JP6583157B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
上記エアバッグ装置において、前記第1布部及び前記第2布部は屈曲部を介して互いに繋がっており、その屈曲部において屈曲されることにより、前記厚み方向に重ね合わされており、前記挿入口は、前記屈曲部に隣接する箇所に設けられ、前記開口促進部は、前記屈曲部を介して前記第1布部及び前記第2布部に跨った状態で設けられて、同開口促進部の周辺部分よりも剛性を高められた剛性補強部により構成されていることが好ましい。
ガス発生器の挿入方向における剛性補強部の後端部は、上記の条件を満たす箇所に配置されることにより、挿入口に近い箇所に位置する。剛性補強部によって剛性の高められた部分では、第1布部が第2布部から厚み方向へ遠ざかろうとするところ、その影響を、剛性補強部の近くに位置する挿入口がより多く受け、同挿入口がより大きく開口される。
上記の構成によれば、屈曲部において屈曲された第1布部及び第2布部は、自身の復元力により、屈曲前の状態である平らな状態に戻ろうとする。これに加え、屈曲部において屈曲された第1布部及び第2布部のうち、剛性補強部が設けられることで剛性の高められた箇所も、平らな状態になろうとする。従って、剛性補強部の近くに位置する挿入口はより一層大きく開口される。
上記の構成によれば、屈曲部を介して第1布部及び第2布部に跨るように縫糸を貫通配置する(縫製する)といった簡単な構成で、剛性補強部が形成される。
なお、以下の記載においては、車両の前進方向を前方として説明し、車両の後進方向を後方として説明する。また、車両の幅方向(車幅方向)における中央部を基準とし、その中央部に近づく側を「車内側」とし、中央部から遠ざかる側を「車外側」とするものとする。
図1に示すように、車両10においてボディサイド部の車内側の近傍には車両用シート12が配置されている。ここで、ボディサイド部とは、車両10の側部に配置された車両構成部材を指し、主としてドア、ピラー等がこれに該当する。例えば、前席に対応するボディサイド部は、フロントドア、センターピラー(Bピラー)等である。また、後席に対応するボディサイド部は、サイドドア(リヤドア)の後部、Cピラー、タイヤハウスの前部、リヤクォータ等である。
ガス発生器20は、その主要部をなすガス発生器本体と、ガス発生器本体をサイドフレーム部15に取付けるための1つ以上の取付突起とによって構成されている。
<エアバッグ25>
図4(a),(b)は、エアバッグ25が膨張用ガスを充填させることなく平面状に展開させられた状態(以下「非膨張展開状態」という)のエアバッグモジュールAMを、車内側から見た状態で示している。また、図3(a),(b)は、エアバッグモジュールAMの内部構造を示すべく、非膨張展開状態のエアバッグ25が車幅方向の中央部分で切断されたエアバッグモジュールAMを、車外側から見た状態で示している。さらに、図5(a),(b)は、周縁結合部29による結合が解かれてエアバッグ25が平面状に広げられた状態のエアバッグモジュールAMを示している。
図7(a)に示すように、エアバッグ25は、上記ガス噴出部21aから噴出される膨張用ガスにより膨張する膨張部31を備えるとともに、インフレータ21を収容するための筒状の収容室32を膨張部31の外部に備えている。
最初に、エアバッグ25にガス発生器20を組付ける手順について説明する。
ボディサイド部に対し側方から衝撃が加わったことが衝撃センサ61によって検出されないときには、制御装置62からインフレータ21に対し、これを作動させるための作動信号が出力されず、インフレータ21から膨張用ガスが噴出されない。エアバッグ25は、収納用形態でガス発生器20とともに収納部17に収納され続ける(図7(b)参照)。
<ガス発生器20について>
・特定取付突起22及び取付突起23は、上記実施形態のように、非ガス噴出部21cに直接固定されてもよいし、間接的に固定されてもよい。後者の場合、例えば、非ガス噴出部21cの外周に帯状の補助部材(図示略)が装着され、この補助部材に特定取付突起22又は取付突起23が固定されてもよい。
・インフレータ21として、特定取付突起22がガス噴出部21aから軸線L1に沿う方向へ上記実施形態よりも遠く離れたタイプが用いられてもよい。この場合には、隔壁37から伸縮部40を省略することが可能である。
・エアバッグ25は、その略全体が上記実施形態のように膨張部31からなるものであってもよいが、膨張用ガスが供給されず膨張することのない非膨張部を一部に有するものであってもよい。
<収容室32について>
・上記実施形態では、収容室32が膨張部31とは別に設けられたが、同収容室32は膨張部31の一部によって構成されてもよい。要は、収容室32は、第1布部27及び第2布部28の間に形成され、かつその第1布部27を自身の一部とするものであればよい。この場合であっても、上記実施形態と同様に、挿入口46を開口させることができ、挿入口46を通じたガス発生器20のエアバッグ25への挿入のしやすさを向上させる効果を得ることができる。
・挿入口46が、スリットに代えて孔によって構成されてもよい。また、挿通部47が、孔に代えてスリットによって構成されてもよい。
・第1布部27及び第2布部28が、屈曲した状態から平らな状態に戻ろうとする力は、布が重ね合わされて使用され、しかもその布の枚数が多くなるに従い強くなる。そのため、第1布部27、第2布部28及び屈曲部(折り線26)を構成する布を、複数枚重ね合わせた状態で二つ折りさせてもよい。そのうえで、剛性補強部51を、屈曲部(折り線26)を介して第1布部27及び第2布部28に跨った状態で設ける。こうすることで、平らな状態に戻ろうとする力を増強し、挿入口46をより一層大きく開口させることができる。
・開口促進部(剛性補強部51)が、収容室32において、屈曲部(折り線26)を介して第1布部27及び第2布部28に跨った状態で設けられた補強布によって構成されてもよい。
この際、開口促進部を、収容壁部41及び第1布部27の両者に設けることが好ましい。この場合には、第1布部27には、一対の収容壁部41,42のうちの一方の収容壁部41が重ね合わされている。そのため、開口促進部が挿入口46を開口する力は、第1布部27だけでなく、その第1布部27に重ね合わされている収容壁部41にも加わる。従って、挿入口46をより大きく開口させることが可能である。
・エアバッグ装置は、ガス発生器本体及び取付突起を備えるガス発生器と、ガス発生器本体から噴出される膨張用ガスにより膨張するエアバッグとを備え、取付突起において乗物に取付けられるものであれば、サイドエアバッグ装置とは異なる種類のエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記サイドエアバッグ装置は、シートバック14が車両の前方とは異なる方向、例えば側方を向く姿勢で車両用シート12が配置された車両において、その車両用シート12に対し側方(車両の前後方向)から衝撃が加わった場合に、同衝撃から乗員Pを保護するタイプのサイドエアバッグ装置にも適用可能である。
・上記エアバッグ装置は、車両以外の乗物、例えば航空機、船舶等における乗物用シートに装備されるエアバッグ装置にも適用可能である。
Claims (4)
- 軸線に沿って延び、かつ膨張用ガスを噴出する長尺状のガス発生器本体を備えるとともに、前記ガス発生器本体の前記軸線に沿う方向の1箇所又は複数箇所から、その軸線に直交する方向へ突出する取付突起を備えるガス発生器と、前記膨張用ガスにより膨張するエアバッグとを備え、前記取付突起において乗物に取付けられるエアバッグ装置であって、
前記エアバッグは、互いに厚み方向に重ね合わされた第1布部及び第2布部を少なくとも備えるとともに、前記第1布部及び前記第2布部の間に、その第1布部を自身の一部とする収容室を備え、
前記第1布部及び前記第2布部は屈曲部を介して互いに繋がっており、その屈曲部において屈曲されることにより、前記厚み方向に重ね合わされており、
前記収容室には、少なくとも前記第1布部を通じて前記ガス発生器を挿入するための挿入口が、前記屈曲部に隣接する箇所に設けられ、
前記収容室の前記挿入口よりも前記ガス発生器の挿入方向前方の箇所には、少なくとも前記第1布部を通じて前記取付突起が挿通される取付孔が設けられ、
さらに、前記挿入口と、前記挿入方向における最後端の前記取付孔との間には、同挿入口を開口させる開口促進部が設けられ、
前記開口促進部は、前記屈曲部を介して前記第1布部及び前記第2布部に跨った状態で設けられて、同開口促進部の周辺部分よりも剛性を高められた剛性補強部により構成され、
前記剛性補強部は、前記挿入方向には、前記挿入口と、同方向における最後端の前記取付孔との間の領域に設けられ、
前記剛性補強部のうち前記第1布部における部分は、前記挿入口を通じて挿入された前記ガス発生器の前記軸線に直交する方向には、前記取付孔と前記屈曲部との間に設けられ、
前記剛性補強部の前記挿入方向における後端部は、前記挿入口に対し隣接する箇所に配置され、前記剛性補強部の前記挿入方向における前端部は、前記最後端の前記取付孔の側方近傍に配置されているエアバッグ装置。 - 前記第1布部、前記屈曲部及び前記第2布部は、共通の布により形成されている請求項1に記載のエアバッグ装置。
- 前記剛性補強部は、前記屈曲部を介して前記第1布部及び前記第2布部に跨って貫通配置された縫糸により形成されている請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
- 前記収容室は、前記第1布部と、前記第1布部及び前記第2布部の間であって、互いに前記厚み方向に重ね合わされた一対の収容壁部とを備え、
両収容壁部の少なくとも主要部は、それらの周縁部に沿って設けられた結合部により前記第1布部に結合され、
前記挿入口及び前記取付孔は、両収容壁部のうち前記第1布部に重ね合わされた側の前記収容壁部と、前記第1布部とのそれぞれにおいて、前記結合部により囲まれた領域に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ装置。
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