JP6520051B2 - アンテナコイル装置およびアンテナコイル装置の製造方法 - Google Patents
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Description
部313c、314fに半田付けする時に、一端部311a、bの半田付け作業が終了してから、アンテナコイル装置を180°回転しなければ、他端部311b、aの半田付け作業はできないので、工数が増加したり生産効率が低下したりする点で問題がある。
まず、本発明に係るアンテナコイル装置は、
磁性コアと、
絶縁皮膜を有するワイヤを、この磁性コアの周りに巻回してなるコイルと、
前記磁性コアおよびコイルを載置する樹脂ベース部材と、
この樹脂ベース部材と一体に形成された実装端子、およびこの樹脂ベース部材に取付けられたコネクタ端子とを有するアンテナコイル装置であって、
前記樹脂ベース部材には、実装面と直交する方向に軸を有する第1開口部および第2開口部が設けられ、上記コイルの両端部の一方が該第1開口部において、他方が該第2開口部において、それぞれ実装端子およびコネクタ端子の電気接続部と電気的に接続するように構成され、
上記コネクタ端子と上記実装端子が上記樹脂ベース部材中において非接触とされた状態で、各々上記実装面と平行となるように、かつ2段に重ねられた配置とされ、
上記コネクタ端子は上記実装端子を挟んで実装面とは反対側の位置に配設され、
上記コネクタ端子の電気接続部が上記樹脂ベース部材の第1開口部に対向して配置され、上記コイルの一端部と電気的に接続され、
上記実装端子の電気接続部が上記樹脂ベース部材の第2開口部に対向して配置され、上記コイルの他端部と電気的に接続され、
上記実装端子は、上記電気接続部が形成され、平板状の中間部より上方に屈曲した盛上り部を有する一方、上記コネクタ端子は、上記電気接続部が形成されている根元部を有し、
上記盛上り部は上記樹脂ベース部材内において上記根元部と同じ高さに配置されて、上記コイルの両端部が同じ高さでそれぞれ上記実装端子およびコネクタ端子の電気接続部に半田付けにより電気的に接続されてなることを特徴とするものである。
また、上記実装端子は上記延長部の終端位置よりも先端側において、上記樹脂ベース部材から露出する露出部を備えることが好ましい。
また、上記実装端子の長手方向に沿って、透孔が形成されることが好ましい。
また、上記アンテナコイル装置のコネクタ端子および上記実装端子における、各々の端部領域以外の領域が、モールド樹脂部により覆われて、上記モールド樹脂部の樹脂が上記透孔の露出部に入り込んだ状態とされていることが好ましい。
上記樹脂ベース部材に、実装面と直交する方向に軸を有する第1開口部および第2開口部を形成する工程と、上記第1開口部における、上記コイルの両端部の一方と上記実装端子の上記電気接続部との半田付け処理と、上記第2開口部における、上記コイルの両端部の他方と上記コネクタ端子の上記電気接続部との半田付け処理と、を同時に行う工程を含むことを特徴とするものである。
また、上記半田付け処理が噴流式半田装置を用いて行われることが好ましい。
また、このような構成とすることによりアンテナコイル装置を全体として小型化することができる。
<実施形態1>
ことにより一体とされるものであり、樹脂ベース部材40は、実装端子50を収納する第1スリット状収納部45を有する。
また、インサート成形後に、樹脂ベース部材40にコネクタ端子60を取り付けるためには、上記第1スリット状収納部45とほぼ並行に、かつ第1スリット状収納部45よりも一段上方(図中で上方向)にコネクタ端子60を収納する第2スリット状収納部46が設けられている。また、第2スリット状収納部46と連通する位置に、大きな開放空間とされた開放部47が設けられ、樹脂ベース部材40の側面および前面からなる仕切り部44によって、開放部47が画成される(仕切り部44により開放部47の後側の端部が形成される)。
この仕切り部44に沿って、コネクタ端子60が「L」状に立上り、さらにその先端が実装面と平行となるように再度折り曲げられて、仕切り部44から前方に突出するように形成されている。
このように、樹脂ベース部材40の一部として延長部43を設けたのは以下の理由による。
そこで、本実施形態においては、樹脂ベース部材40の一部として上記延長部43を形成して、実装端子50の両脇に対応する樹脂部位に集中していた応力を、幾つかの部位に分散する(特に、図5(d)に示すように、第1開口部41の縁部に応力がかかっており、応力がかかる領域が拡大している)ことで、各部位にかかる応力を小さなものとしている。このことは、実施形態の構成図(図5(c))、およびその応力シミュレーション図(図5(d))からも明らかである(従来例を表す図5(b)に比して、濃度の淡い(明るい)領域が分散している)。
る。この盛上り部53には、コイル20の他端部と半田付けにより電気的に接続される電気接続部52が形成されている。この電気接続部52は、実装端子50の側縁部から内側に形成されたU字形状の切欠き部であり、コイル20の他端部を上記側縁部方向から容易に挿入し得るような大きさとされている。
なお、電気接続部52にコイル20の他端部が収容された場合、下方から見ると第2開口部42の開口部分が略塞がれた状態となるため、溶融半田の噴流は電気接続部52の上方まで侵入することができないので、溶融半田が吹き上がったことにより生じる電気的なショートの虞を回避することができる。
この「露出部」とは、樹脂ベース部材40、あるいは延長部43から外部に突出することを意味し、その突出量に拘らず「露出部」と称するものとする。
延長部43の長さを0.5mmから9.85mm(露出部が略0に相当する)の間で変化させながら、10のサンプル点の各々について最小安全率を測定した。
また、延長部43の長さが5mmを超えると、最小安全率は変化しないものの、破壊モードが、露出部57と延長部43の境界面位置から、樹脂ベース部材40の第1開口部4
1の縁部付近の位置に移動する。
なお、第1開口部41の縁部においては、絶縁性確保のために樹脂材により肉厚を厚くする必要がある等の設計上の他の制約が加わるので、結局、延長部43を長くし過ぎて、応力が極度に第1開口部41の縁部にかかるようにすることは得策とはいえない。
この電気接続部61は、コネクタ端子60の側縁部から内側に形成されたU字形状の切欠き部であり、コイル20の一端部を上記側縁部方向から容易に挿入し得るような大きさとされている。
なお、U字形状の切欠きからなる電気接続部61は、実装端子50の電気接続部52とほぼ同様の構成とされている。
程を追加して行うことも可能である。
例えば、アンテナコイル装置10をガラス繊維、ポリオレフィン、フッソ系ポリマー、熱可塑性エラストマー、PTFE(四フッ化エチレン樹脂)等の材質からなる絶縁性および耐熱性が良好なチューブに挿入することが好ましい。あるいは、チューブに挿入する処理に替えて、アンテナコイル装置10を再度金型に装填し、金型内に樹脂を射出して、絶縁性および耐熱性を確保し得るモールド樹脂部を形成することも可能である。
<実施形態2>
また、図12に示すように、樹脂ベース部材140と実装端子150とをインサート成形により一体成形した後には、この長円状の開口部158の全体が、樹脂ベース部材40により埋められ、その一部は露出部157の一領域として、樹脂ベース部材40から露出した樹脂支柱の状態とされる。
なお、工程数削減や大幅な小型化等の解決手法はともかくとして、コネクタ端子と実装端子との間に発生する応力により損傷を受け難いようにこれらの端子の強度を高める、といった課題解決手法としては、参考例のアンテナコイル装置210が有効である。
以下、参考例にかかるアンテナコイル装置210について説明する。なお、参考例において用いられる各要素に付した符号は、実施形態1の対応する要素に付した符号に200を加えたものとして表す。
による被覆を行わないものもあり、このようなアンテナコイル装置310においては、コネクタ端子313や実装端子314の強度を高めることの必要性はさらに大きなものとなっている。
なお、電気接続部252にコイル220の他端部が、切欠き部に、余裕をもって(隙間が生じるように)収納される場合以外は、下方から見ると開口部が略塞がれた状態となるため、噴流式半田付け装置を用い、溶融半田の噴流により半田付けを行う場合、半田の噴流は、電気接続部252の上方まで侵入することが困難となるので、溶融半田が吹き上がったことにより生じる電気的なショートの虞を回避することができる。
また、図15に示すように、実装端子250の中間部256の中央に近い部分には、長円状の開口部258が形成されている。
コイル220の一端部との半田付けによって電気的に接続されるU字状の切欠き部261Aを備えた電気接続部261が、立上り部264から側方に分岐して設けられている。
また、上記根元部263において、第1腕部263A、第2腕部263Bおよびこれら両腕部263A、Bを連結する連結部263Cが、全体として「コ」字形状を形成しているため、中央に空間部を有する構造となっている。
なお、爪部263A1、263B1が各腕部263A、263Bの先端付近において外向きに形成されていてもよいことは勿論である。
〈変更態様〉
また、磁性コア、樹脂ベース部材、実装端子およびコネクタ端子等の形状は実施形態のものに限られるものではなく、種々の形状に変更することが可能であり、例えば、樹脂ベース部材や各端子に設けられる透孔や切欠きは、相互に変更が可能である。
また、製造方法としても、上記実施形態の製造方法に限られるものではなく、上記実施形態においては、例えば、実装端子を樹脂ベース部材とともにインサート成形するようにしているが、実装端子およびコネクタ端子の両方を樹脂ベース部材とともにインサート成形するようにしてもよい。
20、120、220 コイル
30、130、230 コア
40、140、240 樹脂ベース部材
41、141 第1開口部
42、142 第2開口部
43、143 延長部
44、144、249 仕切り壁
45 第1スリット状収納部
46 第2スリット状収納部
47 開放部
50、150、250 実装端子
51、151 切欠き部
52、152、252 電気接続部
53、153、253 盛上り部
54A、B、154A、B、254A、B 実装端子
56、156、256 中間部
57、157、257 露出部
158、258 開口部
60、160、260 コネクタ端子
61、261 電気接続部
62、262 実装端部
63、263 根元部
64、264 立上り部
248 樹脂の支柱
261A 切欠き部
263A 第1腕部
263A1、263B1 爪部
263B 第2腕部
263C 連結部
Claims (11)
- 磁性コアと、
絶縁皮膜を有するワイヤを、この磁性コアの周りに巻回してなるコイルと、
前記磁性コアおよびコイルを載置する樹脂ベース部材と、
この樹脂ベース部材と一体に形成された実装端子、およびこの樹脂ベース部材に取付けられたコネクタ端子とを有するアンテナコイル装置であって、
前記樹脂ベース部材には、実装面と直交する方向に軸を有する第1開口部および第2開口部が設けられ、前記コイルの両端部の一方が該第1開口部において、他方が該第2開口部において、それぞれ実装端子およびコネクタ端子の電気接続部と電気的に接続するように構成され、
前記コネクタ端子と前記実装端子が前記樹脂ベース部材中において非接触とされた状態で、各々前記実装面と平行となるように、かつ2段に重ねられた配置とされ、
前記コネクタ端子は前記実装端子を挟んで実装面とは反対側の位置に配設され、
前記コネクタ端子の電気接続部が前記樹脂ベース部材の第1開口部に対向して配置され、前記コイルの一端部と電気的に接続され、
前記実装端子の電気接続部が前記樹脂ベース部材の第2開口部に対向して配置され、前記コイルの他端部と電気的に接続され、
前記実装端子は、前記電気接続部が形成され、平板状の中間部より上方に屈曲した盛上り部を有する一方、前記コネクタ端子は、前記電気接続部が形成されている根元部を有し、
前記盛上り部は前記樹脂ベース部材内において前記根元部と同じ高さに配置されて、前記コイルの両端部が同じ高さでそれぞれ前記実装端子およびコネクタ端子の電気接続部に半田付けにより電気的に接続されてなることを特徴とするアンテナコイル装置。 - 前記第1開口部および前記第2開口部の距離が、巻回された前記コイルの幅と同等に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナコイル装置。
- 前記実装端子には、前記樹脂ベース部材の第1開口部に対向する位置において、この第1開口部に対応する形状の切欠き部が設けられ、この実装端子の切欠き部が前記樹脂ベース部材の第1開口部より大きく形成されるとともに、この切欠き部の縁部周辺は前記樹脂ベース部材により被覆されることを特徴とする請求項1または2に記載のアンテナコイル装置。
- 前記樹脂ベース部材は、この樹脂ベース部材のコネクタ端子が突出する側において、前記実装端子に沿い、かつこの実装端子を覆うようにして延びる延長部を備えることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載されたアンテナコイル装置。
- 前記実装端子は前記延長部の終端位置よりも先端側において、前記樹脂ベース部材から露出する露出部を備えることを特徴とする請求項4に記載されたアンテナコイル装置。
- 前記樹脂ベース部材の長手方向において、前記延長部の長さが前記露出部長さと前記延長部長さの和の35〜50%であることを特徴とする請求項5に記載されたアンテナコイル装置。
- 前記実装端子の長手方向に沿って、透孔が形成されることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項に記載のアンテナコイル装置。
- 前記実装端子の透孔の少なくとも一部が前記樹脂ベース部材の外部に露出していることを特徴とする請求項7に記載のアンテナコイル装置。
- 前記アンテナコイル装置のコネクタ端子および前記実装端子における、各々の端部領域以外の領域が、モールド樹脂部により覆われて、前記モールド樹脂部の樹脂が前記透孔の露出部に入り込んだ状態とされていることを特徴とする請求項8に記載のアンテナコイル装置。
- 磁性コアと、絶縁皮膜を有するワイヤを、この磁性コアの周りに巻回してなるコイルと、前記磁性コアおよびコイルを載置する樹脂ベース部材と、この樹脂ベース部材と一体に形成された実装端子、およびこの樹脂部材に取り付けられたコネクタ端子とを有し、前記実装端子は前記コイルの両端部の一方と接続される電気接続部を備えた盛上り部を有し、該実装端子の電気接続部と前記コネクタ端子の前記コイルの両端部の他方と接続される電気接続部とが同じ高さに形成されてなるアンテナコイル装置の製造方法であって、
前記樹脂ベース部材に、実装面と直交する方向に軸を有する第1開口部および第2開口部を形成する工程と、前記第1開口部における、前記コイルの両端部の一方と前記実装端子の前記電気接続部との半田付け処理と、前記第2開口部における、前記コイルの両端部の他方と前記コネクタ端子の前記電気接続部との半田付け処理と、を同時に行う工程を含むことを特徴とするアンテナコイル装置の製造方法。 - 前記半田付け処理が噴流式半田装置を用いて行われることを特徴とする請求項10に記載のアンテナコイル装置の製造方法。
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