JP6738627B2 - カーボンナノチューブ線材及びカーボンナノチューブ線材接続構造体 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係るカーボンナノチューブ線材接続構造体の構成を概略的に示す図であり、(a)は斜視図、(b)は圧着前の状態を示す斜視図、(c)は、カーボンナノチューブ線材と端子との接合部の線I−Iに沿う断面図を示す。なお、図1におけるカーボンナノチューブ線材接続構造体は、その一例を示すものであり、本発明に係る各構成の形状、寸法等は、図1のものに限られないものとする。
端子20は、不図示の外部端子と電気的に接続されるコネクタ部21と、該コネクタ部と連結され且つCNT電線10と圧着される電線圧着部22と、コネクタ部21と電線圧着部22とを連結するトランジション部23とを有する。この端子20は、金属基体からなり、この金属基体を金属材料(銅、アルミニウム、鉄、またはこれらを主成分とする合金等)からなる母材のみで構成するか、或いは導電性と強度を確保するために母材上に金属を主成分とするめっき層を設けて構成することができる。
CNT線材11は、1層以上の層構造を有するCNTの複数が束ねられてなるCNT複合体11A同士を撚り合わせて構成されている。CNT線材11の外径は、0.01〜1mmである。
すなわち、CNT線材11は、複数のCNTが纏められた束状体となっており、これら複数のCNTの軸方向がほぼ揃って配されている。CNT線材11は、異種元素がドープされたCNT束11A−1の複数を撚り合わせて構成されてもよい。
同図に示すように、CNT複合体11Aは、2層の層構造を有する複数のCNT11A’,11A’,・・・が束ねられてなるCNT束11A−1(CNT集合体ともいう)を有している。そして、複数のCNT11A’,11A’,・・の最外層間に、CNT束11A−1の長手方向に沿って複数の空隙部11Bが形成されており、この複数の空隙部11Bには金属ナノ粒子11A−2(他の金属ナノ粒子)が配置されている。また、CNT線材11の外周部に配置されたCNT複合体11Aを構成するCNT11A’,11A’の外周部に、金属ナノ粒子11A−2が配置されている。
(NCNT(2)+NCNT(3))/NTOTAL×100(%)≧50(%) ・・・(1)
同図に示すように、金属ナノ粒子11A−2は、一方のCNT11A’を構成する筒状体T1(内層)及び筒状体T2(最外層)と結合し(図4)、且つ他方のCNT11A’ 筒状体T1及び筒状体T2と結合している。金属ナノ粒子11A−2は、CNT11A’の筒状体T1,T2の双方と結合してもよいし、最外層である筒状体T2とのみ結合していてもよい。
図5(a)〜(d)は、図1のカーボンナノチューブ線材接続構造体1の製造方法の一例を示す図である。
先ず、CNT電線10の絶縁被覆12の一部を剥いで、CNT線材11の長手方向端部11aを露出させたものを準備する(図5(a))。次いで、露出したCNT線材11の長手方向端部11aに酸処理を施す(図5(b))。例えば、CNT線材11の長手方向端部11aを、70〜80℃に熱した濃塩酸に30分程度浸漬する。これにより、図6(a)に示すように、CNT11A’において、炭素原子の規則格子配列内に存在する五員環50A’及び七員環50B’等の格子欠陥が酸処理により破壊され、この格子欠陥に相当する部分に開口部50が形成される。開口部50は、規則格子配列の一部である複数の炭素原子13に取り囲まれており、これら複数の炭素原子13が当該開口部50を画定している。
例えば、図8(a)において、CNT線材接続構造体1Bの端子70は、不図示の外部端子と電気的に接続されるコネクタ部21と、該コネクタ部とトランジション部23を介して設けられ、CNT電線10と圧着される電線圧着部71とを備えている。
また、他の変形例として、CNT線材接続構造体が、雌型端子のコネクタ部に代えて、雄型端子のコネクタ部を有していてもよく、雄型端子が、例えば長尺状の接続部(挿入タブ)であってもよい。
1A CNT線材接続構造体
1B CNT線材接続構造体
11 CNT線材
11A CNT複合体
11A−1 CNT束
11A−2 金属ナノ粒子
11A’ CNT
11B 空隙部
11a 長手方向端部
12 絶縁被覆
13 炭素原子
20 端子
21 コネクタ部
22 電線圧着部
22A 線材圧着部
22A−1 バレル底部
22A−2,22A−2 一対のバレル片
22B 被覆圧着部
22B−1 バレル底部
22B−2,22B−2一対のバレル片
22a 内側面
23 トランジション部
24 凹凸部
30 接合部
50 開口部
50A’ 五員環
50B’ 七員環
60 端子
61 電線圧着部
61A 被覆圧着部
61B 縮径部
61C 線材圧着部
61D 縮径部
61a 内周面
62 電線挿入口
63 凹凸部
66 接合部
70 端子
71 電線圧着部
71A 線材圧着部
71B 被覆圧着部
72 電線挿入口
75 接合部
80 丸形端子
81 トランジション部
82 孔
83 リング部
T1 筒状体
T2 筒状体
Claims (16)
- 1層以上の層構造を有する複数のカーボンナノチューブを撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に接続される端子との接合部に設けられ、前記カーボンナノチューブと前記端子との間に介在する金属ナノ粒子を備え、
前記金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブと接合される多孔質の接合部位を構成することを特徴とするカーボンナノチューブ線材。 - 1層以上の層構造を有する複数のカーボンナノチューブを撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に接続される端子との接合部に設けられ、前記カーボンナノチューブと前記端子との間に介在する金属ナノ粒子を備え、
前記金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの長手方向に沿って200nm〜600nmの間隔で設けられることを特徴とするカーボンナノチューブ線材。 - 前記カーボンナノチューブ線材の長手方向に亘って含有された金属部材を有し、
前記カーボンナノチューブ線材における、カーボンナノチューブに対する前記金属ナノ粒子の金属含有量が、前記カーボンナノチューブに対する前記金属部材の金属含有量よりも大きいことを特徴とする、請求項1または2に記載のカーボンナノチューブ線材。 - 前記カーボンナノチューブ間に介在する他の金属ナノ粒子を更に備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記カーボンナノチューブは、前記層構造における1つの層を規定する炭素原子の規則格子配列内に形成された開口部を有し、
前記金属ナノ粒子が、前記開口部内に配置されると共に、当該開口部を画定する複数の炭素原子と結合していることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のカーボ
ンナノチューブ線材。 - 前記開口部は、前記規則格子配列の格子欠陥に由来することを特徴とする、請求項5に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記他の金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブと接合される多孔質の接合部位を構成することを特徴とする、請求項4に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記接合部位の空隙率が、5〜40%であることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記他の金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの長手方向に沿って200nm〜600nmの間隔で設けられることを特徴とする、請求項4に記載のカーボンナノチュー
ブ線材。 - 前記金属ナノ粒子は、銅又は銅合金からなることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記他の金属ナノ粒子は、銅又は銅合金からなることを特徴とする、請求項4に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 異種元素がドープされていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 前記カーボンナノチューブが、2層〜4層のうちのいずれかの層構造を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のカーボンナノチューブ線材。
- 複数のカーボンナノチューブを束ねてなるカーボンナノチューブ束の複数を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材と、前記カーボンナノチューブ線材に接続される端子とを備えるカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に接続される端子との接合部に設けられ、前記カーボンナノチューブと前記端子との間に介在する金属ナノ粒子を備え、前記金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブと接合される多孔質の接合部位を構成することを特徴とする、カーボンナノチューブ線材接続構造体。 - 複数のカーボンナノチューブを束ねてなるカーボンナノチューブ束の複数を撚り合わせてなるカーボンナノチューブ線材と、前記カーボンナノチューブ線材に接続される端子とを備えるカーボンナノチューブ線材接続構造体であって、
前記カーボンナノチューブ線材の長手方向端部に接続される端子との接合部に設けられ、前記カーボンナノチューブと前記端子との間に介在する金属ナノ粒子を備え、前記金属ナノ粒子は、前記カーボンナノチューブの長手方向に沿って200nm〜600nmの間隔で設けられることを特徴とする、カーボンナノチューブ線材接続構造体。 - 前記接合部において、前記カーボンナノチューブ線材の前記長手方向端部が、前記金属ナノ粒子を介して前記端子に圧着されていることを特徴とする、請求項14または15に記載のカーボンナノチューブ線材接続構造体。
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