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JP6615309B2 - ターボファン及びこれを用いた空気調和機の室内機 - Google Patents

ターボファン及びこれを用いた空気調和機の室内機 Download PDF

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JP6615309B2 JP2018501410A JP2018501410A JP6615309B2 JP 6615309 B2 JP6615309 B2 JP 6615309B2 JP 2018501410 A JP2018501410 A JP 2018501410A JP 2018501410 A JP2018501410 A JP 2018501410A JP 6615309 B2 JP6615309 B2 JP 6615309B2
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Description

本発明は、3次元翼を備えたターボファン及びこれを用いた空気調和機の室内機に関するものである。
従来から、軸方向に向かってねじれながら延びる複数の3次元翼を有するターボファンが知られている。このターボファンにおいて、羽根の軽量化を図るため、従来から翼の内部を中空化することが提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1には、翼の表面を成形した2つの部材にそれぞれ凸部および凹部を設けて嵌め込む三次元翼を有し、三次元翼の内部が空洞化されたターボファンが開示されている。
特開2014−206084号公報
しかしながら、特許文献1において、運転時の遠心力により2つの部材の分割部(継ぎ目)に隙間が発生する場合がある。特に、翼のシュラウド側前縁部に位置する分割部に隙間が発生した場合、隙間内に気流が流れ込み、騒音が悪化する。また、2つの部材が嵌合のみで組み合わされている場合、ターボファンの振動により嵌合部で接触振動が繰り返され、騒音の発生源になる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、騒音を低減することができるターボファン及びこれを用いた空気調和機の室内機を提供することを目的とするものである。
本発明に係るターボファンは、回転駆動される円板状の主板と、主板に対向して配置される円環状のシュラウドと、主板とシュラウドとの間に固定され、主板の外周側に位置する正圧面と主板の中心側に位置する負圧面とを有する翼とを有し、翼は、内部に中空部が形成され、主板の中心側から外周側へ延びる主翼と、主翼の正圧面側に装着され、主翼の中空部を塞ぐ翼カバーとを備え、主翼は、シュラウド側にあり主板の中心側の前縁部に設けられた円弧形状の風切領域と、風切領域から主板側へ延びる層流領域とを有し、主翼と翼カバーとの分割部は、層流領域に設けられており、翼カバーは、分割部側において主翼へ向かって突出した突出部を有し、主翼は、突出部を挿入する挿入部を有し、主翼の風切領域内に肉ヌスミ部が構成され、挿入部は、主翼の風切領域から中空部に向かって延びたリブからなり、突出部の移動をガイドするものである。
本発明に係るターボファンによれば、主翼と翼カバーとの分割部は、層流領域に設けられていることにより、主翼と翼カバーとの回転軸方向から吸入された気体が、翼の分割部の隙間に入りにくくなるため、分割部の隙間に起因する騒音の発生を抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るターボファンの一例を示す斜視図である。 図2は本発明の実施の形態1に係るターボファンの一例を示す断面図である。 図1及び図2のターボファンにおける翼の一例を示す斜視図である。 図1及び図2のターボファンにおける翼の一例を示す平面図である。 図4の翼のV−V断面を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係るターボファンの翼の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態3に係るターボファンの主翼の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係るターボファンの翼カバーの一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態4に係るターボファンを用いた空気調和機の室内機の断面図である。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら本発明のターボファンの実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係るターボファンの一例を示す斜視図、図2は本発明の実施の形態1に係るターボファンの一例を示す断面図である。図1及び図2のターボファン1は、例えば天井埋込型の室内機に用いられるものであり、主板2と、シュラウド3と、翼10とを有する。
主板2は、円板状に形成されており、中央にはモータの回転軸に接続されるボス2aを有する。そして、図示しないモータが駆動することにより、主板2はボス2aを中心に回転する。シュラウド3は、円環状(ベルマウス形状)に形成されており、主板2に対向して配置される。また、シュラウド3の中央の穴から空気が吸い込まれる。
翼10は、主板2とシュラウド3との間に複数固定されており、複数の翼10は、それぞれ主板2の周方向に所定の間隔をあけて配置されている。翼10は、ねじり形状を有する3次元翼であって、主板2の外周側に曲面形状の正圧面10aが形成され、主板2の中心側に曲面形状の負圧面10bが形成されている。そして、主板2が回転したとき、複数の翼10は主板2の中心から外周側へと向かう気流を発生させる。
図3は、図1及び図2のターボファンにおける翼の一例を示す斜視図、図4は、図1及び図2のターボファンにおける翼の一例を示す平面図、図5は、図4の翼のV−V断面を示す断面図である。図3から図5に示すように、翼10は、下端10d側において主板2に固定されており、上端10u側においてシュラウド3に固定されている。この翼10は、主翼11と翼カバー12とを備え、主翼11に翼カバー12を取り付けた構造になっている。
主翼11は、翼10の正圧面10aの一部及び負圧面10bを構成する板状の部材であり、主板2の中心側から外周側へ延びる形状を有する。主翼11は、例えば超音波融着等により、主翼11の上端10uがシュラウド3に固定され、下端10dが主板2に固定される。主翼11の正圧面10a側には開口した中空部11hが形成されている。翼カバー12は、主翼11の正圧面10a側に装着されて正圧面10aの一部を構成しており、主翼11の中空部11hを塞いでいる。
主翼11は、シュラウド3側であって主板2の中心側の前縁部に設けられた風切領域10xと、風切領域10xから正圧面10aの主板2側へ延びる層流領域10yとを有する。風切領域10xは、例えば円弧形状に形成されており、シュラウド3側から気流が当たる領域であり、風切領域10xに当たった気流は正圧面10a及び負圧面10bへ流れる。このうち、正圧面10a側に流れた気流は、風切領域10xから層流領域10yに向かって流れることになる。
ここで、主翼11と翼カバー12との間には、表面に分割部(継ぎ目)13が形成される。そして、この分割部13が層流領域10yに設けられるようになっている。すなわち、主翼11と翼カバー12との分割部13は、翼10の正圧面10a上の気流の方向と面の向きがほぼ並行になる層流領域10yに位置しており、翼10のシュラウド3側の前縁部に位置する風切領域10xには分割部13が存在しない。すると、ターボファン1の回転軸方向から吸入された気流が分割部13の隙間に入りにくくなる。
さらに、主翼11の中空部11hの縁部は、深さが翼カバー12の厚さとほぼ同一の深さを有するように、段状に形成されている。したがって、主翼11と翼カバー12とにより構成される正圧面10aは凹凸のない滑らかな面になっている。主翼11の中空部11hの縁部には、翼カバー12の外縁を接合して支持する接合部11aが形成されている。すると、翼カバー12は、主翼11の接合部11aに接触した状態で固定されることになる。
上記実施の形態1によれば、分割部13が層流領域10yに設けられていることにより、主翼11と翼カバー12との回転軸方向から流れ込む気流が、翼10の分割部13の隙間に入りにくくなるため、分割部13の隙間に起因する騒音の発生を抑制することができる。すなわち、従来のように、風切領域10xに分割部13が位置する場合、気流が分割部13の隙間に入り込み、翼10上の流れに乱れが生じて騒音が生じる場合がある。これを防止するためには、分割部13に隙間が生じないような寸法で各部品を製造する必要があり、製造時に分割部の隙間の厳しい寸法管理が必要になる。一方、図1〜図5の翼10において、分割部13が層流領域10yに設けられているため、分割部13の隙間の厳しい管理を行うことなく、騒音の発生を抑制することができる。
また、図5に示すように、主翼11は、中空部11hの縁部が段状に形成されており、中空部11hの縁部には、翼カバー12の外縁に接合して支持する接合部11aが設けられているとき、遠心力によって翼カバー12が主翼11の外側に移動するのを抑制することができる。その結果、気流が分割部13の隙間に入る、もしくは翼面に沿った気流が翼カバー12に衝突して乱れたりすることによる騒音の悪化を抑制することができる。さらに、主翼11と翼カバー12とが振動により接触することによる騒音の発生を抑制することができる。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2に係るターボファンの翼の一例を示す断面図である。なお、図6の翼110において、図5の翼110と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図6に示すように、翼カバー12には、主翼11側へ突出した突出部112が設けられており、主翼11には、突出部112が挿入される挿入部111が設けられている。
具体的には、主翼11の挿入部111は、接合部11aにおいて凹状に設けられている。翼カバー12の突出部112は、分割部13になる外縁側において凸状に設けられている。そして、翼カバー12の突出部112が主翼11の挿入部111に挿入されることにより、翼カバー12が主翼11に位置決めされる。
上記実施の形態2によれば、翼カバー12に突出部112を設け、主翼11に挿入部111を設けることにより、分割部13において、主翼11及び翼カバー12のガタやソリにより隙間がなくなる。すると、振動によって主翼11と翼カバー12が摺動することによる騒音の悪化を防ぐことができる。また、接合部11aに挿入部111が設けられることにより接合部11aにおいて、振動により主翼11と翼カバー12が摺動することによる騒音の発生を抑制することができる。さらに、実施の形態2の場合であっても、実施の形態1と同様、分割部13が層流領域10yに設けられているため、厳しい分割部13の隙間の管理を行うことなく、騒音の発生を抑制することができる。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3に係るターボファンの主翼の一例を示す模式図、図8は、本発明の実施の形態3に係るターボファンの翼カバーの一例を示す模式図である。なお、図7の主翼211及び図8の翼カバー212において、図1〜図5の翼10及び図6の翼110と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7の主翼211の風切領域10xの内部には主翼11の肉厚を減じた凹部211hが形成されている。風切領域10xの内部に肉ヌスミ部が構成されるために、風切領域10x内の凹部211hから中空部11hに向かって所定のスライド方向の向きに延びた例えば2本のリブが設けられている。このリブは、突出部112がスライドして移動するのをガイドする挿入部211aとして機能する。また、主翼211は、中空部11h内であってスライド方向の延長上の位置に設けられたボス211bを有する。
図8の翼カバー212は、主翼211の挿入部211aにスライドして挿入される突出部112と、主翼211のボス211bに挿入されるピン212bとを有する。そして、主翼211のボス211bに翼カバー212のピン212bが挿入されることにより面方向の位置決めが行われる。また、翼カバー12の突出部112が主翼11の挿入部211aに挿入されることにより、ボス211bを中心とした翼カバー212の回転が抑制される。
上記実施の形態3によれば、風切領域10x内に肉ヌスミ部になる凹部211hが形成されることにより、主翼11の成形時に発生するヒケやソリを抑制し、成形性を改善することができる。また、挿入部211aが複数のリブから形成されていることにより、組み立て時において翼カバー212の位置ズレを確実に防止することができる。また、実施の形態3の場合であっても、実施の形態1と同様、分割部13が層流領域10yに設けられているため、厳しい分割部13の隙間の管理を行うことなく、騒音の発生を抑制することができる。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4に係るターボファンを用いた空気調和機の室内機の断面図である。図9において、同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。図9の室内機300は、いわゆる天井埋込型の室内機であり、天井の裏側に埋没して設置されるものである。
室内機300は、本体301と、本体301の下面に配置され、吸込口302a及び吹出口302bを有する化粧パネル302と、本体301に収容された熱交換器303と、熱交換器303に送風を行うターボファン1と、ターボファン1を回転駆動するモータ304とを有する。そして、ターボファン1は、吸込口302aから室内空気を吸い込み、熱交換器303へ送風する。熱交換器303において熱交換された空気は、吹出口302bから室内へ供給される。
上記実施の形態4のように、空気調和機の室内機300に適用されることにより、実施の形態1〜3と同様、ターボファン1の分割部13の隙間の厳しい寸法管理を行うことなく、低騒音の空気調和機を得ることができる。
本発明の実施の形態は、上記実施の形態1〜4に限定されず、種々の変更を行うことができる。たとえば、図5及び図6において、分割部13が、風切領域10xと層流領域10yとの境界に位置している場合について例示しているが、この場合に限らず、層流領域10yのうち風切領域10xとは離れた部位に位置していてもよい。また、図5及び図6において、正圧面10a及び負圧面10bは、説明を簡略化するために平板形状を有する場合について例示しているが、曲面形状を有していてもよい。
1 ターボファン、2 主板、2a ボス、3 シュラウド、10、110 翼、10a 正圧面、10b 負圧面、10d 下端、10u 上端、10x 風切領域、10y 層流領域、11、211 主翼、11a 接合部、11h 中空部、12、212 翼カバー、13 分割部、111 挿入部、112 突出部、211a 挿入部、211b ボス、211h 凹部、212b ピン、300 室内機、301 本体、302 化粧パネル、302a 吸込口、302b 吹出口、303 熱交換器、304 モータ。

Claims (5)

  1. 回転駆動される円板状の主板と、
    前記主板に対向して配置される円環状のシュラウドと、
    前記主板と前記シュラウドとの間に固定され、前記主板の外周側に位置する正圧面と前記主板の中心側に位置する負圧面とを有する翼と
    を有し、
    前記翼は、
    内部に中空部が形成され、前記主板の中心側から外周側へ延びる主翼と、
    前記主翼の前記正圧面側に装着され、前記主翼の前記中空部を塞ぐ翼カバーと
    を備え、
    前記主翼は、前記シュラウド側にあり前記主板の中心側の前縁部に設けられた円弧形状の風切領域と、前記風切領域から前記主板側へ延びる層流領域とを有し、
    前記主翼と前記翼カバーとの分割部は、前記層流領域に設けられており、
    前記翼カバーは、前記分割部側において前記主翼へ向かって突出した突出部を有し、
    前記主翼は、前記突出部を挿入する挿入部を有し、
    前記主翼の前記風切領域内に肉ヌスミ部が構成され、
    前記挿入部は、前記主翼の前記風切領域から前記中空部に向かって延びたリブからなり、前記突出部の移動をガイドするものであるターボファン。
  2. 前記主翼は、前記中空部の縁部が段状に形成されており、
    前記中空部の縁部には、前記翼カバーの外縁に接合して支持する接合部が設けられている請求項1に記載のターボファン。
  3. 前記翼カバーは、前記中空部内に設けられたピンを有し、
    前記主翼は、前記ピンを固定するボスを有する請求項1又は2に記載のターボファン。
  4. 前記翼は、ねじれ形状を有する3次元翼である請求項1〜3のいずれか1項に記載のターボファン。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のターボファンを用いた空気調和機の室内機。
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