本発明の一実施形態に係るプログラム作成支援システム100について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は、本発明に係るプログラム作成支援システムの実施例に過ぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能である。
(1)全体概要
本実施形態のプログラム作成支援システム100は、データベースに情報を登録し、登録された情報を活用するアプリケーションプログラムを作成するために用いられる。本実施形態のプログラム作成支援システム100により作成されるアプリケーションプログラムは、顧客管理用のアプリケーションプログラムである。ただし、プログラム作成支援システム100を用いて作成されるプログラムは、顧客管理用のアプリケーションプログラムに限定されるものではなく、他の用途に用いられるプログラムであってもよい。
本実施形態のプログラム作成支援システム100は、システムのユーザが、ノンプログラミング環境で、プログラムを作成することを可能とするシステムである。言い換えれば、プログラム作成支援システム100は、システムのユーザが、コーディングを行うことなく、プログラムを作成することを可能とするシステムである。ここでは、コーディングとは、プログラミング言語を用いて、コンピュータが処理可能な形式のプログラムを記述することをいう。プログラム作成支援システム100では、GUI(Graphical User Interface)の操作により、予め準備されたブログラム部品(プログラムパターン)を組み合わせて、SQL(Structured Query Language)等のプログラム言語で記述されたプログラムを生成する。例えば、プログラム作成支援システム100では、ユーザは、プログラム作成用画面において、予め準備されたブログラム部品を、ドラッグ・アンド・ドロップ等のマウス操作で並べて配置することで、所望の処理を実行するプログラムを作成する。
なお、作成されるプログラムの言語は、SQLに限定されるものではない。また、ここでのノンプログラミング環境とは、システムのユーザが全くコーディングを行わない環境に限定されるものではない。ユーザは、プログラム作成支援システム100を用いてプログラムを作成する際に、コーディングにより少なくともプログラムの一部を作成してもよい。
図1は、プログラム作成支援システム100の物理的構成を示すブロック図である。プログラム作成支援システム100は、主にサーバ200を有する(図1参照)。
サーバ200は、出力部210、受付部220、入力部230、表示部240、記憶部250、処理部260、及びデータベース300を主に有する(図1参照)。データベース300には、例えば5つのDBテーブル310,320,330,340,350(データベース・テーブル310,320,330,340,350)を含む(図1参照)。なお、DBテーブル310−350の数は例示であり、5つに限定されるものではない。
サーバ200は、プログラムの開発を行うユーザが用いるユーザ端末10A,10B,10Cとネットワーク50を介して接続されている(図1参照)。ユーザは、ユーザ端末10A,10B,10Cから、ネットワーク50を介してプログラム作成支援システム100を利用し、プログラムの開発を行う。なお、図1では、プログラム作成支援システム100は、3台のユーザ端末10A,10B,10Cとネットワーク50を介して接続されているが、ユーザ端末の台数は例示に過ぎず、これに限定されるものではない。例えば、プログラム作成支援システム100は、1台又は2台のユーザ端末と接続されてもよいし、4台以上のユーザ端末と接続されてもよい。
本実施形態では、ネットワーク50は、インターネットである。ただし、ネットワーク50は、インターネットに限定されるものではない。ネットワーク50は、LAN(Local Area Network)や、イントラネット等であってもよい。
(2)詳細説明
ユーザ端末10A,10B,10C及びサーバ200について詳細に説明する。
(2−1)ユーザ端末
ユーザ端末10A,10B,10Cは、サーバ200からプログラム作成支援機能の提供を受けるクライアント側のコンピュータである。
ユーザ端末10A,10B,10Cは、例えば、一般的なパーソナルコンピュータである。ユーザ端末10A,10B,10Cは、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)、メモリ、ハードディスク等の外部記憶装置、及び通信装置を有する。また、ユーザ端末10A,10B,10Cは、それぞれ、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力部20A,20B,20Cを有する。また、ユーザ端末10A,10B,10Cは、それぞれ、ディスプレイ等の表示部30A,30B,30Cを有する。ユーザ端末10A,10B,10Cは、CPUが、ハードディスクに記憶されているプログラムをメモリに読み出して実行することで各種処理を実行する。
ここでは、ユーザ端末10A,10B,10Cの各機能部の内、プログラム作成支援システム100を用いたプログラムの作成に関連する入力部20A,20B,20C及び表示部30A,30B,30Cについて主に説明する。
なお、ユーザ端末10A,10B,10Cは、全て同様に構成されているため、ここでは、ユーザ端末10Aについてのみ(ユーザ端末10Aの入力部20A及び表示部30Aについてのみ)説明し、他のユーザ端末10B,10Cについての説明は省略する。
(2−1−1)入力部
入力部20Aは、上記のように、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置である。ユーザは、ユーザ端末10Aからプログラム作成支援システム100を利用してプログラムを作成する際、入力部20Aを用いて、表示部30Aに表示される画面において各種操作を行う。
表示部30Aに表示される画面において入力部20Aから行われる操作には、表示部30Aに表示される操作画面(DBテーブル310,320,330,340,350の情報に関する操作を行う画面)において行われる、データベース300のDBテーブル310−350の情報を変更するための所定操作を含む。DBテーブル310−350の情報を変更するための所定操作の内容については、表示部30Aに表示される操作画面の説明と共に後述する。
表示部30Aに表示される画面に対して入力部20Aから行われる操作には、表示部30Aに表示させられる後述する履歴画面において、データベース・テーブルの変更履歴中の少なくとも1件の履歴を指定するための指定操作を含む。データベース・テーブルの変更履歴中の少なくとも1件の履歴を指定するための指定操作の内容については、表示部30Aに表示される履歴画面(後述する第2履歴画面36A)の説明と共に後述する。
入力部20Aを用いた、表示部30Aに表示される操作画面における操作、及び、表示部30Aに表示される履歴画面における操作は、ネットワーク50を介して、サーバ200の受付部220により受け付けられる。
(2−1−2)表示部
表示部30Aは、ユーザに対して情報を提示する。表示部30Aは、上述のように、例えばディスプレイである。
表示部30Aには、サーバ200の出力部210によって、ユーザに対し各種情報を提示するための各種画面が表示させられる。
ここでは、ユーザがプログラム作成支援システム100を用いて作成したプログラムのテストを行う際に表示部30Aに表示される表示内容について説明する。特にここでは、所定操作をその画面上で行うとデータベース300のDBテーブル310−350の情報が変更される操作画面において、所定操作を行った場合のプログラムの動作確認テストが実施される時に、表示部30Aに表示される表示内容について説明する。以後、動作確認テストという語を特記無く用いる場合には、上記の動作確認テストを意味するものとする。
動作確認テストの際、表示部30Aには、操作画面32A、第1履歴画面34A、第2履歴画面36Aが表示される(図2参照)。操作画面32A、第1履歴画面34A、第2履歴画面36Aは、表示部30Aに同時に表示される。操作画面32A、第1履歴画面34A、第2履歴画面36Aは、後述するサーバ200の出力部210が表示部30Aに表示させる画面である。つまり、表示部30Aは、動作確認テストの際、操作画面32A、第1履歴画面34A、及び第2履歴画面36Aを同時に表示するよう、サーバ200の出力部210により表示内容が制御される。表示部30Aには、左側の領域に第1履歴画面34Aが、右側上部の領域には操作画面32Aが、右側下部の領域には第2履歴画面36Aが、それぞれ表示される(図2参照)。
なお、各画面32A、34A、36Aのデザイン、各画面32A、34A、36Aの表示する文字、及び画面32A、34A、36Aの配置等は、作成されるプログラムの実行する処理内容や、プログラムを作成するユーザの設計によって異なる。そのため、図2で描画した画面32A、34A、36Aは、例示にすぎない。また、図2には、説明に適した画面32A、34A、36Aを描画しており、画面32A、34A、36Aの内容は、他の画面の内容と互いに対応していない場合がある。
以下に、各画面32A、34A、36Aについて、図2を用いて説明する。
(A)操作画面
図2には、後述するサーバ200のデータベース300に存在する顧客マスタという名前のデータベース・テーブルに新規情報を登録するための操作画面32A、が描画されている。操作画面32Aは、プログラムが完成した際には、完成したプログラムの利用者(作成された顧客管理用のアプリケーションプログラムの利用者)が実際に利用する画面である。
操作画面32Aは、データベース・テーブルの情報に関する操作画面の一例である。操作画面32Aでは、テキストボックスに入力部20Aの一例であるキーボードから顧客ナンバー、顧客名、電話番号、担当者を入力し、「保存」ボタンを入力部20Aの一例であるマウスによりクリックするという所定操作を行うことができる。操作画面32Aにおいてこのような所定操作が行われると、操作画面32Aのテキストボックスに入力された情報が顧客マスタという名前のデータベース・テーブルに新たに登録する処理が行われるように、操作画面32Aは作成されている。操作画面32Aにおいて、上記の所定操作が1回行われると、図3のような顧客マスタのデータベース・テーブルに、1行分の情報が新たに登録されるよう、操作画面32Aは作成されている。
なお、プログラム作成支援システム100を用いて作成される操作画面は、操作画面32Aに限定されるものではない。プログラム作成支援システム100を用いて作成される操作画面は、操作画面32Aに代えて、又は、操作画面32Aに加えて、データベース・テーブルの情報の内容変更(更新)や、データベース・テーブルからの情報の削除のために用いられる画面を含んでもよい。
例えば、データベース・テーブルの情報の内容変更(更新)のための操作画面は、更新対象の情報を特定するために用いられる顧客ナンバーや、更新内容の入力に用いられるテキストボックスや、データベース・テーブルの情報の更新処理を行わせるための「更新」ボタン等を表示する。例えば、データベース・テーブルの情報の削除のための操作画面は、削除対象の情報を特定するため顧客ナンバーの入力に用いられるテキストボックスや、データベース・テーブルの情報の削除処理を行わせるための「削除」ボタン等を表示する。ただし、データベース・テーブルの情報の内容変更(更新)や、情報の削除のための操作画面の構成は、ここで例示した画面構成に限定されるものではなく、適宜設計されればよい。
動作確認テストの際に、入力部20Aを用いて操作画面32Aにおいて所定操作が行われると、所定操作の内容は、ネットワーク50を介して、サーバ200の受付部220により受け付けられる。後述するように、サーバ200のコマンド生成部264は、受付部220が受け付けた所定操作に対応するコマンドを生成する。そして、サーバ200の変更部266は、コマンド生成部264が生成したコマンドに応じて、データベース300のデータベース・テーブルの情報を変更する。また、動作確認テストの際に、入力部20Aを介して操作画面32Aにおいて所定操作が行われると、データベース・テーブルの変更履歴が第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aに表示させられる。
なお、ユーザは、動作確認テストの際、操作画面32Aにおいて操作を行うと発生するエラーであって、データベース300のDBテーブル310−350の情報の変更には関係しないエラーについては、表示部30A上の操作画面32Aが表示されている領域を見ることで確認できる。例えば、プログラムが、操作画面32Aにおいて「保存」ボタンを押すと、操作画面32A以外の画面(例えば確認画面)がポップアップ表示されるように設計されている場合、ユーザは、この画面が表示されないことを表示部30A上で確認できる。
(B)第1履歴画面
第1履歴画面34Aは、操作画面32Aにおける所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴を示す履歴画面の一例である。
第1履歴画面34Aには、サーバ200のデータベース300が有するデータベース・テーブル(DBテーブル310−350)の名称の一覧が表示される。例えば、図2の第1履歴画面34Aは、データベース300が、「受注」、「受注明細」、「顧客マスタ」、「社員マスタ」、「製品マスタ」という名前のデータベース・テーブルを有することを示している。
また、第1履歴画面34Aには、各データベース・テーブルの名称と対応付けて(図2では名称の右に隣接して)、データベース・テーブルの変更履歴としてメッセージM1が表示される。なお、図2の第1履歴画面34Aでは、「社員マスタ」及び「製品マスタ」という名前のデータベース・テーブルについては情報の変更が行われていないことを仮定している(これらのデータベース・テーブルの情報は、参照のみされることを仮定している)。そのため、「社員マスタ」及び「製品マスタ」という文字の横にはメッセージM1は表示されていない。
メッセージM1は、メッセージM1が付されたデータベース・テーブルにおいて直近に実行された情報の変更の要約を示している。メッセージM1は、データベース・テーブルにおいて、情報の登録、情報の内容変更(更新)、及び情報の削除のうち、いずれの情報の変更が直近に実行されたのかという情報を内容に含む。また、メッセージM1は、直近に変更された情報の件数の情報を内容に含む。例えば、図3のようなデータベース・テーブルが存在する場合、メッセージM1は、このデータベース・テーブルにおいて、何行分の情報が、登録、内容変更(更新)又は削除されたかという情報を内容に含む。
(C)第2履歴画面
第2履歴画面36Aは、操作画面32Aにおける所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴を示す履歴画面の一例である。
また、第2履歴画面36Aは、データベース・テーブルの変更履歴に加え、データベース・テーブルの参照履歴も示す。第2履歴画面36Aに表示されるデータベース・テーブルの参照履歴は、データベース・テーブルの情報が、何らかの処理のためにサーバ200の処理部260により参照された履歴を示す。データベース・テーブルの情報の参照では、データベース・テーブルの情報の変更は行われない。
第2履歴画面36Aには、例えば、操作画面32Aにおける所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴、及び、データベース・テーブルの参照履歴が、直近の履歴がリストの先頭に表示されるように、時間順にリスト形式で表示される。つまり、第2履歴画面36Aでは、データベース・テーブルの変更履歴は、データベース・テーブル別ではなく、時間順に並べて表示される。また、第2履歴画面36Aでは、データベース・テーブルの変更履歴と、データベース・テーブルの参照履歴とは、別々に表示されるのではなく、変更履歴及び参照履歴が、時間順に並べて表示される。なお、変更履歴及び参照履歴が増え過ぎて、全てを同時に表示部30Aに表示できない場合には、画面をスクロールさせることで、全ての変更履歴及び参照履歴が参照できるように第2履歴画面36Aは構成されている。
第2履歴画面36Aでは、データベース・テーブルの変更履歴は、メッセージM2を用いて表示される。変更履歴を示すメッセージM2には、どのデータベース・テーブルの情報が変更されたのか、どのような情報の変更(登録、内容変更(更新)、削除)が行われたのか、何件の情報が変更されたのかをメッセージの内容に含む。また、第2履歴画面36Aでは、データベース・テーブルの参照履歴も、メッセージM2を用いて表示される。参照履歴を示すメッセージM2には、どのデータベース・テーブルの情報が参照されたのか、何件の情報が参照されたのかをメッセージの内容に含む。
第2履歴画面36Aに表示されるデータベース・テーブルの変更履歴及び参照履歴のそれぞれは(第2履歴画面36Aにリスト形式で表示される履歴の各行は)、例えば入力部20Aのマウスによりクリックすることで指定可能に構成されている。なお、ここでは、入力部20Aは、データベース・テーブルの変更履歴及び参照履歴を、1度に1行ずつ指定可能に構成されている。ただし、これに限定されるものではなく、入力部20Aは、データベース・テーブルの変更履歴及び参照履歴を、1度に複数行指定可能に構成されていてもよい。入力部20Aを用いた、表示部30Aに表示される第2履歴画面36Aにおける履歴の指定操作は、ネットワーク50を介して、後述するサーバ200の受付部220により受け付けられる。受付部220が履歴の指定操作を受け付けると、表示部30Aには、後述するサーバ200の出力部210により、入力部20Aにより指定された履歴について、データベース・テーブルの情報の変更内容の詳細又はデータベース・テーブルの情報の参照内容の詳細が表示部30Aに表示させられる。データベース・テーブルの情報の変更内容の詳細とは、データベース・テーブルの情報のうち、具体的にどのような内容の情報が登録/内容変更/削除されたのかを示すものである。データベース・テーブルの情報の参照内容の詳細とは、データベース・テーブルの情報のうち、具体的にどのような内容の情報が参照されたのかを示すものである。
なお、本実施形態では、第2履歴画面36Aでは、データベース・テーブルの変更履歴及び参照履歴の両方が表示されるが、これに限定されるものではない。例えば、第2履歴画面36Aは、データベース・テーブルの変更履歴だけを表示するものであってもよい。
(2−2)サーバ
サーバ200は、クライアントであるユーザ端末10A,10B,10Cに対してプログラム作成支援機能を提供するコンピュータである。
サーバ200は、例えば、図示しないCPU、メモリ、ハードディスク等の外部記憶装置、及び通信装置を構成として有する。また、サーバ200は、キーボードやマウス等の入力部230や、ディスプレイ等の表示部240を有する。サーバ200は、CPUが、ハードディスクに記憶されているプログラム作成支援処理のためのプログラムをメモリに読み出して実行することで、プログラム作成支援のための各種処理を実行する。
サーバ200は、上述のように、出力部210、受付部220、入力部230、表示部240、記憶部250、処理部260、及びデータベース300を主に有する(図1参照)。以下に、特に、出力部210、受付部220、記憶部250、処理部260、及びデータベース300について説明する。
(2−2−1)出力部
出力部210は、ユーザが、ネットワーク50を介してサーバ200と接続されているユーザ端末10A,10B,10Cにおいて、プログラム作成支援システム100を用いる際に、表示部30A,30B,30Cに各種画面を表示させる。つまり、出力部210は、サーバ200と接続されているユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cの表示内容を制御する表示制御部である。
出力部210は、ユーザ端末10A,10B,10Cにおいて上述の動作確認テストが行われる際に、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに、データベース・テーブルの情報に関する操作画面(例えば、図2の操作画面32A)と、その操作画面における所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴を示す履歴画面と、を同時に表示させる。
複数のユーザ端末10A,10B,10Cで同時に動作確認テストが行われる際、出力部210は、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに、他の表示部30A,30B,30Cとは独立して操作画面を表示させる。例えば、表示部30Aに表示される操作画面は、ユーザ端末10Aで実行される動作確認テストの内容によって決定され、他の表示部30B,30Cに表示される操作画面がどの操作画面であるかには影響を受けない。同様に、例えば、表示部30Bに表示される操作画面は、ユーザ端末10Bで実行される動作確認テストの内容によって決定され、他の表示部30A,30Cに表示される操作画面がどの操作画面であるかには影響を受けない。
また、複数のユーザ端末10A,10B,10Cで同時に動作確認テストが行われる際、出力部210は、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに、データベース・テーブルの情報に関する操作画面と、その操作画面における所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴を示す履歴画面と、を同時に表示させる。つまり、出力部210は、複数のユーザ端末10A,10B,10Cで同時に動作確認テストが行われる際、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに、その表示部30A,30B,30Cに表示される操作画面おける所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴を、履歴画面に表示させる。ユーザ端末10Aには、他のユーザ端末10B,10Cの表示部30B,30Cに表示される操作画面における所定操作に応じたデータベース・テーブルの変更履歴は、操作画面と同時に表示されない。そのため、本プログラム作成支援システム100では、ユーザ端末10Aのユーザは、ユーザ端末10B,10Cで何らかの操作が行われてデータベース300のデータベース・テーブルの情報が変更されたとしても、この情報の変更が、自らが行った所定操作の結果行われたものであると誤認することが防止される。
出力部210がユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させる履歴画面がどのように生成されるかについては、後述する履歴画面生成部268に関する説明の中で説明する。
本実施形態では、出力部210は、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示される履歴画面に、データベース・テーブルの変更履歴に加え、データベース・テーブルの情報に関する操作画面における操作に応じたデータベース・テーブルの参照履歴を合わせて表示させる(図2参照)。データベース・テーブルの参照履歴とは、操作画面に対する何らかの操作の結果、何らかの処理のためにサーバ200の処理部260によりデータベース・テーブル参照された履歴を示す。なお、出力部210は、表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示される履歴画面に、データベース・テーブルの参照履歴については表示させなくてもよい。
受付部220が、ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させられる履歴画面(例えば第2履歴画面36A)において、データベース・テーブルの変更履歴及び参照履歴中の1件の履歴を指定する指定操作を受け付けた場合、出力部210は次の様に動作する。出力部210は、指定操作が行われた履歴画面を表示している表示部30A,30B,30Cに、指定操作により指定された1件の履歴について、データベース・テーブルの情報の変更内容/参照内容の詳細を表示させる。
出力部210がユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させるデータベース・テーブルの情報の変更内容/参照内容の詳細がどのように生成されるかについては、後述する履歴画面生成部268に関する説明の中で説明する。
(2−2−2)受付部
受付部220は、ユーザ端末10A,10B,10Cのそれぞれにおいて入力部20A,20B,20Cを用いて行われる、表示部30A,30B,30Cに表示させられるデータベース300のDBテーブル310−350の情報に関する操作画面における操作(所定操作を含む)を、ネットワーク50を介して受け付ける。表示部30A,30B,30Cに表示させられる操作画面における所定操作には、DBテーブル310−350の情報の変更(情報の登録、情報の内容変更(更新)、情報の削除)のための操作を含む。また、表示部30A,30B,30Cに表示させられる操作画面における操作には、DBテーブル310−350の情報の参照のための操作も含む。なお、操作画面における操作により、いずれのDBテーブル310―350の、いずれの情報を変更/参照するかは、作成されたプログラムで定義されている。
受付部220は、複数のユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示させられる操作画面における所定操作を、表示部30A,30B,30C別に受け付ける。言い換えれば、受付部220は、操作画面における所定操作を、ユーザ端末10A,10B,10C別に、つまりどのユーザ端末10A,10B,10Cにおける操作であるかを区別して受け付ける。
受付部220は、DBテーブル310−350の情報に関する操作画面における所定操作を受け付けると、所定操作に関する情報を、後述する処理部260のコマンド生成部264に送信する。所定操作に関する情報には、所定操作の内容(データベース300のDBテーブル310−350のいずれに対して、どのような情報の変更を行うか)に関する情報を含む。所定操作に関する情報には、どのユーザ端末10A,10B,10Cで所定操作が行われたのかを特定可能な情報を含む。
また、受付部220は、表示部30A,30B,30Cに表示させられる履歴画面において、DBテーブル310−350の変更履歴及び参照履歴中の1件の履歴を指定する指定操作を、ネットワーク50を介して受け付ける。なお、表示部30A,30B,30Cに表示させられる履歴画面は、表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示させられる操作画面における操作に応じたDBテーブル310−350の変更履歴及び参照履歴を示す画面である。
受付部220は、表示部30A,30B,30Cに表示させられる履歴画面において履歴の指定操作を受け付けると、指定操作に関する情報を、後述する処理部260の履歴画面生成部268に送信する。指定操作に関する情報には、指定操作の内容(どの履歴が指定されているか)に関する情報を含む。指定操作に関する情報には、どのユーザ端末10A,10B,10Cで指定操作が行われたのかを特定可能な情報を含む。
(2−2−3)記憶部
記憶部250は、CPUにプログラム作成支援処理を実行させるためのプログラムを記憶している。
また、記憶部250は、プログラム作成支援システム100を機能させるために必要な各種情報等が記憶されている。記憶部250は、例えば、プログラム作成支援システム100を機能させるために必要な情報を記憶する記憶領域として、フォーマット記憶領域252を有する。フォーマット記憶領域252には、後述する処理部260の履歴画面生成部268が生成する履歴画面のフォーマットや、メッセージ生成部268aがメッセージM1及びメッセージM2を生成する際に用いる文章のフォーマット等が予め記憶されている。
(2−2−4)処理部
処理部260は、CPUに記憶部250に記憶されたプログラム作成支援処理を実行させることで、プログラム作成支援のための各種処理を行う。
特に、ここでは、処理部260の実行する処理のうち、動作確認テストに関連する処理について説明する。処理部260は、動作確認テストに関し、操作画面生成部262、コマンド生成部264、変更部266、及び履歴画面生成部268として主に機能する。
(2−2−4−1)操作画面生成部
操作画面生成部262は、動作確認テストの際に、出力部210が各ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させる、データベース・テーブルの情報に関する操作画面を生成する。
操作画面生成部262は、各ユーザ端末10A,10B,10Cが動作確認テストを行おうとする操作画面に関し、プログラムの作成作業において作成されている操作画面のレイアウトを記憶部250から読み出して操作画面を生成する。また、操作画面生成部262は、各ユーザ端末10A,10B,10Cの入力部20A,20B,20Cから、表示部30A,30B,30Cに表示される操作画面に対して各種操作(文字の入力等を含む)があった場合には、これを反映した操作画面を生成する。操作画面生成部262によりユーザ端末10A,10B,10Cのそれぞれについて生成された操作画面は、出力部210により、そのユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに出力させられる。
(2−2−4−2)コマンド生成部
上述したように、受付部220は、複数のユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示させられる操作画面のいずれかにおいて所定操作を受け付けると、コマンド生成部264に対し所定操作に関する情報を送信する。所定操作に関する情報には、その所定操作が行われたユーザ端末10A,10B,10Cを特定するための情報と、所定操作の内容(データベース300のDBテーブル310−350のいずれに対して、どのような情報の変更が行われるか)に関する情報を含む。例えば、受付部220からコマンド生成部264に対して送信されてくる情報は、ユーザ端末10Aにおいて、顧客ナンバー「0000003」、顧客名「有限会社CCC」、電話番号「ZZ−ZZZZ−ZZZZ」、担当者「FFF様」という情報を、データベース・テーブルの1つ(顧客マスタという名称のデータベース・テーブル、例えばDB310)に新たに登録するという内容の操作が行われたことを特定可能な情報である。
コマンド生成部264は、受付部220から所定操作に関する情報を受け付けると、その所定操作に対応するコマンドを生成する。例えば、コマンド生成部264が、DBテーブル310に顧客ナンバー「0000003」、顧客名「有限会社CCC」、電話番号「ZZ−ZZZZ−ZZZZ」、担当者「FFF様」という情報を新たに登録するという所定操作に関する情報を受け付けた場合には、DBテーブル310に対してそのような処理を後述する変更部266に実行させるコマンドを生成する。
コマンド生成部264により生成されるコマンドには、DBテーブル310−350のいずれかへの情報の登録、DBテーブル310−350のいずれかの情報の内容変更(更新)、及びDBテーブル310−350からの情報の削除、を含む。
また、コマンド生成部264は、受付部220から所定操作に関する情報を受け付けると、所定操作が行われたユーザ端末10A,10B,10Cを特定するための情報と、上記のようにして作成したコマンドと、を履歴画面生成部268に送信する。
(2−2−4−3)変更部
変更部266は、コマンド生成部264から送信されてくるコマンドに応じて、変更を指示されたDBテーブル310−350の情報を変更する。上記のように、コマンドは、いずれかのユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させられる操作画面における所定操作に応じて、コマンド生成部264により生成される。つまり、変更部266は、いずれかのユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させられる操作画面における所定操作に応じて、変更を指示されたDBテーブル310−350の情報を変更する。
(2−2−4−4)履歴画面生成部
履歴画面生成部268は、動作確認テストの際に、出力部210が各ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させる履歴画面を生成する。履歴画面は、各ユーザ端末10A,10B,10Cの表示部30A,30B,30Cに表示させられる操作画面における所定操作に応じた、データベース・テーブルの変更履歴を示す画面である。
ここでは、履歴画面生成部268が、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させるための履歴画面を生成する場合を例に説明する。ここでは、履歴画面生成部268は、図2のような、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aを生成するものとする。
なお、履歴画面生成部268による、ユーザ端末10Bの表示部30Bに表示させるための履歴画面の生成や、ユーザ端末10Cの表示部30Cに表示させるための履歴画面の生成については、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させるための履歴画面の生成と同様であるので、説明は省略する。
履歴画面生成部268は、記憶部250に記憶されたフォーマット記憶領域252に記憶されたフォーマットに基づいて、ユーザ端末10Aの表示部30Aのための履歴画面を生成する。
例えば、具体的には、履歴画面生成部268は、フォーマット記憶領域252に記憶されているフォーマットに基づいて、DBテーブル310−350に付けられたデータベース・テーブルの名称を並べて表示した第1履歴画面34Aを生成する。また、履歴画面生成部268は、フォーマット記憶領域252に記憶されているフォーマットに基づいて、DBテーブル310−350の情報の変更及び参照の履歴を表示するための表の枠線や、各列の項目名(No.、イベント、詳細というような文字)を表示した第2履歴画面36Aを生成する。
また、履歴画面生成部268は、DBテーブル310−350の変更履歴として第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aに表示させるための、メッセージM1及びメッセージM2を生成する。メッセージM1及びメッセージM2は、履歴画面生成部268の機能部である、メッセージ生成部268aにより生成される。履歴画面生成部268は、作成されたメッセージM1が、変更が行われたデータベース・テーブルの名称と対応する位置に表示されるよう、第1履歴画面34Aを生成する。また、履歴画面生成部268は、作成されたメッセージM2が、第2履歴画面36A内の表の先頭行に表示されるよう、第2履歴画面36Aを生成する。
ユーザ端末10Aにおいて動作確認テストが実施される際、出力部210は、履歴画面生成部268により生成された第1履歴画面34A及び第2履歴画面36A(メッセージM1及びメッセージM2を含む)を、操作画面生成部262が生成する操作画面と同時に、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる。
また、履歴画面生成部268は、受付部220が前述の指定操作を受け付けた場合に、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる、DBテーブル310−350の情報の変更内容又は参照内容の詳細を表示する画面を生成する。DBテーブル310−350の情報の変更内容又は参照内容の詳細を表示する画面は、履歴画面生成部268の機能部である、詳細表示生成部268bにより生成される。
出力部210は、ユーザ端末10Aにおいて動作確認テストが実施され、かつ受付部220が指定操作を受け付けた場合、詳細表示生成部268bが生成したDBテーブル310−350の情報の変更内容又は参照内容の詳細を表示する画面を、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる。
(A)メッセージ生成部
メッセージ生成部268aは、履歴画面生成部268が、コマンド生成部264から送信されてくる、所定操作が行われたユーザ端末10Aを特定するための情報と、コマンド生成部264が変更部266にデータベース・テーブルの情報を変更させるために作成したコマンドとを受け付けると、メッセージM1及びメッセージM2を生成する。メッセージ生成部268aは、ユーザ端末10Aの入力部20Aに表示される操作画面32Aにおいて行われた所定操作に対応するコマンドに応じたメッセージM1及びメッセージM2を生成する。
メッセージ生成部268aは、記憶部250のフォーマット記憶領域252に記憶された文章のフォーマットと、履歴画面生成部268が受け付けたコマンドの内容とに基づいて、メッセージM1及びメッセージM2を生成する。
メッセージ生成部268aの生成するメッセージM1及びメッセージM2は、コマンド生成部264が作成したコマンドの内容の要約である。
例えば、コマンド生成部264が作成し変更部266に送信したコマンドが、顧客ナンバー「0000003」、顧客名「有限会社CCC」、電話番号「ZZ−ZZZZ−ZZZZ」、担当者「FFF様」という情報を、顧客マスタという名称のデータベース・テーブルに新たに登録するという内容であったとする。この場合、メッセージ生成部268aが、第1履歴画面34Aに表示させるために生成するメッセージM1は、例えば「直前の操作で1行登録されました」という内容である。また、メッセージ生成部268aが、第2履歴画面36Aに表示させるために生成するメッセージM2は、例えば「テーブル“顧客マスタ”に1行のデータが登録しました」という内容である。
メッセージM1には、DBテーブル310−350の情報の変更が、DBテーブル310−350への情報の登録、情報の内容変更、情報の削除のいずれかであるかを提示する内容に含む。また、メッセージM1には、DBテーブル310−350において変更された情報の件数(ここでは行数)を含む。
メッセージM2には、DBテーブル310−350の情報の変更が、DBテーブル310−350への情報の登録、情報の内容変更、情報の削除、情報の参照のいずれかであるかを提示する内容に含む。また、メッセージM2には、DBテーブル310−350において変更又は参照された情報の件数(ここでは行数)を含む。
(B)詳細表示生成部
詳細表示生成部268bは、ユーザ端末10Aにおいて動作確認テストが実行されている時に、受付部220が、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させられる第2履歴画面36Aにおいて、DBテーブル310−350の変更履歴中の1件の履歴を指定する指定操作を受け付けた場合に、DBテーブル310−350の情報の変更内容及び参照内容の詳細を表示する画面を生成する。
上述のように、メッセージ生成部268aはコマンド生成部264が作成したコマンドの内容の要約を作成するのに対し、詳細表示生成部268bは、コマンド生成部264が作成したコマンドの内容の詳細を作成する。
例えば、コマンド生成部264が作成し変更部266に送信したコマンドが、顧客ナンバー「0000003」、顧客名「有限会社CCC」、電話番号「ZZ−ZZZZ−ZZZZ」、担当者「FFF様」という情報を、顧客マスタという名称のデータベース・テーブルに新たに登録するという内容であるとする。
そして、このコマンドに応じて第2履歴画面36Aに表示されているメッセージM2が「テーブル"顧客マスタ”に1行データを登録しました」という内容であるとする。
この場合に、第2履歴画面36Aのこの履歴が指定されると、詳細表示生成部268bは、コマンドの内容の全体(つまり、顧客ナンバー「0000003」、顧客名「有限会社CCC」、電話番号「ZZ−ZZZZ−ZZZZ」、担当者「FFF様」という情報を、顧客マスタという名称のデータベース・テーブルに新たに登録するという内容)がユーザにわかるような画面を生成する。詳細表示生成部268bの生成する画面は、文章形式であってもよいし、表形式であってもよい。なお、詳細表示生成部268bが生成する画面は、ここで例示したものに限定されるものではない。例えば、詳細表示生成部268bが生成する画面は、メッセージM2ほど簡略された内容ではないが、コマンドの内容の全体は提示しないような内容であってもよい。上記と同様のケースを例にすれば、詳細表示生成部268bが生成する画面は、例えば、顧客ナンバー「0000003」及び顧客名「有限会社」CCCという内容を含む情報を、顧客マスタという名称のデータベース・テーブルに新たに登録するという内容がユーザにわかるような画面を生成してもよい。
(2−2−4−5)データベース
データベース300は、例えばハードディスクに記憶され、処理部260により管理されている。
データベース300には、プログラム作成支援システム100を用いてプログラムを作成する際に定義されたDBテーブル310,320,330,340,350を含む。なお、図2では、データベース300には、5つのDBテーブル310−350を含むが、DBテーブルの数は例示された数量に限定されるものではない。DBテーブルは作成されるプログラムに応じて、適宜決定されればよい。DBテーブルは5個未満でもよいし、6個以上であってもよい。
データベース300に含まれる、DBテーブル310−350の内容は、データベースへのアクセスツールを用いて内容を確認することができる。
(3)プログラムテスト時のプログラム作成支援システムにおける処理の流れ
操作画面において所定操作が行われると、その操作画面と関連付けられたデータベース・テーブルの変更処理を行うプログラムのテスト時の、プログラム作成支援システム100おける処理の流れについて以下に説明する。ここでは、特に、操作画面において所定操作を行ってプログラムの動作確認テストをする際の、プログラム作成支援システム100における処理の流れについて、図4のフローチャートを用いて説明する。
なお、ここでは、ユーザが、ユーザ端末10Aを用いて、表示部30Aに表示される操作画面32Aにおいて所定操作を行って、プログラムの動作を確認する場合を例に、プログラム作成支援システム100における処理の流れを説明する。ここでは、操作画面32Aにおいて所定操作を行うと、データベース300の履歴マスタという名称のデータベース・テーブル(図3参照)の情報が変更される場合を例に、プログラム作成支援システム100における処理の流れを説明する。なお、ここでは、DBテーブル310が履歴マスタという名称のデータベース・テーブルと対応するものとする。なお、プログラムによっては、操作画面32Aにおいて所定操作を行うと、異なる操作画面に遷移する処理が行われることが考えられるが、ここでは、操作画面32Aから他の操作画面への遷移はないものとする。
まず、初めに、ユーザは、ユーザ端末10Aの入力部20Aを介して何らかの入力を行い、操作画面32Aにおいて所定操作を行った場合についてプログラムの動作確認を行うことをプログラム作成支援システム100に知らせる。例えば、ユーザは、表示部30Aに表示される、プログラム作成支援システム100をテストモードに移行させるためのボタン(図示せず)を、入力部20Aの一例であるマウスを用いてクリックする。この結果、テスト(プログラムの動作確認テスト)が開始される。
ステップS1では、動作確認テストの開始を受けて、サーバ200の出力部210が、ユーザ端末10Aの表示部30Aに、操作画面32Aと、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aと、を表示させる(図2参照)。
より具体的には、動作確認テストの開始を受けて、サーバ200の処理部260の操作画面生成部262は、操作画面32Aを生成する。また、動作確認テストの開始を受けて、サーバ200の処理部260の履歴画面生成部268は、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aを生成する。履歴画面生成部268が生成する第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aには、例えばこれまで行われたDBテーブル310−350の情報の変更履歴及び参照履歴が表示される(図2参照)。
サーバ200の出力部210は、生成された、操作画面32Aと、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aと、をユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる。
なお、以下では説明を省略するが、操作画面32Aに対してテキストボックスに文字が入力されると、操作画面生成部262は、テキストボックスに文字が入力された画面を生成する。そして、出力部210は、生成された操作画面32Aをユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる。つまり、出力部210は、操作画面32Aを適宜更新する。
次に、ユーザは、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示された操作画面32Aにおいて、ユーザ端末10Aの入力部20Aを用いて所定操作を行う。例えば、具体的には、ユーザは、入力部20Aの一例であるキーボードから、操作画面32Aに表示されるテキストボックス(図2参照)に、操作顧客ナンバー、顧客名、電話番号、担当者を入力する。さらに、ユーザは、入力部20Aの一例であるマウスを操作し、操作画面32Aに表示される「保存」ボタン(図2参照)をクリックする。
サーバ200の受付部220は、ユーザ端末10Aの入力部20Aから入力される、ユーザ端末10Aの表示部30Aの操作画面32Aにおける上記の所定操作を受け付ける(ステップS2)。そして、サーバ200の受付部220は、サーバ200の処理部360のコマンド生成部264に対し所定操作に関する情報を送信する。所定操作に関する情報には、所定操作が行われたユーザ端末を特定するための情報(ここでは、ユーザ端末10Aを特定するための情報)と、受付部220が受け付けた所定操作の内容と、に関する情報を含む。
次に、ステップS3では、コマンド生成部264は、受付部220から受信した所定操作に関する情報に基づいて、受付部220が受け付けた操作画面32Aにおける所定操作に対応するコマンドを生成する。コマンド生成部264は、生成したコメントを、サーバ200の処理部360の変更部266に送信する。また、コマンド生成部264は、受付部220から受信した所定操作に関する情報に含まれていた所定操作が行われたユーザ端末を特定するための情報(ここでは、ユーザ端末10Aを特定するための情報)と、生成したコマンドと、を履歴画面生成部268に送信する。
なお、仮にプログラムにバグがある場合には、コマンド生成部264は、プログラム製作者が意図しないコマンドを生成する場合がある。例えば、操作画面32Aにおける所定操作は、DBテーブル310に新たに1行データを追加登録することを意図していたとする。しかし、プログラムにバグが有る場合には、コマンド生成部264は、この意図に反して、DBテーブル330に新たに1行データを追加登録するコマンドを生成したり、DBテーブル310からデータを削除するコマンドを生成したりというような異常な動作を行う。ここでは、プログラムにバグがないとして説明を続ける。
次にステップS4では、変更部266が、コマンド生成部264が生成したコマンドに応じて、変更対象であるDBテーブル310の情報を変更する。例えば、変更部266は、コマンドに応じて、DBテーブル310に1行のデータを新たに登録する。
次に、ステップS5では、履歴画面生成部268のメッセージ生成部268aが、コマンド生成部264が生成したコマンドに応じた、メッセージM1及びメッセージM2を生成する。メッセージ生成部268aは、コマンド生成部264が履歴画面生成部268に送信してきた、所定操作が行われたユーザ端末を特定するための情報と、生成したコマンドとに基づいて、所定操作が行われたユーザ端末の表示部に表示させるためのメッセージM1及びメッセージM2を生成する。例えば、メッセージ生成部268aは、コマンド生成部264がコマンドに応じて、「直前の操作で1行登録されました」という内容のメッセージM1と、「テーブル“顧客マスタ”に1行データを登録しました」という内容のメッセージM2と、を生成する。
次に、ステップS6では、履歴画面生成部268は、メッセージ生成部268aが生成したメッセージM1及びメッセージM2を含む第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aを、所定操作が行われたユーザ端末の表示部用(ここでは、ユーザ端末10Aの表示部30A用)に生成する。そして、サーバ200の出力部210は、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる履歴画面を、履歴画面生成部268により新たに生成された第1履歴画面34A及び第2履歴画面36A(つまり、メッセージ生成部268aが生成したメッセージM1及びメッセージM2を含む第1履歴画面34A及び第2履歴画面36A)に更新する。
言い換えれば、ステップS6では、サーバ200の出力部210が、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示される第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aに、メッセージ生成部268aが生成したメッセージM1及びメッセージM2を、DBテーブル310の変更履歴として表示させる。
以上の流れに沿って、動作確認テストは実行される。操作画面32Aを用いた動作確認テストを更に続行する場合には、ステップS2からステップS6が再度実行されればよい。
なお、ステップS6の終了後に、受付部220が、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させられている第2履歴画面36Aにおいて、DBテーブル310−350の変更履歴中の1件の履歴を指定する指定操作を受け付けた場合には、以下の処理が行われる。
詳細表示生成部268bは、変更履歴中の1件の履歴が指定された場合には、指定された1件の履歴について、DBテーブル310−350の情報の変更内容の詳細を表示する画面を生成する。出力部210は、詳細表示生成部268bが生成したDBテーブル310−350の情報の変更内容の詳細を表示する画面を、ユーザ端末10Aの表示部30Aに表示させる。
なお、情報の変更内容の詳細を表示する画面は、例えば、表示部30Aに第2履歴画面36A等と重ねてポップアップ表示されてもよいし、表示部30Aに情報の変更内容又は情報の参照内容の詳細を表示する画面だけが表示されてもよい。
(4)特徴
(4−1)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100は、出力部210と、受付部220と、変更部266と、を備える。出力部210は、DBテーブル310−350の情報に関する操作画面を、ユーザに対して情報を提示する表示部に表示させる。受付部220は、表示部に表示させられる操作画面における所定操作を受け付ける。変更部266は、所定操作に応じて、DBテーブル310−350の情報を変更する。出力部210は、表示部に、操作画面と同時に、所定操作に応じたDBテーブル310−350の変更履歴を示す履歴画面を表示させる。
例えば、出力部210は、DBテーブル310の情報に関する操作画面32Aを、ユーザに対して情報を提示する表示部30Aに表示させる。受付部220は、表示部30Aに表示させられる操作画面32Aにおける所定操作を受け付ける。変更部266は、所定操作に応じて、DBテーブル310の情報を変更する。出力部210は、表示部30Aに、操作画面32Aと同時に、所定操作に応じたDBテーブル310の変更履歴を示す履歴画面として、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aを表示させる。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、操作画面32Aと、データベースの変更履歴を示す履歴画面(第1履歴画面34A及び第2履歴画面36A)と、が同時に表示部30Aに表示させられる。そのため、テストを行うプログラム作成支援システム100のユーザ(テスト作業者)は、操作画面が正しく動作したことと、DBテーブル310−350が正しく(意図したとおりに)変更されたこととを、同時に確認できる。そのため、本プログラム作成支援システム100では、テスト作業時間を短縮することができる。
また、上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100において表示部30Aに表示させられる履歴画面34A,36Aは、DBテーブル310そのものではなく、操作画面32Aにおける所定操作に応じたDBテーブル310の変更履歴を提示する。そのため、ユーザは、意図したDBテーブル310の変更内容と、所定操作に対する実際のDBテーブル310の変更内容とが一致しているかを、短時間で確認できる。さらに、ここでは、表示部30Aに表示させられている操作画面32Aにおける所定操作に応じたDBテーブル310の変更内容が、その表示部30Aに表示させられる。そのため、ユーザは、他のユーザの操作の結果生じたDBテーブル310の変更を、自らの操作の結果生じたDBテーブル310の変更と誤認することがない。このような観点からも、上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、テスト作業時間を短縮することができる。
(4−2)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、出力部210は、複数の表示部30A,30B,30Cのそれぞれに、他の表示部30A,30B,30Cとは独立して操作画面を表示させる。受付部220は、複数の表示部30A,30B,30Cのそれぞれに表示させられる操作画面における所定操作を、表示部30A,30B,30C別に受け付ける。出力部210は、各表示部30A,30B,30Cに、操作画面と同時に、その操作画面における所定操作に応じたDBテーブル310−350の変更履歴を示す履歴画面を表示させる。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、複数の表示部30A,30B,30Cに、操作画面と、その操作画面における所定操作に応じたDBテーブル310−350の変更履歴を示す履歴画面とが表示される。そのため、本プログラム作成支援システム100では、複数のユーザが同時にプログラムのテストを実行できる。そして、ここでは、各ユーザが操作画面において所定操作を行った結果生じたDBテーブル310−350の変更履歴が、そのユーザが見ている表示部30A,30B,30Cに表示される。好ましくは、ユーザ自らが操作画面において所定操作を行った結果生じたDBテーブル310−350の変更履歴しか、そのユーザが見ている表示部30A,30B,30Cには表示されない。そのため、ユーザは、他のユーザの操作の結果生じたDBテーブル310−350の変更を、自らの操作の結果生じたDBテーブル310−350の変更と誤認することがない。よって、本プログラム作成支援システム100では、複数のユーザが同時にプログラムテストを実行する場合にも効率よくテストを実行可能で、テスト作業時間を短縮することができる。
(4−3)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、変更部266は、所定操作に対応するコマンドに応じて、DBテーブル310−350の情報を変更する。出力部210は、表示部30A,30B,30Cに、所定操作に対応するコマンドに応じたメッセージ及びメッセージを、DBテーブル310−350の変更履歴として履歴画面に表示させる。出力部210は、例えば、表示部30Aに、所定操作に対応するコマンドに応じたメッセージM1及びメッセージM2を、DBテーブル310の変更履歴として第1履歴画面34A及び第2履歴画面34Bに表示させる。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、操作画面においてなされた所定操作に対応して、DBテーブル310−350の情報を変更する変更部266に与えられるコマンド、に応じたメッセージが、表示部30A,30B,30Cに表示される。言い換えれば、本プログラム作成支援システム100では、DBテーブル310−350の変更内容そのものではなく、DBテーブル310−350の情報の変更コマンドに応じたメッセージが、表示部30A,30B,30Cに表示させられる。そのため、本プログラム作成支援システム100では、ユーザは、操作画面における所定操作と、変更部266に与えられるコマンドの内容と、が正しく対応しているかを容易に確認することができる。
また、この様に構成されることで、各ユーザは、同時にプログラムのテストを行っている他のユーザの操作によりDBテーブル310−350に変化が生じた場合にも、自らの行った操作によりDBテーブル310−350がどのように変更されたかを正確に把握できる。
(4−4)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、変更部266に与えられるコマンドには、DBテーブル310−350への情報の登録、DBテーブル310−350の情報の内容変更、及びDBテーブル310−350からの情報の削除を含む。
なお、コマンドは、DBテーブル310−350への情報の登録、DBテーブル310−350の情報の内容変更、及びDBテーブル310−350からの情報の削除のいずれか1つ又は2つを含むものであってもよい。ただし、コマンドは、情報の登録、情報の内容変更、情報の削除の全てを含むことが好ましい。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、ユーザは、DBテーブル310−350の情報に対して行われた各種の変更を、履歴画面に表示させられるメッセージ(例えばメッセージM1及びメッセージM2)で容易に確認することができる。
(4−5)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、メッセージM1,M2はコマンドの内容の要約である。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、DBテーブル310−350の変更履歴としてコマンドの内容を要約したメッセージM1,M2が履歴画面に表示させられる。そのため、システムのユーザは、どのような変更がDBテーブル310−350に対してなされたかを容易に把握できる。
(4−6)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、メッセージM1,M2には、DBテーブル310−350において変更された情報の件数を含む。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、ユーザが、DBテーブル310−350にどのような変更がなされたかに加え、何件の情報が変更されたかを合わせて把握できる。そのため、本プログラム作成支援システム100では、ユーザは、操作画面における所定操作によりDBテーブル310−350に意図した変更がなされたかを迅速にかつ正しく把握できる。
(4−7)
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、受付部220は、表示部30A,30B,30Cに表示させられる履歴画面(例えば第2履歴画面36A)において、DBテーブル310−350の変更履歴中の少なくとも1件の履歴を指定する指定操作を受け付ける。出力部210は、指定操作により指定された履歴について、DBテーブル310−350の情報の変更内容の詳細を、表示部30A,30B,30Cに表示させる。
上記実施形態に係るプログラム作成支援システム100では、ユーザは、所定操作に対してDBテーブル310−350の情報に行われた変更の詳細を、必要に応じて迅速に確認することができる。その結果、ユーザはテストを効率よくすすめることができる。
(5)変形例
(5−1)変形例A
上記実施形態では、サーバ200は、データベース300を管理するデータベースサーバとしても機能する。ただし、これに限定されるものではない。
例えば、プログラム作成支援システム100は、サーバ200とは別に、データベース300を管理するデータベースサーバを有していてもよい。
また、あるいは、データベース300は、プログラム作成支援システム100を構成するサーバ200とネットワーク50により接続された、プログラム作成支援システム100の外部のデータベースサーバにより管理されるものであってもよい。
(5−2)変形例B
上記実施形態では、ユーザ端末10Aの表示部30Aに2つの履歴画面(第1履歴画面34A及び第2履歴画面36A)が表示される。ただし、これに限定されるものではない。例えば、表示部30Aには、1つの画面で、第1履歴画面34A及び第2履歴画面36Aと同様の内容が表示されられてもよい。また、表示部30Aには、3つ以上の画面が、履歴画面として表示させられてもよい。