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JP6736072B2 - 園芸用施設の除湿システム - Google Patents

園芸用施設の除湿システム Download PDF

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Description

本発明は、園芸用施設の除湿システムに関し、特に、除湿のための吸着塔を備えた園芸用施設において、除湿の際に発生する熱も利用することのできる園芸用施設の除湿システムに関する。
施設園芸栽培において温湿度管理は重要な要素であり、特に冬季の栽培においては、夜間温室内の温度が作物の生育に影響を与える温度以下とならないように、加温機を用いて温室内を温めている。この加温機は、重油や灯油などを燃焼させることにより得られた熱を、温風として送るシステムとしている。
また施設園芸栽培においては、温度管理のみならず、湿度管理も重要であり、特に夜間においては、高湿度条件となることから、うどんこ病の発生や花シミなど植物の病気の発生に繋がるため、除湿装置や空調設備の設置も別途検討がなされている。
また、光合成が行われる昼間においては、夜間に除湿をして低湿度のままであると気孔が開かず光合成が促進されないため、逆に加湿を行うことが必要となっている。
上記のように施設園芸栽培において温度および湿度の管理のため、加温および除湿の必要性が求め続けられている。
例えば、加温においては、省エネを目的として、園芸用施設内における加温時の設定温度を超える上昇分を低減させる燃焼方式(特許文献1)や、熱媒循環のためのポンプから発生する熱を熱源とした加温装置(特許文献2)等が開発されている。また、除湿においては、圧縮機、熱交換器などを備えた空調システムおよび除湿システム(特許文献3〜5)や、塩化リチウムなどの吸湿性塩を利用した調湿装置(特許文献6)や吸着式冷凍機(特許文献7)を用いた空調システム等が開発されている。
特開平1−184327号公報 特開平6−347099号公報 特開平5−308859号公報 特開2011−97896号公報 特開2016−97368号公報 特開2011−179699号公報 特開2011−92163号公報
しかしながら、特許文献1、2の装置においては、バーナーを用いたシステムにおける効率の向上を求めたものや、水中モーターポンプ通電時に発生する熱を利用するなど、燃焼および電気による熱を用いるものであり、イニシャルコストにかかる費用が高いという問題があった。また、特許文献3〜7の装置においては、圧縮機、熱交換、吸着式冷凍機等を用いるため、どうしてもイニシャルコストにかかる費用が高く、必要であってもなかなか新しい設備を導入するまでに至らないコスト的な要因があった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであって、加熱機、圧縮機、吸着式冷凍機等によらず、低コストで園芸用施設内の除湿及び加温を同時に行うことが可能な、園芸用施設の除湿システムを提供することを目的とするものである。
また、本発明は、光合成が行われて二酸化炭素が減少している園芸用施設内に、園芸用施設内よりも二酸化炭素濃度の高い園芸用施設外の空気を送りこむことにより、園芸用施設内の二酸化炭素飢餓を同時に解消することをもう1つの目的とするものである。
本発明者等は、上記目的を達成すべく検討を重ねた結果、水蒸気を吸着して発熱する吸着剤を用い、夜間は、該吸着剤に園芸用施設内の高湿度な空気を送り込み、該吸着剤により除湿されると同時に吸着時の発熱により加温された空気を園芸用施設内に供給することにより、加温及び除湿を1台で同時に行うことができ、また、昼間は、園芸用施設外の低湿度な空気を用いて前記吸着剤を再生する際、その空気を園芸用施設内に供給することにより、加湿しながら園芸用施設内の二酸化炭素飢餓を同時に解消することができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、前記課題を解決するための本発明は、以下のとおりである。
[1]園芸用施設内に、
水蒸気を吸着して除湿および発熱する吸着剤として、非晶質アルミニウムケイ酸塩、非晶質アルミニウムケイ酸塩と低結晶性層状粘土鉱物との複合体、及び非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体又は造粒体に吸湿性の塩を担持させたものから選ばれる少なくとも1種を充填した吸着塔と、
加熱手段と、
前記園芸用施設内の空気を、前記加熱手段を介さずに前記吸着塔に導入する第1の経路と、
前記園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介さずに前記吸着塔に導入する第2の経路と、
前記園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第3の経路と、
前記加熱手段の前段に配置された、前記第1の経路、前記第2の経路、及び第3の経路のいずれか1つに切り換える切換手段と、
前記吸着塔から排出される空気を園芸用施設内に導入する第4の経路
を少なくとも備えた園芸用施設の除湿システムであって、
園芸用施設内の高湿度な空気を前記第1の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤により除湿されると同時に吸着時の発熱により加温された空気を前記第4の経路から園芸用施設内に送り込み、
前記の水蒸気を吸着した吸着剤を再生する際に、園芸用施設外の空気を前記第2の経路又は前記第3の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤の再生を行った後の空気を前記第4の経路から園芸用施設内に送り込むことで、加湿と同時に、園芸用施設外の空気と同等の濃度の二酸化炭素を園芸用施設内に供給することを特徴とする園芸用施設の除湿システム。
[2]前記吸着塔から排出される空気を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する第5の経路、及び該第5の経路と前記第4の経路とを切り換える切換手段を備えることを特徴とする[1]に記載の園芸用施設の除湿システム。
[3]園芸用施設内に、
水蒸気を吸着して除湿および発熱する吸着剤として、非晶質アルミニウムケイ酸塩、非晶質アルミニウムケイ酸塩と低結晶性層状粘土鉱物との複合体、及び非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体又は造粒体に吸湿性の塩を担持させたものから選ばれる少なくとも1種を充填した吸着塔と、
オン/オフ切り換え機能を備えた加熱手段と、
園芸用施設内の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第1の経路と、
園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第2の経路と、
前記加熱手段の前段に配置された、前記第1の経路又は第2の経路のいずれかに切り換える切換手段と、
前記吸着塔から排出される空気を園芸用施設内に導入する第3の経路と
を少なくとも備えた園芸用施設の除湿システムであって、
前記加熱手段をオフに切り換えて、園芸用施設内の高湿度な空気を前記第1の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤により除湿されると同時に吸着時の発熱により加温された空気を前記第3の経路から園芸用施設内に送り込み、
前記の水蒸気を吸着した吸着剤を再生する際に、前記加熱手段をオフ又はオンに切り換えて、園芸用施設外の空気を前記第2の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤の再生を行った後の空気を前記第3の経路から園芸用施設内に送り込むことで、加湿と同時に、園芸用施設外の空気と同等の濃度の二酸化炭素を園芸用施設内に供給することを特徴とする園芸用施設の除湿システム。
[4]前記吸着塔から排出される空気を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する第4の経路、及び該第4の経路と前記第3の経路とを切り換える切換手段を備えることを特徴とする[3]に記載の園芸用施設の除湿システム。
本発明によれば、夜間の園芸用施設内の高湿度な空気と、昼間の園芸用施設外の低湿度な空気を用い、ファン等により吸着剤を充填した吸着塔に空気を送り込むだけで、夜間は除湿及び加温が1台で同時にでき、また、昼間は吸着剤を再生する際に、園芸用施設外の空気を用い、園芸用施設内への加湿及び施設外の空気と同等の濃度の二酸化炭素の供給ができる。
また、本発明においては、吸着塔と園芸用施設内の間に熱交換器を備えておくことにより、昼間に吸着剤の再生をする際に園芸用施設内の温度の上昇を避けたい場合には、吸着剤により除湿されると同時に加温された空気を、外気と熱交換して冷却した後に、園芸用施設内に供給することもできる。
このように、本発明は、除湿においてはヒートポンプなどを用いず、また加温については燃焼や電気による発熱を利用せず、主にファンによる送風のみにて容易に園芸用施設内の温度及び湿度を管理することが可能であるため、イニシャルコストの低減と、電力使用量の低減を可能とするシステムを供給することができる。
本発明の園芸用施設の除湿システムの1つの実施形態を示す概念図 本発明の園芸用施設の除湿システムの他の実施形態を示す概念図 本発明の園芸用施設の除湿システムの他の実施形態を示す概念図であり、園芸用施設内の温度上昇を抑える実施形態を示す図 除湿剤の再生時に、園芸用施設外の空気を、ヒーターを用いることなく導入した際の、除湿塔出入口の温湿度の一例を示す図 除湿剤の再生時に、園芸用施設外の空気を、ヒーターを用いて加熱した後に導入した際の、除湿塔出入口の温湿度の一例を示す図
以下、本発明の園芸用施設の除湿システムについて、該システムの実施形態を示す概念図を用いて説明する。
図1は、本発明のシステムの実施形態の1つを示す概念図であって、水蒸気を吸着して発熱する吸着剤を充填した吸着塔、及び加熱装置を備えており、園芸用施設内の高湿度空気を、該加熱装置を介さずに前記吸着塔に導入する第1の経路と、園芸用施設外の空気を、該加熱装置を介さずに前記前記吸着塔に導入する第2の経路と、水蒸気を吸着した吸着剤の再生時に、園芸用施設外の空気を、加熱装置を介して前記吸着塔に導入する第3の経路とを有し、これらの経路は、前記加熱装置の前段に配置された、流路を切りえるバルブや三方コックなどの切換手段により、いずれかを選択しうるようにされている。
また、該図に示す装置においては、前記吸着塔から排出される空気を園芸施設内に導入する第4の経路を有しており、該経路の途中にファンを設置することで、前記の園芸用施設内の空気を、或いは前記園芸用施設外の空気を、前記吸着塔を介して、園芸用施設内に供給することを可能にしている。
図1に示す実施形態において、園芸用施設内の除湿の際には、園芸用施設内の高湿度の空気が第1の経路から吸着塔へ導入され、吸着剤に水蒸気が吸着される。その後、この水蒸気を吸着した吸着剤に、前記園芸用施設外の空気を第2の経路又は第3の経路から送り込んで該吸着剤の再生を行った後、吸着塔にて加湿された空気を、第4の経路から園芸用施設内に送り込む
図2は、本発明のシステムの他の実施形態の1つを示す概念図であって、図1に図示する実施形態と同様に水蒸気を吸着して発熱する吸着剤を充填した吸着塔及びオン/オフ切り換え機能を備えた加熱装置を備えており、園芸用施設内の空気を、前記加熱装置を介して前記吸着塔に導入する第1の経路と、園芸用施設外の空気を、前記加熱装置を介して前記吸着塔に導入する第2の経路とを有し、これらの経路は、前記加熱装置の前段に配置された、流路を切り換えるバルブや三方コックなどの切換手段により、いずれかを選択しうるようにされており、該加熱装置をオンに切り換えることにより、園芸用施設外の空気(外気)を加熱してから吸着塔に導入するしうるようにされている。
図2に示す実施形態においても、前記吸着塔から排出される空気を園芸施設内に導入する経路(第3の経路)を有しており、該経路の途中にファンを設置することで、前記の園芸用施設内の空気を、或いは前記園芸用施設外の空気を、前記吸着塔を介して、園芸用施設内に供給することを可能にしている。
図3は、本発明のシステムの他の実施形態の1つを示す概念図であって、除湿を行いたいが園芸用施設内の温度を上げたくないときときに行う実施形態であり、図1に図示した実施形態に加えて、前記吸着塔から排出される空気を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する第5の経路、及び該第5の経路と前記第4の経路を切り換える手段を備えており、吸着塔にて除湿・加温された空気を、園芸用施設外にて外気と熱交換を行い、外気とほぼ同じ温度の空気を園芸施設内に供給することを可能としている。
図1〜における加熱手段としては、吸着剤を再生するために空気を加温することが可能であれば、特に限定されることなく、例えば、ヒーターのほか、太陽熱温水器などを用いることが可能である。
図1〜に例示する本発明の園芸用施設の除湿システムは、園芸用施設内に配置されても、或いは園芸用施設外に配置されても良いが、園芸用施設内に配置することにより、装置からの放熱分がそのまま園芸用施設内の空気を暖めることになるため、園芸用施設内の温度を上げたい場合には、園芸用施設内に配置することが望ましい。
以下、これらの図を用いて、順に詳しく説明する。
(吸着剤)
本発明の園芸用施設内への除湿システムにおいて、用いる吸着剤は、水蒸気を吸着して発熱する吸着剤であれば、特に限定されないが、吸着剤として水蒸気吸脱着量が多く、様々な湿度条件に対応するために幅広い湿度帯で吸着できる吸着剤であることが望ましい。
そのような吸着剤としては、例えば、非晶質アルミニウムケイ酸塩(特開2008−179533号公報参照)、非晶質アルミニウムケイ酸塩と低結晶性層状粘土鉱物との複合体(国際公開第2009/084632号参照)、非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体に吸湿性の塩を担持させたもの(特願2017−201958号参照)、及び非晶質アルミニウムケイ酸塩の造粒体に吸湿性の塩を担持させたもの(特開2016−215126号公報参照)などが挙げられる。なかでも、非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体又は造粒体に吸湿性の塩を担持させた吸着剤は、高湿度領域における水蒸気吸着量が非常に多いことから、本発明の園芸用施設内への熱供給システム及び熱供給装置に適しているといえるものである。
シリカゲルB型やアルミナゲルなどの吸着剤でも除湿は可能であるが、除湿と加温の両方を加味すると、幅広い湿度帯で吸着できる吸着剤であることが望ましい。
(除湿)
1又は図2に図示するシステムにおいて、夜間の園芸用施設内の高湿度な空気をファンによって第1の経路から取り入れ、吸着塔へ導入させる。吸着塔において、高湿度な空気は、吸着塔に充填された吸着剤に吸着され、除湿されるともに加温される。吸着塔によって加温及び除湿が同時にされた空気は、ファンが設置されている経路(前記の図1における第4の経路、又は図2における第3の経路)から園芸用施設内へと供給される。
このように、本発明の園芸用施設内への除湿システムにおいては、加温のための発熱機や、除湿のためのヒートポンプなどを用いることなく、主にファンによる送風のみで、容易に園芸用施設内の温度及び湿度を管理することが可能となる。
図3に図示するシステムにおいて、夜間の園芸用施設内の高湿度な空気をファンによって第1の経路から取り入れ、吸着塔へ導入させる。吸着塔において、高湿度な空気は、吸着塔に充填された吸着剤に吸着され、除湿されるともに加温される。
園芸用施設内の温度を上げたくないときには、園芸施設内の送り込む経路(前記の図1における第4の経路又は図2における第3の経路)を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する経路に切り換えることにより、吸着塔によって加温及び除湿が同時にされた空気は、ファンが設置されている経路から一旦園芸用施設外に出て、外気と熱交換を行い外気とほぼ同じ温度まで冷却した後、園芸用施設内へと供給することができる。
(吸着剤の再生及び二酸化炭素の供給)
図1〜に図示するシステムにおいて、吸着剤の再生の際に二酸化炭素の供給を行うため、昼間の園芸用施設外の低湿度な空気をファンによって取り入れ、吸着塔へ導入させる。吸着塔においては、導入された低湿度な空気によって、吸着塔に充填された吸着剤から水蒸気が放出され、吸着剤は再生される。吸着剤から放出された水蒸気によって加湿された空気は、ファンが設置されている経路から園芸用施設内へと供給される。このとき園芸用施設外の空気を導入することにより、光合成により園芸用施設外の空気よりも二酸化炭素濃度が低くなっている園芸用施設内へ、園芸用施設外の空気と同等な濃度の二酸化炭素が供給される
吸着塔における吸着剤の再生は、園芸用施設外の低湿度な空気を用いることによって行われるが、雨の日など、湿度が高い日には、吸着塔に充填された吸着剤を再生させることができない。このような場合においては、園芸用施設外から取り込んだ空気を加熱手段によって加熱して相対湿度を下げることで、吸着塔に充填された吸着剤の再生を行うことが可能である。
図1、図3に示したシステムでは、園芸用施設外の空気を加熱してから吸着剤の再生に用いる際には、前記第2の経路より導入された空気を、流路を切りえるバルブや三方コックなどの切換手段により、加熱装置を通る第3の経路に切りえるようにしてある。
また、該システムにおいて、図2に示すように、前記加熱装置として、オン/オフ切り換え機能を備えた加熱装置を用い、園芸用施設外の空気を加熱してから吸着剤の再生に用いる際には、該加熱装置をオンに切りえるようにしてもよい。
図2に示したシステムでは、前述のとおり、吸着塔の前段にオン/オフ切り替え機能付き加熱装置が配置されており、園芸用施設外から導入された空気を加熱してから吸着剤の再生に用いる際には、該加熱装置をオンに切りえることにより、園芸用施設外から導入された空気を加熱できるようにしてある。
は、本発明のシステムにおいて、除湿剤の再生時に、園芸用施設外の空気を、ヒーターを用いずに導入した際の、除湿塔出入口の温湿度の一例を示す図であり、2019年1月19日6時から1月20日12時における、吸着塔入口の温度・湿度および、吸着塔出口の温度・湿度を示す。
1月19日9時から15時まで再生を行っており、この間の外気(除湿塔入口)の相対湿度は9時の61%RHから徐々に下がり13時30分から15時においては27〜30%RH、除湿塔の出口の相対湿度は9時の41%RHから徐々に上がり15時には49%RHとなっている。この間においては除湿塔の出口の相対湿度が除湿塔の入口の相対湿度よりも高く。また除湿塔出口の温度が除湿塔入口の温度より3〜6℃程度低く、再生が行われていることを示している。
一方で1月19日21時から1月20日7時まで除湿を行っており、この間のハウス内(除湿塔入口)の相対湿度は80〜98%RHと高い値を示しているが、除湿塔出口の相対湿度は35〜52%RHと、この間においては除湿塔の出口の相対湿度が除湿塔の入口の相対湿度よりも低い。また除湿塔出口の温度が除湿塔入口の温度より8〜10℃程度高く、除湿と加温が行われていることを示している。
は、本発明のシステムにおいて、除湿剤の再生時に、園芸用施設外の空気を、ヒーターを用いて加熱してから導入した際の、除湿塔出入口の温湿度の一例を示す図であり、2019年4月22日6時から4月23日12時における、吸着塔入口の温度・湿度および、吸着塔出口の温度・湿度を示す。
4月22日9時から18時まで再生を行っており、この間の除湿塔入口の相対湿度は15〜20%RHでほぼ一定の値を示し、除湿塔の出口の相対湿度は9時〜15時30分においては相対湿度45%〜50RHを示しているが、15時30分から徐々に下がり18時には20%RHとなっている。この間においては除湿塔の出口の相対湿度が除湿塔の入口の相対湿度よりも高く、再生が行われていることを示している。
一方で4月22日20時から4月23日8時まで除湿を行っており、この間のハウス内(除湿塔入口)の相対湿度は20時は10%RHの値を示すが、その後相対湿度は徐々に上がり4月23日8時の時点では45%RHの値を示しており、この間においては除湿塔の出口の相対湿度が除湿塔の入口の相対湿度よりも低い。また除湿塔入口と除湿塔出口の温度差は、初期は20℃と大きく徐々に温度差は小さくなり最後は5℃程度の上昇となっていた。

Claims (4)

  1. 園芸用施設内に、
    水蒸気を吸着して除湿および発熱する吸着剤として、非晶質アルミニウムケイ酸塩、非晶質アルミニウムケイ酸塩と低結晶性層状粘土鉱物との複合体、及び非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体又は造粒体に吸湿性の塩を担持させたものから選ばれる少なくとも1種を充填した吸着塔と、
    加熱手段と、
    前記園芸用施設内の空気を、前記加熱手段を介さずに前記吸着塔に導入する第1の経路と、
    前記園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介さずに前記吸着塔に導入する第2の経路と、
    前記園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第3の経路と、
    前記加熱手段の前段に配置された、前記第1の経路、前記第2の経路、及び第3の経路のいずれか1つに切り換える切換手段と、
    前記吸着塔から排出される空気を園芸用施設内に導入する第4の経路
    を少なくとも備えた園芸用施設の除湿システムであって、
    園芸用施設内の高湿度な空気を前記第1の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤により除湿されると同時に吸着時の発熱により加温された空気を前記第4の経路から園芸用施設内に送り込み、
    前記の水蒸気を吸着した吸着剤を再生する際に、園芸用施設外の空気を前記第2の経路又は前記第3の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤の再生を行った後の空気を前記第4の経路から園芸用施設内に送り込むことで、加湿と同時に、園芸用施設外の空気と同等の濃度の二酸化炭素を園芸用施設内に供給することを特徴とする園芸用施設の除湿システム。
  2. 前記吸着塔から排出される空気を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する第5の経路、及び該第5の経路と前記第4の経路とを切り換える切換手段を備えることを特徴とする請求項に記載の園芸用施設の除湿システム。
  3. 園芸用施設内に、
    水蒸気を吸着して除湿および発熱する吸着剤として、非晶質アルミニウムケイ酸塩、非晶質アルミニウムケイ酸塩と低結晶性層状粘土鉱物との複合体、及び非晶質アルミニウムケイ酸塩の粉体又は造粒体に吸湿性の塩を担持させたものから選ばれる少なくとも1種を充填した吸着塔と、
    オン/オフ切り換え機能を備えた加熱手段と、
    園芸用施設内の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第1の経路と、
    園芸用施設外の空気を、前記加熱手段を介して前記吸着塔に導入する第2の経路と、
    前記加熱手段の前段に配置された、前記第1の経路又は第2の経路のいずれかに切り換える切換手段と、
    前記吸着塔から排出される空気を園芸用施設内に導入する第3の経路と
    を少なくとも備えた園芸用施設の除湿システムであって、
    前記加熱手段をオフに切り換えて、園芸用施設内の高湿度な空気を前記第1の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤により除湿されると同時に吸着時の発熱により加温された空気を前記第3の経路から園芸用施設内に送り込み、
    前記の水蒸気を吸着した吸着剤を再生する際に、前記加熱手段をオフ又はオンに切り換えて、園芸用施設外の空気を前記第2の経路から前記吸着塔に送り込み、吸着剤の再生を行った後の空気を前記第3の経路から園芸用施設内に送り込むことで、加湿と同時に、園芸用施設外の空気と同等の濃度の二酸化炭素を園芸用施設内に供給することを特徴とする園芸用施設の除湿システム。
  4. 前記吸着塔から排出される空気を、熱交換器を介して園芸用施設内に導入する第4の経路、及び該第4の経路と前記第3の経路とを切り換える切換手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の園芸用施設の除湿システム。
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