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JP6509018B2 - 固体撮像装置、撮像システム及び信号処理方法 - Google Patents

固体撮像装置、撮像システム及び信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像装置、撮像システム及び信号処理方法に関する。
固体撮像装置において、複数の光電変換素子により生成された信号を一つの画素信号として処理する場合がある。特許文献1には、その際に用いられる技術として、複数の光電変換素子間のポテンシャルバリアを下げることによって、複数の光電変換素子間に感度や入射光量の差がある場合にも適切な信号を得られるようにすることが記載されている。
特開2013−149743号公報
しかしながら、上記従来の技術では、光電変換素子間のポテンシャルバリアを下げることによってそれぞれの光電変換素子の飽和信号レベルが低下するため、出力信号のダイナミックレンジが低下することがあった。
本発明の目的は、複数の光電変換素子からの信号に基づいて1つの画像信号を生成する際に、信号の飽和による画質の劣化を抑制しうる固体撮像装置及び撮像システムを提供することにある。
本発明の一観点によれば、1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットと、前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号と、前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号とを読み出す読み出し回路部と、前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を、前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正する信号処理部とを有する固体撮像装置が提供される。
また、本発明の他の一観点によれば、1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットを有する固体撮像装置における信号処理方法であって、前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号を読み出し、前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号を読み出し、前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合に、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を、前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正る信号処理方法が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットと、前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号及び前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号を読み出す読み出し回路部と、を有する固体撮像装置と、前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合に、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正し、補正後の前記第の信号と前記第の信号とを加算した前記の信号に基づき画像データを生成する信号処理部とを有する撮像システムが提供される。
本発明によれば、複数の光電変換素子からの信号に基づいて画像データを生成する際に、信号の飽和による画質の劣化を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による固体撮像装置の構成例を示す概略図である。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置を含む撮像ユニットの一例の示す概略断面図である。 本発明の第1実施形態による信号処理を実施する前の入出力特性の一例を示すグラフである。 本発明の第1実施形態による固体撮像装置における信号処理方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態による固体信号処理を実施した後の入出力特性の一例を示すグラフである。 本発明の第1実施形態による信号処理を実施する前の入出力特性の一例を示すグラフである。 図6の入出力特性に対して本発明の第1実施形態による信号処理を実施した後の入出力特性の一例を示すグラフである。 本発明の第2実施形態による固体撮像装置における信号処理方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による固体撮像装置における信号処理方法により取得した入出力特性の一例を示すグラフである。 本発明の第3実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による固体撮像装置及び信号処理方法について、図1乃至図5を用いて説明する。
図1は、本実施形態による固体撮像装置の構成例を示す概略図である。図2は、本実施形態による固体撮像装置を含む撮像ユニットの一例の示す概略断面図である。図3は、本実施形態による信号処理を実施する前の入出力特性の一例を示すグラフである。図4は、本実施形態による固体撮像装置における信号処理方法を示すフローチャートである。図5は、本実施形態による信号処理を実施した後の入出力特性の一例を示すグラフである。
はじめに、本実施形態による固体撮像装置の構造について、図1及び図2を用いて説明する。
本実施形態の固体撮像装置、例えばCMOSイメージセンサは、図1に示すように、複数の光電変換ユニット103が行方向及び列方向に沿って2次元アレイ状に配列された撮像領域100を有している。撮像領域100は、特に限定されるものではないが、例えば1080行×1920列の光電変換ユニット103のアレイを含むことができる。なお、図1には、これらのうち、4行×4列の光電変換ユニット103のアレイを抜き出して示している。
それぞれの光電変換ユニット103は、2つの光電変換素子101,102と、1つのマイクロレンズ104と、図示しないカラーフィルタとを含む。各光電変換ユニット103において、マイクロレンズ104を通過した光は、光電変換素子101及び光電変換素子102により検出できるようになっている。このような構造にすることによって、光電変換素子101から得られた信号と光電変換素子102から得られた信号とを用いて位相差方式の焦点検出を行うことができる。また、光電変換素子101から得られた信号と光電変換素子102から得られた信号とを加算することにより、撮像画像を形成する画素用の信号データを得ることができる。
図1の光電変換素子101,102内に示している符号a,bは、それぞれ、左右に瞳分割して得られた色信号であるA信号とB信号とを意図している。すなわち、光電変換素子101がA信号を取得するための光電変換素子であり、光電変換素子102がB信号を取得するための光電変換素子である。また、符号R,G,Bは、カラーフィルタの色を表しており、Rは赤フィルタ、Gは緑フィルタ、Bは青フィルタである。1つの各光電変換ユニット103を構成する2つの光電変換素子101,102には、同じ色のカラーフィルタが割り当てられている。なお、図1には、いわゆるベイヤ配列によりカラーフィルタを配置した例を示しているが、カラーフィルタの配置は、これに限定されるものではない。
撮像領域100には、列方向に延在して、複数の信号出力線105が配されている。信号出力線105は、各列に2本ずつ配置されている。この2本の信号出力線105は、一方が列方向に並ぶ光電変換ユニット103の光電変換素子101からA信号を出力するための信号線であり、他方が列方向に並ぶ光電変換ユニット103の光電変換素子102からB信号を出力するための信号線である。なお、A信号及びB信号はそれぞれ、光電変換ユニット103内に設けられた図示しない画素内読み出し回路を介して、光電変換素子101,102から信号出力線105へと出力される。
それぞれの信号出力線105は、列アンプ106を介して、AD変換器(ADC)107に接続されている。AD変換器107には、デジタル信号処理部(以下、「DSP」と表記する)108が接続されている。列アンプ106及びAD変換器107は、撮像領域100から画素信号を読み出すための読み出し回路部である。DSP108は、AD変換器107から出力されるデジタルデータから、色信号の飽和を判定し、飽和信号に対しては後述の演算処理を行うものである。このような構成にすることによって、S/N比の高い信号を高速に読みだすことが可能となる。撮像画像を形成する画素用の信号データは、DSP108により演算処理を行った光電変換素子101,102からの信号データを加算することによって得られる。なお、以降の説明では、列アンプ106とAD変換器107とを総括して「回路部」と表記することもある。
図2は、本実施形態の固体撮像装置201を含む撮像ユニットを示す概略断面図である。撮影レンズの射出瞳202を通過した光は、射出瞳距離208を隔てて配置された固体撮像装置201に入射する。固体撮像装置201は、前述のように、2つの光電変換素子203,204からなる光電変換ユニット205及びマイクロレンズ206を有する。通常、撮影レンズの射出瞳202のサイズはミリメートルオーダーであるのに対し、光電変換ユニット205のサイズはマイクロメートルオーダーである。実際の比率で図示すると説明に支障があるので、固体撮像装置201の構成要素に関しては、一部を抜き出し拡大して示すものとする。すなわち、図2において、光電変換ユニット205−3は像高0の中央部、撮像ユニット205−1,205−5は左右像高が高い位置、撮像ユニット205−2,205−4は左右像高が中程度の位置における光電変換ユニット205の拡大図である。
撮影レンズの射出瞳202は、マイクロレンズ206によって光電変換ユニット205の表面に射出瞳像207を形成する。像高の高い位置において、射出瞳距離208とマイクロレンズ206のピッチが特定の条件を満たしている場合を除き、射出瞳像207の中心と光電変換ユニット205の中心とは一致しない。このため、1つの光電変換ユニット205に含まれる2つの光電変換素子203,204の間において、入射光量差、すなわち感度差が発生する。なお、特定の条件とは、射出瞳像207の中心と光電変換ユニット205の中心とが一致するときの、射出瞳距離208とマイクロレンズ206のピッチとの関係である。
図2において、光電変換素子203,204に示した網掛け部分の面積が、各光電変換素子203,204に蓄積された信号電荷の量によって決まる感度に対応している。この図では、上記特定の条件を満たす場合よりも像高方向(ここでは水平方向)に見たマイクロレンズ206のピッチに対する射出瞳距離208が短いときの、像高に応じて光電変換素子間の感度差が変化する様子を概念的に示している。なお、射出瞳像207の中心位置が変化する要因として、撮像レンズの射出瞳距離208と水平像高209とがあり、射出瞳像207の径が変化する要因として、撮像レンズの瞳径210がある。射出瞳像207の中心位置と径とによって、光電変換素子203と光電変換素子204との間の感度差の量が決まる。
前述の通り、撮像画像を形成する画素用の信号データは、光電変換素子203からの信号データと光電変換素子204からの信号データとを加算することによって得る。光電変換素子203と光電変換素子204との間に感度差が存在すると、撮像条件によっては一方の光電変換素子の信号が他方の光電変換素子の信号よりも大幅に大きくなり、当該一方の光電変換素子からの信号データのみが飽和することがある。一方の光電変換素子からの信号データに飽和が生じると、撮像画像の明部において入出力特性の線形性が悪化し、色ずれ等の画質劣化を引き起こすことになる。
図3は、相対的に感度の高い光電変換素子203の入出力特性301、相対的に感度の低い光電変換素子204の入出力特性302、及び入出力特性301,302を合成した入出力特性303の一例を示すグラフである。横軸が入力光量を示し、縦軸がAD変換後のデジタルデータの信号レベルを示している。
図3の例において、入力光量がある一定の光量Iaを超えると、光電変換素子203からの出力信号は、回路部で飽和する。回路部で飽和したときの信号レベルが、信号レベルV1である。光電変換素子204からの出力信号は、光量Iaよりも大きい光量Icを越えると、回路部で飽和する。このような場合、入出力特性301,302を合成した入出力特性303は、図3に示すように、光量Ia以上において傾きが小さくなり、線形性が悪化する。なお、入出力特性303は、光量Ic以上において、光電変換素子203からの出力信号の回路飽和信号レベルV1と、光電変換素子204からの出力信号の回路飽和信号レベルV1とを加算した信号レベルV2(=2×V1)となる。
回路部での飽和としては、一例としてAD飽和が挙げられる。AD飽和とは、出力信号がデジタル信号の上限値に達していることを意味する。デジタル信号の上限値は、通常、nビットであれば2n−1の信号レベルに相当する。回路部で飽和が生じる信号レベルは、回路部の構成に応じて決定される所定の信号レベルである。なお、以後の説明では、簡略化のために回路部での飽和を「AD飽和」と表記することもあるが、この表記は回路部での飽和がAD飽和に限定されることを意図するものではない。アナログ信号の場合にも、回路のダイナミックレンジの上限値において電圧飽和することがある。本発明において、回路部での飽和は、AD飽和のみならずアナログ信号の電圧飽和をも含むものである。
このように、一方の光電変換素子からの出力データにAD飽和が生じると、2つの光電変換素子203,204からの出力データを加算した画像データの線形性が悪化する。本実施形態による信号処理方法は、一方の光電変換素子の出力データがAD飽和することにより生じる画像データの線形性悪化の改善を図るものである。
次に、本実施形態による信号処理方法について、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、本実施形態による信号処理方法を示すフローチャートである。図中、信号OUT1は、光電変換ユニット205を構成する第1の光電変換素子203からAD変換器107を経て出力されるデジタル出力信号を表すものとする。また、信号OUT2は、光電変換ユニット205を構成する第2の光電変換素子204からAD変換器107を経て出力されるデジタル出力信号を表すものとする。
まず、ステップS400において、信号OUT1と信号OUT2との大小関係(OUT1>OUT2の関係を満たすか否か)を判断する。信号OUT1と信号OUT2との大小関係は、デジタル信号をリアルタイムで直接比較することにより判断してもよいし、射出瞳像207の位置を決める要因である射出瞳距離208と水平像高209との関係を元に事前に判断してもよい。
ステップS400において、信号OUT1が信号OUT2より大きいと判断された場合(ステップS400の「YES」)、ステップS401に移行する。ステップS400において、信号OUT2が信号OUT1より大きいと判断された場合(ステップS400の「NO」)には、ステップS402に移行する。
ステップS401では、信号OUT1がAD飽和しているかどうか、すなわち信号OUT1が回路部における飽和信号レベルよりも大きいかどうかを判断する。信号OUT1がAD飽和していると判断された場合(ステップS401の「YES」)には、信号OUT1の信号データを、信号OUT2の値をk倍した信号データで置換し(ステップS403)、信号OUT1として出力する(ステップS405)。すなわち、信号OUT2の信号データをOUT2、置換後の信号データをOUT1′とすると、これらは以下の1次式によって記述することができる。
OUT1′=k×OUT2
信号OUT1がAD飽和していないと判断された場合(ステップS401の「NO」)には、信号OUT1をそのまま出力する(ステップS405)。
同様に、ステップS402では、信号OUT2がAD飽和しているかどうかを判断する。信号OUT2がAD飽和していると判断された場合(ステップS402の「YES」)には、信号OUT2の信号データを、信号OUT1の値をk倍した信号データで置換し(ステップS404)、信号OUT2として出力する(ステップS406)。信号OUT2がAD飽和していないと判断された場合(ステップS402の「NO」)には、信号OUT2をそのまま出力する(ステップS406)。
ここで、上述の1次式における傾き係数でもある補正係数kは、信号OUT1と信号OUT2との比を決定する要因となる、撮像レンズの射出瞳距離208及び瞳径210、並びに水平像高209に基づいて計算される。補正係数kを計算するための計算式は、シミュレーションや実測データをもとに事前に決定しておく。
表1は、補正係数kを決めるルックアップテーブルの一例である。
Figure 0006509018
このルックアップテーブルは、撮影レンズの射出瞳距離(EPD)と瞳径を決めるF値とに基づき、水平像高xを変数とする関数fを抽出するものである。抽出した関数fに、光電変換ユニット205の像高xを代入することによって、その光電変換ユニット205の光電変換素子203,204の出力に対する補正係数kを算出することができる。通常、関数fは、3次以下の多項式で定義できることが本発明者らの検討により判っている。このようなルックアップテーブルを用いることにより、補正係数kの計算を簡略化することができる。また、像高に対して連続な関数によって補正係数kを表すことで、補正係数が不連続な値をとることを防止し、撮像画像に段差が発生することを抑制することもできる。
補正係数kを求める関数fの事例を以下の式(1)に示す。
k=f(x)=ax+Bx+cx+1 …(1)
式(1)において、係数a,b,cは、センサの画角や瞳距離、マイクロレンズ206のシュリンク率、レンズのF値などで決まる。また、xは水平像高である。像高x=0(光学中心)での補正係数kは、通常は1である。
このように、撮像条件毎に適切な補正係数kを計算することによって、撮像領域100内の総ての光電変換ユニット205において、入出力特性の線形性改善の効果を得ることができる。
図5は、図3の入出力特性に対して本実施形態の信号処理方法を実施した後の入出力特性を示すグラフである。図5に示す入出力特性において、光電変換素子203からの出力がAD飽和する光量Ia以下の特性は、図3に示す入出力特性と同等である。しかしながら、光量Ia以上では、光電変換素子203からの出力信号は、光電変換素子204からの出力のデジタルデータk倍の信号レベルに補正され、入出力特性301′となる。このことは、光電変換素子203からの出力について、AD飽和する信号レベルV1よりもk倍大きい信号レベルV3まで間接的に測定が可能であることを意味する。この結果、入出力特性301′と入出力特性302とを合成した入出力特性303′の傾きは光量Icまで一定となり、入出力特性の線形性が改善される。また、入出力特性303′の飽和信号レベルも、補正前の信号レベルV2より大きな信号レベルV4(=V1+V3)となり、ダイナミックレンジを拡大する効果も得られる。
特許文献1に記載の技術においても、入出力特性の線形性に対しては同様の効果を得ることができる。しかしながら、光電変換素子間のポテンシャルバリアを低くすることによって、光電変換素子における信号電荷の飽和レベルが小さくなる。また、光電変換素子における信号電荷の飽和に対しては効果が得られるが、それ以降の信号処理過程におけるAD飽和に対しては効果が得られないため、効果は限定的である。特に、本実施形態の固体撮像装置のように光電変換ユニット205毎に読出し回路を有し、列アンプで増幅して出力する形態では、特許文献1に記載された技術では効果が得られない信号電圧やデジタルデータの飽和が発生しやすい。具体的には、被写体照度が十分で、列アンプで信号増幅する必要がない低ISO感度撮影時にしか信号電荷の飽和は発生しないため、特許文献1に記載の技術の効果は極めて限定的になる。
このように、本実施形態によれば、複数の光電変換素子からの信号に基づいて1つの画素信号を生成する際に、回路部における信号の飽和を考慮して入出力特性の線形性を改善するので、撮像画像、特に明部における画質の劣化を抑制することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による固体撮像装置及び信号処理方法について、図6乃至図9を用いて説明する。図1乃至図5に示す第1実施形態による固体撮像装置及び信号処理方法と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
図6は、第1実施形態による信号処理を実施する前の入出力特性の一例を示すグラフである。図7は、図6の入出力特性に対して第1実施形態による信号処理を実施した後の入出力特性の一例を示すグラフである。図8は、本実施形態による固体撮像装置における信号処理方法を示すフローチャートである。図9は、本実施形態による固体撮像装置における信号処理方法により取得した入出力特性の一例を示すグラフである。
第1実施形態では、一方の光電変換素子からの出力にAD飽和が生じた場合に、撮像画像を形成する画素用の信号データの入出力特性の線形性を改善する信号処理方法を説明した。しかしながら、光電変換素子の飽和電荷量によっては、一方の光電変換素子からの出力はAD飽和しておらず、他方の光電変換素子で生成される電荷量がその飽和電荷量を超えている(以下、「PD飽和」と表記する)ことも想定される。PD飽和が生じる信号レベルは、光電変換素子の構成に応じて決定される所定の信号レベルである。このような例は、例えば図6に示すグラフを用いて以下のように説明することができる。
図6は、図3と同様、本発明の信号処理を実施する前における光電変換ユニット205からの出力のAD変換データの入出力特性を示すグラフである。2つの光電変換素子203,204のうち、相対的に感度の高い光電変換素子203が入出力特性601を示し、相対的に感度の低い光電変換素子204が入出力特性602を示すものとする。入出力特性601,602を合成したものが、入出力特性603である。横軸が入力光量を示し、縦軸がAD変換後のデジタルデータの信号レベルを示している。
ここで、このような光電変換素子203,204を含む光電変換ユニット205に光が入射したとき、光電変換素子203の出力は光量IaでAD飽和し、光電変換素子203は光量IbでPD飽和するものとする。なお、回路部の飽和信号レベルは、図3の場合と同様に、信号レベルV1であるものとする。
光電変換素子203からの出力信号は、図6に一点鎖線で表した入出力特性601で示される。入出力特性601は、光量Iaまでは光量に比例して増加するが、光量Ia以上ではAD飽和し、信号レベルV1となる。なお、AD飽和がないものとすれば、図6に破線で表した入出力特性601sで示されるように、光電変換素子203のPD飽和信号レベルに対応する光量Ibまで、光量に比例して増加することになる。
光電変換素子204からの出力信号は、図6に破線で表した入出力特性602で示される。入出力特性602は、光量Ibまでは、光量に比例して増加する。光量Ib以上では、光電変換素子203がPD飽和し、光電変換素子203から溢れ出た電荷が光電変換素子204に流入することで、流入した電荷に相当する信号が加算されるため、傾きが大きくなる。光電変換素子204の信号は、光量IcでAD飽和し、信号レベルV1となる。
入出力特性601と入出力特性602とを加算したものが、図6に実線で表した入出力特性603である。図6から判るように、入出力特性603は、光量Ia以上で傾きが変化しており、線形性が悪化している。図6に示すような入出力特性は、本実施形態の回路構成において、高い頻度で発生しうる。
このような入出力特性に対して第1実施形態の信号処理を実施すると、入出力特性601,603は、図7に示すような入出力特性601′,603′となる。すなわち、光電変換素子203からの出力データを算出する際に、光電変換素子203から溢れ出て光電変換素子204に流入した信号電荷に基づく信号をも含めてk倍する結果、光量Ib以上において過剰に補正されてしまい、線形性の改善が十分に図れない。
そこで、本実施形態では、図8に示すフローチャートに従った信号処理を実施する。
まず、ステップS800において、信号OUT1と信号OUT2との大小関係(OUT1>OUT2の関係を満たすか否か)を判断する。ステップS800において、信号OUT1が信号OUT2より大きいと判断された場合(ステップS800の「YES」)、ステップS801に移行する。ステップS800において、信号OUT2が信号OUT1より大きいと判断された場合(ステップS800の「NO」)には、ステップS802に移行する。
ステップS801では、信号OUT1が、回路部にてAD飽和しているかどうかを判断する。信号OUT1がAD飽和していると判断された場合(ステップS801の「YES」)には、信号OUT1の信号データを、信号OUT2の値をk倍した信号データで置換し(ステップS803)、ステップS805に移行する。
ステップS805では、信号OUT1を出力した光電変換素子への光入力量がPD飽和レベルを超えているかどうか、すなわち光電変換素子がPD飽和しているかどうかを判断する。光電変換素子がPD飽和していると判断された場合(ステップS805の「YES」)には、信号OUT1を光電変換素子の飽和レベルで置換し(ステップS807)、信号OUT1として出力する(ステップS809)。信号OUT1がAD飽和していないと判断された場合(ステップS801の「NO」)及び光電変換素子がPD飽和していないと判断された場合(ステップS805の「NO」)には、信号OUT1をそのまま出力する(ステップS809)。
同様に、ステップS802では、信号OUT2が、回路部にてAD飽和しているかどうかを判断する。信号OUT2がAD飽和していると判断された場合(ステップS802の「YES」)には、信号OUT2の信号データを、信号OUT1の値をk倍した信号データで置換し(ステップS804)、ステップS806に移行する。
ステップS806では、信号OUT2を出力した光電変換素子への光入力量が飽和レベルを超えているかどうか、すなわち光電変換素子がPD飽和しているかどうかを判断する。光電変換素子がPD飽和していると判断された場合(ステップS806の「YES」)には、信号OUT2を光電変換素子の飽和レベルで置換し(ステップS808)、信号OUT2として出力する(ステップS810)。信号OUT2がAD飽和していないと判断された場合(ステップS802の「NO」)及び光電変換素子がPD飽和していないと判断された場合(ステップS806の「NO」)には、信号OUT2をそのまま出力する(ステップS810)。
このように、本実施形態による信号処理方法と第1実施形態による信号処理方法との違いは、補正係数kで補正した後、光電変換素子のPD飽和信号レベルと更に比較している点である。ここで、光電変換素子のPD飽和信号レベルとは、光電変換素子で光電変換された信号電荷が蓄積できる上限に達した際の出力信号レベルである。光電変換素子の飽和レベルは、事前に取得しておく。信号をk倍補正した結果、その信号レベルが光電変換素子の飽和レベルを超えていた場合には、光電変換素子のPD飽和信号レベルの信号レベルに置き換える。つまり、光電変換素子の出力信号レベルをPD飽和信号レベルに設定する。こうすることによって、入出力特性が図7に示したように過剰に補正されることを防止することができる。
図9は、図6の入出力特性に対して本実施形態の信号処理を実施した後の入出力特性を示すグラフである。入出力特性601″,603″は、それぞれ、入出力特性601,603に対して本実施形態による信号処理を実施した後の入出力特性である。
図9に示すように、光電変換ユニット205への入射光量が、光電変換素子203においてPD飽和が生じる光量Ibよりも小さいときは、図5に示す第1実施形態による信号処理方法を実施した後の入出力特性と同様である。すなわち、光量Iaから光量Ibの間は、光電変換素子203の出力信号レベルを、光電変換素子204の出力信号レベルに補正係数kを乗じたレベルの信号レベルに置き換える。
光電変換ユニット205への入射光量が光量Ibを越え、光電変換素子203の出力信号レベルがPD飽和信号レベルに相当する信号レベルV7を越えたと判断されたときは、光電変換素子203の出力信号レベルをPD飽和信号レベル(=V7)に置き換える。すなわち、入射光量が光量Ibを越えると、光電変換素子203で生成された電荷は隣接する光電変換素子204に漏れ出し始める。光電変換素子203から漏れ出したこの電荷をも含めて光電変換素子204の出力信号レベルから光電変換素子203の出力信号レベルを算出すると過剰補正となるため、光電変換素子203の出力信号レベルをPD飽和レベルに置き換えるのである。
この結果、光電変換素子204においてAD飽和が生じる光量Icに至るまで、入出力特性603″の線形性を改善することができる。また、入出力特性603″の飽和信号レベルも、補正前の信号レベルV2より大きな信号レベルV8(=V1+V7)となり、線形性の改善だけでなくダイナミックレンジを拡大する効果も得られる。
このように、本実施形態によれば、複数の光電変換素子からの信号に基づいて1つの画素信号を生成する際に、回路部及び光電変換素子における信号の飽和を考慮して入出力特性の線形性を改善するので、撮像画像の画質の劣化を抑制することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による撮像システムについて、図10を用いて説明する。図10は、本実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。図1乃至図9に示す第1及び第2実施形態による固体撮像装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。
本実施形態による撮像システム1000は、特に限定されるものではないが、例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、カメラヘッド、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星等に適用可能である。
撮像システム1000は、図10に示すように、固体撮像装置1001、レンズ1002、絞り1004、バリア1006、信号処理部1008、タイミング発生部1010、全体制御・演算部1012を有している。撮像システム1000は、また、メモリ部1014、記録媒体制御I/F部1016、外部I/F部1018を有している。
レンズ1002は、被写体の光学像を固体撮像装置1001の撮像領域100に結像するためのものである。絞り1004は、レンズ1002を通った光量を可変するためのものである。バリア1006は、レンズ1002の保護のためのものである。固体撮像装置1001は、先の実施形態で説明した固体撮像装置であって、レンズ1002により結像された光学像に基づく信号を信号処理部1008に出力するものである。固体撮像装置1001から出力される信号には、光電変換ユニット103の光電変換素子101から出力されるA信号と光電変換素子102から出力されるB信号とが含まれる。
信号処理部1008は、固体撮像装置1001より出力される信号に対して、所望の処理、補正、データ圧縮等を行うものである。信号処理部1008には、固体撮像装置1001から出力される信号をAD変換するためのAD変換器107、AD変換器から出力されるデジタル信号を処理するDSP108が含まれる。信号処理部1008により行われる処理には、先の実施形態で説明した信号処理による補正が施された画像データの生成や、A信号及びB信号に基づいて被写体までの距離情報を取得する処理などが含まれる。信号処理部1008は、固体撮像装置1001と同じ基板に搭載されていてもよいし、別の基板に搭載されていてもよい。また、信号処理部1008の一部の機能が固体撮像装置1001と同じ基板に搭載され、信号処理部1008の他の一部の機能が別の基板に搭載されていてもよい。
タイミング発生部1010は、固体撮像装置1001及び信号処理部1008に、各種タイミング信号を出力するためのものである。全体制御・演算部1012は、撮像システム1000の全体の駆動や演算処理を司る制御部である。ここで、タイミング信号などは撮像システム1000の外部から入力されてもよく、撮像システム1000は、少なくとも固体撮像装置1001と、固体撮像装置1001から出力された信号を処理する信号処理部1008とを有していればよい。
メモリ部1014は、画像データを一時的に記憶するためのフレームメモリ部である。記録媒体制御I/F部1016は、記録媒体1020への記録或いは記録媒体1020からの読み出しを行うためのインターフェース部である。外部I/F部1018は、外部コンピュータ等と通信するためのインターフェース部である。記録媒体1020は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の着脱可能な記録媒体である。
このようにして、第1又は第2実施形態による固体撮像装置及び信号処理方法を適用した撮像システム1000を構成することにより、ダイナミックレンジの広い高品質の画像を取得しうる高性能の撮像システムを実現することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、AD変換部で回路部の飽和を検出するようにしたが、アナログ信号でも回路のダイナミックレンジの上限値において電圧飽和することがある。本発明は、デジタル出力信号の飽和を検出する代わりに、アナログ信号の電圧飽和を検出するように構成した場合にも適用可能である。
また、上記実施形態では、光電変換ユニット103を左右に2分割した光電変換素子101,102により構成する例を示したが、上下に2分割した光電変換素子により構成するようにしてもよい。その場合の補正係数kは、垂直像高の関数として定義される。また、上下と左右の分割を併用してもよいし、分割数が3以上であっても構わない。分割した光電変換素子からの出力信号の用途も、焦点検出に限定されるものではなく、三次元画像や距離検出センサ、ライトフィールドセンサ等への適用も可能である。
また、上記実施形態では、各列に2本ずつの信号出力線105を配置し、A信号とB信号とを別々の信号出力線105を介して出力する構成としたが、各列に1本の信号出力線105を配置するように固体撮像装置を構成してもよい。この場合、例えば、A信号とA+B信号とを別々のタイミングで読み出し、A+B信号からA信号を減算してB信号を算出すればよい。その後の信号処理は、上述の実施形態と同様である。
また、上記第1実施形態では、光電変換素子203からの出力信号が回路部で飽和する場合について説明したが、回路部で飽和する前に光電変換素子203で飽和が生じる場合においても第1実施形態と同様の信号処理を適用することができる。
また、上記第2実施形態では、光電変換素子203から溢れ出た電荷が光電変換素子204に流入する構成の光電変換ユニット205について説明したが、必ずしも光電変換素子203から溢れ出た電荷が光電変換素子204に流入する構成である必要はない。この場合、光電変換素子203からの出力信号が光電変換素子203の飽和電荷量に相当する信号レベルを越えたときにその信号レベルにクリップされる他は、第1実施形態による信号処理方法と同様の処理が行われることになる。
また、多数の画素を有する固体撮像装置では、一部の画素に欠陥が発生することがある。一般的な画素欠陥の補正では、予め欠陥画素のデータを取得しておき、撮影環境に応じて、欠陥画素の周辺の無欠陥画素の信号によって補間するなどの処理が行われている。上記実施形態の信号処理方法を用いれば、a信号を出力する画素及びb信号を出力する画素のうちの一方が欠陥画素であった場合、先に述べたような補正係数kを利用して、他方の画素の信号レベルから当該欠陥画素の信号レベルを算出することも可能である。
本発明は、上記実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100…撮像領域
101,102,203,204…光電変換素子
103,205…光電変換ユニット
104,206…マイクロレンズ
107…AD変換器
108…DSP

Claims (13)

  1. 1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットと、
    前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号と、前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号とを読み出す読み出し回路部と、
    前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を、前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正する信号処理部と
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記飽和信号レベルは、前記読み出し回路部の飽和信号レベルである
    ことを特徴とする請求項記載の固体撮像装置。
  3. 前記信号処理部は、補正後の前記第の信号が前記光電変換素子の飽和電荷量に対応する信号レベルを越えているときは、前記第の信号を、前記飽和電荷量に対応する前記信号レベルに設定する
    ことを特徴とする請求項記載の固体撮像装置。
  4. 前記飽和信号レベルは、前記光電変換素子の飽和電荷量に対応する信号レベルである
    ことを特徴とする請求項記載の固体撮像装置。
  5. 前記信号処理部は、前記第の信号と前記第の信号とを加算した前記の信号を出力する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記第1の信号は、欠陥画素の出力信号である
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の固体撮像装置。
  7. 前記信号処理部は、前記第2の信号の信号レベルを変数とする1次式により前記第3の信号の信号レベルを補正する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  8. 前記1次式の傾き係数は、前記光電変換素子の像高を変数とする多項式に基づいて算出される
    ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  9. 前記多項式の係数は、前記光電変換素子の水平像高、前記光電変換素子の垂直像高、撮像レンズの射出瞳距離、撮像レンズのF値のうちの少なくとも1つに基づいて算出される
    ことを特徴とする請求項記載の固体撮像装置。
  10. 複数の前記光電変換ユニットを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットを有する固体撮像装置における信号処理方法であって、
    前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号を読み出し、
    前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号を読み出し、
    前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合に、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を、前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正する
    ことを特徴とする信号処理方法。
  12. 1つのマイクロレンズと複数の光電変換素子とを含む光電変換ユニットと、前記複数の光電変換素子のうちの一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第1の信号及び前記複数の光電変換素子のうちの他の一の光電変換素子が蓄積した電荷に基づく第2信号を読み出す読み出し回路部と、を有する固体撮像装置と、
    前記第1の信号が所定の飽和信号レベル及び前記第2の信号よりも大きい場合に、前記第1の信号と前記第2の信号とを加算した第3の信号の光量に対する変化率が、前記第1の信号が前記所定の飽和信号レベルよりも小さい場合の前記第3の信号の光量に対する変化率に近づくように、前記第1の信号を前記第2の信号に基づく所定の信号レベルに補正し、補正後の前記第の信号と前記第の信号とを加算した前記の信号に基づき画像データを生成する信号処理部と
    を有することを特徴とする撮像システム。
  13. 前記信号処理部は、前記第の信号及び前記第の信号に基づき、被写体までの距離情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1記載の撮像システム。
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