JP6778393B2 - 密閉型電池 - Google Patents
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Description
かかる密閉型電池では、角型のケースの外面のうちの何れかの面に、ケース内部に向かって窪んだ凹部が形成されており、該凹部の内壁のうち少なくとも一面にケースの外方に向けて開口する開口部が設けられているとともに、凹部の底面にケースの内圧が所定レベル以上に上昇した場合に開放されるガス排出弁が形成されている。
かかる構造の密閉型電池によれば、ケース内圧の上昇によってガス排出弁が開放された際に、当該ガス排出弁から噴出した電解液の飛沫が広範囲に拡散することを凹部の内壁によって抑制することができるとともに、ケース外方に向けて開口した開口部から当該電解液の飛沫を排出することができる。このため、ガス排出弁から噴出した電解液によってケースが劣化したり、外部短絡が生じたりすることを適切に防止することができる。
本実施形態におけるケース20は扁平な角型の容器である。かかるケース20は、一面が開口した箱形のケース本体21と、該ケース本体21の開口部を塞ぐ封口板22とを備えている。
ケース20(ケース本体21および封口板22)の材質は、従来の密閉型電池で使用されるものと同じであればよく、強度を考慮して適切な材質を適宜選択することができる。かかるケース20の材質としては、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルめっき鋼等が挙げられる。
なお、かかる薄型セルのケース20の具体的な厚み(電極体30の積層方向Xにおける寸法)は0.5mm〜15mm程度に設定される。
本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、電極体30として積層電極体が用いられている。かかる積層電極体30は、シート状の正極32と負極34とを、セパレータ36を介して複数枚積層させることによって構成されている。上記したように、本実施形態においては、かかる積層電極体30が略扁平形状に形成されており、かかる積層電極体30の扁平面30aがケース20の上面20aと対向するように(換言すれば、積層電極体30の積層方向Xとケース20の上面20aとが略垂直になるように)積層電極体30がケース20内に収容されている。
正極32は、シート状の正極集電体(例えばアルミニウム箔)と当該正極集電体の表面に付与された正極活物質層とを備えており、正極活物質層にはリチウムイオンを吸蔵・放出可能な物質である正極活物質が含まれている。かかる正極活物質としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。
また、正極32の正極活物質層には、上記した正極活物質の他に、必要に応じて導電材、バインダ等の添加材が添加されていてもよい。
一方、負極34は、シート状の負極集電体(例えば銅箔)と、当該負極集電体の表面に付与された負極活物質層とを備えている。当該負極活物質層に含まれている負極活物質についても同様に、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる物質の一種または二種以上を特に限定なく使用することができる。
また、負極34の負極活物質層についても、正極活物質層と同様にバインダなどの添加材が添加されていてもよい。
セパレータ36は、正極32と負極34との間に配置されており、当該正極32と負極34とを絶縁するとともに、正極32と負極34との間を移動する電荷担体(例えばリチウムイオン)を通過させることができる微小な孔を複数有している。
上記したように、ケース20の内部には電解液(図示省略)が収容されている。かかる電解液としては、従来からリチウムイオン二次電池に用いられる電解液と同様のものを特に限定なく使用することができる。
図2は本実施形態に係るリチウムイオン二次電池のガス排出弁近傍を模式的に示す斜視図である。
本実施形態におけるガス排出弁40は、ケース20の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に開放(開裂)するように構成されている。具体的には、ガス排出弁40は、図1に示すようにケース20の壁面の厚みよりも薄くなるように形成されている。例えば、ケースの壁面の厚みが0.3mm〜1.5mm(例えば0.5mm)である場合には、ガス排出弁40の厚みは0.05mm〜0.5mmの肉厚に設定される。そして、本実施形態におけるガス排出弁40の上面には、図2に示すように破断溝部42が形成されている。このような構造を有するガス排出弁40をケース20に設けることによって、ガスの発生等でケース20の内圧が所定レベル以上(例えば、0.3MPa以上)まで上昇した際に、ガス排出弁40を破断溝部42に沿って開裂させて、ケース20の内圧を低下させることができる。
なお、ガス排出弁40は、ケース20の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に開放されるような構造を有していればよく、上記した構造には限定されない。
具体的には、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、ガス排出弁40の周囲が凹部23の内壁23bによって囲われているため、ガス排出弁40から電解液が噴出した際に当該電解液が広範囲に拡散することを抑制できる。そして、本実施形態では、かかる凹部23の内壁23bの一面にケース20の外方に向けて開口した開口部23cが設けられているため、図2中の矢印Aに示すように、ガス排出弁40から噴出した電解液が開口部23cを通過してケース20外方に向けて排出される。このように、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、ガス排出弁40から噴出した電解液が広範囲に拡散することを抑制した上で、当該電解液をケース20外方に向けて排出することができるため、電解液によるケース20の劣化や外部短絡の発生を適切に防止することができる。
これに対して、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、ケース20の上面(扁平面)20aに凹部23が形成されており、該凹部23の底面23aにガス排出弁40が設けられているため、扁平面同士が対向するように複数の電池を配列させて組電池を構築した場合であっても、隣接する他の電池によってガス排出弁40が塞がれることを適切に防止することができる。
このため、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池10では、ケース20内の凹部23の下方に、積層電極体30が配置されないガス排出領域50が形成されるように積層電極体30の寸法と収容位置を調節している。これによって、積層電極体30によってガス排出弁40が内側から塞がれることを確実に防止することができる。
例えば、上記した実施形態においては、シート状の正極32と負極34とセパレータ36とを複数枚積層させた積層電極体30を電極体として用いているが、かかる電極体の構造は特に限定されない。電極体としては、例えば、長尺の正極と負極とセパレータとを重ね合せた積層体を長手方向に捲回することによって構成される捲回電極体を用いることもできる。
また、上記した実施形態においては、凹部23がケース20の上面20aに形成されているが、かかる凹部を形成する位置は、角型のケースの外面のうちの何れかの面であればよく、特に限定されない。例えば、ガス排出弁を設けるための凹部は封口板に設けられていてもよい。
20 ケース
20a ケースの上面(扁平面)
20b ケースの外縁
21 ケース本体
22 封口板
23 凹部
23a 凹部の底面
23b 凹部の内壁
23c 開口部
30 電極体(積層電極体)
30a 電極体の扁平面
32 正極
34 負極
36 セパレータ
40 ガス排出弁
42 破断溝部
50 ガス排出領域
X 積層方向
Claims (1)
- 正極および負極を備えた電極体と電解液とが角型のケース内に収容されており、該ケースが密閉されている密閉型電池であって、
前記角型のケースの外面のうちの何れかの面に、前記ケース内部に向かって窪んだ凹部が形成されており、該凹部の内壁の一面のみに前記ケースの外方に向けて開口する開口部が設けられているとともに、
前記凹部の底面に、前記ケースの内圧が所定レベル以上に上昇した場合に開放されるガス排出弁が形成されている、密閉型電池。
Priority Applications (1)
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JP2017003218A JP6778393B2 (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 密閉型電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017003218A JP6778393B2 (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 密閉型電池 |
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JP2018113172A JP2018113172A (ja) | 2018-07-19 |
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ID=62911350
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JP2017003218A Active JP6778393B2 (ja) | 2017-01-12 | 2017-01-12 | 密閉型電池 |
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