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JP6694216B2 - グレリンを有効成分として含有するレット症候群(rtt)の予防・治療剤 - Google Patents

グレリンを有効成分として含有するレット症候群(rtt)の予防・治療剤 Download PDF

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Description

本発明は、グレリンの臨床分野での新規な用途に関する。具体的には、本発明は、グレリンを有効成分として含む、レット症候群(RTT)の予防・治療剤に関する。
レット症候群(Rett syndrome:RTT)は、乳児期から発症し、精神発達遅滞、自閉性、てんかん等を特徴とし、自律神経障害、消化管機能障害、呼吸障害等の多彩な症状を特徴とする神経発達障害である。レット症候群は、1966年にオーストリアの小児神経医Andreas Rettにより最初に記載された疾患であるが、世界の関心を集めたのは1983年、スウェーデンのBengt Hagbergらの報告による。我が国での有病率は1万人の女児に0.9人と推定され、我が国では約1,000人以上の患者が推定されているが、実際の患者数はもっと多いと考えられている。最初の報告から殆どの患者が女児であるためX染色体性優性遺伝が疑われていたが、遺伝子連鎖解析より1996年にX染色体長腕のXq28との連鎖がわかり、1999年に原因遺伝子がメチルCPG結合タンパク質2(Methyl−CpG binding protein 2 (MECP2))(MECP2遺伝子)変異であることが明らかになった。
レット症候群は、主に女児に発症し、乳児期早期から筋緊張低下、自閉傾向、その後、四つ這い、歩行などのロコモーションの障害、言語発達遅滞、重度の知的障害が出現する。幼児期〜早期小児期には、目的をもった手の運動機能の消失および手もみ様、手で絞る、片手を口にもっていき、他方の手で胸を叩くなどの特有な手の常同運動が出現する。これらの症状はtypical RTT(典型例)と分類されている症例ではほぼ必発である。また、頭囲発育の停滞と後天的な小頭症、早期小児期の筋緊張亢進、ジストニア、歯ぎしり、過呼吸・無呼吸などの呼吸異常、便秘、冷たく小さい足などの自律神経の異常、てんかんなどの頻度は高いが必発症状ではない。各症状は年齢依存性に出現することが本疾患の理解では大切である。1999年、Amirらは、Methyl−CpG−binding Protein 2遺伝子(MECP2遺伝子)変異がRTTの主な原因遺伝子であることを発見した。典型例では約90%以上でMECP2遺伝子変異が同定されると報告されている。精神運動機能があるステージで改善する症例があること、仮性安定期が認められる点などから、本症は発達障害(neuro−developmental disorder)であり、退行性変性疾患(neurodegenerative disease)ではないと理解されている。Angela J McArthurら、Developmentulhledicitie & Cbild Neirrology 1998, 40 186−192(非特許文献1);Carolyn Ellawayら、Brain & Development 23 (2001) S101−S103(非特許文献2);Yoshiko Nomura、Brain & Development 27 (2005) S35−S42(非特許文献3);Deidra Youngら、Brain & Development 29 (2007) 609−616(非特許文献4);Meir Lotanら、The Scientific World JOURNAL (2006) 6, 1737−1749(非特許文献5);Flavia SCHWARTZMANら、Arq Gastroenterol v. 45, no.4, jul. set. 2008(非特許文献6);Kathleen J. Motilら、JPGN Volume 55, Number 3, September 2012(非特許文献7)
現在まで、世界で統一した診断基準は確立されていない。典型例女児の診断基準は以下のすべてを満たすことが重要であり、必須条件と除外基準から構成されている。
必須条件:
(1)部分的または完全な手の機能の喪失
(2)部分的または完全な話し言葉の喪失
(3)歩行の異常または歩行不能
(4)特有な手の常同行動を認める
除外基準:
頭部外傷、代謝性疾患、重症感染症、周産期異常や生後6ヶ月以内の重篤な発達異常がないこと
レット症候群に関しては、現在まで確立された有効な治療法はない。Jacky Guyらは、予めレット症候群の原因遺伝子のMECP2のコンディショニングノックアウトマウスモデルを作成し、tamoxifen(TM)をレット症候群の症状が出現する生後3−4週および12−17週に投与し、MECP2が発現するようにしておくとレット症候群の症状の約7割が部分的に改善したことを報告している(SCIENCE VOL 315 23 FEBRUARY 2007(非特許文献8))。
Daniela Tropeaらは、Phase I研究の結果を報告しており、レット症候群のモデルマウスにIGF−1を投与したところ、生存が伸び、ロコモーションが改善し、呼吸および心機能の改善が認められたことを報告している(PNAS February 10, 2009 vol. 106 no. 6, 2029−2034(非特許文献9))。
Maria C.N. Marchettoらは、ヒトレット症候群患者の線維芽細胞からiPS細胞を樹立して詳細な検討を行ったところ、レット症候群のiPSではシナプスが少なく、神経突起の密度が減少し、細胞のサイズが小さく、カルシウムシグナルと電気生理的な欠陥が認められたことを報告している(Cell 143, 527−539, November 12, 2010(非特許文献10))。iPS細胞を用いて様々な薬剤を試して治療の可能性を調べたが、IGF−1投与で神経突起の伸長が認められ、治療薬としての可能性が示唆された。
Rube'n Deograciasらは、Sphingosine−1 phosphate receptorの修飾因子であるFingolimodがBDNFレベルを増加させ、レット症候群のモデルマウスの症状を改善させることを報告している(PNAS August 28, 2012 vol. 109 no. 35, 14230−14235(非特許文献11))。
Noel C. Dereckiらは、マウスモデル動物で骨髄移植すると野性のマイクログリア細胞は、生存期間を長くし、呼吸障害を改善し、無呼吸が減少し、体重増加を改善し、ロコモーションの運動機能を改善させ、野性のマウスに近づけることができたことを報告している(Nature Vol 4844, 5 April 2012, 105−111)(非特許文献12)。
Giorgio Piniらは、4〜11歳の6人のレット症候群患者でIGF−1を1日2回、0.05mg/Kgの量を6か月間投与したところ、3人でInternational Severity Scoreが改善し、安全に試行でき、忍容性も確認されたことを報告している(Autism Research and Treatment, Volume 2012, Article ID 679801, 14 pages(非特許文献13))。
Laura Ricceriらは、ヒトレット症候群の臨床的、神経生物学的なレビューを行っており、臨床からの治療候補として、GABA、神経毒性関連、レセプターNMDA、アセチルコリン、生体アミン、神経栄養因子BDNF、IGF1、カルニチン、コルチコステロンとストレスコーピング、RhoGTPase、グリア細胞をターゲットにしたものなどを挙げている(Neuropharmacology 68 (2013) 106−115(非特許文献14))。
伊藤らは、レット症候群治療の最前線を紹介しており、IGF−1、三環系抗うつ薬のデシプラミン、鎮咳薬のデキストロメトルファン(非選択的セロトニン再取込み阻害作用とNMDA型グルタミン酸受容体阻害薬)、骨髄移植、BDNFの発現を上昇するフィンゴリモドを例示している(SRL宝函, Vol.34, No. 2, 2013年(非特許文献15))。
Omar S. Khwajaらは、リコンビナントのヒトIGF−1であるMecaserminを9人のレット症候群患者に40〜90μg/kgの量で毎日2回投与し、脳脊髄液、脳波、心機能、呼吸等を観察したところ、全例で安全に投与でき、血液脳関門を従来通過しないと考えられていたIGF−1が脳脊髄液で増加し、不安を表すと考えられている前頭葉の脳波のα波の左右差が改善したこと、その後のphase IIで有意差がなかったことを報告している(PNAS March 25, 2014 vol. 111 no. 12, 4596−4601(非特許文献16))。
レット症候群の治療薬としては、これまで、モルヒナン化合物(特表2010−526089(特許文献1)、特開2012−131815(特許文献2)、特表2012−503009(特許文献3)、特開2014−196331(特許文献4)、特開2015−145407(特許文献5))、グリシル−L−2−メチルプロピル−L−グルタミン酸(特表2014−508744(特許文献6))、およびチロシンキナーゼ受容体B(TrkB)結合分子(特表2011−501760(特許文献7))を用いたものが開発されている。
このように、レット症候群の治療のために様々な試みがなされているが、未だ有効な治療法は確立されていないのが現状である。特に、遺伝子治療、骨髄移植はモデル動物では症状、生命予後の改善があったが、ヒトでは困難であると思われる。IGF−1は大きな副作用なく行えたが、著明な効果は認められなかった。今後は、BDNF(脳由来の神経栄養因子)、グルタミン酸受容体拮抗薬、抗うつ薬などが臨床試験される可能性があるか、既に開始されている(アメリカ、ヨーロッパなど)。
グレリンはリガンド不明なオーファン受容体の一つ、GHS受容体の内因性リガンドとして胃から発見されたペプチドホルモンである(Kojima Mら、Nature 402, 656 (1999)(非特許文献17);Kojima Mら、Trends Endocrinol Metab 12, 118 (2001)(非特許文献18)。ヒトグレリンはアミノ酸28残基のペプチドで、3番目のアミノ酸残基のセリンの側鎖が脂肪酸のひとつオクタン酸で修飾された特徴的な構造を有する(N−GSSFLSPEHQRVQQRKESKKPPAKLQPR−C)。このオクタン酸修飾基は活性発現に必須である。すなわち、オクタノイル化によりグレリンは活性型となり、生理活性を示す。オクタノイル修飾がつかない不活性型グレリンはデスアシルグレリンと呼ばれ、血中では大部分がこの型である。脂肪酸修飾を受けている生理活性ペプチドはこれまで見つかっておらず、グレリンが最初である。グレリンは魚類、両生類、鳥類や多くの哺乳類で同定されており、いずれも3番目のセリンまたはスレオニン残基に脂肪酸が付加されている。グレリンは強力な成長ホルモン分泌促進活性と摂食亢進作用を示す、内分泌・エネルギー代謝を調節するペプチドホルモンである(Takaya Kら、J Clin Endocrinol Metab 85, 4908 (2000)(非特許文献19);Tschop Mら、Nature 407, 908 (2000)(非特許文献20);Nakazato Mら、Nature 409, 194 (2001)(非特許文献21)。
グレリンの胃での産生細胞は、これまで機能が不明であったX/A−like細胞と呼ばれる内分泌細胞である。胃以外にも、腸管、視床下部、下垂体、膵臓、腎臓、胎盤、精巣などで少量ではあるが産生が認められる。グレリンは絶食により血中濃度が上昇し、摂食により血中濃度は低下する。肥満者では血中濃度は低値を示し、やせ状態では血中濃度は高値を示す。グレリンは下垂体に働きかけ、成長ホルモン分泌を強力に刺激する。この作用は、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)による成長ホルモン分泌と相乗的である。また、視床下部に働きかけ、摂食を刺激することから摂食亢進ペプチドと呼ばれる。グレリンの投与により、体重増加、脂肪組織の増大がみられることから、脂肪細胞が産生する抗肥満ホルモンであるレプチンに拮抗するホルモンであると考えられている。
このように、グレリンは主として胃内分泌細胞で産生され、摂食亢進や体重増加、消化管機能調節などエネルギー代謝調節に重要な作用を持ち、今まで知られている中で唯一の末梢で産生される摂食促進ペプチドである。胃から分泌されるグレリンの空腹と成長ホルモン分泌に関する情報は、求心性迷走神経を介して脳へ伝達される。グレリンは、摂食や成長ホルモン分泌調節の中枢である視床下部に働き、これらの促進作用を発現するのである。
グレリンは、膵ランゲルハンス島でグルカゴンを産生するα細胞に存在する。α細胞とβ細胞にグレリン受容体遺伝子が発現し、生理的濃度(10−12〜10−11M)のグレリンは、高血糖下でラット単離膵β細胞の細胞内Ca2+濃度を増加させ、インスリン分泌を促進する。一方、低血糖下では、グレリンはβ細胞内遊離Ca2+濃度とインスリン分泌を変化させない。グレリンは肝臓におけるインスリン作用を修飾し、糖代謝に関与している可能性も示唆されている。健常者にグレリンを静脈内投与すると、心拍数は変化させずに平均動脈圧が低下し、心拍出量が増加する。心筋梗塞後心不全モデルラットにグレリンを連続投与すると、血清GHの上昇とともに左室駆出率の増加、左室リモデリング進展の抑制、カヘキシアの是正が認められ、心機能改善および低栄養状態の是正によるグレリンの心不全治療薬としての有用性が示唆されている。慢性心不全患者へのグレリン投与でも心係数の増加や血行動態の改善が報告されている。
Munetsugu Haraらは、27人のレット症候群患者と53人のコントロールで血中グレリン濃度を測定したところ、レット症候群患者では、血漿の総グレリン、活性型のオクタン酸修飾を受けたグレリンともに健常群と比べて低下していたことを報告している(Int. J. Devl Neuroscience 29 (2011) 899−902(非特許文献22))。また、血漿の総グレリン濃度は血清のIGF−1、頭囲と正の相関がみられた。血漿の総グレリン低値は、摂食障害、便秘と相関がみられ、活性型グレリン低値は摂食障害と有意の相関を示した。
C. Caffarelliらは、イタリアでの123人のレット症候群女児を55人の対照群と比較した結果を報告している(Bone 50 (2012) 830−835(非特許文献23))。グレリンと骨密度の検討では、思春期のレット症候群患者ではグレリン濃度が高く、全身骨密度、全身骨塩量/身長比は低下していた。思春期のレット症候群女児では、血中グレリン濃度は骨年齢やBMIと逆相関していた。
Munetsugu Haraらは、MECP2遺伝子異常を認める22人のレット症候群患者で、血漿グレリン、成長ホルモン(GH)、IGF−1、GH/IGF−1軸を比較した結果を報告している(Brain & Development 36 (2014) 794−800(非特許文献24))。14人の年齢、性別をマッチさせたてんかん、知的障害を持つレット症候群以外の女性患者と比較し、さらにグレリン濃度と身長、体重、頭囲、BMIその他の計測値と比較したところ、レット症候群女児では有意にBMIと身長が低く、血漿グレリン値は両群で頭囲と有意に正の相関があった。
Toyojiro Matsuishiらは、23人のレット症候群および39人の対照群の血漿グレリンを比較した中途経過を紹介し、総グレリンはレット症候群で対照群と比べ低値であり、レット症候群の病態生理に関係している可能性を示唆している(Brain & Development 33 (2011) 627−631(非特許文献25))。
松石は、レット症候群の病気の発見、遺伝子の解明から、モデル動物を用いた現在までの研究をレビューしており、現在、考えられている治療、または一部開始された動物、ヒトでの治療を紹介している(日本臨床71巻11号(2013−11)(非特許文献27))。
これまで、グレリンとレット症候群との関係については、種々検討されてきてはいるものの未だ不明の点も多く、グレリンをレット症候群の治療剤として用いることは知られていなかった。
特表2010−526089 特開2012−131815 特表2012−503009 特開2014−196331 特開2015−145407 特表2014−508744 特表2011−501760
Angela J McArthurら、Developmentulhledicitie & Cbild Neirrology 1998, 40 186−192 Carolyn Ellawayら、Brain & Development 23 (2001) S101−S103 Yoshiko Nomura、Brain & Development 27 (2005) S35−S42 Deidra Youngら、Brain & Development 29 (2007) 609−616 Meir Lotanら、The Scientific World JOURNAL (2006) 6, 1737−1749 Flavia SCHWARTZMANら、Arq Gastroenterol v. 45, no.4, jul. set. 2008 Kathleen J. Motilら、JPGN Volume 55, Number 3, September 2012 Jacky Guyら、SCIENCE VOL 315 23 FEBRUARY 2007 Daniela Tropeaら、PNAS February 10, 2009 vol. 106 no. 6, 2029−2034 Maria C.N. Marchettoら、Cell 143, 527−539, November 12, 2010 Rube'n Deograciasら、PNAS August 28, 2012 vol. 109 no. 35, 14230−14235 Noel C. Dereckiら、Nature Vol 4844, 5 April 2012, 105−111 Giorgio Piniら、Autism Research and Treatment, Volume 2012, Article ID 679801, 14 pages Laura Ricceriら、Neuropharmacology 68 (2013) 106−115 伊藤ら、SRL宝函, Vol.34, No. 2, 2013年 Omar S. Khwajaら、PNAS March 25, 2014 vol. 111 no. 12, 4596−4601 Kojima Mら、Nature 402, 656 (1999) Kojima Mら、Trends Endocrinol Metab 12, 118 (2001) Takaya Kら、J Clin Endocrinol Metab 85, 4908 (2000) Tschop Mら、Nature 407, 908 (2000) Nakazato Mら、Nature 409, 194 (2001) Munetsugu Haraら、Int. J. Devl Neuroscience 29 (2011) 899−902 C. Caffarelliら、Bone 50 (2012) 830−835 Munetsugu Haraら、Brain & Development 36 (2014) 794−800 Toyojiro Matsuishiら、Brain & Development 33 (2011) 627−631 Munetsugu Haraら、Brain & Development (2013) article in press 松石、日本臨床71巻11号(2013−11)
これまで、レット症候群の有効な治療法は確立されていない。レット症候群は、ジストニアをはじめとする神経症状、てんかん発作、睡眠障害、摂食の障害とるい痩などの症状を呈する疾患であり、これら症状を改善する治療薬が切望されていた。
本発明らは、レット症候群の有効な治療法を確立すべく鋭意研究を重ねた。その結果、グレリンがレット症候群で年齢依存性に低下し、摂食、便秘などの消化管症状、自律神経症状と相関していることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、グレリンおよび薬理学的に許容しうる担体を含む医薬組成物に関する。とりわけ、本発明は、治療学的有効量のグレリンを含む、レット症候群の予防・治療剤に関する。本発明では実際にレット症候群患者にグレリンを投与し、その効果を検証した。
本発明の治療学的有効量のグレリンを含む、レット症候群の予防・治療剤は、重大な副作用なく安全に患者に投与でき、成長ホルモン分泌の増加、便通、睡眠、筋緊張、ジストニアの改善という効果を奏する。
図1−1は、グレリン投与後のレット症候群患者の症状の改善を示す図である。 図1−2は、グレリン投与後のレット症候群患者の症状の改善を示す図である。 図1−3は、グレリン投与後のレット症候群患者の症状の改善を示す図である。 図2は、グレリン投与後のレット症候群患者におけるグレリン血中濃度の経時変化を示す図である。 図3は、グレリン投与後のレット症候群患者における成長ホルモン分泌の経時変化を示す図である。 図4は、グレリン投与後のレット症候群患者における血糖の経時変化を示す図である。 図5−1は、グレリン投与後のレット症候群患者におけるサーモグラフィーの経時変化を示す図である。 図5−2は、グレリン投与後のレット症候群患者における表在体温の経時変化を示す図である。 図5−3は、グレリン投与後のレット症候群患者における表在体温、深部体温の経時変化を示す図である。 図6は、グレリン投与後のレット症候群患者における胸郭と腹部の動きを示す図である。 図7は、レット症候群患者においてグレリン静注前後で呼吸への影響を調べた結果を示す図である。 図8−1は、グレリン投与後のレット症候群患者における自律神経解析(ホルター心電図)の結果を示す図である。 図8−2は、グレリン投与後のレット症候群患者における自律神経解析(ホルター心電図)の結果を示す図である。 図9は、レット症候群患者においてグレリン投与によりCortisol awaking response (CAR)が改善したことを示す図である。 図10は、グレリン投与後のレット症候群患者における唾液中メラトニンの測定結果を示す図である。 図11は、対象としたレット症候群患者の症状の経過を発育年齢軸にそってまとめた図である。 図12−1は、グレリン投与後のレット症候群患者におけるVASの経時変化を示す図である。 図12−2は、グレリン投与後のレット症候群患者におけるVASの経時変化を示す図である。 図13は、グレリン投与後のレット症候群患者におけるジストニアのVASによる改善を示す図である。 図14−1は、レット症候群患者(症例1)におけるグレリン投与前後の睡眠日誌を示す図である。 図14−2は、レット症候群患者(症例4)におけるグレリン投与前後の睡眠日誌を示す図である。
現在、グレリン投与は、神経性食思不振症、胃全摘後などの消化器症状、心血管障害への臨床試験が行われ、大きな副作用なく実施されている。本発明に従い、グレリンの投与により、レット症候群患者のQOLを損ない、生命予後に関与する摂食障害、便秘、自律神経症状、および中枢神経症状の改善が期待される。
本発明において使用するグレリンは、28残基のアミノ酸からなるペプチドの3番目のアミノ酸残基の側鎖がオクタン酸で修飾された、本来の生理活性を示す活性型のグレリンをいう。本発明において使用するグレリンはまた、その生理活性が保持されている限り、28残基のアミノ酸のうちのいずれか1ないし数個の欠失、置換もしくは付加された誘導体、オクタン酸の代わりにラウリン酸やパルミチン酸で置換された誘導体、オクタン酸の代わりに不飽和脂肪酸や分枝鎖脂肪酸(例えば、3−オクテノイル(C8:1)や4−メチルペンタノイル)で置換された誘導体、オクタン酸の代わりに芳香族アミノ酸であるトリプトファンで置換された誘導体であってもよい。
本発明において使用するグレリンは、天然に存在するものを単離することもできるし、ペプチド合成機を用いて常法に従って調製することもできる。本発明において使用するグレリンを製造する方法は特に限定されるものではないが、例えばヒト胃体部のグレリン細胞より分離する方法、または遺伝子組換え技術により製造することができる。胃体部から製造する場合、クロマトグラフィーにより精製することができる。例えば、ゲル濾過、2つのイオン交換HPLC、ついで逆相HPLCを行うことによって精製できる。本発明において使用するグレリンはまた、グレリンに対する抗体を適当な担体に結合させ、これを用いたアフィニティークロマトグラフィーによって精製することもできる。
精製工程の後、グレリンを溶媒に溶解後、無菌ろ過し、アンプル、バイアル等に充填して本発明の組成物を製造することができる。溶媒は、注射用蒸留水、生理食塩水、0.01M〜0.1Mのリン酸緩衝液等を用いることができ、必要に応じて、エタノール、グリセリン等を混合することもできる。さらに、グレリンを溶媒に溶解後、無菌ろ過し、バイアル等に充填後、凍結乾燥して本発明の医薬組成物を製造することもできる。
本発明の治療剤には、必要に応じさらに、マンニトール、グルコース、乳糖等の糖類、食塩、リン酸ナトリウム等の塩を添加剤として混合することができる。溶解状態での本発明に係る医薬組成物のpHは、通常6.8〜7.5であり、好ましくは7.3〜7.4であり、より好ましくは7.35である。
本発明の医薬組成物の投与方法は、特段の制約はなく一般的な方法が適用され得るが、たとえば、経口投与、腹腔内注入、気管内注入、気管支内注入および直接的な気管支内滴注、皮下注入、経皮輸送、動脈内注入、静脈内注入、経鼻投与等が例示される。しかし、非経口投与、すなわち皮下、皮内または静脈内投与により投与するのが好ましい。非経口投与のための医薬組成物は、一般に許容しうる担体、好ましくは水性担体中に溶解した本発明のグレリンの溶液を含む。様々な水性担体を用いることができ、これらはすべて当該技術分野で知られたものであって、たとえば、水、緩衝水、食塩水、グリシンなどを用いることができる。これら溶液は滅菌してあり、一般に粒状物質を含まない。これら医薬組成物は、通常のよく知られた滅菌法により滅菌することができる。本発明の組成物は、一般に用いられる添加剤、例えば、安定化剤(アルギニン、ポリソルベート80、マクロゴール4000など)、賦型剤(マンニトール、ソルビトール、スクロース)などを添加し、無菌濾過、分注、凍結乾燥等の処理を行い製剤化され、注射剤としてあるいは経粘膜的に投与(経鼻、経口、舌下)される製剤とすることができる。
本発明においてグレリンの治療上有効投与量は、被験者の病態の重篤度、年齢、体重等によって変わり、最終的には医師の裁量によって決定されるが、通常、0.03μg/kg〜10μg/kg/日、好ましくは1μg/kg〜5μg/kg/日、より好ましくは1μg/kg〜3μg/kg/日の量を単回投与すればよい。3μg/kg/日が最も好ましい。当業者であれば、標準的な薬理学的方法を用い、必要な処置レジメを特定の疾患および処置すべき状態の重篤度に応じて決定することができるであろう。
レット症候群の評価スケールとしては、国際的な4つのスケールである、the Rett Syndrome Behavioral Questionnaire(RSBQ)、the Anxiety Depression and Mood Scale(ADAMS)、Burke−Fahn−Marsden Dystonia Rating Scale(BFMDRS)およびPittsburgh Sleep Quality Index(PSQI)と、日本小児神経学会で開発された神経学的検査チャートが知られている。5をベースライン、良くなれば最大10点、悪くなれば0点のVisual analog scale(VAS)を親、理学療法士にチェックしてもらえばよい。本発明ではジストニア徴候の評価は、国際的なBurke−Fahn−Marsden Dystonia Rating Scaleを用いた。VASは食欲、便通、ジストニア、血管運動反射、睡眠、嚥下などを評価するものである。
レット症候群患者の検査項目は、以下のとおりである。検査項目は呼吸、循環以外に唾液のコルチゾール、血中のグレリン、成長ホルモン、IGF−1、血糖などを測定した。睡眠日誌、アクチグラムで睡眠を評価した。終日のビデオ脳波も、グレリン投与前後で評価した。
呼吸パターン:胸郭・腹部センサー、SpOモニター
循環:12誘導心電図
体温:表面温度、深部体温計、サーモグラフィー
睡眠:睡眠表、アクチグラム
血液検査:グレリン、成長ホルモン、血糖、IGF−1など
唾液:コルチゾール、メラトニン、MHPGなど
脳波:24時間ビデオ脳波
自律神経:ホルター心電図
グレリンは、食欲亢進、成長ホルモン分泌以外に多彩な生理作用を有するが、レット症候群で認める交感神経過緊張状態を緩和させ、副交感神経を優位にさせる効果があること、摂食障害があるレット症候群患者では総グレリン、活性型グレリン共に対照群より有意に低値を示すこと、レット症候群患者では、総グレリンの低値は便秘と有意な相関を示すこと、レット症候群のモデル動物では対照群と比べて脳重量が小さく小頭傾向で、血漿グレリンも低値であることが知られている。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
当院倫理委員会の承認後、養護者のIC取得後に施行した。対象はMECP2変異があり確定診断されている21歳(症例1)、12歳(症例2)、22歳(症例3)および32歳(症例4)の4名の患者であった(表1)。グレリンは朝空腹時に3日間、静脈注射した。基礎データは厚生労働省RTT研究班のデータベースを使用し、臨床データはRTT Behavioral Questionnaire、Burke−Fahn−Marsden Dystonia Rating Scale、養育者のVAS(Visual Analog Scale;5:治療前のベースライン;10:著明改善;0:著明悪化)、睡眠日誌など、生化学検査はグレリン血中濃度・成長ホルモン・血糖、唾液中コルチゾール・メラトニンなど、生理検査は脳波、呼吸センサー、ホルター心電図、アクチグラムなどを使用した。
Figure 0006694216
患者のプロトコールは以下のとおりであった。
入院1日目:アクチウォッチ装着(退院時回収)、唾液採取12時から3時間毎
入院(毎日朝の1回投与とする)
朝欠食時
朝食前に生食で血管確保(ヘパロック)
1回目グレリン投与(3μg/kg/1回)、午前9時に連続3日間静脈投与
その後は普通に食事可
グレリン採血:グレリン投与前、投与直後、投与30分後、投与60分後
GH採血:グレリン投与前、投与直後、投与30分後、投与60分後、投与90分後
唾液採取:入院1日目の就寝時、および2日目の起床直後、以後3時間毎、就寝まで
評価項目:入院時の神経診察
中枢神経:けいれんの回数、ジストニア、神経チャートチェックなど
自律神経:ホルター心電図R−R間隔、交感神経サーモグラフィー、深部体温測定
その他:便秘の状態、摂食時間(朝・昼・夕の平均摂食時間)、睡眠、呼吸異常、側弯、歯ぎしり、成長、その他の臨床パラメーターチェック
患者は午前中に入院し、病歴聴取後、夕食前までにアクチウォッチ装着し、唾液採取の綿棒、採取保存用のスピッツを付き添いに渡した。朝食を欠食として、生食で血管確保(ヘパロック)し、グレリン3μg/kg/1回投与し、グレリン採血、成長ホルモン(GH)採血し、継時的に唾液を採取してコルチゾール、神経伝達物質などを測定し評価を行った。グレリン投与は朝食前、連続3日、合計3回行った。グレリン採血の1回の採血量は2mlで合計8ml、グレリン投与前、投与直後、30分後、60分後に4回採血した。成長ホルモン(GH)採血は、入院1日目の合計5回行った。1回の採血量は全血0.5mlで、合計2.5ml、検査開始前の午前9時〜9時半の間に1回、グレリン投与の直後、30分、60分、90分後に5回採血した。唾液採取は、起床後30分、その後、3時間後と夜の21時就寝前まで行った。1回の採取量は約500μlであった。退院日にグレリンの短期効果判定を行い、次回予約日を伝えた。
症例1の21歳女性はグレリン投与後に、ジストニア、睡眠障害の症状が著明に改善し、長年大量に内服していたメラトニンが中止できた(図1−1および図1−2)。但し、グレリン投与後、約3週間で投与前の状態に症状が戻った。3週間ごとに、2日グレリンを連続投与すると良い状態が持続し、約1年間、副作用もなく上記症状の改善が持続している。症例4の32歳女性もグレリン投与後に、ジストニア、睡眠障害の症状が著明に改善し、3週ごとに2日グレリンを連続投与すると良い状態が持続し、約4か月間、副作用もなく症状の改善が持続している(図1−3)。
グレリン血中濃度は投与直後から直ぐに上昇し、約60分で元の値に戻った(図2)。成長ホルモンはグレリン(G)3μg/kg/dose投与30分でピーク(30〜175倍)の分泌を達成した(図3)。血糖は投与後30〜60分で軽度上昇した(図4)。表在体温、深部体温はグレリン投与で変化はなかった(図5)。一旦下がり、上昇する傾向があった。部屋の温度、着衣、ふとんなどの環境温を一定に保つのが困難であり、評価は難しかった。レット症候群では過呼吸−無呼吸を繰り返す呼吸異常を示す患児が多いが、呼吸、胸郭の動きには著明な変化は見られなかった(図6、図7)。覚醒時に呼吸をモニターし、グレリン静注前後で比較した。10秒以上の無呼吸、回数、合計時間、10秒以下の低呼吸、回数、合計時間を検討したが、明らかな呼吸への影響は認められなかった。自律神経解析(ホルター心電図)の結果を図8に示す。Cortisol awaking response (CAR)(これはリズムや自律神経を反映し、健常人では起床後30分で見られ、交感神経優位になり重要な反応と考えられている)がレット症候群患者で認められなかった(図9)。グレリン投与後、CARが改善したようにみえる。唾液中メラトニンの測定結果を図10に示す。グレリンはメラトニンピークを誘導した。図11に患者の一人の症状の経過をまとめた。VASの継時的変化を図12−1および図12−2に、ジストニアのVASによる改善を図13にそれぞれ示す。グレリン投与前後の睡眠日誌を図14に示す。睡眠日誌で、睡眠リズムの改善がみられる。
本発明による治療後、患者のうち21歳女性の母親は、以下の感想を述べていた:穏やかになった;本人が楽そうで良かった;眠れるようになった、メラトニンが不要となった、昼間の活動が増えた;食事の時間が短くなった;便が有形になった(下痢がひどくなるかと思った);ジストニアが改善した;歯科でも口を開けられるようになった;PTの先生が驚いていた;頭の振戦が減って髪の毛が生えてきた;血管運動神経反射が改善した(頻度が減った、時間が半分になった(20分から10分)、汗をかかなくなった)。32歳女性では、ジストニアが改善し、口が開けやすくなり大きな固形物も食べられるようになった。顔面の頬部、口周囲、肩、腹部の筋緊張亢進が改善した。睡眠も改善した。すなわち、スボレキサント錠2錠、ラメルテオン錠2錠でも眠れない事が多く、ジアゼパム5mg追加併用していたが、スボレキサント錠1錠、ラメルテオン錠1錠で睡眠可能となり、睡眠導入薬を必要とする日数も半分に減った。
本発明の治療学的有効量のグレリンを含む、レット症候群(RTT)の予防・治療剤は、重大な副作用なく安全に患者に投与でき、成長ホルモン分泌の増加、便通、睡眠、筋緊張、ジストニアの改善という効果を奏するため、レット症候群の治療に有効に用いることができる。

Claims (4)

  1. 治療学的有効量のグレリンを含む、ヒトレット症候群(RTT)の治療剤。
  2. グレリンが、3位のセリンの側鎖がオクタン酸で修飾されている、請求項に記載の治療剤。
  3. 治療学的有効量が、1〜10μg/kg/日である、請求項1または2に記載の治療剤。
  4. レット症候群(RTT)患者において成長ホルモン分泌を増加し、便通、睡眠、筋緊張、ジストニアおよび自律神経を改善する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の治療剤。
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