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JP6840647B2 - 液体組成物、その白濁改善剤、臭気改善剤、及び製造方法 - Google Patents

液体組成物、その白濁改善剤、臭気改善剤、及び製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、液体組成物、その白濁改善剤、臭気改善剤、及び製造方法に関する。
コンドロイチンは、膝関節の曲げ伸ばしをスムーズにする関節ケア素材として多くの機能性食品に用いられている。コンドロイチンは、軟骨を構成する成分であり、吸水性が高く、膝関節のクッション性を高める働きがある。
コンドロイチンを含有する機能性食品の処方形態としては、運動の前後に手軽に摂取することを重視し、飲料が好ましい。また、一般に運動時には清涼感のある飲料を摂取する傾向があるため、酸味のある香味が好ましい。
しかし、コンドロイチンを含む溶液は酸味料を同時に含む場合に白濁し、冷やした場合にはさらに白濁が増加するため、飲料としての提供が困難であるという課題がある。さらに、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物には特有の生臭さがあるため、飲料として受容されにくいという課題がある。
コンドロイチンを含む溶液の白濁の抑制は、特許文献1〜3に記載されている方法が知られている。生臭さの抑制は、特許文献4および5に記載されている方法が知られている。
特許第5442510号公報 特開平1−224321号公報 特開2005−330271号公報 特開2016−214215号公報 特許第6075345号公報
本発明の課題は、白濁の発生を抑制し、生臭さを改善したコンドロイチン含有液体組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、コンドロイチンと3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩(以下、総称して「HMB」ともいう)を組み合わせることにより、コンドロイチンに由来する白濁の発生を抑制し、コンドロイチンに由来する生臭さを改善することを発見した。本発明者らは、この発見に基づき、(A)成分:コンドロイチンを含有する液体組成物が、(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩(以下、総称して「HMB」ともいう)をさらに含有することにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
また、HMBは、筋量や筋力の増加に効果のある筋肉ケア食品となる側面も有する。そうすると、HMBとコンドロイチンを組み合わせることによって、上記の課題を解決できるのみならず、関節と筋肉を一製品でケアすることも可能となり、消費者にとってメリットがある。
即ち、本発明者らは、下記の〔1〕〜〔11〕を提供する。
〔1〕(A)成分:コンドロイチン;及び
(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩
を含有する液体組成物。
〔2〕(A)成分が、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、上記〔1〕に記載の液体組成物。
〔3〕pHが2〜4である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の液体組成物。
〔4〕(B)成分の含有量/(A)成分の含有量(質量比)が5〜30である、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の液体組成物。
〔5〕上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の液体組成物を含む飲料組成物。
〔6〕3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する、コンドロイチン含有液体組成物の白濁改善剤。
〔7〕コンドロイチンが、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、上記〔6〕に記載の白濁改善剤。
〔8〕3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物含有液体組成物の臭気改善剤。
〔9〕白濁発生が改善した、コンドロイチンを含有する液体組成物の製造方法であって、コンドロイチンと、3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩とを混合する工程を含む、製造方法。
〔10〕コンドロイチンが、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、上記〔9〕に記載の製造方法。
〔11〕臭気が改善した、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物を含有する液体組成物の製造方法であって、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物と、3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩とを混合する工程を含む、製造方法。
本発明によれば、白濁の発生を抑制し、生臭さを改善したコンドロイチン含有液体組成物を提供することができる。さらに、液体組成物を飲料組成物とすることにより、関節と筋肉の一製品でのケアも提供することができる。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[液体組成物]
一実施形態では、本発明は、液体組成物を提供する。
本発明の液体組成物は、
(A)成分:コンドロイチン;及び
(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩
を含有する。
((A)成分:コンドロイチン)
コンドロイチンは、コンドロイチン硫酸として人体にも広く分布しており、特に、関節部の軟骨や皮膚に多く含まれることから、変形性関節症の改善や皮膚の美容等の効果を目的とした健康食品に利用されている。本発明の液体組成物の(A)成分として用いられるコンドロイチンは、ヘキソサミン及びウロン酸からなるムコ多糖の一種であるコンドロイチンに加え、その硫酸エステルであるコンドロイチン硫酸、更にその生理学的に許容な塩(例えば、ナトリウム塩など)を含む。コンドロイチンは、角膜、水晶体、毛様体筋、硝子体、軟骨、骨、腱、血管壁、皮膚等にタンパク質と結合した状態で多く含まれており、コンドロイチン−タンパク質複合体を用いることもできる。
コンドロイチンは、動物の軟骨等から得ることができるが、化学合成したもの、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。また、精製したコンドロイチン以外にも、成分としてコンドロイチンを含有するものであれば、例えば、軟骨の粉末や軟骨抽出物も使用することもできる。
コンドロイチンを高濃度で含有する軟骨として、例えば、サメ軟骨、クジラ軟骨、イカ軟骨、サケ軟骨、トリ軟骨、豚軟骨、牛軟骨が挙げられる。中でも、サメ軟骨が好ましい。サメ軟骨は、由来のサメの種類について制限はなく、例えば、アブラツノザメ、ヨシキリザメが挙げられる。さらに軟骨の由来部位についても制限はなく、例えば頭部、ヒレ等が挙げられる。
サメ軟骨由来の原料としては、例えば、サメ軟骨粉末やサメ軟骨抽出物が挙げられる。コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物は、コンドロイチンを高濃度で含む健康食品素材として広く利用されており、本発明の液体組成物の(A)成分の好適な形態の一つである。
コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物とは、例えばサメ軟骨を細断し、水等の溶剤中で蛋白分解酵素により処理して抽出し、吸着や濾過等の方法で精製し、デキストリン等の賦形剤を加えてスプレー乾燥等の方法により粉末状としたものが挙げられる。コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物の主要成分は分子量10万から数10万程度の多糖類であるコンドロイチン硫酸ナトリウムである。
コンドロイチンとしては、市販品を用いてもよい。例えば、商品名で、コンドロイチン硫酸20、コンドロイチン硫酸40(以上、東洋発酵社製)、SCP、SCP(NB)、SCPスーパーファイン70、SNC−20N、SNC−40N、サケPG−20、サケPG、イカ−CS20、SC20(以上、マルハニチロ食品社製)、豚コンドロイチン20FF、豚コンドロイチン40FF、豚コンドロイチン20HJ、コンドロイチン硫酸ナトリウム(以上、日本バイオコン社製)、サメ由来コンドロイチン硫酸CP−55(バイオコープジャパン社製)、SCS−20、SCS−40(以上、ヤエガキ発酵技研社製)、マリンカーティリッジS、マリンカーティリッジ40S(以上、YSK焼津水産化学工業社製)、MCコンドロイチン硫酸たんぱく複合体、SCSコンドロイチン硫酸Na(以上、日本バリアフリー社製)、コンドロイチン硫酸Aナトリウム塩、コンドロイチン硫酸Bナトリウム塩、コンドロイチン硫酸Cナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム塩(以上、和光純薬工業社製)、コンドロイチン硫酸ナトリウム(純正化学社製、CAS No.9082−07−9)、局外規コンドロイチン硫酸ナトリウム(GK)(生化学工業社製)、サメ軟骨由来食品用コンドロイチンHG−20、サメ軟骨由来食品用コンドロイチンHG−40、サメ軟骨由来食品用コンドロイチンHG−60、サメ軟骨由来食品用コンドロイチンHG−70(以上、日本薬品社製)、コンドロイチンQ20%、コンドロイチンQ40%(以上、キューピー社製)、P−コンドロイチン、P−コンドロイチンNHZ(以上、日本ハム社製)、Chondroitin Sulfate Sodium Salt(東京化成工業社製)、コンドロイチン硫酸Cナトリウム(シグマ・アルドリッチ社製)が挙げられる。
(A)成分は、コンドロイチン硫酸であってもよく、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンであってもよく、これらの混合物であってもよい。(A)成分の含有量は、コンドロイチン硫酸ナトリウムとして、摂取量が大人1人あたり、1日0.2〜600mg、好ましくは10〜200mgとなることを目安として決めることができる。コンドロイチンの含有量は、例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウムの場合、液体組成物の全質量に基づいて、通常、0.00004〜12質量%であり、好ましくは0.002〜4質量%である。
(A)成分としてコンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンを用いる場合、例えば、コンドロイチンを20%含有しているコンドロイチン含有サメ軟骨抽出物(例えば、マルハニチロ食品社製 SC20)の場合、摂取量が大人1人あたり、1日1〜3000mg、好ましくは50〜1000mgとなることを目安として決めることができる。コンドロイチンの含有量は、例えば、マルハニチロ食品社製 SC20の場合、液体組成物の全質量に基づいて、通常、0.0002〜60質量%であり、好ましくは0.01〜20質量%である。
(A)成分として、コンドロイチン硫酸と、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンとの混合物を用いる場合、コンドロイチン硫酸ナトリウムとして、上述した含有量であってもよい。
((B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩)
(B)成分は、3−ヒドロキシイソ吉草酸(3−Hydroxy−3−Methyl Butyrate,β−Hydroxy−β−Methylbutyrate)及び/又はその塩であり、ロイシンの代謝産物である。また、筋量や筋力の増加に効果のある筋肉ケア素材として利用され、食品に分類される。
3−ヒドロキシイソ吉草酸の塩は、食品として許容可能な塩であればよい。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;クエン酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、またはパラトルエンスルホン酸塩等の有機酸塩;ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、カルシウム塩がより好ましい。
HMBは、天然物由来でもよいし、人工的に製造したものでもよいし、遺伝子組み換えにより製造されたものでもよいし、市販品であってもよい。また、HMBは、様々な取得方法で得られる2種以上の組み合わせであってもよい。
HMBとしては、市販品を用いてもよい。市販品としては、例えば、製品名HMB協和(協和発酵バイオ社製)、小林HMBパウダー(小林香料社製)、β−Hydroxyisovaleric Acid(東京化成工業社製)、β−ヒドロキシイソ吉草酸(シグマ・アルドリッチ社製)、β−ヒドロキシイソ吉草酸(和光純薬工業社製)が挙げられる。
(B)成分の含有量は、HMBの摂取量が大人1人あたり、1日0.1〜10g、好ましくは0.5〜5g、より好ましくは1.5〜3gとなることを目安として決めることができる。
(B)成分の含有量は、液体組成物の全質量に基づいて、通常、0.01〜25質量%であり、好ましくは0.30〜20.0質量%である。
(A)成分がコンドロイチン硫酸ナトリウムである場合、(A)成分に対する(B)成分の質量比((B)/(A))は、4℃においても白濁が発生しないことから、25以上であることが好ましく、白濁が発生しないことから、150以下が好ましく、25〜150が好ましく、25〜50がより好ましい。
(A)成分がコンドロイチン含有サメ軟骨抽出物である場合、(A)成分に対する(B)成分の質量比((B)/(A))は、4℃においても白濁が発生せず、生臭さ抑制が良好であることから、5以上であることが好ましく、白濁が発生せず、生臭さ抑制が良好であることから、30以下が好ましく、5〜30が好ましく、5〜10がより好ましい。
(A)成分として、コンドロイチン硫酸と、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンとの混合物を用いる場合、(A)成分に対する(B)成分の質量比((B)/(A))は、コンドロイチン硫酸ナトリウムとして、上述した質量比であってもよい。
(任意成分)
本発明の液体組成物は、上記の成分を有効成分としていればよく、上記以外の成分を含有していてもよい。上記以外の成分としては、薬理学的に許容される基剤が例示される。薬理学的に許容される基剤の一例としては、主に貯蔵および流通における安定性を確保する成分(例えば保存安定剤など)が挙げられる。その他、目的の最終製品(例えば、飲食品、医薬品、医薬部外品など)を構成する諸成分から選ばれる1または2種類以上の成分(好ましくは1〜3種類程度、より好ましくは1種類程度)を含有していてもよい。
本発明の液体組成物は、本発明の効果や機能を損なわない限り、他の任意成分を含有してもよい。例えば、ショ糖、砂糖、蜂蜜、ブドウ糖果糖液糖、ブドウ糖、甘草(グリチルリチン)、果糖、ソーマチン、麦芽糖、黒糖、アスパルテーム等の甘味料;クエン酸、酢酸、乳酸、プロピオン酸、ソルビン酸、酪酸、ギ酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、グルコン酸等の食品用有機酸(酸味付与剤としても機能する)や、クエン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、コハク酸塩等のナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩、炭酸塩等のpH調整剤;ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸、EDTA、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等の合成抗酸化剤;カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン等のカロテノイド;ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール、トコトリエノール)等の抗酸化ビタミン類;カテキン、イソフラボン等のフラボノイド類;ポリフェノール類、またはそれらの誘導体、ローズマリー抽出物等の抗酸化剤;アロエ搾汁液、アマチャヅル、薬用人参等の薬効成分;リンゴ果汁、梅果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁等の果汁;カロテノイド色素、カロチン色素、カロチノイド色素、ターメリック色素、カラメル色素、クチナシ色素、カルミン酸色素、食用タール系色素、ベニコウジ色素、ベニバナ赤色素、ベニバナ黄色素、等の着色料が挙げられる。本発明の液体組成物は、飲料組成物として摂取する場合に清涼感を与えるため、酸味付与剤を含有することが好ましい。
(pH)
本発明の液体組成物は、飲料組成物として摂取する場合に清涼感を与えるため、酸性であることが好ましい。本発明の液体組成物のpHとしては、2.0〜4.0が好ましく、3.0〜4.0がより好ましい。pHは、例えば、上述のpH調整剤、上述の食品用有機酸、塩酸、硫酸、炭酸、リン酸、硝酸等の無機酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、等の塩基を用いて所望の値に調整することができる。
(液体組成物の用途)
本発明の液体組成物は、医薬品、医薬部外品、食品として用いることができ、好ましくは、食品として用いることができる。本発明の液体組成物を食品として用いる場合、飲料組成物の形態で用いることができる。
本発明の液体組成物は、そのままの形態で、最終製品として用いることもできる。また、飲食品用の添加剤、医薬用の添加剤、医薬部外品用の添加剤として用いることができる。これにより、飲食品、医薬品、医薬部外品に、各種効果を付与することができる。
薬理学的に許容される基剤は、本発明の目的を損なわない限り、特に限定されない。例えば、着色剤、発色剤、矯味剤、着香剤、酸化防止剤、防腐剤、呈味剤、酸味剤、甘味剤、強化剤、ビタミン剤、膨張剤、増粘剤、界面活性剤などの中から、製剤に必要な諸特性(例えば、製剤安定性)を損なわないものであって、最終製品(例えば、医薬品、医薬部外品、飲食品)の剤形に応じたものを1種または2種以上選択することができる。
本発明の液体組成物が薬理学的に許容される基材を含む場合、有効成分(2種以上の成分の組み合わせである場合には、合計量)の配合量は、有効量であれば特に限定されないが、通常は0.1〜30質量%の範囲である。
本発明の液体組成物の投与形態は、特に限定されない。例えば、経口投与(例えば、口腔内投与、舌下投与など)、非経口投与(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与など)などが挙げられる。これらの中でも侵襲性の少ない投与形態が好ましく、経口投与(内服)であることがより好ましい。
本発明の液体組成物の剤形は、飲食品、医薬品および医薬部外品のいずれとするかによって適宜決定することができ、特に限定されない。経口投与される際の剤形の例としては、液状(液剤)、シロップ状(シロップ剤)、カプセル状(カプセル剤)、ソフトカプセル状(ソフトカプセル剤)、半液体状、クリーム状、ペースト状等が挙げられる。
本発明の液体組成物の摂取対象者は、特に限定されない。例えば、ロコモティブシンドロームやサルコペニア、フレイルの該当者が挙げられるが、特段の疾病に罹患していると医師や医療機関から診断されている必要はない。ロコモティブシンドローム、サルコペニア、フレイル等に該当する可能性がある対象者、当該状態になりたくないと考えている対象者、当該状態になってほしくないと第三者が考えている対象者であってもよい。対象者としては例えば、筋肉、骨および関節のうちの少なくともいずれかが衰えたと感じている対象者、親族にロコモティブシンドローム、またはサルコペニア、フレイルの該当者がいる対象者、高齢者、筋肉、骨および関節のうちの少なくともいずれかの衰えを予防または改善したいと考えている対象者などが挙げられる。特段の不安などがない対象者であっても、ロコモティブシンドローム予防、サルコペニア予防、フレイル予防を目的として日常的に摂取することができる。
日本整形外科学会が2007年に提唱するロコモティブシンドロームの定義は、運動器の障害により要介護になるリスクの高い状態となることである。運動器の障害とは、筋肉、関節および骨のうちの少なくとも1つの不具合またはバランス能力の低下によるものと解釈される。ロコモティブシンドロームが進行すると、最終的には要介護、寝たきりの状態となるとされている。
サルコペニアとは、加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力が低下する状態を意味する。筋肉の衰えを抑制することはロコモティブシンドロームの予防においても非常に重要である。サルコペニアから更に生活機能が全体的に低くなるとフレイルと呼ばれる。
本発明の組成物の投与時期は特に限定されないが、運動や食事の前後がより好ましい。
本発明の液体組成物は、健康食品、機能性食品、栄養補助食品(サプリメント)、特定保健用食品、医療用食品、病者用食品、乳児用食品、介護用食品、高齢者用食品等の食品として利用してもよい。
(飲料組成物)
一実施形態では、本発明の液体組成物は、飲料組成物として用いることができる。本発明の飲料組成物は、本発明の液体組成物を含み、さらに任意成分を含んでもよい。任意成分としては、例えば、上述のものが挙げられる。
[白濁改善剤]
一実施形態では、本発明は、(A)成分:コンドロイチンを含有する液体組成物の白濁改善剤を提供する。本発明の白濁改善剤は、(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する。上述のように、コンドロイチンを含有する液体組成物は、特に酸味料を同時に含む場合に白濁し、冷やした場合にはさらに白濁が増加する課題があるが、3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩の添加により白濁が抑制されるので、本発明の剤は、白濁改善効果を有する。
本発明の白濁改善剤は、例えば、(A)成分が上述の成分である場合にも用いることができる。特に、本発明の白濁改善剤は、(A)成分がコンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンである場合にも用いることができる。
本発明の白濁改善剤の(B)成分に関し、3−ヒドロキシイソ吉草酸の塩の種類、HMBの由来、HMBの含有量、(A)成分に対するHMBの質量比((B)/(A))は、例えば、上述したものから選んでもよい。
[臭気改善剤]
一実施形態では、本発明は、(A)成分:コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物を含有する液体組成物の臭気改善剤を提供する。本発明の臭気改善剤は、(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する。上述のように、コンドロイチン含有サメ軟膏抽出物には特有の生臭さがある課題があるが、3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩の添加により生臭さが抑制されるので、本発明の剤は、臭気改善効果を有する。
本発明の臭気改善剤の(B)成分に関し、3−ヒドロキシイソ吉草酸の塩の種類、HMBの由来、HMBの含有量、(A)成分に対するHMBの質量比((B)/(A))は、例えば、上述したものから選んでもよい。
[白濁発生が改善した液体組成物の製造方法]
一実施形態では、本発明は、白濁発生が改善した、(A)成分:コンドロイチンを含有する液体組成物の製造方法を提供する。上記製造方法は、
(A)成分:コンドロイチンと、
(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩を混合する工程
を含む。(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩を混合することにより、コンドロイチンに由来する白濁発生を改善させることができ、白濁発生が改善した液体組成物を製造することができる。
上記製造方法は、例えば、(A)成分が上述の成分である場合にも用いることができる。特に、上記製造方法は、(A)成分がコンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に含有されるコンドロイチンである場合にも用いることができる。
上記製造方法で用いる(B)成分に関し、3−ヒドロキシイソ吉草酸の塩の種類、HMBの由来、HMBの含有量、(A)成分に対するHMBの質量比((B)/(A))は、例えば、上述したものから選んでもよい。
[臭気が改善した液体組成物の製造方法]
一実施形態では、本発明は、臭気が改善した、(A)成分:コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物を含有する液体組成物の製造方法を提供する。上記製造方法は、
(A)成分:コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物と、
(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩を混合する工程
を含む。(B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩を混合することにより、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来する生臭さを改善させることができ、臭気が改善した液体組成物を製造することができる。
上記製造方法で用いる(B)成分に関し、3−ヒドロキシイソ吉草酸の塩の種類、HMBの由来、HMBの含有量、(A)成分に対するHMBの質量比((B)/(A))は、例えば、上述したものから選んでもよい。
以下、実施例に基づき、本発明について更に具体的に説明する。ただし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(評価方法)
・白濁評価(透過率評価)
分光光度計としてUV1800(島津製作所社製)を用い、液体組成物試料の600nmにおける透過率を測定した。
・白濁評価(目視評価)
液体組成物試料10mLをスクリューキャップ付き20mL透明ガラス瓶に入れ、白濁の程度を目視にて評価した。評価基準を下記に示す。
◎:白濁していない
○:ほぼ白濁していない
△:わずかに白濁している
×:白濁している
・生臭さ評価
液体組成物試料10mLをスクリューキャップ付き20mLガラス瓶に入れ、パネラー男女5名がにおいをかぎ、下記の評点に従い官能評価を行った。評価基準を下記に示す。
<評点>
5点:生臭さがほとんど感じられず、非常に良好。
4点:わずかに生臭さが感じられるものの良好。
3点:やや生臭さが感じられる。
2点:生臭さが感じられる。
1点:強く生臭さが感じられ、飲食が難しい。
<評価基準>
◎:パネラー5名の評点の平均点が4.5点以上。
○:パネラー5名の評点の平均点が4点以上4.5点未満。
△:パネラー5名の評点の平均点が3.5点以上4点未満。
×:パネラー5名の評点の平均点が3.5点未満。
以下の実施例、比較例および処方例で用いた成分を下記に示す。
コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物(商品名「SC20」、マルハニチロ食品社製、コンドロイチン硫酸20%含有)
HMBカルシウム(東京化成工業社製)
デキストリン(商品名GLUCIDEX IT 47、ロケットジャパン社製)
リンゴ酸(食品添加物、和光純薬工業社製)
L−テアニン(和光純薬工業社製)
クロロゲン酸(和光純薬工業社製)
(実施例1〜18および比較例1〜9)
(液体組成物試料の調製)
表1〜3に示す量の各成分を配合し、希塩酸及び又は水酸化ナトリウムでpHを2.0〜4.0に調整して、液体組成物試料を調製した。
(白濁評価)
液体組成物試料をスクリューキャップ付き透明ガラス瓶に入れ、調製直後に白濁評価を行った。その後、4℃にて7日間静置し、再度、白濁評価を行った。なお、L−テアニンはコンドロイチンを含む溶液の白濁を抑制するとの報告がある(特許第5442510号公報)ため、ベンチマークとして評価に用いた。表1〜3に示す通り、HMBの配合量を増加させることにより、白濁発生が抑制された。また、4℃にて静置した場合には、比較例において白濁がより顕著になる傾向があったが、HMBを配合することにより白濁の悪化が抑制された。
(生臭さ評価)
液体組成物試料をスクリューキャップ付きガラス瓶に入れ、生臭さの評価を行った。なお、クロロゲン酸は動物性タンパク質の臭いを抑制するとの報告がある(特許第3830137号公報)ため、ベンチマークとして評価に用いた。表1〜3に示す通り、HMBの配合量を増加させることにより、生臭さが抑制された。
(結果の評価)
以上の結果を総合すると、pH2.0〜4.0のコンドロイチンを含む飲料に対してHMBを配合することにより、白濁の発生、および生臭さが抑制され、飲料として不適切な状態が改善されることが明らかとなった。
Figure 0006840647
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(処方例)
本発明の液体組成物を飲料組成物として用いる場合の処方例を表4に示す。
Figure 0006840647

Claims (11)

  1. (A)成分:コンドロイチン;及び
    (B)成分:3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩
    を含有する液体組成物。
  2. (A)成分が、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、請求項1に記載の液体組成物。
  3. pHが2〜4である、請求項1又は2に記載の液体組成物。
  4. (B)成分の含有量/(A)成分の含有量(質量比)が5〜30である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体組成物を含む飲料組成物。
  6. 3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する、コンドロイチン含有液体組成物の白濁改善剤。
  7. コンドロイチンが、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、請求項6に記載の白濁改善剤。
  8. 3−ヒドロキシイソ吉草酸及び/又はその塩を含有する、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物含有液体組成物の臭気改善剤。
  9. 白濁発生が改善した、コンドロイチンを含有する液体組成物の製造方法であって、コンドロイチンと、3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩とを混合する工程を含む、製造方法。
  10. コンドロイチンが、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物に由来するコンドロイチンである、請求項9に記載の製造方法。
  11. 臭気が改善した、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物を含有する液体組成物の製造方法であって、コンドロイチン含有サメ軟骨抽出物と、3−ヒドロキシイソ吉草酸および/またはその塩とを混合する工程を含む、製造方法。
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