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JP6531366B2 - カウントシステム、カウント方法、プログラム - Google Patents

カウントシステム、カウント方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、カウントシステム、カウント方法、および、カウント方法を実行するプログラムに関する。
従来、例えば、特許文献1に記載されているように、打撃用具としてのゴルフクラブ(パター)の打撃面(クラブフェイス)と球との衝突(インパクト)を検出し、検出される衝突の回数をカウントして回数データとして記憶し、記憶された回数データを出力する打数のカウントシステムが知られていた。
特開2002−017932号公報
しかしながら、特許文献1に記載のカウントシステムでは、球以外の物がクラブフェイスに当たった場合でも打数としてカウントしてしまう虞があった。また、ゴルフボールをプレー区域外に打ち出してしまうOB(Out of Bounds)となって打ち直しになった場合でも、OB時の打数のカウント方法に則って一罰打を加算することなく、クラブフェイスと球との衝突回数だけをカウントしてしまうことにより、正しい打数のカウントが出来なくなる虞があるという課題があった。
本発明は、本来打数にカウントされないスイングやインパクトを検出して打数に含めてしまうことにより、ミスカウントが起こるという課題を解決することを目的としたものであり、センサーにより検出した検出結果と、検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置とに基づいて、ミスカウントの少ない打数のカウントシステム、カウント方法、およびカウントシステムにカウント方法を実行させるプログラムを提供することを目的とする。
[適用例1] 本適用例にかかるカウント方法は、打撃用具に装着されたセンサーにより検出した物理量の検出結果に基づいて前記打撃用具による打数を計数することと、前記検出結果に対応する時刻における前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位装置により算出することと、前回の検出結果に対応する時刻における前記位置と、今回の検出結果に対応する時刻における前記位置とが所与の条件範囲内に含まれる場合に、前記打数を調整することと、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具に装着されたセンサーの検出結果に基づいて打数を計数し、その検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置を測位装置により取得する。そして、前回の検出結果に対応する時刻における位置と、今回の検出結果に対応する位置との関係によって、打数を調整する。これにより、例えば、前回検出結果の位置と、今回検出結果の位置とが同じ位置だと測定された場合は、今回検出結果の打撃は「打ち直し」と判断でき、前回検出結果に基づいて計数された打数を削除してカウントしたり、罰打を加算してカウントしたりして打数の調整を行うことができる。したがって、センサーにより検出した検出結果と、検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置とに基づいて、位置を考慮しない場合よりも正確なカウントをすることが可能なカウント方法を提供することができる。
[適用例2] 上記適用例にかかるカウント方法において、前記計数することは、前記検出結果から推定した前記打撃用具の動きに基づいて前記打数を計数することを含むことを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具の動きに基づいて打数を計数することができるので、打数の計数の信頼性を向上させることができる。
[適用例3] 上記適用例にかかるカウント方法において、前記計数することは、前記打撃用具による打撃のインパクトまたは前記打撃用具が保持される時間に基づいて前記打数を計数することを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具による打撃のインパクトまたは打撃用具が保持される時間に基づいて打数を計数することにより、例えば素振りなどのカウント対象外のスイングを除外して、より正確な打数のカウントを行うことができる。
[適用例4] 本適用例にかかるカウントシステムは、打撃用具に装着され、前記打撃用具の物理量を検出した検出結果を出力するセンサーと、前記検出結果に対応する時刻における前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位して位置を得る測位装置と、前記検出結果に基づいて前記打撃用具による打数を計数する計数部と、前回の検出結果に対応する時刻における前記位置と、今回の検出結果に対応する時刻における前記位置とが、所与の条件範囲内にあった場合に前記打数を調整する打数調整部と、を含む打数算出装置と、を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具に装着されたセンサーの検出結果に基づいて打数を計数する計数部と、その検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置を取得する測位装置とを有し、前回の検出結果に対応する時刻における位置と、今回の検出結果に対応する位置との関係によって、打数を調整する打数調整部を有している。これにより、例えば、前回検出結果の位置と、今回検出結果の位置とが同じ位置だと測定された場合は、今回検出結果の打撃は「打ち直し」と判断でき、前回検出結果に基づいて計数された打数を削除してカウントしたり、罰打を加算してカウントしたりして打数の調整を行うことができる。
したがって、センサーにより検出した検出結果と、検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置とに基づいて、位置を考慮しない場合よりも正確なカウントをすることが可能なカウントシステムを提供することができる。
[適用例5] 上記適用例にかかるカウントシステムにおいて、前記計数部は、前記検出結果から推定した前記打撃用具の動きに基づいて前記打数を計数することを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具の動きを検出することにより、スイングの種類や、打撃用具が保持される時間を検出することができるので、プレーヤーの打撃における打撃用具の動きを詳細に把握して打数のカウント値の信頼性を向上させることができる。
[適用例6] 上記適用例にかかるカウントシステムにおいて、前記計数部は、前記打撃用具による打撃のインパクトまたは前記打撃用具が保持される時間に基づいて前記打数を計数することを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具による打撃のインパクトまたは打撃用具が保持される時間に基づいて、素振りなどのカウント対象外のスイングを除外して、ミスカウントの少ない打数のカウントを行うことができる。
[適用例7] 上記適用例にかかるカウントシステムにおいて、前記計数結果を表示する表示装置をさらに有することを特徴とする。
本適用例によれば、カウントシステムによる打数の計数結果をプレーヤーが確認することができる。
[適用例8] 上記適用例にかかるカウントシステムにおいて、前記表示装置は、前記打数調整部の調整値を入力する入力部を含むことを特徴とする。
本適用例によれば、センサーにより検出した検出結果に基づいた打数の計数と、センサーの検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置の取得において、前回の検出結果に対応する時刻における位置と、今回の検出結果に対応する位置との関係によって打数を調整する本発明のカウントシステムにおいて、その位置関係に想定外の事態が発生した場合に、手入力によって調整値を入力することができる。
したがって、想定外の事態が発生した場合でも、ミスカウントの少ないカウント結果を残すことが可能なカウントシステムを提供することができる。
[適用例9] 本適用例のプログラムは、打撃用具に装着されたセンサーにより検出した物理量の検出結果に基づいて前記打撃用具による打数を計数することと、前記検出結果に対応する時刻における前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位装置により算出することと、前回の検出結果に対応する時刻における前記位置と、今回の検出結果に対応する時刻における前記位置とが所与の条件範囲内に含まれる場合に、前記打数を調整することと、を含み、前記打撃用具による打数のカウントをカウントシステムに実行させることを特徴とする。
本適用例によれば、打撃用具に装着されたセンサーの検出結果に基づいて打数を計数し、その検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置を測位装置により取得する。そして、前回の検出結果に対応する時刻における位置と、今回の検出結果に対応する位置との関係によって、打数を調整する。これにより、例えば、前回検出結果の位置と、今回検出結果の位置とが同じ位置だと測定された場合は、今回検出結果の打撃は「打ち直し」と判断でき、前回検出結果に基づいて計数された打数を削除してカウントしたり、罰打を加算してカウントしたりして打数の調整を行うことができる。
したがって、センサーにより検出した検出結果と、検出結果に対応する時刻における打撃用具またはプレーヤーの位置とに基づいて、位置を考慮しない場合よりも正確なカウントをすることが可能なカウント方法をカウントシステムに実行させるプログラムを提供することができる。
実施形態1に係るカウントシステムの概要について説明するための図。 実施形態1に係るカウントシステムの構成例を示す機能ブロック図。 実施形態1に係る打数カウント方法の手順の一例を示すフローチャート。 実施形態2に係る打数のカウント方法の手順の一例を示すフローチャート。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各層や各部材について実際とは異なる尺度で示している場合がある。
(実施形態1)
まず、実施形態1に係るカウントシステムの概略構成について図面に沿って説明する。
〔1.カウントシステム〕
1.システムの概要
図1は、本実施形態のカウントシステム1の概要について説明するための図である。図1に示すように、本実施形態のカウントシステム1は、慣性センサーを備えた慣性計測ユニット110、打数算出装置2、及び表示装置3を含んで構成されている。なお、打数算出装置2は、計数部としての打数計数部10、測位装置としてのGPSユニット50、及び打数調整部255を含んでおり、これらの詳細については後述する。
本実施形態の慣性計測ユニット110は、打撃用具としてのゴルフクラブ90のシャフト93のグリップ91寄りの位置に装着される。ただし、慣性計測ユニット110は、ゴルフクラブ90による打撃動作(打撃用具の動き)に連動する場所に装着されていればよく、例えば、グローブ(打撃用具の別の一例)を介してプレーヤーの手の甲に取り付けてもよい。また、後述するように表示装置3が腕に装着される場合、表示装置3と慣性計測ユニット110とが一体であってもよい。
また、本実施形態の打数算出装置2は、プレーヤー(ユーザー)の胴体部分(例えば、右腰、左腰、又は腰の中央部)に装着される。ただし、打数算出装置2は、種々の形状で製作することができ、プレーヤーの身体の様々な部位や、プレーヤーの移動に伴って移動する移動体に装着することができる。
本実施形態の表示装置3は、リスト型(腕時計型)の携帯情報機器であり、プレーヤーの手首等に装着される。ただし、表示装置3は、ヘッドマウントディスプレイ(HMD:Head Mount Display)やスマートフォン等の携帯情報機器であってもよい。
プレーヤーは、プレー中に表示装置3を操作して打数算出装置2による打数のカウントや種々の計測(後述する慣性航法演算処理や打数算出処理など)のスタートやストップを指示することができる。
また、プレーヤーは、表示装置3により、打数算出装置2が算出する自身のゴルフプレーの打数をリアルタイムに確認することができる。
さらに、プレーヤーは、必要に応じて表示装置3を操作することにより、打数算出装置2による打数カウント値の調整や修正を指示(入力)することができる。
打数算出装置2は、打数カウントスタートのコマンドを受信すると、慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力から得られる加速度および速度の情報から検出されるスイングの状態やインパクトのタイミンに基づいて打数をカウントし、GPSユニット50により算出された測位情報や別途入力されたホールの情報(ホールデータ)、及びプレーヤーのスイングの基礎情報などを参照して、必要に応じて打数カウント値を調整してプレーヤーの打数を生成する。打数算出装置2は、生成した打数を表示装置3に送信する。そして、表示装置3は打数データを受信し、受信した打数データを文字、図形、音、振動等の各種の形態でプレーヤーに提示する。プレーヤーは、ラウンド中、あるいは練習中に、表示装置3を介して自分の正確な打数を認識することができる。
なお、打数算出装置2と表示装置3との間のデータ通信は、無線通信でもよいし、有線通信でもよい。また、他の構成例として、打数算出装置2と表示装置3とが一体であってもよい。表示装置3の装着場所が例えば手首などである場合には、慣性計測ユニット110、打数算出装置2、及び表示装置3が一体となった機器(本明細書においてはシステムとみなす)とすることも可能である。
本実施形態では、以下において、打数算出装置2を含むカウントシステム1がプレーヤーのゴルフのラウンド時におけるセンサー出力及び測位結果に基づいて打数を生成する場合を例に挙げて詳細に説明するが、本実施形態のカウントシステム1は、18ホールをプレーするラウンド以外の、例えば9ホールのハーフラウンド時や、1ホールのみの練習などにおいて精確な打数データを生成する場合にも、同様に適用することができる。
2.座標系
ここで、以下の実施形態の説明において必要となる座標系を定義する。
・eフレーム(Earth Centerd Earth Fixed Frame):地球の中心を原点とし、自転軸に平行にz軸をとった右手系の三次元直交座標
・nフレーム(Navigation Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、x軸を北、y軸を東、z軸を重力方向とした三次元直交座標系
・bフレーム(Body Frame):慣性センサーを基準とする三次元直交座標系
・mフレーム(Moving Frame):移動体(ユーザー)を原点とし、移動体(ユーザー)の進行方向をx軸とした右手系の三次元直交座標系
3.カウントシステムの構成
図2は、打数算出装置2及び表示装置3を含むカウントシステム1の構成例を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、打数算出装置2は、打数計数部10、カウント処理部20、記憶部30、通信部40、GPS(Global Positioning System)ユニット50、及び地磁気センサー60を含んで構成されている。カウント処理部20は、打数カウント値取得部21及び打数調整部255を含む打数生成部250を有している。ただし、本実施形態の打数算出装置2は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、あるいは、他の構成要素を追加した構成であってもよい。
打数計数部10は、慣性計測ユニット110に備わる慣性センサーの出力からゴルフクラブ90による打撃のスイングの状態を検出するスイング検出部12及びゴルフクラブ90による打撃のインパクトを検出するインパクト検出部14と、スイング検出部12及びインパクト検出部14によるスイング及びインパクトの検出結果に基づいて打数を計数する打数カウント値検出部16を含んで構成されている。
慣性計測ユニット110が有する慣性センサーとしては、例えば、加速度や角速度のような物理量を検出する加速度センサーや角速度センサーを用いることができる。加速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の加速度を検出し、検出した3軸加速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(加速度データ)を出力する。また、角速度センサーは、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の角速度を検出し、計測した3軸角速度の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(角速度データ)を出力する。
打数カウント値検出部16は、スイング検出部12及びインパクト検出部14から、それぞれスイングの状態に関するデータとインパクトに関するデータを受け取って、記憶部30のインパクト基準データ380及びスイング基準データ370の情報を参照して所定のフォーマットに合わせた打数の計数データを生成し、カウント処理部20に出力する。
また、スイング検出部12及びインパクト検出部14から出力されるスイングの状態に関するデータとインパクトに関するデータは、GPSユニット50から入力される時刻情報を付して記憶部30のスイング基礎情報350に記憶される。
慣性計測ユニット110の加速度センサー及び角速度センサーは、それぞれ3軸が、慣性計測ユニット110を基準とするセンサー座標系(bフレーム)の3軸と一致するように取り付けられるのが理想的だが、実際には取り付け角の誤差が生じる。そこで、打数カウント値検出部16は、取り付け角誤差に応じてあらかじめ算出された補正パラメーターを用いて、スイングの状態に関するデータ及びインパクトに関するデータ(加速度データ及び角速度データ)をセンサー座標系(bフレーム)のデータに変換する処理を行う。なお、打数カウント値検出部16の代わりに後述するカウント処理部20が当該変換処理を行ってもよい。
さらに、打数カウント値検出部16は、スイング検出部12及びインパクト検出部14の温度補正処理を行ってもよい。なお、打数カウント値検出部16の代わりに後述するカウント処理部20が当該温度補正処理を行ってもよいし、スイング検出部12及びインパクト検出部14に温度補正の機能が組み込まれていてもよい。
スイング検出部12及びインパクト検出部14にそれぞれ接続された慣性センサー(加速度センサー及び角速度センサー)は、アナログ信号を出力するものであってもよく、この場合は、打数カウント値検出部16または後述するカウント処理部20が、各慣性センサーの出力信号をそれぞれA/D変換してセンシングデータを生成すればよい。
GPSユニット50は、測位用衛星の一種であるGPS衛星から送信されるGPS衛星信号を受信し、当該GPS衛星信号を利用して測位計算を行ってnフレームにおけるプレーヤーの位置及び速度(大きさと向きを含むベクトル)を算出し、これらに時刻情報や測位精度情報を付したGPSデータをカウント処理部20に出力する。なお、GPSを利用して、位置や速度を算出する方法や時刻情報を生成する方法については公知であるため、詳細な説明を省略する。
地磁気センサー60は、互いに交差する(理想的には直交する)3軸方向の各々の地磁気を検出し、検出した3軸地磁気の大きさ及び向きに応じたデジタル信号(地磁気データ)をカウント処理部20に出力する。ただし、地磁気センサー60は、アナログ信号を出力するものであってもよく、この場合は、カウント処理部20が、地磁気センサー60の出力信号をA/D変換して地磁気データを生成してもよい。
記憶部30は、例えば、ROM(Read Only Memory)やフラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等の各種ICメモリーやハードディスクやメモリーカードなどの記録媒体等により構成される。
記憶部30には、打数計数部10によって読みだされ、打数カウント処理を実行する際に参照されるインパクト基準データ380及びスイング基準データ370と、カウント処理部20によって読み出され、打数算出処理(図3参照)を実行するための打数算出プログラム300とが記憶されている。
この他に、記憶部30には、基準データとしてのホールデータ390、センシングデータテーブル310、GPSデータテーブル320、地磁気データテーブル330、算出データテーブル340、及びスイング基礎情報350等が記憶される。
スイング基準データ370及びインパクト基準データ380は、打数計数部10が打数カウント処理を行う際に、慣性計測ユニット110の慣性センサーからの出力から、スイング検出部12及びインパクト検出部14によりプレーヤーのスイング及びインパクトを検出する際に、ゴルフクラブ90の動きがスイングであるか否か、また、ゴルフクラブ90のスイング中にインパクトがあったか否かを検出する際の判断基準となる閾値等の基準データである。
また、ホールデータ390は、プレーヤーがラウンドするホールの地図データであり、このホールデータ390上にGPSユニット50により取得される測位データを載せることにより、ホールにおけるプレーヤーの位置の把握をしたり、プレーヤーの大まかな動作を捉えたりすることができる。
また、打数算出プログラム300は、カウント処理部20がプレーヤーの打数データを生成する際に、慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力に基づいて生成された打数カウントデータ、GPSユニット50及び地磁気センサー60からそれぞれ受け取ったセンシングデータ、及び、記憶部30に記憶された他の基準データやプログラムを用いて、プレーヤーの打数データを生成するのに用いられる。
センシングデータテーブル310は、打数計数部10が慣性計測ユニット110から受け取ったセンシングデータ(慣性計測ユニット110の検出結果)を時系列に記憶するデータテーブルである。
GPSデータテーブル320は、カウント処理部20がGPSユニット50から受け取ったGPSデータ(GPSユニット(GPSセンサー)50の検出結果)を時系列に記憶するデータテーブルである。
地磁気データテーブル330は、カウント処理部20が地磁気センサー60から受け取った地磁気データ(地磁気センサーの検出結果)を時系列に記憶するデータテーブルである。
算出データテーブル340は、カウント処理部20がセンシングデータを用いて算出した速度、位置及び姿勢角を時系列に記憶するデータテーブルである。
スイング基礎情報350は、スイング検出部12及びインパクト検出部14から出力されるプレーヤーのスイングの状態に関するデータとインパクトに関するデータに、GPSユニット50から入力される時刻情報を付された情報が時系列的に記憶されたものである。
このスイング基礎情報350に時系列的に記憶された情報から、プレーヤーのスイングやスイング動作前後の動作(ルーティン動作など)の特徴を認識することができる。よって、このスイング基礎情報350を参照したカウントシステム1による打数のカウントでは、プレーヤーごとの個人差(癖)を認識して算出される打数を補正して前記個人差によるカウント値の誤差を解消することができる。
カウント処理部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等により構成され、打数計数部10から取得される打数カウント値に基づいて、記憶部30に記憶されている各種プログラムに従ってプレーヤーの正確な打数を生成する処理を行う。具体的に、カウント処理部20は、慣性計測ユニット110の慣性センサーからの出力に基づいて打数計数部10でカウントされた打数カウント値を打数カウント値取得部21で受け取るとともに、GPSユニット50及び地磁気センサー60からそれぞれGPSデータ及び地磁気データを受け取り、これらのデータを用いて、打数生成部250によりプレーヤーの正確な打数を生成する。また、カウント処理部20は、必要に応じて打数生成部250が生成する打数の調整を行う打数調整部255を打数生成部250に備えている。そして、カウント処理部20は、生成したプレーヤーの打数を、通信部40を介して表示装置3に送信し、表示装置3は受信した打数情報をテキスト、画像、音、振動等の形態で出力する。
通信部40は、表示装置3の通信部140との間でのデータ通信を行うものであり、カウント処理部20が生成した打数情報を受け取って表示装置3に送信する処理、表示装置3から送信されたコマンド(打数のカウントスタート/ストップのコマンドや打数調整処理の開始/終了のコマンド等)を受信してカウント処理部20に送る処理等を行う。
表示装置3は、処理部120、記憶部130、通信部140、操作部150、計時部160、表示部170、音出力部180及び振動部190を含んで構成されている。ただし、本実施形態の表示装置3は、これらの構成要素の一部を削除又は変更し、あるいは、他の構成要素を追加した構成であってもよい。
処理部120は、記憶部130に記憶されているプログラムに従って、各種の演算処理や制御処理を行う。例えば、処理部120は、操作部150から受け取った操作データに応じた各種処理(打数のカウントスタート/ストップのコマンドや打数調整処理の開始/終了のコマンド等)情報を受け取り、それらの出力情報に応じたテキストデータや画像データを表示部170に送る処理、出力情報に応じた音データを音出力部180に送る処理、出力情報に応じた振動データを振動部190に送る処理を行う。また、処理部120は、計時部160から受け取った時刻情報に応じた時刻画像データを生成して表示部170に送る処理等を行う。
記憶部130は、例えば、処理部120が各種処理を行うためのプログラムやデータが記憶されるROMや処理部120の作業領域となるRAM等の各種ICメモリーにより構成される。
通信部140は、打数算出装置2の通信部40との間でのデータ通信を行うものであり、処理部120から操作データに応じたコマンド(打数のカウントスタート/ストップのコマンドや打数調整処理の開始/終了のコマンド等)を受け取って打数算出装置2に送信する処理、打数算出装置2から送信されたプレーヤーの正確な打数情報を受信して処理部120に送る処理を行う。
操作部150は、プレーヤーからの操作データ(打数のカウントスタート/ストップ、打数調整の入力データ、表示内容の選択等の操作データ)を取得し、処理部120に送る処理を行う。操作部150は、例えば、タッチパネル型ディスプレイ、ボタン、キー、マイクなどであってもよい。
なお、本実施形態のカウントシステム1では、操作部150が後述する打数の手修正をする際に打数調整部255に調整値を入力する入力部として機能する。
計時部160は、年、月、日、時、分、秒等の時刻情報を生成する処理を行う。計時部160は、例えば、リアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)ICなどで実現される。
表示部170は、処理部120から送られてきた画像データやテキストデータを、文字、グラフ、表、アニメーション、その他の画像として表示するものである。表示部170は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ、EPD(Electrophoretic Display)等のディスプレイで実現され、タッチパネル型ディスプレイであってもよい。なお、1つのタッチパネル型ディスプレイで操作部150と表示部170の機能を実現するようにしてもよい。
音出力部180は、処理部120から送られてきた音データを、音声やブザー音等の音として出力するものである。音出力部180は、例えば、スピーカーやブザーなどで実現される。
振動部190は、処理部120から送られてきた振動データに応じて振動する。この振動が表示装置3に伝わり、表示装置3を装着したプレーヤーが振動を感じることができる。振動部190は、例えば、振動モーターなどで実現される。
〔2.打数カウント(打数算出)方法(処理の手順)〕
次に、プレーヤーの打数カウント方法(打数算出方法)について図面を参照しながら説明する。本実施形態では、プレーヤーが例えば18ホールをプレーするラウンドにおける打数をカウントする際のカウント方法(打数算出方法)について説明する。図3は、打数算出装置2が行う打数カウント方法(打数生成処理)の手順の一例を示すフローチャートである。打数算出装置2は、記憶部30に記憶されている打数算出プログラム300を実行することにより、図3のフローチャートの手順で打数算出処理を実行する。なお、本発明は、上述のカウントシステム1を用いて以下説明するカウント方法を実行するプログラムを含むことは言うまでもない。
図3において、打数算出装置2は、表示装置3の操作部150などをプレーヤーが操作することによる打数カウントスタートのコマンドを受信すると、打数カウント方法を開始する。打数カウント方法が開始されると、まず、記憶部30のホールデータ390とGPSユニット50によるプレーヤーの現在地情報とにより、プレーヤーのホール移動が有ったか否かの判定を行う(ステップS11)。
ホールの移動があったと判定された場合(ステップS11でYes)、打数算出装置2の打数計数部10およびカウント処理部20は、カウンターをリセットする(ステップS25)。ホールの移動が検知されない場合(ステップS11でNo)は、ステップS12のスイング検出1まで何もしないで待機する。
なお、ホール移動が有ったか否かの判定は、第1ホールのラウンド終了後に第2ホールへ移動する際以降の各ホール移動時には必須のステップであるが、ラウンド開始直後の第1ホールでは実施しなくてもよい。この場合、打数カウントスタートのコマンド受信時にカウンターがリセットされるように設定しておくか、打数カウントスタート時にはカウンターがゼロとなっているように設定しておけばよい。
カウントリセット後、打数計数部10のスイング検出部12が慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力からセンシングデータを取得する。取得したセンシングデータと、GPSユニット50の検出結果から得られるGPSデータ及び地磁気センサー60から得られる地磁気データとを用いて演算を行うことによって、プレーヤーのゴルフクラブ90のスイング(「スイング1」)が検出されると(ステップS12)、このスイングの検出結果に基づいて打数カウント値検出部16が打数カウント値1をカウントして、このカウント値1がカウント処理部20の打数カウント値取得部21に取得され、記憶部30のセンシングデータテーブル310に時系列的に付加される。
次に、カウント処理部20は、打数カウント値取得部21が取得したカウント値1が、プレーヤーの打数としてカウントされるべきものであるか否かを判定する。換言すると、カウント処理部20は、ステップS12のスイング検出1にてスイング検出部12が検出し、カウント値1をカウントさせたスイング(「スイング1」)が、プレーヤーの打数となるか否かを判定する。本実施形態では、カウント値1が打数となるか否かの判定を、スイング検出部12が検出したプレーヤーのスイングにおけるフォロースルーの静止時間が閾値を超えたか否かで判定する。即ち、「スイング1」が打数となる「ショット」のスイングであった場合は、単なる「素振り」のスイングであった場合に比して、フォロースルーの静止時間(保持時間)が長くなることから、スイングのフォロースルーの静止時間に閾値を設定して、その閾値を超える静止時間があったスイングは、打数としてカウントできる「ショット」のスイングであったと判定することができる。
ここで、スイングの軌道におけるフォロースルーは、ゴルフクラブ90に装着された慣性計測ユニット110の慣性センサーにより検出することができる。ここで、慣性センサーによる検出結果には時刻情報を付して出力される。よって、フォロースルーの保持時間は、慣性センサーの検出データに付された時刻情報により知ることができる。
カウント処理部20は、フォロースルーの静止時間が閾値よりも長い場合(ステップS13でYes)、カウント値1はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントし(ステップS14)、フォロースルーの静止時間が閾値より短い場合(ステップS13でNo)、打数の加算は行わずに次のスイングが検出されるステップS15に進む。
次に、スイング検出部12が慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力から取得したセンシングデータと、GPSデータおよび地磁気データとを用いて演算を行うことによってプレーヤーのスイング(「スイング2」)が検出されると(ステップS15)、このスイング2の検出結果に基づいて打数カウント値検出部16が打数カウント値1をカウントして、このカウント値1がカウント処理部20の打数カウント値取得部21に取得され、記憶部30のセンシングデータテーブル310に時系列的に付加される。
次に、カウント処理部20は、ステップS13と同様に、プレーヤーのスイング2におけるフォロースルーの静止時間が閾値を超えたか否かをみることにより、スイング2が打数としてカウントされるショットであったか否かを判定する。カウント処理部20は、フォロースルーの静止時間が閾値よりも長い場合(ステップS16でYes)、スイング2のカウント値1はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントし(ステップS17)、フォロースルーの静止時間が閾値より短い場合(ステップS16でNo)、ステップS20に進む。
次に、カウント処理部20は、ステップS12のスイング検出1で検出され、ステップS13でショットであると判断された「スイング1」と、ステップS15のスイング検出2で検出され、ステップS16でショットであると判断された「スイング2」との間に、所与の条件範囲に含まれるか移動があったか否か、具体的には、所定距離以上のプレーヤーの移動があったか否かを判定する(ステップS18)。スイング検出1のスイング1と、スイング検出2のスイング2との間に所定距離以上の移動があった場合(ステップS18でYes)、打数のカウントはそのままで次のステップS19に進む。
スイング検出1のスイング1と、スイング検出2のスイング2との間に所定距離以上の移動がなく、スイング1と概ね同じ位置でスイング2が行われていた場合には(ステップS18でNo)、スイング1によるショットによって、ゴルフボールがプレー区域外に出てしまうOB(Out of Bounds)であったものと判断することができる。即ち、OBであったことにより、スイング1と同じ地点からスイング2による打ち直しをしたものと判断できる。OBになった場合、1打罰が与えられて1打が加算され、スイング1の打ち直しとなるスイング2は3打目になる。従って、スイング1とスイング2との間に所定距離以上の移動がなかった(概ね同じ位置で打ち直しした)場合には(ステップS18でNo)、+1打がカウントされ(ステップS26)、その後ステップS19へ進む。
次に、ステップS19において、ここまでカウントされた打数に対して、手修正を行う必要があるか否かの確認がなされる。例えば、打数算出プログラム300のルーティンとして、手修正を行う必要があるか否かの判断をするタイミングであることが、表示装置3の文字表示、音声、振動などによってプレーヤーに知らされる。
手修正を行う必要がある場合とは、例えば、ステップS12のスイング検出1で検出されたスイング1やステップS15のスイング検出2で検出されたスイング2において、打つ意思のあるスイングで空振りをした場合や、アドレス後にボールが動いてしまい、リプレースしてプレーを続行した場合など、上述のステップS11〜ステップS18(ステップS26)では正しい打数のカウントができない場合のことをいう。
手修正を行う必要がある場合(ステップS19でYes)には、例えば、表示装置3の操作部150により、カウント値の加算または減算をする(カウント調整値の入力)カウント修正入力を行う(ステップS27)。
手修正を行う必要がない場合(ステップS19でNo)には、ステップS20に進む。
次に、ステップS20において、打数のカウントを終了するか否か、即ち、プレーを終了するか否かの判断を行う。プレー(打数カウント)を継続する場合(ステップS20でNo)には、ステップS11に戻る。プレー(打数カウント)を終了する場合(ステップS20でYes)には、一連の打数カウント方法(打数算出方法)を終了する。
以上述べたように、本実施形態に係るカウントシステム1、及び、それを用いたカウント方法(打数算出方法)によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、スイング検出部12が慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力から取得したセンシングデータと、GPSユニット50の検出結果から得られるGPSデータ及び地磁気センサー60から得られる地磁気データとを用いて演算を行うことにより、プレーヤーのゴルフクラブ90のスイング(「スイング1」)を検出し、打数カウント値1をカウントした。これと同様にして、次のスイング「スイング2」を検出し、打数カウント値2をカウントした。
そして、スイング1と、スイング2との間に、所定距離以上のプレーヤーの移動があったか否かを判定し、所定距離以上の移動がなかった場合には、打数調整部255により打数を調整する構成とした。打数を調整する具体例として、スイング1と概ね同じ位置でスイング2が行われていた場合には、例えば、スイング1によるショットによってゴルフボールがプレー区域外に出てしまうOBであり、スイング1と同じ地点からスイング2による打ち直しをしたものと判断して、OBの1打罰を打数に加算するようにした。
本実施形態によれば、慣性センサーにより検出したスイング検出結果と、そのスイング検出結果に対応する時刻における測位データを含むGPSデータとに基づいて、カウント値の入力などの操作をすることなく、正確なカウントをすることが可能なカウントシステム1を提供することができる。
また、本実施形態によれば、プレーヤーのスイングの軌道におけるフォロースルーの保持時間が閾値を超えたか否かを確認し、閾値を超えた場合には、そのスイングが打数となる「ショット」であると判定し、閾値を下回った場合には、そのスイングは、打数とはならない「素振り」であると判別する構成とした。
これによれば、正確な打数のカウントに寄与することができる。
また、本実施形態のカウントシステム1は、計数結果などを表示する表示部170などを備えた表示端末としての表示装置3を有している。
これにより、カウントシステム1による打数の計数結果をリアルタイムに確認しながらプレーを行うことができる。
また、表示装置3は、打数算出装置2の打数調整部255の打数の調整値を入力する入力部として機能する操作部150を備えている。
そして、本実施形態では、カウントされた打数に対して、手修正を行う必要があるか否かの確認をするステップS19を含み、手修正を行う必要がある場合には、カウント値の加算または減算をするカウント修正入力(カウント調整値の入力)を行う構成とした。
これにより、スイング検出1の検出結果に対応する時刻におけるプレーヤーの位置と、スイング検出2の検出結果に対応する時刻におけるプレーヤーの位置とが所与の関係があった場合に打数のカウント値を調整する本実施形態のカウントシステム1において、その所与の関係の想定外の事態が発生した場合に、手入力により調整値を入力することができる。したがって、想定外の事態が発生した場合でも、正確な打数のカウント結果を残すことが可能なカウントシステム1を提供することができる。
(実施形態2)
次に、プレーヤーの打数のカウント方法の実施形態2について、図面を参照して説明する。図4は、実施形態2に係る打数のカウント方法(打数算出方法)の手順を示すフローチャートである。なお、実施形態1と同じく図1、図2に示すカウントシステム1を用いたカウント方法について説明するとともに、以下の説明において、実施形態1と同一の構成については、同一の番号を使用し、重複する説明は省略する。
図4に示す実施形態2の打数のカウント方法において、ステップS12のスイング検出1後に行うスイング1の打数カウント可否判定の判定方法(ステップS33)と、ステップS15のスイング検出2後に行うスイング2の打数カウント可否判定の判定方法(ステップS36)との他は、図3に示す実施形態1の打数のカウント方法と同一の構成である。よって、ステップS33及びステップS36のスイングの打数カウント可否判定の判定方法に絞って説明する。
図4に示すステップS12において、打数計数部10のスイング検出部12が慣性計測ユニット110の慣性センサーの出力から取得されたセンシングデータと、GPSデータ及び地磁気データとを用いて演算を行うことによって、プレーヤーのスイング(「スイング1」)を検出して打数カウント値1がカウントされると、次に、カウント処理部20は、カウント値1がプレーヤーの打数としてカウントされるべきものであるか否かを判定する。本実施形態では、カウント値1が打数となるか否かの判定を、スイング検出部12が検出したプレーヤーのスイング中に閾値を超えるインパクトがあったか否かで判定する。即ち、「スイング1」が打数となる「ショット」のスイングであった場合は、ゴルフクラブ90のスイング中の所定のタイミングで所定のインパクトが検出される。これに対して、単なる「素振り」のスイングのときにはインパクトがほとんどないか極微小(例えばゴルフクラブ90のクラブフェイスやシャフト93に加わる風圧のピークなど)であるため、スイング中の所定のタイミングで検出される閾値以上のインパクトを検出することにより、打数としてカウントできる「ショット」のスイングであることを明確に判定することができる。
ここで、スイング中のインパクトは、ゴルフクラブ90に装着された慣性計測ユニット110の慣性センサーにより検出することができ、スイング中におけるインパクトのタイミングは、慣性センサーの検出データに付された時刻情報により知ることができる。
カウント処理部20は、スイング中に閾値を超えるインパクトが検出された場合(ステップS33でYes)、カウント値1はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントし(ステップS14)、スイング1のスイング中のインパクトが閾値を下回るか無かったかの場合(ステップS33でNo)、打数の加算は行わずに次のスイングが検出されるステップS15に進む。
同様な方法により、ステップS15のスイング検出2で検出される「スイング2」のスイング中に、閾値を超えるインパクトが有ったか否かにより、「スイング2」が打数となる「ショット」のスイングであったか否かを判定することができる。カウント処理部20は、スイング2のスイング中に閾値を超えるインパクトが検出された場合(ステップS36でYes)、カウント値はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントし(ステップS17)、スイング2のスイング中のインパクトが閾値を下回るか無かったかの場合(ステップS36でNo)、ステップS20に進む。
なお、上記したインパクト検出において設定するインパクトの閾値は、必要に応じて複数設定する構成としてもよい。例えば、スイングが素振りであった場合に検出されるインパクトはほとんどないか極微小であることから、素振りのインパクトの閾値を設定して、その閾値を下回るインパクトであれば、そのスイングは素振りであると判定できる。同様に、上記した「ショット」のインパクトの閾値と、「素振り」のインパクトの閾値の間には、「ショット」のインパクトよりも弱い「アプローチショット」のインパクトの閾値や、その「アプローチショット」のインパクトの閾値よりもさらに弱い「パター」のインパクトの閾値などを、記憶部30のインパクト基準データ380内に有しておくことにより、インパクト検出部14によるインパクト検出結果から、ショットの種類を特定して記憶させておくことができる。
以上述べたように、実施形態2の打数のカウント方法によれば、スイング中に閾値を超えるインパクトが検出された場合に、そのスイングカウント値はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントし、スイング中のインパクトが閾値を下回るか無かったかの場合には、打数にカウントしないスイングであったと判断する構成とした。
この構成によれば、ゴルフクラブ90のスイングにおけるインパクトの強弱やタイミングにより、素振りなどのカウント対象外のスイングを除外して、正確な打数のカウントを行うことができる。
以上、発明者によってなされた本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、ゴルフのラウンドにおける打数のカウントについて詳細に説明したが、これに限らない。例えば、正式なラウンドでないゴルフコンペや、パターゴルフにおいても、上記実施形態のカウントシステム1およびカウント方法を適用することができる。
また、本発明のカウントシステムやカウント方法は、ゴルフへの適用に限られるものではない。打撃用具による打撃のカウントを行う他のスポーツなどにも適用可能であり、例えば、野球の打撃練習の打数のカウントに用いることなどができる。
また、上記実施形態において、スイング検出部12及びインパクト検出部14から出力されるスイングの状態に関するデータ及びインパクトに関するデータに付されるGPSユニット50からの時刻情報は、インパクトの検出時刻と必ずしも同一時刻でない。時刻情報は、同じスイングの期間内であればインパクトの検出時刻とずれていてもよい。
また、上記実施形態において、打数情報をプレーヤーの表示装置3に表示するものとしたが、打数情報をスコア管理装置に送信してスコアの管理や記録に利用してもよい。スコア管理装置は独立の装置であっても、打数算出装置2の少なくとも一方と表示装置3と一体であってもよい。
また、上記実施形態では、プレーヤーの位置を測位する測位装置としてGPSユニット50を用いる構成としたが、これに限らない。
例えば、ゴルフ場に設置した無線局等から発射される電波や電磁波を受信器により受信して測位を行う所謂ビーコン(Beacon)や、短距離通信等を利用した他の測位システムを用いてカウントシステムを構成することもできる。
また、上記実施形態1では、プレーヤーのスイングの軌道におけるフォロースルーの保持時間が閾値を超えたか否かを確認し、閾値を超えた場合には、そのスイングが打数となる「ショット」であると判定した。また、上記実施形態2では、スイング中に閾値を超えるインパクトが検出された場合に、そのスイングカウント値はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントする構成とした。本発明は、フォロースルーの保持時間が閾値を超えて、且つ、スイング中に閾値を超えるインパクトが検出された場合に、そのスイングカウント値はプレーヤーの打数であると判断してプラス1打をカウントする構成を含む。
1…カウントシステム、2…打数算出装置、3…表示端末としての表示装置、10…打数計数部、12…スイング検出部、14…インパクト検出部、16…打数カウント部、20…カウント処理部、21…打数カウント値取得部、30…記憶部、40…通信部、50…測位装置としてのGPSユニット、60…地磁気センサー、90…打撃用具としてのゴルフクラブ、91…グリップ、93…シャフト、110…慣性計測ユニット、120…処理部、130…記憶部、140…通信部、150…操作部、160…計時部、170…表示部、180…音出力部、190…振動部、250…打数生成部、255…打数調整部、300…打数算出プログラム、310…センシングデータテーブル、320…GPSデータテーブル、330…地磁気データテーブル、340…算出データテーブル、350…スイング基礎情報、370…スイング基準データ、380…インパクト基準データ。

Claims (5)

  1. 打撃用具に装着されたセンサーにより検出されたプレーヤーによる前記打撃用具のスイングのフォロースルーにおいて、前記フォロースルーの静止時間が閾値よりも長い場合に、1打を加算して前記打撃用具による打数を計数することと、
    前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位装置により算出することと、
    前回のスイングにおけるプレーヤーの位置と、今回のスイングにおけるプレーヤーの位置との間が所定距離以上ない場合に、1打を加算して前記打数を計数することと、を含ことを特徴とするカウント方法。
  2. 打撃用具に装着され、前記打撃用具のスイングのフォロースルーを検出するセンサーと、
    前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位して位置を得る測位装置と、
    前記フォロースルーの静止時間が閾値よりも長い場合に、1打を加算して前記打撃用具による打数を計数する計数部と、
    前回のスイングにおけるプレーヤーの位置と、今回のスイングにおけるプレーヤーの位置との間が、所定距離以上ない場合に、1打を加算して前記打数を計数する打数調整部と、を含む打数算出装置と、
    を含ことを特徴とするカウントシステム。
  3. 請求項2に記載のカウントシステムにおいて、
    前記計数の結果を表示する表示装置をさらに有することを特徴とするカウントシステム。
  4. 請求項3に記載のカウントシステムにおいて、
    前記表示装置は、前記打数調整部の調整値を入力する入力部をさらに含むことを特徴とするカウントシステム。
  5. 打撃用具に装着されたセンサーにより検出されたプレーヤーによる前記打撃用具のスイングのフォロースルーにおいて、前記フォロースルーの静止時間が閾値よりも長い場合に、1打を加算して前記打撃用具による打数を計数することと、
    前記打撃用具または該打撃用具による打撃を行うプレーヤーの位置を測位装置により算出することと、
    前回のスイングにおけるプレーヤーの位置と、今回のスイングにおけるプレーヤーの位置との間が所定距離以上ない場合に、1打を加算して前記打数を計数することと、
    を含み、
    前記打撃用具による打数カウントを、CPUにより構成されたカウントシステムに実行させるプログラム。
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