JP6639721B1 - 自動倉庫システム、自動倉庫システムの動作方法 - Google Patents
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Description
図17は、比較例の自動倉庫システムにおける、入庫から出庫までの流れを説明する図である。図18は、比較例の自動倉庫システムの配置を示す平面図である。はじめに、単一種類の荷を複数積んだ単載パレットがトラック等の車両で運ばれてきて、車両からフォークリフト等の搬送装置を用いて単載パレットが下される(倉庫内に搬入される)。比較例の自動倉庫システムでは、単一種類の荷を複数積んだ単載パレットを入庫し(図17(a))、仕向け先の要求に応じて複数種類の荷を混載した混載パレットと単載パレットとを出庫する(図17(e))。このために、比較例の自動倉庫システムでは、単載パレットの荷を所定の単位(以下、「ケース」という)に分離し(図17(b))、分離したケースをケース保管部に保管する(図17(c))。また、出庫のときには、仕向け先の要求に応じて異なる種類のケースをパレットに積み付けして混載パレットを作成する(図17(d))。
図面を参照して第1実施形態に係る自動倉庫システム100の構成を説明する。図1は、第1実施形態に係る自動倉庫システム100の一例を概略的に示す平面図である。図2は、図1のピッキング装置18を拡大して示す平面図である。図3は、自動倉庫システム100を概略的に示す側面図である。図4は、図3のピッキング装置18を拡大して示す側面図である。これらの図では、一部の柱や梁などの記載を省略している。
保管棚22は、床部Lg上に複数設置され、多数の荷10を保管可能ないわば高密度保管型の保管スペースである。図1に示すように、本実施形態の保管棚22は、3つの保管棚22a、22b、22cを含む。保管棚22a、22b、22cは、第2レール44を挟んで分割され、Y軸方向で負方向から正方向に向かってこの順で並んでいる。保管棚22a、22b、22cの構成は、複数の荷10を収容、保管可能であれば、特に限定されない。保管棚22a、22b、22cは、垂直方向に層状に重ねられた複数(例えば、3段)の収容段24を有する。各段の収容段24は、X軸方向およびY軸方向に配列された複数の収容部26を含む。各収容部26は、荷載パレット12を収容可能に構成されている。
保管棚22には、第1台車14が走行するための第1レール40と、第2台車16が走行するための第2レール44とが設けられる。第1レール40は、保管棚22a、22b、22cにおいてY軸方向に延設される。第1レール40は、各収容段において各収容部26の下部に設けられている。第1台車14は、各収容段において各収容部26の下部を走行できる。第2レール44は、保管棚22a、22bの間および保管棚22b、22cの間の各収容段においてX軸方向に延設される。各収容段において、第2台車16に給電するための給電部(不図示)が第2レール44に沿って延設される。
次に、図5、図6も参照して第1台車14を説明する。図5は、第1台車14の一例を概略的に示す平面図である。図6は、第1台車14の正面図である。上述したように、第1台車14は、荷載パレット12を搭載して保管棚22a、22b、22cの各収容段の第1レール40をY軸方向に走行する。第1台車14は、収容部26に対して荷載パレット12を出し入れする。第1台車14は、第2台車16に乗降するために、第2台車16上をY軸方向に走行する。
次に、図7、図8も参照して第2台車16を説明する。図7は、第2台車16の一例を概略的に示す平面図である。図8は、第2台車16の正面図であり、第1台車14を搭載した状態を示している。第2台車16は、第2レール44をX軸方向に走行する。第2台車16は、空荷の状態または荷載パレット12を搭載した状態の第1台車14を移送する。
ピッキング装置18を説明する。図4に示すように、ピッキング装置18は、第1収容部26pに保管された荷10を、別の荷10が保管された第2収容部26sへ移動させる。以下、第1収容部26pに保管された荷10であってピッキング装置18により移動されるものを「第1の荷10a」、「荷10a」と表記し、荷10aの移動前に既に第2収容部26sに保管されていた荷10を「第2の荷10b」「荷10b」と表記する。つまり、荷10bは、荷10aより先に第2収容部26sに保管されものをいい、荷10aは、荷10bより後に第2収容部26sに保管されものをいう。荷10aと荷10bとは、同一種の荷10であるか異なる種の荷10であるかは問わない。
図1〜図4、図14を参照して、搬出装置28を説明する。搬出装置28は、第2収容部26sの混載パレット12Mを保管棚22から搬出するための装置である。搬出装置28の構成に限定はないが、本実施形態では、搬出装置28は、第1台車14および第2台車16によって実現されている。搬出装置28は、昇降装置34を含んでもよい。
(1)この例では、第1台車14は、第2収容部26sの下部に移動して混載パレット12Mを搭載し、保管棚22b1の第1レール40上をY軸方向に走行して第2台車16上に移動する。
(2)第2台車16は、第2レール44上を走行して混載パレット12Mを伴った第1台車14を出庫部52に移送する。この移送により搬出装置28の動作は終了する。出庫部52に移送された混載パレット12Mは例えば、フォークリフト54により搬出され、トラック等の外部運搬手段56に積み入れされる。この場合、フォークリフト54は、目的の段の出庫部52から混載パレット12Mを外部運搬手段56に積み入れする。
移送機構32を説明する。移送機構32は、一の収容段の収容部26から別の収容段の収容部26に荷10を移送するための機構である。本実施形態の移送機構32は、最上収容段24p以外の収容段24sの収容部26(移送元)から荷揃え部20の第1収容部26p(移送先)に荷10を移送する。ここで、移送機構32によって第1収容部26pに移送される荷10を「第3の荷10c」、「荷10c」という。荷10cは、荷10aまたは荷10bと同一種の荷10であるか、異なる種の荷10であるかは問わない。移送元の収容部26は、保管棚22a、22b、22cのいずれかの収容部であってもよい。移送機構32の構成に限定はないが、本実施形態では、移送機構32は、第1台車14、第2台車16および昇降装置34によって実現されている。
(1)第1台車14は、移送元の収容部26の下部に移動して単載パレット12Sを載せて、保管棚22a1の第1レール40上をY軸方向に走行して第2台車16上に移動する。
(2)第2台車16は、第2レール44上を走行して単載パレット12Sを伴った第1台車14を昇降装置34に移送する。
(4)第2台車16は、第2レール44上を走行して、単載パレット12Sを伴った第1台車14を第1収容部26pが属する収容列の間口に移送する。
(5)移送された第1台車14は、単載パレット12Sを伴って第1レール40を走行し、移送先の第1収容部26pに単載パレット12Sを移送する。
(6)第1台車14が単載パレット12Sを第1収容部26pに降ろすことにより移送機構32の動作は終了する。
制御部30を説明する。制御部30は、MPU(Micro Processing Unit)などを含んで構成され、ユーザからの操作結果に基づき、入庫、出庫、搬出、移送等のために荷載パレット12の移動を制御する。一例として、制御部30は、所定の収容部と入庫部50、出庫部52との間や複数の収容部間で荷載パレット12を移送するために第1台車14および第2台車16を制御する。また、制御部30は、荷10をピッキングするためにピッキング装置18の動作を制御する。また、制御部30は、第1台車14および荷載パレット12を任意の収容段24から他の収容段24に昇降させるために昇降装置34を制御する。
次に、図1〜図4を参照して、自動倉庫システム100の入庫動作の一例を説明する。この例では、トラック等の外部運搬手段56により運搬され入荷された単載パレット12Sを保管棚22aの収容部26に保管するプロセスを説明する。
(1)製造工場で作成された単載パレット12Sは、外部運搬手段56に積み入れされ、自動倉庫システム100に運搬されて入荷される。
(2)外部運搬手段56によって入荷された単載パレット12Sを、フォークリフト54などによって入庫部50に搬入する。この場合、フォークリフト54は、外部運搬手段56から単載パレット12Sを目的の段の入庫部50に搬入する。
(3)入庫部50に搬入された単載パレット12Sを、第1台車14および第2台車16によって保管棚22aの所定の収容部26に移送して収容する。
次に、図14を参照して、自動倉庫システム100のピッキング動作の一例を説明する。図14は、ピッキング動作の一例を説明する説明図である。この例のピッキング動作は、出荷計画に基づいて単載パレット12Sから荷10を取り出し、販売店などの仕向先に出荷するための混載パレット12Mを作成する動作である。この例において、単載パレット12Sは保管棚22aに保管されており、ピッキングは保管棚22bの最上収容段24b1に設定された荷揃え部20で行われ、混載パレット12Mは保管棚22cに保管される。なお、この説明では、荷、パレットおよび第1収容部を区別するために、符号の末尾に「−A」、「−B」、「−C」を付して表記する。図14で、荷10−Aを白抜きで、荷10−Bを直線ハッチングで、荷10−Cを破線ハッチングで示す。
(2)荷揃え部20の第2収容部26sに混載パレット12Mを作成するための空のパレットを載置する。
(4)ピッキング装置18によって、単載パレット12S−Bから所要数の荷10−Bを取り出して、荷10−Aが置かれた混載パレット12Mに載せる。このとき、ピッキング装置18によって、荷10−Bの姿勢を変更してもよい。
(6)第1台車14および第2台車16によって、第2収容部26sから保管棚22cの収容部26に、荷10−A、10−B、10−Cが積載された混載パレット12Mを移送する。このとき、昇降装置34も用いて、混載パレット12Mを保管棚22cの別の段に移送してもよい。
次に、図1〜図4を参照して、自動倉庫システム100の出庫動作の一例を説明する。この例では、保管棚22cの収容部26に保管されている混載パレット12Mを外部運搬手段56に積み入れするプロセスを説明する。
(1)保管棚22cの収容部26に保管されている混載パレット12Mを、第1台車14および第2台車16によって出庫部52に移送する。このとき、第1台車14および第2台車16は、制御部30に制御される。
(2)出庫部52に移送された混載パレット12Mを、フォークリフト54などによって外部運搬手段56に積み入れする。この場合、フォークリフト54は、目的の段の出庫部52から混載パレット12Mを外部運搬手段56に積み入れする。
(3)外部運搬手段56に積み入れされた混載パレット12Mは、仕向先に運搬され出荷される。
本発明の第2実施形態は、自動倉庫システム100の動作方法S80である。この動作方法S80は、荷10を保管する収容部26を複数有する保管棚22を備えた自動倉庫システムの動作方法であって、第1収容部26pに保管された第1の荷10aを、第2の荷10bが保管された第2収容部26sへ移動させてピッキングを行うことと、第2収容部26sに保管された第1の荷10aと第2の荷10bとを合わせて保管棚22から搬出することと、を含む。動作方法S80によれば、保管棚22内でピッキングを行うので、ピッキング用のスペースを削減できる。
本発明の第3実施形態は、自動倉庫システム100を用いる荷の入出荷方法S90である。この入出荷方法S90は、同一種の荷が複数積まれた単載パレット12Sを入荷し、入荷した単載パレット12Sを自動倉庫システム100へ入庫して保管し、自動倉庫システム100内で、出荷対象の荷を単載パレット12Sから取り出して一のパレット上に載置し、当該一のパレット上に複数種の荷が積まれた混載パレット12Mを作成し、混載パレット12Mを、自動倉庫システム100から出庫して出荷する。
以下、変形例を説明する。変形例の図面および説明では、実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。実施形態と重複する説明を適宜省略し、実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
第1実施形態の説明では、入庫部50および出庫部52が各段に設けられる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、全段に対して単一の入庫部50と出庫部52とを設けて、それぞれの入庫部50と出庫部52とに昇降装置34が連設されてもよい。図15は、第1変形例の入庫部50および出庫部52の周辺を示す平面図である。この図は、それぞれの入庫部50と出庫部52とに昇降装置34が連設された構成を示している。この場合、入庫対象の荷載パレット12は、フォークリフト54によって外部運搬手段56から入庫部50に搬入され、昇降装置34によって目的の段に移送される。また、出庫対象の荷載パレット12は、昇降装置34によって保管されていた段から出庫部52に移送され、出庫部52から運搬手段56に積み出される。
第1実施形態の説明では、昇降装置34が第2レール44の端部のY軸方向に配置される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第2レール44の端部よりもX軸方向の正側に別の昇降装置36が設けられてもよい。図16は、第2変形例の入庫部50および出庫部52の周辺を示す平面図である。この図は、第2レール44の端部に別の昇降装置36が設けられた構成を示している。第2変形例では、昇降装置36は、第1台車14を搭載した第2台車16を、一の段から別の段に昇降させることができる。
第1実施形態の説明では、各保管棚22a、22b、22cの段数が同じである例を示したが、本発明はこれに限定されない。保管棚22は段数が他と異なる部分を含んでもよい。例えば、保管棚22のうちピッキング装置18を設置する部分については、ピッキング装置18設置用のスペースを確保するために、段数が他と異なる部分が設けられてもよい。
Claims (4)
- 荷を保管する収容部を複数有する保管棚と、
第1の収容部に保管された第1の荷を、第2の荷が保管された第2の収容部へ移動させるピッキング装置と、
前記第2の収容部に保管された前記第1の荷と前記第2の荷とを合わせて前記保管棚から搬出する搬出装置と、
を備え、
前記保管棚は、前記収容部が水平方向に複数並べられた収容段を有し、
前記収容段は、垂直方向に複数並べて設けられており、
前記第1の収容部及び前記第2の収容部は、前記複数の収容段のうち最も上の最上収容段に設けられ、
前記複数の収容段のうち前記最上収容段以外の収容段の第3の荷を、前記第1の収容部に移送する移送機構を有し、
前記ピッキング装置は、前記第3の荷を前記第2の収容部へ移動させることを特徴とする自動倉庫システム。 - 前記ピッキング装置は、前記第1の収容部の上方から前記第1の荷を取り出し、前記第2の収容部の上方から前記第2の収容部へ当該第1の荷を積み入れることを特徴とする請求項1に記載の自動倉庫システム。
- 前記ピッキング装置は、平面視において前記保管棚と重複する位置に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の自動倉庫システム。
- 荷を保管する収容部を複数有する保管棚を備えた自動倉庫システムの動作方法であって、
第1の収容部に保管された第1の荷を、第2の荷が保管された第2の収容部へ移動させてピッキングを行うことと、
前記第2の収容部に保管された前記第1の荷と前記第2の荷とを合わせて前記保管棚から搬出することと、
を含み、
前記保管棚は、前記収容部が水平方向に複数並べられた収容段を有し、
前記収容段は、垂直方向に複数並べて設けられており、
前記ピッキングは、前記複数の収容段のうち最も上の最上収容段にて行われ、
前記複数の収容段のうち前記最上収容段以外の収容段の第3の荷を前記最上収容段に移送することをさらに含み、
前記ピッキングを行うことは、前記最上収容段に移送された前記第3の荷を前記第2の収容部に移動させることを含むことを特徴とする自動倉庫システムの動作方法。
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