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JP6512054B2 - 樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレン樹脂を含有する樹脂組成物の製造方法に関する。
エチレン−α−オレフィン共重合体ゴム等のオレフィン系共重合体ゴムをポリプロピレンに混合したオレフィン系熱可塑性エラストマーは、低比重でリサイクル性に優れ、燃焼時に有害なガスを発生しにくいという特性を備えている。また、熱可塑性樹脂であるポリプロピレンの特性を生かして、通常の熱可塑性樹脂の成形機で、オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレンとを連続的に混練する動的加硫による加工が可能であることから、成形性、加工性にも優れ、様々な分野での開発が盛んに行われている。中でも、各種自動車部品の分野での開発が盛んであり、例えば、インパネ、ドア、ピラー等の自動車内装部品や、オーバーフェンダー、クラウディングパネル、サイドモール等の自動車外装部品、或いは、ホース、チューブ、ウェザーストリップ等の各種部品の材料として、従来の加硫ゴムの一部代替として積極的に使用されている。
しかし、従来知られている動的加硫型オレフィン系熱可塑性エラストマーは、架橋密度が加硫ゴムと同程度以下であるため、圧縮永久歪みが大きく高へたりであり、ゴムとして使用するための好ましい弾性特性が得られないものであった。これは、動的加硫型オレフィン系熱可塑性エラストマー中に含有される熱可塑性樹脂が、荷重により変形を生じやすく、圧縮荷重が材料中に残留しやすいことによるものであると考えられる。
この点、特許文献1には、エチレン−α−オレフィン共重合体ゴムに対して、有機過酸化物の存在下に無水マレイン酸をグラフト共重合し、該グラフト共重合体をアルコール性水酸基を有する化合物で処理し、さらに、金属ナトリウムによるイオン架橋を形成して熱可塑性エラストマーを調製することが記載されている。ここで得られる熱可塑性エラストマーは、無水マレイン酸のグラフト鎖にアルコール性水酸基を有する化合物が結合し、無水マレイン酸のグラフト鎖間に金属ナトリウムによるイオン架橋が形成されているものである。これにより、引張強度や圧縮永久歪み等において、優れた特性値のものが得られるとしている。
特開昭58−129006
しかし、特許文献1に記載される熱可塑性エラストマーは、熱可塑性樹脂を含有しないものであってその成形性に課題があり、また、ゴムの弾性特性として重要である圧縮永久歪みの値においても、なお満足できるものではなかった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレンを含有する樹脂組成物であって、耐へたり性に優れた樹脂組成物を提供することにある。また、オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレンを動的加硫反応させて、耐へたり性に優れた樹脂組成物を製造する製造方法を提供することにある。
上記の課題を解決する樹脂組成物の製造方法は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム2.5〜60質量%、ポリプロピレン4〜50質量%、及び油展ゴム30〜90質量%を含有する混合物に対して、架橋剤としてフェノール樹脂又は有機過酸化物の少なくともいずれか一方及び金属酸化物を添加して動的加硫する樹脂組成物の製造方法であって、前記混合物100質量%に対して、前記フェノール樹脂を0〜8.0質量%、前記有機過酸化物を0〜1.0質量%、前記金属酸化物を0.2〜6.0質量%の割合で混合して動的加硫する。
上記マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、α−オレフィン共重合体にマレイン酸由来のカルボキシル基が化学結合した構造を有している。マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体とポリプロピレンを含有する混合物に、架橋剤を添加して動的加硫することにより、マトリックスであるポリプロピレン樹脂(ハードセグメント)中に、架橋されたマレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム(ソフトセグメント)が微分散した状態となる。このとき、架橋剤としてフェノール樹脂又は有機過酸化物の少なくともいずれか一方及び金属酸化物が添加されていることから、マレイン酸由来のカルボキシル基と金属イオンとの間にはイオン架橋が形成され、フェノール樹脂又は有機過酸化物との間にはC−C結合に由来する高次架橋構造が形成される。つまり、イオン架橋と、C−C結合に由来する高次架橋構造とにより高い架橋密度を有するソフトセグメントが、ハードセグメントとしてのポリプロピレン樹脂中に微分散されている状態となっている。これにより、良好な粘度特性に加え、優れた耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物を製造することができる。中でも、架橋剤として、フェノール樹脂と金属酸化物を添加して樹脂組成物を製造する製造方法によれば、金属酸化物に由来するイオン架橋と、フェノール樹脂に由来するフェノール架橋とにより、高い架橋密度を有する樹脂組成物が得られることから、高度な耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物を製造することができる。
上記樹脂組成物の製造方法においては、前記混合物は、増粘剤としてフィラーをさらに含有し、粘度が60〜400Pa・sである樹脂組成物を得ることが好ましい。
上記樹脂組成物の製造方法においては、動的加硫する際、オイルをさらに添加することが好ましい。
上記の課題を解決する樹脂組成物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、及び油展ゴムを含有する混合物と、架橋剤との反応生成物であって、前記混合物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムを2.5〜60質量%、ポリプロピレンを4〜50質量%、及び油展ゴムを30〜90質量%含有し、前記混合物100質量%に対して、前記架橋剤としてのフェノール樹脂を1〜8質量%、金属酸化物を0.2〜6質量%含有する。
上記マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、α−オレフィン共重合体にマレイン酸由来のカルボキシル基が化学結合した構造を有している。マレイン酸由来のカルボキシル基間には、金属酸化物の金属イオンによるイオン架橋が形成されており、また、α−オレフィン共重合体間には、フェノール樹脂によるフェノール架橋が形成されている。このため、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、及び油展ゴムを含有する混合物と、架橋剤としてのフェノール樹脂及び金属酸化物との反応生成物である樹脂組成物では、マトリックスであるポリプロピレン樹脂(ハードセグメント)中に微分散した状態のマレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム(ソフトセグメント)が、高い架橋密度を有する。ポリプロピレン樹脂の熱可塑性による良好な加工性、成形性に加え、高度な耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物となる。
上記の課題を解決する樹脂組成物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、及び油展ゴムを含有する混合物と、架橋剤との反応生成物であって、前記混合物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムを2.5〜60質量%、ポリプロピレンを4〜50質量%、及び油展ゴムを30〜90質量%含有し、前記混合物100質量%に対して、前記架橋剤としての有機過酸化物を0.1〜1.0質量%、金属酸化物を0.2〜6質量%含有する。
上記マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、α−オレフィン共重合体にマレイン酸由来のカルボキシル基が化学結合した構造を有しており、マレイン酸由来のカルボキシル基間には、金属酸化物の金属イオンによるイオン架橋が形成されている。また、α−オレフィン共重合体間には、有機過酸化物によるC−C結合が形成されている。このため、上記混合物と、架橋剤としての有機過酸化物及び金属酸化物との反応生成物である樹脂組成物では、マトリックスであるポリプロピレン樹脂(ハードセグメント)中に微分散した状態のマレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム(ソフトセグメント)が、高い架橋密度を有する。高度な耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物となる。
上記樹脂組成物においては、増粘剤としてフィラーをさらに含有することが好ましい。
本発明によれば、オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレンを含有する樹脂組成物であって、耐へたり性に優れた樹脂組成物が得られる。
以下、樹脂組成物の製造方法の実施形態について説明する。
樹脂組成物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、油展ゴムを含有する混合物に対して、架橋剤及び従来周知の他の添加物を添加して動的加硫することにより得られる。
まず、樹脂組成物の製造に用いられる各成分について説明する。
<マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム>
本実施形態のマレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、エチレン−α−オレフィン・ジエン三元共重合体(EPDM)及びエチレン−α−オレフィン共重合体の少なくともいずれか一方100質量部に対して、無水マレイン酸3〜10質量部と、有機過酸化物0.2〜1.0質量部とを加えて得られる反応生成物である。
エチレン−α−オレフィン・ジエン三元共重合体は、α−オレフィン含量が20〜50モル%の範囲内にあり、ジエン含量が10モル%以下であるものが好ましい。α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチルー1−ペンテン等を例示することができ、ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン等を例示することができる。EPDMとしては、一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。
また、エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の炭素数3〜10のα−オレフィンが好ましく、中でも、プロピレン、1−ブテン、1−オクテンが特に好ましい。また、エチレン−α−オレフィン共重合体としては、一種を単独で用いてもよいし、二種以上をブレンドして用いてもよい。この場合、エチレンープロピレン共重合体、エチレンーブテン共重合体、及びエチレンーオクテン共重合体から選ばれる少なくとも一種を含むことが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、ASTM D3900に準拠して測定されるエチレンの含有量が、40〜60質量%であることが好ましい。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、0.850〜0.920g/cmであることが好ましい。
無水マレイン酸は、市販品を適宜選択して用いることができる。エチレン−α−オレフィン・ジエン三元共重合体(EPDM)及びエチレン−α−オレフィン共重合体の少なくともいずれか一方に対する無水マレイン酸の量が3質量部未満の場合、樹脂組成物のゴム弾性が得られにくく、10質量部を超える場合、樹脂組成物の熱可塑性が得られにくい点で好ましくない。
有機過酸化物としては、1分半減期温度が160〜200℃のものを用いることが好ましい。この条件を満たす有機過酸化物としては、例えば、ジアルキルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、パーオキシケタール、及びパーオキシエステルが挙げられる。その中でジアルキルパーオキサイドとしては、例えば、2,5‐ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン、ビス(2−t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル(1−フェニル−1−メチルエチル)パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド、及びジクミルパーオキサイドが挙げられる。また、ハイドロパーオキサイドとしては、例えば、p−メンタンハイドロパーオキサイドが挙げられる。また、パーオキシケタールとしては、例えば、4,4−ビス(tert−ブチルペルオキシ)吉草酸n−ブチルが挙げられる。また、パーオキシエステルとしては、例えば、ペルオキシマレイン酸t−ブチル、3,5,5−トリメチルヘキサンペルオキシ酸t−ブチル、ペルオキシ炭酸t−ブチル2−エチルヘキシル、過安息香酸1,1−ジメチルブチル、及び過安息香酸t−ブチルが挙げられる。有機過酸化物は、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、エチレン−α−オレフィン・ジエン三元共重合体及びエチレン−α−オレフィン共重合体の少なくともいずれか一方と、無水マレイン酸と、上記の有機過酸化物とを含有する混合物を溶融混練することで得られる。溶融混練には、例えば、単軸或いは二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール混練機、ニーダー、スクリュー式混練機、ローター型連続混練機等を用いることができる。
<ポリプロピレン>
ポリプロピレンは、結晶性樹脂であってもよく、非結晶性樹脂であってもよいが、結晶性樹脂であることが好ましい。重合体の数平均分子量は、10万〜40万であることが好ましい。また、JIS K7210に準拠して測定されたメルトフローレートが、0.5〜120であることが好ましい。
なお、ポリプロピレンは、該当する市販品を用いることができるが、市販品一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<油展ゴム>
油展ゴムは、ゴム成分に、油展成分として鉱物オイル、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどを添加したものであり、各種押出機、バンバリーミキサー等を用いた溶融混練による動的加硫時の作業を容易にすることを目的として配合される。油展ゴムに配合されるオイルは、パラフィン系、ナフテン系あるいは芳香族炭化水素系等従来周知のものを用いることができる。また、ゴム成分についても、天然ゴム(NR)、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴム、エチレン−プロピレンゴム等従来周知のものを用いることができる。油展量(PHR)は、特に限定されないが、0.1〜100重量部のものが好ましく、20〜85重量部のものがより好ましい。
なお、油展ゴムは、該当する市販品を用いることができるが、市販品一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
<架橋剤>
本発明の樹脂組成物の製造方法では、架橋剤として、金属酸化物を必須成分として、フェノール樹脂系架橋剤又は有機過酸化物系架橋剤の少なくともいずれか一方を用いる。
フェノール樹脂系架橋剤は、特に限定されるものではなく、従来周知のフェノール樹脂系架橋剤を適宜選択して用いることができる。例えば、下記一般式(1)で示されるp−置換フェノール系化合物、o−置換フェノール・アルデヒド縮合物、m−置換フェノール・アルデヒド縮合物、臭素化アルキルフェノール・アルデヒド縮合物等が挙げられる。これらは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、下記一般式(1)で示されるp−置換フェノール系化合物が好ましい。
なお、上記一般式(1)において、X,Yはヒドロキシル基、ハロゲン化アルキル基またはハロゲン原子であり、X,Yは同一であっても異なっていてもよい。Rは炭素数1〜
15の飽和炭化水素基、mは0〜10の整数である。
フェノール樹脂系架橋剤としては、該当する市販品を用いることもできるが、この場合も、市販品一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
有機過酸化物系架橋剤は、<マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム>欄で例示した有機過酸化物等、従来周知のものを適宜選択して用いることができる。この場合も、該当する市販品を用いることができ、市販品一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
金属酸化物としては、従来周知のものを適宜用いることができ、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化鉛、酸化カルシウム等が挙げられる。
また、架橋剤とともに、従来周知の架橋促進剤、架橋助剤を適宜添加してもよい。架橋助剤としては、従来周知のジビニルベンザン、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多官能性モノマー等が挙げられる。
<他の添加剤>
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、及び油展ゴムを含有する混合物中には、必要に応じて、無機フィラー、有機フィラー、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、界面活性剤、難燃剤、充填剤、補強剤等を適宜配合することができる。また、公知のカップリング剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、軟化剤、着色剤、無機ないし有機抗菌剤、滑剤、シリコンオイルなども加えることができる。
無機フィラー、有機フィラーは、樹脂組成物の粘度を好適な値とするために添加するものである。このうち、無機フィラーとしては、カオリンクレー、タルク、ハードクレー、ソフトクレー、湿式シリカ、乾式シリカ、無定形シリカ、ウォラスナイト、合成ないし天然ゼオライト、珪藻土、ケイ砂、軽石粉、スレート粉、アルミナ、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、リトポン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、水酸化マグネシウムやこれら充填材をシラン処理したもの等従来周知のものを用いることができる。これらの無機フィラーのうち、カオリンクレー、タルク、炭酸カルシウムが好ましい。これらは、一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、無機フィラーは、得られる樹脂組成物の粘度が60〜400pa・sの範囲となるような濃度で添加することが好ましい。
他の成分についても、従来周知のものの中から適宜選択して用いることができる。
<樹脂組成物の製造方法>
次に、樹脂組成物の製造方法について説明する。
まず、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、油展ゴム、及び他の添加剤を適宜添加したものを溶融混合して混合物とする。混合物は、ポリプロピレンの融点以上の温度、例えば、160〜250℃の温度範囲で溶融混練することにより得られる。
この混合物に対して、架橋剤を供給しながら動的加硫を行う。動的加硫反応に用いる混練装置としては、例えば、単軸或いは二軸押出機、バンバリーミキサー、ロール混練機、ニーダー、スクリュー式混練機、ローター型連続混練機等を用いることができる。なお、連続式押出機の場合、混合物を溶融混練しながら架橋剤を供給する方法ではなく、架橋剤はあらかじめ混合物中に混合しておく方式を採用してもよい。
溶融混練されて動的加硫された樹脂組成物は、周知の方法で成形され、例えば、車両用部品として用いることができる。樹脂組成物の成形方法としては、例えば、押出成形、射出成形、及びプレス成形を挙げることができる。
混合物中のマレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムの濃度は、2.5〜60質量%であることが好ましい。2.5質量%より少ないと、樹脂組成物の永久圧縮歪みの値が大きくなり、樹脂組成物がへたりやすくなって好ましくない。また、60質量%より多いと、樹脂組成物の永久圧縮歪みの値が大きくなるだけでなく、粘度も上昇し、加工性が悪くなる点からも好ましくない。
混合物中のポリプロピレンの濃度は、4〜50質量%であることが好ましい。4質量%より少ないと、樹脂組成物の粘度が上昇して加工性が悪くなって好ましくない。また、50質量%より多いと、樹脂組成物に低伸長応力の値が大きくなって好ましくない。
混合物中の油展ゴムの濃度は、30〜90質量%であることが好ましい。30質量%より少ない場合も、90質量%より多い場合も、樹脂組成物の永久圧縮歪みの値が大きくなり、また、粘度も上昇して加工性が悪くなって好ましくない。
混合物中の他の添加物のうち、無機フィラーの濃度は、10〜30質量%であることが好ましい。30質量%より多いと、樹脂組成物の永久圧縮歪みの値が大きくなり、また、低伸長応力の値も大きくなって好ましくない。
混合物に添加する架橋剤は、フェノール樹脂系架橋剤又は有機過酸化物系架橋剤を、金属酸化物とともに混合物に添加するか、フェノール樹脂系架橋剤及び有機過酸化物系架橋剤を、金属酸化物とともに混合物に添加して動的加硫反応を行う。
架橋剤としてフェノール樹脂系架橋剤のみを用いる場合、その濃度は、混合物100質量%に対して1〜8質量%であることが好ましい。8質量%より多いと、動的加硫後に過架橋物等の不純物が生成し、樹脂組成物の外観形状が悪くなって好ましくない。架橋剤として有機過酸化物系架橋剤のみを用いる場合、その濃度は、混合物100質量%に対して0.1〜1.0質量%であることが好ましい。1.0質量%より多いと、樹脂組成物の粘度が上昇し、加工性の観点から好ましくない。また、架橋剤としてフェノール樹脂系架橋剤と有機過酸化物系架橋剤をともに用いる場合、その濃度は、8質量%より少ないことが好ましい。架橋剤の濃度が多くなると、樹脂組成物の粘度が上昇して好ましくない。
架橋剤としての金属酸化物の濃度は、混合物100質量%に対して0.2〜6.0質量%であることが好ましい。0.2質量%より少ないと、樹脂組成物の永久圧縮歪みの値が大きくなり、また、低伸長応力の値が小さくなって好ましくない。6.0質量%より多いと、樹脂組成物の粘度が高くなり、低伸長応力の値が大きくなりすぎて好ましくない。
樹脂組成物の耐へたり性、ゴム弾性は、例えば、圧縮永久歪み(JIS K6262)の値で表される。樹脂組成物の圧縮永久歪みの値が低いほど、耐へたり性、ゴム弾性がより発揮される。樹脂組成物の圧縮永久歪みは55%以下であることが好ましい。
樹脂組成物の熱可塑性、加工性は、例えば、粘度(JIS,K7199)の値で表される。樹脂組成物の粘度が低いほど、熱可塑性が発揮されるため、加工性、リサイクル性の観点から有利である。また、加工性の観点からは樹脂組成物の粘度が60〜400Pa・sであることが好ましく、100〜350Pa・sであることがさらに好ましい。樹脂組成物の粘度の値が低いと流動性が高くなり、射出成形時にバリが発生しやすくなる等、加工性が低下することから好ましくない。
次に、溶融混練されて動的加硫された樹脂組成物の作用について説明する。
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムは、α−オレフィン共重合体にマレイン酸由来のカルボキシル基が化学結合した構造を有している。マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体とポリプロピレンを含有する混合物に、架橋剤を添加して動的加硫することにより、マトリックスであるポリプロピレン樹脂(ハードセグメント)中に、架橋されたマレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム(ソフトセグメント)が微分散した状態となる。この場合、架橋剤としてフェノール樹脂又は有機過酸化物の少なくともいずれか一方及び金属酸化物を添加して動的加硫することにより、マレイン酸由来のカルボキシル基と金属イオンとの間にはイオン架橋が形成され、フェノール樹脂又は有機過酸化物との間にはC−C結合に由来する高次架橋構造が形成される。つまり、イオン架橋と、C−C結合に由来する高次架橋構造により高い架橋密度を有するソフトセグメントが、ハードセグメントとしてのポリプロピレン樹脂中に微分散されている状態となっている。これにより、良好な粘度特性に加え、優れた耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物を製造することができる。中でも、架橋剤として、フェノール樹脂と金属酸化物を添加して樹脂組成物を製造する製造方法では、金属酸化物に由来するイオン架橋と、フェノール樹脂に由来するフェノール架橋とが形成され、高い架橋密度を有する樹脂組成物が得られる。
架橋剤としてフェノール樹脂と金属酸化物を添加して得られた樹脂組成物では、添加した金属酸化物の30〜100%がイオン架橋構造を形成し、添加したフェノール樹脂の70%以上がフェノール架橋構造を形成している。このため、金属酸化物を0.2〜6.0質量%含む樹脂組成物中には、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体間にイオン架橋を形成する金属イオンが、およそ0.06〜6.0質量%含まれていると考えられる。また、フェノール樹脂を1〜8質量%含む樹脂組成物中には、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体間にフェノール架橋を形成する架橋構造が、およそ0.7〜8質量%含まれていると考えられる。
一方、架橋剤として有機過酸化物と金属酸化物を添加して得られた樹脂組成物では、添加した金属酸化物の30〜100%がイオン架橋構造を形成し、添加した有機過酸化物のほぼ100%がC−C架橋を形成している。このため、金属酸化物を0.2〜6.0質量%含む樹脂組成物中には、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体間にイオン架橋を形成する金属イオンが、およそ0.06〜6.0質量%含まれていると考えられる。また、有機過酸化物を0.1〜1.0質量%含む樹脂組成物中には、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体間にC−C架橋を形成する架橋構造が、およそ0.1〜1.0質量%含まれていると考えられる。
上述した実施形態によって発揮される効果について以下に記載する。
(1)樹脂組成物は、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム2.5〜60質量%、ポリプロピレン4〜50質量%、及び油展ゴム30〜90質量%を含有する混合物に対して、架橋剤としてフェノール樹脂又は有機過酸化物の少なくともいずれか一方及び金属酸化物を添加して動的加硫されるものであり、混合物100質量%に対して、フェノール樹脂を0〜8.0質量%、有機過酸化物を0〜1.0質量%、金属酸化物を0.2〜6.0質量%の割合で混合している。
この構成によれば、圧縮永久歪みの値が高い樹脂組成物が得られる。樹脂組成物の耐へたり性が良好となり、優れたゴム弾性を発揮させることができる。
(2)金属イオンによるイオン架橋と、フェノール樹脂によるフェノール架橋により、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム分子中に、安定した高次架橋構造が形成される。マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴムとポリプロピレンとを架橋剤の存在下に動的加硫させることにより、このような高次架橋構造が形成されたゴム分子が、ポリプロピレン樹脂中に微分散され、優れた耐へたり性、耐熱性、熱可塑性を備えた樹脂組成物を得ることができる。
(3)金属イオンによるイオン架橋と、有機過酸化物によるC−C架橋により、マレイン酸変性α−オレフィン系共重合体ゴム分子中に、安定した高次架橋構造が形成される。これにより、優れた熱可塑性、耐へたり性、耐熱性を備えた樹脂組成物を得ることができる。
上記実施形態から把握される技術思想について以下に記載する。
(イ)マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムに架橋構造が形成された構造体を2.5〜60質量%、ポリプロピレンを4〜50質量%、及び油展ゴムを30〜90質量%含有する樹脂組成物であって、前記マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、前記ポリプロピレン、及び前記油展ゴムをあわせた100質量%に対して、前記架橋構造を形成しているフェノール樹脂が0.7〜8質量%、前記架橋構造を形成している金属イオンが0.06〜6.0質量%質量%含まれていることを特徴とする樹脂組成物。
(ロ)マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムに架橋構造が形成された構造体を2.5〜60質量%、ポリプロピレンを4〜50質量%、及び油展ゴムを30〜90質量%含有する樹脂組成物であって、前記マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、前記ポリプロピレン、及び前記油展ゴムをあわせた100質量%に対して、前記架橋構造を形成している有機過酸化物が0.1〜1.0質量%、前記架橋構造を形成している金属イオンが0.06〜6.0質量%含まれていることを特徴とする樹脂組成物。
次に、実施例及び比較例について説明する。
<マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム>
樹脂組成物に配合したマレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム(A)は、α−オレフィン共重合体、酸無水物、有機過酸化物として、以下に示す各成分を二軸押出機で混練溶融して調製した。
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム(A1):エチレンーブテン共重合体(三井化学株式会社製、商品名:TAFMER DF610)100質量%、無水マレイン酸(日油株式会社製、商品名:CRYSTAL MAN)3質量%、Dicumyl peroxide(日油株式会社製、商品名:パークミルD)0.64質量%を、200〜240℃の温度範囲で溶融混練して調製した。
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム(A2):エチレンープロピレン・ジエン共重合体(三井化学株式会社製、商品名:3092PM)100質量%、無水マレイン酸(日油株式会社製、商品名:CRYSTAL MAN)6質量%、Dicumyl peroxide(日油株式会社製、商品名:パークミルD)0.14質量%を、200〜240℃の温度範囲で溶融混練して調製した。
マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム(A3):エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸共重合体ゴム(住友化学株式会社製、商品名:ボンダインTX8030)
<ポリプロピレン>
ポリプロピレン(B1):株式会社プライムポリマー製、商品名:J830HV、メルトフローレート25
ポリプロピレン(B2):SK Global Chemical製、商品名:BX3920、メルトフローレート100
ポリプロピレン(B3):日本ポリプロ株式会社製、商品名:ノバテックPP EC9、メルトフローレート0.5
<油展ゴム>
エチレンープロピレンコポリマー(C1):JSR株式会社製、商品名:EP98、油展量75
エチレンープロピレンコポリマー(C2):JSR株式会社製、商品名:EP102E、油展量50
<架橋剤>
酸化亜鉛(D1):正同化学工業株式会社、商品名:活性亜鉛華AZO
フェノール樹脂系架橋剤(D2):SI Group Inc.製、商品名:SP−1055F
有機過酸化物系架橋剤(D3):2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油株式会社製、商品名:パーヘキサ25B)
<他の添加剤>
オイル(E):出光興産株式会社製、商品名:プロセスオイルPW100
フィラー(F1):カオリンクレー(バーゲスピグメント株式会社製、商品名:バーゲスKE)
フィラー(F2):タルク(林化成株式会社製、商品名:GH7)
<樹脂組成物>
(実施例1〜19及び比較例1〜12)
表1に示すように、実施例1〜19及び比較例1〜12では、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴム、ポリプロピレン、油展ゴム、及び他の添加剤を、動的架橋が起こる温度条件で溶融混合して混合物を調製し、該混合物に対して、架橋剤を供給して動的加硫を行った。表1に示される各成分の配合量を示す数値の単位は、質量%である。
<物性の測定>
実施例1〜19及び比較例1〜12の各樹脂組成物について、粘度、外観ブツ、永久圧縮歪み、硬度、低伸長応力、イオン化率を測定した。
粘度は、JIS K−7199に準拠して測定した。100〜350Pa・sの範囲が加工性の点から好ましい範囲である。外観ブツは、樹脂組成物をシート状に成形し、1メートルあたりに観察されるブツの個数で評価した。ブツは、直径1mm以上の凹凸をブツとして、凹凸が2個以下を好ましい範囲とした。1〜2の範囲が好ましい範囲である。永久圧縮歪みは、JIS K−6262に準拠して測定した。55%以下が好ましい範囲である。ゴム硬度は、JIS K6253に準拠してタイプAデュロメータを用いて測定した。35〜90が好ましい範囲である。低伸長応力は、JIS K−6254に準拠して測定した。150〜350が好ましい範囲である。イオン化率は、Perkin Elmer社製のSpectrum Oneを使用して測定した。測定は、ATR法(Attenuated Total Reflection法、表面全反射法)により、常温、常圧で行った。
比較例1では、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムの配合量が、混合物中2質量%であって少なく、比較例2では、マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムの配合量が、混合物中62質量%であって多い。これらの比較例では、いずれも、永久圧縮歪みの値が高くなっている。マレイン酸変性されたα−オレフィン系共重合体ゴムの配合量が3〜60質量%の数値範囲である各実施例では、比較例1、2に比べて永久圧縮歪みの値が低く、耐へたり性が良好でゴム弾性がより発揮できるという点で、比較例1、2の樹脂組成物より有利である。
比較例3では、ポリプロピレンの配合量が、混合物中3質量%であって少ない。ポリプロピレンの配合量が5〜50質量%の数値範囲である各実施例では、比較例3に比べて粘度が低く、熱可塑性がより発揮されることから加工性に優れている点で、比較例3の樹脂組成物より有利である。また、比較例4では、ポリプロピレンの配合量が、混合物中53質量%であって多い。各実施例では、比較例4に比べて低伸長応力の値が低く、耐へたり性が良好でゴム弾性がより発揮できるという点で、比較例4の樹脂組成物より有利である。
比較例5では、油展ゴムの配合量が、混合物中28質量%であって少なく、比較例6では、油展ゴムの配合量が、混合物中92質量%であって多い。これらの比較例では、いずれも、粘度が高く、永久圧縮歪みの値が高くなっている。油展ゴムの配合量が30〜90質量%の数値範囲である各実施例では、比較例5、6に比べて粘度、及び永久圧縮歪みの値がいずれも低く、ゴム弾性がより発揮されるとともに、加工性に優れているという点で、比較例5、6の樹脂組成物より有利である。
フィラーの配合量が多い比較例7の樹脂組成物は、粘度が高く、低伸長応力の値が高くなっている。オイルの配合量が多い比較例8の樹脂組成物は、粘度が低く、永久圧縮歪み及び低伸長応力の値がいずれも高くなっている。フィラーの配合量が、混合物中0〜30質量%の数値範囲であり、オイルの配合量が0〜60質量%の数値範囲である各実施例では、比較例7、8に比べて、粘度が好ましい値となっていることから加工性に優れ、永久圧縮歪み、低伸長応力の値がいずれも低いことからゴム弾性がより発揮される。
架橋剤の配合量について検討した比較例9〜12では、粘度、外観ブツ、永久圧縮歪み、低伸長応力の点で、いずれも好ましい値が得られていない。一方、酸化亜鉛が0.2〜6質量%の数値範囲で配合され、フェノール樹脂系架橋剤が0〜8質量%の数値範囲で配合され、有機過酸化物系架橋剤が0〜1.0質量%の数値範囲で配合された各実施例では、粘度、外観ブツ、永久圧縮歪み、低伸長応力のいずれも好ましい値が得られており、耐へたり性、ゴム弾性に優れ、加工性が良好である点で、比較例9〜12の樹脂組成物より有利である。

Claims (2)

  1. マレイン酸変性されたエチレン−α−オレフィン系共重合体ゴム2.5〜60質量%、ポリプロピレン4〜50質量%、及び油展ゴム30〜90質量%を含有する混合物に対して、架橋剤としてフェノール樹脂又は有機過酸化物の少なくともいずれか一方及び金属酸化物を添加して動的加硫する樹脂組成物の製造方法であって、
    前記混合物100質量%に対して、前記フェノール樹脂を0〜8.0質量%、前記有機過酸化物を0〜1.0質量%、前記金属酸化物を0.2〜6.0質量%、増粘剤としてフィラーを0〜30質量%の割合で混合して動的加硫し、
    動的加硫する際、前記混合物100質量%に対して、オイルをさらに0〜60質量%添加することを特徴とする樹脂組成物の製造方法。
  2. 樹脂組成物の粘度が60〜400Pa・sである請求項1に記載の樹脂組成物の製造方法。
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