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JP6611648B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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JP6611648B2
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Description

本発明は、軸と軸受とが接触して損傷することを防止するスクロール圧縮機に関する。
回転機械には、回転軸等の回転体に作用する荷重を支持するラジアル軸受が設けられている。ラジアル軸受には、転がり軸受とすべり軸受の2種類がある。すべり軸受は、回転軸と軸受との間に油膜を形成し、くさびの効果により油膜圧力を発生させて軸受荷重を支持する構造である。一般的に、油膜圧力は回転数が高い場合に発生しやすい。また、油膜圧力が発生すると、回転軸と軸受とが油膜で分離されて接触を回避できるため、回転軸と軸受の摩耗及び焼付きは発生しない。また、転がり軸受は、外輪と内輪との間に配された転動体が転がることで、一般的にすべり軸受よりも低摩擦である。しかしながら、転がり軸受は有限寿命である。このため、寿命を超えた転がり軸受は、外輪、内輪又は転動体の表面に剥離が発生し、軸受としての機能を果たせなくなる。空気調和機に搭載される冷媒圧縮機は、出荷後のメンテナンス及び部品の取替えが基本的に行えない。このため、冷媒圧縮機では、ラジアル軸受として、寿命が長いすべり軸受が多く使用されている。
空気調和機に搭載される冷媒圧縮機では、圧縮機構で低圧低温の冷媒ガスを圧縮し、凝縮器へ送り出す。その際に圧縮機構へ作用する荷重はガス荷重と呼ばれる。ガス荷重は、圧縮機構へ駆動力を伝達する駆動軸(回転軸)を介して軸受に作用する。ガス荷重が軸受に作用した場合も、駆動軸と軸受の間に油膜を形成することにより、焼付き及び異常摩耗が発生しないように冷媒圧縮機を運転することが可能である。このため、冷媒圧縮機における軸受の設計では、油膜を形成するための軸受仕様や運転条件を選定する必要がある。
冷媒圧縮機は、駆動軸と軸受との間に常に潤滑油を供給しており、焼付き及び異常摩耗を引き起こさせないように運転している。詳しくは、冷媒圧縮機の外殻となる密閉容器には、潤滑油を貯留する油溜まりが形成されている。そして、駆動軸は、油溜まりから駆動軸と軸受との間に至る給油通路と、該給油通路に油溜まりに貯留された潤滑油をくみ上げる容積型のポンプと、を有する。そして、前述のポンプ及び給油通路によって、油溜まりに貯留された潤滑油を駆動軸と軸受との間に供給する。ここで、冷媒圧縮機内の潤滑油には、空気調和機の作動流体である冷媒ガスが溶解している。この冷媒ガスは、温度や圧力により溶解量が変化することが特徴であり、圧力が高く温度が低い場合に潤滑油に溶解しやすく、一方、圧力が低く温度が高い場合に潤滑油から発泡しやすい。
冷媒圧縮機で多く使用されるすべり軸受では、給油通路から駆動軸と軸受との間に潤滑油が流れ込む際、潤滑油流路の拡大により、潤滑油の圧力が低下する。このため、潤滑油から冷媒ガスが発泡して、潤滑油と冷媒ガスが同時に軸受内へと供給される課題があった。
そこで、従来、給油通路から駆動軸と軸受との間に潤滑油が流れ込む際に潤滑油からの冷媒ガスの発泡を抑制する給油機構が提案されている。例えば、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、駆動軸の外周面におけるすべり軸受と対向する範囲に、給油溝が形成されている。この給油溝は軸受内で潤滑油の流れの抵抗となり、給油溝では油膜に圧力が発生する。油膜に圧力が発生する給油溝に潤滑油を供給することで、給油通路から駆動軸と軸受との間に潤滑油が流れ込んだ際の急激な圧力低下を抑制することが可能となり、冷媒ガスの発泡を抑制できる。
特開平7−12068号公報
冷媒圧縮機で多く使用されるすべり軸受では、駆動軸にかかるガス荷重により、駆動軸の回転中心は軸受中心から偏心する。このため、駆動軸と軸受との間の油膜はくさび形状を形成する。ここで、駆動軸の回転方向に断面積が低下する油膜をくさび油膜と称し、駆動軸の回転方向に断面積が増加する油膜を逆くさび油膜と称する。
くさび油膜では、駆動軸の回転に引っ張られて、くさび型のすき間の狭い方に潤滑油が入り込むため、油膜に圧力が発生する。一方、逆くさび油膜では、駆動軸の回転に引っ張られて、くさびのすき間の広い方に潤滑油が流れる。このため、逆くさび油膜では、油膜の圧力が低下し、溶解していた冷媒ガスが油膜から発泡する。すべり軸受内で発泡したこの冷媒ガスは、駆動軸の回転に引っ張られて、くさび油膜側にも広がる。これにより、すべり軸受内の潤滑油が排斥され、すべり軸受内は油膜切れのような状態を引き起こし、駆動軸とすべり軸受とが接触して損傷してしまう懸念がある。
ここで、上記特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、給油溝により、給油通路からすべり軸受内に潤滑油が流れ込んだ際に冷媒ガスが潤滑油から発泡することを抑制できる。しかしながら、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、逆くさび油膜から発泡した冷媒ガスに対する対策は施されていない。このため、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、依然として、潤滑油から発泡した冷媒ガスにより、駆動軸と軸受とが接触して損傷してしまうという課題があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、潤滑油から発泡した冷媒ガスによって駆動軸とすべり軸受とが接触して損傷してしまうことを従来よりも防止できるスクロール圧縮機を得ることを目的とする。
本発明に係るスクロール圧縮機は、互いの渦巻歯が組み合わされることにより両渦巻歯間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構と、電動機と、前記電動機と前記揺動スクロールとを接続し、前記電動機の駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、前記駆動軸を回転自在に支持するラジアル軸受及びスラスト軸受と、前記圧縮機構、前記電動機、前記駆動軸を収納しており、潤滑油が貯留される油溜まりが形成された密閉容器と、を備え、前記駆動軸は、前記油溜まりから該駆動軸と前記ラジアル軸受との間に至る給油通路を有し、前記給油通路から前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間に供給された前記潤滑油が、前記駆動軸と前記スラスト軸受との間に供給されるスクロール圧縮機であって、前記ラジアル軸受はすべり軸受であり、前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間の油膜が最も厚くなる前記駆動軸の外周面位置を0°位置と定義し、該0°位置から前記駆動軸の外周面を該駆動軸の回転方向に観察した際、前記ラジアル軸受と対向する範囲には、180°〜360°の間に、前記スラスト軸受側から前記スラスト軸受の反対側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が少なくとも一本形成されているものである。
さらに、本発明に係るスクロール圧縮機は、上記の構成に加えて、下記のいずれかの構成を備えている。
本発明に係るスクロール圧縮機においては、前記給油通路は、前記ラジアル軸受と対向する範囲において、180°〜360°の間で、且つ前記第1溝が形成されていない箇所に開口部を有している。
本発明に係るスクロール圧縮機においては、前記第1溝における前記スラスト軸受側の端部は、前記駆動軸と前記ラジアル軸受との対向範囲における前記スラスト軸受側の端部よりも、前記スラスト軸受とは反対側に位置している。
本発明に係るスクロール圧縮機においては、前記給油通路は、前記ラジアル軸受と対向する範囲において、180°〜360°の間に開口部を有しており、前記開口部よりも前記駆動軸の回転方向の前側となる位置に、少なくとも1本の前記第1溝が配置されている。
本発明に係るスクロール圧縮機は、前記ラジアル軸受と対向する範囲には、0°〜180°の間に、前記スラスト軸受の反対側から前記スラスト軸受側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第2溝が形成されている。
本発明に係るスクロール圧縮機の駆動軸の外周面には、ラジアル軸受と対向する範囲における180°〜360°の間に、スラスト軸受側からスラスト軸受の反対側に向かって駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が形成されている。このため、本発明に係るスクロール圧縮機においては、すべり軸受であるラジアル軸受内で潤滑油から冷媒ガスが発生した際、第1溝によって該冷媒ガスをスラスト軸受の反対側に排出することができる。このため、本発明に係るスクロール圧縮機においては、潤滑油から発泡した冷媒ガスによって駆動軸とラジアル軸受とが接触して損傷してしまうことを防止できる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の構成を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の副軸受11近傍を模式的に示す縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100において、副軸受11のラジアル軸受11aと駆動軸6の主軸部6aとの間に形成される油膜の状態を説明するための説明図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100において、主軸部6aと副軸受11のラジアル軸受11aとを示した斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100における主軸部6aの外周面の展開図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100における溝20の別の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100における溝20の別の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100において、主軸部6aと副軸受11のラジアル軸受11aとを示した斜視図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100における主軸部6aの外周面の展開図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100における溝22の別の一例を示す斜視図である。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100の構成を模式的に示す縦断面図である。また、図2は、このスクロール圧縮機100の副軸受11近傍を模式的に示す縦断面図である。
なお、図1では、各構成を指し示す引き出し線を見やすくするため、ハッチングを省略している。また、図2では、潤滑油の流路を見やすくするため、駆動軸6の外周面に形成された溝20の図示を省略している。この溝20の詳細は、図4及び図5で説明する。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、圧縮機構101、電動機10、駆動軸6、及びこれらを収納する密閉容器13等を備える。
圧縮機構101は、固定スクロール1及び揺動スクロール2を備える。固定スクロール1は、台板と、該台板の下面に設けられた渦巻歯とを有する。揺動スクロール2は、台板と、該台板の上面に設けられた渦巻歯とを有する。また、揺動スクロール2の台板には、渦巻歯が形成された面の反対面に、後述する駆動軸6の偏心軸部6bが挿入されるボス部2aが設けられている。固定スクロール1の渦巻歯と揺動スクロール2の渦巻歯とが互いに組み合わされることにより、両渦巻歯間に圧縮室5が形成されている。なお、圧縮室5に冷媒を吸入するための吸入口3は、圧縮室5の外周側に形成されている。圧縮室5で圧縮された冷媒を吐出する吐出口4は、固定スクロール1の中心部に形成されている。圧縮機構101は、密閉容器13内の上部に配置されている。
電動機10は、密閉容器13内において、上部ハウジング8aと下部ハウジング8bとの間に配置されている。この電動機10は、ロータ10a及びステータ10bを備える。ステータ10bは、中空の略円筒形状をしており、密閉容器13に固定されている。ロータ10aは、中空の略円筒形状をしており、所定のギャップを介してステータ10bの内周側に配置されている。
駆動軸6は、電動機10と揺動スクロール2とを接続し、電動機10の駆動力を揺動スクロール2に伝達するものである。駆動軸6は、主軸部6a及び偏心軸部6bを備える。主軸部6aは、電動機10のロータ10aに固定されており、ロータ10aと共に回転するものである。この主軸部6aは、上部が上部ハウジング8aに設けられた主軸受19によって回転自在に支持されており、下部が下部ハウジング8bに設けられた副軸受11によって回転自在に支持されている。偏心軸部6bは、主軸部6aの上端部に設けられている。偏心軸部6bの中心軸は、主軸部6aの中心軸(回転軸)に対して偏心している。この偏心軸部6bは、揺動スクロール2のボス部2aに圧入された揺動軸受17に、回転自在に挿入されている。また、駆動軸6には、主軸部6aの上部に、バランサ6cが設けられている。
上部ハウジング8aは、密閉容器13の側壁内面に固定されており、駆動軸6の主軸部6aを回転自在に支持する主軸受19が設けられている。この上部ハウジング8aの上部には、固定スクロール1が固定されている。また、上部ハウジング8aの上部にはスラスト軸受18が設けられている。スラスト軸受18は、揺動スクロール2を下方から摺動自在に支持するものである。また、上部ハウジング8aの上部には、揺動スクロール2の自転を阻止するオルダム継手12も設けられている。
下部ハウジング8bは、密閉容器13の側壁内面に固定されており、駆動軸6の主軸部6aを回転自在に支持する副軸受11が設けられている。図1及び図2に示すように、副軸受11は、主軸部6aのラジアル荷重を支持するラジアル軸受11a、及び、主軸部6aのスラスト荷重を支持するスラスト軸受11bを備える。これらの軸受のうち、少なくともラジアル軸受11aはすべり軸受である。
上述の各構成を収納する密閉容器13は、例えば側壁に、スクロール圧縮機100に冷媒を吸入するための冷媒吸入管15が設けられている。また、密閉容器13は、例えば上部に、スクロール圧縮機100で圧縮された冷媒を外部に吐出するための冷媒吐出管16が設けられている。なお、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、冷媒吸入管15から吸入した冷媒を密閉容器13内に一旦貯留した後、該冷媒を圧縮機構101で圧縮して直接吐出する構成となっている。このため、冷媒吸入管15は、密閉容器13の内部空間と連通するように、密閉容器13に接続されている。また、冷媒吐出管16は、圧縮機構101の吐出口4に接続されている。
また、密閉容器13の底部には、軸受等の摺動部を潤滑する潤滑油を貯留する油溜まり14が形成されている。この油溜まり14に貯留されている潤滑油は、給油機構7により、揺動軸受17、主軸受19及び副軸受11のラジアル軸受11aに供給される。給油機構7は、駆動軸6の主軸部6aの下端部に取り付けられた例えば容積型のポンプ7bと、駆動軸6に設けられた給油通路とを備える。つまり、駆動軸6と共に油溜まり14の潤滑油中に浸漬されているポンプ7bも回転することにより、油溜まり14に貯留された潤滑油を該ポンプ7bがくみ上げ、揺動軸受17、主軸受19及び副軸受11のラジアル軸受11aに潤滑油を供給する構成となっている。
給油通路は、図2に示すように、給油孔7a及び給油入口7cで形成されている。給油孔7aは、主軸部6aの軸心方向に貫通形成された貫通孔である。給油入口7cは、一方の端部が給油孔7aに開口し、他方の端部が駆動軸6と各軸受との間に開口する貫通孔である。例えば、給油入口7cは、揺動軸受17、主軸受19及び副軸受11のラジアル軸受11aの軸方向と直交するように形成されている。なお、図2では、給油入口7cの一例として、駆動軸6と副軸受11のラジアル軸受11aとの間に開口する給油入口7cを示している。ここで、駆動軸6と副軸受11のラジアル軸受11aとの間に開口する給油入口7cと給油孔7aが、本発明の「油溜まりから駆動軸とラジアル軸受との間に至る給油通路」に相当する。
このように構成されたスクロール圧縮機100は、冷凍サイクル回路の構成の1つとして、次のように動作する。
電動機10のロータ10aと共に駆動軸6が回転すると、揺動スクロール2はオルダム継手12により自転を阻止されながら公転運動を行う。これにより、揺動スクロール2及び固定スクロール1のそれぞれの渦巻歯の組合せにより形成された圧縮室5が、次第に容積を減じながら中心側に移動する。このため、吸入口3から圧縮室5に吸入された冷媒は、次第にその圧力を高め、吐出口4及び冷媒吐出管16を通じて冷凍サイクル回路の凝縮器へ送り出される。
このようにして密閉容器13内の冷媒が外部へ吐出されるので、密閉容器13内は負圧となる。このため、密閉容器13の外部から冷媒吸入管15を通じて密閉容器13内に冷媒が吸入される。そして、この冷媒は、電動機10を冷却した後、吸入口3から圧縮室5に吸入される。
また、駆動軸6が回転することにより、油溜まり14の潤滑油は、給油機構7のポンプ7bにより、給油孔7aにくみ上げられる。そして、給油孔7aにくみ上げられた潤滑油は、給油入口7cから、揺動軸受17、主軸受19及び副軸受11のラジアル軸受11aと、駆動軸6との間に供給される。揺動軸受17と駆動軸6の偏心軸部6bとの間に供給された潤滑油は、この間を潤滑した後、スラスト軸受18及びオルダム継手12に供給されて、これら摺動部を潤滑する。また、オルダム継手12に供給された潤滑油は返油孔9を経て油溜まり14に戻される。
主軸受19と駆動軸6の主軸部6aとの間に供給された潤滑油は、この間を潤滑した後、主軸受19の下端側から流出し、油溜まり14へ戻る。また、副軸受11のラジアル軸受11aと駆動軸6の主軸部6aとの間に供給された潤滑油は、この間を潤滑した後、その一部が下部のスラスト軸受11bへ流入する。そして、この潤滑油は、スラスト軸受11bの潤滑を賄い、スラスト軸受11bと主軸部6aのすき間から下部の油溜まり14へ戻る。ここで、副軸受11のラジアル軸受11aと駆動軸6の主軸部6aとの間に供給された潤滑油は、当該間において以下のような油膜を形成する。
図3は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100において、副軸受11のラジアル軸受11aと駆動軸6の主軸部6aとの間に形成される油膜の状態を説明するための説明図である。この図3は、駆動軸6の主軸部6aの中心軸(回転軸)と垂直な断面において、副軸受11のラジアル軸受11a及び駆動軸6の主軸部6aを観察したものである。なお、図3に示す白抜き矢印は主軸部6a(つまり駆動軸6)の回転方向を示している。
スクロール圧縮機100では、圧縮室5で圧縮された冷媒ガスにより、揺動スクロール2に荷重がかかる。この荷重は、図3にWで示すように、主軸部6aを介してラジアル軸受11aに作用する。スクロール圧縮機100の場合、揺動スクロール2の偏心運動により荷重Wの方向は回転しており、ラジアル軸受11aでは偏心軸の偏心方向に荷重が作用する。つまり、スクロール圧縮機100の場合、荷重Wは主軸部6aと同期して回転するため、主軸部6aに作用する荷重Wの角位置は変わらない。荷重Wが主軸部6aに作用した際、主軸部6aの軸心(回転中心)は、主軸部6aの回転と荷重Wの作用により、ラジアル軸受11aの中心から偏心する。このため、主軸部6aとラジアル軸受11aとの間の油膜はくさび形状を形成する。ここで、主軸部6aの回転方向に断面積が低下する油膜をくさび油膜21aと称し、主軸部6aの回転方向に断面積が増加する油膜を逆くさび油膜21bと称する。
詳しくは、主軸部6aとラジアル軸受11aとの間の油膜が最も厚くなる主軸部6aの外周面位置を0°位置と定義する。また、主軸部6aの回転方向に角度の値が大きくなっていくと定義する。この場合、主軸部6aとラジアル軸受11aとの間の油膜が最も薄くなる外周面位置は、180°の位置となる。また、0°〜180°の範囲では、油膜の流路面積がさび型に狭くなるくさび油膜21aとなる。180°〜360°の範囲では、油膜の流路面積が逆くさび形に広がる逆くさび油膜21bとなる。
くさび油膜21aでは、流路が徐々に狭くなるため、主軸部6aの回転に引っ張られて、くさび型のすき間の狭い方に潤滑油が入り込む。このため、油膜に油膜圧力21cが発生し、この油膜圧力21cにより主軸部6aに作用する荷重Wを支持する。一方、逆くさび油膜21bでは、流路が徐々に増加するため、駆動軸6の回転に引っ張られて、くさびのすき間の広い方に潤滑油が流れる。このため、逆くさび油膜21bでは油膜圧力21cは急激に低下し、逆くさび油膜21bの大部分において油膜圧力21cは発生しない。
ここで、油溜まり14の潤滑油には、密閉容器13内の冷媒ガスが、その温度及び圧力に応じて溶解している。このため、逆くさび油膜21bでは、油膜の圧力が低下し、溶解していた冷媒ガスが油膜から発泡する。ラジアル軸受11a内で発泡したこの冷媒ガスは、主軸部6aの回転に引っ張られて、くさび油膜21a側にも広がる。これにより、ラジアル軸受11a内の潤滑油が排斥され、ラジアル軸受11a内は油膜切れのような状態を引き起こし、主軸部6aとラジアル軸受11aとが接触して損傷してしまう懸念がある。
そこで、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100においては、主軸部6aにおけるラジアル軸受11aと対向する範囲の外周面を以下のように構成している。
図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100において、主軸部6aと副軸受11のラジアル軸受11aとを示した斜視図である。また、図5は、このスクロール圧縮機100における主軸部6aの外周面の展開図である。
なお、図4では、主軸部6aの外周面の構成を理解しやすくするため、副軸受11のラジアル軸受11aの一部を断面として示している。また、図4に示す円弧状の矢印は主軸部6aの回転方向を示しており、図4に示す白抜き矢印は潤滑油の流れを示している。
主軸部6aの外周面を該主軸部6aの回転方向に観察した際、主軸部6aにおけるラジアル軸受11aと対向する範囲には、180°〜360°の間に、下部から上部に向かって主軸部6aの回転方向とは反対方向に傾斜した溝20が、少なくとも1本形成されている。換言すると、溝20は、副軸受11のスラスト軸受11b側からスラスト軸受11bの反対側に向かって、主軸部6aの回転方向とは反対方向に傾斜している。溝20は、例えば、常に上部が下部より周方向の位置が小さい角度となっている。また、溝20の下端部(スラスト軸受11b側の端部)の位置は、ラジアル軸受11aの下端部(スラスト軸受11b側の端部)と略同じ位置となっている。また、溝20の上端部(スラスト軸受11b側とは反対側の端部)の位置は、ラジアル軸受11aの上端部(スラスト軸受11b側とは反対側の端部)と略同じ位置となっている。
ここで、溝20が、本発明の第1溝に相当する。
つまり、溝20は、逆くさび油膜21b側に形成されている。また、溝20は、主軸部6aの回転に対して抵抗成分であるため、主軸部6aが回転することで、溝20内に潤滑油を上方(スラスト軸受11b側とは反対側)へ向かわせようとするポンプ効果が得られる。また、溝20は、ラジアル軸受11aの上部から下部に渡って配置されている。このため、溝20により、ラジアル軸受11a内において逆くさび油膜21bで発生した冷媒ガスを、ラジアル軸受11aの上方へ排出することができる。したがって、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、逆くさび油膜21bで発泡した冷媒ガスが主軸部6aの回転に引っ張られてくさび油膜21a側にも広がることを防止できる。つまり、ラジアル軸受11a内の潤滑油が排斥されて油膜切れのような状態を引き起こすことを防止でき、主軸部6aとラジアル軸受11aとが接触して損傷してしまうことを防止できる。また、溝20の上述の冷媒ガス排出作用により、冷媒ガスがスラスト軸受11bへ流入することも防止できる。なお、溝20は下部から上部へ向かう際、逆の傾きにならなければ直線でなくても構わない。
以上、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100においては、ラジアル軸受11a内で潤滑油から冷媒ガスが発生した際、溝20によって該冷媒ガスをラジアル軸受11aの外部に排出することができる。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、潤滑油から発泡した冷媒ガスによって主軸部6aとラジアル軸受11aとが接触して損傷してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100においては、ラジアル軸受11a内で発生した冷媒ガスは、スラスト軸受11b側とは反対側に排出される。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機100は、スラスト軸受11bへ冷媒ガスが流入せず、スラスト軸受11bにおいても潤滑油が十分に供給され、安定したスクロール圧縮機100の運転が可能となる。
なお、少なくとも1本の溝20を有すれば上記の冷媒ガス排出効果を得られるが、溝20を複数本有することが好ましい。複数の溝20で冷媒ガスを排出することにより、上記の冷媒ガス排出効果をより向上させることができる。
また、給油入口7cの形成位置は特に限定されないが、180°〜360°の範囲に形成されることが好ましい。換言すると、給油通路は、ラジアル軸受11aと対向する範囲において、180°〜360°の間に開口部を有していることが好ましい。給油入口7cから主軸部6aとラジアル軸受11aとの間に潤滑油が流れ込む際、潤滑油流路の拡大により潤滑油の圧力が低下し、潤滑油から冷媒ガスが発泡する。このとき、180°〜360°の範囲に給油入口7cを形成することにより、当該冷媒ガスも溝20によって排出することができる。このため、当該位置に給油入口7cを形成する場合、給油入口7cよりも主軸部6aの回転方向の前側となる位置に、少なくとも1本の溝20が配置されていることが好ましい。
また、溝20の上端部及び下端部の位置も、ラジアル軸受11aの上方へ冷媒ガスを排出することができれば、上記の位置に限定されるものではない。例えば、溝20を以下のように形成してもよい。
図6及び図7は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機100における溝20の別の一例を示す斜視図である。これら図6及び図7は、図4と同様に主軸部6a及びラジアル軸受11aを観察したものである。
例えば図6に示すように、溝20の上端部が、ラジアル軸受11aの上端部よりも上方まで延びていてもよい。換言すると、溝20におけるスラスト軸受11bと反対側の端部は、主軸部6aとラジアル軸受11aとが対向していない範囲まで延びていてもよい。このように溝20を形成することにより、よりスムーズに冷媒ガスをラジアル軸受11aの上部から排出することができる。
また例えば図7に示すように、溝20の下端部が、ラジアル軸受11aの下端部よりも上方に位置していてもよい。換言すると、溝20におけるスラスト軸受11b側の端部は、主軸部6aとラジアル軸受11aとの対向範囲におけるスラスト軸受11b側の端部よりも、スラスト軸受11bとは反対側に位置していてもよい。このように溝20を構成することにより、スラスト軸受11bへ冷媒ガスが流入することをより防止できる。
実施の形態2.
主軸部6aにおけるラジアル軸受11aと対向する範囲において、0°〜180°の間に以下のような溝22を形成してもよい。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図8は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100において、主軸部6aと副軸受11のラジアル軸受11aとを示した斜視図である。また、図9は、このスクロール圧縮機100における主軸部6aの外周面の展開図である。
なお、図8では、主軸部6aの外周面の構成を理解しやすくするため、副軸受11のラジアル軸受11aの一部を断面として示している。また、図8に示す円弧状の矢印は主軸部6aの回転方向を示しており、図8に示す白抜き矢印は潤滑油の流れを示している。
主軸部6aにおけるラジアル軸受11aと対向する範囲には、0°〜180°の間に、上部から下部に向かって主軸部6aの回転方向とは反対方向に傾斜した溝22が、少なくとも1本形成されている。換言すると、溝22は、副軸受11のスラスト軸受11bの反対側からスラスト軸受11b側に向かって、主軸部6aの回転方向とは反対方向に傾斜している。溝22は、例えば、常に上部が下部より周方向の位置が大きい角度となっている。また、溝22の下端部(スラスト軸受11b側の端部)の位置は、ラジアル軸受11aの下端部(スラスト軸受11b側の端部)と略同じ位置となっている。また、溝22の上端部(スラスト軸受11b側とは反対側の端部)の位置は、ラジアル軸受11aの上端部(スラスト軸受11b側とは反対側の端部)と略同じ位置となっている。
ここで、溝22が、本発明の第2溝に相当する。
つまり、溝22は、くさび油膜21a側に形成されている。また、溝22は、主軸部6aの回転に対して抵抗成分であるため、主軸部6aが回転することで、溝22内に下部へ流れようとするポンプ効果が得られる。上述のように、ラジアル軸受11aで潤滑に使用された後の潤滑油は、その一部が下部のスラスト軸受11bへ供給される。本実施の形態2に係る溝22を設けることにより、スラスト軸受11bへ優先的に潤滑油を供給することができる。
また、溝22によってスラスト軸受11bに潤滑油を積極的に送り込むことにより、スラスト軸受11bでの潤滑油の圧力を上昇させて、スラスト軸受11bにおける冷媒の発泡を抑制することができる。このため、スラスト軸受11bを油切れのような状態にしない。また、潤滑油を積極的に送り込むため、スラスト軸受11b内で潤滑油が十分に存在し、低損失で運転することができる。
なお、溝22の上端部及び下端部の位置も、スラスト軸受11bへ供給する潤滑油の量を増大できれば、上記の位置に限定されるものではない。例えば、溝22を以下のように形成してもよい。
図10は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機100における溝22の別の一例を示す斜視図である。この図10は、図8と同様に主軸部6a及びラジアル軸受11aを観察したものである。
例えば図10に示すように、溝22の上端部が、ラジアル軸受11aの上端部よりも下方に位置していてもよい。換言すると、溝22におけるスラスト軸受11bと反対側の端部は、主軸部6aとラジアル軸受11aとの対向範囲におけるスラスト軸受11bとは反対側の端部よりも、スラスト軸受11b側に位置していてもよい。ラジアル軸受11aの上方へ排出される潤滑油を減少させることができ、スラスト軸受11bへ供給する潤滑油の量をより増大できる。なお、スラスト軸受11bへ積極的に潤滑油を供給することを考慮すると、溝22の下端部は、ラジアル軸受11aの下端部まで延びていることが好ましい。
以上、上記実施の形態1及び実施の形態2では、駆動軸6の軸心が上下方向となるように配置された縦置き型のスクロール圧縮機100を用いて、本発明を説明した。これに限らず、駆動軸の軸心が横方向となるように配置された横置き型のスクロール圧縮機においても、本発明を実施できることは容易に理解されるであろう。
1 固定スクロール、2 揺動スクロール、2a ボス部、3 吸入口、4 吐出口、5 圧縮室、6 駆動軸、6a 主軸部、6b 偏心軸部、6c バランサ、7 給油機構、7a 給油孔、7b ポンプ、7c 給油入口、8a 上部ハウジング、8b 下部ハウジング、9 返油孔、10 電動機、10a ロータ、10b ステータ、11 副軸受、11a ラジアル軸受、11b スラスト軸受、12 オルダム継手、13 密閉容器、14 油溜まり、15 冷媒吸入管、16 冷媒吐出管、17 揺動軸受、18 スラスト軸受、19 主軸受、20 溝、21a くさび油膜、21b 逆くさび油膜、21c 油膜圧力、22 溝、100 スクロール圧縮機、101 圧縮機構。

Claims (6)

  1. 互いの渦巻歯が組み合わされることにより両渦巻歯間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構と、
    電動機と、
    前記電動機と前記揺動スクロールとを接続し、前記電動機の駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸を回転自在に支持するラジアル軸受及びスラスト軸受と、
    前記圧縮機構、前記電動機、前記駆動軸を収納しており、潤滑油が貯留される油溜まりが形成された密閉容器と、
    を備え、
    前記駆動軸は、前記油溜まりから該駆動軸と前記ラジアル軸受との間に至る給油通路を有し、
    前記給油通路から前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間に供給された前記潤滑油が、前記駆動軸と前記スラスト軸受との間に供給されるスクロール圧縮機であって、
    前記ラジアル軸受はすべり軸受であり、
    前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間の油膜が最も厚くなる前記駆動軸の外周面位置を0°位置と定義し、該0°位置から前記駆動軸の外周面を該駆動軸の回転方向に観察した際、
    前記ラジアル軸受と対向する範囲には、180°〜360°の間に、前記スラスト軸受側から前記スラスト軸受の反対側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が少なくとも一本形成されており、
    前記給油通路は、前記ラジアル軸受と対向する範囲において、180°〜360°の間で、且つ前記第1溝が形成されていない箇所に開口部を有していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 互いの渦巻歯が組み合わされることにより両渦巻歯間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構と、
    電動機と、
    前記電動機と前記揺動スクロールとを接続し、前記電動機の駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸を回転自在に支持するラジアル軸受及びスラスト軸受と、
    前記圧縮機構、前記電動機、前記駆動軸を収納しており、潤滑油が貯留される油溜まりが形成された密閉容器と、
    を備え、
    前記駆動軸は、前記油溜まりから該駆動軸と前記ラジアル軸受との間に至る給油通路を有し、
    前記給油通路から前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間に供給された前記潤滑油が、前記駆動軸と前記スラスト軸受との間に供給されるスクロール圧縮機であって、
    前記ラジアル軸受はすべり軸受であり、
    前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間の油膜が最も厚くなる前記駆動軸の外周面位置を0°位置と定義し、該0°位置から前記駆動軸の外周面を該駆動軸の回転方向に観察した際、
    前記ラジアル軸受と対向する範囲には、180°〜360°の間に、前記スラスト軸受側から前記スラスト軸受の反対側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が少なくとも一本形成されており、
    前記第1溝における前記スラスト軸受側の端部は、前記駆動軸と前記ラジアル軸受との対向範囲における前記スラスト軸受側の端部よりも、前記スラスト軸受とは反対側に位置していることを特徴とするスクロール圧縮機。
  3. 互いの渦巻歯が組み合わされることにより両渦巻歯間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構と、
    電動機と、
    前記電動機と前記揺動スクロールとを接続し、前記電動機の駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸を回転自在に支持するラジアル軸受及びスラスト軸受と、
    前記圧縮機構、前記電動機、前記駆動軸を収納しており、潤滑油が貯留される油溜まりが形成された密閉容器と、
    を備え、
    前記駆動軸は、前記油溜まりから該駆動軸と前記ラジアル軸受との間に至る給油通路を有し、
    前記給油通路から前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間に供給された前記潤滑油が、前記駆動軸と前記スラスト軸受との間に供給されるスクロール圧縮機であって、
    前記ラジアル軸受はすべり軸受であり、
    前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間の油膜が最も厚くなる前記駆動軸の外周面位置を0°位置と定義し、該0°位置から前記駆動軸の外周面を該駆動軸の回転方向に観察した際、
    前記ラジアル軸受と対向する範囲には、180°〜360°の間に、前記スラスト軸受側から前記スラスト軸受の反対側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が少なくとも一本形成されており、
    前記給油通路は、前記ラジアル軸受と対向する範囲において、180°〜360°の間に開口部を有しており、
    前記開口部よりも前記駆動軸の回転方向の前側となる位置に、少なくとも1本の前記第1溝が配置されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  4. 互いの渦巻歯が組み合わされることにより両渦巻歯間に圧縮室を形成する固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構と、
    電動機と、
    前記電動機と前記揺動スクロールとを接続し、前記電動機の駆動力を前記揺動スクロールに伝達する駆動軸と、
    前記駆動軸を回転自在に支持するラジアル軸受及びスラスト軸受と、
    前記圧縮機構、前記電動機、前記駆動軸を収納しており、潤滑油が貯留される油溜まりが形成された密閉容器と、
    を備え、
    前記駆動軸は、前記油溜まりから該駆動軸と前記ラジアル軸受との間に至る給油通路を有し、
    前記給油通路から前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間に供給された前記潤滑油が、前記駆動軸と前記スラスト軸受との間に供給されるスクロール圧縮機であって、
    前記ラジアル軸受はすべり軸受であり、
    前記駆動軸と前記ラジアル軸受との間の油膜が最も厚くなる前記駆動軸の外周面位置を0°位置と定義し、該0°位置から前記駆動軸の外周面を該駆動軸の回転方向に観察した際、
    前記ラジアル軸受と対向する範囲には、180°〜360°の間に、前記スラスト軸受側から前記スラスト軸受の反対側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第1溝が少なくとも一本形成されており、
    前記ラジアル軸受と対向する範囲には、0°〜180°の間に、前記スラスト軸受の反対側から前記スラスト軸受側に向かって前記駆動軸の回転方向とは反対方向に傾斜した第2溝が形成されていることを特徴とするスクロール圧縮機。
  5. 前記第2溝における前記スラスト軸受とは反対側の端部は、前記駆動軸と前記ラジアル軸受との対向範囲における前記スラスト軸受とは反対側の端部よりも、前記スラスト軸受側に位置していることを特徴とする請求項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記第1溝における前記スラスト軸受とは反対側の端部は、前記駆動軸と前記ラジアル軸受とが対向していない範囲まで延びていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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