップS612において、特定事象検知手段112は、払出センサA又はBがオン状態であるか否かを判定する。払出センサA及びBもオン状態でないと判定された場合(ステップS612のNO)、図40のステップS616に進む。一方、払出センサA又はBがオン状態であると判定された場合(ステップS612のYES)、特定事象検知手段112は、ホッパーユニット43が駆動中であるか否か、具体的には、ホッパーモータ57が回転駆動中であるか否かを判定する(ステップS613)。
ステップS613の判定処理においてホッパーユニット43が駆動中でないと判定された場合(ステップS613のNO)、ステップS605に進む。一方、ホッパーユニット43が駆動中であると判定された場合(ステップS613のYES)、特定事象検知手段112は、払出センサAが立ち上がり状態(オフ状態からオン状態への移行状態)であるか否かを判定する(ステップS614)。立ち上がり状態であると判定された場合(ステップS614のYES)、特定事象検知手段112は、E1タイマを設定し(E1タイマのカウントダウン(計時)を開始し)(ステップS615)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、立ち上がり状態でないと判定された場合(ステップS614のNO)、図40のステップS616に進む。
図40のステップS616において、特定事象検知手段112は、ホッパーユニット43が駆動中であるか否か、具体的には、ホッパーモータ57が回転駆動中であるか否かを判定する。ホッパーユニット43が駆動中でないと判定された場合(ステップS616のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
ホッパーユニット43が駆動中であると判定された場合(ステップS616のYES)、特定事象検知手段112は、エラーコードE7の判定時間経過後に払出センサA及びBの両方がオフ状態であるか否かを判定する(ステップS617)。両方ともオフ状態であると判定された場合(ステップS617のYES)、ステップS622に進む。一方、両方ともオフ状態ではない、すなわち少なくとも一方がオン状態であると判定された場合(ステップS617のNO)、特定事象検知手段112は、E1タイマで所定時間が経過(カウントダウン(減算))して残り時間が0になっているか否かを判定する(ステップS618)。E1タイマが0になっていると判定された場合(ステップS618のYES)、ステップS622に進む。
一方、E1タイマが0になっていないと判定された場合(ステップS618のNO)、特定事象検知手段112は、払出センサAが立ち下がり状態(オン状態からオフ状態へ移行する状態)であるか否かを判定する(ステップS619)。立ち下がり状態でないと判定された場合(ステップS619のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、立ち下がり状態であると判定された場合(ステップS619のYES)、特定事象検知手段112は、E1タイマのクリア(初期化)を行う(ステップS620)。そして、特定事象検知手段112は、払出センサAの立ち上がり状態(オフ状態からオン状態へ移行する状態)から立ち下がり状態(オン状態からオフ状態へ移行する状態)の間に払出センサBの立ち下がり状態(オン状態からオフ状態へ移行する状態)が発生したか否かを判定する(ステップS621)。立ち下がり状態が発生したと判定された場合(ステップS621のYES)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、立ち下がり状態が発生していないと判定された場合(ステップS621のNO)、ステップS622に進む。
ステップS622において、特定事象検知手段112は、エラーコード「E1」により、メインCPU61で用いられるエラーデータを設定する(ステップS622)。そして、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
3.3.3 ドア監視処理
図41を用いて、図35のドア監視処理(ステップS533)について説明する。ただし、図41のドア監視処理はメインCPU61により実行される処理である。
ドア(前面扉5)の監視保留タイマにより予め定めた所定時間が経過したか否かが判定される(ステップS631)。経過していないと判定された場合(ステップS631のNO)、図34の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、経過したと判定された場合(ステップS631のYES)、ドア(前面扉5)の状態が取得される(ステップS632)。
ステップS632に続いて、取得したドア(前面扉5)の状態が前回取得したドア(前面扉5)情報と異なるか否かが判定される(ステップS633)。当該情報と異ならないと判定された場合(ステップS633のNO)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
一方、当該情報と異なると判定された場合(ステップS633のYES)、ドア(前面扉5)の状態が更新される(ステップS634)。そして、メインCPU61からサブCPU71へ送信するための送信用コマンドにドア(前面扉5)状態が設定される(ステップS635)。そして、ドア(前面扉5)監視保留タイマが設定される(ステップS636)。そして、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
3.3.4 比率表示関連タイマ更新処理
図42を用いて図35の比率表示関連タイマ更新処理(ステップS534)について説明する。
表示制御手段115は比率点滅タイマを1減算する更新処理を行う(ステップS651)。続いて、表示制御手段115は更新結果(更新後の比率点滅タイマの値)が0以上であるか否かを判定する(ステップS652)。そして、更新結果が0以上であると判定された場合(ステップS652のYES)、ステップS654に進む。一方、更新結果が0以上でないと判定された場合(ステップS652のNO)、表示制御手段115は、比率点滅フラグを反転させるとともに、比率点滅タイマに図19のステップS55における比率点滅タイマの設定値と同じ値を設定し(ステップS653)、ステップS654に進む。このステップS651からステップS653の処理がタイマ割込処理における使用領域外用割込処理の度に実行されて、比率点滅タイマの設定値に応じた例えば0.3秒毎に比率点滅フラグが0と1の間で切り替わる。これにより、比率表示器69の一部の点灯可能箇所(本実施形態では、一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分))を除く他の点灯可能箇所の点滅表示の制御が可能になる。
ステップS654において、表示制御手段115は表示切替タイマを1減算する更新処理を行う(ステップS654)。続いて、表示制御手段115は更新結果が0以上であるか否かを判定する(ステップS655)。表示切替タイマの更新結果(更新後の表示切替タイマの値)が0以上であると判定された場合(ステップS655のYES)、ステップS657の処理に進む。一方、更新結果が0以上でないと判定された場合(ステップS655のNO)、表示制御手段115は、比率表示番号を更新するとともに、表示切替タイマに図19のステップS54における表示切替タイマの設定値と同じ値を設定し(ステップS656)、ステップS657の処理に進む。この比率表示番号の更新処理では、比率表示番号は0、1、2、3、4、0、1、・・・のように、0から4までを順番に繰り返しながら更新される。なお、比率表示番号0は表示項目(1)有利区間比率(累計)、比率表示番号1は表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)、比率表示番号2は表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)、比率表示番号3は表示項目(4)連続役物比率(累計)、比率表示番号4は表示項目(5)役物比率(累計)に対応する(図12参照)。そして、このステップS654からステップS656の処理がタイマ割込処理における使用領域外用割込処理の度に実行されて、表示切替タイマの設定値に応じた例えば5秒毎に比率表示番号が更新される。これにより、比率表示器69の表示内容が、表示項目(1)有利区間比率(累計)、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)、表示項目(4)連続役物比率(累計)、(5)役物比率(累計)の順番で繰り返しながら切り替わることになる。
表示制御手段115はドット点滅タイマを1減算する更新処理を行う(ステップS657)。続いて、表示制御手段115は更新結果(更新後のドット点滅タイマの値)が0以上であるか否かを判定する(ステップS658)。そして、更新結果が0以上であると判定された場合(ステップS658のYES)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、更新結果が0以上でないと判定された場合(ステップS658のNO)、表示制御手段115は、ドット点滅フラグを反転させるとともに、ドット点滅タイマに図18のステップS56におけるドット点滅タイマの設定値と同じ値を設定し(ステップS659)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。このステップS657からステップS659の処理がタイマ割込処理における使用領域外用割込処理の度に実行されて、ドット点滅タイマの設定値に応じた例えば0.1秒毎にドット点滅フラグが0と1の間で切り替わる。これにより、比率表示器69の一部の点灯可能箇所(本実施形態では、一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分))の点滅表示の制御が可能になる。
3.3.5 各比率算出
図43を用いて図35の各比率算出(ステップS535)について説明する。
演算手段114bは、比率計算回数が0であるか否かを判定する(ステップS671)。比率計算回数が0であると判定された場合には(ステップS671のYES)、図26の遊技情報集計処理において最終的に設定された比率計算回数に応じた種類の比率の全てが算出されているので、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。すなわち、図26の遊技情報集計処理において最終的に比率計算回数に1が設定された場合には有利区間比率(累計)が既に算出され、比率計算回数に5が設定された場合には役物比率(累計)、連続役物比率(累計)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(6000ゲーム)、有利区間比率(累計)が既に算出されていることになる。
比率計算回数が0でないと判定された場合には(ステップS671のNO)、演算手段114bは、比率計算回数を1減算する更新処理を行う(ステップS672)。続いて、演算手段114bは、比率算出用データテーブルより比率計算回数の値に対応したデータを取得する(ステップS673)。
ここで、比率算出用データテーブルは、本実施形態では、「比率計算回数」、「除数の情報」、「除数のバイト数」、「被除数の情報」、「被除数のバイト数」を対応付けて記憶するテーブルである。
そして、比率計算回数“0”に対応したデータとして、除数の情報“総遊技数”(図10の総累計の総遊技数)、除数のバイト数“4”、被除数の情報“有利区間遊技数”(図10の総累計の有利区間遊技数)、被除数のバイト数“4”が対応づけて記憶されている。そして、図45を用いて後述する100倍処理における繰り返し回数に取得された被除数のバイト数“4”が設定される。
比率計算回数“1”に対応したデータとして、除数の情報“直近6000ゲームにおける総払出枚数”(図10の累積PSの総払出枚数)、除数のバイト数“3”、被除数の情報“直近6000ゲームにおける連続役物払出枚数”(図10の累積PSの連続役物払出枚数)、被除数のバイト数“3”が対応づけて記憶されている。そして、図45を用いて後述する100倍処理における繰り返し回数に取得された被除数のバイト数“3”が設定される。
比率計算回数“2”に対応したデータとして、除数の情報“直近6000ゲームにおける総払出枚数”(図10の累積PSの総払出枚数)、除数のバイト数“3”、被除数の情報“直近6000ゲームにおける役物払出枚数”(図10の累積PSの役物払出枚数)、被除数のバイト数“3”が対応づけて記憶されている。そして、図45を用いて後述する100倍処理における繰り返し回数に取得された被除数のバイト数“3”が設定される。
比率計算回数“3”に対応したデータとして、除数の情報“累計ゲームにおける総払出枚数”(図10の総累計の総払出枚数)、除数のバイト数“4”、被除数の情報“累計ゲームにおける連続役物払出枚数”(図10の総累計の連続役物払出枚数)、被除数のバイト数“4”が対応づけて記憶されている。そして、図45を用いて後述する100倍処理における繰り返し回数に取得された被除数のバイト数“4”が設定される。
比率計算回数“4”に対応したデータとして、除数の情報“累計ゲームにおける総払出枚数”(図10の総累計の総払出枚数)、除数のバイト数“4”、被除数の情報“累計ゲームにおける役物払出枚数”(図10の総累計の役物払出枚数)、被除数のバイト数“4”が対応づけて記憶されている。そして、図45を用いて後述する100倍処理における繰り返し回数に取得された被除数のバイト数“4”が設定される。
ステップS673に続いて、演算手段114bは、比率計算回数の値に対応した比率を算出する、図44を用いて後で詳細に説明する比率算出処理を行う(ステップS674)。ただし、比率計算回数“0”に対応した比率は有利区間比率(累計)であり、比率計算回数“1”に対応した比率は連続役物比率(6000ゲーム)であり、比率計算回数“2”に対応した比率は役物比率(6000ゲーム)であり、比率計算回数“3”に対応した比率は連続役物比率(累計)であり、比率計算回数“4”に対応した比率は役物比率(累計)である。この比率算出処理は、除数および被除数が2バイトを超え得るような場合に、計算負荷の軽減が図られるものであることから、除数および被除数が2バイトを超え得るような場合に適用されることが好ましい。
ステップS674に続いて、演算手段114bは、比率計算回数に対応した比率バッファにステップS674の比率算出処理により比率表示用ワークエリア(後述)に記憶された値を設定し(ステップS675)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。ただし、比率計算回数“0”に対応した比率バッファは有利区間比率(累計)用のバッファ(図10の総累計の有利区間比率に対応した1バイトの記憶領域)である。また、比率計算回数“1”に対応した比率バッファは連続役物比率(6000ゲーム)用のバッファ(図10の累積PSの連続役物比率に対応した1バイトの記憶領域)であり、比率計算回数“2”に対応した比率バッファは役物比率(6000ゲーム)用のバッファ(図10の累積PSの役物比率に対応した1バイトの記憶領域)である。さらに、比率計算回数“3”に対応した比率バッファは連続役物比率(累計)用のバッファ(図10の総累計の連続役物比率に対応した1バイトの記憶領域)であり、比率計算回数“4”に対応した比率バッファは役物比率(累計)用のバッファ(図10の総累計の役物比率に対応した1バイトの記憶領域)である。
ここで、図43の比率算出処理(ステップS674)の詳細を図44等のフローチャートを用いて説明する前に、図43の比率算出処理(ステップS674)の概要について図52から図58を用いて具体例を挙げて説明する。なお、ビットに関しては最下位ビットを0ビット目と記載し、バイトに関しては最下位バイトを1バイト目と記載する。
この具体例では、図52に示すように、除数Aおよび被除数Bがともに4バイト構成の情報であり、除数Aが16進数表記では$000B71B0(10進数表記では750000)、被除数Bが16進数表記では$000130B0(10進数表記では78000)である。ただし、図52に示すように、1バイト目から5バイト目の演算ワークエリアとAレジスタ(演算補助用として1ビットのみ)を用い、除数RWMの1バイト目から4バイト目に除数が記憶されている。なお、被除数が記憶されている被除数RWMは図示を省略している。
被除数Bに対する除数Aの割合(百分率)(%)は、図52に示すように、被除数Bを除数Aで除算し、除算結果(B÷A)を100倍することにより算出される(B÷A×100)。本実施形態では、小数点の演算処理は複雑であることを踏まえ、被除数Bを100倍し、100倍した結果(B×100)を除数Aで除算することによって算出する(B×100÷A)。
まず、図53を参照して、被除数Bを100倍する処理について説明する。なお、図53には10進数での78000×100の筆算の仕方を図示している。
被除数Bの1バイト目の値$B0(16進数表記)に$64(16進数表記)を乗算し、乗算結果$44C0(16進数表記)の上位バイトの$44(16進数表記)をHレジスタに、下位バイトの$C0(16進数表記)をLレジスタに格納する。そして、Hレジスタの$44(16進数表記)をDレジスタに格納し、Lレジスタの$C0(16進数表記)を演算ワークエリアの1バイト目に格納する。
続いて、被除数Bの2バイト目の値$30(16進数表記)に$64(16進数表記)を乗算し、乗算結果$12C0(16進数表記)の上位バイトの$12(16進数表記)をHレジスタに、下位バイトの$C0(16進数表記)をLレジスタに格納する。そして、Lレジスタの$C0(16進数表記)とDレジスタの$44(16進数表記)とを加算し、加算結果の下位バイトの$04(16進数表記)を演算ワークエリアの2バイト目に格納し、Hレジスタの$12(16進数表記)に繰り上がり分の$01(16進数表記)を加算し、加算結果$13(16進数表記)をDレジスタに格納する。
続いて、被除数Bの3バイト目の値$01(16進数表記)に$64(16進数表記)を乗算し、乗算結果$0064(16進数表記)の上位バイトの$00(16進数表記)をHレジスタに、下位バイトの$64(16進数表記)をLレジスタに格納する。そして、Lレジスタの$64(16進数表記)とDレジスタの$13(16進数表記)とを加算し、加算結果の下位バイトの$77(16進数表記)を演算ワークエリアの3バイト目に格納し、Hレジスタの$00(16進数表記)をDレジスタに格納する。
続いて、被除数Bの4バイト目の値$00(16進数表記)に$64(16進数表記)を乗算し、乗算結果$0000(16進数表記)の上位バイトの$00(16進数表記)をHレジスタに、下位バイトの$00(16進数表記)をLレジスタに格納する。そして、Lレジスタの$00(16進数表記)とDレジスタの$00(16進数表記)とを加算し、加算結果の下位バイトの$00(16進数表記)を演算ワークエリアの4バイト目に格納し、Hレジスタの$00(16進数表記)をDレジスタに格納する。
そして、被除数Bの全バイトに対して$64(16進数表記)を乗算したので、Dレジスタの値を演算ワークエリアの5バイト目に格納する。
上記のように、16進数の乗算の場合、10進数と同じ筆算方式の考え方で、1バイト単位で計算を行う。被除数Bの1バイト目から順に100倍(16進数表記の$64の乗算)していき、2バイトの演算結果を1バイトずつずらして加算することで複数バイトを100倍(16進数表記の$64の乗算)することができる。このとき、演算結果の最大は$FF×$64=$639C(16進数表記)となるため、繰り上がり分を加算する際にオーバーフローすることはない。加算結果を1バイト目から順に演算ワークエリアに保存していき、演算バイト数に1加算したバイト数の演算結果となる。
次に、図54から図58を参照して、被除数Bを100倍した値(B×100)を除数Aで除算する処理について説明する。
ここで、被除数Bが除数A以下の場合において、被除数Bを100倍し、100倍した結果(B×100)を除数Aで除算したときには、商は必ず100(10進数表記)以下となる。このため2進数表記では商は1バイト値かつ7ビット目は必ず0になる。したがって、図54に示すように、10進数表記では商の値として百の位、十の位、一の位(つまり、図54中の“*”の部分)を算出すればよいのと同様に、2進数表記では商の値として6ビット目から0ビット目までの7ビット(つまり、図54中の“*”の部分)を算出すればよい。さらに記載すれば、10進数表記では商の値を求める際に、百の位から計算して、一の位まで計算すればよいのと同様に、2進数表記では商の値を求める際に、6ビット目から計算し、0ビット目まで計算すればよい。
10進数表記では商の百の位の値を演算する際、図55に示すように「78000」を減算判定部分として取り出し、図56に示すように、減算判定部分「78000」を除数「750000」と比較することにより商の百の位の値を求める。
これと同様に、2進数表記では商の6ビット目の値を演算する際、図55に示すように、商の6ビット目の値を演算するために必要な部分を減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算用ワークエリアの5バイト目から2バイト目)にシフトするために、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までのビット値を左(上位ビット側)に2ビットシフトする。これにより減算判定部分(Aレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)は、2ビットシフト前の演算ワークエリアの5バイト目における6ビット目から演算ワークエリアの1バイト目における6ビット目までとなる。
ただし、4バイトの最大値$FFFFFFFF(16進数表記)を100倍した結果は、$63FFFFFF9C(16進数表記)となり、2進数表記では、01100011 11111111 11111111 11111111 10011100となる。このように、2進数表記での5バイト目の最上位ビットが0であるため、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までを2ビットシフトする場合でも、Aレジスタの最下位ビットのみを利用すれば、被除数Bを100倍した結果(B×100)の情報が失われることはない。
そして、図56に示すように、減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)と除数とを比較し、商の6ビット目を算出する。減算可の場合は「1」、減算不可の場合は「0」が商の6ビット目となる。
この具体例では、図56に示すように、減算判定部分「0 00000000 00000001 11011100 00010011」と除数「00000000 00001011 01110001 10110000」とを比較し、減算判定部分から除数を減算することができないため、キャリフラグが「1」となり、キャリフラグを反転させた「0」を商の6ビット目の値として比率表示用ワークエリアの6ビット目に記憶する。この減算不可の場合、減算判定部分(演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目)の値はそのままとする。
なお、減算判定部分から除数を減算することができる場合には、キャリフラグが「0」となり、キャリフラグを反転させた「1」を商の6ビット目の値として比率表示用ワークエリアの6ビット目に記憶する。この減算可の場合、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目の値は減算判定部分の値から除数の値を減算した値に置き換えられる。
次に、2進数表記での商の5ビット目の値を演算する。ここで、10進数表記で十の位を算出する場合、図57に示すように7800000の十の位の「0」を降ろす作業を行う。これと同様に、2進数表記での商の5ビット目を演算する際、被除数B×100の5ビット目をおろす作業を行う。具体的には、2進数表記では商の5ビット目の値を演算する際、商の5ビット目の値を演算するために必要な部分を減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算用ワークエリアの5バイト目から2バイト目)にシフトするために、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までのビット値を左(上位ビット側)に1ビットシフトする。これにより減算判定部分(Aレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)は、1ビットシフト前の演算ワークエリアの5バイト目における7ビット目から演算ワークエリアの1バイト目における7ビット目までとなる。
そして、図57に示すように、減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)と除数とを比較し、商の5ビット目を算出する。減算可の場合は「1」、減算不可の場合は「0」が商の5ビット目となる。
この具体例では、図57に示すように、減算判定部分「0 00000000 00000011 10111000 00100110」と除数「00000000 00001011 01110001 10110000」とを比較し、減算判定部分から除数を減算することができないため、キャリフラグが「1」となり、キャリフラグを反転させた「0」を商の5ビット目の値として比率表示用ワークエリアの5ビット目に記憶する。この減算不可の場合、減算判定部分(演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目)の値はそのままとする。
なお、減算判定部分から除数を減算することができる場合には、キャリフラグが「0」となり、キャリフラグを反転させた「1」を商の5ビット目の値として比率表示用ワークエリアの5ビット目に記憶する。この減算可の場合、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目の値は減算判定部分の値から除数の値を減算した値に置き換えられる。
同様にして、商の4ビット目、3ビット目、2ビット目、1ビット目、0ビット目の値を演算する。
この演算結果を図58に示す。このように、演算ワークエリア1バイト目の上位からシフト処理(桁降ろし処理)と減算判定を計7回繰り返し、商の6ビット目から0ビット目を導き出す。最終的に比率表示用ワークエリアの値が商となり、演算ワークエリア5バイト目から2バイト目までの値が余りとなる。
なお、余りは、余りが0でない場合には除算した結果は商の値より大きく商に1(2進数表記での値)加算した値より小さいと判定し、余りが0の場合には除算した結果は商の値と同じであると判定するのに、利用することができる。
除数Aは2バイトを超え得る値であり、被除数Bは2バイトを超え得る値であり、被除数Bの値は除数Aの値以下である場合に、演算手段114bは、被除数Bの値の除数Aの値に対する割合(百分率)を求める演算を行う機能を有し、被除数Bの値を100倍する乗算処理を行って当該乗算処理の結果(B×100の値)を演算ワークエリアに保持し、被除数B×100の値を除数Aの値で除算するときに商としての下位7ビット分のみ算出する除算処理を行って当該除算処理の結果(B×100÷Aの値)を比率表示用ワークエリアに保持する。演算手段114bは、除算処理において、下位7ビットにおける6ビット目から0ビット目までのビット値それぞれを被減算値が減算値以上の場合に1として算出し、被減算値が減算値未満の場合に0として算出する。除数Aの値をK(Kは自然数)ビットとした場合、減算値は、除数Aの値の(K−1)ビット目から0ビット目までのKビットで表される値であり、6ビット目における被減算値は、被除数B×100の値の(K+6)ビット目から6ビット目までの(K+1)ビットで表される値であり、i(i=0〜5)ビット目における被減算値は、被除数B×100の値を除数Aの値で除算した除算結果における(i+1)ビット目の値が0である場合には、(i+1)ビット目における被減算値の下位Kビット分を上位Kビット分とするとともに、被除数B×100の値のiビット目を最下位ビットとする(K+1)ビットで表される値であり、被除数B×100の値を除数Aの値で除算した除算結果における(i+1)ビット目の値が1である場合には、(i+1)ビット目における被減算値から減算値を減算した値の下位Kビット分を上位Kビット分とするとともに、被除数B×100の値のiビット目を最下位ビットとする(K+1)ビットで表される値である。
続いて、図43の比率算出処理(ステップS674)の概要について図59を用いて他の具体例を挙げて説明する。ただし、図59の具体例では、除数Aが0(10進数表記)、被除数Bが0(10進数表記)である。
被除数Bの値$00000000
(16進数表記)を100倍した乗算結果は、$0000000000(16進数表記)である。
まず、2進数表記での商の6ビット目の値を演算する。2進数表記では商の6ビット目の値を演算する際、図59に示すように、商の6ビット目の値を演算するために必要な部分を減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算用ワークエリアの5バイト目から2バイト目)にシフトするために、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までのビット値を左(上位ビット側)に2ビットシフトする。これにより減算判定部分(Aレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)は、2ビットシフト前の演算ワークエリアの5バイト目における6ビット目から演算ワークエリアの1バイト目における6ビット目までとなる。
そして、図59に示すように、減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)と除数とを比較し、商の6ビット目を算出する。減算可の場合は「1」、減算不可の場合は「0」が商の6ビット目となる。
この具体例では、図59に示すように、減算判定部分「0 00000000 00000000 00000000 00000000」と除数「00000000 00000000 00000000 00000000」とを比較し、減算判定部分から除数を減算することができるため、キャリフラグが「0」となり、キャリフラグを反転させた「1」を商の6ビット目の値として比率表示用ワークエリアの6ビット目に記憶する。この減算可の場合、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目の値は減算判定部分の値から除数の値を減算した値に置き換えられる。
次に、2進数表記での商の5ビット目の値を演算する。2進数表記での商の5ビット目を演算する際、商の5ビット目の値を演算するために必要な部分を減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算用ワークエリアの5バイト目から2バイト目)にシフトするために、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までのビット値を左(上位ビット側)に1ビットシフトする。これにより減算判定部分(Aレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)は、1ビットシフト前の演算ワークエリアの5バイト目における7ビット目から演算ワークエリアの1バイト目における7ビット目までとなる。
そして、図59に示すように、減算判定部分(Aレジスタの最下位ビットと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目まで)と除数とを比較し、商の5ビット目を算出する。減算可の場合は「1」、減算不可の場合は「0」が商の5ビット目となる。
この具体例では、図59に示すように、減算判定部分「0 00000000 00000000 00000000 00000000」と除数「00000000 00000000 00000000 00000000」とを比較し、減算判定部分から除数を減算することができるため、キャリフラグが「0」となり、キャリフラグを反転させた「1」を商の5ビット目の値として比率表示用ワークエリアの5ビット目に記憶する。この減算可の場合、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目の値は減算判定部分の値から除数の値を減算した値に置き換えられる。
同様にして、商の4ビット目、3ビット目、2ビット目、1ビット目、0ビット目の値を演算する。この演算結果は、図59に示すように、商の値が2進数表記では01111111、16進数表記では$7F、10進数表記では127となる。また、余りは、2進数表記では00000000、16進数表記では$00、10進数表記では0となる。
上述したように被除数Bの値が除数Aの値以下の場合、被除数Bの除数Aに対する割合(百分率)は10進数表記での100以下であることを考慮して、図59のように商が10進数表記での100を超えた場合は比率表示用ワークエリアをクリアして値を0にする。
3.3.5.1 比率算出処理
図44を用いて図43の比率算出処理(ステップS674)について説明する。ただし、比率計算回数が0の場合には有利区間比率(累計)が算出され、比率計算回数が1の場合には連続役物比率(6000ゲーム)が算出され、比率計算回数が2の場合には役物比率(6000ゲーム)が算出され、比率計算回数が3の場合には連続役物比率(累計)が算出され、比率計算回数が4の場合には役物比率(累計)が算出される。
演算手段114bは、演算ワークエリア(図52参照)の5バイト目および比率表示用ワークエリアをクリアして値を0にする(ステップS701)。
演算手段114bは、図43のステップS673において取得された被除数の情報に対応するRWM65の値(RWM値)を100倍する、図45を用いて後で詳細に説明する100倍処理を行う(ステップS702)。ただし、比率計算回数が0の場合、図10の総累計の有利区間遊技数の値が100倍され、比率計算回数が1の場合、図10の累積PSの連続役物払出枚数の値が100倍され、比率計算回数が2の場合、図10の累積PSの役物払出枚数の値が100倍され、比率計算回数が3の場合、図10の総累計の連続役物払出枚数の値が100倍され、比率計算回数が4の場合、図10の総累計の役物払出枚数の値が100倍される。
演算手段114bは、図43のステップS673において取得された除数の情報に対応するRWM65の1バイト目および2バイト目を取得する(ステップS703)。そして、演算手段114bは、演算バイト数が3であるか否かを判定する(ステップS704)。なお、本実施形態では、演算バイト数は3または4である。演算バイト数が3でない、つまり、演算バイト数が4であると判定された場合には(ステップS704のNO)、演算手段114bは、除数RWMの4バイト目を取得し(ステップS705)、除数RWMの3バイト目を取得し(ステップS706)、ステップS707に進む。一方、演算バイト数が3であると判定された場合(ステップS704のYES)、演算手段114bは、除数RWMの3バイト目を取得し(ステップS706)、ステップS707に進む。
ただし、除数RWMは、比率計算回数が0の場合、図10の総累計の総遊技数を記憶する4バイトの記憶領域であり、比率計算回数が1の場合、図10の累積PSの総払出枚数を記憶する3バイトの記憶領域であり、比率計算回数が2の場合、図10の累積PSの総払出枚数を記憶する3バイトの記憶領域であり、比率計算回数が3の場合、図10の総累計の総払出枚数を記憶する4バイトの記憶領域であり、比率計算回数が4の場合、図10の総累計の総払出枚数を記憶する4バイトの記憶領域である。
演算手段114bは繰り返し回数に7を設定する(ステップS707)。この繰り返し回数に7を設定する理由は、以下の通りである。比率算出では、被除数の値が除数の値以下であり、被除数の値に100倍した値を除数の値で除算するため、商の値は10進数表記での100以下になり、2進数表記の下位7ビット(0ビット目から6ビット目までの7ビット)で表すことができる。したがって、商の値として2進数表記での0ビット目から6ビット目までの下位7ビットのみを計算すればよいからである。
演算手段114bは、繰り返し回数がステップS707において設定された7である場合、減算判定部分となるデータをAレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までにシフトする、図46を用いて後で詳細に説明するシフト処理を2回行う(ステップS708、S709)。これは、図55の商の6ビット目の値を算出する際の2ビットシフトに該当する処理である。
また、演算手段114bは、繰り返し回数がステップS707において設定された7以外の1から6である場合(後述するステップS718で繰り返し回数が0でないと判定された場合)、減算判定部分となるデータをAレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までにシフトする、図46を用いて後で詳細に説明を行うシフト処理を1回行う(ステップS709)。これは、例えば図55の商の5ビット目の値を算出する際の1ビットシフトに該当する処理である。
ステップS709に続いて、演算手段114bは、繰り返し回数および除数をRWM65に保存する(ステップS710)。
ステップS710に続いて、演算手段114bは、減算判定部分のデータ(Aレジスタと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までのデータ)から除数のデータ(除数RWMの4バイト目から1バイト目までのデータ)を減算する、図47を用いて後で詳細に説明する減算処理を行う(ステップS711)。なお、除数のバイト数が3バイトの場合(例えば、図10の累積PSの総払出枚数)、除数RWMの4バイト目の値は$00(16進数表記)である。
ステップS712において、演算手段114bは、ステップS711の演算結果がキャリオンであるか否かを判定する(ステップS712)。演算結果がキャリオンであると判定された場合(つまり、減算判定部分のデータが除数のデータ以上でない場合)(ステップS712のYES)、ステップS714の処理に進む。一方、演算結果がキャリオンでないと判定された場合(つまり、減算判定部分のデータが除数のデータ以上である場合)(ステップS712のNO)、演算手段114bは、ステップS711の演算結果(減算判定部分のデータから除数のデータを減算した結果)を演算ワークエリアの5バイトから2バイト目までに設定し(ステップS713)、ステップS714の処理に進む。
ステップS714において、演算手段114bは、キャリフラグを反転する。ただし、減算判定部分のデータから除数のデータを減算できる場合(つまり、減算判定部分のデータが除数のデータ以上である場合)、キャリフラグの値は0となり、キャリフラグの値を反転させた値は1となる。また、減算判定部分のデータから除数のデータを減算できない場合(つまり、減算判定部分のデータが除数のデータ以上でない場合)、キャリフラグの値は1となり、キャリフラグの値を反転させた値は0となる。
ステップS714に続いて、演算手段114bは、比率表示用ワークエリアの8ビットを左(上位ビット側)に1ビット分ローテートし、キャリフラグを反転させた値を0ビット目に記憶する(ステップS715)。なお、例えば繰り返し回数が7の場合に0ビット目に記憶された値は、繰り返し回数が6から1までの6回、左に1ビット分ローテートされて、繰り返し回数が0になったときには比率表示用ワークエリアの6ビット目に記憶されることになる。また、例えば繰り返し回数が6の場合に0ビット目に記憶された値は、繰り返し回数が5から1までの5回、左に1ビット分ローテートされて、繰り返し回数が0になったときには比率表示用ワークエリアの5ビット目に記憶されることになる。
ステップS715に続いて、演算手段114bは繰り返し回数および除数RWMを復帰する(ステップS716)。そして、演算手段114bは繰り返し回数を1減算する更新処理を行い(ステップS717)、繰り返し回数が0であるか否かを判定する(ステップS718)。繰り返し回数が0でないと判定された場合には(ステップS718のNO)、ステップS709に進む。
一方、繰り返し回数が0であると判定された場合(ステップS718のYES)、演算手段114bは比率表示用ワークエリアの値が100より大きいか否かを判定する(ステップS719)。そして、比率表示用ワークエリアの値が100より大きくないと判定された場合(ステップS719のNO)、図43の各比率算出の処理手順に戻る。一方、比率表示用ワークエリアの値が100より大きいと判定された場合(ステップS719のYES)、比率が100を超えることはないので比率算出が正しく行えていないとして、演算手段114bは比率表示用ワークエリアをクリアして値を0とし(ステップS720)、図43の各比率算出の処理手順に戻る。
3.3.5.1.1 100倍処理
図45を用いて図44の100倍処理(ステップS702)について説明する。
演算手段114bは初期値設定および演算ワークエリアのRWMアドレスを取得する(ステップS731)。ここで、初期値設定として、図43のステップS673で取得された被除数のバイト数が繰り返し回数に設定される。具体的には、比率計算回数が0の場合、被除数のバイト数“4”(図10の総累計の有利区間遊技数を記憶する記憶領域のバイト数“4”)が繰り返し回数として設定される。比率計算回数が1の場合、被除数のバイト数“3”(図10の累積PSの連続役物払出枚数を記憶する記憶領域のバイト数“3”)が繰り返し回数として設定される。比率計算回数が2の場合、被除数のバイト数“3”(図10の累積PSの役物払出枚数を記憶する記憶領域のバイト数“3”)が繰り返し回数として設定される。比率計算回数が3の場合、被除数のバイト数“4”(図10の総累計の連続役物払出枚数を記憶する記憶領域のバイト数“4”)が繰り返し回数として設定される。比率計算回数が4の場合、被除数のバイト数“4”(図10の総累計の役物払出枚数を記憶する記憶領域のバイト数“4”)が繰り返し回数として設定される。
続いて、演算手段114bは被除数RWMアドレスの1バイトの値を取得する(ステップS732)。ここで、被除数RWMアドレスの値は、1回目に実行される場合には被除数の1バイト目の値であり、2回目に実行される場合には被除数の2バイト目の値であるなど、n回目に実行される場合にnバイト目の値である。ただし、被除数RWMは、比率計算回数が0の場合、被除数の情報“有利区間遊技数”に対応する記憶領域(図10の総累計の有利区間遊技数に対応する記憶領域)、比率計算回数が1の場合、被除数の情報“直近6000ゲームにおける連続役物払出枚数”に対応する記憶領域(図10の累積PSの連続役物払出枚数に対応する記憶領域)、比率計算回数が2の場合、被除数の情報“直近6000ゲームにおける役物払出枚数”に対応する記憶領域(図10の累積PSの役物払出枚数に対応する記憶領域)、比率計算回数が3の場合、被除数の情報“累計ゲームにおける連続役物払出枚数”に対応する記憶領域(図10の総累計の連続役物払出枚数に対応する記憶領域)、比率計算回数が4の場合、被除数の情報“累計ゲームにおける役物払出枚数”に対応する記憶領域(図10の総累計の役物払出枚数に対応する記憶領域)である。
続いて、演算手段114bは取得した被除数RWMアドレスの1バイトの値を100倍し、上位バイトの値をHレジスタに、下位バイトの値をLレジスタに格納する(ステップS733)。
そして、演算手段114bは、Lレジスタの値とDレジスタの値を加算し、加算結果を演算ワークエリアに設定するとともに、Hレジスタの値をDレジスタに格納する(ステップS734)。ただし、加算結果は1回目に実行される場合には演算ワークエリアの1バイト目に格納され、2回目に実行される場合には演算ワークエリアの2バイト目に格納されるなど、n回目に実行される場合には演算ワークエリアのnバイト目に格納される。
演算手段114bは、Lレジスタの値とDレジスタの値を加算する演算結果においてキャリオンが発生したか否か(桁上がりが発生したか否か)を判定する(ステップS735)。演算結果がキャリオンでないと判定された場合(ステップS735のNO)、ステップS737に進む。一方、演算結果がキャリオンであると判定された場合(ステップS735のYES)、演算手段114bは、繰り上がり分の1をDレジスタの値に加算してDレジスタの値を更新し(ステップS736)、ステップS737に進む。
ステップS737において、演算手段114bは、繰り返し回数を1減算する更新処理を行う。そして、演算手段114bは繰り返し回数が0であるか否かを判定し(ステップS738)、繰り返し回数が0でないと判定された場合には(ステップS738のNO)、ステップS732に戻る。一方、繰り返し回数が0であると判定された場合には(ステップS738のYES)、演算手段114bは演算結果の最上位バイトに相当するDレジスタの値を、被除数RWMアドレスの値が3バイトの場合には演算ワークエリアの4バイト目に、被除数RWMアドレスの値が4バイトの場合には演算ワークエリアの5バイト目に設定する(ステップS739)。そして、図44の比率算出処理の処理手順に戻る。
3.3.5.1.2 シフト処理
図46を用いて図44のシフト処理(ステップS708,S709)について説明する。ただし、図46のシフト処理は、6バイト目の最下位ビットに相当するAレジスタの最下位ビットと、演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までに対して行われる。
演算手段114bは、Aレジスタを含む最上位バイトを初期化し(ステップS751)、演算ワークエリアの1から5バイト目を左(上位ビット側)に1ビットローテートする(ステップS752)。これにより、Aレジスタの最下位ビットと演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までと演算ワークエリアの1バイト目の上位7ビットには、ローテート前の演算ワークエリアの5バイト目から1バイト目までのビットが記憶されることになる。そして、図44の比率算出処理の処理手順に戻る。
3.3.5.1.3 減算処理
図47を用いて図44の減算処理(ステップS711)について説明する。
演算手段114bは、減算判定部分のうちの演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までのデータから、除数の上位2バイトおよび下位2バイトのデータを減算し(ステップS756)、続いて、減算判定部分のうちのAレジスタの最下位ビットのデータからキャリフラグに対応した値を減算する(ステップS757)。そして、図44の比率算出処理の処理手順に戻る。但し、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までのデータが除数の上位2バイトおよび下位2バイトのデータ以上である場合、キャリフラグに対応した値は0となる。一方、演算ワークエリアの5バイト目から2バイト目までのデータが除数の上位2バイトおよび下位2バイトのデータ以上でない場合、キャリフラグに対応した値は1となる。
3.3.6 各比率表示設定
図48を用いて図35の各比率表示設定(ステップS536)について説明する。
表示制御手段115は、E4エラーか否かを判定する(ステップS771)。E4エラーと判定された場合には(ステップS771のYES)、表示制御手段115は、比率表示器69の一の位、十の位、百の位、千の位の夫々に、点灯可能箇所の全点灯に対応する、$FF(16進数表記)を設定する(ステップS772)。なお、比率表示器69の一の位、十の位、百の位、千の位に対する設定値は、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の一の位、十の位、百の位、千の位の点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPを点灯または消灯させるのに用いられる。
一方、E4エラーと判定されなかった場合には(ステップS771のNO)、表示制御手段115は、図49を用いて後で詳細に説明を行う比率表示データ取得処理を行う(ステップS773)。
ステップS773に続いて、表示制御手段115は、比率表示番号が連続役物比率(6000ゲーム)に対応する1または役物比率(6000ゲーム)に対応する2であるか否かを判定する(ステップS774)。比率表示番号が1または2であると判定された場合(ステップS774のYES)、ステップS775に進み、比率表示番号が1、2のいずれでもないと判定された場合(ステップS774のNO)、ステップS776に進む。
ステップS775において、表示制御手段115は、6000到達フラグが0であるか否か(設置以降またはRWMクリア以降のゲーム数が6000に達していないか否か)を判定する(ステップS775)。6000到達フラグが0でないと判定された場合(ステップS775のNO)、ステップS779に進む。一方、6000到達フラグが0であると判定された場合(ステップS775のYES)、ステップS777の処理に進む。
ステップS776において、表示制御手段115は、総遊技数が174999より大きいか否かを判定する。そして、総遊技数が174999より大きいと判定された場合には(ステップS776のYES)、ステップS779の処理に進み、総遊技数が174999以下であると判定された場合には(ステップS776のNO)、ステップS777の処理に進む。なお、総遊技数の174999は一例であって、これに限定されるものではない。
ステップS777において、表示制御手段115は、比率点滅フラグが0であるか否かを判定する。比率点滅フラグが0であると判定された場合(ステップS777のYES)、ステップS779に進む。一方、比率点滅フラグが0でないと判定された場合(ステップS777のNO)、表示制御手段115は、比率表示器69の百の位および千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)を除く点灯可能箇所の設定値をクリアして値を0にし(ステップS778)、ステップS779に進む。
なお、比率表示番号が1または2の場合、設置以降またはRWMクリア以降の総遊技数が6000に達するまでは、比率点滅フラグが0のとき、後述する図49のステップS802での比率表示器69の百の位、千の位に対する設定値(千の位の点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられる。また、比率点滅フラグが1のとき、ステップS778での比率表示器69の百の位、千の位に対する設定値(千の位の点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられ、百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所の全てが消灯する。
また、比率表示番号が0、3または4の場合、設置以降またはRWMクリア以降の総遊技数が175000に達するまでは、比率点滅フラグが0のとき、後述する図49のステップS802での比率表示器69の百の位、千の位に対する設定値(千の位の点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられる。また、比率点滅フラグが1のとき、ステップS778での比率表示器69の百の位、千の位に対する設定値(千の位の点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられ、百の位、千の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち千の位の点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所の全てが消灯する。
ステップS779において、表示制御手段115は、比率比較データテーブルより比率表示番号に対応したデータを取得する。ここで、比率比較データテーブルは、比率表示番号と、比率の種類と、比率規定値(不正が行われていると判断する値であって、比率規定値以上の場合不正が行われていると判断)とを記憶する。比率表示番号0に対応付けて比率の種類“有利区間比率(累計)”と比率規定値“70”とが記憶され、比率表示番号1に対応付けて比率の種類“連続役物比率(6000ゲーム)”と比率規定値“70”とが記憶され、比率表示番号2に対応付けて比率の種類“役物比率(6000ゲーム)”と比率規定値“70”とが記憶されている。また、比率表示番号3に対応付けて比率の種類“連続役物比率(累計)”と比率規定値“70”とが記憶され、比率表示番号4に対応付けて比率の種類“役物比率(累計)”と比率規定値“70”とが記憶されている。なお、比率規定値の70は一例であって、これに限定されるものではなく、各比率間で同じ値である必要はない。
ステップS779に続いて、表示制御手段115は、ステップS779で取得した比率表示番号に対応したデータ(比率規定値)と、比率表示番号に対応した比率RWMの値とを比較する(ステップS780)。ここで、比率表示番号に対応した比率RWMの値は、比率表示番号が0の場合、有利区間比率(累計)の値(図10の総累計の有利区間比率に対応する記憶領域の値)であり、比率表示番号が1の場合、連続役物比率(6000ゲーム)の値(図10の累積PSの連続役物比率に対応する記憶領域の値)であり、比率表示番号が2の場合、役物比率(6000ゲーム)の値(図10の累積PSの役物比率に対応する記憶領域の値)であり、比率表示番号が3の場合、連続役物比率(累計)の値(図10の総累計の連続役物比率に対応する記憶領域の値)であり、比率表示番号が4の場合、役物比率(累計)の値(図10の総累計の役物比率に対応する記憶領域の値)である。
ステップS780に続いて、表示制御手段115は、判定結果がキャリオンか否かを判定する(ステップS781)。判定結果がキャリオンである(つまり、比率RWMの値が取得したデータ(比率規定値)未満である)と判定された場合(ステップS781のYES)、ステップS784の処理に進む。
一方、判定結果がキャリオンでない(つまり、比率RWMの値が取得したデータ(比率規定値)以上である)と判定された場合(ステップS781のNO)、表示制御手段115は、比率点滅フラグが0であるか否かを判定する(ステップS782)。そして、比率点滅フラグが0であると判定された場合(ステップS782のYES)、ステップS784の処理に進む。一方、比率点滅フラグが0でないと判定された場合(ステップS782のNO)、表示制御手段115は、比率表示器69の十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)を除く点灯可能箇所の設定値をクリアして値を0にし(ステップS783)、ステップS784の処理に進む。
なお、比率RWMの値が比率の規定値以上の場合、比率点滅フラグが0のとき、後述する図49のステップS811での比率表示器69の一の位、十の位に対する設定値(一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられる。また、比率点滅フラグが1のとき、ステップS783での比率表示器69の一の位、十の位に対する設定値(一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く)が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所を点灯または消灯させるために用いられ、一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPのうち一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く点灯可能箇所の全てが消灯する。
表示制御手段115は、ドット点滅フラグが0であるか否かを判定する(ステップS784)。そして、ドット点滅フラグが0であると判定された場合(ステップS784のYES)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。一方、ドット点滅フラグが0でないと判定された場合(ステップS784のNO)、表示制御手段115は、比率表示器69の一の位、十の位、千の位それぞれの点灯可能箇所DPの設定値をクリアして値を0にし(ステップS785)、図35の使用領域外用割込処理の処理手順に戻る。
なお、ドット点滅フラグが0のとき、後述する図49のステップS802での比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DPに対する設定値、ステップS811での比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DPに対する設定値、ステップS813での比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPに対する設定値、ステップS815での比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DPに対する設定値、ステップS817での比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DPに対する設定値が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の一の位、十の位、千の位それぞれの点灯可能箇所DPを点灯または消灯させるために用いられる。ただし、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DPに対して、ステップS802でまず消灯に対応する値が設定され、ステップS816のYESの場合にステップS817で点灯に対応する値が設定される。また、比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DPに対して、ステップS811でまず消灯に対応する値が設定され、ステップS814のYESの場合にステップS815で点灯に対応する値が設定される。また、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPに対して、ステップS811でまず消灯に対応する値が設定され、ステップS812のYESの場合にステップS813で点灯に対応する値が設定される。一方、ドット点滅フラグが1のとき、ステップS785での比率表示器69の一の位、十の位、千の位それぞれの点灯可能箇所DPに対する設定値が、図32のステップS447における7セグ表示処理において、比率表示器69の一の位、十の位、千の位それぞれの点灯可能箇所DPを点灯または消灯させるために用いられ、一の位、十の位、千の位それぞれの点灯可能箇所DPの全てが消灯する。
図49を用いて図48の比率表示データ取得(ステップS773)について説明する。
表示制御手段115は、比率表示データテーブルより比率表示番号に対応した表示データおよび表示判定データを取得する(ステップS801)。比率表示データテーブルは、比率表示番号、比率の種類、表示データ、表示判定データを対応付けて記憶する。比率表示番号“0”に対応付けて、比率の種類“有利区間比率(累計)”、表示データ“$27F7”(16進数表記)(2進数表記では00100111 11110111、千の位は点灯可能箇所A,B,C,Fが点灯で、百の位は点灯可能箇所A,B、C,E,F,G,DPが点灯)、表示判定データ“1”が記憶されている。比率表示番号“1”に対応付けて、比率の種類“連続役物比率(6000ゲーム)”、表示データ“$7DFC”(16進数表記)(2進数表記では01111101 11111100、千の位は点灯可能箇所A,C,D,E,F,Gが点灯で、百の位は点灯可能箇所C,D,E,F,G,DPが点灯)、表示判定データ“1”が記憶されている。比率表示番号“2”に対応付けて、比率の種類“役物比率(6000ゲーム)”、表示データ“$27FC”(16進数表記)(2進数表記では00100111 11111100、千の位は点灯可能箇所A,B,C,Fが点灯で、百の位は点灯可能箇所C,D,E,F,G,DPが点灯)、表示判定データ“1”が記憶されている。比率表示番号“3”に対応付けて、比率の種類“連続役物比率(累計)”、表示データ“$7DD8”(16進数表記)(2進数表記では01111101 11011000、千の位は点灯可能箇所A,C,D,E,F,Gが点灯で、百の位は点灯可能箇所D,E,G,DPが点灯)、表示判定データ“1”が記憶されている。比率表示番号“4”に対応付けて、比率の種類“連続役物比率(累計)”、表示データ“$27D8”(16進数表記)(2進数表記では00100111 11011000、千の位は点灯可能箇所A,B,C,Fが点灯で、百の位は点灯可能箇所D,E,G,DPが点灯)、表示判定データ“1”が記憶されている。ただし、表示データの16進数表記の4ケタの値の内、上位2桁の値が比率表示器69の千の位に対応し、下位2桁の値が比率表示器69の百の位に対応する。また、表示判定データはスロットマシンの機能により設定されるものであり、表示判定データ“1”は比率表示器69の十の位と一の位との表示に比率算出処理での算出値を用いることを示し、例えば、有利区間に関連する機能を有していないスロットマシンでは、比率表示番号“0”に対応付けて記憶される表示判定データは“0”である。
表示制御手段115は、ステップS801において取得した表示データを比率表示器69の百の位および千の位に設定する(ステップS802)。例えば、比率表示番号が0の場合、比率表示器69の百の位に$F7(16進数表記)を設定し、千の位に$27(16進数表記)を設定する。なお、ステップS802では、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)の設定値として、消灯に対応する0が設定される。
そして、表示制御手段115は、表示データに$4040(16進数表記)を設定する(ステップS803)。この処理は、表示判定データが0である比率表示番号における比率表示器69の一の位と十の位での比率表示を「−−」(点灯可能箇所Gのみ点灯)とするための処理である。そして、ステップS803の処理を後述するステップS804より前に行うことにより、全ての比率表示番号に対する表示判定データが1であるスロットマシンにおいてもステップS803の処理が行われるようになっている。また、ステップS803は、有利区間に関連する機能を有していない機種の場合に用いる「−−」を表示するためのプログラムが、有利区間に関連する機能を有している第1実施形態において実行されないこととなるいわゆる「未使用プログラム」を回避するためのステップである。
そして、表示制御手段115は、ステップS801で取得した表示判定データが0であるか否かを判定する(ステップS804)。表示判定データが0であると判定された場合(ステップS804のYES)、表示制御手段115は、表示データを比率表示器69の一の位および十の位に設定し、ここでは比率表示器69の一の位および十の位にそれぞれ$40(16進数表記)が設定される(ステップS811)。そして、ステップS812の処理に進む。なお、ステップS811では、比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)の設定値として、消灯に対応する0が設定される。
一方、表示判定データが0でないと判定された場合(ステップS804のNO)、表示制御手段115は、比率表示番号に対応した比率RWMアドレスの値を取得する(ステップS805)。ここで、比率表示番号が0の場合、有利区間比率(累計)の値(図10の総累計の有利区間比率に対応する記憶領域の値)が取得され、比率表示番号が1の場合、連続役物比率(6000ゲーム)の値(図10の累積PSの連続役物比率に対応する記憶領域の値)が取得され、比率表示番号が2の場合、役物比率(6000ゲーム)の値(図10の累積PSの役物比率に対応する記憶領域の値)が取得され、比率表示番号が3の場合、連続役物比率(累計)の値(図10の総累計の連続役物比率に対応する記憶領域の値)が取得され、比率表示番号が4の場合、役物比率(累計)の値(図10の総累計の役物比率に対応する記憶領域の値)が取得される。
ステップS805に続いて、表示制御手段115は、表示データに$6F6F(16進数表記)を設定する(ステップS806)。この処理は、比率RWMの値が100の場合に比率表示器69の一の位と十の位での比率表示を「99」(点灯可能箇所E,DP以外の点灯可能箇所を点灯)とするための処理である。
表示制御手段115は、比率RWMアドレスの値が100であるか否かを判定する(ステップS807)。比率RWMの値が100と判定された場合には(ステップS807のYES)、表示制御手段115は、表示データを比率表示器69の一の位および十の位に設定し、ここでは比率表示器69の一の位および十の位にそれぞれ$6F(16進数表記)が設定される(ステップS811)。そして、ステップS812の処理に進む。なお、ステップS811では、比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)の設定値として、消灯に対応する0が設定される。
比率表示器69のRWMの値が100でないと判定された場合(ステップS807のNO)、表示制御手段115は、比率RWMアドレスの値を10(10進数表記)で割り、商および余りを算出する(ステップS808)。なお、商の10進数表記における値は、比率RWMアドレスの値の10進数表記における十の位の値であり、余りの10進数表記における値は、比率RWMアドレスの値の10進数表記における一の位の値である。
そして、表示制御手段115は、十の位の表示データを取得する図50を用いて後で詳細に説明する表示データ取得処理を行い(ステップS809)、続いて、一の位の表示データを取得する図50を用いて後で詳細に説明する表示データ取得処理を行う(ステップS810)。そして、表示制御手段115は、ステップS810で取得された一の位の表示データおよびステップS809で取得された十の位の表示データを比率表示器69の一の位および十の位に設定し(ステップS811)、ステップS812の処理に進む。なお、ステップS811では、比率表示器69の一の位、十の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)の設定値として、消灯に対応する0が設定される。
表示制御手段115は、比率表示番号3、4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上であるか否かを判定する(ステップS812)。なお、比率表示番号3の比率は連続役物比率(累計)であり、図10の総累計の連続役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、比率表示番号4の比率は役物比率(累計)であり、図10の総累計の役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)それぞれに対する比率規定値は上述した比率比較データテーブルに記憶されている。
比率表示番号3、4のいずれの比率も比率規定値未満であると判定された場合(ステップS812のNO)、ステップS814の処理に進む。なお、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPの設定値はステップS811で設定された値のまま、つまり、消灯に対応する0のままである。一方、比率表示番号3、4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上であると判定された場合(ステップS812のYES)、表示制御手段115は、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPに対して点灯に対応する1を設定し(ステップS813)、ステップS814の処理に進む。
表示制御手段115は、比率表示番号0〜4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上であるか否かを判定する(ステップS814)。なお、比率表示番号0の比率は有利区間比率(累計)であり、図10の総累計の有利区間比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、比率表示番号1の比率は連続役物比率(6000ゲーム)であり、図10の累積PSの連続役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、比率表示番号2の比率は役物比率(6000ゲーム)であり、図10の累積PSの役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。比率表示番号3の比率は連続役物比率(累計)であり、図10の総累計の連続役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、比率表示番号4の比率は役物比率(累計)であり、図10の総累計の役物比率に対応する記憶領域に記憶されている値である。また、有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計)それぞれに対する比率規定値は上述した比率比較データテーブルに記憶されている。
比率表示番号0〜4のいずれの比率も比率規定値未満であると判定された場合(ステップS814のNO)、ステップS816の処理に進む。なお、比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DPの設定値はステップS811で設定された値のまま、つまり、消灯に対応する0のままである。一方、比率表示番号0〜4の少なくとも一つの比率が比率規定値以上であると判定された場合(ステップS814のYES)、表示制御手段115は、比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DPに対して点灯に対応する1を設定し(ステップS815)、ステップS816の処理に進む。
表示制御手段115は、総遊技数(図10の総累計の総遊技数に対応する記憶領域に記憶されている値)が175000未満であるか否かを判定する(ステップS816)。総遊技数が175000以上であると判定された場合(ステップS816のNO)、図48の各比率表示設定の処理手順に戻る。なお、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DPの設定値はステップS802で設定された値のまま、つまり、消灯に対応する0のままである。一方、総遊技数が175000未満であると判定された場合(ステップS816のYES)、表示制御手段115は、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DPに対して点灯に対応する1を設定し(ステップS817)、図48の各比率表示設定の処理手順に戻る。
図50を用いて図49の表示データ取得処理(ステップS809,S810)について説明する。
表示制御手段115は、図49のステップS808での算出データの下位4ビットのビット値を取得する(ステップS831)。ここで、十の位の表示データの取得に関連する表示データ取得処理では、商の値の下位4ビットのビット値が取得され、一の位の表示データの取得に関連する表示データ取得処理では、余りの値の下位4ビットのビット値が取得される。なお、比率RWMアドレスの値は0以上100未満であるので、商の値および余りの値は10進数表記では0以上9以下であり、2進数表記での4ビットで表すことができる。このため、算出データの下位4ビットのビット値を取得するようになっている。
続いて、表示制御手段115は、ステップS831で取得した下位4ビットの値に対応する8ビットのビット値を表示データに設定し(ステップS832)、図49の比率表示データ取得処理の処理手順に戻る。
ただし、下位4ビットが0000(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$3F(2進数表記では、00111111、点灯可能箇所A,B,C,D,E,Fが点灯)が設定され、下位4ビットが0001(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$06(2進数表記では、00000110、点灯可能箇所B,Cが点灯)が設定され、下位4ビットが0010(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$5B(2進数表記では、01011011、点灯可能箇所A,B,D,E,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが0011(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$4F(2進数表記では、01001111、点灯可能箇所A,B,C,D,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが0100(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$66(2進数表記では、01100110、点灯可能箇所B,C,F,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが0101(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$6D(2進数表記では、01101101、点灯可能箇所A,C,D,F,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが0110(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$7D(2進数表記では、01111101、点灯可能箇所A,C,D,E,F,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが0111(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$27(2進数表記では、00100111、点灯可能箇所A,B,C,Fが点灯)が設定され、下位4ビットが1000(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$7F(2進数表記では、01111111、点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,Gが点灯)が設定され、下位4ビットが1001(2進数表記)の場合、表示データには16進数表記の$6F(2進数表記では、01101111、点灯可能箇所A,B,C,D,F,Gが点灯)が設定される。
4. サブエラー報知処理
図51を用いて、サブCPU71におけるエラー報知処理について説明する。
サブCPU71のサブ制御コマンド受信手段201が、メインCPU61のサブ制御コマンド送信手段111から図32のステップS439における送信用コマンドを受信したか否かが判定される(ステップS851)。送信用コマンドを受信していないと判定された場合(ステップS851のNO)、当該処理は終了する。
送信用コマンドを受信したと判定された場合(ステップS851のYES)、送信用コマンドがドア状態か否かが判定される(ステップS852)。具体的には、送信用コマンドが、ドア(前面扉5)の開閉に関するドア状態のものであるか否かが判定されるものである。
送信用コマンドがドア状態のものであると判定された場合(ステップS852のYES)、ドア状態が前面扉5の開状態であるか否かが判定される(ステップS853)。前面扉5が開状態であると判定された場合(ステップS853のYES)、エラー報知が行われる(ステップS854)。具体的には、スピーカから音声が出力され、液晶表示器27の画像出力が行われ、演出用ランプが点灯、点滅する。そして、当該処理は終了する。一方、前面扉5が開状態でない、すなわち閉状態であると判定された場合(ステップS853のNO)、エラー報知がクリア(初期化)される(ステップS855)。具体的には、スピーカからの音声出力を停止し、液晶表示器27の画像出力を停止し、演出用ランプの点灯、点滅が停止する。そして、当該処理は終了する。
ステップS852における判定において送信用コマンドがドア状態のものではないと判定された場合(ステップS852のNO)、エラー報知が行われる(ステップS856)。具体的には、スピーカから「エラーです」の音声報知が行われ、液晶表示器27には例えば「E2」等のエラーコードの表示が行われる。
ステップS856に続いて、図22のステップS132におけるエラー状態であることの情報を受信しているか否かが判定される(ステップS857)。エラー状態であることの情報を受信していないと判定された場合(ステップS857のNO)は、待機状態となる。一方、エラー状態であることの情報を受信していると判定された場合(ステップS857のYES)は、エラー再報知が行われる(ステップS858)。
ステップS858に続いて、エラー解除イベント(信号)を受信しているか否かが判定される(ステップS859)。エラー解除イベント(信号)を受信していると判定された場合(ステップS859のYES)、エラー報知がクリア(初期化)される(ステップS860)。すなわち、エラー報知が行われていない状態に戻る。そして、当該処理は終了する。一方、エラー解除イベント(信号)を受信していないと判定された場合(ステップS859のNO)、当該処理は終了する。
続いて、図60を用いて比率表示器(役比モニタ)69の表示、払出表示器46の表示、メインCPU61の状態との関係について説明する。
メインCPU61は遊技進行可能状態にあり、図16に示すエラーが発生していないとする。このとき、メインCPU61の払出表示制御手段118により払出表示器46は遊技進行に応じた制御が行われ、メダルの払出の枚数の表示等遊技進行に応じた表示が行われる。
また、メインCPU61の表示制御手段115は、遊技検査情報を表示するときに、図12、図13および図14を用いて説明した通常表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する通常表示制御を行う。これにより、比率表示器(役比モニタ)69には、図60の役比モニタの制御内容に記載されている通り、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示され、続いて、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(4)連続役物比率(累計)が表示される。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される通常表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。ただし、通常表示態様では、比率表示器(役比モニタ)69の複数の点灯可能箇所のうち、一部の点灯可能箇所(本実施形態では千の位、十の位、一の位それぞれの点灯可能箇所DP)を除いた他の点灯可能箇所を用いて遊技検査情報(有利区間比率(累計)などの比率の値と、表示されている比率を識別するための識別情報を含む)の表示が行われ、上記一部の点灯可能箇所を用いて5種類の遊技検査情報の異常状態の報知に関連する表示が行われる。図60の例では、電源OFF前は5種類の比率のいずれも比率規定値未満であり、総遊技数が175000以上であるものとし、比率表示器(役比モニタ)69の千の位、十の位、一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)は消灯している。
そして、表示項目(4)連続役物比率(累計)の表示中に、電源がOFFされると、メインCPU61は電源断状態となり、比率表示器(役比モニタ)69と払出表示器46は消灯する。
その後、電源がONされて、メインCPU61の特定事象検知手段112がRWMエラー(特定事象のうちの所定の特定事象に該当)を検知すると、メインCPU61はE4エラー状態となり、遊技停止手段113は遊技の進行ができないように遊技の停止を行う。このとき、メインCPU61の払出表示制御手段118により制御されて払出表示器46はエラーコードE4を表示する。この際に払出表示器46に具体的に表示される内容が7セグ表示に図示されている。
また、メインCPU61の表示制御手段115は、RWMエラーが検知されたときに、図15を用いて説明した特殊表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する特殊表示制御を行う。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される特殊表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。ただし、特殊表示態様は、本実施形態では比率表示器(役比モニタ)69の全ての点灯可能箇所を用いるものである。このように、RWMエラー発生時に比率表示器(役比モニタ)69を特殊表示態様となる特殊表示制御を行うことで、前面扉5を開放し筐体3内を確認しているときに、前面扉5の表側の払出表示器46に表示されるエラーコードをいちいち確認することなく、RWMエラーが発生したことを知ることができる。つまり、前面扉5を開放し筐体内を確認したまま、RWMエラーの発生を知ることができ、払出表示器46を見ないといけない煩わしさを低減することができる。
そして、電源がOFFされると、メインCPU61は電源断状態となり、比率表示器(役比モニタ)69と払出表示器46は消灯する。
RWMエラーを解除するために設定変更状態移行操作が行われ、メインCPU61は設定変更状態に移行し、このタイミングでRWMエラーが解除され、遊技停止手段113による遊技の停止が解除される。そして、メインCPU61の払出表示制御手段118により払出表示器46は遊技進行に応じた制御が行われ、メダルの払出の枚数の表示等遊技進行に応じた表示が行われる。なお、設定変更状態における払出表示器46の表示は種々定めることができ、当該設定変更状態であることが分かるよう払出表示器46の全ての7セグを点灯させるようにしても良い。
また、メインCPU61の表示制御手段115は、設定変更状態に移行したときに、上記の特殊表示制御を行うことなく、図12、図13および図14を用いて説明した通常表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する通常表示制御を行う。これにより、比率表示器(役比モニタ)69には、図60の役比モニタの制御内容に記載されている通り、表示項目(1)有利区間比率(累計)の表示から開始され、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示され、続いて、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(4)連続役物比率(累計)が5秒間表示される。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される通常表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。ただし、RWMクリアされているため、比率表示器(役比モニタ)69の上位2桁(千の位、百の位)は点滅表示され、比率表示器(役比モニタ)69の下位2桁(十の位、一の位)には00が表示されることになる。また、RWMクリアにより総遊技数が0になっているため、比率表示器(役比モニタ)69の千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)は点滅することになる。
そして、メインCPU61は設定変更可能状態において設定の確定が行われると、遊技進行可能状態になる。
上記の設定変更状態の移行および設定の確定について説明する。管理者は、前面扉5を開放して、電源スイッチ50aがOFFの状態で設定変更キーをキーシリンダーに挿入して回転し、設定変更キースイッチ50bをONにする操作を行う。この状態で電源スイッチをONにする。このとき、メインCPU61が、設定変更キースイッチ50bをONにする操作を検知して、設定変更状態に移行する。この設定変更状態とは、設定制御手段101が、設定変更ボタン50cの操作に基づいて、遊技者の有利度合いに応じて段階的に設けられた複数段階の設定値(本実施形態では1から6)のいずれかを設定する、設定値の変更が可能な状態である。
そして、設定制御手段101は、管理者による設定変更ボタン50cの操作ごとに当選確率の設定値を設定1から設定6までの間でサイクリックに切り替える。管理者は、設定変更ボタン50cの操作により当選確率の設定値が所望の値になったときに、スタートスイッチ19を操作し、設定制御手段101は、スタートスイッチ19に対する操作を検知すると、設定値を確定する。そして、管理者は、キーシリンダーに挿入されている設定変更キーを回転して設定変更キースイッチ50bをOFFにし、設定制御手段101は、設定変更キースイッチ50bのOFFを検知すると、設定変更処理を終了する。
なお、RWMエラー検知後に比率表示器(役比モニタ)69の通常表示制御に復帰するタイミングは、本実施形態では、RWMエラー発生後の設定変更状態に移行したタイミングであるとしているが、これに限定されず、設定変更状態移行後の設定再入力のタイミング、設定変更状態移行後の設定確定操作の検知タイミング、RWMエラーの解除タイミング、設定変更状態を終了するタイミングなどであってもよい。
続いて、図61を用いて比率表示器(役比モニタ)69の表示、払出表示器46の表示、メインCPU61の状態との他の関係について説明する。最初に電源がOFFされ、次に電源がONされるまでは図60と同様であるので、ここでは説明を省略する。
電源がONされて、メインCPU61の特定事象検知手段112が図16に示すRWMエラー以外のエラー(特定事象のうちの所定の特定事象とは異なる特定事象。ここではE0エラー)を検知すると、メインCPU61はE0エラー状態となり、遊技停止手段113は遊技の進行ができないように遊技の停止を行う。このとき、メインCPU61の払出表示制御手段118により制御されて払出表示器46はエラーコードE0を表示する。この際に払出表示器46に具体的に表示される内容が7セグ表示に図示されている。
また、RWMエラー以外のエラー(ここではE0エラー)の場合は、有利区間比率(累計)等を表示するためのデータが壊れているわけではないため、メインCPU61の表示制御手段115は、図12、図13および図14を用いて説明した通常表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する通常表示制御を行う。これにより、比率表示器(役比モニタ)69には、図61の役比モニタの制御内容に記載されている通り、表示項目(1)有利区間比率(累計)の表示から開始され、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示され、続いて、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(4)連続役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(5)役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示される。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される通常表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。図61の例では、5種類の比率のいずれも比率規定値未満であり、総遊技数が175000以上であるものとし、比率表示器69の千の位、十の位、一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)は消灯している。
その後、エラーが解除されると、メインCPU61は遊技進行可能状態になる。このとき、メインCPU61の払出表示制御手段118により払出表示器46は遊技進行に応じた制御が行われ、エラーコードE0の表示が消え、メダルの払出の枚数の表示等遊技進行に応じた表示が行われる。なお、RWMエラー以外のエラー(ここではE0エラー)の解除方法は設定変更の必要はなく、リセットスイッチ、本実施形態では設定変更ボタンの操作で解除することができる。
続いて、図62を用いて比率表示器(役比モニタ)69の表示、払出表示器46の表示、メインCPU61の状態とのさらに他の関係について説明する。
メインCPU61は遊技進行可能状態にあり、図16に示すエラーが発生していないとする。このとき、メインCPU61の払出表示制御手段118により払出表示器46は遊技進行に応じた制御が行われ、メダルの払出の枚数の表示等遊技進行に応じた表示が行われる。
また、メインCPU61の表示制御手段115は、遊技検査情報を表示するときに、図12、図13および図14を用いて説明した通常表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する通常表示制御を行う。これにより、比率表示器(役比モニタ)69には、図62の役比モニタの制御内容に記載されている通り、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(4)連続役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(5)役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(1)有利区間比率(累計)が表示される。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される通常表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。図62の例では、比率表示番号4の役物比率(累計)が比率規定値以上であり、比率表示番号0〜3の有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)それぞれは比率規定値未満であり、総遊技数が175000以上であるものとし、比率表示器(役比モニタ)69の十の位、一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)は点滅し、千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)は消灯している。
そして、表示項目(1)有利区間比率(累計)の表示中に、電源がOFFされ、その後、電源ONされる。電源ON後、電源OFF前と同様の処理がスロットマシン1において行われる。ここで、メインCPU61の表示制御手段115は、遊技検査情報を表示するときに、図12、図13および図14を用いて説明した通常表示態様で比率表示器(役比モニタ)69を制御する通常表示制御を行う。これにより、比率表示器(役比モニタ)69には、図62の役比モニタの制御内容に記載されている通り、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示され、続いて、表示項目(2)連続役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(3)役物比率(6000ゲーム)が5秒間表示され、表示項目(4)連続役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(5)役物比率(累計)が5秒間表示され、表示項目(1)有利区間比率(累計)が5秒間表示される。この際に比率表示器(役比モニタ)69に具体的に表示される通常表示態様が役比モニタの7セグ表示に図示されている。図62の例では、比率表示番号4の役物比率(累計)が比率規定値以上であり、比率表示番号0から3の有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)それぞれは比率規定値未満であり、総遊技数が175000以上であるものとし、比率表示器(役比モニタ)69の十の位、一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)は点滅し、比率表示器(役比モニタ)69の千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)は消灯している。
続いて、図63を用いて、RWMエラー発生時の比率表示器(役比モニタ)69の表示内容の変形例について説明する。なお、この図62の表示方法に従った表示態様は特殊表示態様に該当し、表示制御は特殊表示制御に該当する。
変形例1から変形例3はRWMエラー発生時の比率表示器(役比モニタ)69の表示に関連するものであり、図63中の7セグ表示の欄の表示内容がRWMエラー発生時の比率表示器69の具体的な表示例である。
変形例1では、比率表示器69の千の位、百の位、十の位、一の位の夫々において、点灯可能箇所A,B,C、D,E,F,G,DPのうちの点灯可能箇所G、DPのみが点灯する(「−」表示+ドット点灯)。
変形例2では、比率表示器69の千の位、百の位、十の位、一の位の夫々において、点灯可能箇所A,B,C、D,E,F,G,DPのうちの点灯可能箇所A,D,E,F,G、DPのみが点灯する(「E」表示+ドット点灯)。
変形例3では、比率表示器69の千の位、百の位、十の位、一の位の夫々において、点灯可能箇所A,B,C、D,E,F,G,DPのうちの点灯可能箇所DPのみが点灯する(表示なし+ドット点灯)。
図63の7セグ表示の欄の表示内容と、図12、図13、図14の7セグ表示の欄の表示内容とを比較すると、図63の変形例1から変形例3のRWMエラー発生時の特殊表示制御では、遊技検査情報(有利区間比率(累計)などの比率の値と、表示されている比率を識別するための識別情報を含む)が表示されることがなく、所定の箇所が点灯するようになっている。これにより、遊技検査情報が表示されず、所定の箇所が点灯する比率表示器69の表示により変形例1から変形例3までではRWMエラーが発生していることを容易に認識することが可能になる。
なお、通常表示制御にて表示される通常点灯態様と、特殊表示制御にて表示される特殊点灯態様との間で区別がつくようなものであれば、通常点灯態様と特殊点灯態様とは上述したものに限られない。
続いて、本実施形態におけるメイン制御基板63に搭載される部品(コネクタ、比率表示器、メインCPU、ICなど)などの配置関係について、図5および図64を参照して説明する。
メイン制御基板63の一方面63Aには、その一の縁近くの領域に3つのコネクタCN1,CN2,CN3が搭載され、当該一の縁との対向縁の近くの領域のうちコネクタCN3側の縁近くに1つのコネクタCN4が搭載されている。コネクタCN1,CN2,CN3,CN4のうち、少なくともコネクタCN1は、図5のメイン制御基板63のA−A矢視断面の概略図を示す図64(a)に示すように、基板ケースCSに形成されたコネクタ開口CS1から外部に露出する。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、上記の対向縁の近くの領域のうちコネクタCN1側の縁近くにメインCPU61が搭載されている。なお、メインCPU61とコネクタCN4との間に試験用のICなどを取り付けるための試験時取付領域が設けられている。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、メインCPU61とコネクタCN1との間に、比率表示器69とIC81,82とが搭載されている。この比率表示器69はメインCPU61よりコネクタCN1に近い位置に配置される。また、このIC81,82は、比率表示器69とメインCPU61との間に配置され、図64(a)に示すように、比率表示器(図64では単に「表示器(表示部品)」と記載))69より、メイン制御基板63の一方面63Aからの高さが低くなっている(図64(a)中の点線を参照)。但し、比率表示器69とコネクタCN1との間には比率表示器69より高さの低いICなどの部品が配置されていない。なお、比率表示器69は、メインCPU61に最も近いコネクタとメインCPU61との間に配置されていることが好ましい。また、比率表示器69は、開口辺が長いほど針金などの不正部材を挿入しやすいことから、開口辺の長さが最も長いコネクタ開口に対応するコネクタとメインCPU61との間に配置されることが好ましい。
また、比率表示器69は、図64(a)に示すように、メイン制御基板63の一方面(部品搭載面)63Aとの反対の他方面(部品などが搭載されていないメイン制御基板63の裏面)63B側でのみ半田付け69Aがされ、比率表示器69以外のコネクタCN1、メインCPU(図64では単に「CPU」と記載)61、IC81,82などは、メイン制御基板63の一方面63A側および他方面63B側の両方で半田付けCN1A,61A,81A,82Aがされている。なお、比率表示器69以外の部品は、一方面63Aと他方面63Bの両面で半田付けされているのではなく、例えば、コネクタCN1は他方面63B側のみにするなど、片面のみ半田付けされてもよい。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、IC83,84,85、ダイオード91、抵抗群92,94、トランジスタ93、キャパシタ群95が搭載されている。
なお、IC81,82,83,84,85、ダイオード91、抵抗群92,94、トランジスタ93、キャパシタ群95は、例えば、メインCPU61への信号の入力や、メインCPU61から外部デバイスへの信号の出力に関わる部品である。
図5のように、コネクタCN1側からメインCPU61側にかけて、コネクタCN1、比率表示器69、IC81,82、メインCPU61を順に配置し、比率表示器69をメインCPU61よりコネクタCN1に近い位置に配置することによる効果を図64(b)、(c)、(d)を用いて説明する。
図64(b)は実施形態とは異なる一例であって、コネクタCN1、IC81、メインCPU61の順に配置している。この場合、コネクタ開口CS1から挿入された針金等の不正部材180をメインCPU61に到達させるためには、IC81を乗り越えさせる必要があるが、高さの高い部品に比べて高さの低い部品は、不正部材180を乗り越えさせることは簡単であるため、コネクタCN1とメインCPU61との間に高さの低いIC81があっても不正部材180をメインCPU61に到達させることは難しくない。
図64(c)は実施形態とは異なる一例であって、コネクタCN1側からメインCPU61側にかけて、コネクタCN1、IC81、比率表示器69、メインCPU61の順に配置している。この場合、コネクタ開口CS1から挿入された不正部材180をメインCPU61に到達させるためには、IC81および比率表示器69を乗り越えさせる必要があるが、高さの低い部品に比べて高さの高い部品は、不正部材180を乗り越えさせることは難しいものの、コネクタCN1と比率表示器69との間に配置された高さの低いIC81を利用することによって、不正部材180が高さの高い比率表示器69を乗り越えさせることができるため、コネクタCN1とメインCPU61との間にIC81および比率表示器69があっても不正部材180をメインCPU61に到達させることは難しくない。
図64(d)は実施形態であって、コネクタCN1側からメインCPU61側にかけて、コネクタCN1、比率表示器69、IC81,82、メインCPU61の順に配置し、比率表示器69をメインCPU61よりコネクタCN1に近い位置(例えば、比率表示器69の高さの2倍以内の距離)に配置している。この場合、コネクタ開口CS1から挿入された不正部材180をメインCPU61に到達させるためには、比率表示器69およびIC81を乗り越えさせる必要があり、高さの低い部品に比べて高さの高い比率表示器69を不正部材180が乗り越えさせることは難しく、また、コネクタCN1と高さの高い比率表示器69との間に高さの低い部品が搭載されていないために不正部材180を高さの高い比率表示器69を乗り越えさせるために高さの低い部品を利用することができない。また、比率表示器69をメインCPU61よりコネクタCN1に近い位置に配置することによってコネクタ開口CS1から挿入された不正部材180が比率表示器69を乗り越えさせるために利用できる空間も狭くなるため、不正部材180が比率表示器69を乗り越えさせることが難しく、不正部材180をメインCPU61に到達させることが難しくなる。
なお、不正部材180が比率表示器69を乗り越えさせるために比率表示器69より高さの低いICなどを利用することができないようにするという観点から、比率表示器69をコネクタCN1よりメインCPU61に近い位置に配置し、比率表示器69より高さの低いICなどの部品をコネクタCN1と比率表示器69との間に配置せずに比率表示器69とメインCPU61との間に配置するだけでも、不正部材180をメインCPU61に到達させることは難しくなる。
図5を用いて説明したコネクタCN1、メインCPU61、比率表示器69、IC81,82の配置関係によれば、痕跡を残さずに開放することができないように封印された基板ケースCSに比率表示器69を収容することにより比率表示器69に対する不正行為を困難にすることができるとともに、コネクタ開口CS1から不正部材180を挿入してメインCPU61に対して不正行為を行おうとしても比率表示器69が障壁となって不正部材180をメインCPU61に到達させることが困難となり、メインCPU61に対する不正行為を抑制することができる。さらに、比率表示器69をコネクタCN1の近くに搭載することにより、比率表示器69の表示内容の確認と、不正の対象となりやすいコネクタ周辺の確認とを一括して行うことができる。
また、図64(a)を用いて上述したように、比率表示器69をメイン制御基板63の他方面63B側でのみ半田付けすることにより、比率表示器69のメイン制御基板63との対向面(比率表示器69の7セグメントディスプレイが配置された表示面と反対側の当該比率表示器69の下面)を半田付け部分から所定量離すことが規定されている場合でも、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の下面との間を狭くすることが可能となり、不正部材180をメイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の下面との間の隙間に通してのメインCPU61に対する不正行為が困難になる。
なお、比率表示器69を、別々の4個の7セグメントディスプレイにより構成するようにしているが、7セグメントディスプレイを複数個ユニット化して構成された表示ユニットを少なくとも一つ含むように構成してもよい。例えば、4個の7セグメントディスプレイをユニット化して構成された表示ユニット1個により構成したり、2個の7セグメントディスプレイをユニット化して構成された表示ユニット2個により構成したりするなどである。この場合、比率表示器69における7セグメントディスプレイ間の隙間がなくなり、または、その隙間の数が減るため、不正部材180を7セグメントディスプレイ間の隙間に通してのメインCPU61に対する不正行為が困難になる。
また、比率表示器69は矩形状をしており、比率表示器69のコネクタCN1との対向辺69B1側と、比率表示器69における辺69B1と対向する辺69B2側に比率表示器69の端子が配置されるように、比率表示器69をメイン制御基板63の一方面63Aに搭載するようにしてもよい。この場合、不正部材180をメイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69のメイン制御基板63との対向面(比率表示器69の下面)との間の隙間に通してメインCPU61に対して不正行為を行おうとしても比率表示器69の端子が障壁となって不正部材180を当該隙間に通すことが困難になるため、不正部材180を当該隙間に通してのメインCPU61に対する不正行為を抑制することができる。
また、メイン制御基板63には試験用信号を出力するために試験時に電子部品を取り付ける試験時取付領域が設けられており、比率表示器69は試験時取付領域に近接した領域に取り付けられるようにしてもよい。試験時取付領域は、試験装置との信号の送受信のために電子部品を取り付ける領域であり、この試験時取付領域に取り付けられた電子部品に対して不正行為が行われても遊技機の不正には直接結びつかない。したがって、不正者が不正行為を行う場合には試験時取付領域を超えた別の電子部品に針金などの不正部材を到達させる必要があり、外部から視認できる不正部材の部分が大きくなって外部からの不正部材の視認が容易になるため、遊技機に対する不正行為を抑制することができる。
さらに、メイン制御基板63に搭載される部品(コネクタ、比率表示器、メインCPU、ICなど)などの配置について図65を参照して説明する。
ところで、メイン制御基板63上で伝送される信号には、例えば、メダルを獲得しやすい設定値(設定1〜設定6)や遊技状態(通常遊技状態、特別遊技状態など)、当選や入賞、メダルの払出など、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号と、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号が含まれる。図65において点線で囲まれる領域には、端子として遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号を扱う第1端子が含まれており、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号を扱う第2端子が含まれている場合と含まれていない場合がある。また、1点鎖線で囲まれる領域には、端子として遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号を扱う第1端子は含まれておらず、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号を扱う第2端子が含まれている。
ここで、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号を扱う第1端子および第4配線は、例えば、メインCPU61への信号の入力に関わる端子および配線、メインCPU61からの遊技媒体の払出信号の出力に関わる端子および配線(メインCPU61(払出制御手段110)からホッパーユニット43(ホッパーモータ57)への信号の出力にかかわる端子および配線)である。また、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号を扱う第2端子および第3配線は、例えば、メインCPU61(停止制御手段106)から左・中・右リール13L,13M,13Rの駆動に関連する部品(左・中・右リールモータ14L,14M,14R)への信号の出力に関わる端子および配線、メインCPU61(クレジット表示制御手段116)からクレジット表示に関連する部品(クレジット表示器45)への信号の出力に関わる端子および配線、または、メインCPU61(キャンセル制御手段117)から遊技媒体のキャンセルに関連する部品(メダルセレクタ48)への信号の出力に関わる端子および配線である。なお、ここでいう端子には、部品の端子の他、不正行為者が針金等で簡単に導通がとれるビアやスルーホール等を含むものとする。また、同じ種類の部品であっても、扱う信号によって、部品の端子および配線は、第1端子および第4配線になり得る場合と、第2端子および第3配線になり得る場合とがある。例えば、1点鎖線で囲まれている後述するIC81は第2端子および第3配線に関するICであり、点線で囲まれている後述するIC82は第1端子および第4配線に関するICである。なお、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号を扱う配線および遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号を扱う配線には基板配線は含まれないものとする。
メイン制御基板63の一方面63Aには、図65に示すように、比率表示器69が搭載されている。この比率表示器69は、7セグメントディスプレイの配置面と対向する反対面(比率表示器69の下面)の中央領域に当該比率表示器69の端子が設けられていない、DIP等のパッケージで構成されている。このような比率表示器69をメイン制御基板63に搭載した場合には、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との間に隙間が生じ、この隙間にICが不正に隠されて搭載される恐れがある。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、比率表示器69の周囲に、コネクタCN1,CN2、IC81,83,84,85、ダイオード91、抵抗群92,94、および、トランジスタ93が搭載されている。このコネクタCN1,CN2、IC81,83,84,85、ダイオード91、抵抗群92,94、および、トランジスタ93には、第2端子が配置され、または比率表示器69側には第2端子が配置されており、第1端子が配置されておらず、または比率表示器69側には第1端子が配置されていない。したがって、図65に示すように、点線で囲まれる領域のコネクタCN2の第1端子と比率表示器69との間には、コネクタCN2の比率表示器69側の1点鎖線で囲まれる領域の第2端子が配置されており、比率表示器69側に第2端子が配置されており、比率表示器69側には第1端子が配置されていないコネクタCN2が配置されていることになる。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、図65に示すように、IC81に隣接し、自部品と比率表示器69との間にIC81が位置するように、IC82とメインCPU61とが搭載されている。IC82およびメインCPU61には、比率表示器69側に第1端子が配置されている。したがって、図65に示すように、IC82の第1端子およびメインCPU61の第1端子のそれぞれと比率表示器69との間には、第2端子が配置されており、第1端子が配置されていないIC81が配置されていることになる。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、図65に示すように、抵抗群92,94に隣接し、自部品と比率表示器69との間に抵抗群92,94とトランジスタ93とが位置するように、キャパシタ群95が搭載されている。キャパシタ群95には第1端子が配置されている。したがって、図65に示すように、キャパシタ群95の第1端子と比率表示器69との間には、第2端子が配置されており、第1端子が配置されていない抵抗群92,94、トランジスタ93が配置されていることになる。
また、メイン制御基板63の一方面63Aには、図65に示すように、コネクタCN2に隣接し、自部品と比率表示器69との間に、コネクタCN2、トランジスタ93、抵抗群94が位置するように、コネクタCN3が搭載されている。コネクタCN3には第1端子が配置されている。したがって、図65に示すように、コネクタCN3の第1端子と比率表示器69との間には、第2端子が配置され、第1端子が配置されていない抵抗群92,94、トランジスタ93が配置され、比率表示器69側には第2端子が配置されており、比率表示器69側には第1端子が配置されていないコネクタCN2が配置されていることになる。
上述した図65の配置によれば、第1端子と比率表示器69との間には、第1端子が配置されていないまたは比率表示器69側には第1端子が配置されていない部品が搭載されている。このため、比率表示器69の7セグメントディスプレイが配置された表示面と反対側の当該比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との隙間にICを不正に隠して搭載しても、不正に隠して搭載されたICから延びる配線を第1端子に接続するためには、当該第1端子と比率表示器69との間に搭載された部品(第1端子が配置されていないまたは比率表示器69側には第1端子が配置されていない部品)を避けて不正に隠して搭載されたICから延びる配線を敷設する必要がある。例えば、不正に隠して搭載されたICから延びる配線185をIC82の第1端子82bに接続するためには、配線185を第1端子82bと比率表示器69との間に搭載されたIC81を避けて敷設する必要がある。このため、不正に隠して搭載されたICから延びる配線が長くなって、不正に隠されたICの発見が容易になる。
なお、比率表示器69の下面の直下の隙間に不正に隠されたICをコネクタCN3の点線で囲まれる領域の第1端子に接続するためには、比率表示器69側でない箇所に第1端子が配置され、比率表示器69側に第2端子が配置されたコネクタCN2を避けて敷設する必要がある。このように、第1端子と比率表示器69との間に配置する部品は、第1端子が配置されていても、比率表示器69側に第1端子が配置されていなければ、不正に隠されたICの発見に有効な部品として扱うことができる。
また、比率表示器69を、第1端子が配置されていないまたは比率表示器69側に第1端子が配置されていない部品で取り囲むことが好ましい。または、すべての第1端子に対して第1端子と比率表示器69との間に第1端子が配置されていないまたは比率表示器69側に第1端子が配置されていない部品を配置することが好ましい。ところで、比率表示器69との距離が大きい第1端子では、この第1端子と、比率表示器69の下面の直下の隙間に不正に隠されたICとの直線距離が長く、この第1端子と不正に隠されたICとを接続するための配線を直線で敷設したとしても、配線が長くなり、不正に隠されたICの発見は容易である。これに対して、比率表示器69との距離が小さい第1端子では、この第1端子と、比率表示器69の下面の直下の隙間に不正に隠されたICとの直線距離が短くなり、この第1端子と不正に隠されたICと接続する配線を直線で敷設できてしまうと、配線が短くなり、不正に隠されたICの発見が難しい。このため、複数の第1端子のうち、少なくとも、比率表示器69に最も近い第1端子と当該比率表示器69との間に、第1端子が配置されていないまたは比率表示器69側には第1端子が配置されていない部品が搭載されていればよい。
次に、メイン制御基板63の一方面63Aにおける配線の敷設について図66を用いて説明する。
メイン制御基板63の一方面63Aには、図66(a)に示すように、VDD用の第1配線161とGND用の第2配線162とが敷設され、比率表示器69の下面の直下に相当する、メイン制御基板63の一方面のうちの比率表示器(図66では単に「表示器(表示部品)」と記載)69との対向領域63Cには第2配線162が敷設されていない。ここで、第1配線161は比率表示器69にVDDを供給するための配線である。なお、図66(a)では、対向領域63Cに第1配線161が敷設されているが、対向領域63Cに第1配線161と第2配線162の両方を敷設されないようにしてもよく、対向領域63Cに第1配線161を敷設せず、第2配線162を敷設するようにしてもよい。また、第1配線がGND用で、第2配線がVDD用であってもよい。
図66(b)は実施形態とは異なる一例であって、VDD用の第1配線161とGND用の第2配線162との両方を、比率表示器69の下面の直下に相当するメイン制御基板63の対向領域63Cにも敷設されるようにメイン制御基板63の一方面63Aに敷設している。この場合において、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との隙間に動作にVDDおよびGNDの両方を必要とする不正IC191を隠すように搭載したときに、不正IC191にVDD,GNDを供給するために、第1配線161および第2配線162に接続するが、配線192Aおよび配線192Bが、比率表示器69の下面の直下内に相当するメイン制御基板63の対向領域63C内で完結してしまうため、外部から不正の痕跡を視認できなくなってしまう。
図66(c)は実施形態であって、VDD用の第1配線161とGND用の第2配線162との両方をメイン制御基板63の一方面63Aに敷設するが、比率表示器69の下面の直下に相当するメイン制御基板63の対向領域63Cには第2配線162を敷設しないようにしている。この場合において、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との隙間に動作にVDDおよびGNDの両方を必要とする不正IC191を隠すように搭載したとき、不正IC191と第1配線161を接続するための配線192Aは、比率表示器69の下面の直下内に相当するメイン制御基板63の対向領域63C内で完結してしまうため、外部から視認できないものの、不正IC191と第2配線162とを接続するための配線192Bは比率表示器69の下面の直下内に相当するメイン制御基板63の対向領域63C内で完結することができないため、配線192Bの一部は比率表示器69により邪魔されずに外部から容易に視認可能な領域に敷設されることになる。したがって、不正IC191を比率表示器69の下面の直下の隙間に相当するメイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の下面との隙間に隠すように搭載されても、不正IC191を第2配線162に接続するための配線192Bの一部は比率表示器69に邪魔されることなく外部から容易に視認できるため、不正IC191の発見が容易になる。
なお、比率表示器69の下面の直下の周辺に相当するメイン制御基板63の対向領域63Cの周辺領域にも第2配線162を敷設しないようにしてもよい。これによれば、不正IC191を第2配線162に接続するための配線192Bのうち比率表示器69に邪魔されることなく外部から視認できる部分が長くなるので、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当するメイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との間の隙間に隠すように搭載された不正IC191の発見がより容易になる。
続いて、第1配線161および第2配線162の敷設に関連する変形例について図66を用いて説明する。この変形例では、基板70に表示部品に相当する比率表示器69とこの比率表示器69を駆動するドライバとを搭載して構成されたモジュール(「表示部品を含む表示器(表示ユニット)」に相当)を、メイン制御基板63の一方面63Aに搭載するものである。この基板70はメイン制御基板63の一方面63Aに搭載されたコネクタ79に取り付けられている。ここで、基板70の直下にはコネクタ79があるためにICなどを不正に隠すことができる程の隙間が存在しない。このため、図67の場合においても、ICなどを不正に隠す場所は比率表示器69の下面の直下の隙間になる。なお、基板70の端子をメイン制御基板63に対して両面半田付けで固定する場合でも、基板70の直下には基板70の端子があるためICなどを不正に隠すことができる程の隙間が存在しない。このため、ICなどを不正に隠す場所は比率表示器69の下面の直下の隙間になる。
図67に示すように、メイン制御基板63の一方面63Aには、第1配線161および第2配線162が敷設されており、第1配線161および第2配線162は、前述のドライバを駆動するため、メイン制御基板63の一方面63Aのうち基板70との対向領域63Dにも敷設されている。ところで、基板70の比率表示器69との対向面70Aのうちの比率表示器69との対向領域70C(比率表示器69の下面の直下に相当)には第2配線162が敷設されていない。この構成により、図66の場合と同様に、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する基板70の対向面70Aと比率表示器69の基板70との対向面(比率表示器69の下面)との隙間に不正に隠されたICを容易に発見することできる。なお、第2配線162は、比率表示器69の下面の直下の周辺に相当する基板70の対向領域70Cの周辺にも敷設されていない。
さらに、メイン制御基板63の一方面63Aにおける配線の敷設の変形例について図68を用いて説明する。
図68(a)に示すように、メイン制御基板63の比率表示器(図68では単に「表示器(表示部品)」と記載)69等が搭載された一方面63Aには、VDD用の第1配線161、GND用の第2配線162、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号を扱う第3配線163、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号を扱う第4配線164が敷設される。そして、比率表示器69の下面の直下に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aのうちの比率表示器69との対向領域63Cには、第1配線161または第3配線163またはその両方が敷設されているが、当該対向領域63Cには第2配線162および第4配線164が敷設されていない。さらに、対向領域63Cには、そのほぼ全領域に配線間の距離が最小であるデザインルールで第1配線161または第3配線163またはその両方を敷設することが好ましい。
また、図68(a)に示すように、メイン制御基板63の一方面(部品搭載面)63Aとの他方面(部品が搭載されていない面)63BにはGND用の第2配線162が敷設されていてもよい。
図68(a)を用いて説明した配線の配置によると、図68(b)に示すように、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との隙間に動作にVDDおよびGNDの両方を必要とする不正IC191を隠すように搭載したとき、不正IC191を第1配線161に接続するための配線192Aは外部から視認できない領域に敷設し、不正IC191から最短距離であるメイン制御基板63の他方面63Bに敷設された第2配線162に接続しようとする。しかし、メイン制御基板63に穴を開けてメイン制御基板63の他方面63Bに敷設された第2配線162に接続しようとすると、比率表示器69の下面の直下に相当する対向領域63Cに敷設された配線(第1配線、第3配線)を切断してしまう(図中の193)か、第2配線162と対向領域63Cに敷設された配線(第1配線、第3配線)を短絡することになるため、スロットマシンが正常動作を行わなくなる。これにより不正が行われていることを把握することが可能になる。
また、比率表示器69の下面の直下の隙間に相当する、メイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面(比率表示器69の下面)との隙間に不正IC191を隠すように搭載したとき、不正IC191を第4配線164に接続するための配線192Cは、比率表示器69の下面の直下内に相当するメイン制御基板63の対向領域63C内で完結することができないため、配線192Cの一部は比率表示器69により邪魔されずに外部から容易に視認可能な領域に敷設されることになる。したがって、不正IC191を比率表示器69の下面の直下の隙間に相当するメイン制御基板63の一方面63Aと比率表示器69の下面との隙間に隠すように搭載されても、不正IC191を第4配線164に接続するための不正配線の一部は比率表示器69に邪魔されることなく外部から容易に視認できるため、不正IC191の発見が容易になり、遊技の有利度や遊技媒体の獲得に対する不正を防止することが可能になる。
なお、図64、図66において、比率表示器69を、基板70に表示部品とこの表示部品を駆動するドライバとを搭載して構成されたモジュール(「表示ユニット」に相当)に置き換えてもよい。
また、図68において、比率表示器69を、基板70に表示部品とこの表示部品を駆動するドライバとを搭載して構成されたモジュール(「表示ユニット」に相当)に置き換えてもよい。この場合、基板70の表示部品との対向面のうちの表示部品の下面の直下には、第1配線161または第3配線163またはその両方が敷設されているが、第2配線162および第4配線164が敷設されていない。さらに、基板70の表示部品との対向面のうちの表示部品の下面の直下には、そのほぼ全領域に配線間の距離が最小であるデザインルールで第1配線161または第3配線163またはその両方を敷設することが好ましい。
なお、メイン制御基板に表示器を搭載することには、表示部品を直接メイン制御基板に搭載する場合、表示部品を含む表示ユニットをメイン制御基板に搭載する場合が含まれる。例えば、メイン制御基板63に比率表示器69を搭載することには、比率表示器69を直接メイン制御基板63に搭載する場合、基板70にドライバおよび比率表示器69を搭載した表示ユニットをメイン制御基板63に搭載する場合が含まれる。
なお、図5、図64ないし図68を参照して説明したメイン制御基板63に搭載される部品(コネクタ、比率表示器、メインCPU、ICなど)や配線などの配置関係は、弾球遊技機(パチンコ遊技機)に対しても適用できる。ここで、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれかに直接関連する信号に関わるものとして、例えば、遊技状態(通常確率大当たり状態、高確率大当たり(確率変動)状態など)、大当たり、遊技球の払い出しなどが想定され、遊技の有利度および遊技媒体の獲得のいずれにも直接関連しない信号に関わるものとして、例えば、ドラム式の場合のリールの駆動などが想定される。
また、前面にリールを視認できる表示窓11を備えるスロットマシン1において、表示窓11から筐体3内を覗いたときに比率表示器69が見えないようにするための視認防止手段を設けるようにしてもよい。視認防止手段としては、例えば、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体13(図4参照)の上部に取り付けられ、表示窓11から筐体3内を覗いたときに比率表示器69が隠れる大きさの遮蔽板を設ける。これによれば、前面扉5を開放しないと比率表示器69の表示内容を確認することができないため、不正者が不正行為によって比率表示器69の表示内容が異常値になっているか否かを確認して不正が検査者に見破られてしまう状態になっているか否かの確認に用いることを防止でき、また、遊技者が比率表示器69の表示内容を確認して設定値等を予測することを防止できる。
また、遊技者が比率表示器69を正面視で確認したときには表示内容を確認でき、斜視で確認したときは表示内容の確認を妨げる特定手段を設けるようにしてもよい。特定手段としては、例えば、基板ケースCSに貼り付けた偏光フィルム、基板ケースCSに形成されたメッシュ、比率表示器69の周囲を覆うように設けた壁などである。この場合において、上記比率表示器69の周囲を覆うように設ける壁を基板ケースCSの上面よりも筐体内部側に突出させて形成することにより、上記斜視による表示内容の確認をより効果的に妨げることができる。また、遊技者が比率表示器69を正面視で確認したときにだけ表示内容の確認を補助する補助手段を設けるようにしてもよい。補助手段としては、例えば、正面視の箇所にだけ設けられた拡大レンズである。また、斜視では比率表示器69の表示が見にくい位置に比率表示器69を配置するようにしてもよい。例えば、メイン制御基板63が図4に示すように筐体3の内部に取り付けられた状態において、比率表示器69を扉開放する際の軸側に設けられるようにする。これらによると、遊技中に発生したエラーの原因を解消するために店員が前面扉5を開放しても、遊技者が容易に比率表示器69の表示内容を確認することができないため、意図しない遊技者の比率表示器69の表示内容の確認を防止できる。
また、比率表示器69は痕跡を残さずに開放することができないように封印された基板ケースCS内に収容されているため、比率表示器69に表示される5種類の遊技検査情報と比率表示器69による所定の異常報知用の表示に対する不正を防止できる。また、比率表示器69の一部の点灯可能箇所(本実施形態では、一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分))を除く他の点灯可能箇所を用いて5種類の遊技検査情報を順に表示し、比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を用いて異常報知用の表示を行う。このため、検査者は、比率表示器69の表示内容を確認するだけで、即座に5種類の遊技検査情報の中に異常状態の遊技検査情報があるか否かを確認することができる。例えば、比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を用いた異常報知がなされていない場合には、検査者は、5種類の遊技検査情報の全てが比率表示器69に表示されるのを待つことなく、検査開始後すぐに比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を確認することによって5種類の遊技検査情報のいずれも異常状態でないことを確認することができる。また、比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を用いた異常報知がなされている場合には、検査者は、検査開始後すぐに比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を確認することによって5種類の遊技検査情報のうち少なくとも一つの遊技検査情報が異常状態であることを確認でき、それから比率表示器69の上記他の点灯可能箇所で表示される5種類の遊技検査情報を確認することにより異常状態である遊技検査情報を把握することができる。このように、不正を防止しながら、検査者は検査を正確にかつ効率的に行うことができる。
また、比率表示器69の一の位のドット部分は5種類の遊技検査情報のうちの比率表示番号3、4の遊技検査情報が異常状態である場合に所定の異常報知用の表示に用いられ、比率表示器69の十の位のドット部分は5種類の遊技検査情報のうちの比率表示番号3、4の遊技検査情報および比率表示番号0〜2の遊技検査情報の少なくともいずれかが異常状態である場合に所定の異常報知用の表示に用いられる。これにより、例えば、比率表示番号3、4の遊技検査情報が比率表示番号0〜2の遊技検査情報よりも重要度が高い場合、検査者は、比率表示器69の一の位のドット部分を確認することにより、重要度が高い比率表示番号3、4の遊技検査情報が異常状態であるかどうかを即座に判断することができる。
また、総遊技数が175000未満の場合、比率表示器69の千の位のドット部分(点灯可能箇所DP)が点灯するため、検査者は、有利区間比率(累計)の算出に用いられる総遊技数が175000未満であることを即座に把握することができる。また、総遊技数が175000未満の場合、この総遊技数を少なくとも用いて求められた有利区間比率(累計)は集計母数が少ないために異常状態になっている可能性があり、検査者はこのことを踏まえて検査を行うことができる。
また、比率点滅タイマにはドット点滅タイマに設定される値より大きい値が設定されるようにすることにより、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所の点滅間隔が比率表示器69の当該一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所の点滅間隔より短くなる。つまり、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所の点滅速度が比率表示器69の当該一部の点灯可能箇所を除く他の点灯可能箇所の点滅速度よりも速くなる。これにより、比率表示器69の上記の一部の点灯可能箇所が目立つことにより、検査者は当該一部の点灯可能箇所での異常状態の確認を行いやすくなる。また、一部の点灯可能箇所の点滅と他の点灯可能箇所の点滅とが完全に同期してしまう(一部の点灯可能箇所と他の点灯可能箇所の両方が点灯し、両方が消灯する)ことによる比率表示器69の表示内容の確認の難しさを防止することができる。
また、図63の例によれば、検査時にRWMエラーが発生した場合に有利区間比率(累計)などの検査項目を表示する比率表示器69にRWMエラーを報知するための表示が行われるため、検査者が早期にRWMエラーの発生を認識することができる。
また、比率表示器69の比率セグに比率が表示されるために、検査者はこの比率セグに表示された値により不正が行われているかどうかを容易に判断することができる。また、第1実施形態によれば、比率表示器69の識別セグは総遊技数が予め定められた数(連続役物比率(6000ゲーム)および役物比率(6000ゲーム)では6000、有利区間比率(累計)、連続役物比率(累計)および役物比率(累計)では175000)に達するまでは点滅表示され、達した後は点灯表示される。このため、検査者は比率表示器69の表示内容が予め定められた数に到達する前のものか、到達以後のものかを容易に認識することができる。また、比率表示器69の比率セグは、有利区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)および役物比率(累計)の算出値がそれぞれに対して予め定められた比率規定値(不正が行われていると判断する値であって、比率の規定値以上の場合不正が行われていると判断)以上の場合には点滅表示され、比率の規定値未満の場合には点灯表示される。このため、検査者は比率表示器69の表示内容が予め定められた比率規定値以上であるかどうか、つまり不正が行われているどうかを容易に認識することができる。また、検査者は比率規定値を知らなくても、比率セグの点滅、点灯により、不正が行われているかどうかを容易に認識することができる。
また、被除数Bが除数A以下の場合において、被除数Bの除数Aに対する割合(百分率)(被除数Bを100倍し、100倍した結果(B×100)を除数Aで除算した値)は、商は必ず100(10進数表記)以下となり、商は7ビットで表すことができることに着眼し、商の値として下位7ビットのみ算出するようにしている。このため、被除数Bの除数Aに対する割合(百分率)の計算負荷が抑えられ、短時間で計算を行うことが可能になる。
なお、被除数Bが除数A以下の場合において、被除数Bの除数Aに対する割合(百分率)は次のようにして計算することができる。被除数Bを100倍し、100倍した結果(B×100)から除数Aを減算し、減算結果(B×100−A)が0未満であるか否かを判定する。0未満の場合、百分率は0%以上1%未満とする。0以上の場合、減算結果(B×100−A)から除数Aを減算し、減算結果(B×100−2×A)が0未満であるか否かを判定する。0未満の場合、百分率は1%以上2%未満とする。0以上の場合、減算結果(B×100−2×A)から除数Aを減算し、減算結果(B×100−3×A)が0未満であるか否かを判定する。0未満の場合、百分率は2%以上3%未満とする。これを繰り返すことにより、被除数Bの除数Aに対する割合(百分率)を算出することができる。この手法では、減算処理と判定処理とを最大100回で済み、計算負荷をある程度抑えることができる。これに対して、第1実施形態の百分率の算出方法は商の値として下位7ビットのみ算出するため、計算負荷をさらに抑えることができる。
また、集計手段114aによる集計を、図柄判定手段(入賞判定手段)109による判定の後で、払出制御手段110による払出処理の前に行うようになっているため、メダルの払出処理の途中で電断が生じ、その後、復電する際に初期化を伴った場合であっても、例えばメダルの払出中に不意に設定変更が生じた場合であっても、集計処理が既に行われている。このため、メダルの払出処理の途中で電断が生じ、その後、復電する際に初期化を伴った場合であっても、例えばメダルの払出中に不意に設定変更が生じた場合であっても、メダルの払出数などを正確に集計することができる。
また、所定条件の成立により(本実施形態では400ゲームごと)集計される情報と、所定条件が成立していなくても(本実施形態では毎ゲーム)集計される情報とを分けることで、集計処理の無駄を省くことができる。また、第1実施形態によれば、所定条件の成立により(本実施形態では400ゲームごと)演算される演算項目と、所定条件が成立していなくても(本実施形態では毎ゲーム)演算される演算項目とを分けることで、演算処理の無駄を省くことができ、また、所定条件が成立したときは比率表示器69に表示項目(1)から(5)を表示する所定の順序に関係する特定の順序(本実施形態では所定の順序と逆の順序)で複数の演算項目(本実施形態では、有効区間比率(累計)、連続役物比率(6000ゲーム)、役物比率(6000ゲーム)、連続役物比率(累計)、役物比率(累計))のそれぞれについて演算を行い、所定条件が成立していないときは(本実施形態では毎ゲーム)所定の順序における最初の順序に対応する演算項目(本実施形態では、有効区間比率(累計))についてのみ演算することで、演算を効率的に行うことができる。
また、RWMエラーの検知の後、設定変更状態に移行したときに、遊技の停止は解除され、比率表示器69は通常点灯態様を用いた通常表示制御がされるようになるので、検査者は、比率表示器69が通常点灯態様を用いた通常表示制御がされるようになったことによって、遊技の停止が解除されたことを早期に認識することができる。
第1実施形態によれば、メイン制御基板63の一方面63A側に並設される4個の7セグメントディスプレイSd間に隙間Gpを設けたため、隣接する7セグメントディスプレイSd間の隙間Gpを介してメイン制御基板63の一方面63A側を見通すことができ、メイン制御基板63の一方面63Aと、隙間Gpが設けられた7セグメントディスプレイSdのメイン制御基板63の一方面63Aとの対向面との間に隠すように不正IC等の不正部品Wcが搭載されても、外部からの視認によって不正部品Wcを容易に発見することができる。
さらに、各7セグメントディスプレイSdの接続端子Tを隙間Gp側の側面に配置することにより(図6参照)、7セグメントディスプレイSdの接続端子Tが邪魔になって、メイン制御基板63の一方面63Aと、4個の7セグメントディスプレイSdからなる比率表示器69の当該一方面63Aとの対向面との間に、不正IC等の不正部品Wcを搭載することができなくなり、不正部品Wcの搭載を確実に防止することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について図69を参照して説明する。図69において、上記した第1実施形態に関する図1ないし図68で使用した符号と同一符号は、同一もしくは相当するものを示す。以下においては、第1実施形態と相違する点について説明する。
本実施形態では、比率表示器69を構成する4個の7セグメントディスプレイSdを、図6のように整列状態で並設するのではなく、図69に示すように、隣接する7セグメントディスプレイSd間の隙間Gpが広がらないように、4個の7セグメントディスプレイSdを、メイン制御基板63の一方面63Aに平行方向に互い違いにずらして並設した点が第1実施形態と相違する。
第2実施形態によれば、メイン制御基板63の一方面63Aと、各7セグメントディスプレイSdの当該一方面63Aとの対向面との間における隠しスペース(図69中の1点鎖線)Pに不正部品を搭載しようとした場合に、隠しスペースPの寸法が不正部品の縦方向または横方向寸法よりも小さくなることから、仮に不正部品を隠しスペースPに配置しても不正部品の一部が隠しスペースPからはみ出し易くなり、つまり不正部品の一部が7セグメントディスプレイSdの直下領域からはみ出して外部から見え易い状態になる可能性が高くなるため、不正部品の発見がさらに容易になることが期待できる。また、各7セグメントディスプレイSdの接続端子が隙間Gp側を除く側面に設けられている場合には、隠しスペースPの寸法が不正部品の縦方向または横方向寸法よりも小さくことにより、物理的に隠しスペースPに不正部品を配設することができない。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態について図70を参照して説明する。図70において、上記した第1実施形態に関する図1ないし図68で使用した符号と同一符号は、同一もしくは相当するものを示す。以下においては、第1実施形態と相違する点について説明する。
本実施形態では、隣接する7セグメントディスプレイSd間の隙間Gpへの異物の挿入を阻止する阻止部材として、比率表示器69を構成する7セグメントディスプレイSdすべてを覆う透明カバーを設けた点が第1実施形態と相違する。
具体的には図70に示すように、比率表示器69が2個の2桁表示用7セグメントディスプレイSdaにより構成される場合に、2個の7セグメントディスプレイSdaの間に隙間Gpをあけてメイン制御基板63の一方面63Aに両7セグメントディスプレイSdaを並設して搭載するとともに、2個の7セグメントディスプレイSdaすべてを覆うように、図70中の2点鎖線に示す透明カバーCvを設ける。なお、図70中のTは7セグメントディスプレイSdaの接続端子である。
また、第1実施形態における図6に示す4個の7セグメントディスプレイSdすべてを覆う透明カバーCvを設けてもよく、図69に示すように、互い違いにずらして並設された4個の7セグメントディスプレイSdすべてを覆うように透明カバーCvを設けてもよい。さらに、このような透明カバーCvまたは透明な基板ケースCSの隙間Gpの上部位置に凸レンズ加工を施しておくとよく、こうすると、凸レンズ加工部分を介して隙間Gpを拡大して視認できるため、メイン制御基板63の一方面63Aと、隙間Gpが設けられた7セグメントディスプレイSd側の対向面との間に不正部品が搭載されたとしても、不正部品を容易に発見することができる。
第3実施形態によれば、何らかの不正を行う目的で、外部から不正部材である針金などの異物を隣接する7セグメントディスプレイSda間の隙間Gpに挿入しようとしても、阻止部材である透明カバーCvにより隙間Gpへの異物の挿入を阻止することができ、不正行為を未然に防止することができる。
なお、阻止部材としての透明カバーCvは、2個の7セグメントディスプレイSdaから成る比率表示器69の全周側面および上面の全てを覆う必要はなく、少なくとも隙間Gpに異物を挿入し易い側面を遮蔽するものであればよく、阻止部材が側面を遮蔽する場合には透明である必要はない。要するに、阻止部材は隙間Gpへの異物の挿入を阻止できる構成であればよい。
<第4実施形態>
本発明の第4実施形態について図71を参照して説明する。図71において、上記した第1実施形態に関する図1ないし図68で使用した符号と同一符号は、同一もしくは相当するものを示す。以下においては、第1実施形態と相違する点について説明する。
図71は、メイン制御基板63の一方面63Aと反対の他方面63B側を見た図であって、メイン制御基板63の他方面63B側に設けられた配線パターンと、比率表示器69を構成する4個の7セグメントディスプレイSdの接続端子Tとが半田接続された状態を示し、本実施形態では、図71に示すように、メイン制御基板63の他方面63B側の半田接続部H(図71中の複数の○印)を覆うカバーKを設けた点が第1実施形態と相違する。
第4実施形態によれば、メイン制御基板63の他方面63B側の配線パターンと、4個の7セグメントディスプレイSdの接続端子Tとの半田接続部Hに対して、不正の目的で外部から針金等の不正部材によりアクセスしようとしても、カバーKにより半田接続部Hにアクセスすることができず、不正行為を未然に防止することができる。なお、比率表示器69が、図70に示すように、2個の2桁表示用7セグメントディスプレイにより構成される場合であっても、2個の7セグメントディスプレイの接続端子と配線パターンとの半田接続部を覆うカバーを設ければよい。
<第5実施形態>
本発明の第5実施形態について図72を参照して説明する。図72において、上記した第1実施形態に関する図1ないし図68で使用した符号と同一符号は、同一もしくは相当するものを示す。以下においては、第1実施形態と相違する点について説明する。
本実施形態では、比率表示器69を構成する4個の7セグメントディスプレイSdを一列に並設するのではなく、2個ずつ2列に並べて配置するとともに、縦および横に隣接する7セグメントディスプレイSd間に隙間Gpを設けた点が第1実施形態と相違する。
第5実施形態によれば、上述の第1実施形態と同等の効果を得ることができる。なお、図72に示すように4個の7セグメントディスプレイSdを2個ずつ2列に並べて配置すのに限らず、縦方向および/または横方向に並ぶ7セグメントディスプレイSdを、メイン制御基板63の一方面63Aに平行で隙間Gpを広げない方向にずらして配置してもよい。また、図72に示すように配置された4個の7セグメントディスプレイSd間の各隙間Gpに異物が挿入されるのを阻止するために、図70のような透明カバーCvと同様の阻止部材を設けてもよく、さらに4個の7セグメントディスプレイSdの接続端子と、メイン制御基板63の他方面63B側の配線パターンとの半田接続部を第4実施形態のようなカバーKと同様のカバーにより覆ってもよい。
なお、図72のように4個の7セグメントディスプレイSdを配置して縦および横に隣接する7セグメントディスプレイSd間に合計4つの隙間Gpを設ける場合において、4つの隙間Gpが形成する十文字の縦線を形成する隙間Gp側にのみ7セグメントディスプレイSdの接続端子を配置し、或いは、4つの隙間Gpが形成する十文字の横線を形成する隙間Gp側にもに7セグメントディスプレイSdの接続端子を配置し、当該接続端子が7セグメントディスプレイSdの下方に配置する不正部品の邪魔になるようにし、不正部品を配置できないようにしてもよい。さらに、各7セグメンントディスプレイSdの接続端子を、それぞれ異なる隙間Gp側に配置するようにしてもよく、こうすると、いずれかの7セグメントディスプレイSdの接続端子が邪魔になって、7セグメントディスプレイSdの下方に不正部品を配置できなくなる。
<第6実施形態>
本発明の第6実施形態について図73および図74を参照して説明する。なお、第6実施形態は本発明の遊技機を弾球遊技機であるパチンコ遊技機に適用した例であり、基本的な電気的な構成および動作は、上記した第1実施形態とほぼ同じであるものとし、以下では、上記した第1実施形態と異なる点について説明することとする。
パチンコ遊技機の場合、上記したスロットマシン1とは異なり、所定集計基準や設定集計基準は弾球の賞球数もしくは遊技(プレイ)時間で表現されるため、本実施形態では図73に示すように所定集計基準や設定集計基準を賞球数とする点が第1実施形態と大きく異なる。
本実施形態における遊技情報格納手段653は、RWM65に予め設定された領域により構成され、所定集計基準である所定賞球数を6000発、設定集計基準である設定賞球数Mを60000発として、図73に示すデータを記憶する。
図73に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の賞球数を記憶するための2バイトの記憶領域(図73中のP1からP10の賞球数に対応)、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の賞球数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図73中の累積PSの賞球数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の賞球数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図73中の総累計の賞球数に対応)が形成されている。ここで、賞球数は払い出された遊技球数である。
図73に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の役物賞球数を記憶するための2バイトの記憶領域(図73中のP1からP10の役物賞球数に対応)、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の役物賞球数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図73中の累積PSの役物賞球数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の役物賞球数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図73中の総累計の役物賞球数に対応)が形成されている。ここで、役物賞球数は、普通電動役物への入賞による払出球数、特別電動役物Aへの入賞による払出球数、特別電動役物Bへの入賞による払出球数の総和である。
図73に示すように、遊技情報格納手段653に、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の特別電動役物賞球数を記憶するための2バイトの記憶領域(図73中のP1からP10の特別電動役物賞球数に対応)、第1期P1から第10期P10までの各期における6000賞球数分の特別電動役物賞球数の累積値を記憶するための3バイトの記憶領域(図73中の累積PSの特別電動役物賞球数に対応)、設置以降またはRWMクリア以降の特別電動役物賞球数の総累計を記憶するための4バイトの記憶領域(図73中の総累計の特別電動役物賞球数に対応)が形成されている。ここで、特別電動役物賞球数は、特別電動役物Aへの入賞による払出球数、特別電動役物Bへの入賞による払出球数の総和である。
図73に示すように、遊技情報格納手段653に、直近60000賞球数における役物比率(図73中の累積PSの役物賞球数の、累積PSの賞球数に対する百分率:「役物比率(60000賞球数)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図73中の累積PSの役物比率に対応)、累計賞球数における役物比率(図73中の総累計の役物賞球数の、総累計の賞球数に対する百分率:「役物比率(累計)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図73中の総累計の役物比率に対応)が形成されている。
図73に示すように、遊技情報格納手段653に、直近60000賞球数における特別電動役物比率(図73中の累積PSの特別電動役物賞球数の、累積PSの賞球数に対する百分率:「特別電動役物比率(60000賞球数)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図73中の累積PSの特別電動役物比率に対応)、累計賞球数における特別電動役物比率(図73中の総累計の特別電動役物賞球数の、総累計の賞球数に対する百分率:「特別電動役物比率(累計)」と称する。)を記憶するための1バイトの記憶領域(図73中の総累計の特別電動役物比率に対応)が形成されている。
なお、各記憶領域のサイズは上記に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
ただし、賞球数、役物賞球数、特別電動役物賞球数に関して、第1期P1から第10期P10を記憶する記憶領域はリングバッファ構造になっており、第1期P1、第2期P2、第3期P3、・・・、第9期P9、第10期P10、第1期P1、第2期P2、・・・のように第1期P1から第10期P10までを順に繰り返しながらリングポインタが6000賞球数毎に更新され、更新後のリングポインタに対応する期の値はクリアされた後に毎賞球必要に応じて更新される。また、賞球数、役物賞球数、特別電動役物賞球数に関して、累積PSおよび総累計は、6000賞球数毎に更新される。
役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)は、6000賞球数毎に算出される。
なお、上述した賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数は集計項目に該当し、役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)は演算項目に該当する。
累積PSおよび総累計の夫々の賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数は、所定の条件の成立によって(本実施形態では6000賞球数毎に)集計される情報である。第1期P1から第10期P10までの各期の賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数は、所定の条件が成立しなくても(本実施形態では毎賞球)集計される情報である。なお、所定の条件の成立が本実施形態では6000賞球数毎としているが、これに限定されるものではない。
役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)は、上述したように演算項目であって、比率表示器(「表示手段」に該当)69に所定の順序で表示されるものである。なお、本実施形態では、所定の順序は、1番目が特別電動役物比率(60000賞球数)、2番目が役物比率(60000賞球数)、3番目が特別電動役物比率(累計)、4番目が役物比率(累計)である。
役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)は、所定の条件が成立したときに(本実施形態では6000賞球数毎に)算出される演算項目である。そして、所定の条件が成立したときに(本実施形態では6000賞球数毎に)、役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)は、比率表示器69に表示される前記所定の順序に関係する特定の順序(本実施形態では比率表示器69に表示される前記所定の順序と逆の順序)で算出される。なお、所定の条件の成立が本実施形態では60000賞球数毎としているが、これに限定されるものではない。また、前記特定の順序が前記所定の順序と逆としているが、これに限定されるものではなく、例えば、前記特定の順序が比率表示器69に表示される前記所定の順序と同じであってもよい。
続いて、本実施形態における集計手段114aが行う図73に示す遊技情報格納手段653の記憶内容を集計する集計処理について記載する。
集計手段114aは、賞球毎に、第1期P1から第10期P10までのリングポインタに対応する期の賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数の値に必要に応じて賞球数を加算することによって、当該期の賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数の値を更新する。
そして、集計手段114aは、6000賞球数毎に、第1期P1から第10期P10までの賞球数の累積を計算して累積値を累積PSの賞球数に記憶し、第1期P1から第10期P10までの役物賞球数の累積を計算して累積値を累積PSの役物賞球数に記憶し、第1期P1から第10期P10までの特別電動役物賞球数の累積を計算して累積値を累積PSの特別電動役物賞球数に記憶する。また、集計手段114aは、6000賞球数毎に、第1期P1から第10期P10までのリングポインタに対応する期の賞球数を総累計の賞球数に加算することによって総累計の賞球数を更新し、第1期P1から第10期P10までのリングポインタに対応する期の役物賞球数を総累計の役物賞球数に加算することによって総累計の役物賞球数を更新し、第1期P1から第10期P10までのリングポインタに対応する期の特別電動役物賞球数を総累計の特別電動役物賞球数に加算することによって総累計の特別電動役物賞球数を更新する。
集計手段114aは、前回のリングポインタの更新後の賞球数が6000に達して6000賞球数毎に行う上記の遊技情報格納手段653の記憶内容を更新した後、リングポインタを更新して、第1期P1から第10期P10までの更新後のリングポインタに対応する期の賞球数、役物賞球数、および特別電動役物賞球数の値をクリアして0にする。リングポインタの更新は、第1期P1、第2期P2、第3期P3、・・・、第9期P9、第10期P10、第1期P1、第2期P2、・・・のように第1期P1から第10期P10までを順に繰り返しながら行われる。
続いて、本実施形態における演算手段114bが図73の記憶内容に基づいて行う演算処理について記載する。
図7の演算手段114bは、図73の記憶内容を基に、役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(累計)、および特別電動役物比率(累計)を6000賞球数毎に算出する。
役物比率(60000賞球数)の算出では、累積PSの役物賞球数の、累積PSの賞球数に対する割合(百分率)(%)を算出し、特別電動役物比率(60000賞球数)の算出では、累積PSの特別電動役物賞球数の、累積PSの賞球数に対する割合(百分率)(%)を算出する。また、役物比率(累計)の算出では、総累計の役物賞球数の、総累計の賞球数に対する割合(百分率)(%)を算出し、特別電動役物比率(累計)の算出では、総累計の特別電動役物賞球数の、総累計の賞球数に対する割合(百分率)(%)を算出する。なお、第6実施形態での各比率の算出は、第1実施形態で説明した比率算出と同じ手法が用いられる。
続いて、本実施形態における表示制御手段115は、比率表示器(役比モニタ)69に対して、通常点灯態様を用いた通常表示制御と、図15に基づく特殊点灯態様を用いた特殊表示制御を行う。
通常点灯態様を用いた通常表示制御において、表示制御手段115は、比率表示器69の全点灯可能箇所のうち一部の点灯可能箇所(本実施形態では、比率表示器69の千の位、十の位および一の位のそれぞれの点灯可能箇所DP(ドットの部分))を除いた他の点灯可能箇所を用いて4種類の遊技検査情報のうちの所定の遊技検査情報を表示し、一定期間毎に比率表示器69の表示対象を4種類の遊技検査情報のうちの別の遊技検査情報に順次変更することにより、4種類の遊技検査情報を比率表示器69の上記他の点灯可能箇所を用いて定期的に表示する。そして、表示制御手段115は、比率表示器69の上記他の点灯可能箇所を用いた4種類の遊技検査情報の表示制御中に、4種類の遊技検査情報のうちの少なくとも一つの遊技検査情報が異常状態である場合に、比率表示器69の上記一部の点灯可能箇所を用いて、所定の異常報知用の表示を行う。ただし、本実施形態では、遊技検査情報は、演算手段114bにより求められた検査データ(例えば、特別電動役物比率(累計))とその検査データを識別するための情報を含む。
まず、図74を用いて、通常表示制御中の遊技検査情報に関連する比率表示器(役比モニタ)69の表示内容について説明する。ただし、図74中の7セグ表示の欄の表示内容が比率表示器69の具体的な表示例であり、百分率(%)が50(%)で4種類の遊技検査情報のいずれも異常状態でない場合である。
比率表示器69には、遊技検査情報の表示項目として、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)、(2)役物比率(60000賞球数)、(3)特別電動役物比率(累計)、(4)役物比率(累計)があり、これらは図74に示す表示方法に従って比率表示器69の千の位、十の位および一の位のそれぞれの点灯可能箇所DP(ドットの部分)を除いた他の点灯可能箇所を用いて表示される。ただし、図74の比率表示番号は表示順を示すものである。
具体的には、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「特別電動役物比率(60000賞球数)」を示す略記「6b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに直近60000賞球数における特別電動役物賞球数(図73の累積PSの特別電動役物賞球数)の、直近60000賞球数における賞球数(図73の累積PSの賞球数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
また、(2)役物比率(60000賞球数)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「役物比率(60000賞球数)」を示す略記「7b」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに直近60000賞球数における役物賞球数(図73の累積PSの役物賞球数)の、直近60000賞球数における賞球数(図73の累積PSの賞球数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
さらに、(3)特別電動役物比率(累計)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「特別電動役物比率(累計)」を示す略記「6c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに累計賞球数における特別電動役物賞球数(図73の総累計の特別電動役物賞球数)の、累計賞球数における賞球数(図73の総累計の賞球数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
さらに、(4)役物比率(累計)では、比率表示器69の上位2桁(千の位と百の位)のセグメントに「役物比率(累計)」を示す略記「7c」が表示され、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに累計賞球数における役物賞球数(図73の総累計の役物賞球数)の、累計賞球数における賞球数(図73の総累計の賞球数)に対する割合(百分率)(%)の有効数値2桁が表示される。
ただし、百分率が100(%)の場合には、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントでは表示することができないため、本実施形態では、第1実施形態と同様、比率表示器69の下位2桁(十の位と一の位)のセグメントに99(%)が表示されるようになっている。
ただし、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)、(2)役物比率(60000賞球数)、(3)特別電動役物比率(累計)、(4)役物比率(累計)では、図74の7セグ表示の欄に示す通り、百の位の点灯可能箇所DPは点灯するようになっている。遊技検査情報が異常状態でない場合に、この百の位の点灯可能箇所DPを点灯させることにより、識別セグと比率セグとの境界の把握が容易になっている。
これらの(1)特別電動役物比率(60000賞球数)、(2)役物比率(60000賞球数)、(3)特別電動役物比率(累計)、(4)役物比率(累計)が、所定の順番で表示される。具体的には、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)が一定期間表示される。続いて、(2)役物比率(60000賞球数)が一定期間表示される。さらに続いて(3)特別電動役物比率(累計)が一定期間表示される。さらに続いて、(4)役物比率(累計)が一定期間表示される。
そして、これらの表示項目(1)〜(4)の遊技検査情報が一定期間ごとに順次繰り返して表示される。このとき、夫々に対応して予め定められた賞球数に達していないときには上位2桁のセグメントは点滅表示され、各比率が夫々に対応して予め定められた比率規定値以上の場合には下位2桁のセグメントは点滅表示される。
ただし、電源が切られ、再度電源が投入された場合には、電源が切られたときの表示項目にかかわらず、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)から表示が行われる。例えば、(2)役物比率(60000賞球数)の表示中に電源が切られた場合に、再度電源が投入されると、(1)特別電動役物比率(60000賞球数)が表示される。
なお、略記は一例であって、図73に示すものに限定されず、表示項目間で互いに異なっていればよい。
次に、通常表示制御中の上記所定の異常報知用の表示に関連する比率表示器69の表示内容について説明する。
4種類の遊技検査情報の異常状態として、賞球数が予め定められた値に達していない場合、演算手段114bにより算出された比率(本実施形態では、特別電動役物比率(60000賞球数)、役物比率(60000賞球数)、特別電動役物比率(累計)、役物比率(累計))の値が比率規定値以上の場合がある。
比率表示番号2(特別電動役物比率(累計))、3(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。また、比率表示番号0(特別電動役物比率(60000賞球数))、1(役物比率(60000賞球数))、2(特別電動役物比率(累計))、3(役物比率(累計))の少なくとも一つの比率が比率規定値以上である場合、比率表示器69の十の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。また、賞球数が予め定められた値に達していない場合、比率表示器69の千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)が点滅する。ただし、例えば、比率表示器69の一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)の点滅間隔は、第1実施形態と同様、比率表示器69の一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く他の点灯可能箇所が遊技検査情報を点滅表示する際の点滅間隔より短くなるようにする。
なお、RWMエラー時には図15の表示方法が利用される。
第6実施形態では、センサが弾球の特定の箇所の通過を検知し、集計手段114aが特定の箇所を通過した弾球がセンサにより検知されたことに基づいて集計処理を行い、払出制御手段110が特定の箇所を通過した弾球がセンサにより検知されたことに基づいて弾球の払出処理を行う。集計手段114aによる集計は、特定の箇所を通過した弾球がセンサにより検知された後であって、払出制御手段110による払出処理の前に行われる。これにより、集計手段114aによる集計を、特定の箇所を通過した弾球がセンサにより検知された後であって、払出制御手段110による払出処理の前に行うようになっているため、弾球の払出処理の途中で電断が生じ、その後、復電する際に初期化を伴った場合であっても、集計処理が既に行われている。このため、弾球の払出処理の途中で電断が生じ、その後、復電する際に初期化を伴った場合であっても、弾球の払出数などを正確に集計することができる。
なお、第6実施形態は第1実施形態と同様の効果が得られる。
なお、第6実施形態では、所定集計基準や設定集計基準として賞球数を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば発射球数であってもよい。
なお、本発明は上記した各実施形態や変形例に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行なうことが可能である。
上記した第1ないし第6実施形態では、所定の異常状態の報知用の表示に用いられる比率表示器69の一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DPの点滅間隔が、遊技検査情報の表示に用いられる比率表示器69の一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く他の点灯可能箇所の点滅間隔より短くしているが、これに限定されるものではなく、例えば、次のようなものであってもよい。比率表示器69の一の位、十の位および千の位それぞれの点灯可能箇所DPのうち異常状態の内容に対応する点灯可能箇所DPを常時点灯するようにしてもよい。この場合、例えば、図19のステップS53,S56を削除し、図42のステップS657〜S659を削除し、図48のステップS784,S785を削除するようにすればよい。
上述した第1ないし第6実施形態で挙げた遊技検査情報は一例であり、これに限定されるものではなく、また、異常状態の内容も一例であり、これに限定されるものではない。
上述した第1実施形態では、比率表示番号3、4の比率が異常状態の場合、比率表示器69の十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DPが点滅表示し、上述した第2実施形態では、比率表示番号2、3の比率が異常状態の場合、比率表示器69の十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DPが点滅表示するようになっているが、これに限定されるものではない。例えば、第1実施形態の比率表示番号3、4の比率が異常状態の場合、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPが点滅表示し、第6実施形態の比率表示番号2、3の比率が異常状態の場合、比率表示器69の一の位の点灯可能箇所DPが点滅表示するようにしてもよい。
上述した第1ないし第6実施形態では、遊技検査情報に対する点滅制御では、遊技数または賞球数が所定の値に達するまでは比率表示器69の千の位および百の位の点灯可能箇所のうち千の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)を除く点灯可能箇所を点滅させ、有利区間比率(累計)などの比率が比率規定値以上の場合には比率表示器69の十の位および一の位の点灯可能箇所のうち十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)を除く点灯可能箇所を点滅させるようにしているが、これに限定されるものではない。例えば、遊技検査情報になんらかの異常が有る場合に、当該遊技検査情報を、比率表示器69の千の位、十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)を除く点灯可能箇所を点滅させて表示するようにしてもよい。この場合も、第1および第2実施形態と同様に、比率表示器69の千の位、十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DP(ドット部分)の点滅間隔は、比率表示器69の千の位、十の位および一の位それぞれの点灯可能箇所DPを除く他の点灯可能箇所の点滅間隔より短くなるようにしてもよい。
上述した第1ないし第6実施形態において、比率表示器69の点灯可能箇所A,B,C,D,E,F,G,DPはフルカラーLEDで構成されていてもよく、表示態様として色や輝度を異ならせて異常報知を行うようにしてもよい。例えば、比率表示番号毎に対応して異常報知用の表示色を予め定めておき、比率が異常である比率表示番号に対応した色を用いて異常報知用の表示をするなどである。
上述した第1ないし第6実施形態においては、異常報知に用いる比率の閾値が各比率表示番号に対して1つしか設けられていないが、これに限定されるものではなく、複数段階の閾値を設けるようにしてもよい。この場合、異常報知の表示を段階毎に異なる表示態様とすることが好ましく、例えば、点滅速度を異ならせることで表示態様を異ならせるようにしたり、点滅と点灯で表示態様を異ならせるようにしたりするなどである。
上述した第1ないし第6実施形態においては、異常状態の報知用の複数の点灯可能箇所において各点灯可能箇所では同じ表示態様により異常状態の報知を行うようになっているが、これに限定されるものではなく、例えば、一の点灯可能箇所において表示態様を異ならせることで異常状態にある検査データの種類を報知するようにしてもよい。例えば、一の位の点灯可能箇所DP(ドット部分)において、0.1秒間隔の点滅で比率表示番号3に対応する連続役物比率(累計)が異常、0.5秒間隔の点滅で比率表示番号4に対応する役物比率(累計)が異常、点灯で連続役物比率(累計)および役物比率(累計)の双方が異常であるなどである。
上述した第1ないし第6実施形態では、電源投入後、表示項目(1)、表示項目(2)、表示項目(3)、表示項目(4)、表示項目(5)、表示項目(1)、表示項目(2)、・・・の順に一定の表示期間で表示が切り替わるように表示制御を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば、異常状態にある表示項目を電源投入時や扉開放検知したことに基づいて優先的に表示するように表示制御を行ってもよく、また、異常状態にある表示項目の表示期間が異常状態にない表示項目の表示期間よりも長くなるように表示項目の切替タイミングを制御するようにしてもよい。
上記した実施形態や変形例では、RWMエラー発生時、比率表示器69の点灯可能箇所の全てを点灯させる全点灯表示としたが、これに限定されるものではなく、電源投入時、設定変更状態移行時、設定確定時などに、所定時間、比率表示器69の点灯可能箇所の全てを点灯させるようにしてもよい。この場合、比率表示器69の点灯可能箇所を含む点灯可能箇所に関連する部分が故障しているか否かを検査することができる。
また、上記した各実施形態では複数の集計項目や複数の演算項目を挙げて説明したが、各実施形態で挙げた複数の集計項目や複数の演算項目の一部を利用するように変形してもよく、各実施形態で挙げた複数の集計項目や複数の演算項目の全部または一部に別の集計項目や複演算項目を加えるように変形してもよい。また、各実施形態で挙げた所定集計基準や設定集計基準などの具体的数値は一例であって、これに限定されるものではなく、適宜変更することができる。
また、上記した各実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1およびパチンコ遊技機を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技媒体としてのパチンコ球を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。
また、上記した第1実施形態における左・中・右リール13L,13M,13Rに代えて、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用い、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させるように構成してもよい。また、回転リールの数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数に設定すればよい。
また、図7の遊技情報格納手段653に格納されたデータは、特定処理を行うことによって、メイン制御基板63から外部に読み出すことが可能である。また、図7の遊技情報格納手段653に格納された遊技情報は、クレジット表示器45や液晶表示器27等の表示装置で外部から確認することが可能である。また、図3、図7のRWM65は、筐体3の電源をOFFにしてもデータが消去されることなく保持される構造になっている。また、図7の遊技情報格納手段653に格納されたデータは外部からの操作によってデータが消去されることがない構造になっている。また、図7の遊技情報格納手段653に格納されたデータに基づいて、不正行為が行われている可能性が高いと判断された場合、遊技を停止したり、出玉を制限したりすることも可能である。
なお、上記した内容を適宜組み合わせるようにしてもよい。
そして、回胴式遊技機、パチンコ遊技機などの遊技機に対して、本発明を広く適用することが可能である。